JP2018106543A - 車両制御システム、車両制御方法、および車両制御プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】利用者にとっての利便性を向上させることができる車両制御システム、車両制御方法、および車両制御プログラムを提供すること。【解決手段】車両制御システムは、ゲートに設けられた構造物における目標位置を認識する認識部と、前記認識部により認識された目標位置に、車両の運転席を合わせて停止させる車両制御部とを備える。【選択図】図1
Description
本発明は、車両制御システム、車両制御方法、および車両制御プログラムに関する。
従来、GPS情報に基づいた自車の現在位置が、目標停止点に停止するために減速開始すべき距離に到達すると、GPS情報による自車の現在位置情報に基づいて、定点停止のための第1の減速制御を開始し、たとえば一時停止線の4〜5m程度の停止間際になったら、GPS情報を使わずに、車上にて走行距離を積算して現在位置情報を求め、これに基づき、定点停止のための第2の減速制御を停止に至るまで実行する装置が開示されている(特許文献1参照)。
しかしながら、上記装置では、一時停止線などの認識対象の絶対位置が地図データベースに登録されていることが前提にされているため、地図データベースに認識対象の絶対位置が登録されていない場合、所望の位置に自車を接近させることができない場合があった。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、利用者にとっての利便性を向上させることができる車両制御システム、車両制御方法、および車両制御プログラムを提供することを目的の一つとする。
請求項1記載の発明は、ゲートに設けられた構造物における目標位置を認識する認識部(16,110)と、前記認識部により認識された目標位置に、車両の運転席を合わせて停止させる車両制御部(124)と、を備える車両制御システム(1、100)である。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の車両制御システムであって、前記ゲートは、車両の乗員が所定の動作を行うことによって通過することが可能な対象ゲートであるものである。
請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2記載の車両制御システムであって、前記目標位置は、前記ゲートに設けられた発券機により利用券が発券される位置であるものである。
請求項4記載の発明は、請求項1または請求項2記載の車両制御システムであって、前記目標位置は、前記ゲートにおいて精算処理を行う係員の存在する位置であるものである。
請求項5記載の発明は、請求項1から4のうちいずれか1項に記載の車両制御システムであって、車両周辺を撮像する撮像部(10)を更に備え、前記認識部は、前記撮像部により撮像された画像を解析して、前記目標位置を認識するものである。
請求項6記載の発明は、請求項1から4のうちいずれか1項に記載の車両制御システムであって、前記ゲートに設置された機器(280)と通信する通信装置(20)を更に備え、前記認識部は、前記通信装置が前記機器から取得した情報に基づいて、前記目標位置を認識するものである。
請求項7記載の発明は、請求項1から6のうちいずれか1項記載の車両制御システムであって、前記車両制御部は、前記車両が前記ゲートから所定距離の位置に到達した場合に、前記車両の速度を所定速度以下に制御するものである。
請求項8記載の発明は、請求項1から7のうちいずれか1項に記載の車両制御システムであって、前記車両制御部は、前記目標位置に対して、前記車両の進行方向に関して前記車両の運転席を合わせて停止させるものである。
請求項9記載の発明は、請求項8記載の車両制御システムであって、前記車両制御部は、前記目標位置に対して、前記車両の横方向に関して前記車両の運転席を合わせて停止させるものである。
請求項10記載の発明は、請求項1から9のうちいずれか1項記載の車両制御システムであって、前記車両の運転席側のドアに設けられたウインドシールドの開閉を制御する開閉制御部(112)を更に備え、前記開閉制御部は、前記車両が前記目標位置に運転席を合わせて停止した場合に前記ウインドシールドを開放に制御するものである。
請求項11記載の発明は、請求項10記載の車両制御システムであって、前記開閉制御部は、前記車両が前記目標位置に運転席を合わせて停止した後、前記車両が発進した場合に前記ウインドシールドを閉止状態に制御するものである。
請求項12記載の発明は、請求項10記載の車両制御システムであって、前記車両の乗員の操作を受け付ける受付部(92)をと更に備え、前記車両制御部は、前記車両が前記目標位置に運転席を合わせて停止した後、前記受付部の操作に基づいて前記ウインドシールドが閉止される制御が実行された場合に前記車両を発進させるものである。
請求項13記載の発明は、請求項6記載の車両制御システムであって、前記通信装置により前記機器から処理完了を示す情報が取得された場合に、前記車両の運転席側のドアに設けられたウインドシールドを閉止状態に制御する開閉制御部(112)を更に備えるものである。
請求項14記載の発明は、請求項6または請求項13記載の車両制御システムであって、前記車両制御部は、前記車両を停止させた後、前記通信装置により前記機器から処理完了を示す情報が取得された場合に前記車両を発進させるものである。
請求項15記載の発明は、請求項1から14のうちいずれか1項記載の車両制御システムであって、前記車両の乗員が受け取った媒体が収納される収納部(302)と、前記収納部により前記媒体が収納されているか否かを検知する検知部(304)と、を更に備え、前記車両制御部は、前記目標位置に車両の運転席が合わせて停止した後、前記収納部により前記媒体が収納されていない状態から収納された状態に変化したことが、前記検知部によって検知された場合に前記車両を発進させるものである。
請求項16記載の発明は、請求項1から14のうちいずれか1項記載の車両制御システムであって、前記車両の乗員が受け取った媒体が収納される収納部(302)と、前記収納部により前記媒体が収納されているか否かを検知する検知部(304)と、前記目標位置に車両の運転席が合わせて停止した後、前記車両の運転席側のドアに設けられたウインドシールドが開放状態である場合において、前記収納部により前記媒体が収納されていない状態から収納された状態に変化したことが、前記検知部によって検知された場合に前記ウインドシールドを閉止状態に制御する開閉制御部(112)とを更に備えるものである。
請求項17記載の発明は、請求項1から16のうちいずれか1項記載の車両制御システムであって、前記車両制御部は、前記車両がゲートを通過しようとする際に、前記認識部により目標位置が認識されなかった場合、前記車両を停止させるものである。
請求項18記載の発明は、請求項1から17のうちいずれか1項記載の車両制御システムであって、前記認識部は、更に前記ゲートに設けられたゲートバーの位置を認識し、前記車両制御部は、前記認識部により目標位置が認識される前に、前記ゲートバーに接近した場合に前記車両を停止させるものである。
請求項19記載の発明は、コンピュータが、ゲートに設けられた構造物における目標位置を認識し、前記認識された目標位置に、車両の運転席を合わせて停止させる処理を実行する車両制御方法である。
請求項20記載の発明は、コンピュータに、ゲートに設けられた構造物における目標位置を認識し、前記認識された目標位置に、車両の運転席を合わせて停止させる車両制御プログラムである。
請求項1〜6、8、9、12、15、16、19、20記載の発明によれば、車両制御部が、認識部により認識された目標位置に、車両の運転席を合わせて停止させることにより、利用者にとっての利便性を向上させることができる。
請求項7記載の発明によれば、車両制御部は、車両がゲートから所定距離の位置に到達した場合に、車両の速度を所定速度以下に制御することにより、より精度よく目標位置を特定することができる。
請求項10、11記載の発明によれば、開閉制御部が、車両の制御状態に基づいて、ウインドシールドを開放状態させたり、閉止状態にさせたりする制御を行うことにより、より利用者にとっての利便性が向上する。
請求項13、14記載の発明によれば、ゲートに設置された機器から処理完了を示す情報を取得するため、ゲートを通過する際の情報をより精度よく認識することができる。
請求項17、18記載の発明によれば、目標位置が認識されずに車両がゲートを通過しようとする場合、車両が停止するように制御されるため、ゲートにおける処理がされずにゲートを通過することを抑制することができる。
以下、図面を参照し、本発明の車両制御システム、車両制御方法、および車両制御プログラムの実施形態について説明する。
<第1実施形態>
[全体構成]
図1は、自動運転制御ユニット100を含む車両システム1の構成図である。車両システム1が搭載される車両は、例えば、二輪や三輪、四輪等の車両であり、その駆動源は、ディーゼルエンジンやガソリンエンジンなどの内燃機関、電動機、或いはこれらの組み合わせである。電動機は、内燃機関に連結された発電機による発電電力、或いは二次電池や燃料電池の放電電力を使用して動作する。
[全体構成]
図1は、自動運転制御ユニット100を含む車両システム1の構成図である。車両システム1が搭載される車両は、例えば、二輪や三輪、四輪等の車両であり、その駆動源は、ディーゼルエンジンやガソリンエンジンなどの内燃機関、電動機、或いはこれらの組み合わせである。電動機は、内燃機関に連結された発電機による発電電力、或いは二次電池や燃料電池の放電電力を使用して動作する。
車両システム1は、例えば、カメラ10と、レーダ装置12と、ファインダ14と、物体認識装置16と、通信装置20と、HMI(Human Machine Interface)30と、ETC(Electronic Toll Collection system)車載器40と、ナビゲーション装置50と、MPU(Micro-Processing Unit)60と、車両センサ70と、運転操作子80と、車室内カメラ90と、開閉操作部92と、ウインドシールド94と、自動運転制御ユニット100と、走行駆動力出力装置200と、ブレーキ装置210と、ステアリング装置220とを備える。これらの装置や機器は、CAN(Controller Area Network)通信線等の多重通信線やシリアル通信線、無線通信網等によって互いに接続される。なお、図1に示す構成はあくまで一例であり、構成の一部が省略されてもよいし、更に別の構成が追加されてもよい。
カメラ10は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の固体撮像素子を利用したデジタルカメラである。カメラ10は、車両システム1が搭載される車両(以下、自車両Mと称する)の任意の箇所に複数(例えばカメラ10−1および10−2)が取り付けられる。カメラ10−1は、例えば、前方を撮像するものであり、フロントウインドシールドの上部やルームミラー裏面等に取り付けられる。また、カメラ10−2は、自車両Mの横方向を撮像するものであり、車両のドアの外面や、サイドミラー等に取り付けられる。カメラ10−1および10−2は、例えば、周期的に繰り返し自車両Mの周辺を撮像する。カメラ10−1および10−2は、ステレオカメラであってもよい。
レーダ装置12は、自車両Mの周辺にミリ波などの電波を放射すると共に、物体によって反射された電波(反射波)を検出して少なくとも物体の位置(距離および方位)を検出する。レーダ装置12は、自車両Mの任意の箇所に一つまたは複数が取り付けられる。レーダ装置12は、FM−CW(Frequency Modulated Continuous Wave)方式によって物体の位置および速度を検出してもよい。
ファインダ14は、照射光に対する散乱光を測定し、対象までの距離を検出するLIDAR(Light Detection and Ranging、或いはLaser Imaging Detection and Ranging)である。ファインダ14は、自車両Mの任意の箇所に一つまたは複数が取り付けられる。
物体認識装置16は、カメラ10、レーダ装置12、およびファインダ14のうち一部または全部による検出結果に対してセンサフュージョン処理を行って、物体の位置、種類、速度などを認識する。物体認識装置16は、認識結果を自動運転制御ユニット100に出力する。物体認識装置16は、例えば、カメラ10により撮像された画像を解析してゲートに設けられた構造物における目標位置を認識する。
通信装置20は、例えば、セルラー網やWi−Fi網、Bluetooth(登録商標)、DSRC(Dedicated Short Range Communication)などを利用して、自車両Mの周辺に存在する他車両と通信し、或いは無線基地局を介して各種サーバ装置と通信する。
HMI30は、自車両Mの乗員に対して各種情報を提示すると共に、乗員による入力操作を受け付ける。HMI30は、各種表示装置、スピーカ、ブザー、タッチパネル、スイッチ、キーなどを含む。また、HMI30は、自車両Mが有料道路の料金所等で停止した際に、車両の乗員が自車両Mを発進させるときに操作される発進ボタン32を含む。自車両Mが自動運転制御ユニット100により制御されている場合において、車両の乗員が発進ボタン32を操作すると、自車両Mの発進を指示する指示信号が自動運転制御ユニット100に出力される。自動運転制御ユニット100は、指示信号を取得すると自車両Mを発進させる。
ETC車載器40は、ETC路側器と通信することで入口料金所や出口料金所などの情報を交換する。ETC車載器40は、ETCカード(EC)が装着される装着部と、装着部にETCカードが装着されているか否かを検出する検出部と、有料道路のゲートに設けられたETC路側器と通信する無線通信部と、通知部とを備える。ETCカードは、自車両Mが有料道路を通過するための認証情報(AI(authentication information))が格納された媒体である。無線通信部は、通信装置20と共通化されてもよい。
装着部は、ETCカードを装着および抜き取りが可能である挿抜機構を備える。装着部において、ETCカードが装着された状態またはETCカードが抜き取られた状態のいずれであるかが、検出部により検出される。検出部は、検出結果を、自動運転制御ユニット100に出力する。なお、検出部は、ETCカードの有効期限などに基づくETCカードの有効または無効を検出する機能部を備えていて良い。この場合、検出部は、ETCカードが有効である場合、ETCカードが装着されている状態であると判定し、ETCカードが無効である場合、ETCカードが装着されていない状態であると判定してもよい。
無線通信部は、ETC路側器から受信した要求に応じて、ETCカードに格納された認証情報をETC路側器に送信する。無線通信部は、ETC路側器から受信した認証結果に基づいて、ETC路側器が設けられたゲート通過の可否、入口料金所や出口料金所などの情報を取得する。ETC路側器は、ETC車載器から受信した情報を元に自車両Mの乗員に対する課金額を決定し、請求処理を進める。
通知部は、音声を出力するスピーカや、インジケータなどである。通知部は、ETCカードの装着状態、無線通信部により取得した認証結果を乗員に通知する。
ナビゲーション装置50は、例えば、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信機51と、ナビHMI52と、経路決定部53とを備え、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリなどの記憶装置に第1地図情報54を保持している。GNSS受信機は、GNSS衛星から受信した信号に基づいて、自車両Mの位置を特定する。自車両Mの位置は、車両センサ70の出力を利用したINS(Inertial Navigation System)によって特定または補完されてもよい。ナビHMI52は、表示装置、スピーカ、タッチパネル、キーなどを含む。ナビHMI52は、前述したHMI30と一部または全部が共通化されてもよい。経路決定部53は、例えば、GNSS受信機51により特定された自車両Mの位置(或いは入力された任意の位置)から、ナビHMI52を用いて乗員により入力された目的地までの経路を、第1地図情報54を参照して決定する。第1地図情報54は、例えば、道路を示すリンクと、リンクによって接続されたノードとによって道路形状が表現された情報である。第1地図情報54は、道路の曲率やPOI(Point Of Interest)情報などを含んでもよい。経路決定部53により決定された経路は、MPU60に出力される。また、ナビゲーション装置50は、経路決定部53により決定された経路に基づいて、ナビHMI52を用いた経路案内を行ってもよい。なお、ナビゲーション装置50は、例えば、ユーザの保有するスマートフォンやタブレット端末等の端末装置の機能によって実現されてもよい。また、ナビゲーション装置50は、通信装置20を介してナビゲーションサーバに現在位置と目的地を送信し、ナビゲーションサーバから返信された経路を取得してもよい。
MPU60は、例えば、推奨車線決定部61として機能し、HDDやフラッシュメモリなどの記憶装置に第2地図情報62を保持している。推奨車線決定部61は、ナビゲーション装置50から提供された経路を複数のブロックに分割し(例えば、車両進行方向に関して100[m]毎に分割し)、第2地図情報62を参照してブロックごとに目標車線を決定する。推奨車線決定部61は、左から何番目の車線を走行するといった決定を行う。推奨車線決定部61は、経路において分岐箇所や合流箇所などが存在する場合、自車両Mが、分岐先に進行するための合理的な経路を走行できるように、推奨車線を決定する。
第2地図情報62は、第1地図情報54よりも高精度な地図情報である。第2地図情報62は、例えば、車線の中央の情報あるいは車線の境界の情報等を含んでいる。また、第2地図情報62には、道路情報、交通規制情報、住所情報(住所・郵便番号)、施設情報、電話番号情報などが含まれてよい。道路情報には、高速道路、有料道路、国道、都道府県道といった道路の種別を表す情報や、道路の車線数、各車線の幅員、道路の勾配、道路の位置(経度、緯度、高さを含む3次元座標)、車線のカーブの曲率、車線の合流および分岐ポイントの位置、道路に設けられた標識等の情報が含まれる。第2地図情報62は、通信装置20を用いて他装置にアクセスすることにより、随時、アップデートされてよい。
また、第2地図情報62には、入口料金所や出口料金所などのゲート構造を示す情報が記憶されている。ゲート構造を示す情報は、例えば、料金所に設けられたゲートの数や、ゲートの位置を示す情報である。
車両センサ70は、自車両Mの速度を検出する車速センサ、加速度を検出する加速度センサ、鉛直軸回りの角速度を検出するヨーレートセンサ、自車両Mの向きを検出する方位センサ等を含む。
運転操作子80は、例えば、アクセルペダル、ブレーキペダル、シフトレバー、ステアリングホイールその他の操作子を含む。運転操作子80には、操作量あるいは操作の有無を検出するセンサが取り付けられており、その検出結果は、自動運転制御ユニット100、もしくは、走行駆動力出力装置200、ブレーキ装置210、およびステアリング装置220のうち一方または双方に出力される。
車室内カメラ90は、運転席に着座した乗員の顔を中心として上半身を撮像する。車室内カメラ90の撮像画像は、自動運転制御ユニット100に出力される。
開閉操作部92は、車両の乗員の操作を受け付け、受け付けた操作に基づいて、ウインドシールド94を開放状態に制御したり、閉止状態に制御したりする。ウインドシールド94は、例えば自車両Mの運転席側のドアに設けられたものである。
自動運転制御ユニット100は、例えば、位置特定部110と、開閉制御部112と、第1制御部120と、ゲート通過制御部124と、第2制御部140とを備える。位置特定部110と、開閉制御部112と、第1制御部120と、ゲート通過制御部124と、第2制御部140とは、それぞれ、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することで実現される。また、各機能部のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)などのハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。
位置特定部110は、物体認識装置16の処理結果に基づいて、料金所等のゲートにおける自車両Mの目標位置を特定する。物体認識装置16と位置特定部110とを合わせたものが、「認識部」の一例である。開閉制御部112は、ウインドシールド94の開閉を制御する。
第1制御部120は、例えば、外界認識部121と、自車位置認識部122と、行動計画生成部123とを備える。
外界認識部121は、カメラ10、レーダ装置12、およびファインダ14から物体認識装置16を介して入力される情報に基づいて、周辺車両の位置、および速度、加速度等の状態を認識する。周辺車両の位置は、その周辺車両の重心やコーナー等の代表点で表されてもよいし、周辺車両の輪郭で表現された領域で表されてもよい。周辺車両の「状態」とは、周辺車両の加速度やジャーク、あるいは「行動状態」(例えば車線変更をしている、またはしようとしているか否か)を含んでもよい。また、外界認識部121は、周辺車両に加えて、ガードレールや電柱、駐車車両、歩行者その他の物体の位置を認識してもよい。
自車位置認識部122は、例えば、自車両Mが走行している車線(走行車線)、並びに走行車線に対する自車両Mの相対位置および姿勢を認識する。自車位置認識部122は、例えば、第2地図情報62から得られる道路区画線のパターン(例えば実線と破線の配列)と、カメラ10によって撮像された画像から認識される自車両Mの周辺の道路区画線のパターンとを比較することで、走行車線を認識する。この認識において、ナビゲーション装置50から取得される自車両Mの位置やINSによる処理結果が加味されてもよい。
そして、自車位置認識部122は、例えば、走行車線に対する自車両Mの位置や姿勢を認識する。図2は、自車位置認識部122により走行車線L1に対する自車両Mの相対位置および姿勢が認識される様子を示す図である。自車位置認識部122は、例えば、自車両Mの基準点(例えば重心)の走行車線中央CLからの乖離OS、および自車両Mの進行方向の走行車線中央CLを連ねた線に対してなす角度θを、走行車線L1に対する自車両Mの相対位置および姿勢として認識する。なお、これに代えて、自車位置認識部122は、自車線L1のいずれかの側端部に対する自車両Mの基準点の位置などを、走行車線に対する自車両Mの相対位置として認識してもよい。自車位置認識部122により認識される自車両Mの相対位置は、推奨車線決定部61および行動計画生成部123に提供される。
行動計画生成部123は、推奨車線決定部61により決定された推奨車線を走行するように、且つ、自車両Mの周辺状況に対応できるように、自動運転において順次実行されるイベントを決定する。イベントには、例えば、一定速度で同じ走行車線を走行する定速走行イベント、前走車両に追従する追従走行イベント、車線変更イベント、合流イベント、分岐イベント、緊急停止イベント、自動運転を終了して手動運転に切り替えるためのハンドオーバイベント、料金所を通過するときに実行される料金所イベント(後述)などがある。また、これらのイベントの実行中に、自車両Mの周辺状況(周辺車両や歩行者の存在、道路工事による車線狭窄など)に基づいて、回避のための行動が計画される場合もある。
行動計画生成部123は、自車両Mが将来走行する目標軌道を生成する。目標軌道は、例えば、速度要素を含んでいる。例えば、目標軌道は、所定のサンプリング時間(例えば0コンマ数[sec]程度)ごとに将来の基準時刻を複数設定し、それらの基準時刻に到達すべき目標地点(軌道点)の集合として生成される。このため、軌道点同士の間隔が広い場合、その軌道点の間の区間を高速に走行することを示している。
図3は、推奨車線に基づいて目標軌道が生成される様子を示す図である。図示するように、推奨車線は、目的地までの経路に沿って走行するのに都合が良いように設定される。行動計画生成部123は、推奨車線の切り替わり地点の所定距離手前(イベントの種類に応じて決定されてよい)に差し掛かると、車線変更イベント、分岐イベント、合流イベントなどを起動する。各イベントの実行中に、障害物を回避する必要が生じた場合には、図示するように回避軌道が生成される。
行動計画生成部123は、例えば、目標軌道の候補を複数生成し、安全性と効率性の観点に基づいて、その時点での最適な目標軌道を選択する。
ゲート通過制御部124は、ゲート選択部124Aと、第1ゲート通過制御部124Bと、第2ゲート通過制御部124Cとを有する。ゲート通過制御部124の詳細については後述する。ゲート通過制御部124は、「車両制御部」の一例である。
第2制御部140は、走行制御部141を備える。走行制御部141は、行動計画生成部123によって生成された目標軌道を、予定の時刻通りに自車両Mが通過するように、走行駆動力出力装置200、ブレーキ装置210、およびステアリング装置220を制御する。
走行駆動力出力装置200は、車両が走行するための走行駆動力(トルク)を駆動輪に出力する。走行駆動力出力装置200は、例えば、内燃機関、電動機、および変速機などの組み合わせと、これらを制御するECUとを備える。ECUは、走行制御部141から入力される情報、或いは運転操作子80から入力される情報に従って、上記の構成を制御する。
ブレーキ装置210は、例えば、ブレーキキャリパーと、ブレーキキャリパーに油圧を伝達するシリンダと、シリンダに油圧を発生させる電動モータと、ブレーキECUとを備える。ブレーキECUは、走行制御部141から入力される情報、或いは運転操作子80から入力される情報に従って電動モータを制御し、制動操作に応じたブレーキトルクが各車輪に出力されるようにする。ブレーキ装置210は、運転操作子80に含まれるブレーキペダルの操作によって発生させた油圧を、マスターシリンダを介してシリンダに伝達する機構をバックアップとして備えてよい。なお、ブレーキ装置210は、上記説明した構成に限らず、走行制御部141から入力される情報に従ってアクチュエータを制御して、マスターシリンダの油圧をシリンダに伝達する電子制御式油圧ブレーキ装置であってもよい。
ステアリング装置220は、例えば、ステアリングECUと、電動モータとを備える。電動モータは、例えば、ラックアンドピニオン機構に力を作用させて転舵輪の向きを変更する。ステアリングECUは、走行制御部141から入力される情報、或いは運転操作子80から入力される情報に従って、電動モータを駆動し、転舵輪の向きを変更させる。
[ゲート通過制御部の詳細]
ゲート選択部124Aは、自車両Mの乗員が所定の動作を行うことによって通過することが可能な対象ゲート(ETC車載器40を利用しない一般ゲート)を選択する。所定の動作とは、利用券(媒体)を受け取る動作や、精算処理を行う動作である。第1ゲート通過制御部124Bは、自車両Mの位置と、第1地図情報54または第2地図情報62のうち少なくとも一方とに基づいて、走行駆動力出力装置200、ブレーキ装置210、およびステアリング装置220を制御して、ゲート選択部124Aにより選択されたゲートに進入するように自車両Mを制御する。
ゲート選択部124Aは、自車両Mの乗員が所定の動作を行うことによって通過することが可能な対象ゲート(ETC車載器40を利用しない一般ゲート)を選択する。所定の動作とは、利用券(媒体)を受け取る動作や、精算処理を行う動作である。第1ゲート通過制御部124Bは、自車両Mの位置と、第1地図情報54または第2地図情報62のうち少なくとも一方とに基づいて、走行駆動力出力装置200、ブレーキ装置210、およびステアリング装置220を制御して、ゲート選択部124Aにより選択されたゲートに進入するように自車両Mを制御する。
第2ゲート通過制御部124Cは、走行駆動力出力装置200、ブレーキ装置210、およびステアリング装置220を制御して、位置特定部110により特定された目標位置に自車両Mを接近させる。接近とは、例えば、運転席側のドアを目標位置に数十cmから1m程度接近させることである。
図4は、ゲート通過制御部124により実行される処理の流れを示すフローチャートである。本フローチャートの処理は、料金所イベントが起動したときに実行される。例えば、行動計画生成部123は、料金所から所定距離手前で料金所イベントを起動させる。また、第2地図情報62に料金所イベントを起動させる位置を示す起動位置が対応付けられている場合、自車両Mが起動位置に対応する位置に到達した場合に、行動計画生成部123は、料金所イベントを起動させる。そして、ゲート通過制御部124が処理を開始する。
まず、ゲート選択部124Aが、自車両Mが通過するゲートを選択する(ステップS100)。ゲート選択部124Aは、ETC車載器40の検出部の結果に基づいて、ETCカードが装着部に装着されていないと判定した場合、自車両Mが通過するゲートとして一般ゲートを選択する。一般ゲートが選択された場合、以降の処理が実行される。なお、ETC車載器40の検出部の結果に基づいて、ETCカードが装着部に装着されていると判定された場合、本フローチャートの処理は終了する。
次に、第1ゲート通過制御部124Bが、ステップS100で選択されたゲートから所定の距離に自車両Mが到達するまで待機する(ステップS102)。自車両Mがゲートから所定の距離に到達すると、位置特定部110が、カメラ10により撮像された画像の解析結果を物体認識装置16から取得する(ステップS104)。次に、位置特定部110は、ステップS104で取得した画像の解析結果に基づいて、目標位置を特定することができたか否かを判定する(ステップS106)。
図5は、自車両Mがゲートに近づく場面の一例を示す図である。以下、必要に応じてXYZ座標系を用いて図示および説明を行う。X方向およびY方向は、略水平面に沿う方向である。X方向は、料金所のゲートを通過する際に自車両Mが進行する進行方向であり、Y方向は、X方向と交差する方向(例えば略直交する方向)である。Z方向は、X方向およびY方向とは交差する方向(例えば略直交する方向)である。また、以下の説明では、一例として自車両Mが一般道路から有料道路に進行する際の処理について説明する。
時刻tにおいて、自車両Mが起動位置に到達した場合、ゲート選択部124Aは、ETC車載器40からETC専用ゲートを利用することができるか否かを示す情報を取得する。ゲート選択部124Aは、例えば、ETC専用ゲートを利用することができないことを示す情報を取得した場合、一般ゲートであるゲート(2)を選択する。第1ゲート通過制御部124Bは、自車両Mの位置と、第1地図情報54または第2地図情報62のうち少なくとも一方とに基づいて、選択されたゲートに進入するように自車両Mを制御する。
時刻t+1において、自車両Mがゲートから所定の距離に到達すると、位置特定部110は、画像の解析結果に基づいて目標位置(利用券が発券される位置)を特定する。また、自車両Mが所定の距離に到達すると、第2ゲート通過制御部124Bが、自車両Mの速度を所定の速度(例えば10〜20km/h)以下に減速させる。これにより、位置特定部110は、目標位置をより精度よく特定することができる。
図4の説明に戻る。目標位置を特定することができた場合、第2ゲート通過制御部124Cが、自車両Mを目標位置に接近させるために、自車両Mに予め設定された第2基準位置Pvを第1基準位置Ptに接近させるように自車両Mを制御する(ステップS108)。
図6は、第1基準位置Ptおよび第2基準位置Pvについて説明するための図である。
図示する例は、時刻t+1における自車両Mと一般ゲート(2)に設けられた路側処理機250とを示している。路側処理機250は、利用券を発券する発券部252と、利用券が排出される発券孔253と、自車両Mが自装置に近づいてきたことを検知するセンサ254とを備える。路側処理機250は、センサ254によって車両が近づいてきたことが検知されると発券部252に利用券を発券させる。路側処理機250は、「ゲートに設けられた構造物」の一例である。
図示する例は、時刻t+1における自車両Mと一般ゲート(2)に設けられた路側処理機250とを示している。路側処理機250は、利用券を発券する発券部252と、利用券が排出される発券孔253と、自車両Mが自装置に近づいてきたことを検知するセンサ254とを備える。路側処理機250は、センサ254によって車両が近づいてきたことが検知されると発券部252に利用券を発券させる。路側処理機250は、「ゲートに設けられた構造物」の一例である。
例えば、位置特定部110は、物体認識装置16からカメラ10−1により撮像された画像の解析結果を取得する。そして、位置特定部110は、取得した解析結果に基づいて、発券部252の発券孔253(目標位置)からマイナスY方向に距離Lの位置を地上面に射影した位置を第1基準位置Ptとして特定する。第2基準位置Pvは、予め自動運転制御ユニット100に含まれる記憶装置に記憶されている。例えば、第2基準位置Pvは、自車両Mの右側面(右前端部)からマイナスY方向にLv1の距離、且つ自車両Mの前端部からマイナスX方向にLv2の距離の位置である。
自車両Mの第2基準位置Pvが第1基準位置Ptに(例えば数m程度)接近すると、すなわち自車両Mの運転席が目標位置に近づくと、開閉制御部112が、運転席のウインドシールド94を開放状態に制御する(ステップS110)。次に、位置特定部110は、物体認識装置16からカメラ10−2により撮像された画像の解析結果を取得し、この解析結果およびカメラ10−1により撮像された画像の解析結果に基づいて第1基準位置Ptの位置を補正する(ステップS112)。図7は、第2基準位置Pvが第1基準位置Ptに接近した場面の一例を示す図である。図示するように、第2基準位置Pvが第1基準位置Ptに接近した場合、カメラ10−2が発券孔253や利用券TKを正面(マイナスY方向)から撮像する。そして、物体認識装置16が、カメラ10−2により撮像された画像を解析して、発券孔253を認識することにより、より精度よく発券孔253を特定することができる。
図8は、発券孔253が認識される様子の一例を示す図である。図8(a)は、正面からカメラ10−2により路側処理機250が撮像された画像の一例を示す図である。図8(b)は、図8(a)の画像が物体認識装置16により解析された解析結果の一例を示す図である。例えば、物体認識装置16は、画像において、周辺の画素との輝度差が大きい画素、或いは画素群を特徴点(エッジ)として求め、特徴点から発券部252や、発券孔253の輪郭を認識する。これにより、目標位置である発券孔253や、利用券TKの位置が特定される。なお、発券部252付近にランプ等が設けられている場合、そのランプが目標位置として設定されてもよい。
次に、第2ゲート通過制御部124Cは、第2基準位置Pvを第1基準位置Ptに合致させて自車両Mを停車させる(ステップS114)。これにより、自車両Mの運転席が目標位置に合うように、自車両Mが停止する。なお、自車両Mの運転席が目標位置に近づいたときに、ウインドシールド94が開放状態に制御されることに代えて、自車両Mが停車した後に、ウインドシールド94が開放状態に制御されてもよい。
図9は、第2基準位置Pvと第1基準位置Ptとが合致した場面の一例を示す図である。第2基準位置Pvと第1基準位置Ptとが合致したときの自車両Mの位置は、車両の乗員が手を伸ばせば、発券部252により発券された利用券TKを受け取ることができる位置である。このように運転席のウインドシールド94が開放状態に制御され、発券部252に手が届く位置に自車両Mが停車することにより、車両の乗員は、発券部252により発券された利用券TKを容易に受け取ることができる。
なお、第2ゲート通過制御部124Cは、自車両Mの第2基準位置Pvを、第1基準位置Ptに対して、進行方向に関してのみ合致させてもよいし、自車両Mの進行方向および横方向に関して合致させてもよい。
次に、第2ゲート通過制御部124Cは、車両の乗員によって開閉操作部92が操作されウインドシールドを閉止状態にさせる指示がされるまで待機する(ステップS116)。開閉操作部92が操作されると、開閉制御部112は、ウインドシールド94を閉止状態に制御し(ステップS118)、自車両Mを発進させる(ステップS120)。すなわち、ウインドシールドを閉止状態にさせる指示がされることによって自車両Mが発進する。これにより、自車両Mは、自動運転時においてゲートを通過する際の利便性が向上する。
なお、発進ボタン32が押下された場合に自車両Mが発進してもよい。この場合、自車両Mが発進した後に、ウインドシールド94が自動で閉止状態に制御されてもよい。
一方、ステップS106で、目標位置を特定することができなかった場合、位置特定部110は、自車両Mがゲートに設けられたゲートバーに接近したか否かを判定する(ステップS122)。ゲートバーに接近していない場合、ステップS106の処理に戻る。ゲートバーに接近した場合、第2ゲート通過制御部124Cは、ゲートバーの手前で自車両Mを停車させる(ステップS124)。これにより本フローチャートの処理は終了する。
図10は、自車両Mがゲートバー256の手前で停車する場面の一例を示す図である。第2ゲート通過制御部124Cは、位置特定部110によって目標位置が特定されずに、自車両Mの前端とゲートバー256との距離が距離L1となった場合、自車両Mを停車させる。この場合、第2ゲート通過制御部124Cは、自車両Mを後方に移動させて、再度、目標位置を特定する処理を実行してもよい。また、自動運転制御ユニット100は、ハザードランプを点滅させてもよい。これにより、後方車両に利用券を取得することができていない状態であることを通知することができる。また、この場合、車両の乗員は、自車両Mから降車して利用券を取得してもよい。
ゲートバー256が存在しない場合では、第2ゲート通過制御部124Cは、自車両Mが路側処理機250を通過したときに自車両Mを停車させる。図11は、自車両Mが路側処理機250を通過した場面の一例を示す図である。自車両Mが路側処理機250を通過し、自車両Mの進行方向に関して第2基準位置Pvと路側処理機250のX方向の端部との距離が距離L2となった場合、第2ゲート通過制御部124Cは、自車両Mを停車させる。このように、自車両Mが第2基準位置Pvと第1基準位置Ptとが合致する位置で停車せずに、すなわち車両の乗員が利用券を受け取らずに、路側処理機250を通り過ぎることを抑制することができる。
上述した処理によって、一般ゲートを通過する際に、車両の乗員にとっての利便性を向上させることができる。
なお、上述した処理では、自車両Mが有料道路に進入する際の処理について説明したが、自車両Mが有料道路から退出する際についても同様に処理が実行されてもよい。
また、上述した例では、ゲートに路側処理機250が設けられているものとして説明したが、路側処理機250に代えて、ゲートにおいて精算処理を行う係員が存在する場合であっても、同様に処理が実行されてもよい。図12は、ゲートにおいて精算処理を行う係員が存在する場合の処理について説明するための図である。図示する例では、路側処理機250に代えて、建物260がゲートに設けられ、建物の中には精算処理等の各種処理を行う係員Hが在中しているものとする。建物260は、「ゲートに設けられた構造物」の一例である。
図12(a)は、自車両Mが建物260に近づいたときに、物体認識装置16が、建物260および建物260に在中する係員Hを認識した様子を示している。例えば、物体認識装置16は、画像において、周辺の画素との輝度差が大きい画素、或いは画素群を特徴点(エッジ)として求め、特徴点から建物260や、人物Hの輪郭を認識する。位置特定部110は、物体認識装置16の認識結果に基づいて、例えば、係員Hの領域の重心Cを取得し、取得した重心CからマイナスY方向に距離L3の位置を地上面に射影した位置を第1基準位置Pt1と特定する。重心Cは、「目標位置」の他の一例である。図12(b)は、第1基準位置Pt1を上面から見た図である。なお、位置特定部110は、建物260における窓の中心を目標位置として特定してもよい。
そして、第2ゲート通過制御部124Cは、自車両Mの第2基準位置Pvを、特定した第1基準位置Pt1に合致させるように自車両Mを制御する。このように、車両システム1は、路側処理機250に代えて、ゲートにおいて精算処理を行う係員Hが存在する場合であっても、車両の乗員にとっての利便性を向上させることができる。
以上説明した第1実施形態によれば、車両システム1は、ゲートに設けられた構造物における目標位置を認識し、認識した目標位置に、車両の運転席を合わせて停止させることにより、利用者にとっての利便性を向上させることができる。
<第2実施形態>
以下、第2実施形態について説明する。第1実施形態では、車両システム1が、カメラ10により撮像された画像の解析結果に基づいて、目標位置を特定するものとした。これに対して、第2実施形態では、車両システム1は、路側処理機250から送信された情報に基づいて、目標位置を特定する。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
以下、第2実施形態について説明する。第1実施形態では、車両システム1が、カメラ10により撮像された画像の解析結果に基づいて、目標位置を特定するものとした。これに対して、第2実施形態では、車両システム1は、路側処理機250から送信された情報に基づいて、目標位置を特定する。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
図13は、第2実施形態の路側処理機250Aと自車両Mとの処理について説明するための図である。路側処理機250Aは、発券部252等に加え、更に車両位置検出部270と、路側通信部280とを備える。車両位置検出部270は、例えば、照射光に対する散乱光を測定し、自車両Mまでの距離を検出するLIDARである。また、車両位置検出部270は、自車両Mの周辺にミリ波などの電波を放射すると共に、物体によって反射された電波(反射波)を検出して少なくとも物体の位置(距離および方位)を検出するレーダ装置であってもよい。また、車両位置検出部270は、発券孔253の位置に対する物体(例えば自車両Mの右側前端部)の位置(距離および方位)を導出する。路側通信部280は、車両位置検出部270により導出された情報を自車両Mに送信する。
位置特定部110は、自車両Mの通信装置20を介して路側通信部280から発券孔253の位置に対する自車両Mの位置を取得する。そして、位置特定部110は、発券孔253の位置に対する自車両Mの位置と、自車両Mの第2基準位置Pvと、第1基準位置Ptとに基づいて、第2基準位置Pvと第1基準位置Ptとの相対位置関係を特定する。
第2ゲート通過制御部124Cは、位置特定部110により特定された相対位置関係に基づいて、第1基準位置Ptと、第2基準位置Pvとが合致するように自車両Mを制御する。
第2ゲート通過制御部124Cは、位置特定部110により特定された相対位置関係に基づいて、第1基準位置Ptと、第2基準位置Pvとが合致するように自車両Mを制御する。
これにより、自車両Mの運転席を発券孔253に合わせることができるため、車両の乗員の利便性が向上する。
また、路側通信部280は、第1基準位置Ptと、第2基準位置Pvとが合致し、自車両Mが停止した後、車両の乗員によって発券部252から利用券が取得された場合、利用券が取得されたことを示す情報である処理完了情報を通信装置20に送信する。これにより、自動運転制御ユニット100は、利用券が車両の乗員によって取得されたことを認識する。この場合、第2ゲート通過制御部124Cが、自車両Mを発進させる制御を行って、開閉制御部112がウインドシールド94を閉止状態に制御する。また、この場合、開閉制御部112がウインドシールド94を閉止状態に制御した後に、第2ゲート通過制御部124Cが、自車両Mを発進させる制御を行ってもよい。
これにより、車両の乗員が利用券を取得した場合に、自車両Mが発進するため車両の乗員の利便性がより向上する。
なお、位置特定部110は、物体認識装置16の認識結果と、通信装置20により取得された情報との双方の情報に基づいて、第1基準位置を特定してもよい。これにより、より精度よく目標位置が認識される。
以上説明した第2実施形態によれば、第2ゲート通過制御部124Cが、路側処理機250から送信された位置情報に基づいて、第1基準位置Ptと、第2基準位置Pvとが合致するように自車両を制御することにより、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
<第3実施形態>
以下、第3実施形態について説明する。第1実施形態では、自車両Mが目標位置で停止した後、開閉操作部92が操作された場合に発進するものとした。これに対して、第2実施形態では、自車両Mが目標位置で停止した後、利用券が収納部に収納された場合に発進する。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
以下、第3実施形態について説明する。第1実施形態では、自車両Mが目標位置で停止した後、開閉操作部92が操作された場合に発進するものとした。これに対して、第2実施形態では、自車両Mが目標位置で停止した後、利用券が収納部に収納された場合に発進する。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
図14は、収納ユニット300の機能構成を示す図である。収納ユニット300は、例えば、収納部302と、収納検知部304とを含む。収納部302は、例えば、インストルメントパネルや、センターコンソール、フロンドウインドシールドの上部(例えばサンバイザー)等に設けられる。収納部302には、車両の乗員が受け取った利用券が収納される。収納検知部304は、収納部302に利用券が収納されたことを検知する。収納検知部304は、例えば、光透過型の物体認識センサである。また、収納検知部304は、静電容量センサや、重量センサ等であってもよい。収納検知部304は、検知結果を自動運転制御ユニット100に出力する。
第2ゲート通過制御部124Cが、目標位置に自車両Mを停車させた後、収納部302により利用券が収納されていない状態から収納された状態に変化したことを示す情報を収納検知部304から取得した場合、車両の乗員が利用券を受け取ったと推定して停車させた自車両Mを発進させる。このように、車両の乗員が、利用券を受け取り、収納部302に利用券を収納した場合に自車両Mを発進させることにより、利用者にとっての利便性が向上する。
また、開閉制御部112は、目標位置に自車両Mを停車させた後、収納部302により利用券が収納されていない状態から収納された状態に変化したことを示す情報を収納検知部304から取得した場合、ウインドシールド94を閉止状態に制御してもよい。
以上説明した第3実施形態によれば、自車両Mが目標位置で停止した後、利用券が収納部に収納された場合に発進することにより、より利用者にとっての利便性が向上する。
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
1‥車両システム、10‥カメラ、16‥物体認識装置、20‥通信装置、90…車室内カメラ、92‥開閉操作部、94‥ウインドシールド、100‥自動運転制御ユニット、110‥位置特定部、112‥開閉制御部、120‥第1制御部、121‥外界認識部、122‥自車位置認識部、123‥行動計画生成部、124A…ゲート選択部、124B…第1ゲート通過制御部、124C‥第2ゲート通過制御部、140…第2制御部、141‥走行制御部、250‥路側処理機、253‥発券孔、260‥建物、280‥路側通信部
Claims (20)
- ゲートに設けられた構造物における目標位置を認識する認識部と、
前記認識部により認識された目標位置に、車両の運転席を合わせて停止させる車両制御部と、
を備える車両制御システム。 - 前記ゲートは、車両の乗員が所定の動作を行うことによって通過することが可能な対象ゲートである、
請求項1記載の車両制御システム。 - 前記目標位置は、前記ゲートに設けられた発券機により利用券が発券される位置である、
請求項1または請求項2記載の車両制御システム。 - 前記目標位置は、前記ゲートにおいて精算処理を行う係員の存在する位置である、
請求項1または請求項2記載の車両制御システム。 - 車両周辺を撮像する撮像部を更に備え、
前記認識部は、前記撮像部により撮像された画像を解析して、前記目標位置を認識する、
請求項1から4のうちいずれか1項に記載の車両制御システム。 - 前記ゲートに設置された機器と通信する通信装置を更に備え、
前記認識部は、前記通信装置が前記機器から取得した情報に基づいて、前記目標位置を認識する、
請求項1から4のうちいずれか1項に記載の車両制御システム。 - 前記車両制御部は、前記車両が前記ゲートから所定距離の位置に到達した場合に、前記車両の速度を所定速度以下に制御する、
請求項1から6のうちいずれか1項記載の車両制御システム。 - 前記車両制御部は、前記目標位置に対して、前記車両の進行方向に関して前記車両の運転席を合わせて停止させる、
請求項1から7のうちいずれか1項に記載の車両制御システム。 - 前記車両制御部は、前記目標位置に対して、前記車両の横方向に関して前記車両の運転席を合わせて停止させる、
請求項8記載の車両制御システム。 - 前記車両の運転席側のドアに設けられたウインドシールドの開閉を制御する開閉制御部を更に備え、
前記開閉制御部は、前記車両が前記目標位置に運転席を合わせて停止した場合に前記ウインドシールドを開放状態に制御する、
請求項1から9のうちいずれか1項記載の車両制御システム。 - 前記開閉制御部は、前記車両が前記目標位置に運転席を合わせて停止した後、前記車両が発進した場合に前記ウインドシールドを閉止状態に制御する、
請求項10記載の車両制御システム。 - 前記車両の乗員の操作を受け付ける受付部をと更に備え、
前記車両制御部は、前記車両が前記目標位置に運転席を合わせて停止した後、前記受付部の操作に基づいて前記ウインドシールドが閉止される制御が実行された場合に前記車両を発進させる、
請求項10記載の車両制御システム。 - 前記通信装置により前記機器から処理完了を示す情報が取得された場合に、前記車両の運転席側のドアに設けられたウインドシールドを閉止状態に制御する開閉制御部を更に備える、
請求項6記載の車両制御システム。 - 前記車両制御部は、前記車両を停止させた後、前記通信装置により前記機器から処理完了を示す情報が取得された場合に前記車両を発進させる、
請求項6または請求項13記載の車両制御システム。 - 前記車両の乗員が受け取った媒体が収納される収納部と、
前記収納部により前記媒体が収納されているか否かを検知する検知部と、
を更に備え、
前記車両制御部は、前記目標位置に車両の運転席が合わせて停止した後、前記収納部により前記媒体が収納されていない状態から収納された状態に変化したことが、前記検知部によって検知された場合に前記車両を発進させる、
請求項1から14のうちいずれか1項記載の車両制御システム。 - 前記車両の乗員が受け取った媒体が収納される収納部と、
前記収納部により前記媒体が収納されているか否かを検知する検知部と、
前記目標位置に車両の運転席が合わせて停止した後、前記車両の運転席側のドアに設けられたウインドシールドが開放状態である場合において、前記収納部により前記媒体が収納されていない状態から収納された状態に変化したことが、前記検知部によって検知された場合に前記ウインドシールドを閉止状態に制御する開閉制御部と、を更に備える、
請求項1から14のうちいずれか1項記載の車両制御システム。 - 前記車両制御部は、前記車両がゲートを通過しようとする際に、前記認識部により目標位置が認識されなかった場合、前記車両を停止させる、
請求項1から16のうちいずれか1項に記載の車両制御システム。 - 前記認識部は、更に前記ゲートに設けられたゲートバーの位置を認識し、
前記車両制御部は、前記認識部により目標位置が認識される前に、前記ゲートバーに接近した場合に前記車両を停止させる、
請求項1から17のうちいずれか1項記載の車両制御システム。 - コンピュータが、
ゲートに設けられた構造物における目標位置を認識し、
前記認識された目標位置に、車両の運転席を合わせて停止させる処理を実行する、
車両制御方法。 - コンピュータに、
ゲートに設けられた構造物における目標位置を認識し、
前記認識された目標位置に、車両の運転席を合わせて停止させる、
車両制御プログラム。
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JP2018135072A (ja) * | 2017-02-23 | 2018-08-30 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 車両制御装置、車両制御方法、プログラム及びそれを記録した記録媒体 |
JP2019219730A (ja) * | 2018-06-15 | 2019-12-26 | クラリオン株式会社 | 走行支援装置、及び走行支援方法 |
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2016
- 2016-12-27 JP JP2016253951A patent/JP2018106543A/ja active Pending
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