JP2018080498A - 杭打機 - Google Patents

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Abstract

【課題】バックテンション装置の油圧シリンダにおけるピストンロッドの回り止めを、簡単かつ安価な構成で実現できる杭打機を提供する。【解決手段】バックテンション用ワイヤロープ20と油圧シリンダ21のピストンロッド21bとを連結部材28を介して連結するとともに、連結部材28には、該連結部材28の側方に延びた腕部30と、該腕部30からピストンロッド21bの軸線と平行に延びた回り止めロッド31とを有した回動阻止体29が設けられ、回り止めロッド31が係合することによりシリンダチューブ21aに対するピストンロッド21bの回動を規制するガイド部材32を油圧シリンダ21のシリンダチューブ21aに設ける。【選択図】図4

Description

本発明は、杭打機に関し、詳しくは、リーダ頂部のトップシーブブロック後部側とベースマシンとの間にバックテンション装置を備えた杭打機に関する。
杭打機のバックテンション装置は、油圧シリンダでリーダの後部側に設けたバックテンション用のワイヤロープに張力を与えて、オーガの推進力や引抜力によってリーダが前方に撓むことを防止している。
このようなバックテンション装置には、油圧シリンダのピストンロッドとワイヤロープとの間に介在させたプレートを、リーダブラケット上に設けたガイドで支えることで、ワイヤロープの捩れと共にピストンロッドが回転してしまうことを防止している。また、ピストンロッドとワイヤロープとの間に回転自在なスイベル機構を介在させることで、ピストンロッドにワイヤロープの回転を伝えない構造が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2001−336150号公報
このような杭打機は、施工時にリーダを所定の角度、例えば鉛直方向に立設させる芯出しを行うことから、リーダをリーダブラケットに対して左右に傾動させる場合がある。しかし、上述のリーダブラケット上に設けたガイドでプレートの捩れを支える構造では、リーダを傾動させると、プレートがガイドに強く干渉して破損する虞があった。また、特許文献1記載のスイベル機構では、リーダの傾動に伴う干渉はなくなり改善されたが、組み立てに多くの機械加工部品を要し、製造コストの増加に繋がっていた。また、スイベル機構の内部に異物が侵入するとベアリングの回転が重たくなる虞もあり、ピストンロッドの回転を確実に防止するには十分でなかった。
そこで本発明は、バックテンション装置の油圧シリンダにおけるピストンロッドの回り止めを、簡単かつ安価な構成で実現できる杭打機を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明の杭打機は、ベースマシン前部に立設されたリーダの上部にトップシーブブロックを設け、該トップシーブブロックの後部側と前記ベースマシンとの間にバックテンション用ワイヤロープを設けた杭打機において、前記バックテンション用ワイヤロープに張力を与える油圧シリンダを前記ベースマシンの前部に設け、前記バックテンション用ワイヤロープと前記油圧シリンダのピストンロッドとを連結する連結部材と、該連結部材に設けられる回動阻止体と、前記油圧シリンダのシリンダチューブに設けられ、前記回動阻止体が係合することにより前記シリンダチューブに対する前記ピストンロッドの回動を規制するガイド部材とを備えたことを特徴としている。
さらに、本発明の杭打機は、前記回動阻止体が、前記連結部材の側方に延びた腕部と、該腕部から前記ピストンロッドの軸線と平行に延びた回り止めロッドとを有し、前記ガイド部材は、前記ピストンロッドの伸縮に伴って移動する前記回り止めロッドを摺動可能に係合する挿通孔を有していることを特徴としている。
また、本発明の杭打機は、前記回り止めロッドが、少なくとも前記ピストンロッドのストローク範囲に対応する長さ寸法を有するとともに、前記ガイド部材を前記シリンダチューブのピストンロッド側端部に設けたことを特徴としている。
本発明の杭打機によれば、バックテンション用ワイヤロープと油圧シリンダのピストンロッドとを連結する連結部材にピストンロッドの回動を規制する回動阻止体を設けるので、リーダを傾動させた状態でも連結部材が干渉することを防止できるとともに、ピストンロッドの伸縮を妨げることなく回動のみを規制できる。さらに、連結部材からシリンダチューブに向かって延びた回り止めロッドを、シリンダチューブに設けたガイド部材に係合させるだけでよいので、回動阻止体の構造がシンプルとなり、製造や組み立てが容易となる。また、ガイド部材がシリンダチューブのピストンロッド側端部に設けられるので、回り止めロッドをピストンロッドのストローク範囲に対応した長さ寸法に短縮することが可能となり、ピストンロッドの回り止め機能を満足させつつ、さらにコスト低減が図れる。
本発明の一形態例を示すバックテンション装置を備えた杭打機の側面図である。 油圧シリンダのピストンロッドを伸ばした状態を示すバックテンション装置の要部正面図である。 同じく要部側面図である。 同じく要部斜視図である。 同じく要部上面図である。 図3のVI−VI断面図である。 油圧シリンダのピストンロッドを縮めた状態を示すバックテンション装置の要部側面図である。
図1乃至図7は、本発明の一形態例を示す杭打機である。まず、図1に示すように、杭打機11のベースマシン12は、クローラ13aを備えた下部走行体13上に、上部旋回体14を旋回可能に設けるとともに、該上部旋回体14の前部に設けられたリーダブラケット14aに支持され、前方にガイドパイプ15aを備えたリーダ15と、該リーダ15を後方から支持するバックステー16と、前記リーダ15の頂部に設けられたトップシーブブロック17とを備えている。
トップシーブブロック17は、リーダ15の頂部に前後方向に延びて設けられ、前方側には、下部に図示しないオーガなどの作業装置を昇降させるオーガ用ワイヤロープ18が架け渡され、後方側には、ロープ掛金具19が設けられている。
バックテンション用ワイヤロープ20は、上端部がロープ掛金具19に取り付けられ、中間部がリーダ15の後方側に設けた中継部材20aを介して下方に二股に分岐し、下端部がリーダブラケット14aに設けられた左右一対の油圧シリンダ21,21にそれぞれ取り付けられている。
バックテンション装置22は、図2に示すように、リーダブラケット14a上に設けられた取付ブラケット23に、シリンダチューブ21aの後端部を連結ピン24で前後回動可能かつ左右傾動可能に連結し、バックテンション用ワイヤロープ20の下端部に設けられた取付具27とピストンロッド21bの先端部とを連結部材28を介して連結ピン25,26でそれぞれ連結し、ピストンロッド21bを縮めることでバックテンション用ワイヤロープ20に張力を与えている。
連結部材28は、長手方向に延びる平板部材で形成され、上部に取付具27と連結部材28とを連結する連結ピン26のピン挿通孔28aが、下部にピストンロッド21bの先端部と連結部材28とを連結する連結ピン25のピン挿通孔28bがそれぞれ設けられている。
また、図3乃至図7に示すように、連結部材28には、回動阻止体29が設けられている。回動阻止体29は、連結部材28の中間部から側方に延びた腕部30と、基端部(上端部)が腕部30に固定されるとともに、先端部(下端部)がピストンロッド21bの軸線と平行に延びた回り止めロッド31とで形成され、回り止めロッド31の外周は、シリンダチューブ21aのピストンロッド21b側端部に設けられたガイド部材32に係合している。
腕部30は、上下一対の梁部材30a,30aと、該梁部材30a,30aに挟持された円筒状のカラー部材30bと、左右一対の側板部材30c,30cとで形成され、カラー部材30bの内周には、回り止めロッド31を連結部材28の長手方向に摺動可能に係合するロッド挿通孔30dが設けられている。また、図5に示すように、梁部材30a,30aの外縁には、ロッド挿通孔30dを挟んで左右一対の固定部材33,33が設けられ、該固定部材33,33には、ボルト34を挿通するボルト挿通孔33a,33aが設けられている。
回り止めロッド31は、ピストンロッド21bのストローク寸法よりも長尺で断面が円筒状に形成されたパイプ部材31aからなり、基端部(上端部)に、外周方向に突出する鍔部31bが設けられている。
ガイド部材32は、図6に示すように、両端部を外方へ折り曲げて形成した半円弧状の一対の半割体36,37で、シリンダチューブ21aの外周を抱持するとともに、両端部を複数のボルト38とナット39とで締結することにより、シリンダチューブ21aに固定されている。
さらに、一方の半割体36の外周には、上下一対の梁部材36a,36aと、該梁部材36a,36aに挟持された円筒状のカラー部材36bとが設けられ、カラー部材36bの内周には、回り止めロッド31をピストンロッド21bの伸縮方向に摺動可能に係合するロッド挿通孔36cが設けられている。
ここで、回り止めロッド31を腕部30に固定する手順を説明する。まず、回り止めロッド31の先端部(下端部)を腕部30のロッド挿通孔30dに挿通させるとともに、ガイド部材32のロッド挿通孔36cにも挿通させると、鍔部31bの下面と梁部材30aの上面とが当接した状態で保持される。次に、固定部材33,33のボルト挿通孔33a,33aにボルト34を挿通し、ナット35で締結する。その結果、ロッド挿通孔30dの開口部に横架されたボルト34が回り止めロッド31の上動を規制することとなり、回り止めロッド31が腕部30に固定される。
このように構成することにより、連結部材28の側方に延びた腕部30からピストンロッド21bの軸線と平行に延びた回り止めロッド31が、シリンダチューブ21aに設けられたガイド部材32のロッド挿通孔36cに摺動可能に係合するので、ピストンロッド21bの伸縮を妨げることなく回動のみを規制できる。また、リーダ15の傾動に伴って回動阻止体29が傾動するので、リーダブラケット14a上にガイドを設ける必要もない。
さらに、平板部材とパイプ部材とで構成されるのでシンプルな構造となり、製造や組み立てが容易となる。また、ガイド部材32がシリンダチューブ21aのピストンロッド21b側端部に設けられているので、回り止めロッド31をピストンロッド21bのストローク範囲に対応した長さ寸法に短縮でき、さらにコスト低減が図れる。この場合、ピストンロッド21bを最大に伸ばしても回り止めロッド31がロッド挿通孔36cから外れることもなく(図3)、ピストンロッド21bを最小に縮めても回り止めロッド31の先端部(下端部)がリーダブラケット14aに干渉することもない(図7)。
なお、本発明の杭打機は上述の形態例に限るものではなく、機種や構造は特に限定されるものではない。また、回り止めロッドとガイド部材とが係合してピストンロッドの回動を規制する構造であれば、ガイド部材の形状は任意である。
11…杭打機、12…ベースマシン、13…下部走行体、13a…クローラ、14…上部旋回体、14a…リーダブラケット、15…リーダ、15a…ガイドパイプ、16…バックステー、17…トップシーブブロック、18…オーガ用ワイヤロープ、19…ロープ掛金具、20…バックテンション用ワイヤロープ、20a…中継部材、21…油圧シリンダ、21a…シリンダチューブ、21b…ピストンロッド、22…バックテンション装置、23…取付ブラケット、24,25,26…連結ピン、27…取付具、28…連結部材、28a,28b…ピン挿通孔、29…回動阻止体、30…腕部、30a…梁部材、30b…カラー部材、30c…側板部材、30d…ロッド挿通孔、31…回り止めロッド、31a…パイプ部材、31b…鍔部、32…ガイド部材、33…固定部材、33a…ボルト挿通孔、34…ボルト、35…ナット、36…半割体、36a…梁部材、36b…カラー部材、36c…ロッド挿通孔、37…半割体、38…ボルト、39…ナット

Claims (3)

  1. ベースマシン前部に立設されたリーダの上部にトップシーブブロックを設け、該トップシーブブロックの後部側と前記ベースマシンとの間にバックテンション用ワイヤロープを設けた杭打機において、前記バックテンション用ワイヤロープに張力を与える油圧シリンダを前記ベースマシンの前部に設け、前記バックテンション用ワイヤロープと前記油圧シリンダのピストンロッドとを連結する連結部材と、該連結部材に設けられる回動阻止体と、前記油圧シリンダのシリンダチューブに設けられ、前記回動阻止体が係合することにより前記シリンダチューブに対する前記ピストンロッドの回動を規制するガイド部材とを備えたことを特徴とする杭打機。
  2. 前記回動阻止体は、前記連結部材の側方に延びた腕部と、該腕部から前記ピストンロッドの軸線と平行に延びた回り止めロッドとを有し、前記ガイド部材は、前記ピストンロッドの伸縮に伴って移動する前記回り止めロッドを摺動可能に係合する挿通孔を有していることを特徴とする請求項1記載の杭打機。
  3. 前記回り止めロッドは、少なくとも前記ピストンロッドのストローク範囲に対応する長さ寸法を有するとともに、前記ガイド部材を前記シリンダチューブのピストンロッド側端部に設けたことを特徴とする請求項2記載の杭打機。
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