JP2018105507A - 炭酸ガス発生装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】寒冷地のような外気温の低いところでも、ヒーターを用いずに空気を熱源として有効に液化炭酸ガスから炭酸ガスを発生させる炭酸ガス発生装置を提供する。
【解決手段】液化炭酸ガスを空気との熱交換によって気化させる気化器1と、
液化炭酸ガスのボンベ3から供給された上記液化炭酸ガスを、上記気化器1に導入するまえに減圧する第1減圧弁11とを備え、
上記気化器1は、放熱フィン21がついたフィン付き管が用いられ、
上記気化器1には、熱交換に寄与させる空気を送風する送風機5が付設され、
上記送風機5の送風方向は、上記放熱フィン21の板面に沿って空気を移動させるよう設定されている。
寒冷地のような外気温の低いところでも、ヒーターを用いずに空気を熱源として有効に液化炭酸ガスから炭酸ガスを発生させることができる。
【選択図】図1
【解決手段】液化炭酸ガスを空気との熱交換によって気化させる気化器1と、
液化炭酸ガスのボンベ3から供給された上記液化炭酸ガスを、上記気化器1に導入するまえに減圧する第1減圧弁11とを備え、
上記気化器1は、放熱フィン21がついたフィン付き管が用いられ、
上記気化器1には、熱交換に寄与させる空気を送風する送風機5が付設され、
上記送風機5の送風方向は、上記放熱フィン21の板面に沿って空気を移動させるよう設定されている。
寒冷地のような外気温の低いところでも、ヒーターを用いずに空気を熱源として有効に液化炭酸ガスから炭酸ガスを発生させることができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、液化炭酸ガスから炭酸ガスを発生させる炭酸ガス発生装置に関するものである。
高圧ガスについては、一般にふた通りの利用形態がある。第1は、高圧容器に圧縮ガスを充填し、その高圧容器から圧縮ガスを取り出して利用する場合である。第2は、低温容器に液化ガスを充填し、その低温容器から液化ガスを取り出して利用する場合である。圧縮ガスよりも液化ガスのほうが容量を小さくできるため、ガスの貯蔵や運搬には液化ガスが有利である。液化ガスとして利用するガスには、例えば、酸素、窒素、アルゴン、ヘリウム、水素、炭酸ガス、メタン、プロパン、エチレン、天然ガスなどがある。
このような液化ガスは、使用される現場までの搬送と保存が、液体の状態で行われる。使用される現場において、一般に気化器(あるいは蒸発器)と呼ばれる液化ガスの気化装置を用い、ガス状に戻して使用される。
上記気化器(あるいは蒸発器)としては、一般に二種類の方式が知られている。第1はヒーター等の強制熱源で加熱して気化させる強制加熱方式である。この強制加熱方式には、例えば下記の非特許文献1に開示された、熱源に温水を用いた温水式蒸発器がある。第2は外気との熱交換により気化させる空気加熱方式である。この空気加熱方式には、例えば非特許文献1や特許文献1に開示された、フィン付きの管を用いた空温式蒸発器がある。
藤村朋弘編、工業ガス供給機器図鑑vol.2,株式会社ガスレビュー,p.137〜139,(2009)
気化させるためのランニングコストを単純に考えると、ヒーターを用いないで外気を熱源とする空気加熱方式が優れている。
熱源にヒーターを用いる強制加熱方式は、一般に、一時に大量のガスを発生させる必要がある大規模プラントや、外気を熱源としにくい寒冷地で採用されている。例えば前者は深冷分離プラントであり、後者は北海道・東北地方である。
熱源に外気を用いる空気加熱方式は、中小規模の設備で採用される。例えば産業ガスの充填所やガスユーザに設置された設備などである。
熱源にヒーターを用いる強制加熱方式は、一般に、一時に大量のガスを発生させる必要がある大規模プラントや、外気を熱源としにくい寒冷地で採用されている。例えば前者は深冷分離プラントであり、後者は北海道・東北地方である。
熱源に外気を用いる空気加熱方式は、中小規模の設備で採用される。例えば産業ガスの充填所やガスユーザに設置された設備などである。
現在、北海道では、北海道新幹線の開通準備や開通後の路線延長のために、北海道内各地でトンネルなどの掘削工事が盛んに行われている。この工事で排出される掘削排水は、アルカリ性を帯びている。そのままでは廃棄処理ができないため、掘削現場において排水を中和する必要がある。大量に出る排水を中和するために、一般に炭酸ガス(二酸化炭素)が用いられている。固体や液体の中和剤に比べてコスト面で安く、副生成物が生成しないメリットがあるからである。
このように掘削現場で炭酸ガスを利用する場合、遠方の現場までガスを運搬しなければならないため、運搬に有利な液化ガスが利用される。したがって、前述したように、液化した炭酸ガスを低温容器に充填して掘削現場まで運搬し、現場で気化させて利用する。
このような掘削現場における炭酸ガスの気化(蒸発)は、ヒーターを熱源に用いる強制加熱方式の気化器がよく用いられている。その理由は、後述するように、炭酸ガスにおいては、液化窒素や液化酸素等に比べて、液化ガスと外気との温度差が小さいことに由来する。
北海道は特に、他の国内各地よりも年平均気温が低い。特に冬の寒冷には厳しいものがある。例えば最寒月である1月の日平均気温は、道央の札幌市で一4℃、道北の旭川市で一8℃、道東の陸別町や上士幌町などでは−11℃程度になる。さらに朝晩の冷え込む時間帯では、−20℃以下になる場合も珍しくない。
このように極端に外気温が低いと、液化ガスを気化させようにも、外気温が低すぎて熱交換があまり進まず、思うように液化ガスが気化しないという問題がある。
具体的には、つぎのように説明できる。
低温容器に充填された液化炭酸ガスの圧力を、一般的に用いられる1.8MPaとすると、その液温は−21℃程度である。
ここで熱交換能力は一般に次式で表すことができる。
熱交換能力=単位面積・単位温度差あたりの熱交換率×面積×温度差
このため、外気温と液化ガスの温度の温度差が小さくなると、同等の熱交換能力を得るための面積は、温度差に反比例して大きくする必要がある。
例えば液温−21℃の液化炭酸ガスの場合、外気温が0℃であれば、温度差は21℃である。液温−186℃の液体酸素や液温−196℃の液体窒素のように液温が低いものと比べ、その温度差は圧倒的に小さい。単純計算では、熱交換に必要な面積は、液体酸素や液体窒素の約9倍にもなる。特に0℃以下になる可能性が大いにある北海道では、この計算値よりもさらに巨大な熱交換面積が必要となる。したがって、外気を熱源とする空気加熱方式の気化器を使用するのは現実的でない。
低温容器に充填された液化炭酸ガスの圧力を、一般的に用いられる1.8MPaとすると、その液温は−21℃程度である。
ここで熱交換能力は一般に次式で表すことができる。
熱交換能力=単位面積・単位温度差あたりの熱交換率×面積×温度差
このため、外気温と液化ガスの温度の温度差が小さくなると、同等の熱交換能力を得るための面積は、温度差に反比例して大きくする必要がある。
例えば液温−21℃の液化炭酸ガスの場合、外気温が0℃であれば、温度差は21℃である。液温−186℃の液体酸素や液温−196℃の液体窒素のように液温が低いものと比べ、その温度差は圧倒的に小さい。単純計算では、熱交換に必要な面積は、液体酸素や液体窒素の約9倍にもなる。特に0℃以下になる可能性が大いにある北海道では、この計算値よりもさらに巨大な熱交換面積が必要となる。したがって、外気を熱源とする空気加熱方式の気化器を使用するのは現実的でない。
このように、北海道のような寒冷地では、液化炭酸ガスの気化器として、ヒーターを熱源にした強制加熱方式を用いざるをえない。外気を熱源にする空気加熱方式を用いようとすると、暖房した室内に気化器を設置しなければならず、掘削現場ではまったく現実的ではないのである。
このようなヒーターを熱源として気化させる気化器では、加熱のために電気などのエネルギーが膨大に必要である。受電容量も大きくなる。ヒーター装置とその制御システムが複雑になる。当然にそのメンテナンスも必要になる。これらが設備費や人件費に反映され、結果として掘削工事の費用を増大させていた。
〔目的〕
本発明は上記課題を解決するものであり、つぎの目的でなされたものである。
たとえば寒冷地のような外気温の低いところでも、ヒーターを用いずに空気を熱源として有効に液化炭酸ガスから炭酸ガスを発生させることができる炭酸ガス発生装置を提供する。
本発明は上記課題を解決するものであり、つぎの目的でなされたものである。
たとえば寒冷地のような外気温の低いところでも、ヒーターを用いずに空気を熱源として有効に液化炭酸ガスから炭酸ガスを発生させることができる炭酸ガス発生装置を提供する。
〔請求項1〕
上記目的を達成するため、請求項1の炭酸ガス発生装置は、つぎの構成をとる。
液化炭酸ガスを空気との熱交換によって気化させる気化器と、
液化炭酸ガスの供給源から供給された上記液化炭酸ガスを、上記気化器に導入するまえに減圧する減圧手段とを備え、
上記気化器は、放熱フィンがついたフィン付き管が用いられ、
上記気化器には、熱交換に寄与させる空気を送風する送風機が付設され、
上記送風機の送風方向は、上記放熱フィンの板面に沿って空気を移動させるよう設定されている。
上記目的を達成するため、請求項1の炭酸ガス発生装置は、つぎの構成をとる。
液化炭酸ガスを空気との熱交換によって気化させる気化器と、
液化炭酸ガスの供給源から供給された上記液化炭酸ガスを、上記気化器に導入するまえに減圧する減圧手段とを備え、
上記気化器は、放熱フィンがついたフィン付き管が用いられ、
上記気化器には、熱交換に寄与させる空気を送風する送風機が付設され、
上記送風機の送風方向は、上記放熱フィンの板面に沿って空気を移動させるよう設定されている。
〔請求項2〕
請求項2の炭酸ガス発生装置は、請求項1の構成に加え、つぎの構成を採用した。
上記減圧手段は、上記液化炭酸ガスを0.5〜0.8MPaに減圧する。
請求項2の炭酸ガス発生装置は、請求項1の構成に加え、つぎの構成を採用した。
上記減圧手段は、上記液化炭酸ガスを0.5〜0.8MPaに減圧する。
〔請求項3〕
請求項3の炭酸ガス発生装置は、請求項1または2の構成に加え、つぎの構成を採用した。
上記送風機の送風方向は、空気を上から下に移動させるように設定されている。
請求項3の炭酸ガス発生装置は、請求項1または2の構成に加え、つぎの構成を採用した。
上記送風機の送風方向は、空気を上から下に移動させるように設定されている。
〔請求項4〕
請求項4の炭酸ガス発生装置は、請求項1〜3のいずれか一項の構成に加え、つぎの構成を採用した。
上記液化炭酸ガスの供給源が、液化炭酸ガスが充填された容器であり、
上記容器の内圧が所定値以上に上昇したときに、上記容器内の上部の気相から取り出した炭酸ガスを上記気化器より下流の炭酸ガス路にバイパスするパイパス路を備えている。
請求項4の炭酸ガス発生装置は、請求項1〜3のいずれか一項の構成に加え、つぎの構成を採用した。
上記液化炭酸ガスの供給源が、液化炭酸ガスが充填された容器であり、
上記容器の内圧が所定値以上に上昇したときに、上記容器内の上部の気相から取り出した炭酸ガスを上記気化器より下流の炭酸ガス路にバイパスするパイパス路を備えている。
〔請求項5〕
請求項5の炭酸ガス発生装置は、請求項4の構成に加え、つぎの構成を採用した。
上記炭酸ガス路とバイパス路の少なくともいずれかには、炭酸ガスを一時的に貯留するバッファタンクが設けられている。
請求項5の炭酸ガス発生装置は、請求項4の構成に加え、つぎの構成を採用した。
上記炭酸ガス路とバイパス路の少なくともいずれかには、炭酸ガスを一時的に貯留するバッファタンクが設けられている。
〔請求項1〕
請求項1の炭酸ガス発生装置は、液化炭酸ガスの供給源から供給された上記液化炭酸ガスを、上記気化器に導入するまえに減圧手段で減圧する。減圧手段による減圧で温度の下がった液化炭酸ガスを、空気との熱交換によって気化させる気化器に導入して気化させる。
減圧手段による減圧で温度低下した液化炭酸ガスは、外気温との温度差が大きくなる。したがって、空気との熱交換によって気化させる気化器で充分に気化することができる。このように、たとえば寒冷地のような外気温の低いところでも、ヒーターを用いずに空気を熱源として有効に液化炭酸ガスから炭酸ガスを発生させることができる。
また、上記気化器は、放熱フィンがついたフィン付き管を用いる。上記気化器には、熱交換に寄与させる空気を送風する送風機を付設する。上記送風機の送風方向を、上記放熱フィンの板面に沿って空気を移動させるよう設定する。これにより強制的に対流を促し、熱交換を促進させる。
請求項1の炭酸ガス発生装置は、液化炭酸ガスの供給源から供給された上記液化炭酸ガスを、上記気化器に導入するまえに減圧手段で減圧する。減圧手段による減圧で温度の下がった液化炭酸ガスを、空気との熱交換によって気化させる気化器に導入して気化させる。
減圧手段による減圧で温度低下した液化炭酸ガスは、外気温との温度差が大きくなる。したがって、空気との熱交換によって気化させる気化器で充分に気化することができる。このように、たとえば寒冷地のような外気温の低いところでも、ヒーターを用いずに空気を熱源として有効に液化炭酸ガスから炭酸ガスを発生させることができる。
また、上記気化器は、放熱フィンがついたフィン付き管を用いる。上記気化器には、熱交換に寄与させる空気を送風する送風機を付設する。上記送風機の送風方向を、上記放熱フィンの板面に沿って空気を移動させるよう設定する。これにより強制的に対流を促し、熱交換を促進させる。
〔請求項2〕
請求項2の炭酸ガス発生装置は、上記液化炭酸ガスを上記減圧手段により0.5〜0.8MPaに減圧する。
減圧手段によって0.5〜0.8MPaまで減圧された液化炭酸ガスは、約−53℃〜−43℃程度まで温度が低下する。たとえば外気温が0℃程度の寒冷環境であっても、有効に熱交換できるだけの温度差を確保できる。したがって、空気との熱交換によって気化させる気化器で充分に気化させることができる。
請求項2の炭酸ガス発生装置は、上記液化炭酸ガスを上記減圧手段により0.5〜0.8MPaに減圧する。
減圧手段によって0.5〜0.8MPaまで減圧された液化炭酸ガスは、約−53℃〜−43℃程度まで温度が低下する。たとえば外気温が0℃程度の寒冷環境であっても、有効に熱交換できるだけの温度差を確保できる。したがって、空気との熱交換によって気化させる気化器で充分に気化させることができる。
〔請求項3〕
請求項3の炭酸ガス発生装置は、上記送風機の送風方向は、空気を上から下に移動させるように設定されている。
放熱フィンを介した熱交換により冷やされた空気は上から下に移動するため、上記送風機の送風方向もそれに合わせて、空気を上から下に移動させるように設定する。このような送風方向の設定により、放熱フィンの間の空気が速やかに入れ替わり、熱交換効率がよくなる。
請求項3の炭酸ガス発生装置は、上記送風機の送風方向は、空気を上から下に移動させるように設定されている。
放熱フィンを介した熱交換により冷やされた空気は上から下に移動するため、上記送風機の送風方向もそれに合わせて、空気を上から下に移動させるように設定する。このような送風方向の設定により、放熱フィンの間の空気が速やかに入れ替わり、熱交換効率がよくなる。
〔請求項4〕
請求項4の炭酸ガス発生装置は、液化炭酸ガスが充填された容器の内圧が所定値以上に上昇したとき、上記容器内の上部の気相から取り出した炭酸ガスを上記気化器より下流の炭酸ガス路にバイパスする。
このため、液化炭酸ガスの消費が少ないときでも、炭酸ガスをロスさせずに有効利用しながら、容器内圧の異常上昇を防止できる。
請求項4の炭酸ガス発生装置は、液化炭酸ガスが充填された容器の内圧が所定値以上に上昇したとき、上記容器内の上部の気相から取り出した炭酸ガスを上記気化器より下流の炭酸ガス路にバイパスする。
このため、液化炭酸ガスの消費が少ないときでも、炭酸ガスをロスさせずに有効利用しながら、容器内圧の異常上昇を防止できる。
〔請求項5〕
請求項5の炭酸ガス発生装置は、上記炭酸ガス路とバイパス路の少なくともいずれかに設けたバッファタンクに炭酸ガスを一時的に貯留する。
このため、液化炭酸ガスの消費が少ないときでも、炭酸ガスをロスさせずにバッファタンクに貯留しながら、容器内圧の異常上昇を防止できる。バッファタンクに貯留した炭酸ガスは有効利用することができる。
請求項5の炭酸ガス発生装置は、上記炭酸ガス路とバイパス路の少なくともいずれかに設けたバッファタンクに炭酸ガスを一時的に貯留する。
このため、液化炭酸ガスの消費が少ないときでも、炭酸ガスをロスさせずにバッファタンクに貯留しながら、容器内圧の異常上昇を防止できる。バッファタンクに貯留した炭酸ガスは有効利用することができる。
つぎに、本発明を実施するための形態を説明する。
図1〜図3は、本発明が適用される第1実施形態の炭酸ガス発生装置を説明する図である。
図1は本実施形態の炭酸ガス発生装置の構成を説明する図である。
この装置は、液化炭酸ガスを空気との熱交換によって気化させる気化器1と、
ボンベ3から供給された上記液化炭酸ガスを、上記気化器1に導入するまえに減圧する減圧手段としての第1減圧弁11を備えている。
この装置は、液化炭酸ガスを空気との熱交換によって気化させる気化器1と、
ボンベ3から供給された上記液化炭酸ガスを、上記気化器1に導入するまえに減圧する減圧手段としての第1減圧弁11を備えている。
〔基本構造〕
この例では、上記ボンベ3は、液化炭酸ガスの供給源であり、液化炭酸ガスが充填された容器である。上記ボンベ3には液体取出路17が接続されている。上記液体取出路17は気化器1に液化炭酸ガスを導入する。気化器1で気化された炭酸ガスは炭酸ガス路19により、図示しない炭酸ガスの消費設備に送られる。炭酸ガスの消費設備とは、例えばトンネル掘削現場から排出される掘削排水の中和設備をあげることができる。もちろん、本実施形態の炭酸ガス発生装置は、他の炭酸ガスの消費設備に適用することができる。
この例では、上記ボンベ3は、液化炭酸ガスの供給源であり、液化炭酸ガスが充填された容器である。上記ボンベ3には液体取出路17が接続されている。上記液体取出路17は気化器1に液化炭酸ガスを導入する。気化器1で気化された炭酸ガスは炭酸ガス路19により、図示しない炭酸ガスの消費設備に送られる。炭酸ガスの消費設備とは、例えばトンネル掘削現場から排出される掘削排水の中和設備をあげることができる。もちろん、本実施形態の炭酸ガス発生装置は、他の炭酸ガスの消費設備に適用することができる。
上記炭酸ガス路19には、第3減圧弁13、流量調節弁8、流量計9、第1電磁弁15が設けられている。上記第3減圧弁13は、炭酸ガスの消費設備に送る炭酸ガスを目的に応じた圧力になるよう減圧する。上記流量調節弁8は、炭酸ガスの消費設備に送る炭酸ガスを目的に応じた流量になるよう調節する。上記流量計9は炭酸ガスの消費設備に送る炭酸ガスの流量を計測する。上記第1電磁弁15は、炭酸ガスの消費設備に対する炭酸ガスの供給を開始および停止するときに開閉される。
〔気化器〕
上記気化器1は、ボンベ3から取り出されて液体取出路17を介して導入された液化炭酸ガスを空気との熱交換によって気化させる。上記気化器1で気化させた炭酸ガスは、炭酸ガス路19により炭酸ガスの消費設備に送られる。
上記気化器1としては、たとえば、放熱フィンがついたフィン付き管を用いることができる。上記フィン付き管を、たとえば所定寸法で交互に屈曲したりらせん状にしたりする配管構造で、全体として直方体状や円柱状にパッケージ化した気化器1を使用することができる。放熱フィンとしては、たとえば、液化炭酸ガスを流通させる管の周囲に放射状になるように長手方向に配置される放射状のフィンや、管の周囲にらせん状に配置されるらせん状のフィンを適用することができる。
上記気化器1は、ボンベ3から取り出されて液体取出路17を介して導入された液化炭酸ガスを空気との熱交換によって気化させる。上記気化器1で気化させた炭酸ガスは、炭酸ガス路19により炭酸ガスの消費設備に送られる。
上記気化器1としては、たとえば、放熱フィンがついたフィン付き管を用いることができる。上記フィン付き管を、たとえば所定寸法で交互に屈曲したりらせん状にしたりする配管構造で、全体として直方体状や円柱状にパッケージ化した気化器1を使用することができる。放熱フィンとしては、たとえば、液化炭酸ガスを流通させる管の周囲に放射状になるように長手方向に配置される放射状のフィンや、管の周囲にらせん状に配置されるらせん状のフィンを適用することができる。
上記気化器1には、熱交換に寄与させる空気を送風する送風機5が付設されている。上記送風機5は、気化器1を構成する放熱フィンの間に満遍なく空気を送り、つねに新鮮な暖かい外気を放熱フィンに触れさせて熱交換を促進する。上記送風機5には、例えば有圧換気扇を用いることができる。送風機5の送風方向は、放熱フィンに向けて外気を送風する方向とすることができる。これとは逆に、送風方向は、放熱フィンの間から空気を吸引して外に向けて排気する方向としてもよい。これにより強制的に対流を促し、熱交換を促進させる。
また、上記送風機5の送風方向は、放熱フィンの板面に沿って空気を移動させるよう設定するのが好ましい。また、放熱フィンを介した熱交換により冷やされた空気は上から下に移動するため、上記送風機5の送風方向もそれに合わせて、空気を上から下に移動させるように設定するのが好ましい。このような送風方向の設定により、放熱フィンの間の空気が速やかに入れ替わり、熱交換効率がよくなる。
〔減圧手段〕
本実施形態の装置では、ボンベ3から供給された上記液化炭酸ガスを、上記気化器1に導入するまえに減圧する減圧手段として第1減圧弁11を備えている。
上記第1減圧弁11は、上記液化炭酸ガスを上記気化器1に導入するまえに0.5〜0.8MPaまで減圧するのが好ましい。このときのより好ましい圧力範囲は0.58〜0.62MPaである。
本実施形態の装置では、ボンベ3から供給された上記液化炭酸ガスを、上記気化器1に導入するまえに減圧する減圧手段として第1減圧弁11を備えている。
上記第1減圧弁11は、上記液化炭酸ガスを上記気化器1に導入するまえに0.5〜0.8MPaまで減圧するのが好ましい。このときのより好ましい圧力範囲は0.58〜0.62MPaである。
上記液化炭酸ガスは、第1減圧弁11で0.5〜0.8MPaまで減圧することにより、約−53℃〜−43℃程度まで温度が低下する。また、上記液化炭酸ガスは、0.58〜0.62MPaまで減圧することにより、−50℃〜−48℃程度まで温度が低下する。
このように、第1減圧弁11による減圧で温度低下した液化炭酸ガスは、外気温との温度差が大きくなる。たとえば外気温が0℃程度の寒冷環境であっても、有効に熱交換できるだけの温度差を確保できる。したがって、空気との熱交換によって気化させる気化器1で充分に気化することができる。
このように、第1減圧弁11による減圧で温度低下した液化炭酸ガスは、外気温との温度差が大きくなる。たとえば外気温が0℃程度の寒冷環境であっても、有効に熱交換できるだけの温度差を確保できる。したがって、空気との熱交換によって気化させる気化器1で充分に気化することができる。
このように、本実施形態は、冬季における北海道や東北地方のような寒冷環境でも液化炭酸ガスを外気との熱交換で気化できるようにした。
液化炭酸ガスを気化器1に導入する前に、上記第1減圧弁11で減圧させることで、温度を低下させる。本実施形態では、液化炭酸ガスを減圧したあとで気化器1に導入する。これにより、外気との熱交換でも充分な温度差を確保し、完全に気化させる。
たとえば、高圧の液化炭酸ガスを0.6MPaまで減圧すると気液混合状態となり、0.6MPaにおける飽和蒸気圧の温度になる。もとの液温により減圧後の気体と液体の比率が変わる。0.6MPaの飽和蒸気圧は蒸気圧曲線(たとえばGAS ENCYCLOPAEDIA、 L’AIR LIQUIDE社)から、−49℃となる。この条件であれば、外気温が0℃で熱交換の温度差は49℃、外気温が−11℃になっても熱交換の温度差は38℃となる。つまり、熱交換が充分に可能である。
第1減圧弁11における減圧の圧力は、0.5〜0.8MPa、特に0.58〜0.62MPaが最適である。たとえば『高圧ガスハンドブック』日本産業ガス協会発行,P.96,(2006)によれば、液化炭酸ガスは減圧すると固化してドライアイスになる性質がある。その条件は0.42MPa(−56.6℃)とされている。ところが、本発明者による実験の結果、現場における実務環境では、減圧された圧力が0.42MPa以上であっても、0.5MPa程度までであればドライアイスが生じることがあることがわかった。このため、圧力の下限は0.5MPaが好ましい。また、例えば0.8MPaを超える条件では、後述するように、バッファタンク4から炭酸ガスが放出される可能性がある。このため、圧力の上限は0.8MPaが好ましい。特に0.58〜0.62MPaが最適である。
〔バイパス路〕
この装置では、上記ボンベ3の内圧が所定値以上に上昇したときに、上記ボンベ3内の上部の気相から取り出した炭酸ガスを上記気化器1より下流の炭酸ガス路19にバイパスするパイパス路18を備えている。
上記バイパス路18は、ボンベ3の上部の気相部分に接続され、ボンベ3内で気化した炭酸ガスを取り出すようになっている。
この装置では、上記ボンベ3の内圧が所定値以上に上昇したときに、上記ボンベ3内の上部の気相から取り出した炭酸ガスを上記気化器1より下流の炭酸ガス路19にバイパスするパイパス路18を備えている。
上記バイパス路18は、ボンベ3の上部の気相部分に接続され、ボンベ3内で気化した炭酸ガスを取り出すようになっている。
上記バイパス路18には、ボンベ3上部の気相部分から取り出した炭酸ガスを減圧する第2減圧弁12と、上記第2減圧弁12で減圧された炭酸ガスを加温する加温器2が設けられている。
上記第2減圧弁12は、ボンベ3上部の気相部分から取り出した炭酸ガスを0.8MPa程度まで減圧する。この減圧により膨張した炭酸ガスは、約−40℃程度まで温度が低下する。なお、このときの減圧による炭酸ガスの温度低下は、液相が存在しないため飽和蒸気圧曲線に従わない。
上記加温器2は、上記第2減圧弁12で減圧されて温度が低下した炭酸ガスを、空気との熱交換によって加温する。上記加温器2は、構造的には気化器1と同様のものである。つまり、放熱フィンがついたフィン付き管をパッケージ化したものを使用することができる。上記加温器2の熱交換能力は、上記気化器1よりも低くてよい。したがって、上記気化器1よりもサイズの小さなものが用いられる。
上記パイパス路18には、第2電磁弁16が設けられている。上記第2電磁弁16は、制御部7の制御により開閉制御される。
このようにして上記バイパス路18によってボンベ3から取り出した炭酸ガスは、炭酸ガス路19に合流させて、炭酸ガスの消費設備で利用される。
〔バッファタンク〕
上記炭酸ガス路19とバイパス路18の少なくともいずれかには、炭酸ガスを一時的に貯留するバッファタンク4が設けられている。この例では、上記炭酸ガス路19とバイパス路18がいずれもバッファタンク4に接続され、バッファタンク4において炭酸ガス路19とバイパス路18が合流するように配管されている。
上記炭酸ガス路19とバイパス路18の少なくともいずれかには、炭酸ガスを一時的に貯留するバッファタンク4が設けられている。この例では、上記炭酸ガス路19とバイパス路18がいずれもバッファタンク4に接続され、バッファタンク4において炭酸ガス路19とバイパス路18が合流するように配管されている。
上記バッファタンク4には、安全弁6が設けられた排出路14が接続されている。上記安全弁6は、0.99MPaになると開いて内部の炭酸ガスを放出する。このようにして、上記バッファタンク4内の内圧が1MPaを超えないようにしている。
上記バッファタンク4には、炭酸ガスの消費設備に炭酸ガスを送る炭酸ガス路19が接続されている。炭酸ガス路19には、上述したように、第3減圧弁13、流量調節弁8、流量計9、第1電磁弁15が設けられている。
〔制御部〕
上記制御部7は、液体取出路17に設けられた圧力センサ10の検知信号を受けて、バイパス路18に設けられた第2電磁弁16の開閉制御を行う。上記制御部7は、液体取出路17に設けられた圧力センサ10が所定の上限値以上の圧力になった検知信号を受信し、その検知信号を受けて上記第2電磁弁16を開くように制御する。これにより、ボンベ3の内圧が所定値以上に上昇したときに、上記ボンベ3内の上部の気相から炭酸ガスを取り出してパイパス路18に流し、ボンベ3内の内圧を低下させる。パイパス路18に流れた炭酸ガスは、後述するバッファタンク4を介して炭酸ガスの消費設備で利用される。
上記制御部7は、液体取出路17に設けられた圧力センサ10の検知信号を受けて、バイパス路18に設けられた第2電磁弁16の開閉制御を行う。上記制御部7は、液体取出路17に設けられた圧力センサ10が所定の上限値以上の圧力になった検知信号を受信し、その検知信号を受けて上記第2電磁弁16を開くように制御する。これにより、ボンベ3の内圧が所定値以上に上昇したときに、上記ボンベ3内の上部の気相から炭酸ガスを取り出してパイパス路18に流し、ボンベ3内の内圧を低下させる。パイパス路18に流れた炭酸ガスは、後述するバッファタンク4を介して炭酸ガスの消費設備で利用される。
上記制御部7は、上記圧力センサ10が所定の下限値以下の圧力になった検知信号を受信し、その検知信号を受けて上記第2電磁弁16を閉じるように制御する。これにより、ボンベ3の内圧が所定値以下に下がったときに、上記ボンベ3内の上部の気相から炭酸ガスを取り出すのを停止する。
また、上記制御部7は、上記送風機5の送風を制御する。例えば、炭酸ガス消費設備で炭酸ガスが消費されている間は、送風機5を運転して送風するように制御することができる。また、上記制御部7は、炭酸ガスの消費設備に対する炭酸ガスの供給を開始および停止するときに上記第1電磁弁15を開閉制御する。さらに、停電時には、上記制御部7が第1電磁弁15を閉じる。
〔具体例〕
上述した装置の具体例として、例えばつぎの装置で炭酸ガスを発生させることができる。
上述した装置の具体例として、例えばつぎの装置で炭酸ガスを発生させることができる。
上記ボンベ3の一例として、内容積2228L(液量2000L)の高圧ガスボンベを用いた。
図2は、気化器1の一例を示す図である。(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は側面図である。
この気化器1は、空温式アルミフィン蒸発器である。一般に液体酸素、液体窒素、液体アルゴン等の気化や蒸発に用るものである。表面積は32m2、処理能力は80m3/hのものとした。
この気化器1は、空温式アルミフィン蒸発器である。一般に液体酸素、液体窒素、液体アルゴン等の気化や蒸発に用るものである。表面積は32m2、処理能力は80m3/hのものとした。
ガスが流通する管20の外周に放熱フィン21が取り付けられている。上記管20は上下に屈曲部を設けることにより、上下方向に延びる複数のストレート部を設けている。上記ストレート部に帯状の放熱フィン21が上下方向に沿って取り付けられている。各放熱フィン21は、その板面が横方向を向いている。放熱フィン21は管20を中心として放射状に8枚取り付けられている。
上記気化器1の能力を向上させる送風機5として有圧換気扇(ファン)を設置した。風量1745m3/hのものである。
上記送風機5は、気化器1の上部に配置している。上記送風機5は、放熱フィン21の板面に沿って空気を移動させるよう送風方向が設定される。また、放熱フィン21を介した熱交換により冷やされた空気は上から下に移動するため、上記送風機5の送風方向もそれに合わせて、空気は上から下に移動させるように設定されている。このような送風方向の設定により、放熱フィン21の間の空気が速やかに入れ替わり、熱交換効率がよくなる。
上記送風機5は、気化器1の上部に配置している。上記送風機5は、放熱フィン21の板面に沿って空気を移動させるよう送風方向が設定される。また、放熱フィン21を介した熱交換により冷やされた空気は上から下に移動するため、上記送風機5の送風方向もそれに合わせて、空気は上から下に移動させるように設定されている。このような送風方向の設定により、放熱フィン21の間の空気が速やかに入れ替わり、熱交換効率がよくなる。
図3は、上記炭酸ガス発生装置において、通常運転時のガスの流れを太線で示したものである。
ボンベ3から液体取出路17に取り出された液化炭酸ガスは、第1減圧弁11により減圧され、気化器1に導入される。気化器1では空気との熱交換によって減圧された液化炭酸ガスが気化される。このとき、送風機5による送風により熱交換が促進される。気化器1で気化された炭酸ガスは、炭酸ガス路19を通ってバッファタンク4に一時貯留され、第3減圧弁13、流量調節弁8、流量計9を介して炭酸ガスの消費設備に供給される。
ここで、炭酸ガスの消費設備において炭酸ガスの使用が停止すると、配管内に存在していた液化ガスが逆流してボンベ3に戻ることになり、ボンベ3の内圧が上昇する。
たとえボンベ3に設けた安全弁を作動させて炭酸ガスを外部に放出して圧力の異常上昇を抑えることもできるが、炭酸ガスの使用が停止するたびに、毎回いくらかの炭酸ガスを廃棄することになる。
図4は、ボンベ3の圧力上昇があったときのガスの流れを説明する図である。
すなわち、ボンベ3の内圧が上がると、圧力センサ10があらかじめ設定した上限値以上を検知する。このとき、制御部7は第2電磁弁16を開いて、ボンベ3の気相部のガスを炭酸ガスの使用設備に供給することができる。使用設備で使用を停止している場合は、バッファタンク4に一時貯留する。これにより、炭酸ガスの供給と停止を切り替えるときに生じる圧力変動を吸収する。例えば、ボンベ3の内圧が、1.8〜2.0MPaまで上昇すれば、第2電磁弁16が開いて、ボンベ3の気相から炭酸ガスが取り出されて使用設備に供給される。
すなわち、ボンベ3の内圧が上がると、圧力センサ10があらかじめ設定した上限値以上を検知する。このとき、制御部7は第2電磁弁16を開いて、ボンベ3の気相部のガスを炭酸ガスの使用設備に供給することができる。使用設備で使用を停止している場合は、バッファタンク4に一時貯留する。これにより、炭酸ガスの供給と停止を切り替えるときに生じる圧力変動を吸収する。例えば、ボンベ3の内圧が、1.8〜2.0MPaまで上昇すれば、第2電磁弁16が開いて、ボンベ3の気相から炭酸ガスが取り出されて使用設備に供給される。
ここで、バッファタンク4の圧力は1.0MPa未満が一般的に採用される。これは、高圧ガス保安法の規定により1.0MPaを超える場合は、液化ガスを気化する行為が、法的に「高圧ガスの製造」となるためである。つまり、設備事体の基準が厳しくなるとともに、保安管理組織が必要になり、保安を監督する者を選任する必要がある。したがって、バッファタンク4の圧力は1.0MPa未満とすることにより、これらのコストアップが避けられる。
本具体例では、減圧する圧力を1.0MPa未満としているため、気化する行為が法的な「高圧ガスの製造」に該当しない。
本具体例における減圧する圧力は0.5〜0.8MPaとした。特に0.58〜0.62MPaが最適である。減圧された圧力が0.8MPa以上となった場合、バッファタンク4の圧力上限である1.0MPaに近くなる。安全弁6の動作圧力が設定圧に対して10%程度の誤差があるため、設備の運転状況によってはバッファタンク4で吸収しきれないガスを安全弁6から放出することがある。このようなロスを防止するために、上限圧力を0.8MPaとしたのである。
この具体例では、これまで寒冷地では難しかった空気加熱方式の気化器1を利用した液化炭酸ガスの気化を実用化できる。
(1)気化器1に導入する前に減圧工程を設けた。この時の最適な圧力は0.58〜0.62MPaである。
(2)気化器1の上部に送風機5を備えた。
(3)圧力センサ10、バッファタンク4、第2電磁弁16を備えた。
(1)気化器1に導入する前に減圧工程を設けた。この時の最適な圧力は0.58〜0.62MPaである。
(2)気化器1の上部に送風機5を備えた。
(3)圧力センサ10、バッファタンク4、第2電磁弁16を備えた。
これにより、以下の点が向上した。
(1)外気との熱交換により気化させる方式の気化器1で、外気温が低い寒冷地でも、外気温と液化炭酸ガスの温度差を確保し、液化炭酸ガスを気化させることができた。有圧換気扇を使った送風機5の効果で熱交換能力が向上した。寒冷地で一般に使用されていた従来のヒーターで加熱する強制加熱方式の蒸発器に比べて、93.75%の電力削減が可能となった。ここで、消費電力は、炭酸ガス供給量60kg/hの場合で、強制加熱方式が8kW/h、本具体例(有圧換気扇のみ)が0.5kW/hである。
(2)ボンベ3の圧力上昇を抑えながら、炭酸ガスの無駄な廃棄が少なくなった。
(1)外気との熱交換により気化させる方式の気化器1で、外気温が低い寒冷地でも、外気温と液化炭酸ガスの温度差を確保し、液化炭酸ガスを気化させることができた。有圧換気扇を使った送風機5の効果で熱交換能力が向上した。寒冷地で一般に使用されていた従来のヒーターで加熱する強制加熱方式の蒸発器に比べて、93.75%の電力削減が可能となった。ここで、消費電力は、炭酸ガス供給量60kg/hの場合で、強制加熱方式が8kW/h、本具体例(有圧換気扇のみ)が0.5kW/hである。
(2)ボンベ3の圧力上昇を抑えながら、炭酸ガスの無駄な廃棄が少なくなった。
〔効果〕
本実施形態の炭酸ガス発生装置は、つぎの作用効果を奏する。
本実施形態の炭酸ガス発生装置は、つぎの作用効果を奏する。
第1減圧弁11による減圧で温度低下した液化炭酸ガスは、外気温との温度差が大きくなる。したがって、空気との熱交換によって気化させる気化器1で充分に気化することができる。このように、たとえば寒冷地のような外気温の低いところでも、ヒーターを用いずに空気を熱源として有効に液化炭酸ガスから炭酸ガスを発生させることができる。
第1減圧弁11によって0.5〜0.8MPaまで減圧された液化炭酸ガスは、約−53℃〜−43℃程度まで温度が低下する。たとえば外気温が0℃程度の寒冷環境であっても、有効に熱交換できるだけの温度差を確保できる。したがって、空気との熱交換によって気化させる気化器1で充分に気化させることができる。
液化炭酸ガスと送風機5で送風された空気との熱交換が促進され、外気温との温度差が小さい液化炭酸ガスを効率よく気化し、炭酸ガスを効率よく発生させることができる。
液化炭酸ガスの消費が少ないときでも、炭酸ガスをロスさせずに有効利用しながら、ボンベ3内圧の異常上昇を防止できる。
液化炭酸ガスの消費が少ないときでも、炭酸ガスをロスさせずにバッファタンク4に貯留しながら、ボンベ3内圧の異常上昇を防止できる。バッファタンク4に貯留した炭酸ガスは有効利用することができる。
〔変形例〕
以上は本発明の特に好ましい実施形態について説明したが、本発明は図示した実施形態に限定する趣旨ではなく、各種の態様に変形して実施することができ、本発明は各種の変形例を包含する趣旨である。
以上は本発明の特に好ましい実施形態について説明したが、本発明は図示した実施形態に限定する趣旨ではなく、各種の態様に変形して実施することができ、本発明は各種の変形例を包含する趣旨である。
1:気化器
2:加温器
3:ボンベ
4:バッファタンク
5:送風機
6:安全弁
7:制御部
8:流量調節弁
9:流量計
10:圧力センサ
11:第1減圧弁
12:第2減圧弁
13:第3減圧弁
14:排出路
15:第1電磁弁
16:第2電磁弁
17:液体取出路
18:バイパス路
19:炭酸ガス路
20:管
21:放熱フィン
2:加温器
3:ボンベ
4:バッファタンク
5:送風機
6:安全弁
7:制御部
8:流量調節弁
9:流量計
10:圧力センサ
11:第1減圧弁
12:第2減圧弁
13:第3減圧弁
14:排出路
15:第1電磁弁
16:第2電磁弁
17:液体取出路
18:バイパス路
19:炭酸ガス路
20:管
21:放熱フィン
Claims (5)
- 液化炭酸ガスを空気との熱交換によって気化させる気化器と、
液化炭酸ガスの供給源から供給された上記液化炭酸ガスを、上記気化器に導入するまえに減圧する減圧手段とを備え、
上記気化器は、放熱フィンがついたフィン付き管が用いられ、
上記気化器には、熱交換に寄与させる空気を送風する送風機が付設され、
上記送風機の送風方向は、上記放熱フィンの板面に沿って空気を移動させるよう設定されている
ことを特徴とする炭酸ガス発生装置。 - 上記減圧手段は、上記液化炭酸ガスを0.5〜0.8MPaに減圧する
請求項1記載の炭酸ガス発生装置。 - 上記送風機の送風方向は、空気を上から下に移動させるように設定されている
請求項1または2記載の炭酸ガス発生装置。 - 上記液化炭酸ガスの供給源が、液化炭酸ガスが充填された容器であり、
上記容器の内圧が所定値以上に上昇したときに、上記容器内の上部の気相から取り出した炭酸ガスを上記気化器より下流の炭酸ガス路にバイパスするパイパス路を備えている
請求項1〜3のいずれか一項に記載の炭酸ガス発生装置。 - 上記炭酸ガス路とバイパス路の少なくともいずれかには、炭酸ガスを一時的に貯留するバッファタンクが設けられている
請求項4記載の炭酸ガス発生装置。
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