JP2018091502A - 冷凍装置 - Google Patents

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【課題】冷媒漏洩センサを用いる場合の信頼性低下を抑制する冷凍装置を提供する。【解決手段】冷凍装置100は、冷媒回路RCにおいて冷凍サイクルを行うことで利用側空間SPの冷却を行う冷凍装置100であって、熱源ユニット10と、利用側空間SPに配置される利用側熱交換器32を有する利用ユニット30と、各種機器の状態を状況に応じて制御するコントローラ60と、利用側空間SPに配置され漏洩した冷媒を検出した際に冷媒漏洩信号をコントローラ60に対して出力する冷媒漏洩センサ40と、を備える。コントローラ60は、冷媒漏洩信号を受け付けた時には冷媒漏洩に対処するための冷媒漏洩対応処理を実行する。コントローラ60は、利用側熱交換器32に付着した霜を除霜するデフロスト処理中には、冷媒漏洩信号をマスクするマスク処理を実行する。【選択図】図3

Description

本発明は、冷凍装置に関する。
従来、圧縮機と熱源側熱交換器と利用側熱交換器とを含む冷媒回路において冷凍サイクルを行うことで、利用側熱交換器が配置される対象空間の冷却運転を行う低温用の冷凍装置が知られている。係る冷凍装置では、利用側熱交換器に霜が付着した場合、除霜手段によって霜を除霜する除霜運転が行われるのが一般的である。例えば、特許文献1(特開2012−32064号公報)には、冷却運転中、所定時間毎に、除霜手段である電気ヒータを用いて利用側熱交換器の除霜を行う除霜運転を行う冷凍装置が開示されている。
ところで、冷凍装置では、冷媒として燃焼性や毒性を有する冷媒が用いられるケースがある。特に、昨今、省エネ性向上や環境負荷低減の観点から、例えばR32のような微燃性冷媒(燃焼性は大きくないが、濃度が所定値以上となることで燃焼する特性を有する冷媒)が用いられている。この点、冷凍装置においては、配管や機器の損傷若しくは設置不良等に起因して冷媒回路から冷媒が漏洩する可能性があるところ、対象空間に設置される利用側熱交換器や冷媒配管において冷媒漏洩が生じた際には、対象空間において漏洩した冷媒の濃度が基準値以上に高い領域が局所的に発生することも考えられる。よって、このようなケースにおいては冷媒漏洩が生じた際における保安性を確保するための手段が必要となる。
係る手段としては、漏洩した冷媒を検出するセンサ(冷媒漏洩センサ)を対象空間に配置して、冷媒漏洩センサが冷媒漏洩を検出した時に冷凍サイクルの停止や報知情報の出力等、冷媒漏洩に対処するための各種処理を行うことが考えられる。例えば、特許文献2(特開2002−98391号公報)に開示される冷凍装置では、利用側熱交換器が配置される室内側に、漏洩した冷媒を検知した際に信号(冷媒漏洩信号)を出力する冷媒漏洩センサを配置して、冷媒漏洩センサが冷媒漏洩信号を出力したときに冷凍サイクルを停止して更なる冷媒漏洩を抑制するとともに警報を出力して報知を行っている。
しかし、特許文献1のように利用側熱交換器の除霜運転を行う冷凍装置において、特許文献2のように冷媒漏洩センサを配置して冷媒漏洩を検出する場合、除霜運転中に、霜が融解して液化又は気化することで生じた液体や蒸気が冷媒漏洩センサに付着又は浸入することが考えられる。一般的に冷媒漏洩センサは、防水処理等が施されていないため、液体や蒸気が付着又は浸入した時には、冷媒漏洩が生じていないにも関わらず、漏洩した冷媒を検出した状態と同様の状態となって冷媒漏洩信号を不適切に出力する(すなわち、冷媒漏洩を誤検知する)こともありうる。その結果、冷媒漏洩が生じていないにも関わらず、不適切に出力された冷媒漏洩信号に応じて冷凍サイクルが停止されることとなり、システムの運転が復旧されるまでの間、対象空間の冷却が行われず、被冷却物の劣化・損傷を招くことが想定される。また、冷媒漏洩の誤報が出力されたことに関連して行われる点検やメンテナンス等に要する工数を強いられ、不要なコスト・損失が生じることも考えられる。すなわち、信頼性が低下する。
そこで、本発明の課題は、冷媒漏洩センサを用いる場合の信頼性低下を抑制する冷凍装置を提供することである。
本発明の第1観点に係る冷凍装置は、冷媒回路において冷凍サイクルを行うことで対象空間の冷却を行う冷凍装置であって、熱源ユニットと、利用ユニットと、コントローラと、冷媒漏洩センサと、を備える。熱源ユニットは、圧縮機を有する。圧縮機は、冷媒を圧縮する。利用ユニットは、熱源ユニットとともに冷媒回路を構成する。利用ユニットは、利用側熱交換器を有する。利用側熱交換器は、対象空間に配置される。コントローラは、各種機器の状態を状況に応じて制御する。冷媒漏洩センサは、対象空間に配置される。冷媒漏洩センサは、冷媒回路から漏洩した冷媒を検出する。冷媒漏洩センサは、コントローラと電気的に接続される。冷媒漏洩センサは、漏洩した冷媒を検出した際には、所定の冷媒漏洩信号をコントローラに対して出力する。コントローラは、冷媒漏洩信号を受け付けた時には第1処理を実行する。第1処理は、冷媒漏洩に対処するための処理である。コントローラは、除霜運転中にはマスク処理を実行する。除霜運転は、利用側熱交換器に付着した霜を除霜する運転である。マスク処理は、冷媒漏洩信号をマスクする処理である。ここでの「マスク処理」には、出力された冷媒漏洩信号を通常時と同様に受け付けずに放置若しくは破棄する、又は入力された冷媒漏洩信号に応じた第1処理を実行せずにそれまでの処理を継続する、ことに係る処理が含まれる。
本発明の第1観点に係る冷凍装置では、コントローラは、冷媒漏洩信号を受け付けた時には冷媒漏洩に対処するための第1処理を実行し、利用側熱交換器に付着した霜を除霜する除霜運転中には冷媒漏洩信号をマスクするマスク処理を実行する。これにより、除霜運転中に霜が融解して液化又は気化することによって生じた液体や蒸気が冷媒漏洩センサに付着又は浸入することで冷媒漏洩センサが不適切に冷媒漏洩信号を出力したとしても、係る冷媒漏洩信号がマスクされる。このため、冷媒漏洩の誤検知(冷媒漏洩が生じていない場合において冷媒漏洩センサが不適切に冷媒漏洩信号を出力する事態)が生じやすい除霜運転中には、冷媒漏洩に対処するための第1処理が実行されない。その結果、冷媒漏洩の誤検知に伴って第1処理が実行されることで生じる弊害(例えば、対象空間の冷却が停止されることで生じる被冷却物の劣化・破損や、誤報が出力されたことに関連して行われる点検やメンテンナンス等に要するコスト・損失)が抑制される。よって、冷媒漏洩センサを用いる場合における信頼性低下が抑制される。
なお、ここでの「冷媒」は、特に限定されないが、例えば、R32のような微燃性の冷媒が想定される。
本発明の第2観点に係る冷凍装置は、第1観点に係る冷凍装置であって、電気ヒータをさらに備える。電気ヒータは、除霜運転時に、通電されることで発熱して利用側熱交換器に付着した霜を融解させる。
これにより、電気ヒータを用いて除霜が行われる冷凍装置において冷媒漏洩センサが用いられる場合にも信頼性低下が抑制される。より詳細には、電気ヒータは、通電されることで発熱し高温となる(例えば摂氏400度付近まで上昇する)。このため、電気ヒータを用いて除霜が行われる場合には、除霜運転中に、融解した霜が気化しやすく、蒸気が冷媒漏洩センサに付着又は浸入することが特に考えられる。係る場合においても、コントローラが除霜運転中にマスク処理を実行することにより、液体や蒸気が冷媒漏洩センサに付着又は浸入することで冷媒漏洩センサが不適切に冷媒漏洩信号を出力したとしても、係る冷媒漏洩信号がマスクされる。よって、信頼性低下が抑制される。
本発明の第3観点に係る冷凍装置は、第1観点又は第2観点に係る冷凍装置であって、コントローラは、除霜運転前にポンプダウン運転を行う。ポンプダウン運転は、除霜運転前に冷媒回路内の冷媒を熱源ユニットに回収する運転である。コントローラは、ポンプダウン運転完了後に、圧縮機を停止させてから、除霜運転を開始する。
これにより、冷媒回路内の冷媒が熱源ユニットに回収された状態で除霜運転が実行される。その結果、除霜運転中に冷媒漏洩が生じた場合であっても、対象空間において漏洩した冷媒の濃度が危険性のある値(例えば燃焼濃度)まで大きくなることが回避される。このため、除霜運転中、マスク処理が実行されても、冷媒漏洩に対する保安性が確保される。
本発明の第4観点に係る冷凍装置は、第1観点に係る冷凍装置であって、送風機をさらに備える。送風機は、利用側熱交換器を通過する空気流を生成する。コントローラは、除霜運転時には、圧縮機を停止させる。コントローラは、除霜運転時には、空気流によって利用側熱交換器の除霜を行うために、送風機を駆動させる。
これにより、送風機を用いて除霜が行われる冷凍装置において冷媒漏洩センサが用いられる場合にも信頼性低下が抑制される。すなわち、送風機を用いて除霜が行われる場合には、除霜運転中に、霜が融解して液化しやすく、液体が冷媒漏洩センサに付着又は浸入することが特に考えられる。係る場合においても、コントローラが除霜運転中にマスク処理を実行することにより、液体や蒸気が冷媒漏洩センサに付着又は浸入することで冷媒漏洩センサが不適切に冷媒漏洩信号を出力したとしても、係る冷媒漏洩信号がマスクされる。よって、信頼性低下が抑制される。
本発明の第5観点に係る冷凍装置は、第1観点から第4観点のいずれかに係る冷凍装置であって、コントローラは、温度センサと電気的に接続される。温度センサは、対象空間内の温度を検出するセンサである。コントローラは、除霜運転完了後、温度センサの検出値が所定の閾値以下となるまで、マスク処理を継続する。ここでの「閾値」は、除霜運転完了時に残存する霜が液化・気化しにくい対象空間内の温度であり、設計仕様や設置環境に応じて適宜設定される。
これにより、除霜運転完了後においても冷媒漏洩の誤検知が生じやすい状況が解消されるまで、マスク処理が実行される。すなわち、除霜運転が完了した場合であっても、対象空間内の温度が所定の閾値以下となるまでは、残存する霜が液化・気化しやすく、また融解した霜が気化しやすい状況にあるため、液体・蒸気が冷媒漏洩センサに付着又は浸入することが考えられる。しかし、除霜運転が完了した場合にも対象空間内の温度が所定の閾値以下となる(つまり係る状況が解消される)までは、マスク処理が継続されることにより、液体や蒸気が冷媒漏洩センサに付着又は浸入することで冷媒漏洩センサが不適切に冷媒漏洩信号を出力したとしても、係る冷媒漏洩信号がマスクされる。よって、信頼性低下が抑制される。
本発明の第6観点に係る冷凍装置は、第1観点から第4観点のいずれかに係る冷凍装置であって、コントローラは、除霜運転完了後、所定時間が経過するまで、マスク処理を継続する。ここでの「所定時間」は、対象空間内の温度に関して除霜運転完了時に残存する霜が液化・気化しにくい値となるのに要する時間であり、設計仕様や設置環境に応じて適宜設定される。
これにより、除霜運転完了後においても冷媒漏洩の誤検知が生じやすい状況が解消されるまで、マスク処理が実行される。すなわち、除霜運転が完了した場合であっても、対象空間内の温度が所定値以下となるまでは、残存する霜が液化・気化しやすく、また融解した霜が気化しやすい状況にあるため、液体・蒸気が冷媒漏洩センサに付着又は浸入することが考えられる。しかし、除霜運転が完了した場合にも対象空間内の温度が所定値以下となることが推定される所定時間が経過する(つまり係る状況が解消される)までは、マスク処理が継続されることにより、液体や蒸気が冷媒漏洩センサに付着又は浸入することで冷媒漏洩センサが不適切に冷媒漏洩信号を出力したとしても、係る冷媒漏洩信号がマスクされる。よって、信頼性低下が抑制される。
本発明の第7観点に係る冷凍装置は、第1観点から第6観点のいずれかに係る冷凍装置であって、第1処理には、冷媒漏洩信号に基づき管理者に対して冷媒漏洩を報知するための情報を所定の出力部から出力させる処理、又は圧縮機の動作を停止させる処理が含まれる。
これにより、冷媒漏洩の誤検知が生じやすい除霜運転中には、冷媒漏洩を報知するための情報を所定の出力部から出力させる処理、又は圧縮機の動作を停止させる処理が実行されない。その結果、冷媒漏洩の誤検知が生じた場合であっても、対象空間の冷却が停止されることで生じる被冷却物の劣化・破損や、誤報が出力されたことに関連して行われる点検やメンテンナンス等に要するコスト・損失が抑制される。よって、冷媒漏洩センサを用いる場合における信頼性低下が抑制される。
本発明の第1観点に係る冷凍装置では、除霜運転中に霜が融解して液化した液体や気化した蒸気が冷媒漏洩センサに付着又は浸入することで冷媒漏洩センサが不適切に冷媒漏洩信号を出力したとしても、係る冷媒漏洩信号がマスクされる。このため、冷媒漏洩の誤検知が生じやすい除霜運転中には、冷媒漏洩に対処するための第1処理が実行されない。その結果、冷媒漏洩の誤検知に伴って第1処理が実行されることで生じる弊害(例えば、対象空間の冷却が停止されることで生じる被冷却物の劣化・破損や、誤報が出力されたことに関連して行われる点検やメンテンナンス等に要するコスト・損失)が抑制される。よって、冷媒漏洩センサを用いる場合における信頼性低下が抑制される。
本発明の第2観点に係る冷凍装置では、電気ヒータを用いて除霜が行われる冷凍装置において冷媒漏洩センサが用いられる場合にも信頼性低下が抑制される。
本発明の第3観点に係る冷凍装置では、除霜運転中、マスク処理が実行されても、冷媒漏洩に対する保安性が確保される。
本発明の第4観点に係る冷凍装置では、送風機を用いて除霜が行われる冷凍装置において冷媒漏洩センサが用いられる場合にも信頼性低下が抑制される。
本発明の第5観点又は第6観点に係る冷凍装置では、除霜運転完了後においても冷媒漏洩の誤検知が生じやすい状況が解消されるまで、マスク処理が実行され、信頼性低下が抑制される。
本発明の第7観点に係る冷凍装置では、冷媒漏洩の誤検知が生じやすい除霜運転中には、冷媒漏洩を報知するための情報を所定の出力部から出力させる処理、又は圧縮機の動作を停止させる処理が実行されないため、冷媒漏洩の誤検知が生じた場合であっても、対象空間の冷却が停止されることで生じる被冷却物の劣化・破損や、誤報が出力されたことに関連して行われる点検やメンテンナンス等に要するコスト・損失が抑制される。
本発明の一実施形態に係る冷凍装置の概略構成図。 コントローラの概略構成と、コントローラに接続される各部と、模式的に示したブロック図。 コントローラの処理の流れの一例を示したフローチャート。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る冷凍装置100について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の具体例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
(1)冷凍装置100
図1は、本発明の一実施形態に係る冷凍装置100の概略構成図である。冷凍装置100は、冷凍サイクルを行うことによって、冷蔵倉庫、店舗のショーケースの庫内、輸送コンテナ内等の利用側空間SP(対象空間)を冷却するための冷却運転を行う装置である。冷凍装置100は、主として、冷媒回路RCを構成する熱源ユニット10、利用ユニット30、液側冷媒連絡管L1及びガス側冷媒連絡管G1と、利用ユニット30内の冷媒漏洩を検出する冷媒漏洩センサ40と、入力装置及び表示装置としてのリモコン50と、冷凍装置100の動作を制御するコントローラ60と、を有している。
冷凍装置100では、熱源ユニット10と利用ユニット30とが、液側冷媒連絡管L1及びガス側冷媒連絡管G1を介して接続されることで、冷媒回路RCが構成されている。冷凍装置100では、冷媒回路RC内に封入された冷媒が、圧縮され、冷却又は凝縮され、減圧され、加熱又は蒸発された後に、再び圧縮される、という蒸気圧縮式の冷凍サイクルが行われる。本実施形態では、冷媒回路RCには冷媒としてR32が充填されている。
(1−1)熱源ユニット10
熱源ユニット10は、液側冷媒連絡管L1及びガス側冷媒連絡管G1を介して利用ユニット30と接続されており、冷媒回路RCの一部を構成している。熱源ユニット10は、主として、圧縮機11と、熱源側熱交換器12と、レシーバ13と、過冷却器14と、熱源側膨張弁15と、インジェクション弁16と、液側閉鎖弁17と、ガス側閉鎖弁18と、を有している。
また、熱源ユニット10は、圧縮機11の吐出側と熱源側熱交換器12のガス側冷媒出入口とを接続する第1熱源側ガス冷媒管P1と、熱源側熱交換器12の液側冷媒出入口と液側冷媒連絡管L1とを接続する熱源側液冷媒管P2と、圧縮機11の吸入側とガス側冷媒連絡管G1とを接続する第2熱源側ガス冷媒管P3と、を有している。
また、熱源ユニット10は、熱源側液冷媒管P2を流れる冷媒の一部を分岐して圧縮機11に戻すインジェクション管P4を有している。インジェクション管P4は、熱源側液冷媒管P2の過冷却器14の下流側の部分から分岐して、過冷却器14を通過してから圧縮機11の圧縮行程の途中に接続されている。
圧縮機11は、冷凍サイクルにおける低圧の冷媒を高圧になるまで圧縮する機器である。ここでは、圧縮機11として、ケーシング内において、ロータリ式やスクロール式等の容積式の圧縮要素(図示省略)が圧縮機モータ(図示省略)によって回転駆動される密閉式構造の圧縮機が使用されている。また、圧縮機11は、圧縮機モータのインバータ制御により運転周波数の調整が可能であり、これにより圧縮機11の容量制御が可能になっている。
熱源側熱交換器12は、冷凍サイクルにおける高圧の冷媒の放熱器又は凝縮器として機能する熱交換器である。熱源側熱交換器12は、伝熱管(図示省略)を含み、伝熱管内の冷媒と、伝熱管周囲の空気や水等の流体と、を熱交換させる。本実施形態では、熱源側熱交換器12において、伝熱管内の冷媒が、後述の熱源側ファン19によって送られる熱源側空気と熱交換することで凝縮或いは放熱する。
レシーバ13は、熱源側熱交換器12において凝縮した冷媒を一時的に溜める容器であり、熱源側液冷媒管P2に配置されている。
過冷却器14は、レシーバ13において一時的に溜められた冷媒をさらに冷却する熱交換器である。過冷却器14は、熱源側液冷媒管P2に(より詳細にはレシーバ13よりも下流側の部分に)配置されている。
熱源側膨張弁15は、開度制御が可能な電動膨張弁であり、熱源側液冷媒管P2に(より詳細には過冷却器14の下流側の部分に)配置されている。
インジェクション弁16は、インジェクション管P4に(より詳細には過冷却器14の入口に至るまでの部分に)配置されている。インジェクション弁16は、開度制御が可能な電動膨張弁である。インジェクション弁16は、その開度に応じて、インジェクション管P4を流れる冷媒を過冷却器14に流入させる前に減圧する。
液側閉鎖弁17は、熱源側液冷媒管P2の液側冷媒連絡管L1との接続部分に配置された手動弁である。
ガス側閉鎖弁18は、第2熱源側ガス冷媒管P3のガス側冷媒連絡管G1との接続部分に配置された手動弁である。
熱源ユニット10は、熱源ユニット10の外部から内部に空気を吸入して、熱源側熱交換器12に送るための熱源側ファン19を有している。熱源側ファン19は、熱源側熱交換器12を流れる冷媒の冷却源としての熱源側空気を熱源側熱交換器12に供給するための送風機である。熱源側ファン19は、熱源側ファンモータ(図示省略)を含み、熱源側ファンモータに連動して回転駆動する。
熱源ユニット10には、各種センサが配置されている。具体的には、熱源ユニット10の圧縮機11周辺には、圧縮機11の吸入側における冷媒の圧力である吸入圧力LPを検出する吸入圧力センサ20と、圧縮機11の吐出側における冷媒の圧力である吐出圧力HPを検出する吐出圧力センサ21と、が配置されている。また、熱源側液冷媒管P2のうちレシーバ13の出口と過冷却器14の入口との間の部分には、レシーバ13の出口における冷媒の温度であるレシーバ出口温度を検出するレシーバ出口温度センサ22が配置されている。さらに、熱源側熱交換器12又は熱源側ファン19の周辺には、熱源ユニット10内に吸入される熱源側空気の温度を検出する熱源側空気温度センサ23が配置されている。
熱源ユニット10は、熱源ユニット10を構成する各部の動作を制御する熱源ユニット制御部25を有している。熱源ユニット制御部25は、CPUやメモリ等を含むマイクロコンピュータを含んでいる。熱源ユニット制御部25は、利用ユニット30の利用ユニット制御部39と通信線cb1を介して接続されており、制御信号等の送受信を行う。
(1−2)利用ユニット30
利用ユニット30は、液側冷媒連絡管L1及びガス側冷媒連絡管G1を介して熱源ユニット10と接続されており、冷媒回路RCの一部を構成している。利用ユニット30は、利用側膨張弁31と、利用側熱交換器32と、を有している。また、利用ユニット30は、利用側熱交換器32の液側冷媒出入口と液側冷媒連絡管L1とを接続する利用側液冷媒管P5と、利用側熱交換器32のガス側冷媒出入口とガス側冷媒連絡管G1とを接続する利用側ガス冷媒管P6と、を有している。
利用側膨張弁31は、熱源ユニット10から送られる高圧冷媒の減圧手段(膨張手段)として機能する絞り機構である。本実施形態において、利用側膨張弁31は、感温筒を含む感温式膨張弁であり、感温筒の温度変化に応じて作動する(開度が自動的に決まる)。
利用側熱交換器32は、冷凍サイクルにおける低圧の冷媒の蒸発器として機能して利用側空間SP内の空気を冷却する熱交換器である。利用側熱交換器32は、伝熱管(図示省略)を含み、伝熱管内の冷媒と、伝熱管周囲の空気や水等の流体と、を熱交換させる。本実施形態では、利用側熱交換器32において、伝熱管内の冷媒が、後述の利用側ファン35によって送られる利用側空気と熱交換することで蒸発する或いは加熱される。
また、利用ユニット30は、利用ユニット30に流入する冷媒の流れを遮断可能な開閉弁33を有している。開閉弁33は、利用ユニット30の液冷媒の入口側(液側冷媒連絡管L1側)に配置されている。具体的には、開閉弁33は、利用側熱交換器32及び利用側膨張弁31よりも冷媒の入口側(冷却運転における冷媒流れの上流側)に配置されている。本実施形態において、開閉弁33は、開状態と閉状態とを切換えられる電磁弁である。具体的に、開閉弁33は、通電されることで開状態から閉状態に切換えられる。開閉弁33は閉状態に切り換えられると、利用ユニット30(より詳細には利用側熱交換器32)に流入する冷媒の流れを遮断する。開閉弁33は、通常、開状態に制御される。
また、利用ユニット30は、利用ユニット30に出口側から流入(逆流)する冷媒の流れを遮断可能な逆止弁34を有している。逆止弁34は、利用ユニット30の液冷媒の出口側(ガス側冷媒連絡管G1側)に配置されている。具体的には、開閉弁33は、利用側熱交換器32よりも出口側(冷却運転における冷媒流れの下流側)に配置されている。逆止弁34は、利用側ガス冷媒管P6からガス側冷媒連絡管G1に向かう冷媒の流れを許容し、ガス側冷媒連絡管G1から利用側ガス冷媒管P6(より詳細には逆止弁34よりも利用側熱交換器32側)に向かう冷媒の流れを遮断する。
また、利用ユニット30は、利用側熱交換器32を通過する空気流を生成する利用側ファン35を有している。利用側ファン35は、利用側熱交換器32を流れる冷媒の加熱源としての利用側空気を利用側熱交換器32に供給するための「送風機」である。利用側ファン35は、利用側ファンモータ(図示省略)を含み、利用側ファンモータに連動して回転駆動する。
また、利用ユニット30は、利用側熱交換器32に付着した霜を除霜するためのヒータ36を有している。本実施形態において、ヒータ36は、通電されることで発熱し高温となる(例えば摂氏400度付近まで上昇する)発熱部を含む電気ヒータである。ヒータ36は、発熱部からの熱輻射によって利用側熱交換器32に付着した霜が融解しやすい態様(配置位置や配置姿勢)に配置されている。
また、利用ユニット30は、利用側熱交換器32の温度(利用側熱交換器温度UT)を検出する利用側熱交換器温度センサ37を有している。利用側熱交換器温度センサ37は、利用側熱交換器32に着霜が生じているか否かを判定するために、利用側熱交換器32に配置されている。
また、利用ユニット30は、利用側空間内の空気(利用側空気)の温度を検出する利用側空気温度センサ38を有している。利用側空気温度センサ38は、利用側熱交換器32又は利用側ファン35の周辺に配置されている。
また、利用ユニット30は、利用ユニット30を構成する各部の動作を制御する利用ユニット制御部39を有している。利用ユニット制御部39は、CPUやメモリ等を含むマイクロコンピュータを含んでいる。利用ユニット制御部39は、熱源ユニット制御部25と通信線cb1を介して接続されており、制御信号等の送受信を行う。利用ユニット制御部39は、冷媒漏洩センサ40と電気的に接続されており、冷媒漏洩センサ40からの信号を出力される。
(1−3)冷媒漏洩センサ40
冷媒漏洩センサ40は、利用ユニット30が配置される利用側空間SP(より詳細には、利用ユニット30内)における冷媒漏洩を検知するためのセンサである。冷媒漏洩センサ40は、利用ユニット30のケーシング内に配置されている。より詳細には、冷媒漏洩センサ40は、利用側空間SP内に配置されている。
冷媒漏洩センサ40は、利用ユニット30の利用ユニット制御部39と電気的に接続されている。冷媒漏洩センサ40は、冷媒回路RCから利用側空間SPに漏洩した冷媒を検出すると、冷媒漏洩が生じたことを特定する電気信号(以下、「冷媒漏洩信号」と記載)を、利用ユニット制御部39に対して出力する。
本実施形態では、冷媒漏洩センサ40は、防水処理等が施されていない公知の汎用品が用いられている。このため、冷媒漏洩センサ40では、液体等の浸入により電気的短絡が生じて、冷媒漏洩が生じていないにも関わらず冷媒漏洩信号を出力する(すなわち、冷媒漏洩信号を不適切に出力する)ことが考えられる。このような冷媒漏洩の誤検知が生じうることに鑑みて、冷凍装置100では、状況に応じて冷媒漏洩信号を適宜マスクするためのマスク処理がコントローラ60によって実行される。マスク処理については後述する。
(1−4)リモコン50(出力部)
リモコン50は、ユーザが冷凍装置100の運転状態を切り換えるための各種コマンド(例えば運転を開始させる運転開始コマンドや、運転を停止させる運転停止コマンド)を入力するための入力装置である。また、リモコン50は、冷凍装置100の運転状態や所定の報知情報を表示するための表示装置としても機能する。リモコン50は、利用ユニット制御部39と通信線cb2を介して接続されており、相互に信号の送受信を行っている。
(1−5)コントローラ60
冷凍装置100では、熱源ユニット制御部25と、利用ユニット制御部39と、が通信線cb1を介して接続されることで、各種機器の状態を状況に応じて制御し冷凍装置100の動作を制御するコントローラ60が構成されている。コントローラ60の詳細については、後述の「(3)コントローラ60の詳細」において説明する。
(2)冷却運転時における冷媒回路RC内の冷媒の流れ
以下、冷却運転時における冷媒回路RC内の冷媒の流れについて説明する。冷凍装置100では、運転時に、冷媒回路RCに充填された冷媒が、主として、圧縮機11、熱源側熱交換器12、レシーバ13、過冷却器14、熱源側膨張弁15、利用側膨張弁31、利用側熱交換器32の順に循環する冷却運転(冷凍サイクル運転)が行われる。
冷却運転が開始されると、冷媒回路RC内において、冷媒が圧縮機11に吸入されて圧縮された後に吐出される。ここで、冷凍サイクルにおける低圧は、吸入圧力センサ20によって検出される吸入圧力LPであり、冷凍サイクルにおける高圧は、吐出圧力センサ21によって検出される吐出圧力HPである。
圧縮機11では、利用ユニット30で要求される冷却負荷に応じた容量制御が行われる。具体的には、吸入圧力LPの目標値が利用ユニット30で要求される冷却負荷に応じて設定され、吸入圧力LPが目標値になるように圧縮機11の運転周波数が制御される。圧縮機11から吐出されたガス冷媒は、第1熱源側ガス冷媒管P1を経て、熱源側熱交換器12のガス側冷媒出入口に流入する。
熱源側熱交換器12のガス側冷媒出入口に流入したガス冷媒は、熱源側熱交換器12において、熱源側ファン19によって供給される熱源側空気と熱交換を行って放熱して凝縮し、液冷媒となって熱源側熱交換器12の液側冷媒出入口から流出する。
熱源側熱交換器12の液側冷媒出入口から流出した液冷媒は、熱源側液冷媒管P2の熱源側熱交換器12からレシーバ13までの間の部分を経て、レシーバ13の入口に流入する。レシーバ13に流入した液冷媒は、レシーバ13において飽和状態の液冷媒として一時的に溜められた後に、レシーバ13の出口から流出する。
レシーバ13の出口から流出した液冷媒は、熱源側液冷媒管P2のレシーバ13から過冷却器14までの間の部分を経て、過冷却器14の熱源側液冷媒管P2側の入口に流入する。係る態様で過冷却器14に流入した液冷媒は、過冷却器14において、インジェクション管P4を流れる冷媒と熱交換を行ってさらに冷却されて過冷却状態の液冷媒となり、過冷却器14の熱源側液冷媒管P2側の出口から流出する。
過冷却器14の熱源側液冷媒管P2側の出口から流出した液冷媒は、熱源側液冷媒管P2の過冷却器14と熱源側膨張弁15との間の部分を経て、熱源側膨張弁15に流入する。このとき、過冷却器14の熱源側液冷媒管P2側の出口から流出した液冷媒の一部は、熱源側液冷媒管P2の過冷却器14と熱源側膨張弁15との間の部分からインジェクション管P4に分岐されるようになっている。
インジェクション管P4を流れる冷媒は、インジェクション弁16によって冷凍サイクルにおける中間圧になるまで減圧される。インジェクション弁16によって減圧された後のインジェクション管P4を流れる冷媒は、過冷却器14のインジェクション管P4側の入口に流入する。過冷却器14のインジェクション管P4側の入口に流入した冷媒は、過冷却器14において、熱源側液冷媒管P2を流れる冷媒と熱交換を行って加熱されてガス冷媒になる。そして、過冷却器14において加熱された冷媒は、過冷却器14のインジェクション管P4側の出口から流出して、圧縮機11の圧縮行程の途中に戻される。
一方、熱源側液冷媒管P2から熱源側膨張弁15に流入した液冷媒は、熱源側膨張弁15によって減圧された後に、液側閉鎖弁17及び液側冷媒連絡管L1を経て、利用ユニット30に流入する。
利用ユニット30に流入した冷媒は、開閉弁33及び利用側液冷媒管P5の一部を経て、利用側膨張弁31に流入する。利用側膨張弁31に流入した冷媒は、利用側膨張弁31によって冷凍サイクルにおける低圧になるまで減圧されて、利用側液冷媒管P5を経て利用側熱交換器32の液側冷媒出入口に流入する。
利用側熱交換器32の液側冷媒出入口に流入した冷媒は、利用側熱交換器32において、利用側ファン35によって供給される利用側空気と熱交換を行って蒸発し、ガス冷媒となって利用側熱交換器32のガス側冷媒出入口から流出する。
利用側熱交換器32のガス側冷媒出入口から流出したガス冷媒は、逆止弁34、利用側ガス冷媒管P6、ガス側冷媒連絡管G1、ガス側閉鎖弁18及び第2熱源側ガス冷媒管P3を経て、再び圧縮機11に吸入される。
(3)コントローラ60の詳細
冷凍装置100では、熱源ユニット制御部25、及び利用ユニット制御部39が通信線cb1で接続されることで、コントローラ60が構成されている。図2は、コントローラ60の概略構成と、コントローラ60に接続される各部と、模式的に示したブロック図である。
コントローラ60は、複数の制御モードを有し、遷移している制御モードに応じて冷凍装置100の運転を制御する。例えば、コントローラ60は、制御モードとして、平常時(冷媒漏洩が生じていない場合であってデフロスト開始条件が満たされない時)に遷移する通常モードと、利用側熱交換器32に付着した霜の除霜を行う際に遷移するデフロストモードと、冷媒漏洩が生じた場合に遷移する冷媒漏洩制御モードと、を有している。
コントローラ60は、熱源ユニット10に含まれる各アクチュエータ(具体的には、圧縮機11、熱源側膨張弁15、インジェクション弁16、及び熱源側ファン19等)と、各種センサ(具体的には、吸入圧力センサ20、吐出圧力センサ21、レシーバ出口温度センサ22、及び熱源側空気温度センサ23等)と、電気的に接続されている。また、コントローラ60は、利用ユニット30に含まれるアクチュエータ(具体的には、開閉弁33及び利用側ファン35等)と、各種センサ(具体的には、利用側熱交換器温度センサ37及び利用側空気温度センサ38等)と、電気的に接続されている。また、コントローラ60は、冷媒漏洩センサ40と、リモコン50と、電気的に接続されている。
コントローラ60は、主として、記憶部61と、入力制御部62と、モード制御部63と、運転制御部64と、表示制御部65と、マスク制御部66と、を有している。なお、コントローラ60内におけるこれらの各部は、熱源ユニット制御部25及び/又は利用ユニット制御部39に含まれる各部が一体的に機能することによって実現されている。
(3−1)記憶部61
記憶部61は、例えば、ROM、RAM、及びフラッシュメモリ等で構成されており、揮発性の記憶領域と不揮発性の記憶領域を含む。記憶部61は、コントローラ60の各部における処理を定義した制御プログラムを格納されるプログラム記憶領域611を含んでいる。また、記憶部61は、各種センサの検出値を記憶するための検出値記憶領域612や、各リモコン50に入力されたコマンドを、記憶するためのコマンド記憶領域613を含んでいる。
また、記憶部61には、所定のビット数を有する複数のフラグが設けられている。例えば、記憶部61には、コントローラ60が遷移している制御モードを判別可能な制御モード判別フラグ614が設けられている。制御モード判別フラグ614は、制御モードの数に応じたビット数を含み、遷移する制御モードに対応するビットを立てられる。これにより、各部は、遷移している制御モードを判別可能である。
また、記憶部61には、利用側空間SP内において冷媒漏洩が生じているか否かを判別するための冷媒漏洩判別フラグ615が設けられている。冷媒漏洩判別フラグ615は、冷媒漏洩センサ40からの冷媒漏洩信号を入力された場合に立てられる。
また、記憶部61には、冷媒漏洩センサ40から出力される冷媒漏洩信号をマスクするか否かを判別するための冷媒漏洩信号マスクフラグ616が設けられている。冷媒漏洩信号マスクフラグ616は、冷媒漏洩センサ40からの冷媒漏洩信号をマスクする場合に立てられる。なお、「冷媒漏洩信号をマスクする」ことには、冷媒漏洩センサ40から出力された冷媒漏洩信号を通常時と同様に受け付けずに放置若しくは破棄することが含まれる。
(3−2)入力制御部62
入力制御部62は、コントローラ60に接続された各機器からの信号を入力するためのインターフェースとしての役割を果たす機能部である。また、入力制御部62は、各種センサ(20〜23、37、38)、冷媒漏洩センサ40及びリモコン50から出力された信号を受けて、記憶部61の所定の記憶領域に格納する。
また、入力制御部62は、原則として、冷媒漏洩センサ40からの冷媒漏洩信号を入力されると、冷媒漏洩判別フラグ615を立てる。すなわち、利用ユニット30において冷媒漏洩が生じた場合には冷媒漏洩判別フラグ615が立てられるようになっている。
但し、入力制御部62は、所定の場合には、例外的に冷媒漏洩信号をマスクする。具体的に、入力制御部62は、冷媒漏洩信号マスクフラグ616が立てられている際に冷媒漏洩センサ40から出力された冷媒漏洩信号に応じては、冷媒漏洩判別フラグ615を立てない。すなわち、冷媒漏洩信号マスクフラグ616が立てられている際に冷媒漏洩センサ40から出力された冷媒漏洩信号については、マスクされる(入力制御部62において正常に受け付けられず放置又は破棄される)。
(3−3)モード制御部63
モード制御部63は、制御モードを切り換える機能部である。モード制御部63は、冷媒漏洩判別フラグ615が立てられた場合(すなわち、冷媒漏洩センサ40から冷媒漏洩信号が出力された場合)には、制御モードを冷媒漏洩制御モードに切り換える。
また、モード制御部63は、通常モードに遷移している場合に、所定のデフロスト開始条件が満たされることを契機として、制御モードをデフロストモードに切り換える。ここでのデフロスト開始条件は、満たされることで利用側熱交換器32に着霜が生じていることが想定される条件である。例えば、デフロスト開始条件は、冷却運転中、予め定められた所定の時間(利用側熱交換器32に着霜が生じていることが想定される時間)が経過したことをもって満たされたものとされる。また、例えば、デフロスト開始条件は、冷却運転中、利用側熱交換器温度センサ37の検出値(利用側熱交換器温度UT)若しくは利用側空気温度センサ38の検出値が、所定の基準値(利用側熱交換器32に着霜が生じていることが想定される値)以下となること等、各種センサの値が所定の値となることをもって満たされたものとされる。
また、モード制御部63は、デフロストモードに遷移している場合に、所定のデフロスト完了条件が満たされることを契機として、制御モードを通常モードに切り換える。ここでのデフロスト完了条件は、満たされることで利用側熱交換器32に除霜が完了したことが想定される条件であり、設計仕様や設置環境に応じて適宜設定される。例えば、デフロスト完了条件は、デフロストモードに遷移してから、予め定められた所定の時間(利用側熱交換器32の除霜を完了したことが想定される時間)が経過することをもって満たされたものとされる。また、例えば、デフロスト完了条件は、利用側熱交換器温度センサ37の検出値(利用側熱交換器温度UT)若しくは利用側空気温度センサ38の検出値が所定値(利用側熱交換器32の除霜を完了したことが想定される値)となること等、各種センサの値が所定の値となることをもって満たされたものとされる。
モード制御部63は、冷媒漏洩制御モード及びデフロストモード以外の場合には、制御モードを、冷却運転を行うための通常モードに切り換える。具体的に、モード制御部63は、いずれの冷媒漏洩判別フラグ615も立てられていない場合であって、デフロスト開始条件が満たされない時には、制御モードを通常モードに切り換える。
(3−4)運転制御部64
運転制御部64は、制御プログラムに沿って、状況に応じて、冷凍装置100(熱源ユニット10及び利用ユニット30)に含まれる各機器の動作を制御する。より詳細には、運転制御部64は、制御モード判別フラグ614を参照することで遷移している制御モードを判別し、制御モードに基づき各機器の動作を制御する。運転制御部64は、各機器に駆動信号を出力するための駆動信号出力部を含む。なお、駆動信号出力部には複数のインバータが含まれており、所定の機器(圧縮機11、熱源側ファン19又は利用側ファン35)に対しては、対応するインバータを介して駆動信号が出力される。
例えば、運転制御部64は、通常モード時には、冷却運転が適正に行われるべく、設定温度や各種センサ(20―23、37、38)の検出値等に応じて、圧縮機11の回転数、熱源側ファン19及び利用側ファン35の回転数、及び熱源側膨張弁15やインジェクション弁16の開度等をリアルタイムに制御する。
また、運転制御部64は、冷媒漏洩モード時には、ポンプダウン処理を実行する。ポンプダウン処理は、利用ユニット30内の冷媒を、熱源ユニット10(より具体的にはレシーバ13)内に回収するための処理である。運転制御部64は、ポンプダウン処理において、利用ユニット30の開閉弁33を閉状態に制御して、圧縮機11を所定の回転数(例えば最大回転数)で運転させる。係るポンプダウン処理により、利用ユニット30内の冷媒が熱源ユニット10内に回収されるポンプダウン運転が行われる。
運転制御部64は、ポンプダウン処理において所定のポンプダウン完了条件が満たされた時には、圧縮機11を停止させポンプダウン処理を完了させる。すなわち、ポンプダウン処理には、圧縮機11を停止させる処理が含まれる。係るポンプダウン処理により、利用ユニット30内の冷媒が、熱源ユニット10(より具体的にはレシーバ13)内に回収され、冷媒漏洩が生じた利用側空間SPにおいてさらに冷媒が漏洩することが抑制され、漏洩した冷媒の濃度が燃焼濃度まで大きくなることが抑制される。
なお、ポンプダウン完了条件は、利用ユニット30内の冷媒が熱源ユニット10内に回収されたと推定される条件であり、設計仕様や設置環境に応じて適宜設定される。例えば、ポンプダウン完了条件は、利用ユニット30内の冷媒が熱源ユニット10内に回収されるのに要する時間(例えば5分等)が経過したことをもって満たされたものとされる。また、例えばポンプダウン完了条件は、吸入圧力LPの値が所定の基準値を下回ること、若しくは吐出圧力HPが所定の閾値以上となること等、各種センサの検出値が所定の値となることをもって満たされたものとされる。
また、運転制御部64は、デフロストモード時には、利用側熱交換器32の除霜を行うためのデフロスト処理を実行する。デフロスト処理は、ヒータ36の熱により利用側熱交換器32に付着した霜を融解させる除霜運転に係る処理である。運転制御部64は、デフロスト処理において、利用ユニット30のヒータ36に通電して発熱させる。係るデフロスト処理が実行されることで、除霜運転が行われる。
運転制御部64は、デフロスト処理において所定のデフロスト完了条件が満たされた時には、デフロスト処理を完了させる。デフロスト完了条件は、利用側熱交換器32に付着した霜の除霜が完了したと推定される条件であり、設計仕様や設置環境に応じて適宜設定される。例えば、デフロスト完了条件は、デフロスト処理開始後、所定時間(例えば3分等)が経過したことをもって満たされたものとされる。また、例えばデフロスト完了条件は、利用側熱交換器温度センサ37の検出値(利用側熱交換器温度UT)若しくは利用側空気温度センサ38の検出値が所定の基準値を上回ること等、各種センサの検出値が所定の値となることをもって満たされたものとされる。
運転制御部64は、デフロストモード時において、デフロスト処理を実行する前にポンプダウン処理を実行し、ポンプダウン処理の完了後にデフロスト処理を実行する。すなわち、デフロスト処理は、利用ユニット30内の冷媒が熱源ユニット10(より具体的にはレシーバ13)内に回収され圧縮機11が停止された状態で実行される。
(3−5)表示制御部65
表示制御部65は、表示装置としてのリモコン50の動作を制御する機能部である。表示制御部65は、運転状態や状況に係る情報を管理者に対して表示すべく、リモコン50に所定の情報を出力させる。例えば、表示制御部65は、通常モードで冷却運転中には、設定温度等の各種情報をリモコン50に表示させる。また、表示制御部65は、デフロストモードにおけるポンプダウン処理又はデフロスト処理の実行時には、所定の情報をリモコン50に表示させる。
また、表示制御部65は、冷媒漏洩制御モード時には、冷媒漏洩報知処理を実行する。表示制御部65は、冷媒漏洩報知処理において、利用側空間SPにおいて冷媒漏洩が生じていることを表す情報、並びにサービスマンへの通知を促す情報を、リモコン50に表示させる。なお、以下の説明においては、説明の便宜上、冷媒漏洩モード時に行われる冷媒漏洩報知処理とポンプダウン処理とを併せて「冷媒漏洩対応処理」と称する。
(3−6)マスク制御部66
マスク制御部66は、状況に応じて、冷媒漏洩信号マスクフラグ616の状態を切り換えることで、入力制御部62に冷媒漏洩信号をマスクさせるか否かを制御する機能部である。マスク制御部66は、状況に応じて、冷媒漏洩信号マスクフラグ616を立てる。
具体的に、マスク制御部66は、制御モードがデフロストモードに遷移している(すなわち、制御モード判別フラグ614においてデフロストモードに対応するビットが立てられている)場合には、冷媒漏洩信号マスクフラグ616を立てる。これにより、制御モードがデフロストモードに遷移している場合に、冷媒漏洩センサ40から出力された冷媒漏洩信号がマスクされる。
マスク制御部66は、制御モードがデフロストモードから通常モードに遷移してから(すなわち、デフロスト処理が完了してヒータ36の発熱が停止してから)、マスク処理解除条件が満たされるまでは、冷媒漏洩信号マスクフラグ616をクリアしない(立てた状態を継続させる)。
マスク処理解除条件は、利用側空間SPにおいて、ヒータ36の余熱や利用側熱交換器32に蓄積された熱によって残存する霜が液化・気化しにくい状態となったことが想定される条件であり、設計仕様や設置環境に応じて適宜設定される。これにより、制御モードがデフロストモードに遷移している間、及びデフロストモードから通常モードに遷移してからマスク処理解除条件が満たされるまでの間においては、冷媒漏洩センサ40から出力される冷媒漏洩信号がマスクされる。
マスク制御部66は、デフロストモードから通常モードに遷移してからマスク処理解除条件が満たされたことを契機として、冷媒漏洩信号マスクフラグ616をクリアする。これにより、入力制御部62において冷媒漏洩信号がマスクされなくなる(すなわち、冷媒漏洩信号が正常に受け付けられる状態となる)。
本実施形態において、マスク処理解除条件は、利用側熱交換器温度センサ37の検出値(利用側熱交換器温度UT)が所定の閾値ΔTh1以下となることをもって満たされたものとされる。ここでの閾値ΔTh1は、デフロスト処理完了時に、利用側空間SP内において、ヒータ36の余熱や利用側熱交換器32周囲に蓄積された熱によって残存する霜が液化・気化しにくいことが推定される利用側熱交換器温度UTの値であり、設計仕様や設置環境に応じて適宜設定される。例えば閾値ΔTh1は、20(℃)に設定される。
(4)マスク処理について
上述のように、コントローラ60では、制御モードがデフロストモードに遷移している場合には、マスク制御部66によって冷媒漏洩信号マスクフラグ616が立てられ、冷媒漏洩センサ40から出力された冷媒漏洩信号が入力制御部62によってマスクされる。すなわち、コントローラ60は、制御モードがデフロストモードに遷移している場合には、冷媒漏洩センサ40から出力された冷媒漏洩信号がマスクされるマスク処理を実行するように構成されている。係るマスク処理により、制御モードがデフロストモードに遷移している場合には、冷媒漏洩センサ40から出力された冷媒漏洩信号がマスクされるようになっている。
また、コントローラ60では、制御モードがデフロストモードから通常モードに遷移してから(すなわち、デフロスト処理が完了してヒータ36の発熱が停止してから)、マスク処理解除条件が満たされるまでは、冷媒漏洩信号マスクフラグ616がクリアされない。すなわち、コントローラ60は、制御モードがデフロストモードから通常モードに遷移してもマスク処理解除条件が満たされるまでは、マスク処理を解除せず継続するように構成されている。
マスク処理は、冷媒漏洩センサ40から不適切に冷媒漏洩信号が出力された場合に、係る冷媒漏洩信号に応じて冷媒漏洩対応処理が行われてコストや損失が生じることを抑制するために実行される。
すなわち、上述のように、冷凍装置100では、冷媒漏洩センサ40は防水処理等が施されていない汎用品が用いられている。このため、冷媒漏洩センサ40では、液体等の付着・浸入により電気的短絡が生じて、冷媒漏洩が生じていないにも関わらず冷媒漏洩信号を出力する(すなわち、冷媒漏洩信号を不適切に出力する)ことが考えられる。
この点、デフロスト処理中には、利用側空間SPに存在する霜が融解して液化又は気化することによって生じた液体や蒸気が冷媒漏洩センサ40に付着・浸入することが想定される。すなわち、デフロスト処理中及びデフロスト処理直後においては、冷媒漏洩センサ40において冷媒漏洩の誤検知が生じやすい状況となる。
一方で、係る冷媒漏洩の誤検知が生じた場合に、不適切に出力された冷媒漏洩信号に応じて冷媒漏洩対応処理が実行された時には、様々な弊害が生じうる。例えば、ポンプダウン処理が実行されて冷却運転が停止されるため利用側空間SPにおける被冷却物の劣化・破損が生じうる。また、冷媒漏洩報知処理が実行されることで冷媒漏洩の誤報が出力されたことに関連して行われる点検やメンテナンス等が必要となり、不要なコスト・損失が生じうる。
このような事情に鑑みて、冷凍装置100は、冷媒漏洩の誤検知が生じやすい状況において、不適切に出力された冷媒漏洩信号に応じて冷媒漏洩対応処理が実行されることによる弊害を抑制すべく、コントローラ60によって上記態様のマスク処理が実行されるように構成されている。
(5)コントローラ60の処理の流れ
以下、コントローラ60の処理の流れの一例について、図3を参照しながら説明する。図3は、コントローラ60の処理の流れの一例を示したフローチャートである。
コントローラ60は、電源を投入され運転開始コマンドを入力されると、図3のステップS101からS120に示すような流れで処理を行う。図3では、ステップS110からS116において通常モードに係る処理が示されており、ステップS117からS120において冷媒漏洩制御モードに係る処理が示されており、ステップS101からS109においてデフロストモードに係る処理が示されている。なお、図3に示す処理の流れは、一例であり、適宜変更可能である。例えば、矛盾のない範囲でステップの順序が変更されてもよいし、一部のステップが他のステップと並列的に実行されてもよい。
ステップS101において、コントローラ60は、デフロスト開始条件が満たされない場合(すなわちNOの場合)には、ステップS114へ進む。一方、デフロスト開始条件が満たされる場合(すなわちYESの場合)には、ステップS102へ進む。
ステップS102において、コントローラ60は、デフロストモードに遷移する。その後、ステップS103へ進む。
ステップS103において、コントローラ60は、冷媒漏洩信号をマスクするマスク処理を実行する。これにより、冷媒漏洩センサ40から出力された冷媒漏洩信号については、マスクされる(コントローラ60において正常に受け付けられず放置又は破棄される)状態となる。その後、ステップS104へ進む。
ステップS104において、コントローラ60は、ポンプダウン処理を実行する。具体的に、コントローラ60は、利用ユニット30の開閉弁33を閉状態に制御して、圧縮機11を所定の回転数で運転させる。係るポンプダウン処理により、利用ユニット30内の冷媒が、熱源ユニット10内に回収される。その後、ステップS105へ進む。
ステップS105において、コントローラ60は、ポンプダウン完了条件が満たされない場合(すなわちNOの場合)には、ステップS105に留まる。一方、ポンプダウン完了条件が満たされる場合(すなわちYESの場合)には、ステップS106へ進む。
ステップS106において、コントローラ60は、圧縮機11を停止させてポンプダウン処理を完了する。その後、ステップS107へ進む。
ステップS107において、コントローラ60は、デフロスト処理を実行する。具体的に、コントローラ60は、ヒータ36に通電する。これにより、ヒータ36が発熱し、ヒータ36の熱により利用側熱交換器32に付着した霜の除霜が行われる。その後、ステップS108へ進む。
ステップS108において、コントローラ60は、デフロスト完了条件が満たされない場合(すなわちNOの場合)には、ステップS108に留まる。一方、デフロスト完了条件が満たされる場合(すなわちYESの場合)には、ステップS109へ進む。
ステップS109において、コントローラ60は、ヒータ36への通電を停止してデフロスト処理を完了する。その後、ステップS110へ進む。
ステップS110において、コントローラ60は、通常モードに遷移する。その後、ステップS111へ進む。
ステップS111において、コントローラ60は、設定されている設定温度及び各種センサ(20〜23、37、38)の検出値等に応じて、各アクチュエータの状態をリアルタイムに制御し、冷却運転を行わせる。また、コントローラ60は、設定温度等の各種情報をリモコン50に表示させる。その後、ステップS112へ進む。
ステップS112において、コントローラ60は、通常モードに遷移してからマスク処理解除条件が満たされていない場合(すなわち利用側熱交換器温度UT≦閾値ΔTh1以下となっていない場合、ここではNOの場合)には、ステップS111に戻る。一方、通常モードに遷移してからマスク処理解除条件が満たされた場合(すなわち利用側熱交換器温度UT≦閾値ΔTh1以下となった場合、ここではYESの場合)には、ステップS113へ進む。
ステップS113において、コントローラ60は、マスク処理を解除する。これにより、コントローラ60において冷媒漏洩センサ40から出力された冷媒漏洩信号がマスクされることなく受け付けられる状態となる。その後、ステップS116へ進む。
ステップS114において、コントローラ60は、通常モードに遷移する。その後、ステップS115へ進む。
ステップS115において、コントローラ60は、設定されている設定温度及び各種センサ(20〜23、37、38)の検出値等に応じて、各アクチュエータの状態をリアルタイムに制御し、冷却運転を行わせる。また、コントローラ60は、設定温度等の各種情報をリモコン50に表示させる。その後、ステップS116へ進む。
ステップS116において、コントローラ60は、冷媒漏洩センサ40からの冷媒漏洩信号を入力されていない場合(すなわち、利用側空間SPにおいて冷媒漏洩が生じていると想定されない場合、ここではNOの場合)には、ステップS101に戻る。一方、コントローラ60は、冷媒漏洩センサ40からの冷媒漏洩信号を入力されている場合(すなわち、利用側空間SPにおいて冷媒漏洩が生じていると想定される場合、ここではYESの場合)には、ステップS117へ進む。
ステップS117において、コントローラ60は、冷媒漏洩制御モードに遷移する。その後、ステップS118へ進む。
ステップS118において、コントローラ60は、冷媒漏洩に対処するための冷媒漏洩対応処理を実行する。具体的には、コントローラ60は、ポンプダウン処理を実行する(すなわち、利用ユニット30の開閉弁33を閉状態に制御して、圧縮機11を所定の回転数で運転させる)。係るポンプダウン処理により、利用ユニット30内の冷媒が、熱源ユニット10内に回収される。また、コントローラ60は、冷媒漏洩報知処理を実行する(すなわち、利用側空間SPにおいて冷媒漏洩が生じていることを表す情報並びにサービスマンへの通知を促す情報をリモコン50に表示させる)。
ステップS119において、コントローラ60は、ポンプダウン完了条件が満たされない場合(すなわちNOの場合)には、ステップS119に留まる。一方、ポンプダウン完了条件が満たされる場合(すなわちYESの場合)には、ステップS120へ進む。
ステップS120において、コントローラ60は、圧縮機11を停止させてポンプダウン処理を完了する。その後、コントローラ60は、管理者やサービスマンによって解除されるまで待機する。
(6)冷凍装置100の特徴
(6−1)
上記実施形態に係る冷凍装置100では、冷媒漏洩センサ40を用いる場合における信頼性低下が抑制されている。
すなわち、従来、利用側熱交換器の除霜運転を行う冷凍装置において、冷媒漏洩センサを配置して冷媒漏洩を検出する場合、除霜運転中に、霜が融解して液化又は気化することで生じた液体や蒸気が冷媒漏洩センサに付着又は浸入することが考えられる。一般的に冷媒漏洩センサは、防水処理等が施されていないため、液体や蒸気が付着又は浸入した時には、冷媒漏洩が生じていないにも関わらず、漏洩した冷媒を検出した状態と同様の状態となって(例えば、電気的に短絡された状態となって)冷媒漏洩信号を不適切に出力する(すなわち冷媒漏洩の誤検知が生じる)こともありうる。その結果、冷媒漏洩が生じていないにも関わらず、冷媒漏洩信号に応じて冷凍サイクルが停止されることとなり、システムの運転が復旧されるまでの間、対象空間の冷却が行われず、被冷却物の劣化・損傷を招くことが想定される。また、冷媒漏洩の誤報が出力されたことに関連して行われる点検やメンテナンス等に要する工数を強いられ不要なコスト・損失が生じることも考えられる。すなわち、信頼性が低下する。
この点、冷凍装置100では、コントローラ60は、冷媒漏洩信号を受け付けた時には冷媒漏洩に対処するための冷媒漏洩対応処理(特許請求の範囲記載の「第1処理」に相当)を実行し、利用側熱交換器32に付着した霜を除霜するデフロスト処理中には冷媒漏洩信号をマスクするマスク処理を実行している。これにより、デフロスト処理中に霜が融解して液化又は気化することによって生じた液体や蒸気が冷媒漏洩センサ40に付着又は浸入することで、冷媒漏洩センサ40が不適切に冷媒漏洩信号を出力したとしても、係る冷媒漏洩信号がマスクされるようになっている。
このため、冷媒漏洩の誤検知(すなわち冷媒漏洩が生じていない場合において冷媒漏洩センサ40が冷媒漏洩信号を出力する事態)が生じやすいデフロスト処理中には、冷媒漏洩に対処するための冷媒漏洩対応処理が実行されないようになっている。その結果、冷媒漏洩の誤検知に伴って冷媒漏洩対応処理が実行されることで生じる弊害(例えば、利用側空間SPの冷却が停止されることで生じる被冷却物の劣化・破損や、誤報が出力されたことに関連して行われる点検やメンテンナンス等に要するコスト・損失)が抑制されている。よって、冷媒漏洩センサ40を用いる場合における信頼性低下が抑制されている。
(6−2)
上記実施形態に係る冷凍装置100では、ヒータ36は、デフロスト処理時に、通電されることで発熱して利用側熱交換器32に付着した霜を融解させている。これにより、ヒータ36を用いて除霜が行われる冷凍装置100において冷媒漏洩センサ40が用いられる場合にも信頼性低下が抑制されている。より詳細には、ヒータ36は、通電されることで発熱し高温となる(例えば摂氏400度付近まで上昇する)電気ヒータである。このため、ヒータ36を用いて除霜が行われる場合には、デフロスト処理中に、融解した霜が気化しやすく、蒸気が冷媒漏洩センサ40に付着又は浸入することが特に考えられる。係る場合においても、コントローラ60がデフロスト処理中にマスク処理を実行することにより、液体や蒸気が冷媒漏洩センサ40に付着又は浸入することで冷媒漏洩センサ40が不適切に冷媒漏洩信号を出力したとしても、係る冷媒漏洩信号がマスクされるようになっており、信頼性低下が抑制されている。
(6−3)
上記実施形態に係る冷凍装置100では、コントローラ60は、デフロスト処理前に冷媒回路RC内の冷媒を熱源ユニット10に回収する運転に係るポンプダウン処理を行い、ポンプダウン処理完了後に圧縮機11を停止させてからデフロスト処理を開始している。これにより、冷媒回路RC内の冷媒が熱源ユニット10に回収された状態でデフロスト処理が実行されるようになっている。その結果、デフロスト処理中に冷媒漏洩が生じた場合であっても、利用側空間SPにおいて漏洩した冷媒の濃度が危険性のある値(例えば燃焼濃度)まで大きくなることが回避されるようになっている。このため、デフロスト処理中、マスク処理が実行されても、冷媒漏洩に対する保安性が確保されるようになっている。
(6−4)
上記実施形態に係る冷凍装置100では、コントローラ60は、デフロスト処理完了後、マスク処理解除条件が満たされるまで(すなわち、利用側熱交換器温度センサ37の検出値である利用側熱交換器温度UTが閾値ΔTh1以下となるまで)、マスク処理を継続している。
これにより、デフロスト処理完了後においても冷媒漏洩の誤検知が生じやすい状況が解消されるまで、マスク処理が実行されるようになっている。すなわち、デフロスト処理が完了した場合にも利用側空間SP内の温度が閾値ΔTh1以下となる(つまり残存する霜が液化・気化しやすく、また融解した霜が気化しやすい状況が解消される)までマスク処理が継続されるようになっている。これにより、デフロスト処理完了後において液体や蒸気が冷媒漏洩センサ40に付着又は浸入することで冷媒漏洩センサ40が不適切に冷媒漏洩信号を出力したとしても、係る冷媒漏洩信号がマスクされるようになっており、信頼性低下が抑制されている。
(6−5)
上記実施形態に係る冷凍装置100では、冷媒漏洩対応処理には、冷媒漏洩報知処理(冷媒漏洩信号に基づき管理者に対して冷媒漏洩を報知するための情報をリモコン50から出力させる処理)、及び、ポンプダウン処理(開閉弁33を閉状態に制御して圧縮機11を所定の回転数で運転させた後、ポンプダウン完了条件が満たされた場合に圧縮機11の動作を停止させる処理)が含まれるところ、冷媒漏洩の誤検知が生じやすいデフロスト処理中には、マスク処理が実行されることで係る冷媒漏洩報知処理及びポンプダウン処理が実行されないようになっている。その結果、デフロスト処理中に冷媒漏洩の誤検知が生じた場合であっても、利用側空間SPの冷却が停止されることで生じる被冷却物の劣化・破損や、誤報が出力されたことに関連して行われる点検やメンテンナンス等に要するコスト・損失が抑制されるようになっている。
(7)変形例
上記実施形態は、以下の変形例に示すように適宜変形が可能である。なお、各変形例は、矛盾が生じない範囲で他の変形例と組み合わせて適用されてもよい。
(7−1)変形例A
上記実施形態では、コントローラ60(マスク制御部66)は、デフロストモードから通常モードに遷移してからマスク処理解除条件が満たされたことを契機として、マスク処理を解除するように構成されており、マスク処理解除条件は、利用側熱交換器温度センサ37の検出値(利用側熱交換器温度UT)が所定の閾値ΔTh1以下となることで満たされるものとされていた。そして、閾値ΔTh1は、20(℃)に設定されるものとして説明した。
しかし、マスク処理解除条件は、利用側空間SPにおいて残存する霜が液化・気化しにくい状態となったことが想定される条件である限り、必ずしも上記態様には限定されず、適宜変更が可能である。
例えば、係る閾値ΔTh1については、適宜変更が可能であり、21(℃)以上であってもよいし、20(℃)未満であってもよい。
また、例えば、マスク処理解除条件は、係る利用側空気温度センサ38の検出値が所定の閾値ΔTh2以下となることで満たされるものとされてもよい。係る場合、閾値ΔTh2については、設計仕様や設置環境に応じて適宜設定されればよい。
また、例えば、マスク処理解除条件は、デフロスト処理完了後、所定時間t1(利用側空間SP内の温度に関してデフロスト処理完了時に残存する霜が液化・気化しにくい値となるのに要する時間)が経過したことをもって満たされるものとしてもよい。係る場合にも、デフロスト処理完了後において冷媒漏洩の誤検知が生じやすい状況が解消されるまで、マスク処理が実行される。すなわち、デフロスト処理が完了した場合であっても、利用側空間SP内の温度が所定値以下となるまでは、残存する霜が液化・気化しやすく、また融解した霜が気化しやすい状況にあるため、液体・蒸気が冷媒漏洩センサ40に付着又は浸入することが考えられるところ、デフロスト処理が完了した場合にも利用側空間SP内の温度が所定値以下となることが推定される所定時間t1が経過する(つまり係る状況が解消される)までは、マスク処理が継続されることにより、液体や蒸気が冷媒漏洩センサ40に付着又は浸入することで冷媒漏洩センサ40が冷媒漏洩を誤検出して冷媒漏洩信号を出力したとしても、係る冷媒漏洩信号がマスクされることとなる。
なお、係る場合、所定時間t1は、設計仕様や設置環境に応じて適宜設定される。例えば所定時間t1は、3分に設定される。但し、所定時間t1は、必ずしも係る値には限定されず3分より長くても短くてもよい(例えば5分に設定されてもよいし、1分に設定されてもよい)。
また、デフロスト処理が完了した場合であっても、利用側空間SP内の温度が所定値以下となるまでは、残存する霜が液化・気化しやすく、また融解した霜が気化しやすい状況にあるため、マスク処理解除条件は、デフロストモードから通常モードに遷移したタイミングから送れて満たされることが好ましいが、支障が特に大きくない場合には、デフロストモードから通常モードに切り換えられたことを契機としてマスク処理解除条件が満たされるものとされてもよい(すなわち、マスク処理が解除されてもよい)。
(7−2)変形例B
上記実施形態では、デフロスト処理においてヒータ36の通電を行い熱輻射によって利用側熱交換器32の除霜を行う場合について説明した。しかし、デフロスト処理において利用側熱交換器32の除霜を行う態様については、必ずしもこれには限定されず、適宜変更が可能である。
例えば、デフロスト処理においては、圧縮機11を停止した状態(すなわち冷凍サイクルを停止させた状態)で利用側ファン35を駆動させ、利用側空気によって利用側熱交換器32に付着した霜の除霜を促進させる、いわゆるオフサイクルデフロスト運転が行われるようにしてもよい。係る場合、ヒータ36については適宜省略が可能である。
また、例えば、四路切換弁を配置する等して利用側熱交換器32が冷媒の放熱器又は凝縮器として機能しうるように冷媒回路RCを構成したうえで、デフロスト処理においては、利用側熱交換器32が冷媒の放熱器又は凝縮器として機能するように冷却運転時とは異なる流れで冷凍サイクルを行わせ、利用側熱交換器32に送られる高圧のガス冷媒(ホットガス)によって利用側熱交換器32に付着した霜の除霜を促進させる、いわゆるホットガスデフロスト運転が行われるようにしてもよい。係る場合にも、ヒータ36については適宜省略が可能である。
(7−3)変形例C
上記実施形態では、デフロストモード時にマスク処理が実行されるように構成されていた。この点、必ずしも、デフロストモード遷移すると同時に、マスク処理が実行される必要はなく、デフロスト処理によって冷媒漏洩の誤検知が生じやすい状況において、マスク処理が実行される限り、デフロストモードに遷移するタイミングと、マスク処理が実行されるタイミングと、の間にはタイムラグがあってもよい。
例えば、デフロストモードに遷移した後にマスク処理が実行されるように構成されてもよい。より具体的には、デフロストモードに遷移した後、デフロスト処理が実行開始された時、或いはデフロスト処理が実行開始されてから所定時間が経過した後にマスク処理が実行されるように構成されてもよい。
(7−4)変形例D
上記実施形態では、マスク制御部66によって冷媒漏洩信号マスクフラグ616が立てられ、冷媒漏洩センサ40から出力された冷媒漏洩信号が入力制御部62によってマスクされることで、冷媒漏洩信号がマスクされるマスク処理が実行されていた。すなわち、マスク制御部66と入力制御部62によってマスク処理が実行され、マスク処理実行時には、冷媒漏洩センサ40から出力された冷媒漏洩信号が通常時と同様に受け付けられずに放置若しくは破棄されるように構成されていた。しかし、マスク処理が実現される態様については必ずしも係る態様には限定されず、設計仕様や設置環境に応じて適宜変更が可能である。
例えば、マスク制御部66とモード制御部63によってマスク処理が実行され、マスク処理実行時には、冷媒漏洩センサ40から出力された冷媒漏洩信号に応じて冷媒漏洩対応処理が実行されずにそれまでの処理が継続されるように構成されてもよい。すなわち、モード制御部63が、冷媒漏洩信号マスクフラグ616が立てられている際には冷媒漏洩信号に応じて冷媒漏洩判別フラグ615を立てないように構成されてもよい。これにより、冷媒漏洩信号マスクフラグ616が立てられている際には、冷媒漏洩センサ40から冷媒漏洩信号が出力された場合であっても、制御モードが冷媒漏洩制御モードには遷移しない。よって、冷媒漏洩信号マスクフラグ616が立てられた際に、冷媒漏洩信号が入力されたとしても、冷媒漏洩対応処理が実行されず、冷媒漏洩センサ40から出力される冷媒漏洩信号についてはマスクされることとなる。
また、例えば、マスク制御部66と運転制御部64及び表示制御部65によってマスク処理が実行され、マスク処理実行時には、冷媒漏洩センサ40から出力された冷媒漏洩信号に応じて冷媒漏洩対応処理(ポンプダウン処理又は冷媒漏洩報知処理)が実行されずにそれまでの処理が継続されるように構成されてもよい。すなわち、運転制御部64及び表示制御部65が、冷媒漏洩信号マスクフラグ616が立てられている際には、ポンプダウン処理又は冷媒漏洩報知処理をしないように構成されてもよい。これにより、冷媒漏洩信号マスクフラグ616が立てられている際には、冷媒漏洩センサ40から冷媒漏洩信号が出力された場合であっても、冷媒漏洩対応処理が実行されない。よって、冷媒漏洩信号マスクフラグ616が立てられた際に、冷媒漏洩信号が入力されたとしても、冷媒漏洩対応処理が実行されず、冷媒漏洩センサ40から出力される冷媒漏洩信号についてはマスクされることとなる。
(7−5)変形例E
上記実施形態では、デフロストモード時に、ポンプダウン処理が実行された後にデフロスト処理が実行されるように構成されていた。しかし、デフロストモード時には必ずしも係る態様で各処理が実行される必要はなく、異なる態様で処理が実行されてもよい。例えば、デフロストモード時には、ポンプダウン処理の実行前、或いはポンプダウン処理の実行と同時に、デフロスト処理が実行されるように構成されてもよい。
また、冷媒漏洩の誤検知によるコスト・損失を抑制するという観点によれば、ポンプダウン処理は、デフロストモード時に必ずしも実行される必要はなく省略されてもよい。但し、マスク処理実行中における冷媒漏洩に対する保安性を確保するという観点によれば、マスク処理が実行されるデフロストモード時にはポンプダウン処理が実行されることが好ましい。
(7−6)変形例F
上記実施形態では、コントローラ60は、冷媒漏洩報知処理において、所定の情報をリモコン50に出力させていた。この点、冷媒漏洩が生じた場合に、管理者に対して報知を行えるものであれば、リモコン50以外の機器を「出力部」として機能させてもよい。
例えば、音声を出力可能なスピーカを配置して、冷媒漏洩報知処理において当該スピーカに所定の警告音やメッセージ音声を出力させることで、当該スピーカを「出力部」として機能させてもよい。また、例えば、LEDランプ等の光源を配置して、冷媒漏洩報知処理において当該光源を点滅又は点灯させることで報知情報を出力させて、当該光源を「出力部」として機能させてもよい。また、例えば、冷凍装置100が適用される施設や現場から離れた遠隔地に設置される集中管理機器等の装置において報知情報を出力させて、当該装置を「出力部」として機能させてもよい。
(7−7)変形例G
上記実施形態では、冷媒漏洩時に実行される冷媒漏洩対応処理には、ポンプダウン処理及び冷媒漏洩報知処理が含まれていた。しかし、冷媒漏洩対応処理は、必ずしも係る態様に限定されず、設計仕様や設置環境に応じて適宜変更が可能である。例えば、冷媒漏洩対応処理には、ポンプダウン処理及び冷媒漏洩報知処理に一方については省略されてもよい。
また、冷媒漏洩対応処理には、ポンプダウン処理及び/又は冷媒漏洩報知処理に代えて、又はポンプダウン処理及び/又は冷媒漏洩報知処理とは別に、他の処理が含まれていてもよい。例えば、冷媒漏洩対応処理には、利用側ファン35を運転させることで利用側空間SPに漏洩した冷媒を攪拌する漏洩冷媒攪拌処理が含まれていてもよい。
(7−8)変形例H
上記実施形態では、冷媒漏洩センサ40は、利用ユニット30内に配置されていた。しかし、冷媒漏洩センサ40は、利用側空間SP内の冷媒漏洩を検知可能な態様で配置される限り、必ずしも利用ユニット30内に配置される必要はない。例えば、冷媒漏洩センサ40は、利用側空間SPにおいて利用ユニット30の外部に独立して配置されてもよい。
(7−9)変形例I
上記実施形態では、熱源ユニット制御部25と利用ユニット制御部39とが通信線cb1を介して接続されることで、冷凍装置100の動作を制御するコントローラ60が構成されていた。しかし、コントローラ60の構成態様については必ずしもこれに限定されず、設計仕様や設置環境に応じて適宜変更が可能である。
例えば、コントローラ60に含まれる各要素(記憶部61、入力制御部62、モード制御部63、運転制御部64、表示制御部65、及びマスク制御部66)の一部又は全部は、必ずしも、熱源ユニット10及び利用ユニット30のいずれかに配置される必要はなく、通信ネットワークで接続された別装置(例えば、リモコン50や、遠隔地に設置される管理サーバ等)において配置されてもよいし、独立に配置されてもよい。すなわち、コントローラ60に含まれる各要素を構築可能であれば、コントローラ60の構成態様については特に限定されない。
(7−10)変形例J
上記実施形態では、本発明が、冷蔵倉庫、店舗のショーケースの庫内や輸送コンテナ内の利用側空間SPの冷却を行う冷凍装置100として適用されていた。しかし、これに限定されず、本発明は、冷媒回路を有する他の冷凍装置に適用可能である。例えば、本発明は、建物内の冷房等を行うことで空気調和を実現する空調システム(エアコン)に適用されてもよい。
(7−11)変形例K
上記実施形態では、1台の熱源ユニット10を有していた。しかし、冷凍装置100に配置される熱源ユニット10の台数については特に限定されず、2台以上であってもよい。
また、上記実施形態では、1台の熱源ユニット10と、1台の利用ユニット30と、を有していた。しかし、冷凍装置100が有する利用ユニット30の台数については特に限定されず、2台以上であってもよい。係る場合、冷媒漏洩センサ40は、利用ユニット30の台数又は利用側空間SPの数に応じて配置されればよい。また、コントローラ60の記憶部61内において、冷媒漏洩判別フラグ615については冷媒漏洩センサ40の数に応じて設けられればよい。
また、係る場合、マスク処理については、デフロスト処理実行中或いは実行直後の状態にある利用側空間SP(すなわち、冷媒漏洩の誤検知が生じやすい利用側空間SP)、に配置されている冷媒漏洩センサ40から出力される冷媒漏洩信号がマスクされる一方で、係る状態にない利用側空間SP(すなわち、冷媒漏洩の誤検知が生じにくい利用側空間SP)に配置されている冷媒漏洩センサ40から出力される冷媒漏洩信号についてはマスクされないように、適宜変更されてもよい。
(7−12)変形例L
上記実施形態では、R32が冷媒回路RCを循環する冷媒として用いられていた。しかし、冷媒回路RCで用いられる冷媒は、特に限定されない。例えば、冷媒回路RCでは、HFO1234yf、HFO1234ze(E)やこれらの冷媒の混合冷媒などが、R32に代えて用いられてもよい。また、冷媒回路RCでは、R407CやR410A等のHFC系冷媒が用いられてもよい。また、冷媒回路RCでは、プロパンのような燃焼性を有する冷媒、又は、アンモニアのような毒性を有する冷媒が用いられてもよい。
(7−13)変形例M
上記実施形態では、開閉弁33は、開状態と閉状態とを切換えられる電磁弁であった。しかし、開閉弁33は、冷媒の流れを遮断可能な弁であれば他の弁であってもよい。例えば、駆動電圧を供給されることで開度調整が可能な電動弁が、開閉弁33として用いられてもよい。
本発明は、冷媒回路を含む冷凍装置において利用可能である。
10 :熱源ユニット
11 :圧縮機
12 :熱源側熱交換器
13 :レシーバ
14 :過冷却器
15 :熱源側膨張弁
16 :インジェクション弁
17 :液側閉鎖弁
18 :ガス側閉鎖弁
19 :熱源側ファン
20 :吸入圧力センサ
21 :吐出圧力センサ
25 :熱源ユニット制御部
30 :利用ユニット
31 :利用側膨張弁
32 :利用側熱交換器
33 :開閉弁
34 :逆止弁
35 :利用側ファン(送風機)
36 :ヒータ(電気ヒータ)
37 :利用側熱交換器温度センサ
38 :利用側空気温度センサ
39 :利用ユニット制御部
40 :冷媒漏洩センサ
50 :リモコン
60 :コントローラ
61 :記憶部
62 :入力制御部
63 :モード制御部
64 :運転制御部
65 :表示制御部
66 :マスク制御部
100 :冷凍装置
611 :プログラム記憶領域
612 :検出値記憶領域
613 :コマンド記憶領域
614 :制御モード判別フラグ
615 :冷媒漏洩判別フラグ
616 :冷媒漏洩信号マスクフラグ
G1 :ガス側冷媒連絡管
L1 :液側冷媒連絡管
P1 :第1熱源側ガス冷媒管
P2 :熱源側液冷媒管
P3 :第2熱源側ガス冷媒管
P4 :インジェクション管
P5 :利用側液冷媒管
P6 :利用側ガス冷媒管
RC :冷媒回路
SP :利用側空間
cb1、cb2 :通信線
特開2012−32064号公報 特開2002−98391号公報

Claims (7)

  1. 冷媒回路(RC)において冷凍サイクルを行うことで対象空間(SP)の冷却を行う冷凍装置(100)であって、
    冷媒を圧縮する圧縮機(11)を有する熱源ユニット(10)と、
    前記熱源ユニットとともに前記冷媒回路を構成し、前記対象空間に配置される利用側熱交換器(32)を有する利用ユニット(30)と、
    各種機器(11、15、16、19、33、35、36、50)の状態を状況に応じて制御するコントローラ(60)と、
    前記対象空間に配置され、前記冷媒回路から漏洩した冷媒を検出する冷媒漏洩センサ(40)と、
    を備え、
    前記冷媒漏洩センサは、前記コントローラと電気的に接続され、漏洩した冷媒を検出した際には所定の冷媒漏洩信号を前記コントローラに対して出力し、
    前記コントローラは、
    前記冷媒漏洩信号を受け付けた時には冷媒漏洩に対処するための第1処理を実行し、
    前記利用側熱交換器に付着した霜を除霜する除霜運転中には前記冷媒漏洩信号をマスクするマスク処理を実行する、
    冷凍装置(100)。
  2. 前記除霜運転時に、通電されることで発熱して前記利用側熱交換器に付着した霜を融解させる電気ヒータ(36)をさらに備える、
    請求項1に記載の冷凍装置(100)。
  3. 前記コントローラは、前記除霜運転前に前記冷媒回路内の冷媒を前記熱源ユニットに回収するポンプダウン運転を行い、前記ポンプダウン運転完了後に前記圧縮機を停止させてから前記除霜運転を開始する、
    請求項1又は2に記載の冷凍装置(100)。
  4. 前記利用側熱交換器を通過する空気流を生成する送風機(35)をさらに備え、
    前記コントローラは、前記除霜運転時には前記圧縮機を停止し、前記空気流によって前記利用側熱交換器の除霜を行うために前記送風機を駆動させる、
    請求項1に記載の冷凍装置(100)。
  5. 前記コントローラは、前記対象空間内の温度を検出する温度センサ(37、38)と電気的に接続され、前記除霜運転完了後、前記温度センサの検出値が所定の閾値(ΔTh1、ΔTh2)以下となるまで、前記マスク処理を継続する、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の冷凍装置(100)。
  6. 前記コントローラは、前記除霜運転完了後、所定時間(t1)が経過するまで、前記マスク処理を継続する、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の冷凍装置(100)。
  7. 前記第1処理には、前記冷媒漏洩信号に基づき管理者に対して冷媒漏洩を報知するための情報を所定の出力部(50)から出力させる処理、又は前記圧縮機の動作を停止させる処理が含まれる、
    請求項1から6のいずれか1項に記載の冷凍装置(100)。
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