JP2018098687A - 弾性波デバイス - Google Patents

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篤志 川崎
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篤志 川崎
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Abstract

【課題】弾性波共振器基板がパッケージ基板にフリップチップ実装した場合に、基板に設けられた配線層がパッケージ基板に設けられた配線層に短絡することを抑制する。【解決手段】弾性波デバイス100は、基板32と、基板32上に設けられた弾性波共振器34と、基板32上に設けられ、弾性波共振器34に接続された第1配線層36と、第1配線層上に設けられ、弾性波共振器上には設けられていない絶縁膜42と、を備える。基板との間に弾性波共振器及び第1配線層を挟み、弾性波共振器及び第1配線層が露出する空隙を有して基板に接合されたパッケージ基板10と、パッケージ基板の基板32に対向する面上に設けられた第2配線層14と、を備える。絶縁膜42は、第1配線層のうちの第2配線層に平面視で重なる領域に設けられ、第2配線層に平面視で重ならない領域の少なくとも一部には設けられていない。【選択図】図1

Description

本発明は、弾性波デバイスに関する。
基板上に、弾性波共振器と、弾性波共振器に接続された配線層と、が設けられた弾性波デバイスが知られている(例えば、特許文献1)。
特開2013−153289号公報
弾性波デバイスの小型化のために、配線層の細線化が進められている。この際、細線化による配線抵抗の増加を抑制するために、配線層を厚くすることが検討されている。配線層が厚くなるほど、配線層に高い突起が形成され易くなる。このため、弾性波共振器と配線層とが形成された基板をパッケージ基板にフリップチップ実装した場合に、基板に設けられた配線層がパッケージ基板に設けられた配線層に接触して短絡する恐れがある。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、短絡を抑制することを目的とする。
本発明は、基板と、前記基板上に設けられた弾性波共振器と、前記基板上に設けられ、前記弾性波共振器に接続された第1配線層と、前記第1配線層上に設けられ、前記弾性波共振器上には設けられていない絶縁膜と、を備える弾性波デバイスである。
上記構成において、前記基板との間に前記弾性波共振器及び前記第1配線層を挟み、前記弾性波共振器及び前記第1配線層が露出する空隙を有して前記基板に接合されたパッケージ基板と、前記パッケージ基板の前記基板に対向する面上に設けられた第2配線層と、を備え、前記絶縁膜は、前記第1配線層のうちの前記第2配線層に平面視で重なる領域に設けられ、前記第2配線層に平面視で重ならない領域の少なくとも一部には設けられていない構成とすることができる。
上記構成において、複数の前記弾性波共振器が端子間に接続されていて、前記絶縁膜は、前記複数の弾性波共振器の間を接続する前記第1配線層上に設けられ、前記端子と前記複数の弾性波共振器との間を接続する前記第1配線層上には設けられていない構成とすることができる。
上記構成において、前記絶縁膜は、前記第1配線層の上面に接して設けられている構成とすることができる。
本発明は、基板と、前記基板上に設けられた弾性波共振器と、前記基板上に設けられ、前記弾性波共振器に接続された第1配線層と、前記基板との間に前記弾性波共振器及び前記第1配線層を挟み、前記弾性波共振器及び前記第1配線層が露出する空隙を有して前記基板に接合されたパッケージ基板と、前記パッケージ基板の前記基板に対向する面上に設けられた第2配線層と、前記第2配線層上に設けられた絶縁膜と、を備える弾性波デバイスである。
上記構成において、前記絶縁膜は、前記第2配線層のうちの前記第1配線層に平面視で重なる領域に設けられ、前記第1配線層に平面視で重ならない領域の少なくとも一部には設けられていない構成とすることができる。
上記構成において、複数の前記弾性波共振器が端子間に接続されていて、前記絶縁膜は、前記第2配線層のうちの前記複数の弾性波共振器の間を接続する前記第1配線層に平面視で重なる領域に設けられ、前記端子と前記複数の弾性波共振器との間を接続する前記第1配線層に平面視で重なる領域には設けられていない構成とすることができる。
上記構成において、前記絶縁膜は、前記第2配線層の上面に接して設けられている構成とすることができる。
上記構成において、前記弾性波共振器は、弾性表面波共振器又は圧電薄膜共振器である構成とすることができる。
本発明によれば、短絡を抑制することができる。
図1は、実施例1に係る弾性波デバイスの断面図である。 図2(a)は、弾性波共振器の平面図、図2(b)は、圧電薄膜共振器の断面図である。 図3(a)から図3(d)は、実施例1に係る弾性波デバイスの製造方法を示す断面図である。 図4は、比較例に係る弾性波デバイスの断面図である。 図5(a)から図5(d)は、実施例1の変形例1に係る弾性波デバイスの製造方法を示す断面図である。 図6(a)は、実施例2に係る弾性波デバイスに備わる基板の平面図、図6(b)は、パッケージ基板の平面図である。 図7は、実施例3に係る弾性波デバイスの断面図である。 図8(a)は、実施例4に係る弾性波デバイスに備わる基板の平面図、図8(b)は、パッケージ基板の平面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施例について説明する。
図1は、実施例1に係る弾性波デバイス100の断面図である。図1のように、実施例1の弾性波デバイス100は、パッケージ基板10と、デバイスチップ30と、を含む。デバイスチップ30は、バンプ62によってパッケージ基板10の平坦上面にフリップチップ実装されている。バンプ62は、例えば金(Au)バンプ又は銅(Cu)バンプであり、例えばスタッドバンプ又はめっきバンプである。パッケージ基板10とデバイスチップ30との間には、弾性波共振器34と配線層36が露出する空隙64が形成されている。弾性波共振器34は弾性波を励振する機能部であり、弾性波共振器34が空隙64に露出することで弾性波の励振を確保できる。
パッケージ基板10は、例えば酸化アルミニウムなどのセラミック基板であるが、その他の絶縁基板であってもよい。パッケージ基板10の一方の主面上にパッド12と配線層14が設けられている。配線層14は空隙64に露出している。配線層14には、製造に起因した意図しない突起20が形成されることがある。バンプ62はパッド12に接合している。パッド12は、パッケージ基板10の内部に設けられた内部配線16を介して、パッケージ基板10の他方の主面上に設けられたフットパッド18に電気的に接続されている。パッド12、配線層14、内部配線16、及びフットパッド18は、例えば金を含んで形成されるが、その他の金属で形成されてもよい。
デバイスチップ30は、タンタル酸リチウム(LiTaO)基板又はニオブ酸リチウム(LiNbO)基板などの圧電基板を含む基板32と、基板32上に設けられた弾性波共振器34と、を含む。基板32は、サファイア基板、スピネル基板、酸化アルミニウム基板、又はシリコン基板などの支持基板の主面に圧電基板が接合された接合基板でもよい。パッケージ基板10と基板32との間に、弾性波共振器34と配線層36とが挟まれていて、弾性波共振器34と配線層36が露出する空隙64が形成されている。
図2(a)は、弾性波共振器34の平面図である。図2(a)のように、弾性波共振器34は、例えば弾性表面波共振器である。弾性波共振器34は、基板32上に、IDT(Interdigital Transducer)44とその両側に位置する反射器46とを備える。IDT44は、1対の櫛形電極48を備える。櫛形電極48は、複数の電極指50と、複数の電極指50が接続されたバスバー52と、を備える。1対の櫛形電極48は、電極指50がほぼ互い違いに配列するように対向している。IDT44は、基板32に弾性表面波を励振する。IDT44及び反射器46は、例えばアルミニウムと銅の合金などの金属で形成されている。IDT44及び反射器46上に絶縁体からなる保護膜又は温度補償膜を設けてもよい。
なお、実施例1では、弾性波共振器34が弾性表面波共振器である場合を例に説明するが、弾性波共振器34は圧電薄膜共振器であってもよい。図2(b)は、圧電薄膜共振器の断面図である。図2(b)のように、基板32上に圧電膜56が設けられている。基板32は、例えばサファイア基板、スピネル基板、又は酸化アルミニウム基板などの絶縁基板、若しくはシリコン基板などの半導体基板である。圧電膜56を挟んで下部電極54と上部電極58が設けられている。下部電極54と基板32との間に空隙60が形成されている。下部電極54及び上部電極58は、圧電膜56内に厚み縦振動モードの弾性波を励振する。下部電極54及び上部電極58は、例えばルテニウムなどの金属膜である。圧電膜56は、例えば窒化アルミニウム膜である。
図1のように、基板32上に、配線層36とパッド38が設けられている。配線層36及びパッド38は、弾性波共振器34に電気的に接続されている。バンプ62はパッド38に接合している。配線層36及びパッド38は、IDT44と同じ金属且つ同じ膜厚を有する第1金属膜上に、IDT44とは異なる金属(例えばチタンと金の積層)からなる第2金属膜が設けられた構成をしている。
配線層36及びパッド38は、例えば電子ビーム蒸着法を用いて形成される。電子ビーム蒸着法では蒸着材料の突沸(スプラッシュ)が生じる場合があり、これにより、突起40が形成されることがある。配線層36上に絶縁膜42が設けられている。絶縁膜42は、配線層36上に設けられ、弾性波共振器34上には設けられていない。例えば、絶縁膜42は、基板32のうちの配線層36上にのみ設けられ、配線層36以外の領域には設けられていない。また、例えば、絶縁膜42は、配線層36のうちのパッケージ基板10の配線層14に平面視で重なる領域に設けられ、配線層14に平面視で重ならない領域の少なくとも一部には設けられていない。絶縁膜42は、配線層36の上面に接して設けられている。絶縁膜42は、例えば酸化シリコン(SiO)膜や窒化シリコン(SiN)膜などの無機膜であり、厚さは10nm〜100nm程度である。
図3(a)から図3(d)は、実施例1に係る弾性波デバイス100の製造方法を示す断面図である。図3(a)のように、基板32上に例えば電子ビーム蒸着法及びリフトオフ法を用いて弾性波共振器34を形成する。なお、弾性波共振器34は、スパッタリング法及びエッチング法を用いて形成してもよい。配線層36及びパッド38が形成される領域にも、弾性波共振器34と同じ金属且つ同じ膜厚の第1金属膜が形成される。次いで、第1金属膜上に例えば電子ビーム蒸着法及びリフトオフ法を用いて第2金属膜を形成して、第1金属膜と第2金属膜の積層膜からなる配線層36及びパッド38を形成する。
配線層36及びパッド38を例えば電子ビーム蒸着法を用いて形成する場合、蒸発材料の突沸(スプラッシュ)により突起40が形成されることがある。配線層36は、細線化による抵抗増加を抑制するために厚く形成される。配線層36の厚さは、例えば2.5μm程度である。突起40の高さは配線層36の厚さに依存し、配線層36が厚くなるほど突起40は高くなる傾向がある。例えば、配線層36の厚さが0.4μmの場合、突起40の高さは1μm程度、配線層36の厚さが1μmの場合、突起40の高さは1.5μm程度、配線層36の厚さが2.5μmの場合、突起40の高さは2μm程度である。
突起40は以下の理由により形成されると考えられる。すなわち、電子ビーム蒸着法は、高真空雰囲気中でるつぼに入れた蒸発材料に電子ビームを照射し、蒸着材料を加熱蒸発させることで行われる。このときに、るつぼの表面側に位置する蒸着材料は電子ビームによって溶けても、るつぼの奥側に位置する蒸着材料は溶けずにチップ状で残存していることが考えられる。この場合、チップ状の蒸着材料間に空隙が形成された状態になっている。蒸着が進むに連れて、この空隙が表面に出てくることで突沸が生じ、その結果、突起が形成されると考えられる。
図3(b)のように、基板32上に、配線層36上に開口を有し、その他の領域を覆うマスク層70を形成する。例えば、マスク層70は、配線層36とパッケージ基板10の配線層14とが重なる領域の配線層36上に開口を有し、その他の領域を覆う。マスク層70は、開口において逆テーパ形状の側面を有していてもよい。マスク層70は、パッケージ基板10に形成される配線層14のパターンデータを利用することで形成できる。マスク層70は、例えばレジストマスクである。次いで、スパッタリング法又は蒸着法を用いて、酸化シリコン膜又は窒化シリコン膜を堆積して、絶縁膜42を形成する。
図3(c)のように、リフトオフ法を用いてマスク層70を除去する。これにより、配線層36上に絶縁膜42が形成される。例えば、配線層36のうちのパッケージ基板10の配線層14に重なる領域上に絶縁膜42が形成される。
図3(d)のように、基板32上に形成されたパッド38を、バンプ62を用いて、パッケージ基板10上に形成されたパッド12に接合する。基板32に設けられた配線層36とパッケージ基板10に設けられた配線層14との間隔は、例えば10μm程度である。これにより、実施例1の弾性波デバイス100が形成される。
図4は、比較例に係る弾性波デバイスの断面図である。図4のように、比較例に係る弾性波デバイス500では、配線層36の全ての領域上に絶縁膜42が設けられていない。その他の構成は、実施例1の図1と同じであるため説明を省略する。
比較例の弾性波デバイス500では、配線層36の全ての領域上に絶縁膜42が設けられていない。このため、突起40によって配線層36と配線層14との間隔が狭くなった箇所があると、パッケージ基板10の反りや配線層14の突起20などによって配線層14の平坦度(コプラナリティ)が低下した場合に、配線層36と配線層14とが接触して短絡することがある。
一方、実施例1によれば、配線層36上に絶縁膜42が設けられている。このため、突起40によって配線層36と配線層14との間隔が狭くなった箇所があり、パッケージ基板10の反りや配線層14の突起20などによって配線層14の平坦度(コプラナリティ)が低下した場合でも、配線層36と配線層14との接触を抑制することができる。
以上のように、実施例1によれば、図1のように、配線層36上に絶縁膜42が設けられている。これにより、配線層36が配線層14に接触する短絡を抑制できる。また、絶縁膜42は、配線層36上に設けられ、弾性波共振器34上には設けられていない。弾性波共振器34上に絶縁膜42が設けられると周波数変化や放熱性の低下が生じるが、絶縁膜42が弾性波共振器34上に設けられないことで、周波数変化や放熱性の低下を抑制できる。
また、実施例1によれば、図1のように、絶縁膜42は、配線層36のうちのパッケージ基板10の配線層14に平面視で重なる領域に設けられ、配線層14に平面視で重ならない領域の少なくとも一部には設けられていない。配線層36と配線層14との接触を抑制するために、絶縁膜42が配線層36の全ての領域上に設けられている場合でもよいが、絶縁膜42で配線層36を覆うと配線層36の放熱性が低下してしまう。したがって、絶縁膜42は、配線層36のうちの配線層14に平面視で重なる領域(配線層36と配線層14が接触し易い領域)に設けられ、配線層14に平面視で重ならない領域(配線層36と配線層14が接触し難い領域)の少なくとも一部には設けられていないことが好ましい。また、配線層36の放熱性を考慮すると、絶縁膜42は、配線層36のうちの配線層14に平面視で重ならない領域の全てに設けられていないことが好ましい。
配線層36と配線層14の短絡を抑制する点から、絶縁膜42はある程度の厚さを有することが好ましい。例えば、絶縁膜42は、弾性波共振器34を構成するIDT44及び反射器46上に設けられた保護膜又は温度補償膜よりも厚いことが好ましい。
図1のように、絶縁膜42は、配線層36の上面に接して設けられていることが好ましい。これは、配線層36と配線層14との間隔が狭いためである。
図5(a)から図5(d)は、実施例1の変形例1に係る弾性波デバイスの製造方法を示す断面図である。図5(a)のように、実施例1の図3(a)で説明した方法によって、基板32上に、弾性波共振器34、配線層36、及びパッド38を形成する。配線層36には突起40が形成されることがある。
図5(b)のように、基板32の全面に、感光性樹脂72を塗布する。感光性樹脂72は、例えばポジ型感光性樹脂であるが、ネガ型感光性樹脂であってもよい。感光性樹脂72として、例えばエポキシ樹脂やポリイミドなどを用いることができる。配線層36上にパターンを有し、その他の領域にパターンを有さないマスク層74を用いて、感光性樹脂72に対して露光を行う。例えば、配線層36とパッケージ基板10の配線層14とが重なる領域の配線層36上にパターンを有し、その他の領域にパターンを有さないマスク層74を用いて、感光性樹脂72に対して露光を行う。
図5(c)のように、感光性樹脂72に対して現像及び熱処理を行うことで、配線層36上に絶縁膜42aを形成する。例えば、配線層36のうちのパッケージ基板10の配線層14に重なる領域上に絶縁膜42aを形成する。絶縁膜42aの厚さは、例えば100nm〜1000nm程度である。
図5(d)のように、基板32上に形成されたパッド38を、バンプ62を用いて、パッケージ基板10上に形成されたパッド12に接合する。これにより、実施例1の変形例1の弾性波デバイス110が形成される。
実施例1では、配線層36上に形成される絶縁膜42は無機膜である場合を例に示したが、実施例1の変形例1のように、絶縁膜42aは樹脂膜などの有機膜である場合でもよい。
実施例1及び実施例1の変形例1では、配線層36及びパッド38は電子ビーム蒸着法を用いて形成される場合を例に示したが、スパッタリング法などのその他の方法によって形成される場合でもよい。スパッタリング法などで形成される場合でも、配線層36に異物の付着などによって突起40が形成される場合がある。このため、配線層36と配線層14との接触を抑制するために、配線層36上に絶縁膜42又は絶縁膜42aを形成することが好ましい。
実施例2に係る弾性波デバイスの断面図は、実施例1の図1と同じであるため、図示を省略する。図6(a)は、実施例2に係る弾性波デバイスに備わる基板32の平面図、図6(b)は、パッケージ基板10の平面図である。図6(a)のように、基板32上に、1又は複数の直列共振器S1からS5及び1又は複数の並列共振器P1からP4を構成する複数の弾性波共振器34と、配線層36と、パッド38と、が設けられている。配線層36は、弾性波共振器34の間及び弾性波共振器34とパッド38との間を接続する。パッド38にバンプ62が接合されている。
直列共振器S1からS5は、入力端子INであるパッド38と出力端子OUTであるパッド38との間に配線層36を介して直列に接続されている。並列共振器P1からP4は、入力端子INであるパッド38と出力端子OUTであるパッド38との間に配線層36を介して並列に接続されている。具体的には、並列共振器P1からP4の一端は配線層36を介して直列共振器S1からS5に接続され、他端は配線層36を介してグランド端子であるパッド38に接続されている。このように、直列共振器S1からS5及び並列共振器P1からP3によってラダー型フィルタが形成されている。
図6(b)のように、パッケージ基板10上に、配線層14と、配線層14に接続され、入力端子IN、出力端子OUT、及びグランド端子GNDのいずれかであるパッド12が設けられている。パッド12にバンプ62が接合されている。
図6(a)及び図6(b)のように、配線層36のうちの直列共振器S1からS5と並列共振器P1からP4との間に接続された配線層36上に絶縁膜42が設けられている。絶縁膜42は、入力端子INであるパッド38と直列共振器S1との間、出力端子OUTであるパッド38と直列共振器S5との間、及びグランド端子OUTであるパッド38と並列共振器P1からP4の間に接続された配線層36上には設けられていない。また、絶縁膜42は、例えば直列共振器S1からS5と並列共振器P1からP3との間に接続された配線層36のうちのパッケージ基板10の配線層14と平面視で重なる領域にのみ設けられている。
入力端子IN、出力端子OUT、及びグランド端子GNDと弾性波共振器34との間を接続する配線層36が、パッケージ基板10の配線層14に接触したとしても、同電位の配線層同士が接触する可能性が高く、特性への影響は小さい。一方、弾性波共振器34の間の配線層36がパッケージ基板10の配線層14に接触すると、異なる電位の配線層同士が接触する可能性が高く、特性への影響が大きい。そこで、実施例2では、弾性波共振器34の間を接続する配線層36上に絶縁膜42を設け、端子と弾性波共振器34との間を接続する配線層36上には絶縁膜42を設けない構成としている。
図7は、実施例3に係る弾性波デバイス300の断面図である。図7のように、実施例3の弾性波デバイス300では、基板32に設けられた配線層36上に絶縁膜42は設けられていない。その代わりに、パッケージ基板10に設けられた配線層14上に絶縁膜22が設けられている。絶縁膜22は、例えば配線層14のうちの基板32に設けられた配線層36に平面視で重なる領域に設けられ、重ならない領域の少なくとも一部には設けられていない。その他の構成は、実施例1の図1と同じであるため説明を省略する。
実施例3によれば、配線層14上に絶縁膜22が設けられている。これによっても、配線層36と配線層14とが接触する短絡を抑制できる。
また、実施例3によれば、絶縁膜22は、配線層14のうちの配線層36に平面視で重なる領域に設けられ、配線層36に平面視で重ならない領域の少なくとも一部には設けられていない。配線層36と配線層14との接触を抑制するために、絶縁膜22が配線層14の全ての領域上に設けられている場合でもよいが、配線層14の放熱性の低下を抑制するために、絶縁膜22は、配線層14のうちの配線層36に平面視で重ならない領域の少なくとも一部には設けられていないことが好ましい。また、配線層14の放熱性を考慮すると、絶縁膜22は配線層14のうちの配線層36に平面視で重ならない領域の全てに設けられていない場合が好ましい。
図7のように、絶縁膜22は、配線層14の上面に接して設けられていることが好ましい。これは、配線層36と配線層14との間隔が狭いためである。
実施例4に係る弾性波デバイスの断面図は、実施例3の図7と同じであるため、図示を省略する。図8(a)は、実施例4に係る弾性波デバイスに備わる基板32の平面図、図8(b)は、パッケージ基板10の平面図である。図8(a)及び図8(b)のように、基板32に設けられた配線層36上には絶縁膜42は設けられていない。パッケージ基板10に設けられた配線層14上に絶縁膜22が設けられている。絶縁膜22は、配線層14のうちの直列共振器S1からS5と並列共振器P1からP4との間に接続された配線層36に平面視で重なる領域に設けられている。絶縁膜22は、配線層14のうちの入力端子INであるパッド38と直列共振器S1との間、出力端子OUTであるパッド38と直列共振器S5との間、及びグランド端子OUTであるパッド38と並列共振器P1からP4の間に接続された配線層36に平面視で重なる領域には設けられていない。その他の構成は、実施例2の図6(a)及び図6(b)と同じであるため説明を省略する。
実施例4によれば、絶縁膜22は、配線層14のうちの弾性波共振器34の間を接続する配線層36に平面視で重なる領域に設けられ、端子と弾性波共振器34の間を接続する配線層36に平面視で重なる領域には設けられていない。これは、実施例2で説明したように、端子と弾性波共振器34との間を接続する配線層36と配線層14とが接触しても特性への影響は小さいが、弾性波共振器34の間の配線層36と配線層14とが接触すると特性への影響が大きいことによるものである。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明はかかる特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
10 パッケージ基板
12 パッド
14 配線層
16 内部配線層
18 フットパッド
20 突起
22 絶縁膜
30 デバイスチップ
32 基板
34 弾性波共振器
36 配線層
38 パッド
40 突起
42 絶縁膜
42a 絶縁膜
44 IDT
46 反射器
48 櫛形電極
50 電極指
52 バスバー
54 下部電極
56 圧電膜
58 上部電極
60 空隙
62 バンプ
64 空隙
100、300 弾性波デバイス

Claims (9)

  1. 基板と、
    前記基板上に設けられた弾性波共振器と、
    前記基板上に設けられ、前記弾性波共振器に接続された第1配線層と、
    前記第1配線層上に設けられ、前記弾性波共振器上には設けられていない絶縁膜と、を備える弾性波デバイス。
  2. 前記基板との間に前記弾性波共振器及び前記第1配線層を挟み、前記弾性波共振器及び前記第1配線層が露出する空隙を有して前記基板に接合されたパッケージ基板と、
    前記パッケージ基板の前記基板に対向する面上に設けられた第2配線層と、を備え、
    前記絶縁膜は、前記第1配線層のうちの前記第2配線層に平面視で重なる領域に設けられ、前記第2配線層に平面視で重ならない領域の少なくとも一部には設けられていない、請求項1記載の弾性波デバイス。
  3. 複数の前記弾性波共振器が端子間に接続されていて、
    前記絶縁膜は、前記複数の弾性波共振器の間を接続する前記第1配線層上に設けられ、前記端子と前記複数の弾性波共振器との間を接続する前記第1配線層上には設けられていない、請求項1または2記載の弾性波デバイス。
  4. 前記絶縁膜は、前記第1配線層の上面に接して設けられている、請求項1から3のいずれか一項記載の弾性波デバイス。
  5. 基板と、
    前記基板上に設けられた弾性波共振器と、
    前記基板上に設けられ、前記弾性波共振器に接続された第1配線層と、
    前記基板との間に前記弾性波共振器及び前記第1配線層を挟み、前記弾性波共振器及び前記第1配線層が露出する空隙を有して前記基板に接合されたパッケージ基板と、
    前記パッケージ基板の前記基板に対向する面上に設けられた第2配線層と、
    前記第2配線層上に設けられた絶縁膜と、を備える弾性波デバイス。
  6. 前記絶縁膜は、前記第2配線層のうちの前記第1配線層に平面視で重なる領域に設けられ、前記第1配線層に平面視で重ならない領域の少なくとも一部には設けられていない、請求項5記載の弾性波デバイス。
  7. 複数の前記弾性波共振器が端子間に接続されていて、
    前記絶縁膜は、前記第2配線層のうちの前記複数の弾性波共振器の間を接続する前記第1配線層に平面視で重なる領域に設けられ、前記端子と前記複数の弾性波共振器との間を接続する前記第1配線層に平面視で重なる領域には設けられていない、請求項5または6記載の弾性波デバイス。
  8. 前記絶縁膜は、前記第2配線層の上面に接して設けられている、請求項5から7のいずれか一項記載の弾性波デバイス。
  9. 前記弾性波共振器は、弾性表面波共振器又は圧電薄膜共振器である、請求項1から8のいずれか一項記載の弾性波デバイス。
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