JP2018106436A - 操作機構 - Google Patents

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Hiroyuki Koyama
裕幸 小山
谷本 学
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学 谷本
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Abstract

【課題】第1操作機構を操作できない状態でも、第2操作機構により操作対象を繰り返し操作できるようにする。
【解決手段】第1操作機構により回転可能な嵌合部材にスプライン嵌合したロッド部材と、第2操作機構とを接続する接続部材は、ロッド部材を支持する基体の第1係合部と係合して一方側へ移動することを抑制し、基体の第1係合部との係合解除により基体に対する相対移動を許容する第2係合部を有する。ロッド部材は、第1係合部と第2係合部との係合により接続部材の相対移動が抑制された状態で、第1操作機構の駆動によって回転することにより、操作対象に対する第1の操作を行い、第1係合部と第2係合部との係合が解除されて、第2操作機構の操作によって接続部材が相対移動することにより、操作対象に対する第2の操作を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、対象物を操作する操作機構に関する。
通常用いられる操作機構に不具合が生じるなどの緊急用の操作機構を更に設けるなど、重要な操作対象物を操作する装置には、主の操作機構の他に補助的な操作機構を設けることが必要な場合がある。つまり、操作装置においては、一つの操作対象に対して第1操作機構と、第2操作機構とのそれぞれで操作可能な操作機構が必要な場合がある。例えば、特許文献1には、このような技術の一例として、自動車のパーキングブレーキを操作する電動式のケーブル駆動装置が開示されている。
このケーブル駆動装置は、第1操作機構としての電動操作機構と、第2操作機構としての緊急解除機構とを備えている。このケーブル駆動装置では、通常は、電動操作機構によりケーブルが操作されることで、自動車のパーキングブレーキのロックとロック解除とを行い、電動操作機構が故障した場合などに、緊急解除機構によりケーブルを操作して、パーキングブレーキのロック解除を行う。
特開2011−179686号公報
特許文献1に記載のケーブル駆動装置では、緊急解除機構を使用してパーキングブレーキのロック解除を行った後、再び緊急解除機構を使用するためには、キャッチ部材と制御ロッドとを直接操作して嵌合させる必要がある。例えば、電源が喪失した場合に緊急解除機構を操作した場合には、直接操作してキャッチ部材と制御ロッドとを嵌合させる必要がある。
すなわち、特許文献1に記載のケーブル駆動装置は、第1操作機構が故障などにより使用できない場合は、第2操作機構により一度だけケーブルを操作でき、再び第2操作機構を操作することが難しい。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、第1操作機構と第2操作機構とにより操作対象を操作できる状態を容易に繰り返すことができる操作機構を提供することを目的とする。
本発明の操作機構は、操作対象を操作する操作機構であって、ロッド部材と、前記ロッド部材を支持する支持部と、第1係合部と、を有する基体と、前記ロッド部材の外側にスプライン嵌合し、回転することによって前記ロッド部材を軸回りに回転させる嵌合部材と、前記ロッド部材の一端側に接続し、前記操作対象に力を伝達する伝達部材と、第1操作部と、前記第1操作部の操作により前記嵌合部材を回転させる駆動部と、を有する第1操作機構と、第2操作部と、前記第2操作部の操作により前記ロッド部材を前記嵌合部材に対して相対移動させる移動部と、を有する第2操作機構と、前記ロッド部材の他端側に接続するロッド部材側接続部と、前記第2操作機構に接続する第2操作機構側接続部と、を有する接続部材と、を備え、前記接続部材は、前記第1係合部と係合して前記接続部材の一方側へ移動することを抑制し、前記第1係合部との係合解除により前記接続部材の前記基体に対する相対移動を許容する第2係合部を有し、前記ロッド部材は、前記第1係合部と前記第2係合部との係合により前記接続部材の相対移動が抑制された状態で、前記第1操作機構の駆動によって前記ロッド部材が回転することにより、前記操作対象に対する第1の操作を行い、前記第1係合部と前記第2係合部との係合が解除されて、前記第2操作機構の操作によって前記接続部材が前記基体に対して相対移動することにより、前記操作対象に対する第2の操作を行う。
本発明によれば、第1操作機構が操作できない場合でも、第2操作機構により操作対象を繰り返し操作できる。
本発明の実施の形態に係る操作機構を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る操作機構の接続部材の要部を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る操作機構の第1操作機構による動作を示す図である。 本発明の実施の形態に係る操作機構の第2操作機構による引き動作を示す図である。 本発明の実施の形態に係る操作機構の第2操作機構における接続部材の動作を示す図である。 本発明の実施の形態に係る操作機構の第2操作機構における接続部材の動作を示す図である。 本発明の実施の形態に係る操作機構の第2操作機構による引き動作を示す図である。 本発明の実施の形態に係る操作機構の第2操作機構における接続部材の戻り動作を示す図である。 本発明の実施の形態に係る操作機構の第2操作機構における接続部材の戻り動作を示す図である。 本発明の実施の形態に係る操作機構の第2操作機構により押圧する戻り動作を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
<操作機構の構成>
本発明の実施の形態に係る操作機構は、接続された操作対象を操作する。
図1は、本発明の実施の形態に係る操作機構の断面を示す図である。
本実施の形態では、操作機構10は、操作対象であるケーブル2を矢印D1方向に操作する、一つの操作対象を2つの操作機構で操作する操作機構体であり、2つの操作機構のそれぞれで操作対象を独立して操作できる。
本実施の形態では、操作機構10は、接続された操作対象物が操作されるものであれば、どのような対象にも適用できる。例えば、操作対象物として、操作機構10に変速機などの装置或いは機構や、操作用のワイヤ或いはロッド等を接続して、ワイヤ或いはロッドを引いたり戻したり(押したり)するなど、操作対象を動かす操作を行う構成としてもよい。
本実施の形態の操作機構10では、操作対象であるケーブル2には図示しない電動のパーキングブレーキと接続している。操作対象としてのケーブル2を、パーキングブレーキ操作を行うプルケーブルとして説明する。なおパーキングブレーキは、ドラムブレーキ等の周知のブレーキ機構でよく、ケーブル2を引いたり戻したりすることで、ブレーキシューとブレーキドラムとが離間或いは接触することで、ブレーキの解除状態、或いはブレーキ作動状態となる。
操作機構10は、ケーブル2の一端に接続され、ケーブル2を引き操作をおこなう。操作機構10は、パーキングブレーキの制動操作を電動で操作する。操作機構10に接続されるケーブル2は、他端が接続するパーキングブレーキの付勢部材により常時、パーキングブレーキ側に引かれた状態で配置され、操作機構10によるケーブル2の戻し操作によりパーキングブレーキを解除状態とすることができる。
操作機構10は、ケーブル2を操作する第1操作機構60と、ケーブル2を第1操作機構60とは別の機構で操作する第2操作機構70とを有する。操作機構10は、第1操作機構60が操作できない場合でも、第2操作機構70により操作対象であるケーブル2を操作できる。
操作機構10は、ロッド部材20と、支持部32及び第1係合部34を有する基体30と、嵌合部材40と、伝達部材50と、第1操作機構60と、第2操作機構70と、第2係合部86を有する接続部材80と、を備える。
ロッド部材20は、長さを有する部材であり、第1操作機構60または第2操作機構70により操作される。ロッド部材20は、第1操作機構60および第2操作機構70が与えた駆動力を、伝達部材50を介してケーブル2に伝達する。ロッド部材20は、一端側に伝達部材50が接続され、伝達部材50を介して操作対象であるケーブル2に接続される。
ロッド部材20は、一端側に伝達部材側ネジ部22を有し、この伝達部材側ネジ部22を介して伝達部材50と相対移動できる状態で接続される。
ロッド部材20の他端側には、接続部材80が接続されている。ロッド部材20の他端部24は、接続部材80のロッド側接続部82が接続している。ロッド部材20と接続部材80とは、接続部材80がロッド部材20の軸方向に移動した場合にはロッド部材20がその軸方向に移動し、ロッド部材20が回転した場合にはロッド部材20と接続部材80が相対回転する嵌合構造を構成している。本実施の形態においては、接続部材80のロッド側接続部82は、ロッド部材20の他端部24において接続部材80を同軸上に位置するように内嵌させている。
本実施の形態では、ロッド部材20は、一端側に伝達部材50とねじ係合する構造である伝達部材側ネジ部22が設けられている。ロッド部材20は、一端側に開口部を有する筒状に構成され、筒状の内周面には伝達部材側ネジ部22としての雌ネジ部が形成されている。ロッド部材20の伝達部材側で開口する開口部には、伝達部材50の他端部54が挿入され、他端部54の外周に設けられた雄ネジ部であるネジ嵌合部51と伝達部材側ネジ部22とが螺合する。なお、ネジ嵌合部51と伝達部材側ネジ部22とにより構成される螺合構造は、一方が回転することにより他方が相対移動することができれば、ネジ嵌合部51と伝達部材側ネジ部22とネジ溝を有する必要はない。
ロッド部材20は、角筒状に形成されている。ロッド部材20は、嵌合部材40に対して、スラスト方向にのみに移動が拘束される。ロッド部材20は、嵌合部材40とスプライン嵌合をすることにより、ロッド部材20の軸方向に嵌合部材40と相対移動し、ロッド部材20の軸方向と垂直な方向には嵌合部材40との相対移動が抑制されている。ロッド部材20は、外面に嵌合部材40の被係合部と係合する長さを有する係合部が設けられ角形の筒体として六角形状の筒体の外形を有しているが、三〜五角形状、七角形以上の多角形状、或いは、楕円形状の筒体としてもよい。
ロッド部材20は、嵌合部材40にスラスト方向にのみ移動自在に挿通された状態で、基体30の支持部32で支持される。ロッド部材20は、支持部32に対して軸回りに回転可能であり、且つ、軸方向に移動自在に支持される。
基体30には、ロッド部材20、嵌合部材40、伝達部材50、第1操作機構60の一部、第2操作機構70の一部、接続部材80、及び付勢部材90等の各部が設けられている。基体30では、支持部32で支持されるロッド部材20と、ケーブル2、伝達部材50と、接続部材80と、移動部72とが配置される。
基体30は、第1操作機構60を収容する収容部位と第2操作部材70を収容する収容部33を有する。
収容部33では、接続部材80の両側で接続部材80の移動を案内する案内壁部33aに、第1係合部34が設けられている。第1係合部34は、案内壁部33aにおいて、接続部材80側から離間する方向に傾斜する傾斜面として形成される。第1係合部34である傾斜面は、接続部材80の移動方向に対して角度を有する。
第1係合部34は、接続部材80の移動によって接続部材80の第2係合部86と係合する。
第1係合部34は、第2係合部86と係合することにより、基体30に対して相対移動する接続部材80の移動を抑制した状態で、第1操作機構60の駆動によりロッド部材20を回転可能にする。また、第1係合部34は、第2係合部86との係合が解除された場合に、第2操作機構70の操作によって接続部材80の基体30に対する相対移動を可能にする。
嵌合部材40は、ロッド部材20の外側にスプライン嵌合し、回転することによってロッド部材20を軸回りに回転させる。嵌合部材40は、ロッド部材20を、嵌合部材40の中心軸と同軸の軸方向(スラスト方向)に移動自在な状態で、且つ、同軸周りの回転を規制した状態で支持している。
嵌合部材40は、ここでは、その中央部に設けられた嵌合孔でロッド部材20とスプライン嵌合する。嵌合部材40は、ロッド部材20の周囲に配置される平ギア41を有し、基体30に支持される。本実施の形態では、嵌合部材40は、平ギア41に片ボスが形成された形状をなし、基体30の支持部32によって周回り方向に配置されたベアリングを介してボス部の外周が支持されている。
嵌合部材40は、ロッド部材20と伝達部材50とが同軸心として配置されている。
嵌合部材40の平ギア41は、第1操作機構60の駆動部66を構成する中継ギア65に歯合している。嵌合部材40は、中継ギア65の回転により、ロッド部材20とともに回転する。
伝達部材50は、ロッド部材20の一端側に接続し、操作対象であるケーブル2に、ロッド部材20側からの駆動力を伝達する。伝達部材50を介したロッド部材20側からケーブル2への駆動力の伝達はどのような伝達形態であってもよい。本実施の形態では、嵌合部材40を介して駆動部66からロッド部材20に伝達された回転運動を、直線運動に変換して操作対象に伝達する。
伝達部材50は、挿入部30a内で、ケーブル2の軸方向の移動に伴いケーブル2と一体的に移動可能に設けられている。
伝達部材50は、本実施の形態では、外周にネジ嵌合部51としての雄ねじが形成された円柱状の本体部分を有し、本体部分の一端部側でケーブル2の端部に接続される。伝達部材50は、ネジ嵌合部51を有する本体部分の他端部54でロッド部材20に接続されている。
伝達部材50は、軸回り方向の回転が規制された状態で、ロッド部材20の軸回りの回転によって、ロッド部材20に対して軸方向に相対移動可能に配置される。
伝達部材50では、ネジ嵌合部51を有する本体部分の一端側に、角形のスライダ52が固定されている。このスライダ52を介してケーブル2の端部が伝達部材50に固定される。
スライダ52は、挿入部30aにより、伝達部材50の軸回りの回転が規制され、挿入部30aの軸方向に移動が案内されている。ここでは、挿入部30aの中空部の内壁の横断面形状は、スライダ52の外形に対応した形状であり、多角形状となっている。挿入部30aは、先端に設けられた端壁部にケーブル2が挿通される挿通孔が設けられ、スライダ52が基体30から抜けることがない。
伝達部材50は、挿入部30a内において、軸回りの回転を拘束された状態で、延在方向、つまり軸方向に移動可能に配置されている。
第1操作機構60は、操作対象のケーブル2を操作する機構であり、第1操作部62と、駆動部66とを有する。
本実施形態においては、第1操作機構60は、電動でケーブル2を操作する機構であり、操作機構10において、通常時にケーブル2を操作する際に用いられる機構である。第1操作機構60は、操作機構10におけるケーブル2の引き操作或いは引き戻し操作を電動で行う。第1操作機構60は操作対象であるケーブル2の引き長さ、引き戻し長さを調整することもできる。
第1操作部62は、操作者等により直接操作される部位である。具体的には、第1操作部62は、駆動部66のモータ61への電力供給を決定するスイッチ或いはレバー等により構成される。第1操作部62としてのスイッチの操作によって、図示しない制御部を介して、モータ61への電力供給オン/オフ、モータ61の正回転駆動、或いは、モータ61の逆回転駆動を行う。第1操作部62は、モータ61を駆動して、嵌合部材40を正回転あるいは逆回転させる。
駆動部66は、第1操作部62の操作により嵌合部材40を回転させる。本実施形態では、駆動部66は、第1操作部62の操作により駆動制御されるモータ61と、出力ギア63と、中継ギア65とを含む。
モータ61は、図示しない電源部からの電力供給により駆動し、モータ61の出力軸に固定された出力ギア63を正転、逆転させる。
出力ギア63は、中継ギア65を介して嵌合部材40の平ギア41に接続され、出力ギア63の回転力は、中継ギア65を介して平ギア41に伝達され、出力ギア63の回転により平ギア41、つまり、嵌合部材40は回転する。
第2操作機構70は、第1操作機構60に替えて操作対象であるケーブル2を操作可能な機構である。
第2操作機構70は、第1操作機構60が動作不能である場合等、第1操作機構60を用いることなく、ケーブル2を操作してパーキングブレーキを操作可能な緊急解除機構として機能することもできる。第2操作機構70が、緊急解除機構である場合には、第2操作機構70は、ドライバ等の操作者が手動で操作を行える機構とすることが望ましい。
第2操作機構70は、第2操作部71と、第2操作部71の操作によりロッド部材20を嵌合部材40に対して相対移動させる移動部72とを有する。なお、第2操作部71と移動部72とは一体的に構成してもよい。第2操作機構70では、ケーブル2を引いた状態と、引き戻した状態の2つの状態とすることを可能とする。
第2操作機構70における移動部72は、接続部材80に接続され、移動部72が移動することにより、接続部材80を基体30に対して相対移動させる。この接続部材80の基体30に対する相対移動により、ロッド部材20が、嵌合部材40に対して相対移動する。第2操作機構70は、接続部材80を介して操作対象としてのケーブル2を操作する。
移動部72は、第2操作部71の操作により、ロッド部材20を嵌合部材40に対して相対移動させるものであればどのように構成されてもよい。例えば、移動部72は、遠隔操作が可能なロッドまたはワイヤ等の長尺部材により構成することができる。第2操作部71は、基体30に対して取り付け可能であり、移動部72であるワイヤに接続された回動可能なレバーとすることもできる。このレバーは手動により操作可能に構成され、引き操作等をすることによりワイヤを引き、ワイヤを戻すことで付勢部材90により移動部72をもとの状態に戻すことができる。本実施の形態では、移動部72としてのワイヤが接続部材80に接続されるので、第2操作部71を操作することにより、ワイヤを引いたり戻したりすることにより接続部材80を基体30に対して相対移動させる。
操作機構10は、ブレーキ機構に適用しており、ロッド部材20が、第1係合部34と第2係合部86とが係合することにより接続部材80の相対移動が抑制された状態で、第1操作機構60の駆動によって回転して、操作対象であるケーブル2を操作し、第1操作としてのブレーキの作動と解除とを行う。また、第2操作機構70の操作によって第1係合部34と第2係合部86との係合が解除されると、接続部材80が相対移動することにより、ロッド部材20は、第2の操作としてのブレーキの作動と解除を行う。
<接続部材80の概要>
接続部材80は、ロッド部材20と第2操作機構70とを接続し、基体30に対して相対移動可能に配置される。接続部材80は、第2操作機構70の操作によって、ロッド部材20を基体30に対して相対移動させる。本実施の形態では、接続部材80は、接続部材80の移動部72側において、接続部材80と同軸として設けられて付勢部材90によって、ロッド部材20側に付勢される。
接続部材80は、第1操作機構60により嵌合部材40が回転してロッド部材20が回転された際にロッド部材20が接続部材80に対して相対回転できる状態で、第2操作機構70とロッド部材20と接続する。接続部材80は、付勢部材90或いは、ケーブル2を介したパーキングブレーキが有するブレーキ作動状態を解除する付勢部材によって、ロッド部材20側に付勢された状態となっている。第2係合部86は、これらの付勢力によって、第1係合部34に係合させる方向に、接続部材80およびロッド部材20が付勢される。これにより第1係合部34と第2係合部86の係合状態が維持され、接続部材80の移動が規制される。
図2は、接続部材80の要部構成を示す斜視図である。なお、接続部材80は、中空の直方体状に形成されているが、図2では便宜上、筐体である接続部本体81の上面部分側から透視した状態で、その内部構成を示している。また、本実施の形態では、介在部材87を接続部材80に配置した構成としているため、図2では、接続部材80とともに介在部材87を示す。
接続部材80は、ロッド部材20の他端側に接続するロッド部材側接続部82と、第2操作機構70に接続する第2操作機構側接続部84と、第1係合部34と係合可能な第2係合部86を有する。接続部材80は、ロッド部材20に対して第2操作機構70からの駆動力を伝達する。接続部材80は、第1係合部34との係合による係合状態とその係合が解除された解除状態と間を遷移できる係合機構とすることができ、係合状態においては第2操作機構70からの駆動力のロッド部材20への伝達が抑制され、解除状態においては第2操作機構70からの駆動力をロッド部材20へ伝達する。また、接続部材80は、前記係合状態においては、第1操作機構60の駆動力によるロッド部材20の動作を許容する許容状態にあることができる。前記許容状態を構成する機構は、特に限定されず、ロッド部材20が直接または間接的に接続部材80と摺動し、その摺動方向が接続部材80の移動方向と略垂直な面上になる摺動部を有することができる。接続部材80は、図2に示すように、第2係合部86を有する接続部本体81と、ロッド部材20の他端側に接続するロッド側接続部82と、第2操作機構70に接続する第2操作機構側接続部84と一体の摺動部85と、係合補助部材89と、補助付勢部材92とを有する。接続部材80は、1部材で構成することも可能であるが、複数の部材で構成することもできる。
本実施の形態では、接続部材80は、ロッド部材20の軸方向に沿って配置され、ロッド側接続部82及び第2操作機構側接続部84は、第2操作機構70とロッド部材20との間に介在してロッド部材20の軸方向に沿って配置される。また、本実施の形態では、接続部材80内に、介在部材87を配置した構成となっている。
接続部材80は、図1に示すように、ロッド部材側接続部82がロッド部材20に接続され、第2操作機構側接続部84が第2操作機構70の移動部72に接続されている。
接続部本体81は、基体30に対して摺動自在に配置され、具体的には、基体30の凹状の収容部33内で、移動方向で離間する両端側にそれぞれ、ロッド側接続部82と、第2操作機構側接続部84とが一部を突出させた状態で配置されている。ロッド部材20が嵌合部材40に対してロッド部材20の軸方向に相対移動できることから、接続部本体81は嵌合部材40に対しても相対移動することができる。
接続部本体81は、図2に示すように、基体30に対して摺動自在に配置される矩形箱状に形成されている。接続部本体81は、第1操作機構60による操作の際には、第2係合部86を第1係合部34と係合させた状態とすることで、ロッド部材20が軸回り方向に回転可能な状態で、基体30に対してロッド部材20を所定の位置に位置させる。接続部本体81は、一端壁部81aにロッド側接続部82が挿通する貫通孔が形成され、一端壁部81aと平行に立設する他端壁部81bには、第2操作機構側接続部84が挿通する挿通孔が形成されている。接続部本体81の両側壁部81c、81dのそれぞれには開口811が形成され、この開口811を第2操作機構側で仕切る辺部に、傾斜面である第2係合部86が形成されている。
第2係合部86は、第1係合部34と係合して接続部材80の一方側(例えば、押し方向側。図1中左側)へ移動することを抑制し、第1係合部34との係合解除により接続部材80の基体30に対する相対移動を許容する。すなわち、第2係合部86と第1係合部34との係合解除によって、接続部材80は、基体30に対して相対的に、一方側への移動あるいは一方側と反対側への移動を行うことができる。
ここでは、第2係合部86と第1係合部34との係合関係は、介在部材87を介して係合して行われ間接的な係合状態と、介在部材87の介在なしに係合する直接的な係合状態とを有する。また、介在部材87の移動位置により、第2係合部86と第1係合部34との係合と係合解除とを行うことができる。例えば、介在部材87は、位置によって、第2係合部86と第1係合部34との直接係合状態と、介在部材87の離脱による第2係合部86と第1係合部34と係合解除状態と、介在部材87を介した第2係合部86と第1係合部34との間接係合状態とを、構成することができる。
ロッド側接続部82は、ロッド部材20の長手方向に延在する棒状に形成される。ロッド側接続部82は、ロッド部材20の軸まわり方向への回転によっては接続部材80の接続部本体81が回転せず、且つ、ロッド部材20の軸方向への移動に伴い接続部材80が移動可能となるように、ロッド部材20に接続される。ロッド側接続部82は、ロッド部材20の軸まわり方向へ回転するときに接続部材80と摺動する摺動面と、ロッド部材20の軸方向への移動するときに接続部材80と係合する係合面とを有する。
本実施の形態では、ロッド側接続部82は、接続部本体81内に軸まわりに回転可能に配置された円柱状の頭部82aと、頭部82aから軸方向に突出する軸部82bとにより構成される。頭部82aは、軸部82bより外径が大きい円盤状に形成され、樹脂製の摺動体83に軸まわり方向へ回転可能で、かつスラスト方向への移動を規制された状態で、係合されている。軸部82bは、接続部本体81の一端壁部81aに形成された貫通孔を介して接続部本体81の外部に突出して配置されている。ロッド側接続部82は、接続部材80との係合部である円柱状の頭部82aの側面に、当該係合部を収容する接続部材80の収容部と摺動する摺動面が形成され、当該係合部の軸方向に当該収容部と係合する係合面が形成されている。
ロッド側接続部82は、軸部82bの先端部でロッド部材20に接合される。本実施の形態では、ロッド側接続部82の軸部82bの先端部は、ロッド部材20の端部に形成された開口に挿入してかしめ等により一体的に接合されている。これによりロッド側接続部82は、ロッド部材20が軸回りに回転すると追従して回転する。ロッド部材20と接続部材80とは相対回転する構成となっている。なお、ロッド側接続部82は、接続部本体81から突出する軸部82bの先端でロッド部材20に軸回りに回転可能に接続し、頭部82aを接続部本体81内で軸回りの回転及び軸方向への移動が規制された状態で配置してもよい。
第2操作機構側接続部84は、接続部本体81で、ロッド部材20の移動方向に沿って移動可能に配置される摺動部85に接合され、接続部本体81の他端壁部81bから外方に延在するように配置される。
第2操作機構側接続部84は、摺動部85の移動に伴いロッド部材20の移動方向に移動する。
摺動部85は、接続部本体81内から抜けないようにロッド部材20の延在方向に移動可能に配置される。摺動部85は、接続部本体81の内側において、接続部本体81に対して相対移動する。
摺動部85は、ロッド部材20側に移動する際に、ロッド部材20側の一端部85aが接続部本体81の規制壁81hに当接することにより、ロッド部材20側への移動が規制される。
摺動部85は、第2操作機構側接続部84側に移動する際には、摺動部85において第2操作機構側接続部84側の他端部85bが、補助付勢部材92を介して接続部本体81の他端壁部81bから一端壁部81a側に付勢されている。すなわち、摺動部85と一体に形成された第2操作機構側接続部84も補助付勢部材92により、一端壁部81a側、つまり、ロッド部材側に付勢されている。
他端部85bは、補助付勢部材92を介して他端壁部81bと接続し、第2操作機構70の駆動力により第2操作機構側接続部84側へ移動すると、接続部材80自体が移動する。
図2に示すように、介在部材87は、係合補助部材89とともに、接続部本体81内で、摺動部85の両端部間に配置される。
介在部材87は、第1係合部34と第2係合部86との係合において、第1係合部34と第2係合部86との間に介在することができ、介在部材87の介在による第1係合部34と第2係合部86との係合状態においては、接続部材80とロッド部材20との相対移動が抑制される。そのため、ロッド部材20は、基体30に対して、ロッド部材20の軸方向に移動が抑制される。
介在部材87は、第1係合部34と第2係合部86との間の介在位置から離間した場合には、少なくとも第1係合部34と第2係合部86とのいずれかの係合が解除されて、第1係合部34と第2係合部86との間接的な係合状態が解除される。
介在部材87は、第1係合部34と第2係合部86との係合において介在する介在位置と、第1係合部34と第2係合部86との間から離間した退避位置との間を移動可能に配置される。介在部材87の退避位置は、介在位置に対して、第2操作機構70の駆動力による接続部材本体部81の移動方向と交わる方向に設けられている。
介在部材87が介在位置に位置する場合(図1参照)、第1係合部34と第2係合部86とが係合可能であり、退避位置に位置する場合(図7及び図8参照)、第1係合部34と第2係合部86とは係合せず、係合が解除される。
介在部材87は、第2操作機構側接続部84と一体である摺動部85の摺動により、介在位置と退避位置とを移動する。介在部材87は、摺動部材85と接触した際に摺動できる摺動面、特に摺動曲面を有する。介在部材87の形状は、球体でもよいが、介在位置で第1係合部34と第2係合部86との双方に好適に接触するように、移動方向に直交して双方に接触する部位の長さを長くした柱状に形成されることが好ましい。本実施の形態では、介在部材87は、円柱状をなしており、第1係合部34と、第2係合部86との間を移動自在に配置されている。
介在位置P1(図1及び図6参照)は、接続部本体81の両側壁部81c、81dに形成された開口から介在部材87の一部が外方に突出して、開口から突出する部位で第1係合部34に当接する位置である。介在部材87は、第2係合部86でロッド部材20側に押圧されることより介在位置に位置し、第2係合部86がロッド部材20から離間することで介在位置から退避して退避位置(図7参照)に移動する。
介在部材87は、付勢部材90のコイルバネの付勢力或いは操作対象であるパーキングブレーキに設けられた付勢部材の付勢力(引っ張り力)による接続部材80自体がロッド側に付勢されることによって、第2係合部86から第1係合部34側に向う力を受ける。
摺動部85は、付勢部材90によりロッド部材20側に付勢される接続部本体81内では、補助付勢部材92によりロッド部材20側に付勢される。摺動部85は、接続部本体81内でロッド部材20側に付勢されることで、規制壁81hに当接する。摺動部85は、規制壁81hと当接することにより接続部本体81に対するロッド部材20側への相対移動が規制される。また、摺動部85は、規制壁81hと当接し、規制壁81hを押圧することにより、接続部材80自体をロッド部材20側に移動させることができる。
付勢部材90は、接続部材80を付勢することにより、接続部材80の第2係合部86を、基体30の第1係合部34に係合させる方向にロッド部材20を付勢する。
係合補助部材89は、第1係合部34と第2係合部86との係合状態を解除する際に、介在部材87の介在位置から退避位置への移動を補助する。本実施の形態では、係合補助部材89は、接続部本体81内において、且つ、摺動部85の両端部85a、85b間で一端部85a側に配置される。係合補助部材89は、摺動部85が第2操作機構70側に移動する際に、介在部材87を押圧して、介在位置から退避位置に移動させる。係合補助部材89の動作の詳細は後述する。係合補助部材89は、介在部材87を押圧し、介在部材87が係合補助部材89と当接した状態で、介在部材87が介在位置から退避位置へ円滑に移動できる摺動面、特に摺動曲面を有している。係合補助部材89の形状は、球体でもよいが、介在位置に好適に接触するように、移動方向に直交して双方に接触する部位の長さを長くした柱状に形成されることが好ましい。本実施の形態では、係合補助部材89の形状は、介在部材87に当接する際の接触領域を大きくするために、柱状とすることが好ましく、特に、ここでは円柱状である。
<第1操作機構の操作>
図3に示すように、操作機構10では、ロッド部材20は、第1係合部34と第2係合部86との係合により接続部材80の相対移動が抑制された状態で、第1操作機構60の駆動によってロッド部材20が回転することにより、操作対象に対する第1の操作を行う。操作機構10では、通常状態では、第1操作機構60により操作対象としてのケーブル2を操作する。接続部材80は、第2操作機構70により操作されていない状態では、ロッド部材20側に付勢されており、第1係合部34と第2係合部86との係合により接続部材80のロッド部材20側への相対移動が抑制されている。嵌合部材40とロッド部材20とがロッド部材20が軸方向に摺動可能な嵌合構造を構成しているために、第1操作機構60の駆動により接続部材80が移動することはない。
この状態において、第1操作機構60を駆動、具体的には、モータ61を駆動してモータ出力軸を回転させる。すると、減速部を構成する出力ギア63、中継ギア65を介して、嵌合部材40の平ギア41が回転する。これにより、嵌合部材40は回転し、この嵌合部材40にスプライン嵌合されたロッド部材20も回転する。
ロッド部材20と接続部材80とは、ロッド側端部82のみが回転するようにロッド部材20と接続されているので、嵌合部材40とともに回転するロッド部材20は、嵌合部材40に嵌合した位置で軸方向に移動することなく回転(両矢印で示す)する。
これにより、図4に示すように、伝達部材50の一端部に設けられたスライダ52が伝達部材50の軸周りの回転を拘束するために基体30と係合する係合部を有するので、ロッド部材20の内側で螺合する螺旋溝が他端部54に設けられた伝達部材50は、スライダ52によって回転が抑制されるために、ロッド部材20の回転によって、伝達部材50をロッド部材20の軸方向(伝達部材50の軸方向)(矢印D1方向)に移動させる。
このように、本実施形態の操作機構10では、モータ61を正逆回転で駆動することにより、伝達部材50に接続されるケーブル2に対して引っ張りや引き戻しを電動で行うことができ、ケーブル2を引っ張ることで電動でのブレーキ作動としての第1の操作を行うことができる。
<第2操作機構の操作>
図1に示す操作機構10において、第1係合部34と第2係合部86とは係合されている。操作機構10は、第2操作機構70の操作によって、第1係合部34と第2係合部86との係合を解除し、さらに、接続部材80が基体30に対して相対移動する。その結果として、操作機構10は、第2操作機構70の操作によって、操作対象に対する第2の操作を行う。例えば、操作機構10は、ケーブル2に接続されたパーキングブレーキが、第1操作機構60によってケーブル2をパーキングブレーキ作動側に引っ張られた状態(パーキングブレーキを作動させた状態)でモータ61への通電が止まる等の緊急の事態では、第2操作機構70の第2操作部71を引っ張るなどの操作することで、ロッド部材20を操作対象とは反対側(図面において右側)へ移動させることができる。
第2操作機構70の操作(第2の操作部)においては、接続部材80では、図5に示すように、先ず、移動部72に接続された第2操作機構側接続部84を介して摺動部85が、ロッド部材20とは離間する方向(図面において右側)に移動する。なお、付勢部材92によって他端部85bがロッド部材20側に付勢された摺動部85は、接続部材80の他壁部81bによりロッド部材20側への移動が規制される。
さらに、図5に示すように、移動部72を介して第2操作機構側接続部84を、移動部72側に移動させると、図5に示すように、第2操作機構側接続部84に接続される摺動部85の一端部85aは移動部72側に移動する。これに伴い一端部85aは、係合補助部材89を介して、介在部材87を押圧する。一端部85aは、係合補助部材89、および介在部材87を移動部72側に移動させる。このとき、係合補助部材89、介在部材87に退避位置へと移動する向きの力が与えられるように作用する。係合補助部材89は、介在部材87に当接して、介在部材87を外方に押し出すようにF1方向の力を介在部材87に伝達する。
すると、図6に示すように、係合補助部材89のF1方向の力によって、介在位置P1に位置し、且つ係合補助部材89により収容部33の内壁に押圧される介在部材87は、収容部33の内壁からF1方向の力の反力としてのF2方向の力受ける。これにより介在部材87は、摺動部85の小径部852内に移動する。
また、介在部材87を介する第1係合部34と第2係合部86との係合は、摺動部85の両端部85a、85bの間に構成された摺動部本体と他端部85bとが介在部材87に接することで、第1係合部34と第2係合部86との間から介在部材87の離脱を抑制することができる。この離脱を抑制する構成の場合には、摺動部本体に一端部85a側の小径部と他端側85b側の大径部とが構成され、介在部材87を介する第1係合部34と第2係合部86との係合は、第1係合部34、第2係合部86、他端側85b、及び大径部が介在部材87と当接することにより維持される。そして、摺動部85と接続部材80の本体部81とが相対移動して、本体部81の側壁部81cと摺動部本体の小径部との間に収容されていた係合補助部材89が一端部85aに押圧されて介在部材87を押圧し、介在部材87を、傾斜面として構成された第2係合部86に対して摺動させて、本体部81の側壁部81cと摺動部本体の小径部とにより構成された退避位置に移動させ、介在部材87を介する第1係合部34と第2係合部86との係合を解除させてもよい。このとき、第2係合部86は、本体部81の内側に面し、第2操作機構70に近づくにつれて本体部81の内側となる傾斜を有する傾斜面として構成される。
これにより、接続部材80の両側壁部81c、81dの開口811から外部に臨み、基体30の第1係合部34と接続部材80の第2係合部86との間の介在位置P1に位置していた介在部材87が、第1係合部34から離間して、第1係合部34と係合しない退避位置P2に位置する。よって、第1係合部34と第2係合部86との係合状態が解除される。
このように、第1係合部34から介在部材87が離間する際には、介在部材87は、摺動部85の一端部85a及び係合補助部材89を介して、介在位置P1から退避位置P2に移動して非係合状態となる。図7に示すように第1係合部34と第2係合部86との介在部材87を介した係合が、非係合状態となると、介在部材87は、数動御部85と共に本体部81に対して相対移動することができる。操作機構10は、例えば、第2操作機構70によって接続部材80を操作部材とは反対側に一旦引き操作することによって、図7に示すように、第1係合部34と第2係合部86との介在部材87を介した係合を解除し、そして、介在部材87が退避位置に移動することによって、介在部材87が第1係合部34と係合することなしに、接続部材80の本体部81と共に接続対象側に移動する。このとき、介在部材87は、摺動部本体において一端部85a側の小径部と他端側85b側の大径部との間に設けられた段差部によって押圧され、図8に示すように、基体30に対して相対移動する。第1係合部34と第2係合部86との非係合状態において、介在部材87は、接続部材80を収容する基体30の収容部の内壁と摺動若しくは転動することとなる。そして、図9に示すように、第1係合部34と第2係合部86とが直接係合することにより、接続部材80の基体30に対する相対移動が停止して、第1係合部34と第2係合部86とが再び係合状態となる。これにより、接続部材80と接続する伝達部材50は、介在部材87の介在の有無による基体30に対する接続部材80の相対移動分だけ、接続対象側に移動することとなるので、第1操作機構60による第1の操作によって第2操作機構70側に移動した第1の操作に対し、第2操作機構70による第2の操作によって戻し操作をしたこととなる。
上述のように、接続部材80自体が移動部72側に移動することにより、接続部材80に接続されるロッド部材20は、スプライン嵌合された嵌合部材40に対して、移動部72側にスラスト移動する。ロッド部材20の移動により伝達部材50を介して操作対象のケーブル2も同方向の移動部72側に移動する。このように第2操作機構70の操作により、図7に示すように、第1係合部34と第2係合部86との係合が解除される。図8に示すように、ケーブル2が間接的に接続された接続部材80が相対移動することにより図10に示す状態となり、第2の操作としてのブレーキ解除操作を行うことができる。
すなわち、パーキングブレーキ動作中のモータ61の停止でも,第2操作機構70の操作により、ケーブル2を移動させて、ブレーキ動作の緊急解除を容易に行うことができる。
また、第2操作機構70を操作して、第1操作機構60が操作した後の状態である第2操作機構70を操作する前の状態とすることができる。つまり、操作対象がパーキングブレーキである場合には、第1操作機構60の操作後に、第2操作機構70の操作による緊急解除後、第1操作機構60の操作をすることなく、第2操作機構70の操作によってブレーキ動作を再び行うことができる。再び行う第2操作機構70の操作としては、第2操作機構70の操作により移動部72を移動させて、接続部材80を第2操作機構側接続部84側に移動させる。接続部材80が第2操作機構側接続部84側に移動することにより、一端部85aが係合補助部材89を押圧して、係合補助部材89が第2操作機構側接続部84側に移動する。係合補助部材89が移動することにより、係合補助部材89は、介在部材87を押すことになる。介在部材87は、係合補助部材89の押圧によって第2操作機構70側へ移動し、収容部33内を移動する。この際、介在部材87と接続部材80とは、収容部33の内壁に沿って移動して、第1係合部34と第2係合部86との間に介在部材87が介在して、第1係合部34と第2係合部86とが係合する状態となる。ここで第2操作機構70の操作を停止さることで、接続部材80の移動も停止して、介在部材87は第1係合部34と第2係合部86とに係合した状態となる。このようにして、第2操作機構70を操作して、第1操作機構60が操作した後の状態に戻すことができ、第1操作機構60が操作できなくなった状態でも、第2操作機構70によって操作することができる。
本実施の形態の操作機構10では、モータ61で嵌合部材40を駆動する電動の第1操作機構60により操作対象であるケーブル2の操作を行う通常使用状態では、基体30の第1係合部34と、接続部材80の第2係合部86との係合状態が保持される。接続部材80に接続される第2操作機構70の移動部72(例えば、緊急解除用のワイヤ自体)には、ストレスが掛かることがない。
また、第1操作機構60が使用不能の緊急状態であっても、第2操作機構70の操作により、接続部材80を介して嵌合部材40にスプライン嵌合するロッド部材20を動作させることによりケーブル2を繰り返し操作できる。
以上、本発明の実施の形態について説明した。なお、以上の説明は本発明の好適な実施の形態の一例であり、本発明の範囲はこれに限定されない。上記装置の構成や各部分の形状についての説明は一例であり、本発明の範囲においてこれらの例に対する様々な変更や追加が可能であることは明らかである。
本発明に係る操作機構は、第1操作機構を操作させない状態でも、第2操作機構により操作対象を繰り返し操作できる効果を有し、パーキングブレーキやトランスミッションなどの電動操作機構以外に緊急解除用として手動操作機構が必要な装置に用いるものとして有用である。
2 ケーブル
2a インナーケーブル
2b アウターケーシング
10 操作機構
20 ロッド部材
22 伝達部材側ネジ部
30 基体
30a 挿入部
30b 壁部
32 支持部
33 収容部
33a 案内壁部
34 第1係合部
40 嵌合部材
41 平ギア
50 伝達部材
51 嵌合部
52 スライダ
60 第1操作機構
61 モータ
62 第1操作部
63 出力ギア
65 中継ギア
66 駆動部
70 第2操作機構
71 第2操作部
72 移動部
80 接続部材
81 本体部
81a 一端壁部
81b 他端壁部
81c、81d 側壁部
81h 規制壁
82 ロッド側接続部
82a 頭部
82b 軸部
84 第2操作機構側接続部
85 摺動部
85a 一端部
85b 他端部
852 小径部
86 第2係合部
87 介在部材
88 ストッパー部
89 係合補助部材
90 付勢部材
92 補助付勢部材
P1 介在位置
P2 退避位置

Claims (5)

  1. 操作対象を操作する操作機構であって、
    ロッド部材と、
    前記ロッド部材を支持する支持部と、第1係合部と、を有する基体と、
    前記ロッド部材の外側にスプライン嵌合し、回転することによって前記ロッド部材を軸回りに回転させる嵌合部材と、
    前記ロッド部材の一端側に接続し、前記操作対象に力を伝達する伝達部材と、
    第1操作部と、前記第1操作部の操作により前記嵌合部材を回転させる駆動部と、を有する第1操作機構と、
    第2操作部と、前記第2操作部の操作により前記ロッド部材を前記嵌合部材に対して相対移動させる移動部と、を有する第2操作機構と、
    前記ロッド部材の他端側に接続するロッド部材側接続部と、前記第2操作機構に接続する第2操作機構側接続部と、を有する接続部材と、を備え、
    前記接続部材は、前記第1係合部と係合して前記接続部材の一方側へ移動することを抑制し、前記第1係合部との係合解除により前記接続部材の前記基体に対する相対移動を許容する第2係合部を有し、
    前記ロッド部材は、前記第1係合部と前記第2係合部との係合により前記接続部材の相対移動が抑制された状態で、前記第1操作機構の駆動によって前記ロッド部材が回転することにより、前記操作対象に対する第1の操作を行い、
    前記第1係合部と前記第2係合部との係合が解除されて、前記第2操作機構の操作によって前記接続部材が前記基体に対して相対移動することにより、前記操作対象に対する第2の操作を行う、
    操作機構。
  2. 前記ロッド部材は、一端側に伝達部材側ネジ部を有し、
    前記伝達部材は、前記伝達部材側ネジ部とネジ嵌合し、前記ロッド部材の軸回りの回転によって、前記ロッド部材に対して軸方向に相対移動するネジ嵌合部を有する、
    請求項1に記載の操作機構。
  3. 前記第1係合部と前記第2係合部との係合において、前記第1係合部と前記第2係合部との間に介在する介在部材を有し、
    前記介在部材は、前記第1係合部と前記第2係合部との係合において介在する介在位置と、前記第1係合部と前記第2係合部との間から離間した退避位置との間を移動する、
    請求項1または2に記載の操作機構。
  4. 前記第2係合部を前記第1係合部に係合させる方向に前記ロッド部材を付勢する付勢部材を備えた、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の操作機構。
  5. 前記第1操作機構は、電動操作機構であり、
    前記第2操作機構は、緊急解除機構であり、
    前記操作対象が、パーキングブレーキである、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の操作機構。
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