JP2020136414A - ダミーウェーハ及びダミーウェーハの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ダミーウェーハを容易に製造する。【解決手段】ダミーウェーハであって、上面に溝を有したウェーハと、該ウェーハ上に密着する樹脂シートと、該溝に対応した位置に該樹脂シートを介して該ウェーハに固定された複数の球体と、を備える。また、ダミーウェーハの製造方法であって、ウェーハの上面に溝を形成する溝形成ステップと、ウェーハの該上面に樹脂シートを載置し該ウェーハを加熱することにより、該樹脂シートの表面に該溝に倣った凹部を形成するとともにシート積層ウェーハを形成するシート積層ウェーハ形成ステップと、該樹脂シートに形成された該凹部に球体を配置する球体配置ステップと、該樹脂シートを介して該球体を該ウェーハに固定する固定ステップと、を備え、該溝形成ステップで該ウェーハの該上面に形成される該溝は、該球体配置ステップで該凹部に該球体が配置されたときに該球体の一部が該凹部よりも上方に突出する形状である。【選択図】図5

Description

本発明は、デバイスウェーハの代用品として使用されるダミーウェーハと、ダミーウェーハの製造方法に関する。
ウェーハの表面に複数のデバイスを形成してデバイスウェーハを得て、該デバイスウェーハをデバイス毎に分割すると、個々のデバイスチップを製造できる。製造された各デバイスチップは所定の実装対象に実装されて使用される。
近年、デバイスチップの実装方法としてフリップチップボンディングと呼ばれる技術が採用されている。該技術では、デバイスチップの表面にバンプと呼ばれる突起状の電極が形成される。そして、バンプを介してデバイスチップのデバイスが所定の実装対象に電気的に接続される。ここで、バンプは分割される前のデバイスウェーハの状態で各デバイスに形成され、その後、該デバイスウェーハを分割することでバンプを備えた個々のデバイスチップを形成できる。
また、近年、デバイスチップが搭載される電子機器等の小型化の傾向が著しく、薄型のデバイスチップが望まれている。そして、薄型のデバイスチップを形成するために、デバイスウェーハを分割する前に裏面側から研削し、予めデバイスウェーハを薄化しておく。この際、デバイスウェーハの表面にはデバイス等を保護するために表面保護テープを貼着しておく。バンプが形成された薄型のデバイスチップを製造する際には、表面に複数のバンプが形成されたデバイスウェーハの裏面側を研削する(例えば、特許文献1参照)。
ただし、表面に複数のバンプが形成されたデバイスウェーハは表面に凹凸形状を有するため、表面保護テープを適切に貼着できていなければ、デバイスウェーハを裏面側から研削したときに表面側の凹凸形状がデバイスウェーハの裏面側に転写されてしまう。また、表面保護テープのデバイスウェーハへの貼着が不十分であると、研削を実施する間に該ウェーハが破損するおそれがある。そこで、バンプが形成されたウェーハへの表面保護テープの貼着条件や、表面にバンプが形成されたウェーハの研削条件を検討する必要がある。
特開2012−79911号公報
表面にデバイスが形成されたデバイスウェーハは高価である。そのため、デバイスウェーハを加工する加工装置の状態や動作を確認する際や、加工装置におけるデバイスウェーハの加工条件を検討する際等には、デバイスウェーハの代用品としてダミーウェーハと呼ばれる基板が使用される。ダミーウェーハは、これらの目的のためにデバイスウェーハを模して製造される。
表面に複数のバンプを有するデバイスウェーハの代用品として使用するダミーウェーハを製造する場合、ダミーウェーハの表面には複数のバンプを形成しなければならない。しかし、デバイスウェーハにバンプを形成する工程は煩雑であり、バンプを形成するコストは低くはない。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、表面にバンプを備えるデバイスウェーハの代用品として使用される簡素なダミーウェーハと、該ダミーウェーハを容易に製造できる製造方法と、を提供することである。
本発明の一態様によると、上面に溝を有したウェーハと、該ウェーハ上に密着する樹脂シートと、該溝に対応した位置に該樹脂シートを介して該ウェーハに固定された複数の球体と、を備えることを特徴とするダミーウェーハが提供される。
また、本発明の他の一態様によると、上面に複数の球体を備えたダミーウェーハの製造方法であって、ウェーハの上面に溝を形成する溝形成ステップと、該溝が形成されたウェーハの該上面に樹脂シートを載置し該ウェーハを加熱することにより、該樹脂シートの表面に該溝に倣った凹部を形成するとともに該ウェーハの該上面に該樹脂シートが密着したシート積層ウェーハを形成するシート積層ウェーハ形成ステップと、該シート積層ウェーハ形成ステップを実施した後、該樹脂シートに形成された該凹部に球体を配置する球体配置ステップと、該球体配置ステップを実施した後、該球体が配置された該シート積層ウェーハを加熱して、該樹脂シートを介して該球体を該ウェーハに固定する固定ステップと、を備え、該溝形成ステップで該ウェーハの該上面に形成される該溝は、該球体配置ステップで該凹部に該球体が配置されたときに該球体の一部が該凹部よりも上方に突出する形状であることを特徴とするダミーウェーハの製造方法が提供される。
好ましくは、該溝形成ステップで形成される該溝は、第1の幅を有した第1の溝と、該第1の溝の底に形成された該第1の幅より狭い第2の幅を有した第2の溝と、を含み、該第1の幅は該球体の直径よりも大きく、該第2の幅は該球体の直径よりも狭い。
または、好ましくは、該溝形成ステップでは、V字状の断面形状を有する該溝を形成する。
本発明の一態様に係るダミーウェーハは、上面に溝を有したウェーハと、該ウェーハ上に密着する樹脂シートと、該溝に対応した位置に該樹脂シートを介して該ウェーハに固定された複数の球体と、を備えるダミーウェーハである。また、本発明の一態様に係るダミーウェーハの製造方法では、樹脂シートを介して該球体を該ウェーハに固定する。
樹脂シートを介してウェーハの表面に固定される球体は、デバイスウェーハに形成されるバンプの代用品として機能する。そして、樹脂シートを介して固定された複数の球体を備えるウェーハは表面に凹凸形状を備えており、バンプを備えデバイスウェーハの代用品であるダミーウェーハとして使用可能である。
ここで、バンプを備えるデバイスチップを製造する際に実施されるウェーハの表面に複数の該バンプを形成する工程と比較して、ウェーハの表面に樹脂シートを介して球体を固定するのは容易であり、バンプの形成に使用される装置を使用する必要がない。また、電極としてデバイスウェーハの表面に精密に形成されるバンプと異なり、球体の材質の選択の幅は広く、該球体に安価な材料を使用できる。
特に、上面に溝が形成されたウェーハの該上面に樹脂シートを密着させ、該溝に対応した位置に該樹脂シートを介して該ウェーハに球体を配置すると、該球体の固定位置を制御できる。その上、該溝に対応した位置に球体が配置されていると、該球体が該ウェーハに保持されやすくなる。
したがって、本発明の一態様によると、表面にバンプを備えるデバイスウェーハの代用品として使用される簡素なダミーウェーハと、該ダミーウェーハを容易に製造できる製造方法と、が提供される。
溝形成ステップを模式的に示す断面図である。 図2(A)は、溝形成ステップにより形成される溝の一例を模式的に示す上面図であり、図2(B)は、溝形成ステップにより形成される溝の他の一例を模式的に示す上面図であり、図2(C)は、溝形成ステップにより形成される溝の断面形状の一例を模式的に示す断面図であり、図2(D)は、溝形成ステップにより形成される溝の断面形状の他の一例を模式的に示す断面図である。 図3(A)は、ウェーハの上面に樹脂シートを載置した状態を模式的に示す断面図であり、図3(B)は、ウェーハの上面に樹脂シートが密着した状態を模式的に示す断面図である。 図4(A)は、球体配置ステップを模式的に示す断面図であり、図4(B)は、固定ステップを実施する様子を模式的に示す断面図である。 図5(A)は、固定ステップが実施された後のウェーハを拡大して模式的に示す断面図であり、図5(B)は、ダミーウェーハを模式的に示す断面図である。
添付図面を参照して、本発明の一態様に係る実施形態について説明する。まず、本実施形態に係るダミーウェーハについて説明する。図5(B)には、本実施形態に係るダミーウェーハ19を模式的に示す断面図が示されている。図5(B)に示すダミーウェーハ19は、上面に溝11を有したウェーハ1と、ウェーハ1の上に密着する樹脂シート15と、溝11に対応した位置に樹脂シート15を介してウェーハ1に固定された複数の球体17と、を備える。
ウェーハ1は、例えば、Si(シリコン)、SiC(シリコンカーバイド)、GaN(窒化ガリウム)、GaAs(ヒ化ガリウム)、若しくは、その他の半導体等の材料、または、サファイア、ガラス、石英等の材料からなる略円板状の基板等である。
本実施形態に係るダミーウェーハ19は、表面1a(上面)にバンプを備えるデバイスウェーハを模して形成されるものであり、バンプを備えるデバイスウェーハと同様の凹凸形状を備え、デバイスウェーハよりも安価に製造される。また、ダミーウェーハ19は、バンプの代わりにウェーハ1の表面1aに固定された複数の球体17を備える。ここで、ダミーウェーハ19に使用されるウェーハ1には、デバイスが形成されていてもよい。
球体17は、例えば、ガラス、石英、セラミックス、サファイア等の材料により形成される。該ガラスは、例えば、アルカリガラス、無アルカリガラス、ソーダ石灰ガラス、鉛ガラス、ホウケイ酸ガラス、石英ガラス等である。ここで、球体17は、完全な球でなくてもよく、例えば、楕円体や円柱状でもよい。球体17は、ウェーハ1の表面1a上に配置されたときに所定の高さの凹凸形状をウェーハ1の表面1aに与えることのできる立体物であり、本機能を発揮できる形状とされる。
ダミーウェーハ19が備えるウェーハ1の表面1aには樹脂シート15が密着しており、球体17は該樹脂シート15を介してウェーハ1の表面1aに固定される。樹脂シート15は、例えば、ウェーハ1の表面1aの外径よりも大きい径を有する円状に形成される。
樹脂シート15は樹脂で形成されたシートであり、例えば、ポリ塩化ビニル系シート、ポリオレフィン系シート、ポリエチレン系シート、または、ポリエチレンテレフタレートシートに代表されるポリエステル系シート等である。樹脂シート15は、糊層を備えている必要はない。
ウェーハ1に樹脂シート15を密着させる前に、予めウェーハ1の表面1aには溝が形成される。本実施形態に係るダミーウェーハ19のウェーハ1が備える溝の形状については、後述する。
そして、溝が形成されたウェーハ1上に樹脂シート15を密着させる際には、ウェーハ1の上に樹脂シート15を載せた後にウェーハ1ごと樹脂シート15を加熱する。このとき、樹脂シート15が軟化する程度の温度及び時間で加熱を実施し、樹脂シート15が融解する程には樹脂シート15を加熱しない。この場合、樹脂シート15が溝11に落ち込むように変形してウェーハ1に密着する。
その後、樹脂シート15の上に複数の球体17を配置する。ウェーハ1に密着した樹脂シート15の表面には溝11に倣った凹部が現れるため、樹脂シート15の上に供給された球体17は該凹部に留まりやすい。その後、樹脂シート15の表面を刷毛で払う等して凹部の外部に位置した球体17を除去し、再びウェーハ1ごと樹脂シート15を加熱する。
このとき、樹脂シート15をウェーハ1に密着させるときよりも強く樹脂シート15を加熱する。その後、樹脂シート15を放冷すると、溝11に対応した位置に樹脂シート15を介して複数の球体17がウェーハ1に固定される。このように、ウェーハ1の上面に溝11が形成されており、溝11の形成位置に従って球体17が配置されるため、固定位置が制御された球体17を備えるダミーウェーハ19を容易に製造できる。
次に、本実施形態に係るダミーウェーハの製造方法として、図5(B)に示すダミーウェーハ19を製造する方法について詳述する。ダミーウェーハ19の製造方法は、溝形成ステップと、ウェーハ1の上面に樹脂シート15を密着させるシート積層ウェーハ形成ステップと、を備える。さらに、該樹脂シート15上に球体17を配置する球体配置ステップと、該球体17を該ウェーハ1に固定する固定ステップと、を備える。
まず、ウェーハ1の表面1a(上面)に溝を形成する溝形成ステップについて説明する。図1は、溝形成ステップを模式的に示す断面図である。溝形成ステップは、例えば、円環状の切削ブレード14を備える切削装置2において実施される。
切削装置2は、被加工物を吸引保持するチャックテーブル4を備える。チャックテーブル4は、上面に露出した多孔質部材6と、一端が該多孔質部材6に通じ、他端が吸引源10に通じる吸引路8を備える。多孔質部材6及び吸引源10の間には、切り替え弁12が設けられている。
上面が平坦な多孔質部材6の上に被加工物を載せて切り替え弁12を開けると、吸引源10により生じた負圧が吸引路8及び多孔質部材6を通じて被加工物に作用し、被加工物がチャックテーブル4に吸引保持される。すなわち、多孔質部材6の上面は、被加工物を吸引保持するチャックテーブル4の保持面となる。
切削装置2は、チャックテーブル4の上方に円環状の切削ブレード14を備える。切削ブレード14を回転させ、切削ブレード14及びチャックテーブル4を該保持面に平行な方向に相対的に移動させて該切削ブレード14の切刃となる該切削ブレード14の外周部を被加工物に接触させると、被加工物が切削される。
溝形成ステップでは、まず、切削装置2のチャックテーブル4の上にウェーハ1を載せる。このとき、溝の形成が予定される面である表面1aを上方に向け、裏面1bをチャックテーブル4の保持面に向ける。次に、吸引源10による負圧をウェーハ1に作用させ、チャックテーブル4にウェーハ1を吸引保持させる。
その後、切削ブレード14の下端が所定の高さに位置付けられるようにチャックテーブル4の保持面の外側で切削ブレード14を下降させつつ、切削ブレード14を回転させる。そして、切削ブレード14と、チャックテーブル4と、を該保持面に平行な方向に相対的に移動させ、切削ブレード14をウェーハ1に接触させる。すると、ウェーハ1が切削されて、ウェーハ1の表面1a(上面)に溝が形成される。
ここで、ウェーハ1の表面1a(上面)に形成される溝の平面形状について説明する。図2(A)は、複数の溝3が表面1aに形成されたウェーハ1を拡大して模式的に示す平面図である。図2(A)には、互いに交差する複数の直線に沿って形成された溝3が示されている。換言すると、図2(A)には、第1の方向に沿った複数の溝3と、該第1の方向に交差する第2の方向に沿った複数の溝3と、が示されている。
図2(A)に示す溝3を形成する場合、溝形成ステップでは、第1の方向に沿ってウェーハ1の表面1aを切削した後、切削ブレード14及びチャックテーブル4を第1の方向に垂直な方向に沿って相対的に移動させる。その後、再び第1の方向に沿ってウェーハ1の表面1aを切削する。このように、ウェーハ1を第1の方向に沿って次々に切削し、第1の方向に沿った複数の溝3を次々に形成する。
次に、チャックテーブル4を保持面に垂直な軸の周りに回転させ、切削ブレード14及びチャックテーブル4を相対的に移動させて切削ブレード14によりウェーハ1を切削する。すると、第1の方向に交差する第2の方向に沿った溝3がウェーハ1に形成される。そして、切削ブレード14及びチャックテーブル4を第2の方向に垂直な方向に相対的に移動させ、再び第2の方向に沿ってウェーハ1の表面1aを切削する。このように、第2の方向に沿った複数の溝3を次々に形成する。
なお、図2(A)には、該第1の方向及び該第2の方向が互いに直交する場合について示されているが、複数の溝3はこれに限定されない。すなわち、該第1の方向及び該第2の方向は、互いに直交していなくてもよい。
また、図2(B)は、十字に交差する2つの短い溝5の組が表面1aに形成されたウェーハ1を拡大して模式的に示す平面図である。図2(B)には、溝5の複数の組がウェーハ1の表面1aに形成される場合が示されている。
図2(B)に示す溝5を形成する際には、まず、チャックテーブル4及び切削ブレード14を相対的に移動させ、ウェーハ1の表面1aの溝5の形成予定位置の上方に切削ブレード14を位置付ける。次に、切削ブレード14を回転させ、切削ブレード14をウェーハ1に向けて所定の高さまで下降させる。すると、ウェーハ1に短い溝5が形成される。その後、切削ブレード14を上昇させ、チャックテーブル4を保持面に垂直な軸の周りに回転させ、再び切削ブレード14を所定の高さまで下降させてウェーハ1を切削する。
なお、ウェーハ1の表面1aに溝5の複数の組を形成する場合、直線上に並ぶ複数の短い溝5を一つのグループとして、グループごとにまとめて溝5を形成してもよい。この場合、切削ブレード14を下降させてウェーハ1に溝5を形成し、該切削ブレード14を引き上げた後にチャックテーブル4及び切削ブレード14を保持面に平行な方向に相対的に移動させ、再び切削ブレード14を下降させウェーハ1に次の溝5を形成する。
次に、ウェーハ1の表面1a(上面)に形成される溝の断面形状について説明する。図2(C)に示す溝11は、第1の幅を有した第1の溝7と、該第1の溝7の底に形成された該第1の幅より狭い第2の幅を有した第2の溝9と、を含む。特に、第1の溝7の該第1の幅は球体17の直径よりも大きく、該第2の溝9の該第2の幅は球体17の直径よりも狭い。
ここで、第1の溝7の深さは、樹脂シート15をウェーハ1の表面1a(上面)に密着させ球体17を溝11に導入したときに、球体17の一部がウェーハ1の表面1aから突出する深さとする。また、第2の溝9の深さは、第1の溝7の底面に接続する第2の溝9の縁に該球体17が接触する深さとする。
図2(C)に示す断面形状の溝11をウェーハ1の表面1aに形成すると、後述の球体配置ステップにおいて、溝11中に球体17を導入しやすい。さらに、後述の固定ステップを実施する前の球体17の溝11からの脱出が抑制される。
図2(C)に示す断面形状の溝11を形成する場合、該第1の幅を有する第1の切削ブレードと、該第2の幅を有する第2の切削ブレードと、を使用してウェーハ1を切削する。すなわち、溝11の形成予定位置でウェーハ1を該第1の切削ブレードで切削して第1の溝7を形成した後、該形成予定位置でウェーハ1の第1の溝7の底を該第2の切削ブレードで切削して第2の溝9を形成する。なお、第1の溝7と、第2の溝9と、を逆の順番で形成してもよい。
さらに、ウェーハ1の表面1a(上面)に形成される溝は、V字状の断面形状を有してもよい。図2(D)に、V字状の断面形状を有する溝13が形成されたウェーハ1の断面図を模式的に示す。断面形状がV字状である溝13は、上述の溝11と同様に、球体17を導入しやすい。かつ、溝13に導入された球体17の脱出が抑制される。なお、V字状の断面形状を有する溝13を形成する場合、溝13の断面形状と同様のV字状の断面形状である刃先を有する切削ブレード14を使用してウェーハ1を切削する。
本実施形態に係るダミーウェーハの製造方法では、溝形成ステップを実施してウェーハ1の表面1a(上面)に溝を形成する。以下、溝形成ステップにおいて図2(C)に示す断面形状の溝11がウェーハ1に形成された場合を例に、本実施形態に係るダミーウェーハの製造方法について説明を続ける。
本実施形態に係るダミーウェーハの製造方法では、溝形成ステップを実施した後、シート積層ウェーハ形成ステップを実施する。次に、シート積層ウェーハ形成ステップについて詳述する。シート積層ウェーハ形成ステップでは、溝11が形成されたウェーハ1の表面1a(上面)に樹脂シート15を載置する。図3(A)は、表面1aに樹脂シート15が載置されたウェーハ1を模式的に示す断面図である。樹脂シート15については、既に詳述している。
シート積層ウェーハ形成ステップでは、ウェーハの表面1a(上面)に樹脂シート15を載置した後、ウェーハ1を加熱してウェーハ1の上面に樹脂シート15を密着させ、シート積層ウェーハを形成する。ウェーハ1の加熱には、例えば、平坦な上面を備えるホットプレート16が使用される。ホットプレート16によるウェーハ1の加熱温度及び加熱時間は、樹脂シート15の材質及び厚さ等を考慮して適宜選択される。
具体的には、樹脂シート15が融解する程には加熱せず、樹脂シート15が軟化してウェーハ1の表面1a(上面)に密着できる程度の温度及び時間で加熱を実施する。例えば、樹脂シート15がポリオレフィン系シートやポリ塩化ビニル系シートである場合、樹脂シート15が載るウェーハ1を80℃〜90℃に加熱されたホットプレート16の上で1分程度加熱するとよい。ウェーハ1の上に樹脂シート15を載置しウェーハ1を加熱すると、ウェーハ1の該上面に樹脂シート15が密着したシート積層ウェーハを形成できる。
図3(B)は、形成されたシート積層ウェーハを模式的に示す断面図である。図3(B)に示す通り、シート積層ウェーハ形成ステップにおいて樹脂シート15を加熱して軟化させると、樹脂シート15が変形してウェーハ1の表面1aに形成された溝11に沈み込む。そして、樹脂シート15が溝11中においてもウェーハ1の表面1aに密着するため、該樹脂シート15の表面には該溝11に倣った凹部が形成される。
シート積層ウェーハ形成ステップを実施した後、樹脂シート15に形成された該凹部に球体17を配置する球体配置ステップを実施する。球体配置ステップでは、例えば、バンプが形成されたデバイスウェーハの凹凸形状に相当する凹凸形状をウェーハ1に形成するために、ウェーハ1の表面1aに複数の球体17を供給する。図4(A)は、表面1aに球体17が供給されたウェーハ1を模式的に示す断面図である。
樹脂シート15の表面には該溝11に倣った凹部が形成されるため、ウェーハ1の表面1aに複数の球体17が供給されたとき、球体17は該凹部に入り込みやすい。その上、該凹部に進入した球体17は、該凹部から抜け出しにくい。すなわち、ウェーハ1の表面1aに形成された溝11により、ウェーハ1の表面1aにおける球体17の数や密度、配置等が制御される。
したがって、本実施形態に係るダミーウェーハの製造方法によると、デバイスウェーハを模してダミーウェーハを形成するために、溝11の形成位置や形状等を選択することでウェーハ1の表面1aにおける球体17の配置等を容易に制御できる。そして、溝11は、球体配置ステップで該凹部に球体17が配置されたときに該球体17の一部が該凹部よりも上方に突出する形状とされる。なお、溝11の形状は、使用される樹脂シート15の厚さも考慮されて決定される。
ここで、溝11の形状に対応した位置に現れた樹脂シート15の該凹部のすべてに必ずしも球体17が入れられる必要はない。また、ウェーハ1の表面1aに複数の球体17を供給した後、ウェーハ1の表面1aを刷毛で払う等して樹脂シート15の上に供給された複数の球体17のうち該凹部に導入されていない球体17を除去してもよい。
本実施形態に係るダミーウェーハの加工方法では、該球体配置ステップを実施した後、複数の球体17が配置されたシート積層ウェーハ(ウェーハ1及び樹脂シート15)を加熱して、樹脂シート15を介して球体17をウェーハ1に固定する固定ステップを実施する。図4(B)は、固定ステップを模式的に示す断面図である。固定ステップでは、例えば、ホットプレート16を再び作動させて、ウェーハ1を及び樹脂シート15を加熱する。
ここで、固定ステップで実施されるウェーハ1等の加熱は、シート積層ウェーハ形成ステップで実施されるウェーハ1等の加熱よりも高い強度で実施される。例えば、固定ステップでは、シート積層ウェーハ形成ステップよりも高い温度でウェーハ1等が加熱され、または、長い時間でウェーハ1等が加熱される。例えば、樹脂シート15がポリオレフィン系シートやポリ塩化ビニル系シートである場合、固定ステップではウェーハ1等は約100℃の温度で1〜2分間程度加熱される。
固定ステップにおいて、シート積層ウェーハ形成ステップよりも高い強度でウェーハ1等を加熱すると、樹脂シート15がより軟化し、図5(A)に示す通り、樹脂シート15に球体17が沈み込むようになる。図5(A)は、固定ステップが実施された後のウェーハ1を拡大して模式的に示す断面図である。そして、ウェーハ1等を加熱した後、数分程度放置することで樹脂シート15が冷却されて固化する。固定ステップを実施すると、複数の球体17が樹脂シート15を介してウェーハ1に固定される。
固定ステップを実施し、樹脂シート15を介して球体17をウェーハ1の上に固定させると、図5(B)に示すダミーウェーハ19が形成される。図5(B)は、ダミーウェーハ19を模式的に示す断面図である。ダミーウェーハ19は、バンプを備えるデバイスウェーハと同様の凹凸形状を表面に備える。
本実施形態に係るダミーウェーハの製造方法では、ウェーハ1の表面1aに精密にバンプを形成するのではなく、バンプの代わりとなる球体17を樹脂シート15を介して固定する。そして、溝11をウェーハ1の表面1a(上面)に形成することで球体17の固定位置を制御する。そのため、バンプを形成する稼働コストの高い加工装置を使用する必要がなく、容易かつ安価にダミーウェーハ19を製造できる。
なお、上記実施形態では、バンプが形成されたデバイスウェーハを模したダミーウェーハ19の製造方法について説明し、ダミーウェーハ19がデバイスウェーハの代用品として使用されることについて説明したが、本発明の一態様はこれに限定されない。本発明の一態様に係るダミーウェーハの製造方法により製造されたダミーウェーハ19は、デバイスウェーハの代用品としての用途以外の用途に使用されてもよく、特定の用途を持たなくてもよい。
その他、上記実施形態に係る構造、方法等は、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。
1 ウェーハ
1a 表面
1b 裏面
3,5,11,13 溝
7 第1の溝
9 第2の溝
15 樹脂シート
17 球体
19 ダミーウェーハ
2 切削装置
4 チャックテーブル
6 多孔質部材
8 吸引路
10 吸引源
12 切り替え弁
14 切削ブレード
16 ホットプレート

Claims (4)

  1. 上面に溝を有したウェーハと、
    該ウェーハ上に密着する樹脂シートと、
    該溝に対応した位置に該樹脂シートを介して該ウェーハに固定された複数の球体と、を備えることを特徴とするダミーウェーハ。
  2. 上面に複数の球体を備えたダミーウェーハの製造方法であって、
    ウェーハの上面に溝を形成する溝形成ステップと、
    該溝が形成されたウェーハの該上面に樹脂シートを載置し該ウェーハを加熱することにより、該樹脂シートの表面に該溝に倣った凹部を形成するとともに該ウェーハの該上面に該樹脂シートが密着したシート積層ウェーハを形成するシート積層ウェーハ形成ステップと、
    該シート積層ウェーハ形成ステップを実施した後、該樹脂シートに形成された該凹部に球体を配置する球体配置ステップと、
    該球体配置ステップを実施した後、該球体が配置された該シート積層ウェーハを加熱して、該樹脂シートを介して該球体を該ウェーハに固定する固定ステップと、を備え、
    該溝形成ステップで該ウェーハの該上面に形成される該溝は、該球体配置ステップで該凹部に該球体が配置されたときに該球体の一部が該凹部よりも上方に突出する形状であることを特徴とするダミーウェーハの製造方法。
  3. 該溝形成ステップで形成される該溝は、第1の幅を有した第1の溝と、該第1の溝の底に形成された該第1の幅より狭い第2の幅を有した第2の溝と、を含み、
    該第1の幅は該球体の直径よりも大きく、該第2の幅は該球体の直径よりも狭いことを特徴とする請求項2に記載のダミーウェーハの製造方法。
  4. 該溝形成ステップでは、V字状の断面形状を有する該溝を形成することを特徴とする請求項2に記載のダミーウェーハの製造方法。
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