JP2018114095A - 車両用シートの調整装置 - Google Patents

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達哉 杉本
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Abstract

【課題】車両用シートの状態を調整する調整装置であって、相対回動する部材間の隙間に異物が浸入し難い構成を提供する。【解決手段】車両用シート10のリクライニング調整を行うリクライニング装置20であって、センターシャフト22の回動に基づいて回動するギヤプレート40と、ギヤプレート40と隙間を介して対向し、ギヤプレート40に対して相対回動するカバーブラケット50と、を備えている。また、ギヤプレート40とカバーブラケット50の間の隙間に充填材100が充填される。【選択図】図2

Description

本発明は、車両用シートの調整装置に関するものである。
車両用シートの状態を調整する調整装置として、例えば、特許文献1に開示されるように、シートクッションに対してシートバックを傾動可能に保持する車両用シートのリクライニング装置が知られている。このリクライニング装置は、ロアアームに溶接される外歯歯車と、アッパアームに溶接される内歯歯車と、外歯歯車を内歯歯車に対して偏心した状態で回転させるための回転シャフトと、を備えている。また、リクライニング装置は、外歯歯車と内歯歯車とが軸方向に離れることを規制するように、内歯歯車の外周面に嵌合する円筒状の押さえ部材(カバー部材)を備えている。
特許第3946948号公報
しかしながら、特許文献1に開示されるリクライニング装置では、相対回動する部材間、例えば、内歯歯車と押さえ部材との間、回転シャフトと内歯歯車との間などにおいて、部材間の干渉が起こらないように僅かながらも隙間が生じる構成となっている。このような構成では、例えば、装置の組み立て後の状態で当該装置に塗装(例えば電着塗装)を行う場合に、相対回動する部材間に生じ得る隙間に塗料が浸入することになってしまう。そのため、このような隙間において塗料が固まること等に起因して、これら部材間の相対回動が阻害されることにより、リクライニングの動作不良が発生することになる。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、車両用シートの状態を調整する調整装置であって、相対回動する部材間の隙間に異物が浸入し難い構成を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、特許請求の範囲に記載の請求項1の発明は、車両用シート(10)の状態を調整する調整装置(20)であって、調整時にトルクが入力される回動軸(22)と、前記回動軸に組み付けられて当該回動軸の回動に基づいて回動する回動部材(40)と、前記回動部材と隙間を介して対向した状態で当該回動部材に対して相対回動する対向部材(50)と、を備え、前記隙間には、粘性又は弾性を有する充填材(100)が充填されることを特徴とする。
なお、上記各括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
請求項1の発明では、回動軸の回動に基づいて回動する回動部材と、回動部材と隙間を介して対向した状態で当該回動部材に対して相対回動する対向部材と、を備えている。また、隙間には、粘性又は弾性を有する充填材が充填される。
このように、回動部材と対向部材との間に形成される隙間に粘性又は弾性を有する充填材が充填されるため、このような隙間を埋めることができ、回動部材と対向部材との間に外部から異物が浸入することを防ぐことができる。例えば、組み立てた調整装置を塗装する(例えば、電着塗装する)際に、上記隙間に塗料が入り込むことを防ぐことができる。したがって、このような隙間において塗料が固まること等に起因してこれら部材間の相対回動が阻害されるようなことがなく、調整装置の動作不良を抑制することができる。
そのうえで、回動部材と対向部材との間に充填される充填材が粘性又は弾性を有するため、このような充填材よりも硬い部材を介在させる場合に比べて、充填される部材との間で大きな摺動抵抗が生じることを抑制し、円滑な動作が阻害されることを防ぐことができる。
請求項2の発明では、回動軸と対向部材とが対向することで形成される隙間にも充填材が充填される構成となっている。
このように、回動軸と対向部材との間に形成される隙間に粘性又は弾性を有する充填材が充填されるため、このような隙間を埋めることができ、回動軸と対向部材との間に外部から異物が浸入することを防ぐことができる。そのため、回動軸と対向部材との相対回動動作が阻害されるようなことがなく、調整装置の動作不良をより一層抑制することができる。
請求項3の発明は、車両用シートの状態を調整する調整装置の製造方法であって、調整時にトルクが入力される回動軸に組み付けられて当該回動軸の回動に基づいて回動する回動部材と、回動部材と隙間を介して対向した状態で当該回動部材に対して相対回動する対向部材とを用意する工程と、回動部材および対向部材の少なくとも一方のうち他方に対して対向する部分に粘性又は弾性を有する充填材を配置する工程と、回動部材と対向部材とによって充填材を挟み込むことで当該充填材を隙間に充填する工程と、を備える構成となっている。
このような構成によって、請求項1と同様の効果を奏する製造方法を実現できる。
本発明の第1実施形態に係るリクライニング装置を搭載する車両用シートの一例を概念的に示す側面図である。 リクライニング装置の断面図である。 図2に示すC−C線相当の切断面による断面図である。 図2に示すD−D線相当の切断面による断面図である。 リクライニング装置を製造する際に順次行われる各工程を説明する説明図である。 リクライニング装置を製造する際に順次行われる各工程を説明する説明図であり、図5の工程に続く工程を説明する図である。
以下、本発明の調整装置を具現化した第1実施形態について図を参照して説明する。図1は、本発明のリクライニング装置を搭載する車両用シート10の一例を概念的に示す側面図である。
図1に示すリクライニング装置20は、本発明の「調整装置」の一例に相当し、車両用シート10の状態を調整するように機能する。また、図1に示すように、本発明のリクライニング装置20を備えた車両用シート10は、着座者の座部を受けるシートクッション11と、このシートクッション11に対して傾動可能であって着座者の背部を受けるシートバック12とを備えている。また、シートクッション11にはシートブラケット(第1のブラケット)11aが、シートバック12にはシートバックブラケット(第2のブラケット)12aがそれぞれ固定されている。シートブラケット11aおよびシートバックブラケット12aは、リクライニング装置20の相対回動する部位にそれぞれ固定されることで、互いに相対回動可能に連結されている。これにより、シートクッション11に対するシートバック12の傾動角度の調整が可能となる。
ラウンドリクライニングユニット21の中央のセンターシャフト(回動軸)22にはリクライニング操作レバー23が装着されている。ラウンドリクライニングユニット21、センターシャフト22およびリクライニング操作レバー23によりリクライニング装置20が構成されている。リクライニング操作レバー23を上方に引くとセンターシャフト22にトルクが入力され、リクライニング装置20がアンロック状態となりシートバック12の傾動角度の調整が可能となる。ここで、シートバック12を後方に倒した図1にて示す角度Aの範囲は、リクライニング操作レバー23から手指を離すとその時の角度位置にシートバック12がロックされる傾度調整範囲(例えば90°程度)であり、シートバック12を前方に倒した図1にて示す角度Bの範囲は、リクライニング操作レバー23から手指を離してもアンロックの状態が持続するロックフリー状態に対応する自由回動範囲(例えば90°程度)である。図1から判るように、シートバック12は、シートクッション11と接する前倒しの位置からシートクッション11とフラットになる後倒しの位置まで、例えば180°程度の回動可能である。このようなリクライニング装置20の構造について以下説明する。
図2は、リクライニング装置20の断面図である。図3は、図2に示すC−C線相当の切断面による断面図である。図4は、図2に示すD−D線相当の切断面による断面図である。また、図2における図面下側を軸方向一側とし、図面上側を軸方向他側として、以下説明する。
図2に示すように、ラウンドリクライニングユニット21は、略円板状のベースプレート30と略お椀形状のギヤプレート40を重ね合わせてカバーブラケット50を組み付けることで、ベースプレート30およびギヤプレート40が相対回動可能に保持されるとともに軸方向への相対移動が抑制されるように構成されている。なお、ギヤプレート40は、本発明の「回動部材」の一例に相当し、カバーブラケット50は、本発明の「対向部材」の一例に相当する。
ベースプレート30とギヤプレート40の間にはキャビティ(空間)Cが形成される。このキャビティC内には、図2〜図4に示すように、一対の第1ロックギヤ61と一対の第2ロックギヤ62の計4枚のロックギヤ、中央のカム70、2つの略円弧状のバネ部材80および略円板状のレバー板90等のロック、アンロックのための部材が配設されている。
図3に示すように、ベースプレート30には、軸方向他側の側面に、各ロックギヤ61,62を半径方向に案内するための4つの案内凸部31、32、31、32が形成されている。
また、ベースプレート30の外縁には、軸方向他側にて軸方向に環状に突出する環状突出部33がその内周面にてギヤプレート40の外周面43の一部に係合可能に形成されている。当該ベースプレート30は、プレス加工等の塑性加工により各案内凸部31、32等が形成され、特に、環状突出部33は、しごき成形(塑性加工)により形成されている。このように形成されるベースプレート30は、軸方向一側の面に形成される突出部35にて下側ブラケット11aの係合穴11bに係合させた状態で溶接結合されることで、当該下側ブラケット11aに取り付けられる。
ギヤプレート40の環状外縁部の内周面には、全周にわたって内歯41が形成されている。このように形成されるギヤプレート40は、その背面(軸方向他側の面)に複数の突起42が形成されており、これら各突起42を上側ブラケット12aの係合穴12bにそれぞれ係合させた状態で溶接結合することで、当該上側ブラケット12aに取り付けられる。
図3に示すように、両第1ロックギヤ61および両第2ロックギヤ62の外周側には、ギヤプレート40の内歯41と噛合可能な外歯61a、62aがそれぞれ形成されている。また、各ロックギヤ61、62には、軸方向他側に突出する突起61b、62bがそれぞれ形成されている。両第1ロックギヤ61は、案内凸部32に案内される可動ガイド34と案内凸部31の側周部との直線部分(ガイド部分)に案内されて半径方向にのみ摺動自在にそれぞれ支承されている。また、両第2ロックギヤ62は、案内凸部31、32の側周部のガイド部分に案内されて半径方向にのみ摺動自在にそれぞれ支承されている。
ベースプレート30の中央には、中心に貫通孔71が形成される板状のカム70が回動可能に配設されている。カム70には、外周面に各ロックギヤ61、62の後端面に当接するカム面72が形成され、側面にバネ部材80の一端が係合する2つの係合穴73と軸方向他側に突出する2つの円柱状の突起74とが形成されている。
図4に示すように、カム70は、2つのバネ部材80の一端とそれぞれ係合することにより、ロック回動方向(図3および図4にて時計方向)に強く付勢されている。これにより、カム70は、カム面72にて各ロックギヤ61、62の後端面に当接することで、上記両バネ部材80によるロック回動方向の付勢力により各ロックギヤ61、62を半径方向外側に強く付勢することとなる。なお、両バネ部材80の他端は、可動ガイド34の貫通穴を貫通するようにしてベースプレート30にそれぞれ係合されている。
カム70の貫通孔71には、センターシャフト22が挿入され、このセンターシャフト22を操作レバー23を介して回動させることにより両バネ部材80の付勢力に抗してカム70をアンロック回動方向(図3および図4にて反時計方向)に回動させることができるようになっている。
図4に示すように、レバー板90には、カム70の両突起74にそれぞれ嵌合する貫通孔91と、2つのカム孔92および2つのカム孔93とが設けられている。レバー板90は、これら両貫通孔91と両突起74とをそれぞれ嵌合させ、両カム孔92に突起61bをそれぞれ挿通させ、両カム孔93に突起62bをそれぞれ挿通させた状態で、カム70および各ロックギヤ61、62に組み付けられている。
これにより、レバー板90がカム70とともにアンロック回動方向に回動すると、カム孔92の内周縁が第1ロックギヤ61の突起61bにそれぞれ当接するとともにカム孔93の内周縁が両第2ロックギヤ62の突起62bにそれぞれ当接する。さらにレバー板90がアンロック回動方向に回動すると、これら突起61b、突起62bが各カム孔92、93の内周縁により半径方向内側に付勢されて、各ロックギヤ61、62が半径方向内側に移動することとなる。
図2に示すように、カバーブラケット50は、円筒状の第1筒状部51と段付円筒状の第2筒状部52を備えている。第1筒状部51は、その内周面にてベースプレート30の外周面の軸方向他側の部位(以下、他側外周面36という)に対して接触するように形成されている。
また、カバーブラケット50がベースプレート30に固定されるとき、第2筒状部52の内周面52aとギヤプレート40の外周面43との間に隙間が形成される構成である。このような隙間は、例えば、0.3mm程度の幅の部材間の隙間である。
このように形成されるカバーブラケット50は、各ロックギヤ61、62やカム70などをキャビティC内に配設して一体に組み付けたベースプレート30およびギヤプレート40に対して、第1筒状部51がベースプレート30の他側外周面36に接触し第2筒状部52がギヤプレート40に隙間を介するように組み付けられる。そして、例えば第1筒状部51がベースプレート30に対して溶接結合されることで、カバーブラケット50がベースプレート30に固定される。これにより、ベースプレート30およびギヤプレート40が、カバーブラケット50により、相対回動可能に保持されるとともに軸方向への相対移動が抑制されることとなる。
図2に示すように、ギヤプレート40と、当該ギヤプレート40に対して相対回動する部材とが対向することで形成される隙間に、粘性を有する充填材100が充填される。充填材100は、例えばグリスであり、一般的な油よりも粘度が高く流動性がほぼ無い状態の構成である。この充填材100は、具体的には、ギヤプレート40の外周面43と、第2筒状部52の内周面52aと、が対向することで形成される隙間(図2に示す通路110)に充填される。すなわち、充填材100は、図2に示す断面視で、通路110の軸方向他側の開口部分から、ベースプレート30の環状突出部33における軸方向他側の端面33a(カバーブラケット50の第1筒状部51における軸方向他側の端部付近)に至るまで連続的であって、センターシャフト22周りに環状となるように充填される。
また、充填材100は、センターシャフト22の外周面22aと、ギヤプレート40の内周面44と、が対向することで形成される隙間(図2に示す通路120)に充填される。すなわち、充填材100は、図2に示す断面視で、通路120の軸方向他側の開口部分からキャビティC内の開口部分(ギヤプレート40の内周面44における軸方向一側の縁部)に至るまで連続的であって、センターシャフト22の外周面22a周りに環状となるように充填される。
次に、以上のように構成される本実施形態に係るリクライニング装置20の製造方法について、以下に説明する。図5は、リクライニング装置を製造する際に順次行われる各工程を説明する説明図である。図6は、リクライニング装置を製造する際に順次行われる各工程を説明する説明図であり、図5の工程に続く工程を説明する図である。
まず、図5(A)に示すように、ベースプレート30の一側(環状突出部33が突出する側)に、一対の第1ロックギヤ61、一対の第2ロックギヤ62、カム70、バネ部材80、およびレバー板90を配設する。そして、ベースプレート30に対してギヤプレート40を重ね合わせるように組み付けることで、ベースプレート30上に配設した部材が、ベースプレート30とギヤプレート40とによって形成されるキャビティ(空間)C内に収容される。このとき、ベースプレート30の環状突出部33がその内周面にてギヤプレート40の外周面の一部に係合され、両第1ロックギヤ61および両第2ロックギヤ62のそれぞれの外歯61a、62aがギヤプレート40の内歯41と噛合する。
次に、図5(B)に示すように、ギヤプレート40の内周面44に、充填材100を塗布する。具体的には、貫通孔形状であるギヤプレート40の内周面44の全体に(軸方向他側の開口縁から軸方向一側の開口縁に至るまで連続的に)均一の厚さで充填材100を塗布する。
次に、図5(C)に示すように、組み合わされたベースプレート30およびギヤプレート40に対して、センターシャフト22をベースプレート30の貫通孔37から挿入して組み付ける。すなわち、センターシャフト22は、カム70の貫通孔71、レバー板90の貫通孔91、およびギヤプレート40の内周面44に挿通される。これにより、センターシャフト22の外周面22aと、ギヤプレート40の内周面44と、が対向することで構成される隙間(通路120)に、充填材100が充填される。ここで、充填材100は粘度が比較的高い液体(例えば一般的な油よりも粘度の高い液体)であるため、隙間(通路130)になじんで入り込み、隙間詰めすることになる。
次に、図6(A)に示すように、ギヤプレート40の外周面43、およびベースプレート30の環状突出部33の端面33aに、充填材100を塗布する。具体的には、ベースプレート30の環状突出部33の端面33aから、当該端面33aに連なるギヤプレート40の外周面43を介して、当該外周面43における回動軸線Lに平行な側面45の軸方向他側の端部に至るまで、連続的に充填材100を塗布する。
次に、図6(B)に示すように、カバーブラケット50を、一体化されたベースプレート30およびギヤプレート40に対して組み付ける。これにより、第1筒状部51がベースプレート30の他側外周面36に接触し、第2筒状部52がギヤプレート40に充填材100を介して対向する。特に、第2筒状部52の端面52bが、ギヤプレート40の側面45と、回動軸線Lに垂直な方向で対向するようになる。これにより、ギヤプレート40の外周面43と、第2筒状部52の内周面52aと、が対向することで構成される隙間(通路110)に、充填材100が充填される。具体的には、充填材100は、通路110の軸方向他側の開口部分から、ベースプレート30の環状突出部33における軸方向他側の端面33a(カバーブラケット50の第1筒状部51における軸方向他側の端部付近)に至るまで連続的に充填される。
その後、例えば第1筒状部51がベースプレート30に対して溶接結合され、カバーブラケット50がベースプレート30に固定される。これにより、ベースプレート30およびギヤプレート40が、カバーブラケット50により、相対回動可能に保持されるとともに軸方向への相対移動が抑制される。
その後、組み立てたリクライニング装置20を、例えば電着塗装などによって塗装する。その際、ギヤプレート40とカバーブラケット50との間の隙間(図2の通路110)、およびギヤプレート40とセンターシャフト22との間の隙間(図2の通路120)が、それぞれ充填材100によって隙間詰めされているため、塗料が入り込むことを防ぐことができる。
次に、ベースプレート30の各突出部35を下側ブラケット11aの係合穴11bに係合させた状態で溶接するとともに、ギヤプレート40の各突起42を上側ブラケット12aの係合穴12bにそれぞれ係合させた状態で溶接結合する。これにより、シートクッション11およびシートバック12がリクライニング装置20により相対傾動可能に連結されることとなる。
以上説明したように、本実施形態に係るリクライニング装置20では、センターシャフト22の回動に基づいて回動するギヤプレート40と、ギヤプレート40と隙間を介して対向した状態でギヤプレート40に対して相対回動するカバーブラケット50と、を備えている。また、隙間には、充填材100が充填される。
このように、ギヤプレート40とカバーブラケット50との間に形成される隙間に粘性を有する充填材100が充填されるため、このような隙間を埋めることができ、ギヤプレート40とカバーブラケット50との間に外部から異物が浸入することを防ぐことができる。例えば、組み立てたリクライニング装置20を塗装する(例えば、電着塗装する)際に、上記隙間に塗料が入り込むことを防ぐことができる。したがって、このような隙間において塗料が固まること等に起因してこれら部材間の相対回動が阻害されるようなことがなく、リクライニング装置20の動作不良を抑制することができる。
そのうえで、ギヤプレート40とカバーブラケット50との間に充填される充填材100が粘性を有するため、このような充填材100よりも硬い部材を介在させる場合に比べて、充填される部材との間で大きな摺動抵抗が生じることを抑制し、円滑な動作が阻害されることを防ぐことができる。
また、上述したように、車両用シート10において、シートバック12は、シートクッション11と接する前倒しの位置からシートクッション11とフラットになる後倒しの位置まで、180°程度回動可能な構成である。すなわち、ギヤプレート40とカバーブラケット50とがリクライニングの調整角度に合わせて180°程度の角度範囲内で相対回動する構成であり、多くの回数(例えば数十回)回るような相対回動の構成(例えば回動範囲が定められていないモータの構成など)に比べて、充填材100による摺動抵抗の影響を小さくすることができる。また、このようにギヤプレート40のカバーブラケット50に対する相対回動の範囲が狭いため、回動するギヤプレート40によって充填材100がギヤプレート40とカバーブラケット50との間の隙間から押し出され難くなる。
また、センターシャフト22とカバーブラケット50とが対向することで形成される隙間にも充填材100が充填される構成となっている。
このように、センターシャフト22とカバーブラケット50との間に形成される隙間に粘性を有する充填材100が充填されるため、このような隙間を埋めることができ、センターシャフト22とカバーブラケット50との間に外部から異物が浸入することを防ぐことができる。そのため、センターシャフト22とカバーブラケット50との相対回動動作が阻害されるようなことがなく、リクライニング装置20の動作不良をより一層抑制することができる。
また、リクライニング装置20の製造方法は、調整時にトルクが入力されるセンターシャフト22に組み付けられて当該センターシャフト22の回動に基づいて回動するギヤプレート40と、ギヤプレート40と隙間を介して対向した状態で当該ギヤプレート40に対して相対回動するカバーブラケット50とを用意する工程を備えている。また、ギヤプレート40およびカバーブラケット50の少なくとも一方のうち他方に対して対向する部分に粘性を有する充填材100を配置する工程を備えている。さらに、ギヤプレート40とカバーブラケット50とによって充填材100を挟み込むことで当該充填材100を隙間に充填する工程と、を備えている。
このようにギヤプレート40とカバーブラケット50とによって充填材100を挟み込む工程を用いることにより、ギヤプレート40とカバーブラケット50との間が複雑な形状の隙間である構成であっても、充填材100が当該隙間に馴染んで広がるため、隙間の隅々まで容易に充填させることができる。
なお、本発明は上記第1実施形態に限定されるものではなく、以下のように具体化してもよく、その場合でも、上記第1実施形態と同等の作用・効果が得られる。
(1)上記第1実施形態において、ギヤプレート40の外周面43と、第2筒状部52の内周面52aと、が対向することで構成される隙間(通路110)などに、グリスとして構成される充填材100を充填する構成を例示した。しかしながら、充填材100は、グリスのような粘性を有する部材以外にも、ゴムや柔らかい樹脂のように弾性を有する部材であってもよい。このように充填材100が弾性を有する部材であっても、形状が大きく変形することなく隙間を十分に詰めることが可能であるとともに、相対回動する各部材との摺動時には摺動する部分の僅かな変形により摺動抵抗を低減することも可能である。また、複雑な形状の隙間であっても、弾性を有する部材であれば成型が簡単であり、製造工程も簡略化できる。また、充填材100は、粘性および弾性の両方を有する部材であってもよい。
(2)上記第1実施形態において、本発明の調整装置がリクライニング装置として構成される例を示したが、車両用シート10の状態を調整するその他の調整装置として構成されてもよい。例えば、車両用シート10の位置などを電動で調整するために用いるギヤボックス(減速機)に適用する構成であってもよい。すなわち、ギヤボックスを構成する回動部材(例えばギヤ)と、当該回動部材と隙間を介して対向し、当該回動部材に対して相対回動する対向部材(例えばカバー)と、の隙間に粘性又は弾性を有する充填材が充填される構成であってもよい。
(3)上記第1実施形態における製造方法において、図6(A)に示すように、ギヤプレート40の外周面43、およびベースプレート30の環状突出部33の端面33aに、充填材100を塗布する工程を例示した。しかしながら、ギヤプレート40とカバーブラケット50との間の隙間に充填材100を塗布する工程では、カバーブラケット50に充填材100を塗布する工程を採用してもよい。すなわち、図6(A)に示す工程の代わりに、カバーブラケット50の第2筒状部52の内周面52aなどに充填材100を塗布する工程を採用してもよい。
(4)上記第1実施形態において、ギヤプレート40の外周面43と、第2筒状部52の内周面52aと、が対向することで構成される隙間(通路110)などに、充填材100を充填する構成を例示した。しかしながら、その他の相対回動する部材間の隙間に充填材100を充填する構成であってもよい。例えば、センターシャフト22の外周面22aとカム70の貫通孔71との間の隙間、センターシャフト22の外周面22aとレバー板90の貫通孔91との間の隙間、センターシャフト22の外周面22aとベースプレート30の貫通孔37との間の隙間などに粘性又は弾性を有する充填材100を充填する構成であってもよい。
10…車両用シート
20…リクライニング装置(調整装置)
22…センターシャフト(回動軸)
40…ギヤプレート(回動部材)
50…カバーブラケット(対向部材)
100…充填材

Claims (3)

  1. 車両用シートの状態を調整する調整装置であって、
    調整時にトルクが入力される回動軸と、
    前記回動軸に組み付けられて当該回動軸の回動に基づいて回動する回動部材と、
    前記回動部材と隙間を介して対向した状態で当該回動部材に対して相対回動する対向部材と、を備え、
    前記隙間には、粘性又は弾性を有する充填材が充填されることを特徴とする調整装置。
  2. 前記回動軸と前記対向部材とが対向することで形成される隙間にも前記充填材が充填されることを特徴とする請求項1に記載の調整装置。
  3. 車両用シートの状態を調整する調整装置の製造方法であって、
    調整時にトルクが入力される回動軸に組み付けられて当該回動軸の回動に基づいて回動する回動部材と、前記回動部材と隙間を介して対向した状態で当該回動部材に対して相対回動する対向部材とを用意する工程と、
    前記回動部材および前記対向部材の少なくとも一方のうち他方に対して対向する部分に粘性又は弾性を有する充填材を配置する工程と、
    前記回動部材と前記対向部材とによって前記充填材を挟み込むことで当該充填材を前記隙間に充填する工程と、
    を備えることを特徴とする調整装置の製造方法。
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