JP2017107994A - 太陽電池モジュール - Google Patents

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直樹 栗副
善光 生駒
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善光 生駒
安藤 秀行
Hideyuki Ando
秀行 安藤
山崎 圭一
Keiichi Yamazaki
圭一 山崎
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Abstract

【課題】太陽電池セル、タブ配線に加わる熱応力を低減する技術を提供する。
【解決手段】太陽電池モジュール100において、第2樹脂基板24は、第1樹脂基板20に対向して配置される。封止部材22は、第2樹脂基板24と第1樹脂基板20との間に配置される。タブ配線12によって複数の太陽電池セル10が接続されて形成される太陽電池ストリング16は、封止部材22に封止される。ここで、封止部材22は、ゲルを含んで形成される。
【選択図】図2

Description

本発明は、太陽電池モジュールに関し、特に樹脂基板を使用する太陽電池モジュールに関する。
太陽電池モジュールを軽量化するために、ガラス基板の代わりに樹脂基板が使用される。樹脂基板の熱膨張係数は一般的に大きいので、樹脂基板では、ガラス基板よりも、熱膨張・収縮の変位量が大きい。樹脂基板の熱膨張・収縮は、太陽電池セル間のタブ配線、封止部材に応力を加えるので、疲労破断する場合がある。そのために、例えば、樹脂基板上にゲル、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)が順に配置されるとともに、ゲルとEVAの間に太陽電池セルが配置される(例えば、特許文献1参照)。
特開2011−49485号公報
熱膨張・収縮が生じる場合、引張弾性率と熱膨張係数との積によって示される熱応力が、タブ配線等に加わる。そのため、熱応力を考慮して、太陽電池セル、タブ配線に接する材料を決定する必要がある。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、太陽電池セル、タブ配線に加わる熱応力を低減する技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の第一の態様に係る太陽電池モジュールは、第1樹脂基板と、第1樹脂基板に対向して配置される第2樹脂基板と、第2樹脂基板と第1樹脂基板との間に配置される封止部材と、封止部材に封止される光電変換部とを備える。封止部材は、ゲルを含んで形成される。
本発明の第二の態様に係る太陽電池モジュールは、第1樹脂基板と、第1樹脂基板に対向して配置される第2樹脂基板と、第2樹脂基板と第1樹脂基板との間に配置される封止部材と、封止部材に封止される光電変換部とを備える。隣接した光電変換部は互いにタブ配線で電気的に接続されている。封止部材は、ゲルを含んで形成される。
本発明によれば、太陽電池セル、タブ配線に加わる熱応力を低減できる。
本発明の実施例1に係る太陽電池モジュールを示す上面図である。 図1の太陽電池モジュールを示す断面図である。 図3(a)−(b)は、図2の太陽電池モジュールにおける中立軸を示す図である。 図4(a)−(d)は、図2の太陽電池モジュールの比較対象となる太陽電池モジュールに加わる熱衝撃の概要を示す図である。 図2の太陽電池モジュールに対する熱衝撃試験結果を示す図である。 図2の太陽電池モジュールに対する高温高湿試験結果を示す図である。 本発明の実施例2に係る太陽電池モジュールを示す断面図である。
(実施例1)
本実施例を具体的に説明する前に、概要を述べる。本実施例1は、複数の太陽電池セルを備えた太陽電池モジュールに関する。この太陽電池モジュールの使用用途を拡大するために、太陽電池モジュールには軽量化が必要とされるので、ガラス基板ではなく樹脂基板が使用される。樹脂基板では、ガラス基板と比較して、熱膨張・収縮の影響が大きい。一方、太陽電池モジュールにおいて、太陽電池セル、タブ配線は、封止部材に接するように配置される。そのため、太陽電池セル、タブ配線は、封止部材を介して熱膨張・圧縮の影響を受ける。その影響は、熱応力によって特定されるので、太陽電池モジュールの信頼性を向上するためには、熱応力を低減することが必要となる。なお、前述のごとく、熱応力は、引張弾性率と熱膨張係数との積によって示される。
これに対応するために、本実施例に係る太陽電池モジュールは、太陽電池セル、タブ配線をゲルによって封止する。EVA等の熱応力よりも、ゲルの熱応力の方が小さいので、ゲルによって封止することによって、太陽電池セル、タブ配線に加わる熱応力が低減する。
図1は、本実施例1に係る太陽電池モジュール100を示す上面図である。図1に示すように、x軸、y軸、z軸からなる直角座標系が規定される。x軸、y軸は、太陽電池モジュール100の平面内において互いに直交する。z軸は、x軸およびy軸に垂直であり、太陽電池モジュール100の厚み方向に延びる。また、x軸、y軸、z軸のそれぞれの正の方向は、図1における矢印の方向に規定され、負の方向は、矢印と逆向きの方向に規定される。太陽電池モジュール100を形成する2つの主表面であって、かつx−y平面に平行な2つの主表面のうち、z軸の正方向側に配置される主平面が「受光面」であり、z軸の負方向側に配置される主平面が「裏面」である。なお、「受光面」とは光が主に入射する面を意味し、「裏面」とは受光面と反対側の面を意味することもある。また、z軸の正方向側を「受光面側」とよび、z軸の負方向側を「裏面側」とよぶこともある。
また、「第1の部材上に第2の部材を設ける」等の記載では、特に限定しない限り、第1の部材および第2の部材が直接接触して設けられてもよく、第1の部材および第2の部材の間に他の部材が存在してもよい。上記の記載における「上」とは、z軸の正方向側であってもよく、z軸の負方向側であってもよい。さらに、「略」は、誤差の範囲で異なっていること、つまり実質的に同一であることを示す。
太陽電池モジュール100は、複数の太陽電池セル10、複数のタブ配線12、複数の接続配線14を含む。複数の太陽電池セル10のそれぞれは、入射する光を吸収して光起電力を発生する。太陽電池セル10は、例えば、結晶系シリコン、ガリウム砒素(GaAs)またはインジウム燐(InP)等の半導体材料によって形成される。太陽電池セル10の構造は、特に限定されないが、ここでは、一例として、結晶シリコンとアモルファスシリコンとが積層されているとする。図1では省略しているが、各太陽電池セル10の受光面および裏面には、互いに平行にx軸方向に延びる複数のフィンガー電極と、複数のフィンガー電極に直交するようにy軸方向に延びる複数、例えば2本のバスバー電極とが備えられる。バスバー電極は、複数のフィンガー電極のそれぞれを接続する。
複数の太陽電池セル10は、x−y平面上にマトリクス状に配列される。ここでは、x軸方向に4つの太陽電池セル10が並べられ、y軸方向に5つの太陽電池セル10が並べられる。なお、x軸方向に並べられる太陽電池セル10の数と、y軸方向に並べられる太陽電池セル10の数は、これらに限定されない。y軸方向に並んで配置される5つの太陽電池セル10は、タブ配線12によって直列に接続され、1つの太陽電池ストリング16が形成される。さらに、前述のごとく、x軸方向に4つの太陽電池セル10が並べられるので、y軸方向に延びた太陽電池ストリング16がx軸方向に4つ平行に並べられる。なお、太陽電池ストリング16は、複数の太陽電池セル10だけを示してもよいし、複数の太陽電池セル10と複数のタブ配線12との組合せを示してもよい。
太陽電池ストリング16を形成するために、タブ配線12は、隣接した太陽電池セル10のうちの一方の受光面側のバスバー電極と、他方の裏面側のバスバー電極とを電気的に接続する。すなわち、隣接した太陽電池セル10は互いにタブ配線で電気的に接続されている。タブ配線12は、細長い金属箔であり、例えば、銅箔にハンダや銀等をコーティングしたものが用いられる。タブ配線12とバスバー電極との接続には樹脂が使用される。この樹脂は導電性、非導電性いずれでもよい。後者の場合はタブ配線12とバスバー電極とが直接接続されることで電気的に接続される。また、樹脂ではなくハンダでもよい。
さらに、太陽電池ストリング16のy軸の正方向側と負方向側において、複数の接続配線14がx軸方向に延びており、接続配線14は、隣接した2つの太陽電池ストリング16を電気的に接続する。以上の構成において、太陽電池セル10、太陽電池ストリング16のそれぞれが「光電変換部」であってもよく、複数の太陽電池ストリング16と接続配線14との組合せが「光電変換部」であってもよい。なお、太陽電池モジュール100の端縁部には、図示しないフレームが取り付けられてもよい。フレームは、太陽電池モジュール100の端縁部を保護するとともに、太陽電池モジュール100を屋根等に設置する際に利用される。
図2は、太陽電池モジュール100を示す断面図である。太陽電池モジュール100は、太陽電池セル10、タブ配線12、接続配線14、太陽電池ストリング16、第1樹脂基板20、封止部材22、第2樹脂基板24を含む。図2の上側が裏面側に相当し、下側が受光面側に相当する。
第1樹脂基板20は、太陽電池モジュール100の受光面側に配置されており、太陽電池モジュール100の表面を保護する。第1樹脂基板20には、例えば、透光性を有するポリカーボネート樹脂が使用される。また、第1樹脂基板20は、厚さ1mmの矩形板状に形成されるが、これに限定されない。ポリカーボネート樹脂は、熱可塑性プラスチックの一種であり、その引張弾性率は2.3〜2.5GPaであり、その水蒸気透過性は40〜50g/m/dayであり、その熱膨張係数は、70×10−6−1である。
ここで、引張弾性率Eは、同軸方向のひずみσと応力εの比例定数であり、次のように示される。
E=σ/ε
また、引張弾性率は、ヤング率ともよばれる。一方、熱膨張係数は、温度の上昇によって物体の長さ・体積が膨張する割合である。熱膨張係数には、温度の上昇に対応して長さが変化する割合である線膨張率(線膨張係数)、体積の変化する割合である体積膨張率が含まれる。
封止部材22は、第1樹脂基板20のz軸の負方向側に配置されるとともに、後述する第2樹脂基板24のz軸の正方向側に配置される。そのため、封止部材22は、第1樹脂基板20と第2樹脂基板24との間に配置される。封止部材22として、引張弾性率が0.000001〜0.001GPaであり、損失係数が0.1〜0.52であるゲルが使用される。このようなゲルは、例えば、シリコンゲル、アクリルゲル、ウレタンゲル等であるので、封止部材22は、ゲルを含んで形成される。シリコンゲルについて、引張弾性率は0.000005GPaであり、水蒸気透過性は300〜2500g/m/dayである。さらに、シリコンゲルの熱膨張係数は、300×10−6−1である。
ここで、損失係数は、貯蔵剪断弾性率(G’)と損失剪断弾性率(G”)の比G”/G’であり、tanδで示される。損失係数は、材料が変形する際に材料がどのくらいエネルギーを吸収するかを示しており、tanδの値が大きいほどエネルギーを吸収する。この損失係数は、動的粘弾性測定装置によって測定される。さらに、熱応力δは、次のように示される。
δ=EαΔT
なお、αは熱膨張係数を示す。そのため、熱応力δは、このような熱膨張係数、引張弾性率を使用することによって算出できる。例えば、シリコンゲルの引張弾性率は0.000005GPaであり、熱膨張係数は、300×10−6−1であるため、シリコンゲルにおいて25℃から125℃に温度が変化する際に発生する熱応力は、0.15kPaになる。一方、EVAの引張弾性率は0.01〜0.25GPaであり、熱膨張係数は、100〜300×10−6−1であるので、EVAにおいて25℃から125℃に温度が変化する際に発生する熱応力は、100〜7500kPaになる。そのため、シリコンゲルの熱応力は、EVAの熱応力よりも小さい。さらに、シリコンゲルの光透過率は、70〜95%である。封止部材22は、透光性を有するとともに、第1樹脂基板20におけるx−y平面と略同一寸法の面を有する矩形状のシート材によって形成される。なお、封止部材22は、液状であってもよい。
太陽電池ストリング16は、前述のごとく、y軸方向に並んだ複数の太陽電池セル10が、タブ配線12によって接続されることによって形成される。また、太陽電池ストリング16のy軸の正方向側端と負方向側端に、接続配線14が接続される。このような接続配線14、太陽電池ストリング16は、封止部材22に封止される。また、複数の太陽電池セル10のそれぞれは、受光面および裏面を有する平板状に形成される。
第2樹脂基板24は、第1樹脂基板20に対向するように、封止部材22のz軸の負方向側に配置され、バックシートとして太陽電池モジュール100の裏面側を保護する。第2樹脂基板24には、第1樹脂基板20と異なった材料として、例えば、ガラスエポキシ樹脂が使用される。ガラスエポキシ樹脂の引張弾性率は20〜25GPaであるので、第2樹脂基板24の引張弾性率は、第1樹脂基板20の引張弾性率よりも大きくされる。また、ガラスエポキシ樹脂の熱膨張係数は14×10−6−1である。
なお、第2樹脂基板24には、第1樹脂基板20と同様にポリカーボネート樹脂が使用されてもよい。その場合、第2樹脂基板24の引張弾性率を第1樹脂基板20の引張弾性率よりも大きくするために、第2樹脂基板24は、第1樹脂基板20よりもz軸方向に厚くなるように形成される。さらに、第2樹脂基板24には、FRP(Fiber Reinforced Plastic)、cFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastics)が使用されてもよい。FRPの引張弾性率は5〜8GPaであり、cFRPの引張弾性率は100〜150GPaである。
ここでは、第2樹脂基板24の引張弾性率を第1樹脂基板20の引張弾性率よりも大きくする理由を図3(a)−(b)を使用しながら説明する。図3(a)−(b)は、太陽電池モジュール100における中立軸30を示す。図3(a)は、図2の一部を示した部分断面図であるが、z軸の方向が逆になっており、図3(a)の上側が受光面側に相当する。ここでは、太陽電池モジュール100よりもz軸の正方向側にポイントPを想定するとともに、ポイントPを中心にして、太陽電池モジュール100の裏面側が突出するように、太陽電池モジュール100に対して曲げモーメントを加えた場合を想定する。
第2樹脂基板24の引張弾性率が第1樹脂基板20の引張弾性率よりも大きい場合、太陽電池セル10からポイントPの逆方向側の位置に中立軸30が存在する。中立軸30とは、材料に曲げモーメントを加えても、材料が負荷を受けない部分のことである。さらに、中立軸30からポイントPに向かう部分には、圧縮応力が加わり、中立軸30からポイントPの逆方向の部分には、引張応力が加わる。そのため、太陽電池セル10には圧縮応力が加わる。太陽電池セル10は、一般的に引張応力に弱いが、圧縮応力に強い。このように、第2樹脂基板24の引張弾性率を第1樹脂基板20の引張弾性率よりも大きくすることよって、太陽電池セル10の破損の発生が抑制される。
図3(b)は、太陽電池モジュール100の比較対象となる太陽電池モジュール200を示す。太陽電池モジュール200における太陽電池セル210、第1樹脂基板220、封止部材222は、太陽電池セル10、第1樹脂基板20、封止部材22にそれぞれ対応する。一方、第2樹脂基板224は、第1樹脂基板220よりも引張弾性率が小さい材料によって形成される。このような違いによって、中立軸230は、太陽電池セル210よりもポイントP側の位置に存在する。そのため、太陽電池セル210には引張応力が加わり、図3(a)の場合よりも太陽電池セル210の破損の発生が生じやすくなる。
ここでは、太陽電池モジュール100の封止部材22としてゲルを使用することによる効果を示すために、太陽電池モジュール100の比較対象となる太陽電池モジュール300を使用する。図4(a)−(d)は、太陽電池モジュール100の比較対象となる太陽電池モジュール300に加わる熱衝撃の概要を示す。図4(a)−(d)は、太陽電池モジュール300の部分断面図であり、図3(a)−(b)と同様に、図4(a)−(d)の上側が受光面側に相当する。
図4(a)は、低温状態における太陽電池モジュール300を示す。太陽電池モジュール300では、z軸の正方向側から順に、第1樹脂基板320、封止部材322、第2樹脂基板324が積層されており、封止部材322には、太陽電池ストリング316が封止されている。また、太陽電池ストリング316は、太陽電池セル310と、タブ配線312とによって構成されている。ここで、第1樹脂基板320、第2樹脂基板324、太陽電池セル310、タブ配線312、太陽電池ストリング316は、第1樹脂基板20、第2樹脂基板24、太陽電池セル10、タブ配線12、太陽電池ストリング16と同様である。
一方、図4(a)に示す太陽電池モジュール300においては、封止部材22と封止部材322とが異なる。封止部材322には、EVAが使用される。EVAは封止部材として一般的に使用されており、前述のごとく、EVAの熱応力はシリコンゲルの熱応力よりも大きい。また、ケイ素が含まれた太陽電池セル310の熱膨張係数は、2.6×10−6−1であり、銅が含まれたタブ配線312の熱膨張係数は、16.8×10−6−1である。
図4(b)は、図4(a)から昇温させた場合の太陽電池モジュール300を示す。ここでは、例えば、EVAの耐熱温度である90℃近傍を想定する。この場合、第1樹脂基板320および第2樹脂基板324では、熱膨張350が生じる。前述のごとく、EVAの熱応力は大きいので、封止部材322は、熱膨張350による熱応力を太陽電池ストリング316に伝達する。その結果、隣接した太陽電池セル310は、y軸において離れる方向の力を受ける。それにより、タブ配線312が引張応力352を受け、タブ配線312が切れるおそれがある。
図4(c)は、図4(b)からさらに昇温させた場合の太陽電池モジュール300を示す。ここでは、例えば、ポリカーボネート樹脂の耐熱温度である134℃以下である120℃近傍を想定する。第1樹脂基板320と第2樹脂基板324は、図4(b)の場合よりも膨張する。さらに、封止部材322が液状化する。そのため、第1樹脂基板320のy軸方向の中央部分がz軸の正方向に膨張するとともに、第2樹脂基板324のy軸方向の中央部分がz軸の負方向に膨張する。これにより、封止部材322と第2樹脂基板324には、y軸方向の中央部分においてz軸方向にふくらむように引張そりが発生する。
図4(d)は、図4(c)から降温させた場合の太陽電池モジュール300を示す。ここでは、図4(b)と同様に90℃近傍を想定する。この場合、第1樹脂基板320および第2樹脂基板324では、熱収縮354が生じる。封止部材322は硬化するとともに、熱収縮354による熱応力を太陽電池ストリング316に伝達する。その結果、隣接した太陽電池セル310は、y軸において近づく方向の力を受ける。それにより、隣接した太陽電池セル310に対して、セル接触356が発生するおそれがある。
一方、本実施例のように封止部材22としてゲルを使用した場合、図4(b)−(d)における熱応力が太陽電池ストリング16に伝わりにくくなる。特に、封止部材22の引張弾性率は、第1樹脂基板20、第2樹脂基板24の引張弾性率よりも小さいので、第1樹脂基板20、第2樹脂基板24が熱で変形しても、変形による応力が封止部材22において緩和される。そのため、ゲルのせん断変形によって熱応力の緩和効果が得られる。その結果、図4(b)のようなタブ配線切れや、図4(d)のようなセル接触356が生じにくくなり、太陽電池ストリング16が破損しにくくなる。
以下では、太陽電池モジュール100に対する熱衝撃試験結果を説明することによって、太陽電池モジュール100の効果を説明する。図5は、太陽電池モジュール100に対する熱衝撃試験結果を示す。熱衝撃試験では、1サイクルを1時間として、−40℃と120℃との間を100サイクル繰り返した場合の出力が測定される。また、測定結果の出力は、熱衝撃試験前の出力と比較される。本実施例では、第1樹脂基板20、第2樹脂基板24は、ポリカーボネート樹脂で形成され、封止部材22は、シリコンゲルで形成される。本実施例では、50サイクル時の出力が「99.2%」であり、100サイクル時の出力が「98.7%」である。一方、比較例では、第1樹脂基板20、第2樹脂基板24に対応するようにポリカーボネート樹脂が使用され、封止部材22に対応するようにEVAが使用される。比較例では、50サイクル時の出力が、タブ配線の切断によって、「0%」である。このように、本実施例では、比較例よりも、熱衝撃性が優れているといえる。
次に、太陽電池モジュール100に対する高温試験結果を説明することによって、太陽電池モジュール100の効果を説明する。図6は、太陽電池モジュール100に対する高温試験結果を示す。ここで、本実施例、比較例は、図5と同様である。比較例に対して、120℃乾燥を行った場合、258時間経過しても外観に変化はないが、80℃真空乾燥を行った場合、258時間経過すると気泡が発生する。一方、本実施例にして、80℃真空乾燥を行った場合、258時間経過しても外観に変化はない。このように、本実施例では、比較例よりも、高温に対する耐性が優れているといえる。なお、本実施例を温度80℃、湿度85%の環境下に1000時間さらした場合、258時間経過時の出力は、高温高湿試験前の出力の「98.9%」であり、630時間経過時の出力は、高温高湿試験前の出力の「98.7%」である。これより、本実施例では、高温高湿環境下においても出力の低下が抑制される。
これまで説明した太陽電池モジュール100の製造方法を説明する。太陽電池モジュール100は、太陽電池ストリング16を、第1樹脂基板20、封止部材22、第2樹脂基板24によってラミネートすることにより製造される。ラミネート装置では、例えばヒーター上に、第1樹脂基板20、封止部材22、第2樹脂基板24が順に積層される。ここで、封止部材22は2枚の樹脂シートにより構成され、2枚の樹脂シートの間に太陽電池ストリング16が挟まれる。この積層体は、例えば真空状態で150℃程度に加熱される。その後、大気圧下でヒーター側に各構成部材を押し付けながら加熱を継続し、樹脂シートの樹脂成分を架橋させる。さらに、この積層体にフレームが取り付けられることによって、太陽電池モジュール100が得られる。
本実施例によれば、封止部材22は、ゲルを含んで形成されるので、第1樹脂基板20から受ける熱応力の影響を太陽電池ストリング16に伝達することを抑制できる。また、太陽電池ストリング16への熱応力の影響が抑制されるので、タブ配線12の破損が抑制される。また、タブ配線12の破損が抑制されるので、太陽電池モジュール100の耐衝撃性を向上できる。また、封止部材22の光透過率が、70〜95%であるので、発電効率の低下を抑制できる。
また、第2樹脂基板24の引張弾性率が第1樹脂基板20の引張弾性率よりも大きいので、タブ配線12に引張応力が加わる状況の発生を抑制できる。また、タブ配線12に引張応力が加わる状況の発生が抑制されるので、タブ配線12の破損の発生を抑制できる。また、第2樹脂基板24と第1樹脂基板20とを異なった材料で形成するので、第2樹脂基板24を薄くことができる。また、第2樹脂基板24が薄くなるので、太陽電池セル10を薄くすることができる。
本実施例の概要は、次の通りである。本実施例のある態様の太陽電池モジュール100は、第1樹脂基板20と、第1樹脂基板20に対向して配置される第2樹脂基板24と、封止部材22と、封止部材22に封止される光電変換部(太陽電池セル10、太陽電池ストリング16)とを備える。封止部材22は、第2樹脂基板24と第1樹脂基板20との間に配置される。封止部材22は、ゲルを含んで形成される。
封止部材22の光透過率は、70〜95%であってもよい。
第2樹脂基板24の引張弾性率は、第1樹脂基板20の引張弾性率よりも大きくてもよい。
第1樹脂基板20と第2樹脂基板24とは、異なった材料で形成されてもよい。
本実施例の他の態様の太陽電池モジュール100は、第1樹脂基板20と、第1樹脂基板20に対向して配置される第2樹脂基板24と、封止部材22と、封止部材22に封止される光電変換部(太陽電池セル10、太陽電池ストリング16)とを備える。封止部材22は、第2樹脂基板24と第1樹脂基板20との間に配置される。隣接した光電変換部は互いにタブ配線で電気的に接続されている。封止部材22は、ゲルを含んで形成される。
(実施例2)
次に、実施例2を説明する。実施例2は、実施例1と同様に、複数の太陽電池セルを備えた太陽電池モジュールに関する。さらに、太陽電池モジュールには、樹脂基板を使用する場合であっても、耐水性の向上が望まれる。これに対応するために、実施例2に係る太陽電池モジュールでは、第1樹脂基板と封止部材との間に、封止部材よりも水蒸気透過性の低い樹脂層が配置される。以下では、これまでとの差異を中心に説明する。
前述のごとく、太陽電池モジュール100を軽量化するために、第1樹脂基板20には、ガラス基板ではなく、ポリカーボネート樹脂が使用される。ガラス基板の水蒸気透過性はほぼ0であるが、ポリカーボネート樹脂の水蒸気透過性は40〜50g/m/dayであるので、後者の方が水分を透過しやすい。また、封止部材22がシリコンゲルで形成されている場合、その水蒸気透過性は300〜2500g/m/dayである。雨等の水分が、第1樹脂基板20、封止部材22を透過して太陽電池セル10に到達する状況は好ましくない。
図7は、本実施例2に係る太陽電池モジュール100を示す断面図である。太陽電池モジュール100は、太陽電池セル10、タブ配線12、接続配線14、太陽電池ストリング16、第1樹脂基板20、封止部材22、第2樹脂基板24、第1樹脂層40、第2樹脂層42を含む。図7の上側が裏面側に相当し、下側が受光面側に相当する。
第1樹脂層40は、第1樹脂基板20のz軸の負方向側および封止部材22のz軸の正方向側に配置される。つまり、第1樹脂層40は、第1樹脂基板20と封止部材22との間に配置される。第1樹脂層40として、例えば、EVA、PVB(ポリビニルブチラール)、ポリイミド等の樹脂フィルムのような熱可塑性樹脂が使用される。なお、熱硬化性樹脂が使用されてもよい。ここでは、特にEVAが使用されるとする。EVAについて、引張弾性率は0.01〜0.25GPaであり、水蒸気透過性は30〜50g/m/dayである。このように、第1樹脂層40の水蒸気透過性は、封止部材22の水蒸気透過性よりも小さい。第1樹脂層40を使用することにより、太陽電池セル10に水分が到達する可能性が低減される。
第2樹脂層42は、封止部材22のz軸の負方向側および第2樹脂基板24のz軸の正方向側に配置される。つまり、第2樹脂層42は、封止部材22と第2樹脂基板24との間に配置される。第2樹脂層42は、第1樹脂層40と同様に、EVA等によって形成され、例えば、第1樹脂層40と同一の材料によって形成される。第2樹脂層42が配置されることによって、太陽電池モジュール100がz軸方向における対称性が向上する。
本実施例によれば、第1樹脂層40の水蒸気透過性が、封止部材22の水蒸気透過性よりも小さいので、水分が太陽電池セル10に到達することを抑制できる。また、太陽電池セル10への水分の到達が抑制されるので、太陽電池セル10の故障発生を抑制できる。また、第2樹脂基板24と封止部材22との間に第2樹脂層42が配置されるので、厚さ方向の構成の対称性を向上できる。また、厚さ方向の構成の対称性が向上されるので、太陽電池モジュール100におけるそりの発生を抑制できる。また、太陽電池モジュール100におけるそりの発生が抑制されるので、太陽電池モジュール100の耐衝撃性を向上できる。
本実施例の概要は、次の通りである。第1樹脂基板20と封止部材22の間に配置される第1樹脂層40をさらに備えてもよい。第1樹脂層40の水蒸気透過性は、封止部材22の水蒸気透過性よりも小さい。
以上、本実施例をもとに説明した。この実施例は例示であり、それらの各構成要素の組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本実施例の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
10 太陽電池セル(光電変換部)
12 タブ配線
14 接続配線
16 太陽電池ストリング(光電変換部)
20 第1樹脂基板
22 封止部材
24 第2樹脂基板
100 太陽電池モジュール

Claims (6)

  1. 第1樹脂基板と、
    前記第1樹脂基板に対向して配置される第2樹脂基板と、
    前記第2樹脂基板と前記第1樹脂基板との間に配置される封止部材と、
    前記封止部材に封止される光電変換部とを備え、
    前記封止部材は、ゲルを含んで形成されることを特徴とする太陽電池モジュール。
  2. 前記封止部材の光透過率は、70〜95%であることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール。
  3. 前記第2樹脂基板の引張弾性率は、前記第1樹脂基板の引張弾性率よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール。
  4. 前記第1樹脂基板と前記第2樹脂基板とは、異なった材料で形成されることを特徴とする請求項3に記載の太陽電池モジュール。
  5. 前記第1樹脂基板と前記封止部材の間に配置される樹脂層をさらに備え、
    前記樹脂層の水蒸気透過性は、前記封止部材の水蒸気透過性よりも小さいことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の太陽電池モジュール。
  6. 第1樹脂基板と、
    前記第1樹脂基板に対向して配置される第2樹脂基板と、
    前記第2樹脂基板と前記第1樹脂基板との間に配置される封止部材と、
    前記封止部材に封止される光電変換部とを備え、
    隣接した前記光電変換部は互いにタブ配線で電気的に接続されており、
    前記封止部材は、ゲルを含んで形成されることを特徴とする太陽電池モジュール。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020123663A (ja) * 2019-01-30 2020-08-13 パナソニック株式会社 太陽電池モジュール

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