JP2018113863A - 冷凍用に適したチョコレート - Google Patents

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Abstract

【課題】目新しい食感を有する冷凍用に適したチョコレートを提供することである。【解決手段】チョコレートに含まれる油脂が下記油脂組成物Aを20質量%以上含有するチョコレート。油脂組成物A:下記の(a)〜(i)の条件を満たす油脂である。(a)X3を2〜12質量%含有する。(b)X2Uを15〜40質量%含有する。(c)X2O/X2Uの質量比が0.65以上である。(d)XOX/X2Oの質量比が0.70以上である。(e)POP/XOXの質量比が0.65以上である。(f)XU2を25〜50質量%含有する。(g)(PO2+POL)/XU2の質量比が0.70以上である。(h)U3を12〜40質量%含有する。(i)構成脂肪酸として炭素数16〜22の脂肪酸を95質量%以上含有する。X:炭素数16〜22の直鎖飽和脂肪酸、U:炭素数18の直鎖不飽和脂肪酸、P:パルミチン酸、O:オレイン酸、L:リノール酸【選択図】なし

Description

本発明は、冷凍用に適したチョコレートに関する発明である。
チョコレートは、チョコレートのみからなる商品以外に、チョコレートと他の食品とを組み合わせた商品にも使用されている。チョコレートと他の食品とを組み合わせた商品には、チョコレートとアイスクリーム等の冷菓とを組み合わせた商品がある。
また、近年、チョコレートの食べ方として、暑い時期等にチョコレートのみを冷凍して食べることが流行している。
冷菓と組み合わせて使用されるチョコレート及び冷凍して食されるチョコレートは、いずれも冷凍庫等で冷凍して使用されるため、冷凍温度域での食感が非常に重要である。冷凍して使用されるチョコレートとしては、パリッとした食感のチョコレート(例えば、特許文献1〜3)又は軟らかい食感のチョコレート(例えば、特許文献4〜5)が市場の大部分を占めている。
近年では消費者の菓子に対する嗜好が多様化しており、消費者は常に新しい商品が発売されることを望んでいる。また、新しい商品は市場の活性化や市場の拡大につながるため、菓子製造メーカーにおいても新しい商品の開発は非常に重要である。菓子における新しい商品の開発方法としては、形状の改良、味の改良等が挙げられるが、食感の改良もその1つである。
前記したように、冷凍して使用されるチョコレートとしては、パリッとした食感のチョコレート又は軟らかい食感のチョコレートが市場の大部分を占めているため、冷凍して使用されるチョコレートにおいて目新しい食感を有するチョコレートを開発することができれば、市場の活性化や市場の拡大につながると考えられる。
以上のような背景から、冷凍温度域で目新しい食感を有するチョコレートの開発が求められている。
特開2006−280209号公報 特開2015−15914号公報 特開2015−15915号公報 特開2010−187596号公報 特開2012−244920号公報
本発明の課題は、冷凍温度域で目新しい食感を有するチョコレートを提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、チョコレートに含まれる油脂が特定の油脂を特定量含有すると、冷凍温度域で目新しい食感を有するチョコレートが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第1の発明は、チョコレートに含まれる油脂が下記油脂組成物Aを20質量%以上含有するチョコレートである。
油脂組成物A:下記の(a)〜(i)の条件を満たす油脂である。
(a)X3を2〜12質量%含有する。
(b)X2Uを15〜40質量%含有する。
(c)X2O/X2Uの質量比が0.65以上である。
(d)XOX/X2Oの質量比が0.70以上である。
(e)POP/XOXの質量比が0.65以上である。
(f)XU2を25〜50質量%含有する。
(g)(PO2+POL)/XU2の質量比が0.70以上である。
(h)U3を12〜40質量%含有する。
(i)構成脂肪酸として炭素数16〜22の脂肪酸を95質量%以上含有する。
上記の(a)から(i)の条件において、X、U、P、O、L、X3、X2U、X2O、XOX、POP、XU2、PO2、POL、U3はそれぞれ以下のものを示す。
X:炭素数16〜22の直鎖飽和脂肪酸
U:炭素数18の直鎖不飽和脂肪酸
P:パルミチン酸
O:オレイン酸
L:リノール酸
X3:Xが3分子結合しているトリグリセリド
X2U:Xが2分子、Uが1分子結合しているトリグリセリド
X2O:Xが2分子、Oが1分子結合しているトリグリセリド
XOX:1位と3位にX、2位にOが結合しているトリグリセリド
POP:1位と3位にP、2位にOが結合しているトリグリセリド
XU2:Xが1分子、Uが2分子結合しているトリグリセリド
PO2:Pが1分子、Oが2分子結合しているトリグリセリド
POL:Pが1分子、Oが1分子、Lが1分子結合しているトリグリセリド
U3:Uが3分子結合しているトリグリセリド
本発明の第2の発明は、チョコレートに含まれる油脂が下記油脂組成物Bを0.5〜10質量%含有する第1の発明に記載のチョコレートである。
油脂組成物B:M2X+MX2を40質量%以上含有する油脂である。
上記において、M、X、M2X、MX2はそれぞれ以下のものを示す。
M:炭素数8〜10の直鎖飽和脂肪酸
X:炭素数16〜22の直鎖飽和脂肪酸
M2X:Mが2分子、Xが1分子結合しているトリグリセリド
MX2:Mが1分子、Xが2分子結合しているトリグリセリド
本発明の第3の発明は、前記チョコレートが冷凍用である第1の発明又は第2の発明に記載のチョコレートである。
本発明の第4の発明は、前記チョコレートが冷凍されている第1の発明〜第3の発明のいずれか1つの発明に記載のチョコレートである。
本発明の第5の発明は、第1の発明〜第4の発明のいずれか1つの発明に記載のチョコレートを使用した食品である。
本発明の第6の発明は、前記食品が冷菓である第5の発明に記載の食品である。
本発明によると、冷凍温度域で目新しい食感を有するチョコレートを提供することができる。
本発明の実施の形態に係るチョコレートは、チョコレートに含まれる油脂が下記油脂組成物Aを20質量%以上含有する。
油脂組成物A:下記の(a)〜(i)の条件を満たす油脂組成物である。
(a)X3を2〜12質量%含有する。
(b)X2Uを15〜40質量%含有する。
(c)X2O/X2Uの質量比が0.65以上である。
(d)XOX/X2Oの質量比が0.70以上である。
(e)POP/XOXの質量比が0.65以上である。
(f)XU2を25〜50質量%含有する。
(g)(PO2+POL)/XU2の質量比が0.70以上である。
(h)U3を12〜40質量%含有する。
(i)構成脂肪酸として炭素数16〜22の脂肪酸を95質量%以上含有する。
本発明におけるチョコレートは、「チョコレート類の表示に関する公正競争規約」(全国チョコレート業公正取引協議会)乃至法規上で規定されたチョコレートに限定されない。本発明においてチョコレートとは、食用油脂、糖類を主原料とし、必要によりカカオ成分(カカオマス、ココアパウダー等)、乳製品、香料、乳化剤等を加え、チョコレート製造の工程(混合工程、微粒化工程、精練工程、成形工程、冷却工程等の全部乃至一部)を経て製造され、油脂が連続相をなし、実質的に水を含有しない食品(好ましくは水分含量が3質量%以下である。)である。また、本発明におけるチョコレートは、ダークチョコレート、ミルクチョコレートの他に、ホワイトチョコレート、カラーチョコレートも含む。
本発明において油脂とは、チョコレートに含まれる全油脂分のことであり、配合される油脂の他に、含油原料(カカオマス、ココアパウダー、全脂粉乳等)に含まれる油脂(ココアバター、乳脂等)も含む。
本発明の実施の形態に係るチョコレートは、チョコレートに含まれる油脂が下記油脂組成物Aを20質量%以上含有し、好ましくは20〜95質量%含有し、より好ましくは35〜90質量%含有し、更に好ましくは45〜70質量%含有する。チョコレートに含まれる油脂が下記油脂組成物Aを前記範囲で含有すると、冷凍温度域で目新しい食感を有するチョコレートが得られる。
本発明の実施の形態に係るチョコレートの製造に使用される油脂組成物Aは、下記の(a)〜(i)の条件を満たす油脂組成物である。
(a)X3を2〜12質量%含有する。
(b)X2Uを15〜40質量%含有する。
(c)X2O/X2Uの質量比が0.65以上である。
(d)XOX/X2Oの質量比が0.70以上である。
(e)POP/XOXの質量比が0.65以上である。
(f)XU2を25〜50質量%含有する。
(g)(PO2+POL)/XU2の質量比が0.70以上である。
(h)U3を12〜40質量%含有する。
(i)構成脂肪酸として炭素数16〜22の脂肪酸を95質量%以上含有する。
本発明の実施の形態に係るチョコレートの製造に使用される油脂組成物Aは、X3を2〜12質量%含有し、好ましくは2〜11質量%含有し、より好ましくは3〜10質量%含有する(条件(a))。
なお、本発明において、X3はXが3分子結合しているトリグリセリド(XXX)である(トリグリセリドとは、グリセロールに3分子の脂肪酸が結合したトリアシルグリセロールのことである。)。また、本発明において、Xは炭素数16〜22の直鎖飽和脂肪酸である。
本発明の実施の形態に係るチョコレートの製造に使用される油脂組成物Aは、X2Uを15〜40質量%含有し、好ましくは17〜38質量%含有し、より好ましくは20〜35質量%含有する(条件(b))。
なお、本発明において、X2UはXが2分子、Uが1分子結合しているトリグリセリド(XUX+XXU+UXX)である。また、本発明において、Uは炭素数18の直鎖不飽和脂肪酸である。
本発明の実施の形態に係るチョコレートの製造に使用される油脂組成物Aは、X2O/X2Uの質量比が0.65以上であり、好ましくは0.70以上であり、より好ましくは0.70〜0.85である(条件(c))。
なお、本発明において、X2O/X2Uの質量比は、X2U含有量(質量%)に対するX2O含有量(質量%)の比のことである。また、本発明において、X2OはXが2分子、Oが1分子結合しているトリグリセリド(XXO+XOX+OXX)である。また、本発明において、Oはオレイン酸(炭素数18の1価の直鎖不飽和脂肪酸)である。
本発明の実施の形態に係るチョコレートの製造に使用される油脂組成物Aは、XOX/X2Oの質量比が0.70以上であり、好ましくは0.75以上であり、より好ましくは0.75〜0.90である(条件(d))。
なお、本発明において、XOX/X2Oの質量比は、X2O含有量(質量%)に対するXOX含有量(質量%)の比のことである。また、本発明において、XOXは1位と3位にX、2位にOが結合しているトリグリセリドである。
本発明の実施の形態に係るチョコレートの製造に使用される油脂組成物Aは、POP/XOXの質量比が0.65以上であり、好ましくは0.70以上であり、より好ましくは0.70〜0.83である(条件(e))。
なお、本発明において、POP/XOXの質量比は、XOX含有量(質量%)に対するPOP含有量(質量%)の比のことである。また、本発明において、POPは1位と3位にP、2位にOが結合しているトリグリセリドである。また、本発明において、Pはパルミチン酸(炭素数16の直鎖飽和脂肪酸)である。
本発明の実施の形態に係るチョコレートの製造に使用される油脂組成物Aは、XU2を25〜50質量%含有し、好ましくは27〜48質量%含有し、より好ましくは32〜45質量%含有する(条件(f))。
なお、本発明において、XU2はXが1分子、Uが2分子結合しているトリグリセリド(XUU+UXU+UUX)である。
本発明の実施の形態に係るチョコレートの製造に使用される油脂組成物Aは、(PO2+POL)/XU2の質量比が0.70以上であり、好ましくは0.75以上であり、より好ましくは0.75〜0.90である(条件(g))。
なお、本発明において、PO2+POLは、PO2とPOLの合計含有量(質量%)のことである。また、(PO2+POL)/XU2の質量比は、XU2含有量(質量%)に対するPO2とPOLの合計含有量(質量%)の比のことである。また、本発明において、PO2はPが1分子、Oが2分子結合しているトリグリセリド(POO+OPO+OOP)であり、POLはPが1分子、Oが1分子、Lが1分子結合しているトリグリセリド(POL+PLO+OPL+OLP+LOP+LPO)であり、Lはリノール酸(炭素数18の2価の直鎖不飽和脂肪酸)である。
本発明の実施の形態に係るチョコレートの製造に使用される油脂組成物Aは、U3を12〜40質量%含有し、好ましくは15〜38質量%含有し、より好ましくは20〜35質量%含有する(条件(h))。
なお、本発明において、U3はUが3分子結合しているトリグリセリド(UUU)である。
本発明の実施の形態に係るチョコレートの製造に使用される油脂組成物Aは、構成脂肪酸として炭素数16〜22の脂肪酸を95質量%以上含有し、好ましくは96質量%以上含有し、より好ましくは97質量%以上含有する(条件(i))。
なお、本発明において、炭素数16〜22の脂肪酸はC16〜22FAと記載することもある。
本発明の実施の形態に係るチョコレートの製造に使用される油脂組成物Aが、上記の(a)〜(i)の条件を満たすと、目新しい食感を有する冷菓用に適したチョコレートが得られる。
本発明の実施の形態に係るチョコレートの製造に使用される油脂組成物Aは、X2Oを好ましくは10〜35質量%含有し、より好ましくは12〜33質量%含有し、更に好ましくは15〜30質量%含有する。
本発明の実施の形態に係るチョコレートの製造に使用される油脂組成物Aは、XOXを好ましくは5〜30質量%含有し、より好ましくは7〜28質量%含有し、更に好ましくは10〜25質量%含有する。
本発明の実施の形態に係るチョコレートの製造に使用される油脂組成物Aは、POPを好ましくは5〜25質量%含有し、より好ましくは7〜23質量%含有し、更に好ましくは10〜20質量%含有する。
本発明の実施の形態に係るチョコレートの製造に使用される油脂組成物Aは、PO2+POLを好ましくは20〜45質量%含有し、より好ましくは22〜43質量%含有し、更に好ましくは25〜40質量%含有する。
本発明の実施の形態に係るチョコレートの製造に使用される油脂組成物Aは、XU2+U3を好ましくは50〜75質量%含有し、より好ましくは52〜73質量%含有し、更に好ましくは55〜70質量%含有する。
なお、本発明において、XU2+U3は、XU2とU3の合計含有量(質量%)のことである。
本発明の実施の形態に係るチョコレートの製造に使用される油脂組成物Aは、構成脂肪酸として炭素数16〜18の脂肪酸を好ましくは90質量%以上含有し、より好ましくは92質量%以上含有し、更に好ましくは92〜98質量%含有する。なお、本発明において、炭素数16〜18の脂肪酸はC16〜18FAと記載することもある。
本発明の実施の形態に係るチョコレートの製造に使用される油脂組成物Aは、構成脂肪酸としてトランス脂肪酸を好ましくは5質量%以下含有し、より好ましくは4質量%以下含有し、さらに好ましくは3質量%以下含有する。なお、本発明において、トランス脂肪酸はTFAと記載することもある。
本発明の実施の形態に係るチョコレートの製造に使用される油脂組成物Aは、構成脂肪酸として飽和脂肪酸を好ましくは20〜50質量%含有し、より好ましくは23〜48質量%含有し、更に好ましくは25〜45質量%含有する。
本発明の実施の形態に係るチョコレートの製造に使用される油脂組成物Aは、構成脂肪酸としてXを好ましくは20〜50質量%含有し、より好ましくは23〜48質量%含有し、更に好ましくは25〜45質量%含有する。
本発明の実施の形態に係るチョコレートの製造に使用される油脂組成物Aは、構成脂肪酸として炭素数16〜18の直鎖飽和脂肪酸を好ましくは20〜45質量%含有し、より好ましくは23〜43質量%含有し、更に好ましくは25〜40質量%含有する。なお、本発明において、炭素数16〜18の直鎖飽和脂肪酸はC16〜18SFAと記載することもある。
本発明の実施の形態に係るチョコレートの製造に使用される油脂組成物Aは、構成脂肪酸として炭素数20〜22の直鎖飽和脂肪酸を好ましくは0.5〜5質量%含有し、より好ましくは0.7〜4質量%含有し、更に好ましくは1〜3質量%含有する。なお、本発明において、炭素数20〜22の直鎖飽和脂肪酸はC20〜22SFAと記載することもある。
本発明の実施の形態に係るチョコレートの製造に使用される油脂組成物Aは、構成脂肪酸として不飽和脂肪酸を好ましくは50〜78質量%含有し、より好ましくは53〜75質量%含有し、更に好ましくは55〜73質量%含有する。
本発明の実施の形態に係るチョコレートの製造に使用される油脂組成物Aは、構成脂肪酸としてUを好ましくは50〜80質量%含有し、より好ましくは53〜78質量%含有し、更に好ましくは55〜75質量%含有する。
本発明の実施の形態に係るチョコレートの製造に使用される油脂組成物Aは、構成脂肪酸としてO/Uの質量比が好ましくは0.65〜0.85であり、より好ましくは0.68〜0.83であり、より好ましくは0.70〜0.80である。
なお、本発明において、O/Uの質量比は、U含有量(質量%)に対するO含有量(質量%)の比のことである。
本発明の実施の形態に係るチョコレートの製造に使用される油脂組成物Aは、トリグリセリドの組成、構成脂肪酸の組成等が前記範囲であれば、特に制限されることなく、通常の食用油脂を使用して製造することができる。本発明の実施の形態に係る油脂組成物の製造に使用される食用油脂としては、例えば、パーム油、パーム核油、ヤシ油、ココアバター、シア脂、サル脂、イリッペ脂、大豆油、菜種油、綿実油、サフラワー油、ひまわり油、米油、コーン油、ゴマ油、オリーブ油、乳脂等や、これらの加工油脂(水素添加油、分別油、エステル交換油)等が挙げられる。前記食用油脂は2種以上組み合せて使用することもできる。
本発明の実施の形態に係るチョコレートの製造に使用される油脂組成物Aは、例えば、下記エステル交換油C、パーム分別軟質油、液状油、植物油の極度硬化油等を使用することで製造することができる。
なお、本発明において、パーム分別軟質油とは、パーム油やパーム分別油を分別して得られる軟質部(オレイン部)のことである。パーム分別軟質油の具体例としては、パームオレイン、パームスーパーオレイン等が挙げられる。
また、本発明において、液状油とは、5℃で液状の油脂のことである。液状油の具体例としては、例えば、大豆油、菜種油、コーン油、ひまわり油、紅花油、ごま油、綿実油、米油、オリーブ油、落花生油、亜麻仁油やこれらの油脂の加工油脂(エステル交換油、分別油、水素添加油等)等が挙げられる。
上記エステル交換油Cは、パーム系油脂と液状油との混合油に、1,3位特異的エステル交換(1,3位選択的エステル交換)して得られる油脂である。なお、本発明において1,3位特異的エステル交換とは、油脂を構成するトリグリセリドの1位及び3位のエステル結合が特異的に反応することを特徴とするものであり、トリグリセリドの1位及び3位に対して位置特異性のあるエステル交換のことである。
本発明においてパーム系油脂とは、パーム油やパーム油の加工油脂(エステル交換油、分別油、水素添加油等)のことである。パーム系油脂の具体例としては、例えば、パーム油、パーム分別軟質油等が挙げられる。
エステル交換油Cの原料油脂の組み合わせは、好ましくはパーム油と菜種油である。
エステル交換油Cの原料油脂のパーム系油脂と液状油との配合比は、パーム系油脂:液状油の質量比で、好ましくは50:50〜80:20であり、より好ましくは55:45〜75:25であり、更に好ましくは60:40〜70:30である。
1,3位特異的エステル交換反応は、リパーゼを用いた酵素的エステル交換により行うことができる。リパーゼは、リパーゼ粉末やリパーゼ粉末をセライト、イオン交換樹脂等の担体に固定化した固定化リパーゼを使用することができる。リパーゼは、好ましくは1,3位特異的リパーゼ(1,3位特異性のあるリパーゼ又は1,3位特異性の高いリパーゼ)を使用する。1,3位特異的リパーゼとしては、アルカリゲネス属(Alcaligenes)由来リパーゼ、リゾプス属(Rhizopus)由来リパーゼ、ムコール属(Mucor)由来リパーゼ等が挙げられるが、アルカリゲネス属由来リパーゼを使用することが好ましい。アルカリゲネス属由来リパーゼとしては、例えば、名糖産業株式会社製のリパーゼPLを使用することができる。
酵素的エステル交換は、例えば、リパーゼ粉末又は固定化リパーゼを原料油脂に対して0.02〜10質量%、好ましくは0.04〜5質量%添加した後、40〜80℃、好ましくは40〜70℃で0.5〜48時間、好ましくは0.5〜24時間攪拌しながら反応を行うことができる。エステル交換反応終了後は、ろ過等によりリパーゼ粉末又は固定化リパーゼを除去後、通常の食用油の精製工程で行われる脱色、脱臭処理を施すことができる。
油脂組成物Aの製造に使用されるパーム分別軟質油は、好ましくはヨウ素価が50〜75であり、より好ましくはヨウ素価が52〜70であり、更に好ましくはヨウ素価が55〜68である。
油脂組成物Aの製造に使用される液状油は、好ましくは菜種油である。
油脂組成物Aの製造に使用される植物油の極度硬化油は、好ましくは炭素数20〜22の直鎖飽和脂肪酸を15〜65質量%含有する。炭素数20〜22の直鎖飽和脂肪酸を15〜65質量%含有する植物油の極度硬化油としては、高エルシン酸菜種油の極度硬化油、中エルシン酸菜種油の極度硬化油が挙げられる。
本発明の実施の形態に係るチョコレートの製造に使用される油脂組成物Aは、好ましくはエステル交換油Cを45〜100質量%、パーム分別軟質油を0〜30質量%、液状油を0〜30質量%、植物油の極度硬化油を0〜10質量%含有し、より好ましくはエステル交換油Cを50〜98質量%、パーム分別軟質油を0〜25質量%、液状油を0〜25質量%、植物油の極度硬化油を0〜7質量%含有する。
本発明の実施の形態に係るチョコレートの製造に使用される油脂組成物Aは、乳化剤を配合することもできる。乳化剤の具体例としては、レシチン、リゾレシチン、酵素分解レシチン、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノール酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル等が挙げられる。
本発明の実施の形態に係るチョコレートの製造に使用される油脂組成物Aは、好ましくは乳化剤を含有し、より好ましくは乳化剤を0.05〜2質量%含有し、更に好ましくは乳化剤を0.1〜1.5質量%含有する。
本発明の実施の形態に係るチョコレートは、チョコレートに含まれる油脂が好ましくは油脂組成物Bを含有する。本発明の実施の形態に係るチョコレートは、チョコレートに含まれる油脂が油脂組成物Bを好ましくは0.5〜10質量%含有し、より好ましくは0.7〜8質量%含有し、更に好ましくは1〜5質量%で含有する。チョコレートに含まれる油脂が下記油脂組成物Bを前記範囲で含有すると、冷凍温度域で目新しい食感を有するチョコレートがより得られやすくなる。
本発明の実施の形態に係るチョコレートの製造に使用される油脂組成物Bは、M2X+MX2を40質量%以上含有し、好ましくは60〜100質量%含有し、より好ましくは65〜85質量%含有する。
なお、本発明において、M2X+MX2はM2XとMX2の合計含有量のことである。また、本発明において、M2XはMが2分子、Xが1分子結合しているトリグリセリド(MMX+MXM+XMM)である。また、本発明において、MX2はMが1分子、Xが2分子結合しているトリグリセリド(MXX+XMX+XXM)である。また、本発明において、Mは炭素数8〜10の直鎖飽和脂肪酸である。
本発明の実施の形態に係るチョコレートの製造に使用される油脂組成物Bは、構成脂肪酸としてMを好ましくは35〜65質量%含有し、より好ましくは37〜63質量%含有し、更に好ましくは40〜60質量%含有する。
本発明の実施の形態に係るチョコレートの製造に使用される油脂組成物Bは、構成脂肪酸として、Xを好ましくは35〜65質量%含有し、より好ましくは37〜63質量%含有し、更に好ましくは40〜60質量%含有する。
本発明の実施の形態に係るチョコレートの製造に使用される油脂組成物Bは、De/Mの質量比が好ましくは0.55〜0.85であり、より好ましくは0.58〜0.83であり、更に好ましくは0.60〜0.80である。
なお、本発明において、構成脂肪酸中のDe/Mの質量比は、M含有量(質量%)に対するDe含有量(質量%)の比のことである。また、本発明において、Deはデカン酸(炭素数10の直鎖飽和脂肪酸)である。
本発明の実施の形態に係るチョコレートの製造に使用される油脂組成物Bは、St/Xの質量比が好ましくは0.50以上であり、より好ましくは0.70以上であり、更に好ましくは0.80〜0.98である。
なお、本発明において、構成脂肪酸中のSt/Xの質量比は、X含有量(質量%)に対するSt含有量(質量%)の比のことである。なお、本発明において、Stは、ステアリン酸(炭素数18の直鎖飽和脂肪酸)である。
本発明の実施の形態に係るチョコレートの製造に使用される油脂組成物Bは、好ましくは下記油脂Dと下記油脂Eとの混合油をランダムエステル交換して得られる油脂である。
前記油脂Dは、M3のみからなる。前記油脂Dは、好ましくは中鎖脂肪酸トリグリセリド(以下、MCTとする。)である。なお、本発明において、M3はMが3分子結合しているトリグリセリド(MMM)である。
前記油脂Eは、沃素価が5以下であり、構成脂肪酸としてXを90質量%以上含有する。前記油脂Eは、沃素価が5以下であり、好ましくは3以下であり、より好ましくは2以下である。前記油脂Eは、構成脂肪酸としてXを90質量%以上含有し、好ましくは93質量%以上含有し、より好ましくは95質量%以上含有する。前記油脂Eは、好ましくは菜種油の極度硬化油、大豆油の極度硬化油又はパーム油の極度硬化油であり、より好ましくは菜種油の極度硬化油である。
前記油脂Dと油脂Eとの混合油の配合比(油脂D:油脂E)は、好ましくは質量比10:90〜65:35であり、より好ましくは質量比20:80〜55:45であり、さらに好ましくは質量比40:60〜55:45である。
油脂組成物Bを製造するためのランダムエステル交換は、特に制限はなく、通常の方法で行うことができる。油脂組成物Bを製造するためのランダムエステル交換は、ナトリウムメトキシド等の合成触媒を使用した化学的エステル交換、リパーゼを触媒とした酵素的エステル交換のどちらの方法を用いてもよい。
化学的エステル交換は、例えば、原料油脂を十分に乾燥させ、ナトリウムメトキシドを原料油脂に対して0.1〜1質量%添加した後、減圧下、80〜120℃で0.5〜1時間攪拌しながら反応を行うことができる。化学的エステル交換終了後は、水洗等により触媒を除去した後、通常の食用油脂の精製工程で行われる脱色・脱臭処理を施すことができる。
酵素的エステル交換は、例えば、リパーゼ粉末又は固定化リパーゼを原料油脂に対して0.02〜10質量%(好ましくは0.04〜5質量%)添加した後、40〜80℃、好ましくは40〜70℃で0.5〜48時間(好ましくは0.5〜24時間)攪拌しながら反応を行うことができる。酵素的エステル交換終了後は、濾過等によりリパーゼを除去した後、通常の食用油脂の精製工程で行われる脱色・脱臭処理を施すことができる。ランダムエステル交換を行うことのできるリパーゼは、アルカリゲネス属由来リパーゼ(例えば、名糖産業株式会社製のリパーゼQLM、リパーゼPL等)、キャンディダ属由来リパーゼ(例えば、名糖産業株式会社製のリパーゼOF等)等が挙げられる。
本発明の実施の形態に係るチョコレートの製造に使用される油脂組成物Bは、ランダムエステル交換の後に、分別を行うこともできる。
油脂組成物Bを製造するための分別は、特に制限はなく、通常の方法で行うことができる。分別は、好ましくはドライ分別(自然分別)である。ドライ分別は、油脂を槽内で攪拌しながら冷却することで油脂の結晶を析出させた後、圧搾及び/又はろ過することで、高融点部(硬質部又は結晶画分とも言う。)と低融点部(軟質部又は液状画分とも言う。)に分けられる。油脂を分別する時の温度は、対象となる油脂の性状によっても異なるため、特に制限されることはない。ドライ分別する時の温度は、好ましくは33〜45℃であり、より好ましくは35〜43℃、さらに好ましくは37〜43℃である。
本発明の実施の形態に係るチョコレートは、チョコレートに含まれる油脂が液状油を好ましくは3〜75質量%含有し、より好ましくは5〜60質量%含有し、更に好ましくは25〜45質量%含有する。
本発明の実施の形態に係るチョコレートの製造に使用される液状油は、構成脂肪酸として不飽和脂肪酸を好ましくは80質量%以上含有し、より好ましくは80〜98質量%含有し、更に好ましくは80〜95質量%含有する。
本発明の実施の形態に係るチョコレートの製造に使用される液状油は、好ましくは大豆油である。
本発明の実施の形態に係るチョコレートは、チョコレートに含まれる油脂が好ましくはココアバターを含有する。本発明の実施の形態に係るチョコレートは、チョコレートに含まれる油脂がココアバターを好ましくは1〜30質量%含有し、より好ましくは2〜15質量%含有し、更に好ましくは3〜10質量%で含有する。
本発明の実施の形態に係るチョコレートには、前記油脂組成物A、前記油脂組成物B、液状油、ココアバター以外にも通常チョコレートの製造に使用される食用油脂(パーム油、パーム分別油(パーム中融点部、パーム分別軟質油、パーム分別硬質油(パームステアリン等)等)、シア脂、シア分別油、サル脂、サル分別油、イリッペ脂、乳脂等)を使用することもできる。
本発明の実施の形態に係るチョコレートは、油脂を好ましくは30〜70質量%含有し、より好ましくは35〜65質量%含有し、更に好ましくは40〜60質量%含有する。
トリグリセリド組成の分析は、ガスクロマトグラフ法(JAOCS,vol70,11,1111−1114(1993)準拠)及び銀イオンカラム−HPLC法(J.High Resol.Chromatogr.,18,105−107(1995)準拠)を用いて行うことができる。
油脂の構成脂肪酸の分析は、ガスクロマトグラフ法(AOCS Ce1f−96準拠)を用いて行うことができる。
油脂のヨウ素価は、「基準油脂分析試験法(社団法人日本油化学会編)」の「2.3.4.1−1996 ヨウ素価(ウィイス−シクロヘキサン法)」に準じて測定することができる。
本発明の実施の形態に係るチョコレートは、好ましくは糖類を含有する。糖類としては、例えば、ショ糖(砂糖、粉糖)、乳糖、ブドウ糖、果糖、麦芽糖、還元澱粉糖化物、液糖、酵素転化水飴、異性化液糖、ショ糖結合水飴、還元糖ポリデキストロース、オリゴ糖、ソルビトール、還元乳糖、トレハロース、キシロース、キシリトース、マルチトール、エリスリトール、マンニトール、ラフィノース、デキストリン等を使用することができる。本発明の実施の形態に係るチョコレートの製造に使用される糖類は、好ましくはショ糖(砂糖、粉糖)、乳糖である。
本発明の実施の形態に係るチョコレートは、糖類を好ましくは30〜60質量%含有し、より好ましくは35〜55質量%含有し、更に好ましくは40〜50質量%含有する。
本発明の実施の形態に係るチョコレートは、油脂、糖類以外にも、チョコレートに一般的に配合される原料を使用することができる。具体的には、例えば、全脂粉乳、脱脂粉乳等の乳製品、カカオマス、ココアパウダー等のカカオ成分、大豆粉、大豆蛋白、果実加工品、野菜加工品、抹茶粉末、コーヒー粉末等の各種粉末、ガム類、澱粉類、レシチン、リゾレシチン、酵素分解レシチン、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノール酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル等の乳化剤、酸化防止剤、着色料、香料等を使用することができる。
本発明の実施の形態に係るチョコレートは、従来公知のチョコレートの製造方法を用いることによって製造することができる。本発明の実施の形態に係るチョコレートは、例えば、油脂、カカオ成分、糖類、乳化剤等を原料として、混合工程、微粒化工程(リファイニング)、精練工程(コンチング)、冷却工程等を経て製造することができる。本発明の実施の形態に係るチョコレートは、好ましくは微粒化工程を経て製造する。
本発明の実施の形態に係るチョコレートは、好ましくはノンテンパリング型チョコレートである。
本発明の実施の形態に係るチョコレートは、冷凍温度域でグミ様の食感を有する。従って、本発明の実施の形態に係るチョコレートを冷凍したチョコレートは、グミ様の食感を有する。
なお、本発明において、グミ様の食感とは、弾力がありソフトな食感である。グミ様の食感は、冷凍して使用されるチョコレートの食感として市場の商品の大部分を占めているパリッとした食感や軟らかい食感とは、明らかに異なる食感である。従って、本発明の実施の形態に係るチョコレートは、冷凍温度域で目新しい食感を有する。また、本発明において冷凍温度域とは、0℃以下であり、好ましくは−5℃以下であり、より好ましくは−25℃である。また、本発明において冷凍温度域でのチョコレートの食感とは、チョコレートを冷凍庫等において冷凍温度域で冷凍した後、チョコレートを冷凍庫等から取り出し、室温で食した時の食感である。
本発明の実施の形態に係るチョコレートは、冷凍温度域で目新しい食感を有することから、冷凍用に適している。本発明の実施の形態に係るチョコレートは、冷凍用に適していることから、冷菓と組み合わせて使用される冷菓用に適している。また、本発明の実施の形態に係るチョコレートは、冷菓と組み合わせずに、チョコレートのみを冷凍して食するチョコレートにも適している。従って、本発明の実施の形態に係るチョコレートは、好ましくは冷凍用チョコレートであり、より好ましくは冷菓用チョコレートである。また、冷菓用チョコレートの具体例としては、冷菓のコーティング用チョコレートや冷菓のセンター用チョコレート等が挙げられる。
本発明の実施の形態に係る食品は、本発明の実施の形態に係るチョコレートを使用して得られる食品である。本発明の実施の形態に係る食品は、好ましくは冷菓である。本発明の実施の形態に係る食品は、冷凍温度域でチョコレートがグミ様の食感を有する。
本発明の実施の形態に係る食品は、好ましくは本発明の実施の形態に係るチョコレートがコーティングされた食品であり、より好ましくは本発明の実施の形態に係るチョコレートがコーティングされた冷菓である。
本発明の実施の形態に係る食品の製造に使用される冷菓としては、例えば、アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイス、シャーベット、氷菓等が挙げられる。
本発明の実施の形態に係る食品は、従来公知の食品の製造方法を用いることによって、冷菓等の食品とチョコレートを組み合わせることで製造することができる。例えば、本発明の実施の形態に係るチョコレートを冷菓等の食品と組み合わせる方法としては、コーティング、注入、フィリング、挟む等が挙げられる。
次に実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
〔分析方法〕
トリグリセリド組成の分析は、ガスクロマトグラフ法(JAOCS,vol70,11,1111−1114(1993)準拠)及び銀イオンカラム−HPLC法(J.High Resol.Chromatogr.,18,105−107(1995)準拠)を用いて行った。また、油脂の構成脂肪酸の分析は、ガスクロマトグラフ法(AOCS Ce1f−96準拠)を用いて行った。また、油脂のヨウ素価は、「基準油脂分析試験法(社団法人日本油化学会編)」の「2.3.4.1−1996 ヨウ素価(ウィイス−シクロヘキサン法)」に準じて測定した。
〔エステル交換油C1の製造〕
65質量部のパーム油と35質量部の菜種油とを混合した。得られた混合油を、1,3位特異的交換することにより、油脂組成物C1を得た。
1,3位特異的交換は、常法に従い、原料油脂に対して1質量%のアルカリゲネス属由来のリパーゼ(商品名:リパーゼPL、名糖産業株式会社製、1,3位特異的リパーゼ)を添加した後、60℃で10時間攪拌しながら反応を行った。
〔油脂組成物c3の製造〕
40質量部のエステル交換油c1(ハイオレイックヒマワリ油22質量部とパームステアリン31質量部と大豆油の極度硬化油47質量部とのランダムエステル交換油)と60質量部のエステル交換油c2(パームステアリン60質量部とパーム油40質量部とのランダムエステル交換油)を混合した。得られた混合油をドライ分別し、高融点部を除去することで低融点部を得た。得られた低融点部を溶剤分別し、高融点部を除去することで低融点部を得て、これを油脂組成物c3とした。
〔油脂組成物A1の製造〕
57.8質量部のエステル交換油C1と19.5質量部のパームスーパーオレイン(沃素価:60)と2質量部の高エルシン酸菜種油の極度硬化油(C20〜22SFA含有量:56.5質量%)と19.5質量部の菜種油と1.2質量部の乳化剤を混合し、これを油脂組成物A1(X3含有量:5.1質量%、X2U含有量:25.7質量%、X2O含有量:19.7質量%、X2O/X2U質量比:0.765、XOX含有量:16.5質量%、XOX/X2O質量比:0.839、POP含有量:12.9質量%、POP/XOX質量比:0.780、XU2含有量:36.6質量%、PO2+POL含有量:29.6質量%、(PO2+POL)/XU2質量比:0.809、U3含有量:28.9質量%、XU2+U3含有量:65.6質量%、C16〜22FA含有量:98.9質量%、C16〜18FA含有量:96.5質量%、飽和脂肪酸含有量:33.0質量%、X含有量:32.0質量%、C16〜18SFA含有量:30.1質量%、C20〜22FA含有量:1.8質量%、不飽和脂肪酸含有量:67.0質量%、U含有量:66.2質量%、O/U質量比:0.725、TFA含有量:2.1質量%)とした。
〔油脂組成物A2の製造〕
95.8質量部のエステル交換油C1と4質量部の中エルシン酸菜種油の極度硬化油(C20〜22SFA含有量:18.9質量%)と0.2質量部の乳化剤を混合し、これを油脂組成物A2(X3含有量:8.5質量%、X2U含有量:28.9質量%、X2O含有量:22.8質量%、X2O/X2U質量比:0.790、XOX含有量:18.4質量%、XOX/X2O質量比:0.806、POP含有量:13.8質量%、POP/XOX質量比:0.752、XU2含有量:42.0質量%、PO2+POL含有量:33.4質量%、(PO2+POL)/XU2質量比:0.796、U3含有量:17.8質量%、XU2+U3含有量:59.8質量%、C16〜22FA含有量:99.0質量%、C16〜18FA含有量:97.1質量%、飽和脂肪酸含有量:38.3質量%、X含有量:37.3質量%、C16〜18SFA含有量:35.8質量%、C20〜22FA含有量:1.4質量%、不飽和脂肪酸含有量:61.7質量%、U含有量:61.1質量%、O/U質量比:0.748、TFA含有量:1.3質量%)とした。
〔油脂組成物a1の製造〕
35.0質量部の油脂組成物c3と4質量部の高エルシン酸菜種油の極度硬化油(C20〜22SFA含有量:56.5質量%)と61.0質量部の菜種油を混合し、これを油脂組成物a1(X3含有量:3.9質量%、X2U含有量:9.9質量%、X2O含有量:6.5質量%、X2O/X2U質量比:0.654、XOX含有量:3.1質量%、XOX/X2O質量比:0.478、POP含有量:2.1質量%、POP/XOX質量比:0.673、XU2含有量:28.9質量%、PO2+POL含有量:21.6質量%、(PO2+POL)/XU2質量比:0.748、U3含有量:53.6質量%、XU2+U3含有量:82.4質量%、C16〜22FA含有量:99.1質量%、C16〜18FA含有量:95.4質量%、飽和脂肪酸含有量:21.8質量%、X含有量:21.2質量%、C16〜18SFA含有量:18.2質量%、C20〜22FA含有量:3.0質量%、不飽和脂肪酸含有量:78.1質量%、U含有量:77.0質量%、O/U質量比:0.709、TFA含有量:1.1質量%)とした。
〔油脂組成物a2〕
沃素価56のパームオレインを油脂組成物a2(X3含有量:1.2質量%、X2U含有量:48.4質量%、X2O含有量:38.4質量%、X2O/X2U質量比:0.793、XOX含有量:33.5質量%、XOX/X2O質量比:0.872、POP含有量:28.1質量%、POP/XOX質量比:0.839、XU2含有量:40.9質量%、PO2+POL含有量:35.1質量%、(PO2+POL)/XU2質量比:0.858、U3含有量:5.6質量%、XU2+U3含有量:46.5質量%、C16〜22FA含有量:98.4質量%、C16〜18FA含有量:97.9質量%、飽和脂肪酸含有量:46.5質量%、X含有量:45.1質量%、C16〜18SFA含有量:44.7質量%、C20〜22FA含有量:0.4質量%、不飽和脂肪酸含有量:53.3質量%、U含有量:53.0質量%、O/U質量比:0.781、TFA含有量:0.1質量%)とした。
〔油脂組成物B1の製造〕
51質量部の菜種油の極度硬化油(沃素価:1、X含有量:96.6質量%)と49質量部のMCT(M3含有量:100質量%)とを混合した。得られた混合油を、ランダムエステル交換することにより、油脂組成物B1(M2X含有量:43.4質量%、MX2含有量:32.3質量%、M2XとMX2の合計含有量:75.7質量%、M含有量:48.4質量%、X含有量:51.4質量%、De/M質量比:0.71、St/X質量比:0.92)を得た。
ランダムエステル交換は、常法に従い、原料油脂を十分に乾燥させ、ナトリウムメトキシドを原料油脂に対して0.2質量%添加した後、減圧下、120℃で0.5時間攪拌しながら反応を行った。
〔チョコレートの製造及び評価〕
表1〜7に示された配合のチョコレートを、通常のチョコレートの製造方法(混合、微粒化、精練、冷却)を用いることにより製造した(チョコレート中の油脂含有量は全てのチョコレートが50質量%だった。チョコレート中の水分含有量は全てのチョコレートが3質量%以下だった。)。なお、配合の単位は質量部であり、含有量の単位は質量%である(質量比の単位はなし)。
各チョコレートについてチョコレートのみをカップに充填したものを、−30℃の冷凍庫で冷凍して24時間保管した後、チョコレートを冷凍庫から取り出し、室温の部屋で食して、チョコレートの食感を評価した。評価は、0〜4点の5段階で評価した。評価の点数は、点数が高いほど、グミ様の食感が強いとした。評価結果が2〜4点である場合、チョコレートはグミ様の食感を有するとした。評価結果は表1〜7に示した。
〔冷菓の製造及び評価〕
−10℃でエージングしたアイスクリームバーに、35℃に調温した各チョコレートをコーティングすることで、チョコレートコーティングアイスを製造した。チョコレートコーティングアイスを−30℃の冷凍庫で冷凍して24時間保管した後、チョコレートコーティングアイスを冷凍庫から取り出し、室温の部屋で食して、チョコレートの食感を評価した。評価は、0〜4点の5段階で評価した。評価の点数は、点数が高いほど、グミ様の食感が強いとした。評価結果が2〜4点である場合、チョコレートはグミ様の食感を有するとした。評価結果は表1〜7に示した。
Figure 2018113863
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表1〜5から分かるように、実施例のチョコレートは、冷凍温度域でグミ様の食感を有していた。
一方、表1〜3、5〜7から分かるように、比較例のチョコレートは、冷凍温度域でグミ様の食感を有していなかった。

Claims (6)

  1. チョコレートに含まれる油脂が下記油脂組成物Aを20質量%以上含有するチョコレート。
    油脂組成物A:下記の(a)〜(i)の条件を満たす油脂である。
    (a)X3を2〜12質量%含有する。
    (b)X2Uを15〜40質量%含有する。
    (c)X2O/X2Uの質量比が0.65以上である。
    (d)XOX/X2Oの質量比が0.70以上である。
    (e)POP/XOXの質量比が0.65以上である。
    (f)XU2を25〜50質量%含有する。
    (g)(PO2+POL)/XU2の質量比が0.70以上である。
    (h)U3を12〜40質量%含有する。
    (i)構成脂肪酸として炭素数16〜22の脂肪酸を95質量%以上含有する。
    上記の(a)から(i)の条件において、X、U、P、O、L、X3、X2U、X2O、XOX、POP、XU2、PO2、POL、U3はそれぞれ以下のものを示す。
    X:炭素数16〜22の直鎖飽和脂肪酸
    U:炭素数18の直鎖不飽和脂肪酸
    P:パルミチン酸
    O:オレイン酸
    L:リノール酸
    X3:Xが3分子結合しているトリグリセリド
    X2U:Xが2分子、Uが1分子結合しているトリグリセリド
    X2O:Xが2分子、Oが1分子結合しているトリグリセリド
    XOX:1位と3位にX、2位にOが結合しているトリグリセリド
    POP:1位と3位にP、2位にOが結合しているトリグリセリド
    XU2:Xが1分子、Uが2分子結合しているトリグリセリド
    PO2:Pが1分子、Oが2分子結合しているトリグリセリド
    POL:Pが1分子、Oが1分子、Lが1分子結合しているトリグリセリド
    U3:Uが3分子結合しているトリグリセリド
  2. チョコレートに含まれる油脂が下記油脂組成物Bを0.5〜10質量%含有する請求項1に記載のチョコレート。
    油脂組成物B:M2X+MX2を40質量%以上含有する油脂である。
    上記において、M、X、M2X、MX2はそれぞれ以下のものを示す。
    M:炭素数8〜10の直鎖飽和脂肪酸
    X:炭素数16〜22の直鎖飽和脂肪酸
    M2X:Mが2分子、Xが1分子結合しているトリグリセリド
    MX2:Mが1分子、Xが2分子結合しているトリグリセリド
  3. 前記チョコレートが冷凍用である請求項1又は請求項2に記載のチョコレート。
  4. 前記チョコレートが冷凍されている請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のチョコレート。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のチョコレートを使用した食品。
  6. 前記食品が冷菓である請求項5に記載の食品。
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