JP2018118444A - 画像記録装置、吐出ヘッド洗浄装置及び吐出ヘッド洗浄方法 - Google Patents

画像記録装置、吐出ヘッド洗浄装置及び吐出ヘッド洗浄方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ノズル面の汚れの除去とノズル面への負荷の低減を両立する画像記録装置、吐出ヘッド洗浄装置及び吐出ヘッド洗浄方法を提供する。
【解決手段】ノズル面に液体が付着していない場合は払拭ウエブに洗浄液を付与して吐出ヘッドを洗浄させ、ノズル面に液体が付着している場合は払拭ウエブに洗浄液を付与せず、かつ払拭ウエブの搬送方向と吐出ヘッドの移動方向とを同一方向にし、かつ払拭ウエブの搬送速度と吐出ヘッドの移動速度とを同一速度にして吐出ヘッドを洗浄させる吐出ヘッド洗浄装置によって上記課題を解決する。
【選択図】図5

Description

本発明は画像記録装置、吐出ヘッド洗浄装置及び吐出ヘッド洗浄方法に係り、特に払拭ウエブを用いて吐出ヘッドを洗浄する技術に関する。
インクジェット記録装置で用いられるインクジェットヘッドのノズル面には、ノズルからインク滴を吐出することによりインクのミストが付着する。ノズル面に付着したミストが乾燥して固着すると、ノズルから吐出されるインク滴が固着したミストの影響を受けて、インク滴の吐出方向にバラツキが生じる。このため、記録媒体上の所望の位置にインク滴を着弾させることが困難となり、画像品質が劣化する原因となる。
そこで、インクジェット記録装置では、ノズル面に付着するミストを定期的に除去することが重要となっている。
特許文献1には、払拭部材でインクジェットヘッドのノズル面を払拭するメンテナンス方法において、メンテナンス性能は維持したまま、メンテナンス時の払拭部材の消耗量を低減するために、2回の払拭工程のうち、2回目の払拭工程でのノズル面と払拭部材の単位時間あたりの接触面積を1回目の接触面積より小さくするメンテナンス方法が記載されている。
特許文献1に記載の払拭部材が、払拭ウエブに相当する。特許文献1に記載のメンテナンス方法によれば、ノズル面に付着したミストが乾燥して固着することによる経時劣化を防止することができる。
また、特許文献2には、インク噴射ヘッド(インクジェットヘッドに相当)のインクが噴出される側の面(ノズル面に相当)に圧着されたクリーニング用部材(払拭ウエブに相当)に対して、インク噴射ヘッドを移動させるインク噴射ヘッド移送手段と、クリーニング用部材を移動させるためのクリーニング用部材移送手段とを備え、インク噴射ヘッド移送手段によるインク噴射ヘッドとクリーニング用部材移送手段によるクリーニング用部材との相対速度を略零にするインクジェット記録装置が記載されている。
特許文献2に記載の装置によれば、ノズル面の劣化を防止することができる。
特開2014−184577号公報 特開平6−155754号公報
しかしながら、特許文献1に記載の装置では、パージ後の大量インクを除去する際に、乾いた払拭ウエブとノズル面とが擦れることにより、ノズル面が劣化するという問題点があった。また、特許文献2に記載の装置では、ノズル面の汚れを十分に除去できないという問題点があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、ノズル面の汚れの除去とノズル面への負荷の低減を両立する画像記録装置、吐出ヘッド洗浄装置及び吐出ヘッド洗浄方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために吐出ヘッド洗浄装置の一の態様は、長尺状の払拭ウエブを吐出ヘッドのノズル面に当接部材を介して当接し、かつ当接部材に対して払拭ウエブを第1方向に第1速度で搬送し、かつ当接部材に対して吐出ヘッドをノズル面に平行な第2方向に第2速度で相対的に移動して吐出ヘッドを洗浄する洗浄部と、吐出ヘッドのノズル面に当接する前の払拭ウエブに洗浄液を付与する洗浄液付与部と、吐出ヘッドを洗浄する際にノズル面に液体が付着しているか否かを判断する判断部と、判断部がノズル面に液体が付着していないと判断すると、払拭ウエブに洗浄液を付与して吐出ヘッドを洗浄させ、判断部がノズル面に液体が付着していると判断すると、払拭ウエブに洗浄液を付与せず、かつ第1方向と第2方向とを同一方向にし、かつ第1速度と第2速度とを同一速度にして吐出ヘッドを洗浄させる制御部と、を備えた。
本態様によれば、吐出ヘッドを洗浄する際にノズル面に液体が付着していない場合は払拭ウエブに洗浄液を付与して吐出ヘッドを洗浄させ、ノズル面に液体が付着している場合は払拭ウエブに洗浄液を付与せず、かつ払拭ウエブの搬送方向と吐出ヘッドの相対移動方向とを同一方向にし、かつ払拭ウエブの搬送速度と吐出ヘッドの相対移動速度とを同一速度にして吐出ヘッドを洗浄させるようにしたので、ノズル面に液体が付着していない場合はノズル面の汚れを除去することができ、ノズル面に液体が付着している場合はノズル面に負荷をかけずにノズル面に付着した液体を除去することができるので、ノズル面の汚れの除去とノズル面への負荷の低減を両立することができる。
なお、第1方向と第2方向とが同一方向とは、第1方向と第2方向とが同一方向とみなすことができる範囲内のものを含む。同一とみなすことのできる範囲内とは、ノズル面に負荷をかけずにノズル面に付着した液体を除去することができる範囲内である。
同様に、第1速度と第2速度とが同一速度とは、第1速度と第2速度とが同一速度とみなすことができる範囲内のものを含む。同一とみなすことのできる範囲内とは、ノズル面に負荷をかけずにノズル面に付着した液体を除去することができる範囲内である。
判断部は、吐出ヘッドが加圧パージを行った場合にノズル面に液体が付着していると判断することが好ましい。これにより、吐出ヘッドを洗浄する際にノズル面に液体が付着しているか否かを適切に判断することができる。
環境温度を測定する温度測定部を備え、判断部は、環境温度が一定温度以上の場合にノズル面に液体が付着していると判断することが好ましい。これにより、吐出ヘッドを洗浄する際にノズル面に液体が付着しているか否かを適切に判断することができる。
判断部は、洗浄部による吐出ヘッドの洗浄を行ってからの経過時間が一定時間以上の場合にノズル面に液体が付着していると判断することが好ましい。これにより、吐出ヘッドを洗浄する際にノズル面に液体が付着しているか否かを適切に判断することができる。
判断部がノズル面に液体が付着していないと判断すると、制御部は第1方向と第2方向とを異なる方向にすることが好ましい。ノズル面に液体が付着していない場合は、払拭ウエブの搬送方向と吐出ヘッドの相対移動方向とを異なる方向にすることで、ノズル面の汚れを適切に除去することができる。
判断部がノズル面に液体が付着していないと判断すると、制御部は第1速度と第2速度とを異なる速度にすることが好ましい。ノズル面に液体が付着していない場合は、払拭ウエブの搬送速度と吐出ヘッドの相対移動速度とを異なる速度にすることで、ノズル面の汚れを適切に除去することができる。
制御部は、第2速度を第1速度よりも速い速度にすることが好ましい。ノズル面に液体が付着していない場合は、吐出ヘッドの相対移動速度を払拭ウエブの搬送速度より速い速度にすることで、ノズル面の汚れを適切に除去することができる。
洗浄部は、払拭ウエブを供給する供給軸と、払拭ウエブを巻き取る巻取軸と、巻取軸を回転駆動するモータと、巻取軸とモータとの間に配置され、巻取軸を一定のトルクで回転させるトルクリミッタと、を備えることが好ましい。これにより、第1速度と第2速度とを同一速度にすることができる。また、これにより、払拭ウエブのたるみを防止することができる。
ノズル面は、撥液処理が施されていることが好ましい。これにより、撥液処理が施されたノズル面に負荷をかけずにノズル面に付着した液体を除去することができる。
上記目的を達成するために画像記録装置の一の態様は、記録媒体を搬送経路に沿って搬送する搬送部と、記録媒体に液滴を吐出して画像を記録する吐出ヘッドと、ノズル面を保湿するための保湿液を貯留した保湿液貯留部と、ノズル面が搬送経路と対向する吐出位置とノズル面が保湿液の液面と対向する保湿位置との間に配置される吐出ヘッド洗浄装置であって、長尺状の払拭ウエブを吐出ヘッドのノズル面に当接部材を介して当接し、かつ当接部材に対して払拭ウエブを第1方向に第1速度で搬送し、かつ当接部材に対して吐出ヘッドをノズル面に平行な第2方向に第2速度で相対的に移動して吐出ヘッドを洗浄する洗浄部と、吐出ヘッドのノズル面に当接する前の払拭ウエブに洗浄液を付与する洗浄液付与部と、吐出ヘッドを洗浄する際にノズル面に液体が付着しているか否かを判断する判断部と、判断部がノズル面に液体が付着していないと判断すると、払拭ウエブに洗浄液を付与して吐出ヘッドを洗浄させ、判断部がノズル面に液体が付着していると判断すると、払拭ウエブに洗浄液を付与せず、かつ第1方向と第2方向とを同一方向にし、かつ第1速度と第2速度とを同一速度にして吐出ヘッドを洗浄させる制御部と、を備えた吐出ヘッド洗浄装置と、を備えた。
本態様によれば、吐出ヘッドを洗浄する際にノズル面に液体が付着していない場合は払拭ウエブに洗浄液を付与して吐出ヘッドを洗浄させ、ノズル面に液体が付着している場合は払拭ウエブに洗浄液を付与せず、かつ払拭ウエブの搬送方向と吐出ヘッドの相対移動方向とを同一方向にし、かつ払拭ウエブの搬送速度と吐出ヘッドの相対移動速度とを同一速度にして吐出ヘッドを洗浄させるようにしたので、ノズル面に液体が付着していない場合はノズル面の汚れを除去することができ、ノズル面に液体が付着している場合はノズル面に負荷をかけずにノズル面に付着した液体を除去することができるので、ノズル面の汚れの除去とノズル面への負荷の低減を両立することができる。
上記目的を達成するために吐出ヘッド洗浄方法の一の態様は、長尺状の払拭ウエブを吐出ヘッドのノズル面に当接部材を介して当接し、かつ当接部材に対して払拭ウエブを第1方向に第1速度で搬送し、かつ当接部材に対して吐出ヘッドをノズル面に平行な第2方向に第2速度で相対的に移動して吐出ヘッドを洗浄する洗浄工程と、吐出ヘッドのノズル面に当接する前の払拭ウエブに洗浄液を付与する洗浄液付与工程と、吐出ヘッドを洗浄する際にノズル面に液体が付着しているか否かを判断する判断工程と、判断工程がノズル面に液体が付着していないと判断すると、払拭ウエブに洗浄液を付与して吐出ヘッドを洗浄させ、判断工程がノズル面に液体が付着していると判断すると、払拭ウエブに洗浄液を付与せず、かつ第1方向と第2方向とを同一方向にし、かつ第1速度と第2速度とを同一速度にして吐出ヘッドを洗浄させる制御工程と、を備えた。
本態様によれば、吐出ヘッドを洗浄する際にノズル面に液体が付着していない場合は払拭ウエブに洗浄液を付与して吐出ヘッドを洗浄させ、ノズル面に液体が付着している場合は払拭ウエブに洗浄液を付与せず、かつ払拭ウエブの搬送方向と吐出ヘッドの相対移動方向とを同一方向にし、かつ払拭ウエブの搬送速度と吐出ヘッドの相対移動速度とを同一速度にして吐出ヘッドを洗浄させるようにしたので、ノズル面に液体が付着していない場合はノズル面の汚れを除去することができ、ノズル面に液体が付着している場合はノズル面に負荷をかけずにノズル面に付着した液体を除去することができるので、ノズル面の汚れの除去とノズル面への負荷の低減を両立することができる。
本発明によれば、ノズル面の汚れの除去とノズル面への負荷の低減を両立することができる。
インクジェット記録装置の要部の構成を示す正面図 インクジェット記録装置の要部の構成を示す平面図 インクジェット記録装置の要部の構成を示す側面図 ノズル面の平面透視図 ノズル面払拭装置の概略構成を示す模式図 インクジェット記録装置の制御系の概略構成を示すブロック図 ヘッドの洗浄方法の処理を示すフローチャート ヘッドの移動方向と払拭ウエブの搬送方向との関係を説明するための模式図 ヘッドの移動方向と払拭ウエブの搬送方向との関係を説明するための模式図 ノズル面払拭装置の概略構成を示す模式図 ノズル面払拭装置の概略構成を示す模式図 インクジェット記録装置の制御系の概略構成を示すブロック図 ヘッドの洗浄方法の処理を示すフローチャート インクジェット記録装置の制御系の概略構成を示すブロック図 ヘッドの洗浄方法の処理を示すフローチャート
以下、添付図面に従って本発明の好ましい実施形態について詳説する。
<第1の実施形態>
〔インクジェット記録装置の構成〕
図1〜図3は、それぞれ本実施形態に係るインクジェット記録装置の要部の構成を示す正面図、平面図、側面図である。
インクジェット記録装置10(画像記録装置の一例)は、シングルパス方式のラインプリンタであり、主として、記録媒体である用紙Pを搬送する用紙搬送部20と、複数のインクジェットヘッドであるヘッド32C、32M、32Y、及び32Kを備えたヘッドユニット30と、ヘッドユニット30を移動させるヘッド移動機構36(図6参照)と、ヘッドユニット30に備えられた各ヘッド32C、32M、32Y、及び32Kのメンテナンスを行うメンテナンス部40と、ヘッドユニット30に備えられた各ヘッド32C、32M、32Y、及び32Kを洗浄するヘッド洗浄部80とで構成される。
用紙搬送部20は、走行するベルト22に用紙Pを吸着させて、用紙Pを搬送する。ベルト22は、一部の箇所で水平に走行するように、走行経路が設定される。用紙搬送部20は、ベルト22が水平に走行する箇所を搬送経路として、用紙Pを水平に搬送する。用紙Pは、この用紙搬送部20によって、搬送経路に沿って搬送される。
ヘッドユニット30に備えられた各ヘッド32C、32M、32Y、及び32Kは、それぞれシアンのインク滴、マゼンタのインク滴、イエロのインク滴、及びクロのインク滴を吐出する。各ヘッド32C、32M、32Y、32Kは、ヘッド支持フレーム34に取り付けられる。
各ヘッド32C、32M、32Y、及び32Kは、それぞれ矩形のブロック状の形状を有し、印刷対象とする用紙Pの最大用紙幅に対応したラインヘッドで構成される。
なお、各ヘッド32C、32M、32Y、及び32Kの構成は同様であるので、以下においては、特に区別する場合を除いて、ヘッド32として説明を行う。
図4は、ヘッド32の底部に備えられたノズル面33の平面透視図である。ノズル面33は、長方形の形状を有する。ノズル面33には撥液処理が施され、長手方向に沿ってノズルNが配列される。本実施形態では、ノズルNが二次元マトリクス状に配置されている。このようにノズルNを配置することにより、X方向に投影されるノズル列Lは、記録解像度を達成するノズル密度でノズルNが等間隔で並ぶ一列のノズル列と等価なものとなる。
ヘッド32には、インク供給部38(図6参照)からインクが供給される。ヘッド32は、いわゆるピエゾ方式でノズルNからインク滴(液滴の一例)を吐出させる。各ノズルNは、それぞれ不図示の圧力室に連通されており、この圧力室の壁面を不図示のピエゾ素子で振動させることにより、ノズルNからインク滴を吐出させる。なお、インク滴を吐出させる方式は、サーマル方式等でインク滴を吐出させる構成とすることもできる。
ヘッド支持フレーム34は、各ヘッド32を取り付けるための不図示のヘッド取付部を備えている。各ヘッド32は、このヘッド取付部に着脱自在に取り付けられる。
各ヘッド32は、ヘッド支持フレーム34に取り付けられると、ノズル面33が水平面であるXY平面と平行に配置され、用紙Pの搬送方向であるY方向にそれぞれ直交して、かつY方向に沿って一定の間隔を持って配置される。
また、ヘッド取付部は、垂直方向であるZ方向の位置が調整可能に設けられる。ヘッド取付部に取り付けられた各ヘッド32は、ヘッド取付部のZ方向の位置を調整することにより、ノズル面33の高さ位置(ノズル面33と用紙Pとの間の距離)が調整される。
ヘッド移動機構36(図6参照)は、ヘッドユニット30をY方向と直交するX方向に水平移動させる。ヘッド移動機構36は、例えば、用紙搬送部20を跨いで水平に設置される天井フレームと、その天井フレームに敷設されるガイドレールと、ガイドレール上をスライド移動する走行体と、その走行体をガイドレールに沿って移動させる駆動手段とで構成される。駆動手段としては、例えば、送りねじと、その送りねじを回転駆動するモータ等からなる送りねじ機構等を用いることができる。ヘッドユニット30は、ヘッド支持フレーム34が走行体に取り付けられて、水平にスライド移動する。
ヘッドユニット30に備えられた各ヘッド32は、ヘッドユニット30がヘッド移動機構36に駆動されて水平移動することにより、所定の「画像記録位置」と「メンテナンス位置」との間を移動する。
画像記録位置(吐出位置の一例)では、ヘッド32は用紙搬送部20に対向する。用紙Pは、用紙搬送部20によって搬送経路に沿って搬送される。用紙Pがヘッドユニット30のZ方向下方向を通過する際、ヘッドユニット30に備えられた各ヘッド32から用紙Pに向けてインク滴が吐出される。これにより、用紙Pに画像が記録される。
メンテナンス位置(保湿位置の一例)では、ヘッド32はメンテナンス部40に対向する。メンテナンス部40には、各ヘッド32のノズル面33を覆うキャップ42C、42M、42Y、及び42Kが備えられる。なお、各キャップ42C、42M、42Y、及び42Kの構成は同様であるため、以下においては、特に区別する場合を除いて、キャップ42として説明を行う。
キャップ42(保湿液貯留部の一例)には、ノズル面33を保湿するための保湿液が貯留されている。
メンテナンス位置では、ヘッド32はキャップ42のZ方向上方向に位置し、ノズル面33とキャップ42に貯留された保湿液の液面とが対向する状態でノズル面33がキャップ42に覆われる。インクジェット記録装置10を長時間停止する場合等は、ヘッドユニット30をメンテナンス位置に移動させ、ヘッド32のノズル面33をキャップ42で覆う。これにより、乾燥による不吐出が防止される。
キャップ42には、ノズル内を加圧するための不図示の加圧機構、及びノズル内を吸引するための不図示の吸引機構が備えられており、加圧機構及び吸引機構によりノズル内を加圧及び吸引できるように構成されている。
また、キャップ42のZ方向下方向位置には廃液トレイ44が配置される。キャップ42に供給された保湿液は廃液トレイ44に廃棄され、廃液トレイ44から廃液回収配管46を介して廃液タンク48に回収される。
ヘッド洗浄部80(吐出ヘッド洗浄装置の一例)は、ヘッドユニット30の移動経路上の画像記録位置とメンテナンス位置との間に設置される。ヘッド洗浄部80は、ヘッド32のノズル面33を払拭するノズル面払拭ユニット83を備える。ノズル面払拭ユニット83は、ヘッド32が画像記録位置とメンテナンス位置との間を移動する際にノズル面33を払拭する。
〔ノズル面払拭装置の構成〕
ノズル面払拭ユニット83は、ヘッドユニット30に備えられた各ヘッド32C、32M、32Y、32Kのノズル面33を個別に払拭するノズル面払拭装置100C、100M、100Y、及び100Kを備える。各ノズル面払拭装置100C、100M、100Y、及び100Kは、ヘッド32C、32M、32Y、32Kの設置間隔に合わせて、共通の架台82に設置される。
なお、各ノズル面払拭装置100C、100M、100Y、及び100Kの構成は同様であるので、以下においては、特に区別する場合をF除いて、ノズル面払拭装置100として説明を行う。
図5は、ノズル面払拭装置100の概略構成を示す模式図である。同図に示すように、ノズル面払拭装置100は、払拭ウエブ112を第1方向に第1速度で搬送するウエブ搬送部110と、払拭ウエブ112に洗浄液を供給する洗浄液付与部140と、を備えている。
ウエブ搬送部110は、払拭ウエブ112を繰り出す供給軸114と、払拭ウエブ112を巻き取る巻取軸116と、払拭ウエブ112をヘッド32のノズル面33に押圧当接させる押圧ローラ118と、供給軸114と押圧ローラ118との間で払拭ウエブ112の走行をガイドする第1ガイドローラ120と、押圧ローラ118と巻取軸116との間で払拭ウエブ112の走行をガイドする第2ガイドローラ122と、巻取軸116を回転駆動する巻取モータ124と、を備える。
払拭ウエブ112は、ポリエチレンテレフタラート、ポリエチレン、又はアクリル等の極微細繊維を用いた編み又は織りからなる吸収性を有する長尺状のシート材で構成される。払拭ウエブ112の幅は、払拭対象とするヘッド32のノズル面33の短手方向の幅、すなわちヘッド32の移動方向と直交する方向の幅に対応しており、その幅と同じ又は略同じ幅である。
供給軸114は、不図示の軸に回転自在に支持される。供給軸114は、ヘッド32の移動方向と直交して配置され、かつ、水平に配置される。供給軸114には、不図示のリールが着脱自在に装着される。払拭ウエブ112は、このリールにロール状に巻かれて、供給軸114に装着される。
供給軸114に装着される払拭ウエブ112は、洗浄液が付与されていない乾燥状態(洗浄液非付与状態)である。
巻取軸116は、不図示の軸に回転自在に支持される。巻取軸116は、ヘッド32の移動方向と直交して配置され、かつ、水平に配置される。巻取軸116には、図示されないリールが着脱自在に装着される。払拭ウエブ112は、この巻取軸116に装着されたリールにロール状に巻き取られる。
押圧ローラ118(当接部材の一例)は、ローラ形状(円柱形状)を有する。押圧ローラ118の径方向に直交する方向(軸方向)の長さは、払拭ウエブ112の幅に対応する長さを有し、径方向の大きさは適宜決めることができる。押圧ローラ118は、Z方向の上方向に付勢された状態で、回転自在かつ上下動自在に支持される。
押圧ローラ118は、ヘッド32の移動方向と直交して配置され、かつ、水平に配置される。払拭ウエブ112は、押圧ローラ118の上側の周面に巻き掛けられ、この押圧ローラ118を介してヘッド32のノズル面33に押圧当接される。
第1ガイドローラ120は、不図示の水平な軸に回転自在に支持され、ヘッド32の移動方向と直交して、供給軸114と押圧ローラ118との間に配置される。第1ガイドローラ120は、供給軸114から送出された払拭ウエブ112を押圧ローラ118へ向けてガイドする。
第2ガイドローラ122は、不図示の水平な軸に回転自在に支持され、ヘッド32の移動方向と直交して、押圧ローラ118と巻取軸116との間に配置される。第2ガイドローラ122は、押圧ローラ118によってノズル面33を払拭済みの払拭ウエブ112を巻取軸116へ向けてガイドする。
巻取モータ124は、不図示の回転軸が巻取軸116に連結され、回転軸を回転させることで巻取軸116を回転駆動する。巻取軸116が図中左回りに回転することで、払拭ウエブ112は供給軸114から巻取軸116へ向かって搬送され、巻取軸116に巻き取られる。
〔洗浄液付与部の構成〕
洗浄液付与部140は、洗浄液供給ノズル142と、洗浄液が貯留される洗浄液タンク144と、洗浄液供給ノズル142と洗浄液タンク144とを繋ぐ洗浄液流路146と、洗浄液タンク144から洗浄液供給ノズル142に洗浄液を送液する洗浄液ポンプ148と、を備えて構成される。
洗浄液付与部140は、洗浄液ポンプ148を駆動させることで、洗浄液タンク144から洗浄液流路146を介して洗浄液供給ノズル142に洗浄液を供給する。
洗浄液供給ノズル142は、払拭ウエブ112の幅に対応した幅を有する噴出口を有しており、この噴出口から払拭ウエブ112に向けて洗浄液タンク144から供給された洗浄液を噴き出す。払拭ウエブ112は、この洗浄液供給ノズル142に対向する位置を通過する際、噴出口から噴き出され洗浄液が付与される。これにより、払拭ウエブ112の内部に洗浄液が吸収され、払拭ウエブ112は湿潤状態(洗浄液付与状態)となる。
なお、ウエブ搬送部110による払拭ウエブ112の搬送速度Vと洗浄液付与部140によって供給する洗浄液の付与量Qとは、払拭ウエブ112における洗浄液の浸透速度に応じて決定される。すなわち、払拭ウエブ112が洗浄液供給ノズル142に対向する位置から押圧ローラ118の位置まで搬送される時間が、払拭ウエブ112に供給された洗浄液が払拭ウエブ112に浸透する時間より長くなるように設定する必要がある。
〔制御系の構成〕
図6は、インクジェット記録装置10の制御系の概略構成を示すブロック図である。同図に示すように、インクジェット記録装置10は、これまで説明した用紙搬送部20、メンテナンス部40、及びヘッド洗浄部80などの他、インク供給部38、制御部90を備えている。
インク供給部38は、ヘッド32にインクを供給する。また、インク供給部38は、ヘッド32がメンテナンス位置に位置した状態で不図示のポンプにより不図示のインク供給流路を加圧することで、ヘッド32のノズルN(図4参照)からインクを強制的に押し出す加圧パージを行う。
制御部90は、インクジェット記録装置10の各部を統括制御する。すなわち、用紙搬送部20による用紙Pの搬送、ヘッド32による画像の記録、ヘッド移動機構36によるヘッド32の移動、インク供給部38によるインクの供給、及びメンテナンス部40の保湿液の供給及び排気を制御する。
また、制御部90は、ヘッド洗浄部80について、ヘッド洗浄部80のウエブ搬送部110の巻取モータ124を制御し、払拭ウエブ112(図5参照)の搬送を制御する。また、洗浄液付与部140の洗浄液ポンプ148を制御し、洗浄液供給ノズル142(図5参照)からの払拭ウエブ112への洗浄液の付与の有無を制御する。
さらに、制御部90は、不図示の通信インターフェースを介して外部のコンピュータ92と通信可能に構成され、コンピュータ92から各種の制御信号を受信する。
〔ヘッドの洗浄方法〕
図7は、本実施形態に係るヘッドの洗浄方法(吐出ヘッド洗浄方法の一例)の処理を示すフローチャートである。ここでは、ヘッド32がメンテナンス位置に位置している場合について説明する。
コンピュータ92からヘッド払拭開始信号を受信すると、制御部90(判断部の一例)は、加圧パージによりノズル面33にインクが付着しているか否かを判定する(ステップS1、判断工程の一例)。ここでは、ヘッド32が加圧パージを行った後である場合に、ノズル面33にインクが付着していると判断する。
ステップS1においてノズル面33にインクが付着していないと判断した場合、すなわち加圧パージを行っていない場合は、制御部90は、まずヘッド移動機構36によりヘッド32を画像記録位置に移動させる(ステップS2)。
次に、制御部90は、ヘッド洗浄部80のウエブ搬送部110の巻取モータ124を駆動し、払拭ウエブ112の搬送を開始する(ステップS3)。ここでは、払拭ウエブ112の搬送速度Vを3mm/sとする。
続いて、制御部90は、洗浄液付与部140の洗浄液ポンプ148を駆動し、ウエブ搬送部110により搬送される払拭ウエブ112に洗浄液を付与する(ステップS4、洗浄液付与工程の一例)。これにより、押圧ローラ118に巻き掛けられる払拭ウエブ112は、湿潤状態となる。
さらに、制御部90は、ヘッド移動機構36を制御し、ヘッド32を画像記録位置からメンテナンス位置へ向かう移動方向に移動させる(ステップS5)。ここでは、ヘッド32の移動速度Vを払拭ウエブ112の搬送速度Vより速い速度である40mm/sとする。
この状態で、払拭ウエブ112がノズル面33に押圧されると、ノズル面33が払拭清掃される(ステップS6、洗浄工程の一例、制御工程の一例)。
このように、ノズル面33にインクが付着していない場合は、払拭ウエブ112に洗浄液を付与し、かつヘッド32の移動方向(第2方向)を払拭ウエブ112の搬送方向(第1方向)と反対方向(非同一方向)にして、ヘッド32を洗浄する。
図8は、この場合のヘッド32の移動方向と払拭ウエブ112の搬送方向との関係を説明するための模式図である。同図に示すように、払拭ウエブ112の搬送方向とは、押圧ローラ118によってノズル面33に押圧当接される位置(払拭位置)において払拭ウエブ112が搬送される方向を指す。換言すると、払拭ウエブ112のノズル面33との接点における移動方向である。
ここでは、ヘッド32の移動方向は図中右方向、払拭ウエブ112の搬送方向は図中左方向であり、ヘッド32の移動方向と払拭ウエブ112の搬送方向とは反対方向である。このため、払拭位置におけるヘッド32と払拭ウエブ112の相対速度VWHは、43mm/sとなる。
このように、ヘッド32と払拭ウエブ112との相対速度を相対的に大きくしてノズル面33を払拭することで、ノズル面33を適切に払拭清掃することができる。
一方、ステップS1においてノズル面33にインクが付着していると判断した場合、すなわち加圧パージを行った後である場合は、制御部90は、ウエブ搬送部110の巻取モータ124を駆動し、払拭ウエブ112の搬送を開始する(ステップS7)。ここでは、払拭ウエブ112の搬送速度Vを3mm/sとする。
また、制御部90は、洗浄液付与部140の洗浄液ポンプ148を駆動せず、搬送される払拭ウエブ112に洗浄液を付与しない(ステップS8)。したがって、押圧ローラ118に巻き掛けられる払拭ウエブ112は、乾燥状態を維持する。
さらに、制御部90は、ヘッド移動機構36を制御し、ヘッド32をメンテナンス位置から画像記録位置へ向かう移動方向に移動させる(ステップS9)。ここでは、ヘッド32の移動速度Vを払拭ウエブ112の搬送速度Vと同一速度の3mm/sとする。なお、この場合のヘッド32の移動速度V及び払拭ウエブ112の搬送速度Vは、ノズル面33に付着したインクを払拭ウエブ112によって吸収できる速度に設定する必要がある。すなわち、ヘッド32の移動速度V及び払拭ウエブ112の搬送速度Vは、ノズル面33に付着したインクの量に応じた同一速度に決定される。
この状態で、払拭ウエブ112がノズル面33に押圧されると、ノズル面33が清掃される(ステップS10、洗浄工程の一例)。
このように、ノズル面33にインクが付着している場合は、払拭ウエブ112に洗浄液を付与せず、かつヘッド32の移動方向(第2方向)を払拭ウエブ112の搬送方向(第1方向)と同一方向とし、かつヘッド32の移動速度(第2速度)を払拭ウエブ112の搬送速度(第1速度)と同一速度にして、ヘッド32を洗浄する。これにより、ノズル面33の汚れを適切に除去することができる。
図9は、この場合のヘッド32の移動方向と払拭ウエブ112の搬送方向との関係を説明するための模式図である。同図に示すように、ヘッド32の移動方向は図中左方向、払拭ウエブ112の搬送方向も図中左方向であり、ヘッド32の移動方向と払拭ウエブ112の搬送方向とは同一方向である。
ここでは、ヘッド32の移動速度と払拭ウエブ112の搬送速度は同一速度であるため、払拭位置におけるヘッド32と払拭ウエブ112の相対速度VWHは、0mm/sとなる。
このように、ヘッド32と払拭ウエブ112との相対速度を0mm/sにしてノズル面33を清掃することで、払拭ウエブ112によりノズル面33を擦ることなく、加圧パージによってノズル面33に付着したインクを乾燥状態の払拭ウエブ112により吸収することができる。したがって、ノズル面33に負荷をかけずにノズル面33に付着したインクを適切に除去することができる。特に、本実施形態に係るノズル面33には撥液膜が施されているため、撥液膜を劣化させることなくノズル面33に付着したインクを適切に除去することができる。
なお、ここではヘッド32の移動方向を払拭ウエブ112の搬送方向と同一方向としたが、ここでいう同一方向とは、厳密な意味での同一方向に限定されるものではなく、同一方向とみなすことができる範囲内のものを含む。同一とみなすことのできる範囲内とは、ノズル面33を摩耗せずにノズル面33に付着した不要なインクのミストなどの液体を除去することができる範囲内である。例えば、±10°の差の範囲内であれば、同一方向とみなすことができる。
同様に、反対方向についても、厳密な意味での180°異なる方向に限定されず、ノズル面33の汚れを適切に除去することができる方向であればよい。
さらに、ここではヘッド32の移動速度Vを払拭ウエブ112の搬送速度Vと同一速度の3mm/sとしたが、ここでいう同一速度とは、厳密な意味での同一速度に限定されるものではなく、同一速度とみなすことができる範囲内のものを含む。同一とみなすことのできる範囲内とは、ノズル面33を摩耗せずにノズル面33に付着した不要なインクのミストなどの液体を除去することができる範囲内である。例えば、±1mm/sの差の範囲内(相対速度VWHが±1mm/s以内)であれば、同一速度とみなすことができる。
<第2の実施形態>
図10は、第2の実施形態に係るノズル面払拭装置100の概略構成を示す模式図である。なお、図5に示す模式図と共通する部分には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
本実施形態では、巻取モータ124にトルクリミッタ126が連結され、トルクリミッタ126に巻取軸116が連結されている。巻取モータ124の回転は、トルクリミッタ126を介して巻取軸116に伝達される。
巻取モータ124で発生したトルクが予め設定された値に達すると、トルクリミッタ126が空転してトルクの伝動が遮断される。これにより、巻取軸116を一定のトルクで回転させることができる。したがって、払拭ウエブ112の搬送速度Vを一定に保つことができ、払拭ウエブ112の搬送速度Vとヘッド32の移動速度Vとを同一速度に維持することが容易になる。また、払拭ウエブ112のたるみを防止することができる。
<第3の実施形態>
図11は、第3の実施形態に係るノズル面払拭装置100の概略構成を示す模式図である。なお、図5に示す模式図と共通する部分には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
本実施形態では、ウエブ搬送部110は、駆動ローラ128A及び従動ローラ128Bからなる一対のニップローラを備えている。駆動ローラ128Aには巻取モータ124が連結され、駆動ローラ128Aは巻取モータ124により回転駆動される。従動ローラ128Bは、駆動ローラ128Aの回転に伴って回転する。
駆動ローラ128A及び従動ローラ128Bは、払拭ウエブ112を挟持し、駆動ローラ128Aが巻取モータ124により回転駆動されることで、払拭ウエブ112をニップ搬送する。
また、巻取軸116には巻取モータ124が連結されており、駆動ローラ128A及び従動ローラ128Bによって搬送される払拭ウエブ112は、巻取軸116に巻き取られる。
このように、一対のニップローラによって払拭ウエブ112を搬送してもよい。なお、払拭ウエブ112の搬送速度Vをヘッド32の移動速度Vよりも数%だけ速い速度とすることで、払拭ウエブ112のたるみを防止してもよい。速度差としては、例えば、5%程度とすることができる。
<第4の実施形態>
図12は、第4の実施形態に係るインクジェット記録装置10の制御系の概略構成を示すブロック図である。なお、図6に示すブロック図と共通する部分には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。図12に示すように、本実施形態に係るインクジェット記録装置10は、温度センサ94を備えている。
温度センサ94は、インクジェット記録装置10の雰囲気温度(環境温度の一例)を測定する温度測定部である。温度センサ94は、ヘッド32の近傍の温度を測定することが好ましい。温度センサ94は、制御部90の指令に応じて温度を測定し、測定結果を制御部90に対して出力する。
図13は、本実施形態に係るヘッドの洗浄方法の処理を示すフローチャートである。なお、図7に示すフローチャートと共通する部分には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
コンピュータ92からヘッド払拭開始信号を受信すると、制御部90は、温度センサ94によりインクジェット記録装置10の雰囲気温度を測定させ、測定した雰囲気温度を取得する(ステップS11)。
次に、制御部90は、前回ヘッド32の洗浄を行ってからの経過時間を取得する(ステップS12)。制御部90は、不図示のメモリに記憶した前回の洗浄日時と現在の日時とから、前回ヘッド32の洗浄を行ってからの経過時間を算出する。さらに、現在の日時を次回に使用する洗浄日時としてメモリに記憶させる。なお、タイマを内蔵し、ヘッド32を洗浄してからの経過時間を測定する態様も可能である。
続いて、制御部90(判断部の一例)は、結露によりノズル面33に液体が付着しているか否かを判定する(ステップS13、判断工程の一例、制御工程の一例)。ここでは、ステップS11において取得した雰囲気温度が閾値温度以上(一定温度以上の一例)であり、かつステップS12において取得した経過時間が閾値時間以上(一定時間以上の一例)の場合に、結露によりノズル面33に液体が付着していると判断する。
なお、雰囲気温度が閾値温度以上及び経過時間が閾値時間以上の少なくとも一方を満たす場合に、ノズル面33が結露していると判断してもよい。また、ノズル面33に付着した液体を検出するセンサを用いてもよい。
ステップS13においてノズル面33に液体が付着していないと判断した場合は、ステップS2に移行する。すなわち、第1の実施形態においてノズル面33にインクが付着していないと判断した場合と同様にヘッド32を洗浄する。
一方、ステップS13においてノズル面33に液体が付着していると判断した場合は、ステップS7に移行する。すなわち、第1の実施形態においてノズル面33にインクが付着していると判断した場合と同様にヘッド32を洗浄する。
以上のようにヘッド32を洗浄することで、ノズル面33が結露していない場合はノズル面33の汚れを適切に除去することができ、ノズル面33が結露している場合はノズル面33に負荷をかけずにノズル面33に付着した結露を除去することができる。
<第5の実施形態>
図14は、第5の実施形態に係るインクジェット記録装置10の制御系の概略構成を示すブロック図である。なお、図12に示すブロック図と共通する部分には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。図14に示すように、本実施形態に係るインクジェット記録装置10は、湿度センサ96及び温度センサ98を備えている。
湿度センサ96は、インクジェット記録装置10の雰囲気湿度(環境湿度の一例)を測定する湿度測定部である。湿度センサ96は、ヘッド32の近傍の湿度を測定することが好ましい。湿度センサ96は、制御部90の指令に応じて湿度を測定し、測定結果を制御部90に対して出力する。
温度センサ98は、ヘッド32に備えられ、ヘッド32のノズル面33の温度を測定する湿度測定部である。温度センサ98は、制御部90の指令に応じてノズル面33の温度を測定し、測定結果を制御部90に対して出力する。なお、インク供給部38においてインクを温調してヘッド32に供給している場合は、ノズル面33の温度を測定せずにその温調温度をノズル面33の温度とみなしてもよい。
図15は、本実施形態に係るヘッドの洗浄方法の処理を示すフローチャートである。なお、図7に示すフローチャートと共通する部分には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
コンピュータ92からヘッド払拭開始信号を受信すると、制御部90は、温度センサ94及び湿度センサ96によりインクジェット記録装置10の雰囲気温度及び雰囲気湿度を測定させ、測定した雰囲気温度及び雰囲気湿度を取得する(ステップS21)。
次に、制御部90は、温度センサ98によりヘッド32のノズル面33の温度及を測定させ、測定した温度を取得する(ステップS22)。
続いて、制御部90(判断部の一例)は、結露によりノズル面33に液体が付着しているか否かを判定する(ステップS13、判断工程の一例、制御工程の一例)。ここでは、ステップS21において取得した雰囲気温度及び雰囲気湿度と、ステップS22において取得したノズル面33の温度とから、制御部90の不図示のメモリに記憶した飽和水蒸気曲線を用いて結露の発生の有無を判定する。
このように、飽和水蒸気曲線を用いることで、より高精度にノズル面33における結露の発生の有無を判定することができる。
以下の洗浄処理は、これまでの実施形態と同様である。
<その他>
ここまで説明した実施形態において、例えば、制御部90などの各種の処理を実行する処理部(processing unit)のハードウェア的な構造は、次に示すような各種のプロセッサ(processor)である。各種のプロセッサには、ソフトウェア(プログラム)を実行して各種の処理部として機能する汎用的なプロセッサであるCPU(Central Processing Unit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などの製造後に回路構成を変更可能なプロセッサであるプログラマブルロジックデバイス(Programmable Logic Device:PLD)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路などが含まれる。
1つの処理部は、これら各種のプロセッサのうちの1つで構成されていてもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサ(例えば、複数のFPGA、あるいはCPUとFPGAの組み合わせ)で構成されてもよい。また、複数の処理部を1つのプロセッサで構成してもよい。複数の処理部を1つのプロセッサで構成する例としては、第1に、サーバ及びクライアントなどのコンピュータに代表されるように、1つ以上のCPUとソフトウェアの組合せで1つのプロセッサを構成し、このプロセッサが複数の処理部として機能する形態がある。第2に、システムオンチップ(System On Chip:SoC)などに代表されるように、複数の処理部を含むシステム全体の機能を1つのIC(Integrated Circuit)チップで実現するプロセッサを使用する形態がある。このように、各種の処理部は、ハードウェア的な構造として、各種のプロセッサを1つ以上用いて構成される。
さらに、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造は、より具体的には、半導体素子などの回路素子を組み合わせた電気回路(circuitry)である。
本発明の技術的範囲は、上記の実施形態に記載の範囲には限定されない。各実施形態における構成などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、各実施形態間で適宜組み合わせることができる。
10 インクジェット記録装置
20 用紙搬送部
22 ベルト
30 ヘッドユニット
32 ヘッド
32C ヘッド
32K ヘッド
32M ヘッド
32Y ヘッド
33 ノズル面
34 ヘッド支持フレーム
36 ヘッド移動機構
38 インク供給部
40 メンテナンス部
42 キャップ
42C キャップ
42K キャップ
42M キャップ
42Y キャップ
44 廃液トレイ
46 廃液回収配管
48 廃液タンク
80 ヘッド洗浄部
82 架台
83 ノズル面払拭ユニット
90 制御部
92 コンピュータ
94 温度センサ
96 湿度センサ
98 温度センサ
100 ノズル面払拭装置
100C ノズル面払拭装置
100K ノズル面払拭装置
100M ノズル面払拭装置
100Y ノズル面払拭装置
110 ウエブ搬送部
112 払拭ウエブ
114 供給軸
116 巻取軸
118 押圧ローラ
120 第1ガイドローラ
122 第2ガイドローラ
124 巻取モータ
126 トルクリミッタ
128A 駆動ローラ
128B 従動ローラ
140 洗浄液付与部
142 洗浄液供給ノズル
144 洗浄液タンク
146 洗浄液流路
148 洗浄液ポンプ
ノズル列
N ノズル
P 用紙
S1〜S22 ヘッドの洗浄方法の処理

Claims (11)

  1. 長尺状の払拭ウエブを吐出ヘッドのノズル面に当接部材を介して当接し、かつ前記当接部材に対して前記払拭ウエブを第1方向に第1速度で搬送し、かつ前記当接部材に対して前記吐出ヘッドを前記ノズル面に平行な第2方向に第2速度で相対的に移動して吐出ヘッドを洗浄する洗浄部と、
    前記吐出ヘッドのノズル面に当接する前の前記払拭ウエブに洗浄液を付与する洗浄液付与部と、
    前記吐出ヘッドを洗浄する際に前記ノズル面に液体が付着しているか否かを判断する判断部と、
    前記判断部が前記ノズル面に液体が付着していないと判断すると、前記払拭ウエブに洗浄液を付与して前記吐出ヘッドを洗浄させ、前記判断部が前記ノズル面に液体が付着していると判断すると、前記払拭ウエブに洗浄液を付与せず、かつ前記第1方向と前記第2方向とを同一方向にし、かつ前記第1速度と前記第2速度とを同一速度にして前記吐出ヘッドを洗浄させる制御部と、
    を備えた吐出ヘッド洗浄装置。
  2. 前記判断部は、前記吐出ヘッドが加圧パージを行った場合に前記ノズル面に液体が付着していると判断する請求項1に記載の吐出ヘッド洗浄装置。
  3. 環境温度を測定する温度測定部を備え、
    前記判断部は、前記環境温度が一定温度以上の場合に前記ノズル面に液体が付着していると判断する請求項1又は2に記載の吐出ヘッド洗浄装置。
  4. 前記判断部は、前記洗浄部による前記吐出ヘッドの洗浄を行ってからの経過時間が一定時間以上の場合に前記ノズル面に液体が付着していると判断する請求項3に記載の吐出ヘッド洗浄装置。
  5. 前記判断部が前記ノズル面に液体が付着していないと判断すると、前記制御部は前記第1方向と前記第2方向とを異なる方向にする請求項1から4のいずれか1項に記載の吐出ヘッド洗浄装置。
  6. 前記判断部が前記ノズル面に液体が付着していないと判断すると、前記制御部は前記第1速度と前記第2速度とを異なる速度にする請求項1から5のいずれか1項に記載の吐出ヘッド洗浄装置。
  7. 前記制御部は、前記第2速度を前記第1速度よりも速い速度にする請求項6に記載の吐出ヘッド洗浄装置。
  8. 前記洗浄部は、
    前記払拭ウエブを供給する供給軸と、
    前記払拭ウエブを巻き取る巻取軸と、
    前記巻取軸を回転駆動するモータと、
    前記巻取軸と前記モータとの間に配置され、前記巻取軸を一定のトルクで回転させるトルクリミッタと、
    を備えた請求項1から7のいずれか1項に記載の吐出ヘッド洗浄装置。
  9. 前記ノズル面は、撥液処理が施されている請求項1から8のいずれか1項に記載の吐出ヘッド洗浄装置。
  10. 記録媒体を搬送経路に沿って搬送する搬送部と、
    前記記録媒体に液滴を吐出して画像を記録する吐出ヘッドと、
    前記ノズル面を保湿するための保湿液を貯留した保湿液貯留部と、
    前記ノズル面が前記搬送経路と対向する吐出位置と前記ノズル面が前記保湿液の液面と対向する保湿位置との間に配置される請求項1から9のいずれか1項に記載の吐出ヘッド洗浄装置と、
    を備えた画像記録装置。
  11. 長尺状の払拭ウエブを吐出ヘッドのノズル面に当接部材を介して当接し、かつ前記当接部材に対して前記払拭ウエブを第1方向に第1速度で搬送し、かつ前記当接部材に対して前記吐出ヘッドを前記ノズル面に平行な第2方向に第2速度で相対的に移動して吐出ヘッドを洗浄する洗浄工程と、
    前記吐出ヘッドのノズル面に当接する前の前記払拭ウエブに洗浄液を付与する洗浄液付与工程と、
    前記吐出ヘッドを洗浄する際に前記ノズル面に液体が付着しているか否かを判断する判断工程と、
    前記判断工程が前記ノズル面に液体が付着していないと判断すると、前記払拭ウエブに洗浄液を付与して前記吐出ヘッドを洗浄させ、前記判断工程が前記ノズル面に液体が付着していると判断すると、前記払拭ウエブに洗浄液を付与せず、かつ前記第1方向と前記第2方向とを同一方向にし、かつ前記第1速度と前記第2速度とを同一速度にして前記吐出ヘッドを洗浄させる制御工程と、
    を備えた吐出ヘッド洗浄方法。
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