JP2018091930A - テラヘルツ光発生装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 テラヘルツ光発生装置1は、テラヘルツ光THを発生可能な非線形光学結晶4と、ポンプ光L1を発振させるポンプ光発振器2と、シード光L2を発振させるシード光発振器3と、シード光L2を集光する凸レンズ5と、シード光発振器3を平行移動させる移動機構6とを備えている。ポンプ光L1とシード光L2を非線形光学結晶4の端面4Aに重畳させて人射させると、非線形光学結晶4からテラヘルツ光THが発生する。シード光発振器3が発振するシード光L2の波長を変化させるのに伴って、移動機構6によってシード光発振器3を所要量移動させると、凸レンズ5に対するシード光L2の入射位置が変更されて、非線形光学結晶4へのシード光L2の人射角が変更される。それにより、テラヘルツ光THの波長を変更できる。【効果】 従来と比較して小型でコストが安いテラヘルツ光発生装置1を提供できる。【選択図】 図1
Description
本発明はテラヘルツ光発生装置に関し、より詳しくは、集光レンズへのシード光の入射位置を変化させることにより、非線形光学結晶へのシード光の入射角を変化させるようにしたテラヘルツ光発生装置に関する。
従来、テラヘルツ光発生装置は公知であり、具体的には、パラメトリック効果によるテラヘルツ光を発生可能な非線形光学結晶と、ポンプ光を発振させるポンプ光発振器と、シード光を発振させるシード光発振器と、上記シード光発振器から発振されたシード光を非線形光学結晶へ導光する導光手段と、上記シード光の光路上に配置されて、シード光を集光する凸レンズとを備え、上記ポンプ光と上記シード光を、位相整合条件を満たす入射角で非線形光学結晶に入射させることによりテラヘルツ光を発生させるように構成されたテラヘルツ光発生装置が知られている(例えば特許文献1)。
ところで、上記特許文献1の装置は、シード光を回折させる回折格子と一対の凸レンズを水平方向の一直線上に配置する構成となっていた。つまり、導光手段と凸レンズが横一列に配置された構成となっているため、大きな光路長が必要となり、装置が大型化するという問題があった。
上述した事情に鑑み、本発明は、パラメトリック効果によるテラヘルツ光を発生可能な非線形光学結晶と、ポンプ光を発振させるポンプ光発振器と、発振させるシード光の波長を変更可能なシード光発振器と、上記シード光の光路上に配置されて、シード光を集光する凸レンズとを備え、
上記ポンプ光と上記シード光を、位相整合条件を満たす入射角で上記非線形光学結晶に入射させることによりテラヘルツ光を発生させるように構成されたテラヘルツ光発生装置において、
上記シード光発振器から発振されるシード光が、上記凸レンズの光軸と平行な状態を維持して、該凸レンズの光軸と交差する方向に移動するようにシード光発振器のシード光出射部を移動させる移動機構を設けて、
該移動機構によって上記シード光出射部を移動させることにより、上記凸レンズへのシード光の入射位置を変更して、上記非線形光学結晶に入射されるシード光の入射角を変更することを特徴とするものである。
上記ポンプ光と上記シード光を、位相整合条件を満たす入射角で上記非線形光学結晶に入射させることによりテラヘルツ光を発生させるように構成されたテラヘルツ光発生装置において、
上記シード光発振器から発振されるシード光が、上記凸レンズの光軸と平行な状態を維持して、該凸レンズの光軸と交差する方向に移動するようにシード光発振器のシード光出射部を移動させる移動機構を設けて、
該移動機構によって上記シード光出射部を移動させることにより、上記凸レンズへのシード光の入射位置を変更して、上記非線形光学結晶に入射されるシード光の入射角を変更することを特徴とするものである。
このような構成によれば、従来と比較して小型でコストが安いテラヘルツ光発生装置を提供することができる。
以下、図示実施例について本発明を説明すると、図1において1はテラヘルツ光THを発生させるテラヘルツ光発生装置であり、このテラヘルツ光発生装置1は、発生させたテラヘルツ光THを図示しない検査対象物に照射することで、該検査対象物の品質検査を行うことができるようになっている。
テラヘルツ光発生装置1は、ポンプ光L1を発振させるポンプ光発振器2と、シード光L2を発振させるシード光発振器3と、シード光L2とポンプ光L1が重畳して入射されるとテラヘルツ光THとアイドラー光L3を発生させる非線形光学結晶4と、シード光発振器3から発振されたシード光L2を集光する凸レンズ5と、シード光発振器3を凸レンズ5の光軸の延長線と直交する方向に平行移動させる移動機構6と、この移動機構6の作動を制御する制御装置10とを備えている。
このテラヘルツ光発生装置1は、上記非線形光学結晶4にシード光L2とポンプ光L1とを位相整合条件を満たすように重畳させて入射させることにより、アイドラー光L3とテラヘルツ光THとを発生させる光注入型テラヘルツパラメトリック発生器(Is−TPG)として構成されている。
テラヘルツ光発生装置1は、ポンプ光L1を発振させるポンプ光発振器2と、シード光L2を発振させるシード光発振器3と、シード光L2とポンプ光L1が重畳して入射されるとテラヘルツ光THとアイドラー光L3を発生させる非線形光学結晶4と、シード光発振器3から発振されたシード光L2を集光する凸レンズ5と、シード光発振器3を凸レンズ5の光軸の延長線と直交する方向に平行移動させる移動機構6と、この移動機構6の作動を制御する制御装置10とを備えている。
このテラヘルツ光発生装置1は、上記非線形光学結晶4にシード光L2とポンプ光L1とを位相整合条件を満たすように重畳させて入射させることにより、アイドラー光L3とテラヘルツ光THとを発生させる光注入型テラヘルツパラメトリック発生器(Is−TPG)として構成されている。
非線形光学結晶4は四角柱状に形成されており、図示しない保持具によって軸心4Cが所定高さで水平となるように固定されている。非線形光学結晶4における側面にシリコンプリズム11が一体に取り付けられている。
非線形光学結晶4で発生したテラヘルツ光THは、シリコンプリズム11を介して非線形光学結晶4の外方へ放射されて、図示しない検査対象物に照射されるようになっている。
非線形光学結晶4の軸心4Cの一端の延長線上にポンプ光発振器2が水平に固定して配置されており、非線形光学結晶4の軸心4Cの他端の延長線上にダンパー12が固定して配置されている。非線形光学結晶4を透過して端面4Bから外方へ放射されたポンプ光L1及びアイドラー光L3は、ダンパー12によって吸収されるようになっている。
非線形光学結晶4で発生したテラヘルツ光THは、シリコンプリズム11を介して非線形光学結晶4の外方へ放射されて、図示しない検査対象物に照射されるようになっている。
非線形光学結晶4の軸心4Cの一端の延長線上にポンプ光発振器2が水平に固定して配置されており、非線形光学結晶4の軸心4Cの他端の延長線上にダンパー12が固定して配置されている。非線形光学結晶4を透過して端面4Bから外方へ放射されたポンプ光L1及びアイドラー光L3は、ダンパー12によって吸収されるようになっている。
ポンプ光発振器2は、非線形光学結晶4の端面4Aから離隔させて、非線形光学結晶4と同じ高さに水平に支持されている。このポンプ光発振器2はマイクロチップレーザからなり、制御装置10によって作動を制御されるようになっている。この制御装置10としては、パーソナルコンピュータ(PC)又はプログラマブルロジックコンピュータ(PLC)を用いることができる。
上記非線形光学結晶4の端面4Aとポンプ光発振器2との間に凸レンズ5が固定して配置されている。この凸レンズ5は、その焦点が非線形光学結晶4の端面4Aの位置と一致するように配置されるとともに、ポンプ光発振器2から発振されるポンプ光L1が、この凸レンズ5の光軸を通過する位置に配置されている。また、ポンプ光発振器2と凸レンズ5との間には、図示しないコリーメータが配置されており、ポンプ光発振器2から発振されるポンプ光L1は上記コリーメータによって平行光に調整されるようになっている。
ポンプ光発振器2が作動されると、ポンプ光L1としてのレーザ光がパルス発振され、該ポンプ光L1は上記コリーメータによって平行光に調整された後に凸レンズ5の光軸を透過してから上記非線形光学結晶の端面4Aの中心(端面4Aに非線形光学結晶4の軸心4Cが交差する位置)に入射されるようになっている。ポンプ光L1としてのパルスレーザの波長は1064.4nmであり、パルス発振する際の繰り返し周波数は100Hz、パルス幅400psecとなっている。
なお、ポンプ光L1は必ずしも非線形光学結晶4の端面4Aの中心に入射させる必要はなく、端面4Aにおける中心からずれた位置であっても良い。また、上記ポンプ光発振器2としては、マイクロチップレーザの代わりに極短パルスレーザを用いても良い。
上記非線形光学結晶4の端面4Aとポンプ光発振器2との間に凸レンズ5が固定して配置されている。この凸レンズ5は、その焦点が非線形光学結晶4の端面4Aの位置と一致するように配置されるとともに、ポンプ光発振器2から発振されるポンプ光L1が、この凸レンズ5の光軸を通過する位置に配置されている。また、ポンプ光発振器2と凸レンズ5との間には、図示しないコリーメータが配置されており、ポンプ光発振器2から発振されるポンプ光L1は上記コリーメータによって平行光に調整されるようになっている。
ポンプ光発振器2が作動されると、ポンプ光L1としてのレーザ光がパルス発振され、該ポンプ光L1は上記コリーメータによって平行光に調整された後に凸レンズ5の光軸を透過してから上記非線形光学結晶の端面4Aの中心(端面4Aに非線形光学結晶4の軸心4Cが交差する位置)に入射されるようになっている。ポンプ光L1としてのパルスレーザの波長は1064.4nmであり、パルス発振する際の繰り返し周波数は100Hz、パルス幅400psecとなっている。
なお、ポンプ光L1は必ずしも非線形光学結晶4の端面4Aの中心に入射させる必要はなく、端面4Aにおける中心からずれた位置であっても良い。また、上記ポンプ光発振器2としては、マイクロチップレーザの代わりに極短パルスレーザを用いても良い。
上記ポンプ光発振器2と同様に、シード光発振器3は凸レンズ5を挟んで非線形光学結晶4とは反対側に配置されており、上記凸レンズ5に向けて水平方向にシード光L2を発振するようになっている。本実施例のシード光発振器3は外方に向けてシード光L2を発振するシード光出射部を備えており、該シード光出射部から凸レンズ5に向けてシード光L2が発振されるようになっている。また、本実施例においては、上記ポンプ光発振器2のシード光出射部から発振されるポンプ光L1の光路と、シード光発振器3から発振されるシード光L2の光路は、相互に平行で同じ高さとなり、シード光L2とポンプ光L1の発振方向は同じ方向となっている。
シード光発振器3は半導体レーザからなり、シード光発振器3の作動は制御装置10によって制御されるようになっている。本実施例では、シード光L2としてのレーザ光の波長は1068〜1075nmの範囲で可変するように、シード光発振器3のシード光出射部から発振される。シード光発振器3と凸レンズ5との間には、図示しないコリーメータが配置されており、シード光発振器3のシード光出射部から発振されるシード光L2は上記コリーメータによって平行光に調整されるようになっている。
シード光発振器3から発振されたシード光L2は、上記コリーメータによって平行光に調整された後に集光レンズとしての凸レンズ5によって集光されてから非線形光学結晶4の端面4Aの中心(端面4Aに非線形光学結晶4の軸心4Cが交差する位置)に入射されるようになっている。
そして、非線形光学結晶4の端面4Aの中央(軸心4C)にポンプ光L1とシード光L2とが位相整合条件を満たして重畳して入射されると、非線形光学結晶4によりテラヘルツ光THが発生して、シリコンプリズム11を介して外方に向けて放射されるようになっている。また、その際に非線形光学結晶4の端面4Bから放射されるアイドラー光L3及びポンプ光L1は、ダンパー12によって吸収されるようになっている。
本実施例においては、ポンプ光L1、シード光L2、アイドラー光L3及びテラヘルツ光THが略同一の水平面上に存在するように、テラヘルツ光発生装置1の構成要素(ポンプ光発振器2、シード光発振器3、非線形光学結晶4等)が配置されている。
シード光発振器3は半導体レーザからなり、シード光発振器3の作動は制御装置10によって制御されるようになっている。本実施例では、シード光L2としてのレーザ光の波長は1068〜1075nmの範囲で可変するように、シード光発振器3のシード光出射部から発振される。シード光発振器3と凸レンズ5との間には、図示しないコリーメータが配置されており、シード光発振器3のシード光出射部から発振されるシード光L2は上記コリーメータによって平行光に調整されるようになっている。
シード光発振器3から発振されたシード光L2は、上記コリーメータによって平行光に調整された後に集光レンズとしての凸レンズ5によって集光されてから非線形光学結晶4の端面4Aの中心(端面4Aに非線形光学結晶4の軸心4Cが交差する位置)に入射されるようになっている。
そして、非線形光学結晶4の端面4Aの中央(軸心4C)にポンプ光L1とシード光L2とが位相整合条件を満たして重畳して入射されると、非線形光学結晶4によりテラヘルツ光THが発生して、シリコンプリズム11を介して外方に向けて放射されるようになっている。また、その際に非線形光学結晶4の端面4Bから放射されるアイドラー光L3及びポンプ光L1は、ダンパー12によって吸収されるようになっている。
本実施例においては、ポンプ光L1、シード光L2、アイドラー光L3及びテラヘルツ光THが略同一の水平面上に存在するように、テラヘルツ光発生装置1の構成要素(ポンプ光発振器2、シード光発振器3、非線形光学結晶4等)が配置されている。
しかして、本実施例のシード光発振器3は、凸レンズ5の光軸の延長線と直交する方向に移動機構6によって平行移動されるようになっている。移動機構6の作動は制御装置10によって制御されるようになっている。
制御装置10が移動機構6によってシード光発振器3を、凸レンズ5の光軸の延長線と直交する方向に所要量、水平方向に平行移動させる。これにより、シード光発振器3から発振されるシード光L2は、凸レンズ5の光軸と平行に維持された状態で、凸レンズ5の光軸と直交する方向に移動される。それにより、凸レンズ5に対するシード光L2の入射位置が変更されると(想像線L2参照)、凸レンズ5によってシード光L2が集光されてから非線形光学結晶4の端面4Aに入射される際の入射角を変更できるようになっている。
制御装置10が移動機構6によってシード光発振器3を、凸レンズ5の光軸の延長線と直交する方向に所要量、水平方向に平行移動させる。これにより、シード光発振器3から発振されるシード光L2は、凸レンズ5の光軸と平行に維持された状態で、凸レンズ5の光軸と直交する方向に移動される。それにより、凸レンズ5に対するシード光L2の入射位置が変更されると(想像線L2参照)、凸レンズ5によってシード光L2が集光されてから非線形光学結晶4の端面4Aに入射される際の入射角を変更できるようになっている。
以上のように、本実施例においては、凸レンズ5を挟んで非線形光学結晶4とは反対側にポンプ光発振器2及びシード光発振器3を配置し、ポンプ光L1と平行な状態のシード光L2を単一の凸レンズ5によって集光してから非線形光学結晶4の端面4Aに入射させるようになっている。また、移動機構6によってシード光発振器3を、凸レンズ5の光軸の延長線と直交する方向に平行移動させることにより、凸レンズ5に対するシード光L2の入射位置を変更することができる。それによって、非線形光学結晶4で発生するテラヘルツ光THの波長を変更するために、シード光発振器3から発振されるシード光L2の波長を変化させた場合でも、シード光L2が凸レンズ5から端面4Aに入射する際の角度を位相整合角に調整することが可能となる。
以上の構成において、テラヘルツ光発生装置1を用いて検査対象物の品質検査の際には、先ず、図示しない検査対象物をシリコンプリズム11の外方となる検査位置にセットする。
次に、検査対象物に照射するテラヘルツ光THの波長に応じて、制御装置10は移動機構6によってシード光発振器3を所要位置へ平行移動させる。これにより、検査対象物に照射するテラヘルツ光THの波長と対応する位置にシード光発振器3が位置するようになっている。
その後、制御装置10によってポンプ光発振器2及びシード光発振器3が作動される。これにより、ポンプ光発振器2からポンプ光L1がパルス発振され、該ポンプ光L1は凸レンズ5を透過して端面4Aに入射される。また、シード光発振器3からシード光L2が発振されて、該シード光L2は凸レンズ5によって集光されてから非線形光学結晶4の端面4Aに入射される。
この時、位相整合条件は満たされており、かつ、ポンプ光L1とシード光L2が端面4Aに同時に重畳して入射される。そのため、テラヘルツ光THが発生するとともにアイドラー光L3が発生し、テラヘルツ光THはシリコンプリズム11を介して外方へ放射された後に、検査対象物へ照射される。
この後、検査対象物を透過したテラヘルツ光THを基にして、図示しない判定装置によって検査対象物の品質の良否を判定するようになっている。なお、非線形光学結晶4の他方の端面4Bから放射されたアイドラー光L3及びポンプ光L1はダンパー12によって吸収されるようになっている。
以上のようにして、テラヘルツ光発生装置1により検査対象物にテラヘルツ光THの検査を行うが、検査対象物の種類を変更する場合には、それに応じてテラヘルツ光THの波長を変更する必要がある。ここで、テラヘルツ光THの波長を変更するためには、シード光L2の波長を変更する必要がある。これに伴って、シード光L2を非線形光学結晶4に入射させる際の位相整合角が変化する。そこで、制御装置10は移動機構6によってシード光発振器3を凸レンズ5の光軸の延長線と直交する方向に所要量平行移動させる。これにより、シード光発振器3から発振されるシード光L2の凸レンズ5への入射位置が変更されて、所定の位相整合角でシード光L2が端面4Aに入射できる位置にシード光発振器3が位置する(想像線3、L2参照)。このようにして、凸レンズ5に対するシード光L2の入射位置が変更され、凸レンズ5を介して端面4Aに入射されるシード光L2の入射角が変更される。この後、シード光発振器3が作動されると、変更された波長のシード光L2がシード光発振器3から発振されるので、変更後の検査対象物の種類に応じた波長のテラヘルツ光THが発生するようになっている。
なお、同一の検査対象物に対してテラヘルツ光THの波長を連続的に変化させて照射するようにしても良い。この場合には、シード光発振器3から発振させるシード光2の波長を連続的に変化させ、これに対応して制御装置10が移動機構6を介してシード光発振器3を移動させる。
次に、検査対象物に照射するテラヘルツ光THの波長に応じて、制御装置10は移動機構6によってシード光発振器3を所要位置へ平行移動させる。これにより、検査対象物に照射するテラヘルツ光THの波長と対応する位置にシード光発振器3が位置するようになっている。
その後、制御装置10によってポンプ光発振器2及びシード光発振器3が作動される。これにより、ポンプ光発振器2からポンプ光L1がパルス発振され、該ポンプ光L1は凸レンズ5を透過して端面4Aに入射される。また、シード光発振器3からシード光L2が発振されて、該シード光L2は凸レンズ5によって集光されてから非線形光学結晶4の端面4Aに入射される。
この時、位相整合条件は満たされており、かつ、ポンプ光L1とシード光L2が端面4Aに同時に重畳して入射される。そのため、テラヘルツ光THが発生するとともにアイドラー光L3が発生し、テラヘルツ光THはシリコンプリズム11を介して外方へ放射された後に、検査対象物へ照射される。
この後、検査対象物を透過したテラヘルツ光THを基にして、図示しない判定装置によって検査対象物の品質の良否を判定するようになっている。なお、非線形光学結晶4の他方の端面4Bから放射されたアイドラー光L3及びポンプ光L1はダンパー12によって吸収されるようになっている。
以上のようにして、テラヘルツ光発生装置1により検査対象物にテラヘルツ光THの検査を行うが、検査対象物の種類を変更する場合には、それに応じてテラヘルツ光THの波長を変更する必要がある。ここで、テラヘルツ光THの波長を変更するためには、シード光L2の波長を変更する必要がある。これに伴って、シード光L2を非線形光学結晶4に入射させる際の位相整合角が変化する。そこで、制御装置10は移動機構6によってシード光発振器3を凸レンズ5の光軸の延長線と直交する方向に所要量平行移動させる。これにより、シード光発振器3から発振されるシード光L2の凸レンズ5への入射位置が変更されて、所定の位相整合角でシード光L2が端面4Aに入射できる位置にシード光発振器3が位置する(想像線3、L2参照)。このようにして、凸レンズ5に対するシード光L2の入射位置が変更され、凸レンズ5を介して端面4Aに入射されるシード光L2の入射角が変更される。この後、シード光発振器3が作動されると、変更された波長のシード光L2がシード光発振器3から発振されるので、変更後の検査対象物の種類に応じた波長のテラヘルツ光THが発生するようになっている。
なお、同一の検査対象物に対してテラヘルツ光THの波長を連続的に変化させて照射するようにしても良い。この場合には、シード光発振器3から発振させるシード光2の波長を連続的に変化させ、これに対応して制御装置10が移動機構6を介してシード光発振器3を移動させる。
上述した本実施例においては、集光レンズとしての凸レンズ5は1箇所だけ配置されるとともに、シード光発振器3から発振されたシード光L2は凸レンズ5によって集光されて非線形光学結晶4の端面4Aに入射する構成となっている。そのため、本実施例によれば、従来と比較して小型でコストが安いテラヘルツ光発生装置1を提供できる。
また、本実施例は、単一の凸レンズ5によってシード光L2を集光して非線形光学結晶4に入射させる構成となっている。そのため、回折格子による近似値を用いて位相整合条件を満たすように構成された特許文献1の装置と比較して、本実施例によれば、いずれの波長であっても位相整合条件を満たすことができ、広帯域の可変波長テラヘルツ光源となりうるテラヘルツ光発生装置1をより小型の構造にて提供することができる。
さらに、本実施例においては、移動機構6によってシード光発振器3を平行移動させることにより、シード光L2の凸レンズ5に対する入射位置を変更することで、非線形光学結晶4の端面4Aに対するシード光L2の入射角を変更することができる。そのため、そのように変更可能な入射角に対応するテラヘルツ光を発生させることができるので、検査装置として用いる際の汎用性が高いテラヘルツ光発生装置1を提供できる。
また、本実施例は、単一の凸レンズ5によってシード光L2を集光して非線形光学結晶4に入射させる構成となっている。そのため、回折格子による近似値を用いて位相整合条件を満たすように構成された特許文献1の装置と比較して、本実施例によれば、いずれの波長であっても位相整合条件を満たすことができ、広帯域の可変波長テラヘルツ光源となりうるテラヘルツ光発生装置1をより小型の構造にて提供することができる。
さらに、本実施例においては、移動機構6によってシード光発振器3を平行移動させることにより、シード光L2の凸レンズ5に対する入射位置を変更することで、非線形光学結晶4の端面4Aに対するシード光L2の入射角を変更することができる。そのため、そのように変更可能な入射角に対応するテラヘルツ光を発生させることができるので、検査装置として用いる際の汎用性が高いテラヘルツ光発生装置1を提供できる。
なお、上記実施例においては凸レンズ5を挟んで非線形光学結晶4の反対側にポンプ光発振器2を配置しているが、次のような構成を採用しても良い。つまり、凸レンズ5の光軸と端面4Aの中心とを結ぶ直線上の位置に全反射ミラーを45度傾斜させて配置し、該全反射ミラーに向けて上記直線の側方からポンプ光発振器2によりポンプ光L1を照射するようにしても良い。この場合には、ポンプ光L2は凸レンズ5を透過することなく端面4Aに入射することになる。
また、上記実施例においては、移動機構6によってシード光発振器3自体を平行移動させているが、次のような構成を採用しても良い。つまり、シード光発振器3を固定して設けて、該固定されたシード光発振器3から発振されるシード光を光ファイバーによって導光し、該光ファイバーの端面(レーザ光出射部)を移動機構6によって移動させるようにしても良い。
さらに、上記実施例において、凸レンズ5とシード光発振器3との間に凹レンズを追加して配置しても良い。この場合には、シード光発振器3から発振されたシード光L2は凹レンズによって拡径された後に、凸レンズ5で集光されてから端面4Aに照射されてポンプ光L1と重畳する。その際に、端面4Aに照射されるシード光L2の照射面積は凹レンズを配置しない場合と比較して大きくなるので、ポンプ光L1とシード光L2との重畳面積が大きくなる。それにより、非線形光学結晶4から発生するテラヘルツ光THの強度を大きくすることができる。
また、上記実施例においては、移動機構6によってシード光発振器3自体を平行移動させているが、次のような構成を採用しても良い。つまり、シード光発振器3を固定して設けて、該固定されたシード光発振器3から発振されるシード光を光ファイバーによって導光し、該光ファイバーの端面(レーザ光出射部)を移動機構6によって移動させるようにしても良い。
さらに、上記実施例において、凸レンズ5とシード光発振器3との間に凹レンズを追加して配置しても良い。この場合には、シード光発振器3から発振されたシード光L2は凹レンズによって拡径された後に、凸レンズ5で集光されてから端面4Aに照射されてポンプ光L1と重畳する。その際に、端面4Aに照射されるシード光L2の照射面積は凹レンズを配置しない場合と比較して大きくなるので、ポンプ光L1とシード光L2との重畳面積が大きくなる。それにより、非線形光学結晶4から発生するテラヘルツ光THの強度を大きくすることができる。
1‥テラヘルツ光発生装置 2‥ポンプ光発振器
3‥シード光発振器 4‥非線形光学結晶
5‥凸レンズ 6‥移動機構
L1‥ポンプ光 L2‥シード光
TH‥テラヘルツ光
3‥シード光発振器 4‥非線形光学結晶
5‥凸レンズ 6‥移動機構
L1‥ポンプ光 L2‥シード光
TH‥テラヘルツ光
Claims (2)
- パラメトリック効果によるテラヘルツ光を発生可能な非線形光学結晶と、ポンプ光を発振させるポンプ光発振器と、発振させるシード光の波長を変更可能なシード光発振器と、上記シード光の光路上に配置されて、シード光を集光する凸レンズとを備え、
上記ポンプ光と上記シード光を、位相整合条件を満たす入射角で上記非線形光学結晶に入射させることによりテラヘルツ光を発生させるように構成されたテラヘルツ光発生装置において、
上記シード光発振器から発振されるシード光が、上記凸レンズの光軸と平行な状態を維持して、該凸レンズの光軸と交差する方向に移動するようにシード光発振器のシード光出射部を移動させる移動機構を設けて、
該移動機構によって上記シード光出射部を移動させることにより、上記凸レンズへのシード光の入射位置を変更して、上記非線形光学結晶に入射されるシード光の入射角を変更することを特徴とするテラヘルツ光発生装置。 - 上記移動機構は、上記シード光発振器を凸レンズの光軸の延長線と直交する方向に平行移動させることを特徴とする請求項1に記載のテラヘルツ光発生装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2018197769A (ja) * | 2017-05-22 | 2018-12-13 | 株式会社リコー | テラヘルツ波発生装置、検査装置 |
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- 2016-11-30 JP JP2016233333A patent/JP2018091930A/ja active Pending
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