JP2018091149A - ブラケット - Google Patents

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英雄 堤
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Abstract

【課題】排気浄化装置のケースからの剥離を抑制できる構造を実現する。【解決手段】ブラケットを、天板部と、天板部の幅方向両端から高さ方向片側に延在した一対の側壁部と、一対の側壁部の高さ方向片端から幅方向外側に延在し、幅方向外端面に設けられたブラケット溶接面が溶接部を介して排気浄化装置のケースの外周面に固定される一対のフランジ部と、を備え、一対のフランジ部のうちの少なくとも一方のフランジ部のブラケット溶接面は、長さ方向両端部が長さ方向中央部に対して幅方向にずれているように構成する。【選択図】図2A

Description

本発明は、排気浄化装置を被固定部に固定するためブラケットに関する。
従来、内燃機関の排気系に設けられ、内燃機関から排出される排気ガス中の一酸化炭素および未燃焼炭化水素等を除去するための排気浄化装置が知られている。このような排気浄化装置のうち、内燃機関の周囲に配置される構造のものは、ブラケットを介して内燃機関に支持されることが従来から知られている。
特許文献1には、排気系に配置された排気浄化装置(触媒装置)のケース(触媒用ケース)を、いわゆるハット型のブラケットを介して、車体またはエンジン等の被固定部に支持するための構造が開示されている。特許文献1に開示されたハット型のブラケットは、天板部と、天板部の幅方向両端部から高さ方向片側に延在した一対の側壁部と、一対の側壁部の高さ方向片端部から幅方向外側に延在した一対のフランジ部とを備えている。特許文献1に開示された構造の場合、ブラケットの一対のフランジ部の幅方向外端面が、排気浄化装置のケースの外周面に溶接部を介して固定されている。
実開平4−54929号公報
特許文献1に開示された構造の場合、固定部材からブラケットに高さ方向の荷重(具体的には、振動)が加わると、上記荷重に基づいて、一対のフランジ部には幅方向の力が作用する。そして、溶接部には、一対のフランジ部に作用する幅方向の力に基づく応力が生じる。一般的に、溶接部の長さ方向両端部は、他の部分と比べて剥離の起点となり易いため、長さ方向両端部の応力が大きいと、ブラケットが排気浄化装置のケースから剥離してしまう可能性がある。
本発明の目的は、排気浄化装置のケースからの剥離を抑制することが可能なブラケットを提供することである。
本発明のブラケットは、天板部と、前記天板部の幅方向両端から高さ方向片側に延在した一対の側壁部と、前記一対の側壁部の高さ方向片端から幅方向外側に延在し、幅方向外端面に設けられたブラケット溶接面が溶接部を介して排気浄化装置のケースの外周面に固定される一対のフランジ部と、を備え、前記一対のフランジ部のうちの少なくとも一方のフランジ部のブラケット溶接面が、長さ方向両端部が長さ方向中央部に対して幅方向にずれている。
本発明のブラケットによれば、排気浄化装置のケースからの剥離を抑制することができる。
内燃機関の排気系構造の一例を示す模式図 本発明に係る実施の形態の一例のブラケットの平面図および溶接部の応力分布図 実施の形態の一例のブラケットの側面図 実施の形態の一例のブラケットの正面図 図2AのA−A断面図 実施の形態の一例のブラケットの斜視図 比較例の一例に係るブラケットの平面図および溶接部の応力分布図 実施の形態の一例の作用・効果を説明するための模式図 変形例1のブラケットの平面図 変形例2のブラケットの側面図
以下、本発明に係るブラケットについて、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態の一例は、本発明に係るブラケットの一例であり、本発明は実施の形態の一例により限定されるものではない。
[1 実施の形態の一例]
図1〜図2Eを参照して、本発明に係る実施の形態の一例について説明する。なお、図1は、本実施形態に係るブラケットが組み込まれた排気系の構成を示す概略図である。また、図2Aは、ブラケットの平面図である。また、図2Bは、ブラケットの側面図である。また、図2Cは、ブラケットの正面図である。また、図2Dは、図2AのA−A断面図である。さらに、図2Eは、ブラケットの斜視図である。
なお、図1には、X軸、Y軸及びZ軸が描かれている。以下の説明では、図1における左右方向をX方向又は車両前後方向といい、右方向を「+X方向」又は「車両前側」、左方向を「−X方向」又は「車両後側」という。また、図1における上下方向をY方向又は車両上下方向といい、上方向を「+Y方向」又は「車両上側」、下方向を「−Y方向」又は「車両下側」という。さらに、図1において紙面に垂直な方向をZ方向又は車両幅方向といい、手前方向を「+Z方向」又は「車両右側」、奥方向を「−Z方向」又は「車両左側」という。
[1.1 排気系の構造について]
まず、図1を参照して、本発明に係るブラケットが組み込まれる排気系の構造の概略を説明する。
図1に示すように、排気系1は、エンジン2の車両右側に設けられた排気マニホールド3と、排気マニホールド3の集合部に連結されたターボ過給機4と、ターボ過給機4から延びる上流側排気通路5、後処理装置6、及び下流側排気通路7と、を備える。なお、本実施形態の場合、上記各部材を、エンジン2の車両右側に配置している。ただし、車両幅方向に関して、上記各部材のエンジン2に対する配置は、図示の構造に限定されるものではない。
ターボ過給機4の排気ガス出口4aの方向(開放方向)、大きさ及び形状は、後処理装置6の形状、大きさ及び設置場所などに基づいて総合的に定められる。ここでは、排気ガス出口4aの方向は、−X方向である。排気ガス出口4aの形状は、一般的な円形状である。後処理装置6の設置場所は、ターボ過給機4の−X方向の位置に設定される。
上流側排気通路5は、中空管状の管8の内部空間により構成されている。管8は、内部空間に上流側開口部から流入した排気ガスを、管8の延在方向に沿って流通させて、下流側開口部から流出させる流路としての機能を有している。
管8の上流側端部は、排気ガス出口4aに接続されている。一方、管8の下流側端部は、後処理装置6の上流側端部に固定されている。直線管8の延在方向、長さ、及び中空断面形状は、排気ガス出口4aの方向、後処理装置6におけるDOC11(後述する)の位置などに基づいて総合的に定められる。
管8の延在方向は、例えば、DOC11の位置などに基づいて3次元的に傾けられる。ここでは、説明をわかりやすくするために、管8は、図1に示すように、排気ガス出口4aと同じ−X方向に延ばされる。また、管8の長さは、ターボ過給機4とDOC11との間の放熱を防止するために、なるべく短いことが望ましい。
上述のとおり、管8の下流側端部には、排気浄化装置である後処理装置6の上流側端部が接続されている。後処理装置6は、管状のケース10に、排気ガスを浄化するためのDOC11及びディーゼル・パティキュレート・フィルタ(DPF)12が収容されてなる。
ケース10は、ケース10の外周面に溶接固定(接合)されたブラケット14を介してエンジン2に固定されている。具体的には、本実施形態の場合、ブラケット14は、エンジン2から右側に突出した第2ブラケット15に対して前方から取り付けられる。なお、ブラケット14の詳細な構造、および、ブラケット14をケース10に対して支持するためのブラケットの支持構造については、後述する。
DOC11及びDPF12は、無機質マットでケース10に保持される。DOC11は、柱状に形成される。ここでは、説明をわかりやすくするために、DOC11は、−Y方向に延びている。なお、DOC11の基本的構造及び機能については、従来から知られているDOCと同様であるため、詳しい説明は省略する。
DPF12は、柱状に形成される。また、DPF12は、DOC11と同様に、−Y方向に延びている。なお、DPF12の基本的構造及び機能については、従来から知られているDPFと同様であるため、詳しい説明は省略する。
後処理装置6の下流側端部には、下流側排気通路7が接続されている。後処理装置6で浄化された排気ガスは、下流側排気通路7を通過して外部に導出される。下流側排気通路7における下流側は、−X方向へ直線状に延びており、排気ガスは、下流側排気通路7の後端から、後方へ向けて導出される。
[1.2 ブラケットおよびブラケットの支持構造について]
次に、図2A〜図2Eを参照して、ブラケット14の構造およびブラケット14をケース10に支持固定するためのブラケットの支持構造の詳細について説明する。
なお、以下の説明では、図2Aにおける左右方向を「幅方向」といい、上下方向を「長さ方向」という。また、図2Aの表裏方向および図2C、2Dの上下方向を「高さ方向」という。
幅方向に関しては、ブラケット14の幅方向中央に近づく方向が内側であり、ブラケット14の幅方向中央から離れる方向が外側である。また、長さ方向に関して「片側」は図2Aの上側に相当し、同じく「他側」は図2Aの下側に相当する。
さらに、高さ方向に関して、「片側」は図2Aの裏側および図2C、2Dの下側に相当し、同じく「他側」は図2Aの表側および図2C、2Dの上側に相当する。なお、図2A〜図2Eは、ブラケット14がケース10に対して溶接固定(接合)された状態を、ケース10を省略した状態で示している。
[1.2.1 ブラケットについて]
先ず、本実施形態に係るブラケット14について説明する。ブラケット14は、いわゆるハット型のブラケットであって、例えばステンレス製の矩形の板状部材を曲げ加工することで形成される。ブラケット14は、天板部141と、一対の側壁部142a、142bと、一対のフランジ部143a、143bとを含んでなる。このようなブラケット14は、後処理装置6(具体的には、後処理装置6のケース10)を、エンジン2に対して支持するためのものである。
以下、ブラケット14が備える各部の具体的構造について説明する。
天板部141は、ブラケット14を、例えばエンジン2(具体的には、第2ブラケット15)などの被固定部に対して固定するための部分である。このような天板部141は、高さ方向から見た形状が、長さ方向に長い矩形板状である。天板部141は2つの丸孔144a、144bが、長さ方向に離隔した状態で並んで形成されている。丸孔144a、144bには、それぞれ不図示のボルトが挿通され、不図示のナットと締結される。これにより、ブラケット14が第2ブラケット15に対して固定される。
なお、本実施形態の場合、丸孔144a、144bは、高さ方向から見た形状が互いに同じ円形である。また、丸孔144a、144bのうちの一方の丸孔144aの中心軸150aと、同じく他方の丸孔144bの中心軸150bとは、幅方向に関して整合している。
ただし、一方の丸孔144aの中心軸150aと、他方の丸孔144bの中心軸150bとが、幅方向にずれている構成を採用してもよい。このような丸孔144a、144b同士の位置関係は、ブラケット14、ケース10およびエンジン2の組み付け状態を考慮して適宜決定される。
また、天板部141に設ける孔の形状および数は本実施形態に限定されない。なお、車体への組み付け状態の一例として、一方の丸孔144aの中心軸150aと他方の丸孔144bの中心軸150bとを通る仮想平面が、例えば、垂直方向(車両の上下方向)と平行になるようにブラケット14を第2ブラケット15に固定することができる。
一対の側壁部142a、142bは、天板部141の幅方向両端縁から高さ方向片側(図2Cの下側)に延在した板状部材である。具体的には、本実施形態の場合、一対の側壁部142a、142bは、天板部141の幅方向両端縁から高さ方向片側に、天板部141と直交する状態で延在している。このような一対の側壁部142a、142bは、幅方向から見た形状(図2Bに示す形状)が互いに同じ矩形板状である。
また、一対の側壁部142a、142bは、長さ方向に関する全長にわたり高さ方向に連続している。すなわち、一対の側壁部142a、142bは、高さ方向に不連続となるような、例えば貫通孔または切欠きなどの不連続部が形成されていない。
なお、一対の側壁部142a、142bの形状は、本実施形態の場合に限定されない。また、一対の側壁部142a、142b同士の形状を異ならせることもできる。具体的には、例えば、一対の側壁部142a、142bのうちの一方の側壁部142aの天板部141に対する傾斜角度と、同じく他方の側壁部142bの天板部141に対する傾斜角度とを異ならせることができる。また、一方の側壁部142aの高さ方向寸法と、他方の側壁部142bの高さ方向寸法とを異ならせることもできる。一対の側壁部142a、142bの形状は、ケース10への取り付け位置に応じて適宜変更される。
一対のフランジ部143a、143bは、一対の側壁部142a、142bから幅方向外側に延在した板状部材である。具体的には、本実施形態の場合、一対のフランジ部143a、143bは、一対の側壁部142a、142bの高さ方向片端部から幅方向外側に一対の側壁部142a、142bと直交する(換言すれば、天板部141と平行な)状態で延在している。
このような一対のフランジ部143a、143bは、高さ方向から見た形状(図2Aに示す形状)が互いに同じ矩形板状である。また、フランジ部143a、143bは、長さ方向に関する全長にわたり幅方向に連続している。即ち、一対のフランジ部143a、143bは、幅方向に不連続となるような、例えば貫通孔または切欠きなどの不連続部が形成されていない。
また、一対のフランジ部143a、143bの幅方向外端面の長さ方向両端部は、同じく長さ方向中央部よりも幅方向片側(本実施形態の場合、幅方向外側)に位置している。具体的には、一対のフランジ部143a、143bの幅方向外端面は、長さ方向中間部に設けられた中央平坦面部145と、一対の曲面部146a、146bと、一対の端部平坦面部147a、147bとを含んでなる。
中央平坦面部145は、全長にわたり幅方向位置が変化しない平坦面である。
一対の曲面部146a、146bは、中央平坦面部145の長さ方向両端側に隣接した位置に設けられており、長さ方向に関して中央平坦面部145から離れるほど幅方向外側に向かう曲面である。
このような一対の曲面部146a、146bは、中央平坦面部145の長さ方向両端縁に滑らかに連続している。なお、一対の曲面部146a、146bは、単一の曲面により構成してもよいし、曲率が異なる複数の曲面により構成してもよい。また、一対の曲面部146a、146bを、曲面と傾斜面とにより構成することもできる。
一対の端部平坦面部147a、147bは、一対のフランジ部143a、143bの幅方向外端面の長さ方向両端部に設けられた平坦面である。
以上のような構成を採用するために本実施形態の場合、一対のフランジ部143a、143bの幅方向外端部の長さ方向両端部に、同じく長さ方向中間部(換言すれば、中央平坦面部145)よりも幅方向外側に拡張した一対のフランジ拡張部148a、148bを設けている。
そして、一対のフランジ拡張部148a、148bの周面のうちの中央平坦面部145に近い側の周面により、一対の曲面部146a、146bを構成している。一方、一対のフランジ拡張部148a、148bの周面のうちの幅方向外側の周面により一対の端部平坦面部147a、147bを構成している。
なお、一対の端部平坦面部147a、147bを省略した構造を採用することもできる。この場合には、例えば一対の曲面部146a、146bのうちの一方の曲面部146aの長さ方向片端縁を、一対のフランジ部143a、143bの幅方向外端面の長さ方向片端縁(図2Aの上端縁)と一致させる。また、他方の曲面部146bの長さ方向他端縁(図2Aの下端縁)を、一対のフランジ部143a、143bの幅方向外端面の長さ方向他端縁と一致させる。
前述のような一対のフランジ部143a、143bの幅方向外側面は、ケース10の外周面に対して例えばアーク溶接される。換言すれば、一対のフランジ部143a、143bの幅方向外側面は、溶接部16を介してケース10の外周面に固定される。
具体的には、一対のフランジ部143a、143bの幅方向外端面のうちの中央平坦面部145および一対の曲面部146a、146bにより構成されるブラケット溶接面149が、溶接部16を介してケース10の外周面に固定される。なお、ブラケット溶接面149とは、一対のフランジ部143a、143bの幅方向外端面のうち、溶接部16と接合される部分である。
[1.2.2 溶接部について]
以下、本実施形態に係るブラケットをケース10に固定するための溶接部16について説明する。
溶接部16は、ブラケット14の一対のフランジ部143a、143bの幅方向外側面のうちのブラケット溶接面149とケース10の外周面とを溶接固定(接合)している。換言すれば、溶接部16の第一の面161はブラケット溶接面149と溶着し、同じく第二の面162はケース10の外周面と溶着している。
本実施形態の場合、溶接部16の溶接ラインL(図2Aに二点鎖線)は、ブラケット溶接面149に沿う形状を有している。従って、溶接部16の長さ方向両端部の幅方向(図2Aの左右方向)に関する位置は、溶接部16の長さ方向中央部よりも幅方向外側に位置している。なお、溶接部16の溶接ラインLとは、溶接部16を高さ方向から見た形状(図2Aに示す形状)の溶接ラインをいう。
具体的には、溶接部16は、直線溶接部163と、一対の曲線溶接部164a、164bとを含んでなる。
直線溶接部163は、ブラケット溶接面149の中央平坦面部145に沿う形状を有しており、長さ方向に平行な直線状である。
一対の曲線溶接部164a、164bは、直線溶接部163の長さ方向両端側に隣接した位置に設けられており、ブラケット溶接面149の一対の曲面部146a、146bに沿う形状を有している。このような一対の曲線溶接部164a、164bは、長さ方向に関して直線溶接部163から離れるほど幅方向外側に向かう曲線状である。
[1.3 実施の形態の第一例の作用・効果]
本実施形態の効果について、比較例を示しながら説明する。図2Aには、本実施形態において溶接部16に負荷される応力分布を示したグラフが示されている。図3は比較例のブラケットの平面図である。
図3には、比較例における溶接部16aの溶接ラインL(図3の二点鎖線)、および、溶接部16aに負荷される応力分布を示したグラフが示されている。図2Aおよび図3に示す応力分布図においては、いずれも溶接部16、16aの長さ方向両端部の応力が最も大きい(換言すれば、応力集中が生じている)。
なお、比較例は、ブラケット14aの一対のフランジ部143c、143dの幅方向外端面が、長さ方向および高さ方向の全長にわたり、幅方向に関する位置が変化しない平坦面である。従って、比較例の一対のフランジ部143c、143dのブラケット溶接面149aも長さ方向および高さ方向の全長にわたり、幅方向に関する位置が変化しない平坦面である。その他の比較例のブラケット14aの構造は、前述の実施の形態の第一例のブラケット14と同様である。
また、以下で説明する本実施形態の作用・効果は、天板部141に対して高さ方向に繰り返し荷重(具体的には、振動)が付加される場合を想定したものである。以下の説明は、本実施形態のブラケット14の一方のフランジ部143aおよび参考例のブラケット14aの一方のフランジ部143cに関して行う。天板部141に負荷される繰り返し荷重は、一方の側壁部142aおよび一方のフランジ部143a、143cを伝わって、溶接部16、16aに対して幅方向の引っ張り圧縮荷重として繰り返し負荷される。従って、図2Aおよび図3に示す溶接部16、16aの応力分布は、前述のような幅方向の引っ張り圧縮荷重に基づいて溶接部16、16aに生じる応力に関するものである。
まず、図3に示す参考例のブラケット溶接面149aの両端部の長さ方向に関する位置が、本実施形態のブラケット溶接面149両端部の長さ方向に関する位置と同じ場合には、参考例のブラケット溶接面149aの長さは、本実施形態のブラケット溶接面149の長さよりも短くなる。従って、参考例の溶接部16aの溶接ラインLの長さは、本実施形態の溶接ラインLの長さよりも短くなる。
すなわち、本実施形態の場合、ブラケット溶接面149が一対の曲面部146a、146bを含んでいるため、ブラケット溶接面149の長さ寸法が、参考例のブラケット14aのような平坦面状のブラケット溶接面149aの長さ寸法よりも大きくなる。このように、本実施形態によれば、ブラケット14の長さ寸法を大きくすることなく、溶接部16の長さ寸法を大きくできる。換言すれば、ブラケット14の長さ寸法が決まっており、溶接部16を長さ方向に伸ばすことできないような場合でも、溶接部16を長くできる。特に、応力が集中する長さ方向端部近くの溶接長を長くでき、応力を分散できる。また、締結部(丸孔144a、144b)からの距離が遠くなることで溶接部16の長さ方向端部の応力を低下することができる。この結果、溶接部16の長さ方向両端部に生じる応力の大きさを小さくすることができるため、溶接部16の耐久性、ひいては、ケース10にブラケット14を支持する部分の耐久性の向上を図れる。したがって、ブラケット14がケース10から剥離することを抑制できる。
以下、本実施形態の別の効果について、図4を参照して説明する。図4は、天板部141に作用する高さ方向他側(図2C、2D、4の上側)の荷重F(以下、単に「高さ方向荷重F」という)と、一対のフランジ部143a、143bのうちの一方のフランジ部143aに作用するモーメント荷重との関係を説明するための模式図である。なお、図4は、他方のフランジ部143bを省略して示している。
本実施形態の場合、一対のフランジ部143a、143bが一対のフランジ拡張部148a、148bを備えている。このため、高さ方向荷重Fに対する、ブラケット14の支持剛性を向上できる。以下、この理由について説明する。
まず、高さ方向荷重Fに基づいて、一対の側壁部142a、142bと一対のフランジ部143a、143bとの連続部17に高さ方向他側への荷重Fが作用すると、一対のフランジ部143a、143bには、溶接部16を支点としたモーメントMが作用する。
具体的には、一方のフランジ部143aの場合、連続部17に作用する荷重Fに基づいて、溶接部16を支点とした図4の時計方向のモーメントMが生じる。一方、図示は省略するが、他方のフランジ部143bには、連続部17に作用する荷重Fに基づいて、溶接部16を支点とした図4の反時計方向のモーメントMが作用する。
前述のモーメントMは、一方のフランジ部143aを図4の時計方向に回転させるように作用するため、一方のフランジ部143aのうちの溶接部16よりも幅方向内側に存在する部分は、ケース10の外周面から離れる方向に変位(換言すれば、変形)しようとする。
一方、一方のフランジ部143aのうちの溶接部16よりも幅方向外側に存在する一対のフランジ拡張部148a、148bは、モーメントMに基づいて図4の時計方向に回転しようとするが、ケース10の外周面に当接して当該回転が阻止される。この際、一対のフランジ拡張部148a、148bには、ケース10の外周面からの反力が作用して、当該反力に基づいて溶接部16に上記モーメントMと反対方向のモーメントMを生じる。この結果、溶接部16に生じるモーメントが、一対のフランジ拡張部148a、148bが存在しない場合よりも小さくなり、溶接部16の耐久性の向上を図れる。
[1.5 付記]
なお、一対のフランジ部の幅方向外端面の長さ方向両端部は、同じく長さ方向中央部よりも幅方向内側に位置していてもよい。この場合には、溶接部の一対の曲線溶接部を、長さ方向に関して直線溶接部から離れるほど幅方向内側に向かう曲線状とする。この場合には、幅方向内側が幅方向片側となる。
また、一対のフランジ部のうちのいずれか一方のフランジ部にのみに、前述の実施の形態の一例の一対のフランジ部143a、143bの構造を適用してもよい。また、一対のフランジ部同士の形状を異ならせることもできる。
さらに、前述の実施の形態の一例では、被固定部は、内燃機関(具体的には、エンジン2)に設けられた第2ブラケット15である。ただし、被固定部は、実施の形態の一例の場合に限定されない。例えば、被固定部は、内燃機関以外の部材に設けられてもよい。
また、図5に示すブラケット14bのように、一対のフランジ部143a、143bの幅方向外端面のうち、前述の実施の形態の一例の中央平坦面部145に相当する部分を曲面により構成してもよい。
すなわち、図5に示す変形例1の場合には、一対のフランジ部143e、143fの幅方向外端面が、曲面部146cと、一対の端部平坦面部147a、147bとを含んでなる。曲面部146cは、長さ方向に関して中央部から離れるほど幅方向外側に向かう曲面である。
また、図5に示す構造の場合には、曲面部146cを高さ方向から見た形状(図5に示す形状)に関して、曲面部146cの長さ方向両端部の曲率半径を、曲面部146cの長さ方向中間部の曲率半径よりも小さくしている。すなわち、曲面部146cは、高さ方向から見た形状が、曲率半径が異なる少なくとも2個の曲面を滑らかに連続した複合曲面である。そして、曲面部146cのうち、長さ方向中央部から長さ方向外端寄り部分(曲率半径が小さい部分を含む)にかけての部分を、ブラケット溶接面149bとしている。
また、前述の実施の形態の一例または変形例1に対して、図6に示すような変形例2の構造を適用することもできる。図6は、変形例2に係るブラケットの側面図である。以下、変形例2のブラケット14cの構造について、図2Aおよび図6を参照して説明する。なお、ブラケット14cの特徴部分以外の構造は、前述の実施の形態の一例のブラケット14と同様である。
図6に示す変形例2のブラケット14cの場合、一対のフランジ部143a、143bの長さ方向両端面に、高さ方向他側に延在した一対のリブ18a、18bを設けている。リブ18a、18bの幅方向内端縁の位置は、溶接部16よりも幅方向内側に位置している。一方、リブ18a、18bの幅方向外端縁の位置は、溶接部16(具体的には、溶接部16の直線溶接部163)よりも幅方向外側に位置している。
以上のような変形例2の構造の場合、一対のフランジ部143a、143bの剛性を高くできる。具体的には、リブ18a、18bのうちの溶接部16よりも幅方向内側に位置している部分により、一対のフランジ部143a、143bのうちの溶接部16よりも幅方向内側に位置している部分の剛性を高くし得るため、当該部分の変形を抑制できる。一方、リブ18a、18bのうちの溶接部16(具体的には、溶接部16の直線溶接部163)よりも幅方向外側に位置している部分により、前述したモーメントに対する抵抗(つまり、剛性)を大きくできる。この結果、前述の高さ方向荷重に対するブラケット14cの支持剛性をより向上できる。
また、上記実施の形態では、ケース10にDOC11およびDPF12を収容したものを説明したが、これに限定されない。例えば、DPF12は省略してもよい。また、DOC11に代えて、他の触媒としてのリーンNOxトラップ触媒(LNT)、選択接触還元触媒(SCR)等、排気ガスを浄化する様々な触媒としてもよい。また、触媒の下流側に、DPF12に代えて、DOC、LNT、SCR等、排気ガスを浄化する様々な触媒を収容するようにしてもよい。
本発明の排気浄化装置の支持構造は、エンジン等の振動が発生する部材に対して排気浄化装置を取り付ける構造に有用である。
10 ケース
14、14a、14b、14c ブラケット
141 天板部
142a、142b 側壁部
143a、143b、143c、143d、143e、143f フランジ部
145 中央平坦面部
146a、146b、146c 曲面部
149、149a、149b ブラケット溶接面
16、16a 溶接部
163 直線溶接部
164a、164b 曲線溶接部

Claims (5)

  1. 天板部と、前記天板部の幅方向両端から高さ方向片側に延在した一対の側壁部と、前記一対の側壁部の高さ方向片端から幅方向外側に延在し、幅方向外端面に設けられたブラケット溶接面が溶接部を介して排気浄化装置のケースの外周面に固定される一対のフランジ部と、を備え、
    前記一対のフランジ部のうちの少なくとも一方のフランジ部のブラケット溶接面は、長さ方向両端部が長さ方向中央部に対して幅方向にずれている、
    ブラケット。
  2. 前記ブラケット溶接面は、平坦面と、前記平坦面の長さ方向両側に設けられた一対の曲面とを含んでなる、請求項1に記載のブラケット。
  3. 前記ブラケット溶接面が、長さ方向中央部から長さ方向両側に向かうほど幅方向片側に向かう曲面である、請求項1に記載のブラケット。
  4. 前記一方のフランジ部の幅方向外端部の長さ方向両端部に、前記ブラケット溶接面よりも幅方向外側に延在した部分を有する一対のフランジ拡張部が設けられている、請求項1〜3の何れか1項に記載のブラケット。
  5. 前記一方のフランジ部の長さ方向端部にリブが設けられている、請求項1〜4の何れか1項に記載のブラケット。
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