JP2018111857A - バブル発生装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】微小気泡を効率よく液体中に取り出すことができるバブル発生装置を提供すること。
【解決手段】液体2を電気分解することによって、液体2中に微小気泡を発生させる、バブル発生装置1。バブル発生装置1は、液体2に少なくとも一部を浸漬される複数の電極3と、複数の電極3の間に電圧を印加する電源部4と、を有する。複数の電極3の少なくとも一つは、電極面に半導体の針状結晶5が多数突出した針状結晶電極30である。
【選択図】図1

Description

本発明は、液体を電気分解することによって、該液体中に微小気泡を発生させるバブル発生装置に関する。
気泡の直径等によって、ファインバブル、ウルトラファインバブルなどと呼ばれる微小気泡は、例えば、長期にわたり消滅することなく液体中に滞留するなどの特徴を有する。
かかる微小気泡は、存在時間が長いことと、その大きさとから、活性化に優れる。それゆえ、ガス種を選ぶことで、土壌や水の浄化などの環境対策、半導体製造プロセス、水耕栽培や魚の繁殖等、生産性向上対策等への応用が期待され、精力的に開発、応用展開が行われている。
微小気泡の製造方法としては、種々の方法が提案されているが、その中の一つとして、水などの液体を電気分解して微小気泡を発生させる方法がある。かかる電気分解による微小気泡を発生させる装置として、特許文献1に開示されたバブル発生装置がある。
特許文献1に開示されたバブル発生装置は、電極にナノ構造体を設けると共に、電極に振動を印加する手段を備えている。これにより、電極を振動させることにより、電極に発生した微小気泡を、液体中に取り出すようにしている。すなわち、このバブル発生装置は、ナノ構造体の表面に生成された微小気泡が、ナノ構造体から液体中に遊離しにくいことに鑑みてなされたものである。そして、この微小気泡を電極から遊離させるために、超音波振動を電極に印加するという手法が用いられている。
特開2013−231208号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示されたバブル発生装置は、振動印加手段を備えるため、構成要素が多くなり、構造が複雑になるという課題がある。
また、振動印加手段を用いても、ナノ構造体から微小気泡が円滑に遊離しない場合もある。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、微小気泡を効率よく液体中に取り出すことができるバブル発生装置を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、液体を電気分解することによって、該液体中に微小気泡を発生させるバブル発生装置であって、
上記液体に少なくとも一部を浸漬される複数の電極と、
上記複数の電極の間に電圧を印加する電源部と、を有し、
上記複数の電極の少なくとも一つは、電極面に半導体の針状結晶が多数突出した針状結晶電極である、バブル発生装置にある。
上記バブル発生装置において、上記複数の電極の少なくとも一つは、電極面に半導体の針状結晶が多数突出した針状結晶電極である。そのため、液体が電気分解されることによって針状結晶電極の電極面に発生する気泡は、針状結晶の直径と同等レベルの直径の微小気泡となりやすい。これにより、微小気泡を効率よく生成することができる。そして、針状結晶電極において生成した微小気泡は、電極面において針状結晶と接触していることとなるため、その接触面積を小さくすることができる。その結果、微小気泡は、電極面から遊離しやすい。
以上のごとく、上記態様によれば、微小気泡を効率よく液体中に取り出すことができるバブル発生装置を提供することができる。
実施形態1における、バブル発生装置の斜視説明図。 実施形態1における、針状結晶電極の斜視説明図。 実施形態1における、針状結晶の軸方向に沿った断面説明図。 実施形態1における、針状結晶電極の製造方法の説明図であって、基板上にGaN層を形成した状態の断面説明図。 実施形態1における、針状結晶電極の製造方法の説明図であって、GaN層上に、酸化膜とレジストマスクとを形成した状態の断面説明図。 実施形態1における、針状結晶電極の製造方法の説明図であって、酸化膜をエッチングして開口部を形成した状態の断面説明図。 実施形態1における、針状結晶電極の製造方法の説明図であって、酸化膜の開口部からGaN結晶をエピタキシャル成長させた状態を示す断面説明図。 実施形態1における、酸化膜のマスクパターンの平面説明図。 実施形態1における、GaN層上に、酸化膜とレジストマスクとを形成した状態の斜視説明図。 実施形態1における、酸化膜をエッチングして開口部を形成した状態の斜視説明図。 実施形態1における、酸化膜の開口部からGaN結晶をエピタキシャル成長させた状態を示す斜視説明図。 実施形態1における、針状結晶電極における多数の針状結晶の電子顕微鏡写真。 実施形態2における、針状結晶電極の製造方法の説明図であって、シリコン基板上に酸化膜を形成した状態の断面説明図。 実施形態2における、針状結晶電極の製造方法の説明図であって、シリコン基板上に、酸化膜のマスクパターンを形成した状態の断面説明図。 実施形態2における、針状結晶電極の製造方法の説明図であって、シリコン基板を部分的にエッチングする様子を示す断面説明図。 実施形態2における、針状結晶電極の製造方法の説明図であって、シリコン基板のエッチングを進める様子を示す断面説明図。 実施形態2における、針状結晶電極の製造方法の説明図であって、針状結晶が得られた状態を示す断面説明図。 実施形態2における、針状結晶電極の製造方法の説明図であって、シリコン基板上に、酸化膜のマスクパターンを形成した状態の斜視説明図。 実施形態2における、多数の針状結晶を有する針状結晶電極が得られた状態を示す斜視説明図。 実施形態3における、絶縁皮膜を備えた針状結晶電極の断面説明図。 実施形態3における、絶縁皮膜を備えた針状結晶電極の斜視説明図。 実施形態4における、バブル発生装置の斜視説明図。
上記態様のバブル発生装置によって発生させる微小気泡は、例えば、直径100μm以下のファインバブル、特に、直径1μm以下のウルトラファインバブルとすることができる。
また、上記針状結晶を形成する上記半導体としては、例えば、GaN(窒化ガリウム)、GaAs(ヒ化ガリウム)、Si(シリコン)、或いは、ITO(酸化インジウム錫)やNiO(酸化ニッケル)等の酸化物半導体等を用いることができる。
また、上記針状結晶電極における上記針状結晶は、先端が尖った尖端部を有することが好ましい。この場合には、針状結晶電極に生じた微小気泡を、針状結晶の尖端部から、一層円滑に、液体中に遊離させることができる。
また、上記針状結晶電極は、上記針状結晶の先端側の一部を露出させつつ、上記電極面における上記針状結晶が突出していない領域を覆う絶縁皮膜を有することが好ましい。この場合には、針状結晶の先端側の一部において、微小気泡を発生させることができる。それゆえ、直径の小さい微小気泡を効率的に発生させることができると共に、微小気泡をより確実に、針状結晶電極から遊離させることができる。
また、上記針状結晶電極は、隣り合う上記針状結晶の配置間隔が、上記針状結晶の直径と同等以上であることが好ましい。この場合には、微小気泡を、より効果的に、針状結晶電極から遊離させることができる。すなわち、例えば、針状結晶の側面に生成した微小気泡が、隣の針状結晶に付着することを防ぎやすい。そのため、微小気泡が針状結晶電極から円滑に遊離しやすい。
上記針状結晶の直径は、例えば、0.1〜100μmとすることができる。また、上記針状結晶の高さは、例えば、0.2〜200μmとすることができる。そして、隣り合う上記針状結晶の配置間隔を、例えば、0.1〜100μmとすることができる。ただし、針状結晶の直径、高さ、配置間隔は、これらに限定されるものではない。
また、上記電源部は、上記複数の電極の間に高周波パルス電圧を印加するよう構成されていることが好ましい。この場合には、一層効率的に、針状結晶電極から微小気泡を遊離させることができる。
(実施形態1)
バブル発生装置の実施形態につき、図1〜図12を用いて説明する。
本実施形態のバブル発生装置1は、液体2を電気分解することによって、該液体2中に微小気泡を発生させる装置である。
図1に示すごとく、バブル発生装置1は、液体2に少なくとも一部を浸漬される複数の電極3と、複数の電極3の間に電圧を印加する電源部4と、を有する。
複数の電極3の少なくとも一つは、図2に示すごとく、電極面に半導体の針状結晶5が多数突出した針状結晶電極30である。
本実施形態においては、図11に示すごとく、電源部4は直流電源からなる。そして、バブル発生装置1は、電極3として、陽極3pと陰極3nとを有する。陽極3pと陰極3nとは、それぞれ略板状に形成されている。各電極3の主面が電極面となっている。これらの電極3は、容器11内の液体2に浸漬されつつ、互いの電極面を対向させた状態で、配置されている。
液体2は、電気分解によって気体を発生するものであればよく、例えば、水であってもよいし、種々の溶質を溶解した水溶液、或いは水に種々の物質を分散させた分散液であってもよい。ただし、電気分解を生じやすくする観点では、液体2として電解液を用いることが好ましい。具体的には、液体2として、水酸化ナトリウム水溶液を用いることができる。水酸化ナトリウム水溶液における水酸化ナトリウムの濃度は、例えば、1mol/Lとすることができる。
本実施形態においては、陽極3pと陰極3nとの双方に、針状結晶電極30を用いている。針状結晶電極30は、電極面において多数の針状結晶5が突出している。多数の針状結晶5は、互いに略平行に突出している。また、各針状結晶5は、電極面に対して略垂直に立設している。多数の針状結晶5は、電極面において二次元的に整列配置されている。
針状結晶電極30における針状結晶5は、図2、図3に示すごとく、先端が尖った尖端部51を有する。本実施形態においては、針状結晶5は、六角柱の柱状部52と、該柱状部52の先端に配された尖端部51とを有する形状となっている。
また、針状結晶電極30は、隣り合う針状結晶5の配置間隔が、針状結晶5の直径と同等以上である。針状結晶5の直径は、例えば、0.1〜100μmとすることができる。また、針状結晶5の高さは、例えば、0.2〜200μmとすることができる。そして、隣り合う針状結晶5の配置間隔を、例えば、0.1〜100μmとすることができる。
ここで、針状結晶5の直径は、柱状部52の直径である。より具体的には、針状結晶5における高さ方向の中央位置における断面の形状の外接円の直径を、針状結晶5の直径とする。
また、針状結晶5における尖端部51の高さは、柱状部52の高さの3〜10割程度である。また、尖端部51の先端は、尖っているほど、微小気泡の分離のしやすさの観点においては好ましい。例えば、針状結晶5の軸方向に対する尖端部51の稜線の角度θは、30〜60°程度であることが好ましい。また、尖端部51は、針状結晶5の直径の1/3以下の直径となる部分を有することが好ましい。すなわち、図3に示す尖端部51の先端の直径をdとすると、dが針状結晶5の直径(すなわち柱状部52の直径)の1/3以下である。
また、図2に示すごとく、針状結晶電極30は、その端縁、及び電極面と反対側の面である裏面を、液体2に触れないように保護する保護部材6に保持されている。保護部材6は、絶縁体からなる。保護部材6は、針状結晶電極30の裏面側に配置される裏板61と、針状結晶電極30の外周を囲むように配置される枠体62とを有する。そして、裏板61と枠体62との間には、針状結晶電極30の外周端縁に沿って配置されたOリングが挟持されている。裏板61及び枠体62は、例えば、テフロン(登録商標)製とすることができる。
保護部材6を設けることにより、針状結晶電極30を液体2に浸漬したとき、針状結晶電極30における電極面以外の部分が液体2に触れないようにすることができる。これにより、針状結晶電極30における電極面以外の面、すなわち、針状結晶5が形成されていない裏面や外周端縁において微小気泡が発生することを防ぐことができる。そして、電極面における電流密度を確保して、電極面における微小気泡の発生を効率的に行うことができる。
本実施形態においては、針状結晶電極30は、GaN系の化合物半導体の針状結晶5を有する。この針状結晶5を作製するにあたっては、結晶成長による手法を用いる。この針状結晶5の作製方法の一例につき、図4〜図11を用いて、以下に説明する。
まず、図4に示すごとく、サファイア基板もしくはシリコン基板等の基板311上に、AlN(窒化アルミニウム)からなるバッファ層312を介して、GaN(Gallium Nitride、窒化ガリウム)層313を成膜する。その後、図5に示すごとく、部分的に結晶成長を行う目的で、SiO2(酸化シリコン)からなる酸化膜314を成膜する。この成膜は、例えば、スパッタ法を用いることができる。また、この酸化膜314は、例えば、200nmの厚さにて成膜する。なお、バッファ層312として、GaNを用いてもよい。また、酸化膜314の代わりに、SiN(窒化シリコン)からなる窒化膜を成膜してもよい。
その後、図5、図9に示すごとく、酸化膜314の上面に、フォトリソ技術を用いて、レジストマスク315を形成する。
次に、図6、図10に示すごとく、このレジストマスク315を利用して、前工程で成膜した酸化膜314をエッチングし、部分的にGaN膜313を露出させたマスクパターン314aを形成する。このマスクパターン314aは、例えば、図8の平面図に示すように、多数の開口部316が二次元的に等間隔に整列配置されたパターンとなっている。また、マスクパターン314aは、各開口部316が、直径1μmの円形であり、開口部316の配列ピッチは2μmである。これに伴い、隣り合う開口部316同士の間隔は、1μmである。ただし、マスクパターン314aにおける開口部316の配列パターンは特に限定されるものではない。そして、開口部316同士の間隔は、開口部316の直径と同等以上であることが好ましい。
そして、図7に示すごとく、このマスクパターン314aの開口部316において、基板311上のGaN層313からGaNの結晶をエピタキシャル成長させる。すなわち、成長温度、成長速度、アンモニアの供給比を制御し、マスクパターン314aの各開口部316において、結晶成長を行わせる。このようにしてエピタキシャル成長した結晶は、針状に延びるように成長して、針状結晶5となる。このGaNの針状結晶5は、ナノコラムと呼ばれる。図11に示すごとく、針状結晶5は、六角柱状の柱状部52と、その先端側に形成される六角錘状の尖端部51とからなる形状を有する。
以上のようにして、多数の針状結晶5を有する針状結晶電極30が作製される。
図12に、実際に得られた針状結晶電極30の一部の電子顕微鏡(SEM)写真を示す。
なお、半導体の結晶成長によって針状結晶5を得る方法は、上記のGaNの結晶成長によるものに限られない。
例えば、GaAs(Gallium Arsenide、ヒ化ガリウム)などの化合物半導体も、結晶成長によって、針状結晶5を得ることができる。GaAsを用いた場合、基板にマスクパターンを形成した後、部分的にエピタキシャル成長を行うことで、ピラミッド構造の針状結晶を作製することも可能である。
さらには、Ga23(Gallium Oxide、酸化ガリウム)、ITO(Indium Tin Oxide、酸化インジウム錫)やNiO(Nicel Oxide、酸化ニッケル)等の、酸化物半導体膜に対しても、針状結晶の電極を作製することは可能である。この場合、具体的には、面方位(111)のYSZ(イットリア安定化ジルコニウム)基板の上に、上記と同様にマスクパターンを施した後、mistCVD(mist Chemical Vapor Deposition、ミスト化学気相成長)法を用い、マスクの開口部に成膜を行うことで、ピラミッド構造の針状結晶を形成することができる。
なお、酸化物半導体の針状結晶を有する針状結晶電極は、酸素のファインバブルを生成する電極に用いると、針状結晶が酸化しにくいという観点で、有効である。
次に、本実施形態の作用効果につき説明する。
上記バブル発生装置1において、電極3は、電極面に半導体の針状結晶5が多数突出した針状結晶電極30である。そのため、液体2が電気分解されることによって針状結晶電極30の電極面に発生する気泡は、針状結晶5の直径と同等レベルの直径の微小気泡となりやすい。これにより、微小気泡を効率よく生成することができる。そして、針状結晶電極において生成した微小気泡は、電極面において針状結晶5と接触していることとなるため、その接触面積を小さくすることができる。その結果、微小気泡は、電極面から遊離しやすい。
また、針状結晶電極30における針状結晶5は、先端が尖った尖端部51を有する。これにより、針状結晶電極30に生じた微小気泡を、針状結晶5の尖端部51から、一層円滑に、液体2中に遊離させることができる。
また、針状結晶電極30は、隣り合う針状結晶5の配置間隔が、針状結晶5の直径と同等以上である。これにより、微小気泡を、より効果的に、針状結晶電極3から遊離させることができる。すなわち、例えば、針状結晶5の側面に生成した微小気泡が、隣の針状結晶5に付着することを防ぎやすい。そのため、微小気泡が針状結晶電極30から円滑に遊離しやすい。
また、上記のように針状結晶電極30は微小気泡が遊離しやすい構造となっているため、例えば、電極3に振動を印加する振動印加手段等を設けなくても、円滑に微小気泡を電極面から遊離させることも可能となる。ただし、より確実な、電極3からの微小気泡の遊離を実現するために、バブル発生装置1に、振動印加手段を設けることもできる。
以上のごとく、本実施形態によれば、微小気泡を効率よく液体中に取り出すことができるバブル発生装置を提供することができる。
(実施形態2)
本実施形態のバブル発生装置1においては、図13〜図19に示すごとく、結晶方位を有する半導体膜をエッチングすることにより、針状結晶電極30における針状結晶5を作製する。
ここでは、シリコン基板321をエッチングすることにより、針状結晶5を有する針状結晶電極30を得る方法の一例につき、説明する。
まず、図13に示すごとく、シリコン基板321の表面に、酸化膜322を施す。酸化膜322の成膜は、熱酸化の方法により行うことができる。これ以外にも、酸化膜322の製法としては、例えば、スパッタ成膜、CVD成膜も挙げられる。
その後、図14に示すごとく、酸化膜322の上面に、フォトリソ工程を用いてレジストを施した後、酸化膜322をエッチングする。これにより、酸化膜322の一部を除去し、シリコン基板321の表面を部分的に露出させたマスクパターン322aを形成する。このマスクパターン322aは、図18に示すごとく、酸化膜322の一部が多数の島状部323として残ったパターンである。多数の島状部323は、二次元的に等間隔に整列配置されたパターンとなっている。また、各島状部323が、直径1μmの円形であり、島状部323の配列ピッチは2μmである。これに伴い、隣り合う島状部323同士の間隔は、1μmである。ただし、マスクパターン314aにおける島状部323の配列パターンは特に限定されるものではない。島状部323同士の間隔は、島状部323の直径と同等以上であることが好ましい。
次に、図15、図16に示すごとく、マスクパターン322aが上面に形成されたシリコン基板321を、異方性エッチングする。異方性エッチングには、例えば、RIE(Reactive Ion Etching、反応性イオンエッチング)装置を用いることができる。
これにより、島状部323の下に、シリコンの結晶体が針状に残り、図17、図19に示すごとく、多数の針状結晶5が得られる。この針状結晶5は、三角柱状の柱状部52と、その先端側に形成される三角錘状の尖端部51とからなる形状を有する。
以上のようにして、図19に示すごとく、多数の針状結晶5を有する針状結晶電極30が作製される。
ここで、シリコン基板321としてn型基板を用いて、針状結晶電極30を作製することで、これを、陰極3nに用いることができる。一方、シリコン基板321としてp型基板を用いて、針状結晶電極30を作製することで、これを、陽極3pに用いることができる。
バブル発生装置1における、針状結晶電極30以外の構成は、実施形態1と同様とすることができる。なお、実施形態2以降において用いた符号のうち、既出の実施形態において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、既出の実施形態におけるものと同様の構成要素等を表す。
本実施形態においても、微小気泡を効率よく液体中に取り出すことができるバブル発生装置を提供することができる。
(実施形態3)
本実施形態においては、図20、図21に示すごとく、針状結晶電極30が、電極面の一部を覆う絶縁皮膜33を有する。
絶縁皮膜33は、針状結晶5の先端側の一部を露出させつつ、電極面における針状結晶5が突出していない領域を覆う皮膜である。
また、絶縁皮膜33は、針状結晶5のうちの尖端部51は露出するようにしている。一方、針状結晶5のうちの柱状部52における少なくとも根元側の一部は、絶縁皮膜33に覆われている。
絶縁皮膜33は、例えば、絶縁性の酸化膜によって構成することができる。具体的には、絶縁皮膜33は、酸化シリコン、酸化チタン等によって構成することができる。なお、酸化シリコンは疎水性を有し、酸化チタンは親水性を有する。それゆえ、発生させる微小気泡の種類によって、その微小気泡が付着しにくい絶縁皮膜33を選択することが望ましい。なお、絶縁皮膜33は、撥水性の高いテフロン(登録商標)などの樹脂によって構成することもできる。
その他の構成は、実施形態1と同様である。
針状結晶5の先端側の一部において、微小気泡を発生させることができる。それゆえ、直径の小さい微小気泡を効率的に発生させることができると共に、微小気泡をより確実に、針状結晶電極30から遊離させることができる。
その他、実施形態1と同様の作用効果を有する。
(実施形態4)
本実施形態のバブル発生装置1においては、図22に示すごとく、電源部40が、高周波パルス電源である。
すなわち、電源部40は、複数の電極3の間に高周波パルス電圧を印加するよう構成されている。
高周波パルス電圧の周波数としては、例えば、0.1kHz〜1MHzとすることができる。高周波パルスの周波数が高いほど、より微小気泡を発生させやすくなるが、周波数が高すぎると、収率が悪くなるおそれがある。
その他の構成は、実施形態1と同様である。
本実施形態においては、一層効率的に、針状結晶電極30から微小気泡を遊離させることができる。
その他、実施形態1と同様の作用効果を有する。
(実施例)
上述した実施形態1〜4のそれぞれに基づいて、実際に、バブル発生装置1を作製し、電気分解を行って、微小気泡の生成を試みた。
液体2としては、水酸化ナトリウム水溶液1mol/Lを用いた。また、実施形態1〜3のバブル発生装置については、15Vの直流電圧を一対の電極3の間に印加した。また、実施形態4のバブル発生装置については、±15V、周波数10kHzの高周波パルス電圧を、一対の電極3の間に印加した。さらに、実施形態4のバブル発生装置については、周波数を変え、±15V、周波数50kHzの高周波パルス電圧を、一対の電極3の間に印加する実験も試みた。
これらの実験の結果、いずれの場合においても、陽極3pからは酸素の微小気泡、陰極3nからは水素の微小気泡が発生する様子が、観察された。そして、いずれも、微小気泡が、液体2中に、円滑に遊離していく様子も観察された。
特に、実施形態4においては、微小気泡の液体2中への遊離が促進される様子が観察された。さらには、その高周波パルス電圧の周波数を、50kHzとした場合には、10kHzの場合よりも、液体2の白濁が濃くなる様子が観察された。これは、高周波パルス電圧の周波数を上げることにより、微小気泡の大きさがより小さくなっているものと考えられる。つまり、高周波パルス電圧の周波数を変化させることで、微小気泡の粒径を調整することも可能であると考えられる。
本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の実施形態に適用することが可能である。また、複数の実施形態を組み合わせた態様も適宜可能である。また、上記実施形態においては、一対の電極3の双方に、針状結晶電極30を採用した形態を示したが、一方の電極のみに針状結晶電極を採用することもできる。ただし、この場合、微小気泡を発生させる電極に、針状結晶電極を用いる必要はある。
1 バブル発生装置
2 液体
3 電極
30 針状結晶電極
4、40 電源部
5 針状結晶

Claims (5)

  1. 液体(2)を電気分解することによって、該液体中に微小気泡を発生させるバブル発生装置(1)であって、
    上記液体に少なくとも一部を浸漬される複数の電極(3)と、
    上記複数の電極の間に電圧を印加する電源部(4、40)と、を有し、
    上記複数の電極の少なくとも一つは、電極面に半導体の針状結晶(5)が多数突出した針状結晶電極(30)である、バブル発生装置。
  2. 上記針状結晶電極における上記針状結晶は、先端が尖った尖端部(51)を有する、請求項1に記載のバブル発生装置。
  3. 上記針状結晶電極は、上記針状結晶の先端側の一部を露出させつつ、上記電極面における上記針状結晶が突出していない領域を覆う絶縁皮膜(33)を有する、請求項1又は2に記載のバブル発生装置。
  4. 上記針状結晶電極は、隣り合う上記針状結晶の配置間隔が、上記針状結晶の直径と同等以上である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のバブル発生装置。
  5. 上記電源部(40)は、上記複数の電極の間に高周波パルス電圧を印加するよう構成されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載のバブル発生装置。
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