JP2018078195A - セラミック配線基板、プローブ基板およびプローブカード - Google Patents

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Abstract

【課題】研磨面を有するセラミック基板への突出部材の接合強度が優れたセラミック配線基板を提供する。【解決手段】互いに対向する第1の主面41および第2の主面42を有し、少なくとも第1の主面41が研磨面であるセラミック基板4と、セラミック基板4の第1の主面41、第2の主面42および内部に設けられた配線導体5と、セラミック基板4の第1の主面41に設けられた、底面61と内壁面62とを有する凹部6と、一端が凹部6の底面61のみに接合材8を介して接合されており、他端が第1の主面から突出している突出部材7とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、セラミック配線基板およびこれを用いたプローブ基板ならびにプローブカードに関するものである。
半導体素子の電気的検査に用いられるプローブカードは、プローブピンを備えたプローブ基板と、プローブ基板と接続され、外部回路と接続される回路基板とを備えている。プローブ基板は、回路基板の外部回路に接続される端子電極と、プローブピンが接触する半導体素子の微小な電極との間を電気的に接続するためのものである。プローブ基板の回路基板に対向する面には金属製の突出部材が接合されており、プローブ基板は、この突出部材を介して回路基板に固定されている(例えば特許文献1を参照)。
突出部材は、突出した端部をねじ(ボルト)にして、回路基板側に設けたナット等により端部の位置を調整することによって、プローブ基板の平坦性を調整することにも用いられている(例えば特許文献2を参照)。
また、プローブ基板としてはセラミック基板に配線を形成したセラミック配線基板が用いられている。セラミック配線基板を作製する際に、セラミック基板の主面を研磨する場合がある(例えば特許文献3を参照)。これにより、平坦な主面および微細な配線を有するプローブ基板を作製することができる。
特開2011−165945号公報 特開2011−141263号公報 特開2010−93197号公報
従来のプローブ基板において、突出部材はプローブカードの主面に設けられた金属層にろう材で接合されている。突出部材には、プローブ基板の回路基板への固定時、平坦性の調整時等に外力が加わるものである。突出部材がろう材および金属層を介して接合されたプローブ基板の主面が平坦化のために研磨加工されている場合には、この研磨加工による研磨面である主面には、マイクロクラックが存在している。そのため、突出部材に外力が加わると、プローブ基板の主面にも応力が加わり、マイクロクラックを起点としてセラミック基板が破壊しやすくなるので、突出部材の接合強度が小さいものとなることがあった。特に、ムライトや低温焼成セラミックのような低熱膨張や低抵抗導体との同時焼成が可能な材料を用いるような場合は、アルミナ等の従来からよく用いられている基板材料に比較して強度が小さいので、突出部材の接合強度が小さいものになりやすかった。
本開示のセラミック配線基板は、互いに対向する第1の主面および第2の主面を有し、少なくとも前記第1の主面が研磨面であるセラミック基板と、該セラミック基板の前記第1の主面、前記第2の主面および内部に設けられた配線導体と、前記セラミック基板の第1の主面に設けられた、底面と内壁面とを有する凹部と、一端が前記凹部の前記底面のみに接合材を介して接合されており、他端が前記第1の主面から突出している突出部材とを備える。
また、本開示のプローブ基板は、上記のセラミック配線基板と、該セラミック配線基板の前記配線導体に電気的に接続されたプローブピンとを備える。
また、本開示のプローブカードは、上記プローブ基板と、該プローブ基板の前記セラミック配線基板の前記第1の主面に対向して配置され、前記突出部材を介して前記プローブ基板が固定されている回路基板とを備える。
本開示のセラミック配線基板によれば、セラミック基板の第1の主面が研磨面であっても、第1の主面に設けられた凹部の底面は研磨面ではなく、研磨加工によるマイクロクラックは存在しないので、凹部の底面のみに接合された突出部材の接合強度は高いものとなる。
また、このようなセラミック配線基板を用いた本開示のプローブ基板およびこのプローブ基板を用いた本開示のプローブカードは、突出部材の接合強度が高いので、信頼性の高いものとなる。
プローブカードの実施形態の一例を示す断面図である。 (a)は図1に示すプローブカードにおけるセラミック配線基板のA部を拡大して示す断面図であり、(b)は(a)の平面図である。 (a)はセラミック配線基板の他の例の要部を拡大して示す断面図であり、(b)は(a)の平面図である。 (a)はセラミック配線基板の他の例の要部を拡大して示す断面図であり、(b)は(a)の平面図である。 (a)はセラミック配線基板の他の例の要部を拡大して示す断面図であり、(b)は(a)の平面図である。 (a)はセラミック配線基板の他の例の要部を拡大して示す断面図であり、(b)は(a)の平面図である。 (a)はセラミック配線基板の他の例の要部を拡大して示す断面図であり、(b)は(a)におけるセラミック配線基板の一部を省略して示す平面図である。 (a)はセラミック配線基板の他の例の要部を拡大して示す断面図であり、(b)は(a)におけるセラミック配線基板の一部を省略して示す平面図である。 (a)はセラミック配線基板の他の例の要部を拡大して示す断面図であり、(b)は(a)におけるセラミック配線基板の一部を省略して示す平面図である。 (a)はセラミック配線基板の他の例の要部を拡大して示す断面図であり、(b)は(a)におけるセラミック配線基板の一部を省略して示す平面図である。 (a)および(b)は、ともにセラミック配線基板の他の例の要部を拡大して示す断面図である。 プローブカードの他の例の要部を拡大して示す断面図である。
以下、セラミック配線基板3、プローブ基板2およびプローブカード1の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1はプローブカード1の実施形態の一例を示す断面図であり、図2は図1に示すプローブカード1におけるセラミック配線基板3のA部を拡大して示す断面図である。また、図3〜図6はセラミック配線基板3の他の例の要部を拡大して示しており、各図において(a)は断面図であり、(b)は(a)の平面図である。
図1に示すプローブカード1は、セラミック配線基板3の配線導体5にプローブピン12が接続されたプローブ基板2が、セラミック配線基板3の突出部材7と固定部材14とで回路基板13に固定されて構成されている。
本開示のセラミック配線基板3は、互いに対向する第1の主面41および第2の主面42を有し、少なくとも第1の主面が研磨面であるセラミック基板4と、セラミック基板4の第1の主面41、第2の主面42および内部に設けられた配線導体と、セラミック基板4の第1の主面41に設けられた、底面61と内壁面62とを有する凹部6と、一端が前記凹部6の底面61のみに接合材8を介して接合されており、他端が前記第1の主面41から突出している突出部材7とを備えている。
本開示のセラミック配線基板3によれば、セラミック基板4の第1の主面41が研磨面であっても、第1の主面41に設けられた凹部6の底面61は研磨面ではなく、研磨加工によるマイクロクラックは存在しないので、凹部6の底面61のみに接合された突出部材7の接合強度は高いものとなる。
突出部材7は、図3および図5に示す例のように、接合材8を介して凹部6の底面61に直接接合されていてもよい。この場合の、セラミックに直接接合することのできる接合材8としては、例えば、樹脂接着剤または活性金属を含むろう材(活性ろう材)を用いることができる。
また、図1および図2に示す例のように、凹部6の底面61に接合材8の接合性を高める膜等を設けて、この膜を介して凹部6の底面61に接合されていてもよい。具体的には、図1および図2に示す例のように、凹部6内において底面61のみに金属膜9が設けられており、突出部材7の一端が金属膜9にろう材81を介して接合されていてもよい。すなわち、突出部材7の一端は、接合材8であるろう材81および金属膜9を介して凹部6の底面61のみに接合されていてもよい。突出部材7は、研磨面ではない凹部6の底面61に設けられた金属膜9に接合されているので、上記のように接合強度は高いものとなる。また、接合材8が樹脂接着剤である場合に比較して、耐熱性および接合強度がより向上する。接合材8が活性ろう材である場合に比較して、製造時の手間やコストを低減することができる。
ここで、金属膜9が凹部6の底面61だけでなく内壁面62にも設けられていると、突出部材7に外力が加わった場合に、ろう材81および内壁面62の金属膜9を介して内壁面62に応力が加わってしまう。例えば、内壁面62を引っ張るような応力が加わることになり、これにより内壁面62に接する第1の主面41にも引っ張り応力が加わることになる。第1の主面41に応力が加わると、第1の主面41に存在するマイクロクラックを起点としてセラミック基板4に大きなクラックが発生し、内壁面62と第1の主面41との間の角部が欠けてしまう場合がある。半導体素子の電気検査時に、欠けによって発生した粒子が微細なプローブや半導体素子の電極に接触すると、検査を正確に行なうことができなくなってしまう。これは、金属膜9を有さない場合、すなわち突出部材7が接合材8を介して凹部6の底面61および内壁面62に接合されている場合も同様である。
しかしながら、本開示のセラミック配線基板3によれば、金属膜9は凹部6内において底面61のみに設けられ、内壁面62には設けられていないので、突出部材7に外力が加わっても、ろう材81および金属膜9を介して第1の主面41に応力が加わることが抑えられ、凹部6の内壁面62と第1の主面41との間の角部が欠けてしまう可能性がほぼなくなる。これは、接合材8を介して凹部6の底面61のみに直接接合されている場合においても同様である。
また、図2に示す例および図4に示す例においては、いずれも金属膜9が底面61の全面を覆うように設けられている。しかしながら、図4に示す例では、ろう材81(接合材8)は金属膜9の全面を覆うように設けられているのに対して、図2に示す例では、ろう材81(接合材8)は、金属膜9の外縁より内側に位置しており、凹部6の内壁面62から離れて設けられている。図4に示す例の場合においても、ろう材81は金属膜9のみに接合されており、内壁面62と接触していても接合はされていない。金属膜9が底面61の全面を覆うとともに、ろう材81が金属膜9の全面を覆っていると、ろう材81が凹部6の内壁面62に接しやすくなる。ろう材81の量が多いと特にそのようになりやすい。ろう材81が凹部の内壁面62に接していると、突出部材7に外力が加わった際にろう材81を介して内壁面62に応力が加わる場合がある。また、ろう材81自身の熱膨張等によって内壁面62に応力が加わる場合がある。しかしながら、図2に示す例のように、ろう材81(接合材8)が、金属膜9の外縁より内側に位置し、凹部6の内壁面62から離れて設けられていると、ろう材81によって内壁面62に直接応力が加わることがないので、内壁面62に接する第1の主面41に応力が加わることがない。そのため、凹部6の内壁面62と第1の主面41との間の角部が欠けてしまう可能性がさらに低減される。
また、プローブ基板の回路基板13への固定時および平坦性の調整時等に突出部材7に外力が加わると、凹部6の底面61に応力が加わり、凹部6の底面61と内壁面62との間の角部に応力が集中して、この角部を起点にセラミック基板4にクラックが発生する可能性がある。また、底面61と内壁面62との間の角部に応力が加わると、内壁面62にも応力が加わり、第1の主面41にも応力が加わる場合がある。金属膜9が底面61の全面を覆っていても、ろう材81(接合材8)が、金属膜9の外縁より内側に位置し、凹部6の内壁面62から離れて設けられていると、金属膜9の外縁の下に位置する底面61に加わる応力が低減されて、底面61と内壁面62との間の角部に加わる応力が低減される。そのため、底面61と内壁面62との間の角部にクラックが発生する可能性が低減されるとともに、第1の主面41に加わる応力が低減されて内壁面62と第1の主面41との間の角部の欠けがより低減される。これは、図5に示す例における接合材8が底面61の全面を覆っているのに対して、図3に示す例における接合材8は、底面61の外縁より内側に位置し、凹部6の内壁面62から離れて設けられている場合においても同様である。すなわち、金属膜8の有無に関わらず、接合材8は、凹部6の底面61の外縁より内側に位置し、凹部6の内壁面62から離れて設けられていると、内壁面62と第1の主面41との間の角部の欠けがより低減されるとともに、底面61と内壁面62との間の角部にクラックが発生する可能性が低減される。
図2および図4に示す例においては、金属膜9は凹部6の底面61の全面を覆っており、金属膜9の外側面は凹部6の内壁面62に接している。これに対して、図6に示す例のように、金属膜9は、凹部6の底面61において凹部6の内壁面62から離れていてもよい。このようにすると、金属膜9に接合されているろう材81が凹部6の内壁面62に接することがなくなるので、突出部材7に加わった外力に起因する応力が内壁面62へ伝わることがなくなる。また、ろう材81は、凹部6の底面61の外縁より内側に位置し、凹部6の内壁面62から離れて設けられることになるので、底面61と内壁面62との間の角部近傍に加わる応力が低減される。よって、凹部6の内壁面62と第1の主面41との間の角部が欠けてしまう可能性がより低減されるとともに、底面61と内壁面62との間の角部にクラックが発生する可能性が低減される。
図7および図8はセラミック配線基板3の他の例の要部を拡大して示しており、両図において(a)は断面図であり、(b)は(a)におけるセラミック配線基板3の一部を省略して示す平面図である。金属膜9と金属柱10の位置関係を見やすくするために、セラミック配線基板3における突出部材7および接合材8を省略し、金属膜9に隠れている金
属柱10を透過して破線で示している。
セラミック配線基板3は、図7および図8に示す例のように、金属膜9に接続され、凹部6の底面61からセラミック基板4の内部に延びる金属柱10を有していてもよい。このような構成とした場合には、金属膜9に接続された金属柱10がセラミック基板4に打ち込まれた杭のように働くので、金属膜9のセラミック基板4への接合強度がより高いものとなる。
金属柱10の長さ(深さ)は、特に制限はないが、セラミック基板4が、複数のセラミック層からなる多層基板である場合には、少なくともセラミック層1層分の長さである。金属柱10の太さ(径)についても特に制限はなく、金属柱10の数および配置についても特に制限はない。突出部材7が金属膜9に接合される側の端部に鍔部(フランジ)を有し、鍔部の厚みが比較的薄い場合には、金属膜9における平面視で鍔部より内側に位置する部分に大きな応力が加わりやすいので、ここに接続するように金属柱10を配置すると効果的である。また、金属膜9の外周部分も大きな応力が加わりやすいので金属膜9の外縁部に接続するように金属柱10を配置することも効果的である。この場合は、金属膜9内での応力の偏りを抑えるために、金属膜9の外周に沿って周方向に等間隔に同じ大きさの金属柱10を配置することもできる。図7に示す例においては、金属膜9の中央部に径の大きいものを1つ、金属膜9の外縁部に径の小さいものを周方向に等間隔で8つ配置している。図8に示す例は、図7に示す例に対して、金属膜9の径が小さく、その外縁が凹部6の内壁面62から離れているので、外縁部に接続されている金属柱10も、図7に示す例と比較して凹部6の内壁面62から離れている。
また、図9に示す例のように、セラミック配線基板3は、金属膜9とは離れており、凹部6の底面61と内壁面62との間の角部からセラミック基板4の内部まで延びて設けられている第2の金属膜11を有していてもよい。プローブ基板の回路基板13への固定時および平坦性の調整時等に突出部材7に外力が加わると、凹部6の底面61に応力が加わり、凹部6の底面61と内壁面62との間の角部に応力が集中して、この角部を起点にセラミック基板4にクラックが発生する可能性がある。この角部からセラミック基板4の内部まで延びて設けられている第2の金属膜11を有していると、セラミックに比較して軟質である第2の金属層により応力が緩和されるので、角部を起点とするクラックが発生する可能性を低減することができる。また、第2の金属膜11は金属膜9とは離れている、すなわち金属膜9は凹部6の底面61において凹部6の内壁面62から離れている。そのため、上述したように、底面61と内壁面62との間の角部近傍に加わる応力が低減され、凹部6の内壁面62と第1の主面41との間の角部が欠けてしまう可能性がより低減される。
第2の金属膜11は、角部から凹部6の内側へも延びていてもよい。この場合であっても、第2の金属膜11は金属膜9とは離れているものである。そのため、上述したように、ろう材81が凹部6の内壁面62に接することがなく、また、底面61と内壁面62との間の角部近傍に加わる応力が低減されるので、凹部6の内壁面62と第1の主面41との間の角部が欠けてしまう可能性をより低減できる。
また、図10に示す例のように、金属膜9は、凹部6の底面61から凹部6の底面61と内壁面62との間の角部を越えて、セラミック基板4の内部まで延びて設けられていてもよい。言い換えれば金属膜9の外縁部が、凹部6の周囲のセラミック基板4の内部に位置している。金属膜9が内壁面62まで延びて、第2の金属膜11と一体となったものということもできる。このような場合においても、第2の金属膜11に相当する、セラミック基板4の内部に位置する金属膜9の縁部によって応力が緩和されて、角部を起点とするクラックが発生する可能性を低減することができる。
図9に示す例のように金属膜9と第2の金属膜11とが離れている場合と、図10に示す例のように、金属膜9と第2の金属膜11とが接して一体となったような場合とを比較すると、どちらも、金属膜9の角部からセラミック基板4の内部まで延びる部分または第2の金属膜11によって応力は緩和される。しかしながら、金属膜9と第2の金属膜11とが離れている場合は、底面61と内壁面62との間の角部近傍に加わる応力そのものが低減されるので、底面61と内壁面62との間の角部にクラックが発生する可能性をより低減することができる。
図11に示す例のように、凹部6の内壁面62は、底面61から第1の主面41の間において屈曲している部分および湾曲している部分の少なくとも一方を有していてもよい。図11(a)に示す例の内壁面62は、底面61から第1の主面41の間において屈曲している部分を有しており、図11(b)に示す例の内壁面62は、底面61から第1の主面41にかけて全体が湾曲した凹面となっている。このような構成にすると、凹部6の底面61から第1の主面41へ応力が伝わる際に、屈曲している部分および湾曲している部分において応力が分散されるので、第1の主面41へ伝わる応力が小さいものとなる。そのため、凹部6の内壁面62と第1の主面41との間の角部が欠けてしまう可能性をより低減できる。
また、図11(a)に示す例においては、内壁面62における屈曲部の上下に位置する部分は、上側が紙面に対して右側に位置し、下側が左側に位置している。凹部6の底面61より上側(第1の主面41側)が2層のセラミック層からなる場合であれば、上下のセラミック層間で同じ大きさの孔が左右方向にずれて配置されていると、このような内壁面62を有する凹部6となる。同様に凹部6の底面61より上側が2層のセラミック層からなる場合であれば、上下のセラミック層間で孔の大きさが互いに異なっていると、屈曲部の上側が(左右方向の)外側あるいは内側に位置するような内壁面62を有する凹部6となる。
セラミック基板4は、例えば、アルミナ質焼結体、ムライト質焼結体またはガラスセラミック焼結体等のセラミック焼結体からなり、互いに対向する第1の主面41および第2の主面42を有する板状の基板である。セラミック基板4は、これらのセラミック焼結体からなる複数のセラミック層が積層されてなる多層セラミック基板とすることができる。セラミック基板4としてムライトを用いた場合には、ムライトはシリコンウエハとの熱膨張係数が近似しているので、セラミック配線基板3にプローブピン12を設けたプローブ基板2を備えたプローブカード1を用いてバーンインテストを行なうと、高温(例えば125℃)と低温(例えば−40℃)でのテストを行う場合でも、セラミック配線基板3上のプローブピン12の先端の位置がシリコンウエハ上の端子からずれにくいものとなる。また、ガラスセラミックはいわゆる低温焼成基板とも呼ばれるものであり、配線導体5に低抵抗な銅や銀等を使用することができるので、電源特性や高周波特性等の電気的な特性に優れたセラミック配線基板3、プローブ基板およびプローブカード1となる。
セラミック基板4の平面視の形状は、例えば、正方形状、長方形状および八角形状のような多角形板状、あるいは円形状である。例えば、厚さが3mm〜10mmで、方形の場合であれば100mm×100mm〜300mm×300mmとすることができ、円形状の場合であれば直径100mm〜300mmとすることができる。セラミック基板4の少なくとも第1の主面41は研磨によって平坦化されている。この平坦化された第1の主面41は、プローブカード1において回路基板13と対向する面であり、第1の主面41上の配線導体5と回路基板13の配線導体とが電気的に接続される。この接続がセラミック配線基板4の第1の主面41の全面において均一なものとなるように平坦化されている。同様に、プローブピン12を介してシリコンウエハ上の半導体素子と電気的に接続される
第2の主面42も研磨して平坦化されていてもよい。セラミック基板4の両主面が研磨面であると、上記のセラミック基板4の厚みは全面でほぼ均一なものとなり、回路基板13およびシリコンウエハ上の半導体素子のような検査対象との電気的接続が良好になる。
配線導体5は、例えば、タングステン、モリブデン、マンガン、銅、クロム、ニッケル、銀、パラジウム、金または白金等の金属材料によって形成されている。また、配線導体5は、これらの金属材料の合金材料からなるものであってもよい。これらの金属材料(合金材料)は、例えばメタライズ導体(厚膜導体)、薄膜導体またはめっき導体等の形態でセラミック基板4の第1の主面41、第2の主面42および内部に設けられている。セラミック基板4の第1の主面41、第2の主面42および内部(セラミック層間)には、膜状の導体が設けられ、膜状の導体同士を接続するためにセラミック層を貫通する柱状の導体(貫通導体)が設けられる。膜状の導体の厚みは例えば5μm〜20μmであり、柱状の導体は、例えば直径が30μm〜100μmの円柱状である。
配線導体5が形成されたセラミック基板4の第2の主面42に、ポリイミド等の樹脂からなる複数の絶縁層を設け、この樹脂層を介してセラミック基板4の表面に配線導体5を設けてもよい。この樹脂層と樹脂層の表面および内部に設けられる配線導体5は、薄膜導体で形成し、より微細な配線とすることができる。これによって、樹脂層の表面に形成された配線導体5に接続されるプローブピン12の間隔をより小さいものとすることができる。
凹部6は、セラミック基板4の第1の主面41に設けられており、底面61と内壁面62とを有する。上述のように第1の主面41は研磨面であるが、凹部6の底面61は研磨面ではない。内壁面62も研磨面ではないが、第1の主面41を研磨する際に第1の主面41のごく近傍が研磨されていてもよい。
凹部6の平面視の形状は、図2〜図10に示す例においては円形状であるが、これに限られるものではなく、例えば方形状等の多角形状であってもよい。凹部6の底面61に接合される突出部材7の形状に応じて選択すればよい。また、図2〜図6に示す例では、突出部材7の接合面の形状が円形であるのに対して、凹部6の平面視の形状も円形であるが、突出部材7とは異なる形状であってもよい。凹部6の形状(底面61の形状)が突出部材7(の接合面)の形状と同じ(相似形)であると、凹部6の底面61と内壁面62の間の角に加わる応力のバラつきを小さくすることができ、応力が集中し難くなるので、底面61と内壁面62の間の角にクラックが発生する可能性を低減することができる。また、底面61の形状が、円形状のような角部を有さない形状であると、応力が集中する部分を有さないので、底面61と内壁面62の間の角にクラックが発生する可能性をより低減することができる。
凹部6の大きさに関して、凹部6の深さはセラミック基板4の厚みの例えば3%〜30%とすることができる。凹部6の深さが深いと、例えば接合強度を高めるために突出部材7のフランジ部の厚みを厚くしても、回路基板13と干渉し難くなる。また、凹部6の深さが深すぎると、セラミック基板4の強度が低下しやすくなる。一方、凹部6の深さが浅すぎると、凹部6の底面61と第1の主面41との距離が近くなりすぎ、底面61に加わった応力が第1の主面41に伝わりやすくなり、突出部材7の接合強度が低下する可能性がある。そのため、凹部6の深さは、具体的には0.1mm〜1mm程度としてもよい。
凹部6の平面視の大きさは、第1の主面41上に設けられる配線導体5の配置や突出部材7の大きさに応じて設定することができる。突出部材7の大きさより一回り大きくすればよく、セラミック基板4の強度が低下しすぎない程度にするとよい。具体的には、例えば、凹部6の平面視の形状が方形の場合であれば8mm×8mm〜40mm×40mmと
することができ、円形状の場合であれば直径8mm〜40mmとすることができる。なお、ここで示した凹部6の平面視の大きさは、底面61または開口の大きさである。図11(b)に示す例のように、凹部6の平面視の大きさは、底面6から第1の主面41(開口)にかけて一定であるものに限られない。また、凹部6の平面視の形状も、底面6から第1の主面41(開口)にかけて一定であるものに限られない。
上述したように、凹部6の内壁面62は、底面61から第1の主面41の間において屈曲している部分および湾曲している部分の少なくとも一方を有していてもよい。図11に示す例においては、内壁面62は屈曲している部分または湾曲した部分のいずれかを有しているが、凹部6の内壁面62は屈曲している部分と湾曲している部分の両方を有していてもよい。例えば、内壁面62において屈曲している部分の上下に位置する部分が湾曲した面となっていてもよい。
金属膜9は、配線導体5の膜状の導体と同じ金属材料および同じ形態とすることができ、セラミック基板4の凹部6の底面61に設けられている。上述したように、金属膜9は、凹部6内において底面61のみに設けられ、内壁面62には設けられていない。金属膜9の平面視の形状および大きさは、突出部材7(の底面)の形状および大きさに応じて設定することができる。金属膜9の大きさを突出部材7(の底面)の大きさより一回り大きくすると、突出部材7の底面とともに側面も接合面とすることができ、突出部材7の接合強度を大きくすることができる。具体的には、例えば、金属膜9の平面視の形状が方形の場合であれば8mm×8mm〜20mm×20mmとすることができ、金属膜9の平面視の形状が円形状の場合であれば直径8mm〜20mmとすることができる。金属膜9が内壁面62から離れている場合は、例えば内壁面62から全周に渡って0.5mm〜4mm離れていればよい。また、金属膜9が凹部6の底面61から凹部6の底面61と内壁面62との間の角部を越えて、セラミック基板4の内部まで延びて設けられている場合は、角部から0.5mm〜4mmの位置まで設けることができる。金属膜9の厚みは例えば5μm〜20μmとすることができる。図2〜図6に示す例では、突出部材7の接合面の形状が円形であるのに対して、金属膜9の平面視の形状も円形であるが、金属膜9の平面視の形状は突出部材7とは異なる形状であってもよい。また、金属膜9の形状は、凹部6の底面61の形状とも異なる形状であってもよい。
第2の金属膜11は、配線導体5の膜状の導体と同じ金属材料でメタライズ導体(厚膜導体)とすることができ、凹部6の底面61と内壁面62との間の角部からセラミック基板4の内部まで延びて設けられている。第2の金属膜11は、例えば、角部からセラミック基板4の内部へ0.5mm〜4mm延びて設けることができる。また、角部から凹部6の内側、凹部6の底面61状に延びている場合には、第2の金属膜11は、例えば、角部から0.5mm〜3mm延びて設けることができる。第2の金属膜11は、金属膜9とは離れて設けられるが、例えば0.5mm〜4mm離して設けることができる。
金属柱10は、一端が金属膜9に接続され、他端が凹部6の底面61からセラミック基板4の内部に延びて設けられている。金属柱10は、配線導体5の柱状の導体(貫通導体)と同じ金属材料、同じ方法で形成することができる。凹部6の底面61からセラミック基板4の内部に延びる長さは、セラミック層の厚みおよび貫通するセラミック層の層数により、例えば0.2mm〜1mmとすることができる。金属柱10は、例えば円柱状であり、直径は配線導体5の柱状の導体(貫通導体)と同様に、例えば30μm〜100μmとすることができる。また、上述したように、複数の金属柱10は互いに異なる径であってもよいし、長さについても互いに異なるものであってもよい。図7および図8に示す例においては、金属膜9の中央部に接続される金属柱10は、径の大きいものが1つ配置されているが、これに変えて、径の小さいもの、例えば金属膜9の外縁部に配置されたものと同じ径のものを、小さい間隔で複数個配置しても同様の効果が得られる。また、配線導
体5の貫通導体、金属膜9の外縁部の金属柱10および金属膜9の中央部の金属柱10を同じ径にすることで、効率よく形成することができる。
突出部材7は、例えばFe−Ni−Co合金やFe−Ni合金等の合金材料からなるものを用いることができ、プレス加工や切削加工等で形成することができる。セラミック基板4と熱膨張係数が近似している材料からなる場合には、セラミック基板4と接合した後の残留応力が小さく接合強度が低下し難い。表面保護のために、上記のような合金からなるものの表面にニッケルめっき等を施した突出部材7であってもよい。接合材8としてろう材を使用する場合には、ろう材の濡れ性を考慮してニッケルめっき後に金めっきを施してもよい。
突出部材7の形状は、例えば、図1に示す例の場合は、雄ねじ(ボルト)であり、接合される側の端部に鍔部(フランジ)を有する。突出部材7は、鍔部を有さない円柱状のものであってもよいし、いわゆる六角ボルトであってもよい。通常の六角ボルトの頭は厚みが厚く、凹部6から頭が大きく突出して回路基板13と干渉しやすくなるので、図1〜図11に示す例のように、円柱状のねじ部の接合される側の端部(一端)に円板状の鍔部(フランジ)を有するものとすることができる。鍔部を有することで、全体の大きさを大きくすることなくセラミック基板4との接合面積を増加して接合強度を高くすることができる。これらの例では突出部材7の一端部(一端面)は円形状であるが、これに限られるものではなく、例えば方形状等の多角形状であってもよい。一端面が円形状のような角部を有さない形状であると、突出部材7に外力が加わった際に、セラミック基板1との接合部において応力が集中しやすい部分がないので、接合強度が高いものとなる。突出部材7の形状はこれに限られるものではなく、例えば図12に示す例のような雌ねじを有するもの(ナット)であってもよいし、雄ねじである場合であっても一端から他端まで一体でなく、分割可能なものであってもよい。分割可能な突出部材としては、例えば、一端側は図1に示すような雄ねじであり、他端側は、一端にこの雄ねじが結合する雌ねじ部を有し、他端に固定部材14に結合される雄ねじ部を有しているものが挙げられる。また、突出部材7は、ねじ部を有さない一端部とねじ部を有する他端部とが接合されたものであってもよい。突出部材7の一端部が第1の主面41に対して傾いて接続された場合であっても、その後にねじ部を有する他端部の傾きを修正して接合することで、セラミック基板4との接合部に均一に応力が加わるようにすることができる。
突出部材7の寸法は、一端が凹部6内に収まる大きさで、プローブ基板2と回路基板13との距離等に応じた長さであれば特に限定されるものではない。突出部材7の形状が例えば図1に示す例のような場合であれば、ねじ部は、例えば径が2mm〜15mmで長さが4mm〜50mmで、フランジは例えば径が7mm〜19mmで、厚みが0.5mm〜3mmとすることができる。
また、突出部材7の、凹部6の底面61または金属膜9に接合される一端部は、図12に示す例のように、凹部6の底面61に対向する接合面から凹部6の内壁面62に対向する側面にかけて、C面もしくはR面を有する形状とすることができる。突出部材7の接合面側の周縁部に接合材8が溜まりやすくなるため、接合材8が外側に濡れ広がる長さを抑えながら突出部材7の側面には濡れ広がりやすくなるので、容易にメニスカスを形成し且つメニスカスの広がりを抑えやすくなるので、設計の自由度が向上する。これは、突出部材7の形状が図1〜図11に示す例のように、ねじ部の接合される側の端部に鍔部(フランジ)を有する形状の場合も同様である。
接合材8は、樹脂接着剤やろう材、活性ろう材を使用することができる。樹脂接着剤としては、接着強度が強く、耐熱性もある樹脂を使用するのがよく、例えば、エポキシ系樹脂が挙げられる。樹脂接着剤には、必要に応じて熱膨張係数を低下させてセラミック基板
4および突出部材の熱膨張係数に近づけるために、樹脂成分より低熱膨張係数の無機充填材を添加してもよい。ろう材としては、各種銀ろう、Au−Sn共晶合金、各種半田を使用することができるが、銀ろう、Au−Sn共晶合金を使用すると長期の温度サイクル信頼性や耐熱性の劣化が発生しにくい。活性ろう材は、各種銀ろうにチタンやハフニウムおよびジルコニウムのうち少なくとも1種の活性金属材料の粉末をさらに添加したものである。活性ろうを使用した場合には真空中や不活性雰囲気とすることで、直接セラミック基板4にろう材を接合することができるようになる。
上記のようなセラミック配線基板3の製造方法の一例について説明する。
セラミック基板4は、セラミック層となるグリーンシートを複数枚積層して焼成することによって作製することができる。セラミック基板4が、例えばムライト質焼結体からなる場合であれば、グリーンシートの作製においては、まず、ムライト(3Al・2SiO)粉末と添加剤として、Mn粉末、TiO粉末およびMoO粉末等を添加した混合粉末に対して有機バインダ、溶媒を添加してボールミル等を用い十分に混合、分散させることでスラリーを作製する。このスラリーをドクターブレード法、射出法などの成形方法によってグリーンシートを作製することができる。あるいは、混合粉末に有機バインダを添加し、プレス成形、圧延成形等の方法により所定の厚みのグリーンシートを作製することもできる。なお、グリーンシートの厚みはたとえば50〜300μmとすることができるが、特に限定されない。
混合粉末には、ムライト質焼結体の緻密化と、配線導体5との同時焼結性を高めるために、さらに、Ca、Sr、BおよびCrの群から選ばれる1種以上の酸化物粉末、または焼成によって酸化物を形成しうる炭酸塩、硝酸塩、酢酸塩からなる粉末を添加してもよい。
このグリーンシートに対して、例えば、金型パンチング、マイクロドリル、レーザー等の孔形成方法により貫通孔を形成する。この貫通孔は、配線導体5の貫通導体となる部分、凹部6となる部分および金属柱10となる部分に設ける。
また、グリーンシートに対して、導体ペーストを、例えばスクリーン印刷により貫通導体用および金属柱10用の貫通孔内に充填し、スクリーン印刷、グラビア印刷などの印刷方法により、セラミック層間の配線導体5、金属膜9および第2の金属膜11の形状でグリーンシートの主面に印刷塗布する。導体ペーストは、例えば、銅(Cu)粉末とタングステン(W)粉末またはモリブデン(Mo)粉末とを所定の比率となるように混合した混合金属粉末に対して有機バインダ、溶媒等を添加して三本ミル等を用いて十分に混合させることで調製することができる。なお、この導体ペースト中には、セラミック基板4との密着性を高めるために、上記の金属粉末以外にアルミナ粉末あるいはセラミック基板4と同一組成物の混合粉末を添加してもよく、さらにはTi等の活性金属あるいはそれらの酸化物を添加してもよい。
なお、導体ペーストは、すべて同一の組成である必要はなく、必要とされる配線抵抗や電気特性に応じて、部分的に組成を変えても構わない。例えば、配線導体5において、径が30〜100μm程度ある貫通導体は、一般的に厚みが5〜20μm程度で幅が20〜100μm程度のセラミック層間の膜状の導体に比べて断面積が大きくなる傾向があるので、貫通導体や幅の広いセラミック層間の膜状の導体については部分的にタングステン(W)、モリブデン(Mo)やその合金で形成しても構わない。このようにすると、電気特性への影響を抑えつつ、セラミック層と貫通導体との焼成収縮の違いによる部分的な変形を緩和することができる。
その後、凹部6となる貫通孔を有し、導体ペーストを印刷塗布したグリーンシートを含む複数のグリーンシートを位置合わせして積層圧着して積層体を作製する。凹部6となる貫通孔を有するものと有さないもの、全てのグリーンシートを一括で積層圧着してもよいし、凹部6となる貫通孔を有する複数のグリーンシートだけを積層圧着した積層体と、凹部6となる貫通孔を有さない複数のグリーンシートだけを積層圧着した積層体とを作製し、それぞれの積層体を積層して圧着してもよい。
積層体を、非酸化性雰囲気(窒素雰囲気あるいは窒素と水素との混合雰囲気)中で焼成することで、配線導体5および凹部6を備えた配線基板となる。
次に、この配線基板の凹部6を有する主面を凹部6の底面が研磨されないように研磨することで、研磨面である第1の主面41に凹部6を持つ配線基板となる。凹部6を有さない主面も研磨して、第1の主面41および第2の主面42の両主面とも研磨面としてもよい。研磨加工は、砥石や砥粒を用いる機械研磨、砥粒を反応性の溶媒に懸濁した研磨材を用いる化学機械研磨によって行なわれる。この研磨加工によってできた研磨面にはマイクロクラックが発生する。研磨加工の仕上げとして、遊離砥粒を用いたラッピング研磨を行なうことで、マイクロクラックを低減することもできる。また、配線導体5を薄膜で形成する場合には、研磨面の表面粗さは、例えば算術平均粗さ(Ra)が0.3μm以下となるようにしてもよい。
セラミック基板4の主面上の配線導体5は、例えば以下のようにして作製することができる。例えばスパッタ法等の薄膜形成法を用いて、まず、セラミック基板4の内部に配線導体5を有する配線基板の主面の全面に0.1〜3μm程度のチタンやクロム等の接合金属層を形成する。次に、この接合金属層の全面に2〜10μm程度の銅等の主導体層を形成して、導電性薄膜層を形成する。必要に応じてバリア層等を形成してもよい。そして、フォトリソグラフィーにより導電性薄膜層をパターン加工することで薄膜の配線導体5を形成することができる。
このとき、金属膜9を予め導体ペーストでメタライズ層として形成している場合は、メタライズ層を露出させてもよいし、メタライズ層の上に薄膜導体層をさらに設けて金属膜9としてもよい。また、金属膜9の中央部をメタライズ層で形成し、外縁部を薄膜で形成することもできる。より応力が大きく加わる中央部を接合強度のより高いメタライズ層で形成し、外形を形成する外縁部を寸法精度の高い薄膜で形成するので、接合強度と寸法精度を高いレベルで両立させることができる。なお、メタライズ層で金属膜9を形成しない場合は、配線導体5の形成と同時に、金属層9も薄膜で形成され、寸法精度のより高いものとなる。
配線導体5の表面および金属膜9の表面には、1〜10μm程度のニッケル膜および0.1〜3μm程度の金膜を順に形成して、配線導体5および金属膜9の表面を保護するとともに、ろう材やはんだ等の接合性を高めることができる。ニッケル膜および金膜は、電解めっきによるめっき膜あるいは薄膜で形成することができる。
次に、凹部6の底面61に接合材8を介して突出部材7を接合することでセラミック配線基板3となる。接合材8が接着剤である場合には、例えば液状の熱硬化性エポキシ接着剤を突出部材7の一端面に塗布し、この一端面を凹部6の底面6に押し付けて、接着剤の硬化条件(例えば150℃を60分間保持)の熱履歴を与えることで、接着剤を硬化させて接合することができる。接合材8が活性ろう材の場合には、例えば突出部材7の一端面に活性共晶銀ろうペーストを塗布し、この一端面を凹部6の底面6に押し付けて、活性共晶銀ろうの溶融条件(例えば不活性雰囲気中で830℃を10分間保持)の熱履歴を与えることで溶融接合することができる。接着剤や活性ろう材が凹部6の内壁面62に接合さ
れないように、その量や一端面を押し付ける際の力を調整する。また、接合材8がろう材の場合には、例えば金属膜9と突出部材7の間にAu−Sn共晶合金ろうのシートを配置し、Au−Sn共晶合金ろうの溶融条件(例えば、窒素雰囲気中で320℃を10分間保持)のの熱履歴を与えることで溶融接合することができる。
なお、図4に示す例では接合材8は金属膜9全面を覆い、接合材8の外周端は金属膜9の外周端に位置しているのに対して、図2および図6に示す例では、接合材8の外周端は金属膜9の外周端より内側に位置して外周端から離れている。このような構成にすると、露出している金属膜9の外縁部分で、突出部材7を接合する際の熱による接合材8および突出部材7とセラミック基板4との間の熱応力に起因する残留応力を緩和することができるので、突出部材7の接合強度が高くなる。
ここで、接合材8(ろう材81)として例えば厚みがAu−Sn合金ろうのシートを用いた場合には、金属膜9の表面の金めっき厚みを突出部材7の表面の金めっき厚みより厚く形成してもよおい。このようにすると、接合時に加えた熱で接合材8(ろう材81)が溶融した場合に金属膜9の表面の金めっきが突出部材7の表面の金めっきより接合材8(ろう材81)に多く溶け込むことになるので、Au−Sn合金の組成は金属膜9側がより共晶組成から大きくずれて融点が高くなる。そして、接合材8(ろう材81)が金属膜9の外周側に流れるより、突出部材7の接合部の側面を這い上がる高さが大きくなりやすくなる。そのため、接合材8(ろう材81)が金属膜9の外周端まで流れにくくなるので、突出部材7の接合強度が高くなる。結果として、金属膜8を小さくすることもできるので、設計の自由度が高いものとなる。
なお、突出部材7は凹部6の底面61に垂直に接合するのではなく、セラミック基板4の第1の主面41に垂直になるように接合すると、効果的にセラミック基板4が変形することを突出部材7で防ぐことができる。
プローブ基板2は、上記のようなセラミック配線基板3と、セラミック配線基板3の配線導体5に電気的に接続されたプローブピン12とを備える。より具体的には、セラミック基板4の第2の主面42上に位置する配線導体5にプローブピン12が接合されている。
プローブピン12は、例えば、ニッケルやタングステンなどの金属からなるものである。プローブピン12がニッケルからなる場合であれば、例えば、以下のようにして作製される。まず、シリコンウエハの1面にエッチングにより複数のプローブピンの雌型を形成し、雌型を形成した面にめっき法を用いてニッケルから成る金属を被着させる。そして、さらに雌型をニッケルで埋め込み、埋め込まれたニッケル以外のウエハ上のニッケルをエッチング法等の加工を用いて除去して、ニッケル製プローブピンが埋設されたシリコンウエハを作製する。このシリコンウエハに埋設されたニッケル製プローブピンをセラミック基板4の第2の主面42上に位置する配線導体5にはんだ等の接合材で接合する。そして、シリコンウエハを水酸化カリウム水溶液で除去することによって、プローブ基板2が得られる。
このようなプローブ基板2は、突出部材7の接合強度が高いので、プローブカード1に用いた場合に、回路基板13への取り付け固定時や平坦性の調整時等に外力が加わっても突出部材7が■れたり、セラミック基板4が欠けたりする可能性が低減されたものとなる。
図1に示す例においては、プローブ基板2の第2の主面42の中央部には配線導体5およびプローブピン12が設けられていないが、測定する半導体素子の電極の配置に応じて
プローブピン12は配置されるものであるので、この例に限られるものではない。
プローブカード1は、上記のプローブ基板2と、プローブ基板2のセラミック配線基板3の第1の主面41に対向して配置され、突出部材7を介してプローブ基板2が固定されている回路基板13とで基本的に構成される。より具体的には、例えば図1に示す例のように、プローブ基板2を回路基板13に支持部材15と突出部材7および固定部材14で固定するとともに、セラミック配線基板3の第1の主面41上の配線導体5と回路基板13の表面の電極16とを接続部材17で電気的に接続することでプローブカード1となる。
このようなプローブカード1は、突出部材7の接合強度が高いので、信頼性の高いものとなる。
回路基板13は、半導体素子の動作状態を判断するテスターとプローブ基板2(プローブピン12)との接続を仲介するためのプリント回路基板であり、ガラスエポキシ多層基板で形成されている。
接続部材17は、金属製のピン等である。接続部材17の一端は、セラミック配線基板3の第1の主面41上の配線導体5にろう材やはんだ等で固定されている。接続部材17の他端は回路基板13に接触されている。これにより、回路基板13とプローブ基板2とが電気的に接続されている。
支持部材15は、枠状であり、回路基板13の外縁部に固定されている。不図示の枠体とともに回路基板13とプローブ基板2とを周縁部で機械的に固定している。支持部材15および枠体は主に42アロイやインバーのように高剛性で、低熱膨張な金属で形成される。なお、図1に示す例おいては、支持部材15をセラミック基板4の周縁部に引っかける形状として、プローブ基板2の周縁部を支持部材15で固定し、プローブ基板2の中央部は突出部材7および固定部材14で固定している。プローブ基板2の周縁部を支持部材15で固定した状態で、突出部材17と固定部材14とによりプローブ基板2の中央部と回路基板13の中央部との距離を調節することで、プローブ基板2の平坦度を調節することができる。
なお、図1に示す例おいては、凹部6をセラミック基板4の中央の1ケ所だけに設けて固定部材7を1つだけ接合しているが、この例に限られるものではない。例えば、セラミック基板4の中央部以外にも複数の凹部6を設けて、各凹部6の底面61にそれぞれ突出部材7を接合してもよい。複数の突出部材7を有する場合には、より細かく平坦度の調整することができる。
また、プローブカード1は図1に示す例に限られるものではなく、例えば、回路基板13とプローブ基板2との間にさらにインターポーザー基板を設けたものであってもよい。
1・・・プローブカード
2・・・プローブ基板
3・・・セラミック配線基板
4・・・セラミック基板
41・・第1の主面
42・・第2の主面
5・・・配線導体
6・・・凹部
61・・底面
62・・内壁面
7・・・突出部材
8・・・接合材
81・・ろう材
9・・・金属膜
10・・金属柱
11・・第2の金属膜
12・・プローブピン
13・・回路基板
14・・固定部材
15・・支持部材
16・・電極
17・・接続部材

Claims (9)

  1. 互いに対向する第1の主面および第2の主面を有し、少なくとも前記第1の主面が研磨面であるセラミック基板と、
    該セラミック基板の前記第1の主面、前記第2の主面および内部に設けられた配線導体と、
    前記セラミック基板の第1の主面に設けられた、底面と内壁面とを有する凹部と、
    一端が前記凹部の前記底面のみに接合材を介して接合されており、他端が前記第1の主面から突出している突出部材と
    を備えるセラミック配線基板。
  2. 前記凹部内において前記底面のみに金属膜が設けられており、前記突出部材の前記一端が前記金属膜にろう材を介して接合されている請求項1に記載のセラミック配線基板。
  3. 前記金属膜に接続され、前記凹部の前記底面から前記セラミック基板の内部に延びる金属柱を有している請求項2に記載のセラミック配線基板。
  4. 前記金属膜は、前記凹部の前記底面において前記凹部の前記内壁面から離れている請求項2または請求項3に記載のセラミック配線基板。
  5. 前記凹部の前記底面と前記内壁面との間の角部から前記セラミック基板の内部まで延びて設けられている第2の金属膜を有している請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のセラミック配線基板。
  6. 前記金属膜は、前記凹部の前記底面から前記凹部の前記底面と前記内壁面との間の角部を越えて、前記セラミック基板の内部まで延びて設けられている請求項2または請求項3に記載のセラミック配線基板。
  7. 前記凹部の前記内壁面は、前記底面から前記第1の主面の間において屈曲している部分および湾曲している部分の少なくとも一方を有している請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のセラミック配線基板。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のセラミック配線基板と、該セラミック配線基板の前記配線導体に電気的に接続されたプローブピンとを備えるプローブ基板。
  9. 請求項8に記載のプローブ基板と、該プローブ基板の前記セラミック配線基板の前記第1の主面に対向して配置され、前記突出部材を介して前記プローブ基板が固定されている回路基板とを備えるプローブカード。
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