JP2018105126A - 内燃機関装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】失火の誤判定を抑制する。
【解決手段】多気筒の内燃機関を備え、内燃機関の空燃比がリッチとリーンとを繰り返すように内燃機関を制御するディザ制御と、内燃機関の回転変動に基づいて内燃機関に失火が生じているか否かを判定する失火判定と、を実行する内燃機関装置であって、内燃機関は、排気系に粒子状物質を除去するフィルタを有し、失火判定を実行するための判定実行条件が成立したときには、失火判定を実行し、更に、判定実行条件が成立し、且つ、ディザ制御を実行するための制御実行条件が成立したときには、内燃機関の吸入空気量または内燃機関から出力されるトルクが所定値以上のときのみディザ制御を実行する、
【選択図】図2

Description

本発明は、内燃機関装置に関し、詳しくは、多気筒の内燃機関を備える内燃機関装置に関する。
従来、この種の内燃機関装置としては、多気筒の内燃機関を備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この自動車では、各気筒ごとに空燃比を変化させるように内燃機関を制御し、空燃比センサの出力値に基づいて各気筒の空燃比を推定し、空燃比の推定結果に基づいて各気筒の異常の有無を判定している。
特開2008−128080号公報
ところで、排気系に粒子状物質を除去するフィルタを有する内燃機関を備える自動車では、フィルタの再生要求があるときには、内燃機関の空燃比がリッチとリーンとを繰り返すように内燃機関を制御するディザ制御を実行している。ディザ制御の実行中は、内燃機関の回転変動が大きくなる。そのため、内燃機関の回転変動に基づいて失火が発生しているか否かを判定する失火判定を実行する際に、ディザ制御を実行すると、失火が発生していないときでも内燃機関の回転変動が大きくなり、失火が発生していると誤判定してしまう。
本発明の内燃機関装置は、失火の誤判定を抑制することを主目的とする。
本発明の内燃機関装置は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の内燃機関装置は、
多気筒の内燃機関と、
前記内燃機関の空燃比がリッチとリーンとを繰り返すように前記内燃機関を制御するディザ制御と、前記内燃機関の回転変動に基づいて前記内燃機関に失火が生じているか否かを判定する失火判定と、を実行する制御判定装置と、
を備える内燃機関装置であって、
前記内燃機関は、排気系に粒子状物質を除去するフィルタを有し、
前記制御判定装置は、前記失火判定を実行するための判定実行条件が成立したときには、前記失火判定を実行し、
更に、前記制御判定装置は、前記判定実行条件が成立し、且つ、前記ディザ制御を実行するための制御実行条件が成立したときには、前記内燃機関の吸入空気量または前記内燃機関から出力されるトルクが所定値以上のときのみ前記ディザ制御を実行する、
ことを要旨とする。
この本発明の内燃機関装置では、内燃機関は、排気系に粒子状物質を除去するフィルタを有しており、失火判定を実行するための判定実行条件が成立したときには、失火判定を実行し、更に、制御判定装置は、判定実行条件が成立し、且つ、ディザ制御を実行するための制御実行条件が成立したときには、内燃機関の吸入空気量または内燃機関から出力されるトルクが所定値以上のときのみディザ制御を実行する。内燃機関の吸入空気量または内燃機関から出力されるトルクが所定値以上であるときには、所定値未満であるときに比して、失火が生じないときの回転変動と失火が生じたときの回転変動との差が大きい。そのため、内燃機関の吸入空気量または内燃機関から出力されるトルクが所定値以上のときにはディザ制御を実行することによりディザ制御に伴う回転変動が生じても、失火の誤判定が生じ難い。したがって、判定実行条件が成立し、且つ、ディザ制御を実行するための制御実行条件が成立したときには、内燃機関の吸入空気量または内燃機関から出力されるトルクが所定値以上のときのみディザ制御を実行することにより、失火の誤判定を抑制することができる。
本発明の一実施例としての内燃機関装置20の構成の概略を示す構成図である。 ECU24により実行される処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。 判定領域Amfの一例を示す説明図である。 エンジン22の回転変動量Δωの時間変化の一例を示す説明図である。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としての内燃機関装置20の構成の概略を示す構成図である。実施例の内燃機関装置20は、図示するように、エンジン22と、電子制御ユニット(以下、「ECU」という)24と、を備える。内燃機関装置20は、例えば、走行用のモータと共にハイブリッド自動車に搭載される。
エンジン22は、例えばガソリンや軽油などの炭化水素系の燃料を用いて吸気,圧縮,膨張(爆発燃焼),排気の各行程により動力を出力する多気筒の内燃機関として構成されている。エンジン22は、エアクリーナ122により清浄された空気をスロットルバルブ124を介して吸気管125に吸入すると共に燃料噴射弁126から燃料を噴射して空気と燃料とを混合する。そして、この混合気を吸気バルブ128aを介して燃焼室129に吸入し、点火プラグ130による電気火花によって爆発燃焼させて、そのエネルギにより押し下げられるピストン132の往復運動をクランクシャフト26の回転運動に変換する。燃焼室129から排気バルブ128bを介して排気管133に排出される排気は、一酸化炭素(CO)や炭化水素(HC),窒素酸化物(NOx)の有害成分を浄化する浄化触媒(三元触媒)を有する排気浄化装置134と粒子状物質除去フィルタ(以下、PMフィルタという)25とを介して外気に排出される。排気浄化装置134には、排気中の未燃焼燃料や窒素酸化物を除去する触媒が充填されている。PMフィルタ25は、セラミックスやステンレスなどにより多孔質フィルタとして形成されており、煤などの粒子状物質(PM:Particulate Matter)捕捉する。このエンジン22は、吸気バルブ128aや排気バルブ128bの開閉タイミングを変更可能な可変バルブタイミング機構150a,150bを備える。エンジン22は、ECU24によって運転制御されている。
ECU24は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROM,データを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。
ECU24には、エンジン22を運転制御するのに必要な各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。ECU24に入力される信号としては、例えば、クランクシャフト26の回転位置を検出するクランクポジションセンサ140からのクランク角θcrや、エンジン22の冷却水の温度を検出する水温センサ142からの冷却水温Twを挙げることができる。また、吸気バルブ128aを開閉するインテークカムシャフトの回転位置や排気バルブ128bを開閉するエキゾーストカムシャフトの回転位置を検出するカムポジションセンサ144a,144bからのカム角θca,θcbも挙げることができる。更に、スロットルバルブ124のポジションを検出するスロットルバルブポジションセンサ146からのスロットル開度THや、吸気管に取り付けられたエアフローメータ148からの吸入空気量Qa,吸気管に取り付けられた温度センサ149からの吸気温Taも挙げることができる。排気管に取り付けられた空燃比センサ135aからの空燃比AFや、排気管に取り付けられた酸素センサ135bからの酸素信号O2も挙げることができる。更に、PMフィルタ25の上流側および下流側に取り付けられた圧力センサ25a,25bからの圧力P1,P2も挙げることができる。
ECU24からは、エンジン22を運転制御するための各種制御信号が出力ポートを介して出力されている。ECU24から出力される信号としては、例えば、スロットルバルブ124のポジションを調節するスロットルモータ136への駆動制御信号や、燃料噴射弁126への駆動制御信号,イグナイタと一体化されたイグニッションコイル138への駆動制御信号,可変バルブタイミング機構150a,150bへの駆動制御信号も挙げることができる。
ECU24は、クランク角θcrに基づいて、クランクシャフト26の回転数、即ち、エンジン22の回転数Neを演算している。また、ECU24は、エアフローメータ148からの吸入空気量Qaとエンジン22の回転数Neとに基づいて、体積効率(エンジン22の1サイクルあたりの行程容積に対する1サイクルで実際に吸入される空気の容積の比)KLも演算している。ECU24は、圧力センサ25a,25bからの圧力P1,P2の差圧ΔP(ΔP=P1−P2)に基づいてPMフィルタ25に補足された粒子状物質の推定される堆積量としてのPM堆積量Qpmを演算したり、エンジン22の運転状態に基づいてPMフィルタ25の推定される温度としてのフィルタ温度Tfを演算したりしている。また、ECU24は、クランク角θcrに基づいて、クランクシャフト26が所定角度(例えば10度)だけ回転するたびに、クランクシャフト26が30度だけ回転するのに要した時間である30度回転所要時間T30(msec)を取得し、当該30度回転所要時間T30に基づいて、クランクシャフト26(エンジン22)の角速度ωeg(rad/sec)を算出する。角速度ωegは、ωeg=2π×(30/360)/T30×1000として算出される。
こうして構成された実施例の内燃機関装置20では、ECU24は、エンジン22が目標回転数Ne*と目標トルクTe*とによって運転されるように、エンジン22の吸入空気量制御や燃料噴射制御,点火制御などを行なう。
次に、こうして構成された実施例の内燃機関装置20の動作、特に、エンジン22において失火が生じているか否かを判定する際の動作について説明する。図2は、ECU24により実行される処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。本ルーチンは、エンジン22が運転されているときに繰り返し実行される。
本ルーチンが実行されると、ECU24は、エンジン22の回転数Neや体積効率KL,ディザ制御フラグFを入力する処理を実行する(ステップS100)。ここで、エンジン22の回転数Neは、クランク角θcrに基づいて演算したものを入力している。体積効率KLは、エアフローメータ148からの吸入空気量Qaとエンジン22の回転数Neとに基づいて演算したものを入力している。ディザ制御要求フラグFは、ディザ制御の実行が要求されていないときに値0に設定され、ディザ制御の実行が要求されているときに値1に設定されるフラグを入力している。
ここで、ディザ制御について説明する。ディザ制御は、エンジン22の空燃比をリッチ(理論空燃比に比して燃料量を多くした状態)とリーン(理論空燃比に比して燃料量を少なくした状態)とが繰り返されるように燃料噴射を行なってエンジン22を運転する制御である。このディザ制御では、エンジン22の複数の気筒のうち一部の気筒をリッチとし、残余の気筒をリーンとし、エンジン22全体としての燃料噴射量の増減の平均値が値0となるようにエンジン22を運転する。例えば、エンジン22を6気筒の内燃機関とした場合、各気筒の燃料噴射量は、エンジン22の燃料噴射量を気筒数で除した気筒平均噴射量に対して最初に点火する気筒の燃料噴射量を5%減のリーンとし、次に点火する気筒の燃料噴射量を気筒平均噴射量に対して10%増のリッチとし、残りの気筒の燃料噴射量を、以降点火順に、5%減のリーン,5%減のリーン,10%増のリッチ,5%減のリーンとして、エンジン22を運転する。このようにエンジン22の空燃比がリッチとリーンとが繰り返されるようにエンジン22を制御することにより、PMフィルタ25の温度を迅速に再生可能温度(例えば600℃など)以上の状態に上昇させてPMフィルタ25を再生する。
こうしたディザ制御は、PMフィルタ25の再生の要求がなされている第1条件と、エンジン22が運転している(エンジン22が停止中や燃料カット中ではない)第2条件と、エンジン22の空燃比が安定している(エンジン22の空燃比制御おけるフィードバック補正量が所定範囲内にあって空燃比に関する学習が完了している)第3条件と、エンジン22の暖機が完了している(エンジン22の冷却水温Twが所定温度(例えば、70℃,75℃,80℃など)以上である)第4条件と、の全ての条件が成立しているときに、実行要求がなされる。PMフィルタ25の再生要求は、PMフィルタ25に堆積した粒子状物質の堆積量としてのPM堆積量Qpmが閾値Qpmref以上であるときになされる。ここで、PM堆積量Qpmは、圧力センサ25a,25bからの圧力P1,P2の差圧ΔP(ΔP=P1−P2)に基づいて演算(推定)される。閾値Qpmrefは、PMフィルタ25の再生が必要であると判断できるPM堆積量Qpmである。ディザ制御要求フラグFは、上述した第1条件〜第4条件のうち少なくとも一つの条件が成立していないときには値0に設定され、第1条件〜第4条件の全ての条件が成立しているときには値1に設定される。
続いて、失火判定条件が成立しているか否かを判定する(ステップS110)。ここでは、エンジン22の回転数Neが下限回転数Nmin(例えば、800rpm,850rpm,900rpmなど)より高く上限回転数Nmax(例えば、6000rpm,6500rpm,7000rpmなど)より低い第1判定条件、または、体積効率KLが所定率Kref(例えば、9.0%,9.5%,10%など)以上である第2判定条件が成立したときに、失火判定条件が成立していると判定する。
ステップS110の処理で失火判定条件が成立していないと判定されたときには、失火の判定を実行する必要がないと判断して、本ルーチンを終了する。
ステップS110の処理で失火判定要件が成立していると判定されたときには、続いて、ディザ制御フラグFが値1であるか否かを判定する(ステップS120)。ディザ制御フラグFが値0であるときには、ディザ制御を実行せずに、失火判定を実行して(ステップS150)、本ルーチンを終了する。失火判定では、まずは、燃焼室ごとに点火時期が到来すると、その時点で算出されている角速度ωegと当該燃焼室の前回の点火時期における角速度ωegとに基づいてエンジン10の回転変動量Δωを算出し、回転変動量Δωと判定用閾値dωrefを比較する。ここで、判定用閾値dωrは、エンジン22が比較的低い負荷で運転しているときには所定値dωref1に設定され、エンジン22が比較的高い負荷で運転しているときには所定値dωref1より大きい所定値dωref2に設定される。そして、回転変動量Δωが判定用閾値dωref以上であるときには、当該燃焼室において失火が発生することにより回転変動量Δωが大きくなっている可能性があると判断して、続いて、回転変動量Δωの時間波形と予め定めた判定用波形とを比較する。そして、回転変動量Δωの時間波形が判定用波形と誤差の範囲内で同一であるときには、失火が生じていないと判定し、回転変動量Δωの時間波形が判定用波形より誤差の範囲内を超えて大きくなっているときには、失火が生じていると判定する。こうした判定により、失火が生じているか否かを判定することができる。
ステップS120の処理でディザ制御フラグFが値1であると判定されたときには、続いて、エンジン22の動作ポイントPが判定領域Amf内にあるか否かを判定する(ステップS130)。エンジン22の動作ポイントPは、エンジン22の回転数Neと体積効率KLとにより定められる点である。判定領域Amfは、失火が生じていないときにおけるエンジン22の回転変動量Δωと失火が生じたときの回転変動量Δωとの差が大きくなるエンジン22の運転領域として、予め実験や解析などにより設定されている。図3は、判定領域Amfの一例を示す説明図である。図中、判定領域Amfにハッチングを施している。判定領域Amfは、実施例では、エンジン22の回転数Neが所定回転数Neref以上であると共に体積効率KLが所定効率KLref以上の領域としている。ここで、所定回転数Nerefは、例えば、1150rpm,1200rpm,1250rpmなどを用いることができる。体積効率KLは、例えば、20%,25%a,30%などを用いることができる。エンジン22の動作ポイントPが判定領域Amf内にあるときには、エンジン22の動作ポイントPが判定領域Amf外にあるときに比して、失火が生じていないときにおけるエンジン22の回転変動量Δωと失火が生じたときの回転変動量Δωとの差が大きくなる。そのため、エンジン22の動作ポイントPが判定領域Amf内にあるときにディザ制御を実行しディザ制御に伴う回転変動が生じても、失火の誤判定が生じ難い。したがって、ステップS130の処理は、ディザ制御と共に失火の判定を実行すると失火の誤判定が生じ難いか否かを判定する処理となっている。
ステップS130の処理でエンジン22の動作ポイントPが判定領域Amf外であると判定されたときには、ディザ制御を実行すると失火の誤判定が生じる可能性が高いと判断して、ディザ制御を実行せずに、失火判定を実行して(ステップS150)、本ルーチンを終了する。これにより、失火が生じていないにも拘らず失火が生じていると誤判定することを抑制できる。
ステップS130の処理でエンジン22の動作ポイントPが判定領域Amf内にあると判定されたときには、ディザ制御を実行しても失火の誤判定が生じる可能性が低いと判断して、ディザ制御を実行すると共に(ステップS140)、失火判定を実行して(ステップS150)、本ルーチンを終了する。
図4は、エンジン22の回転変動量Δωの時間変化の一例を示す説明図である。図中、実線は、ディザ制御を実行しているときにおける回転変動量Δωの時間変化を示している。破線は、ディザ制御を実行していないときにおける回転変動量Δωの時間変化を示している。ディザ制御では、エンジン22の空燃比を気筒別にリッチまたはリーンとなるように燃料噴射を行なってエンジン22を運転する。このとき、リーンとなっている気筒を点火するときのエンジン22の回転変動量Δωが大きくなって、失火が生じていないにも拘わらず失火判定の判定用閾値dωref(所定値dωref1または所定値dωref2)を超えてしまうことがある。実施例では、エンジン22の動作ポイントPが判定領域Amf内にあるときのみ、ディザ制御と失火判定を実行することにより、ディザ制御の実行に伴うエンジン22の回転変動で失火判定において誤判定することを抑制することができる。
以上説明した実施例の内燃機関装置20によれば、失火判定条件が成立したときには、失火判定を実行し、失火判定条件が成立しており、且つ、ディザ制御フラグFが値1であるときには、エンジン22の動作Pが判定領域Amf内にあるときのみディザ制御を実行することにより、失火の誤判定を抑制することができる。
実施例の内燃機関装置20では、判定領域Amfを、エンジン22の回転数Neが所定回転数Neref以上であると共に体積効率KLが所定効率KLref以上の領域としている。判定領域Amfは、失火が生じていないときにおけるエンジン22の回転変動量Δωと失火が生じたときの回転変動量Δωとの差が大きくなるエンジン22の運転領域であればよく、回転数Ne,体積効率KL,エンジン22から出力されているトルク,要求パワーPe*の少なくとも一つを用いて設定すればよい。エンジン22から出力されているトルクを用いて設定するときには、エンジン22から出力されているトルクが所定トルク(例えば、45Nm,50Nm,55Nmなど)以上の領域としてもよい。要求パワーPe*を用いて設定するときには、要求パワーPe*が所定出力(例えば、4kW,5kW,6kWなど)以上の領域としてもよい。
実施例の内燃機関装置20では、エンジン22を、燃焼室129から排気バルブ128bを介して排気管133に排出される排気を排気浄化装置134と粒子状物質除去フィルタ(以下、PMフィルタという)25とを介して外気に排出するタイプの内燃機関としているが、排気管133に排出される排気の一部を吸気管125に還流可能な排気再循環装置を備えるタイプの内燃機関としてもよい。この場合、判定領域Amfを、回転数Ne,体積効率KL,エンジン22から出力されているトルク,要求パワーPe*に加えEGR率Reを用いて設定してもよい。EGR率Reは、エアフローメータ148からの吸入空気量Qaと吸気管125に還流する排気の量であるEGR量Veとの和に対するEGR量Veの比率である。EGR率を用いて判定領域Amfを設定するときには、EGR率が所定率(例えば、18%,20%,22%など)以下の領域としてもよい。判定領域Amfは、回転数Ne,体積効率KL,エンジン22から出力されているトルク,要求パワーPe*,EGR率Reの少なくとも一つを用いて設定すればよい。
実施例の内燃機関装置20では、ディザ制御要求フラグFを、第1条件〜第4条件のうち少なくとも一つの条件が成立していないときには値0に設定し、第1条件〜第4条件の全ての条件が成立しているときには値1に設定している。しかしながら、少なくとも第1条件が成立しているときに値1に設定されればよいから、第4条件を考慮せずに第1〜第3条件が成立しているときに値1に設定したり、第2,第3条件を考慮せずに第1,第4条件が成立したときに値1に設定してもよい。また、第1〜第4条件に限定されず、他の条件に基づいてディザ制御要求フラグFを設定してもよい。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、エンジン22が「内燃機関」に相当し、ECU24が「制御判定装置」に相当する。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、内燃機関装置の製造産業などに利用可能である。
20 内燃機関装置、22 エンジン、24 電子制御ユニット(ECU)、25 粒子状物質除去フィルタ(PMフィルタ)、25a,25b 圧力センサ、122 エアクリーナ、124 スロットルバルブ、125 吸気管、126 燃料噴射弁、128a 吸気バルブ、128b 排気バルブ、129 燃焼室、130 点火プラグ、132 ピストン、133 排気管、134 排気浄化装置、135a 空燃比センサ、135b 酸素センサ、136 スロットルモータ、138 イグニッションコイル、140 クランクポジションセンサ、142 水温センサ、144a,144b カムポジションセンサ、146 スロットルバルブポジションセンサ、148 エアフローメータ、149 温度センサ。

Claims (1)

  1. 多気筒の内燃機関と、
    前記内燃機関の空燃比がリッチとリーンとを繰り返すように前記内燃機関を制御するディザ制御と、前記内燃機関の回転変動に基づいて前記内燃機関に失火が生じているか否かを判定する失火判定と、を実行する制御判定装置と、
    を備える内燃機関装置であって、
    前記内燃機関は、排気系に粒子状物質を除去するフィルタを有し、
    前記制御判定装置は、前記失火判定を実行するための判定実行条件が成立したときには、前記失火判定を実行し、
    更に、前記制御判定装置は、前記判定実行条件が成立し、且つ、前記ディザ制御を実行するための制御実行条件が成立したときには、前記内燃機関の吸入空気量または前記内燃機関から出力されるトルクが所定値以上のときのみ前記ディザ制御を実行する、
    内燃機関装置。
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