JP2018104188A - ワーク搬送装置 - Google Patents

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【課題】ワーク間の距離を調整することができるワーク搬送装置を提供する。【解決手段】ワークを載置した状態で搬送する搬送面を有する搬送部41と、少なくとも前記搬送面に進行波を発生させる進行波発生手段と、を備えるワーク搬送装置において、前記搬送部の特定部分に前記進行波発生手段により発生する進行波により搬送されるワークの搬送速度を変更する速度変更手段を備えている。【選択図】図5

Description

本発明は、進行波を発生させることによりワークを搬送するワーク搬送装置に関する。
従来のワーク搬送装置として、例えば特許文献1に記載されたものがある。このようなワーク搬送装置は、圧電体を駆動することによって搬送部にたわみ進行波を発生させる。この進行波によって、搬送面の各位置に楕円運動が生じることになり、搬送面に載置されたワークはこの楕円運動に伴い、進行波の進行方向とは逆方向に搬送されていく。
ところで、搬送方向で隣り合うワーク間の距離を短くする、あるいは長くする等、ワーク間の距離を調整したい場合がある。しかし、上記ワーク搬送装置では、ワークを搬送する速度が常に一定であるため、ワーク間の距離が常に一定になっており、ワーク間の距離を調整することができない。
特開平6−127655号公報
そこで本発明は、ワーク間の距離を調整することができるワーク搬送装置を提供することを課題とする。
本発明のワーク搬送装置は、ワークを載置した状態で搬送する搬送面を有する搬送部と、少なくとも前記搬送面に進行波を発生させる進行波発生手段と、を備えるワーク搬送装置において、前記搬送部の特定部分に前記進行波発生手段により発生する進行波により搬送されるワークの搬送速度を変更する速度変更手段を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、速度変更手段により搬送部の特定部分におけるワークの搬送速度を変更することによって、搬送方向で隣り合うワーク間の距離を短くする、あるいは長くすることができる。特に、撮像手段でワークを撮像する場合には、ワーク間の距離を長くすることで搬送される一個一個のワークを確実に撮像することができる。
また、本発明のワーク搬送装置は、前記速度変更手段が、前記搬送部の特定部分の剛性を調整する手段であってもよい。
上記のように、搬送部の特定部分の剛性を調整することによって、振幅及び波長が変化する。これによって、ワークの搬送速度を調整することができる。
本発明によれば、ワークの搬送速度を変更する速度変更手段を備えることによって、ワーク間の距離を調整することができるワーク搬送装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るワーク搬送装置を示す斜視図である。 前記ワーク搬送装置のボウルフィーダとリニアフィーダの一部を示す要部拡大斜視図である。 前記ワーク搬送装置のブロック図である。 進行波比の概念を説明するためのグラフである。 リニアフィーダの側面図である。 リニアフィーダの底面図である。 図5の第1領域と第2領域における搬送部に発生している波形を示している。 速度変更手段の他の形態を示すリニアフィーダの一部を示す側面図である。 他の形態のワーク搬送装置のブロック図である。 他の形態の進行波発生手段を示し、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は底面図である。 他の形態の進行波発生手段を示し、(a)は平面図、(b)は側面図である。
図1に、本実施形態に係るワーク搬送装置としてのパーツフィーダ1を示している。このパーツフィーダ1は、ベース部2上に、円盤状のボウルフィーダ3と、ボウルフィーダ3の径外に延びるように接続されたリニアフィーダ4とを備える。
ボウルフィーダ3は、円盤状の部材で構成されるボウルフィーダ側搬送部31を備える。このボウルフィーダ側搬送部31は、中央に位置する固定部32にてベース部2に固定されている。この固定は、本実施形態では、円盤を介した1個のボルト止めによってなされているが、ボルトの数量は限定されず、また、他の手段によることもできる。ボウルフィーダ側搬送部31の上面は、図示のように、中央から一旦下降した上で周縁に向けて上昇している。ボウルフィーダ3には、ワークWを搬送するための搬送トラックとして、ボウルフィーダ3の上面にらせん状の溝であるらせんトラック33が、ボウルフィーダ側搬送部31の内周位置から外周位置にかけて形成されている。らせんトラック33は、ワークWが接触する搬送面331を有する。らせんトラック33の外周端部332は、ワークWをリニアフィーダ4のメイントラック43に渡すことができる位置に形成されている。ボウルフィーダ3の運転中、ワークWは図2に矢印で示したようにらせんトラック33をせり上がるように移動し、外周端部332からメイントラック43に受け渡される。
リニアフィーダ4は、平面視で長方形状の部材で構成されるリニアフィーダ側搬送部41を備える。このリニアフィーダ側搬送部41は、幅方向中央に位置する固定部42にてベース部2に固定されている。ボウルフィーダ3と同様に、この固定は、本実施形態ではボルト止めによってなされているが、他の手段によることもできる。リニアフィーダ4における搬送トラックは、メイントラック43とリターントラック44とにより構成されている。メイントラック43は、リニアフィーダ4の上面に送り側において長手方向に延びる直線状の溝を有する。リターントラック44は、リニアフィーダ4の上面に幅方向の一方側(以下「送り側」)及び幅方向の他方側(以下「戻し側」)において長手方向に延びる直線状の溝と、前記各溝をリニアフィーダ4におけるボウルフィーダ3から遠い側の端部近くで接続する湾曲した溝とを有する。メイントラック43及びリターントラック44は、ワークWが接触する搬送面431,441を有する。
本実施形態では、メイントラック43とリターントラック44とが平行して形成されている。また、図1及び図5に示すように、メイントラック43の終端部に移動してきたワークWの姿勢を所定姿勢であるか否かを検出するワーク検出センサ7と、ワーク検出センサ(ワーク検出手段)7により所定姿勢でないと判定されたワークWをメイントラック43からリターントラック44に乗せ換えるべく、エアにより移動させるエアノズル(移動手段)8と、を備えている。尚、エアノズル8によりリターントラック44に乗せ換えられたワークWは、ボウルフィーダ3に返される。尚、図1ではワーク検出センサ7をメイントラック43の終端部に設けているが、メイントラック43のどの位置に配置してもよい。
このように、ボウルフィーダ3及びリニアフィーダ4は、固定部32,42のまわりを周回する形状であって、前記形状を有する部分のうちの少なくとも一部が、ワークWを載置した状態で搬送する搬送面331,431,441とされた搬送部(ボウルフィーダ側搬送部31、リニアフィーダ側搬送部41)とされている。なお、前記「周回する形状」とは、搬送面及び搬送トラックが途切れずに一周している形状のことを言うのではなく、進行波を発生する部分が周回する形状となっていることを言う。このため、この「周回する形状」は、円盤状であるボウルフィーダ側搬送部31はもちろんのこと、固定部42のまわりに長円状の領域が存在するリニアフィーダ側搬送部41も該当している。
ボウルフィーダ3及びリニアフィーダ4は、各搬送面331,431,441を波打つように振動させることにより、前記各搬送面に前記周回する方向に進行していく進行波を発生させる進行波発生手段を備える。この進行波発生手段の具体例としては、通電により伸縮するように変形する圧電素子が例示できるが、通電により何らかの動作をなすバイブレータ、偏心モータ、ソレノイド等の他の手段を採用することもできる。進行波発生手段は、ボウルフィーダ側搬送部31及びリニアフィーダ側搬送部41の裏側、つまり、前記各搬送面331,431,441が形成された側と反対側に設けられている。
前記ボウルフィーダ側搬送部31及びリニアフィーダ側搬送部41の裏側に設けられる進行波発生手段のうち、リニアフィーダ側搬送部41に設けられる進行波発生手段について説明すれば、図3に示すように、複数の進行波発生手段5が、出力位相が異なる送り側の群5Fと戻し側の群5Bの2群が、リニアフィーダ側搬送部41の周回方向における異なる位置に分かれて、それぞれ長手方向に配列されている。図3では、説明の便宜上、各群で4個の進行波発生手段5で説明するが、実際には、リニアフィーダ側搬送部41の裏側には、図6に示すように、各群で6個の進行波発生手段5が設けられている。この進行波発生手段5の数は、リニアフィーダ側搬送部41の大きさや設定されるワークの搬送速度等に応じて決めることになる。図3に戻って、各群5F,5Bに属する複数の進行波発生手段5は、振動モードの腹の位置に1/2波長間隔で、かつ、隣り合う進行波発生手段5の極性(図示「+」「−」)が逆になるように配列されている。そして、リニアフィーダ4において送り側に設けられた複数の進行波発生手段5と、戻し側に設けられた複数の進行波発生手段5とは、リニアフィーダ側搬送部41の長手方向に1/4波長(図示「λ/4」)の空間的位相差のある状態で配置されている。また、図3に示すように、送り側の群5Fに属する複数の進行波発生手段5は、第1アンプ611に接続され、戻し側の群5Bに属する複数の進行波発生手段5は、第2アンプ612に接続されている。これら第1アンプ611及び第2アンプ612には、2相交流信号を供給するための2相交流信号発信器6Aが接続されている。
2相交流信号発信器6Aにより、送り側の進行波発生手段5と戻し側の進行波発生手段5とで時間的に位相が90°ずれた正弦波振動を発生させることができる。本実施形態では、第1アンプ611による加振モードを「90°モード」とし、第2アンプ612による加振モードを「0°モード」とする。
個々の進行波発生手段5により、各搬送面431,441を波打つように振動させることができる。ここで、前述のような構成により、送り側の進行波発生手段5と戻し側の進行波発生手段5とで時間的に位相が90°ずれた正弦波振動を発生させることができる。このため、搬送部31,41に生じた空間的かつ時間的にずれた2つの定在波(一定の位置で単に上下動する波)が重ね合わされる(合成される)ことで、前記各搬送面431,441に、ボウルフィーダ3及びリニアフィーダ4における前記周回する方向に進行していく進行波を発生させることができる。本実施形態の進行波は、平面視において反時計回りに進行する。本実施形態のパーツフィーダ1では、各搬送面431,441に完全な進行波が現れるのではなく、搬送面の位置によって振幅の大きさが変動した進行波が現れる。これは、2つの搬送面431,441を完全な対称形状に製作することができないだけでなく、進行波発生手段5(ここでは、圧電素子)の取付位置や各進行波発生手段5(ここでは、圧電素子)の駆動態様にもばらつきがあるためである。
進行波が発生している各搬送面431,441の一点には楕円運動が生じている。この楕円運動の動く方向は、頂部において進行波の進行方向と逆になっている。そして、各搬送面431,441とワークWとの間の摩擦により、各搬送面431,441上のワークWに推進力が生じて、ワークWは進行波とは逆方向に搬送されていく。
図示はしないが、ボウルフィーダ3についても同様であり、ボウルフィーダ側搬送部31の中央を挟んで一方側の半周分と他方側の半周分との関係がリニアフィーダ4における送り側、戻し側と同様の関係とされ、進行波発生手段が前記リニアフィーダ4の場合と同様に配置されて駆動される。
本実施形態の搬送部31,41における上部には、所定間隔おきに複数のスリット34,45が形成されている。ボウルフィーダ3におけるスリット34は径方向に延びるように形成されており、リニアフィーダ4におけるスリット45は幅方向に延びるように形成されている。これらスリット34,45が形成されたことにより、搬送部の中立軸(搬送部31,41が湾曲する際の曲げ中心となる仮想軸)が下方に位置することとなり、搬送部31,41を進行波の進行方向に変形させやすくして、前記楕円運動に係る楕円を横長に変形できる。このため、ワークWに働く力の水平方向を増大させ、垂直成分を低減させられる。よって、スリットが形成されていない搬送部を用いた場合に比べると、ワークWを跳ねさせず効率的に移動させることができる。
以上のように構成された本実施形態のパーツフィーダ1では、各搬送面331,431,441に完全な進行波が現れるのではなく、搬送面の位置によって振幅の大きさが変動した進行波が現れる。このため、各搬送面331,431,441には、振幅が大きい位置(波形を図4の「最大時」に示す)と振幅が小さい位置(波形を図4の「最小時」に示す)とが交互に現れる。そこで、進行波による各搬送面331,431,441における垂直振幅のうち、最も大きく振動する位置における最大振幅に対する、最も小さく振動する位置における最小振幅の比、として定義される進行波比=最小振幅/最大振幅を調整する進行波比調整手段を備えている。完全な進行波は、2相の定在波がともに空間的位相差、時間的位相差がいずれも90度でかつ振幅が等しい時に形成される。
進行波比は、完全な進行波の場合は1となり、進行波が全く発生せず定在波のみの場合は0となる。この進行波比が、1に近付くように、調整することによって、ワークWの搬送速度も速くなる。このワークWの搬送速度Vは、次の式(1)によって導かれる。
V=(2πfWe√(TWR))/λ…(1)
ここで、fは駆動周波数、Wは垂直振幅、eは搬送部の中立軸から搬送部の搬送面までの距離、TWRは、進行波比(TWR=最小振幅/最大振幅)であり、λは波長である。
従って、上記式(1)から、ワークの搬送速度Vは、駆動周波数、垂直振幅、搬送部の中立軸(搬送部31,41が湾曲する際の曲げ中心となる仮想軸)から搬送部の搬送面までの距離、進行波比に比例し、波長に反比例するので、駆動周波数、垂直振幅、搬送部の中立軸から搬送部の搬送面までの距離、進行波、波長の少なくとも1つを変更することによって、搬送速度を容易に調整することができる。ここでは、搬送部41の特定部分の剛性を調整することによって、波長と振幅(垂直振幅)とを変更してワークの搬送速度を調整する速度変更手段9を備えている。
速度変更手段9は、速度を2段階に調整する手段から構成され、図5に示すように、搬送部41に形成された複数のスリット45の深さを浅くした第1領域と複数のスリット45の深さを深くした第2領域の2つの領域から構成されている。搬送部41の剛性は、搬送部41の底面からスリット45の底面までの距離に依存するため、第1領域が高剛性部を構成し、第2領域が低剛性部を構成する。また、搬送部41の中立軸から搬送部41の搬送面431までの距離が長いほど、ワークWの搬送速度Vが速くなる。従って、第2領域の搬送部41の中立軸から搬送部41の搬送面431までの距離eが、第1領域の搬送部41の中立軸から搬送部41の搬送面431までの距離e1よりも長いため、前記搬送速度Vの式(1)により第2領域でのワークWの搬送速度が第1領域でのワークWの搬送速度よりも速くなる。このワークWの搬送速度が速くなる領域は、ワーク検出センサ7がワークWを検出する部分よりも手前(搬送方向上流側)からメイントラック43の終端までの領域であり、図6の斜線部分Hである。これは、ワーク検出センサ7でワークWを検出する手前で搬送速度を上げることによって、搬送されているワークW同士の距離を大きくすることで搬送される一個一個のワークWを確実に撮像することができるようにしている。図7に示すように、第1領域及び第2領域における波形を見てみると、第1領域の波長λ1が第2領域の波長λ2よりも長い(λ1>λ2)。また、第1領域の垂直振幅W1が第2領域の垂直振幅W2よりも小さい。従って、振幅が大きくかつ波長が短い第2領域が、第1領域に比べて、ワークの搬送速度が速くなる。ここでは、速度変更手段9は、速度を2段階に調整する手段から構成しているが、3段階以上に調整する手段から構成してもよいし、速度がリニアに上昇するように調整する手段であってもよい。
図示はしないが、ボウルフィーダ3にも上述した速度変更手段9を備えさせて実施してもよい。
尚、本発明に係るワーク搬送装置は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、搬送トラックは循環するように閉じた形状に限られず、一端または両端が開放された形状であってよい。
前記実施形態では、複数の進行波発生手段5を2群に分け、一方の群と他方の群とで駆動させる位相差(進行波発生手段5に指示する位相差)を90°に設定していたが、これに限定されず、位相差を他の角度に設定してもよい。
また、前記実施形態では、進行波発生手段5により発生する振動の波は正弦波であったが、矩形波、三角波等、他の形状の波であってもよい。
また、前記実施形態では、速度変更手段が搬送部の特定部分の剛性を調整する物理的に変更する手段であったが、垂直振幅、駆動周波数、進行波比であるTWR(最小振幅/最大振幅)、波長のうちの少なくとも一つを電気的に調整する手段であってもよい。進行波比であるTWR(最小振幅/最大振幅)を、電気的に調整する手段としては、例えば、図9に示すように、送り側の群5Fに属する各進行波発生手段5に対してアンプ61及び電圧調整手段62が直列に接続され、戻し側の群5Bに属する各進行波発生手段5に対してもアンプ61及び電圧調整手段62が直列に接続されている。従って、電圧調整手段62の電圧を調整することで、進行波比を電気的に調整する。尚、送り側の電圧調整手段62には、加振周波数調整手段63が接続されている。また、戻し側の電圧調整手段62には、電気的位相調整手段64を介して加振周波数調整手段63が接続されている。また、加振周波数調整手段63には、波形選択手段65が接続されている。
また、前記実施形態では、搬送部の特定部分の剛性を調整するためにスリットの深さを調整したが、スリットの深さは変更せずに、搬送部の上下の厚みを部分的に厚くしたり薄くする、あるいは搬送部に板状体を部分的に取り付けることによって、搬送部の特定部分の剛性を変更してもよい。この板状体を部分的に取り付ける構成では、厚さや重量が異なる板状体を複数用意しておき、設定したいワークの搬送速度に応じて板状体を取り付ける、又は取り外すことができるように構成してもよい。また、剛性は変化させないで、図8に示すように搬送部41の一部を上方へ位置させることによりワークの搬送速度を調整するように構成することもできる。つまり、搬送部41の底面を他の部分の底面よりも上方へ位置するように搬送部41を構成する。そして、底面を上方へ持ち上げた部分のスリット45も上げた分だけ上方へ位置するように構成する。これにより、上方へ持ち上げた部分の搬送部41の中立軸が他の部分の中立軸よりも上方へ位置し、上方へ上げた部分の搬送部41の中立軸から搬送部41の搬送面431までの距離e3が他の部分の搬送部41の中立軸から搬送部41の搬送面431までの距離e2よりも短くなり(e3<e2)、上方へ持ち上げた部分におけるワークの搬送速度が他の部分のワークの搬送速度よりも遅くなる。
また、前記実施形態の進行波発生手段(圧電素子)5は、電気的に絶縁するための絶縁体であるセラミック部とセラミック部の両側面に形成された電極とからなっており、通常は、1枚のセラミック部の両側面のそれぞれに電極を貼り付けて構成される圧電素子の必要数を搬送部に貼り付けているが、図10(a),(b),(c)のように構成して実施してもよい。つまり、セラミック部531を一体にした圧電素子5を用いてもよい。この場合、図10(a)に「+」「−」で示すように、1/2波長(λ/2)毎に分極方向が異なっている。更に、セラミック部531の両側面のうちの搬送部(導体)への貼り付け面側の電極51とは反対側の電極52を一体化する。そうすることで、セラミック部531への電極51,52の貼り付け精度の向上並びに前記反対側の電極52のコモン作業の削減を図ることができる。また、搬送部(導体)へ貼り付ける複数(図では8個)の電極51は、搬送部(導体)へ貼り付ける時に搬送部に対して導通することによりコモンになるため、コモン作業をする必要がない。更にまた、搬送部(導体)への貼り付け面側の複数(図では8個)の電極51も一体化してもよい。ただし、複数(図では8個)の電極51を一体にさせる工程は、複数(図では8個)の電極51を作製した後の工程になるので、製造コストの削減を考えると、図10(a),(b),(c)のように、搬送部の貼り付け面とは反対側の電極52のみを一体にする方が有利である。
また、前記実施形態の進行波発生手段(圧電素子)5を、図11(a),(b)のように構成してもよい。つまり、図10(a),(b),(c)と同様に、セラミック部531を一体にした圧電素子5を用いてもよい。この場合、図11(a)に「+」「−」で示すように、1/2波長(λ/2)毎に分極方向が異なっている。そうすることで、セラミック部531への電極51,52の貼り付け精度の向上を図ることができる。この場合は、搬送部(導体)へ貼り付ける複数(図では8個)の電極51は、搬送部(導体)へ貼り付ける時に搬送部に対して導通することによりコモンになるため、コモン作業をする必要がないが、前記電極51とは反対側の複数(図では8個)の電極521に対してコモン作業が必要となる。
また、前記実施形態では、各搬送部31,41を周回する形状としたが、搬送部の形状はこれに限定されず、直線状や周回しない湾曲形状であってもよい。
1…パーツフィーダ、2…ベース部、3…ボウルフィーダ、4…リニアフィーダ、5…進行波発生手段、5B…戻し側の群、5F…送り側の群、6A…2相交流信号発信器、7…ワーク検出センサ、8…エアノズル、9…速度変更手段、31…ボウルフィーダ側搬送部、32,42…固定部、33…トラック、34,45…スリット、41…リニアフィーダ側搬送部、43…メイントラック、44…リターントラック、51,52,521…電極、53,531…セラミック部、61…アンプ、62…電圧調整手段、63…加振周波数調整手段、64…電気的位相調整手段、65…波形選択手段、331,431,441…搬送面、332…外周端部、611…第1アンプ、612…第2アンプ、e,e1,e2,e3…搬送部の中立軸から搬送部の搬送面までの距離、H…斜線部分、W…ワーク
上記のように、搬送部の特定部分の剛性を調整することによって、振幅及び波長が変化する。これによって、ワークの搬送速度を調整することができる。なお、上記のように、平面視で長方形状に構成される搬送部において、長方形状の搬送部の長辺のみに、この長辺の延在方向を横切る方向に複数のスリットが形成されていれば、長方形状の搬送部全周にスリットを形成することがなくなるため、スリット加工の手間が削減される。

Claims (2)

  1. ワークを載置した状態で搬送する搬送面を有する搬送部と、
    少なくとも前記搬送面に進行波を発生させる進行波発生手段と、を備えるワーク搬送装置において、
    前記搬送部の特定部分に前記進行波発生手段により発生する進行波により搬送されるワークの搬送速度を変更する速度変更手段を備えていることを特徴とするワーク搬送装置。
  2. 前記速度変更手段は、前記搬送部の特定部分の剛性を調整する手段であることを特徴とする請求項1に記載のワーク搬送装置。
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