JP2018112233A - 変速制御装置 - Google Patents

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Yosuke Takahashi
陽介 高橋
健宏 江浪
Takehiro Enami
健宏 江浪
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Abstract

【課題】変速動作の際に使用される作動油の量を少なく抑えられる構造を実現する。【解決手段】変速制御装置を、第1変速ギヤと油圧により変位する第1変速スリーブとが非係合状態に移行する際、第1変速ギヤと第1変速スリーブとが非係合状態になったか否かを判定する判定部と、判定部が非係合状態であると判定した場合に、第1変速スリーブの変位速度を遅くするとともに、第2変速ギヤと油圧により変位する第2変速スリーブとが係合状態に移行するように第2変速スリーブを変位させる制御を行う制御部とにより構成する。【選択図】図1

Description

本発明は、変速制御装置に関する。
従来、エンジンからトランスミッションに伝達される回転動力を断接可能なデュアルクラッチを備えた自動変速機(一般には、「デュアルクラッチトランスミッション(DCT)」と呼ばれる。)を搭載した車両が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
上記自動変速機は、油圧式の駆動装置(アクチュエータ)により駆動される複数の変速スリーブと、複数の変速ギヤとの係脱を変更するとともに、1対のクラッチの断接を切り替えることにより、入力軸と出力軸との間の変速比(変速段)を変更する。このような自動変速機は、変速をスムーズに行うために、次に切り替えられる変速段を予め準備するプリシフト制御を行う。
特開2010−173381号公報 特開2013−245698号公報
また、特許文献2には、AMT(オートメーティッドマニュアルトランスミッション)に関して、実現されている変速段を構成する第1変速ギヤと第1変速スリーブとの係合を解除する動作と、次に切り替えられる変速段を構成する第2変速ギヤと第2変速スリーブとを係合させる動作とを並列的に行う構造が開示されている。
第1変速ギヤと第1変速スリーブとの係合を解除する動作と、次に切り替えられる変速段を構成する第2変速ギヤと第2変速スリーブとを係合させる動作とを並列的に行う構造の場合、第1変速スリーブの変位に使われる作動油と、第2変速スリーブの変位に使われる作動油とが同時に必要となる。この結果、上記駆動装置の油圧源(油圧ポンプ)に要求される吐出量が多くなる(つまり、要求されるポンプ性能が高くなる)場合がある。
本発明の目的は、第1変速スリーブと第2変速スリーブとを同時に変位させる状況において、変速動作のために使用される作動油の量を少なくし得る変速制御装置の構造を実現することである。
本発明の変速制御装置は、第1変速ギヤと油圧により変位する第1変速スリーブとが非係合状態に移行する際、第1変速ギヤと第1変速スリーブとが非係合状態になったか否かを判定する判定部と、判定部が非係合状態であると判定した場合に、第1変速スリーブの変位速度を遅くするとともに、第2変速ギヤと油圧により変位する第2変速スリーブとが係合状態に移行するように第2変速スリーブを変位させる制御を行う制御部と、を備える。
本発明に係る変速制御装置によれば、第1変速スリーブと第2変速スリーブとを同時に変位させる状況において、変速動作のために使用される作動油の量を少なくし得る。
本発明に係る変速制御装置が組み込まれた自動変速機の周辺構成を概念的に示す模式図 変速機用駆動装置の模式図 同期機構の第1状態を示す図1のA部拡大断面図 同期機構の第2状態を示す図1のA部拡大断面図 同期機構の第3状態を示す図1のA部拡大断面図 実施形態1の変速制御における作動油の流量と、従来の変速制御における作動油の流量とを示す線図 実施形態1の変速制御を実行した場合の、スリーブの位置と時間とを示す線図 実施形態1の変速制御を実行した場合の、第1変速スリーブと第1変速ギヤとの位置関係を説明するための模式図 実施形態1の変速制御を実行した場合の、第2変速スリーブと第2変速ギヤとの位置関係を説明するための模式図 アクチュエータの第1状態を示す模式図 アクチュエータの第2状態を示す模式図 アクチュエータの第3状態を示す模式図
[1 実施形態1について]
以下、本発明に係る変速制御装置の実施形態1について、図面を参照して詳細に説明する。なお、本発明に係る変速制御装置は以下に説明する実施形態1に限定されない。
[1.1 自動変速機の周辺構成について]
先ず、図1を参照して自動変速機の周辺構成について説明する。図1は、実施形態1に係る変速制御装置30が組み込まれる自動変速機の周辺構成の模式図である。
図1に示すように、車両1は、エンジン10と、自動変速機であるデュアルクラッチトランスミッション(以下、「DCT」という。)2と、を備えている。そして、DCT2の出力側に、不図示のプロペラシャフトおよびデファレンシャルギヤを介して、駆動輪が動力伝達可能に連結されている。
エンジン10は例えばディーゼルエンジンである。エンジン10の出力回転数および出力トルクは、アクセル開度センサ12によって検出されるアクセルペダルのアクセル開度に基づいて、制御装置30により制御される。エンジン10の出力軸11には、エンジン回転数を検出するエンジン回転数センサ13が設けられている。
なお、制御装置30は本発明に係る変速制御装置の一例でもある。その観点では、以下の説明において、制御装置30は、変速制御装置30と示される場合もある。
[1.2 自動変速機(DCT)について]
以下、図1を参照してDCT2の構造について説明する。DCT2は、第1クラッチ20と、第2クラッチ21と、変速部22と、を備えている。
第1クラッチ20は、複数の第1入力側クラッチ板200および複数の第1出力側クラッチ板201を有する油圧作動式の湿式多板クラッチである。
第1入力側クラッチ板200はエンジン10の出力軸11と一体回転する。一方、第1出力側クラッチ板201は変速部22の第1入力軸220と一体回転する。
第1クラッチ20は、リターンスプリング(図示省略)によって、第1クラッチ20が「断」の状態になる方向に付勢されている。そして、クラッチ作動油圧によって第1ピストン202が変位すると、第1入力側クラッチ板200と第1出力側クラッチ板201とが圧接して、第1クラッチ20が「接」の状態となる。
第1クラッチ20が「接」の状態になることで、エンジン10の動力が第1入力軸220に伝達される。なお、第1クラッチ20が「断」の状態では、エンジン10の動力は第1入力軸220に伝達されない。第1クラッチ20における「断」の状態と「接」の状態との切り替えは制御装置30によって制御される。
第2クラッチ21は、複数の第2入力側クラッチ板210および複数の第2出力側クラッチ板211を有する油圧作動式の湿式多板クラッチである。
第2入力側クラッチ板210はエンジン10の出力軸11と一体回転する。一方、第2出力側クラッチ板211は変速部22の第2入力軸221と一体回転する。
第2クラッチ21はリターンスプリング(図示省略)によって「断」の状態になる方向に付勢されている。そして、クラッチ作動油圧によって第2ピストン212が変位すると、第2入力側クラッチ板210と第2出力側クラッチ板211とが圧接して、第2クラッチ21が「接」の状態となる。
第2クラッチ21が「接」の状態になることで、エンジン10の動力が第2入力軸221に伝達される。なお、第2クラッチ21が「断」の状態では、エンジン10の動力は第2入力軸221に伝達されない。第2クラッチ21における「断」の状態と「接」の状態との切り替えは制御装置30によって制御される。
第2クラッチ21は、第1クラッチ20の外径側に設けられている。第1入力軸220には、軸方向油路および複数の径方向油路からなる不図示の潤滑油路が設けられている。
潤滑油が第1入力軸220から放射状に噴射されることで、第1クラッチ20の各クラッチ板200、201、および、第2クラッチ21の各クラッチ板210、211が冷却される。各クラッチ板を冷却した潤滑油は第2クラッチ21の外径側等から流出する。
変速部22は、第1入力軸220と、第2入力軸221と、副軸222と、出力軸223と、第1変速部230と、第2変速部240と、第3変速部250と、出力部260と、を備えている。
第1入力軸220は第1クラッチ20の出力側に接続されている。
第2入力軸221は第2クラッチ21の出力側に接続されている。
副軸222は第1入力軸220および第2入力軸221と平行に配置されている。
出力軸223は第1入力軸220および第2入力軸221と同軸上に配置されている。なお、出力軸223の後端には、車両1の速度を検出する車速センサ14が設けられている。
第1変速部230は、第1ギヤ列231と、第1連結機構234と、を備えている。
第1ギヤ列231は、第1入力ギヤ232と、第1副ギヤ233とからなる。
第1入力ギヤ232は第1入力軸220に対して相対回転可能に設けられている。第1副ギヤ233は第1入力ギヤ232と噛合した状態で副軸222と一体回転するように設けられている。
第1連結機構234は、第1入力軸220とともに回転する第1スリーブ236と、第1駆動装置235と、を備えている。
第1駆動装置235は、第1スリーブ236を軸方向(図1の左右方向)に変位させる。このようにして第1連結機構234は、第1スリーブ236と第1入力ギヤ232とが係合した状態(以下、「係合状態」という)と、同じく係合していない状態(以下、「非係合状態」という)とを切り替える。係合状態において、第1入力ギヤ232は第1入力軸220と一体回転する。
なお、本実施形態の場合、第1スリーブ236が第1入力ギヤ232に係合する際に、第1スリーブ236と第1入力ギヤ232との回転数の同期を図る同期機構280(いわゆるシンクロメッシュ機構)が設けられている。
図3A乃至3Cを参照して、同期機構280の構造について簡単に説明する。なお、後述する第2変速部240、第3変速部250および出力部260にも同様の同期機構が設けられている。
同期機構280は、クラッチハブ281と、シンクロナイザキー282と、シンクロナイザリング283と、を備えている。
クラッチハブ281は、筒状部材であって、第1入力軸220と一体回転可能な状態で第1入力軸220に外嵌されている。この状態で、クラッチハブ281は第1スリーブ236の内径側に配置されている。
シンクロナイザキー282は、クラッチハブ281の外周面に形成されたスリット内に配置されたキー部材である。シンクロナイザキー282は外面にキー凸部282aを有している。シンクロナイザキー282は、キースプリング284により第1スリーブ236の内周面に向けて付勢されている。この状態で、キー凸部282aは第1スリーブ236の内周面に形成されたスリーブ凹部236bに係合している。
シンクロナイザリング283は、リング状部材であって、外周面にリング側スプライン部283aが形成されている。シンクロナイザリング283の内周面には、テーパ面部283cが形成されている。シンクロナイザリング283は、第1入力ギヤ232に設けられたテーパ筒部232bに、第1入力ギヤ232の軸方向(図3A乃至3Cの左右方向)の変位を可能な状態で外嵌されている。なお、同期機構280の動作については後述する。
第2変速部240は、第2ギヤ列241と、第2連結機構244と、を備えている。
第2ギヤ列241は、第2入力ギヤ242と、第2副ギヤ243とからなる。
第2入力ギヤ242は第2入力軸221に対して相対回転可能に設けられている。
第2副ギヤ243は第2入力ギヤ242と噛合した状態で副軸222と一体回転するように設けられている。
第2連結機構244は、第2入力軸221とともに回転する第2スリーブ246と、第2駆動装置245と、を備えている。
第2駆動装置245は、第2スリーブ246を軸方向(図1の左右方向)に変位させる。このようにして第2連結機構244は、第2スリーブ246および第2入力ギヤ242に関する係合状態と非係合状態とを切り替える。係合状態において、第2入力ギヤ242は第2入力軸221と一体回転する。
第3変速部250は、第3ギヤ列251と、第3連結機構254と、を備えている。
第3ギヤ列251は、第3入力ギヤ252と、第3副ギヤ253とからなる。
第3入力ギヤ252は第1入力軸220に対して相対回転可能に設けられている。
第3副ギヤ253は第3入力ギヤ252と噛合した状態で副軸222と一体回転するように設けられている。
第3連結機構254は、第1入力軸220とともに回転する第3スリーブ256と、第3駆動装置255と、を備えている。
第3駆動装置255は、第3スリーブ256を軸方向(図1の左右方向)に変位させることにより、第3スリーブ256および第3入力ギヤ252に関する係合状態と非係合状態とを切り替える。係合状態において、第3入力ギヤ252は第1入力軸220と一体回転する。
出力部260は、前進ギヤ列261と、後進ギヤ列262と、前後進連結機構263と、を備えている。
前進ギヤ列261は、出力軸223に対して相対回転可能に設けられた前進用出力ギヤ264と、前進用出力ギヤ264と噛合した状態で副軸222と一体回転するように設けられた前進用副ギヤ265とからなる。
後進ギヤ列262は、後進用出力ギヤ266と、後進用副ギヤ267とからなる。
後進用出力ギヤ266は出力軸223に対して相対回転可能に設けられている。
後進用副ギヤ267は後進用出力ギヤ266とアイドラギヤ268を介して噛合し、副軸222と一体回転するように設けられている。
前後進連結機構263は、出力軸223とともに回転する前後進用スリーブ269と、前後進用駆動装置270と、を備えている。
前後進用駆動装置270は、前後進用スリーブ269を軸方向(図1の左右方向)に変位させる。このようにして前後進用駆動装置270は、前後進用スリーブ269を、前進用出力ギヤ264および後進用出力ギヤ266の何れか一方のギヤと選択的に係合させる。
前後進用スリーブ269が前進用出力ギヤ264に係合した状態で、前進用出力ギヤ264は出力軸223と一体回転する。一方、前後進用スリーブ269が後進用出力ギヤ266に係合した状態で、後進用出力ギヤ266は出力軸223と一体回転する。
[1.3 DCT2における動力伝達経路について]
次に、DCT2において変速段(本実施形態の場合、一速乃至三速)を実現する際の動力伝達経路について簡単に説明する。
先ず、一速を実現する際には、第1駆動装置235が第1スリーブ236を、第1入力ギヤ232に近づく方向に変位させる。すると、第1スリーブ236と第1入力ギヤ232とが一体回転可能に係合する。この状態で、第1入力ギヤ232および第1入力軸220は、動力伝達および一体回転を可能な状態で連結している。
上述の動作とともに、前後進用駆動装置270が前後進用スリーブ269を、前進用出力ギヤ264に近づく方向に変位させる。すると、前後進用スリーブ269および前進用出力ギヤ264が、一体回転可能に係合する。この状態で、前進用出力ギヤ264と出力軸223とは、動力伝達および一体回転を可能な状態で連結している。
上述の状態で、第1クラッチ20を「接」の状態にすることで一速が実現される。これにより、エンジン10の動力は、第1クラッチ20から、第1入力軸220、第1ギヤ列231、副軸222、前進ギヤ列261、出力軸223の順に伝達される。
なお、第1スリーブ236と第1入力ギヤ232とが係合する際、上述の同期機構280により第1スリーブ236と第1入力ギヤ232との回転速度の同期が図られる。以下、この点について、図3A乃至3Cを参照して簡単に説明する。
図3Aに示す状態から、第1駆動装置235が、第1スリーブ236を第1入力ギヤ232に近づく方向(図3A乃至3Cの左方向)に変位させると、第1スリーブ236とともにシンクロナイザキー282も変位する。このように第1スリーブ236およびシンクロナイザキー282が図3Aの左側に変位すると、図3Bに示す状態となる。
図3Bに示す状態では、第1スリーブ236がシンクロナイザキー282を介してシンクロナイザリング283を、第1入力ギヤ232に押し付ける。この押し付けに基づく摩擦力により、第1スリーブ236とともに回転するシンクロナイザリング283と、第1入力ギヤ232との回転数の同期が図られる。
図3Bに示す状態から第1スリーブ236が図3Bの左側に変位すると、第1スリーブ236の内周面に形成されたスリーブ側スプライン部236aと、シンクロナイザリング283のリング側スプライン部283aとが係合する。
上述の状態で、シンクロナイザリング283のテーパ面部283cが、第1スリーブ236のテーパ筒部232bの外周面に押し付けられて、第1スリーブ236およびシンクロナイザリング283と、第1入力ギヤ232との同期が図られる。
そして、図3Cに示す状態で、第1スリーブ236のスリーブ側スプライン部236aと、第1入力ギヤ232のギヤ側スプライン部232aとが係合して、第1スリーブ236と第1入力ギヤ232との同期が完了する。
次に、二速を実現する際には、第2駆動装置245が第2スリーブ246を第2入力ギヤ242に近づく方向に変位させる。すると、第2スリーブ246と第2入力ギヤ242とが一体回転可能に係合する。この状態で、第2入力ギヤ242と第2入力軸221とは、動力伝達および一体回転を可能な状態で連結している。これとともに前後進連結機構263により前進用出力ギヤ264と出力軸223とを連結する。
上述の状態で、第1クラッチ20を「断」の状態にするとともに、第2クラッチ21を「接」の状態にすることで二速が実現される。これにより、エンジン10の動力は、第2クラッチ21から、第2入力軸221、第2ギヤ列241、副軸222、前進ギヤ列261、出力軸223の順に伝達される。
三速を実現する際には、第3連結機構254が第3スリーブ256を第3入力ギヤ252に近づく方向に変位させる。すると、第3スリーブ256と第3入力ギヤ252とが一体回転可能に係合する。この状態で、第3入力ギヤ252と第1入力軸220とは、動力伝達および一体回転を可能な状態で連結している。これとともに前後進連結機構263により前進用出力ギヤ264と出力軸223とを連結する。なお、この動作は、第1クラッチ20が「断」の状態、かつ、第2クラッチ21が「接」の状態で行うことができる(いわゆる、プレシフト制御)。
この状態で、第2クラッチ21を「断」の状態にするとともに、第1クラッチ20を「接」の状態にすることで三速が実現される。これにより、エンジン10の動力は、第1クラッチ20から、第1入力軸220、第3ギヤ列251、副軸222、前進ギヤ列261、出力軸223の順に伝達される。
上述のようにして実現されるDCT2の変速段は、アクセル開度および車速などの走行情報に基づいて制御装置30により決定される。実現する変速段(例えば、一速)が決定すると、制御装置30は、実現する変速段に対応する変速機用駆動装置(例えば、第1駆動装置235)を駆動して、上述の各スリーブ(例えば、第1スリーブ236)を軸方向に変位させる。
[1.4 変速機用駆動装置について]
以下、図1、2を参照して変速機用駆動装置40の構造について説明する。なお、図1に示す第1乃至第3駆動装置235、245、255および前後進用駆動装置270は、それぞれ変速機用駆動装置40に相当する。
変速機用駆動装置40は、アクチュエータ41と、油圧機構42と、を備えている。
[1.4.1 アクチュエータについて]
アクチュエータ41は、後述する油圧機構により駆動され、例えば、自動変速装置(例えば、DCT2)のスリーブ(例えば、第1スリーブ236)を軸方向に変位させる。
アクチュエータ41は、筒状のシリンダ411と、ピストン本体部412およびピストン軸部413からなるピストン414と、を備えている。
シリンダ411の内部空間は、ピストン本体部412により、第1油圧室415(図2の左側の油圧室)と第2油圧室416(図2の右側の油圧室)とに分割されている。
ピストン軸部413の軸方向一端部(図2の左端部)は、ピストン本体部412に固定されている。一方、ピストン軸部413の軸方向他端部(図2の右端部)は、シリンダ411の軸方向他端面(図2の右端面)から外部に突出している。
ピストン軸部413の軸方向他端部は、図示しない連結機構(例えば、シフトフォーク、シフトロッドなど)を介してスリーブ(例えば、第1スリーブ236)に接続されている。
[1.4.2 油圧機構について]
油圧機構42は、第1油圧機構42aおよび第2油圧機構42bとからなる。
第1油圧機構42aは、油圧源43と、油路44aと、逆止弁45aと、電磁弁46aと、を備えている。
一方、第2油圧機構42bは、油圧源43と、油路44bと、逆止弁45bと、電磁弁46bと、を備えている。第2油圧機構42bの油圧源43は、第1油圧機構42aと共通のものである。その他の第2油圧機構42bの構造は、第1油圧機構42aと同様の構造であるため、以下、第1油圧機構42aについてのみ説明する。
油圧源43は、車両の駆動源であるエンジン10、または、エンジン10とは別の駆動源である電動モータ(図示省略)によって駆動される油圧ポンプである。このような油圧源43は、作動油を、オイルタンク60から吸い上げるとともに加圧する。そして、加圧した作動油(つまり、圧油)を後述する油路44aに吐出する。なお、油圧源43から吐出された作動油は、図示しない調圧弁により所定の圧力(以下、「元圧」という)に調圧される。
油路44aは、油圧パイプ等により構成され、油圧源43の吐出口とシリンダ411の第1油圧室415とを作動油の流通を可能な状態に連通している。
このような油路44aは、第1油路441と、第2油路442と、第3油路443と、を備えている。
第1油路441は、油圧源43の吐出口と後述する逆止弁45aとの間に設けられている。第2油路442は、逆止弁45aと後述する電磁弁46aとの間に設けられている。
第3油路443は、電磁弁46aとシリンダ411の第1油圧室415との間に設けられている。
逆止弁45aは、第1油路441と第2油路442との間に設けられている。このような逆止弁45aは、作動油の第2油路442から第1油路441への逆流を防止する。
また、第2油路442の圧力が第1油路441の圧力(つまり、元圧)よりも小さくなった場合に、逆止弁45aは、作動油が第1油路441から第2油路442に流通できる状態となる。
電磁弁46aは、第2油路442と第3油路443との間に設けられている。このような電磁弁46aは、通電に基づいて、第2油路442と第3油路443とを連通した状態と、同じく連通していない状態とを切り替える。なお、電磁弁46aの動作は制御装置30によって制御される。
具体的には、電磁弁46aは、通電状態で第2油路442と第3油路443とを連通させる。一方、電磁弁46aは、非通電状態で第3油路443内の作動油をオイルタンク60にドレンする。
[1.4.2 変速制御装置について]
以下、図1、2、4B乃至4Dを参照して本実施形態に係る変速制御装置30の構成および制御方法について説明する。
[1.4.3 変速制御装置の構成について]
変速制御装置30は、判定部31と、制御部32と、を備えている。以下、変速制御装置30が備える各部の機能を説明する。なお、変速制御装置30は、後述する機能以外の機能を備えていても良い。
変速機が前述のようなDCT2の場合には、変速制御装置30は、一速から二速への変速が行われ第1クラッチ20の状態が「断」となった状態で、第1スリーブ236および第3スリーブ256の動作を制御する。すなわち、DCT2のプレシフト制御の際に、変速制御装置30は後述の変速制御を実行する。
一方、変速機がAMTの場合には、変速前の変速段(例えば、一速)から変速後の変速段(例えば、二速)への変速動作の際に、変速制御装置30は後述する変速制御を実行する。以下、変速制御装置30が備える各部の機能について、変速機がDCT2である場合を例に説明する。なお、変速機がAMTの場合でも、変速制御装置30は、以下で説明する各部の機能とほぼ同様の機能を有する。
以下の説明は、DCT2に関して、第1の変速段を一速とし、第2の変速段を三速とした(つまり、三速のプレシフト制御を行う)場合を例に、判定部31および制御部32の機能について説明する。
[1.4.3(a) 判定部について]
先ず、判定部31の機能について説明する。一速(第1の変速段)から三速(第2の変速段)への切り替えの際、第1スリーブ236(第1変速スリーブ)は、第1入力ギヤ232(第1変速ギヤ)から離れる方向に変位する。この際、判定部31は、第1スリーブ236(第1変速スリーブ)と第1入力ギヤ232(第1変速ギヤ)とが非係合状態になったか否かを判定する。
なお、一速(第1の変速段)から三速(第2の変速段)への切り替えの際、第1スリーブ236と第1入力ギヤ232とが非係合状態になったと判定部31が判定した場合に、第3スリーブ256は第3入力ギヤ252に近づく方向への変位を開始する。
[1.4.3(b) 制御部について]
次に、制御部32の機能について説明する。上記切り替えの際に、制御部32は、一速(第1の変速段)に対応する第1スリーブ236(第1変速スリーブ)を第1入力ギヤ232(第1変速ギヤ)から離れる方向に変位させる。
第1スリーブ236(第1変速スリーブ)と第1入力ギヤ232(第1変速ギヤ)とが非係合状態に該当すると判定部31が判定した場合に、制御部32は、第1スリーブ236(第1変速スリーブ)の速度を遅くするように制御する。
第1スリーブ236(第1変速スリーブ)と第1入力ギヤ232(第1変速ギヤ)とが非係合状態に該当すると判定部31が判定した場合に、制御部32は、三速(第2の変速段)に対応する第3スリーブ256(第2変速スリーブ)を第3入力ギヤ252(第2変速ギヤ)に近づく方向に変位させるように制御する。
[1.4.4 変速制御について]
以下、DCT2に関して、第1の変速段を一速とし、第2の変速段を三速とした(つまり、三速のプレシフト制御を行う)場合を例に、変速制御装置30が実行する変速制御について説明する。
なお、図1に示すDCT2よりも多くの変速段を有する変速機においては、一速と三速以外の組み合わせに対しても後述の変速制御を実行できる。変速機がAMTの場合には、第1の変速段を変速前の変速段とし、第2の変速段を変速後の変速段として、後述の変速制御を実行する。
具体的には、一速から三速への切り替えが行われる際、制御部32は、第1スリーブ236を第1入力ギヤ232から離れる方向に変位させるように、第1駆動装置235を制御する。
また、一速から三速への切り替えが行われる際、第1スリーブ236(第1変速スリーブ)と第1入力ギヤ232(第1変速ギヤ)とが非係合状態に該当すると判定部31が判定した場合に、制御部32は、第3スリーブ256と第3入力ギヤ252とが係合状態に移行するように(換言すれば、第3スリーブ256が第3入力ギヤ252に近づく方向に変位するように)第3駆動装置255を制御する。
上記切り替えの際の第1スリーブ236および第3スリーブ256の状態について、図4B乃至4D、および、図5A乃至5Cを参照して説明する。なお、図4Bは、本実施形態に係る変速制御を実施した場合の第1スリーブ236および第3スリーブ256の位置と時間との関係を示す図である。
図4Bについて簡単に説明する。実線αは、本実施形態の変速制御を行った場合の、第1スリーブ236の位置と時間との関係を示している。二点鎖線βは、本実施形態および従来の変速制御を行った場合の、第3スリーブ256の位置と時間との関係を示している。破線γは、従来の変速制御を行った場合の第1スリーブ236の位置と時間との関係を示している。なお、時間0〜Tまでは、実線αと破線γとは重なっている。
また、図4Bにおいて、変速制御開始前(つまり、時間0)の第1スリーブ236の位置をXとし、変速制御終了時(つまり、時間T)の第1スリーブ236の位置(以下、「ニュートラル位置」という)をXとする。
一方、図4Bにおいて、時間Tにおける第3スリーブ256の位置(つまり、ニュートラル位置)をXとし、時間Tにおける第3スリーブ256の位置をXとする。
図4Cは、一速(第一の変速段)を構成する第1スリーブ236のスリーブ側スプライン部236aと、第1入力ギヤ232のギヤ側スプライン部232aとの位置関係を模式的に示す図である。
図4Dは、変速後の変速段(つまり、三速)を構成する第3スリーブ256のスリーブ側スプライン部256aと、第3入力ギヤ252のギヤ側スプライン部252aとの位置関係を模式的に示す図である。
変速制御開始前の状態で、第1スリーブ236のスリーブ側スプライン部236aは、図4Cの左図に示すように、第1入力ギヤ232のギヤ側スプライン部232aと係合する係合状態である。
一方、変速制御開始前の状態で、第3スリーブ256のスリーブ側スプライン部256aは、図4Dの左図に示すように、第3入力ギヤ252のギヤ側スプライン部252aと係合していないニュートラル状態である。
先ず、変速制御における第1スリーブ236の動作について説明する。なお、本実施形態に係る変速制御は、第1スリーブ236の変位を制御するとともに、第3スリーブ256の変位を制御する。このような制御は第1クラッチ20が「断」の状態で実行される。
第1スリーブ236に関する変速制御を開始すると、変速制御装置30は、第1スリーブ236を、図4Cの左図の位置から図4Cの右側に変位させるように第1駆動装置235を制御する。なお、変速制御開始前の状態で、第1駆動装置235のピストン414は図5Cに示す第3状態である。この第3状態で、第1油圧室415および第2油圧室416には作動油は供給されていない。
上記第3状態から第1駆動装置235における第2油圧機構42bの電磁弁46bに通電する。なお、第1駆動装置235における第1油圧機構42aの電磁弁46aは非通電状態である。
すると、第2油圧機構42bの電磁弁46bは、第2油路442と第3油路443とを連通させて、作動油が第2油圧室416に供給される。
第2油圧室416が作動油で満たされると、作動油がピストン414を軸方向他方側(図5Cの左側)に変位させる。この変位に伴い、第1スリーブ236が第1入力ギヤ232から離れる方向(図4Cの右側)に変位する。
換言すれば、第1スリーブ236が、図4Bに示すXの位置から、時間TをかけてXの位置に移動する。この状態で、第1駆動装置235のピストン414は図5Bに示す第2状態となる。
そして、図4Cの中央図に示すように、第1スリーブ236のスリーブ側スプライン部236aの先端部と、第1入力ギヤ232のギヤ側スプライン部232aの先端部とが、第1スリーブ236の変位方向(図4Cの左右方向)に関して整合する(つまり、二点鎖線L上に位置する)。
この状態を、ギヤ抜き動作において、第1スリーブ236のスリーブ側スプライン部236aと第1入力ギヤ232のギヤ側スプライン部232aとの係合が解除された非係合基準状態とする。
ギヤ抜き動作において非係合基準状態になった場合に、判定部31は、第1スリーブ236のスリーブ側スプライン部236aと第1入力ギヤ232のギヤ側スプライン部232aとが非係合状態であると判定する。そして、判定部31は判定結果を制御部32に送る。
なお、判定部31が非係合基準状態であるか否かを判定する手段として、例えば、第1駆動装置235のピストン414、ピストン414に連結されたシフトフォークまたはシフトロッドに、位置センサ(図示省略)を設けている。ただし、判定部31が非係合基準状態であるか否かを判定する手段、タイミングは、上述の手段、タイミングに限定されない。
すると、制御部32は、判定部31の上記判定結果に基づいて、第1スリーブ236の変位速度を遅くするように第1駆動装置235を制御する。この制御に基づいて、第1駆動装置235は、第2油圧室416に供給する作動油の流量を減らす。この結果、第1スリーブ236は、それまでの変位速度よりも遅い変位速度で、Xの位置から時間T−TをかけてXの位置まで移動する。
そして、図4Cの右図に示すように、第1スリーブ236のスリーブ側スプライン部236aと、第1入力ギヤ232のギヤ側スプライン部232aとの係合が完全に解除されるニュートラル状態となる。このニュートラル状態では、第1駆動装置235のピストン414は、図5Aに示す第1状態である。
次に、変速制御における第3スリーブ256の動作について説明する。変速制御装置30は、判定部31が第1スリーブ236のスリーブ側スプライン部236aと第1入力ギヤ232のギヤ側スプライン部232aとが非係合状態であると判定した場合に、第3入力ギヤ252のギヤ側スプライン部252aと第3スリーブ256のスリーブ側スプライン部256aとが係合状態に移行するように第3スリーブ256を変位させる制御を開始する。
具体的には、変速制御装置30は、図4Bの時間Tにおいて、第3スリーブ256が第3入力ギヤ252に近づく方向に変位するように、第三駆動装置255を制御する。すなわち、第3スリーブ256に関する変速制御を開始すると、変速制御装置30は、第3スリーブ256を図4Dの左図の位置から図4Dの左側に変位させるように第3駆動装置255を制御する。なお、上記変速制御開始前の状態で、第3駆動装置255のアクチュエータ41は、図5Aに示す第1状態である。この第1状態で、第1油圧室415および第2油圧室416には作動油は供給されていない。
上記第1状態から、第3駆動装置255における第1油圧機構42aの電磁弁46aに通電する。なお、第3駆動装置255における第2油圧機構42bの電磁弁46bは非通電状態である。
すると、第1油圧機構42aの電磁弁46aは、第2油路442と第3油路443とを連通させて、作動油が第1油圧室415に供給される。
第1油圧室415が作動油で満たされると、作動油がピストン414を軸方向一方側(図5Aの右側)に変位させる。この変位に伴い、第3スリーブ256が第3入力ギヤ252に近づく方向(図4Dの左側)に変位する。換言すれば、第3スリーブ256が、図4Bに示すXの位置から、時間T−TをかけてXの位置に移動する。この状態で、第3駆動装置255のピストン414は、図5Cに示す第3状態となる。
なお、第3スリーブ256が図4Bに示すXの位置からXの位置に移動する途中(例えば、図4Bの時間Ta)で、図4Dの中央図に示すように、第3スリーブ256のスリーブ側スプライン部256aの先端部と、第3入力ギヤ252のギヤ側スプライン部252aの先端部とが、第3スリーブ256の変位方向(図4Dの左右方向)に関して整合する(つまり、二点鎖線L上に位置する)。この状態を、ギヤ入れ動作において、第3スリーブ256のスリーブ側スプライン部256aと第3入力ギヤ252のギヤ側スプライン部252aとが係合し始める係合基準状態とする。
判定部31は、ギヤ入れ動作において係合基準状態になった場合に、第3スリーブ256のスリーブ側スプライン部256aと第3入力ギヤ252のギヤ側スプライン部252aとが係合状態に該当すると判定することもできる。この場合には、判定部31は判定結果を制御部32に送ることもできる。
なお、判定部31が係合基準状態であるか否かを判定する手段として、例えば、第3駆動装置255のピストン414、ピストン414に連結されたシフトフォークまたはシフトロッドに、位置センサ(図示省略)を設けている。ただし、判定部31が係合基準状態であるか否かを判定する手段は、上述の手段に限定されない。
なお、本実施形態の場合、第3スリーブ256の速度を変更する制御は行わない。ただし、例えば、制御部32は、判定部31の判定結果に基づいて第3スリーブ256の変位速度を早くするように第3駆動装置255を制御してもよい。
このような制御に基づいて、第3駆動装置255は第1油圧室415に供給する作動油の流量を増やす。ただし、上述したように、第1スリーブ236に関しては、第1駆動装置235が第2油圧室416に供給する作動油の流量を減らしているため、第1スリーブ236および第3スリーブ256の変位に使用する作動油の総量が大きく嵩むことはない。
なお、図4Dの右図に示す状態では、第3スリーブ256のスリーブ側スプライン部256aと、第3入力ギヤ252のギヤ側スプライン部252aとが完全に係合する。この状態で、第3駆動装置255のピストン414は、図5Cに示す第3状態である。本実施形態の場合、第1スリーブ236が図4Cの中央図の状態で、第3スリーブ256は図4Dの左図の状態である。一方、第1スリーブ236が図4Cの右図の状態で、第3スリーブ256は図4Dの右図の状態である。
第1スリーブ236が図4Cの右図の位置まで変位するとともに、第3スリーブ256が図4Dの右図に示す位置まで変位した状態で、変速制御装置30は、第1駆動装置235および第3駆動装置255の動作を停止する。
すなわち、変速制御装置30は、第1駆動装置235の電磁弁46bを非通電状態にして、電磁弁46bを閉じるとともに、第2油圧室416の作動油をオイルタンク60にドレンする。これとともに、変速制御装置30は、第3駆動装置255の電磁弁46aを非通電状態にして、電磁弁46aを閉じるとともに、第1油圧室415の作動油をオイルタンク60にドレンする。
なお、第1駆動装置235および第3駆動装置255の動作を停止するタイミングは異なっていてもよい。また、第1駆動装置235のピストン414および第3駆動装置255のピストン414には、第1状態および第3状態における軸方向の変位を規制する構造(例えば、ディテント機構)が設けられている。
[1.5 付記]
上述の説明では、自動変速機の一例としてのDCTを採用した場合について説明した。ただし、自動変速機としてAMTを採用してもよい。
なお、本実施形態1において、第1入力ギヤ232が「第1変速ギヤ」に相当するとともに、第3入力ギヤ252が「第2変速ギヤ」に相当する。
また、第1スリーブ236「第1変速スリーブ」に相当するとともに、第3スリーブ256が「第2変速スリーブ」に相当する。
また、第1スリーブ236のスリーブ側スプライン部236aが「スリーブ側係合部」に相当し、第1入力ギヤ232のギヤ側スプライン部232aが「ギヤ側係合部」に相当する。
ただし、本開示に係る変速制御装置は、上述のDCT2以外のDCTの構造にも適用できる。この場合には、第一の変速段と第二の変速段との関係は、適宜選択できる。
[1.6 本実施形態の作用・効果について]
本実施形態の変速制御装置によれば、第1スリーブ236と第3スリーブ256とが同時に変位している状態において、第1駆動装置235および第3駆動装置255に供給される作動油の流量を少なくできる。以下、この理由について図4Aを参照して説明する。
図4Aの破線Qは、従来の変速制御の際、第1スリーブ236と第3スリーブ256とが同時に変位している状態において、第1駆動装置235および第3駆動装置255に供給される作動油の流量(消費油量)を示している。すなわち、従来の変速制御の場合、第1スリーブ236の変位速度、および、第3スリーブ256の変位速度が一定である。このため、第1スリーブ236と第3スリーブ256とが同時に変位している状態(時間T〜T)において、第1駆動装置235および第3駆動装置255に供給される作動油の流量がQだけ必要となる。
一方、図4Aの実線Qは、本実施形態の変速制御の際、第1スリーブ236と第3スリーブ256とが同時に変位している状態において、第1駆動装置235および第3駆動装置255に供給される作動油の流量(消費油量)を示している。すなわち、本実施形態の変速制御の場合、第1スリーブ236(第1変速スリーブ)と第1入力ギヤ232(第1変速ギヤ)とが非係合基準状態になったタイミング(図4Aの時間T)で、第1スリーブ236の変位速度を遅くしている。このため、第1スリーブ236と第3スリーブ256とが同時に変位している状態(時間T〜T)において、第1スリーブ236の変位速度を遅くした分(図4AのΔq)だけ、第1駆動装置235および第3駆動装置255に供給される作動油の流量を少なくすることができる。つまり、油圧源に要求される吐出量がΔqだけ少なくなる。このため、油圧源として、吐出能力がΔqに相当する分だけ小さい油圧ポンプを採用できる。この結果、本実施形態の構造によれば、油圧源を駆動するエンジンの負担が小さくなり燃費の向上を図れる。
なお、自動変速機をAMTとした場合には、上述の効果とともに、第1の変速段から第2の変速段への変速動作にかける時間を短縮することもできる。
本発明に係る変速制御装置は、各種自動変速機の制御装置として有用である。
232 第1入力ギヤ
232a ギヤ側スプライン部
236 第1スリーブ
236a スリーブ側スプライン部
252 第3入力ギヤ
252a ギヤ側スプライン部
256 第3スリーブ
30 制御装置(変速制御装置)
31 判定部
32 制御部

Claims (2)

  1. 第1変速ギヤと油圧により変位する第1変速スリーブとが非係合状態に移行する際、前記第1変速ギヤと前記第1変速スリーブとが非係合状態になったか否かを判定する判定部と、
    前記判定部が非係合状態であると判定した場合に、前記第1変速スリーブの変位速度を遅くするとともに、第2変速ギヤと油圧により変位する第2変速スリーブとが係合状態に移行するように前記第2変速スリーブを変位させる制御を行う制御部と、を備える、
    変速制御装置。
  2. 前記判定部は、前記第1変速スリーブが有するスリーブ側係合部の先端部と、前記第1変速ギヤが有するギヤ側係合部の先端部とが、前記第1スリーブの変位の方向に関して一致した状態となった場合に、前記第1変速ギヤと前記第1変速スリーブとが非係合状態であると判定する、請求項1に記載の変速制御装置。
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