JP2018117138A - 発光装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】発光素子上に設けられる透光性部材の切削量を抑え且つその透光性部材の側面を被覆する被覆部材に十分な肉厚を持たせることができる発光装置の製造方法を提供する。【解決手段】第1側面51Lを有する第1透光性部材51を第1発光素子31上に接着し、第2側面52Lを有する第2透光性部材52を第2側面52Lが第1側面51Lと離間し且つ向かい合うように第2発光素子32上に接着し、第1側面51L及び/若しくは第2側面52Lを削って第1´側面及び/若しくは第2´側面を露出させ、第1側面51L若しくは第1´側面並びに第2側面52L若しくは第2´側面を被覆する光反射性の被覆部材を基板10上に形成し、第1側面51L若しくは第1´側面と第2側面52L若しくは第2´側面との間において基板10及び被覆部材を切断する発光装置の製造方法。【選択図】図3C

Description

本開示は、発光装置の製造方法に関する。
例えば特許文献1(図50〜図68参照)には、半導体基板と、半導体基板上に実装さ
れた光学素子と、光学素子上に積層された蛍光体層と、光学素子及び蛍光体層の側面を覆
う反射樹脂部と、を備える光学装置の製造方法が記載されている。
特開2011−066193号公報
上記特許文献1に記載の光学装置の製造方法では、光学素子シートに蛍光体シートを積
層させた後、光学素子シートと蛍光体シートとを一括して切断し、その溝内に反射樹脂層
を形成するので、蛍光体層の側面を覆う反射樹脂部を確保するためには、蛍光体シートの
切削幅を大きくせざるを得ない。
そこで、本発明の一実施の形態は、発光素子上に設けられる透光性部材の切削量を抑え
且つその透光性部材の側面を被覆する被覆部材に十分な肉厚を持たせることができる発光
装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一実施の形態の発光装置の製造方法は、基板上に第1発光素子と第2発光素子
を互いに離間させてフリップチップ実装する第1工程と、第1側面を有する第1透光性部
材を前記第1発光素子上に接着し、第2側面を有する第2透光性部材を前記第2側面が前
記第1側面と離間し且つ向かい合うように前記第2発光素子上に接着する第2工程と、前
記第1側面及び/若しくは前記第2側面を削って第1´側面及び/若しくは第2´側面を
露出させる第3工程と、前記第1側面若しくは前記第1´側面、並びに前記第2側面若し
くは前記第2´側面を被覆する光反射性の被覆部材を前記基板上に形成する第4工程と、
前記第1側面若しくは前記第1´側面と、前記第2側面若しくは前記第2´側面と、の間
において、前記基板及び前記被覆部材を切断する第5工程と、を順に備えることを特徴と
する。
本発明の一実施の形態の発光装置の製造方法によれば、透光性部材の切削量を抑えなが
ら、透光性部材の側面を被覆する被覆部材に十分な肉厚を持たせることができる。
本発明の一実施の形態に係る発光装置の概略斜視図である。 本発明の一実施の形態に係る発光装置の概略断面図である。 本発明の一実施の形態に係る発光装置の製造に使用する基板の一例の概略上面図である。 本発明の一実施の形態に係る発光装置の製造方法の第1工程を示す概略断面図である。 本発明の一実施の形態に係る発光装置の製造方法の第2工程を示す概略断面図である。 本発明の一実施の形態に係る発光装置の製造方法の第3工程を示す概略断面図である。 本発明の一実施の形態に係る発光装置の製造方法の第4工程を示す概略断面図である。 本発明の一実施の形態に係る発光装置の製造方法の第5工程を示す概略断面図である。
以下、発明の実施の形態について適宜図面を参照して説明する。但し、以下に説明する
発光装置及びその製造方法は、本発明の技術思想を具体化するためのものであって、特定
的な記載がない限り、本発明を以下のものに限定しない。また、図面が示す部材の大きさ
や位置関係等は、説明を明確にするため、誇張していることがある。
なお、可視波長域は波長が380nm以上780nm以下の範囲とし、青色域は波長が
420nm以上480nm以下の範囲、緑色域は波長が500nm以上560nm以下の
範囲、黄色域は波長が560nmより長く590nm以下の範囲、赤色域は波長が610
nm以上750nm以下の範囲とする。
<実施の形態1>
図1A及び図1Bは其々、実施の形態1に係る発光装置100の概略斜視図及び概略断
面図である。図2は、実施の形態1に係る発光装置100の製造に使用する基板10の一
例の概略上面図である。図3A〜図3Eは其々、実施の形態1に係る発光装置100の製
造方法の第1工程〜第5工程を示す概略断面図である。
なお、図1A,1B中、発光装置100における、幅方向をX方向、厚さ方向をY方向
、前後(奥行き)方向をZ方向として示す。このX、Y、Z方向(軸)は其々、他の2方
向(軸)と垂直な方向(軸)である。より詳細には、右方向をX方向、左方向をX
向、上方向をY方向、下方向をY方向、前方向をZ方向、後ろ方向をZ方向とし
ている。Y方向が当該発光装置100の実装方向である。Z方向が当該発光装置10
0の主発光方向である。また、図2及び図3A〜図3E中のX、Y、Z方向は、図1A,
1B中のX、Y、Z方向に相当するが、図2及び図3A〜図3E中ではX方向が横方向、
Y方向が縦方向、Z方向が上下方向となる。以下、X方向を第1方向とし、Y方向を第2
方向とする。
(発光装置100)
図1A,1Bに示すように、実施の形態1に係る発光装置100は、小片基板101と
、導電性接着部材20と、発光素子30と、導光部材40と、透光性部材50と、光反射
性の被覆部材701と、を備えている。小片基板101は、配線111と、その配線11
1を保持する基体151と、を有している。発光素子30は、X方向に長くY方向に短い
発光ダイオードチップである。発光素子30は、導電性接着部材20を介して、小片基板
の配線111上にフリップチップ実装されている。透光性部材50は、母材55中に波長
変換物質60を含有して成っている。透光性部材50は、X方向に長くY方向に短い直方
体状の小片である。透光性部材50は、前面視において、発光素子30の全てを覆い隠す
大きさである。透光性部材50は、導光部材40を介して発光素子30上に接着されてい
る。被覆部材701は、母材75中に白色顔料77を含有して成っている。被覆部材70
1は、小片基板101上に形成され、発光素子30の側面、導光部材40の側面、及び透
光性部材50の側面を被覆している。被覆部材701は、発光素子30及び透光性部材5
0の側方の全周を包囲している。透光性部材50の前面と被覆部材701の前面は、実質
的に同一面を構成している。
なお、配線111は、後述の配線11が個片化されたものである。基体151は、後述
の基体15が個片化されたものである。被覆部材701は、後述の被覆部材70が個片化
されたものである。発光素子30は、後述の第1発光素子31若しくは第2発光素子32
を含むものである。透光性部材50は、後述の第1透光性部材51若しくは第2透光性部
材52を含むものである。
このような構成を有する発光装置100は、例えば、回路基板に配線111の正極/負
極の外部接続端子部を半田付けされ、回路を通じて給電されることにより発光する。この
とき、被覆部材701の高い光反射性によって、発光素子30及び透光性部材50から側
方に出射される多くの光が前方へ偏向され、発光装置100の主たる発光領域は透光性部
材50の前面になる。
(発光装置100の製造方法)
図2に示すように、基板10は、複数の発光装置用の小片基板101が連結してなる集
合基板である。基板10は、配線11と、その配線11を保持する基体15と、を有して
いる。基体15には、上面から下面に貫通したY方向に長尺な貫通孔Sが複数本、X方向
に等間隔に形成されている。基板10の上面において、2つの貫通孔Sに挟まれた領域、
より詳細にはその中央部が、後述の第1発光素子31及び第2発光素子32を含む発光素
子の実装領域となる。2つの貫通孔Sに挟まれた領域において、配線11は、正極/負極
の素子接続端子部を基体15の上面の中央部に、正極/負極の外部接続端子部を基体15
の上面の左/右端部から貫通孔Sの側面を経て下面の左/右端部にかけて、並びにこれら
端子部間を接続するリード配線部を基体15の上面に、含んでいる。以上のように、基板
10の2つの貫通孔Sに挟まれた領域は、複数の発光装置用の小片基板101がY方向に
連結されて構成されている。そして、2つの貫通孔S間をX方向に切断することで、1つ
の発光装置の小片基板101が個片化される。
図3A〜図3Eに示すように、実施の形態1に係る発光装置100の製造方法は、以下
の第1工程〜第5工程をこの工程番号順に備える。
第1工程は、図3Aに示すように、基板10上に第1発光素子31と第2発光素子32
を互いに離間させてフリップチップ実装する工程である。すなわち、第1発光素子31と
第2発光素子32の正極/負極の電極を其々、導電性接着部材20を介して、配線11の
正極/負極の素子接続端子部に接続する。このとき、第1発光素子31と第2発光素子3
2は、上面視矩形状である場合、互いに対向する2側面がX方向に、他の互いに対向する
2側面がY方向に、其々大略平行になるように実装されることが好ましい。より具体的に
は、例えば、ペースト状態の導電性接着部材(20)を正極/負極の素子接続端子部に塗
布し、その上に第1発光素子31及び第2発光素子32を載置して、導電性接着部材(2
0)をリフロー炉などでの加熱処理により溶融させた後、冷却して固化させる。なお、本
明細書及び図面中の括弧付きの符号は、その構成要素が最終形態に至る前の状態にあるこ
とを意味する。
第2工程は、図3Bに示すように、第1工程の後、第1側面51Lを有する第1透光性
部材51を第1発光素子31上に接着し、第2側面52Lを有する第2透光性部材52を
第2側面52Lが第1側面51Lと離間し且つ向かい合うように第2発光素子32上に接
着する工程である。このとき、第1発光素子31、第2発光素子32、第1透光性部材5
1、及び第2透光性部材52が上面視矩形状である場合、第1透光性部材51及び第2透
光性部材52は、その各側面が第1発光素子31及び第2発光素子32の各側面と其々大
略平行になるように接着されることが好ましい。より具体的には、例えば、基板10上に
実装された第1発光素子31及び第2発光素子32上に液状の導光部材(40)を塗布し
て、その上に第1透光性部材51及び第2透光性部材52を載置して、導光部材(40)
をオーブンなどでの加熱処理により硬化させる。なお、本明細書における「液状」は、ゾ
ル状、スラリー状を含むものとする。
なお、第1透光性部材51及び第2透光性部材52は、例えばシートを小片に切断すな
わち個片化することで作製される。このシートの切断には、シートの切断幅を小さくしや
すい観点から、非回転刃を用いるのが好ましい。非回転刃としては、例えば引き切り型又
は押し切り型のカッターが挙げられる。また、第1側面51L及び第2側面52Lを比較
的平坦にするため、非回転刃に超音波を印加することが好ましい。また、後述と同様の理
由から、このシートの切断も、乾式の切断装置にて行うことが好ましい。
第3工程は、図3Cに示すように、第2工程の後、第1透光性部材の第1側面51L及
び/若しくは第2透光性部材の第2側面52Lを削って第1´側面51LS及び/若しく
は第2´側面52LSを露出させる工程である。より具体的には、例えば、円盤状の回転
刃である切削工具90を、盤面をX方向に平行に向けて、Y方向の所定位置すなわち切削
工具90の刃が第1側面51Lと第2側面52Lの少なくとも一方に接触する位置に設定
し、基板10上において、基板10上面から離間させて、X方向に走査する。なお、第1
´側面51LSは、第1透光性部材の第1側面51Lを削った後に第1側面51Lに代わ
って存在する側面である。また、第2´側面52LSは、第2透光性部材の第2側面52
Lを削った後に第2側面52Lに代わって存在する側面である。
第4工程は、図3Dに示すように、第3工程の後、第1側面51L若しくは第1´側面
51LS、並びに第2側面52L若しくは第2´側面52LSを被覆する光反射性の被覆
部材70を基板10上に形成する工程である。より具体的には、例えば、基板10上にお
ける第1発光素子31、第2発光素子32、第1透光性部材51、及び第2透光性部材5
2の周囲に、液状の被覆部材70を充填して、被覆部材70をオーブンなどでの加熱処理
により硬化させる。このとき、例えば、第1透光性部材51及び第2透光性部材52が被
覆部材70内に完全に埋め込まれるように被覆部材70を形成した後、研削若しくはブラ
ストなどによって第1透光性部材51の上面及び第2透光性部材52の上面を被覆部材7
0から露出させる。このほか、第1透光性部材51の上面及び第2透光性部材52の上面
が露出するように、第1透光性部材51の上面及び第2透光性部材52の上面を金型など
で押さえながら、液状の被覆部材70を充填及び硬化させてもよい。
第5工程は、図3Eに示すように、第4工程の後、第1側面51L若しくは第1´側面
51LSと、第2側面52L若しくは第2´側面52LSと、の間において、基板10及
び被覆部材70を切断する工程である。より具体的には、例えば、円盤状の回転刃である
切削工具92を、盤面をX方向に平行に向けて、Y方向においては第1側面51L若しく
は第1´側面51LSと、第2側面52L若しくは第2´側面52LSと、の間の中央に
設定し、X方向に走査することで、基板10及び被覆部材70を切断する。なお、このと
き、第1側面51L若しくは第1´側面51LSを被覆する被覆部材70、並びに第2側
面52L若しくは第2´側面52LSを被覆する被覆部材70の少なくとも一方、好まし
くはその両方が残存するように、基板10及び被覆部材70を切断する。また、この第5
工程では、被覆部材70の十分な肉厚を確保しやすくする観点から、第4工程完了時にお
ける、第1側面51L若しくは第1´側面51LSと、第2側面52L若しくは第2´側
面52LSと、の間隔より小さい厚さの切削工具92を用いることが好ましい。
以上、実施の形態1に係る発光装置100の製造方法では、第2工程において、予め分
離した第1透光性部材51と第2透光性部材52を互いに離間させて第1発光素子31と
第2発光素子32上に其々接着するので、第1透光性部材51と第2透光性部材52を離
間させるための切削を必要としない。このため、第1透光性部材51及び第2透光性部材
52の切削量を抑えることができる。また、もし仮に、第2工程完了後の第1側面51L
と第2側面52Lの間隔が不十分であったとしても、第3工程において第1側面51L及
び/又は第2側面52Lを削ることによって、その間隔を補正することができる。これに
より、第1側面51L若しくは第1´側面51LSと、第2側面52L若しくは第2´側
面52LSと、の間に充填される被覆部材70の肉厚を高精度に管理することができる。
したがって、実施の形態1に係る発光装置100の製造方法によれば、第1透光性部材5
1及び第2透光性部材52の切削量を抑えながら、第1透光性部材51の側面及び第2透
光性部材52の側面を被覆する被覆部材70に十分な肉厚を持たせることができる。
なお、第1発光素子31及び第2発光素子32のフリップチップ実装、言い換えれば導
電性接着部材20の焼成は、比較的高温、例えば発光装置100の回路基板などへの半田
付け時より高温で行われることが多い。このため、第1透光性部材51及び第2透光性部
材52の第1発光素子31及び第2発光素子32への接着を、第1発光素子31及び第2
発光素子32のフリップチップ実装より後に行うことで、第1透光性部材51及び第2透
光性部材52の熱による劣化を抑えることができる。特に、第1透光性部材51及び第2
透光性部材52が波長変換物質60を含有する場合には、波長変換物質60の熱による劣
化を抑えることができる。耐熱性の比較的低い波長変換物質60としては、例えばマンガ
ン賦活フッ化物系蛍光体が挙げられる。しかしながら、基板10に固着された第1発光素
子31及び第2発光素子32上に、予め分離した第1透光性部材51及び第2透光性部材
52を其々接着する場合、接着技術だけで第1側面51Lと第2側面52Lの間隔を高精
度に制御することが難しくなる。本実施形態の第3工程は、このような課題を解決するも
のでもある。
以下、実施の形態1に係る発光装置100の製造方法における好ましい形態について詳
述する。
図3Cに示すように、第3工程において、第2工程完了時における第1側面51Lと第
2側面52Lの間隔より大きい厚さの切削工具90を用いることが好ましい。これにより
、第1側面51Lと第2側面52Lを1つの切削工具90により同時に削ることができる
。したがって、第1´側面51LSと第2´側面52LSとの間隔を管理しやすく、ひい
てはその間に充填される被覆部材70の肉厚を管理しやすい。また、少ない工数で第1側
面51Lと第2側面52Lを削ることができる。
図1B及び図3Bに示すように、第1透光性部材51及び第2透光性部材52は其々、
母材55と、母材55中に含有された波長変換物質60と、を含んでいる。波長変換物質
60は、第1発光素子31及び第2発光素子32の一次光を吸収して、その一次光の波長
と異なる波長の二次光を発する。そして、第3工程より前において、第1側面51L及び
第2側面52Lは其々、波長変換物質60の存在により形成される凸部を有している。こ
のような場合には、第3工程において、その凸部を削ぐことが好ましい。第1側面51L
及び第2側面52Lにある凸部は、光反射性の被覆部材70により直接被覆されることで
、光の閉じ込め領域を形成し、それにより光損失を生じやすくなる。このため、第3工程
において、この凸部を削いで第1´側面51LS及び/若しくは第2´側面52LSを平
らに均しておくと良い。
図1B及び図3Bに示すように、波長変換物質60は、第1蛍光体61を含んでいる。
また、第1透光性部材51及び第2透光性部材52の母材55は、シリコーン樹脂又は変
性シリコーン樹脂である。そして、第1蛍光体61は、サイアロン(Si−Al−O−N
)系蛍光体であることが好ましい。サイアロン系蛍光体は比較的硬質の粒子であり、シリ
コーン樹脂又は変性シリコーン樹脂は比較的軟質の樹脂である。このため、第1透光性部
材51及び第2透光性部材52の形成時、例えばシートからの個片化時において、サイア
ロン系蛍光体はシリコーン樹脂又は変性シリコーン樹脂の切断端面より外側にはみ出して
残りやすく、第1側面51L及び第2側面52Lに凸部を形成しやすい。よって、第3工
程において、その凸部を削いで第1´側面51LS及び/若しくは第2´側面52LSを
平らに均す技術的意義が高くなる。
図1B及び図3Bに示すように、波長変換物質60は、第2蛍光体62を含んでいる。
そして、第2蛍光体62は、マンガン賦活フッ化物系蛍光体である。このような場合には
、第3工程において、乾式の切削装置により第1側面51L及び第2側面52Lを削るこ
とが好ましい。マンガン賦活フッ化物系蛍光体は、スペクトル線幅の比較的狭い発光が得
られ色再現性の観点において好ましい反面、水分により劣化しやすい性質を有している。
このため、乾式の切削装置により第1側面51L及び第2側面52Lを削ることで、切削
水及び/若しくは冷却水などの水分によるマンガン賦活フッ化物系蛍光体の劣化を抑制乃
至回避することができる。
図1A、図1B、及び図3A〜図3Eに示すように、第1発光素子31、第2発光素子
32、第1透光性部材51、及び第2透光性部材52の其々の上面視(前面視)形状は、
第1方向に延びる2つの長尺側面と、第1方向に垂直な第2方向に延び長尺側面より短い
2つの短尺側面と、を含む形状である。このような場合、第1側面51L及び第2側面5
2Lは、第1方向に延びる長尺側面であることが好ましい。これは、第1透光性部材51
及び第2透光性部材52の長尺側面を被覆する被覆部材70の肉厚を管理することが、光
取り出し効率の観点において技術的意義が大きいからである。
被覆部材70の好ましい肉厚を得るために、第1´側面51LSと第2´側面52LS
との間隔は、以下のような範囲とするのが良い。下限値としては、側方への漏光を抑えて
装置前方に光を効率良く取り出す観点において、0.05mm以上であることが好ましく
、0.07mm以上であることがより好ましい。また、上限値としては、発光装置を薄型
又は小型に形成する観点において、0.4mm以下であることが好ましく、0.32mm
以下であることがより好ましい。
以下、本発明の一実施の形態に係る発光装置の各構成要素について説明する。
(発光装置100)
発光装置は、例えば、発光ダイオード(LED;Light Emitting Di
ode)である。上記実施の形態1の発光装置は、側面発光型(「サイドビュー型」とも
呼ばれる)であるが、上面発光型(「トップビュー型」とも呼ばれる)にすることも可能
である。側面発光型の発光装置は、実装方向と主発光方向が互いに垂直である。上面発光
型の発光装置は、実装方向と主発光方向が互いに平行である。発光装置の前面視形状すな
わち主発光方向から見た形状は、適宜選択できるが、矩形状が量産性において好ましい。
特に、発光装置が側面発光型である場合の前面視形状は、長手方向と短手方向を有する長
方形状が好ましい。一方、発光装置が上面発光型である場合の前面視形状は、正方形状が
好ましい。また、第1発光素子及び第2発光素子も発光装置と同様の前面視形状とするの
が良い。
(基板10,小片基板101)
基板は、少なくとも、配線と、その配線を保持する基体と、により構成される。このほ
か、基板は、ソルダーレジスト又はカバーレイなどの絶縁保護膜を含んでいてもよい。小
片基板も同様である。
(配線11,111)
配線は、基体の少なくとも上面(前面)に形成され、基体の内部及び/若しくは側面及
び/若しくは下面(後面)にも形成されていてもよい。また、配線は、発光素子が実装さ
れる素子接続端子部、外部回路と接続される外部接続端子部、及びこれら端子部間を接続
するリード配線部などを有することが好ましい。配線は、銅、鉄、ニッケル、タングステ
ン、クロム、アルミニウム、銀、金、チタン、パラジウム、ロジウム、又はこれらの合金
で形成することができる。これらの金属又は合金の単層でも多層でもよい。特に、放熱性
の観点においては銅又は銅合金が好ましい。また、配線の表層には、接合部材の濡れ性及
び/若しくは光反射性などの観点から、銀、白金、アルミニウム、ロジウム、金若しくは
これらの合金などの層が設けられていてもよい。
(基体15,151)
基体は、リジッド基板であれば、樹脂若しくは繊維強化樹脂、セラミックス、ガラス、
金属、紙などを用いて構成することができる。樹脂若しくは繊維強化樹脂としては、エポ
キシ、ガラスエポキシ、ビスマレイミドトリアジン(BT)、ポリイミドなどが挙げられ
る。セラミックスとしては、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、酸化ジルコニウム、
窒化ジルコニウム、酸化チタン、窒化チタン、若しくはこれらの混合物などが挙げられる
。金属としては、銅、鉄、ニッケル、クロム、アルミニウム、銀、金、チタン、若しくは
これらの合金などが挙げられる。基体は、可撓性基板であれば、ポリイミド、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、液晶ポリマー、シクロオレフィンポリマ
ーなどを用いて構成することができる。なお、これらの基材のうち、特に発光素子の線膨
張係数に近い物性を有する基材を使用することが好ましい。
(導電性接着部材20)
導電性接着部材としては、金、銀、銅などのバンプ、銀、金、銅、プラチナ、アルミニ
ウム、パラジウムなどの金属粉末と樹脂バインダを含む金属ペースト、錫−ビスマス系、
錫−銅系、錫−銀系、金−錫系などの半田、低融点金属などのろう材のうちのいずれか1
つを用いることができる。
(発光素子30、第1発光素子31、第2発光素子32)
発光素子は、少なくとも半導体素子構造を備え、多くの場合に基板をさらに備える。発
光素子としては、例えばLEDチップが挙げられる。発光素子の前面視形状は、矩形、特
に正方形状又は一方向に長い長方形状であることが好ましいが、その他の形状であっても
よく、例えば六角形状であれば発光効率を高めることもできる。発光素子若しくはその基
板の側面は、上面に対して、垂直であってもよいし、内側又は外側に傾斜していてもよい
。発光素子は、同一面側に正負(p,n)電極を有することが好ましい。1つの発光装置
に搭載される発光素子の個数は1つでも複数でもよい。複数の発光素子は、直列又は並列
に接続することができる。半導体素子構造は、半導体層の積層体、即ち少なくともn型半
導体層とp型半導体層を含み、また活性層をその間に介することが好ましい。半導体素子
構造は、正負電極及び/若しくは絶縁膜を含んでもよい。正負電極は、金、銀、錫、白金
、ロジウム、チタン、アルミニウム、タングステン、パラジウム、ニッケル又はこれらの
合金で構成することができる。絶縁膜は、珪素、チタン、ジルコニウム、ニオブ、タンタ
ル、アルミニウムからなる群より選択される少なくとも一種の元素の酸化物又は窒化物で
構成することができる。発光素子の発光ピーク波長は、半導体材料やその混晶比によって
、紫外域から赤外域まで選択することができる。半導体材料としては、波長変換物質を効
率良く励起できる短波長の光を発光可能な材料である、窒化物半導体を用いることが好ま
しい。窒化物半導体は、主として一般式InAlGa1−x−yN(0≦x、0≦y
、x+y≦1)で表される。発光素子の発光ピーク波長は、発光効率、並びに波長変換物
質の励起及びその発光との混色関係等の観点から、400nm以上530nm以下が好ま
しく、420nm以上490nm以下がより好ましく、450nm以上475nm以下が
よりいっそう好ましい。このほか、InAlGaAs系半導体、InAlGaP系半導体
、硫化亜鉛、セレン化亜鉛、炭化珪素などを用いることもできる。発光素子の基板は、主
として半導体素子構造を構成する半導体の結晶を成長可能な結晶成長用基板であるが、結
晶成長用基板から分離した半導体素子構造に接合させる接合用基板であってもよい。基板
が透光性を有することで、フリップチップ実装を採用しやすく、また光の取り出し効率を
高めやすい。基板の母材としては、サファイア、スピネル、窒化ガリウム、窒化アルミニ
ウム、シリコン、炭化珪素、ガリウム砒素、ガリウム燐、インジウム燐、硫化亜鉛、酸化
亜鉛、セレン化亜鉛、ダイヤモンドなどが挙げられる。なかでも、サファイアが好ましい
。基板の厚さは、例えば0.02mm以上1mm以下であり、基板の強度や発光装置の厚
さの観点において、0.05mm以上0.3mm以下であることが好ましい。
(導光部材40)
導光部材は、発光素子と透光性部材を接着し、発光素子からの光を透光性部材に導光す
る部材である。導光部材の母材は、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポ
リカーボネート樹脂、アクリル樹脂、又はこれらの変性樹脂が挙げられる。なかでも、シ
リコーン樹脂及び変性シリコーン樹脂は、耐熱性及び耐光性に優れ、好ましい。具体的な
シリコーン樹脂としては、ジメチルシリコーン樹脂、フェニル−メチルシリコーン樹脂、
ジフェニルシリコーン樹脂が挙げられる。また、導光部材の母材は、後述の透光性部材の
母材と同様のフィラーを含有してもよい。なお、以下、本明細書における「変性樹脂」は
、ハイブリッド樹脂を含むものとする。
(透光性部材50、第1透光性部材51、第2透光性部材52)
透光性部材は、発光素子上に設けられ、発光素子から出射される光を装置外部に透過さ
せる部材である。透光性部材は、少なくとも以下のような母材により構成される。また、
透光性部材は、以下のような波長変換物質を母材中に含有することで、波長変換部材とし
て機能させることができる。但し、波長変換物質の含有は必須ではない。また、透光性部
材は、波長変換物質と例えばアルミナなどの無機物との焼結体、又は波長変換物質の板状
結晶などを用いることもできる。
(透光性部材の母材55)
透光性部材の母材は、発光素子から出射される光に対して透光性を有するものであれば
よい。なお、「透光性」とは、発光素子の発光ピーク波長における光透過率が、好ましく
は60%以上であること、より好ましくは70%以上であること、よりいっそう好ましく
は80%以上であることを言う。透光性部材の母材は、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、
フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、又はこれらの変性樹脂を用いる
ことができる。ガラスでもよい。なかでも、シリコーン樹脂及び変性シリコーン樹脂は、
耐熱性及び耐光性に優れ、好ましい。具体的なシリコーン樹脂としては、ジメチルシリコ
ーン樹脂、フェニル−メチルシリコーン樹脂、ジフェニルシリコーン樹脂が挙げられる。
透光性部材は、これらの母材のうちの1種を単層で、若しくはこれらの母材のうちの2種
以上を積層して構成することができる。
透光性部材の母材は、上記樹脂若しくはガラス中に各種のフィラーを含有してもよい。
このフィラーとしては、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛など
が挙げられる。フィラーは、これらのうちの1種を単独で、又はこれらのうちの2種以上
を組み合わせて用いることができる。特に、熱膨張係数の小さい酸化珪素が好ましい。ま
た、フィラーとして、ナノ粒子を用いることで、発光素子の青色光のレイリー散乱を含む
散乱を増大させ、波長変換物質の使用量を低減することもできる。なお、ナノ粒子とは、
粒径が1nm以上100nm以下の粒子とする。また、本明細書における「粒径」は、例
えば、D50で定義される。
(波長変換物質60)
波長変換物質は、発光素子が発する一次光の少なくとも一部を吸収して、一次光とは異
なる波長の二次光を発する。これにより、可視波長の一次光及び二次光の混色光、例えば
白色光を発する発光装置とすることができる。波長変換物質は、以下に示す具体例のうち
の1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
(第1蛍光体61、第2蛍光体62)
第1蛍光体及び第2蛍光体は、以下のような具体例の中から適宜選択することができる
。例えば、第1蛍光体は緑色乃至黄色発光する蛍光体とし、第2蛍光体は赤色発光する蛍
光体とすることができる。緑色発光する蛍光体としては、イットリウム・アルミニウム・
ガーネット系蛍光体(例えばY(Al,Ga)12:Ce)、ルテチウム・アルミ
ニウム・ガーネット系蛍光体(例えばLu(Al,Ga)12:Ce)、テルビウ
ム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えばTb(Al,Ga)12:Ce)
系蛍光体、シリケート系蛍光体(例えば(Ba,Sr)SiO:Eu)、クロロシリ
ケート系蛍光体(例えばCaMg(SiOCl:Eu)、βサイアロン系蛍光
体(例えばSi6−zAl8−z:Eu(0<z<4.2))、SGS系蛍光体
(例えばSrGa:Eu)などが挙げられる。黄色発光の蛍光体としては、αサイ
アロン系蛍光体(例えばM(Si,Al)12(O,N)16(但し、0<z≦2であ
り、MはLi、Mg、Ca、Y、及びLaとCeを除くランタニド元素)などが挙げられ
る。このほか、上記緑色発光する蛍光体の中には黄色発光する蛍光体もある。また例えば
、イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体は、Yの一部をGdで置換すること
で発光ピーク波長を長波長側にシフトさせることができ、黄色発光が可能である。また、
これらの中には、橙色発光が可能な蛍光体もある。赤色発光する蛍光体としては、窒素含
有アルミノ珪酸カルシウム(CASN又はSCASN)系蛍光体(例えば(Sr,Ca)
AlSiN:Eu)などが挙げられる。このほか、マンガン賦活フッ化物系蛍光体(一
般式(I)A[M1−aMn]で表される蛍光体である(但し、上記一般式(I
)中、Aは、K、Li、Na、Rb、Cs及びNHからなる群から選ばれる少なくとも
1種であり、Mは、第4族元素及び第14族元素からなる群から選ばれる少なくとも1種
の元素であり、aは0<a<0.2を満たす))が挙げられる。このマンガン賦活フッ化
物系蛍光体の代表例としては、マンガン賦活フッ化珪酸カリウムの蛍光体(例えばK
iF:Mn)がある。
(光反射性の被覆部材70,701)
光反射性の被覆部材は、前方への光取り出し効率の観点から、発光素子の発光ピーク波
長における光反射率が、70%以上であることが好ましく、80%以上であることがより
好ましく、90%以上であることがよりいっそう好ましい。さらに、被覆部材は、白色で
あることが好ましい。よって、被覆部材は、母材中に白色顔料を含有してなることが好ま
しい。被覆部材は、硬化前には液状の状態を経る。被覆部材は、トランスファ成形、射出
成形、圧縮成形、ポッティングなどにより形成することができる。
(被覆部材の母材75)
被覆部材の母材は、樹脂を用いることができ、例えばシリコーン樹脂、エポキシ樹脂、
フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、又はこれらの変性樹脂が挙げら
れる。なかでも、シリコーン樹脂及び変性シリコーン樹脂は、耐熱性及び耐光性に優れ、
好ましい。具体的なシリコーン樹脂としては、ジメチルシリコーン樹脂、フェニル−メチ
ルシリコーン樹脂、ジフェニルシリコーン樹脂が挙げられる。また、被覆部材の母材は、
上記の透光性部材の母材と同様のフィラーを含有してもよい。
(白色顔料77)
白色顔料は、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、水酸化マ
グネシウム、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、
チタン酸バリウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化ジルコ
ニウムのうちの1種を単独で、又はこれらのうちの2種以上を組み合わせて用いることが
できる。白色顔料の形状は、特に限定されず、不定形若しくは破砕状でもよいが、流動性
の観点では球状が好ましい。また、白色顔料の粒径は、例えば0.1μm以上0.5μm
以下程度が挙げられるが、光反射や被覆の効果を高めるためには小さい程好ましい。光反
射性の被覆部材中の白色顔料の含有量は、適宜選択できるが、光反射性及び液状時におけ
る粘度などの観点から、例えば10wt%以上80wt%以下が好ましく、20wt%以
上70wt%以下がより好ましく、30wt%以上60wt%以下がよりいっそう好まし
い。なお、「wt%」は、重量パーセントであり、光反射性の被覆部材の全重量に対する
当該材料の重量の比率を表す。
以下、本発明に係る実施例について詳述する。なお、本発明は以下に示す実施例のみに
限定されないことは言うまでもない。
<実施例1>
実施例1の発光装置は、図1A,1Bに示す発光装置100の構造を有する、幅(横)
1.8mm、厚さ(縦)0.32mm、奥行き0.70mmの側面発光型のLEDである
小片基板101の大きさは、幅(横)1.8mm、厚さ(縦)0.32mm、奥行き0
.36mmである。基体151は、BT樹脂製(例えば三菱瓦斯化学社製:HL832N
SF typeLCA)の直方体状の小片である。正負一対の配線111は、基体151
側から銅/ニッケル/金が積層されて成っている。正/負一対の配線111は其々、基体
151の前面の横方向の中央側に形成された素子接続端子部と、リード配線部と、後述の
被覆部材701から左/右に露出され、基体151の前面の左/右端部から側面を経て後
面の左/右端部にかけて形成された外部接続端子部と、を含んでいる。なお、素子接続端
子部は、銅層が奥行き0.04mmの突起を含んでいる。
正負一対の配線111の素子接続端子部上には、1つの発光素子30が導電性接着部材
20を介してフリップチップ実装されている。発光素子30は、サファイア基板上に窒化
物半導体のn型層、活性層、p型層が順次積層された、青色(発光ピーク波長452nm
)発光可能な、幅(横)1.1mm、厚さ(縦)0.2mm、奥行き0.12mmの直方
体状のLEDチップである。導電性接着部材20は、奥行き0.015mmの金−錫系半
田(Au:Sn=79:21)である。
発光素子30上には、透光性部材50が導光部材40を介して接着されている。透光性
部材50は、フィラーとして酸化珪素のナノ粒子を含有するフェニル−メチルシリコーン
樹脂である母材55中に、波長変換物質60としてユーロピウム賦活βサイアロンの第1
蛍光体61及びマンガン賦活フッ化珪酸カリウムの第2蛍光体62と、を含有する、幅(
横)1.21mm、厚さ(縦)0.24mm、奥行き0.16mmの直方体状の小片であ
る。透光性部材50は、発光素子30側から、母材55と第1蛍光体61からなる層、母
材55と第2蛍光体62からなる層、母材55からなる層、が積層されて成っている。導
光部材40は、奥行き0.005mmのジメチルシリコーン樹脂の硬化物である。
小片基板101の前面上には、発光素子30及び透光性部材50の側方の全周を包囲す
るように、光反射性の被覆部材701が形成されている。被覆部材701は、幅(横)1
.35mm、厚さ(縦)0.32mmであって、フェニル−メチルシリコーン樹脂の硬化
物である母材75中に、白色顔料77として酸化チタンを60wt%含有して成っている
。被覆部材701は、発光素子30の側面、導光部材40の側面、及び透光性部材50の
側面を直接被覆している。被覆部材701の前面は、透光性部材50の前面と実質的に同
一面を構成している。
このような実施例1の発光装置は、以下のように作製される。なお、本実施例1では、
図2に示す構造の基板10を用いる。
(第1工程)
基板10上に、第1発光素子31と第2発光素子32を含む複数個の発光素子を、縦方
向すなわちY方向に互いに離間させて並べて、其々フリップチップ実装する。より具体的
には、基板10の配線11の各素子接続端子部上に導電性接着部材20となる金−錫系半
田のペーストを塗布し、その上に各発光素子を載置した後、リフロー(最高到達温度32
0℃)により、金−錫系半田を溶融、固化させればよい。このとき、各発光素子は、横方
向すなわちX方向に長尺であるように、すなわち互いに長尺側面を向かい合わせて並べら
れる。第1発光素子31と第2発光素子32の間隔(中心間距離)は、0.37mmであ
る。
(第2工程)
次に、各発光素子上に透光性部材を導光部材を介して接着することにより、複数の発光
構造体を形成する。すなわち、少なくとも、第1発光素子31上に第1透光性部材51を
導光部材40を介して接着し、第2発光素子32上に第2透光性部材52を導光部材40
を介して接着する。このとき、第1透光性部材51の長尺側面の1つである第1側面51
Lと、第2透光性部材52の長尺側面の1つである第2側面51Lと、を互いに離間させ
且つ向かい合わせる。より具体的には、第1発光素子31、第2発光素子32上に導光部
材40となる液状樹脂を其々塗布し、その上に第1透光性部材51、第2透光性部材52
を其々載置した後、オーブンで加熱して樹脂を硬化させればよい。ここで、第1側面51
Lと第2側面52Lの間隔は、0.08〜0.09mmである。なお、各透光性部材は、
母材55と第1蛍光体61からなる第1シート、母材55と第2蛍光体61からなる第2
シート、及び母材55からなる第3シートをこの順に熱圧着により貼り合わせたシートを
、超音波カッターを切断刃として具備する乾式の切断装置を用いて、小片に切断して作製
する。なお、このとき、第1側面51L及び第2側面52Lは、主としてβサイアロンの
第1蛍光体61の存在により形成される凸部を有している。
(第3工程)
次に、各発光構造体における透光性部材の長尺側面を削る。すなわち、少なくとも、第
1透光性部材の第1側面51L及び/若しくは第2透光性部材の第2側面52Lを削って
第1´側面51LS及び/若しくは第2´側面52LSを露出させる。より具体的には、
乾式の切削装置に具備される厚さ0.13mmのダイシングブレードである切削工具90
を、ブレードの盤面をX方向に平行に向けて、Y方向においては切削工具90の刃が第1
側面51Lと第2側面52Lの少なくとも一方に接触する位置に設定し、基板10上にお
いてX方向に走査すればよい。これにより、第1´側面51LS及び第2´側面52LS
は、凸部を削がれて均される。なお、この後、各発光構造体における透光性部材の短尺側
面も同様に削ってもよい。
(第4工程)
次に、各発光構造体の側面を被覆する光反射性の被覆部材70を基板10上に形成する
。より具体的には、トランスファ成形機を用いて、Y方向に並ぶ複数の発光構造体を1つ
の直方体状ブロックの被覆部材70で完全に埋め込むように、基板10上に被覆部材70
を成形する。そして、研削装置を用いて、その被覆部材70を上方から研削して、各透光
性部材の上面を露出させればよい。
(第5工程)
最後に、各発光構造体間の基板10と被覆部材70を切断して発光装置100を個片化
する。より具体的には、厚さ0.05mmのダイシングブレードである切削工具92を、
ブレードの盤面をX方向に平行に向け、Y方向においては第1側面51L若しくは第1´
側面51LSと、第2側面52L若しくは第2´側面52LSと、の間の中央に設定し、
X方向に走査することにより、基板10及び被覆部材70を切断すればよい。
本発明の一実施の形態に係る発光装置は、液晶ディスプレイのバックライト装置、各種
照明器具、大型ディスプレイ、広告や行き先案内等の各種表示装置、プロジェクタ装置、
さらには、デジタルビデオカメラ、ファクシミリ、コピー機、スキャナ等における画像読
取装置などに利用することができる。
10…基板(集合基板)
S…貫通孔
101…小片基板
11…配線
111…配線(個片化後)
15…基体
151…基体(個片化後)
20…導電性接着部材
30…発光素子
31…第1発光素子
32…第2発光素子
40…導光部材
50…透光性部材
51…第1透光性部材
51L…第1側面
51LS…第1´側面
52…第2透光性部材
52L…第2側面
52LS…第2´側面
55…透光性部材の母材
60…波長変換物質
61…第1蛍光体
62…第2蛍光体
70…光反射性の被覆部材
701…光反射性の被覆部材(個片化後)
75…光反射性の被覆部材の母材
77…白色顔料
90,92…切削工具
100…発光装置

Claims (7)

  1. 基板上に複数の発光素子を互いに離間させてフリップチップ実装する工程と、
    母材と、波長変換物質としてマンガン賦活フッ化物系蛍光体と、を含む透光性部材を、前記発光素子上に接着する工程と、
    隣接する前記発光素子の間において、前記透光性部材の側面を露出させる工程と、
    前記側面及び前記透光性部材の上面を被覆する光反射性の被覆部材を前記基板上に形成する工程と、
    前記透光性部材の上面を被覆する前記被覆部材を除去して、前記透光性部材をさせる工程と、
    前記基板及び前記被覆部材を切断して個片化された発光装置とする工程と、を順に備える、発光装置の製造方法。
  2. 前記透光性部材は、さらに、βサイアロン系蛍光体を含む、請求項1記載の発光装置の製造方法。
  3. 前記透光性部材は、前記母材と前記βサイアロン系蛍光体を含む層と、前記母材と前記マンガン賦活フッ化物系蛍光体を含む層と、前記母材を含む層と、が積層されている、請求項2記載の発光装置の製造方法。
  4. 前記母材は、シリコーン樹脂又は変性シリコーン樹脂である、請求項1に記載の発光装置の製造方法。
  5. 前記透光性部材の上面を被覆する前記被覆部材を除去する際に、前記透光性部材の一部も除去する工程を含む、請求項1記載の発光装置の製造方法。
  6. 前記個片化された後の1つの前記発光装置は、複数の前記発光素子を備える、請求項1記載の発光装置の製造方法。
  7. 前記発光素子は、発光ピーク波長が400nm以上530nm以下である、請求項1記載の発光装置の製造方法。
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