JP2018089668A - 接合体 - Google Patents
接合体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2018089668A JP2018089668A JP2016236444A JP2016236444A JP2018089668A JP 2018089668 A JP2018089668 A JP 2018089668A JP 2016236444 A JP2016236444 A JP 2016236444A JP 2016236444 A JP2016236444 A JP 2016236444A JP 2018089668 A JP2018089668 A JP 2018089668A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- metal body
- joined
- groove
- metal
- joining
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Pressure Welding/Diffusion-Bonding (AREA)
Abstract
【課題】コストを低減しつつ、被接合材の外へのロウ材等のはみ出しを防止することのできる接合体を提供する。
【解決手段】周縁に複数の第1溝G1が刻設された凸部11を有する被接合材としての第1金属体M1と、各第1溝と対向する位置に第2溝G2が刻設され、凸部を嵌合可能な凹部21を有する被接合材としての第2金属体M2と、第1金属体と第2金属体とが接合される前の状態において凹部の底部に載置され、第1金属体および前記第2金属体の構成材よりも融点が低い第3金属体M3とから構成され、第1金属体と第2金属体との接合工程において、第3金属体は所定温度の加熱により溶融し、第1溝と第2溝とによって形成される溝部Gに逃げ、その際に現れる第1金属体と第2金属体の新生面同士の金属間接合により接合されている。
【選択図】図2
【解決手段】周縁に複数の第1溝G1が刻設された凸部11を有する被接合材としての第1金属体M1と、各第1溝と対向する位置に第2溝G2が刻設され、凸部を嵌合可能な凹部21を有する被接合材としての第2金属体M2と、第1金属体と第2金属体とが接合される前の状態において凹部の底部に載置され、第1金属体および前記第2金属体の構成材よりも融点が低い第3金属体M3とから構成され、第1金属体と第2金属体との接合工程において、第3金属体は所定温度の加熱により溶融し、第1溝と第2溝とによって形成される溝部Gに逃げ、その際に現れる第1金属体と第2金属体の新生面同士の金属間接合により接合されている。
【選択図】図2
Description
本発明は、接合体に関する。
従来から、金属同士を接合するときに、被接合材としての金属よりも低融点の金属(ロウ材)を接合界面に挟み、低融点金属の融点以上で、被接合材の融点以下の温度まで加熱し、一部の金属を溶融させて接合した接合体がある。
ところで、上述のような接合体では、接合の際に溶融した低融点金属の余剰分が接合界面からはみ出してしまう。
そのため、はみ出した部分(バリ)を切除するなどの後加工が必要な場合があった。
また、はみ出した部分は、例えばアルミニウムを接合するときに用いられる亜鉛が腐食の犠牲層になる場合には、一番先に腐食されるので、外部の雰囲気との接触を避ける必要があった。
そこで、接合面から被接合材の外へのロウ材のはみ出しを防止するために、ロウ材の周囲を囲むようにロウ材のはみ出しを防止する部材を配置した接合体に関する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
ところが、従来の技術では、ロウ材のはみ出しを防止する部材が別途必要となり、部品点数が増加し、コストが嵩むという不都合があった。
また、ロウ材のはみ出しを防止する部材としては、ロウ材や被接合材とガルバニック腐食等の反応をしない材質を選択する必要があり、さらにコストが嵩む虞があった。
本発明は前記事情に鑑みなされたもので、本発明の目的は、コストを低減しつつ、被接合材の外へのロウ材等のはみ出しを防止することのできる接合体を提供することにある。
前記目的を達成するために、請求項1に記載の接合体は、周縁に複数の第1溝が刻設された凸部を有する被接合材としての第1金属体と、前記各第1溝と対向する位置に第2溝が刻設され、前記凸部を嵌合可能な凹部を有する被接合材としての第2金属体と、前記第1金属体と前記第2金属体とが接合される前の状態において前記凹部の底部に載置され、前記第1金属体および前記第2金属体の構成材よりも融点が低い第3金属体と、から構成され、前記第1金属体と前記第2金属体との接合工程において、前記第3金属体は所定温度の加熱により溶融し、前記第1溝と前記第2溝とによって形成される溝部に逃げ、その際に現れる前記第1金属体と前記第2金属体の新生面同士の金属間接合により接合されていることを特徴とする。
請求項1に記載した接合体によれば、第1金属体が有する第1溝と第2金属体が有する第2溝とによって形成される溝部に、溶融した第3金属体が逃げる構成となっているので、ロウ材のはみ出しを防止する部材を別途必要とせず、部品点数が増加することは無いので、コストを低廉化することができる。
また、溶融した第3金属体は溝部に逃げるので、第1金属体および第2金属体から成る被接合材の外部に第3金属体が露出することが無いので、ガルバニック腐食等による接合界面の侵食を抑制することができる。
請求項2に記載の接合体は、請求項1記載の発明について、前記第3金属体の体積は、前記溝部の容積未満となるように選定されていることを特徴とする。
これにより、前記第1金属体と前記第2金属体との界面に前記第3金属体が残らないようにすることができ、前記第1金属体と前記第2金属体の新生面同士の金属間接合による接合をより確実に行うことができる。
請求項3に記載の接合体は、請求項1または請求項2に記載の発明について、前記溝部の断面形状は、四角形、円形または菱形を呈することを特徴とする。
これにより、第1溝および第2溝の形状を単純化して、製造コストを低減することができる。
請求項4に記載の接合体は、請求項1から請求項3の何れか1項に記載の発明について、 前記第1金属体および前記第2金属体の構成材は、アルミニウム若しくはアルミニウムを主とする合金、または銅又は銅を主とする合金から選択され、前記第3金属体の構成材は、前記アルミニウム若しくはアルミニウムを主とする合金、または銅又は銅を主とする合金から選択された構成材より融点が低い金属が選択されることを特徴とする。
これにより、前記第1金属体と前記第2金属体を加熱した際に、前記第3金属体のみが溶融されて溝部に逃げるようにでき、前記第1金属体と前記第2金属体の新生面同士の金属間接合による接合をより確実に行うことができる。
請求項5に記載の接合体は、請求項1から請求項4の何れか1項に記載の発明について、前記溝部の外側には、前記第1金属体と前記第2金属体との位置決めを行うインロー構造が設けられていることを特徴とする。
これにより、前記第1金属体の第1溝と前記第2金属体の第2溝とを確実に対向させて、溝部を予め設計した形状とすることができる。したがって、前記第1金属体と前記第2金属体を加熱した際に、前記第3金属体が溶融された際に溝部にスムーズに逃げるようにでき、前記第1金属体と前記第2金属体の新生面同士の金属間接合による接合をより確実に行うことができる。
請求項6に記載の接合体は、請求項5記載の発明について、前記インロー構造は、前記第1金属体側に形成されるオス型インロー部と、前記第2金属体側に形成されるメス型インロー部とから構成されていることを特徴とする。
これにより、比較的簡易な構成により低コストでインロー構造を構成することができる。
本発明によれば、コストを低減しつつ、被接合材の外へのロウ材等のはみ出しを防止することのできる接合体を提供することができる。
(第1の実施形態)
第1の実施形態に係る接合体1Aについて図1〜図5を参照して説明する。
第1の実施形態に係る接合体1Aについて図1〜図5を参照して説明する。
図1(a)は、第1の実施形態に係る接合体1Aを示す斜視図、図1(b)は、図1(a)のA−A断面図、図2は、接合体1Aの接合前の状態を示す説明図、図3(a)〜(c)は、第1の実施形態に係る接合体1Aの部分断面図、図4は、図1(a)のB−B断面図である。
第1の実施形態に係る接合体1Aは、周縁に複数の第1溝G1が刻設された凸部11を有する被接合材としての第1金属体M1aと、各第1溝G1と対向する位置に第2溝G2が刻設され、凸部11を嵌合可能な凹部21を有する被接合材としての第2金属体M2aと、第1金属体M1aと第2金属体M2aとが接合される前の状態において凹部21の底部に載置され、第1金属体M1aおよび第2金属体M2aの構成材よりも融点が低い第3金属体M3とから構成される。
そして、接合体1Aは、第1金属体M1aと第2金属体M2aとの接合工程において、第3金属体M3(M3c)は所定温度の加熱により溶融し、第1溝G1と第2溝G2とによって形成される溝部Gに逃げ、その際に現れる第1金属体M1aと第2金属体M2aの新生面同士の金属間接合により接合されている(図1(a)、(b)および図4参照)。
なお、加熱方式は問わず、例えばヒータ加熱方式、誘導加熱方式等を適用することができる。
このような接合体1Aによれば、第1金属体M1aが有する第1溝G1と第2金属体M2aが有する第2溝G2とによって形成される溝部Gに、溶融した第3金属体M3が逃げる構成となっているので、従来のようにロウ材のはみ出しを防止する部材を別途必要とせず、部品点数が増加することは無いので、コストを低廉化することができる。
また、溶融した第3金属体M3は溝部Gに逃げるので、第1金属体M1aおよび第2金属体M2aから成る被接合材の外部に第3金属体M3が露出することが無いので、ガルバニック腐食等による接合界面の侵食を抑制することができる。
ここで、第1金属体M1aおよび第2金属体M2aの構成材は、アルミニウム(Al)若しくはアルミニウム(Al)を主とする合金、または銅(Cu)又は銅(Cu)を主とする合金から選択される。
また、第3金属体M3の構成材は、アルミニウム(Al)若しくはアルミニウム(Al)を主とする合金、または銅(Cu)又は銅(Cu)を主とする合金から選択された構成材より融点が低い金属(例えば、Zn等)が選択される。
これにより、第1金属体M1aと第2金属体M2aを加熱した際に、第3金属体M3のみが溶融されて溝部Gに逃げるようにできる。したがって、第1金属体M1aと第2金属体M2aの新生面同士の金属間接合による接合をより確実に行うことができる。
また、第3金属体M3の体積は、溝部Gの容積未満となるように選定される。なお、より好ましくは、第3金属体M3の体積は、溝部Gの容積と同じとなるように設計するとよい。
これにより、第1金属体M1aと第2金属体M2aとの界面に第3金属体M3が残らないようにすることができ、第1金属体M1aと第2金属体M2aの新生面同士の金属間接合による接合をより確実に行うことができる。
また、図3(a)〜(c)に示すように、溝部Gの断面形状は、四角形(Ga)、円形(Gb)または菱形(Gc)を呈するようにできる。なお、溝部Gの断面形状は、前述の3種類には限定されず、任意の形状としてもよい。
これにより、第1溝G1および第2溝G2の形状を単純化して、接合体1Aの製造コストを低減することができる。
次に、図5の工程図を参照して、第1の実施形態に係る接合体1Aの接合工程について説明する。
なお、ここでは、第1金属体M1aと第2金属体M2aの構成材は共にAl(アルミニウム)、第3金属体M3の構成材はAlより融点の低いZn(亜鉛)であるものとする。
まず、第1接合工程S1では、第2金属体M2aの凹部21の底部に板状の第3金属体M3を載置した状態で、第1金属体M1aの凸部11を第2金属体M2aの凹部21に嵌合させる。
次いで、第2接合工程S2では、第1金属体M1aの凸部11を第2金属体M2aの凹部21に嵌合させた状態で、圧力F1で加圧しつつ、加熱する。
なお、前述のように加熱方式は問わず、例えばヒータ加熱方式、誘導加熱方式等を適用することができる。
また、加熱温度は、Znの融点以上、Alの融点未満である。即ち、例えば420℃〜650℃とされる。
これにより、第3金属体M3(M3b)は溶融して溝部Gaに逃げて、第1金属体M1aと第2金属体M2aとの界面から徐々に排除される。
この際に、溶融された第3金属体M3は、第1金属体M1aと第2金属体M2aの表面に形成されていた酸化膜をも溶かして界面から排除するので、第1金属体M1aと第2金属体M2aの表面には新生面が現れる。
そして、第3接合工程S3では、第3金属体M3(M3c)の全てが溶融して溝部Gaに逃げ、第1金属体M1aと第2金属体M2aとの界面から略完全に排除される。
これにより、第1金属体M1aと第2金属体M2aの表面に現れる新生面同士が、金属間接合により接合されて接合体1Aが作製される。
このように、接合体1Aは、第1金属体M1aが有する第1溝G1と第2金属体M2aが有する第2溝G2とによって形成される溝部G(Ga)に、溶融した第3金属体M3(M3c)が逃げる構成となっているので、従来のようにロウ材のはみ出しを防止する部材を別途必要とせず、部品点数が増加することは無いので、コストを低廉化することができる。
また、溶融した第3金属体M3(M3c)は溝部Gに逃げるので、第1金属体M1aおよび第2金属体M2aから成る被接合材の外部に第3金属体M3が露出することが無いので、ガルバニック腐食等による接合界面の侵食を抑制することができる。
さらに、第3金属体M3の体積は、溝部Gの容積未満となるように選定されているので、第1金属体M1aと第2金属体M2aとの界面に第3金属体M3が残らないようにすることができ、第1金属体M1aと第2金属体M2aの新生面同士の金属間接合による接合をより確実に行うことができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態に係る接合体1Bについて図6および図7を参照して説明する。
第2の実施形態に係る接合体1Bについて図6および図7を参照して説明する。
ここで、図6は第2の実施形態に係る接合体1Bを示す断面図である。
なお、第1の実施形態に係る接合体1Aと同様の構成については、同一符号を付して重複した説明は省略する。
第2の実施形態に係る接合体1Bと、第1の実施形態に係る接合体1Aとの相違点は、接合体1Bは、接合体1Aの構成に加えて、溝部Gの外側に、第1金属体M1bと第2金属体M2bとの位置決めを行うインロー構造Cが設けられている点である。
なお、インロー構造Cは、第1金属体M1b側に形成されるオス型インロー部12と、第2金属体M2b側に形成されるメス型インロー部22とから構成することができる。
これにより、第1金属体M1bの第1溝G1と第2金属体M2bの第2溝G2とを確実に対向させて、溝部Gを予め設計した形状(前出の図3参照)とすることができる。したがって、第1金属体M1bと第2金属体M2bを加熱した際に、第3金属体M3が溶融された際に溝部Gにスムーズに逃げるようにでき、第1金属体M1bと第2金属体M2bの新生面同士の金属間接合による接合をより確実に行うことができる。
また、比較的簡易な構成でインロー構造Cを構成することができるので、コストの低廉化を図ることができる。
次に、図7の工程図を参照して、第1の実施形態に係る接合体1Bの接合工程について説明する。
なお、ここでは、第1金属体M1bと第2金属体M2bの構成材は共にAl(アルミニウム)、第3金属体M3の構成材はAlより融点の低いZn(亜鉛)であるものとする。
まず、第1接合工程S10では、第2金属体M2aの凹部21の底部に板状の第3金属体M3を載置した状態で、第1金属体M1b側に形成されるオス型インロー部12と、第2金属体M2b側に形成されるメス型インロー部22とを嵌合させて位置合わせし、第1金属体M1aの凸部11を第2金属体M2aの凹部21に嵌合させる。これにより、第1金属体M1bの第1溝G1と第2金属体M2bの第2溝G2とを確実に対向させて、溝部Gを予め設計した形状(前出の図3(a)参照)とすることができる。
次いで、第2接合工程S11では、第1金属体M1aの凸部11を第2金属体M2aの凹部21に嵌合させた状態で、圧力F1で加圧しつつ、加熱する。
なお、前述のように加熱方式は問わず、例えばヒータ加熱方式、誘導加熱方式等を適用することができる。また、加熱温度は、Znの融点以上、Alの融点未満である、例えば420℃〜650℃とされる。
これにより、第3金属体M3(M3b)は溶融して溝部Gaに逃げて、第1金属体M1bと第2金属体M2bとの界面から徐々に排除される。
そして、第3接合工程S12では、第3金属体M3(M3c)の全てが溶融して溝部Gaに逃げ、第1金属体M1bと第2金属体M2bとの界面から略完全に排除される。
これにより、第1金属体M1bと第2金属体M2bの表面に現れる新生面同士が、金属間接合により接合されて接合体1Bが作製される。
このように、接合体1Bは、第1金属体M1bが有する第1溝G1と第2金属体M2bが有する第2溝G2とによって形成される溝部G(Ga)に、溶融した第3金属体M3(M3c)が逃げる構成となっているので、従来のようにロウ材のはみ出しを防止する部材を別途必要とせず、部品点数が増加することは無いので、コストを低廉化することができる。
また、溶融した第3金属体M3(M3c)は溝部Gに逃げるので、第1金属体M1aおよび第2金属体M2aから成る被接合材の外部に第3金属体M3が露出することが無いので、ガルバニック腐食等による接合界面の侵食を抑制することができる。
特に、インロー構造Cにより、第1金属体M1bと第2金属体M2bとの間の気密性が高まるので、水等の侵入を阻止することができ、接合界面の侵食をより抑制することができる。
さらに、第3金属体M3の体積は、溝部Gの容積未満となるように選定されているので、第1金属体M1bと第2金属体M2bとの界面に第3金属体M3が残らないようにすることができ、第1金属体M1bと第2金属体M2bの新生面同士の金属間接合による接合をより確実に行うことができる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態に係る接合体1Cについて図8〜図10を参照して説明する。
第3の実施形態に係る接合体1Cについて図8〜図10を参照して説明する。
ここで、図8は、第3の実施形態に係る接合体1Cの接合前の状態を示す説明図、図9は、第3の実施形態に係る接合体1Cを示す側面図、図10は、図9のC−C断面図である。
第3の実施形態に係る接合体1Cは、第1の実施形態に係る接合体1Aの接合構造を導線Eの端面同士の接合に適用したものである。
図8等に示すように、一方の被接合材としての導線E1(第1金属体M1c)の端面には、周縁に複数の第1溝G10が刻設された凸部101が形成されている。
また、他方の被接合材としての導線E2(第2金属体M2c)の端面には、各第1溝G10と対向する位置に第2溝G11が刻設され、凸部101を嵌合可能な凹部201が形成されている。
また、第1金属体M1cと第2金属体M2cとが接合される前の状態において凹部201の底部には、第1金属体M1cおよび第2金属体M2cの構成材よりも融点が低い第3金属体M3が載置される。
そして、第1金属体M1cと第2金属体M2cとの接合工程において、第3金属体M3は所定温度の加熱により溶融し、第1溝G10と第2溝G11とによって形成される溝部Gに逃げ、その際に現れる第1金属体M1cと第2金属体M2cの新生面同士の金属間接合により接合されて、導線Eとしての接合体1Cが作製される。
このように、接合体1Cは、第1金属体M1cが有する第1溝G11と第2金属体M2cが有する第2溝G11とによって形成される溝部Gに、溶融した第3金属体M3が逃げる構成となっているので、従来のようにロウ材のはみ出しを防止する部材を別途必要とせず、部品点数が増加することは無いので、コストを低廉化することができる。
また、溶融した第3金属体M3は溝部Gに逃げるので、第1金属体M1cおよび第2金属体M2cから成る被接合材の外部に第3金属体M3が露出することが無いので、ガルバニック腐食等による接合界面の侵食を抑制することができる。
さらに、第3金属体M3の体積は、溝部Gの容積未満となるように選定されているので、第1金属体M1cと第2金属体M2cとの界面に第3金属体M3が残らないようにすることができ、第1金属体M1cと第2金属体M2cの新生面同士の金属間接合による接合をより確実に行うことができ、接合強度に優れた導線Eを作製することができる。
なお、第2の実施形態に係る接合体1Bと同様に、導線E1(第1金属体M1c)と導線E2(第2金属体M2c)の端面に、インロー構造を設けて、互いの位置合わせを行う構成としてもよい。
また、導線Eに代えて、バスバー同士などの接合に、本発明に係る接合体1A〜1Cの接合構造を適用するようにしてもよい。
(その他)
第1金属体M1側の第1溝G1、または第2金属体M2側の第2溝G2の何れか一方を省略する構成としてもよい。この場合には、第1溝G1または第2溝G2を刻設する工程を省略することができ、コストを低廉化することができる。
第1金属体M1側の第1溝G1、または第2金属体M2側の第2溝G2の何れか一方を省略する構成としてもよい。この場合には、第1溝G1または第2溝G2を刻設する工程を省略することができ、コストを低廉化することができる。
また、第3金属体M3の構成材は、第1金属体M1および第2金属体M2の構成材と共晶反応を起こす金属としてもよい。
1A〜1C…接合体
11、101…凸部
12…オス型インロー部
21、201…凹部
22…メス型インロー部
C…インロー構造
E(E1、E2)…導線
G(Ga〜Gc)…溝部
G1、G10…第1溝
G2、G11…第2溝
M1(M1a〜M1c)…第1金属体
M2(M2a〜M2c)…第2金属体
M3…第3金属体
11、101…凸部
12…オス型インロー部
21、201…凹部
22…メス型インロー部
C…インロー構造
E(E1、E2)…導線
G(Ga〜Gc)…溝部
G1、G10…第1溝
G2、G11…第2溝
M1(M1a〜M1c)…第1金属体
M2(M2a〜M2c)…第2金属体
M3…第3金属体
Claims (6)
- 周縁に複数の第1溝が刻設された凸部を有する被接合材としての第1金属体と、
前記各第1溝と対向する位置に第2溝が刻設され、前記凸部を嵌合可能な凹部を有する被接合材としての第2金属体と、
前記第1金属体と前記第2金属体とが接合される前の状態において前記凹部の底部に載置され、前記第1金属体および前記第2金属体の構成材よりも融点が低い第3金属体と、
から構成され、
前記第1金属体と前記第2金属体との接合工程において、前記第3金属体は所定温度の加熱により溶融し、前記第1溝と前記第2溝とによって形成される溝部に逃げ、その際に現れる前記第1金属体と前記第2金属体の新生面同士の金属間接合により接合されていることを特徴とする接合体。 - 前記第3金属体の体積は、前記溝部の容積未満となるように選定されていることを特徴とする請求項1に記載の接合体。
- 前記溝部の断面形状は、四角形、円形または菱形を呈することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の接合体。
- 前記第1金属体および前記第2金属体の構成材は、アルミニウム若しくはアルミニウムを主とする合金、または銅又は銅を主とする合金から選択され、前記第3金属体の構成材は、前記アルミニウム若しくはアルミニウムを主とする合金、または銅又は銅を主とする合金から選択された構成材より融点が低い金属が選択されることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の接合体。
- 前記溝部の外側には、前記第1金属体と前記第2金属体との位置決めを行うインロー構造が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載の接合体。
- 前記インロー構造は、前記第1金属体側に形成されるオス型インロー部と、前記第2金属体側に形成されるメス型インロー部とから構成されていることを特徴とする請求項5に記載の接合体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016236444A JP2018089668A (ja) | 2016-12-06 | 2016-12-06 | 接合体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016236444A JP2018089668A (ja) | 2016-12-06 | 2016-12-06 | 接合体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018089668A true JP2018089668A (ja) | 2018-06-14 |
Family
ID=62564163
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016236444A Pending JP2018089668A (ja) | 2016-12-06 | 2016-12-06 | 接合体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2018089668A (ja) |
-
2016
- 2016-12-06 JP JP2016236444A patent/JP2018089668A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
WO2016031604A1 (ja) | 平面型ヒートパイプ | |
CN104588858A (zh) | 使用电极焊接面罩盖焊接钢和铝工件的电阻点焊 | |
JP6263574B2 (ja) | ブレージングシート及びその製造方法並びにアルミニウム構造体のろう付方法 | |
JP6003108B2 (ja) | 接合方法及び接合部品の製造方法 | |
JP5990343B2 (ja) | 金属接合体及び金属接合体の製造方法 | |
JP6443568B2 (ja) | 接合材、それを用いた接合方法及び接合構造 | |
JP6603728B2 (ja) | プレート熱交換器を製造する方法 | |
JP4566857B2 (ja) | 半田ごて用のこて先及びその製造方法 | |
JP2015086447A (ja) | 円筒形スパッタリングターゲット用ターゲット材、ならびに、円筒形スパッタリングターゲットおよびその製造方法 | |
JP2018089668A (ja) | 接合体 | |
CN104668380A (zh) | 板构件的接合方法 | |
JP2015186824A (ja) | 鋳造製品 | |
JP5892306B2 (ja) | 接合方法及び接合部品 | |
JP2006320932A (ja) | ろう付け方法 | |
JP2007190603A (ja) | はんだ接合方法及びはんだ接合体 | |
JP2018168417A (ja) | 円筒型スパッタリングターゲットの製造方法、及び、円筒型スパッタリングターゲット | |
JP6881971B2 (ja) | ろう材、ろう材金属粉末、及び部材の接合方法 | |
JP2007258416A (ja) | パワーモジュール用基板およびパワーモジュール並びにパワーモジュール用基板の製造方法 | |
JP5619465B2 (ja) | 摩擦攪拌接合方法及び摩擦攪拌接合製品 | |
JP6122519B2 (ja) | 一体部材の製造方法 | |
KR20200045787A (ko) | 브레이징용 납재 및 그 제조 방법과 이를 이용한 접합물 브레이징 방법 | |
JP2015178111A (ja) | 部品の接合方法 | |
WO2016052124A1 (ja) | 配管接合方法、継手および配管接合構造 | |
JP2018124022A (ja) | 熱交換器、及びその製造方法 | |
JP6180043B2 (ja) | 金属の接合方法 |