JP2018091874A - 検査装置 - Google Patents

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祥憲 樽本
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Abstract

【課題】シール不良品の検査漏れを抑制することができる検査装置を提供する。【解決手段】近赤外線検査装置1は、内容物が包材に包装された物品Gを検査する近赤外線検査装置1であって、物品Gに光を照射する光照射部2と、物品Gを透過した近赤外線に基づいて、物品Gの透過画像50を生成する画像生成部31と、透過画像50に基づいて、包材のシール部における折れ曲がりの有無を判定する折曲判定部33と、を備えている。これにより、シール不良品の検査漏れを抑制することができる。【選択図】図3

Description

本発明は、検査装置に関する。
フィルム包装材などの包材内に食品などの内容物を収容して出荷するような物品の搬送ラインにおいては、不具合(例えば、包材のシール部(封止部)への内容物の噛み込み、包材内での内容物の破損、包材内への異物の混入等)が発生した物品の出荷を防止するために、物品の状態を検査する必要がある。
このような物品の状態を検査する検査装置として、例えば、特許文献1には、包材のシール部における内容物の噛み込みの有無を判定し、シール部への噛み込みが有ると判定された物品を不良品として製造ラインから排除するX線検査装置が開示されている。
特開2010−286424号公報
しかしながら、従来の検査装置では、シール部に折れ曲がった状態の部分がある場合、正常な検査が行われず、シール部に不良部分が有るシール不良品であるにもかかわらず良品と判定される検査漏れが生じるおそれがある。
そこで、本発明は、シール不良品の検査漏れを抑制することができる検査装置を提供することを目的とする。
本発明の検査装置は、内容物が包材に包装された物品を検査する検査装置であって、物品に光を照射する光照射部と、物品を透過した光に基づいて、物品の透過画像を生成する画像生成部と、透過画像に基づいて、包材のシール部における折れ曲がりの有無を判定する折曲判定部と、を備えている。
ここでいうシール不良品は、シール部に内容物が噛み込んだ不良部分がある物品などをいう。この構成の検査装置では、シール不良品の検査漏れを生じさせる原因となるシール部に折れ曲がりのある物品を、良品と判定された物品群から区別して排除することができる。これにより、シール不良品の検査漏れを抑制することができる。
本発明の検査装置では、折曲判定部は、透過画像と透過画像の四隅を頂点とする四角形からなる基準線とに基づいて、又は透過画像とシール部に折れ曲がりのない正常物品における透過画像の外形線からなる基準線とに基づいて、折れ曲がりの有無を判定してもよい。
この構成の検査装置では、簡易にシール部における折れ曲がりの有無を判定することができる。
本発明の検査装置では、折曲判定部は、透過画像の面積と、基準線によって囲まれる部分の面積との差に基づいて、折れ曲がりの有無を判定してもよい。
基準線によって囲まれる部分の面積とは、透過画像の四隅を頂点とする四角形の面積又はシール部に折れ曲がりのない正常物品における透過画像の面積である。この構成の検査装置では、簡易にシール部における折れ曲がりの有無を判定することができる。
本発明の検査装置では、折曲判定部は、透過画像と、透過画像のシール部に該当する部分の長手方向に延在する外形線上に設定される複数の設定点に基づいて設定される基準線と、に基づいて、折れ曲がりの有無を判定してもよい。
複数の設定点に基づいて設定される基準線には、例えば、複数の設定点を通る直線や複数の設定点に対する近似直線などが含まれる。この構成の検査装置では、簡易にシール部における折れ曲がりの有無を判定することができる。
本発明の検査装置では、折曲判定部は、複数の設定点に対する近似直線を基準線として設定してもよい。
この構成の検査装置では、透過画像の外形線に応じて適切な基準線を設定することができる。
本発明の検査装置では、折曲判定部は、透過画像の外形線と基準線との距離、又は透過画像の外形線と基準線とによって囲まれる面積に基づいて、折れ曲がりの有無を判定してもよい。
この構成の検査装置では、簡易にシール部における折れ曲がりの有無を判定することができる。
本発明の検査装置では、折曲判定部は、複数の設定点と当該複数の設定点に対する近似直線との距離に基づいて、折れ曲がりの有無を判定してもよい。
この構成の検査装置では、簡易にシール部における折れ曲がりの有無を判定することができる。
本発明の検査装置では、透過画像に基づいて、物品の良否を判定する不良判定部と、折曲判定部及び不良判定部による判定結果に基づいて、シール部が折れ曲がった物品及び不良品である物品のそれぞれを、良品である物品とは区別して振り分ける振分部と、を更に備えていてもよい。
シール部に折れ曲がりのある物品は、全てがシール不良品となるわけではなく、シール不良品となる可能性がある物品である。この構成の検査装置では、シール部に折れ曲がりのある物品を、単に、包材の中に異物が混入していたり内容物に割れが生じていたりする物品不良品又はシール不良品と判定された物品(以下、単に「不良品である物品」と称す。)として扱うのではなく、「シール不良品となる可能性がある物品」として区別して扱っている。すなわち、検査装置は、不良品である物品及びシール不良品となる可能性がある物品のそれぞれを、良品である物品とは区別して振り分ける。したがって、シール部に折れ曲がりが有る物品、すなわち、シール不良品となる可能性がある物品として振り分けられた物品をもう一度検査することができる。この結果、良品であるにもかかわらず不良品として処理されることを防止できるので、物品のロスを抑制することができる。
本発明の検査装置では、包材は樹脂フィルムであってもよい。
樹脂フィルムが封止されたシール部は、従来のアルミ製の包材が封止されたシール部と比べ弾力性がないので、一度折れ曲がると、折れ曲がったままの状態を維持することが多い。本発明の検査装置は、シール部に折れ曲がりが発生する頻度が高い樹脂フィルムを包材とする物品のシール不良品を判定する際に、より大きな効果を発揮することができる。
本発明によれば、噛み込み不良品の検査漏れを抑制することができる。
一実施形態に係る近赤外線検査装置の側面図である。 図1の近赤外線検査装置が設置された搬送ラインの平面図である。 図1の近赤外線検査装置が備えている制御コンピュータの構成を示す制御ブロック図である。 物品の透過画像と、透過画像を二値化した二値化画像の一例を示す図である。 実施形態に係る折れ曲がりの判定方法を説明する図である。 変形例に係る折れ曲がりの判定方法を説明する図である。 変形例に係る折れ曲がりの判定方法を説明する図である。
以下、図面を参照して一実施形態について説明する。図面の説明において、同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。
(1)全体構成
近赤外線検査装置(検査装置)1は、樹脂フィルムからなる包材、及び当該樹脂フィルム内に収容された内容物を有する物品Gを検査する検査装置である。物品Gは、例えば、食品などの搬送ラインにおいて搬送される袋入り菓子などである。なお、包材は、透明な材料、半透明な材料など、光透過性を有する材料からなる。また、パッケージの材料自体が色彩を有している場合もあるし、印刷等によってパッケージに色彩が施されている場合もある。
図1及び図2に示されるように、近赤外線検査装置1は、光照射部2と、光検出部3と、制御コンピュータ(画像生成部、折曲判定部、不良判定部)4と、振分機構(振分部)70と、を備えている。光照射部2は、搬送コンベア11,12の下方に配置されている。光検出部3は、搬送コンベア11,12の上方に配置されている。光照射部2及び光検出部3は、搬送コンベア11,12間に設けられた間隙を介して互いに対向している。
光照射部2は、搬送コンベア11,12間の間隙の下方において当該間隙に沿って延在する近赤外線照射器13を有している。光照射部2は、搬送コンベア11,12によって搬送される物品Gが搬送コンベア11,12間の間隙上を通過する際に、近赤外線照射器13から物品Gに近赤外線を照射する。なお、近赤外線の波長は、780nm〜1400nmである。
光検出部3は、搬送コンベア11,12間の間隙の上方において当該間隙に沿って延在する近赤外線ラインセンサ14を有している。光検出部3は、搬送コンベア11,12によって搬送される物品Gが搬送コンベア11,12間の間隙上を通過する際に物品Gに照射された近赤外線の透過光を近赤外線ラインセンサ14で検出し、検出信号を制御コンピュータ4に出力する。
近赤外線ラインセンサ14は、物品Gを透過した近赤外線を検出する。近赤外線ラインセンサ14は、搬送コンベア11,12による物品Gの搬送方向に直交する水平方向に一列に配列された複数の検出素子14aを有している。
光照射部2及び光検出部3は、光照射部2から光検出部3に至る近赤外線の光路が周囲雰囲気に露出した状態で、台座5に立設された支柱6に片持ち支持されている。なお、物品Gの検査領域がシールドボックスなどによって覆われる構成としてもよい。
制御コンピュータ4は、支柱6内に収容されており、近赤外線検査装置1の動作制御及び各種の信号処理を行う。なお、支柱6には、制御コンピュータ4の他、ディスプレイなどの表示部及びタッチボタンなどの操作部が設けられている。ただし、制御コンピュータ4、表示部及び操作部は、台座5及び支柱6とは別に用意された制御ボックスなどに設けられていてもよい。
図2に示されるように、物品Gは、搬送コンベア11,12によって近赤外線検査装置1に対して連続的に搬送される。近赤外線検査装置1は、搬送されてきた物品Gにおけるシール部の折れ曲がりの有無、内容物以外の異物の混入の有無、内容物の割れの有無、シール部への内容物の噛み込みの有無を判定する。本実施形態の近赤外線検査装置1では、最初に、シール部の折れ曲がりの有無を検査する。ここで、シール部の折れ曲がりが無いと判定された場合には、物品Gにおける内容物以外の異物の混入の有無、内容物の割れの有無、シール部への内容物の噛み込みの有無がそれぞれ判定される。ここで、シール部に折れ曲がりが有ると判定された場合には、物品Gにおける内容物以外の異物の混入の有無、内容物の割れの有無、シール部への内容物の噛み込みの有無は全て判定されない。これらの判定結果は、近赤外線検査装置1の下流側に配置された振分機構70に送信される。
振分機構70は、シール部に折れ曲がりが有ると判定された物品Gについては、第1アーム71を動作させることで、正規のラインコンベア80から外れた第1回収箱91に当該物品Gを送る。また、振分機構70は、内容物以外の異物の混入の有無、内容物の割れの有無、及びシール部への内容物の噛み込みの有無という3つの判定項目のうち、少なくとも1つの項目において有りと判定された物品Gについては、アーム73を動作させることで、正規のラインコンベア80から外れた第2回収箱93に当該物品Gを送る。振分機構70は、内容物以外の異物の混入がなく、内容物の割れがなく、シール部への内容物の噛み込みがなく、かつシール部の折れ曲がりのない、良品と判定された物品Gについては、正規のラインコンベア80によって下流方向に当該物品Gを搬送させる。
(2)制御コンピュータの構成
制御コンピュータ4は、近赤外線検査装置1における各種動作を制御する部分であり、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read OnlyMemory)、RAM(Random Access Memory)などで構成される。図3に示されるように、制御コンピュータ4は、近赤外線検査装置1における各種制御処理を実行する概念的な部分としての画像生成部31と折曲判定部33と、不良判定部35と、を有している。このような概念的な部分は、例えばROMに格納されているプログラムがRAM上にロードされてCPUで実行されるソフトウェアとして構成することができる。なお、制御コンピュータ4は、電子回路などによるハードウェアとして構成されてもよい。
(2−1)画像生成部
画像生成部31は、物品を透過した光に基づいて、物品の透過画像50を生成する部分である。具体的には、画像生成部31は、近赤外線ラインセンサ14から連続的に送信されてくる検出信号に基づいて、図4(A)に示されるような、物品Gに関する透過画像50を生成する。透過画像50における1画素当たりの濃淡は、これに対応する物品G部分の光透過率を示している。例えば、物品Gの透過画像50では、包材に該当する部分52、内容物に該当する部分52、割れの生じた内容物に該当する部分53A、及び内容物以外の異物に該当する部分55が、それぞれ図4(A)のように示される。
(2−2)折曲判定部
折曲判定部33は、透過画像50に基づいて、包材のシール部における折れ曲がりの有無を判定する部分である。折曲判定部33における折れ曲がりの判定方法について具体的に説明する。折曲判定部33は、図4(A)に示される透過画像50を、図4(B)に示されるような二値化画像60に変換する。次に、折曲判定部33は、二値化画像60の四隅を抽出し、図5(A)に示されるような、当該四隅と頂点とする四角形からなる基準線L1を設定する。
折曲判定部33は、透過画像50が二値化された二値化画像60と当該二値化画像60の四隅を頂点とする四角形からなる基準線L1とに基づいて、折れ曲がりの有無を判定する。折れ曲がりの判定は、下記に示すとおり複数の方法があり、ユーザは、判定モードを適宜切り替えることができる構成となっている。
モード1:透過画像のシール部に該当する部分の外形線と基準線とによって囲まれる面積に基づいて判定
折曲判定部33は、図5(B)に示されるように、二値化画像60のシール部に該当する部分51Aの外形線61Aと基準線L1とによって囲まれる面積A1、又は二値化画像60のシール部に該当する部分51Bの外形線61Bと基準線L1とによって囲まれる面積A2のいずれか一方が閾値を超えた場合に、シール部に折れ曲がりが有ると判定する。
モード2:透過画像のシール部に該当する部分の外形線と基準線との距離に基づいて判定
折曲判定部33は、図5に示されるように、二値化画像60のシール部に該当する部分51Aの外形線61Aと基準線L1との距離、又は二値化画像60のシール部に該当する部分51Bの外形線61Bと基準線L1との距離の一方が、閾値を超える部分があった場合に、シール部に折れ曲がりが有ると判定する。
また、折曲判定部33は、二値化画像60のシール部に該当する部分51A(51B)の外形線61A(61B)上に任意に複数の設定点を設定し、この設定点と基準線L1との距離の総和が閾値を超えた場合に、シール部に折れ曲がりが有ると判定してもよい。
モード3:透過画像の面積と、基準線によって囲まれる部分の面積との差に基づいて、折れ曲がりの有無を判定
折曲判定部33は、二値化画像60の面積と、基準線L1によって囲まれる部分の面積との差が閾値を超えた場合に、シール部に折れ曲がりが有ると判定する。言い換えると、折曲判定部33は、図4(B)に示される二値化画像60の面積と、図5(A)に示される基準線L1によって囲まれる四角形の面積との差が閾値を超えた場合に、シール部に折れ曲がりが有ると判定する。
(2−3)不良判定部
不良判定部35は、透過画像50に基づいて、物品Gの良否を判定する部分である。具体的には、不良判定部35は、透過画像50に基づいて、図4(A)に示されるような、内容物以外の異物の混入の有無、内容物の割れの有無を判定する。不良判定部35は、内容物以外の異物の混入が有ると判定した場合、及び内容物の割れが有ると判定した場合、その旨の情報を含む検出信号を、近赤外線検査装置1の下流側に配置された振分機構70に送信する。なお、内容物以外の異物の混入の有無、及び内容物の割れの有無は、公知の技術を用いて判定することができる。
(3)特徴及び作用・効果
上記実施形態の近赤外線検査装置1では、シール不良品の検査漏れを生じさせる原因となるシール部に折れ曲がりのある物品Gを、正規のラインコンベア80から外れた第1回収箱91に当該物品Gを送るので、シール不良品の検査漏れを抑制することができる。
また、上記実施形態の近赤外線検査装置1では、内容物以外の異物の混入の有無、内容物の割れの有無、及びシール部への内容物の噛み込みの有無という3つの判定項目のうち、少なくとも1つの項目において有りと判定された物品Gが回収される第2回収箱93とは別に、シール部に折れ曲がりのある物品Gが第1回収箱91に回収される。第1回収箱91に回収された物品Gは、ユーザによってシール部に折れ曲がりのない状態とされ、再検査されるために上流側のコンベヤに載せられる。この結果、良品であるにもかかわらず不良品として処理されることを防止できるので、物品のロスを抑制することができる。
なお、上記実施形態の近赤外線検査装置1では、第1回収箱91の代わりに、近赤外線検査装置1の上流側に物品Gを戻す巡廻コンベヤと、シール部に折れ曲がりが無い状態に戻す均し装置と、が配置される構成としてもよい。この構成によれば、シール部に折れ曲がりのある物品Gは、振分機構70によって巡廻コンベヤに振り分けられ、巡廻コンベヤの搬送経路中に配置された均し装置によってシール部に折れ曲がりが無い状態とされ、もう一度、近赤外線検査装置1によって検査がなされる。
なお、上述の折曲判定部33は、図4(A)に示される透過画像50を、図4(B)に示されるような二値化画像60に変換した後、当該二値化画像60に基づいて折り曲げを判定する例を挙げて説明したが、透過画像50そのものに基づいて折り曲げを判定してもよい。また、物品Gの外形線を明確に抽出できる画像処理であれば、透過画像50を二値化するだけでなく、適宜公知のフィルタを用いて透過画像50を画像処理してもよい。
(4)変形例
以上、一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
<変形例1>
上記実施形態の近赤外線検査装置1では、折曲判定部33が、透過画像50が二値化された二値化画像60と当該二値化画像60の四隅を頂点とする四角形からなる基準線L1とに基づいて、折れ曲がりの有無を判定する例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、折曲判定部33は、二値化画像60とシール部に折れ曲がりのない正常物品における透過画像の外形線からなる基準線とに基づいて、シール部における折れ曲がりの有無が判定されてもよい。この場合、正常物品における透過画像の外形線からなる基準線の情報は、予め図示しない記憶部などに記憶されており、折曲判定部33は、二値化画像60と記憶部に記憶された基準線の情報とに基づいて、シール部における折れ曲がりの有無が判定される。具体的な判定の方法は、上述したモード1〜モード3に準ずるので、ここでは詳細な説明を省略する。
<変形例2>
また、折曲判定部33は、例えば、二値化画像60と、当該二値化画像60のシール部に該当する部分51A,51Bの長手方向に延在する外形線上に設定される複数の設定点に基づいて設定される基準線とに基づいて、シール部における折れ曲がりの有無を判定してもよい。以下、図6、図7(A)及び図7(B)を参照しながら、シール部における折れ曲がりの有無の判定方法について詳細に説明する。
図6に示されるように、折曲判定部33は、まず、二値化画像60の一方のシール部に該当する部分の長手方向に延在する外形線上に複数の設定点SP1〜SP4を設定する。設定点は、例えば、シール部に該当する部分51Aの長手方向に延在する外形線上の両端(SP1及びSP4)と、変曲点となるような点(SP2及びSP3)とを設定したり、シール部に該当する部分51Aの長手方向に延在する外形線上の両端(SP1及びSP4)と、その間を等間隔に分割する複数の点を設定したりするなど、任意に設定できる。
次に、折曲判定部33は、先に設定した設定点SP1〜SP4に基づいて基準線L2を設定する。基準線L2は、例えば、設定点SP1〜SP4に対する近似直線とすることができる。近似直線は、最小二乗法など公知の方法にて算出することができる。
折曲判定部33は、透過画像50(又は二値化画像60)と基準線L2とに基づいて、折れ曲がりの有無を判定する。折れ曲がりの判定は、下記に示すとおり複数の方法があり、ユーザは、判定モードを適宜切り替えることができる構成となっている。
モード11:設定点のそれぞれと基準線との距離の総和に基づいて判定
折曲判定部33は、図7(A)に示されるように、折曲判定部33は、設定点SP1〜SP4のそれぞれから基準線L2までの距離D1〜D4の総和が閾値を超えた場合に、シール部に折れ曲がりが有ると判定する。図7(B)に示されるように、設定点SP5〜SP8についても、設定点SP1〜SP4と同様、設定点SP1〜SP4と基準線L2とのそれぞれの距離D5〜D8の総和が閾値を超えた場合に、シール部に折れ曲がりが有ると判定される。
モード12:透過画像のシール部に該当する部分の外形線と基準線とによって囲まれる面積に基づいて判定
折曲判定部33は、透過画像50のシール部に該当する部分51Aの外形線61Aと基準線L2とによって囲まれる部分の面積、又は透過画像50のシール部に該当する部分51Bの外形線61Bと基準線L2とによって囲まれる部分の面積のいずれか一方が閾値を超えた場合に、シール部に折れ曲がりが有ると判定する。
モード13:透過画像のシール部に該当する部分の外形線と基準線との距離に基づいて判定
折曲判定部33は、透過画像50のシール部に該当する部分51Aの外形線61Aと基準線L2との距離、又は透過画像50のシール部に該当する部分51Bの外形線61Bと基準線L2との距離の一方が、閾値を超える部分があった場合に、シール部に折れ曲がりが有ると判定する。
<その他の変形例>
上記実施形態又は変形例では、シール部の折れ曲がりを判定する複数の方法(判定モード)を備え、ユーザによって当該判定モードを適宜切り替えることができる構成を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されず、少なくとも1つの判定モードを備えていればよい。
上記実施形態では、物品Gに近赤外線を照射し、当該物品Gを透過した近赤外線に基づいて透過画像50を生成する例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、本発明は、物品GにX線を照射し、当該物品Gを透過したX線に基づいて透過画像を生成する画像生成部を備えるX線検査装置(検査装置)に適用することも可能である。この場合、アルミ材料などの包材を蒸着して包装された物品を検査することも可能となる。
上記実施形態では、透過画像50に基づいて、包材のシール部における折れ曲がりの有無を判定する折曲判定部33の他に、透過画像50に基づいて、図4(A)に示されるような、内容物以外の異物の混入の有無、内容物の割れの有無を判定する不良判定部35を備える、近赤外線検査装置1の例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されない。本発明は、例えば、近赤外線又はX線の透過画像に基づいて包材のシール部における折れ曲がりの有無のみを判定する折れ曲がり判定装置として構成してもよい。
以上説明した種々の実施形態及び変形例は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々、組み合わせられてもよい。
1…近赤外線検査装置(検査装置)、2…光照射部、3…光検出部、4…制御コンピュータ(画像生成部、折曲判定部、不良判定部)、11,12…搬送コンベア、31…画像生成部、33…折曲判定部、35…不良判定部、50…透過画像、60…二値化画像、70…振分機構(振分部)、80…ラインコンベア、91…第1回収箱、93…第2回収箱、G…物品、L1,L2…基準線,SP1〜SP8…設定点。

本発明は、検査装置に関する。
フィルム包装材などの包材内に食品などの内容物を収容して出荷するような物品の搬送ラインにおいては、不具合(例えば、包材のシール部(封止部)への内容物の噛み込み、包材内での内容物の破損、包材内への異物の混入等)が発生した物品の出荷を防止するために、物品の状態を検査する必要がある。
このような物品の状態を検査する検査装置として、例えば、特許文献1には、包材のシール部における内容物の噛み込みの有無を判定し、シール部への噛み込みが有ると判定された物品を不良品として製造ラインから排除するX線検査装置が開示されている。
特開2010−286424号公報
しかしながら、従来の検査装置では、シール部に折れ曲がった状態の部分がある場合、正常な検査が行われず、シール部に不良部分が有るシール不良品であるにもかかわらず良品と判定される検査漏れが生じるおそれがある。
そこで、本発明は、シール不良品の検査漏れを抑制することができる検査装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の局面における検査装置は、内容物が包材に包装された物品を検査する検査装置であって、物品に光を照射する光照射部と、物品に照射された光の透過光を検出する光検出部と、
制御部と、を備え、制御部は、光検出部の出力に基づいて、物品の透過画像を生成する画像生成部と、透過画像に基づいて、包材のシール部における折れ曲がりの有無を判定する折曲判定部と、を含み、折曲判定部は、透過画像に基づいて設定される基準線に基づいて折れ曲がりの有無を判定する。
本発明の第2の局面における検査装置は、内容物が包材に包装された物品を検査する検査装置であって、物品に光を照射する光照射部と、物品に照射された光の透過光を検出する光検出部と、光検出部の出力に基づいて、物品の透過画像を生成する画像生成部と、制御部と、を備え、制御部は、光検出部の出力に基づいて、物品の透過画像を生成する画像生成部と、透過画像に基づいて、包材のシール部における折れ曲がりの有無を判定する折曲判定部と、を含み、折曲判定部は、透過画像に基づいて設定される基準線に基づいて折れ曲がりの有無を判定し、折れ曲がり判定部は、透過画像の包材から抽出された端部に基づいて基準線を設定する。
本発明の第3の局面における検査装置は、内容物が包材に包装された物品を検査する検査装置であって、物品に光を照射する光照射部と、物品に照射された光の透過光を検出する光検出部と、光検出部の出力に基づいて、物品の透過画像を生成する画像生成部と、制御部と、を備え、制御部は、光検出部の出力に基づいて、物品の透過画像を生成する画像生成部と、透過画像に基づいて、包材のシール部における折れ曲がりの有無を判定する折曲判定部と、を含み、折曲判定部は、透過画像に基づいて設定される基準線に基づいて折れ曲がりの有無を判定し、折れ曲がり判定部は、透過画像の外形線に基づいて基準線を設定する、
本発明の上記第1〜第3の局面における検査装置では、折れ曲がり判定部は、透過画像の外形線と交差するように基準線を設定してもよい。
本発明の上記第1〜第3の局面における検査装置では、折曲判定部は、前記透過画像の前記シール部に該当する部分の外形線と前記基準線との距離に基づいて、前記折れ曲がりの有無を判定してもよい。
本発明の上記第1〜第3の局面における検査装置では、折曲判定部は、透過画像のシール部に該当する部分の外形線と基準線とによって囲まれる面積に基づいて、折れ曲がりの有無を判定してもよい。
本発明の上記第1〜第3の局面における検査装置では、透過画像に基づいて、内容物以外の異物の混入の有無、内容物の割れの有無、及びシール部への内容物の噛み込みの有無のうち、少なくとも1つについて物品の良否を判定してもよい。
本発明の上記第1〜第3の局面における検査装置では、折曲判定部及び不良判定部による判定結果に基づいて、シール部が折れ曲がった物品及び不良品である物品のそれぞれを区別して振り分ける振分部を更に備えてもよい。
本発明の上記第1〜第3の局面における検査装置では、シール部が折れ曲がった物品を再検査してもよい。
本発明の上記第1〜第3の局面における検査装置では、照射部は、近赤外線またはX線を照射し、折れ曲がり判定部は、近赤外線又はX線の透過画像に基づいて折れ曲がりの有無を判定してもよい。
なお、ここでいうシール不良品は、シール部に内容物が噛み込んだ不良部分がある物品などをいう。上記構成の検査装置では、シール不良品の検査漏れを生じさせる原因となるシール部に折れ曲がりのある物品を、良品と判定された物品群から区別して排除することができる。これにより、シール不良品の検査漏れを抑制することができる。
また、複数の設定点に基づいて設定される基準線には、例えば、複数の設定点を通る直線や複数の設定点に対する近似直線などが含まれる。この構成の検査装置では、簡易にシール部における折れ曲がりの有無を判定することができる。
本発明によれば、噛み込み不良品の検査漏れを抑制することができる。
一実施形態に係る近赤外線検査装置の側面図である。 図1の近赤外線検査装置が設置された搬送ラインの平面図である。 図1の近赤外線検査装置が備えている制御コンピュータの構成を示す制御ブロック図である。 物品の透過画像と、透過画像を二値化した二値化画像の一例を示す図である。 実施形態に係る折れ曲がりの判定方法を説明する図である。 変形例に係る折れ曲がりの判定方法を説明する図である。 変形例に係る折れ曲がりの判定方法を説明する図である。
以下、図面を参照して一実施形態について説明する。図面の説明において、同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。
(1)全体構成
近赤外線検査装置(検査装置)1は、樹脂フィルムからなる包材、及び当該樹脂フィルム内に収容された内容物を有する物品Gを検査する検査装置である。物品Gは、例えば、食品などの搬送ラインにおいて搬送される袋入り菓子などである。なお、包材は、透明な材料、半透明な材料など、光透過性を有する材料からなる。また、パッケージの材料自体が色彩を有している場合もあるし、印刷等によってパッケージに色彩が施されている場合もある。
図1及び図2に示されるように、近赤外線検査装置1は、光照射部2と、光検出部3と、制御コンピュータ(画像生成部、折曲判定部、不良判定部)4と、振分機構(振分部)70と、を備えている。光照射部2は、搬送コンベア11,12の下方に配置されている。光検出部3は、搬送コンベア11,12の上方に配置されている。光照射部2及び光検出部3は、搬送コンベア11,12間に設けられた間隙を介して互いに対向している。
光照射部2は、搬送コンベア11,12間の間隙の下方において当該間隙に沿って延在する近赤外線照射器13を有している。光照射部2は、搬送コンベア11,12によって搬送される物品Gが搬送コンベア11,12間の間隙上を通過する際に、近赤外線照射器13から物品Gに近赤外線を照射する。なお、近赤外線の波長は、780nm〜1400nmである。
光検出部3は、搬送コンベア11,12間の間隙の上方において当該間隙に沿って延在する近赤外線ラインセンサ14を有している。光検出部3は、搬送コンベア11,12によって搬送される物品Gが搬送コンベア11,12間の間隙上を通過する際に物品Gに照射された近赤外線の透過光を近赤外線ラインセンサ14で検出し、検出信号を制御コンピュータ4に出力する。
近赤外線ラインセンサ14は、物品Gを透過した近赤外線を検出する。近赤外線ラインセンサ14は、搬送コンベア11,12による物品Gの搬送方向に直交する水平方向に一列に配列された複数の検出素子14aを有している。
光照射部2及び光検出部3は、光照射部2から光検出部3に至る近赤外線の光路が周囲雰囲気に露出した状態で、台座5に立設された支柱6に片持ち支持されている。なお、物品Gの検査領域がシールドボックスなどによって覆われる構成としてもよい。
制御コンピュータ4は、支柱6内に収容されており、近赤外線検査装置1の動作制御及び各種の信号処理を行う。なお、支柱6には、制御コンピュータ4の他、ディスプレイなどの表示部及びタッチボタンなどの操作部が設けられている。ただし、制御コンピュータ4、表示部及び操作部は、台座5及び支柱6とは別に用意された制御ボックスなどに設けられていてもよい。
図2に示されるように、物品Gは、搬送コンベア11,12によって近赤外線検査装置1に対して連続的に搬送される。近赤外線検査装置1は、搬送されてきた物品Gにおけるシール部の折れ曲がりの有無、内容物以外の異物の混入の有無、内容物の割れの有無、シール部への内容物の噛み込みの有無を判定する。本実施形態の近赤外線検査装置1では、最初に、シール部の折れ曲がりの有無を検査する。ここで、シール部の折れ曲がりが無いと判定された場合には、物品Gにおける内容物以外の異物の混入の有無、内容物の割れの有無、シール部への内容物の噛み込みの有無がそれぞれ判定される。ここで、シール部に折れ曲がりが有ると判定された場合には、物品Gにおける内容物以外の異物の混入の有無、内容物の割れの有無、シール部への内容物の噛み込みの有無は全て判定されない。これらの判定結果は、近赤外線検査装置1の下流側に配置された振分機構70に送信される。
振分機構70は、シール部に折れ曲がりが有ると判定された物品Gについては、第1アーム71を動作させることで、正規のラインコンベア80から外れた第1回収箱91に当該物品Gを送る。また、振分機構70は、内容物以外の異物の混入の有無、内容物の割れの有無、及びシール部への内容物の噛み込みの有無という3つの判定項目のうち、少なくとも1つの項目において有りと判定された物品Gについては、アーム73を動作させることで、正規のラインコンベア80から外れた第2回収箱93に当該物品Gを送る。振分機構70は、内容物以外の異物の混入がなく、内容物の割れがなく、シール部への内容物の噛み込みがなく、かつシール部の折れ曲がりのない、良品と判定された物品Gについては、正規のラインコンベア80によって下流方向に当該物品Gを搬送させる。
(2)制御コンピュータの構成
制御コンピュータ4は、近赤外線検査装置1における各種動作を制御する部分であり、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read OnlyMemory)、RAM(Random Access Memory)などで構成される。図3に示されるように、制御コンピュータ4は、近赤外線検査装置1における各種制御処理を実行する概念的な部分としての画像生成部31と折曲判定部33と、不良判定部35と、を有している。このような概念的な部分は、例えばROMに格納されているプログラムがRAM上にロードされてCPUで実行されるソフトウェアとして構成することができる。なお、制御コンピュータ4は、電子回路などによるハードウェアとして構成されてもよい。
(2−1)画像生成部
画像生成部31は、物品を透過した光に基づいて、物品の透過画像50を生成する部分である。具体的には、画像生成部31は、近赤外線ラインセンサ14から連続的に送信されてくる検出信号に基づいて、図4(A)に示されるような、物品Gに関する透過画像50を生成する。透過画像50における1画素当たりの濃淡は、これに対応する物品G部分の光透過率を示している。例えば、物品Gの透過画像50では、包材に該当する部分52、内容物に該当する部分52、割れの生じた内容物に該当する部分53A、及び内容物以外の異物に該当する部分55が、それぞれ図4(A)のように示される。
(2−2)折曲判定部
折曲判定部33は、透過画像50に基づいて、包材のシール部における折れ曲がりの有無を判定する部分である。折曲判定部33における折れ曲がりの判定方法について具体的に説明する。折曲判定部33は、図4(A)に示される透過画像50を、図4(B)に示されるような二値化画像60に変換する。次に、折曲判定部33は、二値化画像60の四隅を抽出し、図5(A)に示されるような、当該四隅と頂点とする四角形からなる基準線L1を設定する。
折曲判定部33は、透過画像50が二値化された二値化画像60と当該二値化画像60の四隅を頂点とする四角形からなる基準線L1とに基づいて、折れ曲がりの有無を判定する。折れ曲がりの判定は、下記に示すとおり複数の方法があり、ユーザは、判定モードを適宜切り替えることができる構成となっている。
モード1:透過画像のシール部に該当する部分の外形線と基準線とによって囲まれる面積に基づいて判定
折曲判定部33は、図5(B)に示されるように、二値化画像60のシール部に該当する部分51Aの外形線61Aと基準線L1とによって囲まれる面積A1、又は二値化画像60のシール部に該当する部分51Bの外形線61Bと基準線L1とによって囲まれる面積A2のいずれか一方が閾値を超えた場合に、シール部に折れ曲がりが有ると判定する。
モード2:透過画像のシール部に該当する部分の外形線と基準線との距離に基づいて判定
折曲判定部33は、図5に示されるように、二値化画像60のシール部に該当する部分51Aの外形線61Aと基準線L1との距離、又は二値化画像60のシール部に該当する部分51Bの外形線61Bと基準線L1との距離の一方が、閾値を超える部分があった場合に、シール部に折れ曲がりが有ると判定する。
また、折曲判定部33は、二値化画像60のシール部に該当する部分51A(51B)の外形線61A(61B)上に任意に複数の設定点を設定し、この設定点と基準線L1との距離の総和が閾値を超えた場合に、シール部に折れ曲がりが有ると判定してもよい。
モード3:透過画像の面積と、基準線によって囲まれる部分の面積との差に基づいて、折れ曲がりの有無を判定
折曲判定部33は、二値化画像60の面積と、基準線L1によって囲まれる部分の面積との差が閾値を超えた場合に、シール部に折れ曲がりが有ると判定する。言い換えると、折曲判定部33は、図4(B)に示される二値化画像60の面積と、図5(A)に示される基準線L1によって囲まれる四角形の面積との差が閾値を超えた場合に、シール部に折れ曲がりが有ると判定する。
(2−3)不良判定部
不良判定部35は、透過画像50に基づいて、物品Gの良否を判定する部分である。具体的には、不良判定部35は、透過画像50に基づいて、図4(A)に示されるような、内容物以外の異物の混入の有無、内容物の割れの有無を判定する。不良判定部35は、内容物以外の異物の混入が有ると判定した場合、及び内容物の割れが有ると判定した場合、その旨の情報を含む検出信号を、近赤外線検査装置1の下流側に配置された振分機構70に送信する。なお、内容物以外の異物の混入の有無、及び内容物の割れの有無は、公知の技術を用いて判定することができる。
(3)特徴及び作用・効果
上記実施形態の近赤外線検査装置1では、シール不良品の検査漏れを生じさせる原因となるシール部に折れ曲がりのある物品Gを、正規のラインコンベア80から外れた第1回収箱91に当該物品Gを送るので、シール不良品の検査漏れを抑制することができる。
また、上記実施形態の近赤外線検査装置1では、内容物以外の異物の混入の有無、内容物の割れの有無、及びシール部への内容物の噛み込みの有無という3つの判定項目のうち、少なくとも1つの項目において有りと判定された物品Gが回収される第2回収箱93とは別に、シール部に折れ曲がりのある物品Gが第1回収箱91に回収される。第1回収箱91に回収された物品Gは、ユーザによってシール部に折れ曲がりのない状態とされ、再検査されるために上流側のコンベヤに載せられる。この結果、良品であるにもかかわらず不良品として処理されることを防止できるので、物品のロスを抑制することができる。
なお、上記実施形態の近赤外線検査装置1では、第1回収箱91の代わりに、近赤外線検査装置1の上流側に物品Gを戻す巡廻コンベヤと、シール部に折れ曲がりが無い状態に戻す均し装置と、が配置される構成としてもよい。この構成によれば、シール部に折れ曲がりのある物品Gは、振分機構70によって巡廻コンベヤに振り分けられ、巡廻コンベヤの搬送経路中に配置された均し装置によってシール部に折れ曲がりが無い状態とされ、もう一度、近赤外線検査装置1によって検査がなされる。
なお、上述の折曲判定部33は、図4(A)に示される透過画像50を、図4(B)に示されるような二値化画像60に変換した後、当該二値化画像60に基づいて折り曲げを判定する例を挙げて説明したが、透過画像50そのものに基づいて折り曲げを判定してもよい。また、物品Gの外形線を明確に抽出できる画像処理であれば、透過画像50を二値化するだけでなく、適宜公知のフィルタを用いて透過画像50を画像処理してもよい。
(4)変形例
以上、一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
<変形例1>
上記実施形態の近赤外線検査装置1では、折曲判定部33が、透過画像50が二値化された二値化画像60と当該二値化画像60の四隅を頂点とする四角形からなる基準線L1とに基づいて、折れ曲がりの有無を判定する例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、折曲判定部33は、二値化画像60とシール部に折れ曲がりのない正常物品における透過画像の外形線からなる基準線とに基づいて、シール部における折れ曲がりの有無が判定されてもよい。この場合、正常物品における透過画像の外形線からなる基準線の情報は、予め図示しない記憶部などに記憶されており、折曲判定部33は、二値化画像60と記憶部に記憶された基準線の情報とに基づいて、シール部における折れ曲がりの有無が判定される。具体的な判定の方法は、上述したモード1〜モード3に準ずるので、ここでは詳細な説明を省略する。
<変形例2>
また、折曲判定部33は、例えば、二値化画像60と、当該二値化画像60のシール部に該当する部分51A,51Bの長手方向に延在する外形線上に設定される複数の設定点に基づいて設定される基準線とに基づいて、シール部における折れ曲がりの有無を判定してもよい。以下、図6、図7(A)及び図7(B)を参照しながら、シール部における折れ曲がりの有無の判定方法について詳細に説明する。
図6に示されるように、折曲判定部33は、まず、二値化画像60の一方のシール部に該当する部分の長手方向に延在する外形線上に複数の設定点SP1〜SP4を設定する。設定点は、例えば、シール部に該当する部分51Aの長手方向に延在する外形線上の両端(SP1及びSP4)と、変曲点となるような点(SP2及びSP3)とを設定したり、シール部に該当する部分51Aの長手方向に延在する外形線上の両端(SP1及びSP4)と、その間を等間隔に分割する複数の点を設定したりするなど、任意に設定できる。
次に、折曲判定部33は、先に設定した設定点SP1〜SP4に基づいて基準線L2を設定する。基準線L2は、例えば、設定点SP1〜SP4に対する近似直線とすることができる。近似直線は、最小二乗法など公知の方法にて算出することができる。
折曲判定部33は、透過画像50(又は二値化画像60)と基準線L2とに基づいて、折れ曲がりの有無を判定する。折れ曲がりの判定は、下記に示すとおり複数の方法があり、ユーザは、判定モードを適宜切り替えることができる構成となっている。
モード11:設定点のそれぞれと基準線との距離の総和に基づいて判定
折曲判定部33は、図7(A)に示されるように、折曲判定部33は、設定点SP1〜SP4のそれぞれから基準線L2までの距離D1〜D4の総和が閾値を超えた場合に、シール部に折れ曲がりが有ると判定する。図7(B)に示されるように、設定点SP5〜SP8についても、設定点SP1〜SP4と同様、設定点SP1〜SP4と基準線L2とのそれぞれの距離D5〜D8の総和が閾値を超えた場合に、シール部に折れ曲がりが有ると判定される。
モード12:透過画像のシール部に該当する部分の外形線と基準線とによって囲まれる面積に基づいて判定
折曲判定部33は、透過画像50のシール部に該当する部分51Aの外形線61Aと基準線L2とによって囲まれる部分の面積、又は透過画像50のシール部に該当する部分51Bの外形線61Bと基準線L2とによって囲まれる部分の面積のいずれか一方が閾値を超えた場合に、シール部に折れ曲がりが有ると判定する。
モード13:透過画像のシール部に該当する部分の外形線と基準線との距離に基づいて判定
折曲判定部33は、透過画像50のシール部に該当する部分51Aの外形線61Aと基準線L2との距離、又は透過画像50のシール部に該当する部分51Bの外形線61Bと基準線L2との距離の一方が、閾値を超える部分があった場合に、シール部に折れ曲がりが有ると判定する。
<その他の変形例>
上記実施形態又は変形例では、シール部の折れ曲がりを判定する複数の方法(判定モード)を備え、ユーザによって当該判定モードを適宜切り替えることができる構成を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されず、少なくとも1つの判定モードを備えていればよい。
上記実施形態では、物品Gに近赤外線を照射し、当該物品Gを透過した近赤外線に基づいて透過画像50を生成する例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、本発明は、物品GにX線を照射し、当該物品Gを透過したX線に基づいて透過画像を生成する画像生成部を備えるX線検査装置(検査装置)に適用することも可能である。この場合、アルミ材料などの包材を蒸着して包装された物品を検査することも可能となる。
上記実施形態では、透過画像50に基づいて、包材のシール部における折れ曲がりの有無を判定する折曲判定部33の他に、透過画像50に基づいて、図4(A)に示されるような、内容物以外の異物の混入の有無、内容物の割れの有無を判定する不良判定部35を備える、近赤外線検査装置1の例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されない。本発明は、例えば、近赤外線又はX線の透過画像に基づいて包材のシール部における折れ曲がりの有無のみを判定する折れ曲がり判定装置として構成してもよい。
以上説明した種々の実施形態及び変形例は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々、組み合わせられてもよい。
1…近赤外線検査装置(検査装置)、2…光照射部、3…光検出部、4…制御コンピュータ(画像生成部、折曲判定部、不良判定部)、11,12…搬送コンベア、31…画像生成部、33…折曲判定部、35…不良判定部、50…透過画像、60…二値化画像、70…振分機構(振分部)、80…ラインコンベア、91…第1回収箱、93…第2回収箱、G…物品、L1,L2…基準線,SP1〜SP8…設定点。

Claims (8)

  1. 内容物が包材に包装された物品を検査する検査装置であって、
    物品に光を照射する光照射部と、
    前記物品を透過した前記光に基づいて、前記物品の透過画像を生成する画像生成部と、
    前記透過画像に基づいて、前記包材のシール部における折れ曲がりの有無を判定する折曲判定部と、を備える、検査装置。
  2. 前記折曲判定部は、前記透過画像と前記透過画像の四隅を頂点とする四角形からなる基準線とに基づいて、又は前記透過画像と前記シール部に折れ曲がりのない正常物品における透過画像の外形線からなる基準線とに基づいて、前記折れ曲がりの有無を判定する、請求項1に記載の検査装置。
  3. 前記折曲判定部は、前記透過画像の面積と、前記基準線によって囲まれる部分の面積との差に基づいて、前記折れ曲がりの有無を判定する、請求項2に記載の検査装置。
  4. 前記折曲判定部は、前記透過画像と、前記透過画像の前記シール部に該当する部分の長手方向に延在する外形線上に設定される複数の設定点に基づいて設定される基準線と、に基づいて、前記折れ曲がりの有無を判定する、請求項1に記載の検査装置。
  5. 前記折曲判定部は、前記複数の設定点に対する近似直線を前記基準線として設定する、請求項4に記載の検査装置。
  6. 前記折曲判定部は、前記透過画像の前記シール部に該当する部分の外形線と前記基準線との距離、又は前記透過画像の前記シール部に該当する部分の外形線と前記基準線とによって囲まれる面積に基づいて、前記折れ曲がりの有無を判定する、請求項2〜5の何れか一項に記載の検査装置。
  7. 前記透過画像に基づいて、前記物品の良否を判定する不良判定部と、
    前記折曲判定部及び前記不良判定部による判定結果に基づいて、前記シール部が折れ曲がった前記物品及び不良品である前記物品のそれぞれを区別して振り分ける振分部と、を更に備える、請求項1〜6の何れか一項に記載の検査装置。
  8. 前記包材は樹脂フィルムである、請求項1〜7の何れか一項に記載の検査装置。

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