JP2018100259A - 固形製剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】アンブロキソール塩酸塩又はブロムヘキシン塩酸塩は、他の有効成分と同時に配合すると安定性の問題を生じるが、イブプロフェンと、アンブロキソール又はその塩、及びブロムヘキシン又はその塩からなる群より選ばれる1種を配合した医薬組成物において、簡便な手段で安定性に優れた医薬組成物を提供すること。【解決手段】(a)イブプロフェン、(b)アンブロキソール又はその塩、及びブロムヘキシン又はその塩からなる群より選ばれる少なくとも1種、並びに(c)カルボシステインを含有することを特徴とする固形製剤。【選択図】なし

Description

本発明は、(a)イブプロフェン、(b)アンブロキソール又はその塩、及びブロムヘキシン又はその塩からなる群より選ばれる少なくとも1種、並びに(c)カルボシステインを配合した医薬組成物に関する。
イブプロフェンは、慢性関節リウマチ、関節痛及び関節炎、神経痛及び神経炎、脊腰痛等の疾患並びに症状の消炎・鎮痛に有効であるほか、急性上気道炎(風邪)の解熱・鎮痛等にも有効であり、総合感冒薬の解熱鎮痛成分として配合されている(非特許文献1)。
アンブロキソール塩酸塩は、気道粘膜潤滑作用及び粘液溶解作用を有し、優れた去痰作用を有する化合物として広く知られている。またスイッチOTC薬物として認可され、総合感冒薬や咳止め薬に配合されている(非特許文献2)。
ブロムヘキシン塩酸塩は、肺表面活性物質の分泌促進作用や繊毛運動亢進作用を有することにより、優れた去痰作用を有する化合物として広く知られている。(非特許文献3)
そのため、これらの有効成分の組合せは研究がなされており、イブプロフェンと、アンブロキソール塩酸塩又はブロムヘキシン塩酸塩とを共に配合した固形剤が知られている(特許文献1、2)。
これまでにアンブロキソール塩酸塩又はブロムヘキシン塩酸塩は他の有効成分と同時に配合することで、安定性の問題を生じることが知られている。例えば、アンブロキソール塩酸塩とビタミン類を配合すると、アンブロキソール塩酸塩の安定性が低下するため、別顆粒化することにより改善している(特許文献3)。また、アンブロキソール塩酸塩はイブプロフェンと同時に配合しても含量が経時的に低下することが報告されている。この解決策としては、イブプロフェンとアンブロキソール塩酸塩をそれぞれ別顆粒し、さらに、イブプロフェン顆粒にコーティングを施し、コーティング顆粒とすることでアンブロキソール塩酸塩の安定性を改善している(特許文献4)。しかしながら、別顆粒化及び顆粒のコーティングは、コストの増大、製造の複雑化により未だ改善の余地がある。
OTCハンドブック 2002−03 株式会社学術情報流通センター 第14頁 OTCハンドブック 2008−09 株式会社学術情報流通センター第235頁 日本薬局方第十七改正C-4881頁
特開平10-45577号公報 特表2006-506407号公報 第4899304号公報 特開2007−55924号公報
本発明の目的は、イブプロフェンと、アンブロキソール又はその塩及びブロムヘキシン又はその塩からなる群より選ばれる1種を配合した医薬組成物において、簡便な手段で安定性に優れた医薬組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく種々の検討を行ったところ、イブプロフェンと、アンブロキソール若しくはその塩又はブロムヘキシン若しくはその塩に、去痰剤であるカルボシステインを含有させることで、アンブロキソール若しくはその塩又はブロムヘキシン若しくはその塩の含量低下が抑えられ、製造工程を増やすことなく簡便な方法で優れた製剤が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は
(1)(a)イブプロフェン、(b)アンブロキソール又はその塩、及びブロムヘキシン又はその塩からなる群より選ばれる少なくとも1種、並びに(c)カルボシステインを含有することを特徴とする固形製剤、
(2)(b)アンブロキソール又はその塩がアンブロキソール塩酸塩であることを特徴とする請求項1に記載の固形製剤、
(3)(b)ブロムヘキシン又はその塩がブロムヘキシン塩酸塩であることを特徴とする請求項1に記載の固形製剤、
である。
本発明により、イブプロフェン、及びアンブロキソール若しくはその塩又はブロムヘキシン若しくはその塩を配合し、簡便な方法で、安定性に優れた固形製剤の提供が可能となった。
本発明の医薬組成物は、その製造工程が簡単であり、且つ、製造に時間と手間がかからず安定性に優れた医薬組成物として提供できるものである。
本発明に用いられるイブプロフェンは、化学式C1318で示される化合物であり、医薬的に許容されるものであれば特に限定はしない。イブプロフェンは、公知の方法により製造できるほか、市販のものを用いることができる。本発明の固形製剤中におけるイブプロフェンの含有量は、その薬効を示す量であれば特に限定されないが、通常5〜90質量%、好ましくは10〜80質量%である。
本発明に用いられるアンブロキソール又はその塩は、化学式C1318BrOで示される化合物又はその塩であり、これらのうちの一種を単独で用いても二種以上を組み合わせて用いてもよい。このようなアンブロキソール又はその塩としては、公知の方法により製造できるほか、市販のものを用いることができる。また、アンブロキソール又はその塩は医薬的に許容されるものであれば特に限定されないが、前記塩とは、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩等の無機酸の塩、及び酢酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、炭酸塩等の有機酸塩等が挙げられ、特に好ましくは塩酸塩である。本発明の固形製剤中におけるアンブロキソール又はその塩の含有量(アンブロキソール又はその塩のうちの2種以上が含有される場合にはそれらの合計含有量、以下同じ)は、その薬効を示す量であれば特に限定されないが、通常0.01〜50質量%、好ましくは0.1〜30質量%、より好ましくは1〜10質量%である。
本発明に用いられるブロムヘキシン又はその塩は、化学式C1420Brで示される化合物又はその塩であり、これらのうちの一種を単独で用いても二種以上を組み合わせて用いても良い。このようなブロムヘキシン又はその塩としては、公知の方法により製造できるほか、市販のものを用いることができる。また、ブロムヘキシン又はその塩は医薬的に許容されるものであれば特に限定されないが、前記塩とは、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩等の無機酸の塩、及び酢酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、炭酸塩等の有機酸塩等が挙げられ、特に好ましくは塩酸塩である。本発明の固形製剤中におけるブロムヘキシン又はその塩の含有量(ブロムヘキシン又はその塩のうちの2種以上が含有される場合にはそれらの合計含有量、以下同じ)は、その薬効を示す量であれば特に限定されないが、通常0.01〜30質量%、好ましくは0.01〜20質量%、より好ましくは0.05〜10質量%である。
また、イブプロフェンとアンブロキソール又はその塩の配合比は、イブプロフェン1質量部に対し、アンブロキソール又はその塩を0.001〜10質量部が好ましく、特に好ましくは0.01〜1質量部である。また、イブプロフェンとブロムヘキシン又はその塩の配合比は、イブプロフェン1質量部に対し、ブロムヘキシン又はその塩を0.001〜1質量部が好ましく、特に好ましくは0.01〜0.1質量部である。
本発明に用いられるカルボシステインは、化学式CNOSで示される化合物であり、医薬的に許容されるものであれば特に限定はしないが、通常、L−カルボシステインが使用される。カルボシステインは、公知の方法により製造できるほか、市販のものを用いることができる。本発明の固形製剤中におけるカルボシステインの含有量は、特に限定されないが、通常1〜90質量%、好ましくは5〜80質量%である。
また、イブプロフェンとアンブロキソール若しくはその塩の合計量、又はイブプロフェンとブロムヘキシン若しくはその塩の合計量と、カルボシステインとの配合比は、イブプロフェンとアンブロキソール若しくはその塩の合計量、又はイブプロフェンとブロムヘキシン若しくはその塩の合計量1質量部に対し、カルボシステインを0.03〜100質量部が好ましく、0.05〜20質量部がより好ましく、特に好ましくは0.05〜10質量部である。
本発明の固形製剤は、通常、日本薬局方の製剤通則に規定されている剤形であれば特に限定されないが、好ましくは錠剤、散剤、細粒剤、顆粒剤、丸剤、カプセル剤である。日本薬局方の製剤通則に規定されている錠剤には、口腔内崩壊錠、チュアブル錠、発泡錠、分散錠及び溶解錠、フィルムコーティング錠、糖衣錠、積層錠などが含まれる。また、錠剤に割線や識別性向上のためのマーク、刻印を設けることができる。さらに、本製剤の錠剤は、丸錠であってもよいし、異型錠であってもよい。
本発明の固形製剤中には本発明の効果を損なわない質的、量的範囲で、通常用いられる他の有効成分、賦形剤、崩壊剤、結合剤、流動化剤、滑沢剤、清涼化剤、着色剤、矯味矯臭剤、香料、コーティング剤などを配合することができる。
本発明の固形製剤に配合できる他の有効成分としては、例えば、解熱鎮痛剤、抗ヒスタミン剤、鎮咳剤、ノスカピン類、気管支拡張剤、去痰剤、催眠鎮静剤、ビタミン類、抗炎症剤、胃粘膜保護剤、生薬類、漢方処方、カフェイン類等があげられ、これらからなる群より選ばれる1種又は2種以上を含有しても良い。
本発明の固形製剤に配合できる賦形剤としては、例えば、乳糖、デンプン類、結晶セルロース、ショ糖、糖アルコール等が挙げられ、崩壊剤としては、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、デンプングリコール酸ナトリウム、クロスポビドン、カルメロース、カルメロースナトリウム、カルメロースカルシウム、アルファー化デンプン等が挙げられ、結合剤としては、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、ゼラチン、アルファー化デンプン、ポリビニルピロリドン、プルラン等が挙げられ、流動化剤としては、軽質無水ケイ酸、含水二酸化ケイ素等が挙げられ、滑沢剤としては、ショ糖脂肪酸エステル、硬化油、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム等が挙げられ、清涼化剤としては、メントール、ハッカ油、ユーカリ油等が挙げられる。
本発明の固形製剤は、常法により製造することができ、その方法は特に限定されるものではない。また、イブプロフェンと、アンブロキソール若しくはその塩、又はブロムヘキシン若しくはその塩と、カルボシステインは、どのような形態で混合されていても良く、本発明の効果を発揮する。
例えば、(a)イブプロフェン(以下、(a)成分ともいう)、(b)アンブロキソール若しくはその塩、又はブロムヘキシン若しくはその塩(以下、(b)成分ともいう)、及び(c)カルボシステイン(以下、(c)成分ともいう)を含有する製剤を製造する際、(a)成分、(b)成分及び(c)成分を単に混合するだけでも良く、混合後に造粒しても良い。また、(a)成分、(b)成分又は(c)成分を1種以上含有する造粒物を製造した後に混合しても良い。さらに、これら造粒物は、被覆されていても良い。
具体的な例としては、以下のようなものが挙げられる。(a)成分と(c)成分を含有する造粒物を製造後に、(b)成分を混合する、あるいは、(a)成分と(b)成分を含有する造粒物を製造後に、(c)成分を混合する、あるいは、(a)成分と(c)成分を含有する造粒物と、(b)成分と(c)成分を含有する造粒物を製造後、2つの造粒物を混合する、等である。
すなわち、本発明の固形製剤は、(a)成分、(b)成分、(c)成分が同一造粒物に存在しても良いし、(a)成分、(b)成分、(c)成分が異なる造粒物に存在しても良いし、造粒されていなくても良い。
造粒方法も特に限定されず、湿式造粒法、乾式造粒法又は溶融造粒法などにより製造できるが、好ましくは湿式造粒法である。湿式造粒法には、例えば撹拌造粒法、流動層造粒法、練合造粒法、押し出し造粒法、転動流動造粒法が挙げられる。また得られた造粒物に適宜上記有効成分や賦形剤などの慣用の製剤添加剤を配合してもよく、また、このようにして得た混合物を打錠して錠剤とすることもできる。錠剤を製造する場合は、直接打錠法により製造してもよい。
以下に実施例及び比較例を挙げ、本発明をより詳しく説明するが、本発明はこれら実施例等に限定されるものではない。
(比較例1)
イブプロフェン6g、アンブロキソール塩酸塩0.45g、乳糖15g、ヒドロキシプロピルセルロース0.36g、結晶セルロース2gをポリエチレン製の袋を用いて混合した。混合物と適量の水を加え乳鉢で練合した後、十分に乾燥させた。その後全量を篩(目開き710μm)に通過させ造粒物を得た。
(比較例2)
イブプロフェン4.5g、アンブロキソール塩酸塩0.45g、乳糖15g、ヒドロキシプロピルセルロース0.36g、結晶セルロース2gをポリエチレン製の袋を用いて混合した。混合物と適量の水を加え乳鉢で練合した後、十分に乾燥させた。その後全量を篩(目開き710μm)に通過させ造粒物を得た。
(比較例3)
イブプロフェン6g、アンブロキソール塩酸塩0.45g、乳糖7.5g、ヒドロキシプロピルセルロース0.36g、結晶セルロース2gをポリエチレン製の袋を用いて混合した。混合物と適量の水を加え乳鉢で練合した後、十分に乾燥させた。その後全量を篩(目開き710μm)に通過させ造粒物を得た。
(比較例4)
イブプロフェン4.5g、アンブロキソール塩酸塩0.45g、アスコルビン酸5g、乳糖2.5g、ヒドロキシプロピルセルロース0.36g、結晶セルロース2gをポリエチレン製の袋を用いて混合した。混合物と適量の水を加え乳鉢で練合した後、十分に乾燥させた。その後全量を篩(目開き710μm)に通過させ造粒物を得た。
(比較例5)
イブプロフェン4.5g、アンブロキソール塩酸塩0.45g、グリシン9g、ヒドロキシプロピルセルロース0.36g、結晶セルロース1.5gをポリエチレン製の袋を用いて混合した。混合物と適量の水を加え乳鉢で練合した後、十分に乾燥させた。その後全量を篩(目開き710μm)に通過させ造粒物を得た。
(実施例1)
イブプロフェン6g、アンブロキソール塩酸塩0.45g、カルボシステイン15g、ヒドロキシプロピルセルロース0.36g、結晶セルロース2gをポリエチレン製の袋を用いて混合した。混合物と適量の水を加え乳鉢で練合した後、十分に乾燥させた。その後全量を篩(目開き710μm)に通過させ造粒物を得た。
(実施例2)
イブプロフェン4.5g、アンブロキソール塩酸塩0.45g、カルボシステイン15g、ヒドロキシプロピルセルロース0.36g、結晶セルロース2gをポリエチレン製の袋を用いて混合した。混合物と適量の水を加え乳鉢で練合した後、十分に乾燥させた。その後全量を篩(目開き710μm)に通過させ造粒物を得た。
(実施例3)
イブプロフェン6g、アンブロキソール塩酸塩0.45g、カルボシステイン7.5g、ヒドロキシプロピルセルロース0.36g、結晶セルロース2gをポリエチレン製の袋を用いて混合した。混合物と適量の水を加え乳鉢で練合した後、十分に乾燥させた。その後全量を篩(目開き710μm)に通過させ造粒物を得た。
(実施例4)
イブプロフェン4.5g、アンブロキソール塩酸塩0.45g、カルボシステイン0.45g、ヒドロキシプロピルセルロース0.36g、結晶セルロース1.5gをポリエチレン製の袋を用いて混合した。混合物と適量の水を加え乳鉢で練合した後、十分に乾燥させた。その後全量を篩(目開き710μm)に通過させ造粒物を得た。
(比較例6)
イブプロフェン4.5g、ブロムヘキシン塩酸塩0.12g、乳糖15g、ヒドロキシプロピルセルロース0.36g、結晶セルロース2gをポリエチレン製の袋を用いて混合した。混合物と適量の水を加え乳鉢で練合した後、十分に乾燥させた。その後全量を篩(目開き710μm)に通過させ造粒物を得た。
(実施例5)
イブプロフェン4.5g、ブロムヘキシン塩酸塩0.12g、L−カルボシステイン15g、ヒドロキシプロピルセルロース0.36g、結晶セルロース2gをポリエチレン製の袋を用いて混合した。混合物と適量の水を加え乳鉢で練合した後、十分に乾燥させた。その後全量を篩(目開き710μm)に通過させ造粒物を得た。
(試験例1)
比較例及び実施例の固形製剤を25℃60%RH下に2日間保存した後、各々ビンに充填、密栓し、65℃にて7日間保存し、7日後における固形製剤中のアンブロキソール塩酸塩又はブロムヘキシン塩酸塩の残存率をHPLC法により評価した。
表1又は表3は、前記実施例及び比較例に記載された方法で得られた造粒物に関する、1日あたりの処方量を示した。表2はアンブロキソール塩酸塩の残存率を示し、表4はブロムヘキシン塩酸塩の残存率を示した。
Figure 2018100259
Figure 2018100259
Figure 2018100259
Figure 2018100259
表2に示すように、イブプロフェンとアンブロキソール塩酸塩を配合した比較例1〜3ではアンブロキソールの含量の低下が確認された。一方、イブプロフェンとアンブロキソール塩酸塩にカルボステインを配合した実施例1〜4では、カルボシステインの配合量によらずアンブロキソール塩酸塩の含量の低下を抑制することができた。また、カルボシステインと同様に酸性薬物であるアスコルビン酸又はグリシンを配合した比較例4又は5では、比較例1〜3よりもさらにアンブロキソールの含量が低下することが確認された。
表4に示すように、イブプロフェンとブロムヘキシン塩酸塩を配合した固形製剤においてもアンブロキソール塩酸塩と同様に、L−カルボシステインが配合されていない比較例6では、配合されている実施例5と比較し、ブロムヘキシンの含量の低下が確認された。
(製剤例1〜3)
表5〜表7に記載の処方に従い、固形製剤を調製した。表中の単位はmgである。
製剤例1については、表5に従い各成分を秤量、混合し、水及びエタノールを用い撹拌造粒法により造粒した。得られた造粒物を乾燥後、篩に通し造粒顆粒を得た。造粒顆粒と後末添加成分と混合した後に打錠し錠剤を得た。
Figure 2018100259
製剤例2については表6に従い各成分を秤量、混合し散剤を得た。
Figure 2018100259
製造例3については、表7に従い各成分を秤量、混合し、水及びエタノールを用い流動層造粒法により造粒した。得られた造粒物を乾燥後、篩に通し造粒顆粒を得た。造粒顆粒と後末添加成分と混合した後、打錠し錠剤を得た。
Figure 2018100259
(製剤例4)
製剤例4については、1日量がイブプロフェン600mg、ジヒドロコデインリン酸塩10mg、結晶セルロース138mg、軽質無水ケイ酸52mg、ヒプロメロース16mgとなるよう秤量、混合し、水及びエタノールにヒプロメロース50mg、軽質無水ケイ酸32mgを分散させた溶液を用い、流動層造粒機にて造粒物Aを製造した。また乳糖12.6mg、メチルエフェドリン塩酸塩60mg、アンブロキソール塩酸塩45mg、L−カルボシステイン750mg、クロルフェニラミンマレイン酸塩7.5mg、リボフラビン6mg、結晶セルロース155.8mg、ヒドロキシプロピルセルロース90mg、デンプングリコール酸ナトリウム36mg、軽質無水ケイ酸12mg、リン酸水素カルシウム135mgを秤量、混合し、水を用いて撹拌造粒機にて造粒物Bを製造した。得られた造粒物A,造粒物B及び後末添加成分として軽質無水ケイ酸12mg、硬化油24mg、ステアリン酸マグネシウム18mgを秤量、混合した後、打錠し錠剤を得た。
得られた医薬組成物は、実施例1〜5で得られた造粒物と同様に、アンブロキソール含有量の低下が抑制された優れた製剤性を有する錠剤であった。
本発明によれば、イブプロフェンとアンブロキソール若しくはその塩又はブロムヘキシン若しくはその塩を含有し、簡便な方法にて安定性が向上した医薬組成物の提供が可能となる。

Claims (3)

  1. (a)イブプロフェン、(b)アンブロキソール又はその塩、及びブロムヘキシン又はその塩からなる群より選ばれる少なくとも1種、並びに(c)カルボシステインを含有することを特徴とする固形製剤。
  2. (b)アンブロキソール又はその塩がアンブロキソール塩酸塩であることを特徴とする請求項1に記載の固形製剤。
  3. (b)ブロムヘキシン又はその塩がブロムヘキシン塩酸塩であることを特徴とする請求項1に記載の固形製剤。
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