JP2018101678A - 被加工物の加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】被照射面の凹凸に起因するレーザービームの屈折を防いで、適切な改質層を被加工物の内部に形成できる被加工物の加工方法を提供する。【解決手段】被加工物の裏面に、レーザービームを透過させる樹脂層を形成する樹脂層形成ステップと、レーザービームを透過させ且つ被加工物の裏面より平坦な表面を備えるカバー部材の裏面を、被加工物の裏面に形成された樹脂層に密着させるカバー部材密着ステップと、カバー部材の露出した表面側から、樹脂層を介して被加工物にレーザービームを照射し、被加工物の内部に改質層を形成するレーザービーム照射ステップと、を含み、樹脂層及びカバー部材により、裏面の凹凸に起因するレーザービームの屈折が抑制される。【選択図】図4

Description

本発明は、被加工物の内部をレーザービームで改質する被加工物の加工方法に関する。
携帯電話機やパーソナルコンピュータに代表される電子機器では、電子回路等のデバイスを備えるデバイスチップが必須の構成要素になっている。デバイスチップは、例えば、シリコン(Si)や炭化珪素(SiC)、サファイア(Al)等の材料でなるウェーハの表面を複数の分割予定ライン(ストリート)で区画し、各領域にデバイスを形成した後、この分割予定ラインに沿ってウェーハを分割することで得られる。
上述したウェーハ等の被加工物を分割する方法の一つに、透過性のレーザービームを被加工物の内部に集光させて、多光子吸収により改質された改質層(改質領域)を形成するSD(Stealth Dicing)と呼ばれる方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。分割予定ラインに沿って改質層を形成した後に、被加工物に対して力を加えることで、この改質層を起点に被加工物を分割できる。
ところで、レーザービームの照射される被照射面が不規則な凹凸の梨地状に形成されている場合には、この凹凸によりレーザービームが不規則に屈折、反射、散乱して、被加工物の内部に適切な改質層を形成できないことがある。そこで、凹凸を覆うように液状の樹脂を塗布し、被照射面を平坦にすることで、レーザービームの不規則な屈折等を防ぐ技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2002−192370号公報 特開2012−84618号公報
しかしながら、樹脂の粘度が低かったり、凹凸が大きかったりすると、樹脂を塗布しても被照射面を十分に平坦化できないことがある。つまり、その場合には、レーザービームの不規則な屈折等を防いで、被加工物の内部に適切な改質層を形成することができなかった。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、被照射面の凹凸に起因するレーザービームの屈折を防いで、適切な改質層を被加工物の内部に形成できる被加工物の加工方法を提供することである。
本発明の一態様によれば、分割予定ラインで区画された領域にデバイスが形成された表面と凹凸を有する梨地状の裏面とを備える板状の被加工物に、該被加工物に対して透過性を有する波長のレーザービームを該裏面側から照射して、該被加工物の内部に該分割予定ラインに沿った改質層を形成する被加工物の加工方法であって、該被加工物の該裏面に、該レーザービームを透過させる樹脂層を形成する樹脂層形成ステップと、該レーザービームを透過させ且つ該被加工物の該裏面より平坦な表面を備えるカバー部材の裏面を、該被加工物の該裏面に形成された該樹脂層に密着させるカバー部材密着ステップと、該カバー部材の露出した該表面側から、該樹脂層を介して該被加工物に該レーザービームを照射し、該被加工物の内部に該改質層を形成するレーザービーム照射ステップと、を備え、該樹脂層及び該カバー部材により、該裏面の凹凸に起因する該レーザービームの屈折が抑制されることを特徴とする被加工物の加工方法が提供される。
本発明の一態様において、該レーザービームの該波長では、該樹脂層の屈折率又は該カバー部材の屈折率と該被加工物の屈折率との差が、空気の屈折率と該被加工物の屈折率との差より小さいことが望ましい。また、本発明の一態様において、該樹脂層は、該裏面の該凹凸の最大高低差を超える厚さに形成されることが好ましい。また、本発明の一態様において、該カバー部材は、該被加工物と同じ材質で形成されていると良い。
本発明の一態様に係る被加工物の加工方法では、凹凸を有する梨地状の裏面にレーザービームを透過させる樹脂層を形成した後に、レーザービームを透過させ且つ被加工物の裏面より平坦な表面を持つカバー部材の裏面を樹脂層に密着させるので、この樹脂層及びカバー部材により、裏面の凹凸に起因するレーザービームの屈折は抑制される。よって、梨地状の裏面側からレーザービームを照射する場合でも、適切な改質層を被加工物の内部に形成できる。
被加工物の構成例を模式的に示す斜視図である。 図2(A)は、樹脂層形成ステップを模式的に示す一部断面側面図であり、図2(B)は、樹脂層形成ステップの後の被加工物等の状態を模式的に示す断面図である。 図3(A)は、カバー部材密着ステップを模式的に示す斜視図であり、図3(B)は、カバー部材密着ステップの後の被加工物等の状態を模式的に示す断面図である。 図4(A)は、レーザービーム照射ステップを模式的に示す一部断面側面図であり、図4(B)は、レーザービーム照射ステップ中の被加工物等の状態を模式的に示す断面図である。 図5(A)は、剥離ステップを模式的に示す一部断面側面図であり、図5(B)及び図5(C)は、分割ステップを模式的に示す一部断面側面図である。
添付図面を参照して、本発明の一態様に係る実施形態について説明する。本実施形態に係る被加工物の加工方法は、樹脂層形成ステップ(図2(A)及び図2(B)参照)、カバー部材密着ステップ(図3(A)及び図3(B)参照)、及びレーザービーム照射ステップ(図4(A)及び図4(B)参照)を含む。
樹脂層形成ステップでは、板状の被加工物が有する梨地状の裏面に、改質層を形成するためのレーザービームを透過させる樹脂層を形成する。カバー部材密着ステップでは、このレーザービームを透過させ、且つ被加工物の裏面より平坦な表面を有するカバー部材の裏面を樹脂層に密着させる。
レーザービーム照射ステップでは、カバー部材の露出した表面側から被加工物を透過する波長のレーザービームを照射して、被加工物の内部に改質層を形成する。本実施形態に係る被加工物の加工方法によれば、樹脂層及びカバー部材によって裏面の凹凸に起因するレーザービームの屈折を抑制し、分割に適した改質層を形成できる。以下、本実施形態に係る被加工物の加工方法について詳述する。
図1は、本実施形態で使用される被加工物11の構成例を模式的に示す斜視図である。図1に示すように、被加工物11は、シリコン(Si)や炭化珪素(SiC)、サファイア(Al)等の材料でなる円盤状のウェーハであり、その表面11a側は、格子状に配列された分割予定ライン(ストリート)13で複数の領域に区画されている。各領域には、IC(Integrated Circuit)、LED(Light Emitting Diode)等のデバイス15が形成されている。
被加工物11の裏面11bは、不規則な凹凸を有する梨地状になっている。一方で、この裏面11b側には、デバイス15等の構造物が設けられていない。なお、本実施形態では、シリコンや炭化珪素、サファイア等の材料でなる円盤状のウェーハを被加工物11としているが、被加工物11の材質、形状、構造、大きさ等に制限はない。例えば、他の半導体、セラミックス、樹脂、金属等の材料でなる基板を被加工物11として用いることもできる。同様に、デバイス15の種類、数量、大きさ、配置等にも制限はない。
本実施形態に係る被加工物の加工方法を実施する前には、上述した被加工物11の表面11a側に、被加工物11よりも径の大きいテープ17の中央部分を貼付する。また、このテープ17の外周部分には、被加工物11を囲む環状のフレーム19を固定する。これにより、被加工物11は、テープ17を介して環状のフレーム19に支持される。
本実施形態に係る被加工物の加工方法では、まず、被加工物11に改質層を形成するためのレーザービームを透過させる樹脂層を、被加工物11が有する梨地状の裏面11bに形成するための樹脂層形成ステップを行う。図2(A)は、樹脂層形成ステップについて説明するための一部断面側面図である。本実施形態の樹脂層形成ステップは、例えば、図2(A)に示すスピンコーター2を用いて行われる。
スピンコーター2は、被加工物11を吸引、保持するための保持テーブル(スピンナテーブル)4を備えている。保持テーブル4は、ステンレス等の金属でなる基台6を含む。基台6は、モータ等の回転駆動源(不図示)に連結されており、鉛直方向に概ね平行な回転軸の周りに回転する。
基台6の上面側には、例えば、平面視で円形の凹部6aが形成されている。凹部6aには、多孔質材でなる円盤状の保持板8が嵌め込まれている。保持板8は、基台6の内部に形成された吸引路6b等を介して、吸引源(不図示)に接続されている。この保持板8の上面8aには、被加工物11の表面11a側に貼付されたテープ17が接触する。
よって、上面8aに吸引源の負圧を作用させると、被加工物11は、テープ17を介して保持テーブル4に吸引、保持される。保持テーブル4の周囲には、環状のフレーム19を固定するための複数のクランプ10が設けられている。また、保持テーブル4の上方には、液状の樹脂21aを滴下するためのノズル12が配置されている。
樹脂層形成ステップでは、まず、被加工物11の表面11a側に貼付されたテープ17を保持板8の上面8aに接触させて、吸引源の負圧を作用させる。併せて、クランプ10でフレーム19を固定する。これにより、被加工物11は、梨地状の裏面11bが上方に露出した状態で保持される。
続いて、図2(A)に示すように、保持テーブル4及びクランプ10を回転させ、ノズル12から液状の樹脂21aを滴下する。これにより、被加工物11の裏面11bに液状の樹脂21aを塗布して、樹脂層21bを形成できる。図2(B)は、樹脂層形成ステップの後の被加工物11等の状態を示す断面図である。なお、後のカバー部材密着ステップにおいて、この樹脂層21bを硬化させる。
樹脂層21bの形成に用いられる液状の樹脂21aの種類等に大きな制限はないが、少なくとも、硬化後の樹脂層21bは、後のレーザービーム照射ステップで使用されるレーザービームを十分に透過させる必要がある。また、このレーザービームの波長において、硬化後の樹脂層21bの屈折率と被加工物11の屈折率との差を、空気の屈折率と被加工物11の屈折率との差より小さくすることが望ましい。これにより、裏面11bの不規則な凹凸による屈折、反射、散乱を十分に抑制して、レーザービームを適切に集光できる。
また、樹脂層21bは、裏面11bの凹凸の最大高低差を超える厚さに形成されることが望ましい。これにより、凹凸を樹脂層21bで確実に埋め、この凹凸に起因するレーザービームの屈折、反射、散乱をより適切に抑制できる。このような改質層21bの形成に適した液状の樹脂21aとしては、例えば、デンカ株式会社製のTEMPLOC(登録商標)が挙げられる。
樹脂層形成ステップの後には、被加工物11に改質層を形成するためのレーザービームを透過させ、且つ被加工物11の裏面11bよりも平坦な表面を有するカバー部材を樹脂層21bに密着させるカバー部材密着ステップを行う。図3(A)は、カバー部材密着ステップについて説明するための一部断面側面図である。
図3(A)に示すように、カバー部材23は、後のレーザービーム照射ステップで使用されるレーザービームを十分に透過させる材料を用いて、例えば、被加工物11と概ね同じ径の円盤状に形成される。このカバー部材23の表面23a及び裏面23bは、被加工物11の裏面11bよりも平坦である。
カバー部材密着ステップでは、図3(A)に示すように、例えば、カバー部材23の裏面23bを樹脂層21bに密着させて、表面23aを露出させる。後のレーザービーム照射ステップで使用されるレーザービームを、この平坦な表面23aに照射することで、レーザービームの不規則な屈折、反射、散乱を抑制して分割に適した改質層を形成できるようになる。
なお、本実施形態では、カバー部材23の裏面23bを被加工物11の裏面11bよりも平坦にしているが、カバー部材23の裏面11bは、必ずしも被加工物11の裏面11bより平坦でなくて良い。少なくとも、カバー部材23の露出する表面23aが、被加工物11の裏面11bよりも平坦であれば良い。
また、後のレーザービーム照射ステップで使用されるレーザービームの波長において、カバー部材23の屈折率と被加工物11の屈折率との差を、空気の屈折率と被加工物11の屈折率との差より小さくすることが望ましい。同様に、このレーザービームの波長において、カバー部材23の屈折率と硬化後の樹脂層21bの屈折率との差を、空気の屈折率と硬化後の樹脂層21bの屈折率との差より小さくすることが望ましい。
これにより、裏面11bの不規則な凹凸による屈折、反射、散乱を十分に抑制して、レーザービームを適切に集光できる。上述のような特性は、例えば、被加工物11と同じ材質のカバー部材23を用いることで実現できる。ただし、カバー部材23の材質に特段の制限はなく、被加工物11とは異なる材質を用いても良い。
図3(A)に示すように、カバー部材23の裏面23bを樹脂層21bに密着させた後には、適切な方法(例えば、紫外線の照射、加熱等)で樹脂層21bを硬化させる。これにより、樹脂層21bを介して被加工物11の裏面11b側にカバー部材23を固定できる。
カバー部材密着ステップの後には、カバー部材23の露出した表面23a側から、樹脂層21bを介して被加工物11にレーザービームを照射し、被加工物11の内部に分割の起点となる改質層を形成するレーザービーム照射ステップを行う。図4(A)は、レーザービーム照射ステップを模式的に示す一部断面側面図であり、図4(B)は、レーザービーム照射ステップ中の被加工物11等の状態を模式的に示す断面図である。レーザービーム照射ステップは、例えば、図4(A)に示すレーザー加工装置22を用いて行われる。
レーザー加工装置22は、被加工物11を吸引、保持するためのチャックテーブル24を備えている。チャックテーブル24は、ステンレス等の金属でなる基台26を含む。基台26は、モータ等の回転駆動源(不図示)に連結されており、鉛直方向に概ね平行な回転軸の周りに回転する。また、基台26の下方には、移動機構(不図示)が設けられており、チャックテーブル24は、この移動機構によって水平方向に移動する。
基台26の上面側には、例えば、平面視で円形の凹部26aが形成されている。凹部26aには、多孔質材でなる円盤状の保持板28が嵌め込まれている。保持板28は、基台26の内部に形成された吸引路26b等を介して、吸引源(不図示)に接続されている。この保持板28の上面28aには、被加工物11の表面11a側に貼付されたテープ17が接触する。
よって、上面28aに吸引源の負圧を作用させると、被加工物11は、テープ17を介してチャックテーブル24に吸引、保持される。チャックテーブル24の周囲には、環状のフレーム19を固定するための複数のクランプ30が設けられている。また、チャックテーブル24の上方には、レーザー照射ユニット32が配置されている。
レーザー照射ユニット32は、レーザー発振器(不図示)でパルス発振されたレーザービーム32aを所定の位置に照射、集光する。レーザー発振器は、被加工物11を透過する波長(被加工物11に対して透過性を有する波長、吸収され難い波長)のレーザービーム32aをパルス発振できるように構成されている。
レーザービーム照射ステップでは、まず、被加工物11の表面11aに貼付されているテープ17を保持板28の上面28aに接触させて、吸引源の負圧を作用させる。併せて、クランプ30でフレーム19を固定する。これにより、被加工物11は、カバー部材23の表面23aが上方に露出した状態で保持される。
次に、チャックテーブル24及びクランプ30を移動、回転させて、例えば、対象となる分割予定ライン13の延長線上にレーザー照射ユニット32を合わせる。そして、図4(A)に示すように、レーザー照射ユニット32から、カバー部材23の露出した表面23aに向けてレーザービーム32aを照射しながら、対象の分割予定ライン13に対して平行な方向にチャックテーブル24を移動させる。
レーザービーム32aは、図4(B)に示すように、被加工物11の内部の所定の深さの位置に集光させる。このように、被加工物11を透過する波長のレーザービーム32aを被加工物11の内部に集光させることで、被加工物11の内部を改質して分割の起点となる改質層25を形成できる。
上述の動作を繰り返し、全ての分割予定ライン13に沿って改質層25が形成されると、レーザービーム照射ステップは終了する。この改質層25は、例えば、表面11a又は裏面11bにクラックが到達する条件で形成されても良い。また、一本の分割予定ライン13に対して、異なる深さの位置に複数の改質層25を形成することもできる。
本実施形態では、不規則な凹凸を有する梨地状の裏面11bに樹脂層21bを形成した上で、裏面11bより平坦な表面23aを持つカバー部材23の裏面23bを樹脂層21bに密着させている。そのため、この樹脂層21b及びカバー部材23により、裏面11bの不規則な凹凸に起因するレーザービーム32aの屈折、反射、散乱は抑制される。よって、裏面11b側からレーザービーム32aを照射する場合でも、分割に適した改質層25を被加工物11の内部に形成できる。
なお、レーザービーム照射ステップの後には、樹脂層21b及びカバー部材23を被加工物11から剥離する剥離ステップや、分割予定ライン13に沿って形成された改質層25を起点に被加工物11を分割する分割ステップを行うと良い。図5(A)は、レーザービーム照射ステップの後の剥離ステップを模式的に示す一部断面側面図である。
剥離ステップは、例えば、図5(A)に示す温水槽42を用いて行われる。温水槽42には、樹脂層21bの剥離に適した温度(例えば、80℃〜90℃)の温水44が貯留されている。この温水44に被加工物11を浸すことで、樹脂層21b及びカバー部材23を被加工物11から剥離できる。
図5(B)及び図5(C)は、剥離ステップの後の分割ステップを模式的に示す一部断面側面図である。分割ステップは、例えば、図5(B)及び図5(C)に示す拡張装置52を用いて行われる。拡張装置52は、被加工物11を支持するための支持構造54と、円筒状の拡張ドラム56とを備えている。
支持構造54は、平面視で円形の開口部を有する支持テーブル58を含む。この支持テーブル58の上面には、環状のフレーム19が載せられる。支持テーブル58の外周部分には、フレーム19を固定するための複数のクランプ60が設けられている。支持テーブル58は、支持構造54を昇降させるための昇降機構(不図示)によって支持されている。
支持テーブル58の開口部には、拡張ドラム56が配置されている。拡張ドラム56の内径(直径)は、被加工物11の直径よりも大きくなっている。一方で、拡張ドラム56の外径(直径)は、環状のフレーム19の内径(直径)や、支持テーブル58の開口部の直径よりも小さくなっている。
分割ステップでは、まず、図5(B)に示すように、支持テーブル58の上面の高さを拡張ドラム56の上端の高さに合わせ、支持テーブル58の上面にフレーム19を載せた後に、フレーム19をクランプ60で固定する。これにより、拡張ドラム56の上端は、被加工物11とフレーム19との間でテープ19に接触する。
次に、昇降機構で支持構造54を下降させて、図5(C)に示すように、支持テーブル58の上面を拡張ドラム56の上端より下方に移動させる。その結果、拡張ドラム56は支持テーブル58に対して上昇し、テープ17は拡張ドラム56で押し上げられて放射状に拡張される。テープ17が拡張されると、被加工物11には、テープ17を拡張する方向の力(放射状の力)が作用する。これにより、被加工物11は、改質層25を起点に複数のチップ27へと分割される。
以上のように、本実施形態に係る被加工物の加工方法では、凹凸を有する梨地状の裏面11bにレーザービーム32aを透過させる樹脂層21bを形成した後に、レーザービーム32aを透過させ且つ被加工物11の裏面11bより平坦な表面11aを持つカバー部材23の裏面23bを樹脂層21bに密着させるので、この樹脂層21b及びカバー部材23により、裏面11bの凹凸に起因するレーザービーム32aの屈折は抑制される。よって、梨地状の裏面11b側からレーザービーム32aを照射する場合でも、分割に適した改質層25を被加工物11の内部に形成できる。
なお、本発明は、上記実施形態の記載に制限されず種々変更して実施可能である。例えば、上記実施形態では、スピンコーター2を用いて樹脂層21bを形成しているが、樹脂層を形成する方法に制限はない。
また、上記実施形態では、被加工物11の内部に分割の起点となる改質層25を形成しているが、他の目的で改質層を形成しても良い。例えば、被加工物の内部に改質層を形成すると、改質層及びその近傍が膨張して、被加工物を反らせるような応力が発生する。この現象を利用して、被加工物の反りを抑制するために改質層を形成することもできる。
例えば、平坦な被加工物の表面にGaN(窒化ガリウム)等の結晶を成長させると、被加工物は、その表面が凹状となる向きに反る。そこで、このような反りを相殺する応力が発生するように、予め被加工物の表面側に改質層を形成しておく。これにより、結晶を成長させた後の被加工物の反りを低減できる。なお、結晶を成長させた後の反った被加工物に対して改質層を形成しても良い。
上述のように、改質層を形成すると、改質層及びその近傍が膨張して、改質層に近い側の面を凸状に反らせるような応力が発生する。そのため、この改質層を形成する位置を制御することで、被加工物の反りを抑制するような応力を発生させることができる。被加工物の表面が凹状となる向きに反る場合には、表面側に改質層を形成することで被加工物の反りを低減できる。同様に、被加工物の裏面が凹状となる向きに反る場合には、裏面側に改質層を形成することで被加工物の反りを低減できる。
その他、上記実施形態に係る構造、方法等は、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。
11 被加工物
11a 表面
11b 裏面
13 分割予定ライン(ストリート)
15 デバイス
17 テープ
19 フレーム
21a 樹脂
21b 樹脂層
23 カバー部材
23a 表面
23b 裏面
25 改質層
27 チップ
2 スピンコーター
4 保持テーブル(スピンナテーブル)
6 基台
6a 凹部
6b 吸引路
8 保持板
8a 上面
10 クランプ
12 ノズル
22 レーザー加工装置
24 チャックテーブル
26 基台
26a 凹部
26b 吸引路
28 保持板
28a 上面
30 クランプ
32 レーザー照射ユニット
32a レーザービーム
42 温水槽
44 温水
52 拡張装置
54 支持構造
56 拡張ドラム
58 支持テーブル
60 クランプ

Claims (4)

  1. 分割予定ラインで区画された領域にデバイスが形成された表面と凹凸を有する梨地状の裏面とを備える板状の被加工物に、該被加工物に対して透過性を有する波長のレーザービームを該裏面側から照射して、該被加工物の内部に該分割予定ラインに沿った改質層を形成する被加工物の加工方法であって、
    該被加工物の該裏面に、該レーザービームを透過させる樹脂層を形成する樹脂層形成ステップと、
    該レーザービームを透過させ且つ該被加工物の該裏面より平坦な表面を備えるカバー部材の裏面を、該被加工物の該裏面に形成された該樹脂層に密着させるカバー部材密着ステップと、
    該カバー部材の露出した該表面側から、該樹脂層を介して該被加工物に該レーザービームを照射し、該被加工物の内部に該改質層を形成するレーザービーム照射ステップと、を備え、
    該樹脂層及び該カバー部材により、該裏面の凹凸に起因する該レーザービームの屈折が抑制されることを特徴とする被加工物の加工方法。
  2. 該レーザービームの該波長では、該樹脂層の屈折率又は該カバー部材の屈折率と該被加工物の屈折率との差が、空気の屈折率と該被加工物の屈折率との差より小さいことを特徴とする請求項1に記載の被加工物の加工方法。
  3. 該樹脂層は、該裏面の該凹凸の最大高低差を超える厚さに形成されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の被加工物の加工方法。
  4. 該カバー部材は、該被加工物と同じ材質で形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の被加工物の加工方法。
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