JP2018084974A - 操作装置、プログラム及び汚染監視システム - Google Patents

操作装置、プログラム及び汚染監視システム Download PDF

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Abstract

【課題】感染症に感染したユーザーが共用の操作部を操作することにより、感染していない他のユーザーに二次感染することを防止する操作装置を提供する。【解決手段】操作装置が備える制御部は、ユーザーが映り込んだ映像と音声を取得しS1、S2、ユーザーが汚染される映像パターンと音声パターンとを含むパターンデータを含むか解析するS4。解析の結果、汚染される動作を行った場合S5YES、汚染部位特定部はユーザーの汚染部位を特定しS6、汚染部位接近検出部は汚染部位が操作部に接近していることを検出するS8YES。そして、通知情報作成部は、汚染部位が操作部に接近していることが検出された場合に、操作部に汚染部位をタッチせずに操作することを可能とするための通知情報を作成し、通知部は作成された通知情報をユーザーに通知する。【選択図】図12

Description

本発明は、操作装置、プログラム及び汚染監視システムに関する。
感染症(ノロウイルス、ロタウイルス、腸管出血性大腸菌(O157)、サルモネラ、黄色ブドウ球菌等の病原体による感染性胃腸炎、インフルエンザウイルスによる呼吸器感染症)や、普通感冒(鼻や喉の風邪)が蔓延する時期は、感染症毎にピークは異なるものの、ほぼ1年中、感染するリスクは存在する。
感染症や普通感冒に感染する経路として、以下の3経路(飛沫感染、タッチ感染、空気感染)が知られている。
(1)飛沫感染…感染症に感染した人が咳やくしゃみをしたことにより飛び散った飛沫に含まれる病原体が、他人の口や鼻等の粘膜に触れて感染する感染経路である。
(2)接触感染…皮膚や粘膜の直接的な接触や、手、ドアノブ、手すり、便座、スイッチ、ボタン等の表面を介した接触により、ユーザーの皮膚に病原体が付着して感染する感染経路である。咳やくしゃみが、スイッチやボタンに付着して、そのスイッチやボタンに触れても同様に感染する。
(3)空気感染…飛沫の水分が乾燥したことにより、長時間にわたって浮遊する病原体を、他人が吸い込むことで感染する感染経路である。
例えば、画像形成装置に設けられた共用の操作部を利用するユーザーが感染症に感染している場合、このユーザーの手や指に、咳やくしゃみの飛沫が付いていると、感染症の菌やウイルスが操作部に付着するリスクが高くなる。このため、感染症に感染していない他のユーザーが、同じ操作部を操作することにより、この操作部を介して他のユーザーの手や指に菌やウイルスが移ってしまう。このように複数のユーザーによって使用される共通の操作部は、二次感染の元となりやすい。
感染症の二次感染を防ぐための技術として、以下の特許文献1及び2に開示された技術が知られている。
特許文献1には、オペレーターが汚染されたか否かに応じて入力モードを非接触入力モード又は接触入力モードに切り替え、汚染されたオペレーターによる操作パネルの操作を禁止する技術が開示されている。
特許文献2には、遠隔タッチパットをナビゲーション本体と別体で設け、入力パネルにタッチ入力を行うことによりナビゲーション本体を遠隔操作する技術が開示されている。
特開2010−42206号公報 特開2006−134184号公報
ところで、特許文献1に開示された技術は、医療機器(内視鏡洗浄装置)のため、画像形成装置に特有の送信機能の宛先設定(特に直接入力操作)の操作を想定したものではなかった。例えば、画像形成装置で行われる直接入力操作では、操作画面にキーボードが表示され、キーボードからの直接入力でアドレス帳に未登録の送信先(メールアドレス)を設定する必要がある。しかし、特許文献1に開示された技術を用いて、床に投影されたキーボード画像を足で踏む操作は難しく、キーボードの中心部分のキーを足で操作することは、実質不可能であった。このように特許文献1に開示された技術を用いて衛生面を確保しても、利便性が失われる。
また、特許文献1に開示された技術により、プロジェクターが底面に投影した操作画面は誰もが見ることが可能となる。そして、共用エリアに投影された画面を通じて操作を行うことにより、他人にその操作が見られるとセキュリティ性が低下してしまう。このため、特許文献1に開示された技術は、セキュリティ画面(暗証番号の入力画面、宛先情報の入力画面、アドレス帳の画面、履歴画面)や、他人に見られたくない設定画面等を操作する用途として不向きであった。
また、特許文献2に開示された技術は、ユーザーが常に携帯端末を所持していることを前提としている。このため、ユーザーが携帯端末を所持していなければ、ユーザーが操作を行うことができなくなり、利便性が低下していた。
本発明はこのような状況に鑑みて成されたものであり、例えば、感染症に感染したユーザーによる操作部を介した二次感染を防ぐことを目的とする。
本発明に係る画像形成装置は、ユーザーによって操作が行われる操作部と、撮影部により取得された映像に含まれるユーザーの動作と、予め登録された映像パターンとを比較して、ユーザーが汚染状態であるか否かを判定する汚染状態判定部と、汚染状態であると判定されたユーザーの汚染部位を特定する汚染部位特定部と、特定された汚染部位が操作部に接近していることを検出する汚染部位接近検出部と、汚染部位が操作部に接近していることが検出された場合に、操作部に汚染部位をタッチせずに操作することを可能とするための通知情報を作成する通知情報作成部と、作成された通知情報を、ユーザーに通知する通知部と、を備える。
本発明によれば、例えば、感染症に感染して汚染部位を有するユーザーが操作部に接近した場合には、このユーザーに対して操作部に汚染部位をタッチせずに行うことが可能な操作方法が通知される。このため、感染していないユーザーに対する二次感染を防ぎつつ、汚染部位を有するユーザーが必要な操作を行うことが可能となる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施の形態例の説明により明らかにされる。
本発明の第1の実施の形態例に係る汚染監視システムの全体構成例を示す概要図である。 本発明の第1の実施の形態例に係る画像形成装置のハードウェア構成例を示す概要図である。 本発明の第1の実施の形態例に係る画像形成装置の概略構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態例に係るタッチパネル付き表示装置の概略構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態例に係る画像形成装置の内部構成例を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態例に係る携帯端末の概略構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態例に係る映像パターンの例を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態例に係る選択画面の表示例を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態例に係る設定画面の表示例を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態例に係るハード釦の一部をソフト釦として表示する例を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態例に係るソフト釦を、その一部を除いて表示する例を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態例に係る制御部の動作例を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態例に係る制御部の動作例を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態例に係る汚染監視システムの全体構成例を示す概要図である。 本発明の第2の実施の形態例に係る監視カメラ装置のハードウェア構成例を示す概要図である。 本発明の第2の実施の形態例に係る汚染監視システムの内部構成例を示すブロック図である。 本発明の第3の実施の形態例に係る汚染監視システムの全体構成例を示す概要図である。 本発明の第3の実施の形態例に係る管理装置のハードウェア構成例を示す概要図である。 本発明の第3の実施の形態例に係る汚染監視システムの内部構成例を示すブロック図である。
[第1の実施の形態例]
以下、本発明を実施するための形態例について、添付図面を参照して説明する。本明細書及び図面において、実質的に同一の機能又は構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
<汚染監視システムの構成例>
図1は、第1の実施の形態例に係る汚染監視システム10の全体構成例を示す概要図である。
汚染監視システム10は、画像形成装置1、携帯端末2、PC端末3を備える。画像形成装置1、携帯端末2、PC端末3は、無線又は有線からなるLAN(Local Area Network)等のネットワークNを通じて接続されており、互いにデータを送受信することが可能である。
画像形成装置1は、用紙に画像を形成し、画像が形成された用紙(「印刷物」とも呼ぶ。)に所定の後処理を行う。後処理として、例えば、「紙折り」、「ステープル」処理がある
携帯端末2及びPC端末3(情報処理装置の一例)は、ユーザーによって操作される。携帯端末2及びPC端末3を操作するユーザーは、異なるユーザーであってもよいし、同じユーザーであってもよい。携帯端末2及びPC端末3において、それぞれ原稿データの編集や閲覧等を行うアプリケーション、及び、画像形成装置1に印刷の指示を行うプリンタドライバ等が動作している。プリンタドライバは、アプリケーションからの印刷指示に従い、印刷に必要な設定を行うと共に、印刷データを生成する。印刷データは、画像形成装置1が読み取り可能な言語(PCL(Printer Control Language)やPostScript等)で記述されたPDL(Page Description Language)データである。そして、携帯端末2及びPC端末3は、プリンタドライバを通じて行われた各種の印刷設定と、印刷データとを含むジョブを、ネットワークNを通じて画像形成装置1に送信する。
<画像形成装置のハードウェア構成例>
図2は、画像形成装置1のハードウェア構成例を示す概要図である。
画像形成装置1は、静電気を用いて画像の形成を行う電子写真方式を採用しており、例えばY(イエロー),M(マゼンタ),C(シアン),K(ブラック)の4色のトナー画像を重ね合わせたカラー印刷が可能である。この画像形成装置1は、操作装置5、自動原稿給送装置(ADF:Auto Document Feeder)6、給紙部8、画像形成部20、中間転写ベルト21(像担持体)、2次転写部22、定着部23、後処理部24、排紙トレイ25等を有する。
操作装置5は、例えば画像形成処理等の各種ジョブの開始を指示するためのタッチパネル付き表示装置41、操作装置5に物理的に取り付けられた物理的な釦の一例としてのハード釦42(後述する図3を参照)を備える。タッチパネル付き表示装置41により、ユーザーによる操作、及び各種情報の表示が可能になっている。
自動原稿給送装置6は、原稿の読み取りに際して、原稿を自動給送する。そして、自動原稿給送装置6に設けられたスキャナ46(後述する図3を参照)は、画像形成装置1の上部プラテンガラスに置かれた原稿や、自動原稿給送装置6で自動搬送される原稿の画像を読み取ることができる。
給紙部8は、用紙のサイズや種類に応じて複数の用紙収納部を備える。給紙部8では、操作装置5からの指示に基づいて該当する用紙収納部が選択されると、用紙収納部から用紙が取り出され、搬送路Cに用紙が送られる。
画像形成部20は、Y,M,C,Kの各色のトナー画像を形成するために、4つの画像形成ユニット7Y,7M,7C,7Kを備えている。画像形成部20は、画像形成ユニット7Y,7M,7C,7Kの動作を制御して、Y,M,C,Kのトナー画像を形成する。そして、画像形成部20は、操作装置5のタッチパネル付き表示装置41を通じた指示に基づいて用紙に画像形成を行う。また、画像形成装置1は、搬送路Cに用紙を搬送するための複数のローラ(搬送ローラ)を備えている。これらのローラは、通常、ローラ対により構成される。
画像形成装置1は、画像形成モードにおいて、画像形成ユニット7Y,7M,7C,7Kが有する感光体を帯電させると共に、電荷を消去して露光し、感光体に静電潜像を形成する。そして、Y,M,C,Kの感光体の静電潜像に対し現像部を用いてトナーを付着させ、各色のトナー画像を形成する。次に、Y,M,C,Kの感光体に形成されたトナー画像を、矢印方向へ回転する中間転写ベルト21の表面に順次、1次転写する。
次に、2次転写部22(2次転写ローラ)により、中間転写ベルト21上に1次転写された各色のトナー画像を、給紙部8から供給されてローラにより搬送される用紙に2次転写する。中間転写ベルト21上の各色のトナー画像が用紙に2次転写されることにより、カラー画像が形成される。カラーのトナー画像が形成された用紙は、定着部23へ搬送される。
定着部23は、カラーのトナー画像が形成された用紙に定着処理を行う。この定着部23は、搬送された用紙を加圧及び加熱して、転写されたトナー画像を用紙に定着させる。定着部23は、例えば、定着部材である定着上ローラ及び定着下ローラ(不図示)で構成されている。定着上ローラ及び定着下ローラは、互いに圧接した状態で配置されており、定着上ローラと定着下ローラとの圧接部として定着ニップ部が形成される。
定着上ローラの内部には、不図示の加熱部が設けられている。この加熱部からの輻射熱により定着上ローラの外周部にあるローラ部が温められる。用紙は、2次転写部22によりトナー画像が転写された面(定着対象面)が定着上ローラと向き合うように定着ニップ部に搬送される。定着ニップ部を通過する用紙には、定着上ローラと定着下ローラとによる加圧と、定着上ローラのローラ部の熱による加熱が行われる。定着部23により画像が定着された用紙は、印刷ジョブに設定された所定の後処理が後処理部24により行われた後、排紙トレイ25に排紙される。ユーザーは、排紙トレイ25に排紙された用紙を印刷物として取得する。
なお、本実施の形態例において、カラー画像を形成する画像形成装置1を例示したが、モノクロ画像を形成する画像形成装置を用いてもよい。
<画像形成装置本体の概略構成例>
図3は、画像形成装置1の概略構成を示すブロック図である。
画像形成装置1は、コピー機能、スキャン機能、印刷機能等を備えた、いわゆる複合機(MFP:Multi Function Printer)である。コピー機能とは、スキャナ46が原稿を光学的に読み取ってその複製画像を用紙に印刷する機能である。スキャン機能とは、スキャナ46が読み取った原稿の映像をファイルにして保存したり、ネットワークNを通じて映像をPC端末等に送信したりする機能である。印刷機能とは、ネットワークNを通じてPC端末3等から受信した印刷ジョブ、又は操作装置5より印刷指示された印刷ジョブに基づいて用紙に文書や画像を印刷して出力する機能である。
画像形成装置1は、画像形成装置1の動作を統括的に制御する制御部30を備える。制御部30は、CPU(Central Processing Unit)によって実行されるプログラムにより実現される機能の一つである。CPUは、OS(Operating System)プログラムをベースとし、ミドルウェアやアプリケーションプログラム等の様々なプログラムを実行することで、制御部30を動作する。
制御部30は、記憶部31、通信インタフェース(I/F:Inter Face)36、画像形成部20、後処理部24、操作装置5、スキャナ46、ファクシミリ通信部47、認証部48を備える。
記憶部31は、ROM(Read Only Memory)32、RAM(Random Access Memory)33、不揮発性メモリ34、HDD(Hard Disk Drive)35を備える。
ROM32には各種のプログラムが格納されており、これらのプログラムに従って制御部30が処理を実行することで画像形成装置1の各機能が実現される。
RAM33は、制御部30がプログラムを実行する際に用いる各種のデータ、画像形成部20が用いる画像形成用データ等を一時的に格納するワークメモリとして使用される。
不揮発性メモリ34には各種の設定が保存される。
HDD35には、通信インタフェース36がPC端末等から受信した印刷ジョブ、各種の設定ファイル、各種のプログラム等が格納される。
ROM32,HDD35は、画像形成装置1によって実行されるプログラムを格納したコンピュータ読取可能な非一過性の記録媒体の一例として用いられる。このため、ROM32,HDD35には、このプログラムが永続的に格納される。なお、画像形成装置1によって実行されるプログラムを格納したコンピュータ読取可能な非一過性の記録媒体としては、ROM32,HDD35に限定されず、例えば、CD−ROM、DVD−ROM等の記録媒体であってもよい。
通信インタフェース36は、ネットワークNを通じて、PC端末3等から印刷ジョブを受信可能である。
操作装置5は、タッチパネル付き表示装置41、ハード釦42、撮影部43、音声取得部44、通知部45を備える。タッチパネル付き表示装置41のタッチパネル52(後述する図4を参照)、ハード釦42は共に、複数のユーザーによって共用され、操作が行われる操作部の一例として用いられる。なお、ユーザーは、タッチパネル52に重畳される表示パネル54に仮想的に表示されたソフト釦を選択して操作を行うことが可能である。また、ハード釦42は、操作部に取り付けられる実体を有する釦である。
タッチパネル付き表示装置41は、液晶ディスプレイ(LCD)等で構成され、表示部の一例として示される表示パネル54(後述する図4を参照)に選択画面(後述する図8を参照)、設定画面(後述する図9等を参照)等を表示する。このため、タッチパネル付き表示装置41は、画像を表示する表示部の一例としても用いられる。そして、タッチパネル付き表示装置41は、タッチペンや指等で押下された座標位置を検出したり、フリック操作、ドラッグ操作、スクロールバーに対する操作等を検出したりする。
ハード釦42には、例えば、主電源キー、スタートキー、ストップキー、リセットキー、テンキー、プレビューキー等が含まれる。
撮影部43は、例えば、カメラであり、実空間を撮影して映像を取得する。この映像には、操作装置5の周辺であって、画像形成装置1に接近するユーザーの様子が撮影されている。撮影部43が取得した映像は、RAM33又はHDD35に記憶される。
音声取得部44は、例えば、マイクロフォンであり、画像形成装置1に近づくユーザーにより行われた動作と合わせて、実空間に存在するユーザーの音声を取得する。音声取得部44が取得した音声は、音声情報として、制御部30に送られ、又は、RAM33,HDD35に記憶される。
通知部45は、例えば、スピーカーであり、画像形成装置1に近づき、操作部を操作しようとするユーザーに対して、通知情報を放音して注意を促すことが可能である。また、通知部45は、例えば、LEDであり、赤色表示したり、点滅表示したりして、ユーザーに注意を促すことも可能である。
スキャナ46は、例えば、ラインイメージセンサと、移動ユニットと、光学経路と、データ変換部等を備えて構成されており、原稿を光学的に読み取って映像を生成する機能を有する。この映像は、例えば、RAM33又はHDD35に一時的に記憶される。
ファクシミリ通信部47は、タッチパネル付き表示装置41から入力された宛先に、スキャナ46により生成された映像をファクシミリ通信により送信する。また、ファクシミリ通信部47は、不図示の送信元から送信された映像をファクシミリ通信により受信する。ファクシミリ通信部47が受信した映像は、HDD35に記憶される。
認証部48は、例えば、タッチパネル付き表示装置41の近傍に設置される。認証部48は、ユーザーがかざしたIC(Integrated Circuit)カードからユーザーIDを読み取り、ユーザー認証を行う。
<タッチパネル付き表示装置の概略構成例>
図4は、タッチパネル付き表示装置41の概略構成を示すブロック図である。
タッチパネル付き表示装置41は、タッチパネル制御部51、静電容量方式のタッチパネル52、表示パネル制御部53、表示パネル54を備える。
ユーザーによってタッチ操作が行われるタッチパネル52は、情報を表示する表示パネル54(例えば、液晶ディスプレイ)上に、接着剤で接着して重畳される。タッチパネル52と表示パネル54は、ほぼ同じ大きさである。タッチパネル52は、走査信号を印加するために用いられる複数の走査電極(Y電極)と、走査電極と交差して検出信号を検出するために用いられる複数の検出電極(X電極)を有する。タッチパネル52は、表示パネル54の前面に設置される。従って、表示パネル54に表示された画像をユーザーが見る場合には、表示画像がタッチパネル52を透過する必要があるため、タッチパネル52は光透過率が高いことが望ましい。
タッチパネル52の走査電極と検出電極は、配線41bによってタッチパネル制御部51に接続される。
タッチパネル制御部51は、走査電極に対して順次走査信号を印加し、走査電極と検出電極の交点における電極間容量を測定し、各電極間の交点の容量値に基づいてタッチ操作された位置(タッチ位置)の入力座標を演算して求める。タッチパネル制御部51は、I/F信号41aを用いて、入力座標を制御部30に転送する。
制御部30は、タッチ操作によりタッチパネル52から入力座標が転送されると、そのタッチ操作に応じて生成した表示画像を表示制御信号41cとして表示パネル制御部53に転送する。
表示パネル制御部53は、表示制御信号41cにより転送される表示画像に応じて表示信号41dを生成し、表示パネル54に画像を表示する。表示パネル54としては、有機発光ダイオード素子や表面伝導型電子放出素子を用いる表示パネル、又は有機ELディスプレイ(OELD:Organic ElectroLuminescence Display)等も使用可能である。
<制御部の内部構成例>
図5は、制御部30の内部構成例を示すブロック図である。
制御部30は、汚染状態判定部61、汚染部位特定部62、汚染部位接近検出部63、ソフト釦出力部64、通知情報作成部65、未タッチエリア検出部66、釦形態変更部67、釦表示位置変更部68を備える。
また、記憶部31は、パターンデータ31a、通知情報31bを記憶する。
パターンデータ31aは、ユーザーが感染症に感染している可能性の高い動作を映像パターンとし、この動作に伴って発声される音声を音声パターンとして組み合わせたデータである。映像パターンと音声パターンは、いずれも予めパターンデータ31aに登録されている。パターンデータ31aは、汚染状態判定部61によって映像パターンだけが参照される場合があるし、映像パターン及び音声パターンが同時に参照される場合もある。
通知情報31bは、タッチパネル付き表示装置41又は通知部45によってユーザーに通知されるデータである。パターンデータ31a、通知情報31bは、記憶部31内のHDD35に記憶される。
汚染状態判定部61は、映像に含まれるユーザーの動作と、映像パターンとを比較して、ユーザーが汚染状態であるか否かを判定する。汚染状態判定部61は、撮影部43から入力する映像と、記憶部31から読出したパターンデータ31a(映像パターン)に基づいて、ユーザーが汚染状態であるか否かを判定することができる。さらに、汚染状態判定部61は、撮影部43から入力する映像と、音声取得部44から入力する音声情報と、記憶部31から読出したパターンデータ31a(映像パターン及び音声パターン)とを比較して、ユーザーが汚染状態であるか否かを判定することもできる。なお、汚染状態判定部61は、記憶部31から映像、音声情報を読出して、事前にユーザーの汚染状態を判定することも可能である。
汚染部位特定部62は、撮影部43により撮影された映像に基づいて、汚染状態であると判定されたユーザーの汚染部位を特定する。例えば、ユーザーの手や指が汚染されたと、汚染部位特定部62は、映像を読み込み、汚染された手が右手であるか左手であるか、又は汚染された指が人差し指であるかというように汚染部位を特定する。また、汚染部位特定部62は、記憶部31から読出した映像、音声情報に基づいて、予めユーザーの汚染部位を特定することも可能である。また、汚染部位特定部62は、汚染部位以外の汚染されていない部位を非汚染部位として特定することもできる。ただし、汚染部位特定部62は、ユーザーの手又は指が全て汚染部位であると特定した場合、非汚染部位を特定することはできない。
汚染部位接近検出部63は、撮影部43により撮影された映像に基づいて、汚染部位特定部62により特定された汚染部位が操作部に接近していることを検出する。汚染部位接近検出部63は、汚染部位が操作部に接近していることを検出した場合に、ソフト釦出力部64、通知情報作成部65及び未タッチエリア検出部66に検出結果を通知する。
ソフト釦出力部64(画面表示釦出力部の一例)は、表示パネル54に表示するソフト釦(画面表示釦の一例)のデータをタッチパネル付き表示装置41に出力する。ソフト釦は、例えば、制御部30がROM32から読出したプログラムを実行することでタッチパネル付き表示装置41の表示パネル54に表示される釦であり、所定の位置に所定の形態で配置される。タッチパネル付き表示装置41は、ソフト釦出力部64から入力するデータに従って、表示パネル54にソフト釦を表示する。
通知情報作成部65は、汚染部位接近検出部63により、汚染部位が操作部に接近していることが検出された場合に、操作部に汚染部位をタッチせずに操作することを可能とするための通知情報を作成する。通知情報は、汚染部位が操作部に接近していることを通知する情報、ユーザーに汚染部位とは異なる部位で操作する指示内容を通知する情報、又は操作部にタッチしないで操作する指示内容を通知する情報のうち、少なくとも一つを含むものである。そして、通知情報作成部65は、汚染部位接近検出部63から通知された検出結果に基づいて、通知情報が含まれる通知情報31bを記憶部31から読出し、タッチパネル付き表示装置41又は通知部45に出力するための通知情報を作成する。ここで、通知情報作成部65が通知情報を作成するとは、通知情報31bから取得した複数の通知情報を組み合わせたり、通知情報31bにはない通知情報を作成したりすることである。そして、タッチパネル付き表示装置41が通知情報を表示し、又は通知部45が通知情報をユーザーに通知する。これにより操作部を操作しようとするユーザーは、操作部を非汚染部位で操作したり、代替操作を行ったりするようになる。
未タッチエリア検出部66は、タッチパネル付き表示装置41のタッチパネル52に汚染部位がタッチした箇所以外の未タッチエリアを検出する。例えば、ユーザーに通知情報が表示又は通知されたにも関わらず、汚染部位がタッチパネル付き表示装置41にタッチしてソフト釦が操作された場合に、汚染部位接近検出部63から未タッチエリア検出部66に汚染部位がタッチされた箇所が通知される。この場合、未タッチエリア検出部66は、汚染部位がタッチしていないタッチパネル52のエリアを未タッチエリアとして検出する。そして、未タッチエリア検出部66は、検出した未タッチエリアをソフト釦出力部64に出力する。この場合、ソフト釦出力部64は、未タッチエリアにソフト釦を再配置したデータをタッチパネル付き表示装置41に出力し、タッチパネル付き表示装置41にソフト釦を表示させる。
釦形態変更部67は、汚染されたユーザーが汚染部位でタッチパネル52にタッチした箇所を除いた形態にソフト釦の形態を変更し、形態を変更したソフト釦のデータをソフト釦出力部64に出力する。そして、ソフト釦出力部64は、形態を変更したソフト釦のデータをタッチパネル付き表示装置41に出力し、タッチパネル付き表示装置41が表示するソフト釦の形態を変更する。
釦表示位置変更部68は、ソフト釦出力部64からの指示により、ソフト釦の表示位置を変更する。例えば、ソフト釦出力部64は、未タッチエリア検出部66から入力する未タッチエリアにソフト釦が表示されるよう、ソフト釦の表示位置を変更するデータをソフト釦出力部64に出力する。そして、ソフト釦出力部64は、表示位置が変更されたソフト釦のデータをタッチパネル付き表示装置41に出力し、タッチパネル付き表示装置41が表示するソフト釦の表示位置を再配置する変更を行う。
図6は、携帯端末2の内部構成例を示すブロック図である。
携帯端末2は、制御部71、操作部72、表示部73、ネットワーク通信部74、近接無線通信部75、撮影部76、音声取得部77、記憶部78、画像処理部82、通知部83を備える。
制御部71は、例えばCPUにより構成されており、携帯端末2内の各部の動作を制御する。
操作部72は、ユーザーからの操作を受け付ける。この操作部72は、携帯端末2の筐体に配置された不図示の釦、スイッチの他に、画面タッチ(タップ)によって行われた操作入力の内容を制御部71に出力する。
表示部73は、操作画面等を表示する。この携帯端末2では、操作部72と表示部73は、操作面と表示面とを重ねたタッチパネル付き表示装置として用いられている。
ネットワーク通信部74は、不図示のアクセスポイントを通じてネットワークNに接続するための通信処理を行う。
近接無線通信部75は、数cm程度の距離で相手装置(例えば、画像形成装置1の認証部48)と通信処理を行う。
撮影部76は、携帯端末2の周囲、携帯端末2を使用するユーザーを撮影して映像を取得する。
音声取得部77は、携帯端末2を使用するユーザーの通話音声や、携帯端末2の周囲の音声に基づいて集音した音声情報を取得する。
記憶部78は、ROM79、RAM80、不揮発性メモリ81を備える。
ROM79は、制御部71が実行するための各種のプログラムを記憶する。
RAM80は、制御部71の実行結果等を一時的に記憶する。
不揮発性メモリ81は、携帯端末2を所持するユーザーの認証情報等を記憶する。
画像処理部82は、撮影部76から出力される映像に所定の画像処理を施して不揮発性メモリ81に保存する。
通知部83は、ユーザーに所定情報の通知を行う。
なお、PC端末3の構成は、携帯端末2と同様であるため、PC端末3の構成に関する詳細な説明は省略する。
図7は、映像パターンの例を示す説明図である。
図7には、ユーザーが行う4種類の動作を示す映像パターンP1〜P4の例と、マスクを装着したユーザーの様子を示す映像パターンP5とが示されている。
映像パターンP1は、ユーザーが手を口の周辺に近づけてくしゃみをする第1動作を表す。
映像パターンP2は、ユーザーが手を口の周辺に近づけて咳をする第2動作を表す。
映像パターンP3は、鼻水が出たユーザーが鼻の下をこする第3動作を表す。
映像パターンP4は、口を紙や布で覆ったユーザーが口から痰を出す第4動作を表す。
映像パターンP5は、ユーザーの口と鼻がマスクで覆われている状態を表す。この状態では、撮影部43の撮影方向からユーザーの口と鼻が見えない。
これらの映像パターンP1〜P5が、パターンデータ31aに含まれる。また、映像パターンP1〜P4の各動作に対する特徴的な音声パターンが、パターンデータ31aに含まれる。このため、汚染状態判定部61、汚染部位特定部62は、映像とパターンデータ31a、又は、映像及び音声情報とパターンデータ31aを比較することで、ユーザーの汚染状態を判定し、汚染部位を特定することが可能である。
そして、映像パターンP1〜P4に示される動作では、ユーザーが口元に近づけた手又は指に、自身の唾液、鼻水等が付着したことにより、手又は指が感染症の病原体により汚染された可能性がある。このため、汚染状態判定部61によりユーザーは感染症に感染していると判定され、汚染部位特定部62によりユーザーの手又は指が汚染部位であると特定される。
一方、映像パターンP5では、ユーザーの口と鼻がマスクで覆われていることが示される。この場合、例えば、ユーザーがくしゃみをしたとしても、マスクで飛沫が遮られ、手又は指に飛沫が付着しない。このようにユーザーの口と鼻がマスクで覆われている状態であれば、ユーザーが、第1動作〜第4動作のいずれかを行ったとしても、汚染状態判定部61はユーザーが汚染状態であるとは判定せず、汚染部位特定部62は汚染部位を特定しない。この場合、通知情報作成部65は、通知情報を作成しないので、タッチパネル付き表示装置41及び通知部45は、ユーザーに通知情報を通知しない。
図8は、選択画面の表示例を示す説明図である。この例では、表示パネル54に表示される通知情報について説明するが、通知部45が通知情報を放音してもよい。図8の左側には、指が汚染されたことをユーザーに通知する通知情報の例を示し、図8の右側には、例えば、鼻の下をこすって液体により指が濡れたことをユーザーに通知する通知情報の例を示す。そして、図8に示される各選択画面は、指が汚染されたユーザーに対して、汚染部位をタッチパネル付き表示装置41にタッチすることなく操作可能な方法を選択させるために表示される。
上述したように汚染状態判定部61は、取得した映像と音声情報に基づいて、ユーザーが映像パターンP1〜P4のいずれかに一致していれば、ユーザーが汚染されたと判定し、汚染部位特定部62は、汚染部位を特定する。そして、汚染部位接近検出部63が汚染部位の接近を検出すると、通知情報作成部65は、タッチパネル付き表示装置41又は通知部45が所定の通知を行うための通知情報を作成するので、タッチパネル付き表示装置41及び通知部45は、ユーザーに通知情報を通知する。
ユーザーに非汚染部位が残っている場合には、非汚染部位で、操作部を操作することを促す通知が行われる。この通知後、ユーザーが非汚染部位によって操作部を操作するまでタッチパネル付き表示装置41には、選択画面(図8)が表示され、画像形成装置1に所定の操作を行うための設定画面(後述する図9等を参照)が表示されない。また、ユーザーが汚染部位を操作部に近づけている間は、タッチパネル付き表示装置41に選択画面を表示し続ける。そして、非汚染部位が操作部の周辺に近づくと、選択画面から設定画面に切り替えて表示される。
例えば、図8の左側に示すように、タッチパネル付き表示装置41の上部には、「指が汚れています。」という通知情報m1が表示される。このメッセージは、汚染部位が操作部に接近している場合に、汚染部位を操作部にタッチしないように警告する内容を含んだ通知情報に該当する。そして、タッチパネル付き表示装置41の下部には、感染症に感染したユーザーに対する指示の内容を示す通知情報m2〜m4が表示される。
通知情報m2は、指が汚染された場合に表示される、「衛生面より、汚れていない部位で、表示部、操作部を操作してください。」というメッセージである。このメッセージは、汚染部位特定部62により特定された汚染部位ではない非汚染部位により操作する指示内容を含んだ通知情報に該当する。非汚染部位とは、汚染された部位以外の部位であり、例えば、ユーザーの人差し指が汚染された場合、人差し指以外の他の指が非汚染部位となる。
一方、非汚染部位が残っていない場合には、ユーザーが携帯しているリモートUI機能を有した携帯端末2の操作部72から代替操作する旨、又は釦の押下操作とは別の操作(音声操作、視線操作、空中操作等)を行う旨が通知される。
例えば、通知情報m3は、両手が汚染された場合に表示される、「リモートUI機能を有した携帯端末2の操作部72から代替操作をしてください。」というメッセージである。このメッセージは、汚染部位特定部62が非汚染部位を特定できない場合に、ユーザーが所持する携帯端末2を用いた代替操作での指示内容を含んだ通知情報に該当する。
通知情報m4は、両手が汚染された場合に表示される、「釦の押下操作とは別の操作(音声操作、視線操作、空中操作)で、操作をしてください。」というメッセージである。このメッセージは、汚染部位特定部62が非汚染部位を特定できない場合に、代替操作を行う指示内容を含んだ通知情報に該当する。音声操作とは、ユーザーが音声取得部44に向かって指示を発音することで画像形成装置1に行う操作である。視線操作とは、ユーザーが所定の操作に必要なソフト釦等を見る際の視線の動きを検出することで画像形成装置1に設定を行う操作である。また、空中操作は、ユーザーが手又は指をタッチパネル付き表示装置41から数cm程度浮かせた状態で、タッチパネル付き表示装置41に触れることなく行う操作である。
タッチパネル付き表示装置41には、通知情報m2〜m4が組み合わせて表示される場合もある。例えば、図8の左側の最下図に示すように、通知情報m3,m4が同時に表示される。両手が汚染された場合に表示される通知情報m5は、「両手が汚れています。以下の代替操作を選んでください。」というメッセージである。このような表示が行われると、指が汚染部位であるユーザーは、携帯端末2を用いた代替操作、操作部にタッチしない別の操作のいずれかを選択して操作することができる。
また、ユーザーの指が濡れた場合、濡れていない部位で、タッチパネル付き表示装置41を操作することを促す通知が行われる。
例えば、図8の右側に示すように、タッチパネル付き表示装置41の上部には、「指が濡れています。」という通知情報m6が表示される。そして、通知情報m7は、指が濡れた場合に表示される、「濡れていない方の手や指で、操作部、表示部を操作してください。」というメッセージである。
また、ユーザーの両手が濡れた場合、タッチパネル付き表示装置41の下部には、濡れた部位を乾かしてから操作する旨、又は釦の押下操作とは別の操作を行う旨が通知される。例えば、通知情報m8は、両手が濡れた場合に表示される、「濡れた手や指を乾かしてから、操作部、表示部を操作してください。」というメッセージである。通知情報m9は、「釦の押下操作とは別の操作(音声操作、視線操作、空中操作)で、操作をしてください。」というメッセージである。
また、タッチパネル付き表示装置41には、通知情報m7〜m9は、組み合わせて表示パネル54に表示される場合もある。例えば、図8の右側の最下図に示すように、通知情報m8,m9が同時に表示される。このとき、表示される通知情報m10は、「両手が濡れています。以下の代替操作を選んでください。」というメッセージである。このような表示が行われると、指が濡れたユーザーは、携帯端末2を用いた代替操作、操作部にタッチしない別の操作のいずれかを選択して操作することができる。このようにユーザーの手又は指が濡れた場合においても、ユーザーが汚染部位を有している場合と同様に選択画面が表示されるので、ユーザーは、操作方法を選択して以降の操作を行わなければならない。
このようにユーザーには、手又は指が汚染されたか、濡れたかに応じて通知情報m1〜m10が通知される。通知情報m1は、通知情報作成部65により作成される、操作部を操作しようとするユーザーに対して、汚染部位を通知するための情報である。通知情報m2〜m4は、操作部を操作しようとするユーザーに対して、汚染部位を操作部にタッチしない(操作しない)ように警告するための情報である。ユーザーの手や指が汚染された場合に、タッチパネル付き表示装置41に対して、通知情報m2〜m4のうち、少なくとも1つ以上表示される。
また、通知情報m6は、通知情報作成部65により作成される、操作部を操作しようとするユーザーに対して、濡れた部位を通知するための情報である。通知情報m7〜m9は、操作部を操作しようとするユーザーに対して、濡れた部位を操作部にタッチしない(操作しない)ように警告するための情報である。ユーザーの手や指が濡れた場合に、タッチパネル付き表示装置41に対して、通知情報m7〜m9のうち、少なくとも1つ以上表示される。
次に、操作装置5の拡大図として、図9〜図11を参照して設定画面の表示例を説明する。
図9は、設定画面の表示例を示す説明図である。操作装置5の左側にタッチパネル付き表示装置41が配置され、操作装置5の右側にハード釦42と、撮影部43及び音声取得部44が配置される。
タッチパネル付き表示装置41には、ユーザーが画像形成装置1に対して「設定1」〜「設定9」の指示を行うための9個のソフト釦b1が配置されている。ここで、ユーザーが汚染された指f1で「設定3」のソフト釦b1の一部に触れたとする。同様に、このユーザーが汚染された指f2で「設定6」のソフト釦b1の一部に触れ、汚染された指f3で「設定7」のソフト釦b1の一部に触れたとする。
ユーザーが汚染された指f1〜f3で触れた箇所には、指f1〜f3に付着していた唾液等に含まれる感染症の病原体が移るため、感染症に感染していない他のユーザーが指f1〜f3で触れた箇所に触れると、このユーザーに病原体が移る可能性が高い。このため、図9の下側に示すようにタッチパネル付き表示装置41の表示内容が変わる。具体的には、汚染された指f1〜f3で触れた箇所を避ける位置が未タッチエリア検出部66により検出され、釦表示位置変更部68により未タッチエリアに移動したソフト釦b2が表示される。移動前のソフト釦b1は、図中に破線で表す。これにより、感染していない他のユーザーは、移動したソフト釦b2に触れて操作することができる。そして、感染していない他のユーザーに病原体が移ることを防止できる。
図10は、ハード釦42の一部をソフト釦b4として表示する例を示す説明図である。
図10の上側に示すようにユーザーが汚染された指f4で、ハード釦42に含まれるSTARTボタンを押したとする。この操作により、STARTボタンに病原体が移るため、別のユーザーがSTARTボタンを押すと病原体が別のユーザーの手又は指に移動し、別のユーザーが感染症に感染する可能性が高くなる。
しかし、ユーザーが汚染された指f4でハード釦42の一部を押す操作を行ったとしても、ハード釦42を移動することはできない。このため、ソフト釦出力部64は、感染したユーザーが汚染部位でタッチして、ハード釦42が汚染された場合に、ハード釦42の機能と同じ機能を有するソフト釦を追加するデータを表示パネル54(タッチパネル付き表示装置41)に出力する。これにより図10の下側に示すように、ハード釦42の一部がソフト釦として表示される。
この例では、ユーザーにより操作されたSTARTボタンが、ソフト釦出力部64によりソフト釦b4としてタッチパネル付き表示装置41の右下に表示される。なお、ソフト釦b4が表示されるスペースを確保するため、釦形態変更部67により既存のソフト釦b1は、ソフト釦b3に示すように横方向の幅が縮められ、釦表示位置変更部68によりタッチパネル付き表示装置41の左側に移動して表示される。これにより感染していない他のユーザーは、目的とするソフト釦b3,b4のいずれかを確実に押して画像形成装置1に指示を行うことが可能となる。
なお、ユーザーが汚染された指f4でハード釦42を押す操作を行った場合、操作されたハード釦42の内、現在の操作状況(操作画面)で必要となるハード釦42だけをソフト釦化して表示パネル54に表示してもよい。このため、ソフト釦出力部64は、ハード釦42の内、所定の操作に必要となるハード釦42をソフト釦とするデータをタッチパネル付き表示装置41に出力する。例えば、タッチパネル付き表示装置41にFAXの番号入力画面が表示されている場合、ハード釦42に含まれるテンキー釦を優先してソフト釦化して表示パネル54に表示することが可能となる。また、例えば、コピーの応用設定で、Z折り、3つ折り等を設定するための折り設定画面が表示パネル54に表示されている場合、ハード釦42に含まれるプレビュー釦を優先してソフト釦化して表示パネル54に表示し、設定に不要なテンキー釦はソフト釦化して表示しないことも可能となる。このように優先的にソフト釦化して表示するハード釦42を選択することで、タッチパネル付き表示装置41に操作を継続するために必要なソフト釦だけを簡潔に表示することができ、ユーザーが操作を迷わなくてすむ。
図11は、ソフト釦b1を、その一部を除いて表示する例を示す説明図である。
図11の上側に示すようにユーザーが汚染された指f5で、「設定3」のソフト釦b1の下側に触れたとする。この場合、ソフト釦出力部64は、釦形態変更部67により形態が変更されたソフト釦を表示するデータをタッチパネル付き表示装置41に出力する。このため、図11の下側に実線で示すように、「設定3」のソフト釦b1は、指f5で触れた箇所を欠いたソフト釦b5として表示される。このため、感染していない他のユーザーは、ユーザーが汚染された指f5で押していない箇所でソフト釦b5を押すことができる。
このように所定の通知が行われた後に、ユーザーが汚染された指f5でソフト釦b1を押す操作を行った場合、感染していない他のユーザーがタッチパネル付き表示装置41を操作しようとする。この時、ソフト釦の配置位置(他の釦との相対位置)は変わらないが、ユーザーの操作箇所(タッチ箇所)を、くり抜くように除外した、ソフト釦b5を再生成し、タッチパネル付き表示装置41にソフト釦b5を表示する。これにより感染していない他のユーザーは、ソフト釦b5のくり抜かれた部分を触らずに操作することができる。このため、感染していない他のユーザーに病原体が移って感染することを防止できる。
図12と図13は、制御部30の動作例を示すフローチャートである。以下に説明するステップS1〜S6までの処理は、汚染部位を特定するまでの処理であり、ステップS7〜S13までの処理は、選択画面を表示するまでの処理であり、ステップS14〜S16までの処理は、設定画面を表示するまでの処理である。
始めに、撮影部43は、実空間を撮影し、ユーザーが映り込んだ映像を取得する(S1)。次に、音声取得部44は、撮影部43が取得した映像に対応する音声情報を取得する(S2)。映像及び音声情報は、汚染状態判定部61に取り込まれる。
次に、制御部30の汚染状態判定部61は、ユーザーが汚染される映像パターンと音声パターンを含むパターンデータ31aが記憶されている記憶部31を参照する(S3)。次に、汚染状態判定部61は、映像と音声情報が、パターンデータ31aに含まれる映像パターンと音声パターンを含んでいるか解析する(S4)。そして、汚染状態判定部61は、解析を行った結果、ユーザーが、汚染される動作を行ったか否かを判定する(S5)。
汚染状態判定部61が、ユーザーが汚染される動作を行っていないと判定した場合(S5のNO)、ステップS1に戻って処理を繰り返す。汚染状態判定部61が、ユーザーが汚染される動作を行ったと判定した場合(S5のYES)、制御部30の汚染部位特定部62は、撮影部43が取得する映像を解析して、ユーザーの汚染部位を特定する(S6)。
次に、撮影部43が、実空間を撮影し、汚染部位が映り込んだ映像を取得する(S7)。そして、汚染部位接近検出部63は、取得した映像に基づいて、汚染部位特定部62により特定された汚染部位が、タッチパネル付き表示装置41(操作部)に接近しているか否かを判定する(S8)。汚染部位特定部62が、タッチパネル付き表示装置41に汚染部位が接近していないと判定した場合(S8のNO)、ステップS7に戻る。
汚染部位特定部62が、タッチパネル付き表示装置41に汚染部位が接近したと判定した場合(S8のYES)、通知情報作成部65は、警告通知の報知方式を、不揮発性メモリ34に保存されている設定値を参照して選択する(S9)。警告通知の報知方式とは、例えば、表示パネル54に表示パネル54にメッセージ、画像等で表示する方式(パネル表示)、通知部45が音声で通知する方式(音声通知)のいずれかである。
次に、通知情報作成部65は、警告通知の報知方式がパネル表示であるか否かを判定する(S10)。報知方式がパネル表示である場合(S10のYES)、通知情報作成部65は、タッチパネル付き表示装置41から出力される通知情報を作成する。そして、タッチパネル付き表示装置41は、表示パネル54に対して、ユーザーの汚染部位の情報と、汚染部位を操作部にタッチしない、すなわち操作しないように警告を表示する(S11)。このようにタッチパネル付き表示装置41により、通知情報作成部65により作成された通知情報がユーザーに通知される。この警告は、例えば、図8の通知情報m1に示される。
一方、報知方式が音声通知である場合(S10のNO)、通知情報作成部65は、通知部45から出力される通知情報を作成する。そして、通知部45は、ユーザーの汚染部位を音声で報知し、汚染部位を操作部にタッチしない、すなわち操作しないように警告を報知する(S12)。このように通知部45により、通知情報作成部65により作成された通知情報がユーザーに通知される。
ステップS11又はS12が終了した後、通知情報作成部65は、タッチパネル付き表示装置41に、例えば、上述した図8の左側に示した通知情報m2〜m5のいずれかを表示するための通知情報を作成する(S13)。なお、汚染部位が濡れた場合、通知情報作成部65は、タッチパネル付き表示装置41に、上述した図8の右側に示した通知情報m7〜m10のいずれかを表示するための通知情報を作成する。
次に、撮影部43は、実空間を撮影し、汚染部位が映り込んだ映像を取得する(S14)。そして、汚染部位接近検出部63は、ユーザーが、汚染部位を操作部から遠ざけ、かつ、非汚染部位を操作部に近づけたか否かを判定する(S15)。ユーザーが、汚染部位を操作部から遠ざけておらず、又は、非汚染部位を操作部に近づけていなければ(S15のNO)、ステップS14に戻る。
一方、ユーザーが、汚染部位を操作部から遠ざけ、かつ、非汚染部位を操作部に近づけていれば(S15のYES)、タッチパネル付き表示装置41は、ステップS13にて表示した選択画面を設定画面に切替えて表示し(S16)、本処理を終了する。
以上説明した第1の実施の形態例に係る画像形成装置1では、感染症に感染したユーザーの動作と音声に基づいて、ユーザーの汚染状態を判定し、汚染部位を特定する。そして、汚染部位が操作部に接近していれば、操作部に汚染部位をタッチせずに行うことが可能な操作方法として、非汚染部位により操作することが通知される。このため、汚染部位で操作部が操作されることにより、操作部が汚染され、汚染が拡散することが防がれる。そして、感染していないユーザーに対する二次感染が防がれる。
しかし、一旦ユーザーの汚染部位で操作部が操作されると、操作部が汚染される。この場合には、汚染された箇所を除くように、ソフト釦の位置、形態を変えたり、ハード釦をソフト釦化して表示したりする。これにより、汚染されていないユーザーが、操作部を操作することで間接的に汚染されることが防がれる。また、ソフト釦は、床や壁に投影されて操作するものではないため、他のユーザーが操作内容を視認することで秘密情報が流出する事態を避けることができる。このようにセキュリティと利便性を失うことが無い操作性を、操作者に提供することが可能となる。
なお、上述した実施の形態例では、画像形成装置1が備える制御部30が、図12と図13に示す各種の処理を行った。しかし、操作装置5が制御部30及び記憶部31を備えることにより、この制御部30が、図12と図13に示す各種の処理を行ってもよい。このため、操作装置5を単独で用いる構成としてもよい。
[第2の実施の形態例]
次に、本発明の第2の実施の形態例に係る汚染監視システム10Aの構成例について説明する。
図14は、汚染監視システム10Aの全体構成例を示す概要図である。
汚染監視システム10Aは、第1の実施の形態例に係る画像形成装置1と同様の画像形成装置1A、携帯端末2、PC端末3に加えて、監視カメラ装置4を備える。
監視カメラ装置4は、例えば、画像形成装置1Aが設置される事務室内の天井に取付けられており、事務室にいるユーザーを監視するために用いられる。水平方向の方位角θ(0°≦θ<360°)、垂直方向の俯角φ(0°≦φ<180°)で定まる撮影方向にレンズの向きを変え、事務室にいるユーザーを撮影可能である。そして、監視カメラ装置4は、撮影した映像と、音声情報に基づいて、ユーザーが汚染状態であることを判定した場合には、汚染部位を特定すると共に、汚染部位が操作部に接近していることを検出する。監視カメラ装置4は、汚染部位が操作部に接近していることを検出結果として画像形成装置1Aに送信する。
画像形成装置1Aは、監視カメラ装置4が受信した検出結果に基づいて、ユーザーに対して、タッチパネル付き表示装置41から通知情報を表示し、又は通知部45から通知情報を通知する。
図15は、監視カメラ装置4のハードウェア構成例を示すブロック図である。
監視カメラ装置4は、制御部91、撮影部92、音声取得部93、ネットワーク通信部94、画像処理部95、記憶部96を備える。
制御部91は、例えばCPUにより構成されており、監視カメラ装置4内の各部の動作を制御する。
撮影部92は、例えば、事務室内にいるユーザー、画像形成装置1Aの周辺を含む実空間を撮影して、映像を取得する。
音声取得部93は、例えば、事務室内にいるユーザーが発した音声を集音し、音声情報を取得する。
ネットワーク通信部94は、ネットワークNに接続するための通信処理を行う。撮影部92が取得した映像、音声取得部93が取得した音声情報に基づいて、制御部91が汚染部位を検出した検出結果は、ネットワーク通信部94を介して画像形成装置1Aに送信される。
画像処理部95は、撮影部92から出力される映像に所定の画像処理を施して不揮発性メモリ99に保存する。
記憶部96は、ROM97、RAM98、不揮発性メモリ99を備える。
ROM97は、制御部91が実行するための各種のプログラムを記憶する。
RAM98は、制御部91の実行結果等を一時的に記憶する。
不揮発性メモリ99は、撮影部92が撮影した映像、音声取得部93が取得した音声情報等を記憶する。
図16は、画像形成装置1A及び監視カメラ装置4の内部構成例を示すブロック図である。
監視カメラ装置4が備える制御部91は、汚染状態判定部101、汚染部位特定部102、汚染部位接近検出部103、検出結果送信部104を備える。そして、記憶部96は、パターンデータ96aを記憶する。汚染状態判定部101、汚染部位特定部102、汚染部位接近検出部103は、上述した第1の実施の形態例に係る画像形成装置1Aが備えた汚染状態判定部61、汚染部位特定部62、汚染部位接近検出部63と同等の機能を有する。
例えば、汚染状態判定部101は、撮影部92から入力する映像と、記憶部96から読出したパターンデータ96a(映像パターン)に基づいて、ユーザーが汚染状態であるか否かを判定することができる。さらに、汚染状態判定部101は、撮影部92から入力する映像と、音声取得部93から入力する音声情報と、記憶部96から読出したパターンデータ96a(映像パターン及び音声パターン)を比較して、ユーザーが汚染状態であるか否かを判定することもできる。
汚染部位特定部102は、汚染状態であると判定されたユーザーの汚染部位を特定する。
汚染部位接近検出部103は、特定されたユーザーの汚染部位が画像形成装置1Aの操作部に接近しているか否かを判定し、検出結果を出力する。
検出結果送信部104は、汚染部位接近検出部103から入力した汚染部位の検出結果を、ネットワークNを通じて画像形成装置1Aに送信する。
画像形成装置1Aは、監視カメラ装置4から送信される検出結果を受信する検出結果受信部69を備える。検出結果受信部69は、検出結果を受信すると、未タッチエリア検出部66及びソフト釦出力部64に検出結果を転送する。このため、未タッチエリア検出部66は、検出結果に基づいて、未タッチエリアを検出することが可能となる。そして、通知情報作成部65は、汚染部位が操作部に接近していることが検出された場合に、ユーザーに対して、操作部に汚染部位をタッチせずに行うことを可能とする操作の指示内容を含んだ通知情報を作成する。その他の構成及び処理は、上述した第1の実施の形態例に係る汚染監視システム10と同様である。
以上説明した第2の実施の形態例に係る汚染監視システム10Aでは、監視カメラ装置4が広範囲を撮影することにより、画像形成装置1Aから離れた場所にいるユーザーの動作に基づいてユーザーが感染しているか判定する。そして、監視カメラ装置4は、感染しているユーザーの汚染部位を特定すると共に、汚染部位が、画像形成装置1Aが備える操作部に接近することを検出可能である。このようにユーザーの検出範囲が拡大したことで、監視カメラ装置4は、例えば、ユーザーが、オフィス内の自席に座っている状態であっても、ユーザーの手や指の状態を監視することができる。また、監視カメラ装置4は、自席に座っていたユーザーが立ち上がり、画像形成装置1Aに近づいてくる過程でも、ユーザーの手や指が、汚染されたか否かを解析することができる。
なお、監視カメラ装置4の制御部91は、汚染状態の判定、汚染部位の特定、汚染部位の接近検出をすることなく、撮影部92から取得した映像と、音声取得部93が取得した音声情報をそのまま画像形成装置1Aに送信してもよい。そして、第1の実施の形態例に係る画像形成装置1と同様の構成とした画像形成装置1Aが、監視カメラ装置4から受信した映像と、音声情報を用いて、汚染状態の判定、汚染部位の特定、汚染部位の接近検出を行ってもよい。
また、監視カメラ装置4は、例えば、事務室外の廊下、ホール、屋外等に設置されていてもよく、事務室内に設置された監視カメラ装置4と連携して動作してもよい。この場合、監視カメラ装置4の撮影部92が撮影した映像には、事務室以外の場所でユーザーが行った感染が疑われる動作が含まれる。このため、汚染状態判定部101は、ユーザーが感染症に感染しているか否かを確実に判定することが可能となる。
[第3の実施の形態例]
次に、本発明の第3の実施の形態例に係る汚染監視システム10Bの構成例について説明する。
図17は、汚染監視システム10Bの全体構成例を示す概要図である。
汚染監視システム10Bは、2台の画像形成装置1B、携帯端末2、PC端末3、監視カメラ装置4A、管理装置9を備える。2台の画像形成装置1Bは、符号(1)、(2)を付して識別する。ただし、画像形成装置1B(1)、1B(2)を区別しない場合は、単に「画像形成装置1B」と記載する。汚染監視システム10Bでは、監視カメラ装置4Aの撮影部92が撮影した映像と、音声取得部93が取得した音声情報に基づいて、画像形成装置1B(1)、1B(2)のそれぞれが、汚染状態を判定し、汚染部位を特定し、汚染部位が操作部に接近することを検出する。
監視カメラ装置4Aは、上述した第2の実施の形態例に係る監視カメラ装置4と同様に、撮影部92、音声取得部93を備える。ただし、監視カメラ装置4Aは、撮影部92が撮影した映像と、音声取得部93が取得した音声情報に基づく処理を行うことなく、映像と音声情報を、ネットワークNを介して画像形成装置1Bの制御部30に送信する。
管理装置9は、サーバー機能を有しており、画像形成装置1Bが備える操作部の汚染状態や濡れ状態といった、画像形成装置1Bの汚染情報を管理している。管理装置9は、例えば、画像形成装置1B(2)の操作部が汚染されたり、濡れたりしている場合には、汚染されたユーザーが画像形成装置1B(1)の操作部を操作しようとすると、汚染された操作部を有する画像形成装置1B(2)に行って操作させるため、ユーザーに画像形成装置1B(2)を紹介する紹介情報を汚染されたユーザーに通知する。
図18は、管理装置9のハードウェア構成例を示すブロック図である。
管理装置9は、制御部111、操作部112、表示部113、ネットワーク通信部114、記憶部115を備える。
制御部111は、例えばCPUにより構成されており、管理装置9内の各部の動作を制御する。
操作部112は、ユーザーからの操作を受け付ける。
表示部113は、操作画面等を表示する。
ネットワーク通信部114は、制御部111が特定した汚染された操作部を備える画像形成装置1B(2)の情報を、ネットワークNを通じて画像形成装置1B(1)に送信する。
記憶部115は、ROM116、RAM117、不揮発性メモリ118を備える。
ROM116は、制御部111が実行するための各種のプログラムを記憶する。
RAM117は、制御部111の実行結果等を一時的に記憶する。
不揮発性メモリ118は、例えば、汚染されたユーザー及び画像形成装置1B(2)と、汚染されていないユーザー及び画像形成装置1B(1)を記憶する。
図19は、汚染監視システム10Bの内部構成例を示すブロック図である。
画像形成装置1B(1)は、上述した第1の実施の形態例に係る画像形成装置1と同様の構成であるが、汚染装置問合せ部70を備える点が異なる。ここでは、画像形成装置1B(1)の内部構成例を説明するが、画像形成装置1B(2)についても画像形成装置1B(1)と同様の内部構成例である。
例えば、画像形成装置1B(1)が備える操作部が汚染部位によって汚染されておらず、画像形成装置1B(2)の操作部が汚染部位によって汚染されたとする。この場合、汚染部位接近検出部63は、操作部が汚染された画像形成装置1B(2)の情報を通知情報作成部65に出力する。
汚染装置問合せ部70は、汚染部位が操作部に接近していることが検出され、かつ、操作部に汚染部位がタッチしていない場合に、汚染された操作部を有する操作装置5、すなわちこの操作装置5を備える画像形成装置1Bの有無を問い合せとして、管理装置9に送信する。
そして、汚染装置問合せ部70は、汚染された操作部を有する他の画像形成装置1Bの情報を、管理装置9から受信する。この画像形成装置1Bの情報には、例えば、画像形成装置1B(2)の操作部が汚染されたことが示される。本実施の形態例では、通知情報作成部65が、ユーザーに対して、操作部が汚染された他の画像形成装置1Bを紹介する紹介情報を出力する紹介情報出力部の一例として用いられる。このため、通知情報作成部65は、汚染装置問合せ部70から、汚染された操作部を有する画像形成装置1B(1)の情報を受け取る。そして、通知情報作成部65は、汚染部位を有するユーザーに対して、操作部に汚染部位をタッチせずに行うことが可能な操作として、操作部が汚染された画像形成装置1B(2)を紹介する紹介情報を作成する。この紹介情報には、汚染部位を有するユーザーに対して、汚染された操作部を有する画像形成装置1B(2)に行って操作するよう指示する指示内容が含まれる。そして、通知情報作成部65から出力された紹介情報が、タッチパネル付き表示装置41又は通知部45からユーザーに通知される。このため、汚染部位を有するユーザーは、操作部が汚染された操作装置5を備える画像形成装置1B(2)にて操作を行うようになる。なお、通知情報作成部65は、上述した第1及び第2の実施の形態例に示したような通知情報を作成し、タッチパネル付き表示装置41又は通知部45に通知情報を出力することも可能である。
管理装置9は、汚染情報収集部121及び汚染装置特定部122を備える。
汚染情報収集部121は、例えば、画像形成装置1B(2)の汚染部位接近検出部63から、操作部に汚染部位がタッチしたことにより、操作部が汚染されたことを示す汚染情報を収集する。汚染部位接近検出部63が、操作部に汚染部位がタッチしたことを検出していなければ、汚染情報収集部121は、汚染情報を収集しない。
汚染装置特定部122は、画像形成装置1B(1)の汚染装置問合せ部70から受信した問合せの回答として、汚染情報収集部121が収集した汚染情報から特定した、汚染された操作部を有する画像形成装置1B(2)の情報を、汚染されていない操作部を有する画像形成装置1B(1)に送信する。
以上説明した第3の実施の形態例に係る汚染監視システム10Bでは、管理装置9により、画像形成装置1B(1),(2)がそれぞれ備える操作部が汚染されたか否かが管理されている。そして、汚染されたユーザーが接近して操作しようとする画像形成装置1B(1)の操作部が汚染されていなければ、既に汚染された操作部を備える画像形成装置1B(2)を用いて操作するように紹介する紹介情報が、汚染されたユーザーに通知される。このため、汚染されたユーザーは、汚染された操作部を備える画像形成装置1B(2)を用いて操作するようになり、汚染されていない操作部を備える画像形成装置1B(1)を用いて操作することによる汚染の拡散を防ぐことができる。また、汚染されていないユーザーが、汚染された操作部を備える画像形成装置1B(2)を使用して二次感染することが防がれ、安全性を高めることができる。
なお、本発明は上述した実施の形態例に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りその他種々の応用例、変形例を取り得ることは勿論である。
例えば、上述した実施の形態例は本発明を分かりやすく説明するために装置及びシステムの構成を詳細かつ具体的に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されない。また、ここで説明した実施の形態例の構成の一部を他の実施の形態例の構成に置き換えることは可能であり、さらにはある実施の形態例の構成に他の実施の形態例の構成を加えることも可能である。また、各実施の形態例の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換をすることも可能である。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
1…画像形成装置、2…携帯端末、3…PC端末、5…操作装置、10…汚染監視システム、20…画像形成部、30…制御部、31a…パターンデータ、31b…通知情報、43…撮影部、44…音声取得部、46…通知部、61…汚染状態判定部、62…汚染部位特定部、63…汚染部位接近検出部、64…ソフト釦出力部、65…通知情報作成部、66…未タッチエリア検出部、67…釦形態変更部、68…釦表示位置変更部、69…検出結果受信部

Claims (16)

  1. ユーザーによって操作が行われる操作部と、
    撮影部により取得された映像に含まれる前記ユーザーの動作と、予め登録された映像パターンとを比較して、前記ユーザーが汚染状態であるか否かを判定する汚染状態判定部と、
    前記汚染状態であると判定された前記ユーザーの汚染部位を特定する汚染部位特定部と、
    特定された前記汚染部位が前記操作部に接近していることを検出する汚染部位接近検出部と、
    前記汚染部位が前記操作部に接近していることが検出された場合に、前記操作部に前記汚染部位をタッチせずに操作することを可能とするための通知情報を作成する通知情報作成部と、
    作成された前記通知情報を、前記ユーザーに通知する通知部と、を備える
    操作装置。
  2. 前記通知情報作成部は、前記汚染部位が前記操作部に接近している場合に、前記汚染部位を前記操作部にタッチしないように警告する内容を含む前記通知情報を作成する
    請求項1に記載の操作装置。
  3. 前記通知情報作成部は、前記汚染部位特定部により特定された前記汚染部位ではない非汚染部位により操作する指示内容を含んだ前記通知情報を作成する
    請求項2に記載の操作装置。
  4. 前記通知情報作成部は、前記汚染部位特定部が前記非汚染部位を特定できない場合に、前記ユーザーが所持する情報処理装置を用いた代替操作での指示内容を含んだ前記通知情報を作成する
    請求項3に記載の操作装置。
  5. さらに、表示部を備え、
    前記表示部は、前記通知情報が出力された後、前記非汚染部位によって前記操作部が操作されるまで、所定の操作を行うための設定画面を表示しない
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の操作装置。
  6. さらに、前記ユーザーが前記操作部を操作するために用いられ、前記設定画面に表示される画面表示釦を前記表示部に所定の形態で所定の位置に配置して表示するデータを出力する画面表示釦出力部と、
    前記操作部に前記汚染部位がタッチした箇所以外の未タッチエリアを検出する未タッチエリア検出部と、を備え、
    前記画面表示釦出力部は、前記未タッチエリアに前記画面表示釦を再配置した前記データを前記表示部に出力する
    請求項4又は5に記載の操作装置。
  7. 前記画面表示釦出力部は、前記ユーザーが前記汚染部位でタッチした箇所が、前記操作部に取り付けられる物理的な釦である場合に、前記物理的な釦の機能と同じ機能を有する前記画面表示釦を前記設定画面に追加した前記データを前記表示部に出力する
    請求項6に記載の操作装置。
  8. 前記画面表示釦出力部は、前記物理的な釦の内、前記所定の操作に必要となる前記物理的な釦を前記画面表示釦として前記設定画面に追加した前記データを前記表示部に出力する
    請求項7に記載の操作装置。
  9. さらに、前記画面表示釦の形態を、前記汚染部位が前記操作部にタッチした箇所を除外した形態に変更する釦形態変更部を備え、
    前記画面表示釦出力部は、前記形態が変更された前記画面表示釦の前記データを前記表示部に出力する
    請求項6に記載の操作装置。
  10. 前記映像は、実空間を撮影する撮影部、又は前記撮影部を有する監視カメラ装置によって取得される
    請求項1〜9のいずれか一項に記載の操作装置。
  11. さらに、前記実空間の音声情報を取得する音声取得部を備え、
    前記汚染状態判定部は、前記ユーザーにより行われた前記動作と合わせて取得される前記音声情報を、予め登録された音声パターンと比較して、前記ユーザーが汚染状態であるか否かを判定する
    請求項1〜10のいずれか一項に記載の操作装置。
  12. 前記映像パターンは、前記ユーザーが手を口の周辺に近づけてくしゃみをする第1動作、前記ユーザーが手を口の周辺に近づけて咳をする第2動作、前記ユーザーが鼻の下をこする第3動作、前記ユーザーが痰を出す第4動作、前記ユーザーの口と鼻がマスクで覆われている状態のいずれか一つを少なくとも含む
    請求項1〜11のいずれか一項に記載の操作装置。
  13. 前記通知情報作成部は、前記映像に含まれる前記ユーザーの動作が、前記映像パターンに含まれる、前記ユーザーの口と鼻がマスクで覆われている状態であって、前記ユーザーが、前記第1動作から前記第4動作のいずれかを行った場合には、前記通知情報を作成しない
    請求項12に記載の操作装置。
  14. 撮影部により取得された映像に含まれるユーザーの動作と、予め登録された映像パターンとを比較して、前記ユーザーが汚染状態であるか否かを判定する手順と、
    前記汚染状態であると判定された前記ユーザーの汚染部位を特定する手順と、
    特定された前記汚染部位が、ユーザーによって操作が行われる操作部に接近していることを検出する手順と、
    前記汚染部位が前記操作部に接近していることが検出された場合に、前記操作部に前記汚染部位をタッチせずに操作することを可能とするための通知情報を作成する手順と、
    作成された前記通知情報を前記ユーザーに通知する手順と、を
    コンピュータに実行させるためのプログラム。
  15. 監視カメラ装置と、ユーザーによって操作が行われる操作部を有する操作装置と、を備え、
    前記監視カメラ装置は、
    実空間を撮影して映像を取得する撮影部と、
    前記映像に含まれる前記ユーザーの動作と、予め登録された映像パターンとを比較して、前記ユーザーが汚染状態であるか否かを判定する汚染状態判定部と、
    汚染状態であると判定された前記ユーザーの汚染部位を特定する汚染部位特定部と、
    特定された前記汚染部位が前記操作部に接近していることを検出する汚染部位接近検出部と、
    前記汚染部位の検出結果を前記操作装置に送信する検出結果送信部と、を有し、
    前記操作装置は、
    前記検出結果を受信する検出結果受信部と、
    前記汚染部位が前記操作部に接近していることが検出された場合に、前記ユーザーに対して、前記操作部に前記汚染部位をタッチせずに行うことが可能な操作を通知する通知情報を作成する通知情報作成部と、
    作成された前記通知情報を前記ユーザーに通知する通知部と、を有する
    汚染監視システム。
  16. ユーザーによって操作が行われる操作部を有する操作装置と、前記操作装置の汚染情報を管理する管理装置と、を備え、
    前記管理装置は、
    前記操作装置から前記汚染情報を収集する汚染情報収集部と、
    前記汚染情報から特定した、汚染された操作部を有する前記操作装置の情報を前記操作装置から受信する問合せの回答として送信する汚染装置特定部と、を有し、
    前記操作装置は、
    実空間を撮影して映像を取得する撮影部と、
    前記映像に含まれる前記ユーザーの動作と、予め登録された映像パターンとを比較して、前記ユーザーが汚染状態であるか否かを判定する汚染状態判定部と、
    汚染状態であると判定された前記ユーザーの汚染部位を特定する汚染部位特定部と、
    特定された前記汚染部位が前記操作部に接近していることを検出し、前記汚染部位によって前記操作部が汚染されたことを示す前記汚染情報を前記管理装置に送信する汚染部位接近検出部と、
    前記汚染部位が前記操作部に接近していることが検出され、かつ、前記操作部に前記汚染部位がタッチしていない場合に、汚染された前記操作部を有する前記操作装置の有無を前記問合せとして前記管理装置に送信する問合せ部と、
    前記問合せ部が前記管理装置から受信する、汚染された前記操作部を有する前記操作装置の情報に基づいて、前記ユーザーに対して、前記操作部に前記汚染部位をタッチせずに行うことが可能な操作として、前記操作部が汚染された他の前記操作装置を紹介する紹介情報を出力する紹介情報出力部と、を有する
    汚染監視システム。
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