JP2018094637A - 切削ブレードのドレス方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】切削ブレードの側面を適切に目立てさせて、被加工物の表面チッピングを低減して加工品質を向上すること。
【解決手段】切削ブレード41のドレス方法であって、チャックテーブル上に細長い角柱状のドレッサーボードD2を保持させるステップと、切削ブレードを回転させながら切削ブレードの片側面47をドレッサーボードの一端に押し付けてドレッシングするステップと、ドレッサーボードの他側面48をドレッサーボードの他端に押し付けてドレッシングするステップ、とを含むことを特徴とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、被加工物を切削する切削ブレードのドレス方法に関する。
半導体基板や電子部品等の被加工物は、ダイシング装置等の切削装置によって切削されることで複数のチップに分割される。一般に切削装置では、切削ブレードと呼ばれるダイヤモンド砥粒等の回転砥石がスピンドルの先端に装着され、チャックテーブルに吸着保持された被加工物の分割予定ラインに位置合わせされる。そして、切削ブレードがスピンドルによって高速回転され、チャックテーブルに保持された被加工物に切削ブレードを切り込ませながら、チャックテーブルを切削送りすることで分割予定ラインに沿って被加工物が切削される。
ところで、切削ブレードをスピンドルに装着したときに、スピンドルの軸心に対して切削ブレードの中心位置が偏心する場合がある。切削ブレードの交換後にスピンドルの軸心に切削ブレードの中心位置を合わせるために、切削ブレードを形状修正するツルーイング(真円出し)が行われる。ツルーングでは、形状修正用のツルーイングボードで切削ブレードが削り取られることで形状修正される(例えば、特許文献1参照)。ツルーイングによる切削ブレードの目潰れを解消するために、ツルーイング後は目立て用のドレッサーボードで目立てドレスが行われる。
特開2000−173961号公報
しかしながら、目立て用のドレッサーボードで切削ブレードがドレスされると、ドレッサーボードによって切削ブレードの先端面だけが目立てされ、切削ブレードの側面は十分に目立てされていない。また、切削ブレードの側面に目詰まりが生じていると、切削ブレードの側面が被加工物の表面に当たることで表面チッピングが悪化するという問題があった。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、切削ブレードの側面を適切に目立てさせて、被加工物の表面チッピングを低減して加工品質を向上することができる切削ブレードのドレス方法を提供することを目的の1つとする。
本発明の一態様の切削ブレードのドレス方法は、X軸方向及びY軸方向で規定される保持面に被加工物を保持するチャックテーブルと、該Y軸方向に回転軸を備えたスピンドルに装着された切削ブレードを有する切削手段と、該チャックテーブルと該スピンドルを該Y軸方向に相対的に移動させるY軸方向移動手段と、該チャックテーブルと該スピンドルを該X軸方向に相対的に移動させるX軸方向移動手段と、該Y軸方向に対して垂直な方向で且つ該スピンドルが該チャックテーブルに接近及び離隔するZ軸方向に該チャックテーブルに対して該スピンドルを相対的に移動させるZ軸方向移動手段とから構成される切削装置を用いて前記切削ブレードをドレスするドレス方法であって、該チャックテーブル上に該ドレッサーボードを保持させるドレッサーボード保持ステップと、該ドレッサーボード保持ステップを実施した後に、回転する切削ブレードを該ドレッサーボードに対して所定切り込み位置に移動させ、該Y軸方向移動手段によって該切削ブレードの片側面を該ドレッサーボードに対して該Y軸方向に移動させ該切削ブレードの該片側面を作用させて該ドレッサーボードを切削する片側面ドレッシングステップと、該片側面ドレッシングステップを実施した後に、該Y軸方向移動手段によって該切削ブレードの他側面を該Y軸方向に移動させ、該切削ブレードの該他側面を作用させて該ドレッサーボードを切削する他側面ドレッシングステップと、を含むことを特徴とする。
この構成によれば、切削ブレードを回転させながら、切削ブレードの片側面がドレッサーボードに押し当てられた後、切削ブレードの他側面がドレッサーボードに押し当てられる。切削ブレードの片側面及び他側面がドレッサーボードによって目立てされ、切削ブレードの片側面及び他側面の目潰れや目詰まりが解消されて切削性能が回復される。これにより、被加工物を切削ブレードで切削したときの被加工物表面のチッピングサイズが小さくなって加工品質を向上することができる。
本発明によれば、ドレッサーボードによって切削ブレードの両側面に対して目立てドレスを実施することで、被加工物の表面チッピングを低減して加工品質を向上することができる。
本実施の形態の切削装置の斜視図である。 本実施の形態の切削装置の移動機構の模式図である。 通常の目立てドレス及びドレス後の切削加工の説明図である。 本実施の形態の切削ブレードの第1のドレス方法の説明図である。 本実施の形態の切削ブレードの第2のドレス方法の説明図である。 フラットドレスと目立てドレスの違い示す説明図である。 実験例の表面チッピングを示す顕微鏡写真である。
以下、添付図面を参照して、本実施の切削装置について説明する。図1は、本実施の形態の切削装置の斜視図である。図2は、本実施の形態の切削装置の移動機構の模式図である。図3は、通常の目立てドレス及びドレス後の切削加工の説明図である。なお、切削装置は、切削ブレードによって被加工物を切削可能な構成であればよく、図1に示す構成に限定されない。
図1に示すように、切削装置1は、チャックテーブル20上の被加工物Wを切削ブレード41で切削して、個々のデバイスチップに分割するように構成されている。被加工物Wの表面は格子状の分割予定ラインによって複数の領域に区画されており、各領域に各種デバイスが形成されている。また、被加工物Wは、ダイシングテープTを介してリングフレームFに支持された状態で切削装置1に搬入される。なお、被加工物Wは、半導体基板上に半導体デバイスが形成された半導体ウェーハでもよいし、無機材料基板上に光デバイスが形成された光デバイスウェーハでもよい。
切削装置1のハウジング10の上面には、X軸方向に延在する矩形状の開口が形成されており、この開口はチャックテーブル20と共に移動可能な移動板11及び蛇腹状の防水カバー12により被覆されている。防水カバー12の下方には、チャックテーブル20をX軸方向に移動させる移動機構13(図2参照)が設けられている。チャックテーブル20の表面には、多数の吸引口により被加工物Wを吸引保持する保持面21が形成されている。保持面21は、チャックテーブル20内の流路を通じて吸引源に接続され、保持面21に生じる負圧によって被加工物Wが吸引保持される。
チャックテーブル20は、装置中央の受け渡し位置と切削手段40に臨む加工位置との間で往復移動される。図1は、チャックテーブル20が受け渡し位置に待機した状態を示している。ハウジング10は、この受け渡し位置に隣接した一の角部が一段下がっており、下がった箇所に載置テーブル25が昇降可能に設けられている。載置テーブル25には、複数の被加工物Wを収容したカセットCが載置される。カセットCが載置された状態で載置テーブル25が昇降することによって、高さ方向においてカセットCからの被加工物Wの引出位置及びカセットCへの被加工物Wの押込位置が調整される。
載置テーブル25の後方には、Y軸方向に平行な一対のセンタリングガイド26と、一対のセンタリングガイド26とカセットCとの間で被加工物Wを出し入れするプッシュプル機構27が設けられている。一対のセンタリングガイド26によって、プッシュプル機構27による被加工物Wの出し入れがガイドされると共に被加工物WのX軸方向が位置決めされる。また、プッシュプル機構27によって、カセットCから一対のセンタリングガイド26に加工前の被加工物Wが引き出される他、一対のセンタリングガイド26からカセットCに加工済みの被加工物Wが押し込まれる。
一対のセンタリングガイド26の近傍には、センタリングガイド26とチャックテーブル20との間で被加工物Wを搬送する第1の搬送アーム31が設けられている。第1の搬送アーム31の旋回によって、L字状のアーム部32の先端の搬送パッド33で被加工物Wが搬送される。また、受け渡し位置のチャックテーブル20の後方には、スピンナー洗浄機構35が設けられている。スピンナー洗浄機構35では、回転中のスピンナーテーブル36に向けて洗浄水が噴射されて被加工物Wが洗浄された後、洗浄水の代わりに乾燥エアーが吹き付けられて被加工物Wが乾燥される。
ハウジング10上には、切削ブレード41を備えた切削手段40を支持する支持台51が設けられている。切削手段40は、支持台51に支持されたスピンドルの先端に切削ブレード41を装着して構成される。切削ブレード41は、例えば、ダイヤモンド砥粒を結合剤で固めて円板状に成形されている。また、切削手段40には、切削ブレード41をY軸方向及びZ軸方向に移動させる移動機構44、45(図2参照)が連結されている。切削手段40では、複数の噴射ノズルから洗浄液が噴射され、高速回転させた切削ブレード41がチャックテーブル20に対して相対移動されることで被加工物Wが切削される。
支持台51の側面52には、チャックテーブル20とスピンナー洗浄機構35との間で被加工物Wを搬送する第2の搬送アーム55が設けられている。第2の搬送アーム55の進退移動によって、支持台51の側面52から斜め前方に延びたアーム部56の先端の搬送パッド57で被加工物Wが搬送される。支持台51にはチャックテーブル20の移動経路の上方を横切る片持支持部53が設けられ、片持支持部53には被加工物Wを撮像する撮像部58が支持されている。被加工物Wの撮像画像は、切削手段40とチャックテーブル20のアライメントに利用される。また、支持台51上には、加工条件等を表示するモニタ59が載せられている。
図2に示すように、切削装置1では、X軸方向及びY軸方向で規定されるチャックテーブル20の保持面21に被加工物Wが保持され、被加工物Wの分割予定ラインがX軸方向及びY軸方向に平行になるようにチャックテーブル20の向きが調整される。切削手段40には、Y軸方向を回転軸とするスピンドル42に切削ブレード41が装着されている。チャックテーブル20にはスピンドル42に対してチャックテーブル20をX軸方向に相対的に移動させるX軸方向移動手段43が連結され、切削手段40にはチャックテーブル20に対してスピンドル42をY軸方向に相対的に移動させるY軸方向移動手段44が連結されている。
また、切削手段40にはY軸方向に対して垂直な方向で且つスピンドル42がチャックテーブル20に接近及び離隔するZ軸方向に、チャックテーブル20に対してスピンドル42を相対的に移動させるZ軸方向移動手段45が連結されている。切削装置1には、装置各部を統括制御する制御手段60が設けられている。制御手段60は、各種処理を実行するプロセッサやメモリ等により構成されている。メモリは、用途に応じてROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等の一つ又は複数の記憶媒体で構成されている。
図3Aに示すように、このような切削装置1(図2参照)では切削ブレード41が目詰まりや目潰れしていると、切削性能が低下すると共に加工精度が悪化するため、切削ブレード41に対して定期的に目立てドレスを実施しなければならない。通常の目立てドレスでは、切削ブレード41の先端面46を板状のドレッサーボードD1に押し付けるようにして、切削ブレード41でドレッサーボードD1を切削することで目立てられる。しかしながら、切削ブレード41の先端面46の目詰まり等は解消されるが、切削ブレード41の側面47、48の目詰まりは十分には解消されていない。
図3Bに示すように、切削ブレード41で被加工物Wを切り込むと、切削ブレード41の先端面46で被加工物Wを切削できるものの、切削ブレード41の目潰れした側面47、48が被加工物Wの表面に当たることで表面チッピングが生じる。そこで、本実施の形態では、切削ブレード41を回転させながら、切削ブレード41の片側面47をドレッサーボードに押し当てた後に、切削ブレード41の他側面48をドレッサーボードに押し当てて、切削ブレード41の側面47、48に目立てドレスを実施している。これにより、切削ブレード41の側面47、48の目詰まりを解消して加工精度を向上させている。
以下、図4及び図5を参照して、本実施の形態の切削ブレードのドレス方法について説明する。図4は、本実施の形態の切削ブレードの第1のドレス方法の説明図である。図5は、本実施の形態の切削ブレードの第2のドレス方法の説明図である。なお、本実施の形態の切削ブレードのドレス方法は第1、第2のドレス方法に限定されない。切削ブレードのドレス方法は、切削ブレードの両側面を目立てドレス可能であれば、どのような方法でドレスしてもよい。また、以下の説明では、切削ブレードの先端面に対する目立てドレスを先端ドレス、切削ブレードの側面に対する目立てドレスを側面ドレスとして説明する。
図4Aに示すように、切削ブレード41の第1のドレス方法は、通常の板状のドレッサーボードD1(図5A参照)で切削ブレード41に先端ドレスが実施された後に、ドレッサーボード保持ステップが実施される。ドレッサーボード保持ステップでは、チャックテーブル20(図1参照)から板状のドレッサーボードD1が取り外されて、チャックテーブル20上に側面ドレス用のドレッサーボードD2が保持される。ドレッサーボードD2は、砥粒を結合剤で細長い角柱状に固めて形成されており、ダイシングテープTを介してリングフレームFに支持された状態でチャックテーブル20に保持される。
ドレッサーボードD2がチャックテーブル20(図1参照)に保持されると、ドレッサーボードD2の長手方向がY軸方向に平行な向きに合わせられる。これにより、切削ブレード41の回転軸とドレッサーボードD2の長手方向が平行になり、切削ブレード41の側面47、48に対してドレッサーボードD2の長手方向が直交される。ドレッサーボードD2の高さ寸法は被加工物W(図1参照)に対する切削ブレード41の切り込み深さよりも大きく形成され、ドレッサーボードD2の幅寸法は切削ブレード41の側面47、48との接触面積が小さくなるように狭く(例えば、1[mm])形成されている。
図4Bに示すように、ドレッサーボード保持ステップの後に片側面ドレッシングステップが実施される。片側面ドレッシングステップでは、回転する切削ブレード41がドレッサーボードD2に対して所定切り込み位置、すなわち切削ブレード41の片側面47がドレッサーボードD2の一端に当たる位置に移動される。そして、Y軸方向移動手段44(図2参照)によって切削ブレード41の片側面47がドレッサーボードD2に対してY軸方向に移動され、切削ブレード41の片側面47を作用させてドレッサーボードD2が切削される。切削ブレード41がドレッサーボードD2を削りながらY軸方向に所定距離だけ移動され、切削ブレード41の片側面47から砥粒が突き出されて目詰まり等が解消される。
図4Cに示すように、片側面ドレッシングステップの後に他側面ドレッシングステップが実施される。他側面ドレッシングステップでは、切削ブレード41の片側面47とは逆側の他側面48がドレッサーボードD2の他端に当たる位置に切削ブレード41が移動される。そして、Y軸方向移動手段44(図2参照)によって切削ブレード41の他側面48がドレッサーボードD2に対してY軸方向に所定距離だけ移動され、切削ブレード41の他側面48を作用させてドレッサーボードD2が切削される。切削ブレード41がドレッサーボードD2を削りながらY軸方向に移動され、切削ブレード41の他側面48から砥粒が突き出されて目詰まり等が解消される。
また、第1のドレス方法では、断面積が小さな角柱状のドレッサーボードD2が使用されているため、切削ブレード41の側面47、48とドレッサーボードD2の接触面積が最小限に抑えられている。ドレッサーボードD2に対して切削ブレード41をY軸方向に送る際の負荷が軽く、切削ブレード41の側面47、48に垂直な方向に強い反力が作用することがない。よって、切削ブレード41の片側面47又は他側面48をドレッサーボードD2に押し当てながら、切削ブレード41をY軸方向に移動させても、側面ドレス中に切削ブレード41が破損することを防止することができる。また、ドレッサーボードD2の断面積及び負荷が小さいため、ドレッサーボードD2に対して切削ブレード41を深く切り込むことができる。このため、切り込みが深い切削加工で使用された切削ブレード41の側面ドレスに有効である。
さらに、切削加工時の被加工物W(図1参照)に対する切削ブレード41の切り込み深さよりも、切削ブレード41に対して側面ドレスする際のドレッサーボードD2に対する切削ブレード41の切り込み深さが大きい。このため、切削加工時に切削ブレード41の側面47、48で被加工物Wに接触する領域がドレッサーボードD2に目立てられ、切削ブレード41の側面47、48で目詰まりした領域が被加工物Wの表面に当たることがない。切削ブレード41の目立てられた部分だけで被加工物Wが切削されているため、被加工物Wの表面チッピングが抑えられて加工精度が向上されている。
図5Aに示すように、切削ブレード41の第2のドレス方法は、切削ブレード41の先端ドレスと側面ドレスが同じ板状のドレッサーボード(プリカットボード)D1で実施されるものであり、先ずドレッサーボード保持ステップが実施される。ドレッサーボード保持ステップでは、チャックテーブル20(図1参照)に、切削ブレード41の先端ドレスと側面ドレスで兼用のドレッサーボードD1が保持される。ドレッサーボードD1は、砥粒を結合剤で矩形板状に固めて形成されており、ダイシングテープTを介してリングフレームFに支持された状態でチャックテーブル20に保持される。
ドレッサーボードD1がチャックテーブル20(図1参照)に保持されると、ドレッサーボードD1の縦辺がY軸方向に平行で且つドレッサーボードD1の横辺がX軸方向に平行な向きに合わせられる。そして、ドレッサーボードD1の外側で、ドレッサーボードD1の厚み方向途中の深さまで切削ブレード41が降ろされ、この切削ブレード41に対してドレッサーボードD1が切削送りされることでハーフカットされる。ドレッサーボードD1に対するハーフカットが繰り返されることで、切削ブレード41の先端面46から砥粒が突き出されて目詰まり等が解消される。
図5Bに示すように、ドレッサーボード保持ステップの後に片側面ドレッシングステップが実施される。片側面ドレッシングステップでは、チャックテーブル20(図1参照)が90度回転されて、ドレッサーボードD1上の切削溝61の向きが切削ブレード41の回転軸に平行なY軸方向に合わせられる。これにより、ドレッサーボードD1の切削溝61間の直線状の凸部62が切削ブレード41の片側面47に対して垂直な方向に向けられる。そして、回転する切削ブレード41がドレッサーボードD1に対して所定切り込み位置、すなわち切削ブレード41の片側面47がドレッサーボードD1の一辺63に当たる位置に移動される。
Y軸方向移動手段44(図2参照)によって切削ブレード41の片側面47がドレッサーボードD1の他辺64に向かってY軸方向に所定距離だけ移動され、切削ブレード41の片側面47を作用させてドレッサーボードD1が切削される。このとき、ドレッサーボードD1の切削溝61よりも切削ブレード41の切り込み深さが浅く形成されており、切削ブレード41の片側面47がドレッサーボードD1の凸部62に押し当てられている。したがって、切削ブレード41がドレッサーボードD1の凸部62を削りながらY軸方向に移動され、切削ブレード41の片側面47から砥粒が突き出されて目詰まり等が解消される。
図5Cに示すように、片側面ドレッシングステップの後に他側面ドレッシングステップが実施される。他側面ドレッシングステップでは、切削ブレード41の片側面47に対する側面ドレスの完了位置から切削ブレード41がX軸方向に数ライン分だけ切削送りされる。そして、Y軸方向移動手段44(図2参照)によって切削ブレード41の他側面48がドレッサーボードD1の一辺63に向かってY軸方向に所定距離だけ移動され、切削ブレード41の他側面48を作用させてドレッサーボードD1が切削される。切削ブレード41がドレッサーボードD1の凸部62を削りながらY軸方向に移動され、切削ブレード41の他側面48から砥粒が突き出されて目詰まり等が解消される。
また、第2のドレス方法では、切削ブレード41が同じドレッサーボードD1で先端ドレス及び側面ドレスされるため、第1のドレス方法のようなドレッサーボードの交換作業を省略することができる。したがって、切削ブレード41の目立てドレスに要する作業時間を短縮して生産効率を向上することができる。また、ドレッサーボードD1において、切削ブレード41の先端ドレスによって切削溝61が形成された範囲で、切削ブレード41に対して側面ドレスが実施されるため、ドレッサーボードD1を有効活用することができ、生産コストを低減することができる。
また、側面ドレスにドレッサーボードD1の凸部62が使用されるため、切削ブレード41の側面47、48とドレッサーボードD1の接触面積が小さくなっている。ドレッサーボードD1は、第1のドレス方法のドレッサーボードD2と比較すると接触面積が大きいが、ドレッサーボードD1に対して切削ブレード41をY軸方向に送る際の負荷を十分に抑えて切削ブレード41の破損を防止できる。さらに、第2のドレス方法は、ドレッサーボードD1に対する切り込みを浅くして、切削ブレード41をY軸方向に送る際の負荷を減らすことができる。なお、ドレッサーボードD1に対する切り込みを浅い側面ドレスであっても、切削加工時の被加工物W(図1参照)に対する切削ブレード41の切り込み深さが浅い場合には表面チッピングを抑えることができる。
なお、図6Aに示すように、切削ブレード41の側面ドレスの動作は、切削ブレード41の先端形状を修正するフラットドレスの動作に類似している。フラットドレスは、側面ドレスと同様に、ドレッサーボード(ツルーイングボード)D3に対して切削ブレード41をY軸方向に移動させている。しかしながら、フラットドレス用のドレッサーボードD3は切削ブレード41よりも砥粒が粗く形成されている。フラットドレスでは、ドレッサーボードD3に対して切削ブレード41の先端面46を押し付けながらY軸方向に移動されることで、切削ブレード41の先端面46が削り取られてフラットに整形される。すなわち、フラットドレスではドレッサーボードD3に対する切り込み量が切削ブレード41の除去量になっており、切削ブレード41に斜線で示した先端の丸みが除去されることで整形される。
これに対して、図6Bに示すように、目立てドレス用のドレッサーボードD1、D2(図4、図5)は切削ブレード41よりも砥粒が細かく形成されている。側面ドレスでは、ドレッサーボードD1、D2に対して切削ブレード41の側面47、48を押し付けながらY軸方向に移動されることで、切削ブレード41の側面47、48から結合剤や切削屑が除去されて砥粒が突き出される。このように、フラットドレスは押し付け方向に直交するY軸方向に切削ブレード41を移動させるのに対し、側面ドレスは押し付け方向と同じY軸方向に切削ブレード41を移動させている。このため、側面ドレスでは切削ブレード41の先端面46が削られることなく、切削ブレード41の側面47、48が目立てられる。
(実験例)
ここで、実験例について説明する。実験例では、先端ドレスが施された切削ブレードと先端ドレス及び側面ドレスが施された切削ブレードで、ミラーシリコンウエーハを10[mm/s]の送り速度で切削加工して表面チッピングを確認した。この結果、図7に示すように、先端ドレスが施された切削ブレードのカーフにはエッジ部分に表面チッピングが散見され、先端ドレス及び側面ドレスが施された切削ブレードのカーフにはエッジ部分の表面チッピングが大幅に減少した。このように、切削ブレードに対して側面ドレスを実施することで表面チッピングを大幅に低減できることが確認された。
以上のように、本実施の形態の切削ブレード41のドレス方法によれば、切削ブレード41を回転させながら、切削ブレード41の片側面47がドレッサーボードD1、D2に押し当てられた後、切削ブレード41の他側面48がドレッサーボードD1、D2に押し当てられる。切削ブレード41の片側面47及び他側面48がドレッサーボードD1、D2によって目立てされ、切削ブレード41の片側面47及び他側面48の目潰れや目詰まりが解消されて切削性能が回復される。これにより、被加工物Wを切削ブレード41で切削したときの被加工物W表面のチッピングサイズが小さくなって加工品質を向上することができる。
なお、本実施の形態では、被加工物を分割予定ラインに沿って切削する切削装置に切削ブレードのドレス方法を適用する構成にしたが、この構成に限定されない。切削ブレードのドレス方法は、被加工物の外周縁をトリミングするエッジトリミング装置に用いられてもよい。
また、本実施の形態では、側面ドレスによって切削ブレードの側面の目詰まりを解消する内容について説明したが、このような中間ドレスに限らず、新たな切削ブレードに交換したときに側面ドレスが実施されてもよい。この場合、新たな切削ブレードに交換されて真円ドレスが実施された後に、切削ブレードの先端だけでなく側面にも目立てドレスが実施される。
また、本実施の形態では、Y軸方向移動手段がチャックテーブルに対してスピンドルをY軸方向に移動させる構成にしたが、この構成に限定されない。Y軸方向移動手段は、チャックテーブルとスピンドルをY軸方向に相対的に移動させる構成であればよく、スピンドルに対してチャックテーブルをY軸方向に移動させてもよい。
また、本実施の形態では、X軸方向移動手段がスピンドルに対してチャックテーブルをX軸方向に移動させる構成にしたが、この構成に限定されない。X軸方向移動手段は、チャックテーブルとスピンドルをX軸方向に相対的に移動させる構成であればよく、チャックテーブルに対してスピンドルをX軸方向に移動させてもよい。
また、本実施の形態では、Z軸方向移動手段がチャックテーブルに対してスピンドルを接近又は離間するZ軸方向に移動させる構成にしたが、この構成に限定されない。Z軸方向移動手段は、チャックテーブルとスピンドルをZ軸方向に相対的に移動させる構成であればよく、スピンドルに対してチャックテーブルをZ軸方向に移動させてもよい。
また、本実施の形態では、Y軸方向移動手段、X軸方向移動手段、Z軸方向移動手段は、ボールねじ式の移動機構、リニアモータ式の移動機構、ラックアンドピニオン式の移動機構のいずれで構成されてもよい。
また、本実施の形態及び変形例を説明したが、本発明の他の実施の形態として、上記実施の形態及び変形例を全体的又は部分的に組み合わせたものでもよい。
また、本発明の実施の形態は上記の実施の形態及び変形例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の趣旨を逸脱しない範囲において様々に変更、置換、変形されてもよい。さらには、技術の進歩又は派生する別技術によって、本発明の技術的思想を別の仕方で実現することができれば、その方法を用いて実施されてもよい。したがって、特許請求の範囲は、本発明の技術的思想の範囲内に含まれ得る全ての実施形態をカバーしている。
また、本実施の形態では、本発明を切削ブレードのドレス方法に適用した構成について説明したが、被加工物の表面チッピングを低減して加工品質を向上することができる他の加工具のドレス方法に適用することも可能である。
以上説明したように、本発明は、切削ブレードの側面を適切に目立てさせて、被加工物の表面チッピングを低減して加工品質を向上することができるという効果を有し、特に、半導体ウェーハ等の被加工物を切削する切削ブレードに有用である。
1 切削装置
20 チャックテーブル
40 切削手段
41 切削ブレード
42 スピンドル
43 X軸方向移動手段
44 Y軸方向移動手段
45 Z軸方向移動手段
47 切削ブレードの片側面
48 切削ブレードの他側面
D1、D2 ドレッサーボード

Claims (1)

  1. X軸方向及びY軸方向で規定される保持面に被加工物を保持するチャックテーブルと、該Y軸方向に回転軸を備えたスピンドルに装着された切削ブレードを有する切削手段と、該チャックテーブルと該スピンドルを該Y軸方向に相対的に移動させるY軸方向移動手段と、該チャックテーブルと該スピンドルを該X軸方向に相対的に移動させるX軸方向移動手段と、該Y軸方向に対して垂直な方向で且つ該スピンドルが該チャックテーブルに接近及び離隔するZ軸方向に該チャックテーブルに対して該スピンドルを相対的に移動させるZ軸方向移動手段とから構成される切削装置を用いて前記切削ブレードをドレスするドレス方法であって、
    該チャックテーブル上に該ドレッサーボードを保持させるドレッサーボード保持ステップと、
    該ドレッサーボード保持ステップを実施した後に、回転する切削ブレードを該ドレッサーボードに対して所定切り込み位置に移動させ、該Y軸方向移動手段によって該切削ブレードの片側面を該ドレッサーボードに対して該Y軸方向に移動させ該切削ブレードの該片側面を作用させて該ドレッサーボードを切削する片側面ドレッシングステップと、
    該片側面ドレッシングステップを実施した後に、該Y軸方向移動手段によって該切削ブレードの他側面を該Y軸方向に移動させ、該切削ブレードの該他側面を作用させて該ドレッサーボードを切削する他側面ドレッシングステップと、
    を含むことを特徴とする切削ブレードのドレス方法。
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