JP2018097754A - 入退管理システム及び管理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両の入退管理に係る作業の遅延を低減させる。【解決手段】入退管理システム3は、所定の区域の出入口に設けられ、車両5及び搭乗者52の区域への進入を管理する。具体的には、車両に関する情報と、搭乗者に関する情報と、車両に乗車を許可された搭乗者の識別情報とを記憶する記憶装置と、近接した車両に設けられた無線ICタグ51と通信する車両用アンテナ32Aと、車両の搭乗者が所持する無線ICタグ53と通信する搭乗者用アンテナ32Bと、車両に関する情報と、搭乗者に関する情報と、記憶装置が記憶する車両に乗車を許可された搭乗者の識別情報とを用いて、搭乗者の所定の区域への進入の許否を判定する情報照合部と、車両の運転席に対して情報を表示する運転者用モニタ34とを有し、運転者用モニタは、車両に関する情報、搭乗者に関する情報、及び情報照合部が判定した結果を示す情報を表示する。【選択図】図5

Description

本技術は、入退管理システム及び管理方法に関する。
従来、RFID車両タグリーダ、RFID個人用タグリーダならびに顔検出および認識システムを含むシステムが提案されていた(例えば、特許文献1)。当該文献では、RFID車両タグリーダは、ゲートを通過しようとしている車両のRFID車両タグからのデータを走査し、読み取る。RFID個人用タグリーダは車両の中で運転している職員によって携行されるRFID個人用タグからのデータを走査し、読み取る。顔検出および照合システムは、運転者に対する顔画像を走査し、読み取る。そして、リーダによって検出されたデータおよび顔画像は、最終的な顔照合のためにコンピュータに送られるとされている。
また、一時的な来訪者及び車両をカメラにより撮像して画像処理によりその撮像データを作成し、記入事項データ及び車両番号データと統合して、所定のフォーマットで記録するという技術も提案されている(例えば、特許文献2)。
特表2007−504557号公報 特開平11−25306号公報
ところで、入退管理において何らかの問題が見つかって入退場が制限される場合、特に車両の入退場を管理する場面においては順序の入れ替えは容易でなく、後続の待機者の入退場も制限される。また、問題にも様々なものがあり、そもそも入退場が許可されていないような容易に解決できない問題もあれば、無線技術等を利用して識別情報を読み取る入退管理において、通信が不安定になり識別情報の送受信に失敗するような場合もある。
そこで、本発明は、車両の入退管理に係る作業の遅延を低減させることを目的とする。
本発明に係る入退管理システムは、所定の区域の出入口に設けられ、車両及び搭乗者の区域への進入を管理するシステムであって、車両の識別情報を含む当該車両に関する情報と、搭乗者の識別情報を含む当該搭乗者に関する情報と、車両に乗車を許可された搭乗者の識別情報とを記憶する記憶装置と、近接した車両に設けられた無線ICタグである車両タグと通信し、当該車両の識別情報を読み取るための車両用アンテナと、車両の搭乗者が所持する無線ICタグである搭乗者タグと通信し、当該搭乗者の識別情報を読み取るための搭乗者用アンテナと、車両タグから読み取った車両の識別情報及び記憶装置が記憶する当該車両に関する情報と、搭乗者タグから読み取った搭乗者の識別情報及び記憶装置が記憶する当該搭乗者に関する情報と、記憶装置が記憶する車両に乗車を許可された搭乗者の識別情報とを用いて、搭乗者の所定の区域への進入の許否を判定する情報照合部と、車両の運転席に対して情報を表示する運転者用モニタとを有する。そして、運転者用モニタは、車両に関する情報、搭乗者に関する情報、及び情報照合部が判定した結果を示す情報を表示する。
このようにすれば、判定した結果だけでなく、無線ICタグを読み取ることによって記憶装置から得られる車両に関する情報及び搭乗者に関する情報を運転者に示すことができる。すなわち、運転者は、無線ICタグが正常に読み取られたか否かを間接的に認識することができる。よって、何等かの問題がある場合、運転者を含む搭乗者は速やかに問題を認識することができると共に、その場で解決できる問題については速やかに対処することができる。よって、車両の入退管理に係る作業の遅延を低減させることができる。
また、車両用アンテナと、搭乗者用アンテナと、運転者用モニタとを有するレーンを、進入する車両の形状別に複数備え、レーンの各々は、進入する車両の座席の配置に応じて搭乗者用アンテナの電波到達範囲が異なるようにしてもよい。複数のレーンを備える場合、アンテナの送信出力を上げ過ぎると隣接するレーンの車両等のICタグも読み取ってしまう。そこで、複数のアンテナを利用し、レーンごとに進入が想定される車両の座席配置に応じて適切な電波到達範囲を設定している。
また、車両及び搭乗者を撮影する監視カメラと、所定の区域への進入を監視する監視者に対し、監視カメラが撮影した映像を含む情報を表示する監視者用モニタとをさらに有するようにしてもよい。このようにすれば、監視者は例えば屋内等の遠隔から車両及び搭乗者を視認することができるようになる。
また、所定の区域は出入口を複数有し、車両用アンテナと、情報照合部とが各出入口に設けられると共に、記憶装置は、各出入口を利用可能な車両の識別情報を記憶し、車両が通過する出入口において、当該出入口の情報照合部は、当該出入口の車両用アンテナが読み取った車両の識別情報と記憶装置に記憶された情報とを用いて、当該出入口を通過する車両が進入を許可されているかさらに判断するようにしてもよい。例えば一部の出入口に利用が集中しないよう、予め車両ごとに通行可能な出入口を定めておくことができるため、車両の入退管理に係る作業全体として遅延を低減させることができるようになる。
また、車両に関する情報は、当該車両に対して進入を許可する有効期限を示す情報を含み、搭乗者に関する情報は、当該搭乗者に対して進入を許可する有効期限を示す情報を含み、情報照合部は、車両に対する有効期限又は搭乗者に対する有効期限が切れている場合、進入を許可しないと判定するようにしてもよい。有効期限のような情報を設定しておき、必要のなくなった車両や人物への進入許可は適宜失効させることで、適切な入退管理を行うことができるようになる。
また、本発明に係る管理方法は、所定の区域の出入口に設けられ、車両及び搭乗者の区域への進入を管理するシステムが実行する。具体的には、近接した車両に設けられた無線ICタグである車両タグと通信し、当該車両の識別情報を読み取るための車両用アンテナによって、車両の識別情報を読み取るステップと、車両の搭乗者が所持する無線ICタグである搭乗者タグと通信し、当該搭乗者の識別情報を読み取るための搭乗者用アンテナによって、搭乗者の識別情報を読み取るステップと、車両の識別情報を含む当該車両に関する情報と、搭乗者の識別情報を含む当該搭乗者に関する情報と、車両に乗車を許可された搭乗者の識別情報とを記憶する記憶装置から、車両タグから読み取った車両の識別情報及び記憶装置が記憶する当該車両に関する情報と、搭乗者タグから読み取った搭乗者の識別情報及び記憶装置が記憶する当該搭乗者に関する情報と、記憶装置が記憶する車両に乗車を許可された搭乗者の識別情報とを用いて、搭乗者の所定の区域への進入の許否を判定する情報照合ステップと、車両の運転席に対して情報を表示する運転者用モニタに、車両に関する情報、搭乗者に関する情報、及び情報照合部が判定した結果を示す情報を表示するステップとを含む。
このようにすれば、判定した結果だけでなく、無線ICタグを読み取ることによって記
憶装置から得られる車両に関する情報及び搭乗者に関する情報を運転者に示すことができる。すなわち、運転者は、無線ICタグが正常に読み取られたか否かを間接的に認識することができる。よって、何等かの問題がある場合、運転者を含む搭乗者は速やかに問題を認識することができると共に、その場で解決できる問題については速やかに対処することができる。よって、車両の入退管理に係る作業の遅延を低減させることができる。
なお、課題を解決するための手段に記載の内容は、本発明の課題や技術的思想を逸脱しない範囲で可能な限り組み合わせることができる。また、課題を解決するための手段の内容は、コンピュータ等の装置若しくは複数の装置を含むシステム、コンピュータが実行する方法、又はコンピュータに実行させるプログラムとして提供することができる。該プログラムはネットワーク上で実行されるようにすることも可能である。また、当該プログラムを保持する記録媒体を提供するようにしてもよい。
本発明によれば、車両の入退管理に係る作業の遅延を低減させることができる。
システム全体の概要を示すブロック図である。 入退管理ゲートの一例を示す斜視図である。 入退管理ゲートに設けられた装置の接続関係を模式的に示すブロック図である。 監視支援装置を車両が停車する側から見た正面図である。 監視支援装置、及びその横に停車した車両を上方から見た平面図である。 監視支援装置が備える機器の接続関係を示すブロック図である。 監視装置の構成の一例を示すブロック図である。 管理DBの構成の一例を示すブロック図である。 個人情報テーブルに登録される項目の一例を示す図である。 車両情報テーブルに登録される項目の一例を示す図である。 入退管理システムが実行する処理の一例を示す処理フロー図である。 監視者用モニタに表示される情報の一例を示す図である。 運転者用モニタに表示される情報の一例を示す図である
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。なお、実施形態は例示であり、本発明は下記の構成には限定されない。
<システムの概要>
図1は、本発明に係るシステム全体の概要を示すブロック図である。本発明に係る入退管理システム1は、1以上の入退管理ゲート2(図1の例では2A、2B、2C・・・)と、管理DB(Database)6とを有し、これらがネットワーク7を介して接続されている。
入退管理ゲート2は、例えば所定の区域の出入口に設けられ、当該区域へ進入する人物及び車両に対し許可の有無を確認するための検査場である。本実施形態では、所定の区域として放射線管理区域を例に説明するが、工事現場その他の区域であってもよい。本実施形態では、所定の区域には、原則的に許可された作業者が除染作業を行うために進入するものとする。入退管理ゲート2においては、車両に設けられるIC(Integrated Circuit)タグや搭乗者(人物とも呼ぶ)が所持するICタグから識別情報を読み取り、当該車両及び搭乗者が進入を許可されているか否かを示す情報を取得する処理を行う。なお、車両の運転者及び同乗者を総称して搭乗者と呼ぶ。また、複数の入退管理ゲート2(図1の2
A、2B、2C・・・)を、所定の区域の複数の出入口にそれぞれ設けるようにしてもよい。以下、所定の区域への進入する側において通行車両を検査する例を示すが、所定の区域から退出する側においても同様の検査によって退出の許否を判断するようにしてもよい。
本実施形態では、所定の区域へ進入する車両及び人物は、例えばRFID(Radio Frequency Identifier)のような、無線により情報を送受信するICタグ(電子タグ、無線タグ、又は無線ICタグとも呼ぶ)を備えるものとする。ICタグは、車両を一意に特定する識別情報(車両識別情報とも呼ぶ)や人物を一意に特定する識別情報(個人識別情報とも呼ぶ)を保持し、入退管理ゲート2はICタグの識別情報を読み取ることができる。なお、ICタグは、読取装置からの電波によって給電され、識別情報を返すパッシブ型のものであってもよいし、電源を備え識別情報を送信するアクティブ型のものであってもよい。
また、管理DB6は、所定の区域への進入が許可された人物及び車両に関する情報を記憶するコンピュータである。管理DB6は、入退管理ゲート2において読み取られた識別情報について問い合わせを受け、該当する識別情報に対応付けて記憶された情報を出力する。本実施形態では、管理DB6は、車両及び人物に対しそれぞれ進入を許可されているか否かを示す情報を記憶するだけでなく、人物に対し乗車が許可された車両を示す情報や、有効期限を示す情報等も記憶するものとする。また、入退管理ゲート2が複数存在する場合においては、車両に対して利用を許可するゲートを示す情報を予め定めておくようにしてもよい。
ネットワーク7は、例えば有線又は無線の通信回線を利用したインターネット等のネットワークであり、入退管理ゲート2と管理DB6とを接続する。入退管理ゲート2は、ネットワーク7を介して、所定の通信規格及びデータ操作言語等の規格に基づいて、管理DB6に対し問い合わせを行い、所望の情報を取得することができる。
図2は、入退管理ゲートの一例を示す斜視図である。入退管理ゲート2は、複数のレーン21(図2の例では、21A〜21D)と、制御室22と、警備員室24とを有する。レーン21は、所定の区域へ進入する車両5が例えば車両の種類ごとに整列する車線である。図2では、コンクリートミキサー車、トラック等の資材運搬車が通行するレーン21Aと、ダンプトラック等の輸送車が通行するレーン21Bと、区域内で働く作業者が乗るセダンやワゴン、ワンボックス等の通勤車が通行するレーン21Cと、一時的に区域内を訪問する訪問者の乗用車やバス等が通行するレーン21Dとが存在する。
制御室22は、入退管理ゲート2に設けられた機器を制御する監視システム(図示せず)を備えると共に、入退管理ゲート2において車両及び人物の入退場を監視する警備員の詰所になっている。警備員は、制御室22内から、車両や搭乗者の情報を確認したり、ゲートの開閉を操作するようにしてもよい。
警備員室24は、レーン21Dに設けられた警備員の詰所である。一般者や見学者、及びこれらの者が乗車する車両については、上述したICタグを有しておらず、警備員が入退場を管理するようにしてもよい。
レーン21A〜21Cには、先頭車両及びその搭乗者に対してICタグの読み取りや映像の撮影、出入口に設けられたバーの開閉等を行う監視支援装置3(図2の例では、3A〜3C)が設けられている。また、レーン21A及び21Bには、後続車両の停車位置付近に設置され、積荷の撮影や放射線量の測定を行うガンマポール4が設けられている。
図3は、入退管理ゲートに設けられた装置の接続関係を模式的に示すブロック図である。各レーン21に設けられた監視支援装置3(図3の例では3A〜3C)は、制御室22に設けられたコンピュータである監視装置23と、有線又は無線で接続されている。そして、監視支援装置3において読み取られたICタグの情報や、撮影された車両及び人物の映像が、監視装置23に送信される。また、監視装置23は、図1に示したネットワーク7と接続されており、管理DB6から、ICタグが保持する識別情報を用いて車両及び人物に関する情報を取得する。そして、車両及び人物の識別情報に基づいて、当該車両及び人物の通行が許可されていることが確認された場合は、監視装置23からの制御信号によって監視支援装置3が備えるバーを開閉する。
図4は、監視支援装置を車両が停車する側から見た正面図である。図5は、監視支援装置、及びその横に停車した車両を上方から見た平面図である。また、図6は、監視支援装置が備える機器の接続関係を示すブロック図である。監視支援装置3は、トリガセンサ31と、車両用アンテナ32Aと、前部座席用アンテナ32Bと、後部座席用アンテナ32Cと、車両監視カメラ33Aと、車内監視カメラ33Bと、運転者用モニタ34と、表示灯35と、開閉バー36と、安全センサ37と、制御盤38とを有する。また、監視支援装置3は、レーン21の進行方向に向かって側方(図示した例では右側)に設置され、上述した機器が配置された面の前方を車両が通過するようになっている。また、車両は監視支援装置3の前方の停車位置で一旦停止し、車両及び搭乗者の進入許可について確認を受けるものとする。なお、車両用アンテナ32A、前部座席用アンテナ32B及び後部座席用アンテナ32Cを総称してアンテナ32とも呼ぶ。また、車両監視カメラ33A及び車内監視カメラ33Bを総称してカメラ33とも呼ぶ。また、図5に示す一点鎖線の楕円は、アンテナ32の電波到達範囲を示している。
トリガセンサ31は、例えば超音波や赤外線を利用した近接センサ又は測距センサである。トリガセンサ31は、レーン21の進行方向に向かって手前側の、車高よりも低い位置に設けられ、図5に示す車両5の進入を検知する。また、車両5の検知は、監視支援装置3や監視装置23の処理を開始させる契機となる。
車両用アンテナ32Aは、例えばUHF(Ultra High Frequency)帯の電波を利用してICタグと通信し、情報を読み取る読取装置である。図5に示すように、所定の区域へ進入が許可された車両5のフロントガラスには、当該車両の識別情報を保持するICタグ51を貼付しておくものとする。車両用アンテナ32Aは、レーン21の進行方向に向かって前方の位置に、停車位置における車両5のフロントガラスが電波到達範囲となるような向きで設けられる。車両用アンテナ32Aは、主として車両5に設けられたICタグ51と通信を行い、車両の識別情報を取得する。また、取得した情報は、制御盤38を介して監視装置23へ送信される。
前部座席用アンテナ32B、後部座席用アンテナ32Cも、例えばUHF(Ultra High
Frequency)帯の電波を利用してICタグと通信し、情報を読み取る読取装置である。なお、所定の区域へ進入が許可された者は、例えばカード型のICタグを携帯するものとする。また、前部座席用アンテナ32Bは、停車位置における車両5の前部座席が電波到達範囲となるような位置及び方向に設置される。そして、前部座席用アンテナ32Bは、主として車両5の前部座席に座った搭乗者(人物とも呼ぶ)52が所持するICタグ53と通信を行い、人物の識別情報を取得する。同様に、後部座席用アンテナ32Cは、停車位置における車両5の後部座席が電波到達範囲となるような位置及び方向に設置される。そして、後部座席用アンテナ32Cは、主として車両5の後部座席に座った搭乗者52が所持するICタグ53と通信を行い、人物の識別情報を取得する。また、取得された情報は、制御盤38を介して監視装置23へ送信される。なお、車両用アンテナ32A、前部座席用アンテナ32B、後部座席用アンテナ32Cは、想定される通信対象の位置に応じて
電波の送信範囲が定められているが、想定している通信対象以外のICタグとも通信できる。仮に複数のアンテナ32によって同一のICタグから情報を読み取った場合、監視支援装置3は重複を除いて他の処理を行うものとする。
車両監視カメラ33A、車内監視カメラ33Bは、一般的な監視カメラであり、それぞれ車両の外観及び車内の様子を撮影する。車両監視カメラ33Aは、監視支援装置3において、例えば停車位置における車両のナンバープレートを含むほぼ全体が撮影できる位置及び角度に、設置されている。また、車内監視カメラ33Bは、監視支援装置3において、例えば停車位置における車両の窓から車内が撮影できる位置及び角度に設置されている。撮影された映像は、制御盤38を介して監視装置23へ送信される。なお、車内監視カメラ33は、例えば車両の前部座席用及び後部座席用を設置するようにしてもよい。
運転者用モニタ34は、例えば液晶モニタ等の表示装置である。運転者用モニタ34は、例えば運転席の窓と同程度の高さに設置され、停車位置に停車した車両の運転者に対して情報を出力するために用いられる。また、運転者用モニタ34が表示する情報は、制御盤38を介して監視装置23から制御され、例えばICタグから読み取った車両及び搭乗者に関する情報を表示したり、車両又は搭乗者の進入が許可されない場合にその理由を表示したりする。
表示灯35は、例えば数色の積層信号灯である。表示灯35は、監視支援装置3において進行方向に向かって前方に設けられ、車両5に対し、停車や発進を促すための表示を行う。表示灯35の表示も、制御盤38を介して監視装置23から制御される。
開閉バー36は、所定の区域の出入口を開閉する棒状の仕切りである。開閉バー36は、監視支援装置3において進行方向の前方に設けられ、車両の進行方向に対してほぼ垂直且つ水平に支持された閉鎖状態と、例えば鉛直方向に跳ね上げて車両の通行を可能とする開放状態との間で動作する。開閉バー36の動作も、制御盤38を介して監視装置23から制御される。
安全センサ37は、例えば超音波や赤外線を利用した近接センサ又は測距センサである。安全センサ37は、レーン21の進行方向に向かって前方の開閉バー36付近に、車高よりも低い位置に設けられ、車両5の通過を検知する。車両5の通過を検知した後に開閉バー36を閉鎖状態に戻すことにより、車両5と開閉バー36との接触を避けることができる。
制御盤38は、監視支援装置3に設けられた各機器の動作を制御すると共に、制御室22の監視装置23と通信を行う。例えば、制御盤38は、センサが検知した情報やカメラが撮影した情報を送信したり、監視装置23を介して管理DB6から取得した情報や当該情報を利用して進入の許否を判定した結果を運転者用モニタに表示させたりする。なお、制御盤38を介することなく、監視支援装置3が備える機器が直接制御室22の監視装置23と通信を行うような構成であってもよい。
図7は、監視装置の構成の一例を示すブロック図である。監視装置23は、一般的なコンピュータであり、通信I/F231と、記憶装置232と、表示装置233と、プロセッサ234と、入出力装置235と、バス236とを備えている。
通信I/F231は、例えば有線又は無線のネットワークカード等であり、ネットワーク7を介し他のコンピュータとの間で情報を送受信する。具体的には、監視支援装置3の制御盤38から情報を受信したり、監視支援装置3が備える機器の動作を制御するためのデータを送信したり、管理DB6に対し、登録されている情報を問い合わせたりする。
記憶装置232は、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等の主記憶装置及びHDD(Hard-disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等の補助記憶装置(二次記憶装置)である。主記憶装置は、プロセッサが読み出したプログラムやデータをキャッシュしたり、プロセッサの作業領域を確保したりする。補助記憶装置は、プロセッサが実行するプログラムその他のデータを記憶する。
表示装置233は、例えば液晶モニタ等であり、所定の映像信号の入力を受け画像を表示する。また、表示装置233は、制御室22内に設けられ、監視支援装置3の機器や管理DB6から取得した情報、これらの情報に基づいて車両又は人物の進入の許否を判断した結果を示す情報、監視カメラが撮影した車両及び搭乗者の情報等を表示する。表示装置233は、監視者用モニタ233とも呼ぶものとする。
プロセッサ234は、CPU(Central Processing Unit)等の演算処理装置であり、
プログラム(「ソフトウェア」又は「アプリケーション」とも呼ぶ)を実行することにより本実施の形態に係る各処理を行う。具体的には、プロセッサ234は、ICタグ読取部2341、DB検索部2342、情報照合部2343、撮影制御部2344、表示制御部2345、及び開閉制御部2346の各処理部として機能する。
ICタグ読取部2341は、車両用アンテナ32A、前部座席用アンテナ32B、後部座席用アンテナ32C等を利用して、車両又は搭乗者のICタグが保持している情報を読み取らせる。DB検索部2342は、ICタグから読み出した車両及び搭乗者の識別情報を用いて管理DB6に対して問い合わせを行い、車両及び搭乗者に関する情報を取得する。情報照合部2343は、管理DB6から取得した情報を用いて、車両及び搭乗者が、所定の区域への進入を許可されているか否か判断する。さらに、情報照合部2343は、車両及び搭乗者を示す情報と、進入の許否についての判断結果を示す情報を、記憶装置232又は管理DB6にログとして記憶させるようにしてもよい。また、撮影制御部2344は、車両監視カメラ33A、車内監視カメラ33B等を利用して車両及び搭乗者の映像を撮影させる。表示制御部2345は、運転者用モニタ34及び監視者用モニタ233に対し、監視支援装置3の機器や管理DB6から取得した情報、これらの情報に基づいて車両又は人物の進入の許否を判断した結果を示す情報、監視カメラが撮影した車両及び搭乗者の情報等を表示させる。開閉制御部2346は、監視支援装置3の機器の動作を制御する。例えば、トリガセンサ31から車両の存在を検知したことを示すデータを受信した場合、上述したICタグ読取部2341、DB検索部2342、情報照合部2343、撮影制御部2344、表示制御部2345等に処理を開始させる。また、車両及び搭乗者について進入が許可されていると判断された場合、表示灯35の照明を、車両に進行を促すための緑色に切り替えさせると共に、開閉バー36を開放状態にさせる。また、安全センサ37から車両の通過を検知したことを示すデータを受信した場合、表示灯35の照明を、車両に停車を促すための赤色に切り替えさせると共に、開閉バー36を閉鎖状態にさせる。
入出力装置235は、例えばキーボード、マウス、タッチパネル等の入力装置や、プリンタ等の出力装置である。入出力装置235を介して、警備員の操作を受け付けたり、警備員へ情報を出力したりする。なお、監視者用モニタ233の表示に基づいて警備員が通行の許否を判断し、入力装置を介して開閉バー36の動作を制御するようにしてもよい。
以上のような構成要素が、バス236を介して接続されている。
図8は、管理DBの構成の一例を示すブロック図である。管理DB6は、いわゆるDBMS(Database Management System)として機能するプログラムを実行するコンピュータであり、通信I/F61と、記憶装置62と、表示装置63と、プロセッサ64と、入出
力装置65と、バス66とを備えている。コンピュータは、プロセッサが所定のプログラムを実行することによりDBMSとして機能する。
通信I/F61は、例えば有線又は無線のネットワークカード等であり、ネットワーク7を介し他のコンピュータとの間で情報を送受信する。具体的には、監視装置23から車両及び搭乗者の識別情報を受信したり、当該識別情報に対応付けて記憶装置62に記憶している情報を監視装置23へ送信したりする。
記憶装置62は、RAMやROM等の主記憶装置及びHDDやSSD、フラッシュメモリ等の補助記憶装置である。主記憶装置は、プロセッサが読み出したプログラムやデータをキャッシュしたり、プロセッサの作業領域を確保したりする。補助記憶装置は、プロセッサが実行するプログラムその他のデータを記憶する。また、補助記憶装置は、所定の区域への進入が許可された車両や人物に関する情報を保持するためのテーブルを記憶しており、テーブルには予め情報が登録されているものとする。
表示装置63は、例えば液晶モニタ等であり、所定の映像信号の入力を受け画像を表示する。
プロセッサ64は、CPU等の演算処理装置であり、プログラムを実行することにより本実施の形態に係る各処理を行う。具体的には、プロセッサ64は、問合せ受付部641、DB検索部642、及び応答出力部643の各処理部として機能する。
問合せ受付部641は、ネットワーク7及び通信I/F61を介して、車両及び搭乗者の識別情報を含む問合せを受信する。DB検索部642は、記憶装置62のテーブルから、車両及び搭乗者の識別情報に対応付けて登録されている情報を読み出す。応答出力部643は、テーブルから読み出した情報を、通信I/F61及びネットワーク7を介して監視装置23へ送信する。
入出力装置65は、例えばキーボード、マウス、タッチパネル等の入力装置や、プリンタ等の出力装置である。なお、管理DB6は、上述した表示装置63や入出力装置65を備えていなくてもよい。
以上のような構成要素が、バス66を介して接続されている。
なお、例えばテーブルに保持する情報を複数の管理DB6が分担して記憶するようにしてもよい。また、管理DB6は、ネットワーク上においていわゆるクラウドサービスとして提供されるものであってもよい。
図9は、管理DBの記憶装置が記憶する、人物に関する情報を保持するテーブル(個人情報テーブルとも呼ぶ)に登録される項目の一例を示す図である。個人情報テーブルは、個人識別情報、氏名、所属、顔画像、乗車可能車両、及び有効期限の列(カラム)を有する。
個人識別情報のフィールドには、人物を一意に特定する識別情報が登録される。また、個人識別情報は、所定の区域への進入が許可された人物に対して付与され、当該人物は、入退管理ゲート2の通行時には、個人識別情報を記憶するICタグを携帯するものとする。氏名のフィールドには、個人識別情報に対応付けられた人物の氏名が登録される。所属のフィールドには、当該人物が所属する会社等の組織の名称が登録される。顔画像のフィールドには、当該人物の顔写真のデータの保存先を示す情報が登録される。乗車可能車両のフィールドには、当該人物が乗車を許可された車両を示す識別情報が登録される。なお
、乗車可能車両は2台以上登録するようにしてもよい。有効期限のフィールドには、当該人物に対して所定の区域への進入を許可する期限を示す日にちが登録される。
図10は、管理DBの記憶装置が記憶する、車両に関する情報を保持するテーブル(車両情報テーブルとも呼ぶ)に登録される項目の一例を示す図である。車両情報テーブルは、車両識別情報、ナンバー、ボディタイプ、通行可能ゲート、有効期限の列を有する。
車両識別情報のフィールドには、車両を一意に特定する識別情報が登録される。車両識別情報は所定の区域への進入が許可された車両に対して付与され、当該車両には、車両識別情報を記憶するICタグを貼付しておくものとする。ナンバーのフィールドには、車両の自動車登録番号標、車両番号標又は標識に記載された識別情報が登録される。ボディタイプのフィールドには、例えばセダンやワゴン、ワンボックス、トラック、ダンプ車、コンクリートミキサー車等、車両の外観や用途による種別が登録される。通行可能ゲートのフィールドには、車両が通行を許可された入退管理ゲート2を示す情報が登録される。有効期限のフィールドには、車両に対して所定の区域への進入を許可する期限を示す日にちが登録される。
また、図9及び図10の例では、記憶装置62に格納されるテーブルを行及び列からなる一般的な表で例示したが、テーブル設計や形式は特に限定されない。例えば、テーブル設計については、処理性能等を考慮して適宜、正規化または非正規化することができる。例えば、車両情報テーブルが、乗車可能な人物の識別情報を保持するようにしてもよい。また、テーブルを正規化し、より多くのテーブルに情報を分けて保持するようにしてもよい。形式については、RDBMS(Relational Database Management System)を採用す
るようにしてもよいし、いわゆるNoSQLと呼ばれるような、キーバリュー型等の管理システムを採用してもよい。
<処理>
図11は、入退管理システムが実行する処理の一例を示す処理フロー図である。入退管理ゲート2の監視装置23は、各レーンにおいて車両を検知したか判断する(図11:S1)。本ステップでは監視支援装置3のトリガセンサ31が車両の接近を検知すると、制御盤38を介して車両を検知したことを示す情報を監視装置23へ送信する。監視装置23は、当該情報を受信することにより、車両が検知されたと判断する。車両が検知されていない場合(S1:No)、S1の処理を繰り返す。
一方、車両が検知されたと判断された場合(S1:Yes)、監視装置23は、アンテナ32を介してICタグの読み取りを行うと共に、カメラ33を介して映像の撮影を行う(S2)。本ステップでは、車両用アンテナ32A、前部座席用アンテナ32B及び後部座席用アンテナ32Cに対し、各々の電波到達範囲に存在するICタグと通信させ、車両の識別情報及び搭乗者の識別情報を読み取る。なお、各アンテナ32は通信対象のICタグを想定して電波到達範囲が設定されているが、通信対象のICタグであるか否かに関わらず電波到達範囲に存在するICタグと通信を行うものとする。例えば、車両用アンテナ32Aは、搭乗者が携帯するICタグから識別情報を取得することもできる。また、本ステップでは、車両監視カメラ33A及び車内監視カメラ33Bによって撮影を行い、映像を取得する。
その後、監視装置23は、読み取った車両識別情報及び個人識別情報を用いて、管理DB6に対して問合せを行い、車両に関する情報及び人物に関する情報を取得する(S3)。
管理DB6においては、問合せ受付部641が問い合わせを受信する(S11)。そし
て、DB検索部642は、受信した車両識別情報及び個人識別情報を用いて車両情報テーブル及び個人情報テーブルを検索し、車両に関する情報及び人物に関する情報をそれぞれ取得する(S12)。そして、応答出力部643は、取得した車両に関する情報及び人物に関する情報を監視装置23へ送信する(S13)。
その後、監視装置23は、取得した情報を照合すると共にログを記録する(S4)。本ステップでは、車両及びその搭乗者に対して進入が許可されているか否か、予め定められた条件に基づいて判断する。また、進入しようとする車両及び搭乗者に関する情報と、判断結果を示す情報とをログとして、記憶装置232又は管理DB6に記録させる。ログは、例えば、日時、車両の識別情報、搭乗者の識別情報、通過の許否についての判定結果、通過が禁止される場合はその理由を示す情報等を含む。
本実施形態では、S3において、車両識別情報を用いて図9に示したような車両に関する情報を取得する。同様に、個人識別情報を用いて図10に示したような人物に関する情報を取得する。そして、S4においては、情報照合部323は、車両識別情報、個人識別情報がそれぞれ管理DB6のテーブルに記憶されているか判断する。登録されていない場合、情報照合部323は、車両又は人物は進入が許可されていないと判断する。また、車両情報テーブルの有効期限又は個人情報テーブルの有効期限が、本処理を行っている日にちよりも前の日にちである場合も、情報照合部323は、当該車両又は当該人物は進入が許可されていないと判断する。さらに、アンテナ32が読み取った車両識別情報と個人識別情報との組み合わせが、個人情報テーブルにおいて個人識別情報と乗車可能な車両の識別情報の組み合わせとして記憶されていない場合、情報照合部323は、当該車両及び当該人物の組み合わせは進入が許可されていないと判断する。また、当該入退管理ゲート2を示す情報が、車両情報テーブルの通行可能ゲートのフィールドに登録されていない場合、情報照合部323は、当該車両は進入が許可されていないと判断する。
その後、監視装置23は、車両の運転者及び警備員に対して情報を表示する(S5)。本ステップでは、監視装置23の表示制御部2345は、車両に関する情報、搭乗者に関する情報、進入の許否についての判断結果を示す情報等を、運転者用モニタ34及び監視者用モニタ233に表示させる。
図12は、監視者用モニタに表示される情報の一例を示す図である。図13は、運転者用モニタに表示される情報の一例を示す図である。
図12の画面は、車両読取結果の欄と、搭乗者読取結果の欄と、判定の欄と、監視カメラの欄とを有する。車両読取結果の欄には、車両のICタグを読み取った識別情報を用いて管理DB6から取得した情報が表示される。図12の例では、車両のボディタイプを示す情報が表示されている。搭乗者読取結果の欄には、搭乗者のICタグを読み取った識別情報を用いて管理DB6から取得した情報が表示される。図12の例では、人物の顔画像及び氏名が表示されている。人物の顔画像は、例えば図9に示した顔画像の列に登録される顔画像の保存先からダウンロードして表示する。また、判定の欄には、車両についての判定結果、人員についての判定結果、乗車人数が表示される。車両についての判定結果は、例えば車両の識別情報が車両情報テーブルに登録されており、有効期限が切れておらず、通行しようとしている入退管理ゲート2が車両情報テーブルの通行可能ゲートに登録されている場合、当該車両について通行が許可されていると判断し、「OK」が表示される。それ以外の場合、「NG」が表示される。図12の例では、「OK」が表示されている。人員についての判定結果は、例えば搭乗者の識別情報が個人情報テーブルに登録されており、有効期限が切れておらず、乗車している車両の識別情報が個人情報テーブルの乗車可能車両に登録されている場合、当該人物について通行が許可されていると判断し、「OK」が表示される。それ以外の場合、「NG」が表示される。図12の例では、例えば一
人の人物について識別情報が管理DBに登録されておらず、「NG」と表示されたものとする。このとき、搭乗者読取結果欄において、登録されていない人物に「未登録」の表示がなされている。乗車人数には、アンテナ32が読み取ったICタグの搭乗者の識別情報について、重複を除いた数が表示される。監視カメラの欄には、車両監視カメラ33A及び車内監視カメラ33Bが撮影した映像が表示される。例えば警備員は、ICタグから読み取った情報である車両用見取り結果の欄、搭乗者読取結果の欄や、ICタグから読み取った情報から進入の許否を自動的に判定した結果を示す判定の欄、監視カメラの欄に表示された車両や搭乗者を撮影した画像を総合的に判定し、最終的な通過の許否は警備員が監視装置23に入力するようにしてもよい。
図13の画面は、車両読取結果の欄と、搭乗者読取結果の欄と、判定の欄とを有する。車両読取結果の欄には、車両のICタグを読み取った識別情報を用いて管理DB6から取得した情報が表示される。図13の例では、車両のナンバーを示す情報が表示されている。搭乗者読取結果の欄には、搭乗者のICタグを読み取った識別情報を用いて管理DB6から取得した情報が表示される。図13の例では、人物の氏名が表示されている。また、判定の欄には、車両についての判定結果又は人員についての判定結果が表示される。車両についての判定結果は、例えば車両の識別情報が車両情報テーブルに登録されていない場合、有効期限が切れている場合、又は通行しようとしている入退管理ゲート2が車両情報テーブルの通行可能ゲートに登録されていない場合、当該車両について通行が許可されていないと判断し、通行が拒否される理由がそれぞれ表示される。人員についての判定結果は、例えば搭乗者の識別情報が個人情報テーブルに登録されていない場合、有効期限が切れていない場合、乗車している車両の識別情報が個人情報テーブルの乗車可能車両に登録されていない場合、当該人物について通行が許可されていないと判断し、通行が供される理由がそれぞれ表示される。図13の例では、図12の例と同様に、一人の人物について識別情報が管理DBに登録されていなかったものとする。このとき、判定の欄において、「未登録」の表示がなされ、搭乗者読取結果の欄において該当する人物の表示が強調される。表示の強調は、文字色の変更、背景色の変更、図形の描画等によって行われる。
その後、監視装置23は、ゲートを開放するか否か判断する(図11:S6)。本ステップでは、例えば警備員が入出力装置235を操作してゲートの開放を指示した場合、ゲートを開放すると判断してもよい。また、管理DB6から取得した情報に基づいて、進入の許否を判定し、ゲートを開放するか否か自動的に判断するようにしてもよい。ゲートを開放しないと判断された場合(S6:No)、S2の処理に戻る。例えばS2において、電波状態の問題でICタグの読み取りに失敗したような場合、搭乗者がICタグを認識し易いようアンテナ32に対してかざすことによって、ICタグの読み取りができることもある。
一方、ゲートを開放すると判断された場合(S6:Yes)、監視装置23は、表示灯35の表示を例えば緑色に変更すると共に、開閉バー36を動作させ、開放状態にする(S7)。本ステップにより、車両の進行を促すことができる。その後、安全センサ37が車両の通過を検知した場合、表示灯35の表示や開閉バー36の状態を戻し、後続の車両に対してS1から処理を繰り返す。
<効果>
入退管理システム1は、運転者用モニタ34を備え、ICタグから読み取った識別情報に、車両情報テーブル又は個人情報テーブルにおいて紐付けられた情報を表示させる。よって、照合処理の結果だけでなくICタグの読み取りの状況も、運転者は認識することができる。また、運転者を介して同乗者も情報を得ることができる。したがって、何らかの問題がある場合、搭乗者は速やかに問題を認識することができると共に、その場で解決できる問題については速やかに対処することができる。例えば、ICタグが読み取られず、
搭乗者読取結果の欄に表示されない搭乗者がいる場合、監視者用モニタ233に映される監視カメラからの映像には当該人物も存在するため、警備員がゲートの開放を許可できない状況が起こり得る。このような場合、搭乗者は運転者用モニタ34の表示に基づいて認識されていない人物を特定し、例えばICタグをアンテナ32にかざす等の行動を速やかに起こすことができるため、入退管理に係る作業の遅延を抑制することができる。
また、アンテナ32は、電波の出力を上げることにより電波到達範囲を広げることができ、読み取り可能なICタグを増やすこともできる。しかしながら、送信出力を上げ過ぎると隣接するレーンに存在する車両からも情報を読み取ってしまう可能性がある。そこで、本実施形態では、図5に一点鎖線で示すように、アンテナ32から出力される電波の到達範囲は当該監視支援装置3が設けられたレーン内にほぼ収まるように、電波強度を設定している。このとき、1つのアンテナ32からの電波が到達する範囲は狭くなり、1つのアンテナ32によって車両及び搭乗者の存在し得る範囲をカバーすることは難しくなる。本実施形態では、複数のアンテナ32を用いることで、ICタグの存在し得る範囲をカバーするための電波到達範囲の設定を容易にしている。
また、ボディタイプのような車両の種別によって、車両における搭乗者の乗車位置(すなわち、座席の配置)は異なる。本実施形態では、車両の形状別に複数のレーンを設け、各レーンにおいて想定される車両の座席配置に応じてアンテナ32やカメラ33の位置や向き、アンテナ32の電波到達範囲を変えている。このようにすれば、ICタグの読み取りや、警備員による映像の確認といった作業を円滑に行うことができる。
また、本実施形態では、所定の区域への進入が許可された車両と、当該車両への乗車が許可された人物とを対応づけて予め記憶している。乗車を許可する車両のような情報を用いることで、単なる車両への進入許可や人物への進入許可だけでなく、車両と搭乗者の組合せによっても進入の許否を判断できるようになる。
また、車両及び人物にはそれぞれ進入を許可する期限が設定されている。有効期限のような情報を設定しておき、必要のなくなった車両や人物への進入許可は順次失効させることで、適切な入退管理を行うことができるようになる。
また、所定の区域の周囲に複数の入退管理ゲート2が設けられている場合において、車両ごとに利用可能な入退管理ゲート2を定義している。予め利用を許可する入退管理ゲート2を分散させておけば、一部の入退管理ゲート2に利用が集中することを防止できるようになる。
また、本実施形態では、監視支援装置3には、車両及び搭乗者を撮影するカメラ33を設けると共に、制御室22内には、監視者用モニタ233を設けている。したがって、警備員は制御室22内にて車両及び搭乗者を確認できる。特に放射線量の高い作業場所においては、屋内にて作業を行えるようにすることで、警備員の被ばく線量の増大を抑えることができる。
また、進入の許否は、例えば警備員が最終的に判断して開閉バー36を動作させる。このようにすれば、ICタグを携帯しない人物が車両に乗車している場合であっても、警備員が直接又はカメラ33を介して確認し、発見することができる。
<変形例>
本発明に係る入退管理システムは、上述した構成には限定されない。例えば、監視支援装置3が搭乗者の人数を取得し、車両及び搭乗者の進入の許否を自動的に判断するようにしてもよい。例えば、監視支援装置3の運転者用モニタ34は、タッチパッドを備えたタ
ッチパネルであり、運転者から人数の入力を受けるようにしてもよい。また、車内監視カメラ33Bの映像を解析し、搭乗者の人数を特定するようにしてもよい。
また、上述した進入の許否を判定する条件は一例である。入退管理システム1は上述した条件の少なくとも一部を用いて、車両及び搭乗者の所定の領域への進入の許否を判定するようにしてもよい。また、搭乗者は、所属する組織毎に乗車可能な車両が定められていてもよい。例えば、図9に示した所属の列に登録される値に対応付けて、乗車可能車両を登録する。なお、このような場合も、人物に対し乗車可能な車両が間接的に定められているといえる。
また、入退管理システム1は、例えば人物ごとに作業時間を監視するようにしてもよい。さらに、区域内での作業時間が所定の閾値を超えた場合、警告を出力するようにしてもよい。具体的には、人物ごとに進入時及び退場時の日時を記録し、進入後、退場するまでの間に所定時間が経過した場合、警備員等に警告を出力する。
また、入退管理システム1は、運搬車両の積載物についてもICタグを利用して管理するようにしてもよい。例えば、除染作業で発生した土砂をフレキシブルコンテナバッグ等に収容し、各フレキシブルコンテナバッグにICタグを付加しておく。そして、入退管理ゲート2の運搬車両用のレーンには積載物のICタグを読み取るためのアンテナを設け、ICタグから積載物の識別情報を読み取ると共に、通過を記録する。また、例えば退出側においては、読み取った識別情報が、予め定められた車両と積載物との組み合わせに合致しない場合、通行を許可しないようにしてもよい。
運転者用モニタ及び監視者用モニタに表示する情報は、図12及び図13の例には限定されない。例えば、図12に示す監視者用モニタには、車両読取結果としてボディタイプでなくナンバーを表示するようにしてもよい。また、運転者用モニタ又は監視者用モニタに、搭乗者の所属や有効期限又は車両に対して設定された有効期限、通行可能ゲート等の情報をさらに表示するようにしてもよい。
<その他>
本発明は、上述した処理を実行するコンピュータプログラムや、当該プログラムを記録した、コンピュータ読み取り可能な記録媒体を含む。当該プログラムが記録された記録媒体は、プログラムをコンピュータに実行させることにより、上述の処理が可能となる。
ここで、コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、データやプログラム等の情報を電気的、磁気的、光学的、機械的、または化学的作用によって蓄積し、コンピュータから読み取ることができる記録媒体をいう。このような記録媒体のうちコンピュータから取り外し可能なものとしては、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、光ディスク、磁気テープ、メモリカード等がある。また、コンピュータに固定された記録媒体としては、HDDやSSD(Solid State Drive)、ROM等がある。
1 入退管理システム
2 入退管理ゲート
3 監視支援装置
4 ガンマポール
5 車両
6 管理DB
7 ネットワーク
21(21A〜21D) レーン
22 制御室
23 監視装置
233 監視者用モニタ
24 警備員室
31 トリガセンサ
32 アンテナ
32A 車両用アンテナ
32B 前部座席用アンテナ
32C 後部座席用アンテナ
33 カメラ
33A 車両監視カメラ
33B 車内監視カメラ
34 運転者用モニタ
35 表示灯
36 開閉バー
37 安全センサ
38 制御盤

Claims (6)

  1. 所定の区域の出入口に設けられ、車両及び搭乗者の前記区域への進入を管理するシステムであって、
    前記車両の識別情報を含む当該車両に関する情報と、前記搭乗者の識別情報を含む当該搭乗者に関する情報と、前記車両に乗車を許可された搭乗者の識別情報とを記憶する記憶装置と、
    近接した車両に設けられた無線ICタグである車両タグと通信し、当該車両の識別情報を読み取るための車両用アンテナと、
    前記車両の搭乗者が所持する無線ICタグである搭乗者タグと通信し、当該搭乗者の識別情報を読み取るための搭乗者用アンテナと、
    前記車両タグから読み取った前記車両の識別情報及び前記記憶装置が記憶する当該車両に関する情報と、前記搭乗者タグから読み取った前記搭乗者の識別情報及び前記記憶装置が記憶する当該搭乗者に関する情報と、前記記憶装置が記憶する前記車両に乗車を許可された搭乗者の識別情報とを用いて、前記搭乗者の前記所定の区域への進入の許否を判定する情報照合部と、
    前記車両の運転席に対して情報を表示する運転者用モニタと、
    を有し、
    前記運転者用モニタは、前記車両に関する情報、前記搭乗者に関する情報、及び前記情報照合部が判定した結果を示す情報を表示する
    入退管理システム。
  2. 前記車両用アンテナと、前記搭乗者用アンテナと、前記運転者用モニタとを有するレーンを、進入する車両の形状別に複数備え、
    前記レーンの各々は、前記進入する車両の座席の配置に応じて前記搭乗者用アンテナの電波到達範囲が異なる
    請求項1に記載の入退管理システム。
  3. 前記車両及び前記搭乗者を撮影する監視カメラと、
    前記所定の区域への進入を監視する監視者に対し、前記監視カメラが撮影した映像を含む情報を表示する監視者用モニタと、
    をさらに有する請求項1又は2に記載の入退管理システム。
  4. 前記所定の区域は前記出入口を複数有し、
    前記車両用アンテナと、前記情報照合部とが各出入口に設けられると共に、前記記憶装置は、各出入口を利用可能な車両の識別情報を記憶し、
    前記車両が通過する出入口において、当該出入口の前記情報照合部は、当該出入口の前記車両用アンテナが読み取った前記車両の識別情報と前記記憶装置に記憶された情報とを用いて、当該出入口を通過する前記車両が進入を許可されているかさらに判断する
    請求項1から3の何れか一項に記載の入退管理システム。
  5. 前記車両に関する情報は、当該車両に対して進入を許可する有効期限を示す情報を含み、前記搭乗者に関する情報は、当該搭乗者に対して進入を許可する有効期限を示す情報を含み、
    前記情報照合部は、前記車両に対する有効期限又は前記搭乗者に対する有効期限が切れている場合、進入を許可しないと判定する
    請求項1から4のいずれか一項に記載の入退管理システム。
  6. 所定の区域の出入口に設けられ、車両及び搭乗者の前記区域への進入を管理するシステムが実行する管理方法であって、
    近接した車両に設けられた無線ICタグである車両タグと通信し、当該車両の識別情報を読み取るための車両用アンテナによって、前記車両の識別情報を読み取るステップと、
    前記車両の搭乗者が所持する無線ICタグである搭乗者タグと通信し、当該搭乗者の識別情報を読み取るための搭乗者用アンテナによって、前記搭乗者の識別情報を読み取るステップと、
    前記車両の識別情報を含む当該車両に関する情報と、前記搭乗者の識別情報を含む当該搭乗者に関する情報と、前記車両に乗車を許可された搭乗者の識別情報とを記憶する記憶装置から、前記車両タグから読み取った前記車両の識別情報及び前記記憶装置が記憶する当該車両に関する情報と、前記搭乗者タグから読み取った前記搭乗者の識別情報及び前記記憶装置が記憶する当該搭乗者に関する情報と、前記記憶装置が記憶する前記車両に乗車を許可された搭乗者の識別情報とを用いて、前記搭乗者の前記所定の区域への進入の許否を判定する情報照合ステップと、
    前記車両の運転席に対して情報を表示する運転者用モニタに、前記車両に関する情報、前記搭乗者に関する情報、及び前記前記情報照合部が判定した結果を示す情報を表示するステップと、
    を含む管理方法。
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