JP2018079009A - 音響波受信装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】音響波を受信する音響波受信装置において、流出したマッチング液が被検者に与える不快感を低減する機構を提供する。【解決手段】被検者を支持する支持部108aを有し、被検者の一部である被検体を挿入可能な挿入口が設けられた支持台108と、挿入口に重なる位置において支持部に接続され、被検体を保持するとともに被検体側マッチング液が貯留される凹部109aを有する保持部材と、探触子側マッチング液を少なくとも保持部材109と音響的に結合する液位まで貯留可能な液槽と、探触子側マッチング液に接するように液槽に配置され保持部材と探触子側マッチング液を介して被検体から伝搬する音響波を受信し電気信号に変換する探触子103と、を有し、凹部から流出した被検体側マッチング液112を液槽に流すための流路120を備えることを特徴とする音響波受信装置を用いる。【選択図】図1
Description
本発明は、音響波受信装置に関する。
現在、乳がん診断などの医療分野において、被検体から伝搬する音響波を受信ユニットにより受信して解析することで被検体内の情報を画像化する、音響波受信装置の研究が進められている。音響波としては、レーザ光などの光を照射された被検体内部から発生する光音響波や、被検体に送信されたのち当該被検体内部で反射した超音波エコーが想定される。光音響測定では被検体内の光学特性に関連した機能情報が、超音波エコー測定では被検体内の音響インピーダンスを反映した形態情報が得られる。
乳がん診断における画像化の対象は、乳房の乳頭周辺から胸壁付近までの広範囲に及ぶ。このような広い範囲を良好に画像化するためには、被検部と受信ユニットの間の空隙をなくして、被検部で発生した音響波を受信ユニットまで確実に伝搬させる必要がある。そのために、被検部と受信ユニットの間にマッチング液が充填される。例えば特許文献1には、被検部とセンサ部の間に充填されるマッチング液の水位を高く保つための機構が開示されている。
また、マッチング液が被検者の体位の変化や体動などにより流出すると、流出したマッチング液と接触した被検者に不快感を与えるおそれがある。また、流出したマッチング液の清掃や消毒などが必要になり、診断時間が長くなるおそれがある。そこで特許文献2では、マッチング液が流出した場合でも拡散を可及的に抑制するために、被検部の保持部材を囲む壁状の機構や、マッチング液を回収し排出するための排出機構を設けることを開示している。
しかしながら、特許文献2のような拡散防止機構を設けた場合でも、マッチング液の流出量が多い場合は拡散が避けられない。一方で、拡散防止機構を大型化して多量のマッチング液の流出に対応しようとすると、コスト増加や、大型化に伴う不都合を招くおそれがある。以上のような理由から、マッチング液の流出に対してさらなる対策が必要とされている。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものである。本発明の目的は、音響波を受信する音響波受信装置において、流出したマッチング液が被検者に与える不快感を低減することにある。
本発明は、以下の構成を採用する。すなわち、
被検者を支持する支持部を有し、前記被検者の一部である被検体を挿入可能な挿入口が設けられた支持台と、
前記挿入口に重なる位置において前記支持部に接続され、前記被検体を保持するととも
に被検体側マッチング液が貯留される凹部を有する保持部材と、
探触子側マッチング液を少なくとも前記保持部材と音響的に結合する液位まで貯留可能な液槽と、前記探触子側マッチング液に接するように前記液槽に配置され前記保持部材と前記探触子側マッチング液を介して前記被検体から伝搬する音響波を受信し電気信号に変換する探触子と、を有し、
前記凹部から流出した前記被検体側マッチング液を前記液槽に流すための流路を備えることを特徴とする音響波受信装置である。
被検者を支持する支持部を有し、前記被検者の一部である被検体を挿入可能な挿入口が設けられた支持台と、
前記挿入口に重なる位置において前記支持部に接続され、前記被検体を保持するととも
に被検体側マッチング液が貯留される凹部を有する保持部材と、
探触子側マッチング液を少なくとも前記保持部材と音響的に結合する液位まで貯留可能な液槽と、前記探触子側マッチング液に接するように前記液槽に配置され前記保持部材と前記探触子側マッチング液を介して前記被検体から伝搬する音響波を受信し電気信号に変換する探触子と、を有し、
前記凹部から流出した前記被検体側マッチング液を前記液槽に流すための流路を備えることを特徴とする音響波受信装置である。
本発明によれば、音響波を受信する音響波受信装置において、流出したマッチング液が被検者に与える不快感を低減できる。
以下に図面を参照しつつ、本発明の好適な実施の形態について説明する。ただし、以下に記載されている構成部品の寸法、材質、形状およびそれらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。よって、この発明の範囲を以下の記載に限定する趣旨のものではない。
本発明は、被検体から伝搬する音響波を検出し、被検体内部の特性情報を生成し、取得する技術に関する。よって本発明は、音響波受信装置またはその制御方法、あるいは被検体情報取得方法や信号処理方法として捉えられる。本発明はまた、これらの方法をCPUやメモリ等のハードウェア資源を備える情報処理装置に実行させるプログラムや、そのプログラムを格納した、コンピュータにより読み取り可能な非一時的な記憶媒体としても捉えられる。
本発明の音響波受信装置には、被検体に光(電磁波)を照射すると光音響効果により被検体内で発生する音響波を受信して、被検体の特性情報を取得する、光音響イメージング装置を含む。この場合、特性情報とは、受信された光音響波に由来する受信信号を用いて生成される、被検体内の複数位置のそれぞれに対応する特性値の情報である。
光音響測定により取得される特性情報は、光エネルギーの吸収量や吸収率を反映した値である。例えば、単一の波長の光照射によって生じた音響波の発生源、被検体内の初期音圧、あるいは初期音圧から導かれる光エネルギー吸収密度や吸収係数を含む。また、互いに異なる複数の波長により得られる特性情報から、組織を構成する物質の濃度を取得できる。物質濃度として酸素化ヘモグロビン濃度と脱酸素化ヘモグロビン濃度を求めることにより、酸素飽和度分布を算出できる。また、物質濃度としては、グルコース濃度、コラーゲン濃度、メラニン濃度、脂肪や水の体積分率なども求められる。
本発明は、生体に超音波を照射し、生体組織で反射したエコー信号を受信して断層画像を再構成する超音波診断装置にも適用できる。かかる超音波エコー技術を利用した装置の場合、取得される特性情報とは、被検体内部の組織の音響インピーダンスの違いを反映し
た情報である。
た情報である。
被検体内の各位置の特性情報に基づいて、二次元または三次元の特性情報分布が得られる。分布データは画像データとして生成され得る。特性情報は、数値データとしてではなく、被検体内の各位置の分布情報として求めてもよい。すなわち、初期音圧分布、エネルギー吸収密度分布、吸収係数分布や酸素飽和度分布などの分布情報である。
本発明でいう音響波とは、典型的には超音波であり、音波、音響波と呼ばれる弾性波を含む。トランスデューサ等により音響波から変換された電気信号を音響信号とも呼ぶ。ただし、本明細書における超音波または音響波という記載は、それらの弾性波の波長を限定する意図ではない。光音響効果により発生した音響波は、光音響波または光超音波と呼ばれる。光音響波に由来する電気信号を光音響信号とも呼ぶ。
以下の実施形態では、音響波受信装置として、被検体にパルス光を照射し、光音響効果により被検体から音響波を受信し解析する事により被検体内の光吸収体の分布を取得する医用画像装置を取り上げる。このような医用画像装置は、人や動物の血管疾患や悪性腫瘍などの診断や化学治療の経過観察に好適である。被検体の例として、被検者の乳房や手のような生体の一部、マウスなどヒト以外の動物、無生物、ファントムなどを挙げられる。一方、音響波受信装置が超音波エコー装置である場合、当該超音波エコー装置は、光照射に関する機構や制御モジュールに代えて、超音波送信に関する機構や制御モジュールを備えている。
<実施例1>
(装置構成)
図1は、本発明の医用画像装置の主要部分の概要を示す断面図である。医用画像装置1は、内部に、照明系102と受信ユニット104を有する。照明系102は、光源101から発生した光エネルギーを被検体に照射する。受信ユニット104は、光照射により被検体から発生した光音響波を受信し、電気信号に変換する複数の探触子(トランスデューサ)103がお椀上の内面に配列された構造である。
(装置構成)
図1は、本発明の医用画像装置の主要部分の概要を示す断面図である。医用画像装置1は、内部に、照明系102と受信ユニット104を有する。照明系102は、光源101から発生した光エネルギーを被検体に照射する。受信ユニット104は、光照射により被検体から発生した光音響波を受信し、電気信号に変換する複数の探触子(トランスデューサ)103がお椀上の内面に配列された構造である。
ベース107、支柱130、側壁(不図示)、支持台108は、医用画像装置1の寝台132を構成する。受信ユニット104は、受信ユニット支持部材105を介してXY方向に移動可能なステージ106に固定される。ベース107は、ステージ106の固定部を支持固定するとともに、支柱や側壁を介して支持台108を支持固定する。被検者Eは、支持台108上で伏臥位の姿勢をとり、被検体である乳房を下垂させて保持部材109に接触するように挿入する。図1の例においては、支持台108が被検者の支持部108aとして機能する。また、支持台108のうち被検者の上半身を載せる部分を強度の高い部材で構成するなどして、支持部108aとしても良い。なお、伏臥位でなく立位で上半身を前傾させた被検者の胸部を支持するような支持部108aを設けても良い。
保持部材109は被検体を保持しやすいように中央部が下方に凸の形状をしており、固定部材110により支持台108の挿入口136に固定される。固定部材110は、被検体の保持部材への挿入を妨げないような挿入口136を持つ。寝台132は、受信ユニット104やステージ106などの構成要素の筐体としても機能する。
本実施例の受信ユニット104は、探触子の支持体と、探触子側マッチング液112の貯留容器である液槽134を兼ねた構成である。液槽134には、探触子を安定的に支持可能であることと、探触子側マッチング液111を貯留可能であることが求められる。そのため、液槽134の材質としては金属や樹脂など高強度なものが好ましい。図1の受信ユニット104は、探触子を支持するお椀状部材の上部に円柱状の部材が固定されており
、お椀状部材と円柱状部材が連通されている。この構成により、受信ユニット104は連通空間にマッチング液を貯留可能な液槽134として機能する。
、お椀状部材と円柱状部材が連通されている。この構成により、受信ユニット104は連通空間にマッチング液を貯留可能な液槽134として機能する。
保持部材109と受信ユニット104の間、および保持部材109と被検体との間には、音響波が透過しやすいように、それぞれ探触子側マッチング液111、被検体側マッチング液112が充填される。保持部材109は、2つのマッチング液の隔壁部材としても機能する。マッチング液の例としては水、ゲル、ジェル等が挙げられる。液槽と保持部材109は、探触子側マッチング液111を少なくとも保持部材109と音響的に結合する液位まで貯留可能とするような位置関係である。これにより、探触子側マッチング液111に接するように液槽の内部に配置された探触子が、探触子側マッチング液111および保持部材109を介して被検体から伝搬する音響波を受信可能となる。
マッチング液循環ユニット113は、受信ユニット104内に探触子側マッチング液111を供給するとともに、受信ユニット104から探触子側マッチング液111を回収する。すなわちマッチング液循環ユニット113は、受信ユニット104の移動走査による液面の揺れがあっても受信ユニット104上面の水位を保つために、受信ユニット104の下部より探触子側マッチング液111を供給する。探触子側マッチング液111は、上部にある内面壁部104aからオーバーフローする。受信ユニットの内面壁部104aおよび外周壁104bとの間には、オーバーフローしたマッチング液を回収するための配管が設置されている。マッチング液循環ユニット113は、配管に接続して探触子側マッチング液111を回収する。マッチング液循環ユニット113には内部にタンク、ポンプ、流体弁、マッチング液に混入した異物を除去するためのフィルター、流体に発生する気泡を除去するための脱気装置、UV照射装置等の除菌装置を備えている。
装置制御部114は、被検体に照射する光の強度、光の照射と音響波の受信のタイミング等を制御する。装置制御部114はまた、ステージコントローラ115を介してステージ106の走査を制御する。装置制御部114、ステージコントローラ115およびステージ106は、探触子を開口に対して移動させる走査部であると言える。複数の探触子103からの電気信号は中継基板116によってまとめられると共に増幅され、信号処理部117におけるAD変換によってデジタル信号に変換される。画像生成部118は、画像再構成により被検体の特性情報分布を生成する。表示部119は光音響画像を表示する。
保持部材109の外周の下面と支持台108との間には、Oリング121が設けてある。また図2に示すように、保持部材109は、固定部材110と支持台108との間に挟まれて、不図示のボルト等によって固定される。固定部材110は、乳房の保持部材109への挿入を妨げないように、支持台108の挿入口や保持部材109の凹部と同程度か、これらより大きい挿入口を有する。このときOリング121は、保持部材109を介して固定部材110からの押圧力を受けて固定される。Oリング121は、被検体が保持部材109に接触した時のずれを抑えると共に、探触子側マッチング液111と、直接被検体と接触する被検体側マッチング液112の混合を防止して清浄性を保つ。
(マッチング液の流路)
図2は、図1における支持台108を上方から見た部分拡大平面図である。支持台108の挿入口136に設置された保持部材109を固定する固定部材110の周囲には、支持台108との間に、流路120が形成されている。被検体挿入や被検体挿入後の被検者の体位の変化等により、被検体側マッチング液112の一部が固定部材110の上方よりあふれ、流路120の一部である固定部材110の外側に位置し、支持台108との間に形成される溝120aに流入する。続いて、溝120aに溜まった被検体側マッチング液112は、孔120bを通して受信ユニット104側に自重により落下して下方に流され、受信ユニット104に充填された探触子側マッチング液111と合流する。
図2は、図1における支持台108を上方から見た部分拡大平面図である。支持台108の挿入口136に設置された保持部材109を固定する固定部材110の周囲には、支持台108との間に、流路120が形成されている。被検体挿入や被検体挿入後の被検者の体位の変化等により、被検体側マッチング液112の一部が固定部材110の上方よりあふれ、流路120の一部である固定部材110の外側に位置し、支持台108との間に形成される溝120aに流入する。続いて、溝120aに溜まった被検体側マッチング液112は、孔120bを通して受信ユニット104側に自重により落下して下方に流され、受信ユニット104に充填された探触子側マッチング液111と合流する。
溝120aは固定部材の周囲に支持台を掘り下げて設けられており、この溝内の3箇所に孔が各3つずつ設けてある。本実施例の構成において、流路120の溝120aおよび孔120bの存在により、被検体側マッチング液112が流出し得る範囲と、探触子側マッチング液111の存在する範囲が連通している。したがって、流路120、溝120aおよび孔120bはそれぞれ、連通流路、連通溝、連通孔とも呼べる。ただし、被検体側マッチング液112が流出し得る範囲と、探触子側マッチング液111の存在する範囲は、必ずしも常に連通している必要はない。
ステージ走査に伴い受信ユニット104が移動することで、孔120bから受信ユニット内に被検体側マッチング液112流入する位置も変化する。そこで装置設計の際には、ステージストロークが最大時にも孔120bが受信ユニット外周壁104bの内面より内側に位置するようにする。言い換えると、すべての孔120bは、受信ユニット104が走査によって取り得るすべての位置における支持台108への射影像を合計した領域内に配置される。
被検者Eの胸壁付近を測定できるように、保持部材109の上部に位置する固定部材110の上面近くまで被検体側マッチング液112を充填する必要がある。
充填方法は任意であるが、装置外の供給手段により計測開始前に予め充填しておくことが好ましい。これは、被検体が保持部材109に接触した状態でマッチング液を充填する際に、被検体と保持部材109間に空隙が生じていると、空気の逃げ場が無いため空隙が残ったままになったり、気泡が付着したりするためである。また、被検体挿入後にも、被検体側マッチング液112が不足している場合は追加的に充填を行うことが好ましい。
充填方法は任意であるが、装置外の供給手段により計測開始前に予め充填しておくことが好ましい。これは、被検体が保持部材109に接触した状態でマッチング液を充填する際に、被検体と保持部材109間に空隙が生じていると、空気の逃げ場が無いため空隙が残ったままになったり、気泡が付着したりするためである。また、被検体挿入後にも、被検体側マッチング液112が不足している場合は追加的に充填を行うことが好ましい。
(効果)
本実施例の構成によれば、充填した被検体側マッチング液112が被検者Eの移動等により、保持部材上面もしくは固定部材上面より流出した場合に、流路120の孔120bを介して下方に移動し、支持台下方にある探触子側マッチング液111に合流するため、支持台108と被検者Eとの間に流出し拡散することが防止される。これにより、被検体側マッチング液112が被検者Eに付着し、被検者Eに不快感を与えたり、清掃の手間を要したり、衛生上の問題を起こしたりすることを防止できる。その結果、胸壁付近へのマッチング液の充填が可能となり、測定可能な領域の拡大をはかることができると同時に、被検体側マッチング液112が計測時に流出する装置の汚損範囲の拡大を防止できる。そのため、被検部に直接接触したマッチング液が流出した領域の清掃、除菌、および消毒を行う箇所を限定することが可能となり、処理の手間を低減できる。
本実施例の構成によれば、充填した被検体側マッチング液112が被検者Eの移動等により、保持部材上面もしくは固定部材上面より流出した場合に、流路120の孔120bを介して下方に移動し、支持台下方にある探触子側マッチング液111に合流するため、支持台108と被検者Eとの間に流出し拡散することが防止される。これにより、被検体側マッチング液112が被検者Eに付着し、被検者Eに不快感を与えたり、清掃の手間を要したり、衛生上の問題を起こしたりすることを防止できる。その結果、胸壁付近へのマッチング液の充填が可能となり、測定可能な領域の拡大をはかることができると同時に、被検体側マッチング液112が計測時に流出する装置の汚損範囲の拡大を防止できる。そのため、被検部に直接接触したマッチング液が流出した領域の清掃、除菌、および消毒を行う箇所を限定することが可能となり、処理の手間を低減できる。
(各部材の好ましい構成)
以下、装置の各ブロックの好ましい構成について説明する。ただし各ブロックの構成はこれに限られず、必要な機能を実現可能であれば、どのようなものを用いてもよい。
以下、装置の各ブロックの好ましい構成について説明する。ただし各ブロックの構成はこれに限られず、必要な機能を実現可能であれば、どのようなものを用いてもよい。
(光源・照明系102)
光源としては、効率的に光音響波を発生させるため、数ナノから数マイクロ秒オーダーのパルス幅を持つパルス光を発生可能なものが好ましい。また、被検体内部まで伝搬する波長の光を発生させることが望ましい。被検体が生体の場合、波長500nm〜1200nm以下が好適である。光源としては、固体レーザ、ガスレーザ、色素レーザ、半導体レーザなど様々なレーザを使用できる。ただし、フラッシュランプやLEDを用いてもよい。
光源としては、効率的に光音響波を発生させるため、数ナノから数マイクロ秒オーダーのパルス幅を持つパルス光を発生可能なものが好ましい。また、被検体内部まで伝搬する波長の光を発生させることが望ましい。被検体が生体の場合、波長500nm〜1200nm以下が好適である。光源としては、固体レーザ、ガスレーザ、色素レーザ、半導体レーザなど様々なレーザを使用できる。ただし、フラッシュランプやLEDを用いてもよい。
照明系102は、光源110から出射された光を、所望の光分布形状に成型して被検体に導く。照明系102は、レンズ、ミラー、光ファイバ、拡散板、プリズムなどの光学部
品を含み得る。図1においては、照明系102の光照射部に当たる射出端が、液槽134の底部に設けられている。当該光照射部から射出された光が保持部材109を介して乳房に光を到達すると、光音響効果によって光音響波が発生する。ただし、光照射部が光を射出する位置はこれに限られず、例えば横や斜め方向から光照射しても良い。
品を含み得る。図1においては、照明系102の光照射部に当たる射出端が、液槽134の底部に設けられている。当該光照射部から射出された光が保持部材109を介して乳房に光を到達すると、光音響効果によって光音響波が発生する。ただし、光照射部が光を射出する位置はこれに限られず、例えば横や斜め方向から光照射しても良い。
(探触子103・受信ユニット104)
音響変換器103は、光音響波を受信し、アナログの電気信号に変換する。音響変換器103には、圧電素子、光の共振を利用した変換素子、静電容量の変化を利用した変換素子等を利用できる。複数の探触子103を液槽に配置した受信ユニット104を用いることで、測定時間の短縮やノイズ低減などの効果が得られる。
音響変換器103は、光音響波を受信し、アナログの電気信号に変換する。音響変換器103には、圧電素子、光の共振を利用した変換素子、静電容量の変化を利用した変換素子等を利用できる。複数の探触子103を液槽に配置した受信ユニット104を用いることで、測定時間の短縮やノイズ低減などの効果が得られる。
本発明を、超音波エコー現象を利用した装置に適用する場合、探触子103が被検体に超音波を送信しても良いし、探触子103とは別に超音波送信用の素子を受信ユニット104に配置しても良い。
本実施例の受信ユニット104は、上部容器と下部容器が連結した形状である。上部容器は、Z方向の厚みは薄く、XY方向の面積は、少なくとも孔120bから下方に落ちた液体を受け止められる程度に広い、タライ状またはトレイ状の部材である。下部容器は、複数の探触子103を、それぞれの受信感度の高い方向(受信指向束)が集まるように支持する、半球状の部材である。この構造により、複数の探触子の受信指向束が重なり、被検体を精度良く画像化できるアイソセンターが形成される。走査部による走査によってアイソセンターが被検体内部で移動することで、広い領域を良好に画像化できる。移動を水平方向に行う場合、本明細書における水平方向とは、水準器、レーザ変位系等によって可観測な量である。例えば、かかる水平方向の傾きの上限下限は、鉛直方向と垂直な水平に対して±0.5mm/m以内、好ましくは±0.1mm/m以内、より好ましくは±0.04mm/m以内を許容する。
(ステージ106)
ステージ106が、装置制御部114およびステージコントローラ115の制御に応じて受信ユニット104と被検体の相対位置を変化させることで、被検体内部の広い領域を高画質に画像化できる。ステージ106として例えば、ステッピングモータやボールねじなどを搭載し、XY方向に水平走査可能なステージを利用できる。XY方向の水平走査に加えて、Z方向にも走査できると好ましい。
ステージ106が、装置制御部114およびステージコントローラ115の制御に応じて受信ユニット104と被検体の相対位置を変化させることで、被検体内部の広い領域を高画質に画像化できる。ステージ106として例えば、ステッピングモータやボールねじなどを搭載し、XY方向に水平走査可能なステージを利用できる。XY方向の水平走査に加えて、Z方向にも走査できると好ましい。
なお、図1では探触子が液槽134内部に固定されることで、液槽134が受信ユニット104を兼ねており、ステージ106により受信ユニット全体が一体として移動した。しかし、液槽134の被検体に対する位置を固定しておき、液槽内部に貯留されたマッチング液中で受信ユニット104を移動させても良い。この場合、受信ユニット104として探触子がリニア状や二次元状に配列された探触子アレイを好適に利用できる。
(保持部材109・固定部材110)
本実施例の保持部材109は、被検体を保持可能なカップ状の部材であり、被検体形状に沿うような凹部109aを有する。保持部材109により被検体の形状が維持され、光音響測定が安定化するとともに、光量計算などが容易になる。保持部材109としては、光および超音波が透過しやすいように、薄い部材(例えば厚さ0.1〜0.5mm)が好ましい。また、被検者Eの体重に耐えるとともに、被検体側のマッチング液112を安定的に凹部109aに貯留可能にする観点から、ある程度の強度を有する部材が好ましい。具体的には、PET(ポリエチレンテレフタレート)を真空成型もしくは圧空成型した部材が好適である。
本実施例の保持部材109は、被検体を保持可能なカップ状の部材であり、被検体形状に沿うような凹部109aを有する。保持部材109により被検体の形状が維持され、光音響測定が安定化するとともに、光量計算などが容易になる。保持部材109としては、光および超音波が透過しやすいように、薄い部材(例えば厚さ0.1〜0.5mm)が好ましい。また、被検者Eの体重に耐えるとともに、被検体側のマッチング液112を安定的に凹部109aに貯留可能にする観点から、ある程度の強度を有する部材が好ましい。具体的には、PET(ポリエチレンテレフタレート)を真空成型もしくは圧空成型した部材が好適である。
(信号処理部117)
信号処理部117は、アナログの電気信号に対して増幅処理やデジタル変換処理を行う処理回路である。探触子103が複数ある場合、信号処理部117も複数あることが好ましい。
信号処理部117は、アナログの電気信号に対して増幅処理やデジタル変換処理を行う処理回路である。探触子103が複数ある場合、信号処理部117も複数あることが好ましい。
(装置制御部114・画像生成部118)
装置制御部114は、装置の各ブロックを制御する処理を行う。画像生成部118は、デジタルの電気信号を用いた画像再構成処理により、被検体の特性情報分布を示す光音響画像データを生成する。画像再構成には、整相加算、フィルタードバックプロジェクション、フーリエ変換法など、既知の任意の方法を利用できる。
装置制御部114は、装置の各ブロックを制御する処理を行う。画像生成部118は、デジタルの電気信号を用いた画像再構成処理により、被検体の特性情報分布を示す光音響画像データを生成する。画像再構成には、整相加算、フィルタードバックプロジェクション、フーリエ変換法など、既知の任意の方法を利用できる。
装置制御部114および画像生成部118としては、CPU、GPU、メモリ、通信手段などを備え、プログラムの指示に従って情報処理を行う情報処理装置(例えばPCやワークステーションなど)が好適である。装置制御部114と画像生成部118は、異なる情報処理装置に実装されていても良いし、同じ情報処理装置上で動作する別のプログラムモジュールとして構成されていても良い。
(表示部119)
表示部119は、画像生成部118が生成した特性情報分布を示す画像を表示する。表示部119としては、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイなど、任意の表示装置を利用できる。なお表示部119は、音響波受信装置とは別に提供されてもよい。
表示部119は、画像生成部118が生成した特性情報分布を示す画像を表示する。表示部119としては、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイなど、任意の表示装置を利用できる。なお表示部119は、音響波受信装置とは別に提供されてもよい。
(変形例)
被検体挿入時の位置やスピードによっては、流路120への流出に部分的なムラが生じたり、一時的に多くの液体が流出したりする場合がある。したがって、溝120aの大きさ(幅や深さ)、孔120bの大きさ、数量、場所などは、想定される被検体側マッチング液112の流出の程度に応じて変更することが好ましい。また、孔120bへの排出をしやすくするため、溝120aに傾斜を持たせてもよい。
被検体挿入時の位置やスピードによっては、流路120への流出に部分的なムラが生じたり、一時的に多くの液体が流出したりする場合がある。したがって、溝120aの大きさ(幅や深さ)、孔120bの大きさ、数量、場所などは、想定される被検体側マッチング液112の流出の程度に応じて変更することが好ましい。また、孔120bへの排出をしやすくするため、溝120aに傾斜を持たせてもよい。
マッチング液循環ユニット113内のタンクは、探触子側マッチング液111に加え、流出した被検体側マッチング液112を収容できる容量にする。これにより、被検者数が増え計測頻度が増してもタンク容量の範囲内で連続して測定が可能となる。また、廃棄時も探触子側マッチング液の交換時に同時に廃棄等の処理を行うことができる。
<実施例2>
図3(A)は、実施例2の医用画像装置の主要部分の概要を示す断面図である。上記実施例で示したものと同様の部分については同じ符号を記し、説明を簡略化する。図3(B)は図3(A)における支持台108を上方から見た図を示す。図3(C)は、固定部材201を装着していない状態を示す平面図である。図3(A)は、図3(B),(C)のA−A’線における断面に相当する。本実施例は、流出した液体を回収する回収口のバリエーションを示す。固定部材201は、実施例1の固定部材110と比べると、その上面が支持台108の上面よりも高い位置にある。
図3(A)は、実施例2の医用画像装置の主要部分の概要を示す断面図である。上記実施例で示したものと同様の部分については同じ符号を記し、説明を簡略化する。図3(B)は図3(A)における支持台108を上方から見た図を示す。図3(C)は、固定部材201を装着していない状態を示す平面図である。図3(A)は、図3(B),(C)のA−A’線における断面に相当する。本実施例は、流出した液体を回収する回収口のバリエーションを示す。固定部材201は、実施例1の固定部材110と比べると、その上面が支持台108の上面よりも高い位置にある。
本実施例では、保持部材109を固定する固定部材201の内径面の一部に開口部(オープニング)201aが設けてある。この開口部201aを起点として溝202aが支持台130において保持部材109の周囲に形成される。溝202aと、支持台108の開口部付近に形成された孔202bとが、本実施例の流路202となっている。固定部材201の内周側下面のOリング121に加えて、外周側下面と支持台108の間にはOリング203が設置されており、流出した被検体側マッチング液112の固定部材201より外周側への拡散を抑制している。
本実施例の構成によれば、被検体挿入時または被検体挿入後の被検者Eの移動等により被検体側マッチング液112の一部があふれた場合、開口部201aから流路202を通過して支持台108の下方にある探触子側マッチング液111に流入する。ここで、固定部材201の上面は開口部上面より上方に位置するため、音響整合液面が上昇しても、この上面は被検体側マッチング液112によって浸漬されにくい。これにより、固定部材201の上面を介して被検者Eの被検体以外への浸漬範囲が限定されることで、被検者Eの不快感が低減される。なお、本例で示した固定部材の開口数、箇所はこの限りではなく、あふれ量に応じて変更しても構わない。
<実施例3>
図4(A)は、実施例3の医用画像装置の主要部分の概要を示す断面図である。上記実施例で示したものと同様の部分については同じ符号を記し、説明を簡略化する。図4(B),(C)は図4(A)の固定部付近の部分拡大図である。本実施例は、流路202の一部に逆止弁301を設けた構成を示す。逆止弁301は、流路202から流出した被検体側マッチング液112を下方の探触子側マッチング液111に合流させることが可能な一方で、液槽側にある探触子側マッチング液111が孔を経由して上方の溝へ流入することを抑制する。
図4(A)は、実施例3の医用画像装置の主要部分の概要を示す断面図である。上記実施例で示したものと同様の部分については同じ符号を記し、説明を簡略化する。図4(B),(C)は図4(A)の固定部付近の部分拡大図である。本実施例は、流路202の一部に逆止弁301を設けた構成を示す。逆止弁301は、流路202から流出した被検体側マッチング液112を下方の探触子側マッチング液111に合流させることが可能な一方で、液槽側にある探触子側マッチング液111が孔を経由して上方の溝へ流入することを抑制する。
逆止弁301は、EPDM(エチレンプロピレンジエンゴム)等からなる弁体303と、板ばねやコイルばね等からなる弾性材302により構成される。逆止弁301は、ステージ移動時に受信ユニットが接触しないように支持台108に埋設されている。弾性材302は、通常は閉じた(縮んだ)状態であり、弁体303を上方に引き上げている。弁体の上部に被検体側マッチング液112が溜まると、その重量により弾性材302は開いた(伸びた)状態になり、被検体側マッチング液112を下方に移動させる連通孔が形成される。弁体303には支持台108への固定部と弁としての可動容易な部分との機能を両立させるためにヒンジ部303aが設けられている。
図4(C)は、逆止弁301が開き、被検体側マッチング液112の一部が固定部材201の開口部から下方にある探触子側マッチング液111へ流入するときの流れを点線で示している。弁体303上部に流出したマッチング液112が溜まると重量により弁が開き、下方へ流れる。一方、ステージ動作等により探触子側マッチング液111の上面が波立つことがあっても、弁が閉じているため、孔を通じて被検体側マッチング液112に合流することはない。
なお、本例では逆止弁301を弁体303と弾性材302に分かれた構成を示したが、弁体303自体が弾性を持ち、ヒンジ部303a等との組み合わせで弾性材を不要とすることも可能である。また、逆止弁をユニット化することで交換容易とすることも可能である。また、次亜塩素酸ナトリウム水溶液やアルコール等に耐えうる材質を用いることで除菌、消毒が容易となる。また、弾性材の弾性力の代わりには磁力を用いても構わない。
本実施例の構成により、被検体側マッチング液112が支持台108と被検者Eとの間に流出し拡散することを防ぐことができる。また、逆止弁を有することで、探触子側マッチング液111からの逆流を防ぐことができ、被検者に対する衛生面でより好ましい構成とすることができる。
<実施例4>
図5は、実施例4の医用画像装置の主要部分の概要を示す断面図である。本実施例では、逆止弁301の配置が実施例3とは異なる例を説明する。具体的には、本実施例の逆止弁301は固定部材304の開口部に設けられ、被検体側マッチング液112の流路に配
置される。また、固定部材304の外周に、流路202を覆い、あふれ出た被検体側マッチング液112の被検者Eとの接触を防止するためのカバー305が設けられている。カバー305の下面と支持台108との間にはOリング203を設け、流出した被検体側マッチング液112がカバーより外周に拡散することを防いでいる。これにより、保持部材109から固定部材304の開口部への液体の流出は可能である一方で、カバー内部や液槽内部の液体が逆流して保持部材に流入することは抑制される。
図5は、実施例4の医用画像装置の主要部分の概要を示す断面図である。本実施例では、逆止弁301の配置が実施例3とは異なる例を説明する。具体的には、本実施例の逆止弁301は固定部材304の開口部に設けられ、被検体側マッチング液112の流路に配
置される。また、固定部材304の外周に、流路202を覆い、あふれ出た被検体側マッチング液112の被検者Eとの接触を防止するためのカバー305が設けられている。カバー305の下面と支持台108との間にはOリング203を設け、流出した被検体側マッチング液112がカバーより外周に拡散することを防いでいる。これにより、保持部材109から固定部材304の開口部への液体の流出は可能である一方で、カバー内部や液槽内部の液体が逆流して保持部材に流入することは抑制される。
本実施例の構成によれば、支持台108に逆止弁を設けずに済み、支持台108への加工を簡素化できるとともに、支持台108を薄肉化できる。また、図5に示すように弁体を上下方向に延伸するように設けるとともに、弁体の上部を固定部材304に固定し、弁体の下部が開閉する構成とすることで、弁体の自重を利用して弁を閉じることができる。その結果、実施例3のような弾性体が不要になる。
<実施例5>
図6は、実施例4の医用画像装置の主要部分の概要を示す断面図である。本実施例では、逆止弁301の配置が実施例3、4とは異なる例を説明する。具体的には、本実施例の逆止弁は、保持部材306の一部に設けられている。
図6は、実施例4の医用画像装置の主要部分の概要を示す断面図である。本実施例では、逆止弁301の配置が実施例3、4とは異なる例を説明する。具体的には、本実施例の逆止弁は、保持部材306の一部に設けられている。
図7(A)は、本実施例の保持部材306の斜視図である。図7(B)〜(D)は、保持部材のフランジ部306aの一部を拡大した詳細図である。保持部材306の外周部には、平面部を持つフランジ部306aが接続されている。装置の設置時には、フランジ部306aを支持台108上に設置し、さらにその上面に固定部材201を置き、不図示のボルト等によって挟み込むように固定する。なお、保持部材306のフランジ部下面には、円周状のOリング121が支持台108に形成されている溝に設置されている。これにより、探触子側マッチング液111が保持部材の上面にある被検体側マッチング液112に混入することを防止している。
固定部材201は内周の一部に開口部を有しており、内部には流路120が形成されている。また、フランジ部306aの一部には、図7(B)のように、U字状または1辺が繋がった矩形状の切り込み306bが設けられており、弁体306cを形成している。この弁体306cが、固定部材201の流路120に一致するように配置される。切り込み306bは抜き型等を用いて保持部材306の外形形状とともに形成することが可能であり、設置時に若干下方に傾くようにしておく。
被検体挿入時または挿入後の被検者Eの移動等により、被検体側マッチング液112の一部が固定部材201の流路120を通過して支持台108の下方にある探触子側マッチング液111に流入する。その際、この弁部306cに流出した被検体側マッチング液112が溜まると、その被検体側マッチング液112の自重により、弁部306cが設置時の傾斜からにさらに下方に傾斜し、被検体側マッチング液112を下方に流す。一方、探触子側マッチング液111がステージ動作等により上面が波立つことがあっても、弁部306cにより、上方への逆流は抑えられる。
図7(C)、(D)は保持部材306のフランジ部306aに形成される弁部の別形状を示す。なお、それぞれの図には矢視の方向から見たB−B’断面図を併記している(図7(E),(F))。図7(C)はフランジ部306aの一部に開口穴を有すると共に、開口穴の下面に、保持部306とは別のシート状の弁体307が配置されている。弁体307は、外周寄りの一辺だけを保持部材306と接着、溶着等により接合されている。弁体307に流出した被検体側マッチング液112が溜まると、接合されていない部分から被検体側マッチング液112の自重により弁体307が下方に傾斜し、被検体側マッチング液112が下方へ流れる。なお、本構成において、弁体307よってフランジ部が厚く
なる部分の支持台には、凹部を設けることが好ましい。図7(C)の構成は、図7(B)の形態に比べて切り込み部の隙間を減らすことができるので、探触子側マッチング液111の逆流防止の効果が高まる。
なる部分の支持台には、凹部を設けることが好ましい。図7(C)の構成は、図7(B)の形態に比べて切り込み部の隙間を減らすことができるので、探触子側マッチング液111の逆流防止の効果が高まる。
図7(D)は、保持部材306の成型時に、保持部材306の外周部に一体的に成型される、突起部状の弁部306dを示す。この弁部306dを。図7(F)の矢印の方向に折り返すことで、図7(C)と同様の形状の弁部を実現できる。この構成によれば、別シートを接合する必要がないため、コストを低減できる。
本実施例の各構成のように、保持部材306に逆止弁の構造を持たせることで、逆止弁の効果を享受しつつ、構成を簡易化できる。また、保持部材の交換と共に弁も交換されるため、除菌、消毒のための作業を簡略化できる。
以上述べたように、本発明の各実施例によれば、被検者の体位の移動等によりマッチング液が充填していた箇所から流出した場合でも、被検者の不快感を低減できるとともに、流出したマッチング液を容易に回収することが可能となる。さらに、流出したマッチング液の暴露部分を少なくできるため、交換に伴う清掃を簡易化でき衛生面でも有利となる。
<その他の実施形態>
記憶装置に記録されたプログラムを読み込み実行することで前述した実施形態の機能を実現するシステムや装置のコンピュータ(又はCPU、MPU等のデバイス)によっても、本発明を実施することができる。また、例えば、記憶装置に記録されたプログラムを読み込み実行することで前述した実施形態の機能を実現するシステムや装置のコンピュータによって実行されるステップからなる方法によっても、本発明を実施することができる。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。この目的のために、上記プログラムは、例えば、ネットワークを通じて、又は、上記記憶装置となり得る様々なタイプの記録媒体(つまり、非一時的にデータを保持するコンピュータ読取可能な記録媒体)から、上記コンピュータに提供される。したがって、上記コンピュータ(CPU、MPU等のデバイスを含む)、上記方法、上記プログラム(プログラムコード、プログラムプロダクトを含む)、上記プログラムを非一時的に保持するコンピュータ読取可能な記録媒体は、いずれも本発明の範疇に含まれる。
記憶装置に記録されたプログラムを読み込み実行することで前述した実施形態の機能を実現するシステムや装置のコンピュータ(又はCPU、MPU等のデバイス)によっても、本発明を実施することができる。また、例えば、記憶装置に記録されたプログラムを読み込み実行することで前述した実施形態の機能を実現するシステムや装置のコンピュータによって実行されるステップからなる方法によっても、本発明を実施することができる。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。この目的のために、上記プログラムは、例えば、ネットワークを通じて、又は、上記記憶装置となり得る様々なタイプの記録媒体(つまり、非一時的にデータを保持するコンピュータ読取可能な記録媒体)から、上記コンピュータに提供される。したがって、上記コンピュータ(CPU、MPU等のデバイスを含む)、上記方法、上記プログラム(プログラムコード、プログラムプロダクトを含む)、上記プログラムを非一時的に保持するコンピュータ読取可能な記録媒体は、いずれも本発明の範疇に含まれる。
103:探触子、108:支持台、108a:支持部、109:保持部材、109a:凹部、111:探触子側マッチング液、112:被検体側マッチング液、120:流路、132:寝台、134:液槽、136:挿入口
Claims (16)
- 被検者を支持する支持部を有し、前記被検者の一部である被検体を挿入可能な挿入口が設けられた支持台と、
前記挿入口に重なる位置において前記支持部に接続され、前記被検体を保持するとともに被検体側マッチング液が貯留される凹部を有する保持部材と、
探触子側マッチング液を少なくとも前記保持部材と音響的に結合する液位まで貯留可能な液槽と、前記探触子側マッチング液に接するように前記液槽に配置され前記保持部材と前記探触子側マッチング液を介して前記被検体から伝搬する音響波を受信し電気信号に変換する探触子と、を有し、
前記凹部から流出した前記被検体側マッチング液を前記液槽に流すための流路を備えることを特徴とする音響波受信装置。 - 前記流路は、前記保持部材からあふれた前記被検体側マッチング液が流入する溝と、前記溝にある前記被検体側マッチング液を下方に移動させる孔からなる
ことを特徴とする請求項1に記載の音響波受信装置。 - 前記溝は、前記支持台に設けられている
ことを特徴とする請求項2に記載の音響波受信装置。 - 前記孔は、前記溝内に設けられている
ことを特徴とする請求項3に記載の音響波受信装置。 - 前記支持台に前記保持部材の外周部を固定する固定部材をさらに有する
ことを特徴とする請求項2ないし4のいずれか1項に記載の音響波受信装置。 - 前記溝は、前記固定部材の外側に位置し、前記基台を掘り下げて設けられる
ことを特徴とする請求項5に記載の音響波受信装置。 - 前記固定部材の上面は、前記支持台の上面よりも高い位置にあり、
前記固定部材は、前記保持部材からあふれた前記被検体側マッチング液が流入する開口部を有する
ことを特徴とする請求項5または6に記載の音響波受信装置。 - 前記孔に設けられた、前記液槽から前記保持部材への液体の流入を抑制する逆止弁をさらに有する
ことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の音響波受信装置。 - 前記固定部材における前記開口部に設けられた、前記液槽から前記保持部材への液体の流入を抑制する逆止弁をさらに有する
ことを特徴とする請求項7に記載の音響波受信装置。 - 前記固定部材は、前記保持部材のフランジ部を前記支持台に固定するものであり、
前記保持部材の前記フランジ部には、前記液槽から前記保持部材への液体の流入を抑制する形成される逆止弁が形成されている
ことを特徴とする請求項5ないし7のいずれか1項に記載の音響波受信装置。 - 前記探触子を前記挿入口に対して移動させる走査部をさらに有する
ことを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1項に記載の音響波受信装置。 - 前記探触子は、前記液槽の内部に固定されており、
前記走査部は、前記液槽を前記探触子ごと移動させる
ことを特徴とする請求項11に記載の音響波受信装置。 - 前記走査部は、前記液槽に貯留された前記探触子側マッチング液の内部で前記探触子を移動させる
ことを特徴とする請求項11に記載の音響波受信装置。 - 光源と、前記光源からの光を前記被検体に照射する光照射部をさらに有し、
前記音響波は、前記光を照射された前記被検体から発生する光音響波である
ことを特徴とする請求項1ないし13のいずれか1項に記載の音響波受信装置。 - 光源と、前記光源からの光を前記被検体に照射する光照射部をさらに有し、
前記音響波は、前記光を照射された前記被検体から発生する光音響波であり、
前記光照射部は、前記液槽に固定されており、
前記走査部は、前記液槽を前記探触子および前記光照射部ごと移動させる
ことを特徴とする請求項12に記載の音響波受信装置。 - 前記電気信号を用いて前記被検体の特性情報を取得する処理部をさらに有する
ことを特徴とする請求項1ないし15のいずれか1項に記載の音響波受信装置。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2020175668A1 (ja) * | 2019-02-28 | 2020-09-03 | 株式会社Lily MedTech | 画像処理装置及び画像処理装置の制御プログラム |
-
2016
- 2016-11-15 JP JP2016222442A patent/JP2018079009A/ja active Pending
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WO2020175668A1 (ja) * | 2019-02-28 | 2020-09-03 | 株式会社Lily MedTech | 画像処理装置及び画像処理装置の制御プログラム |
CN113226190A (zh) * | 2019-02-28 | 2021-08-06 | 百合医疗科技株式会社 | 图像处理装置以及图像处理装置的控制程序 |
JPWO2020175668A1 (ja) * | 2019-02-28 | 2021-09-13 | 株式会社Lily MedTech | 画像処理装置及び画像処理装置の制御プログラム |
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