JP2018098406A - 太陽電池モジュール - Google Patents

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元彦 杉山
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直樹 栗副
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Yoshimitsu Ikoma
善光 生駒
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Abstract

【課題】ガスの透過性が高い太陽電池モジュールを提供すること。
【解決手段】太陽電池モジュール(100)は、表面基板(10)と、表面基板(10)の下に配置され、光電変換部(20)を封止する封止層(30)と、封止層(30)の下に配置され、1m幅当たりの曲げ剛性が1.6N・m以上である裏面基板(40)と、を備える。そして、裏面基板(40)のガス透過性は、表面基板(10)のガス透過性よりも大きい。そのため、太陽電池モジュール(100)のガスの透過性を高くすることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、太陽電池モジュールに関する。詳細には、本発明は、ガスの透過性が高い太陽電池モジュールに関する。
従来、屋外に長期間設置しても耐えられるよう、一般的な太陽電池モジュールは、太陽電池セルの周囲を封止材層で覆い、さらにその外側を表面保護層と裏面保護層とで覆っている。
しかしながら、太陽電池モジュールの内部に水分を含んだ状態で屋外に長期間設置すると、封止材層として一般的に用いられるエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)が分解して遊離酸を発生しやすくなり、太陽電池セルの金属部分が腐食してしまうおそれがある。
そこで、表面保護層が、ガス透過性の樹脂フィルムで構成され、表面保護層に隣接してエチレン−酢酸ビニル共重合体を含む樹脂で構成された封止材層が配置されている太陽電池モジュールが開示されている(例えば、特許文献1参照)。従来の太陽電池モジュールによれば、エチレン−酢酸ビニル共重合体が水分を含んだ状態で屋外に曝されるのを防止でき、エチレン−酢酸ビニル共重合体を含む樹脂で構成された封止材層の劣化を防止して、遊離酸の発生を抑制できるとされている。
特開2015−005537号公報
しかしながら、特許文献1に開示された表面保護層を用いた場合であっても、水分は表面保護層を通過してしまうため、太陽電池モジュールの内部に水分などのガスが溜まってしまうおそれを完全には除去できない。太陽電池モジュールの内部に水分が溜まった場合、遊離酸が発生し、太陽電池セルを腐食させるだけでなく、表面保護層を劣化させるおそれがある。また、太陽電池モジュールの内部に水分などのガスが溜まった場合、表面保護層と封止材層との間などに気泡が蓄積しやすくなるため、これらの層間剥離を引き起こすおそれもある。
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものである。そして、本発明の目的は、ガスの透過性が高い太陽電池モジュールを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の態様に係る太陽電池モジュールは、表面基板と、表面基板の下に配置され、光電変換部を封止する封止層と、封止層の下に配置され、1m幅当たりの曲げ剛性が1.6N・m以上である裏面基板と、を備える。そして、裏面基板のガス透過性は、表面基板のガス透過性よりも大きい。
本発明によれば、ガスの透過性が高い太陽電池モジュールを提供することができる。
本実施形態に係る太陽電池モジュールの一例を示す断面図である。 本実施形態に係る太陽電池モジュールの一例を示す断面図である。 本実施形態に係る太陽電池モジュールの一例を示す上面図である。 本実施形態に係る太陽電池モジュールの一例を示す断面図である。 本実施形態に係る太陽電池モジュールの一例を示す断面図である。
以下、図面を用いて本実施形態に係る太陽電池モジュールについて詳細に説明する。なお、図面の寸法比率は説明の都合上誇張されており、実際の比率と異なる場合がある。また、図面は、便宜上、x軸、y軸、z軸からなる直角座標系を規定して説明しており、それぞれ矢印の方向を正の方向とする。
図1は、本実施形態に係る太陽電池モジュール100の一例を示した断面図を示している。本実施形態において、太陽電池モジュール100は、表面基板10と、表面基板10の下に配置され、光電変換部20を封止する封止層30と、封止層30の下に配置され、1m幅当たりの曲げ剛性が1.6N・m以上である裏面基板40と、を備える。そして、裏面基板40のガス透過性は、表面基板10のガス透過性よりも大きい。
<表面基板10>
表面基板10は太陽電池モジュール100の受光面側に配置されており、太陽電池モジュール100の表面を保護する。本実施形態においては、便宜上、表面基板10を受光面側と呼び、裏面基板40を受光面と反対側と呼ぶこともあるが、用途に応じて表面基板10及び裏面基板40の外層に他の層を設けることもできる。表面基板10の形状は、太陽電池モジュール100の表面を保護する役割を果たす限り、特に限定されず、用途に応じて円形、楕円形、矩形などの多角形とすることができる。また、例えば図1の実施形態では、断面形状が矩形の表面基板10が示されているが、太陽電池モジュール100の各層の積層方向に湾曲していてもよい。
表面基板10を形成する材料は特に限定されず、例えば、ガラス、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、環状ポリオレフィン、ポリカーボネート(PC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリスチレン(PS)、ポリエチレンテレフタレート(PET)及びポリエチレンナフタレート(PEN)からなる群より選択される少なくとも1つを用いることができる。これらの中でも、表面基板10はガラス、ポリカーボネート(PC)を用いることがより好ましい。ガラス、ポリカーボネート(PC)は、耐衝撃性および透光性に優れるため、太陽電池モジュール100の表面を保護するのに好ましい。なお、軽量化の観点からは、表面基板10はポリカーボネート(PC)を用いることがさらに好ましい。
表面基板10の厚みは、太陽電池モジュール100の表面を保護する役割を果たす限り特に限定されないが、0.1mm〜15mmとすることが好ましく、0.5mm〜10mmとすることがより好ましい。このような範囲とすることによって、太陽電池モジュール100を適切に保護し、光を光電変換部20に効率よく到達させることができる。
表面基板10の引張弾性率は特に限定されないが、1.0GPa以上10.0GPa以下であることが好ましく、2.3GPa以上2.5GPa以下であることがより好ましい。表面基板10の引張弾性率をこのような範囲とすることにより、太陽電池モジュール100の表面を外部の衝撃から適切に保護することができる。引張弾性率は、例えば、次の式(1)のように、日本工業規格JIS K7161−1(プラスチック−引張特性の求め方−第1部:通則)に従って、試験温度25℃、試験速度100mm/分で測定することができる。
[数1]
=(σ−σ)/(ε−ε) (1)
上記式(1)において、Eは引張弾性率(Pa)、σはひずみε=0.0005における応力(Pa)、σはひずみε=0.0025における応力(Pa)を示す。
表面基板10の全光線透過率は特に限定されないが、80%〜100%であることが好ましく、85%〜95%であることがより好ましい。表面基板10の全光線透過率をこのような範囲とすることにより、光を効率よく光電変換部20へ到達させることができる。全光線透過率は、例えばJIS K7361−1(プラスチック−透明材料の全光線透過率の試験方法−第1部:シングルビーム法)などの方法により測定することができる。
<保護シート15>
本実施形態の太陽電池モジュール100は、表面基板10の下かつ封止層30の上に、さらに保護シート15を備えていてもよい。この場合、図2に示す実施形態のように、表面基板10と保護シート15との間には、空間が設けられていることが好ましい。すなわち、表面基板10と保護シート15との間に空気層が設けられていることが好ましい。したがって、表面基板10と保護シート15は直接接しない場合がある。太陽電池モジュール100がこのような構成を有する場合、空気層が外部からの衝撃に対するクッション層として機能するため、光電変換部20の保護性を高めることができる。
保護シート15を形成する材料は特に限定されないが、表面基板10と同様の材料を用いることができる。また、保護シート15の厚みは特に限定されないが、0.02mm〜0.3mmであることが好ましく、0.05mm〜0.2mmであることがより好ましい。
<光電変換部20>
光電変換部20は、光エネルギーを電気エネルギーに変換するものであれば特に限定されない。そのため、本実施形態において、光電変換部20は、太陽電池セル22とすることもできるし、太陽電池セルストリング28とすることもできる。また、太陽電池セルストリング28と接続配線26との組合せを光電変換部20とすることもできる。
太陽電池セル22としては、例えば、シリコン系太陽電池、化合物系太陽電池、有機系太陽電池などが挙げられる。シリコン系太陽電池としては、単結晶シリコン系太陽電池、多結晶シリコン系太陽電池、微結晶シリコン系太陽電池、アモルファスシリコン系太陽電池などが挙げられる。化合物系太陽電池としては、GaAs系太陽電池、CIS系太陽電池、SIGS系太陽電池、CdTe系太陽電池などが挙げられる。有機系太陽電池としては、色素増感太陽電池、有機薄膜太陽電池などが挙げられる。また、太陽電池セル22として、ヘテロ接合型太陽電池や多接合型太陽電池を用いることもできる。
太陽電池セル22の形状は、特に限定されないが、表面部、裏面部及び側面部を有する平板状とすることができる。ここで、表面部とは、例えば、表面基板10と向き合う受光面側の面とすることができる。また、裏面部とは、例えば、裏面基板40と向き合う受光面と反対側の面とすることができる。また、側面部とは、表面と裏面とで挟まれ、側部を形成する面とすることができる。具体的な形状の例としては、太陽電池セル22を矩形状の平板とすることが挙げられるが、特に限定されない。
隣接した太陽電池セル22は接続部材24で互いに電気的に接続することができ、太陽電池セルストリング28を形成することができる。図1の実施形態では、太陽電池セルストリング28は、隣接した太陽電池セル22のうち、一方の受光面側のバスバー電極と、受光面と反対側のバスバー電極とを、接続部材24により電気的に接続することにより形成されている。また、接続配線26は、隣接した2つの太陽電池セルストリング28を電気的に接続することができる。
図3の実施形態では、一例として、y軸方向に並んで配置される5つの太陽電池セル22が、接続部材24によって直列に接続され、1つの太陽電池セルストリング28が形成されることを示している。また、図3の実施形態では、一例として、x軸方向に平行に並んで配置される4つの太陽電池セルストリング28が、接続配線26によって電気的に接続されることを示している。なお、図3では一例を示したが、太陽電池セル22の数や配置などは限定されない。
接続部材24は、太陽電池セル22を互いに電気的に接続するものであれば、形状や材料は特に限定されないが、例えば、細長い金属箔により形成されたタブ配線とすることができる。接続部材24を形成する材料としては、例えば、銅などを用いることができる。また、接続部材24は、ハンダや銀などをコーティングして用いることもできる。
接続部材24とバスバー電極との接続には樹脂を使用することができる。この樹脂は導電性、非導電性いずれでもよい。非導電性樹脂の場合はタブ配線とバスバー電極とが直接接続されることで電気的に接続される。また、樹脂ではなくハンダでもよい。
なお、図面では省略しているが、各太陽電池セル22の受光面側及び受光面と反対側の面には、互いに平行にx軸方向に延びる複数のフィンガー電極を備えることができる。y軸方向に延びるバスバー電極は、複数のフィンガー電極と直交して接続することができる。
<封止層30>
封止層30は、表面基板10の下に配置され、光電変換部20を封止する。このような構成を有することにより、外部の衝撃などから光電変換部20を保護することができる。封止層30は、表面基板10及び/又は裏面基板40との間に他の部材を設けず、表面基板10及び/又は裏面基板40と直接接触させてもよく、封止層30と表面基板10及び/又は裏面基板40との間に、接着層や機能層など他の層を設けてもよい。封止層30の形状は、表面基板10と同様に、特に限定されず、用途に応じて円形、楕円形、矩形などの多角形とすることができる。また、表面基板10と同様に、封止層30の断面形状は矩形であっても、太陽電池モジュール100の各層の積層方向(z軸方向)に湾曲していてもよい。
封止層30の厚みは、特に限定されないが、0.1mm以上10mm以下であることが好ましく、0.2mm以上1.0mm以下であることがより好ましい。このような範囲とすることによって、光電変換部20を適切に保護し、光を光電変換部20に効率よく到達させることができる。
封止層30の引張弾性率は特に限定されないが、表面基板10の引張弾性率よりも小さいことが好ましい。具体的には、封止層30の引張弾性率は0.005GPa以上1.0GPa未満であることが好ましく、0.01GPa以上0.5GPa未満であることがより好ましい。封止層30の引張弾性率の下限をこのような値とすることによって、光電変換部20の位置ずれを抑制することができる。また、封止層30の引張弾性率の上限をこのような値とすることによって、封止層30の熱伸縮による光電変換部20や接続部材24の破損を抑制することができる。引張弾性率は、表面基板10と同様に、例えば、JIS K7161−1などにより、測定することができる。
封止層30の全光線透過率は特に限定されないが、60%〜100%であることが好ましく、70%〜95%であることがより好ましい。また、封止層30の全光線透過率は80%〜95%であることがさらに好ましい。封止層30の全光線透過率をこの範囲とすることにより、光を効率よく光電変換部20へ到達させることができる。全光線透過率は、例えば、JIS K7361−1などの方法により測定することができる。
封止層30を形成する材料は特に限定されず、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリビニルブチラール(PVB)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリオレフィン(PO)、ポリイミド(PI)などの熱可塑性樹脂、エポキシ、ウレタン及びポリイミドなどの熱硬化性樹脂、シリコーンゲル、アクリルゲル及びウレタンゲルなどのゲルからなる群より選択される少なくとも1つを用いることができる。これらの樹脂は変性樹脂を用いることもできる。これらのなかでも、光電変換部20の保護の観点から、封止層30は、熱可塑性樹脂により形成されていることが好ましい。また、これらのなかでも、光電変換部20の保護の観点から、封止層30を形成する材料はエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)又はポリオレフィン(PO)を含有することがさらに好ましい。
封止層30は、例えば光電変換部20を基準として、受光面側に配置された第1樹脂層と、受光面と反対側に配置された第2樹脂層とを含んでいてもよい。第1樹脂層及び第2樹脂層は同じ材料により形成されていてもよいが、異なる材料により形成されていてもよい。
表面基板10と第1樹脂層との間には、ゲルなどの比較的引張弾性率の小さい材料により形成された図示しない低引張弾性率層を設けることがさらに好ましい。このような低引張弾性率層により、ヒョウなどの外部衝撃を低引張弾性率層で吸収することができるため、光電変換部20の損傷を低減することができる。なお、引張弾性率は、表面基板10と同様に、例えば、JIS K7161−1などに従って測定することができる。また、上記のような低引張弾性率層を設ける場合、表面基板10との接着性を向上させるため、第1樹脂層は、低引張弾性率層を貫通して又は外側から覆って、表面基板10と接着して配置することが好ましい。
<裏面基板40>
裏面基板40は、封止層30の下に配置され、1m幅当たりの曲げ剛性が1.6N・m以上である。裏面基板40は、太陽電池モジュール100の受光面と反対側の面を保護することができる。そして、裏面基板40の曲げ剛性をこのような範囲とすることにより、太陽電池モジュール100全体の強度を維持することができる。なお、曲げ剛性は5N・m以上であることが好ましく、13N・m以上であることがより好ましい。なお、曲げ剛性は、次の式(2)のように、表される。
[数2]
曲げ剛性(N・m)=曲げ弾性率(Pa)×断面二次モーメント(m) (2)
曲げ弾性率は、次のように、JIS K7171:2016(プラスチック−曲げ特性の求め方)により測定することができる。なお、曲げ弾性率は、例えば、試験温度25℃、試験速度5mm/minで試験片を圧縮することにより測定することができる。
[数3]
=(σf2−σf1)/(εf2−εf1) (3)
上記式(3)において、Eは曲げ弾性率(Pa)、σf1はたわみsで測定した曲げ応力(Pa)、σf2はたわみsで測定した曲げ応力(Pa)、εfiは曲げひずみ(ε=0.0005及びε=0.0025)を表す。
たわみは、次の式(4)によって算出される。
[数4]
=εfi/6h (4)
上記式(4)において、sはたわみ(mm)、εfiは曲げひずみ(ε=0.0005及びε=0.0025)、Lは支点間距離(mm)、hは試験片の平均厚さ(mm)を表す。
断面二次モーメントは、断面が直方体の場合、次の式(5)のように、表される。
[数5]
I=bh/12 (5)
上記式(5)において、Iは断面二次モーメント(m)、bは断面の幅(m)、hは断面の厚み(m)を表す。
ここで、裏面基板40における1m幅当たりの曲げ剛性が1.6N・m以上であるが、上記の式より、言い換えれば、裏面基板40の曲げ弾性率と厚みの3乗との積が1.6N・m以上である。したがって、裏面基板40の曲げ弾性率と厚みの3乗との積が5N・m以上であることが好ましく、13N・m以上であることがより好ましい。
裏面基板40の厚みは特に限定されないが、0.1mm以上10mm以下であることが好ましく、0.2mm以上5.0mm以下であることがより好ましい。裏面基板40の厚みをこのような範囲とすることによって、裏面基板40のたわみを抑制し、太陽電池モジュール100をより軽量化することができる。
裏面基板40の引張弾性率は特に限定されないが、封止層30の引張弾性率よりも大きいことが好ましい。裏面基板40の引張弾性率をこのようにすることで、太陽電池モジュール100がたわむのを抑制することができる。引張弾性率は、表面基板10と同様に、例えばJIS K7161−1などの規定に従い測定することができる。
裏面基板40のガス透過性は、表面基板10のガス透過性よりも大きい。裏面基板40のガス透過性を表面基板10のガス透過性よりも大きくすることにより、太陽電池モジュール100の内部のガスを容易に太陽電池モジュール100の外部へ逃がすことができる。そのため、光電変換部20の腐食や太陽電池モジュール100内部での気泡の発生を抑制することができる。また、表面基板10でなく、裏面基板40のガス透過性を大きくすることにより、表面基板10の透明性や耐候性に影響を及ぼすことなく、太陽電池モジュール100の内部のガスを容易に太陽電池モジュール100の外部へ逃がすことができる。なお、ここでいうガス透過性は、水蒸気透過度を示す。
表面基板10の水蒸気透過度よりも大きければ特に限定されないが、裏面基板40の水蒸気透過度が5g/(m・day)以上であることが好ましい。裏面基板40の水蒸気透過度をこのような範囲とすることにより、太陽電池モジュール100の内部に進入した水分を容易に太陽電池モジュール100の外部へ逃がすことができる。そのため、光電変換部20の腐食や太陽電池モジュール100内部での気泡の発生を抑制することができる。なお、裏面基板40の水蒸気透過度は8g/(m・day)以上であることがより好ましい。また、水蒸気透過度は、例えば、JIS K7129:2008(プラスチック−フィルム及びシート−水蒸気透過度の求め方(機器測定法))の付属書Bに規定された赤外線センサ法により求めることができる。また、水蒸気透過度は、測定温度40℃、測定湿度90%RHで測定することができる。
裏面基板40の線膨張率は特に限定されないが、表面基板10の線膨張率よりも小さいことが好ましい。このようにすることにより、太陽電池モジュール100の温度変化による光電変換部20の破損を抑制することができる。なお、線膨張率は、日本工業規格JIS K7197:2012(プラスチックの熱機械分析による線膨脹率試験方法)に従って測定することができる。
裏面基板40の線膨張率は特に限定されないが、0.1×10−6−1以上70×10−6−1以下であることが好ましい。裏面基板40の線膨張率をこのような範囲とすることにより、温度差が生じた場合の裏面基板40の熱応力を低減することができ、太陽電池モジュール100の温度変化による光電変換部20の破損を抑制することができる。なお、裏面基板40の線膨張率は、0.1×10−6−1以上50×10−6−1以下であることがより好ましく、0.1×10−6−1以上30×10−6−1以下であることがさらに好ましい。
裏面基板40を形成する材料は特に限定されず、例えば、ガラス、アルミニウムなどの金属、セルロース、繊維強化プラスチック(FRP)、ポリイミド(PI)、環状ポリオレフィン、ポリカーボネート(PC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリスチレン(PS)、ポリエチレンテレフタレート(PET)及びポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、並びにポリエーテルからなる群より選択される少なくとも1つを用いることができる。繊維強化プラスチック(FRP)としては、ガラス繊維強化プラスチック(GFRP)、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)、アラミド繊維強化プラスチック(AFRP)などが挙げられる。ガラス繊維強化プラスチック(GFRP)としては、ガラスエポキシなどが挙げられる。
裏面基板40が、ハニカム構造体及び連続気泡材料の少なくともいずれか一方により形成される連通構造層42を含むことがより好ましい。ハニカム構造体及び連続気泡材料は、裏面基板40のガス透過性を低くすることができるためである。そのため、連通構造層42は、太陽電池モジュール100の積層方向において、一方の面から他方の面まで、連なって通じていることが好ましい。
ハニカム構造体は、蜂の巣状の構造を有し、正六角形又は正六角柱を隙間なく並べた構造とすることができる。ハニカム構造体を形成する材料は特に限定されないが、強度及び軽量性の観点より、アルミニウム、セルロースを含む材料により形成されていることが好ましい。
連続気泡材料は、連続気泡により形成されている。連続気泡は、気泡を形成する壁で完全に密封されず、他の気泡又は外部と相互に連通している気泡とすることができる。また、連続気泡材料を形成する材料は特に限定されないが、ポリウレタン、ポリオレフィン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、ポリアミド、ポリエーテルなどの樹脂により形成されていることが好ましい。
連通構造層42の厚みは特に限定されないが、1mm〜20mmであることが好ましく、2mm〜15mm以下であることがより好ましい。連通構造層42の厚みをこのような範囲とすることにより、裏面基板40のたわみを抑制し、太陽電池モジュール100をより軽量化することができる。
図4に示す実施形態のように、裏面基板40が、連通構造層42と、連通構造層42の下に配置され、封止層30よりも平衡質量含水率が低い連通構造保護層44と、を備えることが好ましい。連通構造保護層44は、空孔に異物などが入らないように連通構造層42を保護することができる。また、連通構造保護層44の平衡質量含水率を封止層30の平衡質量含水率よりも小さくすることにより、水分などのガスが太陽電池モジュール100の内部に溜まるのを抑制することができる。そのため、光電変換部20の腐食や、表面基板10及び裏面基板40の劣化を抑制することができる。また、太陽電池モジュール100の内部に水分などによる気泡が発生するのを抑制することができるため、表面基板10と封止層30との間などの層間剥離なども抑制することができる。
なお、連通構造保護層44の平衡質量含水率は、0.2kg/kg以下であることが好ましく、0.02kg/kg以下であることがより好ましい。また、平衡質量含水率は、JIS A1475:2004(建築材料の平衡含水率測定方法)の規定に準じて測定することができる。具体的には、平衡質量含水率は、次の式(6)により算出することができる。
[数6]
u=(m−m)/m (6)
上記式(6)において、uは平衡質量含水率(kg/kg)、mは試料の質量(kg)、mは基準乾燥時の試料の質量(kg)を表す。なお、試料の質量は相対湿度93%の時の測定値とすることができる。また、基準乾燥とは、ISO 12570に規定された乾燥であり、例えば105±2℃の乾燥温度で乾燥することができる。
連通構造層42の下に連通構造保護層44が配置されている場合、裏面基板40は、連通構造層42の上に配置された連通構造保護層44をさらに備えることが好ましい。すなわち、図5に示す実施形態のように、裏面基板40が、連通構造層42と、連通構造層42の両方の面に配置された連通構造保護層44を含んでいることが好ましい。このような裏面基板40を用いることで、裏面基板40の熱伸縮が積層方向において対象となるため、成形後の熱収縮により裏面基板40を反りにくくさせることができる。特に、裏面基板40を、表面基板10及び封止層30と別の部品として作製した場合に、裏面基板40の反りが生じにくいため、製造時のハンドリングが容易になる。なお、太陽電池モジュール100は、平板状でも湾曲板でもよいため、ここでいう反りとは、湾曲を含めた意図する形状に対して変形することと解するべきである。
連通構造保護層44の厚みは特に限定されないが、1mm〜20mmであることが好ましく、3mm〜15mm以下であることがより好ましい。連通構造保護層44の厚みをこのような範囲とすることにより、ガス透過性を低い状態に維持しつつ、連通構造層42を異物から保護することができる。
連通構造保護層44を形成する材料は特に限定されないが、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、環状ポリオレフィン、ポリカーボネート(PC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリスチレン(PS)、ポリエチレンテレフタレート(PET)及びポリエチレンナフタレート(PEN)からなる群より選択される少なくとも1つを用いることができる。これらのなかでも、熱膨張率を小さくする観点からは、連通構造保護層44を形成する材料は炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を用いることが好ましい。また、引張弾性率が高く線膨張率も小さいことから、連通構造保護層44を形成する材料はポリエチレンテレフタレート(PET)を用いることが好ましい。
太陽電池モジュール100は、本実施形態の効果を損なわない範囲で、フレーム及び絶縁層などをさらに備えることが好ましい。なお、フレームは、太陽電池モジュール100の端縁部を保護するとともに、太陽電池モジュール100を屋根等に設置する際に利用される。
太陽電池モジュール100を形成する一部の層が導電性を有する炭素材料により形成されている場合、太陽電池モジュール100は、さらに絶縁層を備えていることが好ましい。太陽電池モジュール100を形成する一部の層としては、例えば連通構造層42及び連通構造保護層44などが挙げられる。また、導電性を有する炭素材料としては、例えば炭素繊維強化プラスチック(CFRP)などが挙げられる。太陽電池モジュール100を形成する一部の層が導電性を有する炭素材料により形成されている場合、受光面と反対側、すなわち太陽電池モジュール100の設置面側において、絶縁層により太陽電池モジュール100の絶縁性を保つことができる。
絶縁層の絶縁抵抗は特に限定されないが、JIS C8990:2009(地上設置の結晶シリコン太陽電池(PV)モジュール−設計適格性確認及び形式認証のための要求事項)に規定された絶縁試験の要求事項を満たしていることが好ましい。具体的には、面積が0.1m未満のモジュールの場合、絶縁抵抗は400MΩ以上であることが好ましい。また、面積が0.1m以上のモジュールの場合、測定した絶縁抵抗とモジュール面積との積は、40MΩ・m以上であることが好ましい。
絶縁層を形成する材料は、電気的な絶縁性を有していれば特に限定されず、樹脂、ガラス、セルロースなどを用いることができる。また、絶縁層の厚みは特に限定されないが、0.05mm以上0.2mm以下であることが好ましく、0.1mm以上0.2mm以下であることがより好ましい。
以上の通り、本実施形態に係る太陽電池モジュール100は、表面基板10と、表面基板10の下に配置され、光電変換部20を封止する封止層30と、封止層30の下に配置され、1m幅当たりの曲げ剛性が1.6N・m以上である裏面基板40と、を備える。そして、裏面基板40のガス透過性は、表面基板10のガス透過性よりも大きい。そのため、太陽電池モジュール100は、ガスの透過性が高い。
<太陽電池モジュール100の製造方法>
本実施形態に係る太陽電池モジュール100は公知の方法を用いて作製することができる。例えば、表面基板10、封止層30、裏面基板40を順番に積層して、加熱しながら圧縮することで太陽電池モジュール100を作製することができる。この時、光電変換部20は、受光面側の封止層30と裏面基板40側の封止層30との間に配置してもよい。ただし、各層を数工程に分けて圧縮成形するなど、詳細な工程については特に限定されず、目的に応じた成形をすることができる。
加熱条件は特に限定されないが、例えば、真空状態で150℃程度に加熱することができる。真空条件で加熱した場合は、泡抜け性がさらに向上するため好ましい。真空加熱の後、大気圧下において、各層を加圧しながらヒーターなどにより加熱して、樹脂成分を架橋することもできる。また、加熱により得られた積層体には、フレームなどを取り付けることもできる。
以上、本主題を実施形態によって説明したが、本主題はこれらに限定されるものではなく、本主題の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。
10 表面基板
20 光電変換部
30 封止層
40 裏面基板
42 連通構造層
44 連通構造保護層
100 太陽電池モジュール

Claims (4)

  1. 表面基板と、
    前記表面基板の下に配置され、光電変換部を封止する封止層と、
    前記封止層の下に配置され、1m幅当たりの曲げ剛性が1.6N・m以上である裏面基板と、
    を備え、
    前記裏面基板のガス透過性は、前記表面基板のガス透過性よりも大きい太陽電池モジュール。
  2. 前記裏面基板の水蒸気透過度が5g/m・d以上である請求項1に記載の太陽電池モジュール。
  3. 前記裏面基板が、ハニカム構造体及び連続気泡材料の少なくともいずれか一方により形成される連通構造層を含む請求項1又は2に記載の太陽電池モジュール。
  4. 前記裏面基板が、前記連通構造層と、前記連通構造層の下に配置され、前記封止層よりも平衡質量含水率が低い連通構造保護層と、を備える請求項3に記載の太陽電池モジュール。
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