JP2018077784A - 販売管理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】商品の売上を最大化できる販売管理システムを提供する。【解決手段】販売管理システム100は、商品の過去の売上に関する売上データに基づいて、将来の売上が最大になると予測される価格に対応する売上最大価格を商品に設定する価格管理サーバ10の価格設定部と、商品に対応して配置され、価格管理サーバ10の価格設定部で設定された売上最大価格を表示する電子棚札6と、を備える。価格管理サーバ10の価格設定部は、末尾一桁又は末尾複数桁が予め設定された特定数字になるように売上最大価格を設定する。【選択図】図1

Description

本発明は、販売管理システムに関する。
従来の販売管理システムに関する技術として、特許文献1に記載された割引値設定システムが知られている。特許文献1に記載された割引値設定システムでは、所定の時刻になると、商品の最大利益が得られる割引値を決定し、割引値を店頭表示装置に表示する。
特開2005−346216号公報
上述したような販売管理システムでは、表示した割引値の対象となる商品について、売上が高まるかというと一概にそうではなく、売上を最大化することが困難となる可能性がある。
本発明は、商品の売上を最大化できる販売管理システムを提供することを目的とする。
本発明に係る販売管理システムは、商品の過去の売上に関する売上データに基づいて、将来の売上が最大になると予測される価格に対応する売上最大価格を商品に設定する価格設定部と、商品に対応して配置され、価格設定部で設定された売上最大価格を表示する価格表示部と、を備え、価格設定部は、末尾一桁又は末尾複数桁が予め設定された特定数字になるように売上最大価格を設定する。
この販売管理システムでは、商品の売上が最大になると予測される売上最大価格を、末尾一桁又は末尾複数桁が特定数字(例えば、顧客に購買意欲を促進させ得る数字)である態様で、商品に設定して顧客に提示することができる。その結果、商品の売上を最大化することが可能となる。
本発明に係る販売管理システムでは、価格設定部は、将来の売上が最大になると予測される価格の末尾一桁又は末尾複数桁が特定数字以外の数字である場合には、末尾一桁又は末尾複数桁が特定数字であって、将来の売上が最大になると予測される価格よりも低く且つ当該価格に最も近い第1売上最大価格、及び、末尾一桁又は末尾複数桁が特定数字であって、将来の売上が最大になると予測される価格よりも高く且つ当該価格に最も近い第2売上最大価格のうち、将来の売上が高くなると予測される方を売上最大価格として設定してもよい。これによれば、最大になる将来の売上を大きく下回るような事態を確実に抑制しつつ、末尾一桁又は末尾複数桁が特定数字である売上最大価格を設定できる。
本発明に係る販売管理システムでは、価格設定部は、将来の売上が最大になると予測される価格の末尾一桁又は末尾複数桁が特定数字以外の数字である場合には、末尾一桁又は末尾複数桁が特定数字であって、将来の売上が最大になると予測される価格よりも低く且つ当該価格に最も近い第1売上最大価格、及び、末尾一桁又は末尾複数桁が特定数字であって、将来の売上が最大になると予測される価格よりも高く且つ当該価格に最も近い第2売上最大価格のうち、将来の売上が最大になると予測される価格に近い方を売上最大価格として設定してもよい。これによれば、最大になる将来の売上を大きく下回るような事態を確実に抑制しつつ、末尾一桁又は末尾複数桁が特定数字である売上最大価格を簡易に設定できる。
本発明に係る販売管理システムでは、価格設定部は、将来の売上が最大になると予測される価格の末尾一桁又は末尾複数桁が特定数字以外の数字である場合には、末尾一桁又は末尾複数桁が特定数字であって、将来の売上が最大になると予測される価格よりも低く且つ当該価格に最も近い第1売上最大価格、又は、末尾一桁又は末尾複数桁が特定数字であって、将来の売上が最大になると予測される価格よりも高く且つ当該価格に最も近い第2売上最大価格を売上最大価格として設定してもよい。これによれば、最大になる将来の売上を大きく下回るような事態を抑制しつつ、末尾一桁又は末尾複数桁が特定数字である売上最大価格を簡易に設定できる。
本発明によれば、商品の売上を最大化できる販売管理システムを提供することが可能となる。
一実施形態に係る販売管理システムの構成を示すブロック図である。 図1の価格管理サーバの構成を示すブロック図である。 図2の記憶部に記憶された商品データの一例を示す図である。 商品の販売数と価格との相関関係を例示するグラフである。 図1の電子棚札の構成を示すブロック図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図において同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図1に示される販売管理システム100は、例えばスーパーマーケット、ドラックストア又はコンビニエンスストア等の店舗に適用される。販売管理システム100は、ストアコントローラ2、POSシステム3、ESL(Electronic Shelf Label)サーバ4、アクセスポイント5、電子棚札(価格表示部)6、及び、価格管理サーバ10を備えている。ストアコントローラ2とPOSシステム3が備えるPOSサーバ7とESLサーバ4と価格管理サーバ10とは、LAN8を介して互いに接続されている。これにより、ストアコントローラ2とPOSサーバ7とESLサーバ4と価格管理サーバ10とは、相互間でデータ通信が可能とされている。
ストアコントローラ2は、一般的なコンピュータで構成され、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read OnlyMemory)、RAM(Random Access Memory)及びHDD(Hard Disk Drive)等を含む。ストアコントローラ2は、販売管理システム100を統括的に管理する上位装置として機能する。ストアコントローラ2は、インターネット等の外部ネットワークに接続されている。これにより、ストアコントローラ2は、外部ネットワークを介して、当該店舗を管理する本部センターのコンピュータ(サーバ装置等)と通信可能である。
POSシステム3は、商品の販売に係る情報をその販売時点において収集して分析するシステム(売上収集部)である。POSシステム3は、POSサーバ7と、複数のレジスタ(Cash Register)9と、を備えている。POSサーバ7と複数のレジスタ9とは、専用の通信ケーブルで接続されている。
POSサーバ7は、POSシステム3を統括的に管理する。POSサーバ7は、一般的なコンピュータで構成され、CPU、ROM、RAM及びHDD等を含む。POSサーバ7の記憶部には、商品の各種の情報を示す商品マスタ71が記憶されている。商品マスタ71は、店舗内の各商品それぞれの商品情報(「商品コード」、「商品名」及び「価格」等)を格納したファイルである。商品マスタ71は、価格管理サーバ10の価格設定部16(図2参照)による価格設定に応じて適宜更新される。複数のレジスタ9のそれぞれでは、商品マスタ71の価格に基づき商品の精算を行う。
POSサーバ7は、レジスタ9における各商品の精算に関する情報に基づいて、各商品それぞれの実際の売上である実績売上を収集する。例えばPOSサーバ7は、その当日の開店時から現在までにおいて時間ごとに実績売上を収集する。また、POSサーバ7は、実績売上に関する情報として、実績売上に係る商品の商品データ(後述)に対応する情報等を収集する。POSサーバ7は、収集した実績売上及び実績売上に関する情報を価格管理サーバ10へ出力する。
価格管理サーバ10は、複数の商品の価格を統括的に管理する。価格管理サーバ10は、一般的なコンピュータで構成されている。図2に示されるように、価格管理サーバ10は、記憶部11、ディスプレイ12、スピーカ13、通信部14及び制御部15を有する。
記憶部11は、ROM、RAM、及びHDD等で構成されている。記憶部11には、売上データが記憶されている。売上データは、店舗内の各商品それぞれの過去の売上に関するデータである。例えば売上データは、図3に示されるように、各商品それぞれについて、「価格」、「販売数」、「時間帯」、「天気」、「イベント」及び「在庫」等が関連付けられた情報である。時間帯は、商品の販売時の時間帯である。例えば時間帯は、朝、昼及び夕方等である。天気は、商品の販売時の天気である。例えば天気は、良い、悪い、台風接近時、台風通過時、台風通過直後等である。イベントは、商品の販売時に催されているイベントである。例えばイベントは、クリスマス、運動会、お祭り及び正月等である。商品の販売時において予め定められたイベント候補の何れも催されていない場合、イベントは無しとされる。在庫は、商品の販売時における当該商品の在庫数である。記憶部11には、POSシステム3で収集された実績売上に関する情報が記憶されている。
ディスプレイ12は、各種の表示を表示する機器である。スピーカ13は、各種の音を出力する機器である。通信部14は、LAN8を介して他の機器と通信を行うため通信機器であり、例えばネットワークカードである。制御部15は、CPU等の演算器である。制御部15は、記憶部11等に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、各種の制御を実行する。制御部15は、機能的構成として、価格設定部16及び異常価格通知実行部17を有する。
価格設定部16は、記憶部11の売上データに基づいて、店舗内の各商品それぞれの売上最大価格を求める。価格設定部16は、店舗内の各商品それぞれに、当該売上最大価格を設定する。売上最大価格は、将来の売上が最大になると予測される価格に対応する。価格設定部16は、一例として、次のように商品の売上最大価格を設定する。
まず、基準価格Ps(i)を、予め設定された価格(例えばメーカ希望小売価格等)から決定する(ステップS1)。iは、商品の番号であり、1以上でN(店舗の商品の種類数)以下の任意の整数である。(i)が付された値は、番号iの商品の値であることを表す。
続いて、商品の販売数と価格との相関関係に基づいて、基準価格Ps(i)から基準販売数Qs(i)を算出する(ステップS2)。例えば販売数と価格との相関関係は、図4に示されるように、下式(1)の比例関係を有している。そこで、下式(1)の比例関係に基づいて、基準価格Ps(i)から基準販売数Qs(i)を算出する。販売数と価格との当該相関関係は、記憶部11に記憶された売上データから導出できる。
基準販売数Qs(i)=−b・Ps(i) …(1)
続いて、下式(2)に従い、基準価格Ps(i)及び在庫係数K(i)から価格p(i)を算出する(ステップS3)。下式(3)に従い、基準販売数Qs(i)、時間帯係数Z(i)、天気係数W(i)及びイベント係数I(i)から、販売数q(i)を算出する(ステップS4)。
価格p(i)=Ps(i)・K(i) …(2)
販売数q(i)=Qs(i)・Z(i)・W(i)・I(i) …(3)
在庫係数K(i)、時間帯係数Z(i)、天気係数W(i)及びイベント係数I(i)は、記憶部11の売上データに基づいて求めることができる。これらの係数は、経験、シミュレーション、数的処理、統計学上等の観点から種々の公知手法により求めることができる。例えば在庫係数K(i)は、在庫が上限在庫数より多い場合には0.8、在庫が下限在庫数より少ない場合には1.2、及び、それ以外の標準在庫数の場合には1.0である。例えば時間帯係数Z(i)は、時間帯が昼の場合には0.8、時間帯が朝の場合には1.2、及び、時間帯が夕方の場合には1.3等である。例えば天気係数W(i)は、天気が良い場合には1.2、天気が悪い場合には0.8.台風接近時の場合には1.3、及び台風通過時の場合には0.5等である。例えばイベント係数I(i)は、クリスマスのイベント時には1.2、及び、運動会のイベント時には1.0等である。
なお、上式(2)において、価格p(i)に含まれる係数は在庫係数K(i)に限定されず、価格p(i)に影響がある他の係数が含まれていてもよい。上式(3)において、販売数q(i)に含まれる係数は時間帯係数Z(i)と天気係数W(i)とイベント係数I(i)とに限定されず、販売数q(i)に影響がある他の係数が含まれていてもよい。
続いて、下式(4)に従い、売上Sale(i)を算出する(ステップS5)。tは、時間である。tが0の場合は現在を表す。t1は、特に限定されないが、例えば当日の店舗閉店時に対応する時間である。上記ステップS1〜S5を全ての商品について行い、下式(5)に示される総売上Saleallを得る(ステップS6)。
売上Sale(i)=∫ t1[p(i)・q(i)]dt …(4)
総売上Saleall=Sale(1)+Sale(2)+・・・
+Sale(N−1)+Sale(N) …(5)
続いて、設定している基準価格Ps(i)を微小額大きく又は小さくし、上記ステップS2〜S6を再実施する(ステップS7)。上記ステップS7を所定回数繰り返し実施することで、異なる基準価格Ps(i)毎に総売上Saleallを算出する。算出した複数の総売上Saleallを比較し、その中で最も大きい最大総売上Saleall_maxを抽出する(ステップS8)。そして、最大総売上Saleall_maxになるときの価格p(i)(すなわち、将来の売上が最大になると予測される価格)を、売上最大価格p_max(i)として決定する。決定した売上最大価格p_max(i)を、番号iの商品に設定する(ステップS9)。
例えば価格設定部16は、在庫が標準在庫数(K(i)=1.0)の商品について、基準価格Ps(i)が100円であるときに、上式(2)〜(4)から、売上Sale(i)が25000円であったとする。一方、この商品について、基準価格Ps(i)が80円であるときに、上式(2)〜(4)から、売上Sale(i)が30000円であったとする。この場合、売上Sale(i)が大きい30000円の基準価格Ps(i)が選択され、80円が売上最大価格p_max(i)として設定されることとなる。
価格設定部16は、予め設定された条件に応じて、末尾一桁又は末尾複数桁が予め設定された特定数字(例えば、顧客に購買意欲を促進させ得る数字)になるように売上最大価格p_max(i)を決定し、決定した売上最大価格p_max(i)を商品に設定することも可能である。つまり、価格設定部16は、最大総売上Saleall_maxになるときの価格p(i)に対応する売上最大価格p_max(i)を商品に設定する。
より具体的には、価格設定部16は、上記ステップS8において抽出した最大総売上Saleall_maxになるときの価格p(i)の末尾一桁又は末尾複数桁が特定数字以外の数字である場合には、上記ステップS2〜S6に相当する処理を実施することで、「末尾一桁又は末尾複数桁が特定数字であって、当該価格p(i)よりも低く且つ当該価格p(i)に最も近い第1売上最大価格」(以下、単に「第1売上最大価格」という)及び「末尾一桁又は末尾複数桁が特定数字であって、当該価格p(i)よりも高く且つ当該価格p(i)に最も近い第2売上最大価格」(以下、単に「第2売上最大価格」という)のそれぞれについて総売上Saleallを算出する。そして、価格設定部16は、第1売上最大価格及び第2売上最大価格のそれぞれについて算出した総売上Saleallを比較し、第1売上最大価格及び第2売上最大価格のうち総売上Saleallが大きい方(すなわち、将来の売上が高くなると予測される方)を売上最大価格p_max(i)として商品に設定する。
例えば売上最大価格p_max(i)の末尾3桁が「980」又は「000」になるように条件が設定されている場合に、上記ステップS8において抽出した最大総売上Saleall_maxになるときの価格p(i)が14990円であったとする。このとき、価格設定部16は、上記ステップS2〜S6に相当する処理を実施することで、第1売上最大価格である14980円及び第2売上最大価格である15000円のそれぞれについて総売上Saleallを算出する。そして、価格設定部16は、14980円について算出した総売上Saleallと15000円について算出した総売上Saleallとを比較する。その結果、14980円について算出した総売上Saleallが149800円であり、15000円について算出した総売上Saleallが135000円であった場合には、価格設定部16は、総売上Saleallが大きい方である14980円を売上最大価格p_max(i)として商品に設定する。
なお、価格設定部16は、上記ステップS8で抽出した最大総売上Saleall_maxになるときの価格p(i)の末尾一桁又は末尾複数桁が特定数字である場合には、当該価格p(i)をそのまま売上最大価格p_max(i)として商品に設定する。
価格設定部16は、売上最大価格の設定を周期的に繰り返し実行する。売上最大価格の設定を繰り返す時間間隔(周期)は、予め設定された一定時間であってもよいし、時間帯によって変化する可変時間であってもよい。売上最大価格の設定を繰り返す時間間隔は、特に限定されない。
価格設定部16は、売上最大価格を新たに設定した場合、新たに設定した売上最大価格をPOSサーバ7に適時のタイミングで送信し、POSサーバ7の商品マスタ71の商品情報を更新する。具体的には、価格設定部16は、新たに設定した売上最大価格がその設定直前の価格(以下、「旧売上最大価格」という)よりも低額の場合、売上最大価格を新たに設定した後即時に当該売上最大価格を送信し、POSサーバ7の商品マスタ71の商品情報を更新する(リアルタイム更新)。一方、価格設定部16は、新たに設定した売上最大価格が旧売上最大価格よりも高額の場合、売上最大価格を新たに設定した後で所定時間経過後に当該売上最大価格を送信し、POSサーバ7の商品マスタ71の商品情報を更新する(遅滞更新)。これは、顧客が商品の価格を確認して商品を手に取ってからレジスタ9で精算する間において、当該価格が下がる場合には問題ないものの、当該価格が上がる場合には顧客に対して予期せぬ不利益を与えてしまうおそれがあることから、このような不利益を抑制するためである。
価格設定部16は、売上最大価格を新たに設定した場合、新たに設定した売上最大価格をESLサーバ4に即時に送信し、ESLサーバ4の商品ファイル41の商品情報を更新する(リアルタイム更新)。
価格設定部16は、店舗の各商品のそれぞれについて、POSサーバ7で収集された実績売上が、設定されている売上最大価格から予測された売上に対して一致するか否かを判定する。ここでの一致は、完全に一致する場合だけでなく、おおよそ一致する場合も含み、所定の誤差を許容する。具体的には、価格設定部16は、過去の所定期間(例えば当日の開店時から現在まで)における実績売上と、当該過去の所定期間において売上最大価格から予測されていた売上(=∫t2 [p_max(i)・q(i)]dt、t2は例えば開店時に対応する時間)と、を比較して一致するか否かを判定する。例えば価格設定部16は、当該判定を周期的に又は所定時刻に実行する。
価格設定部16は、売上最大価格から予測された売上に対してPOSサーバ7で収集された実績売上が一致しないと判定した場合、実績売上に基づいて売上データを更新し、更新した売上データに基づいて売上最大価格を商品に再設定する。具体的には、価格設定部16は、一致しないと判定した場合、記憶部11に記憶されている売上データに対してPOSサーバ7で収集された実績売上に関する情報(「価格」、「販売数」、「時間帯」、「天気」、「イベント」及び「在庫」等の情報)を加えて売上データを学習させ、新たな売上データへアップデートする。そして、価格設定部16は、アップデートした売上データに基づいて、上述した売上最大価格の設定を再実施する。
異常価格通知実行部17は、売上最大価格が上限閾値よりも高額の場合に、異常価格が設定されたとして、その旨の通知をディスプレイ12及びスピーカ13の少なくとも何れかから出力させる。異常価格通知実行部17は、売上最大価格が下限閾値よりも低額の場合に、異常価格が設定されたとして、その旨の通知をディスプレイ12及びスピーカ13の少なくとも何れかから出力させる。異常価格通知実行部17は、旧売上最大価格を基準にして新たな売上最大価格が所定割合以上変化した価格である場合に、異常価格が設定されたとして、その旨の通知をディスプレイ12及びスピーカ13の少なくとも何れかから出力させる。
上限閾値は、許容される売上最大価格のうちの上限金額である。下限閾値は、許容される売上最大価格のうちの下限金額である。所定割合は、許容される変化割合のうちの最大の変化割合である。上限閾値、下限閾値及び所定割合は、商品ごとに予め設定されて記憶部11に記憶されている。ディスプレイ12から出力させる通知は、文字、記号、警告表示又はこれらの組み合わせ等であってもよい。スピーカ13から出力させる通知は、音声、警告音又はこれらの組み合わせ等であってもよい。
図1に示されるように、ESLサーバ4は、複数の電子棚札6を統括的に管理する。ESLサーバ4は、一般的なコンピュータで構成され、CPU、ROM、RAM及びHDD等を含む。ESLサーバ4の記憶部には、商品の各種の情報を示すデータファイルである商品ファイル41が記憶されている。商品ファイル41は、店舗内の各商品それぞれの商品情報(「商品コード」、「商品名」及び「価格」等)を格納したファイルである。商品ファイル41は、価格管理サーバ10の価格設定部16(図2参照)による価格設定に応じて即時に更新される。商品ファイル41には、複数の電子棚札6それぞれの固有の識別子である「棚札IDコード」が、商品情報に関連付けられて登録されている。これにより、商品及び価格と電子棚札6とが、一対一の関係で対応付けられる。ESLサーバ4は、複数のアクセスポイント5と接続されており、商品情報及び棚札IDコードをアクセスポイント5に出力する。
アクセスポイント5は、電子棚札6との間で各種信号の授受を行う。例えばアクセスポイント5としては、赤外光を利用した赤外線通信を行うトランシーバ等の発信装置が用いられる。アクセスポイント5は、ESLサーバ4から入力された商品情報及び棚札IDコードを電子棚札6へ送信する。アクセスポイント5は、例えば店舗の天井等に間隔を空けて取り付けられている。
電子棚札6は、それぞれの商品に対応づけられて配置されている。電子棚札6は、対応する商品に関する商品情報を電磁的に表示する。電子棚札6は、対応する商品の近傍(一般的には、商品の下側)の商品棚のフレームに取り付けられている。顧客は、電子棚札6の表示により商品の価格を認識できる。電子棚札6は、可搬性の装置であり、商品の配置変更に対応できるように商品棚から取り外して別の位置に再配置可能である。図5に示されるように、電子棚札6は、表示部61、通信部62、記憶部63、制御部64及び電池65を有する。
表示部61は、商品情報を表示させる画面である。表示部61としては、例えば電子ペーパーが用いられる。表示部61は、マトリクス状に配列された複数の画素で構成される、ドットマトリクス方式の不揮発性表示部である。なお、表示部61は、例えば液晶ディスプレイにより構成されてもよい。
通信部62は、アクセスポイント5と無線通信を行う。通信部62は、棚札IDコードが関連付けられた商品情報をアクセスポイント5から受信して制御部64に入力する。記憶部63には、その電子棚札6固有の棚札IDコードが記憶されている。制御部64は、受信した商品情報のうち、記憶部63に記憶されている棚札IDコードに関連付けられた情報を抽出して、記憶部63に記憶する。制御部64は、表示部61を制御し、記憶部63に記憶された商品情報を表示部61に表示させる。電池65は、表示部61、通信部62及び制御部64に電力を供給する。
以上に説明した販売管理システム100において、価格管理サーバ10の価格設定部16は、例えば30分〜1時間の周期にて、店舗内の各商品の価格設定を繰り返し行う。価格設定部16は、売上最大価格を設定した場合には、設定した売上最大価格をESLサーバ4に即時に送信し、ESLサーバ4の商品ファイル41の商品情報をリアルタイム更新する。ESLサーバ4は、商品ファイル41が更新された場合、アクセスポイント5を介して即時に当該商品ファイル41の商品情報を電子棚札6へ送信する。電子棚札6は、商品情報を受信すると、受信した商品情報に基づいて表示部61に売上最大価格を即時に表示する。すなわち、電子棚札6は、価格設定部16により設定された売上最大価格をリアルタイムに表示する。
以上、販売管理システム100では、価格設定部16が、商品の過去の売上に関する売上データに基づいて、将来の売上が最大になると予測される価格に対応し且つ特定数字の末尾一桁又は末尾複数桁を有する売上最大価格を商品に設定し、商品に対応して配置された電子棚札6が、価格設定部16で設定された売上最大価格を表示する。これにより、商品の売上が最大になると予測される売上最大価格を、末尾一桁又は末尾複数桁が特定数字である態様で、商品に設定して顧客に提示することができる。その結果、商品の売上を最大化することが可能となる。
特に、将来の売上が最大になると予測される価格の末尾一桁又は末尾複数桁が特定数字以外の数字である場合、価格設定部16は、「末尾一桁又は末尾複数桁が特定数字であって、将来の売上が最大になると予測される価格よりも低く且つ当該価格に最も近い第1売上最大価格」及び「末尾一桁又は末尾複数桁が特定数字であって、将来の売上が最大になると予測される価格よりも高く且つ当該価格に最も近い第2売上最大価格」のうち、将来の売上が高くなると予測される方を売上最大価格として商品に設定する。これにより、最大になる将来の売上を大きく下回るような事態を確実に抑制しつつ、末尾一桁又は末尾複数桁が特定数字である売上最大価格を設定できる。
なお、将来の売上が最大になると予測される価格の末尾一桁又は末尾複数桁が特定数字以外の数字である場合、価格設定部16は、第1売上最大価格及び第2売上最大価格のうち、将来の売上が最大になると予測される価格に近い方を売上最大価格として設定してもよい。これによれば、最大になる将来の売上を大きく下回るような事態を確実に抑制しつつ、末尾一桁又は末尾複数桁が特定数字である売上最大価格を簡易に設定できる。
例えば売上最大価格p_max(i)の末尾3桁が「980」又は「000」になるように条件が設定されている場合に、上記ステップS8において抽出した最大総売上Saleall_maxになるときの価格p(i)が14600円であったとする。このとき、価格設定部16は、第1売上最大価格である14000円及び第2売上最大価格である14980円のうち、将来の売上が最大になると予測される14600円に近い方である14980円を売上最大価格p_max(i)として商品に設定する。
また、将来の売上が最大になると予測される価格の末尾一桁又は末尾複数桁が特定数字以外の数字である場合、価格設定部16は、第1売上最大価格又は第2売上最大価格を、予め設定された条件に応じて、売上最大価格として設定してもよい。これによれば、最大になる将来の売上を大きく下回るような事態を抑制しつつ、末尾一桁又は末尾複数桁が特定数字である売上最大価格を簡易に設定できる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。
上記実施形態において、価格設定部16による売上最大価格の設定手法は特に限定されず、種々の公知手法を用いて売上最大価格を設定してもよい。上記実施形態において、価格設定部16が価格管理サーバ10に搭載されているが、この構成に限定されず、例えばストアコントローラ2に搭載されていてもよい。要は、価格設定部16と電子棚札6とが直接的又は間接的に通信可能とされ、価格設定部16で設定された売上最大価格が電子棚札6で受信可能に構成されていればよい。
上記実施形態において、価格設定部16は、現在から将来(当日の閉店時まで)の売上が最大になると予測される売上最大価格を求めたが、将来の所定期間における売上が最大になると予測される売上最大価格を求めてもよい。この場合、電子棚札6は、当該所定期間が到来した際に自動的に、求めた売上最大価格を表示する。このような構成においても、商品の売上を最大化することが可能となる。
上記実施形態において、売上データは特に限定されず、売上最大価格を設定するための様々なデータを含んでいてもよい。上記実施形態において、売上データは記憶部11に記憶されていなくてもよい。売上データは、USBメモリ又はリムーバブルハードディスク等の外部記憶媒体から取得してもよい。売上データは、直接又はネットワークを介した通信によって取得してもよい。上記において、異常価格通知実行部17とスピーカ13及び通信部14の少なくとも何れかとが、通知部を構成する。
6…電子棚札(価格表示部)、16…価格設定部、100…販売管理システム。

Claims (4)

  1. 商品の過去の売上に関する売上データに基づいて、将来の売上が最大になると予測される価格に対応する売上最大価格を前記商品に設定する価格設定部と、
    前記商品に対応して配置され、前記価格設定部で設定された前記売上最大価格を表示する価格表示部と、を備え、
    前記価格設定部は、末尾一桁又は末尾複数桁が予め設定された特定数字になるように前記売上最大価格を設定する、販売管理システム。
  2. 前記価格設定部は、
    前記将来の売上が最大になると予測される前記価格の前記末尾一桁又は前記末尾複数桁が前記特定数字以外の数字である場合には、
    前記末尾一桁又は前記末尾複数桁が前記特定数字であって、前記将来の売上が最大になると予測される前記価格よりも低く且つ当該価格に最も近い第1売上最大価格、及び、
    前記末尾一桁又は前記末尾複数桁が前記特定数字であって、前記将来の売上が最大になると予測される前記価格よりも高く且つ当該価格に最も近い第2売上最大価格のうち、
    前記将来の売上が高くなると予測される方を前記売上最大価格として設定する、請求項1に記載の販売管理システム。
  3. 前記価格設定部は、
    前記将来の売上が最大になると予測される前記価格の前記末尾一桁又は前記末尾複数桁が前記特定数字以外の数字である場合には、
    前記末尾一桁又は前記末尾複数桁が前記特定数字であって、前記将来の売上が最大になると予測される前記価格よりも低く且つ当該価格に最も近い第1売上最大価格、及び、
    前記末尾一桁又は前記末尾複数桁が前記特定数字であって、前記将来の売上が最大になると予測される前記価格よりも高く且つ当該価格に最も近い第2売上最大価格のうち、
    前記将来の売上が最大になると予測される前記価格に近い方を前記売上最大価格として設定する、請求項1に記載の販売管理システム。
  4. 前記価格設定部は、
    前記将来の売上が最大になると予測される前記価格の前記末尾一桁又は前記末尾複数桁が前記特定数字以外の数字である場合には、
    前記末尾一桁又は前記末尾複数桁が前記特定数字であって、前記将来の売上が最大になると予測される前記価格よりも低く且つ当該価格に最も近い第1売上最大価格、又は、
    前記末尾一桁又は前記末尾複数桁が前記特定数字であって、前記将来の売上が最大になると予測される前記価格よりも高く且つ当該価格に最も近い第2売上最大価格を
    前記売上最大価格として設定する、請求項1に記載の販売管理システム。
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