JP2018090689A - 樹脂組成物およびその架橋体 - Google Patents
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Abstract
【課題】高集積化演算装置に向けた回路基板用の層間絶縁フィルムおよび回路基板等に好適な高周波領域での誘電特性、耐熱性および機械的特性に優れた架橋体を得ることが可能な樹脂組成物を提供する。【解決手段】本発明の樹脂組成物は、環状オレフィン共重合体(P)と、エポキシ樹脂(Q)と、を含む。そして、当該樹脂組成物中の環状オレフィン共重合体(P)の含有量に対するエポキシ樹脂(Q)の含有量の質量比((Q)/(P))が0.1以上5以下である。【選択図】なし
Description
本発明は、樹脂組成物およびその架橋体に関する。
昨今、高周波帯域を使用する無線通信機器等の増加に加え、通信速度の高速化によって、必然的に高い帯域の周波数帯が用いられることが多くなってきた。これに伴い、高周波における伝送ロスを極限まで軽減するために絶縁性が高く誘電正接が小さい回路基板用材料が求められている。
このような回路基板に用いる樹脂材料としては、例えば、特許文献1や特許文献2に記載されたジエンを共重合させた環状オレフィン共重合体が挙げられる。
特許文献1および特許文献2には、特定のジエン化合物を共重合した環状オレフィン共重合体を有機過酸化物等で架橋することにより得られるシートが優れた誘電特性を示すことが開示されている。
さらに、特許文献3には、特定のジエン化合物を共重合した環状オレフィン共重合体と種々の樹脂を含む樹脂組成物が開示されている。
また、特許文献4には樹脂層と、上記樹脂層の片面または両面に設けられる金属箔層とを含む金属樹脂積層体であって、上記樹脂層は、ノルボルネンとα−オレフィンとのノルボルネン系共重合体を含み、上記ノルボルネン系共重合体は、ガラス転移温度が250℃以上310℃以下であり、かつ、ゲルパーミッションクロマトグラフィで測定されたポリスチレン換算の重量平均分子量が5,000以上300,000以下であり、上記ノルボルネン系共重合体の5GHzにおける比誘電率は2.3以下であり、かつ、誘電正接は4×10−4以下である金属樹脂積層体が記載されている。
さらに、特許文献3には、特定のジエン化合物を共重合した環状オレフィン共重合体と種々の樹脂を含む樹脂組成物が開示されている。
また、特許文献4には樹脂層と、上記樹脂層の片面または両面に設けられる金属箔層とを含む金属樹脂積層体であって、上記樹脂層は、ノルボルネンとα−オレフィンとのノルボルネン系共重合体を含み、上記ノルボルネン系共重合体は、ガラス転移温度が250℃以上310℃以下であり、かつ、ゲルパーミッションクロマトグラフィで測定されたポリスチレン換算の重量平均分子量が5,000以上300,000以下であり、上記ノルボルネン系共重合体の5GHzにおける比誘電率は2.3以下であり、かつ、誘電正接は4×10−4以下である金属樹脂積層体が記載されている。
本発明者らの検討によれば、特許文献1〜4に記載の環状オレフィン共重合体から得られる架橋体を回路基板用材料として使用するには、誘電特性を維持しながら、さらに耐熱性および機械的強度を向上させる必要があることが明らかになった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、回路基板用材料として、高集積化演算装置に向けた回路基板用の層間絶縁フィルム(回路基板中では層間絶縁層とも呼ぶ。)および回路基板等に好適な高周波領域での誘電特性、耐熱性および機械的特性に優れた架橋体を得ることが可能な樹脂組成物を提供するものである。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定の環状オレフィン共重合体に、特定の割合でエポキシ樹脂を混合することにより回路基板用の層間絶縁フィルムや回路基板等に求められる高周波領域での誘電特性を満足しながら、耐熱性と機械的強度が向上することを見出し、本発明を完成させた。
本発明は以下に示すとおりである。
[1]
環状オレフィン共重合体(P)と、エポキシ樹脂(Q)と、を含む樹脂組成物であって、
当該樹脂組成物中の上記環状オレフィン共重合体(P)の含有量に対する上記エポキシ樹脂(Q)の含有量の質量比((Q)/(P))が0.1以上5以下であり、
上記環状オレフィン共重合体(P)は、
下記一般式(I)で表される少なくとも1種のα−オレフィン由来の繰り返し単位(a)と、
下記一般式(II)で表される繰り返し単位、下記一般式(III)で表される繰り返し単位および下記一般式(IV)で表される繰り返し単位からなる群から選ばれる少なくとも1種の環状オレフィン由来の繰り返し単位(b)と、を含有する樹脂組成物。
(上記一般式(I)において、R300は水素原子または炭素原子数1〜29の直鎖状または分岐状の炭化水素基を示す。)
(上記一般式(II)において、uは0または1であり、vは0または正の整数であり、wは0または1であり、R61〜R78ならびにRa1およびRb1は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数1〜20のハロゲン化アルキル基、炭素原子数3〜15のシクロアルキル基または炭素原子数6〜20の芳香族炭化水素基であり、R75〜R78は、互いに結合して単環または多環を形成していてもよい。)
(上記一般式(III)において、xおよびdは0または1以上の整数であり、yおよびzは0、1または2であり、R81〜R99は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20のアルキル基若しくは炭素原子数3〜15のシクロアルキル基である脂肪族炭化水素基、炭素原子数6〜20の芳香族炭化水素基またはアルコキシ基であり、R89およびR90が結合している炭素原子と、R93が結合している炭素原子またはR91が結合している炭素原子とは、直接あるいは炭素原子数1〜3のアルキレン基を介して結合していてもよく、またy=z=0のとき、R95とR92またはR95とR99とは互いに結合して単環または多環の芳香族環を形成していてもよい。)
(上記一般式(IV)において、R100、R101は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子または炭素原子数1〜5の炭化水素基を示し、fは1≦f≦18である。)
[2]
上記[1]に記載の樹脂組成物において、
上記環状オレフィン共重合体(P)中に含まれる繰り返し単位の合計を100モル%としたとき、
下記一般式(V)で表される繰り返し単位、下記一般式(VI)で表される繰り返し単位および下記一般式(VII)で表される繰り返し単位からなる群から選ばれる少なくとも1種の非共役ジエン系オレフィン由来の繰り返し単位(c)の含有量が0.05モル%以下である樹脂組成物。
(上記一般式(V)において、R201〜R206は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、または炭素原子数1〜20の炭化水素基であり、Pは炭素原子数1〜20の直鎖または分岐状の炭化水素基で、二重結合および/または三重結合を含んでいてもよい。)
(上記一般式(VI)において、uは0または1であり、vは0または正の整数であり、wは0または1であり、R61〜R76ならびにRa1およびRb1は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数1〜20のハロゲン化アルキル基、炭素原子数3〜15のシクロアルキル基または炭素原子数6〜20の芳香族炭化水素基であり、R102とR103は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子または炭素原子数1〜10のアルキル基であり、R75およびR76は、互いに結合して単環または多環を形成していてもよい。)
(上記一般式(VII)において、uは0または1であり、vは0または正の整数であり、wは0または1であり、R61〜R76ならびにRa1およびRb1は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数1〜20のハロゲン化アルキル基、炭素原子数3〜15のシクロアルキル基または炭素原子数6〜20の芳香族炭化水素基であり、R104は水素原子または炭素原子数1〜10のアルキル基であり、tは0〜10の正の整数であり、R75およびR76は、互いに結合して単環または多環を形成していてもよい。)
[3]
上記[1]または[2]に記載の樹脂組成物において、
上記環状オレフィン共重合体(P)中の上記α−オレフィン由来の繰り返し単位(a)が、上記一般式(I)においてR300が炭素原子数2以上10以下の直鎖状の炭化水素基である繰り返し単位を含む樹脂組成物。
[4]
上記[1]乃至[3]のいずれか一つに記載の樹脂組成物において、
上記環状オレフィン共重合体(P)中の上記環状オレフィン由来の繰り返し単位(b)が、ビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテンおよびテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセンから選ばれる少なくとも一種の化合物に由来する繰り返し単位である樹脂組成物。
[5]
上記[1]乃至[4]のいずれか一つに記載の樹脂組成物において、
上記環状オレフィン共重合体(P)中に含まれる繰り返し単位の合計を100モル%としたとき、
上記環状オレフィン由来の繰り返し単位(b)の含有量が10モル%以上90モル%以下である樹脂組成物。
[6]
上記[1]乃至[5]のいずれか一つに記載の樹脂組成物において、
耐熱安定剤、耐候安定剤、耐放射線剤、可塑剤、滑剤、離型剤、核剤、摩擦磨耗性向上剤、難燃剤、発泡剤、帯電防止剤、着色剤、防曇剤、アンチブロッキング剤、耐衝撃剤、表面ぬれ改善剤、充填材、塩酸吸収剤、金属不活性化剤および硬化促進剤からなる群から選択される一種または二種以上の添加剤をさらに含む樹脂組成物。
[7]
上記[1]乃至[6]のいずれか一つに記載の樹脂組成物と溶媒を含有するワニス。
[8]
上記[1]乃至[6]のいずれか一つに記載の樹脂組成物の架橋体。
[9]
上記[8]に記載の架橋体を含むフィルムまたはシート。
[10]
上記[9]に記載のフィルムまたはシートを基材に積層した積層体。
[11]
上記[8]に記載の架橋体を含む電気絶縁層と、上記電気絶縁層上に設けられた導体層とを含む回路基板。
[12]
上記[11]に記載の回路基板を備えた電子機器。
[13]
上記[1]乃至[6]のいずれか一つに記載の樹脂組成物とシート状繊維基材とを含むプリプレグ。
[14]
上記[1]乃至[6]のいずれか一つに記載の樹脂組成物が表層に厚み100μm以下で形成された多層成形体または多層積層フィルム。
環状オレフィン共重合体(P)と、エポキシ樹脂(Q)と、を含む樹脂組成物であって、
当該樹脂組成物中の上記環状オレフィン共重合体(P)の含有量に対する上記エポキシ樹脂(Q)の含有量の質量比((Q)/(P))が0.1以上5以下であり、
上記環状オレフィン共重合体(P)は、
下記一般式(I)で表される少なくとも1種のα−オレフィン由来の繰り返し単位(a)と、
下記一般式(II)で表される繰り返し単位、下記一般式(III)で表される繰り返し単位および下記一般式(IV)で表される繰り返し単位からなる群から選ばれる少なくとも1種の環状オレフィン由来の繰り返し単位(b)と、を含有する樹脂組成物。
[2]
上記[1]に記載の樹脂組成物において、
上記環状オレフィン共重合体(P)中に含まれる繰り返し単位の合計を100モル%としたとき、
下記一般式(V)で表される繰り返し単位、下記一般式(VI)で表される繰り返し単位および下記一般式(VII)で表される繰り返し単位からなる群から選ばれる少なくとも1種の非共役ジエン系オレフィン由来の繰り返し単位(c)の含有量が0.05モル%以下である樹脂組成物。
[3]
上記[1]または[2]に記載の樹脂組成物において、
上記環状オレフィン共重合体(P)中の上記α−オレフィン由来の繰り返し単位(a)が、上記一般式(I)においてR300が炭素原子数2以上10以下の直鎖状の炭化水素基である繰り返し単位を含む樹脂組成物。
[4]
上記[1]乃至[3]のいずれか一つに記載の樹脂組成物において、
上記環状オレフィン共重合体(P)中の上記環状オレフィン由来の繰り返し単位(b)が、ビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテンおよびテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセンから選ばれる少なくとも一種の化合物に由来する繰り返し単位である樹脂組成物。
[5]
上記[1]乃至[4]のいずれか一つに記載の樹脂組成物において、
上記環状オレフィン共重合体(P)中に含まれる繰り返し単位の合計を100モル%としたとき、
上記環状オレフィン由来の繰り返し単位(b)の含有量が10モル%以上90モル%以下である樹脂組成物。
[6]
上記[1]乃至[5]のいずれか一つに記載の樹脂組成物において、
耐熱安定剤、耐候安定剤、耐放射線剤、可塑剤、滑剤、離型剤、核剤、摩擦磨耗性向上剤、難燃剤、発泡剤、帯電防止剤、着色剤、防曇剤、アンチブロッキング剤、耐衝撃剤、表面ぬれ改善剤、充填材、塩酸吸収剤、金属不活性化剤および硬化促進剤からなる群から選択される一種または二種以上の添加剤をさらに含む樹脂組成物。
[7]
上記[1]乃至[6]のいずれか一つに記載の樹脂組成物と溶媒を含有するワニス。
[8]
上記[1]乃至[6]のいずれか一つに記載の樹脂組成物の架橋体。
[9]
上記[8]に記載の架橋体を含むフィルムまたはシート。
[10]
上記[9]に記載のフィルムまたはシートを基材に積層した積層体。
[11]
上記[8]に記載の架橋体を含む電気絶縁層と、上記電気絶縁層上に設けられた導体層とを含む回路基板。
[12]
上記[11]に記載の回路基板を備えた電子機器。
[13]
上記[1]乃至[6]のいずれか一つに記載の樹脂組成物とシート状繊維基材とを含むプリプレグ。
[14]
上記[1]乃至[6]のいずれか一つに記載の樹脂組成物が表層に厚み100μm以下で形成された多層成形体または多層積層フィルム。
本発明によれば、高集積化演算装置に向けた回路基板用の層間絶縁フィルムおよび回路基板等に好適な高周波領域での誘電特性、耐熱性および機械的特性に優れた架橋体を得ることが可能な樹脂組成物を提供することができる。
さらに本発明によれば、上記樹脂組成物を用いることにより、回路基板用材料として好適な架橋体、フィルムまたはシート、積層体、回路基板、多層成形体または多層積層フィルム、プリプレグおよび電子機器を提供することができる。
さらに本発明によれば、上記樹脂組成物を用いることにより、回路基板用材料として好適な架橋体、フィルムまたはシート、積層体、回路基板、多層成形体または多層積層フィルム、プリプレグおよび電子機器を提供することができる。
以下、本発明を実施形態に基づいて説明する。なお、本実施形態では、数値範囲を示す「A〜B」はとくに断りがなければ、A以上B以下を表す。
まず、本発明に係る実施形態の樹脂組成物について説明する。
本実施形態に係る樹脂組成物は、環状オレフィン共重合体(P)と、エポキシ樹脂(Q)と、を含む。そして、当該樹脂組成物中の環状オレフィン共重合体(P)の含有量に対するエポキシ樹脂(Q)の含有量の質量比((Q)/(P))が0.1以上5以下であり、好ましくは0.2以上3以下であり、より好ましくは0.3以上2以下、特に好ましくは0.3以上1.5以下である。
(Q)/(P)が上記下限値以上であることにより、得られる架橋体について、良好な誘電特性および機械的強度を満たしながら耐熱性を向上させることができる。また、(Q)/(P)が上記上限値以下であることにより、得られる架橋体について、良好な耐熱性を満たしながら誘電特性および機械的強度を向上させることができる。
以上から、(Q)/(P)が上記範囲内であることにより、高集積化演算装置に向けた回路基板用の層間絶縁フィルムおよび回路基板等に好適な高周波領域での誘電特性、耐熱性および機械的特性に優れた架橋体を得ることが可能となる。
本実施形態に係る樹脂組成物は、環状オレフィン共重合体(P)と、エポキシ樹脂(Q)と、を含む。そして、当該樹脂組成物中の環状オレフィン共重合体(P)の含有量に対するエポキシ樹脂(Q)の含有量の質量比((Q)/(P))が0.1以上5以下であり、好ましくは0.2以上3以下であり、より好ましくは0.3以上2以下、特に好ましくは0.3以上1.5以下である。
(Q)/(P)が上記下限値以上であることにより、得られる架橋体について、良好な誘電特性および機械的強度を満たしながら耐熱性を向上させることができる。また、(Q)/(P)が上記上限値以下であることにより、得られる架橋体について、良好な耐熱性を満たしながら誘電特性および機械的強度を向上させることができる。
以上から、(Q)/(P)が上記範囲内であることにより、高集積化演算装置に向けた回路基板用の層間絶縁フィルムおよび回路基板等に好適な高周波領域での誘電特性、耐熱性および機械的特性に優れた架橋体を得ることが可能となる。
以下、各成分について具体的に説明する。
[環状オレフィン共重合体(P)]
本実施形態に係る環状オレフィン共重合体(P)は環状オレフィンに由来する繰り返し単位を必須構成単位とする共重合体である。
本実施形態に係る環状オレフィン共重合体(P)を構成する環状オレフィン化合物は特に限定はされないが、例えば、国際公開第2006/0118261号の段落0037〜0063に記載の環状オレフィンモノマーを挙げることができる。
本実施形態に係る環状オレフィン共重合体(P)は環状オレフィンに由来する繰り返し単位を必須構成単位とする共重合体である。
本実施形態に係る環状オレフィン共重合体(P)を構成する環状オレフィン化合物は特に限定はされないが、例えば、国際公開第2006/0118261号の段落0037〜0063に記載の環状オレフィンモノマーを挙げることができる。
本実施形態に係る環状オレフィン共重合体(P)は、例えば、モノマーの種類やモノマーの仕込み比によりガラス転移温度(Tg)をコントロールできる。本実施形態に係る環状オレフィン共重合体(P)のTgは好ましくは150℃以上250℃未満であり、より好ましくは170℃以上230℃未満であり、さらに好ましくは180℃以上220℃未満である。Tgが上記上限値未満であると、環状オレフィン共重合体(P)の加工性をより一層向上させることができる。また、Tgが上記下限値以上であると、得られる絶縁層の耐熱性や機械的特性が向上する。
ここで、本実施形態において環状オレフィン共重合体(P)のTgは、架橋剤で架橋する前の状態で測定した値である。
ここで、本実施形態において環状オレフィン共重合体(P)のTgは、架橋剤で架橋する前の状態で測定した値である。
本実施形態に係る環状オレフィン共重合体(P)は、下記一般式(I)で表される少なくとも1種のα−オレフィン由来の繰り返し単位(a)と、下記一般式(II)で表される繰り返し単位、下記一般式(III)で表される繰り返し単位および下記一般式(IV)で表される繰り返し単位からなる群から選ばれる少なくとも1種の環状オレフィン由来の繰り返し単位(b)と、を含有する。
また、本実施形態に係る環状オレフィン共重合体(P)は、加工性、はんだ耐熱性、誘電特性およびシート状繊維基材への含浸性をさらに向上させる観点から、下記一般式(I)で表される少なくとも1種のα−オレフィン由来の繰り返し単位(a)と、下記一般式(II)で表される少なくとも1種の環状オレフィン由来の繰り返し単位(b)と、を含むことがより好ましい。
また、本実施形態に係る環状オレフィン共重合体(P)は、環状オレフィン共重合体(P)中に含まれる繰り返し単位の合計を100モル%としたとき、下記一般式(V)で表される繰り返し単位、下記一般式(VI)で表される繰り返し単位および下記一般式(VII)で表される繰り返し単位からなる群から選ばれる少なくとも1種の非共役ジエン系オレフィン由来の繰り返し単位(c)の含有量が、環状オレフィン共重合体(P)のガラス転移温度を向上させる観点から、例えば、好ましくは0.05モル%以下であり、より好ましくは0.01モル%以下である。
また、本実施形態に係る環状オレフィン共重合体(P)は、環状オレフィン共重合体(P)中に含まれる繰り返し単位の合計を100モル%としたとき、下記一般式(V)で表される繰り返し単位、下記一般式(VI)で表される繰り返し単位および下記一般式(VII)で表される繰り返し単位からなる群から選ばれる少なくとも1種の非共役ジエン系オレフィン由来の繰り返し単位(c)の含有量が、環状オレフィン共重合体(P)のガラス転移温度を向上させる観点から、例えば、好ましくは0.05モル%以下であり、より好ましくは0.01モル%以下である。
(オレフィンモノマー)
本実施形態に係る環状オレフィン共重合体(P)の共重合原料の一つであるオレフィンモノマーは付加共重合して上記一般式(I)で表される構成単位を形成するものである。具体的には上記一般式(I)に対応する下記一般式(Ia)で表されたオレフィンモノマーが用いられる。
本実施形態に係る環状オレフィン共重合体(P)の共重合原料の一つであるオレフィンモノマーは付加共重合して上記一般式(I)で表される構成単位を形成するものである。具体的には上記一般式(I)に対応する下記一般式(Ia)で表されたオレフィンモノマーが用いられる。
具体的には、R300が炭素原子数2以上10以下の直鎖状または分岐状の炭化水素基である上記一般式(Ia)で表されるオレフィンモノマーとしては、1−ブテン、1−ペンテン、1−へキセン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−へキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、4−エチル−1−へキセン、3−エチル−1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン等が挙げられる。中でも、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセンが好ましい。
本実施形態に係る環状オレフィン共重合体(P)は、環状オレフィン共重合体(P)中に含まれる繰り返し単位の合計を100モル%としたとき、α−オレフィン由来の繰り返し単位(a)の割合が、好ましくは10モル%以上90モル%以下、より好ましくは15モル%以上85モル%以下、さらに好ましくは20モル%以上80モル%以下である。
(環状オレフィンモノマー(b))
本実施形態に係る環状オレフィン共重合体(P)の共重合原料の一つである環状オレフィンモノマー(b)は付加共重合して上記一般式(II)、上記一般式(III)または上記一般式(IV)で表される環状オレフィン由来の繰り返し単位(b)を形成するものである。具体的には、上記一般式(II)、上記一般式(III)、および上記一般式(IV)にそれぞれ対応する一般式(IIa)、(IIIa)、および(IVa)で表される環状オレフィンモノマー(b)が用いられる。
本実施形態に係る環状オレフィン共重合体(P)の共重合原料の一つである環状オレフィンモノマー(b)は付加共重合して上記一般式(II)、上記一般式(III)または上記一般式(IV)で表される環状オレフィン由来の繰り返し単位(b)を形成するものである。具体的には、上記一般式(II)、上記一般式(III)、および上記一般式(IV)にそれぞれ対応する一般式(IIa)、(IIIa)、および(IVa)で表される環状オレフィンモノマー(b)が用いられる。
共重合成分として、上述した一般式(Ia)で表されるオレフィンモノマー、一般式(IIa)、(IIIa)または(IVa)で表される環状オレフィンモノマー(b)を用いることにより、環状オレフィン共重合体(P)の溶媒への溶解性がより向上するため成形性が良好となり、製品の歩留まりが向上する。
一般式(IIa)、(IIIa)または(IVa)で表される環状オレフィンモノマー(b)の具体例については国際公開第2006/0118261号の段落0037〜0063に記載の化合物を用いることができる。
具体的には、ビシクロ−2−ヘプテン誘導体(ビシクロヘプト−2−エン誘導体)、トリシクロ−3−デセン誘導体、トリシクロ−3−ウンデセン誘導体、テトラシクロ−3−ドデセン誘導体、ペンタシクロ−4−ペンタデセン誘導体、ペンタシクロペンタデカジエン誘導体、ペンタシクロ−3−ペンタデセン誘導体、ペンタシクロ−4−ヘキサデセン誘導体、ペンタシクロ−3−ヘキサデセン誘導体、ヘキサシクロ−4−ヘプタデセン誘導体、ヘプタシクロ−5−エイコセン誘導体、ヘプタシクロ−4−エイコセン誘導体、ヘプタシクロ−5−ヘンエイコセン誘導体、オクタシクロ−5−ドコセン誘導体、ノナシクロ−5−ペンタコセン誘導体、ノナシクロ−6−ヘキサコセン誘導体、シクロペンタジエン−アセナフチレン付加物、1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン誘導体、1,4−メタノ−1,4,4a,5,10,10a−ヘキサヒドロアントラセン誘導体、炭素数3〜20のシクロアルキレン誘導体が挙げられる。
一般式(IIa)、(IIIa)または(IVa)で表される環状オレフィンモノマー(b)の中でも、一般式(IIa)で表される環状オレフィンが好ましい。
上記一般式(IIa)で表される環状オレフィンモノマー(b)として、ビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテン(ノルボルネンとも呼ぶ。)、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン(テトラシクロドデセンとも呼ぶ。)を用いることが好ましく、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセンを用いることがより好ましい。これらの環状オレフィンは剛直な環構造を有するため共重合体および絶縁層の弾性率が保持され易く、また異種二重結合構造を含まないため架橋の制御をし易くなる利点がある。
本実施形態に係る環状オレフィン共重合体(P)は、環状オレフィン共重合体(P)中に含まれる繰り返し単位の合計を100モル%としたとき、環状オレフィンモノマー(b)由来の繰り返し単位(b)の割合が、好ましくは10モル%以上90モル%以下、より好ましくは15モル%以上85モル%以下、さらに好ましくは20モル%以上80モル%以下である。
本実施形態に係る環状オレフィン共重合体(P)の、135℃中デカリン中で測定した極限粘度[η]は、通常は0.01〜1dl/gであり、好ましくは0.05〜0.7dl/gであり、より好ましくは0.1〜0.5dl/gである。極限粘度[η]が上記上限値以下であると、成形性が向上する。また、極限粘度[η]が上記下限値以上であると、得られる絶縁層の耐熱性や機械的特性が向上する。
なお、環状オレフィン共重合体(P)の極限粘度[η]は、重合触媒、助触媒、H2添加量、重合温度等の重合条件により制御することが可能である。
なお、環状オレフィン共重合体(P)の極限粘度[η]は、重合触媒、助触媒、H2添加量、重合温度等の重合条件により制御することが可能である。
本実施形態に係る環状オレフィン共重合体(P)は、例えば、国際公開第2012/046443号の段落0075〜0219に記載の環状オレフィン(共)重合体の製造方法や国際公開第2006/118261号の段落0095〜0234に記載の環状オレフィン(共)重合体の製造方法にしたがって製造することができる。ここでは詳細は省略する。
[エポキシ樹脂(Q)]
本実施形態に係るエポキシ樹脂(Q)としては、例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールFノボラック型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水素添加ビスフェノールA型エポキシ樹脂等のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、イソシアヌレート型エポキシ樹脂、および脂環式オレフィン構造またはフルオレン構造を有するエポキシ樹脂等から選択される1種または2種以上が挙げられる。
本実施形態においては、これらの中でも、得られる架橋体の機械的強度をより一層向上できる観点から、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂が好ましい。
本実施形態に係るエポキシ樹脂(Q)としては、例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールFノボラック型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水素添加ビスフェノールA型エポキシ樹脂等のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、イソシアヌレート型エポキシ樹脂、および脂環式オレフィン構造またはフルオレン構造を有するエポキシ樹脂等から選択される1種または2種以上が挙げられる。
本実施形態においては、これらの中でも、得られる架橋体の機械的強度をより一層向上できる観点から、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂が好ましい。
ビスフェノールA型エポキシ樹脂としては、例えば、商品名JER828(三菱化学社製)、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂としては、例えば商品名JER157S70(三菱化学社製)等を用いることができる。また、これらと同様の化学的特徴を有する品目であれば、本実施形態に用いることが可能である。
本実施形態においてエポキシ樹脂(Q)は1種類を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
[相溶化剤(R)]
本実施形態に係る樹脂組成物は環状オレフィン共重合体(P)とエポキシ樹脂(Q)との相溶性を向上させる観点から、相溶化剤(R)をさらに含むことが好ましい。
本実施形態において、相溶化剤(R)は環状オレフィン共重合体(P)とエポキシ樹脂(Q)とを相溶化させる化合物である。
相溶化剤(R)としては、例えば、変性ポリオレフィン、変性エラストマー、分子内に極性基と、重合反応に寄与することのできる不飽和炭素結合とを備えた化合物等が挙げられる。
本実施形態に係る樹脂組成物は環状オレフィン共重合体(P)とエポキシ樹脂(Q)との相溶性を向上させる観点から、相溶化剤(R)をさらに含むことが好ましい。
本実施形態において、相溶化剤(R)は環状オレフィン共重合体(P)とエポキシ樹脂(Q)とを相溶化させる化合物である。
相溶化剤(R)としては、例えば、変性ポリオレフィン、変性エラストマー、分子内に極性基と、重合反応に寄与することのできる不飽和炭素結合とを備えた化合物等が挙げられる。
変性ポリオレフィンとしては、極性基を有する単量体をグラフトまたはグラフト重合させたポリオレフィン、オレフィンと極性基を有する単量体との共重合体等が挙げられる。
これらの中でも極性基を有する単量体をグラフトさせたポリオレフィンが好ましい。ここで、「グラフト」とは、主鎖である幹ポリマーに、極性基を有する化合物を導入することをいう。「グラフト重合させた」とは、主鎖である幹ポリマーに、主鎖とは異なる重合体からなる枝ポリマーを導入することをいう。
これらの中でも極性基を有する単量体をグラフトさせたポリオレフィンが好ましい。ここで、「グラフト」とは、主鎖である幹ポリマーに、極性基を有する化合物を導入することをいう。「グラフト重合させた」とは、主鎖である幹ポリマーに、主鎖とは異なる重合体からなる枝ポリマーを導入することをいう。
極性基としては、アミノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、エポキシ基、ニトリル基、ニトロ基、アルデヒド基、アミド基、エステル基、酸無水物等が挙げられる。これらは単独または2種以上の組み合わせで用いられる。これらの中でも、得られる架橋体の機械的強度をより一層向上できる観点から、カルボキシル基および酸無水物から選択される少なくとも一種が好ましい。
このような極性基を有する単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、メチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルメタクリレート、エチルアクリレート、プロピルメタクリレート、プロピルアクリレート、ブチルメタクリレート、ブチルアクリレート、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ビニルピリジン、t−ブチルアミノエチルメタクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、マレイミド、アリルアルコール、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、オキサゾリン等が挙げられる。上記化合物は、単独または2種以上の組み合わせで用いることができる。これらの中でも、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸が好ましい。
また、ポリオレフィンとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・α−オレフィン共重合体、プロピレン・1−ブテン共重合体、プロピレン・α−オレフィン共重合体、ポリ−4−メチルペンテン、ポリブテン等のポリオレフィン類またはオリゴマー類、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、クロロスルフィン化ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、塩素化ポリエチレン、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体等が挙げられる。これらの単独または2種以上の組み合わせで用いることができる。
このような極性基を有する単量体をグラフトさせたポリオレフィンとしては、例えば、極性基を有する単量体をグラフトしたプロピレン・1−ブテン共重合体等が挙げられる。
変性エラストマーとしては、極性基を有する単量体をグラフトまたはグラフト重合させたエラストマー等が挙げられる。
極性基としては、アミノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、エポキシ基、ニトリル基、ニトロ基、アルデヒド基、アミド基、エステル基、酸無水物等が挙げられる。これらは単独または2種以上の組み合わせで用いられる。これらの中でも、得られる架橋体の機械的強度をより一層向上できる観点から、カルボキシル基および酸無水物から選択される少なくとも一種が好ましい。
極性基としては、アミノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、エポキシ基、ニトリル基、ニトロ基、アルデヒド基、アミド基、エステル基、酸無水物等が挙げられる。これらは単独または2種以上の組み合わせで用いられる。これらの中でも、得られる架橋体の機械的強度をより一層向上できる観点から、カルボキシル基および酸無水物から選択される少なくとも一種が好ましい。
このような極性基を有する単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、メチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルメタクリレート、エチルアクリレート、プロピルメタクリレート、プロピルアクリレート、ブチルメタクリレート、ブチルアクリレート、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ビニルピリジン、t−ブチルアミノエチルメタクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、マレイミド、アリルアルコール、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、オキサゾリン等が挙げられる。上記化合物は、単独または2種以上の組み合わせで用いることができる。これらの中でも、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸が好ましい。
また、エラストマーとしては、例えば、スチレン・共役ジエンブロック共重合樹脂(共役ジエンとしてはブタジエン、イソプレン等)、スチレン・共役ジエンブロック共重合樹脂の水素添加物(共役ジエンとしてはブタジエン、イソプレン等)、スチレン・共役ジエン・スチレンのトリブロック共重合樹脂(共役ジエンとしてはブタジエン、イソプレン等)、スチレン・共役ジエン・スチレンのトリブロック共重合樹脂の水素添加物(共役ジエンとしてはブタジエン、イソプレン等)等のスチレン系エラストマー;天然ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、ニトリルゴム(アクリロニトリル−ブタジエン共重合体)、クロロプレンゴム、ブチルゴム、アクリルゴム、ポリウレタンエラストマー、シリコーンゴム、エピクロロヒドリンゴム、ニトリルイソプレンゴム等の合成ゴム;ポリエステルエラストマー、ウレタンエラストマー等が挙げられる。これらの単独または2種以上の組み合わせで用いることができる。
このような極性基を有する単量体をグラフトさせたエラストマーとしては、例えば、無水マレイン酸をグラフトしたスチレン・ブタジエンブロック共重合体の水素添加物等のマレイン酸変性エラストマー等が挙げられる。
さらに、相溶化剤(R)としては上述のような変性ポリオレフィンや変性エラストマーに代表される高分子化合物には限定されず、繰り返し単位を有さない低分子化合物を用いることができる。
このような低分子化合物としては、分子内に極性基と重合反応に寄与することのできる不飽和炭素結合とを備えた化合物が好ましい。ここで示した、極性基としてはアミノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、エポキシ基、ニトリル基、ニトロ基、アルデヒド基、アミド基、エステル基、グリシジル基等が挙げられる。これらの中でも、得られる架橋体の機械的強度をより一層向上できる観点から、エポキシ基、グリシジル基が好ましい。
分子内に極性基と重合反応に寄与することのできる不飽和炭素結合とを備えた化合物としては、入手容易性等の観点から、アクリル酸やメタクリル酸、あるいはこれらの誘導体を用いることが好ましい。
アクリル酸誘導体の例としてはアクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸グリシジル、アクリルアミド、N−シクロプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−ヒドロキシメチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、アクリロニトリル等が挙げられる。
また、メタクリル酸誘導体の例としてはメタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸グリシジル、メタクリルアミド、N−シクロプロピルメタクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、N−ヒドロキシメチルメタクリルアミド、N−イソプロピルメタクリルアミド、メタクリロニトリル等が挙げられる。
これらの中でも、得られる架橋体の機械的強度をより一層向上できる観点から、メタクリル酸グリシジルが好ましい。
また、メタクリル酸誘導体の例としてはメタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸グリシジル、メタクリルアミド、N−シクロプロピルメタクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、N−ヒドロキシメチルメタクリルアミド、N−イソプロピルメタクリルアミド、メタクリロニトリル等が挙げられる。
これらの中でも、得られる架橋体の機械的強度をより一層向上できる観点から、メタクリル酸グリシジルが好ましい。
上記に相溶化剤(R)として用いることのできる化合物の例を列挙したが、これらは単独で用いることもできるし、複数種類を組み合わせて使用することもできる。
相溶化剤(R)の含有量は、当該樹脂組成物中の環状オレフィン共重合体(P)を100質量部としたとき、好ましくは1〜20質量部、より好ましくは2〜15質量部である。
相溶化剤(R)の含有量は、当該樹脂組成物中の環状オレフィン共重合体(P)を100質量部としたとき、好ましくは1〜20質量部、より好ましくは2〜15質量部である。
[添加剤]
本実施形態に係る樹脂組成物には、目的に応じて、各種添加剤を添加してもよい。添加剤の添加量は、本発明の目的を損なわない範囲内で用途に応じて適宜選択される。
上記添加剤としては、耐熱安定剤、耐候安定剤、耐放射線剤、可塑剤、滑剤、離型剤、核剤、摩擦磨耗性向上剤、難燃剤、発泡剤、帯電防止剤、着色剤、防曇剤、アンチブロッキング剤、耐衝撃剤、表面ぬれ改善剤、充填材、塩酸吸収剤、金属不活性化剤および硬化促進剤からなる群から選択される一種または二種以上の添加剤が挙げられる。
本実施形態に係る樹脂組成物には、目的に応じて、各種添加剤を添加してもよい。添加剤の添加量は、本発明の目的を損なわない範囲内で用途に応じて適宜選択される。
上記添加剤としては、耐熱安定剤、耐候安定剤、耐放射線剤、可塑剤、滑剤、離型剤、核剤、摩擦磨耗性向上剤、難燃剤、発泡剤、帯電防止剤、着色剤、防曇剤、アンチブロッキング剤、耐衝撃剤、表面ぬれ改善剤、充填材、塩酸吸収剤、金属不活性化剤および硬化促進剤からなる群から選択される一種または二種以上の添加剤が挙げられる。
上記耐熱安定剤としては、例えば、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、ビス[2,4−ビス(1,1−ジメチルエチル)−6−メチルフェニル]エチルエステル亜リン酸、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)[1,1−ビフェニル]−4,4'−ジイルビスホスフォナイト、およびビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト等のホスファイト系耐熱安定剤;3−ヒドロキシ−5,7−ジ−tert−ブチル−フラン−2−オンとo−キシレンとの反応生成物等のラクトン系耐熱安定剤;3,3',3",5,5',5"−ヘキサ−tert−ブチル−a,a',a"−(メチレン−2,4,6−トリイル)トリ−p−クレゾール、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ベンジルベンゼン、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]等のヒンダードフェノール系耐熱安定剤;硫黄系耐熱安定剤;アミン系耐熱安定剤等を挙げることができる。また、これらを一種単独でまたは二種以上を組み合わせて用いることもできる。中でも、ホスファイト系耐熱安定剤、およびヒンダードフェノール系耐熱安定剤が好ましい。
上記耐候安定剤としては、光安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等から選ばれる1種または2種以上の化合物を使用することができる。
上記光安定剤としては、例えば、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルステアレート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルステアレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルベンゾエート、N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ドデシルコハク酸イミド、1−〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル〕−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−ブチル−2−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート、N,N' −ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、テトラキス(1,2,2,6,6,−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)・ジ(トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)・ジ(トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2−{トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルオキシカルボニルオキシ)ブチルカルボニルオキシ}エチル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5.5〕ウンデカン、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2−{トリス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルオキシカルボニルオキシ)ブチルカルボニルオキシ}エチル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5.5〕ウンデカン、1,5,8,12−テトラキス〔4,6−ビス{N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミノ}−1,3,5−トリアジン−2−イル〕−1,5,8,12−テトラアザドデカン、1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノール/コハク酸ジメチル縮合物、2−第三オクチルアミノ−4,6−ジクロロ−s−トリアジン/N,N' −ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン縮合物、N,N' −ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン/ジブロモエタン縮合物、2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジン−N−オキシル、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−N−オキシルピペリジン)セバケート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−N−オキシピペリジル)ブタン−1,2,3,4−テトラカルボキシレート、3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−(トリス(2,2,6,6−テトラメチル−N−オキシルピペリジル−4−オキシカルボニル)ブチルカルボニルオキシ)エチル)2,4,6,10−テトラオキサロスピロ〔5.5〕ウンデカン、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/ジブロモエタン重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ−6−第三オクチルアミノ−s−トリアジン重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ−6−モルホリノ−s−トリアジン重縮合物、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノールとトリデシルアルコールと1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸との縮合物、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノールと1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸との縮合物、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノールとトリデシルアルコールと1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸との縮合物、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノールと1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸との縮合物、1−[2−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル]−4−〔3−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル〕プロピオニルオキシ〕−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン(例えば、サノールLS−2626、三共社製))、2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロン酸−ビス−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)(例えば、Tinuvin144、BASF社製)、ビス(2,2',6,6'−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート(例えば、TINUVIN770、BASF社製)、ポリ[6− (1,1,3,3−テトラメ
チルブチル)イミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル][(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]ヘキサメチレン[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ](例えば、CHIMASSORB944、BASF社製)等が挙げられる。
チルブチル)イミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル][(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]ヘキサメチレン[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ](例えば、CHIMASSORB944、BASF社製)等が挙げられる。
上記酸化防止剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤、チオエーテル系酸化防止剤等が挙げられる。
上記フェノール系酸化防止剤としては、例えば、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2,4−ジ−t−アミル−6−(1−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)エチル)フェニルアクリレート等の特開昭63−179953号公報や特開平1−168643号公報に記載されるアクリレート系フェノール化合物;2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2'−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4'−ブチリデン−ビス(6−t−ブチル−m−クレゾール)、4,4'−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、ビス(3−シクロヘキシル−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)メタン、3,9−ビス(2−(3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ)−1,1−ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス(メチレン−3−(3',5'−ジ−t−ブチル−4'−ヒドロキシフェニルプロピオネート)メタン[すなわち、ペンタエリスリメチル−テトラキス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオネート)]、トリエチレングリコールビス(3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート)、トコフェノール等のアルキル置換フェノール系化合物;6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−2,4−ビスオクチルチオ−1,3,5−トリアジン、6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルアニリノ)−2,4−ビスオクチルチオ−1,3,5−トリアジン、6−(4−ヒドロキシ−3−メチル−5−t−ブチルアニリノ)−2,4−ビスオクチルチオ−1,3,5−トリアジン、2−オクチルチオ−4,6−ビス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−オキシアニリノ)−1,3,5−トリアジン等のトリアジン基含有フェノール系化合物;等が挙げられる。これらの中でも、アクリレート系フェノール化合物やアルキル置換フェノール系化合物が好ましく、アルキル置換フェノール系化合物が特に好ましい。
上記リン系酸化防止剤としては、例えば、トリフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(ジノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2−t−ブチル−4−メチルフェニル)ホスファイト、トリス(シクロヘキシルフェニル)ホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド、10−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド、10−デシロキシ−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン等のモノホスファイト系化合物;4,4'−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニル−ジ−トリデシルホスファイト)、4,4'−イソプロピリデン−ビス(フェニル−ジ−アルキル(C12〜C15)ホスファイト)、4,4'−イソプロピリデン−ビス(ジフェニルモノアルキル(C12〜C15)ホスファイト)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ジ−トリデシルホスファイト−5−t−ブチルフェニル)ブタン、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4'−ビフェニレンジホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(イソデシルホスファイト)、サイクリックネオペンタンテトライルビス(ノニルフェニルホスファイト)、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニルホスファイト)、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,4−ジメチルフェニルホスファイト)、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,6−ジ−t−ブチルフェニルホスファイト)等のジホスファイト系化合物等が挙げられる。これらの中でも、モノホスファイト系化合物が好ましく、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(ジノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト等が特に好ましい。
上記イオウ系酸化防止剤としては、例えば、ジラウリル−3,3−チオジプロピオネート、ジミリスチル−3,3'−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3−チオジプロピオネート、ラウリルステアリル−3,3−チオジプロピオネート、ペンタエリスリトール−テトラキス−(β−ラウリル−チオ−プロピオネート)、3,9−ビス(2−ドデシルチオエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン等が挙げられる。
上記チオエーテル系酸化防止剤としては、例えば、テトラキス{メチレン−3−(ラウリルチオ)プロピオネート}メタン、ビス〔メチル−4−{3−n−アルキル(C12 or C14)チオプロピオニオジル}−5−t−ブチルフェニル〕スルフィド、ジトリデシル−3,3'−チオジプロピオネート等が挙げられる。
上記紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、アクリレート系紫外線吸収剤、金属錯塩系紫外線吸収剤等を挙げることができる。
上記ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、例えば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸3水和物、2−ヒドロキシ−4−オクチロキシベンゾフェノン、4−ドデカロキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンジルオキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、2,2',4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2'−ジヒドロキシ−4,4'−ジメトキシベンゾフェノン等が挙げられる。
上記サリチル酸系紫外線吸収剤としては、例えば、フェニルサルチレート,4−t−ブチルフェニル−2−ヒドロキシベンゾエート、フェニル−2−ヒドロキシベンゾエート、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等が挙げられる。
上記ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、例えば、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)2H−ベンゾトリアゾール、2−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、5−クロロ−2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−t−オクチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−メチル−6−(3,4,5,6−テトラヒドロフタリミジルメチル)フェノール、2,2'−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−[(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール]]等が挙げられる。
上記アクリレート系紫外線吸収剤としては、例えば、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、2'−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート等が挙げられる。
上記金属錯塩系紫外線吸収剤としては、通常ニッケルやコバルトの錯塩が用いられる。具体的には、ニッケル[2,2'チオビス(4−t−オクチル)フェノレート]ノルマルブチルアミン、ニッケルジブチルジチオカルバメート、ニッケルビス[o−エチル−3,5−(ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)]ホスフェート、コバルトジシクロヘキシルジチオホスフェート、[1−フェニル,3−メチル,4−デカノニル,ピラゾレート(5)2]ニッケル等が挙げられる。
上記耐放射線剤としては、例えば、ロジン、ロジン誘導体(例えば、水素化ロジン、不均化ロジン、重合ロジン等の変性ロジン、およびこれらの変性ロジンエステル)、テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、水素化テルペン樹脂、脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、共重合系石油樹脂、脂環族系石油樹脂、水素化石油樹脂、アルキルフェノール樹脂等が挙げられる。
上記可塑剤としては、例えば、トリクレジルフォスフェート、トリキシリルフォスフェート、トリフェニルフォスフェート、トリエチルフェニルフォスフェート、ジフェニルクレジルフォスフェート、モノフェニルジクレジルフォスフェート、ジクレジルモノキシレニルフォスフェート、アリールアルキルフォスフェート、ジフェニルモノキシレニルフォスフェート、モルフォスフェート、トリオクチルフォスフェート、トリス(イソプロピルフェニル)フォスフェート等のリン酸トリエステル系可塑剤;フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸オクチルデシル、フタル酸ブチルベンジル等のフタル酸エステル系可塑剤;オレイン酸ブチル、グリセリンモノオレイン酸エステル等の脂肪酸一塩基酸エステル系可塑剤;アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジ−n−脂肪酸二塩基酸エステル系可塑剤;二価アルコールエステル系可塑剤;オキシ酸エステル系可塑剤等が挙げられる。
上記滑剤としては、例えば、ワックス類、油剤、カプリン類、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、マーガリン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘニン酸等の高級脂肪酸類またはこれらの金属塩類、すなわちリチウム塩、カルシウム塩、ナトリウム塩、マグネシウム塩、カリウム塩等、パルミチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール等の脂肪族アルコール類、カプロン酸アミド、カプリル酸アミド、カプリン酸アミド、ラウリル酸アミド、ミリスチン酸アミド、パルミチン酸アミド、ステアリン酸アミド等の脂肪族アミド類、脂肪酸とアルコールとのエステル類、フルオロアルキルカルボン酸またはその金属塩、フルオロアルキルスルホン酸金属塩等のフッ素化合物類等が挙げられる。
上記ワックス類の例としては、モンタンワックス、ピートワックス、オゾケライト・セレシンワックス、石油ワックス等の鉱物性ワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等のポリオレフィンワックス、Fischer−Tropschワックス、化学修飾炭化水素ワックス、置換アミドワックス等の合成ワックス、植物ろう、動物ろう等が挙げられる。
上記油剤の例としては、芳香族系油、ナフテン系油、パラフィン系油の鉱物油、植物油、シリコンオイル等の天然および合成油等が挙げられる。シリコンオイルは粘度10〜5000cSt、好ましくは500cStのジメチルポリシロキサンを使用することができる。
上記ワックス類の例としては、モンタンワックス、ピートワックス、オゾケライト・セレシンワックス、石油ワックス等の鉱物性ワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等のポリオレフィンワックス、Fischer−Tropschワックス、化学修飾炭化水素ワックス、置換アミドワックス等の合成ワックス、植物ろう、動物ろう等が挙げられる。
上記油剤の例としては、芳香族系油、ナフテン系油、パラフィン系油の鉱物油、植物油、シリコンオイル等の天然および合成油等が挙げられる。シリコンオイルは粘度10〜5000cSt、好ましくは500cStのジメチルポリシロキサンを使用することができる。
上記離型剤としては、例えば、高級脂肪酸の低級(C1〜4)アルコールエステル(ステアリン酸ブチル等)、脂肪酸(C4〜30)の多価アルコールエステル(硬化ヒマシ油等)、脂肪酸のグリコールエステル、流動パラフィン等が挙げられる。
上記核剤としては、例えば、ナトリウム−2,2'−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ホスフェート、[リン酸−2,2'−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)]ジヒドロオキシアルミニウム、ビス[リン酸−2,2'−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)]ヒドロオキシアルミニウム、トリス[リン酸−2,2'−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)]アルミニウム、ナトリウム−ビス(4−t−ブチルフェニル)ホスフェート、安息香酸ナトリウム等の安息香酸金属塩、p−t−ブチル安息香酸アルミニウム、1,3:2,4−ビス(O−ベンジリデン)ソルビトール、1,3:2,4−ビス(O−メチルベンジリデン)ソルビトール、1,3:2,4−ビス(O−エチルベンジリデン)ソルビトール、1,3−O−3,4−ジメチルベンジリデン−2,4−O−ベンジリデンソルビトール、1,3−O−ベンジリデン−2,4−O−3,4−ジメチルベンジリデンソルビトール、1,3:2,4−ビス(O−3,4−ジメチルベンジリデン)ソルビトール、1,3−O−p−クロロベンジリデン−2,4−O−3,4−ジメチルベンジリデンソルビトール、1,3−O−3,4−ジメチルベンジリデン−2,4−O−p−クロロベンジリデンソルビトール、1,3:2,4−ビス(O−p−クロロベンジリデン)ソルビトール、およびこれらの混合物等が挙げられる。
上記摩擦磨耗性向上剤としては、例えば、超高分子量ポリエチレンフィラー、PTFEフィラー、ポリイミドフィラー等の樹脂フィラーや、窒化ホウ素フィラー、窒化アルミフィラー等の無機フィラー等が挙げられる。
上記難燃剤としては、例えば、ハロゲン系難燃剤、リン系難燃剤、含窒素難燃剤、アンチモン系難燃剤を使用することができる。
上記ハロゲン系難燃剤としては、塩素系および臭素系の種々の難燃剤が使用可能であるが、難燃化効果、成形時の耐熱性、樹脂への分散性、樹脂の物性への影響等の面から、ペンタブロモジフェニルエーテル、オクタブロモジフェニルエーテル、デカブロモジフェニルエーテル、テトラブロモビスフェノールA、ヘキサブロモシクロドデカン、ヘキサブロモベンゼン、ペンタブロモエチルベンゼン、ヘキサブロモビフェニル、デカブロモジフェニル、ヘキサブロモジフェニルオキサイド、オクタブロモジフェニルオキサイド、デカブロモジフェニルオキサイド、ペンタブロモシクロヘキサン、テトラブロモビスフェノールA、およびその誘導体[例えば、テトラブロモビスフェノールA−ビス(ヒドロキシエチルエーテル)、テトラブロモビスフェノールA−ビス(2,3−ジブロモプロピルエーテル)、テトラブロモビスフェノールA−ビス(ブロモエチルエーテル)、テトラブロモビスフェノールA−ビス(アリルエーテル)等]、テトラブロモビスフェノールS、およびその誘導体[例えば、テトラブロモビスフェノールS−ビス(ヒドロキシエチルエーテル)、テトラブロモビスフェノールS−ビス(2,3−ジブロモプロピルエーテル)等]、テトラブロモ無水フタル酸、およびその誘導体[例えば、テトラブロモフタルイミド、エチレンビステトラブロモフタルイミド等]、エチレンビス(5,6−ジブロモノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド)、トリス−(2,3−ジブロモプロピル−1)−イソシアヌレート、ヘキサクロロシクロペンタジエンのディールス・アルダー反応の付加物、トリブロモフェニルグリシジルエーテル、トリブロモフェニルアクリレート、エチレンビストリブロモフェニルエーテル、エチレンビスペンタブロモフェニルエーテル、テトラデカブロモジフェノキシベンゼン、臭素化ポリスチレン、臭素化ポリフェニレンオキサイド、臭素化エポキシ樹脂、臭素化ポリカーボネート、ポリペンタブロモベンジルアクリレート、オクタブロモナフタレン、ヘキサブロモシクロドデカン、ビス(トリブロモフェニル)フマルアミド、N−メチルヘキサブロモジフェニルアミン等の臭素系難燃剤;塩素化パラフィン等の塩素系難燃剤を使用するのが好ましい。
上記ハロゲン系難燃剤としては、塩素系および臭素系の種々の難燃剤が使用可能であるが、難燃化効果、成形時の耐熱性、樹脂への分散性、樹脂の物性への影響等の面から、ペンタブロモジフェニルエーテル、オクタブロモジフェニルエーテル、デカブロモジフェニルエーテル、テトラブロモビスフェノールA、ヘキサブロモシクロドデカン、ヘキサブロモベンゼン、ペンタブロモエチルベンゼン、ヘキサブロモビフェニル、デカブロモジフェニル、ヘキサブロモジフェニルオキサイド、オクタブロモジフェニルオキサイド、デカブロモジフェニルオキサイド、ペンタブロモシクロヘキサン、テトラブロモビスフェノールA、およびその誘導体[例えば、テトラブロモビスフェノールA−ビス(ヒドロキシエチルエーテル)、テトラブロモビスフェノールA−ビス(2,3−ジブロモプロピルエーテル)、テトラブロモビスフェノールA−ビス(ブロモエチルエーテル)、テトラブロモビスフェノールA−ビス(アリルエーテル)等]、テトラブロモビスフェノールS、およびその誘導体[例えば、テトラブロモビスフェノールS−ビス(ヒドロキシエチルエーテル)、テトラブロモビスフェノールS−ビス(2,3−ジブロモプロピルエーテル)等]、テトラブロモ無水フタル酸、およびその誘導体[例えば、テトラブロモフタルイミド、エチレンビステトラブロモフタルイミド等]、エチレンビス(5,6−ジブロモノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド)、トリス−(2,3−ジブロモプロピル−1)−イソシアヌレート、ヘキサクロロシクロペンタジエンのディールス・アルダー反応の付加物、トリブロモフェニルグリシジルエーテル、トリブロモフェニルアクリレート、エチレンビストリブロモフェニルエーテル、エチレンビスペンタブロモフェニルエーテル、テトラデカブロモジフェノキシベンゼン、臭素化ポリスチレン、臭素化ポリフェニレンオキサイド、臭素化エポキシ樹脂、臭素化ポリカーボネート、ポリペンタブロモベンジルアクリレート、オクタブロモナフタレン、ヘキサブロモシクロドデカン、ビス(トリブロモフェニル)フマルアミド、N−メチルヘキサブロモジフェニルアミン等の臭素系難燃剤;塩素化パラフィン等の塩素系難燃剤を使用するのが好ましい。
上記リン系難燃剤としては、例えば、トリス(クロロエチル)ホスフェート、トリス(2,3−ジクロロプロピル)ホスフェート、トリス(2−クロロプロピル)ホスフェート、トリス(2,3−ブロモプロピル)ホスフェート、トリス(ブロモクロロプロピル)ホスフェート、2,3−ジブロモプロピル−2,3−クロロプロピルホスフェート、トリス(トリブロモフェニル)ホスフェート、トリス(ジブロモフェニル)ホスフェート、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート等の含ハロゲン系リン酸エステル難燃剤;トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート等の脂肪族リン酸エステル;トリフェニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、ジクレジルフェニルホスフェート、トリクレジルフホスフェート、トリキシレニルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェート、トリ(イソプロピルフェニル)ホスフェート、イソプロピルフェニルジフェニルホスフェート、ジイソプロピルフェニルフェニルホスフェート、トリ(トリメチルフェニル)ホスフェート、トリ(t―ブチルフェニル)ホスフェート、ヒドロキシフェニルジフェニルホスフェート、オクチルジフェニルホスフェート等の芳香族リン酸エステル等のノンハロゲン系リン酸エステル難燃剤;ジメチルホスフィン酸アルミニウム、ジエチルホスフィン酸アルミニウム等のホスフィン酸アルミニウム系難燃剤等が挙げられる。
上記含窒素難燃剤としては、メラミンシアヌレート、イソシアヌル酸、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリス(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレート、塩酸グアニジン、硝酸グアニジン、リン酸グアニジン、硫酸グアニジン、スルファミン酸グアニジン、テトラホウ酸グアニジン、炭酸グアニジン、リン酸グアニル尿素、硫酸グアニル尿素、メラミン、メラミン・メラム・メレム、メラミンシアヌレート、リン酸メラミン、ピロリン酸メラミン、ポリリン酸メラミン、ポリリン酸メラミン・メラム・メレム、硫酸メラミン等が挙げられる。
上記アンチモン系難燃剤としては、酸化アンチモン、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、四酸化アンチモン、アンチモン酸ソーダ等が挙げられる。
上記含窒素難燃剤としては、メラミンシアヌレート、イソシアヌル酸、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリス(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレート、塩酸グアニジン、硝酸グアニジン、リン酸グアニジン、硫酸グアニジン、スルファミン酸グアニジン、テトラホウ酸グアニジン、炭酸グアニジン、リン酸グアニル尿素、硫酸グアニル尿素、メラミン、メラミン・メラム・メレム、メラミンシアヌレート、リン酸メラミン、ピロリン酸メラミン、ポリリン酸メラミン、ポリリン酸メラミン・メラム・メレム、硫酸メラミン等が挙げられる。
上記アンチモン系難燃剤としては、酸化アンチモン、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、四酸化アンチモン、アンチモン酸ソーダ等が挙げられる。
上記帯電防止剤、防曇剤としては、例えば、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤等が挙げられる。
上記カチオン系界面活性剤としては、例えば、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド等のテトラアルキルアンモニウム塩等が挙げられる。
上記アニオン系界面活性剤としては、例えば、デカンスルホン酸ナトリウム、インデカンスルホン酸ナトリウム、ドデカンスルホン酸ナトリウム、トリデンカンスルホン酸ナトリウム、テトラデカンスルホン酸ナトリウム、ペンタデンカンスルホン酸ナトリウム、ヘキサデカンスルホン酸ナトリウム、ヘプタデンカンスルホン酸ナトリウム、オクタデカンスルホン酸ナトリウム、ノナデカンスルホン酸ナトリウム、ヘエイコサンスルホン酸ナトリウム、デカンスルホン酸カリウム、ウンデカンスルホン酸カリウム、ドデカンスルホン酸カリウム、トリデカンスルホン酸カリウム、テトラデカンスルホン酸カリウム、ペンタデカンスルホン酸カリウム、ヘキサデカンスルホン酸カリウム、ヘプタデカンスルホン酸カリウム、オクタデカンスルホン酸カリウム、ノナデカンスルホン酸カリウム、ヘエイコサンデカスルホン酸カリウム等のアルキルスルホン酸塩、デシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ウンデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、トリデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、テトラデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ペンタデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ヘキサデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ヘプタデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、オクタデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルホスフェート等が挙げられる。
上記両性界面活性剤としては、例えば、ラウリルベタイン、ステアリルベタイン、ラウリルアミドプロピルベタイン、ステアリルアミドプロピルベタイン等のベタイン化合物、ラウリルジメチルアミンオキサイド、ステアリルジメチルアミンオキサイド等のジメチルアミンオキサイド化合物、N−ステアリル−α−アラニナート、N−ラウリル−α−アラニナート等のアラニン化合物等が挙げられる。
上記ノニオン性界面活性剤としては、例えば、ラウリン酸モノグリセライド、パルミチン酸モノグリセライド、ステアリン酸モノグリセライド、オレイン酸モノグリセライド、ベヘニン酸モノグリセライド、カプリル酸モノグリセライド、ヤシ脂肪酸モノグリセライド、ラウリン酸ジグリセライド、パルミチン酸ジグリセライド、ステアリン酸ジグリセライド、オレイン酸ジグリセライド、ベヘニン酸ジグリセライド、カプリル酸ジグリセライド、ヤシ脂肪酸ジグリセライド、ラウリン酸トリグリセライド、パルミチン酸トリグリセライド、ステアリン酸トリグリセライド、オレイン酸トリグリセライド、ベヘニン酸トリグリセライド、カプリル酸トリグリセライド、ヤシ脂肪酸トリグリセライド、ペンタエリスリトールモノラウレート、ペンタエリスリトールモノステアレート、ペンタエリスリトールジラウレート、ペンタエリスリトールジステアレート、ペンタエリスリトールトリステアレート、ペンタエリスリトールテトラステアレート、ペンタエリスリトールテトララウレート等のペンタエリスリトールの脂肪酸エステル、ソルビトールモノラウレート、ソルビトールモノステアレート、ソルビトールの脂肪酸エステルポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリエチレングリコールモノオレート、ポリエチレングリコールジステアレート等のポリエチレングリコール脂肪酸エステル等の多価アルコールの脂肪酸エステル、ラウリン酸ジエタノールアミド、ステアリン酸ジエタノールアミド、ヤシ脂肪酸ジエタノールアミド等のジエタノールアミド類等が挙げられる。
上記着色剤としては、例えば、天然系、合成系各種染料や無機系、有機系各種顔料を任意に使用することができる。
上記アンチブロッキング剤としては、シリカ、アルミナ、アルミナシリケート、珪藻土等の微粒子無機化合物や、ポリエチレン、架橋ポリエチレン、ポリメチルメタクリレート、架橋ポリメチルメタクリレート等の微粒子状有機化合物等が挙げられる
上記耐衝撃剤としては、例えば、コアシェル型構造を有する(メタ)アクリル酸エステル系耐衝撃剤等、種々のものを用いることができる。
上記表面ぬれ改善剤としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、3−グリシドキシ
プロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤等が挙げられる。
プロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤等が挙げられる。
上記充填材としては、無機充填材、有機充填材等が挙げられる。
上記無機充填材としては、例えば、シリカ、ケイ藻土、アルミナ、酸化チタン、酸化マグネシウム、軽石粉、軽石バルーン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、ドロマイト、硫酸カルシウム、チタン酸カリウム、硫酸バリウム、亜硫酸カルシウム、タルク、クレー、マイカ、アスベスト、ケイ酸カルシウム、モンモリロナイト、ベントナイト、グラファイト、アルミニウム粉、硫化モリブデン等が挙げられる。これらは、1種単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記無機充填材としては、例えば、シリカ、ケイ藻土、アルミナ、酸化チタン、酸化マグネシウム、軽石粉、軽石バルーン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、ドロマイト、硫酸カルシウム、チタン酸カリウム、硫酸バリウム、亜硫酸カルシウム、タルク、クレー、マイカ、アスベスト、ケイ酸カルシウム、モンモリロナイト、ベントナイト、グラファイト、アルミニウム粉、硫化モリブデン等が挙げられる。これらは、1種単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記有機充填材としては、例えば、デンプンおよびその誘導体、セルロースおよびその誘導体、パルプおよびその誘導体、紙およびその誘導体、小麦粉、おから、ふすま、ヤシ殻、コーヒー糟、タンパクや、フタル酸系、脂肪族多塩基酸系、グリセリン系、クエン酸系、グリコール系、オレフィン系の低分子量体や、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリエチレンナフタレート繊維、アラミド繊維等が挙げられる。
上記塩酸吸収剤としては、例えば、高級脂肪酸金属塩がある。具体的には、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸アルミニウム、12−ヒドロキシステアリン酸ナトリウム、12−ヒドロキシステアリン酸カルシウム、12−ヒドロキシステアリン酸マグネシウム、12−ヒドロキシステアリン酸亜鉛等がある。また、エポキシ化ステアリン酸オクチル、エポキシ化大豆油等のエポキシ系化合物;水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、ハイドロタルナイト等の無機化合物等が挙げられる。
上記金属不活性化剤としては、例えば、N,N'−ジフェニルオキサミド、N−サリチ
ラル−N'−サリチロイルヒドラジン、N,N'−ビス(サリチロイル)ヒドラジン、N,N'−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジン、3−サリチロイルアミノ−1,2,4−トリアゾール、ビス(ベンジリデン)オキサリルジヒドラジド、オキサニリド、イソフタロイルジヒドラジド、セバコイルビスフェニルヒドラジド、N,N'−ビス(サリチロイル)オキサリルジヒドラジド、N,N'−ビス(サリチロイル)チオプロピオニルジヒドラジド等が挙げられる。
ラル−N'−サリチロイルヒドラジン、N,N'−ビス(サリチロイル)ヒドラジン、N,N'−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジン、3−サリチロイルアミノ−1,2,4−トリアゾール、ビス(ベンジリデン)オキサリルジヒドラジド、オキサニリド、イソフタロイルジヒドラジド、セバコイルビスフェニルヒドラジド、N,N'−ビス(サリチロイル)オキサリルジヒドラジド、N,N'−ビス(サリチロイル)チオプロピオニルジヒドラジド等が挙げられる。
また、本実施形態に係るエポキシ樹脂(Q)を硬化させる目的で、本実施形態に係る樹脂組成物に硬化促進剤を含有させてもよい。硬化促進剤としては特に限定されないが、例えば、脂肪族ポリアミン、芳香族ポリアミン、第2級アミン、第3級アミン、酸無水物、イミダゾール誘導体、有機酸ヒドラジド、ジシアンジアミドおよびその誘導体、尿素誘導体等が挙げられる。中でも、イミダゾール誘導体が特に好ましい。
イミダゾール誘導体としては、イミダゾール骨格を有する化合物であればよく、特に限定されないが、例えば、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、ビス−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−メチル−2−エチルイミダゾール、2−イソプロピルイミダゾール、2,4−ジメチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール等のアルキル置換イミダゾール化合物;2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−エチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、ベンズイミダゾール、2−エチル−4−メチル−1−(2'−シアノエチル)イミダゾール等のアリール基やアラルキル基等の環構造を含有する炭化水素基で置換されたイミダゾール化合物等が挙げられる。これらは1種を単独で、または2種類以上を組み合わせて用いることができる。硬化促進剤の配合量としては、エポキシ樹脂(Q)100質量部に対して、通常、0.1〜10質量部、好ましくは0.5〜10質量部である。
[樹脂組成物の調製方法]
本実施形態に係る樹脂組成物の調製方法は、環状オレフィン共重合体(P)と、エポキシ樹脂(Q)と、必要に応じて相溶化剤(R)と、各種添加剤と、を混合することにより調製できる。混合方法としては、押出機等で溶融ブレンドする方法、または適当な溶媒、例えばヘプタン、ヘキサン、デカン、シクロヘキサン、のような飽和炭化水素;トルエン、ベンゼン、キシレンのような芳香族炭化水素等の溶媒に溶解、分散させて行う溶液ブレンド法等を採用することができる。
本実施形態に係る樹脂組成物の調製方法は、環状オレフィン共重合体(P)と、エポキシ樹脂(Q)と、必要に応じて相溶化剤(R)と、各種添加剤と、を混合することにより調製できる。混合方法としては、押出機等で溶融ブレンドする方法、または適当な溶媒、例えばヘプタン、ヘキサン、デカン、シクロヘキサン、のような飽和炭化水素;トルエン、ベンゼン、キシレンのような芳香族炭化水素等の溶媒に溶解、分散させて行う溶液ブレンド法等を採用することができる。
[ワニス]
本実施形態に係る樹脂組成物は、溶媒と混合することによりワニスとすることができる。
上記ワニスを調製するための溶媒としては、環状オレフィン共重合体(P)およびエポキシ樹脂(Q)に対して溶解性または親和性を損なわないものであれば特に限定されない。溶媒として好ましく用いられるものは、例えば、ヘプタン、ヘキサン、オクタン、デカン等の飽和炭化水素;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、デカヒドロナフタレン等の脂環状炭化水素;トルエン、ベンゼン、キシレン、メシチレン、プソイドクメン等の芳香族炭化水素;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、プロパンジオール、フェノール等のアルコール;アセトン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、ペンタノン、ヘキサノン、シクロヘキサノン、イソホロン、アセトフェノン等のケトン系溶媒;メチルセルソルブ、エチルセルソルブ等のセルソルブ類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、ギ酸ブチル等のエステル類;トリクロルエチレン、ジクロルエチレン、クロルベンゼン等のハロゲン化炭化水素等が用いられる。好ましくはヘプタン、デカン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、デカヒドロナフタレン、トルエン、ベンゼン、キシレン、メシチレン、プソイドクメン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンが用いられる。これらの溶媒は単独で、または2種以上を任意の割合で混合して用いることができる。
本実施形態に係る樹脂組成物は、溶媒と混合することによりワニスとすることができる。
上記ワニスを調製するための溶媒としては、環状オレフィン共重合体(P)およびエポキシ樹脂(Q)に対して溶解性または親和性を損なわないものであれば特に限定されない。溶媒として好ましく用いられるものは、例えば、ヘプタン、ヘキサン、オクタン、デカン等の飽和炭化水素;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、デカヒドロナフタレン等の脂環状炭化水素;トルエン、ベンゼン、キシレン、メシチレン、プソイドクメン等の芳香族炭化水素;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、プロパンジオール、フェノール等のアルコール;アセトン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、ペンタノン、ヘキサノン、シクロヘキサノン、イソホロン、アセトフェノン等のケトン系溶媒;メチルセルソルブ、エチルセルソルブ等のセルソルブ類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、ギ酸ブチル等のエステル類;トリクロルエチレン、ジクロルエチレン、クロルベンゼン等のハロゲン化炭化水素等が用いられる。好ましくはヘプタン、デカン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、デカヒドロナフタレン、トルエン、ベンゼン、キシレン、メシチレン、プソイドクメン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンが用いられる。これらの溶媒は単独で、または2種以上を任意の割合で混合して用いることができる。
本実施形態において、ワニスを調製する方法としては、いかなる方法で実施してもよいが、通常は樹脂組成物と溶媒とを混合する工程を含む。各成分の混合については、その順序に制限はなく、一括または分割等のいかなる方式でも実施することができる。ワニスを調製する装置としても、制限はなく、撹拌、混合が可能な、バッチ式、もしくは連続式の、いかなる装置で実施してもよい。ワニスを調製する際の温度は、室温から溶媒の沸点までの範囲で任意に選択することができる。
なお、環状オレフィン共重合体(P)が得られた際の反応溶液をそのまま溶媒として用い、そこへエポキシ樹脂(Q)を溶解させることによりワニスを調製してもよい。また、環状オレフィン共重合体(P)を精製した後、別途エポキシ樹脂(Q)および溶媒を添加することによりワニスを調製してもよい。
なお、環状オレフィン共重合体(P)が得られた際の反応溶液をそのまま溶媒として用い、そこへエポキシ樹脂(Q)を溶解させることによりワニスを調製してもよい。また、環状オレフィン共重合体(P)を精製した後、別途エポキシ樹脂(Q)および溶媒を添加することによりワニスを調製してもよい。
[架橋体(L)の製造方法]
架橋体(L)は、本実施形態に係る樹脂組成物の架橋体であり、上述の樹脂組成物中の環状オレフィン共重合体(P)およびエポキシ樹脂(Q)を架橋することにより得られる。環状オレフィン共重合体(P)およびエポキシ樹脂(Q)の架橋方法としては特に制限はないが、ラジカル重合開始剤やヒドロシリル基含有化合物等の架橋剤、電子線や他の放射線を用いて、任意の形に成形しながら、または成形後に架橋する方法等が挙げられる。
架橋体(L)は、本実施形態に係る樹脂組成物の架橋体であり、上述の樹脂組成物中の環状オレフィン共重合体(P)およびエポキシ樹脂(Q)を架橋することにより得られる。環状オレフィン共重合体(P)およびエポキシ樹脂(Q)の架橋方法としては特に制限はないが、ラジカル重合開始剤やヒドロシリル基含有化合物等の架橋剤、電子線や他の放射線を用いて、任意の形に成形しながら、または成形後に架橋する方法等が挙げられる。
ラジカル重合開始剤による架橋は、ポリオレフィンで適用されている通常のラジカル重合開始剤による架橋方法をそのまま適用できる。すなわち樹脂組成物にジクミルパーオキシドのようなラジカル重合開始剤を配合し、加熱、架橋する。ラジカル重合開始剤の配合割合は特に制限がないものの、環状オレフィン共重合体(P)100質量部あたり通常は0.02〜20質量部、好ましくは0.05〜10質量部であり、さらに好ましくは0.5〜10質量部である。ラジカル重合開始剤の配合割合が上記上限値以下であると、架橋体(L)の誘電特性が向上し、上記下限値以上であると、架橋体(L)の耐熱性、機械的特性を向上させることができる。
上記ラジカル重合開始剤としては、公知の熱ラジカル重合開始剤、光ラジカル重合開始剤およびこれらを併用することができる。これらのラジカル重合開始剤のうち、熱ラジカル重合開始剤を使用する場合は、保存安定性の観点から10時間半減期温度が通常80℃以上、好ましくは120℃以上のものである。このような開始剤として、例えば、ジクミルパーオキシド、t−ブチルクミルパーオキシド、2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)2,5−ジメチルヘキサン、2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)2,5−ジメチルヘキシン−3、ジ−t−ブチルパーオキシド、イソプロピルクミル−t−ブチルパーオキシド、ビス(α−t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、等のジアルキルパーオキシド類;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、エチル−3,3−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブチレート、3,3,6,6,9,9−ヘキサメチル−1,2,4,5−テトラオキシシクロノナン等のパーオキシケタール類;ビス(t−ブチルパーオキシ)イソフタレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシアセテート等のパーオキシエステル類;t−ブチルハイドロパーオキシド、t−ヘキシルハイドロパーオキシド、クミンハイドロパーオキシド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキシド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキシド、p−メンタンハイドロパーオキシド等のハイドロパーオキシド類;2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン等のビベンジル化合物類;3,3,5,7,7−ペンタメチル−1,2,4−トリオキセパン等が挙げられる。
ラジカル重合開始剤のうち、光ラジカル重合開始剤は具体的には、例えば、ベンゾインアルキルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンゾフェノン、メチルベンゾイルフォーメート、イソプロピルチオキサントンおよびこれらの2種以上の混合物等が挙げられる。また、これらの光ラジカル重合開始剤とともに増感剤を使用することもできる。増感剤の例としては、アントラキノン、1,2−ナフトキノン、1,4−ナフトキノン、ベンズアントロン、p,p'−テトラメチルジアミノベンゾフェノン、クロラニル等のカルボニル化合物、ニトロベンゼン、p−ジニトロベンゼン、2−ニトロフルオレン等のニトロ化合物、アントラセン、クリセン等の芳香族炭化水素、ジフェニルジスルフィド等の硫黄化合物、ニトロアニリン、2−クロロ−4−ニトロアニリン、5−ニトロ−2−アミノトルエン、テトラシアノエチレン等の窒素化合物等を挙げることができる。
樹脂組成物をラジカル重合開始剤架橋で架橋する温度は通常100〜300℃、好ましくは120〜250℃、さらに好ましくは120〜220℃の温度で行い、温度を段階的に変化させて架橋を行ってもよい。上記下限値以上であると、架橋を十分に進行させることができる。また、上記上限値以下であると、得られる架橋体の着色が抑制できたり、プロセスを簡略化できたりする。なお、参考として、代表的な二重結合含有重合体であるポリブタジエンは、一般に上記のような条件では架橋できず、300℃のような高温での架橋条件を必要とする。
本実施形態の樹脂組成物は、ヒドロシリル基を1分子中に少なくとも2つ有するヒドロシリル基含有化合物を用いて架橋することもできる。ヒドロシリル基含有化合物を用いた架橋については、例えば、特開2015−193680号公報に記載の方法にしたがって行うことができる。ここでは詳細は省略する。
電子線や他の放射線を用いて架橋する方法は、成型時の温度、流動性の制限を伴わないという利点があり、放射線としては、電子線の他、γ線、UV等を挙げることができる。
ラジカル重合開始剤や、ヒドロシリル基含有化合物等を用いる方法、放射線を用いて架橋する方法のいずれの場合も、架橋助剤の併用下に架橋することができる。
架橋助剤としては特に制限はないが、例えば、p−キノンジオキシム、p,p'−ジベンゾイルキノンジオキシム等のオキシム類;エチレンジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、アクリル酸/酸化亜鉛混合物、アリルメタクリレート等のアクリレートもしくはメタクリレート類;ジビニルベンゼン、ビニルトルエン、ビニルピリジン等のビニルモノマー類;ヘキサメチレンジアリルナジイミド、ジアリルイタコネート、ジアリルフタレート、ジアリルイソフタレート、ジアリルモノグリシジルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート等のアリル化合物類;N,N'−m−フェニレンビスマレイミド、N,N'−(4,4'−メチレンジフェニレン)ジマレイミド等のマレイミド化合物類等、ビニルノルボルネン、エチリデンノルボルネン、ジシクロペンタジエン等の環状非共役ジエン類が挙げられる。これらの架橋助剤は単独で用いてもよいし、組み合わせて使用することもできる。
架橋反応は、樹脂組成物と、上記したラジカル重合開始剤や、ヒドロシリル基含有化合物等の化合物との混合物を溶融状態として行うこともできるし、または該混合物を溶媒に溶解、または分散させた溶液状態で行うこともできるし、または溶媒に溶解した溶液状態から溶媒を揮発させフィルム、コーティング等任意の形に成形した後にさらに架橋反応を進行させることもできる。
溶融状態で反応を行う場合はミキシングロール、バンバリーミキサー、押出機、ニーダ、連続ミキサー等の混練装置を用いて、原料の混合物を溶融混練して反応させる。また、任意の手法で成形した後に更に架橋反応を進行させることもできる。
溶液状態で反応を行う場合に使用する溶媒としては上記溶液ブレンド法で用いた溶媒と同様の溶媒が使用できる。
電子線またはその他の放射線、UVを用いて架橋反応を行う場合には、任意の方法で付形した後に、反応を行うことができる。
[フィルムまたはシート]
本実施形態に係る樹脂組成物の架橋体はフィルムまたはシートに成形して各種用途に用いることができる。本実施形態に係る樹脂組成物を用いて、フィルムまたはシートを形成する方法としては、各種公知の方法が適用可能である。例えば、熱可塑性樹脂フィルム等の支持基材上に上述したワニスを塗布して乾燥後、加熱処理等して樹脂組成物を架橋することにより形成する方法が挙げられる。ワニスの支持基材への塗布方法は特に限定されないが、例えば、スピンコーターを用いた塗布、スプレーコーターを用いた塗布、バーコーターを用いた塗布等を挙げることができる。
また、本実施形態に係る樹脂組成物を溶融成形して、フィルムまたはシートを得る方法も挙げることができる。
本実施形態に係る樹脂組成物の架橋体はフィルムまたはシートに成形して各種用途に用いることができる。本実施形態に係る樹脂組成物を用いて、フィルムまたはシートを形成する方法としては、各種公知の方法が適用可能である。例えば、熱可塑性樹脂フィルム等の支持基材上に上述したワニスを塗布して乾燥後、加熱処理等して樹脂組成物を架橋することにより形成する方法が挙げられる。ワニスの支持基材への塗布方法は特に限定されないが、例えば、スピンコーターを用いた塗布、スプレーコーターを用いた塗布、バーコーターを用いた塗布等を挙げることができる。
また、本実施形態に係る樹脂組成物を溶融成形して、フィルムまたはシートを得る方法も挙げることができる。
[積層体]
本実施形態に係る上記フィルムまたはシートは基材に積層することにより、積層体として各種用途に用いることができる。本実施形態に係る積層体を形成する方法は各種公知の方法が適用可能である。
例えば、基材に対し、上述の方法により製造したフィルムまたはシートを積層し、必要に応じてプレス等により加熱硬化することにより積層体を作製することができる。
また、導体層に対して、前述した架橋体を含む電気絶縁層を積層することにより積層体を作製することもできる。
本実施形態に係る上記フィルムまたはシートは基材に積層することにより、積層体として各種用途に用いることができる。本実施形態に係る積層体を形成する方法は各種公知の方法が適用可能である。
例えば、基材に対し、上述の方法により製造したフィルムまたはシートを積層し、必要に応じてプレス等により加熱硬化することにより積層体を作製することができる。
また、導体層に対して、前述した架橋体を含む電気絶縁層を積層することにより積層体を作製することもできる。
[多層成形体または多層積層フィルム]
本実施形態に係る樹脂組成物は、各種の多層成形体または多層積層フィルムの表層に形成してもよい。このとき、樹脂組成物により形成された樹脂層は100μm以下であるのが好ましい。
各種の多層成形体または多層積層フィルムとしては、例えば、樹脂光学レンズ表面に本実施形態に係る樹脂組成物が形成された光学レンズ用多層成形体や、PETフィルムやPEフィルム等の樹脂フィルム表面にガスバリア性付与のために本実施形態に係る樹脂組成物が形成された多層ガスバリアフィルム等が挙げられる。
本実施形態に係る樹脂組成物は、各種の多層成形体または多層積層フィルムの表層に形成してもよい。このとき、樹脂組成物により形成された樹脂層は100μm以下であるのが好ましい。
各種の多層成形体または多層積層フィルムとしては、例えば、樹脂光学レンズ表面に本実施形態に係る樹脂組成物が形成された光学レンズ用多層成形体や、PETフィルムやPEフィルム等の樹脂フィルム表面にガスバリア性付与のために本実施形態に係る樹脂組成物が形成された多層ガスバリアフィルム等が挙げられる。
[層間絶縁フィルム]
本実施形態に係る樹脂組成物は、複数層の電子回路を積み上げた多層回路基板におけるビルドアップ層中の絶縁層を形成するための層間絶縁フィルムとしても用いることができる。すなわち、本実施形態に係る樹脂組成物は多層回路基板に用いることができる。
本実施形態に係る樹脂組成物は、複数層の電子回路を積み上げた多層回路基板におけるビルドアップ層中の絶縁層を形成するための層間絶縁フィルムとしても用いることができる。すなわち、本実施形態に係る樹脂組成物は多層回路基板に用いることができる。
[プリプレグ]
また、本実施形態に係るプリプレグは、本実施形態に係る樹脂組成物とシート状繊維基材とを複合して形成されたものである。
プリプレグの製造方法としては特に限定されず、各種公知の方法が適用可能である。例えば、上述したワニスをシート状繊維基材に含浸し含浸体を得る工程と、得られた含浸体を加熱し上記ワニスに含まれる溶媒を乾燥する工程とを含む方法が挙げられる。
上記ワニスのシート状繊維基材への含浸は、例えば、所定量のワニスを、スプレーコート法、ディップコート法、ロールコート法、カーテンコート法、ダイコート法、スリットコート法等の公知の方法によりシート状繊維基材に塗布し、必要に応じてその上に保護フィルムを重ね、上側からローラー等で押圧することにより行うことができる。
また、上記含浸体を加熱し、上記ワニスに含まれる溶媒を乾燥する工程はとくに限定されないが、例えば、バッチ式で送風乾燥機により空気中あるいは窒素中で乾燥する、あるいは、連続工程で加熱炉を通すことによって乾燥する、等の方法を挙げることができる。
本実施形態においては、ワニスをシート状繊維基材に含浸させた後、得られた含浸体を所定温度に加熱することにより、上記ワニスに含まれる溶媒が蒸発し、プリプレグが得られる。
また、本実施形態に係るプリプレグは、本実施形態に係る樹脂組成物とシート状繊維基材とを複合して形成されたものである。
プリプレグの製造方法としては特に限定されず、各種公知の方法が適用可能である。例えば、上述したワニスをシート状繊維基材に含浸し含浸体を得る工程と、得られた含浸体を加熱し上記ワニスに含まれる溶媒を乾燥する工程とを含む方法が挙げられる。
上記ワニスのシート状繊維基材への含浸は、例えば、所定量のワニスを、スプレーコート法、ディップコート法、ロールコート法、カーテンコート法、ダイコート法、スリットコート法等の公知の方法によりシート状繊維基材に塗布し、必要に応じてその上に保護フィルムを重ね、上側からローラー等で押圧することにより行うことができる。
また、上記含浸体を加熱し、上記ワニスに含まれる溶媒を乾燥する工程はとくに限定されないが、例えば、バッチ式で送風乾燥機により空気中あるいは窒素中で乾燥する、あるいは、連続工程で加熱炉を通すことによって乾燥する、等の方法を挙げることができる。
本実施形態においては、ワニスをシート状繊維基材に含浸させた後、得られた含浸体を所定温度に加熱することにより、上記ワニスに含まれる溶媒が蒸発し、プリプレグが得られる。
本実施形態に係るシート状繊維基材を構成する繊維としては無機系および/または有機系の繊維が使用でき、特に限定されないが、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)繊維、アラミド繊維、超高分子ポリエチレン繊維、ポリアミド(ナイロン)繊維、液晶ポリエステル繊維等の有機繊維;ガラス繊維、炭素繊維、アルミナ繊維、タングステン繊維、モリブデン繊維、チタン繊維、スチール繊維、ボロン繊維、シリコンカーバイド繊維、シリカ繊維等の無機繊維;等を挙げることができる。これらの中でも、有機繊維やガラス繊維が好ましく、特にアラミド繊維、液晶ポリエステル繊維、ガラス繊維が好ましい。ガラス繊維としては、Eガラス、NEガラス、Sガラス、Dガラス、Hガラス、Tガラス等を挙げることができる。
シート状繊維基材へのワニスの含浸は、例えば、浸漬および塗布によって実施される。含浸は必要に応じて複数回繰り返してもよい。
これらのシート状繊維基材は、それぞれ単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができ、その使用量は、所望により適宜選択されるが、プリプレグあるいは積層体中の、通常、10〜90質量%、好ましくは20〜80質量%、より好ましくは30〜70質量%の範囲である。この範囲にあれば、得られる積層体の誘電特性と機械的強度が高度にバランスされ、好適である。
シート状繊維基材へのワニスの含浸は、例えば、浸漬および塗布によって実施される。含浸は必要に応じて複数回繰り返してもよい。
これらのシート状繊維基材は、それぞれ単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができ、その使用量は、所望により適宜選択されるが、プリプレグあるいは積層体中の、通常、10〜90質量%、好ましくは20〜80質量%、より好ましくは30〜70質量%の範囲である。この範囲にあれば、得られる積層体の誘電特性と機械的強度が高度にバランスされ、好適である。
本実施形態に係るプリプレグの厚みは、使用目的に応じて適宜選択されるが、通常は0.001〜10mmであり、好ましくは0.005〜1mmであり、より好ましくは0.01〜0.5mmである。この範囲にあれば、積層時の賦形性や、硬化して得られる積層体の機械的強度や靭性等の特性が充分に発揮され好適である。
[回路基板]
上述したように、本実施形態に係る樹脂組成物は、誘電特性、耐熱性、機械的特性等に優れることから、回路基板に好適に用いることができる。
回路基板の製造方法としては一般的に公知の方法を採用でき特に限定されないが、例えば、前述の方法により製造したフィルム、シートまたはプリプレグを積層プレス等により加熱硬化し、電気絶縁層を形成する。次いで、得られた電気絶縁層に導体層を公知の方法で積層し、積層体を作製する。その後、該積層体中の導体層を回路加工等することにより、回路基板を得ることができる。
上述したように、本実施形態に係る樹脂組成物は、誘電特性、耐熱性、機械的特性等に優れることから、回路基板に好適に用いることができる。
回路基板の製造方法としては一般的に公知の方法を採用でき特に限定されないが、例えば、前述の方法により製造したフィルム、シートまたはプリプレグを積層プレス等により加熱硬化し、電気絶縁層を形成する。次いで、得られた電気絶縁層に導体層を公知の方法で積層し、積層体を作製する。その後、該積層体中の導体層を回路加工等することにより、回路基板を得ることができる。
導体層となる金属としては、銅、アルミニウム、ニッケル、金、銀、ステンレス等の金属を用いることができる。導体層の形成方法としては、例えば、該金属類を箔等にして電気絶縁層上に熱融着させる方法、該金属類を箔等にして電気絶縁層上に接着剤を用いて張り合わせる方法、あるいはスパッタ、蒸着、めっき等の方法で電気絶縁層上に該金属類からなる導体層を形成する方法等が挙げられる。回路基板の態様としては、片面板、両面板のいずれでもよい。
このような回路基板は、例えば、半導体素子等の電子部品を搭載することにより、電子機器として使用することができる。電子機器は公知の情報に基づいて作製することができる。
このような電子機器としては、例えば、サーバ、ルータ、スーパーコンピューター、メインフレーム、ワークステーション等のICTインフラ機器;GPSアンテナ、無線基地局用アンテナ、ミリ波アンテナ、RFIDアンテナ等のアンテナ類;携帯電話、スマートフォン、PHS、PDA、タブレット端末等の通信機器;パーソナルコンピューター、テレビ、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、POS端末、ウェアラブル端末、デジタルメディアプレーヤー等のデジタル機器;電子制御システム装置、車載通信機器、カーナビゲーション機器、ミリ波レーダー、車載カメラモジュール等の車載電子機器;半導体試験装置、高周波計測装置等;等が挙げられる。
このような電子機器としては、例えば、サーバ、ルータ、スーパーコンピューター、メインフレーム、ワークステーション等のICTインフラ機器;GPSアンテナ、無線基地局用アンテナ、ミリ波アンテナ、RFIDアンテナ等のアンテナ類;携帯電話、スマートフォン、PHS、PDA、タブレット端末等の通信機器;パーソナルコンピューター、テレビ、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、POS端末、ウェアラブル端末、デジタルメディアプレーヤー等のデジタル機器;電子制御システム装置、車載通信機器、カーナビゲーション機器、ミリ波レーダー、車載カメラモジュール等の車載電子機器;半導体試験装置、高周波計測装置等;等が挙げられる。
[用途]
本実施形態に係る樹脂組成物および架橋体(L)は、特に、誘電特性および誘電特性の経時安定性に優れ、耐溶剤性、耐熱性、透明性、機械的特性等にも優れる。このため、高周波回路基板、層間絶縁フィルム、積層体等の高周波用途に好適に用いることができる。
本実施形態に係る樹脂組成物および架橋体(L)は、特に、誘電特性および誘電特性の経時安定性に優れ、耐溶剤性、耐熱性、透明性、機械的特性等にも優れる。このため、高周波回路基板、層間絶縁フィルム、積層体等の高周波用途に好適に用いることができる。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
また、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
また、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
以下、本発明を合成例、実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれにより何等制限されるものではない。
実験には以下の原材料を用いた。
(環状オレフィン共重合体(P))
環状オレフィン共重合体(P−1):1−オクテン(以下、C8とも呼ぶ。)とテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン(以下、TDとも呼ぶ。)とからなる共重合体(C8/TD=34/66(モル比)、Tg:246℃)
環状オレフィン共重合体(P−2): 1−ヘキセン(以下、C6とも呼ぶ。)とテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセンとからなる共重合体(C6/TD=65/35(モル比)、Tg:188℃)
環状オレフィン共重合体(P−3):エチレンとビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテンとからなる共重合体(製品名:トパス6013S−04、ポリプラスチック社製、Tg:138℃)
環状オレフィン共重合体(P−1):1−オクテン(以下、C8とも呼ぶ。)とテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン(以下、TDとも呼ぶ。)とからなる共重合体(C8/TD=34/66(モル比)、Tg:246℃)
環状オレフィン共重合体(P−2): 1−ヘキセン(以下、C6とも呼ぶ。)とテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセンとからなる共重合体(C6/TD=65/35(モル比)、Tg:188℃)
環状オレフィン共重合体(P−3):エチレンとビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテンとからなる共重合体(製品名:トパス6013S−04、ポリプラスチック社製、Tg:138℃)
(エポキシ樹脂(Q))
エポキシ樹脂(Q−1):ビスフェノールA型エポキシ樹脂(商品名JER828、三菱化学社製)
エポキシ樹脂(Q−2):ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂(商品名JER157S70、三菱化学社製)
エポキシ樹脂(Q−1):ビスフェノールA型エポキシ樹脂(商品名JER828、三菱化学社製)
エポキシ樹脂(Q−2):ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂(商品名JER157S70、三菱化学社製)
(相溶化剤(R))
相溶化剤(R−1):メタクリル酸グリシジル(純正化学工業社製)
相溶化剤(R−2):以下の合成例3に従って合成した。
相溶化剤(R−3):以下の合成例4に従って合成した。
相溶化剤(R−1):メタクリル酸グリシジル(純正化学工業社製)
相溶化剤(R−2):以下の合成例3に従って合成した。
相溶化剤(R−3):以下の合成例4に従って合成した。
耐候安定剤1:チマソーブ944(BASF社製)
耐候安定剤2:イルガノックス1010(BASF社製)
充填材:破砕シリカ(龍森社製、AS−1)
架橋助剤:ジビニルベンゼン
架橋剤:ジクミルパーオキシド(日油社製、パークミルD)
硬化促進剤:1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール(製品名:C11ZCN、四国化成工業株社製)
耐候安定剤2:イルガノックス1010(BASF社製)
充填材:破砕シリカ(龍森社製、AS−1)
架橋助剤:ジビニルベンゼン
架橋剤:ジクミルパーオキシド(日油社製、パークミルD)
硬化促進剤:1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール(製品名:C11ZCN、四国化成工業株社製)
遷移金属化合物(1):CpTiCl2(N=CtBu2)(J.Am.Chem.Soc.2000,122,5499−5509.に記載の方法により合成した)
MAO(日本アルキルアルミ株式会社製)
トルエン(和光純薬工業株式会社製:和光特級)
テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン(三井化学株式会社製)
MAO(日本アルキルアルミ株式会社製)
トルエン(和光純薬工業株式会社製:和光特級)
テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン(三井化学株式会社製)
〔合成例1:環状オレフィン共重合体(P−1)の合成〕
十分に窒素置換したガラス製反応器にトルエン40mLを装入し、液相および気相を30L/hの流量の窒素で飽和させた。つづいて、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン(TD)20.0mL、α−オレフィンとして1−オクテン5.5mL、メチルアルミノキサン(MAO)をアルミニウム原子換算で10mmolを添加した。トルエンに溶解させた遷移金属化合物(1)0.010mmolを添加し、重合を開始した。25℃で15分間重合を継続した後、イソブチルアルコールを添加することで重合を停止した。反応物を0.5mLの濃塩酸を加えたアセトン/メタノール(それぞれ500ml)混合溶媒に投入してポリマーを全量析出し、撹拌後グラスフィルターでろ過した。ポリマーを130℃、10時間で減圧乾燥した後、TD/1−オクテン共重合体を得た。NMRにより決定したポリマー中のモノマー組成は、TD66mol%、1−オクテン34mol%、DSCで測定したガラス転移温度は246℃であった。
ここで、NMR分析法はMacromolecules 2016,49,59−70.に記載の方法に従った。
十分に窒素置換したガラス製反応器にトルエン40mLを装入し、液相および気相を30L/hの流量の窒素で飽和させた。つづいて、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン(TD)20.0mL、α−オレフィンとして1−オクテン5.5mL、メチルアルミノキサン(MAO)をアルミニウム原子換算で10mmolを添加した。トルエンに溶解させた遷移金属化合物(1)0.010mmolを添加し、重合を開始した。25℃で15分間重合を継続した後、イソブチルアルコールを添加することで重合を停止した。反応物を0.5mLの濃塩酸を加えたアセトン/メタノール(それぞれ500ml)混合溶媒に投入してポリマーを全量析出し、撹拌後グラスフィルターでろ過した。ポリマーを130℃、10時間で減圧乾燥した後、TD/1−オクテン共重合体を得た。NMRにより決定したポリマー中のモノマー組成は、TD66mol%、1−オクテン34mol%、DSCで測定したガラス転移温度は246℃であった。
ここで、NMR分析法はMacromolecules 2016,49,59−70.に記載の方法に従った。
〔合成例2:環状オレフィン共重合体(P−2)の合成〕
α−オレフィンを1−ヘキセン28.2mLとした以外は、合成例1と同様の方法でTD/1−ヘキセン共重合体を合成した。NMRにより決定したポリマー中のモノマー組成は、TD35mol%、1−ヘキセン65mol%、DSCで測定したガラス転移温度は188℃であった。
α−オレフィンを1−ヘキセン28.2mLとした以外は、合成例1と同様の方法でTD/1−ヘキセン共重合体を合成した。NMRにより決定したポリマー中のモノマー組成は、TD35mol%、1−ヘキセン65mol%、DSCで測定したガラス転移温度は188℃であった。
〔合成例3:無水マレイン酸変性ポリスチレン/ポリブタジエン/ポリスチレントリブロック共重合体(相溶化剤(R−2))の合成〕
撹拌翼を備えた容量1.0Lのガラス製オートクレーブに、ポリスチレン/ポリブタジエン/ポリスチレントリブロック共重合体の水素添加物(シェル化学社製、クレイトンG1652、数平均分子量:8.5×104、スチレン含量:30質量%)105g、および脱水トルエン340mlを入れ、165℃に加熱して溶解させた。つづいて、無水マレイン酸3.46gを脱水トルエン40mlに溶解させた溶液、およびジ−t−ブチルパーオキサイド0.31gを脱水トルエン40mlに溶解させた溶液を調製し、両溶液を4時間かけて逐次滴下した。滴下終了後、165℃で2時間後反応を行った。
得られた変性共重合体の無水マレイン酸グラフト量を酸素分析により測定したところ、3.5質量%であった。
撹拌翼を備えた容量1.0Lのガラス製オートクレーブに、ポリスチレン/ポリブタジエン/ポリスチレントリブロック共重合体の水素添加物(シェル化学社製、クレイトンG1652、数平均分子量:8.5×104、スチレン含量:30質量%)105g、および脱水トルエン340mlを入れ、165℃に加熱して溶解させた。つづいて、無水マレイン酸3.46gを脱水トルエン40mlに溶解させた溶液、およびジ−t−ブチルパーオキサイド0.31gを脱水トルエン40mlに溶解させた溶液を調製し、両溶液を4時間かけて逐次滴下した。滴下終了後、165℃で2時間後反応を行った。
得られた変性共重合体の無水マレイン酸グラフト量を酸素分析により測定したところ、3.5質量%であった。
〔合成例4:変性プロピレン/1−ブテン共重合体(相溶化剤(R−3))の合成〕
充分に窒素置換した2リットルのオートクレーブに、ヘキサンを900ml、1−ブテンを90g仕込み、さらにトリイソブチルアルミニウムを1ミリモル加えた。当該混合物を70℃に昇温した後、プロピレンを供給して全圧7kg/cm2Gにした。そして、メチルアルミノキサン0.30ミリモル、およびrac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチル−4−フェニルインデニル)}ジルコニウムジクロライドをZr原子に換算して0.001ミリモル加え、プロピレンを連続的に供給して全圧を7kg/cm2Gに保ちながら30分間重合させた。脱気後、大量のメタノールを添加してポリマーを回収し、110℃で12時間減圧乾燥させてプロピレン/1−ブテン共重合体(樹脂A)を得た。攪拌機、温度計、還流冷却装置、および窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、樹脂Aを85質量部とアイソパーEを424質量部仕込み、窒素置換しながら100℃に加熱昇温した。次いでこの中に、メチルメタクリレート89質量部、ブチルアクリレート67質量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート40質量部、メタクリル酸2質量部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(以下PBOと称す)6質量部の混合液を4時間かけてフィードし、このフィード終了より1時間経過後にPBOを0.4質量部添加し、更に2時間反応させた。この後、不揮発分30%となるまでメチルシクロヘキサンで希釈して(共)重合体を製造した。
充分に窒素置換した2リットルのオートクレーブに、ヘキサンを900ml、1−ブテンを90g仕込み、さらにトリイソブチルアルミニウムを1ミリモル加えた。当該混合物を70℃に昇温した後、プロピレンを供給して全圧7kg/cm2Gにした。そして、メチルアルミノキサン0.30ミリモル、およびrac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチル−4−フェニルインデニル)}ジルコニウムジクロライドをZr原子に換算して0.001ミリモル加え、プロピレンを連続的に供給して全圧を7kg/cm2Gに保ちながら30分間重合させた。脱気後、大量のメタノールを添加してポリマーを回収し、110℃で12時間減圧乾燥させてプロピレン/1−ブテン共重合体(樹脂A)を得た。攪拌機、温度計、還流冷却装置、および窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、樹脂Aを85質量部とアイソパーEを424質量部仕込み、窒素置換しながら100℃に加熱昇温した。次いでこの中に、メチルメタクリレート89質量部、ブチルアクリレート67質量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート40質量部、メタクリル酸2質量部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(以下PBOと称す)6質量部の混合液を4時間かけてフィードし、このフィード終了より1時間経過後にPBOを0.4質量部添加し、更に2時間反応させた。この後、不揮発分30%となるまでメチルシクロヘキサンで希釈して(共)重合体を製造した。
[実施例1]
(樹脂組成物ワニスの調製)
各原料を表1に記載の配合比(表中の数値は質量部を示す)でトルエンに溶解させ、樹脂組成物ワニスを得た。
(樹脂組成物ワニスの調製)
各原料を表1に記載の配合比(表中の数値は質量部を示す)でトルエンに溶解させ、樹脂組成物ワニスを得た。
(樹脂組成物フィルムの作製)
得られた樹脂組成物ワニスを、離型処理されたPETフィルム上に10mm/秒の速度で塗工した後、110℃に設定した窒素気流下送風乾燥機中で10分間乾燥した。次いで、200℃に昇温して2時間加熱して架橋体からなるフィルムを得た。
得られたフィルムをPETフィルムから剥がして、以下に示す方法により評価を行った。得られた結果を表1に示す。
得られた樹脂組成物ワニスを、離型処理されたPETフィルム上に10mm/秒の速度で塗工した後、110℃に設定した窒素気流下送風乾燥機中で10分間乾燥した。次いで、200℃に昇温して2時間加熱して架橋体からなるフィルムを得た。
得られたフィルムをPETフィルムから剥がして、以下に示す方法により評価を行った。得られた結果を表1に示す。
(1)耐熱性
耐熱性の指標として、250℃における貯蔵弾性率(E')を測定した。測定はRSA−III(TA−Instruments社製)を用いて窒素下、周波数1Hz、ひずみ0.1、25℃から300℃の範囲を3℃/minの昇温速度で走査して行った。測定には得られたフィルムから、長さ50mm、幅5mmに切り出した試験片を使用した。以下の基準で樹脂組成物の耐熱性を評価した。
○:250℃における貯蔵弾性率(E')が1×106Pa以上
×:250℃における貯蔵弾性率(E')が1×106Pa未満
ここで、貯蔵弾性率(E')が1×106Pa以上であれば、はんだ耐熱試験で外観異常が起こらないことを確認している。
耐熱性の指標として、250℃における貯蔵弾性率(E')を測定した。測定はRSA−III(TA−Instruments社製)を用いて窒素下、周波数1Hz、ひずみ0.1、25℃から300℃の範囲を3℃/minの昇温速度で走査して行った。測定には得られたフィルムから、長さ50mm、幅5mmに切り出した試験片を使用した。以下の基準で樹脂組成物の耐熱性を評価した。
○:250℃における貯蔵弾性率(E')が1×106Pa以上
×:250℃における貯蔵弾性率(E')が1×106Pa未満
ここで、貯蔵弾性率(E')が1×106Pa以上であれば、はんだ耐熱試験で外観異常が起こらないことを確認している。
(2)誘電特性
円筒空洞共振器法により、12GHzにおけるフィルムの誘電正接を測定した。具体的には、シンセサイズドスイーパー(YHP社製の8340B)、テストセット(8515A)を用い、12GHzにおけるフィルムの誘電正接を以下の基準で評価した。
○:誘電正接が0.020未満
×:誘電正接が0.020以上
円筒空洞共振器法により、12GHzにおけるフィルムの誘電正接を測定した。具体的には、シンセサイズドスイーパー(YHP社製の8340B)、テストセット(8515A)を用い、12GHzにおけるフィルムの誘電正接を以下の基準で評価した。
○:誘電正接が0.020未満
×:誘電正接が0.020以上
(3)破断強度
万能材料試験機(201−5型 インテスコ社製)を用いて試験片両端より引っ張り速度30mm/minにて引っ張り、破断強度を測定した。測定には各実施例、比較例で得られたプレスフィルムから、長さ50mm、幅5mmのダンベル型に打ち抜いた試験片を使用した。破断強度を以下の基準で評価した。
○:破断強度が50MPa以上
×:破断強度が50MPa未満
万能材料試験機(201−5型 インテスコ社製)を用いて試験片両端より引っ張り速度30mm/minにて引っ張り、破断強度を測定した。測定には各実施例、比較例で得られたプレスフィルムから、長さ50mm、幅5mmのダンベル型に打ち抜いた試験片を使用した。破断強度を以下の基準で評価した。
○:破断強度が50MPa以上
×:破断強度が50MPa未満
[実施例2〜5、比較例1〜3]
各成分の配合割合を表1に記載の配合割合に変えた以外は実施例1と同様にして、フィルムをそれぞれ作製し、評価を実施した。
得られた結果を表1に示す。
各成分の配合割合を表1に記載の配合割合に変えた以外は実施例1と同様にして、フィルムをそれぞれ作製し、評価を実施した。
得られた結果を表1に示す。
Claims (14)
- 環状オレフィン共重合体(P)と、エポキシ樹脂(Q)と、を含む樹脂組成物であって、
当該樹脂組成物中の前記環状オレフィン共重合体(P)の含有量に対する前記エポキシ樹脂(Q)の含有量の質量比((Q)/(P))が0.1以上5以下であり、
前記環状オレフィン共重合体(P)は、
下記一般式(I)で表される少なくとも1種のα−オレフィン由来の繰り返し単位(a)と、
下記一般式(II)で表される繰り返し単位、下記一般式(III)で表される繰り返し単位および下記一般式(IV)で表される繰り返し単位からなる群から選ばれる少なくとも1種の環状オレフィン由来の繰り返し単位(b)と、を含有する樹脂組成物。
- 請求項1に記載の樹脂組成物において、
前記環状オレフィン共重合体(P)中に含まれる繰り返し単位の合計を100モル%としたとき、
下記一般式(V)で表される繰り返し単位、下記一般式(VI)で表される繰り返し単位および下記一般式(VII)で表される繰り返し単位からなる群から選ばれる少なくとも1種の非共役ジエン系オレフィン由来の繰り返し単位(c)の含有量が0.05モル%以下である樹脂組成物。
- 請求項1または2に記載の樹脂組成物において、
前記環状オレフィン共重合体(P)中の前記α−オレフィン由来の繰り返し単位(a)が、前記一般式(I)においてR300が炭素原子数2以上10以下の直鎖状の炭化水素基である繰り返し単位を含む樹脂組成物。 - 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の樹脂組成物において、
前記環状オレフィン共重合体(P)中の前記環状オレフィン由来の繰り返し単位(b)が、ビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテンおよびテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセンから選ばれる少なくとも一種の化合物に由来する繰り返し単位である樹脂組成物。 - 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の樹脂組成物において、
前記環状オレフィン共重合体(P)中に含まれる繰り返し単位の合計を100モル%としたとき、
前記環状オレフィン由来の繰り返し単位(b)の含有量が10モル%以上90モル%以下である樹脂組成物。 - 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の樹脂組成物において、
耐熱安定剤、耐候安定剤、耐放射線剤、可塑剤、滑剤、離型剤、核剤、摩擦磨耗性向上剤、難燃剤、発泡剤、帯電防止剤、着色剤、防曇剤、アンチブロッキング剤、耐衝撃剤、表面ぬれ改善剤、充填材、塩酸吸収剤、金属不活性化剤および硬化促進剤からなる群から選択される一種または二種以上の添加剤をさらに含む樹脂組成物。 - 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の樹脂組成物と溶媒を含有するワニス。
- 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の樹脂組成物の架橋体。
- 請求項8に記載の架橋体を含むフィルムまたはシート。
- 請求項9に記載のフィルムまたはシートを基材に積層した積層体。
- 請求項8に記載の架橋体を含む電気絶縁層と、前記電気絶縁層上に設けられた導体層とを含む回路基板。
- 請求項11に記載の回路基板を備えた電子機器。
- 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の樹脂組成物とシート状繊維基材とを含むプリプレグ。
- 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の樹脂組成物が表層に厚み100μm以下で形成された多層成形体または多層積層フィルム。
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