JP2018096897A - ホースアセンブリの振動耐久試験用治具 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、振動耐久試験機が発生する振動に対して位相ズレが発生することがなく、かつ、容易に他軸方向への加速度を基準レベル以下に抑制することが可能な、ホースアセンブリの振動耐久試験用治具を提供することを目的とする。【解決手段】ホースアセンブリ1の振動耐久試験を行うための振動耐久試験用治具10であって、口金具の先端側が取り付けられる所定の取付部を有した専用治具2と、ホースアセンブリ1の製品配置状態をX−Y−Zの直交三軸で表した場合のZ軸方向に振動耐久試験機20で加振可能なように、専用治具2が固定され、かつ、振動耐久試験機20のヘッド20aに固定される所定の剛性を有したベース治具6と、を備え、専用治具2がベース治具6に固定された状態で所定の剛性を有し、かつ、専用治具2がベース治具6に固定された状態の合成重心のバランスが、所定の重心調整手段によって予めZ軸方向に調整された構成である。【選択図】図1

Description

本発明は、ホースアセンブリの振動耐久試験用治具に関する。
近年、自動車等の車体の軽量化を目的として、車両用エアコン回路の配管にはアルミニウム合金製の配管が使用されているが、エンジンや圧縮機等で発生する振動が配管を共振させることによって生じる騒音が問題となっている。そこで、配管の共振を抑制するために、ゴムと樹脂とからなる複合ホースが前記配管の途中に組み込まれて使用されているが、最近は、普通自動車において搭乗者に不快感を与えないよう、特に、車両騒音を抑制した静粛性に優れる複合ホースが求められている。
これを解決する手段として、ホース断面が、複数のゴム層とこの複数のゴム層間に介在する補強層とで構成される内径14mm以上の車両用エアコンホースにおいて、このホースを所定長360mmに切断して試験用ホースとし、前記試験ホースの一端側を加振側に他端側を受振側に固定して試験用ホースの自由長を330mmとなし、前記加振側を周波数40Hz以上の範囲において加速度3Gで加振した際、振動伝達特性Gn[dB]〔=20Log10(A1/A0)〕の第1ピーク値が、−23〜−27dBの範囲となるように構成された車両用エアコンホースが開示されている(たとえば、特許文献1参照)。
また、上記特許文献1に開示されたような車両用エアコンホースの両端に、相手部材に接続するための口金具が接合されてなるホースアセンブリも開示されている(たとえば、特許文献2参照)。
そして、上記特許文献2に開示されたようなホースアセンブリの振動耐久試験を実施するにあたっては、従来から、多数の汎用治具の組み合わせによる振動耐久試験用治具が用いられている。
特開2008−101709号公報 特開2008−286365号公報
上述したような、従来から用いられている振動耐久試験用治具では、汎用性を持たせるために、ホースアセンブリ毎に、多数の汎用治具を調整しながら一から組み上げていた。
しかし、多数の汎用治具の個々の剛性は、必ずしも十分ではないため、振動耐久試験機が発生する振動と組み上げた振動耐久試験用治具の振動との間に、位相ズレが発生することがあった。
また、多数の汎用治具を組み上げた振動耐久試験用治具の重心が、振動耐久試験機において、所定の加速度にて加振する方向(すなわち、試験する一軸方向)に対して、ずれていることに起因した他軸方向への基準レベル以上の加速度が発生する問題があった。このような場合は、前記多数の汎用治具を組み上げ直したり追加したりして、多くの時間を費やしながら、他軸方向への加速度が基準レベル以下となるまで調整し抑制しなければならないといった問題点があった。
さらに、以上のような調整は、ホースアセンブリの振動耐久試験を実施する三軸それぞれの方向毎、および、種類の異なるホースアセンブリ毎に行わなければならないといった問題点もあった。
本発明の目的は、振動耐久試験機が発生する振動に対して位相ズレが発生することがなく、かつ、容易に他軸方向への加速度を基準レベル以下に抑制することが可能な、ホースアセンブリの振動耐久試験用治具を提供することにある。
この目的を達成するために、第1発明に係るホースアセンブリの振動耐久試験用治具は、
ホースと、このホースの一端側に接合された所定形状の口金具と、を有したホースアセンブリの振動耐久試験を行うための振動耐久試験用治具であって、
前記口金具の先端側が取り付けられる所定の取付部を有した所定の剛性の専用治具と、
前記ホースアセンブリの製品配置状態をX−Y−Zの直交三軸で表した場合の何れか一軸方向に振動耐久試験機で加振可能なように、前記専用治具が固定され、かつ、前記振動耐久試験機に固定される所定の剛性を有したベース治具と、
を備え、
前記専用治具が前記ベース治具に固定された状態で所定の剛性を有し、かつ、前記専用治具が前記ベース治具に固定された状態の合成重心のバランスが、所定の重心調整手段によって予め前記一軸方向に調整された構成であることを特徴とする。
また、第2発明に係るホースアセンブリの振動耐久試験用治具は、第1発明に係るホースアセンブリの振動耐久試験用治具において、前記ホースアセンブリを前記一軸方向とは異なる選択された直交軸方向に振動耐久試験を行う場合は、前記所定の取付部に前記口金具の先端側が取り付けられた状態のままの前記専用治具の前記一軸方向と前記選択された直交軸方向で作られる面の前記一軸方向とが、前記選択された直交軸方向と反対向きの軸方向に90度回転された状態で、前記ベース治具に固定された構成であることを特徴とする。
また、第3発明に係るホースアセンブリの振動耐久試験用治具は、第1発明に係るホースアセンブリの振動耐久試験用治具において、前記ベース治具の前記振動耐久試験機に取り付けられる側の面の中心を通る前記面の直交する2本の対称軸線上には、支持される部分がそれぞれ設けられ、前記合成重心の前記一軸方向からのそれぞれのズレ量を、前記専用治具が固定された前記ベース治具と前記支持される部分とを有したヤジロベエの動きとして、それぞれ検出可能なように構成されていることを特徴とする。
また、第4発明に係るホースアセンブリの振動耐久試験用治具は、第3発明に係るホースアセンブリの振動耐久試験用治具において、前記支持される部分は、それぞれ前記ベース治具の前記面上に彫られた断面がV字またはU字形状の溝であることを特徴とする。
また、第5発明に係るホースアセンブリの振動耐久試験用治具は、第3または第4発明に係るホースアセンブリの振動耐久試験用治具において、前記ズレ量をゼロにするための重りが、前記専用治具および前記ベース治具の少なくとも何れかに設置されていることを特徴とする。
また、第6発明に係るホースアセンブリの振動耐久試験用治具は、第2発明に係るホースアセンブリの振動耐久試験用治具において、前記専用治具の両端に前記専用治具と直交関係が確保され所定の剛性を有した支持治具が設けられ、これらの支持治具を介して前記専用治具が前記ベース治具に固定されていることを特徴とする。
以上のように、本発明は、
ホースと、このホースの一端側に接合された所定形状の口金具と、を有したホースアセンブリの振動耐久試験を行うための振動耐久試験用治具であって、
前記口金具の先端側が取り付けられる所定の取付部を有した所定の剛性の専用治具と、
前記ホースアセンブリの製品配置状態をX−Y−Zの直交三軸で表した場合の何れか一軸方向に振動耐久試験機で加振可能なように、前記専用治具が固定され、かつ、前記振動耐久試験機に固定される所定の剛性を有したベース治具と、
を備え、
前記専用治具が前記ベース治具に固定された状態で所定の剛性を有し、かつ、前記専用治具が前記ベース治具に固定された状態の合成重心のバランスが、所定の重心調整手段によって予め前記一軸方向に調整された構成であることを特徴とする。
したがって、所定(すなわち、種類の異なるホースアセンブリ毎に固有)の取付部を有した専用治具が、ベース治具に固定された状態(すなわち、ホースアセンブリの振動耐久試験用治具の状態)で、所定の剛性を有した構成であるため、振動耐久試験機が発生する特定の振動と前記ホースアセンブリの振動耐久試験用治具の振動との間に、位相ズレが発生することがない。
また、前記専用治具が前記ベース治具に固定された状態の合成重心のバランスが、所定の(すなわち、重心調整の作業に要する時間が短く、かつ、汎用性がある)重心調整手段によって予め前記一軸方向に調整された構成であるため、他軸方向への加速度を容易に基準レベル以下に抑制することが可能な、前記ホースアセンブリの振動耐久試験用治具を実現できるという作用効果を奏する。
本発明に係る振動耐久試験用治具にホースアセンブリが取り付けられるとともに、Z軸方向に振動耐久試験が可能なように振動耐久試験機にも取り付けられた全体状態を説明するための斜視図である。 図1に示すホースアセンブリが取り付けられた振動耐久試験用治具を構成する専用治具をX軸方向と反対向きの軸方向から見た拡大正面図である。 本発明に係る重心調整手段としての支持する部分を説明するための斜視図である。 本発明に係る重心調整手段の原理を説明するための斜視図である。 図2に示すホースアセンブリが取り付けられた専用治具を用いて、X軸方向に振動耐久試験を行うための配置を説明するための拡大正面図である。 図2に示すホースアセンブリが取り付けられた専用治具を用いて、Y軸方向に振動耐久試験を行うための配置を説明するための拡大正面図である。
本発明者は、如何にすれば、振動耐久試験機が発生する振動に対して位相ズレが発生することがなく、かつ、容易に他軸方向への加速度を基準レベル以下に抑制することが可能な、ホースアセンブリの振動耐久試験用治具を提供することができるのか鋭意研究を行った。その結果、以下に説明するような構成を採用することで、初めて目的を達成できることを見出した。
(本発明のホースアセンブリの振動耐久試験用治具)
すなわち、本発明のホースアセンブリの振動耐久試験用治具は、
ホースと、このホースの一端側に接合された所定形状の口金具と、を有したホースアセンブリの振動耐久試験を行うための振動耐久試験用治具であって、
前記口金具の先端側が取り付けられる所定の取付部を有した所定の剛性の専用治具と、
前記ホースアセンブリの製品配置状態をX−Y−Zの直交三軸で表した場合の何れか一軸方向に振動耐久試験機で加振可能なように、前記専用治具が固定され、かつ、前記振動耐久試験機に固定される所定の剛性を有したベース治具と、
を備え、
前記専用治具が前記ベース治具に固定された状態で所定の剛性を有し、かつ、前記専用治具が前記ベース治具に固定された状態の合成重心のバランスが、所定の重心調整手段によって予め前記一軸方向に調整された構成を採用する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1の振動耐久試験用治具にホースアセンブリが取り付けられるとともに、Z軸方向に振動耐久試験が可能なように、振動耐久試験機にも取り付けられた全体状態を説明するための斜視図、図2は、図1に示すホースアセンブリが取り付けられた振動耐久試験用治具を構成する専用治具を、X軸方向と反対向きの軸方向から見た拡大正面図、図3は、本発明に係る重心調整手段としての支持する部分を説明するための斜視図、図4は、本発明に係る重心調整手段の原理を説明するための斜視図である。
図1および図2において、1はホースアセンブリ、1aは例えば、樹脂−ゴム複合ホース、1bはソケット、1cはアルミニウム合金製のパイプ、1dはフランジ、2は所定の剛性を有した専用治具、2aは例えば、60mm角のアルミニウム合金製の四角柱状の本体、2bはフランジ1d側が取り付けられる例えば、アルミニウム合金製で、ホースアセンブリ1毎に固有の形状を有した所定の取付部(フランジ)、2cはパイプ1cを支えるブラケット3が取り付けられて、ホースアセンブリ1毎に固有の形状を有した所定の取付部(ブラケット)、6は専用治具2が例えば、4本のボルト(図示せず)で固定される所定の剛性を有したベース治具、10は専用治具2とベース治具6とから構成されて、所定の剛性を有したホースアセンブリの振動耐久試験用治具、20は振動耐久試験機、20aは振動耐久試験機20の所定の加速度で振動するヘッド、11はベース治具6をヘッド20aに固定するための4本のボルト(ただし、1本は図示せず)である。
なお、ホースアセンブリ1は、ホース1aと、このホースの1aの両端に接合された所定形状のパイプ付き口金具とから構成されているが、本実施形態においては、ホース1aと、このホース1aの一端側に接合された所定形状のパイプ付き口金具までを図示し、ホース1aの途中からホース1aの他端側まで、および、ホース1aの他端に接合された所定形状のパイプ付き口金具は図示を省略した。また、ホースアセンブリ1としては、車両用のエアコンホースアセンブリやオイルホースアセンブリ等が考えられる。
また、本発明において、パイプ付き口金具とは、(1)相手部材に接続するためのフランジ等と、一方がこのフランジ等に接合され、他方がホースにバンド等で接合されるパイプと、から構成された物や、(2)相手部材に接続するためのフランジ等と、ホースを締結するためのソケットと、一方が前記フランジ等に接合され、他方が前記ソケットに接合されるパイプと、から構成された物等、様々な形態で構成された物の総称である。
なお、本発明のホースアセンブリの振動耐久試験用治具が対象とする「ホースと、このホースの一端側に接合された所定形状の口金具と、を有したホースアセンブリ」とは、「ホースと、このホースの一端側に接合された所定形状のパイプ付き口金具と、を有したホースアセンブリ」や「ホースと、このホースの一端側に接合されたパイプ無しの所定形状の口金具と、を有したホースアセンブリ」等、様々な形態で構成された「ホースと、少なくとも前記ホースの一端側に口金具と、を有したホースアセンブリ」の総称である。
また、専用治具2は、本体2aと、本体2aに例えば、4本のボルトでそれぞれ固定された取付部2bおよび取付部2cとから構成されている。
図1において、ホースアセンブリ1を、X−Y−Zの直交三軸で表されたホースアセンブリ1の製品配置図(例えば、Z軸方向が車両の上下方向に位置する)に従って配置して、振動耐久試験が行えるように、専用治具2の四角柱状の本体2aの長手方向が、Z軸方向を向くように配置されている。また、このような配置状態で、ホースアセンブリ1のフランジ1d側が、専用治具2の取付部2bに取り付けられている。よって、種類の異なるホースアセンブリ毎に、固有の取付部2bを有した専用治具2が、ベース治具6に固定された状態(すなわち、ホースアセンブリの振動耐久試験用治具10の状態)で、所定の剛性を有した構成であるため、振動耐久試験機20が発生する特定の振動(加速度)とホースアセンブリの振動耐久試験用治具10の振動との間に、位相ズレが発生することがない。
本発明に係る振動耐久試験用治具10は、図3に示す重心調整手段としての支持側治具30を用いて、専用治具2がベース治具6に固定された状態の合成重心のバランスが、予め前記一軸方向(例えば、上述したZ軸方向)に調整された構成であることを特徴とする。図3において、31は水平が保たれた防振台、32、33は防振台31に平行に置かれた支持バー、34は支持バー32、33を連結するための連結バー、35は支持バー32上に2本のボルト37で両端が固定された支持する部分としての断面が三角形状の突起部、36は支持バー33上に2本のボルト37で両端が固定された支持する部分としての断面が三角形状の突起部である。以下に、図4を用いて、専用治具2がベース治具6に固定された状態の合成重心のバランスが、Z軸方向に調整される重心調整手段の原理を詳述する。
図4に示すベース治具6の図1に示された振動耐久試験機20のヘッド20aに取り付けられる側の面(図示せず)の中心を通る前記面の直交する2本の対称軸線上には、支持される部分としての前記面上に彫られた断面がV字形状の溝(図示せず)であり、図3に示す突起部35、36に対応するように、Y軸およびX軸に、それぞれ平行に設けられている。
図3に示す突起部35、36に、図4に示すベース治具6の図1に示された振動耐久試験機20のヘッド20aに取り付けられる側の面に設けられた溝を合わせて、専用治具2が固定された状態のベース治具6を載せる。この時、専用治具2が、ベース治具6に固定された状態で、前記Z軸方向からずれている場合は、そのズレ量を、専用治具2が固定されたベース治具6と前記支持される部分としての溝とを有した、Y軸回りのヤジロベエの動きとして検出可能である。同様に、ベース治具6をX−Y面内で90度回転させて、図3に示す突起部35、36に、図4に示すベース治具6の図1に示された振動耐久試験機20のヘッド20aに取り付けられる側の面に設けられた溝を合わせて、専用治具2が固定された状態のベース治具6を載せる。これにより、専用治具2が、ベース治具6に固定された状態の合成重心のバランスが、前記Z軸方向からずれている場合は、そのズレ量を、専用治具2が固定されたベース治具6と前記支持される部分としての溝とを有した、X軸回りのヤジロベエの動きとして検出可能である。これらの動きを、目視または気泡管水準器で検出すればよい。そして、前記ズレ量が、それぞれゼロになるように、重りを専用治具2およびベース治具6の少なくとも何れかに設置すれば、専用治具2が、ベース治具6に固定された状態の合成重心のバランスを、予め前記一軸方向(上述したZ軸方向)に調整させることが可能である。このように、重心調整手段の原理に基づくものであるため、重心調整の作業に要する時間が短く、かつ、汎用性も高い。なお、図4においては、専用治具2にホースアセンブリ1が取り付けられていない状態で、重心調整を行う例が描かれているが、専用治具2にホースアセンブリ1が取り付けられた状態で、重心調整を行うことも当然可能である。このように、重心調整を行う上では、ホースアセンブリ1の存在は影響しない。
上述した方式を用いて、専用治具2がベース治具6に固定された状態の合成重心のバランスが、予め前記一軸方向(上述したZ軸方向)に調整された状態の専用治具2が固定されたベース治具6(すなわち、振動耐久試験用治具10)を図1に示すヘッド20aに取り付けて振動耐久試験を行えば、振動耐久試験機が発生する振動に対して位相ズレが発生することがなく、かつ、容易に他軸方向への加速度を基準レベル以下に抑制することが可能である。
なお、本実施形態においては、専用治具2として、本体2aと、取付部2bおよび取付部2cとから構成された例について説明したが、本発明に係る専用治具2としては、少なくとも本体2aと取付部2bを有していることが必要である。
また、本実施形態においては、専用治具2の本体2aとして、四角柱状の形状を有した例について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、三角柱状や五角柱状等の多角柱状の形状でもよく、断面が四角形状の直角が確保されたロの字やコの字状の形状でもよい。このような、専用治具の本体を採用したならば、前記一軸方向(上述したZ軸方向)の振動耐久試験を行った後、ホースアセンブリを前記一軸方向とは異なる選択された直交軸方向に振動耐久試験を行う場合は、前記所定の取付部に、前記パイプ付き口金具の先端側が取り付けられた状態のままの前記専用治具の前記一軸方向と前記選択された直交軸方向で作られる面の前記一軸方向とが、前記選択された直交軸方向と反対向きの軸方向に90度回転された状態で、ベース治具6に固定するだけで、X−Y−Zの直交三軸方向の振動耐久試験が簡単に実施可能である。当然、三軸方向すべての振動耐久試験において、振動耐久試験機が発生する振動に対して位相ズレが発生することがなく、かつ、容易に他軸方向への加速度を基準レベル以下に抑制することが可能である。
なお、本実施形態においては、図4に示すベース治具6の図1に示された振動耐久試験機20のヘッド20aに取り付けられる側の面(図示せず)の中心を通る前記面の直交する2本の対称軸線上に、支持される部分としての前記面上に彫られた断面がV字形状の溝(図示せず)について説明したが、これに限定されるものではなく、前記支持される部分としては、例えば、U字形状でもよく、ヤジロベエの動きとして検出可能な形状であれば、溝でなくてもよい。
図1に示す振動耐久試験用治具10にホースアセンブリ1を取り付け、Z軸方向に振動耐久試験(振動数100Hz×加速度30G)を行った場合の位相ズレとして、Z軸方向と他軸方向の発生加速度を三軸タイプの加速度ピックアップセンサで測定した。同様に、ホースアセンブリ1を上述した課題で述べた従来の振動耐久試験用治具(多数の汎用治具を組み上げた振動耐久試験用治具)に取り付け、Z軸方向に振動耐久試験(振動数100Hz×加速度30G)を行った場合の位相ズレとして、Z軸方向と他軸方向の発生加速度を測定した。位相ズレ(Z軸方向と他軸方向の発生加速度)の結果を下記表1に示す。
Figure 2018096897
従来例の場合には、Z軸方向の発生加速度が振動耐久試験機20の加速度を維持できていないだけでなく、他軸方向であるX軸方向やY軸方向に基準レベル(3G以下)を超える3.1G、17.1Gの発生加速度が検出された。これに対して、本発明例の場合は、Z軸方向の発生加速度が振動耐久試験機20の加速度を維持できているだけでなく、他軸方向であるX軸方向やY軸方向に発生する加速度が0.2G、0.4Gと基準レベル(3G以下)を大きく下回っており、極めて良好な結果であった。
(実施形態2)
図5は、図2に示すホースアセンブリ1が取り付けられた専用治具2を用いて、X軸方向に振動耐久試験を行うための配置を説明するための拡大正面図である。
図2に示すホースアセンブリ1が取り付けられた専用治具2の本体2aのZ−X面のZ軸方向が、X軸方向と反対向きの軸方向に90度回転され、この回転された専用治具2の本体2aの両端に専用治具2の本体2aと直交関係が確保された2つの支持治具2dをX軸方向に向くように、それぞれ4本のボルトで取り付け、この2つの支持治具2dを、それぞれベース治具6に4本のボルトで固定した構成である。このように、2つの支持治具2dを追加するだけの簡易な構成であるため、他軸方向(X軸方向)への振動耐久試験が極めて迅速に行える。また、支持治具2dの長さが異なるものを多数準備しておくことで、種類の異なる多数のホースアセンブリに対応した振動耐久試験を行うことが可能である。
したがって、このような構成の場合、専用治具2がベース治具6に固定された状態で所定の剛性を有し、かつ、専用治具2がベース治具6に固定された状態の合成重心のバランスを、予め前記X軸方向に調整しているため、当然、振動耐久試験機が発生する振動に対して、位相ズレが発生することがなく、かつ、容易に他軸方向への加速度を基準レベル以下に抑制することが可能である。
(実施形態3)
図6は、図2に示すホースアセンブリ1が取り付けられた専用治具2を用いて、Y軸方向に振動耐久試験を行うための配置を説明するための拡大正面図である。
図2に示すホースアセンブリ1が取り付けられた専用治具2の本体2aのZ−Y面のZ軸方向が、Y軸方向と反対向きの軸方向に90度回転され、この回転された専用治具2の本体2aの両端に専用治具2の本体2aと直交関係が確保された2つの支持治具2dをY軸方向に向くように、それぞれ4本のボルトで取り付け、この2つの支持治具2dを、それぞれベース治具6に4本のボルトで固定した構成である。このように、2つの支持治具2dを追加するだけの簡易な構成であるため、他軸方向(Y軸方向)への振動耐久試験が極めて迅速に行える。実際には、図5に示した2つの支持治具2dをベース治具6に固定したままの状態で、各4本のボルトを外し、専用治具2の本体2aの向きを変更した後、再び、各4本のボルトで専用治具2の本体2aを固定するだけである。実施形態2の場合と同様に、支持治具2dの長さが異なるものを多数準備しておくことで、種類の異なる多数のホースアセンブリに対応した振動耐久試験を行うことが可能である。
したがって、このような構成の場合、専用治具2がベース治具6に固定された状態で所定の剛性を有し、かつ、専用治具2がベース治具6に固定された状態の合成重心のバランスを、予め前記Y軸方向に調整しているため、当然、振動耐久試験機が発生する振動に対して位相ズレが発生することがなく、かつ、容易に他軸方向への加速度を基準レベル以下に抑制することが可能である。
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に、本発明を限定するものではなく、具体的構成などは、適宜設計変更可能である。また、発明の実施形態に記載された、作用および効果は、本発明から生じる最も好適な作用および効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用および効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
1 ホースアセンブリ
1a ホース
1b ソケット
1c パイプ
1d フランジ
2 専用治具
2a 本体
2b 取付部(フランジ)
2c 取付部(ブラケット)
2d 支持治具
3 ブラケット
4、11、37 ボルト
6 ベース治具
10 振動耐久試験用治具
20 振動耐久試験機
20a ヘッド
30 支持側治具
31 防振台
32、33 支持バー
34 連結バー
35、36 突起部

Claims (6)

  1. ホースと、このホースの一端側に接合された所定形状の口金具と、を有したホースアセンブリの振動耐久試験を行うための振動耐久試験用治具であって、
    前記口金具の先端側が取り付けられる所定の取付部を有した所定の剛性の専用治具と、
    前記ホースアセンブリの製品配置状態をX−Y−Zの直交三軸で表した場合の何れか一軸方向に振動耐久試験機で加振可能なように、前記専用治具が固定され、かつ、前記振動耐久試験機に固定される所定の剛性を有したベース治具と、
    を備え、
    前記専用治具が前記ベース治具に固定された状態で所定の剛性を有し、かつ、前記専用治具が前記ベース治具に固定された状態の合成重心のバランスが、所定の重心調整手段によって予め前記一軸方向に調整された構成であることを特徴とする、ホースアセンブリの振動耐久試験用治具。
  2. 前記ホースアセンブリを前記一軸方向とは異なる選択された直交軸方向に振動耐久試験を行う場合は、前記所定の取付部に前記口金具の先端側が取り付けられた状態のままの前記専用治具の前記一軸方向と前記選択された直交軸方向で作られる面の前記一軸方向とが、前記選択された直交軸方向と反対向きの軸方向に90度回転された状態で、前記ベース治具に固定された構成であることを特徴とする、請求項1に記載のホースアセンブリの振動耐久試験用治具。
  3. 前記ベース治具の前記振動耐久試験機に取り付けられる側の面の中心を通る前記面の直交する2本の対称軸線上には、支持される部分がそれぞれ設けられ、前記合成重心の前記一軸方向からのそれぞれのズレ量を、前記専用治具が固定された前記ベース治具と前記支持される部分とを有したヤジロベエの動きとして、それぞれ検出可能なように構成されていることを特徴とする、請求項1に記載のホースアセンブリの振動耐久試験用治具。
  4. 前記支持される部分は、それぞれ前記ベース治具の前記面上に彫られた断面がV字またはU字形状の溝であることを特徴とする、請求項3に記載のホースアセンブリの振動耐久試験用治具。
  5. 前記ズレ量をゼロにするための重りが、前記専用治具および前記ベース治具の少なくとも何れかに設置されていることを特徴とする、請求項3または4に記載のホースアセンブリの振動耐久試験用治具。
  6. 前記専用治具の両端に前記専用治具と直交関係が確保され所定の剛性を有した支持治具が設けられ、これらの支持治具を介して前記専用治具が前記ベース治具に固定されていることを特徴とする、請求項2に記載のホースアセンブリの振動耐久試験用治具。

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