JP2016168910A - バッテリー取付構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】バッテリー取付構造に関し、省スペース化を図りつつ、バッテリーの取付状態を安定させる。【解決手段】バッテリートレイ3に平面部31,斜面部32を設ける。平面部31には、バッテリーの底面を水平に支持させる。斜面部32は、平面部31から離隔するに連れて上方に向かって傾斜した形状とする。マウント4の外筒42を斜面部32の下方で骨格部材1に固定する。外筒42の内部には、弾性部材43を介して内筒41を内嵌し、これに車両のパワープラントを弾性支持させる。また、骨格部材1と平面部31とを第一ブラケット5で接続し、平面部31に対して垂直に配置する。さらに、外筒42と斜面部32とを第二ブラケット6で接続し、斜面部32に対して垂直に配置する。【選択図】図4

Description

本発明は、車両に搭載されるバッテリーの取付構造に関する。
近年の自動車は、多数の電装品や電子制御装置類を搭載しており、車載バッテリーの容量及び重量が増加する傾向にある。そこで、車体フレームにバッテリートレイを固定することで、バッテリーの保持性,安定性を向上させることが検討されている。例えば、エンジンルーム内においてサイドフレームメンバ(サイドメンバ)にバッテリー用ブラケットを固定し、このバッテリー用ブラケットの上にバッテリートレイを固定する取付構造が提案されている。このような取付構造により、バッテリー取付状態の安定化が図られる(特許文献1参照)。
特開2014-182894号公報
しかしながら、サイドフレームの周囲には、エンジンマウントやミッションマウント(トランスミッションマウント)といった多数のパワープラント用のマウントが取り付けられるため、適切な位置にバッテリー用ブラケットを固定することができない場合がある。これにより、バッテリー用ブラケットの強度や剛性によっては、バッテリーの取付状態が不安定となりうる。一方、マウントとバッテリー用ブラケットとが干渉しないような位置にバッテリーを配置すれば、このような問題は回避可能である。しかし、エンジンルーム内のスペースは限られているため、バッテリーのレイアウトを変更できない場合がある。
本件の目的の一つは、上記のような課題に鑑み創案されたものであり、省スペース化を図りつつ、バッテリーの取付状態を安定させたバッテリー取付構造を提供することである。なお、この目的に限らず、後述する「発明を実施するための形態」に示す各構成から導き出される作用効果であって、従来の技術では得られない作用効果を奏することも、本件の他の目的として位置付けることができる。
(1)ここで開示するバッテリー取付構造は、車両の骨格部材の上方にバッテリーを取り付けるための取付構造である。本構造には、前記バッテリーの底面を水平に支持する平面部と前記平面部から離隔するに連れて上方に向かって傾斜した形状の斜面部とを有するバッテリートレイが設けられる。
また、前記斜面部の下方で前記骨格部材に固定された外筒と、弾性部材を介して前記外筒に内嵌されて前記車両のパワープラントを弾性支持する内筒と、を有するマウントが設けられる。
さらに、前記平面部に対して垂直に配置され、前記骨格部材と前記平面部とを接続する第一ブラケットと、前記斜面部に対して垂直に配置され、前記外筒と前記斜面部とを接続する第二ブラケットとが設けられる。
(2)前記第二ブラケットが、前記内筒の中心軸に対して垂直な姿勢で前記マウントに固定されることが好ましい。
(3)前記第二ブラケットが、前記車両のフェンダーパネルに固定されることが好ましい。
(4)前記バッテリートレイが、前記平面部と前記斜面部との境界をなす溝部を有することが好ましい。
(5)前記溝部が、縦断面において上方に向かって拡開した台形形状を有することが好ましい。
(6)前記第二ブラケット及び前記斜面部を締結固定する締結具と、前記第二ブラケット及び前記斜面部の何れか一方に穿孔され、前記締結具が挿通される第一穴と、前記第二ブラケット及び前記斜面部の何れか他方に穿孔され、前記斜面部の傾斜方向に沿った長穴として形成されて前記締結具が挿通される第二穴と、を備えることが好ましい。
開示のバッテリー取付構造によれば、バッテリーをパワープラントやマウントに近接させて配置することができ、エンジンルーム内における空間利用効率を高めることができる。また、第二ブラケットをバッテリートレイの斜面部に固定することで、マウントからバッテリーに入力されうる振動を抑制することができる。さらに、バッテリートレイに平面部と斜面部とを設けることで、斜面部の振動を平面部に伝達されにくくすることができる。したがって、省スペース化を図りつつ、バッテリーの取付状態を安定させることができる。
実施形態のバッテリー取付構造が適用された車体を示す斜視図である。 バッテリー周辺の斜視図である。 本バッテリー取付構造を示す斜視図である。 本バッテリー取付構造を示す断面図である。 (A),(C)は本バッテリー取付構造を示す模式図、(B)は比較例としてのバッテリ取付構造を示す模式図である。
図面を参照して、実施形態としてのバッテリー取付構造について説明する。なお、以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができるとともに、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることが可能である。また、以下の説明では、バッテリーが自動車のエンジンルーム内に取り付けられた状態を基準として、前後方向(車両前後方向),左右方向(車幅方向,車両の乗員を基準とした左右方向),上下方向を説明する。
[1.構成]
[1−1.車体]
本実施形態のバッテリー2は、図1に示す車両10のエンジンルーム内に取り付けられる。エンジンルーム内には、車両前後方向に延設された骨格部材である、左右一対のサイドフレーム1(フロントサイドフレーム)が配置される。サイドフレーム1は、エンジンルーム内に配置される各種装置を下面側から支える構造部材であり、例えばモノコックボデーのサブフレームとして形成される。また、左右のサイドフレーム1の間は、クロスメンバーや井桁フレームなどで接続される。
それぞれのサイドフレーム1よりも車両上側には、アッパーフレーム14が配置される。左右一対のアッパーフレーム14は、例えばフェンダーパネル15の上部が固定されるモノコックボデーのサブフレームであり、サイドフレーム1よりも車幅方向外側(車両外側)の位置でフロントピラーから車両前方に向かって延設される。これらのサイドフレーム1,アッパーフレーム14は、閉断面の中空筒状である。
サイドフレーム1とアッパーフレーム14との間には、フロントサスペンションの上部(ショックアブソーバーの上端部)を支持するためのスプリングハウス13が設けられる。スプリングハウス13は、内側にショックアブソーバーとコイルスプリングとを収容する容器形状に形成された部位であり、サイドフレーム1,アッパーフレーム14の各々に対して接合される。
左右のサイドフレーム1の間には、車両10のエンジン11やトランスミッション12が配置される。これらのパワープラント装置は、サイドフレーム1やクロスメンバーなどに対して、マウント4を介して弾性的に取り付けられる。例えば、サイドフレーム1とクロスメンバーとのそれぞれにマウント4が取り付けられ、各マウント4から図示しない連結部材が延設される。パワープラント装置は、この連結部材に取り付けられる。ここで、トランスミッション12とサイドフレーム1との間に介装されるマウント4(ミッションマウント)を、図2に例示する。このマウント4は、トランスミッション12の振動を吸収,減衰するための防振装置である。マウント4の内部には、防振ゴム,液体,防振金属などの弾性部材が封入されている。
バッテリー2は、マウント4よりも車両前方のサイドフレーム1上に配置される。図2に示すように、バッテリー2が載置される樹脂製の受け皿21は、金属製のバッテリートレイ3の上に取り付けられる。また、バッテリートレイ3は、サイドフレーム1とマウント4との双方に対して車両前後方向に亘って、その前方側と後方側とを固定される。本実施形態のバッテリートレイ3は、第一ブラケット5を介してサイドフレーム1と溶接固定されるとともに、第二ブラケット6を介してマウント4に締結固定される。
[1−2.バッテリートレイ]
バッテリートレイ3には、図3に示すように、平面部31,斜面部32,溝部33が設けられる。平面部31は、バッテリー2の底面をほぼ水平に支持する平面状の部位である。平面部31における車幅方向の両端部には、下方に向かって折り曲げられた一対のバッテリーフランジ部34が設けられる。バッテリーフランジ部34は、車両前後方向(長手方向)に亘って、平面部31における左右両端部のそれぞれに形成される。これにより、平面部31における車幅方向の剛性が高められる。また、平面部31はサイドフレーム1の上面16に沿ってほぼ平行に配置される。バッテリー2の受け皿21は、平面部31の上に取り付けられる。
一方、斜面部32は、平面部31よりも車両後方において、平面部31に対して傾斜した平面状の部位である。斜面部32の傾斜方向は、平面部31から離隔するに連れて、上方に向かうような傾斜方向である。つまり、斜面部32は、平面部31の後端側を上方に折り曲げて形成される。平面部31に対する斜面部32の傾斜角度は任意であり、例えば45°前後とされる。
溝部33は、平面部31と斜面部32との境界をなす溝状の部位である。本実施形態の溝部33は、縦断面において上方に向かって拡開した台形形状を有する。ここで、平面部31と溝部33とが車幅方向に亘って接合される箇所を第一接合辺と呼び、斜面部32と溝部33とが車幅方向に亘って接合される箇所を第二接合辺と呼ぶ。図4に示すように、溝部33を側面視で台形形状とすることで、第一接合辺と第二接合辺との間隔を伸縮させやすくなり、車両前後方向の荷重に対する振動吸収性が向上する。
また、溝部33の延在方向は車幅方向に設定され、サイドフレーム1の延在方向に対して溝部33がほぼ垂直な直線状となるように配置される。上面視において、溝部33よりも車両前方が平面部31であり、溝部33よりも車両後方が斜面部32である。これにより、車両前後方向の荷重に対し、バッテリートレイ3が溝部33を境として屈曲変形しやすい構造となる。
つまり、溝部33は、平面部31と斜面部32との間の相対的な回転移動を許容する機能を持つ。したがって、平面部31が溝部33を中心として斜面部32に対して回転移動することができ、又は、斜面部32が溝部33を中心として平面部31に対して回転移動することができる。これらの平面部31,斜面部32,溝部33は、一枚の板材を折り曲げ加工して形成される。
[1−3.第一ブラケット]
図3に示すように、バッテリートレイ3の平面部31における前端部は、車両前後方向に並置された一対の第一ブラケット5を介してサイドフレーム1に固定される。これらの一対の第一ブラケット5は、サイドフレーム1の延在方向に対して垂直な平面について、鏡像対称形状に形成される。また、各々の第一ブラケット5は、一枚の板材を折り曲げ加工して形成される。各々の第一ブラケット5には、立設部51,トレイ固定部52,フレーム上面固定部53,フレーム側面固定部54が設けられる。
立設部51は、平面部31とサイドフレーム1の上面16とに対してほぼ垂直に配置された平面状の部位であり、法線が車両前後方向を向いた姿勢で取り付けられる。また、トレイ固定部52は、立設部51の上端部をほぼ水平に屈曲して形成された部位であり、法線が上下方向を向いた姿勢で取り付けられる。このトレイ固定部52は、バッテリートレイ3の平面部31における裏面(下面側の表面)に面接触した状態で溶接固定される部位である。
フレーム上面固定部53は、サイドフレーム1の上面16に面接触した状態で溶接固定される部位であり、法線が上下方向を向いた姿勢で取り付けられる。また、フレーム側面固定部54は、サイドフレーム1における車両内側の側面17に面接触した状態で溶接固定される部位であり、法線が左右方向を向いた姿勢で取り付けられる。したがって、フレーム上面固定部53及びフレーム側面固定部54は、互いに垂直な姿勢となるように配置される。
立設部51の車幅方向の位置は、サイドフレーム1における車両内側の側面17よりもさらに車両内側にはみ出した位置に設定される。これにより、平面部31の裏面(下面側の表面)から下方に向かって立設部51を延ばしていくと、サイドフレーム1の上面16と当接する部位と当接しない部位とが設けられる。フレーム上面固定部53は、前者を水平方向に屈曲して形成され、フレーム側面固定部54は、後者を垂直方向に屈曲して形成される。このように、第一ブラケット5をサイドフレーム1の上面16と側面17とに固定することで、バッテリートレイ3の剛性や強度,取付安定性などが向上する。
[1−4.第二ブラケット]
図3に示すように、バッテリートレイ3の斜面部32は、第二ブラケット6を介してマウント4に固定される。第二ブラケット6は、側面視で溝型断面(コ字断面)のレール材を適宜の長さに切断したような形状を有する。第二ブラケット6のうち車幅方向外側の端部は、車両10のフェンダーパネル15に接続されて溶接固定される。この第二ブラケット6には、溝型断面の底面部分となるウェブ部61と、溝型断面の側壁部分となる一対のフランジ部62とが設けられる。これらのウェブ部61,フランジ部62は、一枚の板材を折り曲げ加工して形成される。
ウェブ部61は、斜面部32の裏面(下面側の表面)に面接触した状態で締結固定される平面状の部位である。また、フランジ部62は、ウェブ部61の前端辺及び後端辺から、ウェブ部61に対してほぼ垂直をなすように、下方に向かって延設された平面状の部位である。ウェブ部61の先端(溝型断面の上端)は、マウント4の外筒42に対して溶接固定される。
マウント4は、斜面部32の下方でサイドフレーム1に固定された円筒状の外筒42と、弾性部材43(防振ゴム,液体,防振金属)を介して外筒42の内側に内嵌された内筒41とを有する。内筒41,外筒42の軸心はほぼ一致するように形成され、その軸心が車幅方向に延在するように配置される。図3に示すマウント4は、外筒42が円筒の頂面及び底面を覆った形状となっている。
円筒状の外筒42のうち頂面及び底面に相当する面(図2中において、車幅方向の左右両端に位置する円盤状面)には、内筒41より直径が大きい穴が穿孔されており、内筒41はその穴の中に挿通されている。また、外筒42は、マウント固定ブラケット44を介してサイドフレーム1の上面16に締結固定される。マウント固定ブラケット44は、円筒状の外筒42の位置を固定する車止め形状に形成された固定具である。
第二ブラケット6は、斜面部32に対してボルト7及びナット8で締結固定される。すなわち、第二ブラケット6のウェブ部61には、ボルト7が挿通されるブラケット穴63(第一穴)が穿孔される。同様に、斜面部32にも、ボルト7が挿通される斜面穴34(第二穴)が穿孔される。斜面部32及びウェブ部61は、図4に示すように、ボルト7の頭部とナット8との間に挟み込まれた状態で締結固定される。
斜面穴34は、斜面部32の傾斜方向に沿った長穴として形成される。また、図3,図4に示すように、斜面穴34の内部におけるボルト7の位置は、第二ブラケット6の取り付けが完了した時点で、斜面穴34の上端部に設定される。これにより、サイドフレーム1から車両前後方向の荷重が作用したとしても、斜面部32をその傾斜方向(車両前後方向)に沿ってスライド移動させることが許容される。
ブラケット穴63は、二枚のフランジ部62からほぼ等距離となる位置(ウェブ部61の中央位置)に設けられる。また、図4に示すように、第二ブラケット6は、マウント4の内筒41の中心軸(外筒42の中心軸)に対して垂直な姿勢で、マウント4に固定される。すなわち、ボルト7の中心軸を延長した線が内筒41の中心軸を通るように、第二ブラケット6が取り付けられる。これにより、マウント4から第二ブラケット6へと振動が伝達されるときに、二つのフランジ部62に対してほぼ均等に振動が入力されるようになり、第二ブラケット6の固定状態が安定化する。
[2.作用]
[2−1.振動に対する作用]
図5(A)は、上記のバッテリー取付構造を示す模式図であり、図5(B)はその比較例(第二ブラケット6がマウント4に対して鉛直に固定されたもの)である。後者の構造では、マウント4の上下振動によって、ボルト7の締結部分に剥離方向への力が作用する。この力は、ウェブ部61及び斜面部32の板厚方向に作用することから、これらの母材寿命を短縮させうる。
一方、上記のバッテリー取付構造では、ボルト7がマウント4に対して斜めに配置されることから、マウント4の上下振動によって生じる力の一部が、ボルト7に対する剪断力として作用する。これにより、ウェブ部61及び斜面部32の板厚方向に作用する力の成分が減少し、これらの母材寿命が延長される。また、ボルト7の締結部分における変形や破断が生じにくくなることから、バッテリー2の取付状態がより安定化する。
また、後者の構造と比較して、上記のバッテリー取付構造では、平面部31からボルト7の締結部分までの鉛直方向寸法H1及び水平方向寸法L1が短縮される。つまり、後者の
構造における鉛直方向寸法H2及び水平方向寸法L2に対して、第一ブラケット5と第二ブラケット6との間のスパンが縦横方向の何れも短縮される(H1<H2,L1<L2)。そのため、バッテリートレイ3の剛性が比較的大きくなり、バッテリー2の振動が抑制される。また、第一ブラケット5及び第二ブラケット6を取り付けるためのスペースが小さくなることから、レイアウト性も向上する。
[2−2.変形に対する作用]
図5(C)は、サイドフレーム1に車両前後方向の荷重が作用した場合の変形状態を示す図である。上記のバッテリー取付構造では、バッテリートレイ3の平面部31と斜面部32との間に、溝部33が形成される。この溝部33は、第一ブラケット5に固定された平面部31と第二ブラケット6に固定された斜面部32とが相対的に回転移動することを許容するように作用する。例えば、車両前方から荷重が作用した場合には、溝部33を中心(支点)として平面部31が斜面部32に対して回転し、バッテリー2がマウント4よりも上方へと移動する。このように、バッテリートレイ3の変形モードをコントロールすることで、バッテリー2とマウント4との衝突,干渉などが回避され、バッテリー2の破損,液漏れが抑制される。
また、斜面部32と第二ブラケット6との接合箇所において、斜面穴34は、斜面部32の傾斜方向に沿った長穴として形成されている。これにより、斜面部32がボルト7に対して斜め上方に向かってスライドし、バッテリートレイ3の全体が車両後方及び上方に向かって移動する。このようなバッテリートレイ3の移動により、車両前後方向の変形代が確保され、例えば第一ブラケット5とバッテリートレイ3との固定状態が維持されやすくなる。したがって、バッテリー2の取付状態がより安定化する。
[3.効果]
(1)上記のバッテリー取付構造では、バッテリートレイ3が第一ブラケット5でサイドフレーム1に固定されるとともに、第二ブラケット6でマウント4に固定される。これにより、バッテリー2をトランスミッション12やマウント4に近接させて配置することができ、エンジンルーム内における空間利用効率を高めることができる。
また、第二ブラケット6をバッテリートレイ3の斜面部32に固定することで、マウント4からバッテリー2側へと入力されうる振動を抑制することができる。さらに、バッテリートレイ3に平面部31と斜面部32とを設けることで、斜面部32の振動を平面部31に伝達されにくくすることができる。したがって、省スペース化を図りつつ、バッテリー2の取付状態を安定させることができる。
(2)上記のバッテリー取付構造では、第二ブラケット6がマウント4に対して垂直な姿勢で固定される。すなわち、図4に示すように、ボルト7の中心軸を延長した線が内筒41の中心軸(外筒42の中心軸)を通るように、第二ブラケット6が取り付けられる。これにより、二つのフランジ部62に対してほぼ均等に振動を入力させることができ、マウント4の振動に対する第二ブラケット6の固定状態を安定的に維持させることができる。したがって、バッテリー2の取付状態を安定させることができる。
(3)上記のバッテリー取付構造では、第二ブラケット6における車幅方向外側の端部がフェンダーパネル15に接続されて溶接固定される。これにより、車幅方向の振動に対してバッテリー2の取付状態をさらに安定させることができる。特に、内筒41及び外筒42の軸心が車幅方向に延在するように配置されたマウント4においては、簡素な構成でバッテリー2の取付状態の安定化を図ることができる。
(4)上記のバッテリー取付構造では、バッテリートレイ3の平面部31と斜面部32との間に溝部33が設けられる。このような溝部33を設けることで、バッテリートレイ3が溝部33を境として屈曲変形しやすくなり、例えば斜面部32から平面部31側へと伝達される振動を吸収することができる。
また、溝部33を設けることで、第一ブラケット5に固定された平面部31と第二ブラケット6に固定された斜面部32との相対回転が許容される。したがって、図5(C)に示すように、車両前後方向の荷重が作用した場合に、溝部33を中心として、平面部31を斜面部32に対して回転移動させることができる。これにより、バッテリー2とマウント4との衝突,干渉を回避することができ、バッテリー2の破損,液漏れを抑制することができる。
(5)上記のバッテリー取付構造では、図4に示すように、溝部33の縦断面形状が上方に向かって拡開した台形形状に形成される。これにより、車両前後方向の荷重に対する溝部33の振動吸収性を向上させることができ、バッテリー2の取付状態の安定化を図ることができる。また、縦断面における屈曲点が四点設定されることから、平面部31と斜面部32とを相対的に回転しやすくすることができるというメリットもある。
(6)上記のバッテリー取付構造では、図3,図4に示すように、斜面穴34が斜面部32の傾斜方向に沿った長穴として形成される。これにより、車両前後方向の荷重に対して、斜面部32をその傾斜方向(車両前後方向)に沿ってスライド移動させることができる。これにより、バッテリートレイ3で車両前後方向の荷重による変位を吸収することができ、バッテリー2の取付状態の安定化を図ることができる。
[4.変形例]
上述の実施形態では、図2に示すように、バッテリー2の後方に配置されたマウント4を利用してバッテリートレイ3を固定する取付構造を例示したが、これらの配設位置はこれに限定されない。例えば、バッテリー2の前方に配置されたマウント4を利用して、バッテリートレイ3を固定してもよい。少なくとも、バッテリートレイ3の斜面部32の下方でサイドフレーム1に固定されたマウント4があれば、上述の実施形態と同様の取付構造を実現することが可能である。
斜面部32と第二ブラケット6との締結構造に関して、上述の実施形態では、斜面穴34を長穴として形成したものを示したが、これの代わりに、ウェブ部61のブラケット穴63を長穴として形成してもよい。この場合、ブラケット穴63の内部におけるボルト7の位置は、第二ブラケット6の取り付けが完了した時点で、ブラケット穴63の下端部に設定することが好ましい。これにより、上述の実施形態と同様に、斜面部32をその傾斜方向(車両前後方向)に沿ってスライド移動させることができる。
1 サイドフレーム(骨格部材)
2 バッテリー
3 バッテリートレイ
4 マウント
5 第一ブラケット
6 第二ブラケット
31 平面部
32 斜面部
33 溝部
34 斜面穴(第二穴)
41 内筒
42 外筒
43 弾性部材
61 ウェブ部
62 フランジ部
63 ブラケット穴(第一穴)

Claims (6)

  1. 車両の骨格部材の上方にバッテリーを取り付けるための取付構造において、
    前記バッテリーの底面を水平に支持する平面部と前記平面部から離隔するに連れて上方に向かって傾斜した形状の斜面部とを有するバッテリートレイと、
    前記斜面部の下方で前記骨格部材に固定された外筒と弾性部材を介して前記外筒に内嵌されて前記車両のパワープラントを弾性支持する内筒とを有するマウントと、
    前記平面部に対して垂直に配置され、前記骨格部材と前記平面部とを接続する第一ブラケットと、
    前記斜面部に対して垂直に配置され、前記外筒と前記斜面部とを接続する第二ブラケットと、
    を備えることを特徴とする、バッテリー取付構造。
  2. 前記第二ブラケットが、前記内筒の中心軸に対して垂直な姿勢で前記マウントに固定される
    ことを特徴とする、請求項1記載のバッテリー取付構造。
  3. 前記第二ブラケットが、前記車両のフェンダーパネルに固定される
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載のバッテリー取付構造。
  4. 前記バッテリートレイが、前記平面部と前記斜面部との境界をなす溝部を有する
    ことを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載のバッテリー取付構造。
  5. 前記溝部が、縦断面において上方に向かって拡開した台形形状を有する
    ことを特徴とする、請求項4記載のバッテリー取付構造。
  6. 前記第二ブラケット及び前記斜面部を締結固定する締結具と、
    前記第二ブラケット及び前記斜面部の何れか一方に穿孔され、前記締結具が挿通される第一穴と、
    前記第二ブラケット及び前記斜面部の何れか他方に穿孔され、前記斜面部の傾斜方向に沿った長穴として形成されて前記締結具が挿通される第二穴と、を備える
    ことを特徴とする、請求項1〜5の何れか1項に記載のバッテリー取付構造。
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