JP2018090657A - 超撥水表面構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】一段階の塗布プロセスで形成することができる超撥水表面構造を提供する。【解決手段】第1のフッ素系樹脂粒子、第1のフッ素系樹脂粒子よりも平均粒子径が小さい第2のフッ素系樹脂粒子、およびフッ素系高分子化合物を含む凸部と、フッ素系低分子化合物を含む複数の凹部と、を有する超撥水表面構造であって、複数の凹部は凸部によって不規則的に区分されてなり、かつ、複数の凹部のそれぞれを区分する凸部の間隔の最大値が150μm以下である、超撥水表面構造。【選択図】図1

Description

本発明は、超撥水表面構造に関する。
散逸構造を利用して超撥水表面構造を簡単に形成しようとする試みがされている。散逸構造とは、熱力学的に平衡にある開放系構造であり、エネルギーが散逸していく流れの中に自己組織化のもと発生する、定常的な構造である。
例えば、特許文献1には、基材表面に第一のフッ素系樹脂粒子で形成される島状の一次凹凸と、第一のフッ素系樹脂粒子より平均粒子径が小さい第二のフッ素系樹脂粒子で形成される一次凹凸に重畳する二次凹凸とを有し、さらにフッ素系添加物を含有する表面構造であって、Si原子およびSi原子を含む化合物を含まない、接触角150°以上の超撥水性が得られる超撥水表面構造が記載されている。この超撥水表面構造は、下地樹脂を用いて、第一のフッ素系樹脂粒子を基材に固定化した後、第一のフッ素系樹脂粒子を固定化した基材を、第二のフッ素系樹脂粒子、フッ素系添加物および揮発性溶媒を含む溶液に浸漬し、乾燥することによって、製造することができる。
この超撥水表面構造の製造方法は図3(特許文献1の図3に該当する。)を用いて説明することができる。
図3Aでは、第一のフッ素系樹脂粒子110のエントロピー項を抑制することにより、第一のフッ素系樹脂粒子110と第二のフッ素系樹脂粒子120との相互作用を誘起させる。その結果、第一のフッ素系樹脂粒子110が、下地樹脂105に固定され、島状の(離隔した)一次凹凸101を形成する。
次に、図3Bに示すように第二のフッ素系樹脂粒子120と溶媒との界面に、溶媒の揮発に伴うメニスカスを誘発させることで、第二のフッ素系樹脂粒子120を第一のフッ素系樹脂粒子110の近傍に析出させる。
さらに、第二のフッ素系樹脂粒子120を含む溶液中にフッ素系添加物を使用すると図3Cに示すように第一のフッ素系樹脂粒子と第二のフッ素系樹脂粒子との結合エンタルピーを増大させ、それらの密着性が増大する。その結果、第一のフッ素系樹脂粒子で形成された一次凹凸に重畳して第二のフッ素系樹脂粒子が二次凹凸102を形成する。
特開2016−166308号公報
しかしながら、特許文献1に記載の超撥水表面構造を製造するには、表面のフラクタル次元の増大化に対して二段階の塗布プロセスを必要とするため、より簡便な、一段階の塗布プロセスで形成することができる超撥水表面構造が求められている。
そこで、本発明は、一段階の塗布プロセスで形成することができる超撥水表面構造を提供することを課題とする。
本発明者は、課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、第1のフッ素系樹脂粒子と、第1のフッ素系樹脂粒子よりも平均粒子径が小さい第2のフッ素系樹脂粒子と、フッ素系高分子化合物と、フッ素系低分子化合物と、フッ素系溶媒とを含む、1液型の超撥水材組成物に基材を浸漬し、乾燥することによって、基材の表面に、第1のフッ素系樹脂粒子、第2のフッ素系樹脂粒子、およびフッ素系高分子化合物を含む凸部と、フッ素系低分子化合物を含む複数の凹部と、を有する超撥水表面構造であって、複数の凹部は凸部によって不規則的に区分されてなり、かつ、複数の凹部のそれぞれを区分する凸部の間隔の最大値が150μm以下である、超撥水表面構造を形成することができることを知得し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は以下の[1]〜[10]である。
[1] 第1のフッ素系樹脂粒子、上記第1のフッ素系樹脂粒子よりも平均粒子径が小さい第2のフッ素系樹脂粒子、およびフッ素系高分子化合物を含む凸部と、
フッ素系低分子化合物を含む複数の凹部と、
を有する超撥水表面構造であって、
上記複数の凹部は上記凸部によって不規則的に区分されてなり、かつ、上記複数の凹部のそれぞれを区分する上記凸部の間隔の最大値が150μm以下である、超撥水表面構造。
[2] 上記複数の凹部のそれぞれを区分する上記凸部の間隔の最大値の平均値が100μm以下である、上記[1]に記載の超撥水表面構造。
[3] 上記複数の凹部のそれぞれを区分する上記凸部の間隔の最大値の平均値が70μm以下である、上記[1]または[2]に記載の超撥水表面構造。
[4] 上記凸部の上記凹部の表面からの高さの最大値が10μm以上である、上記[1]〜[3]のいずれか1つに記載の超撥水表面構造。
[5] 上記複数の凹部のそれぞれを区分する上記凸部の上記凹部の表面からの高さの最大値の平均値が6.5μm以上である、上記[1]〜[4]のいずれか1つに記載の超撥水表面構造。
[6] 上記第1のフッ素系樹脂粒子の平均粒子径が1μm〜10μmであり、上記第2のフッ素系樹脂粒子の平均粒子径が0.05μm〜0.8μmである、上記[1]〜[5]のいずれか1つに記載の超撥水表面構造。
[7] 上記フッ素系高分子化合物の重量平均分子量が10000〜1000000であり、上記フッ素系低分子化合物の分子量が300〜2000である、上記[1]〜[6]のいずれか1つに記載の超撥水表面構造。
[8] 上記フッ素系低分子化合物が末端に極性基を持つ、上記[1]〜[7]のいずれか1つに記載の超撥水表面構造。
[9] 上記フッ素系低分子化合物が一方の末端に親水性基を持ち、他方の末端に疎水性基を持つ、上記[1]〜[7]のいずれか1つに記載の超撥水表面構造。
[10] 上記凸部の水平投影面積が、上記凸部の水平投影面積および上記凹部の水平投影面積の合計に対して10%〜50%である、上記[1]〜[9]のいずれか1つに記載の超撥水表面構造。
[11] 水との接触角が130°以上である、上記[1]〜[10]のいずれか1つに記載の超撥水表面構造。
本発明によれば、一段階の塗布プロセスで形成することができる超撥水表面構造を提供することができる。
図1は、本発明の超撥水表面構造の断面を示す模式図である。図1Aは、凸部および凹部の断面を示す。図1Bは、凸部および凹部を上方から見た図である。 図2は、本発明の超撥水表面構造の表面を示す模式図および写真である。図2Aは、凸部および凹部の断面図である。図2Bは、本発明の超撥水表面構造を低倍率で観察した写真である。図2Cは、図2Bの四角囲み部分を拡大したものである。図2Cの横幅が100μmに相当する。 図3は、特許文献1の重畳構造ができる機構であろうと考えられる製造時のメカニズムを説明する模式図である。図3Aは第一のフッ素系樹脂粒子の固定を示す図であり、図3Bは、溶媒蒸発が誘起する溶媒の流れによる粒子の運搬を示す図であり、図3Cは、第一、第二のフッ素系樹脂粒子間の相互作用をフッ素系添加物で誘起する図である。 図4は、シェル30を有するコネクター(レセプタクル)の斜視図である。図4Aは、斜め上方かつ前方から見た斜視図、図4Bは、斜め下方かつ前方から見た斜視図である。 図5は、図4に示すコネクター(レセプタクル)をコンタクト20の位置で切断した状態を示す斜視図である。 図6は、基板対基板用コネクターにおける撥水構造部分を説明する斜視図である。 図7は、基板対基板用コネクターにおける撥水構造部分を説明する斜視図である。
本発明において、範囲を「〜」を用いて表現した場合は、その範囲は「〜」の両側を含むものとする。
また、本発明において、「実質的に含まない」とは、通常用いる検出方法によっては検出できないことをいう。
[超撥水表面構造]
本発明の超撥水表面構造は、第1のフッ素系樹脂粒子、上記第1のフッ素系樹脂粒子よりも平均粒子径が小さい第2のフッ素系樹脂粒子、およびフッ素系高分子化合物を含む凸部と、フッ素系低分子化合物を含む複数の凹部と、を有する超撥水表面構造であって、上記複数の凹部は上記凸部によって不規則的に区分されてなり、かつ、上記複数の凹部のそれぞれを区分する上記凸部の間隔の最大値が150μm以下である、超撥水表面構造である。
〈超撥水〉
本発明において、「超撥水」とは、水との接触角が130°以上、好ましくは135°以上、より好ましくは140°以上であることをいう。ここで、水との接触角は、接触角計(DM−500,協和界面科学社製)を用いて、接触角計に0.5μLの水を滴下して測定した静的接触角をいう。
〈凸部〉
本発明の超撥水表面構造において、凸部とは、第1のフッ素系樹脂粒子、上記第1のフッ素系樹脂粒子よりも平均粒子径が小さい第2のフッ素系樹脂粒子、およびフッ素系高分子化合物を含み、隆起している部分をいう。
図1は、本発明の超撥水表面構造を表す模式図である。図1Aは、本発明の超撥水表面構造のある断面を表す模式図である。図1Bは、本発明の超撥水表面構造の上面を表す模式図である。また、図2は、本発明の超撥水表面構造を表す模式図(図2A)およびレーザー顕微鏡(VK−9500,キーエンス社製)による写真(図2B、図2C)である。
凸部Xは、第1のフッ素系樹脂粒子1、第2のフッ素系樹脂粒子2、およびフッ素系高分子化合物3を含んでいる。
(間隔d、最大間隔dmax、平均間隔avg(dmax))
複数の凹部Yのそれぞれを区分する凸部Xの間隔の最大値dmax(「最大間隔dmax」という場合がある。)は、150μm以下であり、好ましくは100μm以下であり、より好ましくは85μm以下であり、さらに好ましくは65μm以下であり、いっそう好ましくは60μm以下であり、よりいっそう好ましくは50μm以下である。最大間隔dmaxがこの範囲であると、本発明の超撥水表面構造は、水との接触角が130°以上の良好な超撥水性を得ることができる。なお、本発明の超撥水表面構造について最大間隔dmaxがχ[μm]以下であるとは、無作為に抽出した、10個以上、好ましくは30個以上の凹部のそれぞれについてdmaxがχ[μm]以下であることをいう。ただし、ここでχは正の実数である。
ここで、複数の凹部Yのそれぞれを区分する凸部Xの間隔dの最大値dmaxは、複数の凹部Yのそれぞれを区分する凸部Xの間隔d(単に「間隔d」という場合がある。)の最大値であり、間隔dは、それぞれの凹部Yを区分している凸部Xの頂点間の間隔である(図1)。間隔dおよび最大間隔dmaxは、それぞれの凹部Yに対して定義される。本発明において、間隔dは、それぞれの凹部Yにおいて、その凹部Yを区分している凸部Xの頂点間の間隔をレーザー顕微鏡(VK−9500,キーエンス社製)で得られた表面の三次元データによって測定した間隔である。
また、複数の凹部Yのそれぞれを区分する凸部Xの間隔dの最大値dmaxの平均値avg(dmax)(「平均間隔avg(dmax)」という場合がある。)は、特に限定されないが、好ましくは70μm以下、より好ましくは60μm以下、さらに好ましくは35μm以下、いっそう好ましくは30μm以下、よりいっそう好ましくは25μm以下である。平均間隔avg(dmax)がこの範囲であると、本発明の超撥水表面構造は、より良好な超撥水性を得ることができる。
ここで、平均間隔avg(dmax)は、無作為に抽出した、30個の凹部のそれぞれについての最大間隔dmaxの算術平均値である。
(高さh、最大高さhmax、平均高さavg(hmax))
複数の凹部Yのそれぞれを区分する凸部Xの凹部Yの表面からの高さhの最大値hmax(「最大高さhmax」という場合がある。)は、特に限定されないが、好ましくは3μm以上であり、より好ましくは10μm以上である。最大高さhmaxがこの範囲であると、本発明の超撥水表面構造は、より良好な超撥水性を得ることができる。なお、本発明の超撥水表面構造について最大高さhmaxがυ[μm]以上であるとは、無作為に抽出した、10個以上、好ましくは30個以上の凹部のそれぞれについてhmaxがυ[μm]以上であることをいう。ただし、ここでυは正の実数である。
最大高さhmaxの上限は、特に限定されないが、凸部の強度を確保するため、好ましくは30μm以下であり、より好ましくは20μm以下であり、さらに好ましくは15μm以下である。
ここで、複数の凹部Yのそれぞれを区分する凸部Xの凹部Yの表面からの高さhの最大値hmaxは、複数の凹部Yのそれぞれを区分する凸部Xの凹部Yの表面からの高さh(単に「高さh」という場合がある。)の最大値であり、高さhは、それぞれの凹部Yを区分している凸部Xの頂点の凹部Yの表面からの高さである(図1)。高さhおよび最大高さhmaxは、それぞれの凹部Yに対して定義される。本発明において、高さhは、それぞれの凹部Yにおいて、その凹部Yの表面からその凹部Yを区分している凸部Xの頂点までの高さをレーザー顕微鏡(VK−9500,キーエンス社製)で得られた表面の三次元データによって測定した高さである。
また、複数の凹部Yのそれぞれを区分する凸部Xの凹部Yの表面からの高さhの最大値hmaxの平均値avg(hmax)(「平均高さavg(hmax)という場合がある。)は、特に限定されないが、好ましくは2μm以上、より好ましくは5μm以上である。平均高さavg(hmax)がこの範囲であると、本発明の超撥水表面構造は、より良好な超撥水性を得ることができる。
ここで、平均高さavg(hmax)は、無作為に選択した、30個の凹部のそれぞれについての最大高さhmaxの算術平均値である。
《第1のフッ素系樹脂粒子、第2のフッ素系樹脂粒子》
第1のフッ素系樹脂粒子または第2のフッ素系樹脂粒子に使用することができるフッ素系樹脂は、特に限定されない。
上記フッ素系樹脂としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(4フッ化エチレン樹脂,PTFE)、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体(ETFE)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルコキシエチレン共重合体(PFA)、パーフルオロ(ブテニルビニルエーテル)の環化重合体などが挙げられる。
また、フッ素系樹脂として、フッ素含有(メタ)アクリル系単量体を重合させて得られる樹脂であってもよい。フッ素含有(メタ)アクリル系単量体としては、例えば、1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシルメタクリレート、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチルメタクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルメタクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート、1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシルアクリレート、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチルアクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルアクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルアクリレート、パーフロロオクチルエチルメタクリレート、パーフロロオクチルエチルアクリレートなどが挙げられる。
(第1のフッ素系樹脂粒子)
第1のフッ素系樹脂粒子は、上記のフッ素系樹脂で形成された粒子であれば特に限定されない。フッ素系樹脂以外のモノマーを含む共重合樹脂でもよいが、フッ素系樹脂の含有量が50質量%以上である場合に本発明に用いるフッ素系樹脂粒子という。単一材料でもよく、二種以上の材料の混合物でもよい。第1のフッ素系樹脂粒子に用いることができる特に好ましいフッ素系樹脂は、4フッ化エチレン樹脂(PTFE,ポリテトラフルオロエチレン)である。
第1のフッ素系樹脂粒子の平均粒子径は、第2のフッ素系樹脂粒子の平均粒子径よりも大きければ特に限定されないが、好ましくは1μm〜10μmであり、より好ましくは1.5μm〜7μmであり、さらに好ましくは2μm〜5μmである。平均粒子径がこの範囲であると、水との接触角が高く、撥水性に優れるからである。
ここで、平均粒子径は、レーザー回折法により測定された平均粒子径である。第2のフッ素系樹脂粒子の平均粒子径も同様にして測定された平均粒子径である。第2のフッ素系樹脂粒子の平均粒子径も同様にして測定された平均粒子径である。
(第2のフッ素系樹脂粒子)
第2のフッ素系樹脂粒子は、上記第1のフッ素系樹脂粒子より平均粒子径が小さい。その他は第1のフッ素系樹脂粒子と同様であり、同一材料でも異なった材料でもよい。第2のフッ素系樹脂粒子に用いることができる特に好ましいフッ素系樹脂は、4フッ化エチレン樹脂(PTFE,ポリテトラフルオロエチレン)である。
第2のフッ素系樹脂粒子の平均粒子径は、第1のフッ素系樹脂粒子の平均粒子径よりも小さければ特に限定されないが、好ましくは0.05μm〜0.8μmであり、より好ましくは0.1μm〜0.6μmであり、さらに好ましくは0.2μm〜0.4μmである。平均粒子径がこの範囲内であると、水との接触角が高く、撥水性に優れるからである。
《フッ素系高分子化合物》
フッ素系高分子化合物は、下記フッ素系低分子化合物よりも分子量が大きいものであれば特に限定されない。
上記フッ素系高分子化合物の重量平均分子量は、特に限定されないが、好ましくは10000〜1000000であり、より好ましくは100000〜500000であり、さらに好ましくは150000〜300000である。
なお、重量平均分子量の測定方法は、特に限定されないが、好ましくはGPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)によって測定された重量平均分子量である。GPCによる重量平均分子量の測定に用いる標準ポリマーおよび溶媒(移動相)は、重量平均分子量を測定する対象のフッ素系高分子化合物によって適宜選択することができる。
上記フッ素系高分子化合物としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体(ETFE)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルコキシエチレン共重合体(PFA)、パーフルオロ(ブテニルビニルエーテル)の環化重合体などが挙げられる。
また、フッ素系高分子化合物は、フッ素含有(メタ)アクリル系単量体を重合させて得られる化合物であってもよい。このようなフッ素含有(メタ)アクリル系単量体としては、例えば、1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシルメタクリレート、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチルメタクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルメタクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート、1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシルアクリレート、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチルアクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルアクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルアクリレート、パーフロロオクチルエチルメタクリレート、パーフロロオクチルエチルアクリレートなどが挙げられる。
また、上記フッ素系高分子化合物は、分子構造の末端に極性基を持つものを用いることもできる。ここで、極性基としては、エポキシ基、メタクリロキシ基、アクリロキシ基、カルボキシ基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、シラノール基、アルコキシシリル基、パーフルオロアルキル基からなる群から選択される少なくとも一つの官能基が好ましい。また、分子構造の中間に、アミド結合、エーテル結合、エステル結合などを有していてもよい。
また、上記フッ素系高分子化合物の市販品としては、例えば、サイトップ(旭硝子社製;登録商標)、テフロンAF(三井・デュポンフロロケミカル社製;登録商標)、ルミフロン(旭硝子社製;登録商標)、オプスター(荒川化学工業社製;登録商標)などが挙げられる。
上記フッ素系高分子化合物は、1種類を単独で、または2種類以上を組み合わせて用いることができる。
〈凹部〉
本発明の超撥水表面構造において、凹部とは、フッ素系高分子化合物を含み、凸部によって不規則的に区分されてなる複数の部分をいう。
ここで、不規則的とは、規則的な繰り返し構造を持たないことをいう。
図1は、本発明の超撥水表面構造を表す模式図である。図1Aは、本発明の超撥水表面構造のある断面を表す模式図である。図1Bは、本発明の超撥水表面構造の上面を表す模式図である。また、図2は、本発明の超撥水表面構造を表す模式図(図2A)およびレーザー顕微鏡(VK−9500,キーエンス社製)による写真(図2B、図2C)である。
凹部Yは、フッ素系低分子化合物4を含んでいる。
《フッ素系低分子化合物》
フッ素系低分子化合物は、上記フッ素系高分子化合物よりも分子量が小さいものであれば特に限定されない。
上記フッ素系低分子化合物の分子量は、特に限定されないが、好ましくは300〜2000であり、より好ましくは300〜1000であり、さらに好ましくは300〜500である。
ここで、分子量は化学式量をいうものとする。ただし、ポリマーまたはオリゴマーであって、個々の分子により化学式量が異なるなどの理由から化学式量を一に特定できない化合物については、分子量として重量平均分子量を用いる。なお、重量平均分子量の測定方法は、特に限定されないが、好ましくはGPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)によって測定された重量平均分子量である。GPCによる重量平均分子量の測定に用いる標準ポリマーおよび溶媒(移動相)は、重量平均分子量を測定する対象のフッ素系低分子化合物によって適宜選択することができる。
上記フッ素系低分子化合物は、好ましくはポリフルオロアルキル基を有するフッ素系化合物であり、より好ましくはパーフルオロアルキル基を有するフッ素系化合物である。
上記フッ素系低分子化合物としては、常温(20℃±15℃,JIS Z 8703:1983)で乾燥せず油膜のように超撥水表面構造に残存して存在するフッ素系化合物が好ましい。
上記フッ素系低分子化合物としては、例えば、エイコサフルオロノナン、1H,1H‐へプタデカフルオロ‐1‐ノナノール、1H,1H,10H,10H−ヘキサデカフルオロ−1,10−デカンジオール、1H,1H−パーフルオロ−3,6,9−トリオキサデカン−1−オール、1H,1H,11H,11H−ドデカフルオロ−3,6,9−トリオキサウンデカン‐1,11−ジオール等が挙げられる。
また、上記フッ素系低分子化合物は、分子構造の末端に極性基を持つもの、および/または、主鎖にポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレンエポキシドおよびヘキサフルオロプロピレンエポキシドから選択される少なくとも1つの開環構造を有するものを用いることもできる。ここで、極性基としては、エポキシ基、メタクリロキシ基、アクリロキシ基、カルボキシ基およびヒドロキシ基からなる群から選択される少なくとも一つの官能基が好ましい。このようなフッ素系低分子化合物としては、例えば、1H,1H−へプタデカフルオロ−1−ノナノール、1H,1H,10H,10H−ヘキサデカフルオロ−1,10−デカンジオール、1H,1H−パーフルオロ−3,6,9−トリオキサデカン−1−オール、1H,1H,11H,11H−ドデカフルオロ−3,6,9−トリオキサウンデカン−1,11−ジオール等が挙げられる。
また、上記フッ素系低分子化合物の市販品としては、例えば、モレスコホスファロールA−20H(MORESCO社製)、デムナム(登録商標)S−65(ダイキン社製)等が挙げられる。
上記フッ素系低分子化合物は、1種類を単独で、または2種類以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の超撥水表面構造の凹部において、一端に親水性基を持ち、他端に疎水性基を持つフッ素系低分子化合物は、親水性基を基材側に、疎水性基を表面側に向けて配向するものと推定される。ただし、必ずしもこの推定のとおりではない可能性もある。
ここで、親水性基としては、カルボキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、スルホキシ基、シラノール基等が挙げられ、疎水性基としては、アルキル基、ポリフルオロアルキル基、パーフルオロアルキル基、フェニル基、ポリフルオロフェニル基、パーフルオロフェニル基等が挙げられる。
〈凸部の超撥水表面構造に占める割合〉
本発明の超撥水表面構造において、凸部が占める割合、すなわち、凸部の水平投影面積の、凸部の水平投影面積および凹部の水平投影面積の合計に対する割合は、特に限定されないが、好ましくは20%〜50%であり、より好ましくは30%〜50%であり、さらに好ましくは40%〜50%である。
この割合は、レーザー顕微鏡(VK−9500,キーエンス社製)で観察した視野内での、凸部の面積(凸部面積)が占める割合を計算することにより求めることができる。
本発明の超撥水表面構造は、凸部と凹部を組み合わせているため、特許文献1に記載された一次凹凸と二次凹凸を重畳した超撥水表面構造に比べて、より簡便に、より広い面積に適用することができる。
〈Si原子およびSi原子を含む化合物〉
本発明の超撥水表面構造は、好ましくはSi原子およびSi原子を含む化合物を含まない。
Si原子およびSi原子を含む化合物を含まないとは、EDX(エネルギー分散型X線分析法)で、表面構造の物質を分析し多場合のSiの含有量が50ppm以下であること、好ましくは20ppm以下であること、より好ましくは15ppm以下であることをいう。測定手段はEDXに限定されず、XPS(X線光電気分光法)、AES(オージェ電子分光法)、またはその他の元素分析法を用いてもよい。EDX以外の方法によって測定した場合の基準は、EDXの場合と同じである。
その理由としては、(1)シリケート粒子を得るにはシラン化合物の加水分解反応が必要であり工程が複雑になり市販の汎用性のある材料が使用できない、(2)超撥水表面構造をコネクター等の電気接続部材に適用する場合には、出発原料中にSi原子、またはSi原子を含む化合物が存在すると、Si化合物が他の部分へマイグレートし、容易に絶縁材料になるため、電気的接続部分に不具合が起こる恐れがありその危険性を極力減らすためである。
[超撥水材組成物]
本発明の超撥水表面構造を形成するために、第1のフッ素系樹脂粒子と、第1のフッ素系樹脂粒子よりも平均粒子径が小さい第2のフッ素系樹脂粒子と、フッ素系高分子化合物と、フッ素系低分子化合物と、フッ素系溶媒とを含む、1液型の超撥水材組成物を用いることができる。
〈第1のフッ素系樹脂粒子、第2のフッ素系樹脂粒子、フッ素系高分子化合物、フッ素系低分子化合物〉
第1のフッ素系樹脂粒子、第2のフッ素系樹脂粒子、フッ素系高分子化合物、およびフッ素系低分子化合物は、既に説明したとおりである。
本発明の超撥水材組成物中の第1のフッ素系樹脂粒子、第2のフッ素系樹脂粒子、フッ素系高分子化合物、およびフッ素系低分子化合物の合計含有量は特に限定されないが、好ましくは50質量%以下であり、より好ましくは10質量%以下であり、さらに好ましくは5質量%以下であり、いっそう好ましくは2.5質量%以下である。
〈フッ素系溶媒〉
フッ素系溶媒は、大気圧下で蒸発する溶媒であれば特に限定されず、1種類を単独で、または2種類以上を組み合わせて使用することができる。
フッ素系溶媒の具体例としては、例えば、CT−SOLV180、CT−SOLV100E、CT−SOLV100K(以上、旭硝子社製)、バートレルXF、バートレルXF−UP、バートレルXE、バートレルXP、バートレルX−E10、バートレルX−P10(以上、三井・デュポンフロロケミカル社製)などが挙げられる。
本発明の超撥水材組成物中のフッ素系溶媒の含有量は特に限定されないが、好ましくは50質量%以上であり、より好ましくは90質量%以上であり、さらに好ましくは95質量%以上であり、いっそう好ましくは97.5質量%以上である。
〈その他含有してもよい成分〉
本発明の超撥水材組成物は、第1のフッ素系樹脂粒子、第2のフッ素系樹脂粒子、フッ素系高分子化合物、フッ素系低分子化合物、およびフッ素系溶媒の他に、本発明の作用効果を損なわない範囲で、他の成分を含んでもよい。
[超撥水表面構造の製造方法]
本発明の超撥水表面構造は、本発明の超撥水材組成物に基材を浸漬し、乾燥することにより、製造することができる。
〈超撥水材組成物〉
本発明の超撥水材組成物は、既に説明したとおりである。
〈基材〉
本発明の超撥水表面構造を製造する際に用いる基材は、特に限定されないが、例えば、金属基板、ガラス基板、樹脂基板、金属とガラスとの複合基板、ガラスと樹脂との複合基板、樹脂と金属との複合基板、金属とガラスと樹脂との複合基板などが挙げられる。
《金属基板》
金属基板または金属とガラスおよび/または樹脂との複合基板に用いる金属は、特に限定されないが、例えば、鉄、コバルト、ニッケル、金、銀、銅、アルミニウム、およびこれらのうち2つ以上の合金などが挙げられる。
《ガラス基板》
ガラス基板またはガラスと金属および/または樹脂との複合基板に用いるガラスは、特に限定されない
《樹脂基板》
樹脂基板または樹脂とガラスおよび/または金属との複合基板に用いる樹脂は、特に限定されないが、例えば、アイオノマー樹脂(通称:IO)、EEA(エチレンエチルアクリレート共重合体)樹脂(通称:EEA)、AAS(アクリロニトリルアクリルゴムスチレン共重合体樹脂)樹脂(通称:AAS,ASA,耐候性ABS)、AS(アクリロニトリルスチレン共重合体)樹脂(通称:AS,SAN)、ACS樹脂(通称:ACS)、エチレン酢酸ビニルコポリマー(通称:EVA)、エチレンビニルアルコール共重合樹脂(通称:EVOH)、ABS樹脂(通称:ABS)、塩化ビニル樹脂(通称:PVC)、塩素化ポリエチレン樹脂(通称:CPE)、酢酸繊維系樹脂(通称:CA,アセチ)、フッ素系樹脂(通称:PTFE,PFA他)、ポリアセタール樹脂(通称:POM)、ポリアミド樹脂6 66(通称:NYLON,PA,ナイロン)、ポリアミド樹脂11 12(通称:NYLON,PA,ナイロン)、ポリアリレート樹脂(通称:PAR)、熱可塑性ポリウレタンエラストマー(通称:TPU)、熱可塑性エラストマー(通称:TPE)、液晶ポリマー(通称:LCP)、ポリエーテルエーテルケトン樹脂(通称:PEEK)、ポリサルホン樹脂(通称:PSU)、ポリエーテルサルホン樹脂(通称:PES)、高密度ポリエチレン(通称:HDPE)、低密度ポリエチレン(通称:LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(通称:LLDPE)、強化ポリエチレンテレフタレート(通称:GF−PET)、ポリカーボネート樹脂(通称:PC)、ポリスチレン(通称:PS)、ポリフェニレンエーテル樹脂(通称:変性PPE,変性PPO)、ポリフェニレンサルファイド樹脂(通称:PPS)、ポリブタジエン樹脂(通称:PBD)、ポリブチレンテレフタレート(通称:PBT)、ポリプロピレン樹脂(通称:PP)、メタクリル樹脂(アクリル樹脂)(通称:PMMA,AC)、およびメチルペンテンポリマー(通称:TPX)などが挙げられる。
〈浸漬〉
基材を本発明の超撥水材組成物に浸漬する。
浸漬の方法は、特に限定されないが、例えば、基材の一部を保持し、超撥水材組成物を入れた浸漬槽に入れる方法が挙げられる。
基材を超撥水材組成物に浸漬する時間は、特に限定されないが、基材の表面に超撥水材組成物が付着すればよく、好ましくは1秒間以上であり、より好ましくは1秒間〜1時間であり、さらに好ましくは1秒間〜5分間である。生産性の観点から、浸漬時間は短い方が好ましい。
基材を超撥水材組成物に浸漬する際の超撥水材組成物の温度は、特に限定されないが、好ましくは5℃〜35℃であり、より好ましくは10℃〜30℃であり、さらに好ましくは15℃〜25℃である。乾燥の際に行われる自己組織化に与える影響を少なくするため、乾燥の際の温度との差が少ない方が好ましい。
〈乾燥〉
超撥水材組成物に浸漬した基材を、乾燥する。
乾燥の方法は特に限定されないが、例えば、超撥水材組成物を入れた浸漬槽から基材を取り出し、乾燥する方法が挙げられる。
基材を乾燥する時間は、特に限定されないが、基材の表面からフッ素系溶媒が除去されればよく、好ましくは5分間以上であり、より好ましくは30分間以上であり、さらに好ましくは1時間以上である。生産性の観点から、乾燥時間は短い方が好ましい。
基材を乾燥する際の雰囲気は、特に限定されないが、製造コストの観点から、好ましくは空気中である。
基材を乾燥する際の温度は、特に限定されないが、好ましくは5℃〜35℃であり、より好ましくは10℃〜30℃であり、さらに好ましくは15℃〜25℃である。乾燥の際に行われる自己組織化に与える影響を少なくするため、浸漬の際の超撥水材組成物の温度との差が少ない方が好ましい。
乾燥工程においては、自己組織化により、基板上に凸部Xおよび凹部Yが形成される(図1、図2を参照)。
このような自己組織化プロセスは次のように説明することができる。
(1)相溶しないフッ素系高分子化合物3とフッ素系低分子化合物4をフッ素系溶媒に溶解した溶液を使用すると、フッ素系溶媒の蒸発に伴い、フッ素系高分子化合物3とフッ素系低分子化合物4の濃度が上昇する。ここで、拡散速度は、「フッ素系高分子化合物3」<「フッ素系低分子化合物4」の関係にあるため、フッ素系低分子化合物4が拡散された領域では、「フッ素系高分子化合物3」<「フッ素系低分子化合物4」の濃度分布が成立し、この濃度分布を保持しながら溶媒乾固により位置選択的にフッ素系高分子化合物3およびフッ素系低分子化合物4が位置選択的に塗布された表面構造領域を形成する。この濃度分布が成立していない領域では、フッ素系高分子化合物3およびフッ素系低分子化合物4の濃度が上昇するため、溶媒蒸発を自己増殖のトリガーとしたフッ素系高分子化合物とフッ素系低分子化合物の定常構造が形成される。
(2)超撥水材組成物中には、第1のフッ素系樹脂粒子およびそれよりも平均粒子径が小さい第2のフッ素系樹脂粒子二種類のフッ素系樹脂粒子が含まれる。平均粒子径の小さな第2のフッ素系樹脂粒子は、それよりも平均粒子径が大きな第1のフッ素系樹脂粒子に比べて拡散係数(ゆらぎ)が大きいため、第2のフッ素系樹脂粒子が第1のフッ素系樹脂粒子に比べて広範囲に分布する。
これにより、第1のフッ素系樹脂粒子1、第2のフッ素系樹脂粒子2、およびフッ素系高分子化合物3を含む凸部Xと、フッ素系低分子化合物4を含む凹部Yとが、基材表面に自発的に形成される。なお、凹部Yは、フッ素系低分子化合物4に加えて、第2のフッ素系樹脂粒子2を含み得るが、第1のフッ素系樹脂粒子1およびフッ素系高分子化合物3は、実質的に含まない。
〈硬化〉
本発明の超撥水表面構造の製造方法においては、基材を超撥水材組成物に浸漬し、乾燥した後、硬化することが好ましい。
硬化することにより、本発明の超撥水表面構造の強度が増し、耐摩耗性および耐擦傷性を高めることができる。
硬化の方法は、特に限定されないが、例えば、乾燥した基材をオーブンに入れ、加熱する方法が挙げられる。
加熱する時間は、特に限定されないが、好ましくは1分間〜2時間であり、より好ましくは30分間から2時間であり、さらに好ましくは30分間から1.5時間である。生産性の観点から、加熱時間は短い方が好ましい。
加熱する際の温度は、特に限定されないが、好ましくは100℃〜200℃であり、より好ましくは120℃〜200℃であり、さらに好ましくは150℃〜190℃である。
加熱による硬化後、自然放冷などにより冷却することが好ましい。
[コネクター]
コネクターは、電子回路や光通信において配線を接続するために用いられる部品で、容易に繰り返し脱着できる構造を持つ。プラグとジャック、またはプラグとレセプタクルの対で構成され、それぞれ電極部と絶縁部とを備え、ハウジングおよび/またはシェルが電極部と絶縁部とを保持または保護する構成を有する。電極部はニッケル、銅、銀、錫、金、パラジウム、アルミニウム、クロム、チタンおよび、亜鉛のいずれか、またはこれらの2つ以上を含む合金等が使用できる。
絶縁部は樹脂で製造され、樹脂の種類は限定されないが、ポリアセタール(POM),ポリブチレンテレフタレート(PBT),ポリフェニレンサルファイド(PPS),液晶ポリマー(LCP)が例示される。
本発明の超撥水表面構造はコネクターのインシュレータ(絶縁部)の表面、シェルの表面および/または内面、ハウジングの表面および/または内面の樹脂表面または金属表面に形成されることが好ましい。これらの部位は電気・電子機器で露出し、またはカバー等で保護されているが電気・電子機器の筐体の一部となる部分を超撥水表面構造にすることができるので電気・電子機器を長期間安全に使用することができる。
コネクターの表面に超撥水表面構造を形成する部分は上記の例に限定されないが、以下に図4〜図7を用いて好適例を説明する。
(1)図4は特開2014−130691号公報に詳細が記載されるシェル30を有するコネクター(レセプタクル)の斜視図である。図4Aは、斜め上方かつ前方から見た斜視図、図4Bは、斜め下方かつ前方から見た斜視図である。シェル30は、相手側コネクターとの脱着用部材でレセプタクルのハウジング内に埋め込まれる。シェル30の構造は、電極端子部21の周囲を覆うと共にハウジング10から露出して相手側コネクターと嵌合する嵌合部31とハウジング10から露出して基板に取り付けられる基板取付部32と、図示しないハウジング保持部とを有する。シェル30の嵌合部31は、アルミニウム、SUS等の金属で構成される。図4に示したシェル30を有するレセプタクルは、例えば、携帯電話の外部接続用コネクターに適用できる。本発明の超撥水表面構造をシェル30の嵌合部31の表面構造として形成すれば、携帯電話を水中に没してもコネクター内部に水が進入しないという効果を奏する。電気電子機器のコネクターに水分がかかったり、水中に入れてしまったりしたときにすぐに取り出して振る等の作業だけで表面の水分を除去することができる。このため長期間使用しても接続不良やショートするなどの不具合が起こらない。
(2)図5は図4に示す特開2014−130691号公報に記載されるコネクターをコンタクト20の位置で切断した状態を示す斜視図である。コンタクト20は複数の電極端子部21が絶縁樹脂部分25で保持される部材である。シェル30はコンタクト20を保護し、レセプタクルのハウジング内に埋め込まれ相手側コネクターとの脱着を円滑にできる内部空間を形成する。レセプタクル内部は金属部分の嵌合部31と絶縁樹脂部分25およびその他の樹脂部分26とを有する。嵌合部31、絶縁樹脂部分25、および/またはその他の樹脂部分26の表面を本発明の超撥水表面構造とすれば、電気電子機器のコネクターに水分がかかったり、水中に入れてしまったりしたときにすぐに取り出して振る等の作業だけで表面の水分を除去することができる。このため長期間使用しても接続不良やショートするなどの不具合が起こらない。
(3)図6は、基板対基板用コネクターにおける撥水構造部分を説明する斜視図である。コネクターの詳細は特開2013−89474号公報に記載されている。電極端子部620以外のいかなる部分、複数の部分、および/または全体に本発明の超撥水表面構造を形成すると、上述のように電気電子機器のコネクターに水分がかかったり、水中に入れてしまったりしたときにすぐに取り出して振る等の作業だけで表面の水分を除去することができる。このため長期間使用しても接続不良やショートするなどの不具合が起こらない。
(4)図7は、基板対基板用コネクターにおける撥水構造部分を説明する斜視図である。コネクターの詳細は特開2014−175304号公報に記載されている。電極端子部710以外のいかなる部分、複数の部分、および/または、全体、特にはハウジング720に本発明の超撥水表面構造を形成すると、上述のように電気電子機器のコネクターに水分がかかったり、水中に入れてしまったりしたときにすぐに取り出して振る等の作業だけで表面の水分を除去することができる。このため長期間使用しても接続不良やショートするなどの不具合が起こらない。
[実施例1〜5、比較例1〜7]
1.撥水材組成物の調製
表1に示す各成分を混合して、撥水材組成物1〜9を調製した。
なお、表1に示す各成分は以下のとおりである。
(1)第1のフッ素系樹脂粒子
フッ素系樹脂粒子(大)1: PTFE製、平均粒子径3μm(喜多村社製)
(2)第2のフッ素系樹脂粒子
フッ素系樹脂粒子(小)1: PTFE製、平均粒子径0.2〜0.3μm(喜多村社製)
(3)フッ素系高分子化合物
フッ素系高分子化合物1: サイトップCTL−809M(旭硝子社製,重量平均分子量15万〜20万)
(4)フッ素系低分子化合物
フッ素系低分子化合物1: 1H,1H−パーフルオロ−3,6,9−トリオキサデカン−1−オール
(5)フッ素系溶媒
フッ素系溶媒1: CT−SOLV180(旭硝子社製)
フッ素系溶媒2: バートレルXF(三井・デュポンフロロケミカル社製)
2.撥水表面構造の作製
表2に示す基材を、調製した撥水材組成物1〜9のいずれかを満たした浸漬槽に1秒間浸漬し、4mm/秒の速さで引き上げて取り出した後、室温(25℃)にて1時間放置して乾燥させた後、オーブンにて180℃1時間加熱して硬化させた。基材と撥水材組成物の組合せは表2に示すとおりである。
3.撥水性の評価
基材表面に形成した撥水表面構造の撥水性を、接触角計DM−500(協和界面科学(株))を用いて測定した。測定は、接触角計に0.5μLの水を滴下して行った。
水との静的接触角が130°以上である場合に、撥水性を「超撥水」と評価し、90°以上130°未満の場合に「撥水」と評価した。
水との静的接触角(WCA)の測定結果および撥水性の評価結果を表2に示す。
ただし、比較例7については、塗膜不能であったため、水との静的接触角(WCA)の測定および撥水性の評価を行わなかった。比較例7の塗膜不能は、フッ素系高分子化合物1(サイトップCTL−809M)がフッ素系溶媒2(バートレルXF)に溶解せず、撥水材組成物を基材に塗布することができなかったことによるものである。なお、表2の撥水性の評価の欄には「塗膜不能」と記載した。
4.凸部の間隔の最大値およびその平均値の測定
凸部の間隔の最大値dmaxおよびその平均値avg(dmax)を、レーザー顕微鏡(VK−9500,キーエンス社製)で得られた表面の三次元データによって測定した。
測定結果を表2に示す。
ただし、比較例1〜3は1μm以上の凹凸がなかったため、凸部の間隔の最大値およびその平均値の測定を行わず、表2には「凹凸なし」と記載した。また、比較例7については、塗膜不能であったため、凸部の間隔の最大値およびその平均値の測定を行わなかった。比較例7の塗膜不能は、フッ素系高分子化合物1(サイトップCTL−809M)がフッ素系溶媒2(バートレルXF)に溶解せず、撥水材組成物を基材に塗布することができなかったことによるものである。
5.凸部の高さの最大値およびその平均値の測定
凸部の高さの最大値hmaxおよびその平均値avg(hmax)を、レーザー顕微鏡(VK−9500,キーエンス社製)で得られた表面の三次元データによって測定した。
測定結果を表2に示す。
ただし、比較例1〜3は1μm以上の凹凸がなかったため、凸部の高さの最大値およびその平均値の測定を行わず、表2には「凹凸なし」と記載した。また、比較例7については、塗膜不能であったため、凸部の高さの最大値およびその平均値の測定を行わなかった。比較例7の塗膜不能は、フッ素系高分子化合物1(サイトップCTL−809M)がフッ素系溶媒2(バートレルXF)に溶解せず、撥水材組成物を基材に塗布することができなかったことによるものである。
6.凸部面積Sおよび凸部面積比の測定
レーザー顕微鏡(VK−9500,キーエンス社製)で観察した視野(T=7.5×10μm)内での、凸部面積(Sμm)および全面積に対する凸部が占める割合(凸部面積比という:S/T(%))を求めた。
表2に凸部面積S(μm)および凸部面積比(%)を示す。
ただし、比較例1〜3は1μm以上の凹凸がなかったため、視野全領域の面積Tを凸部面積Sとした。また、比較例7については、塗膜不能であったため、凸部面積Sおよび凸部面積比の測定を行わなかった。
表2中、基材は以下に示すものである。
・ガラス: ガラス基板(S1126,松前ガラス工業社製)
・樹脂: LCP(液晶ポリマー)樹脂、(ラペロス(登録商標),ポリプラスチックス社製)
・金属: SUS304
[結果の説明]
実施例1〜5では、良好な撥水性を持つ超撥水表面構造が得られた。
これに対して、比較例1〜7では、超撥水性を持つ表面構造を形成することができなかった。
比較例1〜6では、撥水材組成物4、5が第1のフッ素系樹脂粒子、第2のフッ素系樹脂粒子、フッ素系高分子化合物、およびフッ素系低分子化合物のいずれかを欠いていたため、超撥水性を発揮するだけの凹凸構造を基材表面に形成できなかった。
また、比較例7では、撥水材組成物9にフッ素系高分子化合物に対する溶媒が含まれていなかったため、基材に塗布可能な撥水材組成物を調製することができなかった。
1 第1のフッ素系樹脂粒子
2 第2のフッ素系樹脂粒子
3 フッ素系高分子化合物
4 フッ素系低分子化合物
5 基材
10,720 ハウジング
710,21,620 電極端子部
20 コンタクト
25 絶縁樹脂部分
26 樹脂部分
30 シェル
31 嵌合部
32 基板取付部
100 超撥水表面構造
101 一次凹凸
102 二次凹凸
103 基材
105 下地樹脂
110 第一のフッ素系樹脂粒子
120 第二のフッ素系樹脂粒子
600,700 コネクター
X 凸部
Y 凹部

Claims (11)

  1. 第1のフッ素系樹脂粒子、前記第1のフッ素系樹脂粒子よりも平均粒子径が小さい第2のフッ素系樹脂粒子、およびフッ素系高分子化合物を含む凸部と、
    フッ素系低分子化合物を含む複数の凹部と、
    を有する超撥水表面構造であって、
    前記複数の凹部は前記凸部によって不規則的に区分されてなり、かつ、前記複数の凹部のそれぞれを区分する前記凸部の間隔の最大値が150μm以下である、超撥水表面構造。
  2. 前記複数の凹部のそれぞれを区分する前記凸部の間隔の最大値が100μm以下である、請求項1に記載の超撥水表面構造。
  3. 前記複数の凹部のそれぞれを区分する前記凸部の間隔の最大値の平均値が70μm以下である、請求項1または2に記載の超撥水表面構造。
  4. 前記複数の凹部のそれぞれを区分する前記凸部の前記凹部の表面からの高さの最大値が10μm以上である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の超撥水表面構造。
  5. 前記複数の凹部のそれぞれを区分する前記凸部の前記凹部の表面からの高さの最大値の平均値が5μm以上である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の超撥水表面構造。
  6. 前記第1のフッ素系樹脂粒子の平均粒子径が1μm〜10μmであり、前記第2のフッ素系樹脂粒子の平均粒子径が0.05μm〜0.8μmである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の超撥水表面構造。
  7. 前記フッ素系高分子化合物の重量平均分子量が10000〜1000000であり、前記フッ素系低分子化合物の分子量が300〜2000である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の超撥水表面構造。
  8. 前記フッ素系低分子化合物が末端に極性基を持つ、請求項1〜7のいずれか1項に記載の超撥水表面構造。
  9. 前記フッ素系低分子化合物が一方の末端に親水性基を持ち、他方の末端に疎水性基を持つ、請求項1〜7のいずれか1項に記載の超撥水表面構造。
  10. 前記凸部の水平投影面積が、前記凸部の水平投影面積および前記凹部の水平投影面積の合計に対して10%〜50%である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の超撥水表面構造。
  11. 水との接触角が130°以上である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の超撥水表面構造。
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