JP2018089908A - バルブ開閉機構、インク供給システムおよびインクジェットプリンタ - Google Patents

バルブ開閉機構、インク供給システムおよびインクジェットプリンタ Download PDF

Info

Publication number
JP2018089908A
JP2018089908A JP2016236888A JP2016236888A JP2018089908A JP 2018089908 A JP2018089908 A JP 2018089908A JP 2016236888 A JP2016236888 A JP 2016236888A JP 2016236888 A JP2016236888 A JP 2016236888A JP 2018089908 A JP2018089908 A JP 2018089908A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cam
ink
flow path
discharge
opening
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2016236888A
Other languages
English (en)
Inventor
尚樹 上田
Naoki Ueda
尚樹 上田
和也 森園
Kazuya Morizono
和也 森園
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Roland DG Corp
Original Assignee
Roland DG Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Roland DG Corp filed Critical Roland DG Corp
Priority to JP2016236888A priority Critical patent/JP2018089908A/ja
Priority to US15/831,456 priority patent/US10118402B2/en
Publication of JP2018089908A publication Critical patent/JP2018089908A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/17Ink jet characterised by ink handling
    • B41J2/175Ink supply systems ; Circuit parts therefor
    • B41J2/17596Ink pumps, ink valves
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/17Ink jet characterised by ink handling
    • B41J2/175Ink supply systems ; Circuit parts therefor
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/17Ink jet characterised by ink handling
    • B41J2/18Ink recirculation systems
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/17Ink jet characterised by ink handling
    • B41J2/18Ink recirculation systems
    • B41J2/185Ink-collectors; Ink-catchers
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J29/00Details of, or accessories for, typewriters or selective printing mechanisms not otherwise provided for
    • B41J29/38Drives, motors, controls or automatic cut-off devices for the entire printing mechanism
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/17Ink jet characterised by ink handling
    • B41J2/18Ink recirculation systems
    • B41J2/185Ink-collectors; Ink-catchers
    • B41J2002/1856Ink-collectors; Ink-catchers waste ink containers
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2202/00Embodiments of or processes related to ink-jet or thermal heads
    • B41J2202/01Embodiments of or processes related to ink-jet heads
    • B41J2202/12Embodiments of or processes related to ink-jet heads with ink circulating through the whole print head

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)

Abstract

【課題】複数のバルブを開閉させる制御が複雑になることを抑制するバルブ開閉機構を提供する。【解決手段】バルブ開閉機構26は、回転軸72と、回転軸72に設けられ、回転軸72と共に回転する第1カム81および第2カム82と、第1バルブ91と、第2バルブ92と、回転軸72を回転させる回転機構73を備えている。第1バルブ91および第2バルブ92のそれぞれは、インクが流れる流路96と、第1カム81または第2カム82と接触可能な位置に配置され、接触の有無によって流路96を開放または閉鎖させる開閉体97を有する。回転機構73によって回転軸72が回転されることで、第1カム81および第2カム82の回転位置が第1〜第4の位置P1〜P4の何れかの位置になる。【選択図】図4

Description

本発明は、バルブ開閉機構、バルブ開閉機構を備えたインク供給システム、および、インク供給システムを備えたインクジェットプリンタに関する。
従来から、インクを吐出するインクヘッドの一例であるインクジェットヘッドと、インクジェットヘッドに供給するインクが貯留されたインクタンクの一例であるメインタンクを備えたインクジェットプリンタが知られている(特許文献1参照)。この種のインクジェットプリンタでは、インクジェットヘッドから記録媒体に向かってインクが吐出されることで、記録媒体に印刷を行う。
特許文献1に開示されたインクジェットプリンタでは、メインタンクは、インク補給路を介してサブタンクに接続され、サブタンクとインクジェットヘッドには、サブタンクからインクジェットヘッドにインクを供給する第1のインク循環路、および、インクジェットヘッドからサブタンクにインクを戻す第2のインク循環路が接続されている。そして、第1のインク循環路には、バイパス路が接続され、バイパス路にはバルブが設けられている。バルブには、第1の廃液路の一端が接続され、第1の廃液路の他端には廃液タンクが接続されている。例えば、バイパス路と第1の廃液路が連通するようにバルブを開放させることで、インクを廃液タンクに流すことができる。
特開2008−12819号公報
ところで、メインタンクと、インクジェットヘッドと、メインタンクとインクジェットヘッドとを繋ぐ流路と、バルブとを備える機構をインク供給機構としたとき、インク供給機構の数は、メインタンクの数である。そのため、メインタンクが複数設けられたインクジェットプリンタでは、バルブが複数設けられている。例えば、複数のインク供給機構において、所定のインク供給機構のみに対して廃液タンクにインクは排出したいことがあり得る。そのとき、インク供給機構ごとにバルブを制御して、バルブを開閉させるため、バルブの制御が複雑になることがあった。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数のバルブを開閉させる制御が複雑になることを抑制するバルブ開閉機構、インク供給システム、および、インクジェットプリンタを提供することである。
本発明に係るバルブ開閉機構は、回転軸と、第1カムと、第1バルブと、第2カムと、第2バルブと、回転機構とを備えている。前記第1カムは、前記回転軸に設けられ、前記回転軸と共に回転する。前記第1バルブは、インクが流れる第1流路と、前記第1カムと接触可能な位置に配置され、前記第1カムとの接触の有無によって前記第1流路を開放または閉鎖させる第1開閉体と、を有する。前記第2カムは、前記回転軸に設けられ、前記回転軸と共に回転する。前記第2バルブは、インクが流れる第2流路と、前記第2カムと接触可能な位置に配置され、前記第2カムとの接触の有無によって前記第2流路を開放または閉鎖させる第2開閉体と、を有する。前記回転機構は、前記回転軸を回転させる。前記第1開閉体が前記第1流路を開放し、かつ、前記第2開閉体が前記第2流路を開放するときの前記第1カムおよび前記第2カムのそれぞれの回転位置を第1の位置とする。前記第1開閉体が前記第1流路を閉鎖し、かつ、前記第2開閉体が前記第2流路を閉鎖するときの前記第1カムおよび前記第2カムのそれぞれの回転位置を第2の位置とする。前記第1開閉体が前記第1流路を開放し、かつ、前記第2開閉体が前記第2流路を閉鎖するときの前記第1カムおよび前記第2カムのそれぞれの回転位置を第3の位置とする。前記第1開閉体が前記第1流路を閉鎖し、かつ、前記第2開閉体が前記第2流路を開放するときの前記第1カムおよび前記第2カムのそれぞれの回転位置を第4の位置とする。前記回転機構によって前記回転軸が回転されることで、前記第1カムおよび前記第2カムの回転位置が前記第1の位置、前記第2の位置、前記第3の位置、および、前記第4の位置の何れかの位置になる。
上記バルブ開閉機構によれば、回転機構によって回転軸を回転させることで、第1カムおよび第2カムが共に回転する。そして、回転軸の回転によって、第1カムおよび第2カムの回転位置を第1の位置〜第4の位置の何れかの位置にすることができる。例えば、第1バルブの流路を開放し、第2バルブの流路を閉鎖したい場合、第1カムおよび第2カムの回転位置が第3の位置になるように回転軸を回転させればよい。よって、回転軸を回転させるという簡単な構成で、第1カムと第2カムとを共に回転させることで、第1バルブの流路の開閉、および、第2バルブの流路の開閉を制御することができる。したがって、上記バルブ開閉機構によれば、複数のバルブの開閉の制御が複雑になることを抑制することができる。
本発明によれば、複数のバルブを開閉させる制御が複雑になることを抑制するバルブ開閉機構を提供することができる。
実施形態に係るプリンタを示す正面図である。 インク供給機構を示す模式図である。 インク供給システムの概念図である。 導入側バルブ開閉機構の斜視図である。 第1バルブの右側面断面図である。 第1バルブに第1カムが接触している状態を示す正面視における模式図である。 第1カムおよび第2カムの右側面図である。 第3カムおよび第4カムの右側面図である。 第1カムが第1バルブの流路を閉鎖している状態を示す右側面視における模式図である。 第1カムが第1バルブの流路を開放している状態を示す右側面視における模式図である。 第1〜第4カムの回転位置が第2の位置における導入側バルブ開閉機構の斜視図である。 第1〜第4カムの回転位置が第3の位置における導入側バルブ開閉機構の斜視図である。 第1〜第4カムの回転位置が第4の位置における導入側バルブ開閉機構の斜視図である。 第1〜第4カムの回転位置が第5の位置における導入側バルブ開閉機構の斜視図である。 第1〜第4カムの回転位置が第6の位置における導入側バルブ開閉機構の斜視図である。 プリンタのブロック図である。 制御装置のブロック図である。 印刷状態における第1〜第4インク供給機構の模式図である。 印刷待機状態における第1〜第4インク供給機構の模式図である。 エア排出状態における第1〜第4インク供給機構の模式図である。 パージ状態における第1〜第4インク供給機構の模式図である。 インク充填状態の第1充填制御時における第1〜第4インク供給機構の模式図である。 インク充填状態の第2充填制御時における第1〜第4インク供給機構の模式図である。 インク充填状態の第3充填制御時における第1〜第4インク供給機構の模式図である。 インク充填状態の第4充填制御時における第1〜第4インク供給機構の模式図である。 インク充填状態における制御装置の制御の手順を示したフローチャートである。 インク排出状態の第1排出制御時における第1〜第4インク供給機構の模式図である。 インク排出状態の第2排出制御時における第1〜第4インク供給機構の模式図である。 インク排出状態における制御装置の制御の手順を示したフローチャートである。
以下、図面を参照しながら、本発明に係るバルブ開閉機構を備えたインク供給システム、および、インク供給システムを備えたインクジェットプリンタの実施形態について説明する。なお、ここで説明される実施形態は、当然ながら特に本発明を限定することを意図したものではない。また、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は適宜省略または簡略化する。
図1は、本実施形態に係るインクジェットプリンタ(以下、プリンタという。)100の正面図である。プリンタ100は、インクジェット式のプリンタである。本実施形態において、「インクジェット式」とは、例えば、二値偏向方式または連続偏向方式などの各種の連続方式、および、サーマル方式または圧電素子方式などの各種のオンデマンド方式を含む手法によるインクジェット式のことをいう。以下の説明において、図面中の符号F、Rr、L、R、U、Dは、プリンタ100を正面から見たときの前、後、左、右、上、下をそれぞれ意味する。ただし、上記方向は説明の便宜上定めた方向に過ぎず、プリンタ100の設置態様を何ら限定するものではない。
図1に示すように、プリンタ100は、記録媒体5に対して印刷を行うものである。本実施形態では、記録媒体5はロール状の記録紙であり、いわゆる、ロール紙である。しかしながら、記録媒体5は、ロール状の記録紙に限定されない。例えば、記録媒体5は、樹脂製のシートであってもよい。また、記録媒体5は、可撓性を有するシートに限らず、ガラスの基板などの材質が硬い媒体であってもよい。本実施形態では、記録媒体5を形成する材料は特に限定されない。
本実施形態では、プリンタ100は、プリンタ本体2と、プリンタ本体2に固定されたガイドレール3とを備えている。例えば、ガイドレール3は、左右方向に延びている。ここでは、ガイドレール3には、キャリッジ4が係合している。キャリッジ4は、ガイドレール3に沿って摺動可能である。図示は省略するが、ガイドレール3の左端側および右端側には、それぞれローラが設けられている。これらローラのうち何れか一方には、キャリッジモータ(図示せず)が接続されている。このキャリッジモータに接続された一方のローラは、上記キャリッジモータによって回転する。ここでは、ガイドレール3の両端側にそれぞれ設けられたローラには、無端状のベルト6が巻き掛けられている。キャリッジ4は、ベルト6に固定されている。上記キャリッジモータが駆動して、上記ローラが回転することでベルト6が走行すると、キャリッジ4が左右方向に移動する。このように、キャリッジ4はガイドレール3に沿って左右方向に移動可能なように構成されている。
本実施形態では、プリンタ本体2には、記録媒体5が載置されるプラテン7が設けられている。プラテン7は、記録媒体5に対して印刷を行う際、記録媒体5を支持するものである。プラテン7には、上下一対のグリッドローラ(図示せず)およびピンチローラ(図示せず)が設けられている。このグリッドローラには、フィードモータ(図示せず)が連結されている。上記グリッドローラは、上記フィードモータによって回転駆動される。記録媒体5が上記グリッドローラと上記ピンチローラとの間に挟まれた状態で、上記グリッドローラが回転することで、記録媒体5は前後方向に搬送される。
本実施形態では、プリンタ100は、インク供給システム10を有している。インク供給システム10は、複数のインク供給機構30と、導入側バルブ開閉機構26と、排出側バルブ開閉機構27と、制御装置55(図16参照)とを備えている。インク供給機構30は、インクタンク12からインクヘッド11に向かってインクを供給するシステムである。また、インク供給機構30は、インクヘッド11に供給されたインクを循環させるものである。インク供給機構30は、1つのインクヘッド11ごとに設けられている。言い換えると、インク供給機構30は、1つのインクタンク12ごとに設けられている。本実施形態では、インクヘッド11の数、および、インクタンク12の数はそれぞれ「8」であるため、インク供給機構30の数は「8」である。ただし、インクヘッド11の数、インクタンク12の数、および、インク供給機構30の数は特に限定されない。なお、複数のインク供給機構30は、それぞれ同じ構成をしている。そのため、以下では、1つのインク供給機構30の構成について詳述する。
図2は、インク供給機構30を示す模式図である。図2に示すように、インク供給機構30は、インクヘッド11と、インクタンク12と、インク流路20と、上流側ポンプ21と、下流側ポンプ22と、上流側ダンパー23と、下流側ダンパー24と、エアトラップ25と、排出側ポンプ28とを備えている。以下の説明において、インクヘッド11にインクが流入する側を上流側と称し、インクヘッド11からインクが流出する側を下流側と称することとする。
図1に示すように、インクヘッド11は、プラテン7に載置された記録媒体5にインクを吐出する。図2に示すように、インクヘッド11の底面には、インクを吐出するノズル11aaが形成されている。図1に示すように、インクヘッド11は、キャリッジ4に搭載されている。インクヘッド11は、キャリッジ4を介してガイドレール3に沿って左右方向に移動可能である。詳しくは、ベルト6を走行させる上記キャリッジモータが駆動することで、インクヘッド11は、キャリッジ4と共に左右方向に移動する。
インクタンク12は、インクを貯留するものである。本実施形態では、インクタンク12の数は、インクヘッド11の数と同じであり、ここでは「8」である。1つのインクタンク12には、1つのインクヘッド11が接続されている。ただし、複数のインクタンク12が1つのインクヘッド11に接続されていてもよい。インクタンク12に貯留されたインクは、インクヘッド11に供給される。1つのインクタンク12に貯留されているインクは、例えば、シアンインク、マゼンタインク、イエローインク、ライトシアンインク、ライトマゼンタインク、および、ブラックインクなどのプロセスカラーインクと、ホワイトインク、メタリックインク、および、クリアインクなどの特色インクのうち何れかのインクである。本実施形態では、8つのインクタンク12のうち2つのインクタンク12には同じ色のインクが貯留されている。図3は、インク供給システム10の概念図である。図3に示すように、例えば、8つのインク供給機構30を、第1群61、第2群62、第3群63、第4群64の4つの群に分ける。各群には、それぞれ2つのインク供給機構30が属しているものとする。このとき、例えば、第1群61のインク供給機構30のインクタンク12には、シアンインクが貯留されている。第2群62のインク供給機構30のインクタンク12には、マゼンタインクが貯留されている。第3群63のインク供給機構30のインクタンク12には、イエローインクが貯留されている。第4群64のインク供給機構30のインクタンク12には、ブラックインクが貯留されている。ただし、複数のインクタンク12には、それぞれ異なるインクが貯留されていてもよい。図示は省略するが、インクタンク12には、インク取出口(図示せず)が設けられている。なお、本実施形態では、シアンインクが本発明の「第1のインク」に対応し、マゼンタインクが本発明の「第2のインク」に対応する。
なお、インクタンク12の配置位置は特に限定されない。本実施形態では、図1に示すように、インクタンク12は、プリンタ本体2に着脱自在に設けられている。詳しくは、例えば、プリンタ本体2には、収容部12aaが設けられており、複数のインクタンク12は、収容部12aaに収容されている。ただし、インクタンク12の配置位置は特に限定されず、例えば、キャリッジ4に着脱自在に設けられていてもよい。
図2に示すように、インクタンク12には、インクタンク12に貯留されたインクの貯留量を検出する検出センサ41が設けられていてもよい。この検出センサ41の種類は特に限定されず、例えば、フォトインタラプタである。例えば、検出センサ41は、インクタンク12に貯留されたインクの量が予め定められた所定の貯留量であることを検出する。
インク流路20は、インクタンク12に貯留されたインクをインクヘッド11に供給する流路であると共に、インクヘッド11内のインクを循環させる流路である。図1に示すように、本実施形態では、インク流路20の少なくとも一部は、ケーブル類保護案内装置20aaで覆われている。ケーブル類保護案内装置20aaとは、例えばケーブルベア(登録商標)である。図2に示すように、インク流路20は、導入側流路13と、接続流路14と、上流側流路15と、下流側流路16と、排出側流路17と、を備えている。
導入側流路13は、インクタンク12に貯留されたインクを接続流路14に供給する流路である。導入側流路13の一端は、インクタンク12に着脱可能に接続されている。導入側流路13の他端は、接続流路14に接続されている。本実施形態では、導入側流路13は、第1導入部13aaと、第2導入部13baとを有している。第1導入部13aaには、導入側流路13の一端が含まれ、第1導入部13aaは、インクタンク12に着脱可能に接続されている。なお、導入側流路13の一端からインクタンク12が取り外されたとき、導入側流路13の一端からインクから漏れないように構成されている。第2導入部13baには、導入側流路13の他端が含まれ、第2導入部13baは、接続流路14に接続されている。
接続流路14は、インクタンク12に貯留されたインクを上流側流路15に供給する流路である。接続流路14は、導入側流路13と上流側流路15とを接続する流路である。接続流路14の一端は、導入側流路13の他端に接続されている。本実施形態では、接続流路14の一端には、三方弁42が設けられており、三方弁42を介して導入側流路13の他端に接続されている。接続流路14の他端は、上流側流路15に接続されている。ここでは、接続流路14は、第1接続部14aaと、第2接続部14baとを有している。第1接続部14aaには、接続流路14の一端が含まれ、第1接続部14aaは、三方弁42を介して、第2導入部13baが接続されている。第2接続部14baには、接続流路14の他端が含まれ、第2接続部14baは、上流側流路15に接続されている。
上流側流路15は、接続流路14に供給されたインクをインクヘッド11に供給する流路である。上流側流路15の一端は、接続流路14の他端に接続されている。ここでは、上流側流路15の一端には、三方弁43が設けられており、三方弁43を介して接続流路14の他端に接続されている。上流側流路15の他端は、インクヘッド11に接続されている。本実施形態では、上流側流路15は、第1上流部15aaと、第2上流部15baと、上流中途部15caとを有している。第1上流部15aaには、上流側流路15の一端が含まれ、第1上流部15aaは、三方弁43を介して、第2接続部14baに接続されている。第2上流部15baには、上流側流路15の他端が含まれ、第2上流部15baは、インクヘッド11に接続されている。上流中途部15caは、第1上流部15aaと第2上流部15baとの間に位置し、第1上流部15aaおよび第2上流部15baに接続されている。
下流側流路16は、インクヘッド11内のインクが流出する流路である。下流側流路16は、インクヘッド11内のインクを接続流路14に流す流路である。ここでは、下流側流路16の一端は、インクヘッド11に接続されている。下流側流路16の他端は、接続流路14の一端に接続されている。詳しくは、下流側流路16の他端は、三方弁42を介して、接続流路14の一端、および、導入側流路13の他端に接続されている。本実施形態では、下流側流路16は、第1下流部16aaと、第2下流部16baと、下流中途部16caとを有している。第1下流部16aaには、下流側流路16の一端が含まれ、第1下流部16aaは、インクヘッド11に接続されている。第2下流部16baには、下流側流路16の他端が含まれ、第2下流部16baは、三方弁43を介して、第2導入部13baおよび第1接続部14aaに接続されている。下流中途部16caは、第1下流部16aaと第2下流部16baとの間に位置し、第1下流部16aaおよび第2下流部16baに接続されている。
排出側流路17は、導入側流路13、接続流路14、上流側流路15、および、下流側流路16内のインクを外部へ排出する流路である。排出側流路17の一端は、接続流路14の他端に接続されている。詳しくは、排出側流路17の一端は、三方弁43を介して、接続流路14の他端、および、上流側流路15の一端に接続されている。本実施形態では、排出側流路17の他端には、廃液タンク29が接続されている。廃液タンク29は、インク供給システム10のインク流路20などに流れるインクが排出された際に流されるタンクである。
本実施形態では、排出側流路17は、第1排出部17aaと、第2排出部17baと、排出中途部17caとを有している。第1排出部17aaには、排出側流路17の一端が含まれ、三方弁43を介して、第2接続部14baおよび第1上流部15aaが接続されている。第2排出部17baには、排出側流路17の他端が含まれ、廃液タンク29に接続されている。排出中途部17caは、第1排出部17aaと第2排出部17baとの間に位置し、第1排出部17aaおよび第2排出部17baに接続されている。
本実施形態では、インク流路20は、可撓性を有するチューブである。詳しくは、導入側流路13、接続流路14、上流側流路15、下流側流路16、および、排出側流路17は、例えば、可撓性を有するチューブである。しかしながら、導入側流路13、接続流路14、上流側流路15、下流側流路16、および、排出側流路17の種類および材質は特に限定されない。
上流側ポンプ21および下流側ポンプ22は、インクを送給するためのものである。上流側ポンプ21は、インクヘッド11に向かってインクを供給するためのポンプであり、インクヘッド11に流すインクの流量を調整する。下流側ポンプ22は、インクヘッド11から流出したインクを環流させることで、接続流路14に流すためのポンプである。下流側ポンプ22は、インクヘッド11から流出するインクの流量を調整する。本実施形態では、上流側ポンプ21は、上流側流路15に設けられている。詳しくは、上流側ポンプ21は、上流側流路15の第1上流部15aaと上流中途部15caとの間に設けられている。下流側ポンプ22は、下流側流路16に設けられている。詳しくは、下流側ポンプ22は、下流側流路16の下流中途部16caと第2下流部16baとの間に設けられている。ここでは、上流側ポンプ21と下流側ポンプ22との間に、インクヘッド11が配置されている。そのため、上流側ポンプ21によってインクの流量が調整されることで、インクヘッド11の上流側の流路(ここでは、上流側流路15)の圧力が調整され、下流側ポンプ22によってインクヘッド11の下流側の流路(ここでは、下流側流路16)の圧力が調整される。このように、インクヘッド11の上流側および下流側の圧力が調整されることで、インクヘッド11の圧力が調整され、インクヘッド11の圧力に応じてインクが吐出されることとなる。
本実施形態では、上流側ポンプ21のポンプの種類と、下流側ポンプ22のポンプの種類は同じである。しかしながら、上流側ポンプ21は、下流側ポンプ22と異なる種類のポンプであってもよい。ここでは、上流側ポンプ21および下流側ポンプ22は、ダイヤフラムポンプである。しかしながら、上流側ポンプ21および下流側ポンプ22のそれぞれのポンプの種類は特に限定されない。図示は省略するが、上流側ポンプ21および下流側ポンプ22には、それぞれ弾性変形可能なダイヤフラム、および、ダイヤフラムを弾性変形させるポンプ用モータが備えられている。上記ポンプ用モータが駆動してダイヤフラムが弾性変形することで、上流側ポンプ21および下流側ポンプ22はインクの流量を調整する。本実施形態では、上流側ポンプ21が駆動する、および、下流側ポンプ22が駆動するとは、それぞれポンプ用モータが駆動し、ダイヤフラムが弾性変形している状態のことをいう。
本実施形態では、例えば、上流側ポンプ21には、インクが流入する流入口(図示せず)が設けられており、上流側ポンプ21の流入口には、インク流路20内のカスなどの不純物を捕捉するための上流側フィルタ44が設けられていてもよい。このことによって、上流側ポンプ21内に不純物が入り込むことで生じる不具合が発生することを抑制することができる。同様に、下流側ポンプ22には、インクが流入する流入口(図示せず)が設けられており、下流側ポンプ22の流入口には、インク流路20内の不純物を捕捉するための下流側フィルタ45が設けられていてもよい。このことによって、下流側ポンプ22内に不純物が入り込むことで生じる不具合が発生することを抑制することができる。
上流側ダンパー23および下流側ダンパー24は、インクの圧力変動を緩和して、インクヘッド11のインク吐出動作を安定させるものである。上流側ダンパー23は、上流側ダンパー23に流入するインクの流量を検出する。この上流側ダンパー23による流量の検出結果に基づいて、上流側ポンプ21の駆動が制御される。下流側ダンパー24は、下流側ダンパー24に流入するインクの流量を検出する。この下流側ダンパー24による流量の検出結果に基づいて、下流側ポンプ22の駆動が制御される。
本実施形態では、上流側ダンパー23は、上流側流路15に設けられている。詳しくは、上流側ダンパー23は、上流側ポンプ21よりもインクヘッド11側の上流側流路15の部位に設けられている。本実施形態では、上流側ダンパー23は、上流側流路15の上流中途部15caと第2上流部15baとの間に設けられている。下流側ダンパー24は、下流側流路16に設けられている。詳しくは、下流側ダンパー24は、下流側ポンプ22よりもインクヘッド11側の下流側流路16の部位に設けられている。本実施形態では、下流側ダンパー24は、下流側流路16の第1下流部16aaと下流中途部16caとの間に設けられている。
本実施形態では、例えば、上流側ダンパー23および下流側ダンパー24には、それぞれインクが貯留されるインク貯留室47と、インク貯留室47のインク貯留量が所定の貯留量以下であるか否かを検出する検出センサ48が備えられている。例えば、検出センサ48は、フォトインタラプタである。例えば、上流側ダンパー23において、検出センサ48がインク貯留室47のインク貯留量が所定の貯留量以下であることを検出すると、上流側ポンプ21のインクの流量を増やすように、上流側ポンプ21の駆動を制御する。そして、上流側ダンパー23において、インク貯留室47のインク貯留量が所定の貯留量より多い場合、上流側ポンプ21のインクの流量を減らすように、上流側ポンプ21の駆動を制御する。
同様に、下流側ダンパー24において、検出センサ48がインク貯留室47のインク貯留量が所定の貯留量以下であることを検出すると、下流側ポンプ22のインクの流量を増やすように、下流側ポンプ22の駆動を制御する。そして、下流側ダンパー24において、インク貯留室47のインク貯留量が所定の貯留量より多い場合、下流側ポンプ22のインクの流量を減らすように、下流側ポンプ22の駆動を制御する。
なお、上流側ダンパー23および下流側ダンパー24は、1つのダンパー本体(図示せず)に設けられていてもよい。上流側ダンパー23を構成する部位と、下流側ダンパー24を構成する部位とが互いに重ならないように、上記ダンパー本体に設けられていてもよい。本実施形態では、上記ダンパー本体は、インクヘッド11の上面に設けられており、キャリッジ4に搭載されている。すなわち、図1に示すように、上流側ダンパー23および下流側ダンパー24は、インクヘッド11と共に、キャリッジ4に搭載されている。上流側ダンパー23および下流側ダンパー24は、インクヘッド11よりも上方に配置されている。
なお、上流側ダンパー23には、インク流路20内のカスなどの不純物を捕捉するためのダンパー用フィルタ(図示せず)が設けられていてもよい。このことによって、上流側流路15の第2上流部15ba、および、インクヘッド11に、インクに含まれ得る不純物が流入することを抑制することができる。また、図2に示すように、上流側ダンパー23には、上流側流路15内のインクの温度を検出するサーミスタ32が設けられていてもよい。
エアトラップ25は、インク供給システム10内に含まれる空気を溜めるものであり、かつ、溜まった空気を外部に排出するものである。エアトラップ25は、接続流路14に設けられている。詳しくは、エアトラップ25は、接続流路14の第1接続部14aaと第2接続部14baとの間に設けられている。例えば、エアトラップ25は、インクおよびインク内の空気が溜められるインクパウチ33と、インクパウチ33内のインクを外部に排出する排出機構34を備えている。なお、ここでは、エアトラップ25が「停止している」とは、エアトラップ25内の空気が排出されず、エアトラップ25に空気が溜められている状態のことである。エアトラップ25が「駆動している」とは、エアトラップ25内に溜められた空気が排出されている状態のことである。
なお、本実施形態では、エアトラップ25には、サーミスタ35aおよびヒータ35bが設けられていてもよい。サーミスタ35aは、エアトラップ25のインクパウチ33内のインクの温度を検出するためのものである。ヒータ35bは、エアトラップ25のインクパウチ33内のインクを温めるためのものである。
次に、導入側バルブ開閉機構26および排出側バルブ開閉機構27について説明する。導入側バルブ開閉機構26は、導入側流路13を開閉するものである。導入側バルブ開閉機構26が導入側流路13を開放することで、インクタンク12に貯留されたインクをインクヘッド11に供給することが可能になる。導入側バルブ開閉機構26が導入側流路13を閉鎖することで、インクタンク12に貯留されたインクをインクヘッド11に流すことができなくなる。なお、本実施形態では、「開放」には、開閉を行う流路が完全に開放していることの他に、例えば、完全に開放されておらず、開閉を行う流路の一部が開放されている場合も含まれる。開閉を行う流路を完全に開放している状態を100%とした場合、「開放」には、例えば、80%の開放状態が含まれていてもよいし、90%の開放状態が含まれていてもよい。また、インク供給システム10の構成によっては、「開放」には、例えば10%の開放状態が含まれることがあり得る。本実施形態では、「閉鎖」とは、開閉を行う流路が完全に閉鎖されている状態であることが好ましい。しかしながら、インク供給システム10の構成によっては、「閉鎖」には、開閉を行う流路の極小の一部が開放されている状態も含まれていてもよい。開閉を行う流路を完全に開放している状態を100%とした場合、インク供給システム10の構成によっては、「閉鎖」には、例えば、1%の開放状態が含まれることがあり得る。本実施形態では、導入側バルブ開閉機構26は、導入側流路13に設けられている。詳しくは、導入側バルブ開閉機構26は、導入側流路13の第1導入部13aaと第2導入部13baとの間に設けられている。
排出側バルブ開閉機構27は、排出側流路17を開閉するバルブである。排出側バルブ開閉機構27が排出側流路17を開放することで、インク流路20内のインクを外部へ排出することが可能になる。排出側バルブ開閉機構27が排出側流路17を閉鎖することで、インク流路20内のインクを外部へ排出することができなくなる。本実施形態では、排出側バルブ開閉機構27は、排出側流路17に設けられている。詳しくは、排出側バルブ開閉機構27は、排出側流路17の第1排出部17aaと排出中途部17caとの間に設けられている。
本実施形態では、導入側バルブ開閉機構26と排出側バルブ開閉機構27とは同じ構成をしている。そのため、ここでは、導入側バルブ開閉機構26の構成について詳述し、排出側バルブ開閉機構27の構成の詳細な説明は省略する。
なお、以下の説明において、「高さ」とは、インク供給機構30および導入側バルブ開閉機構26(または、排出側バルブ開閉機構27)が所定の位置に所定の姿勢で正規に配置されたときの重力方向(垂直方向)の長さのことをいう。また、導入側バルブ開閉機構26に関する図面に関して、符号F1、Rr1、L1、R1、U1、D1は、導入側バルブ開閉機構26を正面から見たときの前、後、左、右、上、下をそれぞれ意味する。
図4は、導入側バルブ開閉機構26の斜視図である。図4に示すように、導入側バルブ開閉機構26は、全てのインク供給機構30(ここでは、8つのインク供給機構30)の導入側流路13の開閉を行うことが可能なものである。なお、排出側バルブ開閉機構27は、全てのインク供給機構30の排出側流路17の開閉を行うことが可能なものである。導入側バルブ開閉機構26は、本体71と、回転軸72と、第1カム81と、第2カム82と、第3カム83と、第4カム84と、第1バルブ91と、第2バルブ92と、第3バルブ93と、第4バルブ94と、回転機構73と、ロック機構74とを備えている。
本体71は、中空の部材であり、回転軸72、第1〜第4カム81〜84、第1〜第4バルブ91〜94が本体71の内部に設けられている。本実施形態では、本体71は、底部71aと、天面部71bと、左壁部71cと、右壁部71dとを有している。底部71aは、左右方向に延びた板状の部材である。天面部71bは、左右方向に延びた板状の部材であり、底部71aの上方に設けられている。左壁部71cおよび右壁部71dは、上下方向に延びた部材である。左壁部71cの上端は天面部71bの左端に接続され、左壁部71cの下端は底部71aの左端に接続されている。右壁部71dの上端は天面部71bの右端に接続され、右壁部71dの下端は底部71aの右端に接続されている。底部71a、天面部71b、左壁部71cおよび右壁部71dに囲まれた空間に、回転軸72、第1〜第4カム81〜84、第1〜第4バルブ91〜94が配置されている。
回転軸72は、第1カム81、第2カム82、第3カム83および第4カム84を回転させる軸である。本実施形態では、回転軸72は、左右方向に延びた軸である。回転軸72の一端(ここでは、左端)は、左壁部71cに回転自在に支持されいる。回転軸72の他端(ここでは、右端)は、右壁部71dに回転自在に支持されている。回転軸72は、本体71に対して回転自在となるように本体71に支持されている。
第1バルブ91〜第4バルブ94は、インク流路20の一部を開閉するものである。詳しくは、導入側バルブ開閉機構26の第1〜第4バルブ91〜94は、それぞれ複数のインク供給機構30の導入側流路13のうちの何れかを開閉するものである。1つの導入側流路13に、導入側バルブ開閉機構26の第1〜第4バルブ91〜94の何れか1つのバルブが設けられている。本実施形態では、導入側バルブ開閉機構26の第1〜第4バルブ91〜94は、それぞれ2つずつ設けられている。導入側バルブ開閉機構26の第1バルブ91は、第1群61のインク供給機構30の導入側流路13に設けられる。導入側バルブ開閉機構26の第2バルブ92は、第2群62のインク供給機構30の導入側流路13に設けられる。導入側バルブ開閉機構26の第3バルブ93は、第3群63のインク供給機構30の導入側流路13に設けられる。導入側バルブ開閉機構26の第4バルブ94は、第4群64のインク供給機構30の導入側流路13に設けられる。
排出側バルブ開閉機構27の第1〜第4バルブ91〜94は、それぞれ複数のインク供給機構30の排出側流路17のうち何れかを開閉するものである。1つの排出側流路17に、排出側バルブ開閉機構27の第1〜第4バルブ91〜94の何れか1つのバルブが設けられている。排出側バルブ開閉機構27の第1バルブ91は、第1群61のインク供給機構30の排出側流路17に設けられる。排出側バルブ開閉機構27の第2バルブ92は、第2群62のインク供給機構30の排出側流路17に設けられる。排出側バルブ開閉機構27の第3バルブ93は、第3群63のインク供給機構30の排出側流路17に設けられる。排出側バルブ開閉機構27の第4バルブ94は、第4群64のインク供給機構30の排出側流路17に設けられる。
本実施形態では、第1〜第4バルブ91〜94は、同様の構成をしている。そのため、ここでは、第1バルブ91の構成について詳述し、第2〜第4バルブ92〜94の構成の詳しい説明は省略する。図5は、第1バルブ91の右側面断面図である。図5に示すように、第1バルブ91は、バルブ本体95と、流路96と、開閉体97とを有する。
バルブ本体95は、中空であり、下面が開口している。バルブ本体95の内部には、上下方向に延びた筒状の支持部材95aが設けられており、支持部材95aの下端は、バルブ本体95の開口の部分に位置している。流路96にはインクが流れる。流路96は、バルブ本体95の上部に設けられている。本実施形態では、流路96は、流入流路96aと、流出流路96bを有している。流入流路96aは、インクが流入する流路であり、バルブ本体95に形成されている。ここでは、図示は省略するが、導入側バルブ開閉機構26の流入流路96aは、導入側流路13の第1導入部13aa(図2参照)に接続される。排出側バルブ開閉機構27の流入流路96aは、排出側流路17の第1排出部17aa(図2参照)に接続される。流出流路96bは、インクが流出する流路であり、バルブ本体95に形成されている。ここでは、図示は省略するが、導入側バルブ開閉機構26の流出流路96bは、導入側流路13の第2導入部13ba(図2参照)に接続される。排出側バルブ開閉機構27の流出流路96bは、排出側流路17の排出中途部17ca(図2参照)に接続される。なお、流入流路96aと流出流路96bとは、バルブ本体95の内部において連通している。本実施形態では、流入流路96aおよび流出流路96bは、それぞれインク室98が接続されている。インク室98を介して、流入流路96aと流出流路96bとは連通している。なお、インク室98の下壁は、可撓性を有する膜98aによって構成されている。
開閉体97は、流路96を開放または閉鎖させるものである。本実施形態では、開閉体97は、上下方向に移動可能にバルブ本体95に支持されている。第1バルブ91の開閉体97は、第1カム81が接触して上方に押されることで、流路96を閉鎖する。ここでは、開閉体97は、ロッド部99aと接触部99bを有する。ロッド部99aは、上下方向に延びた部材であり、下部がバルブ本体95の下方に突出するように配置され、上部がバルブ本体95の内部に配置されている。また、ロッド部99aの上端は、膜98aに接触している。ロッド部99aは、例えば、第1カム81によって上方に押されて、上端がインク室98における流出流路96bが接続されている箇所を塞ぐことで、流出流路96bが閉鎖される。このとき、流出流路96bにはインクが流れなくなり、流路96が閉鎖される。接触部99bは、ロッド部99aの下部に設けられており、ロッド部99aと共に上下方向に移動可能にバルブ本体95に支持されている。ここでは、接触部99bの下部が第1カム81に接触可能であり、バルブ本体95の下方に露出している。なお、本実施形態では、接触部99bと支持部材95aとの間には、バネ101が介在しており、バネ101は、開閉体97に対して、下向きの弾性力を付与する。
なお、本実施形態では、第1バルブ91の流路96が「第1流路」に対応し、第1バルブ91の開閉体97が「第1開閉体」に対応する。第2バルブ92の流路96が「第2流路」に対応し、第2バルブ92の開閉体97が「第2開閉体」に対応する。第3バルブ93の流路96が「第3流路」に対応し、第3バルブ93の開閉体97が「第3開閉体」に対応する。また、第4バルブ94の流路96が「第4流路」に対応し、第4バルブ94の開閉体97が「第4開閉体」に対応する。
次に、第1カム81〜第4カム84について説明する。第1〜第4カム81〜84は、それぞれ第1〜第4バルブ91〜94の開閉体97に接触し、開閉体97を上方に押すことで、流路96を閉鎖するものである。ここでは、第1〜第4カム81〜84がそれぞれ第1〜第4バルブ91〜94の開閉体97に接触していないとき、流路96は開放されている。本実施形態では、図4に示すように、第1〜第4カム81〜84は、それぞれ回転軸72に設けられており、回転軸72と共に回転する。図6は、第1バルブ91に第1カム81が接触している状態を示す正面視における模式図である。ここでは、図6に示すように、第1〜第4バルブ91〜94の1つのバルブに対して、第1〜第4カム81〜84のうち何れかのカムが2つ接触可能である。詳しくは、第1カム81は4つ設けられており、1つの第1バルブ91に2つの第1カム81が接触可能である。一方の第1カム81は、開閉体97の左下部に接触可能であり、他方の第1カム81は、開閉体97の右下部に接触可能である。第2〜第4カム84は、それぞれ4つ設けられており、1つの第2バルブ92に2つの第2カム82が接触可能であり、1つの第3バルブ93に2つの第3カム83が接触可能であり、1つの第4バルブ94に2つの第4カム84が接触可能である。
図7は、第1カム81および第2カム82の右側面図である。図8は、第3カム83および第4カム84の右側面図である。本実施形態では、図7および図8に示すように、第1〜第4カム81〜84は、同じ形状である。しかしながら、第1〜第4カム81〜84は、異なる形状であってもよい。本実施形態では、図7に示すように、第1カム81と第2カム82とは、回転軸72の軸方向に対して同じ向きで回転軸72に設けられている。図8に示すように、第3カム83と第4カム84とは、回転軸72の軸方向に対して同じ向きで回転軸72に設けられている。第3カム83および第4カム84は、回転軸72の軸方向に対して、第1カム81を裏返した向きに配置されるように回転軸72に設けられている。例えば、第1カム81を左から見た形状と、第3カム83を右から見た形状とは同じである。
上述のように、第1〜第4カム81〜84は同じ形状であるため、ここでは、第1カム81の形状について説明する。図7に示すように、第1カム81は、円盤状であって、円盤の外縁の一部が切断された形状である。図9は、第1カム81が第1バルブ91の流路96を閉鎖している状態を示す右側面視における模式図である。図10は、第1カム81が第1バルブ91の流路96を開放している状態を示す右側面視における模式図である。図9および図10に示すように、第1カム81が回転したときの第1カム81の位置によって、第1バルブ91の流路96が開閉される。本実施形態では、第1カム81は、閉鎖部85と、開放部86とを有する。図9に示すように、閉鎖部85は、第1カム81が回転軸72と共に回転して、第1バルブ91の開閉体97に接近したとき、すなわち、開閉体97の真下に位置しているとき、開閉体97と接触し、開閉体97を上方に押す部位である。このことで、第1バルブ91の流路96は、閉鎖された状態となる。ここでは、閉鎖部85は、図7に示すように、回転軸72の中心から第1カム81の外縁までの距離が距離D11である第1カム81の外縁である。本実施形態では、第1カム81には、複数の閉鎖部85が設けられている。
図10に示すように、開放部86は、第1カム81が回転軸72と共に回転して、第1バルブ91の開閉体97に接近したとき、すなわち、開閉体97の真下に位置しているとき、開閉体97には接触せずに、開閉体97を上方に押さない部位である。このとき、開閉体97は上方に押されないため、第1バルブ91の流路96は、開放された状態となる。ここでは、開放部86は、図7に示すように、回転軸72の中心から第1カム81の外縁までの距離が距離D11よりも短い距離D12である第1カム81の外縁である。本実施形態では、第1カム81には、複数の開放部86が設けられており、閉鎖部85と閉鎖部85との間に位置している。第1カム81が回転して、第1バルブ91の開閉体97と最接近する部位が閉鎖部85となったとき、第1バルブ91の流路96が閉鎖され、開閉体97と最接近する部位が開放部86となったとき、第1バルブ91の流路96が開放される。
本実施形態では、図4に示すように、第1〜第4カム81〜84における回転軸72の回転方向R11(図7参照)の相対的な向きが異なる。そのため、回転軸72が回転して、第1〜第4カム81〜84の回転位置が所定の位置になったとき、第1〜第4カム81〜84のうち一部のカムが流路96を閉鎖し、他のカムが流路96を開放することがあり得る。ここでは、第1〜第4カム81〜84の回転方向R11の回転位置として、第1の位置P1(図4参照)、第2の位置P2(図11参照)、第3の位置P3(図12参照)、第4の位置P4(図13参照)、第5の位置P5(図14参照)、および、第6の位置P6(図15参照)の6つの位置に区分けされる。回転軸72が回転して、第1〜第4カム81〜84の回転方向R11の位置が変更されることで、第1〜第6の位置P1〜P6のうちの何れかの位置に切り換わる。
図4に示すように、第1の位置P1とは、第1〜第4バルブ91〜94の全ての流路96が開放された状態となるような第1〜第4カム81〜84の回転方向R11の位置である。第1の位置P1のとき、第1〜第4カム81〜84のそれぞれの開放部86が第1〜第4バルブ91〜94の開閉体97に最接近している。図11に示すように、第2の位置P2とは、第1〜第4バルブ91〜94の全ての流路96が閉鎖された状態となるような第1〜第4カム81〜84の回転方向R11の位置である。第2の位置P2のとき、第1〜第4カム81〜84のそれぞれの閉鎖部85が第1〜第4バルブ91〜94の開閉体97に最接近して開閉体97を上方に押している。
図12に示すように、第3の位置P3とは、第1バルブ91の流路96が開放され、第2〜第4バルブ92〜94の流路96が閉鎖された状態となるような第1〜第4カム81〜84の回転方向R11の位置である。第3の位置P3のとき、第1カム81の開放部86が第1バルブ91の開閉体97に最接近している。このとき、第2〜第4カム82〜84の閉鎖部85が第2〜第4バルブ92〜94の開閉体97に最接近して開閉体97を上方に押している。図13に示すように、第4の位置P4とは、第2バルブ92の流路96が開放され、第1、3、4バルブ91、93、94の流路96が閉鎖された状態となるような第1〜第4カム81〜84の回転方向R11の位置である。第4の位置P4のとき、第2カム82の開放部86が第2バルブ92の開閉体97に最接近している。このとき、第1、3、4カム81、83、84の閉鎖部85が第1、3、4バルブ91、93、94の開閉体97に最接近して開閉体97を上方に押している。
図14に示すように、第5の位置P5とは、第3バルブ93の流路96が開放され、第1、2、4バルブ91、92、94の流路96が閉鎖された状態となるような第1〜第4カム81〜84の回転方向R11の位置である。第5の位置P5のとき、第3カム83の開放部86が第3バルブ93の開閉体97に最接近している。このとき、第1、2、4カム81、82、84の閉鎖部85が第1、2、4バルブ91、92、94の開閉体97に最接近して開閉体97を上方に押している。図15に示すように、第6の位置P6とは、第4バルブ94の流路96が開放され、第1〜3バルブ91〜93の流路96が閉鎖された状態となるような第1〜第4カム81〜84の回転方向R11の位置である。第6の位置P6のとき、第4カム84の開放部86が第4バルブ94の開閉体97に最接近している。このとき、第1〜3カム81〜83の閉鎖部85が第1〜3バルブ91〜93の開閉体97に最接近して開閉体97を上方に押している。本実施形態では、以上のように、第1〜第4カム81〜84の回転方向R11の位置によって、第1〜第4バルブ91〜94の流路96の全てを開放、第1〜第4バルブ91〜94の流路96の全てを閉鎖、および、第1〜第4バルブ91〜94のうち何れかの流路96のみを開放のうち何れかの位置の状態にすることができる。
次に、回転機構73について説明する。図4に示すように、回転機構73は、回転軸72を回転させる機構である。ここでは、回転機構73が回転軸72を回転させることによって、第1〜第4カム81〜84を回転方向R11に回転させることができる。回転機構73は、第1〜第4カム81〜84の回転方向R11の位置を第1〜第6の位置P1〜P6のうち何れかの位置に切り替える機構である。本実施形態では、回転機構73は、第1歯車105と、第2歯車106と、駆動モータ107とを有している。第1歯車105は、回転軸72と共に回転するものである。第1歯車105は、回転軸72に設けられている。本実施形態では、第1歯車105は、回転軸72の左端に設けられているが、回転軸72の右端に設けられていてもよい。第2歯車106は、第1歯車105の前方に配置され、かつ、第1歯車105に係合している。ここでは、第2歯車106は、第1歯車105よりも径が小さい。駆動モータ107は、回転軸72を回転させるモータである。駆動モータ107が駆動して回転軸72が回転することで、第1〜第4カム81〜84が回転する。本実施形態では、駆動モータ107は、第2歯車106に接続されており、駆動モータ107が駆動することで、第2歯車106を回転させ、第2歯車106の回転によって、第1歯車105と共に回転軸72は回転する。
ロック機構74は、第1〜第4カム81〜84の回転方向R11の位置が第2の位置P2(図11参照)の状態で、第1〜第4カム81〜84をロックする機構である。例えば、停電時などにおいて、利用者が意図しないで主電源が落ちたとき、ロック機構74によって、第1〜第4カム81〜84の回転方向R11の位置を第2の位置P2にさせ、第1〜第4バルブ91〜94の流路96を閉鎖させる。このロック機構74の具体的な構成は特に限定されない。本実施形態では、ロック機構74は、例えば、バネによって構成されており、バネの弾性力によって、第1〜第4カム81〜84の回転方向R11の位置が第2の位置P2の状態で、第1〜第4カム81〜84をロックするように構成されている。例えば、このロック機構74には、レバーが設けられており、ロック機構74は、利用者がレバーを操作してバネの状態を変更させることで、第1〜第4カム81〜84の回転方向R11の位置が第2の位置P2の状態で、第1〜第4カム81〜84をロックするように構成されていてもよい。
以上、導入側バルブ開閉機構26および排出側バルブ開閉機構27の構成について説明した。次に、排出側ポンプ28について説明する。図2に示すように、排出側ポンプ28は、排出側バルブ開閉機構27が排出側流路17を開放している状態において、インク流路20内のインク、または、インクに含まれる空気などを廃液タンク29に流すためのものである。排出側ポンプ28は、排出側流路17に設けられている。詳しくは、排出側ポンプ28は、排出側バルブ開閉機構27よりも廃液タンク29側の排出側流路17の部位に設けられている。本実施形態では、排出側ポンプ28は、排出側流路17の排出中途部17caと第2排出部17baとの間に設けられている。排出側ポンプ28の種類は特に限定されないが、ここでは、チューブポンプである。なお、図示は省略するが、排出側ポンプ28には、モータが接続されており、モータが駆動することで、排出側ポンプ28が駆動する。
図16は、プリンタ100のブロック図である。図17は、制御装置55のブロック図である。本実施形態では、図16に示すように、インク供給システム10は、制御装置55を備えている。制御装置55は、インク供給システム10の制御を行う装置である。ここでは、制御装置55は、インクヘッド11へのインクの供給に関する制御などを行う装置である。制御装置55の構成は特に限定されない。例えば、制御装置55は、コンピュータであり、中央演算処理装置(以下、CPUという。)と、CPUが実行するプログラムなどが格納されたROMと、RAMなどを備えていてもよい。
制御装置55は、インクタンク12に設けられた検出センサ41に接続され、検出センサ41によってインクタンク12に貯留されたインクの貯留量を検出する。制御装置55は、上流側ポンプ21、および、上流側ダンパー23の検出センサ48にそれぞれ接続されている。制御装置55は、上流側ダンパー23の検出センサ48から、上流側ダンパー23のインク貯留室47のインクの貯留量が検出され、その検出結果に基づいて上流側ポンプ21の駆動を制御する。また、制御装置55は、下流側ポンプ22、および、下流側ダンパー24の検出センサ48にそれぞれ接続されている。制御装置55は、下流側ダンパー24の検出センサ48から、下流側ダンパー24のインク貯留室47のインクの貯留量が検出され、その検出結果に基づいて下流側ポンプ22の駆動を制御する。
制御装置55は、上流側ダンパー23に設けられたサーミスタ32に接続され、サーミスタ32によって上流側流路15内のインクの温度を検出する。制御装置55は、エアトラップ25の排出機構34に接続され、インクパウチ33内の空気を排出する場合、空気を排出させるように排出機構34を制御する。制御装置55は、エアトラップ25に設けられたサーミスタ35aに接続され、サーミスタ35aによってエアトラップ25のインクパウチ33内のインクの温度を検出する。制御装置55は、エアトラップ25に設けられたヒータ35bに接続され、ヒータ35bを制御することで、インクパウチ33内のインクを温める。制御装置55は、導入側バルブ開閉機構26および排出側バルブ開閉機構27のそれぞれの回転機構73の駆動モータ107に接続されている。制御装置55は、導入側バルブ開閉機構26の駆動モータ107の駆動を制御して、導入側バルブ開閉機構26の第1〜第4カム81〜84の回転位置を第1〜第6の位置P1〜P6の何れかの位置にすることで、導入側流路13の開閉を制御する。制御装置55は、排出側バルブ開閉機構27の駆動モータ107の駆動を制御して、排出側バルブ開閉機構27の第1〜第4カム81〜84の回転位置を第1〜第6の位置P1〜P6の何れかの位置にすることで、排出側流路17の開閉を制御する。制御装置55は、排出側ポンプ28に接続され、排出側ポンプ28を制御することで、インク流路20内のインクを廃液タンク29に排出させる。
本実施形態では、図17に示すように、制御装置55は、記憶部151と、印刷制御部152と、印刷待機制御部153と、第1エア排出制御部154aと、第2エア排出制御部154bと、第3エア排出制御部154cと、第4エア排出制御部154dと、パージ制御部155と、を備えている。また、制御装置55は、第1の1インク充填制御部156aと、第1の2インク充填制御部157aと、第1の3インク充填制御部158aと、第1の4インク充填制御部159aと、第2の1インク充填制御部156bと、第2の2インク充填制御部157bと、第2の3インク充填制御部158bと、第2の4インク充填制御部159bと、第3の1インク充填制御部156cと、第3の2インク充填制御部157cと、第3の3インク充填制御部158cと、第3の4インク充填制御部159cと、第4の1インク充填制御部156dと、第4の2インク充填制御部157dと、第4の3インク充填制御部158dと、第4の4インク充填制御部159dと、を備えている。さらに、制御装置55は、第1の1インク排出制御部161aと、第1の2インク排出制御部162aと、第2の1インク排出制御部161bと、第2の2インク排出制御部162bと、第3の1インク排出制御部161cと、第3の2インク排出制御部162cと、第4の1インク排出制御部161dと、第4の2インク排出制御部162dとを備えている。制御装置55の各部は、ソフトウェアによって構成されていてもよいし、ハードウェアによって構成されていてもよい。また、制御装置55の各部は、プロセッサによって行われるものであってもよいし、回路に組み込まれるものであってもよい。なお、上述した各部の具体的な制御などについては後述する。
以上、インク供給システム10を備えたプリンタ100の構成について説明した。ところで、本実施形態では、制御装置55は、8つのインク供給機構30のうち、2つずつのインク供給機構30に対して同じ制御を行う。そこで、図3に示すように、8つのインク供給機構30を第1群61、第2群62、第3群63、第4群64の4つの群に分ける。ここでは、各群に属する2つのインク供給機構30に対して同じ制御が行われる。
以下の説明において、図18に示すように、第1群61、第2群62、第3群63、第4群64のインク供給機構30を、それぞれ第1インク供給機構30a、第2インク供給機構30b、第3インク供給機構30c、第4インク供給機構30dと適宜称する。第1インク供給機構30aのインクヘッド11、インクタンク12、導入側流路13、接続流路14、上流側流路15、下流側流路16、排出側流路17、インク流路20、上流側ポンプ21、下流側ポンプ22、上流側ダンパー23、下流側ダンパー24、エアトラップ25、排出側ポンプ28、廃液タンク29を、それぞれ第1インクヘッド11a、第1インクタンク12a、第1導入側流路13a、第1接続流路14a、第1上流側流路15a、第1下流側流路16a、第1排出側流路17a、第1インク流路20a、第1上流側ポンプ21a、第1下流側ポンプ22a、第1上流側ダンパー23a、第1下流側ダンパー24a、第1エアトラップ25a、第1排出側ポンプ28a、第1廃液タンク29aと適宜称する。第1エアトラップ25aのインクパウチ33および排出機構34をそれぞれ第1インクパウチ33aおよび第1排出機構34aと称する。本実施形態では、第1インクパウチ33aは、本発明の「第1空気貯留部」の一例である。また、第2インク供給機構30bのインクヘッド11、インクタンク12、導入側流路13、接続流路14、上流側流路15、下流側流路16、排出側流路17、インク流路20、上流側ポンプ21、下流側ポンプ22、上流側ダンパー23、下流側ダンパー24、エアトラップ25、排出側ポンプ28、廃液タンク29を、それぞれ第2インクヘッド11b、第2インクタンク12b、第2導入側流路13b、第2接続流路14b、第2上流側流路15b、第2下流側流路16b、第2排出側流路17b、第2インク流路20b、第2上流側ポンプ21b、第2下流側ポンプ22b、第2上流側ダンパー23b、第2下流側ダンパー24b、第2エアトラップ25b、第2排出側ポンプ28b、第2廃液タンク29bと適宜称する。また、第2エアトラップ25bのインクパウチ33および排出機構34をそれぞれ第2インクパウチ33bおよび第2排出機構34bと称する。本実施形態では、第2インクパウチ33bは、本発明の「第2空気貯留部」の一例である。
また、第3インク供給機構30cのインクヘッド11、インクタンク12、導入側流路13、接続流路14、上流側流路15、下流側流路16、排出側流路17、インク流路20、上流側ポンプ21、下流側ポンプ22、上流側ダンパー23、下流側ダンパー24、エアトラップ25、排出側ポンプ28、廃液タンク29を、それぞれ第3インクヘッド11c、第3インクタンク12c、第3導入側流路13c、第3接続流路14c、第3上流側流路15c、第3下流側流路16c、第3排出側流路17c、第3インク流路20c、第3上流側ポンプ21c、第3下流側ポンプ22c、第3上流側ダンパー23c、第3下流側ダンパー24c、第3エアトラップ25c、第3排出側ポンプ28c、第3廃液タンク29cと適宜称する。また、第3エアトラップ25cのインクパウチ33および排出機構34をそれぞれ第3インクパウチ33cおよび第3排出機構34cと称する。また、第4インク供給機構30dのインクヘッド11、インクタンク12、導入側流路13、接続流路14、上流側流路15、下流側流路16、排出側流路17、インク流路20、上流側ポンプ21、下流側ポンプ22、上流側ダンパー23、下流側ダンパー24、エアトラップ25、排出側ポンプ28、廃液タンク29を、それぞれ第4インクヘッド11d、第4インクタンク12d、第4導入側流路13d、第4接続流路14d、第4上流側流路15d、第4下流側流路16d、第4排出側流路17d、第4インク流路20d、第4上流側ポンプ21d、第4下流側ポンプ22d、第4上流側ダンパー23d、第4下流側ダンパー24d、第4エアトラップ25d、第4排出側ポンプ28d、第4廃液タンク29dと適宜称する。また、第4エアトラップ25dのインクパウチ33および排出機構34をそれぞれ第4インクパウチ33dおよび第4排出機構34dと称する。
本実施形態では、インク供給機構30を構成する部材のうち、制御装置55によって制御される部材(詳しくは、上流側ポンプ21、下流側ポンプ22、エアトラップ25、導入側バルブ開閉機構26、排出側バルブ開閉機構27、排出側ポンプ28など)の状態として、印刷状態と、印刷待機状態と、エア排出状態と、パージ状態と、インク充填状態と、インク排出状態とが含まれる。以下、各状態における制御装置55の制御について説明する。
まず、印刷状態における制御装置55の制御について説明する。図18は、印刷状態における第1〜第4インク供給機構30a〜30dの模式図である。以下の説明において、導入側バルブ開閉機構26および排出側バルブ開閉機構27の「×」は、導入側バルブ開閉機構26および排出側バルブ開閉機構27の各バルブ91〜94が閉鎖された状態を示している。また、第1〜第4上流側ポンプ21a〜21d、第1〜第4下流側ポンプ22a〜22d、第1〜第4エアトラップ25a〜25dの排出機構34a〜34d、第1〜第4排出側ポンプ28a〜28dにおいて、「×」は、停止している状態を示している。また、以下の図面の矢印はインクの流れを示している。図18に示すように、印刷状態とは、記録媒体5に対して印刷が行われる状態のことであり、インクヘッド11a〜11dのノズル11aaからプラテン7に載置された記録媒体5に向かってインクが吐出される状態のことをいう。印刷状態では、インクタンク12a〜12dに貯留されたインクは、インクヘッド11a〜11dに供給される。
印刷状態では、制御装置55の印刷制御部152(図17参照)が制御を行う。印刷状態では、第1インク供給機構30a〜第4インク供給機構30dに対して同じ制御が行われる。印刷状態において、印刷制御部152は、導入側バルブ開閉機構26の第1カム81〜第4カム84の回転位置が第1の位置P1(図4参照)となるように導入側バルブ開閉機構26の回転機構73を制御する。このことによって、導入側バルブ開閉機構26の第1バルブ91〜第4バルブ94は開放された状態となる。したがって、第1導入側流路13a〜第4導入側流路13dは、開放された状態となる。また、印刷状態において、印刷制御部152は、排出側バルブ開閉機構27の第1カム81〜第4カム84の回転位置が第2の位置P2(図11参照)になるように、排出側バルブ開閉機構27の回転機構73を制御する。このことによって、排出側バルブ開閉機構27の第1バルブ91〜第4バルブ94は閉鎖された状態となる。したがって、第1排出側流路17a〜第4排出側流路17dは、閉鎖された状態となる。
また、印刷状態では、印刷制御部152は、第1〜第4上流側ポンプ21a〜21d、および、第1〜第4下流側ポンプ22a〜22dをそれぞれ駆動させる。詳しくは、印刷制御部152は、第1〜第4インクヘッド11a〜11dの圧力が負圧になるように、第1〜第4上流側ダンパー23a〜23dの各検出センサ48によるインク貯留室47のインク貯留量の検出結果、および、第1〜第4下流側ダンパー24a〜24dの各検出センサ48によるインク貯留室47のインク貯留量の検出結果に基づいて、第1〜第4上流側ポンプ21a〜21d、および、第1〜第4下流側ポンプ22a〜22dの駆動を制御する。このことによって、第1〜第4インクヘッド11a〜11dの各ノズル11aaからインクが吐出される。なお、印刷状態では、印刷制御部152は、第1〜第4エアトラップ25a〜25dの排出機構34a〜34d、第1〜第4排出側ポンプ28a〜28dを停止させるように制御している。
本実施形態では、印刷状態では、第1〜第4インク供給機構30a〜30dのインクの流れは同じである。例えば、第1インク供給機構30aにおいて、第1インクタンク12aに貯留されたインクは、矢印A11に示すように、第1導入側流路13aを通じて第1接続流路14aに流れる。また、第1インク供給機構30aにおいて、排出側バルブ開閉機構27の第1バルブ91が閉鎖され、かつ、第1上流側ポンプ21aおよび第1下流側ポンプ22aが駆動している状態であるため、第1接続流路14a内のインクは、第1排出側流路17aには流れず、矢印A12に示すように、第1上流側流路15aに流れる。そして、第1上流側ポンプ21aの駆動によって、第1上流側流路15a内のインクは、矢印A13に示すように、第1インクヘッド11aに供給される。ここで、印刷状態では、印刷制御部152は、第1インクヘッド11aの圧力が負圧になるように、第1上流側ポンプ21aおよび第1下流側ポンプ22aの駆動を制御しているため、第1インクヘッド11a内のインクの一部がノズル11aaから記録媒体5に向かって吐出される。そして、第1インクヘッド11a内の残りのインクの一部は、第1下流側ポンプ22aの駆動によって、矢印A14に示すように、第1下流側流路16aに流れる。そして、第1下流側流路16aのインクは、矢印A15に示すように、第1接続流路14aに流れる。
次に、印刷待機状態における制御装置55の制御について説明する。図19は、印刷待機状態における第1〜第4インク供給機構30a〜30dの模式図である。図19に示すように、印刷待機状態とは、記録媒体5に対して印刷が行われておらず、第1〜第4インクヘッド11a〜11dがホームポジションに待機している状態である。印刷待機状態では、制御装置55の印刷待機制御部153(図17参照)が制御を行う。印刷待機状態では、第1〜第4インク供給機構30a〜30dに対して同じ制御が行われる。印刷待機状態において、印刷待機制御部153は、導入側バルブ開閉機構26の第1カム81〜第4カム84の回転位置が第2の位置P2(図11参照)となるように導入側バルブ開閉機構26の回転機構73を制御する。また、印刷待機制御部153は、排出側バルブ開閉機構27の第1カム81〜第4カム84の回転位置が第2の位置P2(図11参照)になるように、排出側バルブ開閉機構27の回転機構73を制御する。このことによって、導入側バルブ開閉機構26の第1バルブ91〜第4バルブ94、および、排出側バルブ開閉機構27の第1バルブ91〜第4バルブ94は閉鎖された状態となる。よって、第1〜第4導入側流路13a〜13dおよび第1〜第4排出側流路17a〜17dは、閉鎖された状態となる。また、印刷待機状態では、印刷待機制御部153は、第1〜第4上流側ポンプ21a〜21dおよび第1〜第4下流側ポンプ22a〜22dを停止させる。また、印刷待機状態では、印刷待機制御部153は、第1〜第4エアトラップ25a〜25dの排出機構34a〜34d、第1〜第4排出側ポンプ28a〜28dを停止させている。
印刷待機状態では、第1〜第4インク供給機構30a〜30dにおいて、第1〜第4インクタンク12a〜12dに貯留されたインクは、それぞれ第1〜第4接続流路14a〜14dに流れない。第1〜第4接続流路14a〜14dのインクは、第1〜第4排出側流路17a〜17dに流れない。また、第1〜第4上流側ポンプ21a〜21dおよび第1〜第4下流側ポンプ22a〜22dは、それぞれ停止しているため、第1〜第4インクヘッド11a〜11dにインクは供給されず、かつ、第1〜第4インクヘッド11a〜11dからインクは吐出されない。
図20は、第1インク供給機構30aに対してエア排出を行う場合における第1〜第4インク供給機構30a〜30dの模式図である。図20に示すように、エア排出状態とは、エアトラップ25のインクパウチ33内に溜まった空気を外部に排出する状態のことをいう。本実施形態では、第1群61〜第4群64のうち何れかの群のインク供給機構30に対してエア排出が行われる。エア排出状態では、第1インク供給機構30aのエア排出を行う場合、第1エア排出制御部154aが制御を行い、第2インク供給機構30bのエア排出を行う場合、第2エア排出制御部154bが制御を行う。また、第3インク供給機構30cのエア排出を行う場合、第3エア排出制御部154cが制御を行い、第4インク供給機構30dのエア排出を行う場合、第4エア排出制御部154dが制御を行う。
例えば、第1インク供給機構30aのエア排出を行う場合、第1エア排出制御部154aは、導入側バルブ開閉機構26の第1カム81〜第4カム84の回転位置が第1の位置P1(図4参照)となるように導入側バルブ開閉機構26の回転機構73を制御する。このことによって、導入側バルブ開閉機構26の第1バルブ91〜第4バルブ94は開放された状態となる。したがって、第1〜第4導入側流路13a〜13dは、開放された状態となる。なお、エア排出状態において、第1エア排出制御部154aは、導入側バルブ開閉機構26の第1カム81〜第4カム84の回転位置が第2の位置P2(図11参照)となるように導入側バルブ開閉機構26の回転機構73を制御してもよい。
第1インク供給機構30aのエア排出を行う場合、第1エア排出制御部154aは、排出側バルブ開閉機構27の第1カム81〜第4カム84の回転位置が第3の位置P3(図12参照)になるように、排出側バルブ開閉機構27の回転機構73を制御する。このことによって、排出側バルブ開閉機構27の第1バルブ91は開放された状態となり、排出側バルブ開閉機構27の第2バルブ92〜第4バルブ94は閉鎖された状態となる。したがって、第1排出側流路17aは開放された状態となり、第2〜第4排出側流路17b〜17dは、閉鎖された状態となる。第1エア排出制御部154aは、第1〜第4上流側ポンプ21a〜21dおよび第1〜第4下流側ポンプ22a〜22dを停止させ、かつ、第1〜第4エアトラップ25a〜25dの排出機構34a〜34dを駆動させる。ただし、第1エア排出制御部154aは、第2〜第4エアトラップ25b〜25dの排出機構34b〜34dを停止させてもよい。また、第1エア排出制御部154aは、第1〜第4排出側ポンプ28a〜28dを駆動させるように制御する。ただし、第1エア排出制御部154aは、第2〜第4排出側ポンプ28b〜28dを停止させてもよい。
本実施形態では、第1インク供給機構30aのエア排出を行う場合、排出側バルブ開閉機構27の第1バルブ91が開放され、かつ、第1エアトラップ25aおよび第1排出側ポンプ28aが駆動しているため、第1エアトラップ25aの第1インクパウチ33a内に溜まった空気は、矢印A21に示すように、第1インクパウチ33a内のインクと共に、第1排出側流路17aに流れ、矢印A22に示すように、第1廃液タンク29aに排出される。このとき、第1上流側ポンプ21aおよび第1下流側ポンプ22aは停止しているため、第1上流側流路15aには、第1エアトラップ25aの第1インクパウチ33a内の空気、および、インクは流れない。第1インク供給機構30aのエア排出を行う場合、導入側バルブ開閉機構26の第1バルブ91が開放されているため、第1エアトラップ25aの第1インクパウチ33a内の空気、および、インクが排出されることで、第1インクパウチ33aには、矢印A23に示すように、第1インクタンク12aに貯留されたインクが第1導入側流路13aを通じて供給される。なお、第1インク供給機構30aのエア排出を行う場合、排出側バルブ開閉機構27の第2バルブ92〜第4バルブ94が閉鎖されているため、第2〜第4インク供給機構30b〜30dにおいて、第2〜第4エアトラップ25b〜25dのそれぞれのインクパウチ33b〜33d内の空気は、外部に排出されない。
図示は省略するが、エア排出状態において第2インク供給機構30bのエア排出を行う場合、第2エア排出制御部154bは、導入側バルブ開閉機構26の第1カム81〜第4カム84の回転位置が第1の位置P1(図4参照)、または、第2の位置P2(図11参照)になるように導入側バルブ開閉機構26の回転機構73を制御する。また、第2エア排出制御部154bは、排出側バルブ開閉機構27の第1カム81〜第4カム84の回転位置が第4の位置P4(図13参照)になるように排出側バルブ開閉機構27の回転機構73を制御する。第2エア排出制御部154bは、第1〜第4上流側ポンプ21a〜21dおよび第1〜第4下流側ポンプ22a〜22dをそれぞれ停止させ、第1〜第4排出側ポンプ28a〜28dを駆動させ、かつ、第1〜第4エアトラップ25a〜25dの排出機構34a〜34dを駆動させるように制御する。このことによって、第2インク供給機構30bの第2エアトラップ25bのインクパウチ33b内の空気が第2廃液タンク29bに排出されるが、第1、3、4インク供給機構30a、30c、30dにおいて、第1、3、4エアトラップ25a、25c、25dのそれぞれのインクパウチ33a、33c、33d内の空気は、外部に排出されない。なお、第2エア排出制御部154bは、第1、3、4エアトラップ25a、25c、25dの排出機構34a、34c、34dを停止させてもよい。また、第2エア排出制御部154bは、第1、3、4排出側ポンプ28a、28c、28dを停止させてもよい。
図示は省略するが、エア排出状態において第3インク供給機構30cのエア排出を行う場合、第3エア排出制御部154cは、導入側バルブ開閉機構26の第1カム81〜第4カム84の回転位置が第1の位置P1(図4参照)、または、第2の位置P2(図11参照)になるように導入側バルブ開閉機構26の回転機構73を制御する。また、第3エア排出制御部154cは、排出側バルブ開閉機構27の第1カム81〜第4カム84の回転位置が第5の位置P5(図14参照)になるように排出側バルブ開閉機構27の回転機構73を制御する。第3エア排出制御部154cは、第1〜第4上流側ポンプ21a〜21dおよび第1〜第4下流側ポンプ22a〜22dをそれぞれ停止させ、第1〜第4排出側ポンプ28a〜28dを駆動させ、かつ、第1〜第4エアトラップ25a〜25dの排出機構34a〜34dを駆動させるように制御する。このことによって、第3エアトラップ25cのインクパウチ33c内の空気が第3廃液タンク29cに排出されるが、第1、2、4エアトラップ25a、25b、25dのそれぞれのインクパウチ33a、33b、33d内の空気は、外部に排出されない。なお、第3エア排出制御部154cは、第1、2、4エアトラップ25a、25b、25dの排出機構34a、34b、34dを停止させてもよい。また、第3エア排出制御部154cは、第1、2、4排出側ポンプ28a、28b、28dを停止させてもよい。
図示は省略するが、エア排出状態において第4インク供給機構30dのエア排出を行う場合、第4エア排出制御部154dは、導入側バルブ開閉機構26の第1カム81〜第4カム84の回転位置が第1の位置P1(図4参照)、または、第2の位置P2(図11参照)になるように導入側バルブ開閉機構26の回転機構73を制御する。また、第4エア排出制御部154dは、排出側バルブ開閉機構27の第1カム81〜第4カム84の回転位置が第6の位置P6(図15参照)になるように排出側バルブ開閉機構27の回転機構73を制御する。第4エア排出制御部154dは、第1〜第4上流側ポンプ21a〜21dおよび第1〜第4下流側ポンプ22a〜22dをそれぞれ停止させ、第1〜第4排出側ポンプ28a〜28dを駆動させ、かつ、第1〜第4エアトラップ25a〜25dの排出機構34a〜34dを駆動させるように制御する。このことによって、第4エアトラップ25dのインクパウチ33d内の空気が第4廃液タンク29dに排出されるが、第1〜第3エアトラップ25a〜25cのそれぞれのインクパウチ33a〜33c内の空気は、外部に排出されない。なお、第4エア排出制御部154dは、第1〜第3エアトラップ25a〜25cの排出機構34a〜34cを停止させてもよい。また、第4エア排出制御部154dは、第1〜第3排出側ポンプ28a〜28cを停止させてもよい。
次に、パージ状態における制御装置55の制御について説明する。図21は、第1インク供給機構30aに対してパージを行う場合における第1〜第4インク供給機構30a〜30dの模式図である。本実施形態では、図21に示すように、パージ状態とは、第1〜第4インクヘッド11a〜11dのノズル11aaの吐出不良時に、ノズル11aaの吐出不良を解消させるために行う状態のことをいう。パージ状態では、第1〜第4インクヘッド11a〜11dがホームポジションに位置している。なお、図示は省略するが、パージ状態では、第1〜第4インクヘッド11a〜11dには、キャップが装着されている。パージ状態では、第1〜第4インクヘッド11a〜11dのノズル11aaから上記キャップに向かってインクを吐出させる。本実施形態では、パージ状態では、制御装置55のパージ制御部155(図17参照)が制御を行う。パージ状態において、パージ制御部155は、導入側バルブ開閉機構26の第1カム81〜第4カム84の回転位置が第1の位置P1(図4参照)になるように導入側バルブ開閉機構26の回転機構73を制御する。また、パージ制御部155は、排出側バルブ開閉機構27の第1カム81〜第4カム84の回転位置が第2の位置P2(図11参照)になるように排出側バルブ開閉機構27の回転機構73を制御する。このことで、第1〜第4導入側流路13a〜13dが開放された状態になると共に、第1〜第4排出側流路17a〜17dが閉鎖された状態となる。また、パージ制御部155は、第1〜第4上流側ポンプ21a〜21dのうち何れか1つの上流側ポンプ21を駆動させ、残りの3つの上流側ポンプ21を停止させる。例えば、第1インクヘッド11aの吐出不良を解消させたい場合、パージ制御部155は、図21に示すように、第1上流側ポンプ21aを駆動させ、第2〜第4上流側ポンプ21b〜21dを停止させる。図示は省略するが、第2インクヘッド11bの吐出不良を解消させたい場合、パージ制御部155は、第2上流側ポンプ21bを駆動させ、第1、3、4上流側ポンプ21a、21c、21dを停止させるとよい。第3インクヘッド11cの吐出不良を解消させたい場合、パージ制御部155は、第3上流側ポンプ21cを駆動させ、第1、2、4上流側ポンプ21a、21b、21dを停止させるとよい。また、第4インクヘッド11dの吐出不良を解消させたい場合、パージ制御部155は、第4上流側ポンプ21dを駆動させ、第1〜第3上流側ポンプ21a〜21cを停止させるとよい。パージ制御部155は、第1〜第4下流側ポンプ22を停止または流量を減らすように制御し、かつ、第1〜第4エアトラップ25a〜25dの排出機構34a〜34d、および、第1〜第4排出側ポンプ28a〜28dを停止させる状態に制御する。
本実施形態では、パージ状態において、上流側ポンプ21が駆動しているインク供給機構30のインクヘッド11の吐出不良が解消される。例えば、パージ制御部155が第1上流側ポンプ21aを駆動させ、第2〜第4上流側ポンプ21b〜21dを停止させている場合、第1インクヘッド11aが加圧される。このことによって、矢印A31のように、第1上流側流路15aのインクが第1インクヘッド11aに供給され、かつ、第1インクヘッド11aのノズル11aaから上記キャップに向かってインクが吐出される。このとき、第2〜第4上流側ポンプ21b〜21dは停止されているため、第2〜第4インクヘッド11b〜11dからインクは吐出されない。なお、パージ状態では、第1〜第4下流側ポンプ22a〜22dが停止または第1〜第4下流側ポンプ22a〜22dの流量が減っている状態のため、第1インクヘッド11a内のインクは、第1下流側流路16aには流れ難い。パージ状態では、パージ制御部155が第1上流側ポンプ21aを駆動させ、第2〜第4上流側ポンプ21b〜21dを停止させている場合、第1導入側流路13aが開放されているため、第1上流側流路15aには、第1インクタンク12aに貯留されたインクが、矢印A32のように、第1導入側流路13aおよび第1接続流路14aを通じて流れる。
次に、インク充填状態における制御装置55の制御について説明する。図22〜図25は、第1インク供給機構30aに対してインク充填を行う場合における第1〜第4インク供給機構30a〜30dの模式図である。図26は、第1インク供給機構30aに対してエア排出を行う場合における制御装置55の制御の手順を示したフローチャートである。本実施形態では、インク充填状態とは、第1〜第4インク流路20a〜20dのうちの何れかのインク流路20内にインクを充填するときの状態のことをいう。インクの充填とは、例えば、第1〜第4インク流路20a〜20dの何れかのインク流路20内のインクが空であり、インクが空のインク流路20に、インクタンク12に貯留されたインクを充填することである。なお、ここでは、「インク流路20内のインクが空」には、エアトラップ25内のインクが空であることも含まれる。
本実施形態では、第1群61〜第4群64のうち何れかの群のインク供給機構30に対してインクの充填が行われる。第1インク供給機構30aのインクの充填を行う場合、図17に示すように、第1の1インク充填制御部156a〜第1の4インク充填制御部159aが制御を行い、第2インク供給機構30bのインクの充填を行う場合、第2の1インク充填制御部156b〜第2の4インク充填制御部159bが制御を行う。また、第3インク供給機構30cのインクの充填を行う場合、第3の1インク充填制御部156c〜第3の4インク充填制御部159cが制御を行い、第4インク供給機構30dのインクの充填を行う場合、第4の1インク充填制御部156d〜第4の4インク充填制御部159dが制御を行う。
例えば、図26に示すように、第1インク供給機構30aのインクの充填を行う場合、第1充填制御、第2充填制御、第3充填制御、および、第4充填制御が順に行われる。まず、ステップS101では、第1の1インク充填制御部156aは、第1充填制御を行う。具体的には、図22に示すように、第1の1インク充填制御部156aは、導入側バルブ開閉機構26の第1カム81〜第4カム84の回転位置が第1の位置P1(図4参照)になるように導入側バルブ開閉機構26の回転機構73を制御し、かつ、排出側バルブ開閉機構27の第1カム81〜第4カム84の回転位置が第2の位置P2(図11参照)になるように排出側バルブ開閉機構27の回転機構73を制御する。また、第1の1インク充填制御部156aは、第1上流側ポンプ21aを駆動させ、第2〜第4上流側ポンプ21b〜21dを停止させ、かつ、第1〜第4下流側ポンプ22a〜22dを停止させる。そして、第1の1インク充填制御部156aは、第1〜第4エアトラップ25a〜25dの排出機構34a〜34d、第1〜第4排出側ポンプ28a〜28dを停止させる。第1の1インク充填制御部156aの制御によって、第1インクタンク12aに貯留されたインクは、矢印A41および矢印A42のように、第1導入側流路13a、第1接続流路14aおよび第1上流側流路15aに供給され、第1導入側流路13a、第1接続流路14aおよび第1上流側流路15aにインクが充填される。なお、第1充填制御では、第1下流側ポンプ22aは停止しているため、第1インクヘッド11aから第1下流側流路16aへインクは流れない。
第1充填制御の後、図26のステップS102では、第1の2インク充填制御部157aは、第2充填制御を行う。図23に示すように、第2充填制御では、第1の2インク充填制御部157aは、駆動している第1上流側ポンプ21aを停止させる。第1の2インク充填制御部157aが第2充填制御を行うことによって、第1インクタンク12aに貯留されたインクは、第1上流側流路15aには供給されず、矢印A43のように、第1エアトラップ25aのインクパウチ33aにインクが充填される。ここでは、例えば、第1エアトラップ25aのインクパウチ33a内のインクの貯留量が所定の量になるまで、第2充填制御が行なわれる。例えば、制御装置55の記憶部151には、第2充填制御が始まってから、第1エアトラップ25aのインクパウチ33aのインク貯留量が所定の量になるまでの予測され得る所定の時間が予め記憶されている。第1の2インク充填制御部157aは、第2充填制御が行なわれた時間が所定の時間以上になった場合、第1インクパウチ33aのインク貯留量が所定の量になったと判定し、第2充填制御を終了する。
第2充填制御が終了した後、図26のステップS103では、第1の3インク充填制御部158aは、第3充填制御を行う。図24に示すように、第3充填制御では、第1の3インク充填制御部158aは、停止している第1上流側ポンプ21aおよび第1下流側ポンプ22aを駆動させる。第1の3インク充填制御部158aが第3充填制御を行うことによって、第1インクタンク12a内のインクは、矢印A44のように、第1導入側流路13aを通じて第1接続流路14aに流れる。第1インク流路20a内のインクは、矢印A45、A46、A47、A48のように、第1接続流路14a、第1上流側流路15aおよび第1下流側流路16aに流れて循環されるため、第1下流側流路16aにインクが充填される。このとき、第1下流側流路16a内の空気は、第1エアトラップ25aのインクパウチ33aに溜められる。なお、第3充填制御では、第1の3インク充填制御部158aは、第1インクヘッド11aからインクが漏れないように、第1上流側ポンプ21aおよび第1下流側ポンプ22aの駆動を制御することが好ましい。
第3充填制御が終了した後、図26のステップS104では、第1の4インク充填制御部159aは、第4充填制御を行う。図25に示すように、第4充填制御では、第1の4インク充填制御部159aは、排出側バルブ開閉機構27の第1カム81〜第4カム84の回転位置が前記第3の位置P3(図12参照)になるように排出側バルブ開閉機構27の回転機構73を制御する。このことによって、第1排出側流路17aは開放された状態となり、第2〜第4排出側流路17b〜17dは、閉鎖された状態となる。また、第1の4インク充填制御部159aは、第1エアトラップ25aの停止している第1排出機構34a、および、停止している第1排出側ポンプ28aをそれぞれ駆動させ、駆動している第1上流側ポンプ21aおよび第1下流側ポンプ22aを停止させる。なお、第1の4インク充填制御部159aは、第2〜第4エアトラップ25b〜25dのそれぞれの排出機構34b〜34d、および、第2〜第4排出側ポンプ28b〜28dを駆動させてもよい。第1の4インク充填制御部159aが第4充填制御を行うことによって、第1エアトラップ25aのインクパウチ33a内に溜まった空気は、インクパウチ33a内のインクと共に、矢印A51のように第1排出側流路17aに流れ、その後、矢印A52のように、第1廃液タンク29aに排出される。なお、第4充填制御において、第1上流側ポンプ21aが駆動していないため、第1上流側流路15aには、第1エアトラップ25aのインクパウチ33a内の空気、および、インクは流れない。また、第4充填制御において、第1導入側流路13aが開放されているため、第1エアトラップ25aのインクパウチ33a内の空気、および、インクが排出されることで、第1インクパウチ33aには、矢印A53に示すように、第1インクタンク12aに貯留されたインクが供給される。以上のようにして、第1インク供給機構30aの第1インク流路20aにインクが充填される。
なお、第2〜第4インク供給機構30b〜30dのインクの充填をそれぞれ行う場合、第1インク供給機構30aのインクの充填を行う場合の第1インク供給機構30aの各構成要素と、インクを充填したいインク供給機構30の各構成要素とを置き換えた制御を行えばよい。例えば、図示は省略するが、第2インク供給機構30bのインクの充填を行う場合、まず、第2の1インク充填制御部156bは、導入側バルブ開閉機構26の第1カム81〜第4カム84の回転位置が第1の位置P1(図4参照)になるように導入側バルブ開閉機構26の回転機構73を制御し、かつ、排出側バルブ開閉機構27の第1カム81〜第4カム84の回転位置が第2の位置P2(図11参照)になるように排出側バルブ開閉機構27の回転機構73を制御する。また、第2の1インク充填制御部156bは、第2上流側ポンプ21bを駆動させ、第1、3、4上流側ポンプ21a、21c、21dを停止させ、かつ、第1〜第4下流側ポンプ22a〜22dを停止させる。そして、第2の1インク充填制御部156bは、第1〜第4エアトラップ25a〜25dの排出機構34a〜34d、第1〜第4排出側ポンプ28a〜28dを停止させる。
第2の2インク充填制御部157bは、第2の1インク充填制御部156bによる制御が行われた後、駆動している第2上流側ポンプ21bを停止させるように制御する。第2の3インク充填制御部158bは、第2の2インク充填制御部157bによる制御が行われた後、停止している第2上流側ポンプ21b、および、停止している第2下流側ポンプ22bをそれぞれ駆動させるように制御する。そして、第2の4インク充填制御部159bは、第2の3インク充填制御部158bによる制御が行われた後、排出側バルブ開閉機構27の第1カム81〜第4カム84の回転位置が第4の位置P4(図13参照)になるように排出側バルブ開閉機構27の回転機構73を制御する。このことで、第2排出側流路17bが開放された状態となり、第1、3、4排出側流路17a、17c、17dは閉鎖された状態となる。また、第2の4インク充填制御部159bは、駆動している第2上流側ポンプ21bおよび第2下流側ポンプ22bをそれぞれ停止させ、第2エアトラップ25bの排出機構34bを駆動させ、かつ、停止している第2排出側ポンプ28bを駆動させるように制御する。なお、第2の4インク充填制御部159bは、第1、3、4エアトラップ25a、25c、25dのそれぞれの排出機構34a、34c、34d、および、第1、3、4排出側ポンプ28a、28c、28dを駆動させてもよい。以上の手順によって、第2インク供給機構30bの第2インク流路20bにインクを充填させることができる。
例えば、図示は省略するが、第3インク供給機構30cのインクの充填を行う場合、まず、第3の1インク充填制御部156cは、導入側バルブ開閉機構26の第1カム81〜第4カム84の回転位置が第1の位置P1(図4参照)になるように導入側バルブ開閉機構26の回転機構73を制御し、かつ、排出側バルブ開閉機構27の第1カム81〜第4カム84の回転位置が第2の位置P2(図11参照)になるように排出側バルブ開閉機構27の回転機構73を制御する。また、第3の1インク充填制御部156cは、第3上流側ポンプ21cを駆動させ、第1、2、4上流側ポンプ21a、21b、21dを停止させ、かつ、第1〜第4下流側ポンプ22a〜22dを停止させる。そして、第3の1インク充填制御部156cは、第1〜第4エアトラップ25a〜25dの排出機構34a〜34d、第1〜第4排出側ポンプ28a〜28dを停止させる。第3の2インク充填制御部157cは、第3の1インク充填制御部156cによる制御が行われた後、駆動している第3上流側ポンプ21cを停止させるように制御する。第3の3インク充填制御部158cは、第3の2インク充填制御部157cによる制御が行われた後、停止している第3上流側ポンプ21c、および、停止している第3下流側ポンプ22cをそれぞれ駆動させるように制御する。
そして、第3の4インク充填制御部159cは、第3の3インク充填制御部158cによる制御が行われた後、排出側バルブ開閉機構27の第1カム81〜第4カム84の回転位置が第5の位置P5(図14参照)になるように排出側バルブ開閉機構27の回転機構73を制御する。このことで、第3排出側流路17cが開放された状態となり、第1、2、4排出側流路17a、17b、17dは閉鎖された状態となる。また、第3の4インク充填制御部159cは、駆動している第3上流側ポンプ21cおよび第3下流側ポンプ22cをそれぞれ停止させ、第3エアトラップ25cの排出機構34cを駆動させ、かつ、停止している第3排出側ポンプ28cを駆動させるように制御する。なお、第3の4インク充填制御部159cは、第1、2、4エアトラップ25a、25b、25dのそれぞれの排出機構34a、34b、34d、および、第1、2、4排出側ポンプ28a、28b、28dを駆動させてもよい。以上の手順によって、第3インク供給機構30cの第3インク流路20cにインクを充填させることができる。
例えば、図示は省略するが、第4インク供給機構30dのインクの充填を行う場合、まず、第4の1インク充填制御部156dは、導入側バルブ開閉機構26の第1カム81〜第4カム84の回転位置が第1の位置P1(図4参照)になるように導入側バルブ開閉機構26の回転機構73を制御し、かつ、排出側バルブ開閉機構27の第1カム81〜第4カム84の回転位置が第2の位置P2(図11参照)になるように排出側バルブ開閉機構27の回転機構73を制御する。また、第4の1インク充填制御部156dは、第4上流側ポンプ21dを駆動させ、第1〜3上流側ポンプ21a〜21cを停止させ、かつ、第1〜第4下流側ポンプ22a〜22dを停止させる。そして、第4の1インク充填制御部156dは、第1〜第4エアトラップ25a〜25dの排出機構34a〜34d、第1〜第4排出側ポンプ28a〜28dを停止させる。第4の2インク充填制御部157dは、第4の1インク充填制御部156dによる制御が行われた後、駆動している第4上流側ポンプ21dを停止させるように制御する。第4の3インク充填制御部158dは、第4の2インク充填制御部157dによる制御が行われた後、停止している第4上流側ポンプ21d、および、停止している第4下流側ポンプ22dをそれぞれ駆動させるように制御する。
そして、第4の4インク充填制御部159dは、第4の3インク充填制御部158dによる制御が行われた後、排出側バルブ開閉機構27の第1カム81〜第4カム84の回転位置が第6の位置P6(図15参照)になるように排出側バルブ開閉機構27の回転機構73を制御する。このことで、第4排出側流路17dが開放された状態となり、第1〜第3排出側流路17a〜17cは閉鎖された状態となる。また、第4の4インク充填制御部159dは、駆動している第4上流側ポンプ21dおよび第4下流側ポンプ22dをそれぞれ停止させ、第4エアトラップ25dの排出機構34dを駆動させ、かつ、停止している第4排出側ポンプ28dを駆動させるように制御する。なお、第4の4インク充填制御部159dは、第1〜第3エアトラップ25a〜25cのそれぞれの排出機構34a〜34c、および、第1〜第3排出側ポンプ28a〜28cを駆動させてもよい。以上の手順によって、第4インク供給機構30dの第4インク流路20dにインクを充填させることができる。
次に、インク排出状態における制御装置55の制御について説明する。図27および図28は、第1インク供給機構30aに対してインク排出を行う場合における第1〜第4インク供給機構30a〜30dの模式図である。図29は、第1インク供給機構30aに対してインク排出を行う場合における制御装置55の制御の手順を示したフローチャートである。本実施形態では、インク排出状態とは、第1〜第4インク流路20a〜20dのうちの何れかのインク流路20内のインクを排出するときの状態のことをいう。例えば、プリンタ100を他の場所に移動する際に、インク排出状態にして、第1〜第4インク流路20a〜20d内のインクを外部へ排出する。インク排出状態では、第1群61〜第4群64のうち何れかの群のインク供給機構30に対してインクの排出が行われる。ここでは、図27に示すように、インク排出状態では、インクを排出されるインク供給機構30において、導入側流路13からインクタンク12が取り外されている。なお、インクタンク12が導入側流路13の一端から取り外されている場合、導入側流路13の一端からインクが漏れないように構成されている。
インク排出状態では、第1インク供給機構30aのインクの排出を行う場合、図17に示すように、第1の1インク排出制御部161aおよび第1の2インク排出制御部162aが制御を行い、第2インク供給機構30bのインクの排出を行う場合、第2の1インク排出制御部161bおよび第2の2インク排出制御部162bが制御を行う。また、第3インク供給機構30cのインクの排出を行う場合、第3の1インク排出制御部161cおよび第3の2インク排出制御部162cが制御を行い、第4インク供給機構30dのインクの排出を行う場合、第4の1インク排出制御部161dおよび第4の2インク排出制御部162dが制御を行う。
例えば、図29に示すように、第1インク供給機構30aのインクの排出を行う場合、第1排出制御、および、第2排出制御が順に行われる。まず、ステップS201では、第1の1インク排出制御部161aは、第1排出制御を行う。具体的には、図27に示すように、第1導入側流路13aに第1インクタンク12aが取り外された状態において、第1の1インク排出制御部161aは、導入側バルブ開閉機構26の第1カム81〜第4カム84の回転位置が第1の位置P1(図4参照)になるように導入側バルブ開閉機構26の回転機構73を制御し、かつ、排出側バルブ開閉機構27の第1カム81〜第4カム84の回転位置が第3の位置P3(図12参照)になるように排出側バルブ開閉機構27の回転機構73を制御する。このことで、第1〜第4導入側流路13a〜13dは、開放された状態となる。第1排出側流路17aは開放された状態となり、第2〜第4排出側流路17b〜17dは、閉鎖された状態となる。また、第1の1インク排出制御部161aは、第1〜第4上流側ポンプ21a〜21d、および、第1〜第4下流側ポンプ22a〜22dをそれぞれ停止させ、かつ、第1〜第4排出側ポンプ28a〜28dを駆動させるように制御する。なお、第1の1インク排出制御部161aは、第2〜第4排出側ポンプ28b〜28dを停止させるように制御してもよい。また、第1の1インク排出制御部161aは、第1〜第4エアトラップ25a〜25dの排出機構34a〜34dを停止させるように制御する。
第1排出制御では、第1上流側ポンプ21aおよび第1下流側ポンプ22aが停止しているため、第1インク流路20a内において、インクは循環せず、かつ、第1接続流路14a内のインクは、第1上流側流路15aに流れない。第1排出制御では、第1導入側流路13aおよび第1排出側流路17aが開放され、かつ、第1排出側ポンプ28aが駆動しているため、第1導入側流路13a内のインクは、矢印A61および矢印A62のように、第1接続流路14aおよび第1排出側流路17aを通じて第1廃液タンク29aに排出される。なお、インク排出状態では、第1導入側流路13aには、第1インクタンク12aが接続されていないため、第1導入側流路13aにインクは供給されず、空の状態になる。
第1排出制御が終了した後、図29のステップS202では、第1の2インク排出制御部162aは、第2排出制御を行う。図28に示すように、第2排出制御では、第1の2インク排出制御部162aは、導入側バルブ開閉機構26の第1カム81から第4カム84の回転位置が第2の位置P2(図11参照)になるように導入側バルブ開閉機構26の回転機構73を制御する。このことで、第1〜第4導入側流路13a〜13dは閉鎖された状態となる。また、第1の2インク排出制御部162aは、停止している第1上流側ポンプ21a、および、停止している第1下流側ポンプ22aをそれぞれ駆動させるように制御する。第2排出制御では、第1排出側流路17a内のインクは、矢印A64のように、第1廃液タンク29aに排出される。第1接続流路14a内のインクは、矢印A63および矢印A64のように、第1排出側流路17aを通じて第1廃液タンク29aに排出される。第2排出制御では、第1下流側ポンプ22aが駆動しているため、第1下流側流路16a内のインクは、矢印A65、A63、A64のように、第1接続流路14aおよび第1排出側流路17aを通じて第1廃液タンク29aに排出される。また、第1上流側ポンプ21aが駆動しているため、第1上流側流路15a内のインクは、矢印A66、A67、A65、A63、A64のように、第1下流側流路16a、第1接続流路14a、および、第1排出側流路17aを通じて第1廃液タンク29aに排出される。以上のようにして、第2排出制御では、第1接続流路14a、第1上流側流路15a、第1下流側流路16a、および、第1排出側流路17a内のインクが排出される。以上のようにして、第1インク供給機構30aにおいて、第1インク流路20a内のインクが排出される。
なお、第2〜第4インク供給機構30b〜30dのインクの排出をそれぞれ行う場合、第1インク供給機構30aのインクの排出を行う場合の第1インク供給機構30aの各構成要素と、インクを排出したいインク供給機構30の各構成要素とを置き換えた制御を行えばよい。例えば、図示は省略するが、第2インク供給機構30bのインクの排出を行う場合、まず、第2導入側流路13bから第2インクタンク12bが取り外された状態において、第2の1インク排出制御部161bは、導入側バルブ開閉機構26の第1カム81〜第4カム84の回転位置が第1の位置P1(図4参照)になるように導入側バルブ開閉機構26の回転機構73を制御し、かつ、排出側バルブ開閉機構27の第1カム81〜第4カム84の回転位置が第4の位置P4(図13参照)になるように排出側バルブ開閉機構27の回転機構73を制御する。このことで、第1〜第4導入側流路13a〜13dは、開放された状態となる。第2排出側流路17bは開放された状態となり、第1、3、4排出側流路17a、17c、17dは、閉鎖された状態となる。また、第2の1インク排出制御部161bは、第1〜第4上流側ポンプ21a〜21d、および、第1〜第4下流側ポンプ22a〜22dをそれぞれ停止させ、かつ、第1〜第4排出側ポンプ28a〜28dを駆動させるように制御する。なお、第2の1インク排出制御部161bは、第1、3、4排出側ポンプ28a、28c、28dを停止させるように制御してもよい。また、第2の1インク排出制御部161bは、第1〜第4エアトラップ25a〜25dの排出機構34a〜34dを停止させるように制御する。
次に、第2の2インク排出制御部162bは、第2の1インク排出制御部161bによる制御が行われた後、導入側バルブ開閉機構26の第1カム81〜第4カム84の回転位置が第2の位置P2(図11参照)になるように導入側バルブ開閉機構26の回転機構73を制御する。また、第2の2インク排出制御部162bは、停止している第2上流側ポンプ21b、および、停止している第2下流側ポンプ22bをそれぞれ駆動させるように制御する。以上の手順によって、第2インク供給機構30bの第2インク流路20bのインクを排出させることができる。
例えば、図示は省略するが、第3インク供給機構30cのインクの排出を行う場合、まず、第3導入側流路13cから第3インクタンク12cが取り外された状態において、第3の1インク排出制御部161cは、導入側バルブ開閉機構26の第1カム81〜第4カム84の回転位置が第1の位置P1(図4参照)になるように導入側バルブ開閉機構26の回転機構73を制御し、かつ、排出側バルブ開閉機構27の第1カム81〜第4カム84の回転位置が第5の位置P5(図14参照)になるように排出側バルブ開閉機構27の回転機構73を制御する。このことで、第1〜第4導入側流路13a〜13dは、開放された状態となる。第3排出側流路17cは開放された状態となり、第1、2、4排出側流路17a、17b、17dは、閉鎖された状態となる。また、第3の1インク排出制御部161cは、第1〜第4上流側ポンプ21a〜21d、および、第1〜第4下流側ポンプ22a〜22dをそれぞれ停止させ、かつ、第1〜第4排出側ポンプ28a〜28dを駆動させるように制御する。なお、第3の1インク排出制御部161cは、第1、2、4排出側ポンプ28a、28b、28dを停止させるように制御してもよい。また、第3の1インク排出制御部161cは、第1〜第4エアトラップ25a〜25dの排出機構34a〜34dを停止させるように制御する。次に、第3の2インク排出制御部162cは、第3の1インク排出制御部161cによる制御が行われた後、導入側バルブ開閉機構26の第1カム81〜第4カム84の回転位置が第2の位置P2(図11参照)になるように導入側バルブ開閉機構26の回転機構73を制御する。また、第3の2インク排出制御部162cは、停止している第3上流側ポンプ21c、および、停止している第3下流側ポンプ22cをそれぞれ駆動させるように制御する。以上の手順によって、第3インク供給機構30cの第3インク流路20cのインクを排出させることができる。
例えば、図示は省略するが、第4インク供給機構30dのインクの排出を行う場合、まず、第4導入側流路13dから第4インクタンク12dが取り外された状態において、第4の1インク排出制御部161dは、導入側バルブ開閉機構26の第1カム81〜第4カム84の回転位置が第1の位置P1(図4参照)になるように導入側バルブ開閉機構26の回転機構73を制御し、かつ、排出側バルブ開閉機構27の第1カム81〜第4カム84の回転位置が第6の位置P6(図15参照)になるように排出側バルブ開閉機構27の回転機構73を制御する。このことで、第1〜第4導入側流路13a〜13dは、開放された状態となる。第4排出側流路17dは開放された状態となり、第1〜第3排出側流路17a〜17cは、閉鎖された状態となる。また、第4の1インク排出制御部161dは、第1〜第4上流側ポンプ21a〜21d、および、第1〜第4下流側ポンプ22a〜22dをそれぞれ停止させ、かつ、第1〜第4排出側ポンプ28a〜28dを駆動させるように制御する。なお、第4の1インク排出制御部161dは、第1〜第3排出側ポンプ28a〜28cを停止させるように制御してもよい。また、第4の1インク排出制御部161dは、第1〜第4エアトラップ25a〜25dの排出機構34a〜34dを停止させるように制御する。次に、第4の2インク排出制御部162dは、第4の1インク排出制御部161dによる制御が行われた後、導入側バルブ開閉機構26の第1カム81〜第4カム84の回転位置が第2の位置P2(図11参照)になるように導入側バルブ開閉機構26の回転機構73を制御する。また、第4の2インク排出制御部162dは、停止している第4上流側ポンプ21d、および、停止している第4下流側ポンプ22dをそれぞれ駆動させるように制御する。以上の手順によって、第4インク供給機構30dの第3インク流路20dのインクを排出させることができる。
以上のように、本実施形態では、図4に示すように、回転機構73によって回転軸72を回転させることで、第1〜第4カム81〜84が回転する。そして、回転軸72の回転によって、第1〜第4カム81〜84の回転方向R11の回転位置を第1〜第6の位置P1〜P6の何れかの位置にすることができる。例えば、図12に示すように、第1バルブ91の流路96を開放し、第2〜第4バルブ92〜94の流路96を閉鎖したい場合、第1〜第4カム81〜84の回転方向R11の回転位置が第3の位置P3になるように回転軸72を回転させればよい。よって、回転軸72を回転させるという簡単な構成で、第1〜第4カム81〜84を共に回転させることで、第1〜第4バルブ91〜94の流路96の開閉を制御することができる。したがって、バルブ開閉機構26、27によれば、複数のバルブ91〜94の開閉の制御が複雑になることを抑制することができる。
なお、本実施形態では、回転方向R11の位置が異なる4種類のカム81〜84が回転軸72に設けられているが、回転軸72に設けられるカムの種類の数は特に限定されない。例えば、第4カム84が省略されてもよいし、第3カム83および第4カム84が省略されていてもよい。
本実施形態では、図4に示すように、回転軸72には、第1〜第4カム81〜84がそれぞれ少なくとも2つずつ設けられている。詳しくは、図6に示すように、1つのバルブ91〜94の開閉体97につき、2つの第1〜第4カム81〜84が接触可能に構成されている。このことで、例えば、2つの第1カム81で、1つの第1バルブ91の開閉体97を流路96が閉じる方向に向かって押すことができる。よって、1つの第1カム81で1つの第1バルブ91の開閉体97を押す場合と比較して、安定して開閉体97を押すことができる。
本実施形態では、図7および図8に示すように、第1〜第4カム81〜84は、同じ形状である。このことによって、同じ型で第1〜第4カム81〜84を作製することができる。よって、第1〜第4カム81〜84の形状がそれぞれ異なる場合と比較して、製造コストを抑えることができる。
本実施形態では、第1カム81と第2カム82は、回転軸72の軸方向に対して同じ向きに回転軸72に設けられている。第3カム83と第4カム84は、回転軸72の軸方向に対して同じ向きであり、かつ、回転軸72の軸方向に対して第1カム81を裏返した向きに配置されるように回転軸72に設けられている。このことによって、回転軸72の軸方向に関して、第3カム83および第4カム84を裏返しにすることによって、より単純な形状のカム81〜84で、第1〜第4バルブ91〜94の流路96の開閉の複数のパターンを実現することができる。
本実施形態では、図4に示すように、ロック機構74は、第1〜第4カム81〜84の回転方向R11の回転位置が第2の位置P2(図11参照)の状態で、第1〜第4カム81〜84の位置をロックする。例えば、停電時など、利用者が意図しないで主電源が落とされる状態において、第1〜第4バルブ91〜94の何れかの流路96が開放されている場合、インクタンク12に貯留されたインクが導入側流路13を通じてインクヘッド11に供給されることがあり得る。しかしながら、本実施形態では、主電源が落とされたとき、ロック機構74によって、第1〜第4カム81〜84の回転方向R11の回転位置が第2の位置P2の状態で、第1〜第4カム81〜84がロックされる。よって、主電源が落ちたとき、例えば、導入側流路13が閉鎖された状態になるため、インクがインクヘッド11に供給されることを防ぐことができる。
本実施形態では、印刷制御部152は、図18に示すように、印刷時、導入側バルブ開閉機構26の第1〜第4カム81〜84の回転位置が第1の位置P1(図4参照)となるように導入側バルブ開閉機構26の回転機構73を制御すると共に、第1〜第4上流側ポンプ21a〜21d、第1〜第4下流側ポンプ22a〜22dを駆動させるように制御する。このことによって、印刷時において、第1〜第4インクタンク12a〜12dに貯留されたインクを第1〜第4インクヘッド11a〜11dに供給することができる。
本実施形態では、印刷待機制御部153は、図19に示すように、導入側バルブ開閉機構26の第1〜第4カム81〜84の回転位置が第2の位置P2(図11参照)になるように導入側バルブ開閉機構26の回転機構73を制御し、かつ、排出側バルブ開閉機構27の第1〜第4カム81〜84の回転位置が第2の位置P2になるように排出側バルブ開閉機構27の回転機構73を制御する。そして、印刷待機制御部153は、第1〜第4上流側ポンプ21a〜21d、および、第1〜第4下流側ポンプ22a〜22dを停止させるように制御する。このことによって、印刷待機時、第1〜第4インクヘッド11a〜11dにインクが流入することを抑制することができ、第1〜第4インクヘッド11a〜11dからインクが漏れることを抑制することができる。また、印刷待機時、第1〜第4インクタンク12a〜12d内のインクが第1〜第4接続流路14a〜14dに流れることを防止することができる。
本実施形態では、例えば、エア排出状態では、第1インク供給機構30aのエア排出を行う場合、第1エア排出制御部154aが制御を行い、第2インク供給機構30bのエア排出を行う場合、第2エア排出制御部154bが制御を行う。また、第3インク供給機構30cのエア排出を行う場合、第3エア排出制御部154cが制御を行い、第4インク供給機構30dのエア排出を行う場合、第4エア排出制御部154dが制御を行う。例えば、第1インク供給機構30aのエア排出を行う場合、図20に示すように、第1上流側ポンプ21aおよび第1下流側ポンプ22aが停止しているため、第1エアトラップ25aの第1インクパウチ33aに溜まった空気が、第1上流側流路15aおよび第1下流側流路16aに流れることを抑制することができる。したがって、印刷時、空気が混在したインクを第1インクヘッド11aが吐出することを抑制することができる。
本実施形態では、パージ制御部155は、図21に示すように、導入側バルブ開閉機構26の第1〜第4カム81〜84の回転位置が第1の位置P1(図4参照)になるように導入側バルブ開閉機構26の回転機構73を制御し、かつ、排出側バルブ開閉機構27の第1〜第4カム81〜84の回転位置が第2の位置P2(図11参照)になるように排出側バルブ開閉機構27の回転機構73を制御する。そして、パージ制御部155は、第1〜第4上流側ポンプ21a〜21dのうち何れかの上流側ポンプ21を駆動させ、残りの上流側ポンプ21を停止させ、かつ、第1〜第4下流側ポンプ22a〜22dを停止させるように制御する。このことによって、上流側ポンプ21が駆動しているインク供給機構30のインクヘッド11からインクが吐出されると共に、インクヘッド11には、インクタンク12内のインクが上流側流路15を通じて供給される。したがって、吐出不良時にパージ状態にすることで、吐出不良を解消させることができる。
本実施形態では、例えば、第1インク供給機構30aのインクの充填を行う場合、図17に示すように、第1の1インク充填制御部156a〜第1の4インク充填制御部159aが制御を行い、第2インク供給機構30bのインクの充填を行う場合、第2の1インク充填制御部156b〜第2の4インク充填制御部159bが制御を行う。また、第3インク供給機構30cのインクの充填を行う場合、第3の1インク充填制御部156c〜第3の4インク充填制御部159cが制御を行い、第4インク供給機構30dのインクの充填を行う場合、第4の1インク充填制御部156d〜第4の4インク充填制御部159dが制御を行う。例えば、第1インク供給機構30aのインクの充填を行う場合、第1の1インク充填制御部156aによる制御によって、図22に示すように、第1接続流路14aおよび第1上流側流路15aにインクを充填することができる。第1の2インク充填制御部157aによる制御によって、図23に示すように、第1エアトラップ25aの第1インクパウチ33a内にインクを充填することができる。第1の3インク充填制御部158aによる制御によって、図24に示すように、第1インクタンク12a内のインクが、第1接続流路14aおよび第1上流側流路15aを通じて第1下流側流路16aに流れるため、第1下流側流路16aにインクを充填することができる。第1の1インク充填制御部156a〜第1の3インク充填制御部158aによる制御において、第1インク流路20a内の空気は、第1エアトラップ25aのインクパウチ33aに溜まる。よって、第1の4インク充填制御部159aによる制御によって、図25に示すように、第1エアトラップ25aのインクパウチ33aに溜まった空気は、インクと共に、第1排出側流路17aを通じて、第1廃液タンク29aに排出される。よって、第1の1インク充填制御部156a〜第1の4インク充填制御部159aによる制御によって、インクが入っていない第1インク流路20a内にインクを充填することができ、かつ、第1インク流路20a内の空気を取り除くことができる。
本実施形態では、インク排出状態では、第1インク供給機構30aのインクの排出を行う場合、図17に示すように、第1の1インク排出制御部161aおよび第1の2インク排出制御部162aが制御を行い、第2インク供給機構30bのインクの排出を行う場合、第2の1インク排出制御部161bおよび第2の2インク排出制御部162bが制御を行う。また、第3インク供給機構30cのインクの排出を行う場合、第3の1インク排出制御部161cおよび第3の2インク排出制御部162cが制御を行い、第4インク供給機構30dのインクの排出を行う場合、第4の1インク排出制御部161dおよび第4の2インク排出制御部162dが制御を行う。例えば、第1インク供給機構30aのインクの排出を行う場合、第1の1インク排出制御部161aによる制御によって、図27に示すように、第1導入側流路13a内のインクを第1接続流路14aに流出させることができるため、第1導入側流路13a内をインクがない状態にすることができる。そして、第1の2インク排出制御部162aによる制御によって、図28に示すように、第1排出側流路17a内のインクを第1廃液タンク29aに排出することができる。第1接続流路14a内のインクを、第1排出側流路17aを通じて第1廃液タンク29aに排出することができる。第1下流側流路16a内のインクを、第1接続流路14aおよび第1排出側流路17aを通じて第1廃液タンク29aに排出することができる。また、第1上流側流路15a内のインクを、第1下流側流路16a、第1接続流路14aおよび第1排出側流路17aを通じて第1廃液タンク29aに排出することができる。したがって、第1の1インク排出制御部161aおよび第1の2インク排出制御部162aによる制御によって、第1インク流路20a内のインクを排出することで、第1インク流路20a内にインクが入っていない状態にすることができる。
上記実施形態では、バルブ開閉機構26、27は、それぞれ16個のカム81〜84と、8個のバルブ91〜94を備えていた。そして、2つのカムで1つのバルブの開閉を行うように構成されていた。しかしながら、バルブ開閉機構26、27のそれぞれが備えるカムの数、および、バルブの数は特に限定されない。例えば、バルブ開閉機構は、それぞれ16個のカムと16個のバルブを備えており、カムとバルブとが一対になっていてもよい。この場合、1つのカムで1つのバルブの開閉を行うように構成されていてもよい。また、例えば、バルブ開閉機構は、それぞれ8個のカムと、8個のバルブとを備えていてもよい。この場合であっても、1つのカムで1つのバルブの開閉を行うように構成されていてもよい。また、カムの数と、バルブの数が異なっており、例えば、全バルブのうち一部のバルブが1つのカムによって開閉され、全バルブのうち残りのバルブが複数のカム(例えば、2つのカム)によって開閉されるように構成されていてもよい。以上のようなバルブ開閉機構の構成は、本発明の技術的特徴を含む構成である。
なお、制御装置55の各部は、ソフトウェアによって構成されていてもよい。すなわち、上記各部は、コンピュータプログラムがコンピュータに読み込まれることにより、当該コンピュータによって実現されるようになっていてもよい。本発明には、コンピュータを上記各部として機能させるための印刷用のコンピュータプログラムが含まれる。また、本発明には、当該コンピュータプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体が含まれる。また、上記各部は、制御装置55に記憶されたコンピュータプログラムを実行することで実現されるプロセッサであってもよい。この場合、各部は、1つのプロセッサによって実現されるものであってもよいし、複数のプロセッサによって実現されるものであってもよい。また、本発明には、各部が実行するプログラムと同様の機能が実現された回路が含まれる。
10 インク供給システム
26 導入側バルブ開閉機構(バルブ開閉機構)
27 排出側バルブ開閉機構(バルブ開閉機構)
30 インク供給機構
30a 第1インク供給機構
30b 第2インク供給機構
55 制御装置
72 回転軸
73 回転機構
74 ロック機構
81 第1カム
82 第2カム
91 第1バルブ
92 第2バルブ
96 流路(第1流路、第2流路、第3流路、第4流路)
97 開閉体(第1開閉体、第2開閉体、第3開閉体、第4開閉体)
100 プリンタ(インクジェットプリンタ)

Claims (17)

  1. 回転軸と、
    前記回転軸に設けられ、前記回転軸と共に回転する第1カムと、
    インクが流れる第1流路と、前記第1カムと接触可能な位置に配置され、前記第1カムとの接触の有無によって前記第1流路を開放または閉鎖させる第1開閉体と、を有する第1バルブと、
    前記回転軸に設けられ、前記回転軸と共に回転する第2カムと、
    インクが流れる第2流路と、前記第2カムと接触可能な位置に配置され、前記第2カムとの接触の有無によって前記第2流路を開放または閉鎖させる第2開閉体と、を有する第2バルブと、
    前記回転軸を回転させる回転機構と、
    を備え、
    前記第1開閉体が前記第1流路を開放し、かつ、前記第2開閉体が前記第2流路を開放するときの前記第1カムおよび前記第2カムのそれぞれの回転位置を第1の位置とし、
    前記第1開閉体が前記第1流路を閉鎖し、かつ、前記第2開閉体が前記第2流路を閉鎖するときの前記第1カムおよび前記第2カムのそれぞれの回転位置を第2の位置とし、
    前記第1開閉体が前記第1流路を開放し、かつ、前記第2開閉体が前記第2流路を閉鎖するときの前記第1カムおよび前記第2カムのそれぞれの回転位置を第3の位置とし、
    前記第1開閉体が前記第1流路を閉鎖し、かつ、前記第2開閉体が前記第2流路を開放するときの前記第1カムおよび前記第2カムのそれぞれの回転位置を第4の位置とし、
    前記回転機構によって前記回転軸が回転されることで、前記第1カムおよび前記第2カムの回転位置が前記第1の位置、前記第2の位置、前記第3の位置、および、前記第4の位置の何れかの位置になる、バルブ開閉機構。
  2. 前記回転軸には、前記第1カムおよび前記第2カムがそれぞれ少なくとも2つずつ設けられ、
    少なくとも2つの前記第1カムは、前記第1開閉体に接触可能であり、
    少なくとも2つの前記第2カムは、前記第2開閉体に接触可能である、請求項1に記載されたバルブ開閉機構。
  3. 前記第1カムの形状と、前記第2カムの形状とは同じである、請求項1または2に記載されたバルブ開閉機構。
  4. 前記第1カムおよび前記第2カムの回転位置が前記第2の位置の状態で、前記第1カムおよび前記第2カムをロックするロック機構を備えた、請求項1から3までの何れか1つに記載されたバルブ開閉機構。
  5. 前記回転軸に設けられ、前記回転軸と共に回転する第3カムと、
    インクが流れる第3流路と、前記第3カムと接触可能な位置に配置され、前記第3カムとの接触の有無によって前記第3流路を開放または閉鎖させる第3開閉体と、
    を有する第3バルブと、
    を備え、
    前記第1開閉体が前記第1流路を閉鎖し、前記第2開閉体が前記第2流路を閉鎖し、かつ、前記第3開閉体が前記第3流路を開放するときの前記第1カム、前記第2カムおよび前記第3カムのそれぞれの回転位置を第5の位置とし、
    前記第1の位置は、前記第1開閉体が前記第1流路を開放し、前記第2開閉体が前記第2流路を開放し、かつ、前記第3開閉体が前記第3流路を開放するときの前記第1カム、前記第2カムおよび前記第3カムのそれぞれの回転位置であり、
    前記第2の位置は、前記第1開閉体が前記第1流路を閉鎖し、前記第2開閉体が前記第2流路を閉鎖し、かつ、前記第3開閉体が前記第3流路を閉鎖するときの前記第1カム、前記第2カムおよび前記第3カムのそれぞれの回転位置であり、
    前記第3の位置は、前記第1開閉体が前記第1流路を開放し、前記第2開閉体が前記第2流路を閉鎖し、かつ、前記第3開閉体が前記第3流路を閉鎖するときの前記第1カム、前記第2カムおよび前記第3カムのそれぞれの回転位置であり、
    前記第4の位置は、前記第1開閉体が前記第1流路を閉鎖し、前記第2開閉体が前記第2流路を開放し、かつ、前記第3開閉体が前記第3流路を閉鎖するときの前記第1カム、前記第2カムおよび前記第3カムのそれぞれの回転位置であり、
    前記回転機構によって前記回転軸が回転されることで、前記第1カム、前記第2カムおよび前記第3カムの回転位置が前記第1の位置、前記第2の位置、前記第3の位置、前記第4の位置、および、前記第5の位置の何れかの位置になる、請求項1から4までの何れか1つに記載されたバルブ開閉機構。
  6. 前記回転軸に設けられ、前記回転軸と共に回転する第4カムと、
    インクが流れる第4流路と、前記第4カムと接触可能な位置に配置され、前記第4カムとの接触の有無によって前記第4インク流路を開放または閉鎖させる第4開閉体と、を有する第4バルブと、
    を備え、
    前記第1開閉体が前記第1流路を閉鎖し、前記第2開閉体が前記第2流路を閉鎖し、前記第3開閉体が前記第3流路を閉鎖し、かつ、前記第4開閉体が前記第4流路を開放するときの前記第1カム、前記第2カム、前記第3カムおよび前記第4カムのそれぞれの回転位置を第6の位置とし、
    前記第1の位置は、前記第1開閉体が前記第1流路を開放し、前記第2開閉体が前記第2流路を開放し、前記第3開閉体が前記第3流路を開放し、かつ、前記第4開閉体が前記第4流路を開放するときの前記第1カム、前記第2カム、前記第3カムおよび前記第4カムのそれぞれの回転位置であり、
    前記第2の位置は、前記第1開閉体が前記第1流路を閉鎖し、前記第2開閉体が前記第2流路を閉鎖し、前記第3開閉体が前記第3流路を閉鎖し、かつ、前記第4開閉体が前記第4流路を閉鎖するときの前記第1カム、前記第2カム、前記第3カムおよび前記第4カムのそれぞれの回転位置であり、
    前記第3の位置は、前記第1開閉体が前記第1流路を開放し、前記第2開閉体が前記第2流路を閉鎖し、前記第3開閉体が前記第3流路を閉鎖し、かつ、前記第4開閉体が前記第4流路を閉鎖するときの前記第1カム、前記第2カム、前記第3カムおよび前記第4カムのそれぞれの回転位置であり、
    前記第4の位置は、前記第1開閉体が前記第1流路を閉鎖し、前記第2開閉体が前記第2流路を開放し、前記第3開閉体が前記第3流路を閉鎖し、かつ、前記第4開閉体が前記第4流路を閉鎖するときの前記第1カム、前記第2カム、前記第3カムおよび前記第4カムのそれぞれの回転位置であり、
    前記第5の位置は、前記第1開閉体が前記第1流路を閉鎖し、前記第2開閉体が前記第2流路を閉鎖し、前記第3開閉体が前記第3流路を開放し、かつ、前記第4開閉体が前記第4流路を閉鎖するときの前記第1カム、前記第2カム、前記第3カムおよび前記第4カムのそれぞれの回転位置であり、
    前記回転機構によって前記回転軸が回転されることで、前記第1カム、前記第2カム、前記第3カムおよび前記第4カムの回転位置が前記第1の位置、前記第2の位置、前記第3の位置、前記第4の位置、前記第5の位置、および、前記第6の位置の何れかの位置になる、請求項5に記載されたバルブ開閉機構。
  7. 前記第1カムの形状と、前記第2カムの形状と、前記第3カムの形状と、前記第4カムの形状とは同じであり、
    前記第1カムと前記第2カムは、前記回転軸の軸方向に対して同じ向きで前記回転軸に設けられ、
    前記第3カムと前記第4カムは、前記回転軸の軸方向に対して同じ向きであり、かつ、前記回転軸の軸方向に対して前記第1カムを裏返した向きに配置されるように前記回転軸に設けられた、請求項6に記載されたバルブ開閉機構。
  8. 請求項1から7までの何れか1つに記載されたバルブ開閉機構である導入側バルブ開閉機構と、
    第1のインクが流れる第1インク供給機構と、
    第2のインクが流れる第2インク供給機構と、
    を備え、
    前記第1インク供給機構は、
    前記第1のインクが貯留された第1インクタンクと、
    記録媒体に前記第1のインクを吐出する第1インクヘッドと、
    一端に前記第1インクタンクが接続された第1導入側流路と、
    前記第1インクヘッドに接続され、前記第1インクヘッドに前記第1のインクを流入する第1上流側流路と、
    前記第1導入側流路と前記第1上流側流路とを繋ぐ第1接続流路と、
    一端が前記第1インクヘッドに接続され、かつ、他端が前記第1接続流路に接続された第1下流側流路と、
    前記第1上流側流路に設けられ、前記第1インクヘッドへ前記第1のインクを供給する第1上流側ポンプと、
    前記第1下流側流路に設けられ、前記第1インクヘッドの前記第1のインクを流出させる第1下流側ポンプと、
    前記第1上流側ポンプよりも前記第1インクヘッド側に位置するように、前記第1上流側流路に設けられた第1上流側ダンパーと、
    前記第1下流側ポンプよりも前記第1インクヘッド側に位置するように、前記第1下流側流路に設けられた第1下流側ダンパーと、
    を備え、
    前記第2インク供給機構は、
    前記第2のインクが貯留された第2インクタンクと、
    記録媒体に前記第2のインクを吐出する第2インクヘッドと、
    一端に前記第2インクタンクが接続された第2導入側流路と、
    前記第2インクヘッドに接続され、前記第2インクヘッドに前記第2のインクを流入する第2上流側流路と、
    前記第2導入側流路と前記第2上流側流路とを繋ぐ第2接続流路と、
    一端が前記第2インクヘッドに接続され、かつ、他端が前記第2接続流路に接続された第2下流側流路と、
    前記第2上流側流路に設けられ、前記第2インクヘッドへ前記第2のインクを供給する第2上流側ポンプと、
    前記第2下流側流路に設けられ、前記第2インクヘッドの前記第2のインクを流出させる第2下流側ポンプと、
    前記第2上流側ポンプよりも前記第2インクヘッド側に位置するように、前記第2上流側流路に設けられた第2上流側ダンパーと、
    前記第2下流側ポンプよりも前記第2インクヘッド側に位置するように、前記第2下流側流路に設けられた第2下流側ダンパーと、
    を備え、
    前記導入側バルブ開閉機構の前記第1バルブは、前記第1導入側流路に設けられ、
    前記導入側バルブ開閉機構の前記第2バルブは、前記第2導入側流路に設けられた、インク供給システム。
  9. 前記導入側バルブ開閉機構の前記回転機構、前記第1上流側ポンプ、前記第1下流側ポンプ、前記第2上流側ポンプ、および、前記第2下流側ポンプを制御する制御装置を備え、
    前記制御装置は、印刷時、前記導入側バルブ開閉機構の前記第1カムおよび前記第2カムの回転位置が前記第1の位置となるように前記導入側バルブ開閉機構の前記回転機構を制御すると共に、前記第1上流側ポンプ、前記第1下流側ポンプ、前記第2上流側ポンプ、および、前記第2下流側ポンプを駆動させるように制御する印刷制御部を備えた、請求項8に記載されたインク供給システム。
  10. 請求項1から7までの何れか1つに記載されたバルブ開閉機構である排出側バルブ開閉機構を備え、
    前記第1インク供給機構は、一端が前記第1接続流路に接続され、他端が第1廃液タンクに接続された第1排出側流路を備え、
    前記第2インク供給機構は、一端が前記第2接続流路に接続され、他端が第2廃液タンクに接続された第2排出側流路を備え、
    前記排出側バルブ開閉機構の前記第1バルブは、前記第1排出側流路に設けられ、
    前記排出側バルブ開閉機構の前記第2バルブは、前記第2排出側流路に設けられ、
    前記制御装置は、印刷待機時、前記導入側バルブ開閉機構の前記第1カムおよび前記第2カムの回転位置が前記第2の位置になるように前記導入側バルブ開閉機構の前記回転機構を制御し、かつ、前記排出側バルブ開閉機構の前記第1カムおよび前記第2カムの回転位置が前記第2の位置になるように前記排出側バルブ開閉機構の前記回転機構を制御すると共に、前記第1上流側ポンプ、前記第1下流側ポンプ、前記第2上流側ポンプ、および、前記第2下流側ポンプを停止させるように制御する印刷待機制御部を備えた、請求項8または9に記載されたインク供給システム。
  11. 前記制御装置は、前記導入側バルブ開閉機構の前記第1カムおよび前記第2カムの回転位置が前記第1の位置になるように前記導入側バルブ開閉機構の前記回転機構を制御し、かつ、前記排出側バルブ開閉機構の前記第1カムおよび前記第2カムの回転位置が前記第2の位置になるように前記排出側バルブ開閉機構の前記回転機構を制御すると共に、前記第1上流側ポンプおよび前記第2上流側ポンプのうち一方を駆動させ、前記第1上流側ポンプおよび前記第2上流側ポンプのうち他方を停止させ、かつ、前記第1下流側ポンプおよび前記第2下流側ポンプを停止または流量を減らすように制御するパージ制御部を備えた、請求項10に記載されたインク供給システム。
  12. 前記第1インク供給機構は、前記排出側バルブ開閉機構の前記第1バルブよりも前記第1廃液タンク側に位置するように、前記第1排出側流路に設けられた第1排出側ポンプを備え、
    前記第2インク供給機構は、前記排出側バルブ開閉機構の前記第2バルブよりも前記第2廃液タンク側に位置するように、前記第2排出側流路に設けられた第2排出側ポンプを備えた、請求項10または11に記載されたインク供給システム。
  13. 前記制御装置は、
    前記第1導入側流路から前記第1インクタンクが取り外された状態において、前記導入側バルブ開閉機構の前記第1カムおよび前記第2カムの回転位置が前記第1の位置になるように前記導入側バルブ開閉機構の前記回転機構を制御し、かつ、前記排出側バルブ開閉機構の前記第1カムおよび前記第2カムの回転位置が前記第3の位置になるように前記排出側バルブ開閉機構の前記回転機構を制御すると共に、前記第1上流側ポンプおよび前記第1下流側ポンプをそれぞれ停止させ、かつ、前記第1排出側ポンプを駆動させるように制御する第1の1インク排出制御部と、
    前記第1の1インク排出制御部による制御が行われた後、前記導入側バルブ開閉機構の前記第1カムおよび前記第2カムの回転位置が前記第2の位置になるように前記導入側バルブ開閉機構の前記回転機構を制御すると共に、前記第1上流側ポンプおよび前記第1下流側ポンプをそれぞれ駆動させるように制御する第1の2インク排出制御部と、
    前記第2導入側流路から前記第2インクタンクが取り外された状態において、前記導入側バルブ開閉機構の前記第1カムおよび前記第2カムの回転位置が前記第1の位置になるように前記導入側バルブ開閉機構の前記回転機構を制御し、かつ、前記排出側バルブ開閉機構の前記第1カムおよび前記第2カムの回転位置が前記第4の位置になるように前記排出側バルブ開閉機構の前記回転機構を制御すると共に、前記第2上流側ポンプおよび前記第2下流側ポンプをそれぞれ停止させ、かつ、前記第2排出側ポンプを駆動させるように制御する第2の1インク排出制御部と、
    前記第2の1インク排出制御部による制御が行われた後、前記導入側バルブ開閉機構の前記第1カムおよび前記第2カムの回転位置が前記第2の位置になるように前記導入側バルブ開閉機構の前記回転機構を制御すると共に、前記第2上流側ポンプおよび前記第2下流側ポンプをそれぞれ駆動させるように制御する第2の2インク排出制御部と、
    を備えた、請求項12に記載されたインク供給システム。
  14. 前記第1インク供給機構は、前記第1のインク内の空気が溜まる第1空気貯留部と、前記第1空気貯留部に溜められた空気を前記第1廃液タンクに排出する第1排出機構とを有し、前記第1接続流路に設けられた第1エアトラップを備え、
    前記第2インク供給機構は、前記第2のインク内の空気が溜まる第2空気貯留部と、前記第2空気貯留部に溜められた空気を前記第2廃液タンクに排出する第2排出機構とを有し、前記第2接続流路に設けられた第2エアトラップを備えた、請求項12または13に記載されたインク供給システム。
  15. 前記制御装置は、
    前記導入側バルブ開閉機構の前記第1カムおよび前記第2カムの回転位置が前記第1の位置または前記第2の位置になるように前記導入側バルブ開閉機構の前記回転機構を制御し、かつ、前記排出側バルブ開閉機構の前記第1カムおよび前記第2カムの回転位置が前記第3の位置になるように前記排出側バルブ開閉機構の前記回転機構を制御すると共に、前記第1上流側ポンプおよび前記第1下流側ポンプをそれぞれ停止させ、前記第1排出側ポンプを駆動させ、かつ、前記第1エアトラップの前記第1排出機構を駆動させるように制御する第1エア排出制御部と、
    前記導入側バルブ開閉機構の前記第1カムおよび前記第2カムの回転位置が前記第1の位置または前記第2の位置になるように前記導入側バルブ開閉機構の前記回転機構を制御し、かつ、前記排出側バルブ開閉機構の前記第1カムおよび前記第2カムの回転位置が前記第4の位置になるように前記排出側バルブ開閉機構の前記回転機構を制御すると共に、前記第2上流側ポンプおよび前記第2下流側ポンプをそれぞれ停止させ、前記第2排出側ポンプを駆動させ、かつ、前記第2エアトラップの前記第2排出機構を駆動させるように制御する第2エア排出制御部と、
    を備えた、請求項14に記載されたインク供給システム。
  16. 前記制御装置は、
    前記導入側バルブ開閉機構の前記第1カムおよび前記第2カムの回転位置が前記第1の位置になるように前記導入側バルブ開閉機構の前記回転機構を制御し、かつ、前記排出側バルブ開閉機構の前記第1カムおよび前記第2カムの回転位置が前記第2の位置になるように前記排出側バルブ開閉機構の前記回転機構を制御すると共に、前記第1上流側ポンプを駆動させ、前記第1下流側ポンプを停止させ、かつ、前記第1エアトラップの前記第1排出機構を停止させるように制御する第1の1インク充填制御部と、
    前記第1の1インク充填制御部による制御が行われた後、前記第1上流側ポンプを停止させるように前記第1上流側ポンプを制御する第1の2インク充填制御部と、
    前記第1の2インク充填制御部による制御が行われた後、前記第1上流側ポンプおよび前記第1下流側ポンプをそれぞれ駆動させるように制御する第1の3インク充填制御部と、
    前記第1の3インク充填制御部による制御が行われた後、前記排出側バルブ開閉機構の前記第1カムおよび前記第2カムの回転位置が前記第3の位置になるように前記排出側バルブ開閉機構の前記回転機構を制御すると共に、前記第1上流側ポンプおよび前記第1下流側ポンプをそれぞれ停止させ、前記第1エアトラップの前記第1排出機構を駆動させ、かつ、前記第1排出側ポンプを駆動させるように制御する第1の4インク充填制御部と、
    前記導入側バルブ開閉機構の前記第1カムおよび前記第2カムの回転位置が前記第1の位置になるように前記導入側バルブ開閉機構の前記回転機構を制御し、かつ、前記排出側バルブ開閉機構の前記第1カムおよび前記第2カムの回転位置が前記第2の位置になるように前記排出側バルブ開閉機構の前記回転機構を制御すると共に、前記第2上流側ポンプを駆動させ、前記第2下流側ポンプを停止させ、かつ、前記第2エアトラップの前記第2排出機構を停止させるように制御する第2の1インク充填制御部と、
    前記第2の1インク充填制御部による制御が行われた後、前記第2上流側ポンプを停止させるように前記第2上流側ポンプを制御する第2の2インク充填制御部と、
    前記第2の2インク充填制御部による制御が行われた後、前記第2上流側ポンプおよび前記第2下流側ポンプをそれぞれ駆動させるように制御する第2の3インク充填制御部と、
    前記第2の3インク充填制御部による制御が行われた後、前記排出側バルブ開閉機構の前記第1カムおよび前記第2カムの回転位置が前記第4の位置になるように前記排出側バルブ開閉機構の前記回転機構を制御すると共に、前記第2上流側ポンプおよび前記第2下流側ポンプをそれぞれ停止させ、前記第2エアトラップの前記第2排出機構を駆動させ、かつ、前記第2排出側ポンプを駆動させるように制御する第2の4インク充填制御部と、
    を備えた、請求項14または15に記載されたインク供給システム。
  17. 請求項8から16までの何れか1つに記載されたインク供給システムと、
    記録媒体が載置されるプラテンと、
    を備えた、インクジェットプリンタ。

JP2016236888A 2016-12-06 2016-12-06 バルブ開閉機構、インク供給システムおよびインクジェットプリンタ Withdrawn JP2018089908A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016236888A JP2018089908A (ja) 2016-12-06 2016-12-06 バルブ開閉機構、インク供給システムおよびインクジェットプリンタ
US15/831,456 US10118402B2 (en) 2016-12-06 2017-12-05 Valve opening/closing mechanism, ink supply system, and ink jet printer

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016236888A JP2018089908A (ja) 2016-12-06 2016-12-06 バルブ開閉機構、インク供給システムおよびインクジェットプリンタ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018089908A true JP2018089908A (ja) 2018-06-14

Family

ID=62240264

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016236888A Withdrawn JP2018089908A (ja) 2016-12-06 2016-12-06 バルブ開閉機構、インク供給システムおよびインクジェットプリンタ

Country Status (2)

Country Link
US (1) US10118402B2 (ja)
JP (1) JP2018089908A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020151941A (ja) * 2019-03-20 2020-09-24 株式会社リコー 液体吐出ヘッド、ヘッドモジュール、ヘッドユニット、液体吐出ユニット、液体を吐出する装置

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7131168B2 (ja) * 2018-07-26 2022-09-06 ブラザー工業株式会社 液体吐出ヘッド
EP3833894B1 (en) * 2018-08-09 2024-03-27 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Valve assembly and liquid recovery system for an inkjet type dispenser
EP3996900A4 (en) * 2019-07-08 2023-04-19 Hewlett-Packard Development Company, L.P. PRINTING AGENT TRANSFER FOR 2D AND 3D PRINTERS

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4878514B2 (ja) 2006-07-06 2012-02-15 東芝テック株式会社 インクジェット記録装置及びその記録装置の洗浄方法
US7959267B2 (en) * 2006-11-29 2011-06-14 Seiko Epson Corporation Liquid ejection apparatus
TWI321525B (en) * 2007-01-02 2010-03-11 Qisda Corp Inkjet printers

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020151941A (ja) * 2019-03-20 2020-09-24 株式会社リコー 液体吐出ヘッド、ヘッドモジュール、ヘッドユニット、液体吐出ユニット、液体を吐出する装置

Also Published As

Publication number Publication date
US10118402B2 (en) 2018-11-06
US20180154649A1 (en) 2018-06-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2018089908A (ja) バルブ開閉機構、インク供給システムおよびインクジェットプリンタ
US6447084B1 (en) Ink-jet printing apparatus, ink-supplying apparatus and method for supplying ink
JP5980390B1 (ja) 液体供給システム及びこれを備えたインクジェット式記録装置
AU3778900A (en) Ink tank, ink-jet cartridge, ink-supplying apparatus, ink-jet printing apparatus and method for supplying ink
US10377144B2 (en) Ink supply system and inkjet printer
WO2015016119A1 (ja) 液体供給機構および印字装置
JP7305404B2 (ja) インクジェット記録装置およびインクタンク
JP2006183621A (ja) チューブポンプ、インクジェット記録装置、及びインク供給方法
JP5533706B2 (ja) 液体吐出装置
JP5953817B2 (ja) 液体吐出装置
JP5948957B2 (ja) 液体吐出装置
JP4931610B2 (ja) 液体吐出装置、画像形成装置、液体吐出方法
JP6015818B1 (ja) 印刷装置
WO2020129981A1 (ja) インクジェットプリンタ及びインク供給装置
KR20110006322A (ko) 화상형성장치
JP2013078872A (ja) 液体噴射装置
US10214022B2 (en) Diaphragm pump, ink supply system, and inkjet printer
JP2017043084A (ja) 液体供給システム及びこれを備えたインクジェット式記録装置
JP6551498B2 (ja) インクジェット記録装置
JP2018089907A (ja) エアトラップユニット、インク供給システムおよびインクジェットプリンタ
JP6547369B2 (ja) 液体カートリッジ及び液体消費装置
JP5880335B2 (ja) 液体吐出装置
JP6384350B2 (ja) 画像形成装置
JP7130379B2 (ja) インクジェット記録装置およびその制御方法
JP6319150B2 (ja) インクジェット記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161228

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20161228

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191128

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20200708