JP2018112250A - 溝カム機構およびこれを備えた箱詰め装置 - Google Patents

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善彦 金原
Yoshihiko Kanehara
善彦 金原
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Abstract

【課題】溝カムを軸部から取り外すことなくカムフォロアの交換(またはメンテナンス)が可能な溝カム機構およびそれを備えた箱詰め装置を提供する。【解決手段】溝カム機構100は、案内溝102がエンドレスに形成されたカム101と、案内溝102に係合するカムフォロア105と、従節部106と、を有し、カム101の回転運動を従節部106の直線運動に変換するものであり、案内溝102の軌道の一部にカムフォロア105が貫通可能な孔部103が設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、溝カム機構およびこれを備えた箱詰め装置に関する。
従来、板状のカムと、カムに設けられたエンドレスの(周回する)案内溝と、案内溝に係合するカムフォロアを備え、カムの回転運動を従節部(従節リンク)の直線運動に変換する溝カム機構、およびこれを備えた装置(例えば、自動封函装置)が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1(特に第3図)に記載のように、エンドレスの案内溝47は、板状の溝カム43の一方の面側に設けられている。そして、カムフォロア46は一般的には、従節部(第2カムレバー45)とカムフォロア46を固定するためのナットを固定した状態で、案内溝47内に収容されるカムフォロア46の頭部から、ドライバや六角レンチなどを挿入して締緩し、着脱される。あるいは、カムフォロア46の頭部から、ドライバや六角レンチなどを挿入して固定した状態で先端部のナットを締緩し、着脱される。つまり、カムフォロア46の交換(またはメンテナンス)を行う場合には、いずれにしてもカムフォロア46の頭部を露出させるために、溝カム43を軸部から取り外す必要がある。
特公昭55−26043号公報
しかしながら、溝カム43を取り外すか、又は溝カム43を軸方向に位置をずらすことによって従節部(第2カムレバー45)と案内溝47との位置関係が解消されてしまうため、カムフォロア46を交換し、溝カム43を組み付けた後に溝カム43とカムフォロア46(第2カムレバー45)との位置(タイミング)を合わせる調整作業が必須となり、作業効率が悪いといった問題があった。特に、案内溝47が複雑な形状であったり、同軸上に複数の溝カム43が取り付けられているような構成の場合には、調整作業が厳密なものとなり、さらに作業効率が悪化してしまう問題があった。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、溝カムを軸部から取り外すことなくカムフォロアの交換(またはメンテナンス)が可能な溝カム機構およびそれを備えた箱詰め装置を提供することを目的とする。
(1)本発明は、案内溝がエンドレスに形成されたカムと、前記案内溝に係合するカムフォロアと、従節部と、を有し、前記カムの回転運動を前記従節部の直線運動に変換する溝カム機構であって、前記案内溝の軌道の一部に前記カムフォロアが貫通可能な孔部を設けた、ことを特徴とする溝カム機構である。
(2)本発明はまた、前記カムは板状体であり、前記案内溝は、前記カムの第一の面に設けられ、前記孔部は、前記カムの第二の面から前記カムフォロアを取り出し可能に構成される、ことを特徴とする上記(1)記載の溝カム機構である。
(3)本発明はまた、前記孔部は、前記案内溝に沿う長孔形状である、ことを特徴とする上記(1)または(2)に記載の溝カム機構である。
(4)本発明はまた、前記孔部は、複数設けられる、ことを特徴とする上記(1)から(3)のいずれかに記載の溝カム機構である。
(5)本発明はまた、前記溝カム機構を複数備え、該溝カム機構のそれぞれの前記カムは、一つの同じ軸上に設けられ、複数の前記カムを停止させた状態で、それぞれの前記カムフォロアを前記孔部から取り出し可能である、ことを特徴とする上記(1)から(4)のいずれかに記載の溝カム機構である。
(6)本発明はまた、上記(1)から(5)のいずれかに記載の溝カム機構を備えた箱詰め装置である。
本発明によれば、溝カムを軸部から取り外すことなくカムフォロアの交換(またはメンテナンス)が可能な溝カム機構およびそれを備えた箱詰め装置を提供することができる。
本実施形態の溝カム機構を軸方向から見た図である。 本実施形態の溝カム機構の側面図である。 本実施形態の溝カム機構を軸方向から見た図である。 本実施形態の溝カム機構の側面図である。 本実施形態の箱詰め装置を説明する図であり、(a)は製造ライン全体の正面図、(b)はその平面図、(c)および(d)は箱詰め装置7の斜視図である。 (a)は箱詰め装置7を説明する斜視図、(b)は箱体の移送状態を示す斜視図、(c)は要部の正面図である。 (a)は要部の平面図、(b)は要部の右側面図である。 本実施形態の箱体の施蓋順序を示す図である。を示す図である
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る溝カム機構100およびそれを備えた箱詰め装置7の構成について説明する。図1は、本実施形態の溝カム機構100の構成の一例を示す図であり、同図(a)が、カムフォロア105と孔部103が合致していないあるタイミングにおいて軸方向の一方側から見た正面図、(b)が同図(a)を他方側から見た背面図、同図(c)がカムフォロア105と孔部103が合致しているタイミングにおいて軸方向の一方側から見た正面図、(d)が同図(c)を他方側から見た背面図である。また、図2(a)は、カムフォロア105の一例を示す断面概略図であり、図2(b)は図1(a)を軸方向に直交する方向から見た側面図であり、図2(c)は、図1(c)を軸方向に直交する方向から見た側面図である。
なお、本図、および以降の各図においては、一部の構成を適宜省略して、図面を簡略化する。また本図、および以降の各図において、部材の大きさ、形状、厚みなどを適宜誇張して表現する。
<溝カム機構>
図1に示すように、本実施形態の溝カム機構100は、カム101と、カム101に設けられた案内溝102と、孔部103と、カム101が取り付けられる軸部104と、案内溝102に係合するカムフォロア105と、従節部(従節リンク)106とを有し、カム101の回転運動を従節リンク106の直線運動に変換する機構である。
カム101は、第一の面S1と第2の面S2を有する板状体の平面カムであり、同図の例では円形(円盤)状である場合を示しているが、その形状はこれに限らず、任意の形状が選択できる。
カム101は正面カムであり、一例として第一の面S1には、エンドレスの(周回する)案内溝102が設けられている。案内溝102は、カム101の外周より内側に設けられてカムフォロア105の移動経路となる。ここでは一例として案内溝102が円環状である場合を例に説明するが、この例に限らず、エンドレス(無限端)の形状であれば、任意の形状が選択できる。
カム101は、軸部104に取り付けられ、軸部104を中心として回転自在となっている。なお、本実施形態では一例として軸部104が床面等に水平方向に延在している場合について説明するが、軸部104の延在方向は、鉛直方向その他、任意の方向に設定可能である。
図2(a)に示すように、カムフォロア105は、例えば、外輪151と、軸153と、多数のローラー152と、保持器154と、スラストワッシャ155と、側板156などから構成されている。
外輪151は、断面が厚肉で、その内周面に軌道面151aが形成され、その軸方向両端である側面に軌道面151aの直径よりも大きな直径を有する段付き部151bが形成されている。軸153は、外輪151の軌道面151aに対応する軸153の軌道面153aと、軸方向の一端に前記外輪151の段付き部151bよりも僅かに小さな径を有するフランジ部153cと、他端に他部材(例えば、ナット157)と結合するためのねじ部153bとを有する。この軸153が外輪151に挿入され、軸153の軌道面153aと外輪151の軌道面151aとの間に、多数のローラー152が保持器154によって間隔を保ちながら軌道面151a、153aを転動するよう配置されている。また、軸153の軌道面153aの反フランジ側端面には中空円盤状の側板156が軸153に圧入・固着されている。また図示は省略するが、例えば、ナット157、軸153、あるいは外輪151の端部などに、外輪151内のローラー152にグリスを注入するための注入孔が設けられていてもよい。
同図(b)に示すようにカムフォロア105は、外輪151の外周が案内溝102内に接触するようにこれと係合し、軸153が従節リンク106の一部に挿通されてナット157によって固定される。
カムフォロア105は、例えば、ナット157を固定した状態で、フランジ部153cの頭部に設けられた溝(孔)部158からドライバや六角レンチなどを挿入し、締緩することにより着脱される。あるいは、フランジ部153cの頭部に設けられた溝(孔)部158からドライバや六角レンチなどを挿入してフランジ部153cを固定した状態で、ナット157を締緩することにより着脱される。
再び図1を参照し、孔部103は、案内溝102の軌道の一部に重畳し、第一の面S1から第の2の面に貫通して(カム101の板厚の厚み方向に貫通して)設けられる。また、孔部103は、カムフォロア105が貫通可能な形状を有している。
ここでは一例として、孔部103は、円環状の案内溝102の一部に重畳する形状を有し、より詳細には、カムフォロア105の案内溝102における移動軌跡の一部に重畳する(移動方向に長い)長孔形状を有している。また、孔部103の最小幅Wは、少なくともカムフォロア105の外輪151の直径よりも大きい幅に設定されている。
案内溝102内を移動するカムフォロア105は、通常はカム101の第二の面S2から視認および操作することはできないが(図1(b)、図2(b)参照)、孔部103においては、カム101の第二の面S2から視認および操作することができ(図1(c)、(d)、図2(c))、カム101の第二の面S2側からカムフォロア105の締緩、および着脱が可能となる。
具体的に、本実施形態の溝カム機構100においてカムフォロア105を交換(またはメンテナンス)する方法について説明する。
まず、溝カム機構100を所定の停止位置にて停止させる。この所定の停止位置とは、カムフォロア105が孔部103に合致する(重畳する)位置である(図1(c)、(d)、図2(c))。
そして、ナット157を固定した状態で、カム101の第2の面S2側から、フランジ部153cの頭部に設けられた溝(孔)部158にドライバや六角レンチなどを挿入し、固定を緩めてカムフォロアを取り外す。あるいは、カム101の第2の面S2側から、フランジ部153cの頭部に設けられた溝(孔)部158にドライバや六角レンチなどを挿入してフランジ部153cを固定した状態で、ナット157を緩めてカムフォロア105を取り外す。カムフォロア105は、孔部103を通り抜けて第二の面S2側に取り外される。
その後、新たなカムフォロア105をカム101の第二の面S2側から孔部103に挿入する。カムフォロア105は案内溝102の所定位置に収容されるので、軸153にナット157を取り付け、ナット157を固定した状態で、カム101の第2の面S2側から、フランジ部153cの頭部に設けられた溝(孔)部158にドライバや六角レンチなどを挿入し、締結してカムフォロアを取り付ける。あるいは、カム101の第2の面S2側から、フランジ部153cの頭部に設けられた溝(孔)部158からドライバや六角レンチなどを挿入してフランジ部153cを固定した状態で、ナット157を締結し、カムフォロア105を取り付ける。
すなわち、本実施形態によれば、一方の面(例えば、第一の面S1)にエンドレスの案内溝102が設けられたカム101であっても、カム101を軸部104から取り外すことなく、カム101の第二の面S2側からカムフォロア105の交換(取り出し、取り付け)が可能となる。カム101を軸部104から取り外さないため、従節リンク106はカム101の案内溝102の軌跡から離脱することがなく、カムフォロア105を交換した場合であっても、カム101(案内溝102)と、カムフォロア105および従節リンク106との位置(タイミング)を合わせる調整作業が不要となり、作業効率を高めることができる。
また、孔部103を長孔形状とすることで、カムフォロア105と同等の円形状である場合と比較して、停止位置(カムフォロア105が孔部103に合致する(重畳する)位置)に若干の余裕を持たせることができる。すなわち、長孔形状の停止範囲のうち、作業しやすい停止位置を選択することができ、無理な姿勢での作業を回避できる。
本実施形態では、案内溝102が円環状の場合を例に説明しているが、案内溝102がエンドレスの複雑な形状である場合には特に、カム101を軸部104から取り外し、再度カム101を取り付けた場合に、案内溝102と従節リンク106の位置を取り外し時の状態に戻すための位置(タイミング)の調整作業が厳密で煩雑なものとなる。
本実施形態の溝カム機構100によれば、案内溝102が複雑な形状を有している場合であっても、カムフォロア105の交換後の調整作業が不要となり、作業効率を格段に高めることができる。
図3は、本発明の他の実施形態を示す図であり、同図(a)、(c)がそれぞれ図1(a)に対応する正面図であり、同図(b)、(d)がそれぞれ図1(b)に対応する背面図である。
同図(a)、(b)に示すように、孔部103は、カムフォロア105の案内溝102における移動軌跡の一部に重畳して複数設けてもよい。孔部103を複数設けることで、カムフォロア105を取り外す際の停止位置を複数設定できる。タイミングによって、孔部103にカムフォロア105を合致させた停止位置において他の部品が作業の邪魔になり、無理な姿勢を強いられる場合もあるが、停止位置を複数設定可能であれば、作業しやすい停止位置を選択することができ、無理な姿勢での作業を回避できる。また、装置を停止させる場合に、より直近の停止位置を選択することも可能となり、作業効率を高めることができる。
また、同図(c)、(d)に示すように孔部103は、長孔形状に限らず、カムフォロア105の外輪151よりわずかに大きい円形状であってもよい。
図4は、更に別の実施形態を示す図であり、軸に直交する方向から見た側面図である。本実施形態の溝カム機構100は、一つの同じ軸上に複数設けられていてもよい。この例では3つの溝カム機構100A〜100Cを設ける場合を例に示しているが、この数に限るものではない。
カム101A〜101Cは、同じ軸部104に取り付けられ、それぞれのカム101A〜101Cには、案内溝102A〜102Cの一部にそれぞれ孔部103A〜103Cが設けられている。
一例として、それぞれの案内溝102A〜102Cは、互いに異なる形状を有している。また、孔部103A〜103Cもそれぞれに異なる位置(および形状)に設けられているが、同図に示す或るタイミングにおいてカム101A〜101Cを停止させた場合に、孔部103A〜103Cのそれぞれに、カムフォロア105A〜105Cが同時に合致するように設定されている。
このような構成によれば、複数のカム101を同時に停止させた状態で(すなわち、ある停止位置において)、それぞれのカムフォロア105A〜105Cを孔部103A〜103Cから取り出すことができ、同時に交換(またはメンテナンス)作業をすることができる。
なお、この例において案内溝102A〜102Cの形状は一部が同じであってもよいし、全部が同じであってもよい。また、孔部103A〜103Cは、或るタイミングにおいてカム101A〜101Cを停止させた場合に、孔部103A〜103Cのそれぞれにカムフォロア105A〜105Cが同時に合致するように設定されていれば、その位置(および形状)は一部が同じであってもよいし、全部が同じであってもよい。また、複数の溝カム機構は、同一の駆動源であれば同軸上に設けられていなくてもよい。
<箱詰め装置>
次に、図5から図8を参照して、上述の本実施形態の溝カム機構100を備えた箱詰め装置7について説明する。図5(a)は全体の正面図、同図(b)は平面図、同図(c)および同図(d)は箱詰め装置7の斜視図である。また、図6(a)は箱詰め装置7を説明する斜視図、同図(b)は箱体の移送状態を示す斜視図、同図(c)は要部の正面図である。図7(a)は要部の平面図、同図(b)は要部の右側面図である。また、図8は箱体の施蓋順序を示す図である。
図5(a)、(b)に示すように、箱詰め装置7は、例えば、箱体を製函した後、当該箱体に物品を箱詰めする製造ラインなどに設けられ、製函装置1の下流工程に配置される。
製函装置1は、図8(a)に示すような所定形状に裁断したブランクシートaを、図8(b)に示す形状の箱体bに製函するものである。
図5(a)、(b)に示すように移送コンベア装置2は、製函装置1の下方に位置し、製函された箱体bを受け、後方より送り爪3、3・・・で押送する方式のもので、無端チェーン4、4の所定ピッチごとに多数の送り爪3,3・・・を設けたものである。無端チェーン4、4はスプロケット8、8´、9、9´間に張設されている。
製函された箱体bは、蓋部5を進行方向前側に配置し、容器部6の後壁を送り爪3、3´によって押しながら前進させられる。包装すべき物品(不図示)は、箱体bが進行する途中で箱体bの容器部6の所定位置に載置される。箱詰め装置7は、蓋部5を折り起こしながら容器部6に施蓋する装置である。
図5(c)、(d)、図6(c)、図7(a)に示すように、移送コンベア装置2の機枠10、10´は、所定の間隔をもって立設される。機枠10、10´の所定位置に適宜の間隔で架橋上に設けられた固定部材11、11´に、機枠10、10´に平行してスライド軸12、12´を固定し、スライド軸12、12´にはスライド部材13、13´を嵌合する。スライド部材13、13´の下面にはスライド部材13、13´を連結固定するための固定部材14を締結し、上面には、上板15、15´を各々固定する。更に上板15、15´の所定位置に、軸受部材16、16´を設け、軸受17、17´を介して回動軸18を支承してある。
そして、回動軸18の中央部には支持部材19、19´を介してL型の押さえ板20を固定し、さらに回動軸18の所定位置に第1レバー21、21´の各々の一端を固定する。第1レバー21、21´の他端はスプリング掛け22、22´を介して、スプリング23、23´と係合させ、押さえ板20が下方へ回動するような作用を生じさせている。
さらに回動軸18の一端に第2レバー24の一端を固定し、第2レバー24の他端には、ローラー25を取り付けてある。ローラー25は、第3レバー26と当接するようになっており、第3レバー26は機枠10内壁の所定位置において回動自在にピン26´によって一端が支承されており、他端はカム(不図示)の作用によって上下動する連接棒26´´と連結されている。
各上板15、15´の先端部上面には、出没自在なピン27、27´を内蔵したハウジング28、28´が設けられている。ピン27、27´は、ハウジング28、28´内のスプリング29、29´の作用を受け、常時はピン27、27´の先端部がわずかに突出している程度であるが、ピン27、27´の他端部側に設けてある押圧部材30、30´によって押された場合には、スプリング29、29´に抗って突出するようになっている。
ピン27、27´の後端を固定する固定部材31、31´には、ピン27、27´と平行してスライド案内ピン32、32´と、ローラー33、33´を備えた支持板34、34´が固定してある。
図5(c)、(d)、図6(c)、図7に示すように、押圧部材30、30´は固定部材11´の一側面の所定位置において、ピン35、35´によって回動自在に支持されている略L字型の第4レバー36、36´の上部に固定されていて、第4レバー36、36´の他端部にはジョイント37、37´を介して連接棒38、38´と連結され、更に連接棒38、38´は第1カムレバー39と連結されている。
第1カムレバー39にはカムフォロア41が備えられ、カムフォロア41は第1カム(板カム)40に当接する。第1カムレバー39は、支点42を中心に回動する。
図5(c)、(d)、図6(b)を参照して、本実施形態の箱詰め装置7は、溝カム機構100によって上板15を移動させる。すなわち、カム101には図5(c)に示すように一方の面(第一の面S1)側に案内溝102が設けられ、案内溝102にはカムフォロア105が嵌合している。なお、第二の面S2から案内溝102は視認できず、同図(c)においては破線で示している。また、カム101は、カムフォロア105の案内溝102における移動軌跡の一部に重畳する例えば長孔形状の孔部103を有している。
カムフォロア105は、支点44を中心として左右動する第2カムレバー(従節リンク)106の中央部に連結している。また、第2カムレバー106の先端部は、ピン48、リンク49を介してフランジ50と連結されている。フランジ50は、スライド部材13と一体的に連結され、スライド部材13の上方には上板15が設けられている。これにより、カム101が回転すると第2カムレバー106が支点44を中心として左右にスライド移動し、これによって上板15が左右にスライド移動する。
上板15の上方には、箱体bの下面を受けるレール51、51´、51´´と箱体bの側面を受ける案内板52が設けられている。
図7に示すように蓋押し上げ装置53は、進行する箱体bの蓋部5を下方から押し上げる装置であり、巾規54の所定位置に固定したスライド軸受部材55の軸受内を上下動するスライド軸56、56´の上端には、蓋押し部材57を備え、下端にはスライド軸固定部材58にて一体とし、さらにジョイント59、連接棒60を介して第3カムレバー61と連結してある。第3カムレバー61は、支軸62を支点として回動自在であり、第3カムレバー61の中間部位に設けたカムフォロア63が第3カム64と当接するようになっている(図6(c))。
なお、図5(d)に示すように、蓋押し上げ部材58に変えて突出部材57´としてもよい。突出部材57´は、箱体bの両側から中心部に向けて突出し、箱体bの蓋部5を下方から押し上げるとともにこれを箱体bの高さより高い位置に暫時停止させる。そして箱体bを通過させることにより、突出部材57´により箱体bの蓋部5を容器部6に嵌合させる。突出部材57´は箱体bが通過後は下方に降り、再び箱体bの到来を待って上記と同様の操作を繰り返す。
図6(c)、図7に示すように、機枠10、10´の内側上方には側壁板65、65´が設けられ、側壁板65、65´の内側に湾曲した折曲案内板66が設けられている。折曲案内板66は、一端をレバー67に固定し、レバー67は、中央部所定位置68を支点として左右動が自在となっており、他端部はスプリング69と係合し、さらにレバー67の後端部70が側壁板65、65´の巾規71と当接し、一方向の回動について所定位置で停止されるようになっている。
図6(a)、図7に示すように、容器部6の側壁73、73´の外側には、押しローラー72、72´が配置される。押しローラー72、72´は、箱体bの蓋部5が折り曲げられて容器部6に被さる際に、容器部6の側壁73、73´を内側にわずかに押し倒し、蓋部5による施蓋を容易にする。押しローラー72、72´は、ローラー取り付け板78、78´に固定され、ローラー取り付け板78、78´は、L型レバー77、77´の上端に設けられている。L型レバー77、77´は、押しローラー72、72´が側壁板65、65´の外側所定位置より長穴部74、74´を通って側壁板65、65´の内側へ侵入しうるように、巾規54の所定位置に設けたブラケット75、75´にピン76、76´によって回動自在に支持されている。
そして図6(c)、図7(b)に示すように、L型レバー77、77´の他端は、ジョイント連接棒78aを経て、第4カムレバー79と連結されており、第4カムレバー79は支軸62を中心として上下回動しうるように、第4カム80とカムフォロア81が当接している。施蓋された後の箱体bはその上下を挟圧ローラー82、82´によって挟圧されながら、送り出される。
次に、作用について説明する。
所定形状に裁断されたブランクシートaは、製函装置1によって図8(b)に示すような箱体bに製函され、図1に示す移送コンベア装置2の送り爪3、3…間に落下する。その後、送り爪3、3・・・によって順次移送される間に箱体の容器部6内に包装されるべき物品(不図示)が載置される。物品が載置された箱体bは更に前進し、箱詰め装置7に至る。
箱詰め装置7に物品が到達すると、L型の押さえ板20が図6(c)に示す位置から下方に回動し、その先端にて箱体bの折り曲げ線83付近を押さえる。この場合、押さえ板20は、必ずしも箱体bを強く押し付ける必要は無く、容器部6の浮き上がりを防ぐ程度に抑えることができればよい。つまり、容器部6が浮き上がらない構成であれば、押さえ板20はなくても良い。
そして、押さえ板20は、箱体bの前進とともに本実施形態の溝カム機構100の作用により箱体bを押さえた状態のまま前進する(図6(c)の一点鎖線参照)。このとき、蓋押し上げ装置53の蓋押し部材57が蓋部5を下方から押し上げ(図5(c)、(d)参照)、同時にピン27、27´が押出されて箱体bの折り曲げ部のフラップ85、85´を箱体bの内包へ押し込み、折り曲げ部のガゼット86、86´を形成する。
更に箱体bが前進するとき、ピン27、27´は後退し、折り起こされた蓋部5は、湾曲案内板66に当接しながら徐々に起立し、垂直状態となる。
これにより更に前進するとき、蓋部5は進行方向の後方に折り曲げられる。このとき、押しローラー72、72´が箱体bにおける容器部6の側壁73を内側へわずかに押し倒すことにより、蓋部5が容易に容器部6に被さるようになる(図6(a)参照)。そして箱体bは更に前進し、蓋部5は後方へ折り曲げられながら施蓋が行われ、容器部6と蓋部5は一体的に嵌合され、挟圧ローラー82、82´間を通って装置外に搬出される。
なお、本実施形態では、溝カム機構100が適用される装置として箱詰め装置7の場合を例に説明したがこれに限らず、箱詰め装置7は、糊貼り式のラップアラウンドカートナーなどの各種の箱詰め装置に適用可能である。また、カム101の回転運動を従節リンク106の直進運動に変換するあらゆる装置について適用可能である。
また、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術思想を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。すなわち、上記実施形態において、各構成の位置、大きさ、長さ、形状、材質、向きなどは適宜変更できる。
1 製函装置
2 移送コンベア装置
4 無端チェーン
5 蓋部
6 容器部
7 箱詰め装置
8 スプロケット
10 機枠
11 固定部材
12 スライド軸
13 スライド部材
14 固定部材
15 上板
16 軸受部材
17 軸受
18 回動軸
19 支持部材
20 押え板
21 レバー
23 スプリング
24 レバー
25 ローラー
27 ピン
28 ハウジング
29 スプリング
30 押圧部材
31 固定部材
32 スライド案内ピン
33 ローラー
34 支持板
35 ピン
36 レバー
37 ジョイント
38 連接棒
39 カムレバー
41 カムフォロア
42 支点
43 溝カム
44 支点
48 ピン
49 リンク
50 フランジ
51 レール
52 案内板
53 蓋押し上げ装置
54 巾規
55 スライド軸受部材
56 スライド軸
57 突出部材
58 スライド軸固定部材
59 ジョイント
61 カムレバー
63 カムフォロア
64 カム
65 側壁板
72 ローラー
73 側壁
74 長穴部
75 ブラケット
79 カムレバー
80 カム
81 カムフォロア
100、100A-100C 溝カム機構
101、101A-101C カム
102、102A-102C 案内溝
103、103A-103C 孔部
104 軸部
105、105A-105C カムフォロア
106 従節リンク
151 外輪
158 孔部(溝部)
153 軸
153B ねじ部
157 ナット

Claims (6)

  1. 案内溝がエンドレスに形成されたカムと、
    前記案内溝に係合するカムフォロアと、
    従節部と、を有し、
    前記カムの回転運動を前記従節部の直線運動に変換する溝カム機構であって、
    前記案内溝の軌道の一部に前記カムフォロアが貫通可能な孔部を設けた、
    ことを特徴とする溝カム機構。
  2. 前記カムは板状体であり、
    前記案内溝は、前記カムの第一の面に設けられ、
    前記孔部は、前記カムの第二の面から前記カムフォロアを取り出し可能に構成される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の溝カム機構。
  3. 前記孔部は、前記案内溝に沿う長孔形状である、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の溝カム機構。
  4. 前記孔部は、複数設けられる、
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の溝カム機構。
  5. 前記溝カム機構を複数備え、該溝カム機構のそれぞれの前記カムは、一つの同じ軸上に設けられ、複数の前記カムを停止させた状態で、それぞれの前記カムフォロアを前記孔部から取り出し可能である、
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の溝カム機構。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の溝カム機構を備えた箱詰め装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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