JP2018091942A - 平坦化膜形成組成物、これを用いた平坦化膜およびデバイスの製造方法 - Google Patents

平坦化膜形成組成物、これを用いた平坦化膜およびデバイスの製造方法 Download PDF

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Hiroshi Yanagida
浩志 柳田
祐介 浜
Yusuke Hama
祐介 浜
裕里子 松浦
Yuriko Matsuura
裕里子 松浦
和則 黒澤
Kazunori Kurosawa
和則 黒澤
茂正 中杉
Shigemasa Nakasugi
茂正 中杉
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Takashi Sekito
高志 關藤
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Go Noya
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Abstract

【課題】
高いエッチング耐性を示し、埋め込み特性と平坦性の優れた平坦化膜形成組成物の提供。さらには、それを用いたおよびデバイスの製造方法の提供。
【解決手段】
特定のモノマーと特定のアクリレート誘導体を含んでなる平坦化膜形成組成物と、それを用いた平坦化膜およびデバイスの製造方法。
【選択図】図2

Description

本発明は、フォトレジストを用いたリソグラフィー手法によってパターンを形成する際に用いられる平坦化膜形成組成物、およびそれを用いた平坦化膜の製造方法に関するものである。また本願発明はこの平坦化膜とリソグラフィー手法を用いて、レジストパターンおよび半導体等のデバイスを製造する方法にも関するものである。
半導体のデバイスの製造工程において、フォトレジストを用いたリソグラフィー技術による微細加工が一般的に行われている。微細加工の工程は、シリコンウェハ等の半導体基板上に薄いフォトレジスト層を形成し、その層を目的とするデバイスのパターンに対応するマスクパターンで覆い、その層をマスクパターンを介して紫外線等の活性光線で露光し、露光された層を現像することでフォトレジストパターンを得て、得られたフォトレジストパターンを保護膜として基板をエッチング処理することを含み、それにより上述のパターンに対応する微細凹凸を形成する。これらのフォトリソグラフィー工程では基板からの光の反射による定在波の影響や、基板の段差による露光光の乱反射の影響によりフォトレジストパターンの寸法精度が低下するという問題が生ずる。そこで、この問題を解決すべく、下層反射防止膜を設ける方法が広く検討されている。このような下層反射防止膜に要求される特性として、フォトレジストの露光に用いられる放射線に対して大きな吸光度を有すること、露光および現像後のフォトレジストの断面が基板表面に対して垂直になるように乱反射等を防ぐこと、およびフォトレジスト組成物に含まれる溶媒に対して難溶性であること(インターミキシングが起こりにくいこと)等が挙げられる。
さらに、ウェーハーとの密着性や選択的なエッチングを達成するために、レジスト層とウェーハーとの間にレジスト下層膜を設ける試みも行われている(特許文献1)。
国際公開WO2013/024779号
本発明者は、リソグラフィー工程における平坦化膜として、エッチング耐性や、複雑で微細に加工された基板(例えば段差基板)に埋め込み(gap fill)可能であること、が有用であると考えて鋭意研究を重ね、後述の組成物を発見した。さらに、基板上に塗布された後に膜となり、かつエッチング耐性が高い、特定のモノマーが特定の溶媒に溶解性が高いことを発見した。こうして得られた組成物は、比較的低温で加温(Bake)しても平坦化膜が得られ、この平坦化膜が高い埋め込み特性と高い平坦性を示すことを、本発明者らは発見した。本発明者らは、実際の半導体は試験用のウェーハーと異なり、段差が均等に存在しているわけではなく、高い構造の存在に疎密がある(偏りがある)ことに着目した。組成物の相互作用、表面張力、膜化の際の収縮により、このような疎密が存在するとその上に形成された膜が、完全に平坦になることは難しい。しかし、本発明者が発見した組成物はこのような疎密が存在するウェーハー上に膜を形成したとしても平坦性が高く、平坦化膜として好適であった。
本発明による平坦化膜形成組成物は、
下記式(I)で表されるモノマーA、
下記式(II)で表されるアクリレート誘導体および
1または複数の有機溶媒を含んでなる。
Figure 2018091942
{式中、
Arは直接結合、C1〜6アルキル、C6〜12シクロアルキルまたはC6〜14アリールであり、
ArはC1〜6アルキル、C6〜12シクロアルキルまたはC6〜14アリールであり、
およびRはそれぞれ独立にC1〜6アルキル、ヒドロキシ、ハロゲンまたはシアノであり、
は水素、C1〜6アルキルまたはC6〜14アリールであり、
ArがC1〜6アルキルまたはC6〜14アリールでありRがC1〜6アルキルまたはC6〜14アリールの場合、ArとRが結合して炭化水素環を形成する、または形成しない、
rおよびsはそれぞれ独立に0、1、2、3、4または5であり、
破線で囲まれるC1、およびC環の少なくとも1つは隣接する芳香族炭化水素環Pと縮合する芳香族炭化水素環であり、
破線で囲まれるC4、およびC環の少なくとも1つは隣接する芳香族炭化水素環Pと縮合する芳香族炭化水素環である}
Figure 2018091942
{式中、XはC2〜40の炭素含有母骨格であり、
は水素またはC1〜4のアルキルであり、
nは2、3、4、5、6、7または8である}
また、本発明による平坦化膜の製造方法は、本発明の平坦化膜組成物を平坦ではない基板上に塗布し、該平坦化膜組成物を硬化することを含んでなる。本製造方法における基板上とは、基板から上方を意味する。基板から上方とは、基板とフォトレジスト層との間でも良い。好適には、基板、本平坦化膜の順で構成され、その上に有機層を成膜しない態様が挙げられる。
また、本発明によるデバイスの製造方法は、本発明による平坦化膜を製造し、
該平坦化膜をエッチングして該平坦ではない基板を露出し、
該平坦ではない基板をエッチングする、ことを含んでなる。
本発明の組成物から形成される平坦化膜は、成膜性に優れ、加工された基板であっても埋め込みが可能であり、また膜の平坦性が高かった。同平坦化膜は炭素量が多いモノマーとアクリレート誘導体を含んでおりエッチング耐性に優れている。また、本発明の特定のモノマーとアクリレート誘導体は、溶媒に対して均質に溶解し安定であることが確認された。
平坦ではない基板を説明する模式図。 平坦ではない基板に組成物を成膜する態様を説明する模式図。
上記の概略および下記の詳細は本願発明を説明するためのものであり、請求された発明を制限するためのものではない。
本明細書において、〜を用いて数値範囲を示した場合、特に限定されて言及されない限り、これらは両方の端点を含み、単位は共通する。例えば、5〜25モル%は、5モル%以上25モル%以下を意味する。
本明細書において、「Cx〜y」、「C〜C」および「C」などの記載は、分子または置換基中の炭素の数を意味する。例えば、C1〜6アルキルは、1以上6以下の炭素を有するアルキル鎖(メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル等)を意味する。
本明細書において、ポリマーが複数種類の繰り返し単位を有する場合、これらの繰り返し単位は共重合する。特に限定されて言及されない限り、これら共重合は、交互共重合、ランダム共重合、ブロック共重合、グラフト共重合、またはこれらの混在のいずれであってもよい。
本明細書において、特に限定されて言及されない限り、温度の単位は摂氏(Celsius)を使用する。例えば、20度とは摂氏20度を意味する。
平坦化膜形成組成物
本発明における平坦化膜形成組成物は、リソグラフィー手法を用いたパターンの製造において有利に使用される。この組成物は下記式(I)で表されるモノマーA、式(II)で表されるアクリレート誘導体、1または複数の有機溶媒を含んでなる。リソグラフィー手法では、微細なパターンを形成するために種々の目的の膜(層ともいう)が使用されるが、本組成物はその成膜性や埋め込み特性の良さからこれらの膜への利用に有利である。
本発明における平坦化膜とは、本組成物により形成される膜であり、本組成物を構成する固形成分モノマーAおよびアクリレート誘導体が膜化したものである。膜化の態様としては、有機溶媒が除かれた後に固形成分が層化した態様が挙げられる。別の膜化の態様として、固形成分がポリマー化した態様が挙げられる。固形成分のポリマー化とは、組成物中の全固形成分の分子が架橋した状態に限られず、一部が架橋したものも含む。
本発明における平坦化膜形成組成物を用いることで、平坦化膜の上面(基板と逆側)に高い平坦性を示す膜が成膜される。本発明における基板は、本組成物のエッチング耐性の高さや取り扱いの容易さから、平坦な基板であってもよいが、本組成物の優れた埋め込み特性から、平坦ではない基板であってもその効果を充分に発揮する。
式(I)で表されるモノマーA
本平坦化膜形成組成物は、式(I)で表されるモノマーAを含んでなる。
Figure 2018091942
Arは直接結合、C1〜6アルキル、C6〜12シクロアルキルまたはC6〜14アリールである。好ましくは、Arは直接結合、C1〜6アルキルまたはフェニルであり、さらに好ましくは直接結合、直鎖Cアルキル、直鎖Cアルキル、ターシャリーブチルまたはフェニルであり、よりさらに好ましくは直接結合またはフェニルである。
ArはC1〜6アルキル、C6〜12シクロアルキルまたはC6〜14アリールである。好ましくは、Arはイソプロピル、ターシャリーブチル、Cシクロアルキル、フェニル、ナフチル、フェナンスリルまたはビフェニルであり、さらに好ましくはフェニルである。
およびRはそれぞれ独立にC1〜6アルキル、ヒドロキシ、ハロゲンまたはシアノである。好ましくは、RおよびRはそれぞれ独立にメチル、エチル、プロピル、イソピロピル、ターシャリーブチル、ヒドロキシ、フッ素、塩素またはシアノであり、さらに好ましくはメチル、ヒドロキシ、フッ素または塩素である。
は水素、C1〜6アルキルまたはC6〜14アリールである。好ましくはRは水素、C1〜6アルキルまたはフェニルであり、さらに好ましくは水素、メチル、エチル、直鎖Cアルキル、ターシャリーブチルまたはフェニルであり、よりさらに好ましくは水素またはフェニルであり、なおさらに好ましくは水素である。
ArがC1〜6アルキルまたはC6〜14アリールでありRがC1〜6アルキルまたはC6〜14アリールの場合、ArとRが結合して炭化水素環を形成する、または形成しない。
rおよびsはそれぞれ独立に0、1、2、3、4または5である。rおよびsはそれぞれ独立に0または1であることが好ましく、rおよびsはそれぞれ独立に0であることがさらに好ましい。
破線で囲まれるC1、およびC環の少なくとも1つは隣接する芳香族炭化水素環Pと縮合する芳香族炭化水素環であり、該芳香族炭化水素環の炭素数は芳香族炭化水素環Pの炭素を含めてC10〜14であることが好ましく、C10であることがさらに好ましい。
破線で囲まれるC4、およびC環の少なくとも1つは隣接する芳香族炭化水素環Pと縮合する芳香族炭化水素環であり、該芳香族炭化水素環の炭素数は芳香族炭化水素環Pの炭素を含めてC10〜14であることが好ましく、C10であることがさらに好ましい。
式(I)において、R、RおよびOHの結合位置は限定されない。
例えば、下記化合物は式(I)において以下の構成を取ることができる。芳香族炭化水素環Pと芳香族炭化水素環Cが縮合してナフチル環を構成し、OHは芳香族炭化水素環Cに結合している。また、Arは直接結合であり、ArとRはフェニルであり、AとRは結合して炭化水素環(フルオレン)を形成している。
Figure 2018091942
式(I)のモノマーAは具体的には以下である。
Figure 2018091942
Figure 2018091942
Figure 2018091942
式(III)、(IV)および(V)中、Ar、Ar、R、R、R、rおよびsの定義は上述と同じである。また、これらの好適例はそれぞれ独立に上述と同じである。式(I)のモノマーAの中で、式(III)で表されるモノマーAがより好ましい。
式(I)で表される限り、同モノマーAは単一化合物に限定されず、複数のモノマーの組合せでも良い。例えば、下記2つの化合物がともに同モノマーAとして本平坦化膜形成組成物に含まれてもよい。
Figure 2018091942
同組合せの場合であってモノマーAがポリマー化する場合、これらのモノマーAは共重合しても、個別に重合しても良い。製造の取り扱いの点から、式(I)で表されるモノマーAは単一化合物であるほうが好ましい。
説明のために、式(I)で表されるモノマーAの具体例を以下に示すが、本願発明を限定する意図ではない。
Figure 2018091942
本平坦化膜形成組成物全体と比して、式(I)のモノマーAが占める量が3〜30質量%であることが好ましく、5〜20質量%であることがより好ましく、8〜15質量%であることがよりさらに好ましい。
式(II)で表されるアクリレート誘導体
本平坦化膜形成組成物は、式(II)で表されるアクリレート誘導体を含んでなる。
Figure 2018091942
XはC2〜40の炭素含有母骨格である。好適にはXは、直鎖または分岐のC2〜15アルキレン、直鎖または分岐のC2〜15アルコキシレン、C20〜40のアリーレン、C6〜10の飽和炭化水素環、ヒドロキシ、またはこれらの結合体である。これら結合体の炭素数の和は、C2〜40である。Xの好適な態様として、以下の群が挙げられる。
(X−1)直鎖または分岐のC2〜15アルキレン/直鎖または分岐のC2〜15アルコキシレン/直鎖または分岐のC2〜15アルキレンの結合体。
(X−2)直鎖または分岐のC2〜15アルキレン/直鎖または分岐のC2〜15アルコキシレン/直鎖または分岐のC2〜15アルキレン/ヒドロキシの結合体。
(X−3)直鎖または分岐のC2〜15アルコキシレン/C20〜40のアリーレン/直鎖または分岐のC2〜15アルコキシレンの結合体。
(X−4)直鎖または分岐のC2〜15アルコキシレン/C20〜40のアリーレン/直鎖または分岐のC2〜15アルキレン/C20〜40のアリーレン/直鎖または分岐のC2〜15アルコキシレンの結合体。
(X−5)直鎖または分岐のC2〜15アルコキシレン/C6〜10の飽和炭化水素環/直鎖または分岐のC2〜15アルコキシレンの結合体。
上記Xにおいて、直鎖または分岐のC2〜15アルキレンは、好適には分岐のC3〜5アルキレンである。上記Xにおいて、直鎖または分岐のC2〜15アルコキシレンは、好適には直鎖のC1〜3のアルコキシレンである。上記Xにおいて、C20〜40のアリーレンとは、好適には9,9−ジフェニル−9H−フルオレン、ペンタセンまたはペリレンであり、より好適には9,9−ジフェニル−9H−フルオレンである。上記Xにおいて、C6〜10の飽和炭化水素環は、好適にはC10の飽和炭化水素環である。
は水素またはC1〜4のアルキルである。好適にはRは水素またはメチルであり、より好適にはRは水素である。
nは2、3、4、5、6、7または8である。好適にはnは2、4、5または6である。さらに好適には、nは2、5または6である。
例えば下記化合物は、Xが直鎖のCアルコキシレン(エトキシ)/9,9−ジフェニル−9H−フルオレン/直鎖のCアルコキシレン(エトキシ)の結合体であり、Rが水素であり、nが2である。
Figure 2018091942
式(II)で表される限り、同アクリレート誘導体は単一化合物に限定されず、複数の誘導体の組合せでも良い。例えば、下記2つの化合物がともに同アクリレート誘導体として本平坦化膜形成組成物に含まれてもよい。
Figure 2018091942
Figure 2018091942
本組成物が含んでなる式(II)のアクリレート誘導体の好適な一態様は、単一化合物(1種)、2種の誘導体の組合せ、または3種の誘導体の組合せである。
同組合せの場合であったこれらの誘導体がポリマー化する場合、これらの誘導体は共重合しても、個別に重合しても良い。
説明のために、式(II)のアクリレート誘導体の具体例を以下に示すが、本願発明を限定する意図ではない。
Figure 2018091942
本平坦化膜形成組成物全体と比して、式(II)のアクリレート誘導体が占める量が1〜15質量%であることが好ましく、2〜10質量%であることがより好ましく、2〜5質量%であることがよりさらに好ましい。当然であるが、式(II)のアクリレート誘導体が複数種の組合せである場合、式(II)のアクリレート誘導体が占める量は複数のアクリレート誘導体の和から得る。式(II)のアクリレート誘導体は、三菱瓦斯化学株式会社または新中村化学工業株式会社から入手することもできる。
本平坦化膜形成組成物と比して、式(I)のモノマーAと式(II)のアクリレート誘導体の和が占める量が3〜30質量%であることが好ましく、5〜20質量%であることがより好ましく、8〜15質量%であることがさらに好ましく、10〜12質量%であることがよりさらに好ましい。
本平坦化膜形成組成物において式(I)のモノマーAと式(II)のアクリレート誘導体が併存することで、より低温で膜形成が可能であり、平坦ではない基板にも埋め込み特性が優れるという有利な効果がえられる。例えば、沸点の低い成分のみが固形成分である場合、膜の形成のために加熱することで固形成分が溶媒と一緒に除去されてしまうことがある。また、融点が高い成分のみが固形成分である場合、固形成分が蓄積して層化すると基板の凹凸の影響を受けた上面を形成してしまい、リフロー等の別の工程を用いなければ平坦性を確保できないことがある。
式(I)のモノマーAおよび式(II)のアクリレート誘導体以外の固形成分
本発明の平坦化膜形成組成物は、式(I)のモノマーAおよび式(II)のアクリレート誘導体以外に、膜化する固形成分をさらに含んでもよい。このような固形成分は式(I)のモノマーAや式(II)のアクリレート誘導体とは異なるモノマーであっても、ポリマーであっても良い。膜化する際に、これらの固形成分は式(I)のポリマーA及びまたは式(II)のアクリレート誘導体と共重合してもよいし、別個に重合してもよく、これらの状態が混在しても良い。
有機溶媒
本平坦化膜形成組成物は、1または複数の有機溶媒を含んでなる。同有機溶媒は、好適にはヒドロキシル基を有する有機溶媒、エステル誘導体を有する有機溶媒、またはその双方を含む有機溶媒が挙げられる。
より好適には、本平坦化膜形成組成物が含んでなる1または複数の有機溶媒は、ヒドロキシル基および下記式(VI)で表されるエステル誘導基を23:77〜77:23のモル比で含んでなる1または複数の有機溶媒を含んでなる。これは、前記の双方を含む有機溶媒に該当する。
Figure 2018091942
ここで、Rは有機溶媒分子の式(VI)以外の部位と結合する直接結合、メチル基またはRと結合して飽和環を形成する炭素である。好ましくはRは有機溶媒分子の式(VI)以外の部位と結合する直接結合、またはメチル基である。
は水素、メトキシ基置換または無置換のC1〜3アルキルである。好ましくはRは水素またはメトキシ基置換のメチル基である。
はメチル基またはRと結合して飽和環を形成する炭素である。好ましくは、Rはメチル基である。
前記有機溶媒が1分子中にヒドロキシル基と式(VI)で表されるエステル誘導基を1つずつ有する場合は、これらのモル比は50:50となる。この1分子の炭素数は、好適にはC3〜10であり、さらに好適にはC4〜6である。
例えば、下記乳酸エチルはヒドロキシル基と式(VI)で表されるエステル誘導基が同一分子中に存在する有機溶媒(C)である。Rは式(VI)以外の部位と結合する直接結合であり(ヒドロキシル基とエチルを介して結合)、Rは水素であり、Rはメチル基である。また、ヒドロキシル基と式(VI)で表されるエステル誘導基の存在比率は50:50である。
Figure 2018091942
例えば、下記プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)はヒドロキシル基を有する有機溶媒(C)である。
Figure 2018091942
例えば、下記γ−ブチロラクトンは式(VI)で表されるエステル誘導基を有する有機溶媒(C)である。RはRと結合して飽和環を形成する炭素であり、Rは水素であり、RはRと結合して飽和環を形成する炭素である。
Figure 2018091942
本平坦化膜形成組成物が含んでなる有機溶媒の一態様であるヒドロキシル基を有する有機溶媒としては、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール、n−ペンタノール、i−ペンタノール、2−メチルブタノール、sec−ペンタノール、t−ペンタノール、3−メトキシブタノール、n−ヘキサノール、2−メチルペンタノール、sec−ヘキサノール、2−エチルブタノール、sec−ヘプタノール、ヘプタノール−3、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、sec−オクタノール、n−ノニルアルコール、2,6−ジメチルヘプタノール−4、n−デカノール、sec−ウンデシルアルコール、トリメチルノニルアルコール、sec−テトラデシルアルコール、sec−ヘプタデシルアルコール、フェノール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノール、ベンジルアルコール、フェニルメチルカルビノール、ジアセトンアルコール、クレゾール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ペンタンジオール−2,4、2−メチルペンタンジオール−2,4、ヘキサンジオール−2,5、ヘプタンジオール−2,4、2−エチルヘキサンジオール−1,3、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、グリセリン、またはこれらの混合物が挙げられる。好ましくは同有機溶媒は、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、またはこれらの混合物である。さらに好ましくはプロピレングリコールモノメチルエーテルまたはi−プロパノールであり、よりさらに好ましくはプロピレングリコールモノメチルエーテルである。
ヒドロキシル基を含む有機溶媒分子の炭素数は、好適にはC3〜10であり、さらに好適にはC3〜5である。
本平坦化膜形成組成物が含んでなる有機溶媒の一態様であるエステル誘導体を有する有機溶媒としては、プロピレングリコール1−モノメチルエーテル2−アセタート(PGMEA)、γ−ブチロラクトン、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、酢酸メチル、γ−バレロラクトン、酢酸n−プロピル、酢酸i−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸n−ペンチル、酢酸sec−ペンチル、酢酸3−メトキシブチル、酢酸メチルペンチル、酢酸2−エチルブチル、酢酸2−エチルヘキシル、酢酸ベンジル、酢酸シクロヘキシル、酢酸メチルシクロヘキシル、酢酸n−ノニル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、酢酸エチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸エチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノエチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノプロピルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノブチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジ酢酸グリコール、酢酸メトキシトリグリコール、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸i−アミル、シュウ酸ジエチル、シュウ酸ジ−n−ブチル、マロン酸ジエチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、またはこれらの混合物が挙がられる。好ましくは、プロピレングリコール1−モノメチルエーテル2−アセタートまたはγ−ブチロラクトンであり、より好ましくはプロピレングリコール1−モノメチルエーテル2−アセタートである。
エステル誘導基を含む有機溶媒分子の炭素数は、好適にはC3〜10であり、さらに好適にはC4〜7であり、よりさらに好適にはC5〜7である。
例えば、上記のPGMEとPGMEAの2種をモル比1:1で含む有機溶媒が、本発明の好ましい1態様として挙げられる。
本平坦化膜形成組成物が含んでなる有機溶媒の一態様であるヒドロキシル基とエステル誘導体を有する有機溶媒としては、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n−ブチル、乳酸i−ブチル、乳酸sec−ブチル、乳酸n−アミル、乳酸n−プロピル、乳酸i−プロピル、乳酸n−ブチル、乳酸i−ブチル、乳酸sec−ブチル、乳酸n−ペンチルまたは乳酸sec−ペンチル、またはこれらの混合物が挙げられる。好適には同有機溶媒は、乳酸メチル、乳酸エチルまたは乳酸n−ブチルであり、さらに好適には同有機溶媒は、乳酸エチルである。本平坦化膜形成組成物が含む有機溶媒が、乳酸メチル、乳酸エチルまたは乳酸n−ブチルのいずれか1つのみから構成されることが本発明の一態様であり、乳酸エチルのみから構成されることが本発明のより好ましい一態様である。
本平坦化膜形成組成物の1または複数の有機溶媒は、ヒドロキシル基および式(VI)で表されるエステル誘導基をモル比23:77〜77:23で含んでなることが好ましい。本願発明者は、ヒドロキシル基と同エステル誘導基が同有機溶媒中に共存することで、式(I)のモノマーAおよび式(II)のアクリレート誘導体を安定に溶解することが可能となり、また成膜性が優れることを見出した。例えば、有機溶媒のヒドロキシル基の存在が式(I)のモノマーAのヒドロキシル基の溶解性に、有機溶媒のエステル誘導基の存在が式(I)のモノマーAの芳香族環の溶解性に寄与していると考えられる。ヒドロキシル基および式(VI)で表されるエステル誘導基の同有機溶媒中の存在比率はモル比30:70〜70:30であることが好ましく、モル比40:60〜60:40であることがより好ましく、モル比45:55〜55:45であることがさらに好ましく、モル比50:50であることがよりさらに好ましい。
本平坦化膜形成組成物全体と比して、1または複数の有機溶媒(複数の場合はその和)が占める量が60〜95質量%であることが好ましく、75〜95質量%であることがより好ましく、82〜92質量%であることがさらに好ましく、88〜92質量%であることがよりさらに好ましい。組成物全体に占める有機溶媒の量を増減させることで、成膜後の膜厚を制御できる。本平坦化膜形成組成物に占める水の量が0.1質量%以下であることが好ましく、さらに好ましくは0.01質量%以下であることが好ましい。他の層や膜との関係で、本組成物は水を含まないことが好ましく、本平坦化膜形成組成物に占める水の量が0.00質量%であることが本発明の一態様である。
例えばシクロヘキサノンのような有機溶媒は式(I)のモノマーAと式(II)のアクリレート誘導体を溶解し、成膜することは可能かも知れないが、毒性や刺激性の観点から問題がある。
本平坦化膜形成組成物が含む有機溶媒が複数の場合、本有機溶媒が2種からなり、ヒドロキシル基を含む有機溶媒が1種であり、式(VI)で表されるエステル誘導基を有する有機溶媒が他の1種であることが、本発明の好ましい一態様である。
界面活性剤
前記平坦化膜形成組成物は、さらに界面活性剤、架橋剤、酸発生剤、ラジカル発生材、基板密着増強剤またはこれらの混合物を含んでも良い。
界面活性剤は、ピンホールやストレーション等の発生を抑え、塗布性や溶解性を向上させるために有用である。本組成物に占める界面活性剤の量は、本組成物全体と比して、0.01〜5質量%であることが好ましく、0.05〜3質量%であることがより好ましい。
界面活性剤としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル及びポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル化合物、ポリオキシエチレンオクチルフエノールエーテル及びポリオキシエチレンノニルフエノールエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル化合物、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロツクコポリマー化合物、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタントリオレエート及びソルビタントリステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル化合物、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート及びポリオキシエチレンソルビタントリステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル化合物が挙げられる。また、商品名エフトップEF301,EF303、EF352((株)トーケムプロダクツ製)、商品名メガファックF171、F173、R−08、R−30、R−2011(大日本インキ(株)製)、フロラードFC430、FC431(住友スリーエム(株)製)、商品名アサヒガードAG710,サーフロンS−382、SC101、SC102、SC103、SC104、SC105、SC106(旭硝子(株)製)等のフッ素系界面活性剤及びオルガノシロキサンポリマ−KP341(信越化学工業(株)製)等を挙げることができる。
架橋剤
架橋剤は、形成される平坦化膜の成膜性を上げ、これに接する他の膜(例えば珪素含有中間層やレジスト)とのインターミキシングをなくし同他の膜ヘの低分子成分の拡散をなくす目的で添加することが可能である。
本発明で使用可能な架橋剤の具体例を列挙すると、メチロール基、アルコキシメチル基、アシロキシメチル基から選ばれる少なくとも一つの基で置換されたメラミン化合物、グアナミン化合物、グリコールウリル化合物又はウレア化合物、エポキシ化合物、チオエポキシ化合物、イソシアネート化合物、アジド化合物、アルケニルエーテル基などの二重結合を含む化合物を挙げることができる。これらは添加剤として用いてもよいが、ポリマー側鎖にペンダント基として導入してもよい。また、ヒドロキシ基を含む化合物も架橋剤として用いられる。
前記諸化合物のうち、エポキシ化合物を例示すると、トリス(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレート、トリメチロールメタントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、トリエチロールエタントリグリシジルエーテルなどが例示される。メラミン化合物を具体的に例示すると、ヘキサメチロールメラミン、ヘキサメトキシメチルメラミン、ヘキサメチロールメラミンの1〜6個のメチロール基がメトキシメチル化した化合物及びその混合物、ヘキサメトキシエチルメラミン、ヘキサアシロキシメチルメラミン、ヘキサメチロールメラミンのメチロール基の1〜6個がアシロキシメチル化した化合物又はその混合物が挙げられる。グアナミン化合物としては、テトラメチロールグアナミン、テトラメトキシメチルグアナミン、テトラメチロールグアナミンの1〜4個のメチロール基がメトキシメチル化した化合物及びその混合物、テトラメトキシエチルグアナミン、テトラアシロキシグアナミン、テトラメチロールグアナミンの1〜4個のメチロール基がアシロキシメチル化した化合物及びその混合物が挙げられる。グリコールウリル化合物としては、テトラメチロールグリコールウリル、テトラメトキシグリコールウリル、テトラメトキシメチルグリコールウリル、テトラメチロールグリコールウリルのメチロール基の1〜4個がメトキシメチル基化した化合物、又はその混合物、テトラメチロールグリコールウリルのメチロール基の1〜4個がアシロキシメチル化した化合物又はその混合物が挙げられる。ウレア化合物としてはテトラメチロールウレア、テトラメトキシメチルウレア、テトラメチロールウレアの1〜4個のメチロール基がメトキシメチル基化した化合物又はその混合物、テトラメトキシエチルウレアなどが挙げられる。
アルケニルエーテル基を含む化合物としては、エチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、1,2−プロパンジオールジビニルエーテル、1,4−ブタンジオールジビニルエーテル、テトラメチレングリコールジビニルエーテル、ネオペンチルグリコールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジオールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、ソルビトールテトラビニルエーテル、ソルビトールペンタビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテルなどが挙げられる。
本発明の架橋剤として、下記式(VII)で表されるものが挙げられる。
Figure 2018091942
式(VII)において、Lは直接結合、置換もしくは無置換のC1〜3のアルキルである。Lは直接結合またはメチルであることが好ましく、直接結合であることがさらに好ましい。同置換基は、水素、メチル、C6〜10のアリール、下記式(VIII)または下記式(IX)であることが好ましく、さらに好ましくはメチルまたは下記式(VIII)である。式(VII)において、R11は水素、またはメチルである
Figure 2018091942
Figure 2018091942
式(VII)で表される架橋剤の具体例は以下であるが、本発明の範囲はこれらに限定されない。
Figure 2018091942
本平坦化膜形成組成物が含有しうる架橋剤の具体例は以下であるが、本発明の範囲はこれらに限定されない。
Figure 2018091942
これらの架橋剤は、株式会社三和ケミカル、本州化学工業株式会社、旭有機材株式会社、日本カーバイド工業株式会社、等からも入手可能である。
本発明における架橋剤の配合量は、本平坦化膜形成組成物の式(I)のモノマーAと式(II)のアクリレート誘導体の質量の和と比較して3〜50質量%が好ましく、5〜40質量%がさらに好ましい。
プロセスや目的に応じて、本平坦化膜形成組成物に添加する架橋剤の量を少なくすることが可能である。装置やプロセス条件により、選択可能であるが、架橋剤の量を少なくする場合、本平坦化膜形成組成物と比して架橋剤の量が0〜1,000ppmの濃度であることが好ましく、0〜500ppmであることがさらに好ましい。プロセス管理の観点から、架橋剤を添加しない(本平坦化膜形成組成物と比して架橋剤の量が0ppm)ことも、本発明の一形態である。
酸発生剤
本発明の平坦化膜形成組成物は、さらに酸発生剤を含んでもよい。本組成物にこの酸発生剤の含まれる量が、(I)のモノマーAと式(II)のアクリレート誘導体の質量の和と比較して0.1〜10質量%であることが好ましく、1〜7質量%であることがさらに好ましい。
酸発生剤は、加熱によって強酸を発生させることが可能な熱酸発生剤にすることができる。本発明で使用される熱酸発生剤(TAG)は、本発明で存在する式(I)のモノマーAまたは式(II)のアクリレート誘導体と反応し、かつこれら成分の架橋を伝搬することができる酸を、加熱によって発生させるいずれか1種または複数であることができ、スルホン酸などの強酸がさらに好ましい。好ましくは、熱酸発生剤は、80度を超える温度で活性化する。熱酸発生剤の例は、金属不含のスルホニウム塩およびヨードニウム塩、例えば、強非求核酸のトリアリールスルホニウム、ジアルキルアリールスルホニウム、およびジアリールアルキルスルホニウム塩、強非求核酸のアルキルアリールヨードニウム、ジアリールヨードニウム塩;および強非求核酸のアンモニウム、アルキルアンモニウム、ジアルキルアンモニウム、トリアルキルアンモニウム、テトラアルキルアンモニウム塩である。また、共有結合型(covalent)熱酸発生剤も、有用な添加剤として考えられ、例えばアルキルまたはアリールスルホン酸の2−ニトロベンジルエステル、および熱分解して遊離スルホン酸をもたらすスルホン酸のその他のエステルがある。その例は、ジアリールヨードニウムパーフルオロアルキルスルホネート、ジアリールヨードニウムトリス(フルオロアルキルスルホニル)メチド、ジアリールヨードニウムビス(フルオロアルキルスルホニル)メチド、ジアリールヨードニウムビス(フルオロアルキルスルホニル)イミド、ジアリールヨードニウム第4級アンモニウムパーフルオロアルキルスルホネートである。不安定なエステルの例は、トシル酸2−ニトロベンジル、トシル酸2,4−ジニトロベンジル、トシル酸2,6−ジニトロベンジル、トシル酸4−ニトロベンジル;2−トリフルオロメチル−6−ニトロベンジル4−クロロベンゼンスルホネート、2−トリフルオロメチル−6−ニトロベンジル4−ニトロベンゼンスルホネートなどのベンゼンスルホネート;フェニル、4−メトキシベンゼンスルホネートなどのフェノール系スルホネートエステル;第4級アンモニウムトリス(フルオロアルキルスルホニル)メチド、および第4級アルキルアンモニウムビス(フルオロアルキルスルホニル)イミド、有機酸のアルキルアンモニウム塩、例えば10−カンファースルホン酸のトリエチルアンモニウム塩である。様々な芳香族(アントラセン、ナフタレン、またはベンゼン誘導体)スルホン酸アミン塩が、米国特許第3,474,054号(特許文献2)、第4,200,729号(特許文献3)、第4,251,665号(特許文献4)、および第5,187,019号(特許文献5)に開示されたものも含めて、TAGとして用いることができる。
本平坦化膜形成組成物が含有しうる酸発生剤の具体例は以下であるが、本発明の範囲はこれらに限定されない。
Figure 2018091942
プロセスや目的に応じて、本平坦化膜形成組成物に添加する酸発生剤の量を少なくすることが可能である。いずれも装置やプロセス条件により、選択可能であるが、酸発生剤の量を少なくする場合、本平坦化膜形成組成物と比して酸発生剤の量が0〜500ppmの濃度であることが好ましい。プロセス管理の観点から、酸発生剤を添加しない(本平坦化膜形成組成物と比して酸発生剤の量が0ppm)ことも、本発明の一形態である。
その他の成分
本発明の平坦化膜形成組成物はさらにラジカル発生材、基板密着増強剤、平滑剤、モノマー性染料、低級アルコール(C1〜6アルコール)、表面レベリング(leveling)剤、消泡剤、防腐剤などのその他の成分を添加してもよい。本組成物に占めるこれらの成分の量は、本組成物における式(I)のモノマーAと式(II)のアクリレート誘導体の質量の和と比較して、0.1〜10質量%であることが好ましく、0.5〜5質量%であることがより好ましい。本組成物が、これらの成分を含まない(0質量%)ことも本発明の一態様である。
平坦化膜の製造方法
本発明による平坦化膜の形成する方法について、一態様を説明する。
上述の通り、本発明における平坦化膜形成組成物とは、基板とフォトレジスト膜との間に膜の上面(フォトレジスト側)の平坦性が高く成膜される組成物をいう。平坦性が高いとは、平坦化膜の上面が水平に成膜化されることを意味する。また、平坦性が高ければ、水平に設定された基板の底面(複数基板が積層された場合、最も下の基板)と平坦化膜の上面の距離のバラつきが小さくなる。平坦な基板とは、基板の底面と基板の上面の距離が実質的に等しい(基板内において同距離の差が0〜3%)であることを言う。平坦ではない基板とは、広義には平坦な基板ではない基板を言う。
以下、理解のために図を用いて本発明を説明する。本発明者らは疎密が存在する基板でも好適に成膜可能な組成物を得るために、図1の基板を用いて実施例、比較例の検討を行った。なお、発明の理解のために図1,2の縮尺は正確ではない。符号1は陸部であり100μm以上の幅が存在する。符号2は海部であり100μmの幅である。符号3は密部であり、Half pitch 0.04μm、Line space比1:2.5、深さ100nmの壁構造が100μm以上の幅で並列して存在する。同基板は充分な奥行きを有するSiOウェーハーである。符号4は基板の底面であり、符号5は基板の底部である。基板が複数の海部や溝を有する場合、本発明における高さや距離は、最も底面との距離が短い海部や溝を用いる(ただし、基板を貫通する穴や、設計の意図とは異なる構造は除外する)。符号6は基板の頂部である。基板が複数の頂部や溝を有する場合、本発明における高さや距離は、最も底面との距離が長い頂部を用いる(ただし、設計の意図とは異なる構造は除外する)。符合7は陸部と海部の間の高さであり、陸部の頂部とこれに接する底部の底面との距離の差である。符合8は密部と海部の間の高さであり、密部の頂部とこれに接する底部の底面との距離の差である。形成された平坦膜は図2の符合9のような状態になり、完全に平坦(底面との距離が等しい)になるのは困難である。符合10は基板の底面と陸部の上に成膜した平坦化膜の上面の高さであり、符合11は基板の底面と密部の上に成膜した平坦化膜の上面の高さである。本発明者らが発見した平坦化膜形成組成物は、平坦ではない基板に成膜した場合であっても、符合10と符合11の高さの差が小さく(平坦性が高く)好適である。本組成物の評価に際し、同差を平坦性という。
本発明において平坦ではない基板とは、基板の頂部と基板の底部の高さの差(すなわち、それぞれと基板の底面との距離の差)が20〜10,000nmであるケイ素含有基板が挙げられ、好適には50〜1,000nmであり、さらに好適には50〜500nmである。符号7、8のように頂部と底部が隣接して存在する構造で、この差を求めることが好適である。さらに、平坦ではない基板としては、前処理によって壁やコンタクトホールが存在するものが挙げられ、基板の頂部および基板の底部と基板の底面の距離の差が、前者と比して30〜95%(好ましくは30〜80%)であるものも挙げられる。上記の壁やコンタクトホールはリソグラフィー、エッチング、DSA等の公知の手法によって形成可能であり、アスペクト比が3〜25(好ましくは5〜10)のものが好適である。例えば、壁構造が単純に並列し続けるだけのような基板(図1の符合3領域を参照)も平坦ではないが、このような構造体が集まっている領域(密)と存在しない領域(疎)が偏在するとき、本平坦化膜形成組成物の優位性が発揮される。さらに、本発明の平坦膜形成組成物は、段差がある基板にも適用できる(図1の符合1と符合2の領域を参照)。段差は20〜10,000nmが好適であり、50〜1,000nmがより好適であり、50〜500nmがさらに好適である。
本発明の平坦化膜は、平坦な基板(ベアウェーハー)に塗布し加熱して膜化することで、20〜2,000nm(好ましくは100〜500nm、より好ましくは200〜400nm)の膜厚を得ることができる。
基板については、上述のように平坦な基板および平坦ではない基板が使用できるが、平坦ではない基板を使用した際に本発明の優位性がより発揮される。
基板は、金属含有基板やケイ素含有基板が使用可能である。本発明における基板とは、単一の基板層の場合および複数の基板層の積層の双方を含む。基板には、シリコン被覆基板、二酸化シリコン被覆基板、シリコンナイトライド基板、シリコンウェハ基板(SiOウェーハー等)、ガラス基板、インジウム含有基板(ITO基板等)、チタン含有基板(チタンナイトライド、チタンオキサイド等)、等の公知のものが使用可能である。
本発明の半導体の製造工程において基板の層構成は、プロセス条件に合わせて公知の手法を使用可能であるが、例えば、以下のような積層構成が挙げられる。以下の積層構成において、左が下、右が上の方向を意味する。
シリコンウェハ基板
シリコンウェハ基板/チタン含有基板
シリコンウェハ基板/チタン含有基板/シリコン被覆基板
シリコンウェハ基板/チタン含有基板/二酸化シリコン被覆基板
シリコンウェハ基板/二酸化シリコン被覆基板/チタン含有基板
シリコンナイトライド基板
シリコンナイトライド基板/チタン含有基板
シリコンナイトライド基板/チタン含有基板/シリコン被覆基板
シリコンナイトライド基板/チタン含有基板/二酸化シリコン被覆基板
シリコンナイトライド基板/二酸化シリコン被覆基板/チタン含有基板
いずれかの基板の上に積層される他の基板は、CVD法等の公知の手法を用いて積層することができる。該他の基板は、公知のリソグラフィー手法やエッチング手法を用いてパターン化することが可能である。パターン化した基板の上に、さらに別の基板をCVD法等の公知の手法を用いて被膜することも可能である。
本発明において、基板の上に、スピナー、コーター等の適当な塗布方法により本発明の平坦化膜形成組成物を塗布する。本平坦化膜形成組成物の固形成分は、塗布時点では本組成物の固形成分は、基板への埋め込みに優れる。基板への平坦化膜形成組成物の塗布において、基板上とは基板と平坦化膜形成組成物が直に接することがより好適であるが、他の薄膜(例えば、基板改質層)を介して塗布されても良い。本組成物の塗布後、加熱することにより平坦化膜が形成される。加熱条件としては、加熱温度は一般に150〜350℃、加熱時間は一般に30〜180秒間(好ましくは30〜120秒間)の範囲から適宜、選択される。
加熱を150〜200℃で一度行う条件でも膜を形成することができ、この場合、比較的低温で加熱するために他の層への影響を防ぎつつ、平坦な膜を得ることができ、好適である。
また、加熱温度を250〜300℃で行う条件でも、本組成物中の固形成分をポリマー化することができ、好適である。この場合、架橋剤を入れるとより成膜性が上がる。また、この場合、フォトレジスト層等の他の有機層を形成する組成物を本平坦膜の上に塗布することができる。フォトレジスト層等の平坦膜の上方に積層させる層は、公知の層をそれぞれの目的に応じて組み合わせて使用することが可能である。これらは公知のリソグラフィー手法(露光、現像、エッチング、等)を使用することで、パターン化や除去が可能である。
平坦化膜を形成するための平坦化膜形成組成物の加熱は、複数に分けて行う(ステップベイク)ことも可能であり、例えば2回に分けて加熱し、1度目の加熱で溶媒を除去しつつ基板への埋め込みを行い、2度目の加熱で軽くリフローさせて平坦性を確保しつつ膜化することもできる。例えば、1度目の加熱を150〜200℃で30〜120秒間、2度目の加熱を250〜300℃で30〜120秒間行うことも好適である。
加熱の雰囲気としては空気中で良いが、本平坦化膜組成物および本平坦化膜の酸化を防止するために酸素濃度を低減させることもできる。例えば、不活性ガス(N、Ar、Heまたはその混合物)を雰囲気に注入することで、酸素濃度を1,000ppm以下(好適には100ppm以下)にしても良い。
本平坦化膜は、固形成分の炭素含有量が高く、エッチングレートが低いため、スピンオンコーティング(spin on coating)方法で形成する平坦化膜として好適である。エッチングレートの評価は公知の手法を用いることができ、例えばレジスト(UV1610、Dow製)と比したエッチングレートが1.0以下である膜が好適であり、0.9以下である膜がより好適であり、0.8以下である膜がさらに好適である。
本発明の一態様として、本平坦化膜を平坦ではない基板の上に形成し、その上に別の基板を形成することができる。例えば、CVD等の方法により別の基板を形成できる。下の基板と上の基板は、同じ組成でも異なる組成でも良い。さらに上の基板の上に別の層を形成することができる。この別の層とは、本平坦化膜及び又はフォトレジスト膜を形成することで、上の基板を加工することができる。使用可能なフォトレジスト膜やその他の膜については、上述と同様である。
デバイス製造
本発明の本平坦化膜は好適にはO、CF、CHF、ClまたはBClでドライエッチングすることで除去でき、好適にはOまたはCFが使用できる。エッチング量を制御することで、平坦化膜を完全には除去せずに残しつつ、下の平坦ではない基板を露出することもできる。
本発明の一態様として、ある基板(基板Aとする)に接して他の基板(基板Bとする)を積層し、該他の基板をリソグラフィー手法を用いてパターン化し、さらに別の基板(基板Cとする)を同パターンに被膜するように形成し、この上に本発明の平坦化膜を積層することも本発明の一態様である。さらに、該平坦化膜をO等でドライエッチングするが完全には該平坦化膜を除去せず(つまり該平坦化膜を残すようにエッチングし)、被膜(該基板C)をフッ素系雰囲気でエッチングすることで、パターン化した基板Bの凸部から被膜(該基板C)を除去することもできる。
その後、必要に応じて、基板にさらに加工がされ、デバイスが形成される。これらのさらなる加工は、公知の方法を適用することができる。デバイス形成後、必要に応じて、基板をチップに切断し、リードフレームに接続され、樹脂でパッケージングされる。本発明では、このパッケージングされたものをデバイスという。デバイスとは、好適には半導体、太陽電池、有機EL素子および無機EL素子が挙げられ、半導体がより好適である。
実施例
以降において本発明を具体的な実施例で説明する。これらの実施例は説明のためのものであり、本願発明の範囲を制限するためのものではない。
組成物1の調整例1
下記モノマーA1(三菱ガス化学社製)7.7g、アクリレート誘導体として下記A−9550W(新中村化学社製)3.1gを乳酸エチル(関東化学株式会社製)89.2gに溶かし、組成物1とした。
Figure 2018091942
Figure 2018091942
実施例1−1、組成物1の溶解性および安定性の評価
組成物1の溶質の溶解状況を目視で確認し、以下のように評価した。
A:溶質が完全に溶解している。
B:溶質が完全に溶解せずに、残っている。
上の溶解性の評価がAの場合、同組成物を0℃に1ヶ月間保存し、保存を目視で確認し、以下のように評価した。
A:析出物が生じなかった。
B:析出物が生じた。
実施例1−2、組成物1の成膜性の評価
MS−150A型スピンコーター(ミカサ株式会社製)を用いて、組成物1をベアシリコンウェーハーに1,500rpmで塗布し、180℃で1分間焼成して平坦化膜を得た。この平坦化膜が200nmの膜厚になることをラムダエースVM−3110型光干渉式膜厚測定装置(大日本スクリーン製造株式会社製)で確認した。
同平坦化膜の表面を光学顕微鏡で確認し、成膜性を以下のように評価した。
A:偏りにより模様等が確認されず、均一な膜が形成されていた。
B:スレーション(放射状のムラ、縞模様)等の模様が確認された。
実施例1−3、組成物1の充填性の評価
MS−150A型スピンコーター(ミカサ株式会社製)を用いて、図1のSiOウェーハー(平坦ではない基板)に組成物1を1,500rpmで塗布し、基板の海部や密部の壁の間の溝が埋まり、陸部の上に組成物が覆い被さる状態にした。これを180℃で1分間焼成して平坦化膜を得た。同平坦化膜の切片を作成して同密部の壁の間の溝をSEM(日立ハイテクフィールディングス社製S−5500)写真で確認し、組成物1の充填性を以下のように評価した。
A:空隙や気泡がある溝が確認されず、組成物が良好に溝に充填されていた。
B:組成物が埋まりきらず空隙や気泡がある溝が存在した。
実施例1−4、組成物1の平坦性の評価
組成物1の平坦性の高低を評価するために、上記実施例1−3で作成したSEM写真の平坦性(図2の符合10と符合11の高さの差)を測定した。組成物1から形成した平坦化膜の平坦性は7nmであった。
組成物2の調整例2
A−9550Wを下記化合物1(新中村化学社製)に変更した以外は調整例1と同様に、組成物2を調整した。
Figure 2018091942
組成物3の調整例2
アクリレート誘導体をA−9550Wを1.6g、化合物1を1.5gの2種に変更した以外は調整例1と同様に、組成物3を調整した。なお、モノマーA1および乳酸エチルの量には変更はない。
実施例2および3の評価
実施例1(実施例1−1〜1−4)と同じ評価を、組成物2および3について行った。評価結果を表1に記載した。
参考組成物1の参考調整例1、参考例1の評価
モノマーA1を乳酸エチルに10質量%になるように溶かし、参考組成物1とした。上記の実施例1−1と同じ評価した。実施例1−2と同じ成膜を行おうとしたところ、180℃ではリフローが不充分であったため、焼成条件を250℃に変更し、それ以外は実施例1−2と同様に成膜を行い評価した。また焼成条件を180℃から250℃に変更した以外は実施例1−3および1−4と同様に評価した。これらの結果を表1に記載した。
比較組成物1の比較調整例1、比較例1の評価
下層膜形成材料として特許文献1に開示された組成が、本願の平坦化膜形成組成物として適切であるかについて検討するために、以下の試験を行った。上記モノマーA1とニカラックMX270(三和ケミカル社製)、それぞれ7.2gおよび2.5gを、シクロヘキサノン溶媒85.9gに溶解して比較組成物1を得た。いずれの溶質も完全に溶解していることが目視で確認された。
この比較組成物3について、焼成条件を200℃1分、250℃1分のステップベイクに変更した以外は実施例1−3と同様に成膜し、実施例1−4と同様に平坦性の評価を行った。その結果、本比較組成物1から形成した膜の平坦性は55nmであった。
Figure 2018091942
1.基板の陸部
2.基板の海部
3.基板の密部
4.基板の底面
5.基板の底部
6.基板の頂部
7.陸部、海部間の高さ
8.密部、海部間の高さ
9.膜化した平坦化膜
10.陸部の頂部と基板底面の間の高さ
11.密部の頂部と基板底面の間の高さ

Claims (13)

  1. 下記式(I)で表されるモノマーA、
    下記式(II)で表されるアクリレート誘導体および
    1または複数の有機溶媒
    を含んでなる平坦化膜形成組成物。
    Figure 2018091942
    {式中、
    Arは直接結合、C1〜6アルキル、C6〜12シクロアルキルまたはC6〜14アリールであり、
    ArはC1〜6アルキル、C6〜12シクロアルキルまたはC6〜14アリールであり、
    およびRはそれぞれ独立にC1〜6アルキル、ヒドロキシ、ハロゲンまたはシアノであり、
    は水素、C1〜6アルキルまたはC6〜14アリールであり、
    ArがC1〜6アルキルまたはC6〜14アリールでありRがC1〜6アルキルまたはC6〜14アリールの場合、ArとRが結合して炭化水素環を形成する、または形成しない、
    rおよびsはそれぞれ独立に0、1、2、3、4または5であり、
    破線で囲まれるC1、およびC環の少なくとも1つは隣接する芳香族炭化水素環Pと縮合する芳香族炭化水素環であり、
    破線で囲まれるC4、およびC環の少なくとも1つは隣接する芳香族炭化水素環Pと縮合する芳香族炭化水素環である}
    Figure 2018091942
    {式中、XはC2〜40の炭素含有母骨格であり、
    は水素またはC1〜4のアルキルであり、
    nは2、3、4、5、6、7または8である}
  2. 式(I)で表されるモノマーAが、下記式(III)、(IV)または(V)のいずれかで表されるモノマーである請求項1に記載の平坦化膜形成組成物。
    Figure 2018091942
    Figure 2018091942
    Figure 2018091942
    {式(III)、(IV)および(V)中、Ar、Ar、R、R、R、rおよびsの定義は上述と同じである}
  3. 式(II)で表されるアクリレート誘導体のXが、直鎖または分岐のC2〜15アルキレン、直鎖または分岐のC2〜15アルコキシレン、C20〜40のアリーレン、C6〜10の飽和炭化水素環、ヒドロキシ、またはこれらの結合体であり、Rが水素またはメチルである請求項1または2に記載の平坦化膜形成組成物。
  4. 前記有機溶媒が乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n−ブチル、乳酸i−ブチル、乳酸sec−ブチル、乳酸n−アミル、乳酸n−プロピル、乳酸i−プロピル、乳酸n−ブチル、乳酸i−ブチル、乳酸sec−ブチル、乳酸n−ペンチル、乳酸sec−ペンチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール、n−ペンタノール、i−ペンタノール、2−メチルブタノール、sec−ペンタノール、t−ペンタノール、3−メトキシブタノール、n−ヘキサノール、2−メチルペンタノール、sec−ヘキサノール、2−エチルブタノール、sec−ヘプタノール、ヘプタノール−3、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、sec−オクタノール、n−ノニルアルコール、2,6−ジメチルヘプタノール−4、n−デカノール、sec−ウンデシルアルコール、トリメチルノニルアルコール、sec−テトラデシルアルコール、sec−ヘプタデシルアルコール、フェノール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノール、ベンジルアルコール、フェニルメチルカルビノール、ジアセトンアルコール、クレゾール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ペンタンジオール−2,4、2−メチルペンタンジオール−2,4、ヘキサンジオール−2,5、ヘプタンジオール−2,4、2−エチルヘキサンジオール−1,3、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール1−モノメチルエーテル2−アセタート、γ−ブチロラクトン、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、酢酸メチル、γ−バレロラクトン、酢酸n−プロピル、酢酸i−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸n−ペンチル、酢酸sec−ペンチル、酢酸3−メトキシブチル、酢酸メチルペンチル、酢酸2−エチルブチル、酢酸2−エチルヘキシル、酢酸ベンジル、酢酸シクロヘキシル、酢酸メチルシクロヘキシル、酢酸n−ノニル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、酢酸エチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸エチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノエチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノプロピルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノブチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジ酢酸グリコール、酢酸メトキシトリグリコール、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸i−アミル、シュウ酸ジエチル、シュウ酸ジ−n−ブチル、マロン酸ジエチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、またはこれらの混合物のいずれかである請求項1〜3のいずれか一項に記載の平坦化膜形成組成物。
  5. 該有機溶媒がヒドロキシル基および下記式(VI)で表されるエステル誘導基を23:77〜77:23のモル比で含んでなる1または複数の有機溶媒である
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の平坦化膜形成組成物。
    Figure 2018091942
    {式中、Rは有機溶媒分子の式(VI)以外の部位と結合する直接結合、メチル基またはRと結合して飽和環を形成する炭素であり、
    は水素、メトキシ基置換または無置換のC1〜3アルキルであり、
    はメチル基またはRと結合して飽和環を形成する炭素である}
  6. 前記平坦化膜形成組成物が、さらに界面活性剤、架橋剤、酸発生剤、ラジカル発生材、基板密着増強剤またはこれらの混合物を含んでなる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の平坦化膜形成組成物。
  7. 前記平坦化膜形成組成物が含む架橋剤が0〜1,000ppmの濃度である請求項1〜6のいずれか一項に記載の平坦化膜形成組成物。
  8. 前記平坦化膜形成組成物が含む酸発生剤が0〜500ppmの濃度である請求項1〜7のいずれか一項に記載の平坦化膜形成組成物。
  9. 基板上に請求項1〜8のいずれか一項に記載の平坦化膜形成組成物を塗布し、
    該平坦化膜形成組成物を硬化して平坦化膜を製造する方法。
  10. 該平坦化膜形成組成物を硬化する条件が150〜350℃で30〜180秒焼成することを含んでなる請求項9に記載の平坦化膜の製造方法。
  11. 該基板が平坦ではない基板である請求項9または10のいずれか一項に記載の製造方法。
  12. 該平坦ではない基板が、頂部と底部の高さの差が20〜1,000nmであるケイ素含有基板である請求項11に記載の平坦化膜の製造方法。
  13. 請求項11または12に記載の方法により平坦化膜を製造し、
    該平坦化膜をエッチングして該平坦ではない基板を露出し、
    該平坦ではない基板をエッチングする、
    ことを含んでなるデバイスの製造方法。
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