JP2018088756A - ロータリ圧縮機システム、ロータリ圧縮機及びモータ - Google Patents

ロータリ圧縮機システム、ロータリ圧縮機及びモータ Download PDF

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郁男 江崎
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Abstract

【課題】高効率の空調機用ロータリ圧縮機を含むシステムを提供する。
【解決手段】ロータリ圧縮機システムは、ロータリ圧縮機と、前記ロータリ圧縮機が備えるモータを制御するセンサレスベクトル制御回路と、を備え、前記モータのモータロータの外径が46.8mm以上50mm未満の範囲にある、ロータリ圧縮機システム。センサレスベクトル制御回路ではMRAS制御が用いられ、ロータリ圧縮機が備えるピストンロータの角速度変動を抑制する。
【選択図】図4

Description

本発明は、ロータリ圧縮機システム、ロータリ圧縮機及びモータに関する。
近年の省エネルギー化の要求に対し、空調機用の圧縮機においても、通年エネルギー消費効率(APF)が重視されている。一般に圧縮機は、低速運転時に効率が低下することが多く、低速域での効率改善がAPFの向上にも大きく役立つ。圧縮機が備えるモータの損失は、低速運転時では銅損が支配的であり、低速域での効率改善のためには、銅損を低減する必要がある。
銅損を低減する手法の一つに、モータロータの外径を小さくして、ステータ巻線スロットを大きくする事で巻線径を大きく取り、巻線抵抗値を下げる手法が存在する。
なお、特許文献1には、空気調和機におけるエネルギー効率の向上のため、空気調和機が備える放熱器と圧縮機について、放熱器が与える熱量の圧縮機の1回転あたりの冷媒吐出量に対する比が所定の範囲内となるように設計された空気調和機が開示されている。また、特許文献1には、上記の圧縮機が備えるモータについて、モータ長さのステータ外径に対する比や、モータ長さのロータ外径に対する比が開示されている。
特開2008−215747号公報
しかし、モータロータ外径が小さくなると、回転方向のイナーシャ(慣性)が小さくなり、ガス圧縮トルクの変動により、角速度の変動が生じ、モータの効率が低下してしまう。従って、APFの改善にもつながらない。モータ効率向上のため、モータロータ外径を小さくすることが求められていた。
そこでこの発明は、上述の課題を解決することのできるロータリ圧縮機システム、ロータリ圧縮機及びモータを提供することを目的としている。
本発明の第1の態様は、ロータリ圧縮機と、前記ロータリ圧縮機が備えるモータを制御するセンサレスベクトル制御回路と、を備え、前記モータのモータロータの外径が46.8mm以上50mm未満の範囲にある、ロータリ圧縮機システムである。
本発明の第2の態様における前記ロータリ圧縮機システムでは、前記モータのモータロータの外径が46.8mm以上49mm以下の範囲にある。
本発明の第3の態様におけるにおける前記ロータリ圧縮機システムでは、前記モータのモータロータの外径が46.8mmである。
本発明の第4の態様は、センサレスベクトル制御によって制御されるモータを備え、前記モータのモータロータの外径が46.8mm以上50mm未満の範囲にある、ロータリ圧縮機である。
本発明の第5の態様は、空調機用のロータリ圧縮機であって、モータロータの外径が46.8mm以上50mm未満の範囲にあるモータを備える、ロータリ圧縮機である。
本発明の第6の態様は、空調機用のロータリ圧縮機に搭載するモータであって、前記モータのモータロータの外径が46.8mm以上50mm未満の範囲にある、モータである。
本発明によればモータの銅損を低減し、モータの高効率化、圧縮機の高効率化を実現することができる。
本発明の一実施形態におけるロータリ圧縮機の縦断面図である。 本発明の一実施形態におけるロータリ圧縮機の制御回路を示す第一の図である。 本発明の一実施形態におけるロータリ圧縮機の制御回路を示す第二の図である。 本発明の一実施形態におけるロータリ圧縮機が備えるモータの断面図である。 従来のロータリ圧縮機が備えるモータの断面図である。
<実施形態>
以下、本発明の一実施形態によるロータリ圧縮機システムを図1〜図5を参照して説明する。
図1は、本発明の第一実施形態におけるロータリ圧縮機の側方断面図である。
図1に示すように、本実施形態に係る圧縮機10は、モータ18と、モータ18によって回転されるクランクシャフト16と、クランクシャフト16の回転に伴って偏心回転するピストンロータ13A,13Bと、ピストンロータ13A,13Bを収容する圧縮室が内部に形成されたシリンダ12A,12Bと、シリンダ12A,12Bを囲うことで圧縮された冷媒が排出される吐出空間Vを形成するハウジング11と、を備えている。
この圧縮機10は、円筒形状のハウジング11に、ディスク状のシリンダ12A、12Bが上下2段に設けられた、いわゆる2気筒タイプのロータリ圧縮機である。シリンダ12A、12Bの内部には、各々、シリンダ内壁面の内側よりも小さな外形を有する円筒状のピストンロータ13A、13Bが配置されている。ピストンロータ13A、13Bは、各々、ハウジング11の中心軸線に沿った回転軸の偏心軸部14A、14Bに挿入固定されている。
上段側のシリンダのピストンロータ13Aと、下段側のピストンロータ13Bとは、その位相が互いに180°だけ異なるように設けられている。
また、上下のシリンダ12A、12Bの間には、ディスク状の仕切板15が設けられている。仕切板15により、上段側のシリンダ12A内の空間Rと、下段側の空間Rとが互いに連通せずに圧縮室R1とR2とに仕切られている。
クランクシャフト16は、シリンダ12Aに固定された上部軸受部17A、及びシリンダ12Bに固定された下部軸受部17Bにより、軸線O回りに回転可能に支持されている。
クランクシャフト16は、クランクシャフト16の中心線に直交する方向にオフセットした偏心軸部14A、14Bを有している。これら偏心軸部14A、14Bがクランクシャフト16の中心軸線回りに旋回することで、上下のピストンロータ13A、13Bがこの旋回に追従してシリンダ12A、12B内で、偏心回転する。
クランクシャフト16は、上部軸受部17Aから上方(すなわち、圧縮機10から見てモータ18が位置する方向)に突出している。クランクシャフト16における軸線O方向一方側の端部には、該クランクシャフト16を回転駆動させるためのモータ18のモータロータ19が一体に設けられている。モータロータ19の外周部に対向して、ステータ20が、ハウジング11の内周面に固定して設けられている。
圧縮機10には、圧縮機10に供給するのに先立って冷媒を気液分離するアキュムレータ24がステー25を介してハウジング11に固定されている。アキュムレータ24には、アキュムレータ24内の冷媒を圧縮機10に吸入させるための吸入管26A、26Bが設けられている。吸入管26A、26Bの先端部は、開口22A、22Bを通して、吸入ポート23A、23Bに接続されている。
圧縮機10は、アキュムレータ24の吸入口24aからアキュムレータ24の内部に冷媒を取り込む。具体的には、アキュムレータ24内で冷媒を気液分離して、その気相を吸入管26A、26Bから、シリンダ12A、12Bの吸入ポート23A、23Bを介し、シリンダ12A、12Bの内部空間である圧縮室R1、R2に供給する。
そして、ピストンロータ13A、13Bが偏心回転することにより、圧縮室R1、R2の容積が徐々に減少して冷媒が圧縮される。この冷媒は、モータ18の周囲を通過してから、上部に設けられた吐出口を経由して冷凍サイクルを構成する配管27に排出される。
図2は、本発明の一実施形態におけるロータリ圧縮機の制御回路を示す第一の図である。
図2にモータ18の制御を行うセンサレスベクトル制御回路1のブロック図を示す。図2に示すセンサレスベクトル制御回路1は、コンバータ31と、コンデンサ32と、リアクタ33と、インバータ34と、電流センサ35と、電流検出回路36と、A/D変換回路37と、PWM(Pulse Width Modulation)デュ−ティ計算回路38と、A/D変換回路39と、電圧検出回路40と、フルベクトル制御回路41と、を備えている。また、フルベクトル制御回路41は、2相/3相変換回路42と、2相/3相変換回路43と、電流PI制御回路44と、電流変換テーブル45と、速度PI制御回路46と、速度位置推定回路47と、減算器48と、減算器49と、を備える。
なお、ロータリ圧縮機システムは、回転速度制御装置60とセンサレスベクトル制御回路1とロータリ圧縮機10とを含んで構成される。
コンバータ31は、電力系統Eから入力される三相交流電流を整流する。コンデンサ32、リアクタ33は、整流された電圧を平滑化して直流電圧を生成する。インバータ34は、PWMデュ−ティ計算回路38が出力したデュ−ティ指令値に基づいて、直流入力電圧から3相の駆動電圧を生成し、圧縮機10が備えるモータ18に駆動電圧を供給する。これにより、センサレスベクトル制御回路1は、モータ18を駆動する。
電流検出回路36はモータ18に流れる電流を検出し、A/D変換回路37へ出力する。A/D変換回路37は、電流検出回路36が検出した電流をデジタル信号に変換し、変換後の信号をフルベクトル制御回路41へ出力する。フルベクトル制御回路41では、2相/3相変換回路42が、A/D変換回路37から入力した3相の信号を座標変換(dq変換)し、変換後の電流値id、iqを速度位置推定回路47に出力する。このとき2相/3相変換回路42は、後述するモータロータ19による磁極角度の前回の推定値θesを参照する。速度位置推定回路47は、電流値id、iqと、電流PI制御回路44が出力したdq座標系での電力指令値vd、vqを入力し、モータ18の回転速度の推定値ωesとモータロータ19の磁極角度(磁極位置の角度)の推定値θesを、例えば、MRAS(model reference adaptive system:モデル規範適応システム)と呼ばれる方法で算出する。
回転速度制御装置60は、回転速度の指令値ωcmdをフルベクトル制御回路41へ出力する。減算器48は、回転速度制御装置60による回転速度の指令値ωcmdと、速度位置推定回路47が推定した回転速度の推定値ωesとの偏差Δωを算出して、速度PI制御回路46へ出力する。速度PI制御回路46は、Δωに基づいてPI制御により、偏差を小さくする(0にする)トルク指令値を算出する。フルベクトル制御回路41は、電流変換テーブル45に基づいて、トルク指令値を電流指令値id´、iq´に変換する。減算器49は、電流指令値id´、iq´と、2相/3相変換回路42が出力したid、iqとの偏差Δid、Δiqを算出して、電流PI制御回路44へ出力する。電流PI制御回路44は、偏差Δid、Δiqに基づいてPI制御により、偏差を小さくする(0にする)電圧指令値vd、vqを算出する。電流PI制御回路44は、電圧指令値vd、vqを2相/3相変換回路43へ出力する。2相/3相変換回路43は、速度位置推定回路47が推定したモータロータ19の磁極角度の推定値θesを参照して電圧指令値vd、vqの2相から3相への座標変換を行い、変換後の電圧指令値VをPWMデュ−ティ計算回路38へ出力する。PWMデュ−ティ計算回路38は、電圧指令値Vと、電圧検出回路40が検出したインバータ34への直流入力電圧をA/D変換回路39でデジタル変換した信号とを入力し、デュ−ティ指令値を算出する。PWMデュ−ティ計算回路38は、算出したデュ−ティ指令値をインバータ34へ出力する。
図3は、本発明の一実施形態におけるロータリ圧縮機の制御回路を示す第二の図である。
図3に速度位置推定回路47のブロック図を示す。速度位置推定回路47は、電流推定回路50と、速度推定回路51と、積分回路52とを備える。電流推定回路50は、電力指令値vd、vqと、速度推定回路51が推定したモータロータ19の回転速度の推定値ω_Mを入力し、モータ18をモデル化した適応モデル(Adjustable Model)に基づいて、電流推定値id_est、iq_estを推定する。速度推定回路51は、電流推定値id_est、iq_estとid、iqを入力し、回転速度の推定(ω_M)を行う。積分回路52は、回転速度の推定値ω_Mを積分して、モータロータ19の磁極角度の推定値θesを算出する。速度位置推定回路47は、速度推定回路51が推定した回転速度の推定値ω_Mを回転速度の推定値ωesとして、積分回路52が算出したモータロータ19の磁極角度の推定値θesと共に出力する。
圧縮機10の内部は、高温高圧環境となるためピストンロータ13の位置を検出するセンサを設けることが難しい。図2、図3に示す制御回路によるセンサレスベクトル制御(例えばMRAS制御)よれば、センサを用いることなくモータロータ19の回転速度や磁極角度を高精度に検出することができる。また、モータロータ19とクランクシャフト16、ピストンロータ13A、13Bとは一体的に構成され回転するので、モータロータ19の磁極角度とピストンロータ13A、13Bの位置は一定の位置関係にあると考えられる。そのため、MRAS制御により、ピストンロータ13A、13Bの位置を高精度に推定し、制御することでクランクシャフト16の角速度の変動を抑制することができる。一般にロータリ圧縮機では、シリンダ12A、12Bにおける冷媒ガスの圧縮が進むにつれ高圧冷媒ガスからの力を受けるため、1回の圧縮工程中にガス圧縮トルクが大きく変動する。その影響で圧縮工程中のクランクシャフト16の角速度には変動が生じる。しかし、本実施形態のMRAS制御を導入すると、モータロータ19の回転速度や磁極角度の推定値に現れる変動を抑制するように回転速度制御装置60が、回転速度の指令値を算出することにより、クランクシャフト16の角速度変動を抑制することができる。
圧縮工程中のガス圧縮トルク変動への対策を別の面から考えると、従来のモータ制御(MRAS制御を用いない場合)では、ガス圧縮トルク変動の影響を低減するためにモータロータ19のサイズをある程度大きく設計することでイナーシャを稼ぐ必要があった。しかし、MRAS制御の導入により、モータロータ19の回転速度を一定に保つことが可能となるため、上記の制約を考慮せずにモータロータ19を小型化できるようになる。モータロータ19を小型化することにより、モータの効率を向上することができる。次にモータロータ19の小型化の一例およびその効果について説明する。
図4は、本発明の一実施形態におけるロータリ圧縮機が備えるモータの断面図である。
図4は、図1の圧縮機10においてA−A線での断面図のうちモータ18を示す。図4に示すのは、実際に本実施形態のMRAS制御を適用し、回転数変動を抑止し所望の回速度で圧縮機10を駆動することができるモータ18の断面図である。
図4においてステータ20は、6個のティース部3、6個の巻線スロット部4、ヨーク部5を有している。ステータ20において、ティース幅3dは8mm、ステータ外径20dは105mmである。モータロータ19には磁石6が4極分配置されている。モータロータ19の外径19dは46.8mmである。
図5は、比較のために示したロータリ圧縮機が備える従来のモータの断面図である。
図5に示すのは、MRAS制御を適用しない場合、モータ18の代わりに圧縮機10に組み込んで使用するモータの断面図である。
図5においてステータ20´は、6個のティース部3´、6個の巻線スロット部4´、ヨーク部5´を有している。ステータ20´において、ティース幅3d´は10mm、ステータ外径20d´は105mmである。モータロータ19´には磁石6´が4極分配置されている。モータロータ19´の外径19d´は54.8mmである。
MRAS制御による速度変動抑制効果を前提とした場合、上記のようにモータロータ19の外径を小さくすることができる(例えば54.8mmから46.8mm)。また、モータロータ19の外径を小さくすることにより、図示するようにステータ20の巻線スロット部4の面積を大きくすることができる。例えば、図示した例では、巻線スロット部4の合計面積は、巻線スロット部4´の合計面積の約1.7倍である。また、図4に例示したステータ20の場合、ステータ20全体の面積に対する6つの巻線スロット部4の合計面積の割合は約32%である。一方、図5に例示した従来のステータ20´の場合、ステータ20´全体の面積に対する6つの巻線スロット部4´の合計面積の割合は約23%である。なお、計算上、空調機のロータリ圧縮機に使用する同程度の大きさのモータ(例えば、ステータ外径が100mm〜112mmの範囲にあるモータ)に対しても巻線スロット面積を同程度に拡大することが可能であると考えられる。また、ステータ20全体の面積に対する6つの巻線スロット部4の合計面積の割合は32%でなくても、その割合が25%から40%までの間の何れかの値を取るように設計することも可能である。25%とは、計算上、従来(23%の場合)に比べて、後述する銅損低減作用の有意な効果を得られるときの上記割合の下限値である。また、余りにもステータ20全体の面積に対する巻線スロット部4の合計面積の割合を大きくとると強度、振動、騒音などの問題が生じるところ、40%とは、そのような問題を回避しつつ運転できる上記割合の最大値である。
上記割合を25%〜40%の範囲で設計したモータについても、空調機用に設計された従来のロータリ圧縮機に搭載されるモータと比較して、後述するモータ効率向上効果が得られると考えられる。
また、モータロータ外径のステータ外径に対する割合は、図4に例示したモータロータ19、ステータ20の場合、46.8mm÷105mm=0.4457・・・である。一方、図5に例示したモータロータ19´、ステータ20´の場合、55mm÷105mm=0.5238・・・である。なお、上記の例では、ステータ外径が105mmのモータ18を例として挙げたが、ステータ外径が100mm〜112mmの範囲にある空調機用ロータリ圧縮機に搭載するモータのモータロータについても同程度の小型化が可能であると考えられる。さらに、ステータ外径が125mmのモータについてもMRAS制御を前提とする小型化を行った。このモータの場合、MRAS制御適用前は、ステータ外径125mmに対してモータロータの外径は54.8mmであった。MRAS制御適用前のモータについてのモータロータ外径のステータ外径に対する割合は、54.8mm÷125mm=0.4384となる。また、MRAS制御適用後の小型化したモータロータの外径は46.8mmであった。小型化したモータでのモータロータ外径のステータ外径に対する割合は、46.8mm÷125mm=0.3744となる。
なお、ステータ外径が125mmのモータについてもモータロータの外径は46.8mmにまで小型化できたことから、ステータ外径が100mm〜112mmの範囲にあるモータを含んで、ステータ外径が100mm〜125mmの範囲にあるモータについて、モータロータの外径を46.8mmにまで小型化できると考えられる。
なお、モータロータ19の外径を46.8mmまで小型化しなくても、ステータの外径が100mm〜112mmの範囲にあるモータにおいて、MRAS制御を適用しつつ、モータロータの外径を、例えば50mm未満に設計することも可能である。その場合でも、空調機用に設計された従来のロータリ圧縮機に搭載されたモータと比較して、高効率化の効果が得られると考えられる。なお、46.8mmは、モータ効率向上効果が得られるモータロータ外径の計算上の下限値である。
つまり、ステータの外径が100mm以上125mm以下の範囲にあるモータについて、モータロータ19の外径を46.8mm以上50mm未満に設計することで、モータの効率を向上させることができる。さらに顕著な効果を得るためには、モータロータ19の外径を46.8mm以上49mm以下で設計することが望ましい。
また、モータロータ重量のステータ重量に対する割合は、図4に例示したモータロータ19、ステータ20の場合、0.80kg÷3.20kg=0.25である。一方、図5に例示したモータロータ19´、ステータ20´の場合、1.14kg÷3.07kg=0.3713・・・である。なお、ステータ外径が125のモータについて、MRAS制御適用後の小型化を行ったところ、モータロータ重量のステータ重量に対する割合は、1.23kg÷4.66kg=0.2639・・・となった。
本実施形態によれば、MRAS制御によって回転速度の変動を抑制することができるので上記のようにモータロータ19を小型・軽量化することができ、モータ18の効率を向上することができる。また、モータロータ19の外径を小さくすることで、磁石6の使用量を低減しコストを削減することができる。また、モータロータ19が占めていた空間にまでステータ20を拡大し、巻線スロット部4の面積の拡大することができる。巻線スロット部4の面積の拡大により、コイルの巻線径を増加することができる。コイルの巻線径の増加により抵抗値を低減し、銅損を低減することができる。これによりモータ18の効率を向上し、圧縮機10の高効率化、通年エネルギー消費効率(APF)の向上を実現することができる。
例えば、暖房定格出力、冷房定格出力、冷房中間出力での運転に比べてAPF向上への寄与率が高い(APFが低い運転状態である)暖房中間出力運転の場合、モータ損失は鉄損に比べ銅損の割合が多いことが分かっている。従って、本実施形態のロータリ圧縮機システムを空調機に適用することで、暖房中間出力運転におけるモータ18の銅損を低減し、モータ効率、圧縮機効率、空調機のAPFを向上させることができる。
なお、モータ18は、永久磁石同期モータ、誘導モータなど各種モータを適用することができる。
また、上記の実施形態では、ステータ外径が100mm〜112mmの例、125mmの例を挙げたがこれに限定されない。例えば、上記例の125mmを含むステータ外径が125mm〜135mm程度のモータや、ステータ外径が90mm程度のモータ、ステータ外径が170mm程度のモータにおいても同程度の小型化が可能である。
例えば、ステータ外径が125mm〜135mm程度のモータ、ステータ外径が90mm程度のモータ、ステータ外径が170mm程度のモータにおいてもロータ外径を46.8mm程度とすることは可能と考えられる。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。また、この発明の技術範囲は上記の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば、上記例では、4極6スロットのモータを例に挙げたが、他の極数、スロット歩数を有するモータ(例えば6極9スロット)であっても同程度の結果が得られると考えられる。なお、ロータリ圧縮機システムは、回転速度制御装置60とセンサレスベクトル制御回路1とロータリ圧縮機10とを含んで構成される。本実施形態のロータリ圧縮機システムは空調機に使用される。
なお、6つの巻線スロット部4の合計面積は巻線スロット面積の一例、ステータ20の全体面積はステータ面積の一例である。
1・・・センサレスベクトル制御回路
3、3´・・・ティース部
3d、3d´・・・ティース幅
4、4´・・・巻線スロット部
5、5´・・・ヨーク部
6、6´・・・磁石
10・・・圧縮機
11・・・ハウジング
12A,12B・・・シリンダ
13A,13B・・・ピストンロータ
16・・・クランクシャフト
18・・・モータ
19、19´・・・モータロータ
20、20´・・・ステータ
20d、20d´・・・ステータ外径
22A、22B・・・開口
23A、23B・・・吸入ポート
24・・・アキュムレータ
25・・・ステー
26A、26B・・・吸入管
31・・・コンバータ
32・・・コンデンサ
33・・・リアクタ
34・・・インバータ
35・・・電流センサ
36・・・電流検出回路
37・・・A/D変換回路
38・・・PWMデュ−ティ計算回路
39・・・A/D変換回路
40・・・電圧検出回路
41・・・フルベクトル制御回路
42、43・・・2相/3相変換回路
44・・・電流PI制御回路
45・・・電流変換テーブル
46・・・速度PI制御回路
47・・・速度位置推定回路
48・・・減算器
49・・・減算器
50・・・電流推定回路
51・・・速度推定回路
52・・・積分回路

Claims (6)

  1. ロータリ圧縮機と、
    前記ロータリ圧縮機が備えるモータを制御するセンサレスベクトル制御回路と、
    を備え、
    前記モータのモータロータの外径が46.8mm以上50mm未満の範囲にある、
    ロータリ圧縮機システム。
  2. 前記モータのモータロータの外径が46.8mm以上49mm以下の範囲にある、
    請求項1に記載のロータリ圧縮機システム。
  3. 前記モータのモータロータの外径が46.8mmである、
    請求項1に記載のロータリ圧縮機システム。
  4. センサレスベクトル制御によって制御されるモータを備え、
    前記モータのモータロータの外径が46.8mm以上50mm未満の範囲にある、
    ロータリ圧縮機。
  5. 空調機用のロータリ圧縮機であって、
    モータロータの外径が46.8mm以上50mm未満の範囲にあるモータを備える、
    ロータリ圧縮機。
  6. 空調機用のロータリ圧縮機に搭載するモータであって、
    前記モータのモータロータの外径が46.8mm以上50mm未満の範囲にある、
    モータ。
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