JP2018087409A - 建物の断熱構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】断熱性能及び防湿性能が向上される建物の断熱構造を提供する。【解決手段】断熱材46は、袋体48に繊維系断熱材料が充填されていると共に、袋体の一方の面に防湿フィルム50が設けられている。また、断熱材44は、袋体44Aに繊維系断熱材料が充填されている。断熱材46は、防湿フィルム50側が天井板30側に向けられて、天井板30上に緊密に敷き詰められていると共に、防湿フィルム50が天井大梁24に緊密に接するように設けられて、防湿フィルム50によりウエブ36Aの貫通孔を閉塞するように天井大梁24を囲っている。断熱材44は、断熱材46上に敷き詰められて断熱材46を覆っている。これにより、天井部32の断熱性能の向上が図られると共に、天井大梁24の貫通孔を湿気が抜けるのが抑制されて、防湿性能の向上が図られる。【選択図】図2

Description

本発明は、建物の断熱構造に関し、詳細には、建物の小屋裏及び下屋の断熱構造に関する。
住宅等の建物においては、室内(屋内)と屋外との間に断熱材により断熱施工されることで、暖冷房におけるエネルギー消費を抑制できる(省エネ効果が得られる)。建物の小屋裏の断熱施工においては、繊維系断熱材が多用されており、天井板の小屋裏側に断熱材が敷かれるが、断熱施工された小屋裏においては、室内の湿気により小屋裏内の断熱材に結露が生じてしまうことがある。
ここで、引用文献1には、2層に重ねた無機質繊維マットの間に第1の防湿フィルムを配置すると共に、2層に重ねられた無機質繊維マットの一方を第2の防湿フィルムにより覆った無機質繊維系断熱材が記載されている。引用文献1の無機質繊維系断熱材を用いた断熱施工は、外壁内等において第2の防湿フィルムを室内側として無機質繊維系断熱材を充填するようにしている。
特開2000−352130号公報
ところで、建物には、小屋裏内に溝型鋼などを用いた天井大梁が設けられており、天井大梁には、所望の強度を確保しつつ重量を軽減するための軽減孔や電気配線を通す孔などの貫通孔が設けられていることがある。このような天井大梁が設けられていると、貫通孔から湿気が抜けてしまうことで所望の防湿性能が得られなくなり、断熱材の間や断熱材内部に結露が生じる可能性が高くなってしまう。
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、階上の天井の断熱性能及び防湿性能を向上できる建物の断熱構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の第1の態様は、建物の小屋裏に配設され、ウエブに貫通孔が設けられた大梁と、前記大梁の下側に設けられた天井板と、繊維系断熱材料が充填された袋体の一方の面に防湿フィルムが設けられ、前記防湿フィルムが前記天井板の上面に向けられて前記天井板上に敷き詰められると共に、前記防湿フィルムが前記大梁の表面に接触されることで、前記防湿フィルムにより前記貫通孔を塞いで前記大梁を囲う第1断熱材と、繊維系断熱材料が用いられ、前記第1断熱材上に敷き詰められて前記第1断熱材の上面の全域を覆う第2断熱材と、を含む。
第1の態様では、大梁の下側に天井板が設けられている。また、大梁には、ウエブに貫通孔が設けられて、貫通孔により所望の強度を維持しつつ重量が軽減されたり、電気配線の配索に用いられたりする。第1断熱材は、袋体に繊維系断熱材料が充填されていると共に、袋体の一方の面に防湿フィルムが設けられている。また、第2断熱材は、繊維系断熱材料が用いられており、第1断熱材と同様に袋体に繊維系断熱材料が充填されたものを適用できる。
第1断熱材は、防湿フィルムが天井板に向けられて天井板上に敷き詰められていると共に、防湿フィルムが大梁側に向けられて大梁を囲っている。また、第1断熱材は、防湿フィルムが大梁の表面に接触するように大梁を囲って、防湿フィルムにより貫通孔を塞いでいる。第2断熱材は、第1断熱材の上に敷き詰められる。
これにより、第1断熱材及び第2断熱材により2層の断熱構造とされて、断熱性能が向上される。これと共に、第1断熱材に設けられた防湿フィルムが天井面及び大梁の表面を覆って、天井板の下側の空間の湿気が小屋裏に入り込んで結露が生じるのを抑制できる。
一方、大梁は、天井板上に敷き詰められた断熱材から突出しており、この大梁の上に断熱材を載せるようにした場合、大梁に設けられた貫通孔を通った湿気が、断熱材の間や断熱材の内部に入り込んで結露してしまう可能性がある。ここで、大梁の貫通孔を防湿フィルムにより塞ぐように第1断熱材により大梁を囲うことで、湿気が貫通孔を通るのを抑制できるので、第1断熱材に結露が生じるのを抑制できて、防湿性能の向上が図られる。
第2の態様は、第1の態様において、互いに隣接する前記第1断熱材の境界部分の上側を前記第2断熱材により覆っている。
第2の態様では、第1断熱材同士の境界部を第2断熱材により覆っている。即ち、第1断熱材同士の境界部分と第2断熱材同士の境界部分とが重ならないようにして、第1断熱材を第2断熱材により覆っている。これにより、第1断熱材同士の境界部分、及び第2断熱材同士の境界部分を熱や湿気が通るのを抑制できて、断熱性能及び防湿性の向上が図られる。
第3の態様は、第1又は第2の態様において、前記第2断熱材が前記建物の既存の断熱材である。
第3の態様では、第2断熱材として既存の断熱材を用い、第1断熱材に第2断熱材に重ねている。断熱材を2層に重ねる際に、既存の断熱材を用いることで、コストの上昇を抑えながら断熱性を向上できる。また、既存の断熱材の防湿性能が低下していても、防湿フィルムが設けられた第1断熱材が用いられることで、防湿性能の向上が図られる。
以上説明したように第1の態様によれば、階上の天井の断熱性能及び防湿性能が向上される、という効果を有する。
第2の態様によれば、防湿性及び断熱性を向上できる、という効果を有する。また、第3の態様によれば、低コストで所望の断熱性及び防湿性が得られる、という効果を有する。
本実施の形態に係る建物の概略構成を示す主要部の斜視図である。 本実施の形態に係る天井の主要部を示す概略断面図である。 一般的な天井を示す図2と同様の概略断面図である。 天井大梁の主要部を示す斜視図である。
以下に、図面を参照しながら本発明の実施の形態を詳細に説明する。
本実施の形態に係る建物10は、ユニット式住宅(ユニット式の建物)とされている。図1には、建物10及び建物10を形成する居住空間用のユニット12の概略が斜め上方から見た斜視図にて示されている。
建物10は、2階建てとされており、複数のユニット12が、水平方向(縦横)に配列されていると共に、上下(上下2段)に重ねられて、縦横及び上下に隣接するユニット12が互いに連結されている。これにより、建物10では、下側に配列されたユニット12により1階(階下)部分が構成され、上側に配列されたユニット12により2階(階上)部分が構成されている。また、建物10は、階上に配列されたユニット12の上部に勾配式の屋根14が形成されている。これにより、建物10では、階上のユニット12の上部に小屋裏16が形成されている。
ユニット12には、4本のフレーム側柱18が設けられており、4本のフレーム側柱18の上部に天井フレーム20が形成されると共に、4本のフレーム側柱18の下部に床フレーム22が形成されている。天井フレーム20には、大梁としての4本の天井大梁24が設けられている。天井大梁24は、一対の桁天井大梁24A及び一対の妻天井大梁24Bを含む。天井フレーム20は、桁天井大梁24A及び妻天井大梁24Bの各々の端部がフレーム側柱18の上部の接合部材18Aに剛接合されて矩形枠状に組まれている。また、天井フレーム20には、一対の桁天井大梁24Aの間に、各々が妻天井大梁24Bと並行にされた複数の天井小梁26が配置されており、天井フレーム20は、天井小梁26の各々の端部が桁天井大梁24Aに接合されて略梯子状に形成されている。
床フレーム22は、一対の桁床大梁28A及び一対の妻床大梁28Bの端部がフレーム側柱18の下部の接合部材18Bに剛接合されて矩形枠状とされている。また、床フレーム22の桁床大梁28Aの間には、各々が妻床大梁28Bと並行にされた複数の床小梁28Cが配置されており、床小梁28Cの各々の端部が桁床大梁28Aに接合されている。
屋根14は、階上部分のユニット12上に設けられて、ユニット12に連結されている。屋根14としては、切妻屋根、寄棟屋根、片流れ屋根などの任意の形態を適用できる。
建物10は、ユニット12の内部が間仕切り壁により区画されることで、廊下、物入れなどの小部屋が形成される共に、水平方向に配列された複数のユニット12が連通されることで、1つのユニット12よりも広い居住空間となる居室等が形成される。
建物10は、ユニット12の天井フレーム20に設けられた天井小梁26を天井下地として又は天井大梁24(桁天井大梁24A、妻天井大梁24B)及び天井小梁26の下側に設けられた野縁を天井下地として天井板30が固定されて天井部32が形成される。また、建物10は、ユニット12の床フレーム22の床小梁28Cを床下地として又は床小梁28Cに配置された図示しない根太を床下地として、床下地の上に床板34が敷き詰められて床が形成される。
この建物10は、図示しない外壁の屋外側の外壁パネルと屋内側の内装パネルとの間に断熱材が設けられる。また、建物10の床は、床フレーム22に配置した根太の間に断熱材が敷き詰めされて、断熱材の上に複数枚の板材(床板34)が重ねられて根太に固定される。なお、外壁及び床の断熱構造は、公知の構造を適用できる。
また、建物10は、階上の天井部32が断熱施工されている。これにより、建物10は、屋内の略全周に渡って断熱材が設けられて、断熱材により屋内と屋外とが区画されている。
ここで、図2には、本実施の形態に係る断熱構造が適用された建物10の天井部32の概略が建物10の側方視の断面図にて示されている。また、図3には、一般的な断熱構造が適用された天井(以下、天井部32Aとする)が図2と同様の断面図にて示されている。また、図4には、小屋裏16に配置された天井大梁24(桁天井大梁24A又は妻天井大梁24B)の主要部が斜視図にて示されている。
図1に示されるように、屋根14は、上階に配列された複数のユニット12に跨って設けられており、これにより、小屋裏16が複数のユニット12の上部を連通するように形成されている。また、図2から図4に示されるように、ユニット12の天井大梁24(桁天井大梁24A、妻天井大梁24B)は、溝形鋼(軽溝形鋼でも良い)が用いられている。溝形鋼は、長尺平板状(帯状)の基部(ウエブ36A)の幅方向の両端から一方向にフランジ36Bが突設された断面略C形状とされており、ユニット12の天井フレーム20は、天井大梁24の各々のフランジ36Bが枠内側へ向けられている。なお、大梁としての天井大梁24には、溝形鋼を用いて説明するが、大梁は、これに限らずH形鋼などの他の鋼材や鋼材を加工したものであっても良い。
これにより、図2から図3に示されるように、互いに隣接するユニット12の間では、天井大梁24のウエブ36Aのフランジ36Bとは反対側の面が、所定の間隔を隔てて対向されている(天井大梁24が背中合わせで対向されている)。また、ユニット12が隣接するユニット12に締結固定されていることにより、背中合わせで対向されている2本の天井大梁24が一体化されている。
また、ユニット12では、天井大梁24の各々のウエブ36Aに貫通孔としての軽減孔38が形成されている。軽減孔38は、天井大梁24のウエブ36Aの所定位置に一つ又は複数(2つ以上)が所定の開口径で貫通形成されている。なお、図4では、一方の天井大梁24の軽減孔38が図示され、他方の天井大梁24の軽減孔38の図示が省略されている。
天井大梁24は、軽減孔38が設けられることで、所定の強度(必要強度)を確保しつつ軽量化されており、これにより、ユニット12は、所定の強度及び剛性が確保された状態で軽量化されている。また、天井大梁24に設けられた軽減孔38は、小屋裏16内(天井板30上)を配索される電気配線等を通すのに用いることができる。
図2及び図3に示されるように、建物10は、天井フレーム20の桁天井大梁24A及び妻天井大梁24Bの一方(例えば、桁天井大梁24A)に並行とされた複数の野縁40が所定の間隔で配置されている。野縁40は、天井大梁24及び天井小梁26に固定されており、野縁40の各々に天井板30が固定されている。これにより、天井板30により小屋裏16と小屋裏16の下側の居室などの居室空間42とが区画されている。なお、居室空間42は、複数のユニット12に跨って形成される居室のみならず、天井大梁24の下側(又は天井板30の下側)に設けられた図示しない内壁により区画されて物入れなどの小部屋が形成される。
図3に示されるように、天井部32Aには、第2断熱材としての断熱材44が用いられている。断熱材44には、少なくとも繊維系断熱材料が用いられており、断熱材44は、繊維系断熱材料が所定の大きさ(例えば、幅500mm、長さ2500mm)の袋体44A内に充填されて、圧縮可能なマット状とされている。断熱材44に用いられる繊維系断熱材料としては、グラスウール、ロックウール等の無機質繊維系断熱材料が用いられても良く、また、無機質繊維系断熱材料に限らず、木質繊維系断熱材料などの他の繊維系断熱材料が用いられても良い。
天井部32Aでは、断熱材44が天井板30上に並べられて敷き詰められている。また、天井部32Aでは、天井大梁24に断熱材44が載せられて、天井大梁24が断熱材44により覆われている。これにより、天井部32Aは、上方(小屋裏16内上側)から見た平面視で天井板30及び天井大梁24が断熱材44により覆われて、小屋裏16と居室空間42とが断熱材44により区画されている。
一方、図2に示される天井部32には、第1断熱材としての断熱材46が用いられている。断熱材46は、所定の大きさ(例えば、幅が約500mm、長さが約2500mm)の袋体48に、グラスウール、ロックウール等の無機質繊維系断熱材料が充填されて、圧縮可能なマット状とされている。断熱材46に用いられる繊維系断熱材料としては、無機質繊維系断熱材料に限らず、木質繊維系断熱材料などの他の繊維系断熱材料が用いられても良いが、無機質繊維系断熱材料を用いることで低コスト化を図れる。
断熱材46としては、熱伝導率が小さいことが好ましく、例えば、JIS A9521に規定される熱伝導率λが0.065(W/mK)以下のものを適用できるが、これに限らない。
また、断熱材46には、袋体48の一方の面に防湿フィルム50が設けられている。防湿フィルム50は、袋体48の一方の面に貼付されていても良く、また、防湿フィルム50が袋体48の一方の面を形成していても良い。
防湿フィルム50としては、透湿抵抗が小さいよりも大きい方が湿気を通し難く好ましく、例えば、JIS Z0208に規定される透湿抵抗Rが、0.082(m・s・Pa/ng)以上の防湿性能のものが適用される。なお、断熱材46は、天井部32に要求される断熱性能や透湿性能(防湿性能)などが満たされる熱伝導率及び透湿抵抗とされたものが用いられる。
天井部32は、防湿フィルム50が天井板30側(下側)に向けられた状態で天井板30上に敷き詰められる。また、断熱材46は、防湿フィルム50が天井大梁24に向けられた状態で、天井大梁24を包むように天井大梁24の表面に接触される。また、天井部32では、断熱材46に重ねて断熱材44等が敷き詰められる。これにより、天井部32は、二層の断熱構造とされる。
ここで、本実施の形態の作用として、建物10を断熱材44が用いられた一層の断熱構造(天井部32A)とされた既存の建物として、建物10の断熱構造を二層に改修する断熱施工を説明する。
既存の建物10において断熱改修を行う場合、小屋裏16内で作業される。小屋裏16が設けられた天井部32Aには、点検口(図示省略)が設けられていることが多く、建物10に点検口が設けられている場合、点検口から小屋裏16内に入って作業が行われる。また、建物10に点検口が設けられていない場合、天井部32Aに新たに点検口を設けても良く、物入れ等の天井板30の一部を一時的に外しても良い。
小屋裏16内における作業は、最初に既存の断熱材44を天井板30上から一時的に撤去して天井板30の表面(小屋裏16側の面)を露出させる。なお、天井板30から一時的に撤去した断熱材44は、断熱材46を敷くのに邪魔にならないスペースに積み上げるなどしておけば良い。
次に、断熱材46を小屋裏16内に搬入した断熱材46を天井板30上に敷き詰めると共に、断熱材46により天井大梁24を囲う。断熱材46は、袋体48に繊維系断熱材料が充填されており、圧縮可能となっている。また、小屋裏16内では、互いに隣接するユニット12の天井大梁24が背中合わせで対向されている。
断熱材46は、防湿フィルム50が天井大梁24側とされると共に、長手方向が天井大梁24の長手方向に合わせられて、2本の天井大梁24に掛け渡される。この状態から、断熱材46の幅方向の中間部を天井大梁24のウエブ36Aの間に押し込んで、断熱材46の防湿フィルム50を天井大梁24の間の天井板30の上面全域に緊密に接しさせる。これにより、断熱材46が2本の天井大梁24の間に折り曲げられた状態で充填されると共に、断熱材46の幅方向の両側がフランジ36Bの上面を覆ってフランジ36Bの上面に接触される。また、断熱材46に設けている防湿フィルム50は、ウエブ36Aの表面に接触されると共に、天井大梁24のウエブ36Aに形成されている軽減孔38の一方の開口側を閉塞する。
また、天井大梁24のフランジ36B側に対しては、断熱材46の防湿フィルム50側を天井大梁24側とすると共に、断熱材46の端部を、フランジ36Bを覆っている断熱材46の端部に緊密に接するように配置する。この後、断熱材46を、一対のフランジ36Bの間に押し込む。これにより、一対のフランジ36Bの間に断熱材46が詰め込まれて、防湿フィルム50が天井大梁24のフランジ36B側の表面に緊密に接すると共に、天井大梁24のウエブ36Aに形成されている軽減孔38の他方の開口側を閉塞する。
これと共に、天井板30の上面に対しては、防湿フィルム50側を天井板30側に向けて断熱材46を天井板30上に敷き詰めする。この際、互いに隣接する断熱材46の間に隙間が生じないようにする。また、小屋裏16の周縁(軒側)において余剰となっている断熱材46は、軒側の角部分に押し込むなどの処理を行う。
これにより、天井大梁24の表面に防湿フィルム50が緊密に接した状態で、天井大梁24が断熱材46に囲われると共に、天井大梁24を囲う断熱材46に連続するように、天井板30上に緊密に断熱材46が敷き詰められる。
このようにして、断熱材46を天井板30上に敷き詰めると共に、断熱材46により天井大梁24を囲うと、これらの断熱材46の全域を断熱材44により覆う。この際、天井大梁24を囲っている断熱材46を断熱材44に覆うと共に、天井板30を覆っている断熱材46を覆うように断熱材44を敷き詰めする。また、断熱材46を断熱材44によって覆う場合、互いに隣接する断熱材46の間を断熱材44に覆うように、断熱材46同士の境界部分と断熱材44同士の境界部分が重ならないように断熱材44を並べる。これにより、断熱構造が、断熱材46と断熱材44の二層構造とされた天井部32が形成される。
このように構成されている天井部32では、断熱材46に設けられた防湿フィルム50により天井板30の上面が覆われるので、居室空間42内の湿気が小屋裏16内に入り込むのが抑制されるので、断熱材46、44や小屋裏16内で結露が生じるのを抑制できる。また、天井部32は、断熱材44、46の二層構造とされているので、一層構造の場合よりも断熱性が向上される。
また、断熱材44、46を敷き詰めるとき、断熱材46同士の境界部分と断熱材44同士の境界部分とが重ならないようにしているので、湿気が断熱材46同士の間を抜けてしまうのが抑制できる。これにより、断熱材46及び断熱材44による断熱性能を維持できると共に防湿性の向上を図れる。
さらに、断熱材46は、2本の天井大梁24の間に折り曲げられて挿入されるので、断熱材46の弾性力により防湿フィルム50が天井大梁24のウエブ36A表面に緊密に接触される。これと共に、天井大梁24は、フランジ36Bの間に断熱材46が挿入されて、防湿フィルム50がウエブ36Aのフランジ36B側の面に緊密に接触されている。これにより、天井大梁24が断熱材46により囲われると共に、断熱材46の防湿フィルム50が、天井大梁24の軽減孔38を塞いでいる。従って、居室空間42内の湿気が天井大梁24の軽減孔38を通ってしまうのを抑制できて、軽減孔38を通った湿気によって断熱材46に結露が生じてしまうのを防止できる。
しかも、防湿フィルム50が設けられている断熱材46が用いられているので、防湿及び断熱施工が容易となると共に、施工コストを抑制できる。即ち、防湿フィルムと断熱材が別々であると、断熱材を天井板に敷き詰める作業に先立って、防湿フィルムを天井板30上に張る作業が必要となるが、袋体48の一方の面に防湿フィルム50が設けられている断熱材46を用いることで、防湿フィルムを貼る作業が不要となるので、断熱施工の作業工数を削減できて、施工コストを抑制できる。
また、既存の断熱材44には、防湿フィルムが設けられているものあるが、既存の断熱材44では、防湿フィルムが所望の防湿機能を維持しているか否かが不明であり、断熱材44に設けられている防湿フィルムに劣化や損傷が生じている可能性もある。また、防湿フィルム50が設けている断熱材46には、防湿フィルム50とは反対側の面に孔が設けられているものがある。このような断熱材46や断熱材44を用いる場合、一層であれば問題がなくとも、二層とすることで、防湿性に問題が生じることがある。これに対して、断熱材44の下側(天井板30及び天井大梁24側)に、防湿フィルム50が設けられた断熱材46を配置していので、断熱材46の防湿フィルム50により所望の防湿機能を確保できる。
さらに、既存の断熱材44を用いる場合、断熱性が低下していることも考えられるが、断熱材46を設けることで、必要な断熱性能を確保できるので、2層とも新たな断熱材を用いる場合より、断熱施工のコストを抑制できる。
また、断熱材の間に防湿フィルムが設けられていると、防湿フィルムにより下側の断熱材に結露が生じやすくなるが、下側の断熱材46の下側に防湿フィルム50を配置しているので、居室空間42内の湿気により断熱材44、46に結露が生じるのを抑制できる。
なお、以上説明した本実施の形態では、建物10に設けられている既存の断熱材44を用いたが、断熱材44に代えて新たな断熱材を用いても良い。また、本実施の形態では、既存の建物10を例に説明したが、これに限らず、新設の建物に適用しても良い。これらの場合、断熱材44に代えて用いる断熱材としては、断熱材46から防湿フィルム50が除かれた断熱材を適用しても良い。また、断熱材44に代えて用いる断熱材は、袋体に繊維系断熱材材料が充填された任意の構成の断熱材を用いることができる。
また、本実施の形態では、小屋裏16の断熱施工を説明したが、小屋裏16に限るものではない。建物には、下屋が設けられているものがあるが、小屋裏16と同様の断熱施工を下屋に適用しても良い。これにより、建物では、下屋においても小屋裏16と同様の断熱性及び防湿性が得られる。
10 建物
12 ユニット
16 小屋裏
20 天井フレーム
24 天井大梁(大梁)
30 天井板
32、32A 天井部
36A ウエブ
38 軽減孔(貫通孔)
44 断熱材(第2の断熱材)
46 断熱材(第1の断熱材)
48 袋体
50 防湿フィルム

Claims (3)

  1. 建物の小屋裏に配設され、ウエブに貫通孔が設けられた大梁と、
    前記大梁の下側に設けられた天井板と、
    繊維系断熱材料が充填された袋体の一方の面に防湿フィルムが設けられ、前記防湿フィルムが前記天井板の上面に向けられて前記天井板上に敷き詰められると共に、前記防湿フィルムが前記大梁の表面に接触されることで、前記防湿フィルムにより前記貫通孔を塞いで前記大梁を囲う第1断熱材と、
    繊維系断熱材料が用いられ、前記第1断熱材上に敷き詰められて前記第1断熱材の上面の全域を覆う第2断熱材と、
    を含む建物の断熱構造。
  2. 互いに隣接する前記第1断熱材の境界部分の上側を前記第2断熱材により覆っている請求項1に記載の建物の断熱構造。
  3. 前記第2断熱材が前記建物の既存の断熱材である請求項1又は請求項2に記載の建物の断熱構造。
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