JP2018096408A - 半割軸受 - Google Patents

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Hiroki Takata
裕紀 高田
悠一朗 梶木
Yuichiro Kajiki
悠一朗 梶木
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Abstract

【課題】内周面側に溝を備える半割軸受において、負荷容量の低下を抑える。【解決手段】半割軸受10は、内周面の周方向に沿った溝111と溝112を内周面12側に備える。溝111の周方向の端のうち、軸の回転方向上流側の位置は、合せ面16の内周面側の端と外周面の原点A1とを結ぶ仮想線L1と、軸の回転方向上流側の端の位置P2と外周面の原点A1とを結ぶ仮想線L2とのなす偏角θ1としたとき、偏角θ1が90°≦θ1≦105°の範囲内となる位置となっている。また、溝112の周方向の端のうち、軸の回転方向上流側の端の位置は、合せ面16の内周面側の端と内周面の原点A1とを結ぶ仮想線L1と、軸の回転方向上流側の端の位置P3と外周面の原点A1とを結ぶ仮想線L3とのなす偏角θ2としたとき、偏角θ2が90°≦θ2≦105°の範囲内となる位置となっている。【選択図】図1

Description

本発明は、半割軸受からの潤滑油の漏れ量を抑制する技術に関する。
内燃機関では、クランク軸(主軸)やコネクティングロッド軸などを回転可能に支持するために、一対の半円筒形の軸受(半割軸受という)を突き合せたすべり軸受が用いられている。この軸受においては、潤滑油が軸と軸受の間に供給され、軸の回転に伴って油膜が形成されて軸が軸受から離れ、軸が油膜で支持されて回転する。
軸受からは潤滑油が漏れるが、潤滑油の漏れを抑制するために様々な発明がされている。例えば、特許文献1には、下側の半割軸受であって、軸方向の端部において、内周面の周方向に沿った溝を軸の回転方向下流側に形成した半割軸受が開示されている。
特開2015−94428号公報
特許文献1には、内周面側において、周方向の中央の位置から軸の回転方向下流側に溝を有する半割軸受が開示されているが、負荷容量の低下を抑えるために、溝の端の位置について改善の余地があった。
本発明は、内周面側に溝を備える半割軸受において、負荷容量の低下を抑えることを目的とする。
本発明は、半円筒形状であって軸が摺動する内周面を有する半割軸受であって、前記内周面側において前記内周面の周方向に沿った溝を備え、前記軸の回転方向下流側にある合せ面の前記内周面側の端と外周面の中心軸とを結ぶ線と、前記溝の前記周方向の端であって前記軸の回転方向上流側の端と前記中心軸とを結ぶ線とのなす角度θが90°≦θ≦105°の範囲内である半割軸受を提供する。
また、本発明においては、2つの前記溝を備える構成であってもよい。
また、本発明においては、前記内周面側に形成されたクラッシリリーフを備え、前記溝は、前記クラッシリリーフから離れた位置であって、前記内周面の軸方向の中央位置より縁側に形成され、前記溝の前記軸方向の縁側に隣接して前記溝よりも浅い凹部が形成されている構成であってもよい。
また、本発明においては、前記凹部は当該半割軸受の前記軸方向の端面に開口している構成であってもよい。
また、本発明においては、前記内周面にオーバレイ層が形成されている構成であってもよい。
また、本発明においては、前記内周面の軸方向の中央位置から縁までの中間位置よりさらに縁側に前記溝がある構成であってもよい。
本発明によれば、内周面側に溝を備える半割軸受において、負荷容量の低下を抑えることができる。
本発明の一実施形態に係る半割軸受10の平面図。 図1のA−A線断面図。 図1のB−B線断面図。 図2のC−C線断面図。 半割軸受20を半割軸受10側から見た図。 偏角θと最小油膜厚さの関係の解析結果を示した図。
[実施例]
以下、本発明の一実施形態に係る半割軸受10について図を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る半割軸受10の平面図であり、図2は、図1のA−A線断面図である。また、図3は、図1のB−B線断面図である。図面においては、半割軸受10の外周面の中心(中心軸)を原点とし、半割軸受10の合せ面の内周面側の端と原点とを結ぶ線を始線とし、すべり軸受が支持する軸の中心軸(内周面の軸方向)の方向をz軸とする極座標を用いて説明する。なお、座標系において、図2の紙面手前側から奥側に向かい、z成分が増加する方向を+z方向とし、反対にz成分が減少する方向を−z方向と定義する。
半割軸受10は、半円筒形状に成形されており、対となる後述する上側の半割軸受20と突き合せて円筒状のすべり軸受を形成し、軸を回転可能に支持する。つまり、半割軸受10は、すべり軸受の下側となる半割軸受である。半割軸受10は、本発明に係る半割軸受の一例である。なお、半割軸受10に支持される軸は、z軸方向に沿って支持され、図2においては時計方向に回転する。本実施形態においては、支持される軸の径は、例えばφ30〜150mmであり、すべり軸受は、支持する軸の径に合わせた内径を有する。
半割軸受10は、半円筒形状の外面となる外周面11と、軸を支持する内周面12を有する。半割軸受10は、外周面11側から内周面12側に向かって裏金、ライニング層およびオーバレイ層の3層構造となっている。裏金は、ライニング層の機械的強度を補強するための層である。裏金は、例えば、鋼で形成される。
本実施形態においては、半割軸受10の肉厚は均一ではなく、図1の左右方向の中心部ほど厚く、中心部から端部(合せ面)に向かうにつれ薄くなっている。これは、内径仕上円(内周面12の描く円)の中心が、外径円(外周面11が描く円)の中心から外側に偏心している(ずれている)ためである。この偏心により、いわゆるオイルリリーフが形成される。オイルリリーフとは、内径仕上円と、原点を外径円と同じとして外径円より半径が短い円である内径基準円との隙間をいう。オイルリリーフの深さ(量)は、合せ面から所定の高さ(例えば6〜13mm)を基準として測定され、例えば、0.005〜0.025mmである。オイルリリーフは、合せ面付近のオイルクリアランスを拡大し、くさび膜圧力の形成を助ける。また、さらに、オイルリリーフは、油膜の形成を助け、油量を増加させ軸受を冷却させる。
ライニング層は、軸受としての特性、例えば、摩擦特性、耐焼付性、耐摩耗性、なじみ性、異物埋収性(異物ロバスト性)、および耐腐食性等の特性を与えるための層である。ライニング層は、軸受合金で形成されている。ライニング層は、軸との凝着を防ぐため、軸と同じ材料系は避け、軸とは別の材料系が用いられる。例えば、鋼で形成された軸の軸受として半割軸受10が用いられる場合、アルミニウム合金が軸受合金として用いられる。なおアルミニウム合金以外にも、銅合金など、アルミニウム以外の金属をベースにした合金が用いられてもよい。
オーバレイ層は、軸を支持する内周面を形成し、ライニング層の摩擦係数、なじみ性、耐腐食性、および異物埋収性(異物ロバスト性)等の特性を改善するための層である。オーバレイ層は、例えば、少なくともバインダー樹脂を含む。バインダー樹脂としては、例えば熱硬化性樹脂が用いられる。具体的には、バインダー樹脂は、ポリアミドイミド(PAI)樹脂、ポリイミド(PI)樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリエーテルケーテルケトン樹脂、およびポリフェニレンサルファイド樹脂のうち少なくとも一種を含む。オーバレイ層は、さらに固体潤滑材を含んでもよい。固体潤滑材は、摩擦特性を改善するために添加される。固体潤滑剤は、例えば、MoS2、WS2、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、グラファイト、h−BN、およびSB23のうち少なくとも一種を含む。例えばMoS2は、良好な潤滑性を与える。また、PTFEは分子間凝集力が小さいので、摩擦係数を低減する効果がある。さらに、グラファイトは濡れ性を向上させ、初期なじみ性を向上させる。初期なじみ性とは、摺動開始後に相手材と摺接する際、摺動面が摩耗して平滑になり、摺動性を向上させる性質である。初期なじみ性の発現により摺動性が向上すると、摺動層全体としての摩耗量が低減される。なお、本実施形態においては、半割軸受10は、オーバレイ層を備える構成であるが、オーバレイ層を備えず裏金とライニング層の2層構造であってもよい。
半割軸受10は、クラッシリリーフ13、クラッシリリーフ14、合せ面15、合せ面16、溝111、溝112、凹部113および凹部114を有する。合せ面15は、上側の半割軸受に突き合される面であって、半割軸受10が支持する軸の回転方向上流側の合せ面であり、合せ面16は、上側の半割軸受に突き合される面であって、半割軸受10が支持する軸の回転方向下流側の合せ面である。クラッシリリーフ13は、合せ面15に接し、軸の回転方向上流側のクラッシリリーフであり、クラッシリリーフ14は、合せ面16に接し、軸の回転方向下流側のクラッシリリーフである。クラッシリリーフとは、半割軸受10の内面側において、合せ面に接して半割軸受10のz軸方向の幅全体に設けた、幅の広い逃がしである。クラッシリリーフは、軸受をハウジングに組み付け、合せ面近傍の内周面12の軸側への倒れ込みが発生したときに、軸との接触を防ぐためのものである。また、クラッシリリーフは、潤滑作用を果たした潤滑油を合せ面近傍において排出して軸受を冷却する効果や、内周面12側に侵入した異物を排出する効果を奏する。
溝111と溝112は、内周面12側に設けられた溝である。本実施形態においては、内周面12側に設けられる溝は、溝111と溝112の2つのみとなっている。溝111と溝112は、内周面12の周方向に沿った溝であり、軸の回転に伴って軸の回転方向への流れる潤滑油を、軸の回転方向とは逆方向へ戻す機能を有する。溝111は、半割軸受10のz軸方向の中央部より−z方向側に形成されており、溝112は、半割軸受10のz軸方向の中央部より+z方向側に形成されている。具体的には、溝111は、z軸方向においては、z軸方向の中央位置から−z方向側の縁までの中間位置よりさらに−z方向側にあり、溝112は、z軸方向の中央位置から+z方向側の縁までの中間位置よりさらに+z方向側にある。
凹部113と凹部114は、内周面12から窪んだ部分である。溝111より−z方向の縁側は、切削加工によって径方向の厚みが薄くなっており、内周面12から窪んだ凹部113が形成されている。また、溝112より+z方向の縁側は、切削加工によって径方向の厚みが薄くなっており、内周面12から窪んだ凹部114が形成されている。
溝111と凹部113は、例えば、段差のあるカッターで内周面12側を切削加工することにより形成され、溝112と凹部114も、同様に段差のあるカッターで内周面12側を切削加工することにより形成される。溝111の底の平坦部分の深さは、周方向に均一となっており、溝112の底の平坦部分の深さも、周方向に均一となっている。また、凹部113の平坦部分の深さは、周方向に均一となっており、凹部114の底の平坦部分の深さも、周方向に均一となっている。なお、半割軸受10は、内周面側を切削加工して溝111、溝112、凹部113および凹部114を形成した後、例えば、内周面12側にパッド印刷によりオーバレイ層を形成する。これにより、溝111、溝112、凹部113および凹部114の部分にはオーバレイ層がなく、ライニング層が露出している。本実施形態においては、溝と凹部の深さは、周方向に均一となっているが、均一ではない構成であってもよい。
次に、内周面12の周方向で見たときの溝111の位置について見ると、図2に示したように、溝111の周方向の端のうち、軸の回転方向下流側の端(クラッシリリーフ14側の端)の位置は、クラッシリリーフ14に係らないようにクラッシリリーフ14から離れている。具体的には、クラッシリリーフ14から溝111のクラッシリリーフ14側の端までの距離は、溝111の周方向の長さより短くなっている。また、溝111の周方向の端のうち、軸の回転方向上流側の端(クラッシリリーフ13側の端)の位置は、合せ面16の内周面側の端と外周面11の原点A1とを結ぶ仮想線L1を極座標の始線としたとき、原点A1から偏角θ1で引いた線L2と内周面12が交わる位置(点P2の位置)となっている。なお、本実施形態においては、偏角θ1は100°となっている。つまり、仮想線L1と仮想線L2のなす角度θ1が100°となっている。
また、内周面12の周方向で見たときの溝112の位置について見ると、図3に示したように、溝112の周方向の端のうち、軸の回転方向下流側の端(クラッシリリーフ14側の端)の位置は、クラッシリリーフ14に係らないようにクラッシリリーフ14から離れている。具体的には、クラッシリリーフ14から溝112のクラッシリリーフ14側の端までの距離は、溝112の周方向の長さより短くなっている。また、溝112の周方向の端のうち、軸の回転方向上流側の端(クラッシリリーフ13側の端)の位置は、合せ面16の内周面側の端と外周面11の原点A1とを結ぶ仮想線L1を極座標の始線としたとき、原点A1から偏角θ2で引いた仮想線L3と内周面12が交わる位置(点P3の位置)となっている。なお、本実施形態においては、偏角θ2は100°となっている。つまり、仮想線L1と仮想線L3のなす角度θ2が100°となっている。
図4は、図2のC−C線断面図である。なお、図4においては、図面が煩雑になるのを防ぐため、裏金、ライニング層およびオーバレイ層を区別した図示を省略している。図4に示したように、溝111の底から溝111より−z方向の縁側にある凹部113の底までの高さh1は、溝111の底から溝111より中央側にある内周面12までの高さh2より低くなっている。また、図に示したように、溝112の底から溝112より+z方向の縁側にある凹部114の底までの高さh3は、溝112の底から溝112より中央側にある内周面12までの高さh2より低くなっている。なお、本実施形態においては、高さh1=高さh3となっている。
本実施形態においては、凹部113および凹部114は半割軸受の軸方向側面に開口している。これによって半割軸受の内周面から漏れるあるいは漏れようとする潤滑油を再び半割軸受に吸い戻す効果を高めることができる。
また、本実施形態においては、溝111のz軸方向の幅w1は、凹部113のz軸方向の幅w3と同じとなっており、溝112のz軸方向の幅は、凹部114のz軸方向の幅w3と同じとなっていて、幅w1=幅w2となっている。なお、幅w1は、幅w3の2倍以下であるのが好ましく、幅w2は、幅w4の2倍以下であるのが好ましい。
本実施形態においては、幅w1と幅w2は、1mmとなっている。また、本実施形態においては、高さh1と高さh3は1mmとなっており、高さh2は、1.5mmとなっている。なお、幅w1、幅w2および高さh1〜高さh3は、上述した寸法に限定されるものではなく、他の寸法であってもよい。例えば、幅w1および幅w2は、1mm未満であってもよく、また、1mmを超える幅であってもよい。また、高さh1と高さh3は、1mm未満であってもよく、また、1mmを超える値であってもよい。また、高さh2は、1.5mm未満であってもよく、また、1.5mmを超える値であってもよい。
図5は、半割軸受10と対となる上側の半割軸受20を半割軸受10側から見た図である。半割軸受20も、半割軸受10と同様に肉厚は均一ではなく、中心部ほど厚く、中心部から端部(合せ面)に向かうにつれ薄くなっており、オイルリリーフが形成されている。
半割軸受20は、クラッシリリーフ23、クラッシリリーフ24、合せ面25、合せ面26、孔27および溝211を有する。孔27は、半割軸受20の外周面から内周面まで貫通した孔である。半割軸受20の外周面に供給される潤滑油は、孔27を介して内周面22側へ供給される。合せ面15は、合せ面15に突き合される面であり、合せ面26は、合せ面16に突き合される面である。クラッシリリーフ13は、合せ面25に接したクラッシリリーフであり、クラッシリリーフ24は、合せ面16に接したクラッシリリーフである。
溝211は、合せ面25から合せ面26まで半割軸受20の周方向の全長に渡って形成されている。溝211の幅(合せ面に垂直な方向から半割軸受20を見たときの溝の軸方向の長さ。以下「溝幅」という)は均一ではなく、クラッシリリーフ内では相対的に細く(狭く)、クラッシリリーフ以外の部分では相対的に太く(広く)なっている。以下、溝211のうち相対的に太い部分を太溝2111といい、相対的に細い部分を細溝2112という。太溝2111および細溝2112は、いずれも溝111より太く(広く)、且つ溝112より太い(広い)構成となっている。太溝2111から細溝2112に至る溝幅は連続的に(すなわち徐々に)変化するのではなく、急激に狭くなっている。なお、太溝2111の溝幅は、細溝2112との境界部近傍を除けば均一であり、細溝2112の溝幅は均一である。なお、溝幅が均一であるとは、溝幅のばらつきが一定範囲内、例えば溝幅の1/10以下、好ましくは1/100以下であることをいう。
また、溝211の深さも均一ではなく、クラッシリリーフ内では相対的に浅く、クラッシリリーフ以外の部分は相対的に深い。すなわち、太溝2111は相対的に深く、細溝2112は相対的に浅い。太溝2111から細溝2112に至る溝の深さは連続的に(すなわち徐々に)変化するのではなく、急激に浅くなっている。なお、太溝2111の深さは均一であり、細溝2112の深さは均一である。なお、深さが均一であるとは、深さのばらつきが一定範囲内、例えば溝の深さの1/10以下、好ましくは1/100以下であることをいう。ただし、厳密には、半割軸受20の溝の底から外周面までの厚さが均一となるように製造される場合があり、この場合、オイルリリーフおよびクラッシリリーフに相当する分、溝の深さは変動する。
例えば、太溝2111の溝幅は、2〜5mmであり、太溝2111の深さは、溝幅より小さく、例えば、0.5〜1.5mmである。細溝2112の溝幅は太溝の溝幅よりも狭く、かつ細溝2112の深さは太溝の深さよりも浅い。
このように、クラッシリリーフ以外の部分における溝211が相対的に太く、深くなっていることにより、溝211の体積を十分に確保すること、すなわち摺動面に供給される潤滑油の量を十分に確保することができる。その上で、クラッシリリーフ内の部分における溝が相対的に細く、浅くなっていることにより、溝の幅および深さが均一な場合と比較して合せ面25および合せ面26からの漏れ油量を低減することができる。
図6は、半割軸受10をエンジンのクランクシャフトを支える軸受として用い、エンジンに供給した燃料を点火してエンジンを回転させたときの、半割軸受10側の潤滑油の最小油膜厚さと偏角θ(軸の回転方向上流側の端の位置)との関係の解析結果を示したグラフである。
図6に係る解析においては、偏角θ1=偏角θ2としている。また、図6に示したグラフの解析条件については、直列4気筒のガソリンエンジンの3番ジャーナルについて、軸受の直径が48mm、軸受の幅が17.1mm、軸受クリアランスが28μm、エンジンの回転数が2000rpmおよび潤滑油粘度79cPとしている。
図6に示されているように、偏角θ1と偏角θ2が105°を超えると、すべり軸受において下側となる半割軸受10側での最小油膜厚さは、偏角θ1と偏角θ2が105°以下の場合と比較すると著しく薄くなる。このため、偏角θ1と偏角θ2は、105°以下であるのが好ましい。なお、軸と半割軸受10の間にある潤滑油に負圧がかかると、潤滑油が気化して気泡が発生する。この気泡に圧力がかかることにより気泡が割れると、半割軸受10に負荷がかかる。しかしながら、溝111と溝112があると、半割軸受10から流出した潤滑油が再び吸い戻され、気泡の発生する場所に流れるため、気泡が発生しにくくなる。溝111と溝112は、周方向の長さが長い方が潤滑油を吸い戻す領域が広くなるため、θ1とθ2を大きくするほうが好ましい。このため、偏角θ1と偏角θ2は、90°≦θ1(θ2)≦105°であるのが好ましい。
本実施形態においては、偏角θ1と偏角θ2を100°としており、105°を超える場合より溝の長さが短くなるため、図6に示されているように、最小油膜厚さが小さくなりすぎることがなく、負荷容量の低下を抑えることができる。
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、他の様々な形態で実施可能である。例えば、上述の実施形態を以下のように変形して本発明を実施してもよい。なお、上述した実施形態および以下の変形例は、各々を組み合わせてもよい。
溝111および溝112については、クラッシリリーフ14側の端の位置(軸の回転方向下流側の端の位置)は、図示した位置に限定されるものではなく、クラッシリリーフ14に係らない位置であれば、他の位置であってもよい。また、溝111および溝112については、軸の回転方向下流側の端の位置は、半割軸受10がクラッシリリーフを備えていない構成にあっては、合せ面16にかからない構成であるのが好ましい。
上述した実施形態においては、偏角θ1と偏角θ2は100°となっているが、偏角θ1と偏角θ2は100°に限定されるものではなく他の角度であってもよい。潤滑油の油膜厚さが最少となる位置を避けつつ、偏角θ1と偏角θ2は、90°≦θ1(θ2)≦105°の範囲内であるのが好ましい。
上述した実施形態においては、半割軸受10は、溝111と溝112を備える構成であるが、溝111と溝112のいずれか一方を備えていない構成であってもよい。
上述した実施形態においては、半割軸受10は、凹部113と凹部114を備えているが、半割軸受10は、凹部113および凹部114を備えていない構成であってもよい。
本発明においては、溝111、溝112、凹部113および凹部114の部分にも、上述したオーバレイ層を備える構成であってもよい。また、凹部113および凹部114の部分には上述のオーバレイ層を備えるが、溝111および溝112の底の部分にはオーバレイ層を備えない構成であってもよい。
上述した実施形態においては、溝111は、z軸方向においては、z軸方向の中央位置から−z方向側の縁までの中間位置よりさらに−z方向側にあり、溝112は、z軸方向においては、z軸方向の中央位置から+z方向側の縁までの中間位置よりさらに+z方向側にあるが、溝111と溝112のz軸方向の位置は、実施形態の位置に限定されるものではなく他の位置であってもよい。例えば、溝111は、z軸方向においては、z軸方向の中央位置から−z方向側の縁までの中間位置より+z方向側にあり、溝112は、z軸方向においては、z軸方向の中央位置から+z方向側の縁までの中間位置より−z方向側にある構成であってもよい。
上述した実施形態においては、内周面12から溝111の底までの深さと、内周面12から溝112の底までの深さは同じとなっているが、それぞれ異なる深さであってもよい。
上述した実施形態においては、図4に示したように溝111および溝112の底は平坦となっているが、溝111および溝112の底は平坦な構成に限定されるものではない。例えば、溝111および溝112の底は、半円形状であってもよく、また、溝111および溝112の底は、z軸方向の中央側と縁側にRをつけたものであってもよい。
10…半割軸受
11…外周面
12…内周面
13…クラッシリリーフ
14…クラッシリリーフ
15…合せ面
16…合せ面
111…溝
112…溝
113…凹部
114…凹部
20…半割軸受
22…内周面
23…クラッシリリーフ
24…クラッシリリーフ
25…合せ面
26…合せ面
27…孔
211…溝
2111…太溝
2112…細溝

Claims (6)

  1. 半円筒形状であって軸が摺動する内周面を有する半割軸受であって、
    前記内周面側において前記内周面の周方向に沿った溝を備え、
    前記軸の回転方向下流側にある合せ面の前記内周面側の端と外周面の中心軸とを結ぶ線と、前記溝の前記周方向の端であって前記軸の回転方向上流側の端と前記中心軸とを結ぶ線とのなす角度θが90°≦θ≦105°の範囲内である
    半割軸受。
  2. 2つの前記溝を備える
    請求項1に記載の半割軸受。
  3. 前記内周面側に形成されたクラッシリリーフを備え、
    前記溝は、前記クラッシリリーフから離れた位置であって、前記内周面の軸方向の中央位置より縁側に形成され、
    前記溝の前記軸方向の縁側に隣接して前記溝よりも浅い凹部が形成されている
    請求項1または請求項2に記載の半割軸受。
  4. 前記凹部は当該半割軸受の前記軸方向の端面に開口している
    請求項3に記載の半割軸受。
  5. 前記内周面にオーバレイ層が形成されている
    請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の半割軸受。
  6. 前記内周面の軸方向の中央位置から縁までの中間位置よりさらに縁側に前記溝がある
    請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の半割軸受。
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