JP2018085936A - タマネギ組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】タマネギ抽出物に特定成分を添加することで、異味異臭を気にならない程度まで低減させることができるタマネギ組成物の提供。
【解決手段】タマネギ抽出物と、柑橘類、ココア類、ワサビ類、魚節類およびハーブ野菜から選択される1種以上とを含む、タマネギ組成物。柑橘類がミカン類、オレンジ類、香酸柑橘類、雑柑類、タンゴール類、タンゼロ類およびブンタン類から選択される、タマネギ組成物。タマネギ抽出物100質量部に対し、柑橘類、ココア類、ワサビ類、魚節類およびハーブ野菜から選択される1種以上が0.3〜35質量部で含まれる、タマネギ組成物。好ましくは、タマネギ抽出物中の含硫アミノ酸100質量部に対して、柑橘類、ココア類、ワサビ類、魚節類及びハーブ野菜から選択される1種以上を10〜250質量部含まれるタマネギ組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、異味、異臭の少ないタマネギ組成物に関する。
タマネギはネギ属の植物であり、その鱗茎部が食用に供されている。生食では独特の辛味があるが、加熱することで甘味が増し、サラダ、付け合せ、煮込み料理や薬味として、種々の料理に用いられている。またタマネギには、シクロアリインやS−1−プロペニルシステインスルフォキシドなどの含硫アミノ酸が含まれており、シクロアリインにはフィブリン溶解作用、血糖低下作用、血中脂質低下作用が、S−1−プロペニルシステインスルフォキシドにはテストステロン増加作用があることが知られている(特許文献1、2)。
タマネギに含まれる上記の有用成分はわずかであるため、これを濃縮して効率よく摂取することが求められている。しかしながら、含硫アミノ酸は硫黄を含んでいるため、濃縮することによってこの硫黄に由来する異味、異臭が強くなるため、摂取しにくくなることがある。
タマネギの異味異臭を低下させるための方法として、種々の提案がされている。特許文献3には、アスコルビン酸を0.5〜2重量%含む、臭気の発生が抑制されたタマネギ飲料組成物が記載されている。しかしながらこの技術は、液体のタマネギエキスの長期間保管中に、不快臭成分が発生するのを抑制することを課題としており、その効果は限定的であった。特許文献4には、りんご、レモン、オレンジ、パイナップル、グレープフルーツ、桃の有香果実の果汁により、タマネギなどの有臭野菜成分がマスキングされた焼き菓子が記載されている。しかしながらこの技術は、大量の有香果実の果汁の香りによって臭気をマスキングするものであり、果汁の香りが苦手な場合など、適用する食品に制限があった。
特許第3613178号公報 特許第4172488号公報 特開2012−143162号公報 特開2003−310168号公報
本発明の課題は、タマネギ抽出物に特定成分を添加することで、異味異臭を気にならない程度まで低減させることができるタマネギ組成物を提供することである。
上記の課題は以下のタマネギ組成物によって解決することができる。
(1)タマネギ抽出物と、柑橘類、ココア類、ワサビ類、魚節類およびハーブ野菜から選択される1種以上とを含む、タマネギ組成物。
(2)柑橘類がミカン類、オレンジ類、香酸柑橘類、雑柑類、タンゴール類、タンゼロ類およびブンタン類から選択される、(1)に記載の組成物。
(3)タマネギ抽出物100質量部に対し、柑橘類、ココア類、ワサビ類、魚節類およびハーブ野菜から選択される1種以上が0.3〜35質量部で含まれる、(1)又は(2)に記載の組成物 。
(4)タマネギ抽出物中の含硫アミノ酸100質量部に対し、柑橘類、ココア類、ワサビ類、魚節類およびハーブ野菜から選択される1種以上が10〜250質量部で含まれる、(1)〜(3)のいずれかに記載の組成物。
(5)錠剤、粉末剤または顆粒剤の形態である(1)〜(4)のいずれかに記載の組成物。
本発明のタマネギ組成物は、タマネギ抽出物が有する、主として含硫アミノ酸に起因する異味異臭が低減されており、継続して摂取することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について具体的に説明する。
本発明において「異味異臭」とは、タマネギ組成物を口に含んで摂取する際の、口中の味、口腔から鼻腔に伝わる香り、飲み込んだ後の残味を合わせて感じる食感を言う。
本発明におけるタマネギ抽出物は、タマネギをそのままか細断や粉砕等して分割した後に、抽出したものである。抽出方法としては、含硫アミノ酸を抽出できる方法であればいずれの方法でもよく、搾汁のみ行ってもよいが、水、アルコール等の含水溶媒で抽出する方法が好ましい。含硫アミノ酸を効率よく抽出する観点からは、特許文献1や2に記載の方法で抽出することが好ましい。
本発明のタマネギ抽出物に含まれる含硫アミノ酸は、硫黄原子を環構造のヘテロ原子として有するシクロアリイン、硫黄原子をスルフォキシドとして有するS−アルキル−L−システインスルフォキシドまたはS−アルケニル−L−システインスルフォキシド、およびこれらの類縁体である。タマネギに含まれるシステインスルフォキシドとしては、S−メチルシステインスルフォキシド、S−プロピルシステインスルフォキシド、S−アリル−L−システインスルフォキシド、S−プロぺニル−L−システインスルフォキシド等を挙げることができる。
上記の中でも、タマネギに多く含まれている、S−メチル−L−システインスルフォキシド(MCSO)またはS−1−プロぺニル−L−システインスルフォキシド(PeCSO)は、特に好ましい成分である。しかし、タマネギの細胞が破壊されると、酵素の働きによってスルフェン酸に変換され、スルフェン酸から催涙成分が生成され、また、加熱又はアルカリ条件でシクロアリインに変換される。このように、PeCSOおよびMCSOは比較的不安定な物質であり、日常的に食されている調理したタマネギにはほとんど含まれていない。そのため、PeCSOおよびMCSOは、近年までほとんど注目されていない成分であった。
タマネギには、システインスルフォキシド類としてS−アルキル−L−システインスルフォキシドまたはS−アルケニル−L−システインスルフォキシド、特にPeCSOおよびMCSOが、その前駆体であるグルタミル体とともに多く含まれている。しかし、タマネギには、PeCSOおよびMCSOをスルフェン酸に変換する酵素であるC−Sリアーゼ(アリイナーゼ)が存在するため、抽出や調理などの操作により植物組織が破壊されると、当該酵素の作用により該植物中のPeCSOおよびMCSOは失われる。そのため、従来の通常の方法で得られる上記植物の抽出物や上記植物を含む調理済み食品には、PeCSOおよびMCSOはほとんど含まれていない。
したがって、タマネギからPeCSOおよびMCSOを調製する場合、当該植物を切断処理する前に加熱処理してC−Sリアーゼを失活させた後に、抽出処理にかけることが好ましい。このような方法としては、特許文献2に記載されているタマネギからシステインスルフォキシドを調製する方法を採用することができる。より具体的には、切断処理していないネギ属植物を、圧力1〜5気圧、温度40〜150℃の条件で、5〜120分加熱処理することによって、植物中に含まれる含硫アミノ酸を分解するC−Sリアーゼを失活させる。次いで、得られたタマネギの加熱処理物をアルコール抽出及び減圧濃縮することにより、L−システインスルフォキシド誘導体を含む加熱処理後抽出物を得ることができる。
好ましくは、本発明で用いられるシステインスルフォキシド類、特にPeCSOおよびMCSOは、(i)タマネギを加熱し、(ii)加熱されたタマネギをγ−グルタミル結合切断酵素で処理し、次いで(iii)得られた酵素処理物をイオン交換クロマトグラフィーに供することによって調製することができる。以下に、タマネギを例として、本方法の詳細な手順を説明する。
上記工程(i)〜(iii)は、酵素反応等のために必要とされない限り、酸性pH条件下で行われるのがPeCSOおよびMCSOの変質を防ぐ上で好ましい。好ましいpHは、pH5.5以下、より好ましくはpH4.5以下である。
工程(i)では、タマネギを加熱する。該加熱により、タマネギ中に含まれるPeCSOおよびMCSOを分解する酵素C−Sリアーゼを失活させる。上記加熱の条件は、目的のPeCSOおよびMCSOを変質させることなくC−Sリアーゼを失活させることができる条件であれば、特に限定されないが、例えば、圧力1〜5気圧、温度40〜150℃で5〜120分間が好ましく、圧力1〜2気圧、温度が80〜120℃で15〜40分間がより好ましい。
タマネギは、切断、破砕、穿孔などによりその内部が空気中に露出すると、含まれるPeCSOおよびMCSOが分解されて、その含有量が減少する。したがって、上記加熱は、好ましくは、細分されていないタマネギに対して行われる。ここで、「細分されていない」タマネギとは、切断、分断、破砕、穿孔、傷をつける等の加工がされていないか、又は当該加工がされているが、その加工により含硫アミノ酸含量が大きく減少していないもの、例えば、最終的な含硫アミノ酸の収量として無傷のタマネギに対して80%以上を達成できるものをいう。
工程(ii)は、上記工程(i)で加熱されたタマネギをγ−グルタミル結合切断酵素で処理する工程である。上記タマネギ中のPeCSOおよびMCSOの一部はグルタミル体として存在するため、酵素処理により該グルタミル体からグルタミン酸を切断し、PeCSOおよびMCSOを遊離させる。酵素反応を十分に進行させるためには、酵素処理の前に、上記工程(i)で加熱されたタマネギを切断、破砕、細断等しておくことが好ましい。細分されたタマネギは、さらに水、酸性水、アルカリ水等の水性液体で2〜20倍程度に希釈する。該水性液体のpHは、後で用いるγ−グルタミル結合切断酵素の至適pHやその付近のpHに調整する。
酵素処理に使用されるγ−グルタミル結合切断酵素としては、例えば、γ−グルタミナーゼ、γ−グルタミルトランスフェラーゼ、γ−グルタミルトランスペプチダーゼ、γ−グルタミルペプチダーゼ等が挙げられる。これらの酵素は、動物、植物、微生物等から抽出されたものであっても、又は市販品であってもよい。市販品としては、天野エンザイム社のグルタミナーゼSD-C100S等が挙げられる。酵素処理の条件は、酵素の至適条件、又は用いるネギ属植物の種類、用いる部位、大きさや細分の状態等によって適宜設定すればよい。一般的には、酵素の添加量は、タマネギの全量に対して0.001〜1質量%、好ましくは0.01〜0.1質量%である。反応条件は、酵素の至適pHで、温度15〜65℃で1〜24時間程度、好ましくは35〜60℃で2〜6時間程度であり得る。上記酵素処理の終了後は、加熱又はpH調整等により、γ−グルタミル結合切断酵素を失活させておくことが好ましい。必要に応じて、上記酵素処理で得られた反応物を濾過、遠心、圧搾等にかけ、PeCSOおよびMCSOを含む溶液を分離してもよい。さらに得られた溶液を濃縮してもよい。
工程(iii)では、上記工程(ii)の酵素処理で得られた反応物を、イオン交換クロマトグラフィーに供する。当該イオン交換クロマトグラフィーのためのイオン交換樹脂は、陽イオン交換樹脂であればよいが、強酸性陽イオン交換樹脂が好ましく、スルホン酸型強酸性陽イオン交換樹脂がより好ましい。当該イオン交換樹脂は、市販品を使用することができ、例えば、ダイヤイオン(登録商標)UBK−550、ダイヤイオン(登録商標)SK1B(三菱化学社製)、アンバーライト(登録商標)IR120B、アンバーライト(登録商標)200C、ダウエックス(登録商標)MSC−1(The Dow Chemical Company)、デュオライトC26(Rohm and Haas)、LEWATIT(登録商標)SP−112(LANXESS Distribution GmbH)等が好適に使用され得る。イオン交換クロマトグラフィーは、通常の手順に従って行えばよい。イオン交換クロマトグラフィーで得られたPeCSOおよびMCSOを含む溶出液は、そのまま本発明に利用してもよいが、濃縮又はさらに脱塩処理を行うと、PeCSOおよびMCSOの純度が高まるため好ましい。さらに必要に応じて、乾固、凍結乾燥、固形化、液状化、顆粒若しくは粉末化等の処理を施してもよい。
上述の方法により、タマネギから、PeCSOおよびMCSOを高含有する画分を得ることができる。得られた画分は、そのまま本発明のタマネギ組成物に含有させることができる。
本発明のタマネギ組成物における含硫アミノ酸の含有量は、PeCSOおよびMCSOの含有量として、成人1日あたりの摂取量を基準として、好ましくは5〜100mg、より好ましくは7〜50mg、さらに好ましくは9〜25mgである。具体的には、本発明のタマネギ組成物が顆粒や錠剤などの形態である場合、含硫アミノ酸の含有量は、例えばPeCSOおよびMCSOの含有量として0.2〜10質量%、好ましくは0.5〜5質量%である。
本発明のタマネギ組成物は、食品、飼料または化粧品に含有させることができる。食品や飼料として使用する場合には、PeCSOおよびMCSOの含有量として1日あたりの摂取量が上記の範囲となるように含有させるのが好ましいが、長期間の摂取の場合も考慮して、1日あたりの摂取量5mg未満になるような含有量であってもかまわない。
化粧品として使用する場合には、例えばフェイスまたはボディ用乳液、化粧液、クリーム、ローション、エッセンス、パック、シートなどが好ましい。化粧品における本発明のタマネギ組成物の含有量は、特に限定されるものではないが、化粧品基材の重量に対して、0.001〜60質量%、好ましくは0.01〜40質量%の範囲が適当である。
本発明のタマネギ組成物は、上記のタマネギ抽出物に加えて、柑橘類、ココア類、ワサビ類、魚節類およびハーブ野菜(草の葉)から選択される1種以上を含むものであり、タマネギ抽出物にこれらの成分を配合することにより得られる。配合量としては、タマネギ抽出物100質量部に対し、0.3〜35質量部、好ましくは1〜10質量部である。またはタマネギ抽出物中の含硫アミノ酸100質量部に対し、10〜250質量部、好ましくは20〜125質量部である。
上記柑橘類としては、温州ミカン、紀州みかん、タチバナ、ポンカンなどのミカン類;バレンシアオレンジ、ネーブルオレンジ、ベルガモットなどのオレンジ類;レモン、カボス、ダイダイ、ユズ、ライムなどの香酸柑橘類;ナツミカン、ハッサクなどの雑柑類;デコポンなどのタンゴール類;タンジェロなどのタンゼロ類、グレープフルーツなどのグレープフルーツ類およびザボンなどのブンタン類を挙げることができる。上記柑橘類を粉砕したもの、粉砕後に乾燥したもの、柑橘類から香気成分を抽出したフレーバーなどを好適に利用することができる。
上記ココア類としては、ココアパウダーやミルクココアなどを挙げることができる。
上記ワサビ類としては、渓流や湧水で育てる水ワサビ、谷ワサビ、沢ワサビと、畑で育てる畑ワサビ、陸ワサビなどを挙げることができ、これらの地下茎を粉砕したものを好適に利用することができる。
上記魚節類としては、鰹節、鯖節、鮪節、鯵節、鮭節などを挙げることができ、これらを粉砕したものや、だし汁にして乾燥したものを好適に利用することができる。
上記ハーブ野菜(草の葉)としては、植物の葉であって、香辛料的に用いられるものを挙げることができ、例えば、オレガノ、タイム、スイートバジル、パセリ、ローズマリー、セージ、サルヴィア、マジョラム、バジリコ、クレソン、シソ、レモングラス、スペアミント、ペパーミント等が挙げられる。これらのハーブ野菜を2種以上を混合したものは特に好ましい。例えば、オレガノ、タイム、スイートバジル及びパセリをミックスしたものなどが代表的な例である。
以下、実施例をもって本発明をさらに詳細に説明する。しかしながら、本発明は以下の実施例によって何ら制限を受けるものではない。
(製造例)タマネギ抽出物の製造
タマネギ(北もみじ2000)5000gを洗浄、脱皮した後に、切断せず丸ごと95℃の湯浴中にて20分間加熱処理した。加熱処理後のタマネギを、ミキサー(Oster社製)を用いて破砕し、ここにタマネギ1g当たり1mLの水を添加し分散させた。得られた分散液に、グルタミナーゼ(グルタミナーゼSD-C100S;天野エンザイム製)を液中のタマネギの全量に対して0.025質量%の量で添加し、60℃にて2時間反応させ、反応終了後90℃で15分間加熱して酵素を失活させた。得られた反応液を6,000rpm、30分間遠心分離し、吸引ろ過し、その後凍結乾燥して、含硫アミノ酸約3質量%を含むタマネギ粗加熱処理後抽出物約500gを得た。
上記タマネギ粗加熱処理後抽出物に蒸留水を添加して30%(w/v)水溶液を得た。この水溶液1000mLを試料溶液として、塩酸により再生した強酸性陽イオン交換樹脂(ダイヤイオンSK1B、三菱化学製)500mLに通液した。次いで、蒸留水3000mLによりカラム内に残留した試料溶液を洗い出した。その後、5%水酸化ナトリウム溶液(pH=14)1000mLをカラムに通液し、イオン交換樹脂に吸着した含硫アミノ酸を溶出させた。さらに蒸留水2000mLを添加し、カラム内に残留した液を溶出させた。水酸化ナトリウム溶液により溶出した溶出液と蒸留水により溶出した溶出液とを合一し、エバポレーター(東京理科機械製)により濃縮後、脱塩処理を行い、さらに噴霧乾燥して、含硫アミノ酸を含有する粉末状のタマネギ抽出物を得た。この粉末は、PeCSOを約2.2質量%、MCSOを約0.72質量%含有していた。
(実施例および比較例)錠剤の製造
製造例のタマネギ抽出物を含有する錠剤を製造するための基礎配合として、製造例のタマネギ抽出物63.7質量%に賦形剤(二酸化ケイ素、乳糖)36.3質量%を混合してベースミックスとした。ベースミックス100g中の含硫アミノ酸量は、1.86gであった。このベースミックス100質量%に対してと表1の各成分(粉末状)を配合し、よく混和後に打錠して1錠0.5gの錠剤を製造した。なお、打錠機はP−16B(理研機器)を用い、打錠圧10MPaとした。
(試験例1)異味異臭の官能試験
実施例および比較例の各錠剤を、パネル10名にそれぞれ服用してもらい、摂取時と摂取後の異味異臭の程度を下記基準で評価してもらった。その結果を10名の平均値として表1に示す。
摂取時の評価基準
5点:錠剤を口に含む際にタマネギ抽出物の味と香りがほとんどしない
4点:錠剤を口に含む際にタマネギ抽出物の味と香りがわずかにするが、気にならない
3点:錠剤を口に含む際にタマネギ抽出物の味と香りが感じられるが、気にならない
2点:錠剤を口に含む際にタマネギ抽出物の味と香りが強く感じられて、気になる
1点:錠剤を口に含む際にタマネギ抽出物の味と香りが非常に強く感じられ、不快感がある
摂取後の評価基準
5点:錠剤を呑みこんだ後、タマネギ抽出物の味と香りがほとんどしない
4点:錠剤を呑みこんだ後、タマネギ抽出物の味と香りがわずかにするが、
気にならない
3点:錠剤を呑みこんだ後、タマネギ抽出物の味と香りが残っているが、気にならない
2点:錠剤を呑みこんだ後、タマネギ抽出物の味と香りが強く残っていて、気になる
1点:錠剤を呑みこんだ後、タマネギ抽出物の味と香りが非常に強く残っていて、不快感がある
Figure 2018085936
上記表の結果は、タマネギ抽出物に、柑橘類、ココア類、ワサビ類、魚節類又はハーブ野菜を添加することにより、タマネギ組成物の摂取時及び摂取後の異味異臭を気にならない程度にまで低減させることを示している。なかでも、オレンジ、レモン、ココア、ハーブ野菜、ハーブミックス、ワサビおよびかつお節は、特に優れている。

Claims (5)

  1. タマネギ抽出物と、柑橘類、ココア類、ワサビ類、魚節類およびハーブ野菜から選択される1種以上とを含む、タマネギ組成物。
  2. 柑橘類がミカン類、オレンジ類、香酸柑橘類、雑柑類、タンゴール類、タンゼロ類およびブンタン類から選択される、請求項1に記載の組成物。
  3. タマネギ抽出物100質量部に対し、柑橘類、ココア類、ワサビ類、魚節類およびハーブ野菜から選択される1種以上が0.3〜35質量部で含まれる、請求項1又は2に記載の組成物 。
  4. タマネギ抽出物中の含硫アミノ酸100質量部に対し、柑橘類、ココア類、ワサビ類、魚節類およびハーブ野菜から選択される1種以上が10〜250質量部で含まれる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
  5. 錠剤、粉末剤または顆粒剤の形態である請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110200311A (zh) * 2019-03-20 2019-09-06 福建绿色黄金生物科技有限公司 一种用于电子烟的乌龙茶和柠檬的组合物及其应用

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