JP2018076715A - 石油増進回収方法 - Google Patents

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信彦 山下
Nobuhiko Yamashita
信彦 山下
増田 正孝
Masataka Masuda
正孝 増田
横山 晃太
Kouta Yokoyama
晃太 横山
祥太 川嶋
Shota Kawashima
祥太 川嶋
山口 裕之
Hiroyuki Yamaguchi
裕之 山口
稲葉 清
Kiyoshi Inaba
清 稲葉
裕一 菅井
Yuichi Sugai
裕一 菅井
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Abstract

【課題】石油貯留層内で微生物により、さらに効率よく石油増進回収する方法を提供すること。【解決手段】石油貯留層にシステインを含有する栄養剤を注入して、石油の回収量を増加させる石油増進回収方法であって、システインを含有する栄養剤に糖類もしくは多糖類を添加調整して、含有する有機物量のうち1質量%以上90質量%以下、好ましくは14質量%以上60質量%以下が糖類もしくは多糖類となるように調整しておく。【選択図】なし

Description

本発明は、石油貯留層にシステインを含有する栄養剤を注入して、石油の回収量を増加させる石油増進回収方法に関する。
地下の岩石層等の石油貯留層中に存在する石油は、一般に、油井を掘削し、油田内の圧力で原油を油井の試錐孔まで押し上げることにより取り出すことができるが、存在する油田内の圧力が減少すれば、自然と石油の産出限界となる。このような油層内の排油エネルギーを利用した1次回収においては、地下に賦存する原油の5%〜25%程度しか地上で回収できないといわれている。油層内の排油エネルギーを強化するため、油層中に水やガスを注入するなどの方法により人工的に油田内の圧力を復元し、石油の増進回収を図ることができる。しかしながら、このような2次回収においても、なお油層中には50%以上の原油が取り残されているといわれている。
地下に取り残した原油をさらに回収する技術はEOR(Enhanced Oil Recovery:増進回収法)と呼ばれ、適用する原理により熱攻法、ケミカル攻法、ガス攻法、微生物攻法などが知られている。この中で微生物攻法(Microbial Enhanced Oil Recovery;MEOR)は、微生物を栄養液と共に石油貯留中に導入し、微生物の様々な働きによって石油増進回収を図る技術であり、初期投資が少なく、ランニングコストも小さい経済的なEOR技術として注目されている(特許文献1参照)。また、微生物を注入することなく栄養液を注入井に導入することによっても、同様の効果が得られるものと考えられている(特許文献2参照)。
微生物による石油増進回収効果は、次のような複数のメカニズムが推察されている(非特許文献3参照)。
(1)微生物によって生産される炭酸ガス、もしくは油層が炭酸塩岩の場合は微生物によって生産された有機酸と炭酸塩岩の反応により生成する炭酸ガスが、原油に溶解して膨潤させる。
(2)代謝物である界面活性物質が油‐水間界面張力を低下させる。
(3)水素、炭酸ガス、メタンなどの発生ガスが油層圧力を高める。
(4)代謝物である水溶性ポリマーにより原油より流動しやすい水相の易動度を低下させる。
(5)油層岩表面への微生物の付着および代謝物により、油層岩表面の濡れ性が変化する。
(6)微生物が原油成分を分解し、これによって原油の粘度を低下させ流動性を改善する。
(7)代謝物である界面活性物質と生産されたガスにより気泡が形成され、流動性が均等化する。
(8)比較的大きい孔隙や亀裂内で微生物が増殖し、これらの場所を選択的に閉塞させる。
(9)代謝されたギ酸、酢酸などの低分子有機酸が炭酸塩岩を侵食して孔隙率及び浸透率を増加させる。
しかしMEORは、1926年に提唱されて以降研究が進められ、1940年代〜1950年代に多くの適用例もあるのにもかかわらず、実用化に至っていないという実情にある(非特許文献1、2参照)。本技術の開発当初においては、圧入微生物について種が不明で、油層環境条件と微生物の相互関係に関する知見が明確でなく、確たる技術評価が行われていなかったこと、そして、注入する微生物や栄養剤と石油増進回収効果の因果関係が明確でなく、異なる油田における石油増進効果の確実性について不明であったことなどが、実用化が遅れている技術的原因と考えられている。
特表2010−535271号公報 特表平03−505106号公報
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そこで、石油貯留層中において微生物に石油貯留層内の炭素源を代謝させ、石油の回収量を高めるために、石油を資化し、石油貯留層内の石油の粘性を下げ、表面張力を下げることにより石油の流動性を高めたり、石油貯留層内でメタン等の低分子ガスを生成させることにより石油の流動性をより一層高めたりできる微生物や、その微生物を培養するための栄養剤が求められ、かつ、そのような微生物を効率的に増殖可能な方法が研究されており、これにより、石油増進回収する方法が求められている。
たとえば、特許文献1では、ビタミン、リン酸塩および多様な電子供与体などの多様な栄養素を微生物とともに石油貯留層に注入する石油増進回収方法が提案されている。また、特許文献2では、ペプトンもしくはプロテインおよび/またはそれらの消化物もしくはエキスを石油貯留層に注入する石油増進回収方法が提案されている。
しかし、上述の栄養剤を用いた場合に、石油貯留層に硫化水素が発生し、回収しても実際には、サワー化して使用に適さないものとなり、増進回収効果が得られない結果になる場合があった。ペプトン類やエキス類を含む有機性の栄養剤の注入は多くの場合、石油増進回収効果をもたらす嫌気性微生物の増殖を促すと同時に、石油のサワー化の原因となる硫化水素を発生する微生物の増殖も促すことになり、硫化水素を発生させないで石油増進回収効果を示す栄養剤や微生物の開発が困難であったことも実用化が遅れている原因と推測される。
硫化水素は毒性ガスで、たとえば有機性の廃棄物などの中で嫌気的な条件で微生物が繁殖すると発生する、いわゆる卵の腐敗臭として知られる。このような嫌気性微生物の代表的な例は硫酸塩還元菌と呼ばれている種類の微生物であり、硫酸塩を還元して硫化水素を生成することでエネルギーを得ている微生物群である。硫化水素の発生は石油貯留層のような嫌気環境においても認められ、石油のサワー化の原因として問題となる。石油を産出する坑井では、多くの場合、硫化水素の発生の原因となる嫌気性微生物の繁殖を防ぐことで硫化水素の発生を抑制することが試みられており、そのために、殺菌剤や硫化水素を発生する微生物の増殖抑制剤が用いられている。しかしながら、MEOR技術においては、石油貯留層と油層水中に生息する微生物を活性化するのが基本原理であり、硫化水素の発生原因となる微生物の活動のみを抑制する有効な方法が求められている。
したがって、石油貯留層内において、微生物により、さらに効率よく石油増進回収する方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明の石油増進回収方法の特徴構成は、
石油貯留層にシステインを含有する栄養剤を注入して、石油の回収量を増加させる石油増進回収方法であって、
前記システインを含有する栄養剤に糖類もしくは多糖類を添加調整して、含有する有機物量のうち1質量%以上90質量%以下、好ましくは14質量%以上60質量%以下が糖類もしくは多糖類となるように調整しておく点にある。
本発明者らは、鋭意検討の結果、システインを含有する栄養剤にあっても、糖類もしくは多糖類を十分量含有した栄養剤は、石油増進回収方法を行っても、硫化水素を発生しにくいことを新たに見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、前記システインを含有する栄養剤に糖類もしくは多糖類を添加調整して、含有する有機物量のうち1質量%以上90質量%以下、好ましくは14質量%以上60質量%以下が糖類もしくは多糖類となるように調整しておくことにより、システインから生成するはずの硫化水素が、糖類もしくは多糖類により捕捉され、あるいは、別の反応系に移行し、システインから生成する硫化水素量を減少させられるものと考えられる。
その結果、硫化水素の発生を抑えつつ増油効果をもたらす微生物群を高い効率で増殖せしめ、その効果により、石油のサワー化のリスクを少なくして石油増進回収を図ることができるようになった。
また、前記糖類もしくは多糖類がグルコース、ショ糖、乳糖、廃糖蜜、デキストリン、デンプンから選ばれる少なくとも一種を含有するものであってもよい。
すなわち、本発明者らによると、糖類もしくは多糖類としては、グルコース、ショ糖、乳糖、廃糖蜜、デキストリン、デンプン等種々のもので同様の効果が発揮されることを確認しており、いずれを用いても硫化水素をあまり発生させることなく、石油増進回収できるようになった。
また、前記システインを含有する栄養剤が、ペプトン、コーンスティープリカー、脱脂粉乳、ホエイ、発酵大麦エキス、酵母エキス、魚肉エキスから選ばれる少なくとも一種を主成分として含有するものであってもよい。
すなわち、これらの栄養剤成分は、システインを含有しているので、糖類もしくは多糖類の添加効果が大きい。
石油貯留層内部において、微生物により、さらに効率よく石油増進回収することができた。
以下に、本発明の実施形態にかかる石油増進回収方法を説明する。尚、以下に好適な実施例を記すが、これら実施例はそれぞれ、本発明をより具体的に例示するために記載されたものであって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々変更が可能であり、本発明は、以下の記載に限定されるものではない。
〔石油増進回収方法〕
地下の岩石層等の石油貯留層中に存在する石油は、注入井および生産井を有する油田から産出される。注入井および生産井は、いずれも、地表から、岩盤層の地表側に形成される石油貯留層に達している。したがって、生産井から得られる油層及び油層水には、その油田の石油貯留層に生息している常在微生物が含まれている。そして、このような油田において本発明の石油増進回収方法を適用した実施形態においては、高い増油効果と低い硫化水素発生リスクを示す栄養剤(培地)を注入井から石油貯留層に圧入する。
石油増進回収方法の効果の確認試験としてのコア掃攻試験を行ったところ、システインを含有する栄養剤に糖類もしくは多糖類を添加調整して、含有する有機物量のうち14質量%以上60質量%以下が糖類もしくは多糖類となるように調整しておくことが有効であることが明らかになった。以下に試験方法について順に説明する。
〔油層および油層水を用いた栄養剤による培養実験(バイアル培養試験)〕
原油を生産している油田坑口よりサンプリングした原油を静置により油水分離して、油層と油層水を得た。油層水を溶媒として表1に示す栄養剤成分を種々の組み合わせと濃度で調製して栄養剤溶液とした。表1に示す栄養剤の構成に示す各成分の量は、溶媒とした油層水における質量%であり残部は、溶媒としての油層水となっている。ここで、各栄養剤成分は、市販品で安価に入手可能なものを選定した。ガラスバイアル(マルエムNo.7;50ml)に栄養剤溶液(20ml)に対して油層を10ml添加し、ブチルゴム栓とアルミキャップで密栓した。バイアルのヘッドスペースはアルゴンガスでパージした。各バイアルはインキュベーターにて47℃で一定期間嫌気的に静置培養した。一定期間の培養後に、ヘッドスペースの水素、メタン、炭酸ガス、硫化水素をガスクロマトグラフィーで分析した。また、培養液中のバイオサーファクタントの濃度をオイルスプレッディング法で分析した。なお、油層水は、石油貯留層から採取した、本質的に栄養分を含有しない水系溶媒であるので、水道水、海水等実際に地中に注入する溶媒成分で代用することができる。
〔各種分析方法〕
以下の実施例における各種実験については下記要領にて行った。
(ガス成分)
二酸化炭素、メタンおよび水素の各ガス濃度は、島津社製ガスクロマトグラフィー(GC2014)を用いて分析した。キャリアーはアルゴンガスを用い、分離カラムはshincarbonSTを用いた。オーブン温度は200℃にて分析を行った。
バイアル培養試験およびコア掃攻試験における気相中の硫化水素は、島津社製ガスクロマトグラフィー(GC2014)を用いて分析した。分離カラムは1,2,3-TCEP(25% 3.2mmID x 5m)を用いた。検出器はFPDを用い、カラム温度は100℃にて分析を行った。
(バイオサーファクタント活性の測定)
本検討では、微生物による界面活性剤の生成をオイルスプレッディング法により評価した。15mlの水の入ったペトリ皿に原油を10μL添加した。生成した油膜上に試料を5μL滴下し、形成された水面の円の直径を測定した。結果は、界面活性剤の一つであるTriton X100等量で示した。
Figure 2018076715
(定量下限値:2.5 vol ppm)
(注) 表中の発酵大麦エキスAと発酵大麦エキスBの違いはフィルター濾過の有無であって、フィルター濾過しないものが発酵大麦エキスAでフィルター濾過したものが発酵大麦エキスBである。 糖類含有率には多糖類も含む。
(結果)
代表的なペプトン類とエキス類の組み合わせによる栄養剤において、グルコースやショ糖などの還元糖を無添加の場合と添加した場合で、バイアルによる培養実験を実施し、気相中の硫化水素の発生を比較した。表1より、栄養剤中にシステインを含むが実質的に糖類を含まないものは、硫化水素の発生量が多いのに対して、栄養剤の有機物量のうち、14質量%以上60質量%以下が糖類もしくは多糖類となるように調整しておく(試験1に対して試験2、試験3に対して試験4等)と、硫化水素の発生量が大きく低下していることがわかる。
また、試験9〜13、24〜26を比較すると、糖類もしくは多糖類としては、グルコース、ショ糖、乳糖、廃糖蜜、デキストリンであっても同様の効果を発揮していることがわかる。従って、微生物によって代謝されてグルコースが生じる化合物は、同様な効果を奏することが推測される。
これらの成分を組み合わせた栄養剤は、ガスの発生量から判断して、増油効果に期待が持てるものである。本バイアル試験において生成する硫化水素の起源は、そのほとんどが栄養剤中のタンパク質に含まれるシステイン残基であると推測された。システインはグルコースのような還元糖と反応してチアゾリジン環を生成することが知られているので、本願の実施例における系においても同様の反応が起きている可能性がある。これらの結果から、多くの栄養剤において、糖類もしくは多糖類の添加によって、硫化水素の発生が抑制されることがわかった。
次に、バイアル試験において硫化水素の発生が抑制された栄養剤(システインを含有する栄養剤に糖類もしくは多糖類を添加調整して、含有する有機物量のうち14質量%以上60質量%以下が糖類もしくは多糖類となるように調整したもの)について、コア掃攻試験を実施した。
〔コア掃攻試験〕
砂岩コア(以下単にコアという)を140℃で4時間以上乾熱滅菌した後、コアが十分に浸かるように未滅菌油層水をアクリル製真空容器に入れ、密閉した。真空ポンプを用いてコア内部に油層水を含浸させた。その後、コアを取り出して重量を測定してコア内部の水量を求めた。同コアを滅菌済みコアホルダー内に導入し密閉した後、47℃の恒温槽内に設置した。
コアホルダー内を3.0MPaとし、窒素ガスボンベからコアに7.5MPaの周圧を載荷しながら、高圧定流量送液ポンプを用いて47℃に温められた未滅菌油層水をコア内に圧入した。油層水は0.1mL/minの流量で2.0PoreVolume(PV)圧入された。その後、同様に47℃に温められた未滅菌原油を、段階的に流量を上昇させながら最終流量0.2mL/minでコア内に合計30PV圧入した。
一次回収実験として油層水をコアに圧入して油の回収を図る水攻法を実施した。前述の未滅菌油層水や未滅菌原油の圧入と同様に、窒素ガスで油層水(未滅菌)ボトル内を加圧(<0.1MPa)しながら、高圧定流量送液ポンプを用いて、コア内に油層水を0.1mL/minの流量で圧入し一次回収を行った。圧入中は圧入圧力を記録した。流出液は目盛付試験管に採取し、目盛を指標とした目視で流出油量を測定し油回収率を求めた。油の流出が確認されなくなった時点で油層水の圧入を停止した。ここで得られた油量(一次回収油量)が従前の石油採掘方法による石油貯留層からの石油採掘量に相当する。
次に、一次回収実験を行ったコアに対して、栄養剤溶液を圧入した(0.1mL/minの流量で2.0PV)。その後、コアホルダーを密閉し、コア内において微生物の培養を行なった。微生物は4週間にわたって培養した。
培養期間終了後、コア内に油層水を0.1mL/minの流量で圧入し、石油増進回収実験を行なった。流出した油および水を試験管内に捕集するとともにガスを分離し、そのガスを水上置換法によって別の試験管に捕集し、硫化水素濃度を分析した。流出油量(増回収油量)を試験管の目盛を指標とした目視で測定し油増回収率を求めた。油の流出が確認されなくなった時点で油層水の圧入を停止した。
その結果、試験した栄養剤はコア試験において増油効果が認められること、およびコアにおいても硫化水素が発生しないことを確認した。これらの栄養剤は、コア掃攻試験において10%以上の増油効果が認められたうえ、更に硫化水素の発生は検出限界以下となり、石油増進回収方法として優れた栄養剤であることが分かった。以上の結果から、フィールドで実際に石油貯留層にこれらの栄養剤候補を注入すると、同様に良好な油増進回収効果を示すことが期待される。
Figure 2018076715
(定量下限値:2.5 vol ppm)

Claims (4)

  1. 石油貯留層にシステインを含有する栄養剤を注入して、石油の回収量を増加させる石油増進回収方法であって、
    前記システインを含有する栄養剤に糖類もしくは多糖類を添加調整して、含有する有機物量のうち1質量%以上90質量%以下が糖類もしくは多糖類となるように調整しておく石油増進回収方法。
  2. 請求項1の石油増進回収方法であって、
    前記システインを含有する栄養剤に糖類もしくは多糖類を添加調整して、含有する有機物量のうち14質量%以上60質量%以下が糖類もしくは多糖類となるように調整しておく石油増進回収方法。
  3. 前記糖類もしくは多糖類がグルコース、ショ糖、乳糖、廃糖蜜、デキストリン、デンプンから選ばれる少なくとも一種を含有するものである請求項1に記載の石油増進回収方法。
  4. 前記システインを含有する栄養剤が、ペプトン、コーンスティープリカー、脱脂粉乳、ホエイ、発酵大麦エキス、酵母エキス、魚肉エキスから選ばれる少なくとも一種を主成分として含有するものである請求項1または2に記載の石油増進回収方法。
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