JP2018085278A - 制御システム - Google Patents
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Abstract
【課題】電荷担体の析出を抑制し得る二次電池の制御システムを提供する。【解決手段】本発明に係る制御システムは、二次電池の満充電容量に基づいて、二次電池への入力許容電流値を設定する入力許容電流値設定部を備える。入力許容電流値設定部は、二次電池の満充電容量を測定するステップ(S10)と、放電時に二次電池のSOCが所定値を下回ったときの積算放電容量を算出するステップ(S30)と、算出した積算放電容量に基づき、放電時に負極活物質層の未対向部位から放出された電荷担体の放出量を推定するステップ(S40)と、推定した電荷担体の放出量に応じて、満充電容量の測定値を補正するステップ(S50)とを実行するように構成されている。【選択図】図7
Description
本発明は、二次電池の制御システムに関する。
軽量で高エネルギー密度が得られるリチウムイオン二次電池等の二次電池は、車両搭載用電源として好ましく用いられている。この種の二次電池においては、正極活物質を含む正極活物質層と負極活物を含む負極活物質層との間で、電荷担体(例えばリチウムイオン二次電池の場合、リチウム)を授受することで充放電が行われる。すなわち、充電時には電荷担体が正極活物質から引き抜かれ、イオンとして電解液(電解質)中に放出される。充電時には該電荷担体は負極側に設けられた負極活物質の構造内に入り、ここで正極活物質から外部回路を通ってきた電子を得て、吸蔵される。
この種の二次電池においては、外部電源から充電を行い、電池にエネルギーを蓄える。かかる充電時に大電流が入力されると、負極において局所的に電荷担体が析出する場合があり得る。そこで、従来より、二次電池への入力電流に入力許容電流値(制限値)を設定し、入力許容電流値を超えない電流値の範囲内で充電することにより、電荷担体の析出を抑制することが試みられている。入力許容電流値は、例えば、二次電池の満充電容量(充放電可能容量)に応じて変更することができる。劣化(典型的には負極での被膜形成)により満充電容量が低下するに従って、電荷担体が析出しないように、入力許容電流値が小さくなるように設定することができる。この種の二次電池の制御システムに関する従来技術として、例えば特許文献1が挙げられる。
ところで、リチウムイオン二次電池等の二次電池の電極構成について、負極活物質層を正極活物質層よりも幅広くし、セパレータを介在させつつ、負極活物質層が正極活物質層を覆うように負極活物質層と正極活物質層とを重ねる構成が知られている。本発明者の知見によれば、かかる構成では、負極活物質層には、正極活物質層に対向している対向部位と正極活物質層に対向していない未対向部位(正極活物質層からはみ出た部位)とが生じている。このような二次電池の放電時には、負極活物質層から電荷担体が電解液中に放出されるとともに、電解液から正極活物質層に電荷担体が吸蔵される。その際、電荷担体は、負極活物質層のうち正極活物質層に対向している対向部位から優先的に放出される。
ここで、本発明者の知見によれば、放電が過度に進む(例えば過放電状態になる)と、負極活物質層の正極活物質層に対向している部位に加えて、正極活物質層に対向していない未対向部位からも電荷担体が放出されることがある。負極活物質層の未対向部位から電荷担体が放出されると、正極活物質層に電荷担体がより多く吸蔵されるため、劣化(典型的には負極での被膜形成)により低下した満充電容量が回復する場合がある。このように満充電容量が回復した場合に、前述した満充電容量に基づく入力許容電流値の設定を行うと、本来入力制限をしなければならない許容電流値を見誤り、電荷担体の析出を招く虞がある。本発明は、上記課題を解決するものである。
ここで提案される二次電池の制御システムは、正極と負極とを備える二次電池の制御システムである。前記正極は、正極集電体と、該正極集電体上に形成された正極活物質層とを有し、前記負極は、負極集電体と、該負極集電体上に形成された負極活物質層とを有し、前記負極活物質層は、前記正極活物質層に対向している対向部位と、前記正極活物質層に対向していない未対向部位とを有する。この制御システムは、前記二次電池の満充電容量に基づいて、該二次電池への入力許容電流値を設定する入力許容電流値設定部を備える。前記入力許容電流値設定部は、前記二次電池の満充電容量を測定するステップと、放電時に前記二次電池のSOC(State Of Charge;充電深度)が所定値を下回ったときの電流値、時間および電池温度を記憶して積算放電容量を算出するステップと、前記算出した積算放電容量に基づき、放電時に前記負極活物質層の前記未対向部位から放出された電荷担体の放出量を推定するステップと、前記推定した電荷担体の放出量に応じて、前記測定した満充電容量の測定値を補正するステップとを実行するように構成されている。かかる構成によると、放電時に負極活物質層の未対向部位から放出された電荷担体の放出量に応じて、満充電容量の測定値を補正するので、二次電池への入力許容電流値を適切に設定することができる。そのため、電荷担体の析出をより確実に抑制することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明による実施の形態を説明する。以下の図面においては、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付して説明している。なお、各図における寸法関係(長さ、幅、厚さ等)は実際の寸法関係を反映するものではない。また、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄(例えば、正極及び負極の構成及び製法、二次電池その他の電池の構築に係る一般的技術等)は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。
特に限定することを意図したものではないが、以下では主としてリチウムイオン二次電池を充電する場合を例として、本発明の制御システムに係る好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において「リチウムイオン二次電池」とは、電解質イオンとしてリチウムイオン(Liイオン)を利用し、正負極間におけるLiイオンに伴う電荷の移動により充放電が実現される二次電池をいう。また「SOC」とは、充電深度(State of Charge)を意味し、可逆的に充放電可能な稼動電圧の範囲において、その上限となる電圧が得られる充電状態(すなわち、満充電状態)を100%とし、下限となる電圧が得られる充電状態を0%としたときの充電状態を示す。また「満充電容量」とは、SOC100%のときの電池容量を意味する。
図1は、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池10の制御装置によって制御される充電制御システム1の構成を示すブロック図である。このリチウムイオン二次電池10の制御装置は、車両(典型的には自動車、特にハイブリッド自動車、電気自動車、燃料電池自動車のような電動機を備える自動車)に好適に用いられる。
充電制御システム1は、リチウムイオン二次電池10と、これに接続された負荷20と、二次電池10の温度を検出する温度センサ(図示せず)と、二次電池10に出入りする電流を検出する電流センサ(図示せず)と、前記二次電池の電圧を検出する電圧センサ(図示せず)と、電子制御ユニット(ECU)30とを含む構成であり得る。ECU30は、負荷20に接続されたリチウムイオン二次電池10の運転をコントロールするものとして構成されており、所定の情報に基づいて、負荷20を駆動制御する。リチウムイオン二次電池10に接続された負荷20は、該電池10に蓄えられた電力を消費する電力消費機(例えばモータ)を含み得る。また、該負荷20は、電池10を充電可能な電力を供給する電力供給機(充電器)を含み得る。
リチウムイオン二次電池10は、図2に示すように、セパレータ60を介して対向する正極40と負極50と、これら正負極間に供給されるリチウムイオンを含む電解質とから構成されている。正極40は、正極集電体42と、該正極集電体42上に形成された正極活物質層44とを有する。負極50は、負極集電体52と、該負極集電体52上に形成された負極活物質層54とを有する。正極活物質層44および負極活物質層54には、リチウムイオンを吸蔵および放出し得る活物質が含まれている。負極活物質層54は、正極活物質層44よりも幅広に形成されている。そのため、負極活物質層54は、正極活物質層44に対向している対向部位54Aと、正極活物質層44に対向していない未対向部位54Bとを有している。電池10の充電時には、正極活物質層44の正極活物質からリチウムイオンが放出され、このリチウムイオンは電解質を通じて負極活物質層54の負極活物質に吸蔵される。また、電池10の放電時には、その逆に、負極活物質層54の負極活物質に吸蔵されていたリチウムイオンが放出され、このリチウムイオンは電解質を通じて再び正極活物質に吸蔵される。この正極活物質と負極活物質との間のリチウムイオンの移動に伴い、活物質から外部端子へと電子が流れる。これにより、負荷20に対して放電が行われる。
また、上記リチウムイオン二次電池10においては、上述のように負荷20からの電力が電池10の充電に用いられる。かかる充電時に大電流が入力されると、正極40から放出されたリチウムが負極50に入りきらず、負極50において局所的にリチウムが析出する場合があり得る。そのため、電池への入力電流に入力許容電流値を設定し、設定された入力許容電流値を超えない電流値の範囲内で充電することで、リチウムの析出を防いでいる。入力許容電流値は、二次電池10の満充電容量(充放電可能容量)に応じて変更することができる。すなわち、本発明者の知見によれば、リチウムの析出耐性は、負極抵抗が高くなると低下傾向を示す。負極抵抗は、劣化により負極(典型的には負極活物質)表面に被膜が形成されると高くなり、被膜形成は、満充電容量の低下量と相関がある。すなわち、負極での被膜形成によりリチウムが消費されると、二次電池の満充電容量が低下する。そのため、リチウムの析出耐性は、二次電池の満充電容量と相関があり、満充電容量に基づいて、リチウムが析出しないように、入力許容電流値を設定することができる。具体的には、図3に示すように、満充電容量が低下するに従って、入力許容電流値が小さくなるように設定することができる。
ここで、本発明者の知見によれば、図1〜図3に示すように、電池10の放電時には、負極活物質層54に吸蔵されていたリチウムイオンが放出され、このリチウムイオンは電解質を通じて正極活物質層44に吸蔵される。その際、リチウムイオンは、負極活物質層54のうち正極活物質層44に対向している対向部位54Aから優先的に放出される。しかし、放電が過度に進む(例えばSOCが0%を下回る過放電状態になる)と、負極活物質層54の正極活物質層44に対向している部位54Aに加えて、正極活物質層44に対向していない未対向部位54Bからもリチウムイオンが放出される場合がある。負極活物質層54の未対向部位54Bからリチウムイオンが放出されると、正極活物質層44にリチウムがより多く吸蔵されるため、劣化(典型的には負極50での被膜形成)により低下した満充電容量が回復する可能性がある。このように満充電容量が回復した場合に、前述した満充電容量に基づく入力許容電流値の設定を行うと、本来入力制限をしなければならない許容電流値を見誤り、リチウムの析出を招く可能性がある。例えば、図3に示すように、本来の満充電容量では入力許容電流値をa(A)に設定すべきところ、例えばSOCが0%を下回る過放電状態になって未対向部位からリチウムイオンが放出され、満充電容量が回復すると、入力許容電流値がb(A)に設定される。そのため、充電時にリチウムが析出する入力が入り、リチウムの析出を招いてしまう。
ここで開示される技術においては、このような過放電状態において負極活物質層54の未対向部位54Bから放出されるリチウムに着目し、未対向部位54Bから放出されるリチウムの放出量に応じて満充電容量の測定値を補正して入力許容電流値を適切に設定することで、リチウムの析出を抑制するようにしている。
すなわち、この制御システム1は、二次電池10の満充電容量に基づいて、二次電池10への入力許容電流値を設定する入力許容電流値設定部を備える。入力許容電流値設定部は、二次電池10の満充電容量を測定するステップ(容量測定ステップ)と、放電時に二次電池10のSOCが所定値を下回ったときの電流値、時間および電池温度を記憶して積算放電容量を算出するステップ(積算放電容量算出ステップ)と、算出した積算放電容量に基づき、放電時に負極活物質層の未対向部位から放出されたリチウムの放出量を推定するステップ(リチウム放出量推定ステップ)と、推定したリチウムの放出量に応じて、測定した満充電容量の測定値を補正するステップ(補正ステップ)と、を実行するように構成されている。
ECU30の典型的な構成には、少なくとも、かかる制御を行うためのプログラムを記憶したROM(Read Only Memory)と、そのプログラムを実行可能なCPU(Central Processing Unit)と、一時的にデータを記憶するRAM(random access memory)と、図示しない入出力ポートとが含まれる。二次電池10には、前述した電流センサと電圧センサと温度センサとが取り付けられている。ECU30には、入力ポートを介して各センサの出力信号が入力される。そして、ECU30は、各センサからの出力信号に基づいて、二次電池10に出入りする電流値、電圧値および電池温度の情報を取得するようになっている。かかるECU30により、本実施形態の入力許容電流値設定部が構成されている。
<容量測定ステップ>
容量測定ステップでは、ECU30は、二次電池10の満充電容量を測定する。二次電池10の満充電容量を測定する方法としては、特に限定されない。例えば、二次電池10が車両駆動用電源の場合、プラグ充電時の区間容量から二次電池10の満充電容量を推定することができる。あるいは、SOC0%からSOC100%(すなわち満充電状態)になるまでにおける、二次電池10の充電電流値の積算量に基づき、二次電池10の満充電容量を測定してもよい。二次電池10のSOCは、例えば電圧センサで検出された端子間の電圧から把握され得る。
容量測定ステップでは、ECU30は、二次電池10の満充電容量を測定する。二次電池10の満充電容量を測定する方法としては、特に限定されない。例えば、二次電池10が車両駆動用電源の場合、プラグ充電時の区間容量から二次電池10の満充電容量を推定することができる。あるいは、SOC0%からSOC100%(すなわち満充電状態)になるまでにおける、二次電池10の充電電流値の積算量に基づき、二次電池10の満充電容量を測定してもよい。二次電池10のSOCは、例えば電圧センサで検出された端子間の電圧から把握され得る。
<積算放電容量算出ステップ>
積算放電容量算出ステップでは、ECU30は、放電時に二次電池のSOCが所定値を下回ったときの電流値(放電電流値)、時間および電池温度を記憶して積算放電容量を算出する。この実施形態では、放電時に二次電池のSOCが0%を下回ったときの電流値、時間および電池温度をROMに記憶する。そして、各電流値と、各電流値での放電時間(累積時間)との積から、各電流値における放電容量を求め、それらを総和することで、SOCが0%を下回ったときの積算放電容量を電池温度ごとに算出する。
積算放電容量算出ステップでは、ECU30は、放電時に二次電池のSOCが所定値を下回ったときの電流値(放電電流値)、時間および電池温度を記憶して積算放電容量を算出する。この実施形態では、放電時に二次電池のSOCが0%を下回ったときの電流値、時間および電池温度をROMに記憶する。そして、各電流値と、各電流値での放電時間(累積時間)との積から、各電流値における放電容量を求め、それらを総和することで、SOCが0%を下回ったときの積算放電容量を電池温度ごとに算出する。
<リチウム放出量推定ステップ>
リチウム放出量推定ステップでは、ECU30は、積算放電容量算出ステップで算出された積算放電容量に基づき、放電時に負極活物質層54の未対向部位54Bから放出されたリチウムの放出量を推定する。この実施形態では、図4に示すように、SOCが0%を下回ったときの積算放電容量と、未対向部位54Bから放出されたリチウムの放出量との関係を示すデータを予め予備実験等により取得してマップの形でROMに記憶しておき、このデータを参照して、未対向部位54Bから放出されたリチウムの放出量を推定する。図示した例では、リチウムの放出量は、電池容量(未対向部位54Bから移動した容量)に換算して示してある。また、未対向部位54Bから放出されるリチウムの量は、電池温度にも依存するため、上記マップは、所定の電池温度ごとに作成され得る。そして、各電池温度におけるリチウムの放出量を総和することで、未対向部位54Bから放出されたリチウムのトータル放出量(ここでは未対向部位54Bから移動したトータル容量)を推定することができる。
リチウム放出量推定ステップでは、ECU30は、積算放電容量算出ステップで算出された積算放電容量に基づき、放電時に負極活物質層54の未対向部位54Bから放出されたリチウムの放出量を推定する。この実施形態では、図4に示すように、SOCが0%を下回ったときの積算放電容量と、未対向部位54Bから放出されたリチウムの放出量との関係を示すデータを予め予備実験等により取得してマップの形でROMに記憶しておき、このデータを参照して、未対向部位54Bから放出されたリチウムの放出量を推定する。図示した例では、リチウムの放出量は、電池容量(未対向部位54Bから移動した容量)に換算して示してある。また、未対向部位54Bから放出されるリチウムの量は、電池温度にも依存するため、上記マップは、所定の電池温度ごとに作成され得る。そして、各電池温度におけるリチウムの放出量を総和することで、未対向部位54Bから放出されたリチウムのトータル放出量(ここでは未対向部位54Bから移動したトータル容量)を推定することができる。
<補正ステップ>
補正ステップでは、ECU30は、リチウム放出量推定ステップで推定したリチウムの放出量(ここでは未対向部位54Bから移動した容量)に応じて、前記測定した満充電容量の測定値Xを補正する。この実施形態では、満充電容量の測定値Xから、未対向部位54Bから移動したトータルの容量Yを差し引くことで満充電容量の測定値を補正する(すなわちX−Y)。
補正ステップでは、ECU30は、リチウム放出量推定ステップで推定したリチウムの放出量(ここでは未対向部位54Bから移動した容量)に応じて、前記測定した満充電容量の測定値Xを補正する。この実施形態では、満充電容量の測定値Xから、未対向部位54Bから移動したトータルの容量Yを差し引くことで満充電容量の測定値を補正する(すなわちX−Y)。
<入力許容電流値設定ステップ>
入力許容電流値設定ステップでは、ECU30は、補正ステップで補正した満充電容量に基づいて、リチウムの析出が抑制されるように、入力許容電流値を設定する。この実施形態では、図5に示すように、満充電容量と入力許容電流値との関係を示すデータを予め予備実験等により取得してマップの形でROMに記憶しておき、このデータを参照して、満充電容量に対応する入力許容電流値を決定する。図5の例では、満充電容量が低下するに従って、入力許容電流値が小さくなるように設定されている。また、リチウムの析出が抑制され得る電流値は、電池温度、通電時間およびSOCによっても変化する。そのため、上記マップは、所定の電池温度、通電時間およびSOCごとに作成され得る。図6は、リチウム析出の有無に関する電流と通電時間との関係を示すグラフである。入力許容電流値は、例えば図6のグラフに基づいて、リチウムが析出しない領域で充電が行われるように、通電時間に応じて設定されるとよい。
入力許容電流値設定ステップでは、ECU30は、補正ステップで補正した満充電容量に基づいて、リチウムの析出が抑制されるように、入力許容電流値を設定する。この実施形態では、図5に示すように、満充電容量と入力許容電流値との関係を示すデータを予め予備実験等により取得してマップの形でROMに記憶しておき、このデータを参照して、満充電容量に対応する入力許容電流値を決定する。図5の例では、満充電容量が低下するに従って、入力許容電流値が小さくなるように設定されている。また、リチウムの析出が抑制され得る電流値は、電池温度、通電時間およびSOCによっても変化する。そのため、上記マップは、所定の電池温度、通電時間およびSOCごとに作成され得る。図6は、リチウム析出の有無に関する電流と通電時間との関係を示すグラフである。入力許容電流値は、例えば図6のグラフに基づいて、リチウムが析出しない領域で充電が行われるように、通電時間に応じて設定されるとよい。
このように構成された制御システム1の動作について説明する。図7は、本実施形態に係る制御システム1のECU30により実行される入力許容電流値設定処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。ここでは二次電池10が車両駆動用電源の場合について説明する。このルーチンは、例えば車両の走行が開始された(典型的にはイングニッションがオンになった)直後から実行される。
図7に示す入力許容電流値設定処理が実行されると、ECU30のCPUは、まず、制御対象のリチウムイオン二次電池10について、満充電容量を測定する(ステップS10)。また、ステップS20において、走行中に二次電池のSOCが0%を下回ったか否かを判断する。走行中に二次電池のSOCが0%を下回らない場合(No)、ステップS60に進み、満充電容量の測定値Xの補正を行うことなく、満充電容量と入力許容電流値との関係を示すデータ(図5参照)を用いて、満充電容量の測定値Xに対応する入力許容電流値を設定する。そして、これ以降は、リチウムイオン二次電池10に対して、設定された入力許容電流値を超えない電流値の範囲内で充電が行われるように、負荷20を駆動制御する。
一方、走行中に二次電池のSOCが0%を下回った場合(Yes)、ステップS30において、各センサからの出力信号に基づいて、放電時にSOCが0%を下回っときの二次電池の電流値、時間および電池温度を記録し、これらの情報からSOCが0%を下回っときの積算放電容量を算出する。そして、ステップS40において、積算放電容量と未対向部位から移動した容量との関係を示すデータを参照して、未対向部位から移動したトータルの容量Yを推定する。
次いで、ECU30は、ステップS50において、推定した未対向部位54Bから移動したトータルの容量Yに応じて、満充電容量の測定値Xを補正する。この実施形態では、満充電容量の測定値Xから、未対向部位54Bから移動したトータルの容量Yを差し引くことで満充電容量を補正する。そして、ステップS60に進み、満充電容量と入力許容電流値との関係を示すデータ(図5参照)を用いて、満充電容量の補正値(X−Y)に対応する入力許容電流値を設定する。そして、これ以降は、リチウムイオン二次電池10に対して、設定された入力許容電流値を超えない電流値の範囲内で充電が行われるように、負荷20を駆動制御する。
上記実施形態によると、図1〜図7に示すように、放電時に負極活物質層54の未対向部位54Bから放出された電荷担体(リチウム)の放出量に応じて、満充電容量の測定値を補正するので、二次電池への入力許容電流値を適切に設定することができる。そのため、電荷担体の析出をより確実に抑制することができる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
1 制御システム
10 リチウムイオン二次電池
20 負荷
30 ECU
10 リチウムイオン二次電池
20 負荷
30 ECU
Claims (1)
- 正極と負極とを備える二次電池の制御システムであって、
前記正極は、正極集電体と、該正極集電体上に形成された正極活物質層とを有し、
前記負極は、負極集電体と、該負極集電体上に形成された負極活物質層とを有し、
前記負極活物質層は、前記正極活物質層に対向している対向部位と、前記正極活物質層に対向していない未対向部位とを有し、
前記制御システムは、前記二次電池の満充電容量に基づいて、該二次電池への入力許容電流値を設定する入力許容電流値設定部を備え、
前記入力許容電流値設定部は、
前記二次電池の満充電容量を測定するステップと、
放電時に前記二次電池のSOC(充電深度)が所定値を下回ったときの電流値、時間および電池温度を記憶して積算放電容量を算出するステップと、
前記算出した積算放電容量に基づき、放電時に前記負極活物質層の前記未対向部位から放出された電荷担体の放出量を推定するステップと、
前記推定した電荷担体の放出量に応じて、前記測定した満充電容量の測定値を補正するステップと
を実行するように構成されている、制御システム。
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Applications Claiming Priority (1)
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JP2016228756A JP2018085278A (ja) | 2016-11-25 | 2016-11-25 | 制御システム |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020064781A (ja) * | 2018-10-18 | 2020-04-23 | トヨタ自動車株式会社 | 電池制御装置 |
JP2020092008A (ja) * | 2018-12-06 | 2020-06-11 | トヨタ自動車株式会社 | 電池情報処理システム |
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2016
- 2016-11-25 JP JP2016228756A patent/JP2018085278A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2020064781A (ja) * | 2018-10-18 | 2020-04-23 | トヨタ自動車株式会社 | 電池制御装置 |
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