JP2018079711A - エア源装置 - Google Patents
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Abstract
Description
以上により、吸気制御において、起算タンク圧からのタンク圧の増加量に基づけばドライヤの水分増加量を推定することができる。
ショックアブソーバ4FL,FR,RL,RRは、それぞれ、車輪側部材に設けられたアブソーバ本体と、車体側部材に設けられたアブソーバピストンとを含む。
以下、本明細書において、エアシリンダ2等について、車輪の位置で区別する必要がある場合には、車輪の位置を表す符号FL,FR,RL,RRを付して区別するが、車輪の位置で区別する必要がない場合、総称を表す場合等には車輪の位置を表す符号FL,FR,RL,RR等を省略して記載する。
エアシリンダ2は、それぞれ、車体側部材に設けられたシリンダ本体としてのチャンバ本体10と、チャンバ本体10に固定されたダイヤフラム12と、ダイヤフラム12およびショックアブソーバ4のアブソーバ本体に上下方向に一体的に移動可能に設けられたエアピストン14とを含み、これらの内部が圧力媒体室としてのエア室(チャンバ)19とされる。
チャンバ19におけるエアの給排によりエアピストン14がチャンバ本体10に対して上下方向に相対移動させられ、それにより、ショックアブソーバ4においてアブソーバ本体とアブソーバピストンとが上下方向に相対移動させられるのであり、車輪側部材と車体側部材との間の距離である車高が変化させられる。
コンプレッサ装置30は、コンプレッサ40と、コンプレッサ40を駆動する電動モータ42とを含み、電動モータ42の駆動によりコンプレッサ40が作動させられる。コンプレッサ40の吐出圧が高くなると、リリーフ弁46を経てエアが大気へ放出される。また、コンプレッサ40の吸気側、吐出側には、それぞれ、逆止弁である吸入弁40in,吐出弁40outが設けられ、吐出側から吸気側へのエアの流れが防止される。
タンク34は、コンプレッサ装置30の作動により供給されたエアを収容するものであり、供給されて、収容されるエアの量が多くなると、その収容されたエアの圧力であるタンク圧が高くなる。
回路弁61,63は、閉状態においてタンク34からのエアの流出を阻止するものであり、回路弁62は、閉状態において、共通通路22からのエアの流出を阻止するものであり、回路弁64は、閉状態において共通通路22へのエアの供給を阻止するものである。
第4通路66の接続部32sと当該車高制御システムの外部である大気との間には排気弁32が接続される。排気弁32は常閉の電磁弁であり、開状態において、第4通路66から大気へのエアの排出が許容され、閉状態において、第4通路66から大気へのエアの排出が阻止されるが、第4通路66のエアの圧力が大気圧より設定圧以上低くなると大気から第4通路66へのエアの供給が許容される。
車高を低くするダウン制御が行われる場合には、図4に示す状態とされる。電動モータ42の駆動によりコンプレッサ40が作動させられ、回路弁61,64が閉、回路弁62,63が開とされるとともに、制御対象輪に対応する車高制御弁26が開とされる。第3通路65にエアシリンダ2が連通させられ、第4通路66にタンク34が連通させられる。コンプレッサ40の作動により、制御対象輪のエアシリンダ2のチャンバ19から、エアが排出させられてタンク34に供給される。それにより、車高が低くなる。
一方、ドライヤ70において水分が除去されて、タンク34に供給されたエアの量が増えると、ドライヤ70の水分量が増加し、ドライヤ70の機能が低下する。そのため、吸気制御において、タンク圧の増加量が設定タンク圧増加量に達した場合に、ドライヤ70の水分量が多くなり、ドライヤ70が、再生が必要な状態になったとして、ドライヤ70を再生させるドライヤ再生制御(以下、単に再生制御と称する)が行われるようにすることが考えられる。
以上のことから、本実施例においては、起算タンク圧からのタンク圧増加量が設定タンク圧増加量に達した場合に、ドライヤ70の水分量が多く、再生が必要な状態であると判定され、吸気制御が終了させられ、再生制御が行われるようにした。
また、再生制御の後には、タンク圧をエア給排装置24に行き渡らせる行き渡らせ制御が行われる。
本実施例において、これら吸気制御、再生制御、行き渡らせ制御を合わせてタンク圧制御と称する。以下、タンク圧制御について詳細に説明する。
(1)タンク圧が吸気開始しきい値PTiより低くなった場合(図14の時点t1)、または、後述する不足フラグがONである場合に、吸気制御が開始される。図5に示すように、回路弁61,62,64が閉、回路弁63が開とされ、コンプレッサ装置30が始動させられる。また、吸気制御が開始された時点のタンク圧である吸気開始タンク圧PT1が検出されて記憶される。
吸気制御の開始前においては、図15(1)に示すように、本車高制御システムの内部、すなわち、コンプレッサ40、ドライヤ70の内部に存在するエアは乾燥されたドライエアであり、エアの圧力は大気圧より高い。
そのため、吸気制御が開始されて、コンプレッサ装置30が始動させられても、接続部44sの圧力は大気圧より高く、吸気弁44は閉状態にある。また、コンプレッサ40の作動により、エアが吸引されてドライヤ70を経てタンク34に供給されるが、ドライヤ70に供給されたエアはドライエアであり、タンク34に供給されたエアは吸気開始時に本車高制御システムの内部に存在していたエアである。そのため、図14に示すように、タンク圧は大きな公害で増加させられる。
また、コンプレッサ40の吸気側の接続部44sの圧力が低くなると、コンプレッサ40から吐出されるエアの流量が小さくなり、タンク圧の増加勾配が小さくなる。そのため、本実施例において、タンク圧の増加勾配の変化量の絶対値|ΔdPT/dt|が開推定しきい値Δthより大きくなった場合に、増加勾配が開推定しきい値以上小さくなり、吸気弁44が閉から開に切り換わったと判定される。開推定しきい値は、例えば、コンプレッサ40の吸気側の接続部44sの圧力が大気圧より低くなったと推定し得るタンク圧の増加勾配の減少量に設定することができる。
この吸気弁44が閉から開に切り換わった時点を起算前点と称し、起算前点におけるタンク圧を起算前タンク圧PT2と称する。図15(2)に示すように、起算前点において、コンプレッサ40には大気から吸引されたエア(大気圧であり、かつ、水分を含むと推定される。)が含まれるが、ドライヤ70には、吸気制御開始時に当該車高制御システムに存在していたエア(大気圧より高いドライエア)が含まれる。
なお、吸気弁44が開いた後においては、図6に示すように、大気から吸気弁44を経てエアが吸引され、図14に示すように、タンク圧はほぼ一定の勾配で増加させられる。
すなわち、吸気制御の開始時にコンプレッサ40とドライヤ70とに含まれていたドライエアがタンク34に供給された時点が起算点であり(図14の時点t3)、起算点t3におけるタンク圧が起算タンク圧である。
起算タンク圧PT3は、(2)式に示すように、起算前タンク圧PT2と、タンク34の容積Vt,ドライヤ70の容積Vdとに基づいて推定される。起算前点t2にドライヤ70に存在していたエアがタンク34に供給されることにより、タンク圧が増加することから、(1)式が成立し、(1)式を変形することにより、(2)式が得られるのである。
PT3×Vt=PT2×(Vt+Vd)・・・(1)
PT3={PT2×(Vt+Vd)}/Vt・・・(2)
なお、起算点t3においては、図15(3)に示すように、コンプレッサ40には大気から吸引されたエア(大気圧で水分を含む)が存在し、ドライヤ70には、大気から吸引されて水分が除去されたエアが存在する。
(5)再生制御において、排気弁32が開とされ、タンク34からドライヤ70に、乾燥されたエアであるドライエアが供給されて、大気に排気させられる。図7,8に示すように、ドライヤ70、タンク34からエアが流出させられるが、タンク34とドライヤ70との間に絞り機構としての流れ抑制装置72が設けられるため、タンク圧PTは直ちに低下せず、過渡的に、ドライヤ70のエアの圧力より高くなる。換言すれば、流れ抑制装置72の上流側の圧力と下流側の圧力とがほぼ同じとなり、定常状態になると、タンク圧PTはΔPTd低下して、図14に示すように、PT5になると推定される。図14の破線は、定常状態であると仮定した場合のタンク圧の変化を示す。
タンク圧PT5は、ドライヤ70に含まれていたタンク圧PT4のエアが排気されることにより低下させられることから、下式に示すように推定される。
PT5=PT4×Vt/(Vt+Vd)
また、定常状態になった場合のタンク圧の低下量ΔPTdは、下式に示す値となる。
ΔPTd=PT4-PT5=PT4×Vd/(Vt+Vd)
なお、図15(5)に示すように、排気弁32が開に切り換えられた時点において、コンプレッサ40に含まれるエアは大気圧である。そのため、コンプレッサ40のエアは、吐出弁40out、排気弁32を経て排気し難い。また、排気弁32が開とされることにより、ドライヤ70のエアも大気圧となる。
なお、図14の時点t6において、タンク圧PTはドライヤ70の圧力より高いが、流れ抑制装置72の上流側の圧力と下流側の圧力とがほぼ同じになると、タンク圧PTはΔPTd低下し、PT6´になると推定される。
PT6´=PT6−ΔPTd
(7)行き渡らせ制御において、図9に示すように、回路弁63が閉、回路弁61が開とされる。タンク圧は、第3通路65、コンプレッサ40を経て、ドライヤ70、第4通路66に供給される。そして、設定時間が経過した後、回路弁61が閉とされ(図14の時点t7)、行き渡らせ制御が終了させられる。図15(7)に示すように、エア給排装置24の全体、換言すれば、タンク34、ドライヤ70、コンプレッサ40のいずれにも、タンク圧が行き渡る。設定時間は、例えば、タンク圧が、エア給排装置24の全体に行き渡るのに要する時間に設定することができる。
本実施例においては、行き渡らせ制御が終了した時点のタンク圧である行き渡らせ後タンク圧PT7が推定される。タンク圧PTが、主としてコンプレッサ40に供給されることにより低下させられることに基づいて、下式に示すように推定される。
PT7=PT6´×Vt/(Vt+Vc)
ΔPTa>ΔPTth
タンク圧増加量ΔPTaが不足解消しきい値ΔPTthより大きい場合には、吸気制御によりタンク圧の不足が解消されたと判定されるが、不足解消しきい値ΔPTthより小さい場合には、タンク圧の不足が解消されていないと判定され、不足フラグがONとされて、吸気制御が再度行われる。
例えば、再生制御が終了した後に車高制御開始条件が成立した場合には、車高制御が行われ、行き渡らせ制御が行われることはない。タンク圧制御が、行き渡らせ制御を行うことなく、終了させられるのである。
一方、吸気制御や再生制御の途中に車高制御開始条件が成立した場合には、吸気制御や再生制御が中断されて、車高制御が開始される。そして、車高制御が終了した後に、吸気制御や再生制御が再開されるようにされている。しかし、車高制御の終了後には、エア給排装置24の内部におけるエア圧の差が小さくなるように行き渡らせ制御が行われるのが普通である。そのため、再生制御の終了後、行き渡らせ制御の開始前に車高制御開始条件が成立した場合には、車高制御の終了後にタンク圧制御(行き渡らせ制御)が再開される必要性は低い。
以上のように、本実施例においては、行き渡らせ制御が行われない場合があるため、再生制御が終了した場合に、行き渡らせ後タンク圧PT7が推定されて、不足フラグのON・OFFが決定されるのである。
ステップ1(以下、S1と略称する。他のステップについても同様とする)において、タンク圧PTがタンク圧センサ90によって検出され、S2,3,4において、吸気フラグがONであるか否か、再生フラグがONであるか否か、行き渡らせフラグがONであるか否かが判定される。いずれの判定もNOである場合には、S5,6において、タンク圧PTが吸気開始しきい値PTiより低いか否か、不足フラグがONであるか否かが判定される。いずれの判定もNOである場合には、S1〜6が繰り返し実行される。S1〜6が繰り返し実行されるうちにS5の判定がYESになった場合には、S7〜9において、その時点のタンク圧PTが吸気開始タンク圧PT1として記憶され、コンプレッサ装置30の始動指令、回路弁63の開指令が出力されて、吸気フラグがONとされる。なお、不足フラグがONである場合にも、S7〜9が実行され、吸気フラグがONとされる。
吸気制御は、図11に示すフローチャートに従って実行される。S21において、吸気弁開フラグがONであるか否かが判定され、判定がNOである場合には、S22において、タンク圧PTの増加勾配dPT/dtが開推定しきい値Δth以上小さくなったか否かが判定される。判定がNOである場合には、S21,22が繰り返し実行され、増加勾配dPT/dtが開推定しきい値Δth以上小さくなった場合に、判定がYESとなり、S23〜26において、吸気弁開フラグがONとされ、その時点t2のタンク圧PTが起算前タンク圧PT2とされ、上述のように、起算時タンク圧PT3,吸気終了しきい値PT4が求められる。そして、S27において、タンク圧PTが吸気終了しきい値PT4に達したか否かが判定される。判定がNOである場合には、S1,2,10(S21,27)が繰り返し実行される。そのうちに、タンク圧PTが吸気終了しきい値PT4に達すると、S28〜32において、コンプレッサ装置30が停止させられ、再生終了タンク圧PT6が求められる。また、吸気弁開フラグがOFF、吸気フラグがOFFとされ、再生フラグがONとされる。
S41において、タンク圧PTが再生終了タンク圧PT6より小さくなったか否かが判定され、判定がNOである場合には、S42において、排気弁32が開とされる。タンク圧が再生終了タンク圧PT6以上である間、S1〜3,11(S41,42)が繰り返し実行され、排気弁32が開状態に保持される。
タンク圧PTが再生終了タンク圧PT6より小さくなると、S43〜47において、排気弁32が閉じられ、再生フラグがOFFとされ、定常状態になった場合のタンク圧PT6´が推定され、行き渡らせ後タンク圧PT7が推定されて、タンク圧増加量ΔPTa(=PT7-PT1)が求められる。そして、S48において、タンク圧増加量ΔPTaが不足解消しきい値ΔPTthより大きいか否かが判定され、不足解消しきい値ΔPTthより大きい場合に、S49において不足フラグはOFFとされ、不足解消しきい値ΔPTth以下である場合にはS50において不足フラグがONとされる。また、いずれの場合であっても、S51において、車高制御開始条件が成立したか否かが判定され、成立しない場合には、S52において、行き渡らせフラグがONとされるが、車高制御開始条件が成立した場合には、行き渡らせフラグはOFFのままである。
S61において、行き渡らせフラグがONとされてからの経過時間が設定時間を超えたか否かが判定される。経過時間が設定時間を超える前においては、S62において、回路弁63が閉、回路弁61が開とされる。そして、経過時間が設定時間を超えた場合には、S63において、回路弁61,63が閉とされ、行き渡らせフラグがOFFとされる。第3通路65、第4通路66、コンプレッサ40、ドライヤ70にタンク圧が行き渡ったと推定される。また、流れ抑制装置72の上流側と下流側との圧力差も小さくなり、定常状態になったと推定される。
本実施例においては、不足フラグがONとされても、行き渡らせ制御が行われる。次の吸気制御が、第3通路65、コンプレッサ40、ドライヤ70にタンク圧が行き渡っている状態で開始されることにより、タンク圧PTの増加勾配が小さくなったタイミング、すなわち、吸気弁44が閉から開に切り換えられた時点t2を正確に検出することができるからである。
(1)コンプレッサおよびそのコンプレッサを駆動する電動モータを備えたコンプレッサ装置と、
前記コンプレッサの作動によって供給されたエアを収容するタンクと、
そのタンクと前記コンプレッサとの間に設けられ、供給されたエアから水分を除去するドライヤと、
前記コンプレッサ装置の制御により、前記ドライヤを介して前記タンクに供給されて、収容されたエアの圧力であるタンク圧の制御を行うことにより吸気制御を行う吸気制御部と
を含むエア源装置であって、
前記吸気制御部が、前記吸気制御の開始時に前記コンプレッサに含まれていたエアと前記ドライヤに含まれていたエアとが前記タンクに供給された時点における前記タンク圧を起算タンク圧として、その起算タンク圧に基づいて前記吸気制御を行うことを特徴とするエア源装置。
例えば、起算タンク圧からのタンク圧の増加量に基づけば、大気から吸引され、ドライヤによって水分が除去されて、タンクに供給されたエアの量を取得したり、ドライヤの水分増加量を推定したりすること等ができる。
前記吸気制御部が、前記タンク圧の増加勾配が開推定しきい値以上減少した時点における前記タンク圧を起算前タンク圧として、その起算前タンク圧と前記ドライヤの容積とに基づいて、前記起算タンク圧を取得する(1)項に記載のエア源装置。
起算前点は、タンク圧センサの測定値の増加勾配の変化等に基づいて取得することができる。
前記タンク圧の増加勾配が開推定しきい値以上減少した場合に、前記吸気弁が閉から開に切り換わったと推定する吸気弁開推定部と、
その吸気弁開推定部によって前記吸気弁が閉から開に切り換わったと推定された時点における前記タンク圧を前記起算前タンク圧として、その起算前タンク圧と前記ドライヤの容積とに基づいて、前記起算タンク圧を取得する起算タンク圧取得部とを含む(2)項に記載のエア源装置。
タンク圧の増加勾配が開推定しきい値以上減少した場合には、吸気制御開始時にコンプレッサに含まれていたエアとほぼ同量のエアがタンクに供給されることにより、コンプレッサの吸気側の圧力が大気圧より低くなって、吸気弁が閉から開に切り換わったと推定することができる。
前記タンク圧が吸気開始しきい値より低くなった場合に前記コンプレッサ装置を始動させ、前記タンク圧が吸気終了しきい値に達した場合に、前記コンプレッサ装置を停止させるコンプレッサ装置制御部と、
前記吸気終了しきい値を、前記起算タンク圧に予め定められた設定タンク圧増加量を加えた値として決定するしきい値決定部とを含む(1)項ないし(3)項のいずれか1つに記載のエア源装置。
吸気制御開始時にコンプレッサおよびドライヤに含まれていたエアがタンクに供給された時点である起算点は、吸気制御の開始後であるが、吸気終了しきい値を決定する時点は、吸気制御開始時であってもよい。例えば、吸気制御開始時のタンク圧等に基づいて、起算タンク圧が推定される場合等には、吸気制御開始時に、吸気終了しきい値を決定することもできる。
設定タンク圧増加量を、例えば、ドライヤの水分増加量が多く、ドライヤの水分量が多くなり、ドライヤが、再生が必要な状態になったと推定し得る量とすることができ、その場合には、吸気制御が終了させられた後に、ドライヤの再生が行われるようにすることができる。
前記ドライヤと前記コンプレッサとの間の部分と当該エア源装置の外部である大気との間に設けられた排気弁と、
前記タンク圧が前記吸気終了しきい値に達した場合に、前記排気弁を開として、前記タンクに収容されていたエアを前記ドライヤを通して大気に排気させるドライヤ再生制御を行うドライヤ再生部とを含む(4)項に記載のエア源装置。
タンク圧が吸気終了しきい値に達すると、コンプレッサ装置が停止させられ、吸気制御が終了させられる。その後、排気弁が閉から開に切り換えられて、ドライヤ再生制御が行われ、タンクに収容されているドライエアがドライヤに供給されて、排気させられる。本エア源装置においては、ドライヤの再生を適切なタイミングで行うことが可能となる。
ドライヤ再生制御において、ドライヤの乾燥のためにドライヤに供給されるドライエアの量は、ドライヤの水分増加量が多い場合は少ない場合より多くなる。例えば、ドライヤの水分増加量に対応するタンク圧増加量に設定比率を掛けた量とすることができる。
前記ドライヤと前記タンクとの間に設けられた絞り機構と、
前記ドライヤ再生部による前記ドライヤ再生制御の終了時における前記タンク圧に基づいて、前記絞り機構の上流側と下流側との圧力差が設定値以下になった場合の前記タンク圧を推定する定常時タンク圧推定部と
を含む(5)項に記載のエア源装置。
ドライヤ再生制御において、タンクに収容されているドライエアがドライヤを経て大気へ排気させられるが、タンクとドライヤとの間に絞り機構が設けられるため、ドライヤ再生制御の終了時には、タンク圧はドライヤの圧力より大きく、絞り機構の上流側と下流側との間の圧力差は設定値より大きいと推定される。その後、定常状態になって、絞り機構の上流側の圧力と下流側の圧力とがほぼ同じになると、タンク圧は低下する。この低下した後のタンク圧PT6´が、ドライヤ再生制御の終了時のタンク圧PT6、ドライヤの容積Vd等に基づいて推定される。
設定値は0近傍の値であり、絞り機構の上流側と下流側との圧力差が設定値以下になった場合とは、上流側の圧力と下流側の圧力とがほぼ同じである状態をいう。
タンクのエアは、コンプレッサの吸気側、コンプレッサ、ドライヤ等に行き渡り、エア源装置全体の圧力がほぼ同じとなるのであり、絞り機構の上流側と下流側との圧力差が設定値以下となる。行き渡らせ制御によって定常状態とされる。
行き渡らせ制御の終了時には、絞り機構の上流側と下流側との圧力差が設定値以下であり、定常状態にある。そのため、定常時タンク圧推定部によって推定されたタンク圧PT6´に基づいて行き渡らせ制御の終了時のタンク圧PT7が推定される。
例えば、吸気制御中の温度変化が小さいと仮定とした場合には、設定タンク圧増加量ΔPTinとした場合、以下の式に示すように、起算タンク圧PT3を推定することができ、吸気終了しきい値PT4を決定することができる。
PT3=PT1×(Vc+Vd+Vt)/Vt
PT4=PT3+ΔPTin
本エア源装置においては、起算前点を検出する必要はなく、吸気制御開始時に吸気終了しきい値PT4を決めておくことができる。
また、吸気開始時のタンク圧PT1が吸気開始しきい値PTiとほぼ同じであると仮定した場合には、吸気制御前に、予め、吸気終了しきい値PT4、再生終了タンク圧PT6を決めることもできる。
Claims (5)
- コンプレッサおよびそのコンプレッサを駆動する電動モータを備えたコンプレッサ装置と、
前記コンプレッサの作動によって供給されたエアを収容するタンクと、
そのタンクと前記コンプレッサとの間に設けられ、供給されたエアから水分を除去するドライヤと、
前記コンプレッサ装置の制御により、前記ドライヤを介して前記タンクに供給されて、収容されたエアの圧力であるタンク圧の制御を行うことにより吸気制御を行う吸気制御部と
を含むエア源装置であって、
前記吸気制御部が、前記吸気制御の開始時に前記コンプレッサに含まれていたエアと前記ドライヤに含まれていたエアとが前記タンクに供給された時点における前記タンク圧を起算タンク圧として、その起算タンク圧に基づいて前記吸気制御を行うことを特徴とするエア源装置。 - 当該エア源装置が、前記コンプレッサの吸入側の部分と当該エア源装置の外部である大気との間に設けられた吸気弁を含み、
前記吸気制御部が、
前記タンク圧の増加勾配が開推定しきい値以上減少した場合に、前記吸気弁が閉から開に切り換わったと推定する吸気弁開推定部と、
その吸気弁開推定部によって前記吸気弁が閉から開に切り換わったと推定された時点における前記タンク圧を起算前タンク圧として、その起算前タンク圧と前記ドライヤの容積とに基づいて、前記起算タンク圧を取得する起算タンク圧取得部とを含む請求項1に記載のエア源装置。 - 前記吸気制御部が、
前記タンク圧が吸気開始しきい値より低くなった場合に前記コンプレッサ装置を始動させ、前記タンク圧が吸気終了しきい値に達した場合に、前記コンプレッサ装置を停止させるコンプレッサ装置制御部と、
前記吸気終了しきい値を、前記起算タンク圧に予め定められた設定タンク圧増加量を加えた値として決定するしきい値決定部とを含む請求項1または2に記載のエア源装置。 - 当該エア源装置が、
前記ドライヤと前記コンプレッサとの間の部分と当該エア源装置の外部である大気との間に設けられた排気弁と、
前記タンク圧が前記吸気終了しきい値に達した場合に、前記排気弁を開として、前記タンクに収容されているエアを前記ドライヤを通して大気に排気させるドライヤ再生制御を行うドライヤ再生部とを含む請求項3に記載のエア源装置。 - 当該エア源装置が、
前記ドライヤと前記タンクとの間に設けられた絞り機構と、
前記ドライヤ再生部による前記ドライヤ再生制御の終了時における前記タンク圧に基づいて、前記絞り機構の上流側と下流側との圧力差が設定値以下になった場合の前記タンク圧を推定する定常時タンク圧推定部と
を含む請求項4に記載のエア源装置。
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CN114619822B (zh) * | 2020-12-08 | 2023-11-10 | 大陆汽车科技有限公司 | 操作具有干燥器再生功能的空气悬架系统的方法 |
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