JP2018076668A - 建物の断熱構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】施工作業における負担を軽減すると共に、ユニット建物であっても断熱性能を得ることができる建物の断熱構造を得ることを目的とする。
【解決手段】一対の断熱材42、44には、一対のテープ部材56、58がそれぞれ設けられている。そして、建物ユニット14、15を建物基礎に配設した状態で建物ユニット14、15の床材32、40の上方側から、V字状に屈曲された一対の断熱材42、44を床大梁18、34間の隙間36内へ挿入させた後、この断熱材42、44を展開させ、テープ部材56、58を上方へ向かって引張ることで、隙間36を塞ぐことができる。このため、隙間36を塞ぐための断熱材を床下空間28へ潜って床大梁18、34に取付ける作業をする必要はなく、施工作業における負担を軽減すると共に、ユニット建物12であっても断熱性能を得ることができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、建物の断熱構造に関する。
下記特許文献1には、互いに連結された断熱材を床梁に接触させて断熱性能を向上させる技術が開示されている。具体的には、この先行技術では、梁床断熱部材が、梁側断熱部と床側断熱部とを備えており、梁側断熱部と床側断熱部とは上下方向の一方の面において、可撓性を有するシート状の連結材で連結されている。
また、上下方向の他方の面には、切り込みが形成され、この切込み部を介して、梁床断熱部材が屈曲可能とされる。このため、梁床断熱部材が屈曲された状態で、梁床断熱部材を梁の側面と床スラブの下面に当接させることで、梁から床スラブの下面に亘って断熱性能を得ることができるというものである。
特開2013−194430号公報
ところで、鉄骨を用いた建築工法では、鉄骨軸組工法及びユニット工法が主な例として挙げられる。例えば、鉄骨軸組工法による建物の場合、上記先行技術を適用すると、梁の側面と床スラブの下面というように、断熱材を配置する面が連続しているため問題は生じない。
しかしながら、ユニット工法による建物では、建物ユニット間において隙間が生じるため、建物ユニット間で対向する床梁と床梁の間に設けられる隙間に断熱材を配置する必要がある。この場合、床下空間へ潜って断熱材を下方側から支持して当該隙間内に配置させることとなる。したがって、施工作業において負担が増大する。
本発明は上記問題を考慮し、施工作業における負担を軽減すると共に、ユニット建物であっても断熱性能を得ることができる建物の断熱構造を得ることが目的である。
第1の態様に係る建物の断熱構造は、V字状に配置した場合に、対向して配置された一対の床梁間の隙間の幅よりも狭くなり、かつ展開した場合には、前記隙間の幅よりも広くなるように設定された一対の断熱材と、前記一対の断熱材を展開可能に連結し、前記一対の床梁の上方側から当該一対の断熱材が前記隙間を通過し展開した状態で上方へ向かって引張ることで前記一対の断熱材が前記一対の床梁の下面にそれぞれ接触して前記隙間を塞ぎ、当該一対の断熱材が展開した状態を維持する引上げ手段と、を有している。
第1の態様に係る建物の断熱構造では、一対の断熱材は、V字状に配置した場合に対向して配置された一対の床梁間の隙間の幅よりも狭くなる。このため、屈曲させV字状に配置した一対の断熱材を、一対の床梁間の隙間内へ挿入させることができる。さらに、一対の断熱材は、展開した場合に一対の床梁間の隙間の幅よりも広くなるように設定されている。これにより、一対の断熱材が、一対の床梁間の隙間を通過し展開すると、一対の床梁間の隙間を塞ぐことができる。これにより、建物の断熱性能を得ることができる。
ここで、一対の断熱材は引上げ手段によって展開可能に連結されている。そして、一対の床梁の上方側から当該一対の断熱材が一対の床梁間の隙間を通過し、かつ一対の断熱材が展開した状態で、引上げ手段を上方へ向かって引張ることで、一対の断熱材が一対の床梁の下面にそれぞれ接触して、当該一対の床梁間の隙間が塞がれると共に、当該一対の断熱材が展開した状態が維持される。つまり、本態様では、一対の床梁の上方側から当該一対の断熱材を一対の床梁の下側へ配置することができるため、床下空間へ潜って作業する必要もなく、ユニット建物であっても断熱性能を得ることができる。
第2の態様に係る建物の断熱構造は、第1の態様に係る建物の断熱構造において、前記一対の床梁間の隙間内に断熱部材が配置されている。
第2の態様に係る建物の断熱構造では、一対の床梁間の隙間内に断熱部材が配置されているため、そうでない場合と比較して、さらに断熱性能を向上させることができる。
第3の態様に係る建物の断熱構造は、第1の態様又は第2の態様に係る建物の断熱構造において、前記引上げ手段は、長尺状を成す一対のテープ部材を備え、前記一対のテープ部材のうち、一方のテープ部材は、長手方向の一端部に設けられ前記一対の断熱材のうち他方の断熱材の下面に接着された第1接着部と、前記第1接着部よりも前記長手方向の中央部側に設けられ前記一対の断熱材のうち一方の断熱材の上面に接着された第2接着部と、を含んで構成され、前記一対のテープ部材のうち、他方のテープ部材は、長手方向の一端部に設けられ前記一対の断熱材のうち一方の断熱材の下面に接着された第3接着部と、前記第3接着部よりも前記長手方向の中央部側に設けられ前記一対の断熱材のうち他方の断熱材の上面に接着された第4接着部と、を含んで構成されている。
第3の態様に係る建物の断熱構造では、引上げ手段は、長尺状を成す一対のテープ部材を備えている。この一対のテープ部材のうち、一方のテープ部材は、第1接着部及び第2接着部を含んで構成されており、第1接着部は、一方のテープ部材の長手方向の一端部に設けられ、一対の断熱材のうち他方の断熱材の下面に接着されている。一方、第2接着部は、当該一方のテープ部材の第1接着部よりも一方のテープ部材の長手方向の中央部側に設けられており、一対の断熱材のうち一方の断熱材の上面に接着されている。
また、一対のテープ部材のうち、他方のテープ部材は、第3接着部及び第4接着部を含んで構成されており、第3接着部は、他方のテープ部材の長手方向の一端部に設けられ、一対の断熱材のうち一方の断熱材の下面に接着されている。一方、第4接着部は、他方のテープ部材の第3接着部よりも当該他方のテープ部材の長手方向の中央部側に設けられており、一対の断熱材のうち他方の断熱材の上面に接着されている。
この態様によると、一対の断熱材がV字状に屈曲した状態では、一方の断熱材の内側面の上縁と他方の断熱材の内側面の上縁とは(一対のテープ部材を介して)接触しており(連結部)、一方の断熱材の内側面の下縁と他方の断熱材の内側面の下縁との間は離間している。
このため、一対の断熱材がV字状に屈曲した状態から展開すると、一方の断熱材は、一方のテープ部材の第1接着部を介して、連結部を中心に下方側へ回動する。一方、他方の断熱材は、他方のテープ部材の第3接着部を介して、連結部を中心に下方側へ回動する。これにより、一方の断熱材の内側面の下縁と他方の断熱材の内側面の下縁が近接し略接触して、一対の断熱材によって一対の床梁間の隙間を塞ぐことができる。
第4の態様に係る建物の断熱構造は、第3の態様に係る建物の断熱構造において、前記一対のテープ部材の長手方向の他端部には、前記床梁の上壁部に固定される固定部がそれぞれ設けられている。
第4の態様に係る建物の断熱構造では、一対のテープ部材の長手方向の他端部には、床梁の上壁部に固定される固定部がそれぞれ設けられているため、一対のテープ部材の長手方向の他端部側を上方へ向かって引張り、当該固定部を床梁の上壁部にそれぞれ固定することにより、一対の断熱材は展開された状態が維持される。
第5の態様に係る建物の断熱構造は、第1の態様〜第4の何れか1の態様に係る建物の断熱構造において、前記床梁は、当該床梁の上部に設けられた上壁部と、前記上壁部と対向して前記床梁の下部に設けられた下壁部と、前記上壁部の端部と前記下壁部の端部を繋ぐ縦壁部と、を含んで構成され、前記断熱材は、前記下壁部の下面と接触する一般部と、前記一般部と繋がり前記下壁部の端面と接触する外縁凸部と、を含んで構成されている。
第5の態様に係る建物の断熱構造では、床梁は、床梁の上部に設けられた上壁部と、床梁の下部に設けられた下壁部と、上壁部の端部と下壁部の端部を繋ぐ縦壁部と、を含んで構成されている。一方、断熱材は、床梁の下壁部の下面と接触する一般部と、当該一般部と繋がり下壁部の端面と接触する外縁凸部と、を含んで構成されている。
このため、断熱材の一般部が床梁の下壁部の下面と接触した状態で、断熱材の外縁凸部が床梁の下壁部の端面に接触する。これにより、一対の床梁の離間方向に対して断熱材の移動を規制することができる。
また、断熱材に床梁の下壁部の端面と接触する外縁凸部が設けられることによって、床梁の下壁部は断熱材の一般部及び外縁凸部によって囲まれることとなる。つまり、床梁の下壁部と断熱材とが連続して密着される。これにより、断熱材に外縁凸部が設けられていない場合と比較して、一対の床梁間の隙間を確実に塞ぐことができる。
第6の態様に係る建物の断熱構造は、第1の態様〜第5の何れか1の態様に係る建物の断熱構造において、前記一対の断熱材は、隣接して配置された建物ユニットの床梁間に配置されている。
本態様では、一対の断熱材を屈曲させた状態で、当該一対の断熱材を床上側から一対の床梁間の隙間内へ挿入させ、当該一対の断熱材が一対の床梁間を通過すると、一対の断熱材は展開し、引上げ手段を上方へ向かって引張ることで、一対の床梁間の隙間を塞ぐ。つまり、本態様では、床下空間へ潜って作業する必要がない、
したがって、第6の態様に係る建物の断熱構造では、隣接して配置された建物ユニットの床梁間に一対の断熱材を配置することができる。
以上説明したように、本発明に係る建物の断熱構造は、施工作業における負担を軽減すると共に、ユニット建物であっても断熱性能を得ることができる、という優れた効果を有する。
本実施の形態に係る建物の断熱構造を構成する一対の断熱材を示す斜視図である。 本実施の形態に係る建物の断熱構造を構成する一対の断熱材を隣接する建物ユニット間の床大梁と床大梁の間の隙間を通過させる状態を示す断面図である。 本実施の形態に係る建物の断熱構造を構成する一対の断熱材を隣接する建物ユニット間の床大梁と床大梁の間の隙間を通過させた状態を示す断面図である。 本実施の形態に係る建物の断熱構造を構成する一対の断熱材で隣接する建物ユニット間の床大梁と床大梁の間の隙間を塞いだ状態を示す断面図である。 本実施の形態に係る建物の断熱構造を構成する一対の断熱材で塞いだ隣接する建物ユニット間の床大梁と床大梁の間の隙間内に断熱部材を配置した状態を示す断面図である。 本実施の形態に係る建物の断熱構造を構成する一対の断熱材の変形例を示す図4に対応する断面図である。 本実施の形態に係る建物の断熱構造が適用される建物ユニットの骨格を示す斜視図である。
以下、図面を用いて、本発明の一実施形態に係る建物の断熱構造について説明する。
(建物の断熱構造の構成)
まず、本実施の形態に係る建物の断熱構造の構成について説明する。
一般に、ユニット建物は、複数の建物ユニットで構成されており、建物基礎によって支持されている。そして、建物基礎は、ユニット建物の全周に沿って連続して設けられており、この建物基礎により囲まれた内側空間は床下空間となって屋外に連通されている。
ここで、図2には、ユニット建物12を構成し隣接して配置された建物ユニット14、15の下部を構成する断熱構造10が示されている。例えば、建物ユニット14、15間において、対向して配置された床大梁18及び床大梁34は、ユニット建物12の高さ方向に沿って切断したときの断面形状がコ字状を成す溝形鋼により形成されている。
具体的に説明すると、床大梁18、34は、高さ方向に沿って配置されるウエブ部(縦壁部)26、54と、ウエブ部26、54の上端からそれぞれ略水平に張り出す上フランジ部(上壁部)22、55と、ウエブ部26、54の下端からそれぞれ略水平に張り出し上フランジ部22、55と対向して形成された下フランジ部(下壁部)24、57と、を含んで構成されている。
建物ユニット14における床大梁18の上フランジ部22の上には、当該床大梁18の長手方向に沿って床根太30が設けられている。床根太30は角柱状を成しており、床大梁18の上フランジ部22のウエブ部26側に配置されている。また、床大梁18と対向して配置された図示しない床大梁との間には床小梁19が架け渡されており、床小梁19及び床根太30の上には、床材32が敷設されている。なお、床材32の仕上げ面には、図示しない床仕上げ材が敷設されている。
一方、建物ユニット15においても建物ユニット14と同様に、床大梁34の上フランジ部55の上には、当該床大梁34の長手方向に沿って床根太31が設けられており、上フランジ部55のウエブ部54側に配置されている。また、床大梁34と対向して配置された図示しない床大梁との間には床小梁35が架け渡されており、床小梁35及び床根太31の上には、床材40が敷設され、床材40の仕上げ面には、図示しない床仕上げ材が敷設されている。
以上のようにして配置された床大梁18、34の内部には、例えばグラスウール等の繊維系の断熱部材37がそれぞれ充填されている。また、床大梁18と床部材34間には、床大梁18と床大梁34の間には、隙間36が設けられている。この隙間36内には、図6に示されるように、断熱部材38が配置され、建物ユニット14の床材32と建物ユニット15の床材40の間には、床下地材41を介してドッキング部床材43が配置されるようになっている。
ところで、前述のように、床大梁18と床大梁34の間には、隙間36が設けられ、この隙間36内には断熱部材38が配置されているが、本実施形態では、この断熱部材38は、一対の断熱材42、44によって支持されている。以下、一対の断熱材42、44について具体的に説明する。
図1及び図6に示されるように、一対の断熱材42、44はそれぞれ板状を成す、例えば、硬質ウレタンフォーム等の硬質系断熱材によって形成されている。そして、断熱材42の上面42Aは床大梁18の下面18Aに接触し、断熱材44の上面44Aは床大梁34の下面34Aに接触すると共に、断熱材42と断熱材44とで互いに対向する内側面42B、44B同士が接触している。この状態で、断熱部材38は、断熱材42及び断熱材44によって支持可能とされる。
さらに、一対の断熱材42、44は、一般部46、48及び外縁凸部50、52を含んでそれぞれ構成されており、一般部46、48は、床大梁18、34の下面18A、34Aにそれぞれ接触するようになっている。一方、外縁凸部50、52は、床大梁18、34の下面18A、34Aからはみ出して配置される。
ここで、外縁凸部50、52は、図6で示す断面形状において、略矩形状を成しており、一般部46、48の板厚よりも厚肉となっている。そして、外縁凸部50、52の一部を構成する縦壁面50A、52Aは、一般部46、48が床大梁18、34の下面18A、34Aにそれぞれ接触した状態で、一対の床大梁18、34の下フランジ部24、57の端面24A、57Aにそれぞれ接触するようになっている。
また、図1に示されるように、一対の断熱材42、44には、例えば、布部材やナイロンなどの樹脂で形成された長尺状を成すテープ部材(引上げ手段)56、58がそれぞれ接着されている。
ここで、テープ部材56は、接着部(第1接着部)56A、接着部(第2接着部)56B及び固定部56Cを含んで構成されている。接着部56Aはテープ部材56の長手方向の一端部に設けられており、接着部56Bは接着部56Aよりもテープ部材56の長手方向の中央部側に設けられている。また、固定部56Cはテープ部材56の長手方向の他端部に設けられている。
一方、テープ部材58は、接着部(第3接着部)58A、接着部(第4接着部)58B及び固定部58Cを含んで構成されている。接着部58Aはテープ部材58の長手方向の一端部に設けられており、接着部58Bは接着部58Aよりもテープ部材58の長手方向の中央部側に設けられている。また、固定部58Cはテープ部材58の長手方向の他端部に設けられている。
そして、テープ部材56の接着部56Aは、断熱材44の下面44Cの断熱材42と対向する内側面44B側に接着され、接着部56Bは、断熱材42の上面42Aの内側面42B側に接着されている。また、テープ部材58の接着部58Aは、断熱材42の下面42Cの断熱材44と対向する内側面42B側に接着され、接着部58Bは、断熱材44の上面44Aの内側面44B側に接着されている。
以上のような構成により、図3に示されるように、断熱材42と断熱材44は、一対のテープ部材56、58を介して連結されると共に、断熱材42の上面42Aと断熱材44の上面44Aが近接する方向へV字状に屈曲可能とされる。そして、一対の断熱材42、44がV字状に屈曲した状態では、対向して配置された建物ユニット14の床大梁18と建物ユニット14の床大梁34の間の隙間36の幅よりも狭くなるように設定されている。
ここで、図4に示されるように、断熱材42、44は、テープ部材56、58の接着部56B、58Bにより、図心Oよりも内側面42B、44B側にそれぞれ支点Q、Rが設けられている。このため、断熱材42、44は、支点Q、Rを中心にそれぞれ回転可能となる。したがって、一対の断熱材42、44がV字状に屈曲した状態では、断熱材42の内側面42Bの上縁42B1と断熱材44の内側面44Bの上縁44B1とは、テープ部材56、58を介して接触している(連結部P)ため、断熱材42、44は、テープ部材56、58によって吊り下げられた状態で、連結部Pを中心に自重により展開することとなる。
(建物の断熱構造の作用及び効果)
次に、本実施の形態に係る建物の断熱構造の作用及び効果について説明する。
図1に示されるように、本実施形態では、一対の断熱材42、44には、一対のテープ部材56、58がそれぞれ設けられ、テープ部材56の接着部56Aは、断熱材44の下面44Cの内側面44B側に接着され、接着部56Bは、断熱材42の上面42Aの内側面42B側に接着されている。また、テープ部材58の接着部58Aは、断熱材42の下面42Cの内側面42B側に接着され、接着部58Bは、断熱材44の上面44Aの内側面44B側に接着されている。
図3に示されるように、一対の断熱材42、44をV字状に屈曲させた状態で、当該一対の断熱材42、44を床材32、40の上方側から床大梁18、34間の隙間36内へ挿入させる。
ここで、一対の断熱材42、44がV字状に屈曲した状態では、断熱材42の内側面42Bの上縁42B1と断熱材44の内側面44Bの上縁44B1とは、テープ部材56、58を介して接触している(連結部P)。一方、断熱材42の内側面42Bの下縁42B2と断熱材44の内側面44Bの下縁44B2との間は離間している。
このため、図4に示されるように、一対の断熱材42、44が一対の床大梁18、34間を通過すると、断熱材42、44は、自重により連結部Pを中心に展開する。さらに、一対のテープ部材56、58の固定部56C、58C側を上方へ向かって引張ると、一対の断熱材42、44は、テープ部材56の接着部56Aを介して、連結部Pを中心に下方側へ回動し、断熱材44は、テープ部材58の接着部58Aを介して、連結部Pを中心に下方側へ回動する。
これにより、断熱材42の内側面42Bの下縁42B2と断熱材44の内側面44Bの下縁44B2は互いに略接触する。すなわち、本実施形態では、一対の断熱材42、44が展開した状態で、床材32、40の上方側から一対のテープ部材56、58の固定部56C、58C側を上方へ向かって引張ると、一対の断熱材42、44は、展開した状態が維持される。
なお、テープ部材56の固定部56Cは床大梁18の上フランジ部22に接着や締結等により固定され、テープ部材58の固定部58Cは床大梁34の上フランジ部55に接着や締結等により固定される。
また、一対の断熱材42、44が展開した状態では、図1及び図5に示されるように、一対の断熱材42、44の一般部46、48の上面42A、44Aは、一対の床大梁18、34の下面18A、34Aにそれぞれ接触する。このとき、断熱材42の内側面42Bと断熱材44の内側面44Bが接触し、一対の床大梁18、34間の隙間36を塞ぐことができる。
すなわち、本実施形態では、建物ユニット14、15を図示しない建物基礎に配設した状態で建物ユニット14、15の床材32、40の上方側から、V字状に屈曲された一対の断熱材42、44を床大梁18、34間の隙間36内へ挿入させた後、当該一対の断熱材42、44を展開させ、隙間36を塞ぐことができる。
したがって、本実施形態では、隙間36を塞ぐための断熱材(図示省略)を床下空間28へ潜って床大梁18、34に取付ける作業をする必要はない。このため、本実施形態では、施工作業における負担を軽減すると共に、ユニット建物12であっても断熱性能を得ることができる。
また、本実施形態では、断熱材42の外縁凸部50は、床大梁18の下フランジ部24の端面24Aに接触し、断熱材44の外縁凸部52は、床大梁34の下フランジ部57の端面57Aに接触している。これにより、一対の床大梁18、34において、床大梁18、34同士の離間方向に対して一対の断熱材42、44の移動を規制することができる。
さらに、本実施形態では、一対の断熱材42、44に一対の床大梁18、34の下フランジ部24、57の端面24A、57Aと接触する外縁凸部50、52が設けられることによって、床大梁18、34の下フランジ部24、57は、断熱材42、44の一般部46、48及び外縁凸部50、52によってそれぞれ囲まれることとなる。
つまり、床大梁18、34の下フランジ部24、57と断熱材42、44とが連続して密着される。これにより、図示はしないが、断熱材42、44に外縁凸部50、52が設けられていない場合と比較して、一対の床大梁18、34の隙間36を確実に塞ぐことができる。
さらに、図6に示されるように、一対の断熱材42、44が展開された状態で、床大梁18と床大梁34の間の隙間36内には断熱部材38が配置されている。換言すると、断熱部材38は、一対の断熱材42、44によって支持されている。
以上のように、本実施形態では、一対の断熱材42、44によって、一対の床大梁18、34間の隙間36を塞ぐと共に、当該隙間36内には断熱部材38を配置するため、建物において、断熱性能を向上させることができる。
また、本実施形態では、断熱材42、44は、硬質系断熱材によってそれぞれ形成されている。例えば、図示はしないが、断熱材が、グラスウール等の繊維系断熱材など、軟質系断熱材によって形成された場合、断熱材は変形可能となる。
これに対して、本実施形態では、前述のように、断熱材42、44が硬質系断熱材によって形成されている。これにより、断熱材42、44の上面42A、44Aが、一対の床大梁18、34の下面18A、34Aにそれぞれ接触した状態で、当該床大梁18、34の下面18A、34Aに対して、断熱材42、44を均一に接触させることができる。
すなわち、床大梁18、34の下面18A、34Aに断熱材42、44の上面42A、44Aを接触させた場合、軟質系断熱材よりも硬質系断熱材の方が密着性が高くなる。したがって、軟質系断熱材よりも密着性が高くなる分、軟質系断熱材よりも厚み(硬質系断熱材の板厚)を薄くすることができ、結果的に、その分、床下空間28を確保することができる。
また、前述のように、本実施形態では、一対の断熱材42、44をV字状に屈曲させた状態で、当該一対の断熱材42、44を床材32、40の上方側から床大梁18、34間の隙間36内へ挿入させ展開させた後、一対のテープ部材56、58を上方へ向かって引張って、一対の断熱材42、44が展開した状態を維持することができる。換言すると、本実施形態では、硬質断熱材の断熱材42、44であっても床大梁18、34の下フランジ部24、57に対して、断熱材42、44を密着させることができる。
さらに、本実施形態では、断熱材42、44には、布部材やナイロンなどの樹脂で形成されたテープ部材56、58がそれぞれ接着されている。すなわち、テープ部材56、58は、固形部材ではないため、自由に取り回しすることができる。また、テープ部材56、58を介して一対の断熱材42、44が展開した状態が維持できればよいため、テープ部材56、58の構成はこれに限るものではない。
また、以上の実施形態では、図1に示されるように、一対の断熱材42、44は板状を成し、断熱材42の内側面42Bと断熱材44の内側面44Bは、断熱材42、44の内側面42B、44Bの上縁42B1、44B1から下縁42B2、44B2に亘って、それぞれ直線状に形成されているが、これに限るものではない。
例えば、図7に示されるように、断熱材60の内側面60Aと断熱材62の内側面62Aとで、上下に重なり合うようにしてもよい。具体的には、断熱材60の内側面60Aの下部側に突出部64を設け、断熱材62の内側面62Aの上部側に突出部66を設け、突出部64と突出部66とで上下に重なり合うようにする。これにより、断熱材60、62において、一対の床大梁18、34間の隙間36をさらに確実に塞ぐことができる。
以上、本発明を実施するための一形態として一実施例を用いて説明したが、本発明はこうした一実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、上述した一実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
10 建物の断熱構造
12 ユニット建物(建物)
14 建物ユニット
15 建物ユニット
18 床大梁(床梁)
18A 下面(床梁の下面)
22 上フランジ部(上壁部、床梁)
24 下フランジ部(下壁部、床梁)
24A 端面(下壁部の端面)
26 ウエブ部(縦壁部、床梁)
34 床大梁(床梁)
34A 下面(床梁の下面)
36 隙間
38 断熱部材
42 断熱材
42A 上面(断熱材の上面)
42C 下面(断熱材の下面)
44 断熱材
44A 上面(断熱材の上面)
44C 下面(断熱材の下面)
46 一般部(断熱材)
48 一般部(断熱材)
50 外縁凸部(断熱材)
50A 縦壁面
52 外縁凸部(断熱材)
52A 縦壁面
54 ウエブ部(縦壁部、床梁)
55 上フランジ部(上壁部、床梁)
56 テープ部材(引上げ手段)
56A 接着部(第1接着部、テープ部材)
56B 接着部(第2接着部、テープ部材)
56C 固定部(テープ部材)
57 下フランジ部(下壁部、床梁)
57A 端面(下壁部の端面)
58 テープ部材(引上げ手段)
58A 接着部(第3接着部、テープ部材)
58B 接着部(第4接着部、テープ部材)
58C 固定部(テープ部材)
60 断熱材
62 断熱材

Claims (6)

  1. V字状に配置した場合に、対向して配置された一対の床梁間の隙間の幅よりも狭くなり、かつ展開した場合には、前記隙間の幅よりも広くなるように設定された一対の断熱材と、
    前記一対の断熱材を展開可能に連結し、前記一対の床梁の上方側から当該一対の断熱材が前記隙間を通過し展開した状態で上方へ向かって引張ることで前記一対の断熱材が前記一対の床梁の下面にそれぞれ接触して前記隙間を塞ぎ、当該一対の断熱材が展開した状態を維持する引上げ手段と、
    を有する建物の断熱構造。
  2. 前記一対の床梁間の隙間内に断熱部材が配置されている請求項1に記載の建物の断熱構造。
  3. 前記引上げ手段は、長尺状を成す一対のテープ部材を備え、
    前記一対のテープ部材のうち、一方のテープ部材は、長手方向の一端部に設けられ前記一対の断熱材のうち他方の断熱材の下面に接着された第1接着部と、前記第1接着部よりも前記長手方向の中央部側に設けられ前記一対の断熱材のうち一方の断熱材の上面に接着された第2接着部と、を含んで構成され、
    前記一対のテープ部材のうち、他方のテープ部材は、長手方向の一端部に設けられ前記一対の断熱材のうち一方の断熱材の下面に接着された第3接着部と、前記第3接着部よりも前記長手方向の中央部側に設けられ前記一対の断熱材のうち他方の断熱材の上面に接着された第4接着部と、を含んで構成されている請求項1又は請求項2に記載の建物の断熱構造。
  4. 前記一対のテープ部材の長手方向の他端部には、前記床梁の上壁部に固定される固定部がそれぞれ設けられている請求項3に記載の建物の断熱構造。
  5. 前記床梁は、当該床梁の上部に設けられた上壁部と、前記上壁部と対向して前記床梁の下部に設けられた下壁部と、前記上壁部の端部と前記下壁部の端部を繋ぐ縦壁部と、を含んで構成され、
    前記断熱材は、
    前記下壁部の下面と接触する一般部と、
    前記一般部と繋がり前記下壁部の端面と接触する外縁凸部と、
    を含んで構成されている請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の建物の断熱構造。
  6. 前記一対の断熱材は、隣接して配置された建物ユニットの床梁間に配置されている請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の建物の断熱構造。
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JP2021055469A (ja) * 2019-10-01 2021-04-08 トヨタホーム株式会社 床断熱材の固定構造及び床断熱材の固定方法

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