JP2018095952A - 析出硬化型高Ni耐熱合金 - Google Patents

析出硬化型高Ni耐熱合金 Download PDF

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Abstract

【課題】 Al,Ti,Nbの各金属間化合物粒子のうちの1以上をNi母相中に分散析出させて高温機械強度を高めるとともに、ソーキング熱処理によることなく高い被削性をとした析出硬化型高Ni耐熱合金の提供。【解決手段】 質量%で、Cr:14〜25%、Mo:15%以下、Co:15%以下、Cu:5%以下、Al及びTiをそれぞれ4%以下、Nbを6%以下で、且つ、Al+Ti+Nbを1.0%以上とし、少なくともC及びNを含む不可避的不純物及び残部Niとした成分組成を有し、C:0.01%以下とするとともに、炭窒化物として固定されているNについて、ASTM−E45に準拠した評価手法により抽出される介在物から決定されるミシュランポイントで100以下とすることにより、Al,Ti,Nbの各金属間化合物粒子のうちの1以上をNi母相中に分散析出させて高温機械強度を高めた高Ni耐熱合金。【選択図】 図8

Description

本発明は、Al,Ti,Nbの各金属間化合物粒子のうちの1以上をNi母相中に分散析出させて高温機械強度を高めた析出硬化型高Ni耐熱合金に関し、特に、高い機械強度を有しながら被削性にも優れた析出硬化型高Ni耐熱合金に関する。
自動車のエンジンバルブや火力発電用タービンホイール等の高温機械強度が要求される耐熱部品の合金素材として、Ni母相中に金属間化合物を微細に析出させた析出硬化型高Ni耐熱合金が知られている。かかる高Ni耐熱合金は、Niとの間で金属間化合物を形成するAl、Ti、Nbといった析出物形成元素を成分組成中に含んでいるが、これら元素はCとの結合力が強く炭化物を形成し易い。故に、Cを含む高Ni耐熱合金では、金属間化合物による優れた高温機械強度を得られる一方で、析出した炭化物による切削加工性(被削性)の低下が問題となる。
こうした高Ni耐熱合金の被削性を改善するために、真空溶解炉や再溶解炉等を用いて、炭素や析出物形成元素をはじめとする合金成分組成の厳密な管理や調整が行われている。また、析出物の析出状態を制御する時効熱処理の制御も提案されている。
例えば、特許文献1では、Crを14〜25%程度含む高Ni耐熱合金であって、Al、Ti、Nbを含む析出硬化型の熱間金型用Ni基耐熱合金において、Cの含有量を質量%で0.03%以下に制御し炭化物の析出を抑制することで被削性を改善できることを開示している。ここでは、高Ni耐熱合金のうち、γ相に加えてγ′相やγ”相と称される金属間化合物を析出させる成分組成の合金における被削性の悪さについて述べている。一般に、このような被削性の低い原因は、強化相である金属間化合物からなる微細粒の硬さにあるとされているが、合金の鋳造時の凝固過程で析出する1次炭化物による影響も大きいことを述べるとともに、かかる1次炭化物の析出を抑制すべくC量を制御するとしている。
また、特許文献2では、特許文献1と同様にCrを14〜25%程度含む高Ni耐熱合金において、析出した微細な1次炭化物をソーキング熱処理によってマトリックスに固溶させて被削性を改善する方法を開示している。ソーキング熱処理は、例えば、1100〜1300℃の合金の融点に対して比較的高い温度域で10〜40時間の長時間保持する熱処理であり、これにより、合金の清浄度の指標であるミシュランポイントを100以下まで低下させ得ることを述べている。
特開2009−167499号公報 特開2009−167500号公報
上記したように、ソーキング熱処理では合金をその融点に対して比較的高い温度域に長時間曝すことになるため、合金によっては機械強度の低下が生じてしまうこともある。また、合金中の炭化物によってはソーキング熱処理によっても十分に母相に固溶させることができず、被削性の改善を与えるに至らない場合も見受けられた。
本発明は、以上のような状況に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、Al,Ti,Nbの各金属間化合物粒子のうちの1以上をNi母相中に分散析出させて高温機械強度を高めた高Ni耐熱合金であって、ソーキング熱処理によることなく高い被削性を得られる析出硬化型高Ni耐熱合金を提供することにある。
本発明者は、Al,Ti,Nbの各金属間化合物粒子のうちの1以上をNi母相中に分散析出させて高温機械強度を高めた特定の成分組成を有するような析出硬化型高Ni耐熱合金において、炭化物以上に窒化物の影響が被削性に大きな影響を与えることを見いだした。不可避的不純物としての炭素量を低減するには限界があるところ、窒化物及び/又は炭窒化物(以下においては、単に、「炭窒化物」と称する。)を低減できる合金製造方法を開発するとともに、新たな被削性に優れた析出硬化型高Ni耐熱合金を得るに至ったものである。
すなわち、本発明による高Ni耐熱合金は、質量%で、Cr:14〜25%、Mo:15%以下、Co:15%以下、Cu:5%以下、Al及びTiをそれぞれ4%以下、Nbを6%以下で、且つ、Al+Ti+Nbを1.0%以上とし、少なくともC及びNを含む不可避的不純物及び残部Niとした成分組成を有し、C:0.01%以下とするとともに、炭窒化物として固定されているNについて、ASTM−E45に準拠した評価手法により抽出される介在物から決定されるミシュランポイントで100とする量以下であることを特徴とする。
かかる発明によれば、生成した炭窒化物を母相に固溶させようとするのではなく、微細な炭窒化物自体の生成を抑制するものであり、粒界の融解や結晶粒の粗大化等で機械強度を損ねる恐れのある高温でのソーキング熱処理を経る必要がなく、高い被削性を得られるのである。
上記した発明において、Fe:15〜30%を更に含むことを特徴としてもよい。かかる発明によれば、Niの一部をより安価なFeに置き換えて合金コストに優れるとともに高い被削性の高Ni耐熱合金を得られるのである。
上記した発明において、前記成分組成において、ミシュランポイントをC+4.5Nに一次比例させるものであることを特徴としてもよい。また、N:0.0050%以下であることを特徴としてもよい。かかる発明によれば、N量の低減で効率よく、高い被削性を得られるのである。
上記した発明において、P:0.005〜0.010%を更に含むことを特徴としてもよい。かかる発明によれば、高温機械強度のうち、特に耐クリープ特性を向上させ得る。
本発明による高Ni耐熱合金の成分組成の例の一覧である。 本発明による高Ni耐熱合金の製造方法の工程を示すフロー図である。 ショットブラスト加工を示す斜視図である。 溶製工程の一例を示す概要図である。 C及びNの含有量並びに高Ni耐熱合金の洗浄度の測定結果を示す表である(実施例1)。 C及びNの含有量並びに高Ni耐熱合金の洗浄度の測定結果を示す表である(実施例2、比較例1)。 C及びNの合計含有量の異なる合金1の断面を示す写真である。 本発明による高Ni耐熱合金におけるC及びNの合計含有量と洗浄度との関係を示すグラフである。 Pの含有量とクリープ特性との関係を示すグラフである。 旋削試験後の工具先端の写真である。 本製造プロセスを適用し得る合金例についての成分組成一覧である。
本発明による1つの実施例としての高Ni耐熱合金について、図1乃至図11を用いて説明する。
ここで対象とする高Ni耐熱合金は、後述するように、Niの母相であるγ相にγ′相やγ”相と称される微細な金属間化合物を分散析出させた析出硬化型合金であって、Al、Ti、Nbの析出物形成元素を含む析出硬化型の高Ni耐熱合金である。
つまり、図1に示すように、高Ni耐熱合金は、Niとの間で金属間化合物を析出させるAl、Ti、Nbのいずれか1又は複数の添加を必須とし、その他にFe、Cr、Mo、Cu、Co等を所定の範囲で添加したNiを主たる成分とする合金である。ここで、「高Ni耐熱合金」とは、Niを質量%で50%以上含む合金(図1の実施例1を参照)だけでなく、Niを概ね30質量%以上50%未満だけ含む合金(図1の実施例2を参照)の両方を意味するものとする。
図1の合金1乃至合金4に示すように、実施例1及び実施例2の高Ni耐熱合金は、質量%で、Cr:14〜25%、Mo:15%以下、Co:15%以下、Cu:5%以下、Al及びTiをそれぞれ4%以下、Nbを6%以下で、且つ、Al+Ti+Nbを1.0%以上とし、残部Niとした成分組成を有する。ここで、少なくともC及びNを含む不可避的不純物を含み、この不可避的不純物のCを0.01%以下とするとともに、炭窒化物として固定されているNについて、後述するミシュランポイントで100とする量以下とすることにより、Al,Ti,Nbの各金属間化合物粒子のうちの1以上をNi母相中に分散析出させて高温機械強度を高めたものである。このとき、例えば、図1の合金1や合金4に示すように、15〜30%のFeをさらに含んでもよい。
次に、上記した高Ni耐熱合金において、各添加元素の成分範囲を限定した理由を以下に簡単に述べる。
Al及びTiは、Niとの金属間化合物であるγ’相を生成し母相γ中に微細に分散析出して高温強度を高める。また、Nbも、Niとの金属間化合物であるγ”相を生成し母相γ中に微細に分散析出して高温強度を高める。一方、Al、Ti、Nbは、炭化物や窒化物の生成能が高く、特に、溶製後に形成される非常に微細な炭窒化物は、高温強度にはそれほど大きな影響を与えないものの、切削加工時にバイト刃を急速に摩耗させて被削性を低下させる原因となる。これらを考慮して、質量%で、Al及びTiはそれぞれ4%以下とし、Nbを6%以下とするとともに、Al+Ti+Nbは1.0%以上の範囲と規定される。
Crは、耐酸化性、耐食性、高温強度を高めるが、一方で、過剰に含有させると、合金中のNiの含有量を相対的に低下させ、高温強度が低下する。これらを考慮して、Crは、質量%で、14〜25%の範囲内とされる。
Moは、マトリクスに固溶してマトリクスを強化する。これらを考慮して、Moは、質量%で、15%以下の範囲内、好ましくは0.1〜10%の範囲内とされる。
Cuは、塩化物イオンへの耐食性を高めるが、含有量が多過ぎると高温強度に影響を与える。これらを考慮して、Cuを追加する場合には、質量%で、5%以下の範囲内とされる。
Coは、マトリクスに固溶してマトリクスを強化する。また、NiとAl、Ti、Nbとの金属間化合物の析出量を高め、その結果、合金の高温強度を高める。これらを考慮して、Coを追加する場合には、質量%で、15%以下の範囲内とされる。
Feは、γ’相のNiを置換する。そのため、Ni量を低減させ得て、合金のコストを低廉化し得る。一方、過剰に含有させるとNi量を少なくして所要の高温強度を得ることができなくなってしまう。これらを考慮して、Feを追加する場合には、質量%で、15〜30%の範囲内とされる。
図2乃至図4に沿って、上記した高Ni耐熱合金の製造プロセスの1つの実施例を示す。
溶製工程S100は、図1に示したような成分組成を有する各種高Ni耐熱合金を不可避的不純物(ここでは、C及びN)の上限を管理しつつ溶製する。ここで、溶製工程S100では、一般的に、図1に示したような成分組成に近い廃材(スクラップ原料)と成分調整用合金とを合わせて溶製を行う。なお、「廃材」とは、例えば、スクラップ市場に流通される寿命となった製品の廃棄材料や、合金材料あるいは製品を新規に製造した際に社内で発生する成分組成の管理された廃棄材料を意味する。そして、廃材のうち、後者の廃棄材料を「リターン材」と称し、不可避的不純物まで含めて成分管理をする点においてリターン材は好ましい。
まず、廃材と、Fe−NbやFe−Cr、Ni等の原料用合金を原料として準備する(原料準備工程:S101)。このとき、原料用合金においては、C及びNの含有量の低いものを準備するとともに、廃材の表面の被膜を加工除去する除去工程を含む(皮膜除去工程:S101a)。上記したように、図1に示したような成分組成を有する各種高Ni耐熱合金の製造のためにこれに近い成分組成を有する合金は、表面に酸化皮膜とともに炭化物、窒化物あるいは炭窒化物を含む化合物皮膜が形成されており、特に、Al、Ti、Nbの析出物形成元素を含むことで、窒化物あるいは炭窒化物を含みやすく、合金全体としてのN量を多くさせがちである。これらの皮膜を廃材の表面から除去することで、続く、溶融工程S102における溶解炉内での溶融前に、炭素Cや窒素Nの源となる不純物を除去し、最終的に製造される高Ni耐熱合金のC及びNの含有量を低減できるのである。
被膜除去工程S101aでは、図3に示すように、「ショットブラスト加工」を例示できる。ショットブラスト加工は、ノズル等の噴射機構12から廃材10の表面に、例えば、硬質の微粒子を含むブラスト流14を噴射し、表面の噴射面16に微粒子を衝突させて表面の化合物皮膜10bを機械的に除去していく。そして、噴射機構12を廃材10に沿って移動させることにより、除去後表面10aを連続的に形成するものである。近年、高Ni耐熱合金は、複雑な形状の部材、例えば、石油掘削用ドリルなどにも使用されている。このような複雑形状の廃材10であっても、その形状に適応するように治具などを作製する必要の無いショットブラスト加工においては、作業性に優れるのである。なお、廃材の表面から化合物皮膜を加工除去する任意の技術も適用し得る。
続いて、表面を加工除去した廃材10と低C及び低Nに管理された原料用合金とを所定の温度まで加熱して真空溶解炉内で溶融させる(溶融工程:S102)。そして、必要に応じて追加の添加元素を投入する等の合金成分調整を行う(成分調整工程:S103)。その後、成分調整された溶湯を所定形状の鋳型に鋳込み、各種形状のインゴットを鋳造する(インゴット作製工程:S104)。
詳細には、図4に示すように、皮膜除去工程S101aで表面の化合物皮膜を除去された廃材10と原料用合金11とをまとめて真空溶融炉の溶解室17に投入し(図4(a)参照)、所定の温度まで加熱して溶融させる(図4(b)参照)。その後、成分調整された溶湯Mを鋳型18に鋳込み、各種形状のインゴット20を鋳造するのである(図4(c)参照)。
更に、インゴットにおける炭化物及び窒化物の残存をより抑制するよう、熱ダメージの許容される限りにおいて、ソーキング熱処理を適宜、行い得る。なお、C量を質量%で0.01%以下とする極低量の場合は、溶製後の合金塊に炭化物の析出がごく微量となるため、C量を0.01%超とする場合のみにソーキング熱処理工程を適用することが望ましい。
そして、インゴットは、鍛造加工や切削加工等を経て、また、適宜、二次溶解後に加工されて、最終製品に成形されるのである。このような製造プロセスにより製造された高Ni耐熱合金は、原料の溶製段階で、廃材の表面を加工除去する皮膜除去工程を実施することでインゴットにおける炭化物及び窒化物の析出を抑制し、結果として高Ni耐熱合金の被削性を向上できるのである。
なお、上記した高Ni耐熱合金の製造プロセスとしては、以下を特徴として挙げることができる。
少なくとも溶製工程を含む析出硬化型Ni基耐熱合金の製造方法であって、前記溶製工程は、Ni基合金からなる廃材を含む原料を準備する準備工程と、前記原料を炉内で溶融させる溶融工程と、前記炉内の合金溶湯の合金成分を調整する成分調整工程と、を含み、前記準備工程が前記廃材の表面を加工除去する除去工程を含むことを特徴とする。
前記廃材は、Al、Ti、Nbのうちの少なくともいずれか1つを含み、これらの合計質量%で1%を超過して含むNi基合金であることを特徴としてもよい。
前記除去工程は、前記廃材の表面の窒化物及び/又は炭窒化物を含む化合物皮膜を加工除去する工程であることを特徴としてもよい。
前記除去工程は、前記廃材の表面にショットブラスト加工を行う工程であることを特徴としてもよい。
前記溶製工程後に、生成した化合物粒を溶解させるソーキング熱処理工程を含むことを特徴としてもよい。
前記析出硬化型Ni基耐熱合金は、炭化物及び/又は窒化物の生成質量当量でCよりもNの大きい成分組成であることを特徴としてもよい。
次に、上記した高Ni耐熱合金の製造プロセスにより、具体的に高Ni耐熱合金を製造した具体例を以下に説明する。
まず、高Ni耐熱合金のリターン材を原料に使用した。ここで、最終的な合金の目標とされる化学成分としては、図1の合金1乃至合金5で示したものである。なお、合金5は、合金4と同様に約44質量%のNiを含有するものの、Crを含有しない合金であり、比較例として用いた。
リターン材、及び、低C及び低Nに管理された原料用合金を原料として真空誘導溶解炉内に投入し加熱して溶融させた。その後、溶解炉内に上記した合金1乃至合金5の化学成分範囲となるように調整するための合金を入れ、成分調整を行って鋳型に鋳込んでインゴットとした。続いて、約1100℃の温度で熱間鍛造して丸棒状に成形し、1050℃の温度で30分間の熱処理を施してビレットを製造した。
ビレットから切り出したテストピースについて、炭素C及び窒素Nの含有量を測定するとともに、その被削性についての指標として、ミシュランポイントに基づく「清浄度」を測定した。その結果を図5及び図6に示すとともに、図7には合金1について、ミシュランポイントを測定するための合金の断面写真を示した。なお、図5及び図6に示すように、試験No.1、2、4、7、8、10、11、13、14では、原料として集められたリターン材について、溶融前にショットブラストによる表面の被膜除去工程を実施した。ショットブラストでは、平均粒径0.8mm、HRC40〜50の硬さの鉄鋼粒子をリターン材表面に吹き付けた。
ここで、「清浄度」とは、合金組織中に含まれる炭化物や窒化物等の非金属介在物の度合いを示す「ミシュランポイント」により規定する。ここで、「ミシュランポイント」とは、ASTM−E45に準拠した「ミシュラン法」により介在物の評価を行うための指標である。まず、被検面積60.5mmの断面組織を400倍で観察することにより、組織中に分散した縦横比(アスペクト比)が2以下かつ幅が5μm以上の非金属介在物の大きさを測定する。そして、測定した介在物について、その大きさ(長さ)が5μm以上10μm未満のものには係数1、10μm以上20μm未満のものには係数5、20μm以上のものには係数10を、それぞれの個数に乗じ、これらの総和をミシュランポイント値とする。したがって、このミシュランポイント値が小さいほど観察視野での介在物が少ないため洗浄度は高いとの評価となり、ミシュランポイント値が大きいほど介在物が多いため洗浄度が低いとの評価となる。
<実施例1>
図5に示すように、Niを質量%で50%以上含む合金において、合金1に対する3つのテストピースでは、炭素C及び窒素Nの含有量はそれぞれ質量%で、C:0.0030〜0.0250%、N:0.0030〜0.0087%の範囲であり、このときの清浄度は40〜300であった、同様に、合金2に対する3つのテストピースでは、炭素C及び窒素Nの含有量はそれぞれ質量%で、C:0.0020〜0.0310%、N:0.0029〜0.0112%の範囲であり、清浄度は20〜400であった。また、合金3に対する3つのテストピースでは、炭素C及び窒素Nの含有量はそれぞれ質量%で、C:0.0040〜0.0600%、N:0.0050%の範囲であり、清浄度は20〜150であった。
<実施例2>
図6に示すように、Niを概ね30質量%以上50%未満だけ含む合金において、合金4に対する3つのテストピースでは、炭素C及び窒素Nの含有量はそれぞれ質量%で、C:0.0050〜0.0300%、N:0.0030〜0.0070%の範囲であり、このときの清浄度は10〜130であった。
<比較例1>
また、同様に、Niを概ね30質量%以上50%未満だけ含むが、Crを含有しない合金において、合金5に対する4つのテストピースでは、炭素C及び窒素Nの含有量はそれぞれ質量%で、C:0.0020〜0.0080%、N:0.0010〜0.0024%であり、清浄度は50〜500であった。
図5及び図6に示すように、本実施例による高Ni耐熱合金は、溶製工程において廃材の表面に形成された化合物皮膜を除去することにより、C:0.01質量%以下、N:0.0050質量%以下とするとともに、炭窒化物として固定されているNについて、ASTM−E45に準拠した評価手法により抽出される介在物から決定されるミシュランポイントを100以下に抑制できることがわかった。また、図5及び図6に示すデータにおいて、C及びNの含有量とミシュランポイント値に基づく清浄度とを対比すると、C:Nを1:4.5の比率で合計した合計値X(X=C+4.5N)と清浄度がほぼ比例関係にあることを見出した。
すなわち、図8に示すように、横軸に高Ni耐熱合金の炭素C及び窒素Nの含有量による(C+4.5N)値を取り、縦軸にミシュランポイントに基づく清浄度を取ったグラフで示すと、合金1乃至合金5のすべてが、(C+4.5N)の合計含有量とミシュランポイント値とがほぼ比例関係にあることがわかる。これにより、製造する高Ni耐熱合金に含まれる炭素Cと窒素Nとによる(C+4.5N)の合計含有量を制御することで、当該高Ni耐熱合金のミシュランポイント値を予測することが可能となる。但し、合金5においては、(C+4.5N)値の変化量に対するミシュランポイント値の変化量が大きく、ミシュランポイント値の予測においてその精度は合金1〜4に比べて低い。
また、高Ni耐熱合金の清浄度が高い(すなわちミシュランポイント値が小さい)ことは、組織中に含まれる介在物が少ないことを意味する。このように、清浄度の高い高Ni耐熱合金は被削性も高くなっていた。したがって、溶製工程で炭化物や窒化物等の化合物皮膜を除去してするとともに、上記した成分範囲でかつX値を抑制することにより、高い高温強度と被削性とを両立した高Ni耐熱合金を得ることができるのである。
例えば、合金1乃至合金4に対して、図8に示す清浄度(ミシュランポイント値)が100以下となるようにX値を決定することにより、製造された高Ni耐熱合金の良好な被削性を得られる。
<実施例3>
図9には、上記した合金1に対するPの含有量を、質量%で、0.003%、0.005%、0.010%、0.017%と変えたテストピースによるクリープ試験の結果を示す。クリープ試験においては、温度を649℃、荷重を応力で689MPaとした。
同図に示すように、Pの含有量を増加させるとクリープ特性として破断時間及び伸びを共に向上させる傾向にあった。また、上記した合金4に対するPの含有量を変えたテストピースにおいても、同様にPを微量に含有させることでクリープ特性が向上した。つまり、上記した高Ni耐熱合金においては、高温クリープ特性の観点から、熱間加工性や製造性を損なわない範囲でPを含有することが好ましく、その含有量は0.005〜0.010質量%の範囲である。
<旋削試験>
図10には、上記した合金2のビレットに超硬工具を用いた旋削試験を実施したときの工具先端の写真を示す。ここでは、旋削試験開始から11分後の超硬工具先端を示した。なお、旋削試験の条件は、切削速度50m/min、送り速度0.4mm/rev、切り込み深さ2.0mmとした。
まず、図10(a)に示すように、原料に含まれる廃材にショットブラスト加工を行わず、そのまま溶製した従来の製造方法で製造されたビレットでは、写真白矢印で示したように工具先端が大きく摩耗していた。
一方、図10(b)に示すように、廃材の化合物皮膜を除去する上記した製造プロセスで製造されたビレットでは、写真白矢印で示したように、超硬工具の摩耗が大幅に低減されていることが確認できる。つまり、本実施例による製造プロセスで製造された高Ni耐熱合金の方が同一の超硬工具に対する被削性に優れるという結果が得られた。
また、図11には、上記した製造プロセスを適用可能な高Ni耐熱合金の例として合金A〜合金Nを挙げるとともに、それぞれの最終的な目標とされる化学成分を示した。これらの合金においても良好な被削性を得られることを上記と同様な旋削試験において確認した。なお、Niを概ね30質量%以上含む合金においては、同製造プロセスにおける同様の被削性向上の効果を得られるため、ここでいう高Ni耐熱合金にはNiを概ね30質量%以上含む合金も含むものとする。
ところで、上記したような従来の製造方法では、真空誘導溶解炉の脱ガス処理の処理時間を長くしても得られるインゴットのN含有量を100ppm以下にすることは困難であった。他方、上記した製造プロセスによって得たインゴットのN含有量は、60ppm以下であって、ビレットにおいても同様のN含有量を維持していた。ここで、高Ni耐熱合金の化学成分と熱処理条件とを適切に選択することにより、N含有量を50ppm以下、好ましくは40ppm以下にまで低減でき、より超硬工具の摩耗を低減でき、被削性を高め得ることもわかった。
ここで、被削性に関しては、従来からC量を低減することでその向上が図られていた。これに対し、上記した旋削試験で示したように、N量も被削性に大きく影響を与えることが確認された。さらに、被削性に影響を与える炭化物や窒化物の量を合金断面の顕微鏡観察によって得ると、Cを所定量低減したときよりも、同量のNを低減した方が炭化物や窒化物の量を大幅に低減できる傾向にあることも確認された。この傾向は、上記した析出硬化型高Ni耐熱合金のいずれにおいても同様であった。つまり、炭化物及び/又は窒化物の生成質量当量でCよりもNの大きい成分組成を有する高Ni耐熱合金であれば、上記した製造プロセスを適用することで効果的に被削性を向上させ得るのである。
以上、本発明の代表的な実施例を説明したが、本発明は必ずしもこれらに限定されるものではなく、当業者であれば、本発明の主旨又は添付した特許請求の範囲を逸脱することなく、種々の代替実施例及び改変例を見出すことができるであろう。
10 廃材
10b 化合物皮膜
12 噴射機構
14 ブラスト流
16 噴射面

Claims (5)

  1. 質量%で、
    Cr:14〜25%、
    Mo:15%以下、
    Co:15%以下、
    Cu:5%以下、
    Al及びTiをそれぞれ4%以下、Nbを6%以下で、且つ、Al+Ti+Nbを1.0%以上とし、少なくともC及びNを含む不可避的不純物及び残部Niとした成分組成を有し、
    C:0.01%以下とするとともに、炭窒化物として固定されているNについて、ASTM−E45に準拠した評価手法により抽出される介在物から決定されるミシュランポイントで100とする量以下であることを特徴とする析出硬化型高Ni耐熱合金。
  2. Fe:15〜30%を更に含むことを特徴とする請求項1記載の析出硬化型高Ni耐熱合金。
  3. 前記成分組成において、ミシュランポイントをC+4.5Nに一次比例させるものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の析出硬化型高Ni耐熱合金。
  4. P:0.005〜0.010%を更に含むことを特徴とする請求項1乃至3のうちの1つに記載の析出硬化型高Ni耐熱合金。
  5. N:0.0050%以下であることを特徴とする請求項1乃至4のうちの1つに記載の析出硬化型高Ni耐熱合金。
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