JP2018110269A - インプリント装置、インプリント方法、および物品の製造方法 - Google Patents

インプリント装置、インプリント方法、および物品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 基板上の被処理領域を光照射によって熱変形させる変形手段と、当該被処理領域上を観察する観察手段とを併用する上で有利なインプリント装置およびインプリント方法を提供すること。
【解決手段】 型を用いて基板上の被処理領域にインプリント材のパターンを形成するインプリント装置において、第1光を射出する光源から射出され、被処理領域で反射され、かつ型を透過した第1光を受光する受光部とを備えた観察手段と、第2光の照射により被処理領域を熱変形させる変形手段と、第3光の照射によりインプリント材を硬化させる硬化手段と、第1光と第2光を合成して、第1光と第2光を被処理領域に導く合成部と、合成部から導かれる光と硬化手段から照射された第3光を被処理領域に導く光学部材を設ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は、インプリント装置、インプリント方法、および物品の製造方法に関する。
半導体デバイス等の製造のために基板上に微細なパターンを形成するための装置として、インプリント装置が知られている。インプリント装置は、基板上に供給されたインプリント材と型とを接触させ、インプリント材に硬化用のエネルギーを与えることにより、型の凹凸パターンが転写された硬化物のパターンを形成する装置である。
特許文献1には、光を照射して被処理領域を熱変形させる変形手段(加熱機構)を有し、被処理領域を熱変形させた状態でインプリント材を硬化するインプリント装置が記載されている。
特開2013−102132
インプリント装置において、基板上の被処理領域に向けて光を照射し当該光の反射光を受光することによって、被処理領域上を観察する観察手段を用いることがある。観察手段では、例えば、型とインプリント材とを接触させることによるインプリント材の拡散の様子が観察される。
本願発明者らは、前述の変形手段と観察手段とを併用する上での好ましい構成を見出したが、観察手段が記載されていない特許文献1にはこの点についての記載もない。
本発明にかかるインプリント装置は、基板上の被処理領域を光照射によって熱変形させる変形手段と、当該被処理領域上を観察する観察手段とを併用する上で有利なインプリント装置およびインプリント方法を提供することを目的とする。
本発明は、型を用いて基板上の被処理領域にインプリント材のパターンを形成するインプリント装置であって、第1光を射出する光源から射出され、前記被処理領域で反射され、かつ前記型を透過した前記第1光を受光する受光部とを備えた観察手段と、第2光の照射により前記被処理領域を熱変形させる変形手段と、第3光の照射により前記インプリント材を硬化させる硬化手段と、前記第1光と前記第2光を合成して、前記第1光と前記第2光を前記被処理領域に導く合成部と、前記合成部から導かれる光と前記硬化手段から照射された前記第3光を前記被処理領域に導く光学部材を有することを特徴とする。
本発明のインプリント装置によれば、基板上の被処理領域を光照射によって熱変形させる変形手段と、当該被処理領域上を観察する観察手段とを併用する上で有利となる。
第1実施形態のインプリント装置の構成を示す図である。 第1実施形態の加熱機構の構成を示す図である。 加熱機構による形状補正について説明する図である。 計測方法の流れを示すフローチャートである。 第2実施形態のインプリント装置の構成を示す図である。 第3実施形態のインプリント装置の構成を示す図である。 遮光部材と駆動部の構成を示す図である。 遮光部材の駆動について説明する図である。 遮光部材の位置による光路の違いを説明する図である。 インプリント処理と遮光部材の位置について説明する図である。 第4実施形態の遮光部材の構成を示す図である。 第5実施形態の遮光部材の構成を示す図である。
[第1実施形態]
(装置構成)
図1は、本発明の第1実施形態にかかるインプリント装置1の構成を示す図である。鉛直方向の軸をZ軸、当該Z軸に垂直な平面内で互いに直交する2軸をX軸及びY軸としている。インプリント装置1は、基板2上に塗布された光硬化性のインプリント材3と、モールド4(型)とを接触させた状態でインプリント材3を硬化させ、硬化したインプリント材3とモールド4とを引き離して、基板2上にインプリント材3のパターンを形成する。
インプリント装置1は、基板ステージ5を載置するベース定盤6と、保持機構7を固定するブリッジ定盤8と、ベース定盤6から鉛直方向に延設され、ブリッジ定盤8を支持するための支柱9とを備えている。照射部10は、硬化に用いられる紫外線11を水平方向に射出する硬化手段として機能する。紫外線11は、光学素子(例えばダイクロイックミラー)12aで鉛直下方に反射され、モールド4を介して基板上に照射される。
モールド4は、外周が矩形形状であり、その中心部には凹凸パターンが形成されたパターン部4aを有している。1回の押印動作で、基板2上には、パターン部4aのサイズと同じ又はパターン部4aのサイズよりも1辺が数mmずつ大きなサイズのパターン領域(被処理領域)31にインプリント材3のパターンが形成される。
本実施形態では、パターン領域31はショット領域(被処理領域)と同じ大きさとする。ショット領域とは既にパターンを形成し終えた下地層の単位領域であり、1つのショット領域のサイズは、例えば、26mm×33mm程度である。1つのショット領域にはユーザが希望するチップサイズのパターンを1つまたは複数形成することが可能である。
モールド4はさらに、パターン部4aの周囲において外周が円形状のキャビティ(凹部)4bを有している。透過部材13は、紫外線11や加熱光を透過し、開口領域の一部とキャビティ4bとで囲まれる空間14を密閉空間するために配置されている。パターン部4aをインプリント材3に押し付ける際に、圧力調整装置(不図示)により空間の圧力を調整することで、パターン部4aが下に凸となるように変形させることができる。これにより、パターン部4aにインプリント材3が充填される際にパターン部4aの凹部に気泡が混入することを防止できる。
インプリントに使用するインプリント材3が光硬化性である場合には、モールド4は硬化させるための照射光が透過可能な材料でなければならない。さらに、後述の加熱機構15から射出される加熱光を透過する材料でなければならない。例えば、石英ガラス、珪酸系ガラス、フッ化カルシウム、フッ化マグネシウム、アクリルガラス等のガラス類を用いてもよい。モールドの材料は、サファイアや窒化ガリウム、ポリカーボネート、ポリスチレン、アクリル、ポリプロピレンなどの樹脂でもよい。あるいはこれらの任意の積層材でもよい。
保持機構7は、真空吸着力や静電気力によりモールド4を引き付けて保持するモールドチャック16と、モールドチャック16と共にモールド4を移動させる駆動機構17と、モールド4を変形させる変形機構18とを有する。モールドチャック16及び駆動機構17は、照射部10からの紫外線11が基板2に到達するように、中心部に開口領域19を有している。
変形機構18は、モールド4に対して水平方向に外力を与えることにより、モールド4を所望の形状に変形させる。これにより、基板2側のパターン領域31(図3に図示)の形状とパターン部4aの形状の差を低減させて、形成されるパターンの重ね合わせ精度を向上させることができる。
駆動機構17は、モールド4をZ軸方向に移動させる。これにより、モールド4とインプリント材3とを接触させる動作(押印)、またはモールド4とインプリント材3とを引き離す動作(離型)を行う。駆動機構17に採用するアクチュエータとして、例えば、リニアモータ又はエアシリンダがある。駆動機構17は、粗動駆動系や微動駆動系など、複数の駆動系から構成されていてもよい。また、Z軸方向だけでなく、モールドをX軸方向及びY軸方向、及び各軸周りの回転方向への動かすための駆動機構を備えていてもよい。これにより、モールド4の高精度な位置決めが可能となる。
基板ステージ5は、基板2を保持面20aに引き付けて基板2を保持する基板保持部であるチャック20と、チャック20と共に基板2を移動させる駆動機構21とを有する。「引き付けて保持する」とはチャック20に対して基板の重力方向と同じ向きに、基板2の重力以外の力を加えている状態をいう。真空吸着力のほか、静電気力や機械的な基板2の押さえつけにより生じる力で基板2を保持してもよい。基準マーク27は、基板ステージ5上に設けられており、モールド4をアライメントする際に利用される。
パターン領域31に対してパターン部4aの転写パターンを形成する形成手段は、少なくとも押印、インプリント材3の硬化、離型等とを制御する手段を有する。本実施形態において形成手段は、少なくとも駆動機構17、照射部10を含む。パターンの形成は、後述の加熱機構15が、制御部25の作成した照度プロファイルに基づいてパターン領域31を変形させている間に行う。
図1の説明に戻る。駆動機構21は基板2をXY平面内で移動させる。これにより、モールド4と基板2上の下地パターンであるパターン領域31との位置合わせを行う。駆動機構21に採用するアクチュエータとして、例えば、リニアモータ又はエアシリンダがある。駆動機構21は、粗動駆動系や微動駆動系など、複数の駆動系を備えていてもよい。また、X軸方向及びY軸方向だけでなく、基板2をZ軸方向、及び各軸周りの回転方向への動かすための駆動機構を備えていてもよい。これにより、基板2の高精度な位置決めが可能となる。
観察部(観察手段)23は、観察光(第1光)を射出する光源23aと、光源から射出され、パターン領域31で反射され、かつ型4を透過した当該観察光を受光する受光部23bとを備える。受光部23bとは、例えば観察光によって形成される像を撮像する、CCD等の撮像素子である。当該観察光によって形成される像とは、パターン領域31と型4(および/またはインプリント材3)とでそれぞれ反射された光の干渉によって形成される干渉縞である。受光部23bの受光結果から、インプリント材3の状態を観察する。
インプリント材3の状態は、パターン領域31に配置されたインプリント材3の配置位置、型4との接触によるインプリント材3の広がりの様子、インプリント材3への気泡の有無、インプリント材3と接触した異物の有無のうち、少なくとも1つを含む。
観察部23は、パターン部4aが下に凸な形状でインプリント材3と接触し始めてから、パターン部4aが基板2に沿う方向になるまでの間、すなわち型4とインプリント材3の接触動作中にパターン領域31上を観察する。このようにして、インプリント材3がパターン部4aによって押し広げられる様子を観察する。
「接触動作中」が示す時間帯は、型4とインプリント材が接触を開始する予定の時刻である第1時刻と型4が基板2に沿う方向になる予定の第2時刻との間の時間帯である。第1時刻および第2時刻は、パターン部4aの形状を観察することによって取得してもよいし、型4とパターン領域31とをZ方向に近づけはじめてからの、所定の時間として管理していてもよい。
また、受光部23bにおける受光結果に基づいて、パターン部4aと基板2の間に挟みこまれたパーティクルを検知しても良い。型4とインプリント材3とを引き離す際にも、パターン領域31上を観察してもよい。
加熱機構15は、加熱光をパターン領域31に照射して、パターン領域31を熱変形させる変形手段である。本実施形態の加熱機構15は、光の照度を制御してパターン領域31に照度プロファイルに対応する熱量を与える。パターン領域31を加熱して、所望の形状に近づくように変形させる。パターン領域31が倍率成分、平行四辺形成分、台形成分等の変形成分を含む形状に歪んでいても、パターン領域31の形状とパターン部4aの形状との差を低減することができる。これにより、パターン領域31とパターン領域31上に新たに形成するパターンとを高い精度で重ね合わせることができる。
図2は、加熱機構15の構成を示す図である。光源61は、加熱光を射出する。加熱光の波長は未硬化のインプリント材3が硬化せず、かつ基板2で熱として吸収される波長が好ましい。例えば、400nm〜2000nmである。加熱光は光ファイバ62や光学系63を介してDMD(Digital Micro−mirror Device)64に入射し、DMD64で選択的に反射された加熱光だけが基板2上に照射される。
加熱光の光路には、照射部10から射出される紫外線11を反射し、加熱光および観察光を透過する光学素子12aが配置されている。さらに光源23aが射出した観察光と加熱機構15からの加熱光とを合成して、観察光と加熱光とをパターン領域31に導く合成部としての光学素子12bが配置されている。
光源61には、例えば、高出力半導体レーザが用いられる。光学系63には、光源61から射出された光を集光させる集光光学系(不図示)、集光光学系からの光の強度を均一化してDMD64を照明するための均一照明光学系(不図示)を含む。均一照明光学系は、例えばマイクロレンズアレイ(MLA)(不図示)等の光学素子を含む。
DMD64は、加熱光を反射する複数のマイクロミラー(不図示)を含む。照射制御部66は、各マイクロミラーを、マイクロミラーの配列面に対して−12度(ON状態)、あるいは+12度(OFF状態)の角度で傾けることができる。
ON状態のマイクロミラーで反射された加熱光は、DMD64と基板2とを光学系に共役関係にする投影光学系65により基板2上に結像される。OFF状態のマイクロミラーで反射された光は、基板2に到達しない方向に反射される。本実施例では、全ての、ON状態のマイクロミラーから反射された加熱光が基板上に投影される領域のサイズは、理想的なパターン領域31のサイズと同サイズである。ただし、必ずしも同じサイズにする必要はなく、理想的なパターン領域31のサイズよりも加熱光が基板投影される領域のサイズを大きくしてもよい。
加熱機構15が、1つのパターン領域31内で、加熱光を照射する領域と照射しない領域との分布を生じさせることにより、パターン領域31を局所的に変形させることができる。
照射制御部66はCPUを有し、後述する制御部(作成部、取得部)25から指示された照度プロファイル(熱量分布を示す熱量分布データ)に基づいて、各マイクロミラーのON状態又はOFF状態の切り替えを選択的に制御する。
照度プロファイルは、例えば、各マイクロミラーのON状態及びOFF状態の状態によって時間的及び空間的な熱量分布を示すプロファイルである。ON状態及びOFF状態の時間に関する情報と、ON状態及びOFF状態の分布により形成されるパターン領域31内の位置に応じた照度分布とを含んでいる。ON状態のマイクロミラーが多いほど、また、加熱光の照射時間が長いほど基板2上のパターン領域31に対して大きな熱量を与えることができる。
図3(a)〜(d)に照度プロファイルとパターン領域31の形状との関係一例を示す。図3(a)のようにパターン領域31が1方向(X方向)にのみ台形成分を含んで歪んでいるものとする。パターン部4aとの形状差低減のために上辺を膨張させてパターン領域31の形状を矩形30に近づける必要があるとする。この場合、図3(b)に示す照度プロファイルのように、上辺付近に与える照射量が多くなるように、照度分布及び照射時間が設定される。すなわち、Y方向にのみ照射量分布32を形成し、X方向には照射量を一様とする。
図3(b)に示す照射量分布32に基づいて加熱光が照射された場合、パターン領域31には図3(c)に示す温度分布33が形成され、図3(d)に示す変位分布34でパターン領域31の形状が変化する。これにより、図3(e)に示すように、パターン領域31の形状を補正することができる。パターン領域31が等方的な倍率成分のみを有する場合は、パターン領域31内に均一な温度分布が形成される照度プロファイルであればよい。
DMD64と同じように、パターン領域31に対して分布をもたせて変形させることができる素子であれば、DMD64以外の素子を使用してもよい。例えば、LCD(Liquid Crystal Display)でもよい。
図1を用いたインプリント装置1の説明に戻る。塗布部22は、基板2上のパターン領域31に未硬化状態のインプリント材3を塗布する。一度に、一回の押印動作で必要となる分のインプリント材3だけを塗布する。そのため、基板ステージ5は、押印動作を終えるごとに、押印位置と塗布部22の下方位置との間で基板2を往復移動させる。
アライメント系(検出部)24は、アライメント系24から射出した検出光を干渉させることによって、少なくとも、パターン領域31に設けられた複数のマーク36aを検出する。本実施形態では、パターン領域31の周辺に設けられたマーク36a、パターン部4aに設けられたマーク36bとを同時に検出する。
マーク36a、36bの検出は、モールド4と基板2上のインプリント材3とを接触させる前(モールド4を下降させている間)および接触させている動作中もインプリント材3を硬化させる直前まで行う。アライメント系24は、インプリント材3の硬化時には、紫外線11の光路外に移動できるように退避可能な駆動機構を有してもよい。
なお、モールド4とインプリント材3とを接触させる前と後のそれぞれで、位置合わせに用いるマークを変更してもよい。
マーク36aは、複数のマーク36aが検出されることによりパターン領域31の形状が把握できるものであればよい。パターン領域31内に形成されていてもよいし、上述のようにパターン領域31に隣接するスクライブライン上に形成されていてもよい。アライメント系24は複数のスコープを含んでおり、複数のマーク36a、36bの検出を同期して行う。
アライメント系24の検出結果に基づいて、後述の制御部25は、マーク36a、36bのX軸方向、Y軸方向、ωZ方向への位置ずれ(シフト成分)を求める。さらに、パターン領域31の倍率成分の形状変化量を検出している。さらに、加熱機構15が基板2を加熱変形させる前後のマーク36aの位置変化に基づいてパターン領域31の形状変化量(被処理領域の変形に関する第2情報、加熱変形のしやすさに関する第2情報)を求めることができる。
また、アライメント系24は、リレー光学系を有していても良い。この場合、マーク36a、36bの検出する光の光路が、紫外線11と共通光路であってもよい。
制御部25は、照射部10、加熱機構15、観察部23、保持機構7、基板ステージ5、塗布部22、アライメント系24、記憶部26と回線を介して接続されており、前述の制御対象物を統括的に制御する。基板2上の複数のパターン領域31に対して、押印動作を繰り返して順次パターンを形成する。
制御部25は、記憶部26に格納されている後述の図4のフローチャートに示すプログラムを、制御部25と接続されている前述の制御対象物を制御することで実行する。また、制御部25は、制御対象物の制御に必要な変数を記憶部26から読み出し、あるいは記憶部26に書き込みをする。
制御部25は、インプリント装置1の他の構成要素と共通の筐体内に設置されてもよいし、筐体外に設置されてもよい。また、制御部25は、制御対象物毎に異なる制御基板の集合体であってもよい。
制御部25は、第1情報と第2情報とを取得する取得部としての機能を有する。第1情報とは、パターン領域31とパターン部4aとの形状の差に基づいて定まる情報であり、第2情報とは、チャック20が基板2を引き付けたまま加熱機構15によりパターン領域31を試し変形して得られるパターン領域31の変形量に関する情報である。さらに、当該第1情報と当該第2情報とに基づいてパターン形成時に用いる照度プロファイルを作成する作成部としての機能を有する。
特に本実施形態に係る第1情報は、アライメント系24によるマーク36a、36bの検出結果に基づいて得られたパターン部4aの形状とパターン領域31の形状との差に基づいて定まる標準照度プロファイルである。標準照度プロファイルを、パターン領域31とモールド4のパターン部4aとの形状の差に基づいて定まる第1情報、パターン領域31とモールド4のパターン部4aとの形状の差に基づいて仮作成された仮熱量分布データともいう。
また、本実施形態に係る第2情報とは、標準照度プロファイルを補正するための補正値(補正係数)である。加熱機構15が標準照度プロファイルを補正して得られる照度プロファイルに基づいてパターン領域31を加熱することで、パターン領域31をパターン領域31の形状とパターン部4aの形状との差が低減するように変形する。
「標準照度プロファイル」とは、パターン部4aとパターン領域31の形状の差と、チャック20が基板2を吸着していない状態(あるいは均一に吸着している状態)における、単位熱量あたりの基板2の変形量とに基づいて定まる照度プロファイルである。すなわち、同形状のパターン領域31であれば、同じ標準照度プロファイルが割り当てられる。
記憶部26は、図4のフローチャートに示すプログラム、単位熱量あたりの基板2の変形量を記憶している。記憶部26は、パターン形成のための一連の動作中に、アライメント系24による検出結果、後述の熱変形計測において取得される、標準照度プロファイルを補正するためのパターン領域31の位置とパターン領域31毎の形状変化量を記憶する。さらに、制御部25が求めたパターン領域31毎の照度プロファイルの補正量を記憶する。
(インプリント方法)
次に、本実施形態にかかるインプリント方法について説明する。本実施形態は、パターン領域31ごとに必要となる照度プロファイルが異なる実施形態であって、パターン形成動作のうち押印前(型とインプリント材を接触させる前)に熱変形計測を行う実施形態である。
なお、以下の説明において、「パターン形成動作」とは、1つのパターン領域31に対してインプリント材3を塗布し終えてから、押印工程および硬化工程を経て、型をインプリント材3から引き剥がす離型工程までの間の動作のことをいう。「熱変形計測」とは、チャック20が基板2を吸着している(引き付けている)状態のまま基板2を加熱変形させた場合のパターン領域31の形状変形量を計測する動作のことをいう。
図4はインプリント処理の工程を示すフローチャートである。
まず、制御部25は、モールドチャック16にモールド4を吸着保持させる(S100)。S100の後で、あるいは同時に、制御部25は、チャック20に基板2を吸着保持させる(S101)。次に、吸着した状態を維持しながら、制御部25は加熱機構15を用いて基板2を加熱し変形(試し変形)させて、アライメント系24を制御してパターン領域31の熱変形計測を行う(S200)。本工程における試し変形の工程では、標準照度プロファイルで変形させた状態であるためインプリント材3の硬化工程は行わない。
S200の計測工程により、制御部25は、標準照度プロファイルを補正するための補正値(被処理領域の変形に関する第2情報)を、パターン領域31ごとに求める。
制御部25は、基板ステージ5を制御してインプリント材3の塗布位置まで基板2を駆動させ、塗布部22に最初に押印対象となるパターン領域31にインプリント材3を塗布させる(S102)。制御部25は基板ステージ5を制御して基板2をモールド4と対向する位置(以下、押印位置という)まで移動させる(S103)。制御部25は、保持機構7を制御してモールド4を下降させ、インプリント材3に押印する(S104)。
アライメント系24は、マーク36a、36bを検出し(S105)、基板ステージ5を微小に駆動させて、モールド4と基板2を相対的に位置合わせする。制御部25は、S105における検出結果に基づいてパターン部4aとパターン領域31との差を求める。これにより、制御部25は、変形機構18によるモールド4の形状補正のための条件と、およびパターン領域31の形状補正のための標準照度プロファイルとを求める。
さらに標準照度プロファイルとS200の工程で得られた標準照度プロファイルを補正するための補正値とを用いて、パターン領域31の加熱変形に必要な照度プロファイルを設定する(S106)。
続いて、制御部25は加熱機構15を制御して、S106の工程で設定した照度プロファイルにしたがって、パターン領域31内を加熱する。(S107)。これにより、パターン領域の温度は局所的に最大で1度程度上昇する。加熱により基板2が局所的に変形し、パターン領域が所望の形状となる。S106の後で、あるいは同時に、制御部25はモールド4の変形機構18を制御して、モールド4を所望の形状に機械的に変形させる(S108)。なお、S200の工程でもパターン領域31を加熱させているが、S200の工程で生じた変形は数秒程度で元に戻った状態となる。
S107及びS108の工程において、制御部25は、アライメント系24に、マーク36a、マーク36bを同時に検出させる。検出結果から、制御部25は、パターン領域31の形状とパターン部4aの形状残差が許容範囲内かどうかを判断する(S109)。制御部25は、形状残差が許容範囲内ではない(NO)と判断した場合は、S108に戻りモールド4の形状補正をさらに行う。
制御部25は、形状残差が許容範囲である(YES)と判断した場合は、露光工程として、照射部10を制御してパターン領域31に紫外線11を照射する(S110)。紫外線11の照射によりインプリント材3が硬化し、インプリント材3が硬化し終えたタイミングでモールド4をインプリント材3から引き剥がすことで基板2上にパターンが形成される(S111)。
制御部25は、同一基板内で、引き続きパターンを形成すべきパターン領域31の有無を判断する(S112)。制御部25が、該当するパターン領域31が無い(S112でNO)と判断した場合は、チャック20上の基板2を搬送機構(不図示)により搬出する(S114)。
制御部25が、該当するパターン領域31がある(S112でYES)と判断した場合は、S102〜S112までの工程を繰り返す。S114で基板2を搬出後は、同じモールド4を用いて処理すべき基板2の有無を判断し(S115)、処理すべき基板2が有る(S115でYES)と判断した場合はS101〜S114までの工程を繰り返す。
なお、以上の説明において、パターン領域31の熱変形計測(S200)の工程は必ずしも実施しなくてもよい。熱変形計測工程を実施しなかった場合、S106を実施せずに、S107の工程では標準照度プロファイルに基づいてパターン領域31を変形させた状態で、インプリント材3を硬化(S110)させてもよい。
(各種光学系の構成について)
インプリント装置1の各種光学系の構成について説明する。本実施形態では、加熱光の波長帯域は観察光の波長帯域とは異なる。そのため、光学素子12bとしてダイクロイックミラーを使用している。光学素子12bが、観察部23の光源23aから射出される観察光を透過し、加熱光の大部分を基板2に向けて反射することによって、観察光の光路の一部と、加熱光の光路の一部を共通にしている。
観察光は、インプリント材3が硬化しない波長以上500nm以下の波長帯域に含まれる波長の光であることが好ましい。加熱光は、インプリント材3が硬化しない波長以上500nm以下の波長帯域に含まれる波長の光であり、観察光や検出光と重複しない波長の光であることが好ましい。加熱光は観察光や検出光に比べて高照度で照射することが必要なので、加熱光を射出する光源23aは、高出力レーザやレーザダイオードが好ましい。
アライメント系24の検出光は、インプリント材3を硬化させない波長の光である。さらに、検出光はなるべく広い波長帯域であることが好ましい。基板2に積層されている材料や構造の種類によって特定の波長帯域の光に対して干渉光が弱め合ってしまう場合があっても、当該特定の波長帯域の光とは異なる波長帯域の光によって検出光を干渉させてマーク36a、36bを精度良く検出するためである。よって検出光が400nm〜1000nmの波長帯域の光を含むことが好ましいが、少なくとも550nm〜750nmの波長帯域の光を、連続的又は離散的に含んでいればよい。
アライメント系24の光源は白色光を出力する光源でも良いし、波長帯域が数十nm又は数nmの光源(発光ダイオードやレーザダイオードなど)を複数組み合わせてもよい。アライメント系24による検出光の光路が、観察光や加熱光と共通の光路を有する場合は、検出光として観察光および加熱光と重複しない波長帯域の光を使用する。
例えば、紫外線11として300nm〜380nmの波長の光、観察光として400nm〜440nmの波長の光、加熱光として480nmの波長の光、検出光として550〜1000nmの波長の光を使用する。この場合、光学素子12bとして450nm以上の波長の光の反射率が透過率よりも高く、450nm未満の波長の光の透過率が反射率よりも高いダイクロイックミラーを使用する。
このように、光学素子12bによって加熱光と観察光を合成することによって、インプリント装置1に加熱機構15と観察部23を併用させることができる。すなわち、基板2上の観察と、加熱機構15によるパターン領域31の加熱の両機能の併用を実現することができる。さらに観察部23と加熱機構15とを個別に配置しようとする場合にくらべて、光学系の大型化を抑制している。加熱光と観察光の共通光路が、紫外線11の光路とも共通にしたり、検出光の光路とも共通にすることによって、より光学系を簡素化することができる。
加熱光の波長帯域の少なくとも一部と観察光の波長帯域の少なくとも一部が重複する場合は、光源23aが射出した観察光と加熱機構15からの加熱光とを合成する。この場合、光学素子12bとして入射した光の一部を透過し、残りの光を所定の方向に反射するミラーを使用してもよい。
なお、観察部23と加熱機構15の配置が逆であってもよい。配置を逆にした場合は、観察光の反射率が、加熱光の反射率よりも大きな特性を有するダイクロイックミラーを光学素子12bとして使用するとよい。その他、照射部10、アライメント系24、観察部23、加熱機構15、の配置を変更してもよい。変更した場合は、パターン領域31に照射されてパターン領域31や型4などで反射された光が所定の構成部材に戻るように、光学素子12aや光学素子12bの特性を変更する。例えば、観察光が受光部23bに入射し、検出光がアライメント系24の受光部に入射するようにする。
[第2実施形態]
図5は、第2実施形態にかかるインプリント装置200の構成を示す図である。インプリント装置200は、光学素子12bから受光部23bに向かう観察光の光路上に配置され、加熱光の透過率よりも観察光の透過率の方が高い光学素子(光学部材)を有する。当該光学素子として、例えば、バンドパスフィルター(波長選択手段)60を使用する。加熱機構15は、光源61とDMD64のみを図示し、その他の光学系の図示は省略している。照射部10の図示も省略している。その他の構成は第1実施形態と同様である。
バンドパスフィルター60は、加熱光の透過率が10%以下の特性を有することが好ましく、1%以下の特性を有することがより好ましい。さらに、バンドパスフィルター60は観察光の透過率が80%以上の特性を有することが好ましく、95%以上の特性を有することがより好ましい。観察光を受光部23bに高効率に入射させて、バンドパスフィルター60が無い場合の撮像結果の解像度と同等の撮像度を維持することができる。
加熱光は観察光および検出光よりも高い照度でパターン領域31に照射される。例えば、加熱光は、数千W/mの照度でパターン領域31に照射される。当該照度は、観察光の1000倍以上に相当する。光学素子12bから受光部23bに向かう観察光の光路上にバンドパスフィルター60を配置する。
これにより、パターン領域31で反射された加熱光の一部が光学素子12bに入射し、さらに光学素子12bで反射されずに透過してしまったわずかな加熱光を減衰している。受光部23bに向かう加熱光を減衰することで、受光部23bに加熱光が到達することによる受光部23bの破損を防止することができる。
照射部10、アライメント系24、観察部23、加熱機構15、の配置を変更することにより、バンドパスフィルター60が紫外線11の光路に配置された場合は、異なる特性を有するバンドパスフィルター60を使用する。
[第3実施形態]
図6は、第3実施形態にかかるインプリント装置300の構成を示す図である。インプリント装置300は、光源23aが射出した観察光と加熱機構15からの加熱光とを合成して、観察光と加熱光とをパターン領域31に導く合成部としてのミラー74を有する。さらに、加熱光および観察光を遮光可能な遮光部材70と、遮光部材70を駆動する駆動部72とを有する。照射部10の図示は省略している。
駆動部72は制御部25と接続されており、制御部25の指示に基づいて駆動部が遮光部材70を駆動し、パターン領域31に向かう観察光とパターン領域31に向かう加熱光とを選択的に遮光する。加熱機構15は、光源61とDMD64のみを図示し、その他の光学系の図示は省略している。その他の構成は第1実施形態と同様である。
ミラー74は、加熱光の一部を透過し、一部を反射するミラーである。ミラー74は、観察光の一部を透過し、一部を反射するミラーでもある。ミラー74は、ミラー74に入射した加熱光を、7割以上の照度を保ってパターン領域31に導く機能を有することが好ましい。
図7は遮光部材70および駆動部72の構成を示す図である。遮光部材70は、円形の板状部材であって、光が透光可能な切欠き部71を有する。駆動部72は、回転軸73を中心に遮光部材70の遮光面に沿う平面(XY平面)において遮光部材70を回転させる。位置75は観察光の光路であり、位置76は加熱光の光路である。
駆動部72が切欠き部71の位置を移動させることによって、遮光部材70が遮光する光を切り替える。図7では、遮光部材70が、加熱光は透光し、観察光を遮光する状態を示している。図7の状態から遮光部材70を180°回転させた状態では、遮光部材70は、観察光を透光し、加熱光を遮光する。
回転軸73は、加熱光の光路である位置76と観察光の光路である位置75との中心位置(加熱光の光路と観察光の光路との間)にあることが好ましい。遮光部材70の直径が増大することを防ぎ、遮光部材70の軽量にすることができる。また、加熱光の光路と観察光の光路との間に回転軸73がない場合に比べて、小さな力で遮光部材70を回転駆動させることができる。
駆動部72は、インプリント処理のタイミングに応じて遮光部材70を駆動する。図8〜図10を用いて、インプリント処理のタイミングと遮光部材70の駆動方法の関係について説明する。
図8は、遮光部材の駆動について説明する図である。横軸が遮光部材70の回転角を示し、観察光および加熱光それぞれの状態を示している。図9は、遮光部材70の位置による光路の違いを説明する図である。図10は、インプリント処理と遮光部材の位置について説明する図である。
時刻t0は型4を下降させ始める時刻である。時刻t0〜t1の間型4は下降工程をしている。
時刻t1は、インプリント材3が接触し始めた時刻を示している。事前に知見が得られている場合は、接触し始める予定の時刻でもよい。時刻t2は、パターン部4aが基板2に沿う方向にならう時刻を示している。時刻t2は、インプリント材3の広がりが、パターン部4aの外周に到達する時刻でもよい。当該時刻t2もt1と同様、予定の時刻であってもよい。
時刻t1〜t2は、パターン部4aとインプリント材3の接触領域を広げる接触動作の工程を示している。時刻t0〜t2の間(区間A)、遮光部材70は、観察光は透光し、かつ加熱光を遮光するように配置されている(図8の区間90、図9(a))。
時刻t2〜t3はパターン部4aに形成されている凹凸パターンの凹部に、インプリント材3が充填される工程である。充填完了後に、時刻t3〜時刻t4において、紫外線11をパターン領域31に照射して、インプリント材3を硬化する。
時刻t2〜t4の間(区間B)の所定のタイミングで、遮部材70を回転させて、投光する光を観察光から加熱光に切り替える。切り替えの間は、間接光および加熱光はパターン領域31に照射されない。その後、加熱機構15は加熱光をパターン領域31に照射してパターン領域31を熱変形させる。そのため、遮光部材70は、観察光を遮光し、かつ加熱光を透光する位置に配置されている(図8の区間92、図9(c))。
切欠き部71を位置75から位置76に切り替えるまでの短時間は、観察光および加熱光は遮光部材70によって遮光される(図8の区間91、図9(b))。遮光部材70が故障等に起因して切り替え途中で停止した場合であっても加熱光が受光部23bに到達することを防ぐことができる。これにより受光部23bの破損を防ぐことができる。なお、図10に示す区間A、B、Cでは、遮光部材70の駆動に要する時間(切り替えに要する時間)の図示を省略している。
時刻t4〜t5は、型4をインプリント材3から引き離して型4を上昇させる離型工程の時間を示している。時刻t4の時刻は、インプリント材3が硬化し終えたことを検出した時刻であっても良いし、インプリント材3が硬化し終えた後に過剰に紫外線11を照射するマージンの照射時間を含んで設定された時刻であってもよい。時刻t4〜t5の間(区間C)、再び、遮光部材70は、観察光を透光し、かつ加熱光を遮光する位置に配置される(図8の区間90、図9(a))。
時刻光t1〜t5を除く時間帯は、遮光部材70は加熱光および観察光のどちらを遮光してもよい。少なくとも加熱光は遮蔽する方が好ましい。
このように、遮光部材70と駆動部72を有することにより、パターン領域31を熱変形させる加熱機構15と、パターン領域31上を観察する観察部23とを併用する上で有利となる。すなわち、受光部23bに加熱光が到達することによる受光部23bの破損を防止(又は低減)することができる。
なお、遮光部材70による光の「遮光」とは、入射した光の透過率を0%とする性質でなくてもよい。例えば、受光部23bに加熱光がわずかに入射しても、観察部23による像の観察ができなくなる程度に観察性能が損なわれないのであれば、遮光部材70は加熱光を遮光している状態とする。
なお、遮光部材70として、所定の波長の光の透過率が可変な液晶シャッターを使用してもよい。液晶シャッターを使用する場合は、切欠き部71および遮光部材70の回転方向の移動は不要である。
[第4実施形態]
遮光部材70の代わりに、図11に示す遮光部材77を使用してもよい。遮光部材77には、3箇所の切欠き部78が等角度で形成されている。これにより、最大で120°の角度範囲で、観察光と加熱光との少なくとも一方の遮光することができる。切り替えに要する時間を短縮することができる。
また、切欠き部78が60°ずつずらした位置に形成されていることにより、遮光部材77の重心を回転軸73の位置と一致させている。これにより、駆動部72によって遮光部材77を回転させる際の安定性が切欠き部78が一か所の場合に比べて向上する。遮光面の領域77aの角度θaと切欠き部78のθbとは、θa>θbの関係を満たすことが好ましい。遮光部材77の遮光面が、観察光と加熱光との両方の光を遮光可能な領域を有するようにするためである。
[第5実施形態]
遮光部材70の代わりに、図12に示す遮光部材80を使用しても良い。回転軸81を中心として、駆動部72は遮光部材80を回転方向に駆動させる。これにより、観察光および加熱光を遮光する状態(図12(a))、加熱光のみ遮光して観察光を透光する状態(図12(b))、観察光のみ遮光して加熱光を透過する状態(図12(c))とを切り替えることができる。
[その他の実施形態]
標準照度プロファイルは、それぞれのパターン領域31に共通であっても、パターン領域31毎に異なるものであってもよい。また、パターン領域31が、1つのショット領域である場合を例に説明したがこれに限られない。例えば、パターン領域31は、複数のショット領域相当のサイズであってもよい。
インプリント材には、硬化用のエネルギーが与えられることにより硬化する硬化性組成物(未硬化状態の樹脂と呼ぶこともある)が用いられる。硬化用のエネルギーとしては、電磁波、熱等が用いられる。電磁波としては、例えば、その波長が10nm以上1mm以下の範囲から選択される、赤外線、可視光線、紫外線などの光である。
硬化性組成物は、光の照射により、あるいは、加熱により硬化する組成物である。このうち、光により硬化する光硬化性組成物は、重合性化合物と光重合開始剤とを少なくとも含有し、必要に応じて非重合性化合物または溶剤を含有してもよい。非重合性化合物は、増感剤、水素供与体、内添型離型剤、界面活性剤、酸化防止剤、ポリマー成分などの群から選択される少なくとも一種である。
インプリント材は、スピンコーターやスリットコーターにより基板上に膜状に付与される。或いは液体噴射ヘッドにより、液滴状、或いは複数の液滴が繋がってできた島状又は膜状となって基板上に付与されてもよい。インプリント材の粘度(25℃における粘度)は、例えば、1mPa・s以上100mPa・s以下である。ただし、熱硬化性のインプリント材を選択する場合は、その硬化温度が、形状補正のための加熱によって変動する基板の温度範囲に入らない材料であることが好ましい。
[物品の製造方法]
インプリント装置を用いて形成した硬化物のパターンは、各種物品の少なくとも一部に恒久的に、或いは各種物品を製造する際に一時的に、用いられる。
物品とは、電気回路素子、光学素子、MEMS、記録素子、センサ、或いは、型等である。
電気回路素子としては、DRAM、SRAM、フラッシュメモリ、MRAMのような、揮発性或いは不揮発性の半導体メモリや、LSI、CCD、イメージセンサ、FPGAのような半導体素子等が挙げられる。
型としては、インプリント用のモールド等が挙げられる。
硬化物のパターンは、上記物品の少なくとも一部の構成部材として、そのまま用いられるか、或いは、レジストマスクとして一時的に用いられる。基板の加工工程においてエッチング又はイオン注入等が行われた後、レジストマスクは除去される。エッチング又はイオン注入等が行われた後、レジストマスクは除去される。加工工程はさらに、他の周知の処理工程(酸化、成膜、蒸着、平坦化、インプリント材の剥離、ダイシング、ボンディング、パッケージング等)を含んでもよい。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
1、200、300 インプリント装置
2 基板
3 インプリント材
4 型
14a 光学素子(合成部)
15 加熱機構(変形手段)
23 観察部(観察手段)
23a 光源
23b 受光部
31 パターン領域(被処理領域)
74 ミラー(合成部)

Claims (8)

  1. 型を用いて基板上の被処理領域にインプリント材のパターンを形成するインプリント装置であって、
    第1光を射出する光源から射出され、前記被処理領域で反射され、かつ前記型を透過した前記第1光を受光する受光部とを備えた観察手段と、
    第2光の照射により前記被処理領域を熱変形させる変形手段と、
    第3光の照射により前記インプリント材を硬化させる硬化手段と、
    前記第1光と前記第2光を合成して、前記第1光と前記第2光を前記被処理領域に導く合成部と、
    前記合成部から導かれる光と前記硬化手段から照射された前記第3光を前記被処理領域に導く光学部材を有することを特徴とするインプリント装置。
  2. 前記光学部材は、前記第2光の透過率よりも前記第1光の透過率の方が高いことを特徴とする請求項1に記載のインプリント装置。
  3. 前記光学部材は、バンドパスフィルターであることを特徴とする請求項1または2に記載のインプリント装置。
  4. 型を用いて基板上の被処理領域にインプリント材のパターンを形成するインプリント装置であって、
    第1光を射出する光源から射出され、前記被処理領域で反射され、かつ前記型を透過した前記第1光を受光する受光部とを備えた観察手段と、
    第2光の照射により前記被処理領域を熱変形させる変形手段と、
    前記第1光と前記変形手段からの前記第2光とを合成して、前記第1光と前記第2光とを前記被処理領域に導く合成部と、を有し、
    前記第1光の光源の出力の大きさは、前記第2光の光源の出力の大きさよりも大きいことを特徴とするインプリント装置。
  5. 前記第2光の波長帯域は前記第1光の波長帯域とは異なり、前記合成部はダイクロイックミラーであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のインプリント装置。
  6. 前記第1光の波長帯域は前記第2光の波長帯域を含み、前記合成部は入射した光の一部を透過し、残りの光を所定の方向に反射するミラーであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のインプリント装置。
  7. 前記観察手段は、前記第1光を用いて前記型と前記被処理領域との間の前記インプリント材の状態を観察することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のインプリント装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載のインプリント装置を用いて基板上に前記インプリント材のパターンを形成する工程と、
    前記工程でパターンの形成された基板に加工する工程と、
    を有することを特徴とする物品の製造方法。
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