JP2018115639A - 内燃機関の燃料噴射制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】点火プラグの回りに形成する燃料濃度の高い層の乱れを解消し、燃焼室内での混合気の燃焼を安定化させることができる内燃機関の燃料噴射制御装置を提供する。【解決手段】内燃機関の燃料噴射制御装置である制御装置50は、一回の燃焼サイクルでの筒内噴射弁14による燃料噴射を複数回に分割することにより、内燃機関10で成層燃焼を行わせる分割噴射処理を実施する噴射制御部52と、分割噴射処理が実施されている状況下で、機関回転速度が規定回転速度未満であるときには、機関回転速度が規定回転速度以上であるときよりも一回の燃焼サイクルでの燃料噴射の分割回数を減少させる回数決定部51とを備える。そして、噴射制御部は、分割噴射処理では、回数決定部によって決定された分割回数に基づき、筒内噴射弁14を制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、筒内噴射弁を備える内燃機関に適用される内燃機関の燃料噴射制御装置に関する。
内燃機関で成層燃焼を行わせる場合には、一回の燃焼サイクルでの筒内噴射弁による燃料噴射が複数回に分割される。このように複数回に分割して行われる燃料噴射の各々のことを「分割噴射」ともいう。このように分割噴射を複数回行うことにより、燃焼室における点火プラグの近傍に燃料の濃度の高い層を形成し、極めてリーンな状態での燃焼、すなわち成層燃焼を実現することができる。
なお、一回の燃焼サイクルで複数回の分割噴射を行わせる場合、例えば特許文献1に記載されているように、複数回の分割噴射の中に、筒内噴射弁の弁体が全開位置まで変位するよりも前に通電が停止されるパーシャルリフト噴射が含まれていることがある。
特開2016−8542号公報
ここで、分割噴射での燃料噴射量が少ないほど、実際の燃料噴射量にバラツキが生じやすい。
また、成層燃焼を実現するために一回の燃焼サイクルで複数回の分割噴射を行わせる場合、分割噴射の回数である分割回数が多いほど、一回の分割噴射での燃料噴射量が少なくなりやすい。そして、分割回数が多いほど、燃焼室内での燃焼が各分割噴射での燃料噴射量のバラツキの影響を受けやすい。すなわち、各分割噴射での燃料噴射量のバラツキが大きいと、燃焼室内では、点火プラグの回りに形成する燃料濃度の高い層に乱れが生じるおそれがある。このように当該層に乱れが生じて燃焼室内での燃焼が不安定になると、機関回転速度が低下してしまう。
上記課題を解決するための内燃機関の燃料噴射制御装置は、燃焼室に燃料を噴射する筒内噴射弁と、燃焼室内の混合気に点火する点火プラグと、を備える内燃機関に適用される装置である。この内燃機関の燃料噴射制御装置は、一回の燃焼サイクルでの筒内噴射弁による燃料噴射を複数回に分割することにより、内燃機関で成層燃焼を行わせる分割噴射処理を実施する噴射制御部と、分割噴射処理が実施されている状況下で、機関回転速度が機関運転状態に基づいた規定回転速度未満であるときには、機関回転速度が規定回転速度以上であるときよりも一回の燃焼サイクルでの燃料噴射の分割回数を減少させる回数決定部と、を備える。そして、噴射制御部は、分割噴射処理では、回数決定部によって決定された分割回数に基づき、筒内噴射弁を制御する。
上記構成によれば、分割噴射処理が実施されている場合、機関回転速度が規定回転速度以上の状態から機関回転速度が規定回転速度未満の状態になると、点火プラグの回りに形成する燃料濃度の高い層に乱れが生じている可能性があるため、機関回転速度が規定回転速度以上であった場合よりも分割回数が少なくなる。これにより、一回の燃焼サイクルで行われる各燃料噴射での燃料噴射量を増大させることができ、当該各燃料噴射での燃料噴射量のバラツキを小さくすることができる。その結果、上記層の乱れを解消して燃焼室内での混合気の燃焼を安定化させることができ、ひいては、機関回転速度を回復させることができる。
内燃機関の燃料噴射制御装置の一実施形態である制御装置の機能構成と、同制御装置を備える内燃機関の概略構成とを示す図。 同内燃機関における筒内噴射弁への通電時間と燃料噴射量との関係を示すグラフ。 機関冷却水と噴射パターンとの関係を示すテーブル。 同制御装置の回数決定部が実行する処理ルーチンを説明するフローチャート。
以下、内燃機関の燃料噴射制御装置の一実施形態を図1〜図4に従って説明する。
図1には、本実施形態の燃料噴射制御装置としての制御装置50を備える内燃機関10が図示されている。図1に示すように、内燃機関10は複数(図1では1つのみを図示)の気筒11を有しており、気筒11内におけるピストン12よりも上方域は、燃料を含む混合気が燃焼される燃焼室13となっている。また、内燃機関10には、燃焼室13内に燃料を直接噴射する筒内噴射弁14と、燃焼室13内の混合気に対して点火を行う点火プラグ15とが設けられている。燃焼室13には吸気通路16及び排気通路17が接続されており、吸気通路16の燃焼室13に対する開閉は吸気バルブ18によって行われ、排気通路17の燃焼室13に対する開閉は排気バルブ19によって行われるようになっている。
筒内噴射弁14は、通電することによって開弁する電磁式の噴射弁であり、フルリフト噴射(以下、「F/L噴射」という。)と、パーシャルリフト噴射(以下、「P/L噴射」という。)とを実行可能である。F/L噴射は、筒内噴射弁14の弁体が全開位置まで変位した後に通電を停止して燃料噴射を停止する噴射形態である一方、P/L噴射は、筒内噴射弁14の弁体が全開位置まで変位するよりも前に通電を停止して燃料噴射を停止する噴射形態である。
また、図2に示すように、筒内噴射弁14の燃料噴射量Qfは、筒内噴射弁14の電磁ソレノイドへの通電時間TMが長いほど多くなる。図2において、第1の通電時間TM1は、弁体の開弁時間を適切に制御可能な最小の通電時間TMのことであり、第2の通電時間TM2は、電磁ソレノイドへの通電を開始してから弁体が全開位置に達するまでの通電時間TMのことである。そして、P/L噴射は、通電時間TMを第2の通電時間TM2未満の時間に設定した場合の燃料噴射であり、F/L噴射は、通電時間TMを第2の通電時間TM2以上に設定した場合の燃料噴射であるということができる。
なお、内燃機関10では、筒内噴射弁14に供給する燃料の圧力であるデリバリ燃圧を適宜変更することができる。そのため、筒内噴射弁14への通電時間TMが一定であっても、デリバリ燃圧が高いほど、筒内噴射弁14の燃料噴射量Qfは多くなる。すなわち、図2に示す最小噴射量Qfminは、通電時間TMを第1の通電時間TM1と等しくした場合における燃料噴射量Qfのことであるが、デリバリ燃圧によって変わる値である。また、図2に示す実線の傾きもまたデリバリ燃圧によって変わる。
ところで、筒内噴射弁14への通電時間TMを第1の通電時間TM1未満に設定しても、筒内噴射弁14から燃料を噴射することができることもある。しかし、この場合、開弁時間を適切に制御することができないため、筒内噴射弁14の燃料噴射量を適切に制御することが困難である。そのため、本実施形態では、通電時間TMが第1の通電時間TM1未満となる通電時間の領域のことを、「極小通電領域R1」という。
また、筒内噴射弁14にあっては、弁体が全開位置まで達した直後では弁体が振動しており、燃料噴射量が不安定になりやすい。そして、F/L噴射によって燃料噴射量Qfを高精度に制御することのできる通電時間TMの下限を第3の通電時間TM3とした場合、通電時間TMが第2の通電時間TM2以上且つ第3の通電時間TM3未満の通電時間の領域のことを、「バウンス領域R2」という。なお、筒内噴射弁14への通電時間TMがバウンス領域R2に含まれている場合、筒内噴射弁14の燃料噴射量Qfが要求噴射量から乖離するおそれがある。
これに対し、筒内噴射弁14への通電時間TMが第1の通電時間TM1以上であって且つ第2の通電時間TM2未満となるP/L噴射領域Rpl、及び、通電時間TMが第3の通電時間TM3以上となるF/L噴射領域Rflの双方は、上記の極小通電領域R1やバウンス領域R2よりも燃料噴射量Qfの制御性の高い領域であるということができる。したがって、本実施形態では、P/L噴射を筒内噴射弁14に行わせるときには、最小噴射量Qfminが、筒内噴射弁14に対して設定されている燃料噴射量の下限に相当する。また、通電時間TMが第3の通電時間TM3と等しいときの燃料噴射量QfをF/L時最小噴射量QfminFlとした場合、F/L噴射を筒内噴射弁14に行わせるときには、F/L時最小噴射量QfminFlが、筒内噴射弁14に対して設定されている燃料噴射量の下限に相当する。
図1に示すように、制御装置50には、クランクセンサ101、エアフローメータ102、水温センサ103及び燃圧センサ104などの各種の検出系が電気的に接続されている。クランクセンサ101はクランク軸の回転速度である機関回転速度NEを検出し、エアフローメータ102は吸気通路16から燃焼室13に導入される吸入吸気の量である吸入空気量を検出する。また、水温センサ103は内燃機関10内を流れる機関冷却水の温度である水温TMPを検出し、燃圧センサ104は上記デリバリ燃圧を検出する。そして、これら各種検出系によって検出された情報に基づき、制御装置50によって各種の制御が実施されるようになっている。
本実施形態では、機関始動時や排気通路17内に設けられている触媒を急速に暖める触媒暖機時に燃焼室13で成層燃焼を行わせることがある。ここでいう「機関始動時」とは、クランキング動作の開始時点から内燃機関10が完爆する時点までの期間のことである。
成層燃焼は、燃焼室13における点火プラグ15の近傍に燃料の濃度の高い層を形成することで、極めてリーンな状態での燃焼を実現するものである。そして、内燃機関10では、圧縮行程中の気筒11内、すなわち燃焼室13に対し、筒内噴射弁14による燃料噴射を複数回に分割して行うことで成層燃焼を実現することができる。なお、圧縮行程中で複数回に分割して行われる筒内噴射弁14による燃料噴射の各々のことを、「分割噴射」ともいう。
図1に示すように、制御装置50は、一回の燃焼サイクルでの筒内噴射弁14による燃料噴射を複数回に分割して行わせるための機能部として、回数決定部51及び噴射制御部52を有している。回数決定部51は、一回の燃焼サイクルで燃料噴射を複数回に分割する場合、一回の燃焼サイクルでの分割噴射の実施回数である分割回数Nの決定を行う。また、回数決定部51は、分割回数Nの決定に加え、各分割噴射の燃料噴射量Qfの算出も行う。
噴射制御部52は、回数決定部51による決定結果(分割回数N及び燃料噴射量Qf)に基づき、一回の燃焼サイクルで、複数回の分割噴射を行わせる分割噴射処理を実施する。
なお、図3には、分割噴射処理の実施に先立って用いられるテーブルの一例が図示されている。図3における「DI」とは、筒内噴射弁14による燃料噴射のことである。図3に示すように、分割回数Nや筒内噴射弁14の噴射形態を含む噴射パターンは、水温センサ103によって検出されている機関冷却水の水温TMPによって決まる。具体的には、第1の噴射パターンは、水温TMPが第1の判定水温TMPTh1未満であるときに選択されるパターンである。水温TMPが第1の判定水温TMPTh1未満である場合、水温TMPが極めて低いために、成層燃焼を燃焼室13で行わせることは困難であると判断できる。そのため、第1の噴射パターンが選択された場合、分割回数Nが「4」と等しくされ、且つ、一回の燃焼サイクルでの4回の分割噴射の全てが吸気行程中に行われることとなる。
その一方で、水温TMPが第1の判定水温TMPTh1以上である場合、成層燃焼を燃焼室13で行わせることは可能である。すなわち、第2の噴射パターンは、水温TMPが第1の判定水温TMPTh1以上であり、且つ、水温TMPが第1の判定水温TMPTh1よりも高い第2の判定水温TMPTh2未満であるときに選択されるパターンである。この第2の噴射パターンが選択された場合、分割回数Nが「3」と等しくされ、一回の燃焼サイクルでの3回の分割噴射の全てが圧縮行程中に行われることとなる。さらに、水温TMPが第1の判定水温TMPTh1以上であり、且つ、水温TMPが第2の判定水温TMPTh2未満である場合、一回の燃焼サイクルで噴射が要求される燃料の量である要求噴射量が比較的多いため、3回の分割噴射が全てF/L噴射に決定される。
また、第3の噴射パターンは、水温TMPが第2の判定水温TMPTh2以上であり、且つ、水温TMPが第2の判定水温TMPTh2よりも高い第3の判定水温TMPTh3未満であるときに選択されるパターンである。この第3の噴射パターンが選択された場合、分割回数Nが「3」と等しくされ、一回の燃焼サイクルでの3回の分割噴射の全てが圧縮行程中に行われることとなる。さらに、水温TMPが第2の判定水温TMPTh2以上であり、且つ、水温TMPが第3の判定水温TMPTh3未満である場合、一回の燃焼サイクルでの要求噴射量が、水温TMPが第2の判定水温TMPTh2未満であるときよりも少ない。そのため、3回の分割噴射のうち、1回目の分割噴射と2回目の分割噴射がF/L噴射に決定され、3回目の分割噴射がP/L噴射に決定される。
また、第4の噴射パターンは、水温TMPが第3の判定水温TMPTh3以上であり、且つ、水温TMPが第3の判定水温TMPTh3よりも高い第4の判定水温TMPTh4未満であるときに選択されるパターンである。この第4の噴射パターンが選択された場合、分割回数Nが「3」と等しくされ、一回の燃焼サイクルでの3回の分割噴射の全てが圧縮行程中に行われることとなる。さらに、水温TMPが第3の判定水温TMPTh3以上であり、且つ、水温TMPが第4の判定水温TMPTh4未満である場合、一回の燃焼サイクルでの要求噴射量が、水温TMPが第3の判定水温TMPTh3未満であるときよりも少ない。そのため、3回の分割噴射のうち、1回目の分割噴射がF/L噴射に決定され、2回目の分割噴射と3回目の分割噴射とがP/L噴射に決定される。
また、第5の噴射パターンは、水温TMPが第4の判定水温TMPTh4以上である場合に選択されるパターンである。この第5の噴射パターンが選択された場合、分割回数Nが「2」と等しくされ、一回の燃焼サイクルでの2回の分割噴射の全てが圧縮行程中に行われることとなる。
次に、図4を参照し、内燃機関10で成層燃焼を行わせるために噴射制御部52が分割噴射処理を実施する際に回数決定部51が実行する処理ルーチンについて説明する。
図4に示すように、本処理ルーチンにおいて、回数決定部51は、図3を用いて説明したテーブルを用い、分割噴射処理の開始時における水温TMPに応じた噴射パターンを決定する(ステップS11)。噴射パターンの決定によって取得された分割回数Nのことを基準分割回数Nbというものとする。
続いて、回数決定部51は、水温センサ103によって検出されている水温TMPが判定水温TMPTh以下であること、及び、クランクセンサ101によって検出されている機関回転速度NEが規定回転速度NETh以上であることの双方が成立しているか否かを判定する(ステップS12)。
水温TMPが高くなると、一回の燃焼サイクルでの要求噴射量が少なくなる。そのため、分割回数Nが基準分割回数Nbと等しい場合、各分割噴射での燃料噴射量Qfがそれぞれ少なくなる。そして、各分割噴射での燃料噴射量Qfのバラツキが生じるようになると、燃焼室13内では、点火プラグ15の回りに形成する燃料濃度の高い層に乱れが生じてしまうことがある。そこで、本実施形態では、分割回数Nを基準分割回数Nbと等しくしたままでは当該層に乱れが生じるほどに水温TMPが高くなっていると判定できるように、判定水温TMPThが設定されている。
また、規定回転速度NEThは、機関運転状態に応じた値に設定されている。そして、点火プラグ15の回りに形成する燃料濃度の高い層に乱れが生じておらず、燃焼室13内での混合気の燃焼が安定している場合、機関回転速度NEが規定回転速度NEThを下回らないように、規定回転速度NEThが設定されている。そのため、機関回転速度NEが規定回転速度NETh以上の状態から機関回転速度NEが規定回転速度NETh未満の状態に移行した場合、上記層に乱れが生じ、燃焼室13内での混合気の燃焼が不安定になった可能性があると判定できる。
したがって、水温TMPが判定水温TMPTh以下であること、及び、機関回転速度NEが規定回転速度NETh以上であることのうち少なくとも1つの条件が成立していない場合(ステップS12:NO)、回数決定部51は、その処理を後述するステップS15に移行する。一方、水温TMPが判定水温TMPTh以下であること、及び、機関回転速度NEが規定回転速度NETh以上であることの双方が成立している場合(ステップS12:YES)、回数決定部51は、その処理を次のステップS13に移行する。
ステップS13において、回数決定部51は、機関回転速度NEや水温TMPを基に、一回の燃焼サイクルでの要求噴射量を算出し、各分割噴射での燃料噴射量Qfを算出する。そして、回数決定部51は、一回の燃焼サイクルでの各分割噴射のうち、燃料噴射量Qfが下限未満となる分割噴射があるか否かを判定する。P/L噴射となる分割噴射に対しては、その燃料噴射量Qfが最小噴射量Qfmin(図2参照)未満となるか否かが判定される。また、F/L噴射となる分割噴射に対しては、その燃料噴射量QfがF/L時最小噴射量QfminFl(図2参照)未満となるか否かが判定される。
そして、何れの分割噴射においても燃料噴射量Qfが下限以上となる場合(ステップS13:NO)、回数決定部51は、分割回数Nを基準分割回数Nbと等しくする(ステップS14)。続いて、回数決定部51は、その処理を後述するステップS16に移行する。一方、各分割噴射のうち、少なくとも1回の分割噴射で燃料噴射量Qfが下限未満となる場合(ステップS13:YES)、回数決定部51は、その処理を次のステップS15に移行する。
ステップS15において、回数決定部51は、分割回数Nを、基準分割回数Nbから「1」デクリメントした値と等しくする。また、ステップS15では、回数決定部51は、一回の燃焼サイクルでの要求噴射量を、各分割噴射に振り分ける再計算処理を実施する。これにより、何れの分割噴射での燃料噴射量Qfが下限を下回らないようになる。そして、回数決定部51は、その処理を次のステップS16に移行する。
ステップS16において、回数決定部51は、分割噴射処理の実施が完了したか否かを判定する。機関始動時に分割噴射処理が実施された場合、回数決定部51は、機関始動が完了したときに分割噴射処理の実施が完了したと判定する。また、触媒暖機時に分割噴射処理が実施された場合、回数決定部51は、触媒の暖機が完了したときに分割噴射処理の実施が完了したと判定する。
そして、分割噴射処理の実施が未だ完了していない場合(ステップS16:NO)、回数決定部51は、その処理を前述したステップS12に移行する。一方、分割噴射処理の実施が完了している場合(ステップS16:YES)、回数決定部51は、本処理ルーチンを終了する。
次に、分割噴射処理を実施している際の作用を効果とともに説明する。
分割噴射処理の実施によって内燃機関10で成層燃焼が行われているときに、水温TMPの上昇などによって一回の燃焼サイクルでの要求噴射量が少なくなると、一回の燃焼サイクルの各分割噴射での燃料噴射量Qfが徐々に少なくなる。そして、各分割噴射での燃料噴射量Qfにバラツキが生じるようになると、点火プラグ15の回りに形成する燃料濃度の高い層に乱れが生じることがある。このように当該層に乱れが生じると、燃焼室13内での混合気の燃焼が不安定になり、結果として、機関回転速度NEが低下する。
そして、機関回転速度NEが規定回転速度NETh以上の状態から機関回転速度NEが規定回転速度NETh未満の状態になると、分割回数Nが基準分割回数Nbよりも減少される。すなわち、機関回転速度NEが規定回転速度NETh以上であった場合よりも分割回数Nが少なくなる。これにより、一回の燃焼サイクルの各分割噴射での燃料噴射量Qfをそれぞれ増大させることができ、当該各分割噴射での燃料噴射量Qfのバラツキが生じにくくなる。そして、当該各分割噴射での燃料噴射量Qfのバラツキが解消されると、上記層の乱れが解消され、燃焼室13内での混合気の燃焼を安定化させることができる。したがって、機関回転速度NEを規定回転速度NETh以上まで回復させることができる。
また、分割噴射処理が実施されているときには、水温TMPが高くなっていき、一回の燃焼サイクルでの要求噴射量が少なくなる。そして、水温TMPが判定水温TMPThを超えると、機関回転速度NEが規定回転速度NETh未満になっていなくても、分割回数Nが基準分割回数Nbよりも少なくなる。そのため、要求噴射量が少なくなっても分割回数Nを少なくすることで、各分割噴射での燃料噴射量Qfが下限に近づくことを抑制することもできる。その結果、各分割噴射の制御性の低下が抑制され、上記層の乱れを生じにくくすることができる。
なお、上記実施形態は以下のような別の実施形態に変更してもよい。
・分割噴射処理では、複数の分割噴射の何れか一つの燃料噴射を、吸気行程時に行うようにしてもよい。この場合、燃焼室13における点火プラグ15の近傍に形成される燃料の濃度の高い層と、当該層以外の他の層とにおける燃料濃度の差は、上記実施形態の場合と比較して小さくなるものの、成層燃焼(「弱成層燃焼」ともいう。)を行わせることができる。
10…内燃機関、13…燃焼室、14…筒内噴射弁、15…点火プラグ、50…制御装置、51…回数決定部、52…噴射制御部。

Claims (1)

  1. 燃焼室に燃料を噴射する筒内噴射弁と、前記燃焼室内の混合気に点火する点火プラグと、を備える内燃機関に適用され、
    一回の燃焼サイクルでの前記筒内噴射弁による燃料噴射を複数回に分割することにより、前記内燃機関で成層燃焼を行わせる分割噴射処理を実施する噴射制御部と、
    前記分割噴射処理が実施されている状況下で、機関回転速度が機関運転状態に基づいた規定回転速度未満であるときには、機関回転速度が前記規定回転速度以上であるときよりも一回の燃焼サイクルでの前記燃料噴射の分割回数を減少させる回数決定部と、を備え、
    前記噴射制御部は、前記分割噴射処理では、前記回数決定部によって決定された前記分割回数に基づき、前記筒内噴射弁を制御する
    内燃機関の燃料噴射制御装置。
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