JP2018103295A - 工作機械の心押軸用アタッチメント - Google Patents

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【課題】既存の心押台を利用可能であって心押軸に固定するセンタやドリルチャック等の軸線の高さ位置を簡易に補正することのできるアタッチメントの提供。【解決手段】本発明の工作機械の心押軸用アタッチメントは、心押軸の先部外周側に着脱可能に装着する筒状の装着部材と、装着部材に対してネジ止め可能であると共にネジ止めの解除状態においては装着部材の貫通方向に対して直交する第1の直線方向に偏心可能な補正軸部材を備える。装着部材は、円筒状であって、その先端面には雌ネジ穴を備える。補正軸部材は、円筒状の補正軸本体部と、補正軸本体部の外周部から突出するフランジ部を備え、補正軸本体部は、その内周面がセンタを取り付け可能なテーパ面であり、フランジ部は、装着部材の先端面にネジ止めするもので、雄ネジ部材のネジ軸部を通す貫通穴を、雌ネジ穴に対応する位置に備え、貫通穴を第1の直線方向に延長する長孔形状にする。【選択図】 図1

Description

本発明は、工作機械の心押台を構成する心押軸用アタッチメントに関する。
工作機械、たとえば旋盤では、多様な長さの工作物に対応できるように、ベッドの上を心押台が滑るように移動可能に構成されている。従って、長年使用すると、そのベッドの表面は、心押台との摩擦によって、磨耗していく。そうすると、心押台の心押軸に固定するセンタの軸線と、主軸台に固定するセンタの軸線との高さがずれてくる。このような状態で工作物を加工すると、加工精度が悪化することになる。なお、心押軸にはセンタだけでなく、ドリル、リーマ、ドリルチャック等を取り付けることもある。
そこで、高さのズレを補正できるような従来の工作機械として、心押台本体の貫通穴に心押軸を挿入すると共に心押軸と貫通穴の間に圧電素子を組み込んだクランプ装置が知られている(特許文献1)。
特公平6−88166号公報
しかしながら、このようなクランプ装置は、大掛かりであり、心押台自体の構造が複雑となる。このような大掛かりな装置ではなく、既存の心押台を利用しながら簡易に高さを補正できるアタッチメントが望まれる。
本発明は、上記実情を考慮したもので、既存の心押台を利用可能であって心押軸に固定するセンタやドリルチャック等の軸線の高さ位置を簡易に補正することのできるアタッチメントの提供を目的とする。
本発明は、心押軸の先部外周側に着脱可能に装着する筒状の装着部材と、装着部材に対してネジ止め可能であると共にネジ止めの解除状態においては装着部材の貫通方向に対して直交する第1の直線方向に偏心可能に設けられる補正軸部材とを備える。装着部材は、円筒状であって、その後部を心押軸に対する心押軸用装着部とし、その先部を補正軸部材に対する補正軸部材用装着部とし、補正軸部材用装着部の先端面には雄ネジ部材に螺合可能な雌ネジ穴を備える。補正軸部材は、円筒状の補正軸本体部と、補正軸本体部の外周部から鍔状に突出するフランジ部を備える。補正軸本体部は、その内周面がセンタを取り付け可能なテーパ面である。フランジ部は、装着部材の先端面にネジ止めするものであって、雄ネジ部材のネジ軸部を通す貫通穴を、雌ネジ穴に対応する位置に備え、貫通穴が第1の直線方向に延長する長孔形状であることを特徴とする。
貫通穴の第1の直線方向の寸法は、どの程度であるかを問わないが、偏心量を目視で確認できるようにするには次のようにすることが望ましい。
すなわち、貫通穴はその第1の直線方向の寸法を雄ネジ部材のネジ頭部の直径よりも長くしてあることである。
補正軸部材は、フランジ部の肉厚が限定されず、例えば、円筒状の補正軸本体部の貫通長とフランジ部の肉厚が同じ、つまり、補正軸本体部の外周において貫通長全域からフランジ部が突出するものであってもよいが、アタッチメントを心押軸に取り付けた場合に、補正軸部材用装着部の内部空間を有効に活用して、センタ等の取付け長を確保するには次のようにすることが望ましい。
すなわち、補正軸部材については、円筒状の補正軸本体部は、フランジ部の内周部が連続する胴部と、装着部材の補正軸部材用装着部内に収容される被収容部とを備えるものとする。そのうえで補正軸部材の被収容部の外周と装着部材の補正軸部材用装着部の内周との間に、第1の直線方向への偏心を可能とするギャップが設けられるようにすることである。
アタッチメントは、フランジ部から雄ネジ部材のネジ頭部が突出する状態で補正軸部材と装着部材とがネジ止めされるものであっても良いが、突出部分ができるだけ少ないほうが安全に加工できる。それには次のようにすることが望ましい。
すなわち、補正軸部材のフランジ部は貫通穴に対応する位置に、雄ネジ部材のネジ頭部が陥没する深さのザグリ穴を備えていることである。
またアタッチメントは、装着部材の軸線を心押軸の軸線に対して平行な状態を保ったまま補正できるものに限らない。
たとえば装着部材の心押軸用装着部は、心押軸の外周を包囲する包囲部と、包囲部の先端よりも後側の内周からその内径を小さくするために同心状に突出する内鍔部を備え、内鍔部の内周面は、心押軸の外周面に対して部分的に接する曲面であると共に、装着部材の軸線を心押軸の軸線に対して所定範囲の角度で傾斜可能とする曲面であるものであっても良い。
本発明のアタッチメントによれば、補正軸部材の貫通穴の長孔の延長方向(第1の直線方向)を上下方向に沿うようにして心押軸の先部外周に装着部材を取り付け、貫通穴に沿わせて補正軸部材を装着部材に対して移動させ、ネジ止めすることによって、センタが取付けられる補正軸部材の軸線を所望の高さに補正することができる。したがってこのような簡便な操作によって、ベッドの表面が摩耗した既存の心押台を有効活用することができる。なお既存の心押台だけでなく新品の心押台であっても、補正軸部材の軸線を所望の高さに補正することにより、工作機械の心押台側の軸線と主軸台側の軸線とを異なる高さとした状態で工作物を加工することもできる。
また貫通穴の第1の直線方向の寸法を雄ネジ部材のネジ頭部の直径よりも長くしてあれば、装着部材に対する補正軸部材の偏心量を目視で確認できる。
またアタッチメントは、補正軸本体部が、フランジ部の内周部が連続する胴部と、装着部材の補正軸部材用装着部内に収容される被収容部とを備えるものであれば、装着部材の補正軸部材用装着部の中で補正軸部材の被収容部がギャップを利用して移動可能であることから、補正軸部材の軸線を所望の高さに補正する機能を保持しつつ、センタ等の取付け長が十分に確保できる。
またアタッチメントは、補正軸部材のフランジ部が貫通穴に対応する位置にザグリ穴を備えるものであれば、雄ネジ部材のネジ頭部がフランジ部のザグリ穴に嵌り込んで陥没することから、フランジ部の表面からネジ頭部が突出しておらず、安全に加工することができる。
またアタッチメントは、装着部材の心押軸用装着部が包囲部と内鍔部を備え、内鍔部の内周面を所定の曲面としたものであれば、装着部材の軸線を心押軸の軸線に対して所定範囲の角度で傾斜させて、工作物を加工することもできる。
本発明の第一実施形態の心押軸用アタッチメントを示す要部拡大縦断面図である。 (イ)(ロ)図は、図1のA−A線断面図、B−B線断面図である。 (イ)(ロ)図は、図2の(イ)(ロ)図に対応する補正前の心押軸用アタッチメントを示す断面図である。 (イ)(ロ)図は、本発明の心押軸用アタッチメントを示す分解斜視図、組立図である。 本発明の第二実施形態の心押軸用アタッチメントを示す要部拡大縦断面図である。 本発明の第三実施形態の心押軸用アタッチメントを示す平面図である。 (イ)(ロ)図は、本発明の第四実施形態の心押軸用アタッチメントを示す平面図、分解断面図である。 旋盤の基本的な構成を示す説明図である。
図8は、旋盤10の基本的な構成を示している。旋盤10は、ベッド11の片側に主軸台12を載せ、ベッド11の反対側に心押台13を載せてある。心押台13は、ベッド11の上で主軸台12に向かって一直線に往復可能に設けられている。なお、図示しないが、往復台がベッド11上には主軸台12と心押台13との間を一直線に往復可能に設けられている。主軸台12の主軸(図示省略)の端にはチャック12aが取り付けられている。チャック12aに工作物W(図示の例では丸棒)の一端部を保持させ、工作物Wの長さに合わせて心押台13を前進させ、工作物Wの他端を心押台13のセンタ18で支えることによって、工作物Wが保持される。そして、主軸によって工作物Wを回転させながら所望の加工が施され、加工後には心押台13を後退させ、工作物Wが取り外される。
図1は、心押台13の基本的な構成及び本発明のアタッチメント20を示している。また、図2は、図1のA−A線断面図、B−B線断面図を示している。心押台13は、主軸台12に対してベッド11上の心押台本体14が一直線に往復可能に設けられ、主軸と対向する位置において心押台本体14には挿入穴15が形成されており、挿入穴15には心押軸16が取り付けられている。心押軸16の先部は、心押台本体14よりも主軸台12側に突出しており、この突出する先端面には、センタ18やドリルチャック等を保持可能な保持穴17が形成されている。この保持穴17の中心線である軸線17jは、旋盤10の新品時には、主軸の軸線12jと、同一直線上にあるが、心押台13の進退を繰り返すうちにベッド11が磨耗し、主軸の中心線である軸線12jよりも低くなってくる。この場合に、心押軸16の先部(突出部分)に本発明のアタッチメント20が着脱可能に取り付けられる。
本発明の第一実施形態のアタッチメント20は図1,2に示すように、心押軸16の先部外周側に着脱可能に装着する装着部材30と、装着部材30に対してネジ止め可能であってネジ止めの解除状態においては上下方向に偏心可能に設けられる補正軸部材40とを備えている。
装着部材30は、円筒状であって、その内径を後部において先部よりも大径に且つ心押軸16の外径よりも僅かに大きく形成してある。従って、装着部材30の内面には、先部と後部との境目に段部31が付いている。装着部材30の後部は心押軸16に対する装着部(心押軸用装着部32)となる。装着部材30の先部は、補正軸部材40に対する装着部(補正軸部材用装着部33)となり、その先端面には雄ネジ部材50に螺合可能な雌ネジ穴34が、円周方向に沿って等間隔あけて(90度ピッチで)4個形成されている。
補正軸部材40は、円筒状の補正軸本体部41と、補正軸本体部41の外周部からその円周方向全周に亘って鍔状に突出するフランジ部46を備えている。
補正軸本体部41は、その内面がセンタ18、ドリルチャック等を取り付け可能なテーパ面42であり、心押軸16と同様の傾斜角度で後方に向かって内径が小さくなっている。また補正軸本体部41の先部は、フランジ部46の内周部に繋がる胴部43となる。また補正軸本体部41の後部は、装着部材30の補正軸部材用装着部33内に収容される被収容部44となる。被収容部44の外径は補正軸部材用装着部33の内径よりも小さく形成され、両者の間にはギャップG1が形成される。
フランジ部46は、装着部材30の先端面に固定されるものであって、雄ネジ部材50のネジ軸部51を通すための貫通穴47であって補正軸本体部41の貫通方向と平行な貫通穴47を、円周方向に沿って等間隔あけて4個備えている。各貫通穴47は、補正軸本体部41の貫通方向に直交する第1の直線方向に延長する長孔形状であって、雌ネジ穴34に対応する位置に設けられている。したがって4つの貫通穴47,47,…は平行である。また各貫通穴47は、その第1の直線方向の寸法を雄ネジ部材50のネジ頭部52の直径よりも長くしてある。
またフランジ部46は、貫通穴47のうち被収容部44とは反対側の部分を、雄ネジ部材50のネジ頭部52が陥没する深さのザグリ穴48とし、ザグリ穴48が貫通穴47と平行な長孔形状に形成されている。ちなみに4つのうち2つのザグリ穴48,48は互いの長孔の延長方向(第1の直線方向)が同一直線上に位置する状態に形成されており、フランジ部46の外周よりも半径方向外側に向かって貫通している。したがってこの2つのザグリ穴48,48は、アタッチメント20の上下方向を定めるときの目印になる。
図3は、本発明の第一実施形態のアタッチメント20を心押軸16に取り付けた直後の補正前の状態を示しており、より詳しくは補正軸部材40に取り付けるセンタ18の軸線18jと、装着部材30を同心円状に取り付ける心押軸16の保持穴17の軸線17jを一致させた場合の状態を示すもので、補正後の状態を示す図2の(イ)(ロ)図に対応させてある。また、図4も、同じ場合のアタッチメント20を分解図、組立図として示してある。ちなみにこの場合、貫通穴47の長手方向である第1の直線方向が上下方向を向くようにして、アタッチメント20を心押軸16に取り付ける。またこの場合、補正軸本体部41の被収容部44と装着部材30の補正軸部材用装着部33との間には、ギャップG1が円周方向の全周に亘って均等に形成されている。雄ネジ部材50を緩く締めてあるときには、このギャップG1によって補正軸部材40は装着部材30に対して偏心可能となる。また、装着部材30の雌ネジ穴34に嵌り込んだネジ軸部51が、フランジ部46の貫通穴47における長手方向(上下方向)の中間位置に位置する。そして、ネジ軸部51に対して貫通穴47の上下に、それぞれ先のギャップG1と同じ長さの隙間G2が形成される。また雌ネジ穴34に螺合させた雄ネジ部材50のネジ軸部51が貫通穴47を貫通すると共に、長孔形状である貫通穴47がネジ軸部51に対して上下に延長している状態になり、貫通穴47の長手方向である上下方向(第1の直線方向)に沿って補正軸部材40が移動可能となる。従って補正軸部材40が装着部材30に対して上下方向に偏心可能に設けられている。
上述した本発明のアタッチメント20は、ベッド11の上面が摩耗によって新品時に比べて平らに削れて低くなり、それによって主軸台12の主軸の軸線12jに対して心押台13の保持穴17の軸線17jが低くなった場合には、以下の(1)〜(9)のようにして、主軸の軸線12jに心押台13のセンタ18の軸線18jを補正によって一致させて、工作物Wを加工する。
(1)まず、アタッチメント20は、雄ネジ部材50を緩く締めて、補正軸部材40が装着部材30に対して緩くネジ止めされた状態とする。従って、装着部材30の雌ネジ穴34から突出する雄ネジ部材50のネジ軸部51が、貫通穴47を貫通する状態となり、ネジ軸部51に対して補正軸部材40が貫通穴47の長手方向に沿って移動可能な状態となる。
(2)装着部材30を心押軸16の先部に挿入して嵌め込む。装着部材30の内径は、心押軸16の先部の外径よりも僅かに大きい程度なので、嵌め込みには手の平で強く押し込むようにすると、装着部材30が心押軸16に対して擦れながら嵌まり込んでいき、装着部材30の段部31が心押軸16の先端に当たる。なお、嵌め込むときには、貫通穴47の長手方向が上下方向となるように配慮する。これによって、装着部材30が心押軸16に対して着脱可能に装着され、補正軸部材40が装着部材30に対して上下方向に偏心可能になる。
(3)補正軸部材40にセンタ18の後部を挿入する。
(4)工作物Wが丸棒である場合、丸棒の一端部を主軸台12のチャック12aに挟む。
(5)丸棒の他端面の中央にセンタ18がくるように、補正軸部材40を上方に移動させて位置を合わせてから、心押台13を前進させ、丸棒の他端面にセンタ18を押し当てる。これによって、主軸の軸線12jに心押台13のセンタ18の軸線18jが一致する。また、センタ18を押し当てることの反力によって、補正軸部材40が装着部材30に強く押し当てられ、装着部材30の段部31が心押軸16の先端に強く押し当てられる。よって、補正軸部材40及び装着部材30が心押軸16に対して固定された状態となり、補正軸部材40と装着部材30との位置関係が仮決めされた状態になる。
(6)仮決めされた状態のうちに、雄ネジ部材50を強固に締め付けて補正軸部材40と装着部材30を強固に一体化する。これによって、アタッチメント20は、心押台13と一体化する。
(7)正確さを期する場合には、ダイヤルゲージ(図示省略)を用いる。旋盤10の一箇所にダイヤルゲージを固定し、ダイヤルゲージの測定子を丸棒に接触させて数値を読む。主軸によって丸棒を回転させ、各回転角における数値を読んで、主軸の軸線12jと、センタ18の軸線18jとが一致している(許容範囲にあること)ことを確認する。以上により、丸棒の取り付けが完了する。
(8)主軸を回転させて、丸棒に所定の加工を施す。
(9)アタッチメント20を外す場合には、心押台13を後進させ、装着部材30の後端面を前方に向かって叩いて心押軸16から装着部材30を抜き取る。
また、上述した本発明のアタッチメント20は、主軸台12の主軸の軸線12jと、心押台13のセンタ18の軸線18jとを大きく偏心させて、丸棒を加工することも可能である。このような場合には、上記手順(1)〜(9)のうち、(5)と(7)を変更する。
(5)丸棒の他端面の中央から所定量偏心した箇所にセンタ18がくるように、補正軸部材40を上方又は下方に移動させて位置を合わせてから、心押台13を前進させ、丸棒の他端面にセンタ18を押し当てる。
(7)正確さを期する場合には、ダイヤルゲージを用いる。旋盤10の一箇所にダイヤルゲージを固定し、ダイヤルゲージの測定子を丸棒に接触させて数値を読む。丸棒を回転させ、各回転角における数値を読んで、主軸台12の軸線12jと、心押台13の軸線17jとの偏心量が所望値である(許容範囲にあること)ことを確認する。また長孔形状である貫通穴47の第1の直線方向(長手方向)の寸法は、雄ネジ部材50のネジ頭部52の直径よりも長く、それゆえ貫通穴47の全部がネジ頭部52によって隠れることとはない。従って貫通穴47とネジ頭部52の関係を目視することにより、装着部材30に対する補正軸部材40の偏心量を確認できる。
本発明の第二実施形態のアタッチメント20は図5に示すように、装着部材30の心押軸用装着部32を、第一実施形態のアタッチメント20と相違させたものである。より詳しくは以下の通りである。
心押軸用装着部32は、心押軸16の外周面を半径方向に間隔をあけて包囲する包囲部32aと、包囲部32aの先端よりも後側(図示の例では後端部)の内周からその内径を小さくするために同心状に突出する内鍔部32bを備える。
内鍔部32bは、前後方向から視て円環状であって、その内周面32cを心押軸16の外周面に対して部分的に接する曲面であると共に、装着部材30の軸線(センタ18の軸線18j)を心押軸16の軸線17jに対して所定範囲の角度θで傾斜可能とする曲面としてある。具体的には、装着部材30をその軸線を通過する平面で切断したときに、装着部材30の内鍔部32bの断面形状は、その内周面32cが半径方向内側に向かって膨らむ円弧状であって、貫通方向の中間が最も半径方向内側に膨らむ円弧状となっている。
包囲部32aは、内鍔部32bよりも先側(補正軸部材用装着部33側)においてその周方向に間隔をあけて雌ネジ孔32dを備えている。この雌ネジ孔32dは、雄ネジ部材55を螺合させるもので、包囲部32aの半径方向に貫通している。
上記した第二実施形態のアタッチメント20を心押軸16に装着すると、内鍔部32bの内周面32cが心押軸16の外周面に部分的に接する。また包囲部32aの内周面32cと心押軸16の外周面との間に間隔があいているので、その間隔を利用して心押軸16の軸線17jに対して装着部材32の軸線(センタ18の軸線18j)が所定範囲の角度θで傾斜可能となる。そして、包囲部32aの雌ネジ孔32dに対して雄ネジ部材55を強固に締め付けることによって、雄ネジ部材55の先端を心押軸16の外周面に押し付け、その角度θを固定する。これによって所望の角度θでアタッチメント20を傾斜させた状態にでき、その状態のアタッチメント20に装着したセンタ18を工作物の他端面に押し当てて、工作物を保持し加工することができる。
またベッド11の上面が摩耗によって新品時に比べていびつに削れてその削れた部分の左右の高さが異なるような状態で低くなり、それによって心押軸16も左右の高さが異なるような状態で低くなった場合に、第二実施形態のアタッチメント20を所望の角度θで傾斜させることによって、その左右の高さのずれを補正することもできる。
本発明の第三実施形態のアタッチメント20は図6に示すように、装着部材30の心押軸用装着部32に位置決め用の目印36を設けたことにおいて、第一実施形態のアタッチメント20と相違させたものである。より詳しくは以下の通りである。
心押軸用装着部32はその表面側の後端部に目印36を備えている。この目印36は直線であり、心押軸用装置着部32の貫通方向と平行に延長している。またこの目印36は、貫通穴47の長手方向である第1の直線方向が上下方向を向いている場合に、表面を円筒面とする心押軸用装着部32の最も高い位置か、最も低い位置に配置される。図6では、目印36は最も高い位置に配置されている。またこの目印36に一致させる別の目印16aを、旋盤10の心押軸16の表面(円筒面)の頂部に設けることにより、アタッチメント20の取付位置の調整を容易にすることができる。ちなみに心押軸16に形成された目印16aも直線であり、保持穴17の軸線17jと平行に延長している。
本発明の第四実施形態のアタッチメント20は図7に示すように、装着部材30と補正軸部材40の他に、装着部材30に対する補正軸部材40の上下方向の偏心量を調整する偏心量調整機構60を備えるものである。
偏心量調整機構60は、装着部材30(補正軸部材用装着部33)の先端面と補正軸部材40のフランジ部46の後端面とが重なり合う部分(面接触する部分)に設けられる。偏心量調整機構60は、フランジ部46の後端面と装着部材30の先端面に亘って螺合される調整ネジ62と、調整ネジ62に対してフランジ部46と装着部材30のうち一方において螺合すると共に他方において空転させるネジ穴64と、調整ネジ62をネジ穴64から脱出不能に押さえると共に補正軸部材40に固定されるストッパ66とを備える。
調整ネジ62は、六角穴付き止めネジであって、円筒状の軸部62aの側面に雄ネジ部62bが形成され、軸部62aの延長方向の一端面に工具差込用の穴62cが形成されている。
ネジ穴64は、調整ネジ62の円周方向の一部に螺合するネジ付き穴64aと、調整ネジ62の円周方向の他部を収容すると共に調整ネジ62を空転させる空転穴64bとを備えるものである。ちなみにネジ穴64は、雄ネジ部材50用のフランジ部46の貫通穴47と装着部材30の雌ネジ穴34とは円周方向に間隔をあけた位置に形成されている。
ネジ付き穴64aは、図示の例ではフランジ部46の外周面において調整ネジ62の円周方向の約1/3に螺合する雌ネジ部が形成された穴であって、後端面側に向かって開口している。ネジ付き穴64aは、フランジ部46の外周面から補正軸本体部41の外周面に達するまで延長しており、その延長方向は長孔である貫通穴47の延長方向と平行になっている。
空転穴64bは、図示の例では、装着部材30の外周面において調整ネジ62の円周方向の約2/3を収容する穴であり、長孔である貫通穴47の延長方向を深さ方向とする穴であり、雌ネジ部が付いていない穴である。空転穴64bは装着部材30の外周面から貫通することなく(内周面よりも半径方向外側の位置まで)形成されると共に、先端面側に向かって開口している。
言い換えれば、円筒面の円周方向に関して半分以上と半分未満、より詳しく言えば2/3と1/3となるように、円筒面の穴をその穴の貫通方向に切断したときに、円筒面の2/3に切断された部分を空転穴64bとし、円筒面の1/3に切断された分をネジ付き穴64aとする。
ストッパ66は、板であって、厚み方向から視て、板の一部分を調整ネジ62の頭部を押さえると共に工具を差し込む押さえ部68とし、板の別の部分を装着部材30に固定する基板部70とする。
基板部70には板の厚み方向に貫通穴70aが形成されており、この貫通穴70aを経て固定用のネジ72を螺合させる雌ネジ穴30aが装着部材30の外周面(上面)に形成されている。
押さえ部68は、板の厚み方向から視て、U字状となっている。言い換えれば押さえ部68は、厚み方向から視て、調整ネジ62を押さえる一対の押さえ腕部69,69を基板部70から対向する状態で突出したものである。そして一対の押さえ腕部69,69の間が工具を差し込む貫通穴として機能する。
上記した偏心量調整機構60は組み立てる場合には、対向する空転穴64bとネジ付き穴64aとからなるネジ穴64の内部に調整ネジ62を収容し、調整ネジ62の上にストッパ66を置いて、ストッパ66を固定用のネジ72で装着部材30に固定すればよい。
また上記した偏心量調整機構60は偏心量を調整する場合は、雄ネジ部材50を緩く締めてある状態で調整ネジ62を一方向、または他方向に回せばよい。たとえば調整ネジ62を一方向に回せば、ネジ穴64の空転穴64bの内部で調整ネジ62が空転しながらネジ付き穴64aに螺合して、装着部材30に対して下方向に補正軸部材40が移動し、その逆に調整ネジ62を他方向に回せば、装着部材30に対して上方向に補正軸部材40が移動し、偏心量が調整できる。
なお、上述した本発明のアタッチメント20は、センタ18だけでなく、ドリルチャックを取り付けても良い。この場合、ドリルチャックにドリルを取り付けて、所望の穴あけ加工をすることができる。
本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、雌ネジ穴34は、4個に限らず、複数設けてあれば良い。また、装着部材30は心押軸16に対して単に嵌め込んで取り付ける構造に限らず、心押軸用装着部32の外周面に心押軸16に向かって貫通する雌ネジ穴を形成し、この雌ネジ穴に装着部材30の外側から位置決めネジをねじ込むことによって、装着部材30と心押軸16との取り付けを強固にする等しても良い。
10旋盤
11ベッド
12主軸台
12aチャック
12j軸線
13心押台
14心押台本体
15挿入穴
16心押軸
16a目印
17保持穴
17j軸線
18センタ
18j軸線
20アタッチメント
30装着部材
30a雌ネジ穴
31段部
32心押軸用装着部
32a包囲部
32b内鍔部
32c内周面
32d雌ネジ孔
33補正軸部材用装着部
34雌ネジ穴
36目印
40補正軸部材
41補正軸本体部
42テーパ面
43胴部
44被収容部
46フランジ部
47貫通穴
48ザグリ穴
50雄ネジ部材
51ネジ軸部
52ネジ頭部
55雄ネジ部材
60偏心量調整機構
62調整ネジ
62a軸部
62b雄ネジ部
62c穴
64ネジ穴
64aネジ付き穴
64b空転穴
66ストッパ
68押さえ部
69押さえ腕部
70基板部
70a貫通穴
72固定用のネジ
W工作物
G1ギャップ
G2隙間

Claims (5)

  1. 心押軸の先部外周側に着脱可能に装着する筒状の装着部材と、装着部材に対してネジ止め可能であると共にネジ止めの解除状態においては装着部材の貫通方向に対して直交する第1の直線方向に偏心可能に設けられる補正軸部材とを備え、
    装着部材は、円筒状であって、その後部を心押軸に対する心押軸用装着部とし、その先部を補正軸部材に対する補正軸部材用装着部とし、補正軸部材用装着部の先端面には雄ネジ部材に螺合可能な雌ネジ穴を備え、
    補正軸部材は、円筒状の補正軸本体部と、補正軸本体部の外周部から鍔状に突出するフランジ部を備え、
    補正軸本体部は、その内周面がセンタを取り付け可能なテーパ面であり、
    フランジ部は、装着部材の先端面にネジ止めするものであって、雄ネジ部材のネジ軸部を通す貫通穴を、雌ネジ穴に対応する位置に備え、貫通穴が第1の直線方向に延長する長孔形状であることを特徴とする工作機械の心押軸用アタッチメント。
  2. 貫通穴は、その第1の直線方向の寸法を雄ネジ部材のネジ頭部の直径よりも長くしてあることを特徴とする請求項1記載の工作機械の心押軸用アタッチメント。
  3. 補正軸部材については、円筒状の補正軸本体部は、フランジ部の内周部が連続する胴部と、装着部材の補正軸部材用装着部内に収容される被収容部とを備え、
    補正軸部材の被収容部の外周と装着部材の補正軸部材用装着部の内周との間に、第1の直線方向への偏心を可能とするギャップが設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の工作機械の心押軸用アタッチメント。
  4. 補正軸部材のフランジ部は貫通穴に対応する位置に、雄ネジ部材のネジ頭部が陥没する深さのザグリ穴を備えていることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の工作機械の心押軸用アタッチメント。
  5. 装着部材の心押軸用装着部は、心押軸の外周面を包囲する包囲部と、包囲部の先端よりも後側の内周からその内径を小さくするために同心状に突出する内鍔部を備え、
    内鍔部の内周面は、心押軸の外周面に対して部分的に接する曲面であると共に、装着部材の軸線を心押軸の軸線に対して所定範囲の角度で傾斜可能とする曲面であることを特徴とする請求項1、2、3又は4に記載の工作機械の心押軸用アタッチメント。
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