JP2018076653A - W壁構築工法とw壁構造体、w壁用のプレキャストコンクリート板と型枠支持治具 - Google Patents

W壁構築工法とw壁構造体、w壁用のプレキャストコンクリート板と型枠支持治具 Download PDF

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秀樹 池田
眞一郎 佐藤
Shinichiro Sato
眞一郎 佐藤
憲久 宮崎
Norihisa Miyazaki
憲久 宮崎
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Abstract

【課題】本発明は、W壁構造体に関し、従来のW壁構造体では、その接続構造において、左右方向の接続部を強固にすることと、上下方向の接続部における打設コンクリートの充填性に課題があり、それを解決することである。
【解決手段】トラス筋を使用状態で左右方向に配設するとともにその一部を埋設してなるプレキャストコンクリート板1と、前記プレキャストコンクリート板の間に打設されたコンクリート25と、前記プレキャストコンクリート板の左右方向において隣接する接続部Cに配設されたループ形継手筋7と、前記プレキャストコンクリート板の上下方向における接続部Bに、現場打ちのコンクリートと、前記プレキャストコンクリート板の上下端面から突出した継手用の鉄筋1c,1dとが配設されてなるW壁A構造体とする。
【選択図】図7

Description

本発明は、対向するプレキャストコンクリート板(以下、PCa板という)同士の間にコンクリートを打設して構築される壁体(これを本願ではW壁構造体と言う)の構築工法とW壁構造体、更に、前記W壁用のプレキャストコンクリート板と構築工法に使用するW壁用の型枠支持治具に関するものである。
例えば、大規模な倉庫等における壁体の構築工法において、特許文献1に記載されているように、鋼板の版材にトラス筋を設けた埋込み型枠による壁体の構築工法が知られている。また、図9に示すように、壁20と壁若しくは壁20と床スラブ20cとの接続部に、壁面に沿って内部鉄筋20a、20bを重ね継手するだけ壁面に沿って切欠き、鉄筋を重ね継手とし、前記切欠き部に外部よりモルタル類を吹き付けて表面を鏝仕上げしたり、床スラブ20cと壁20を接合した後にハーフプレキャスト床スラブとして現場打ちコンクリートを施工したりするものが知られている。符号Lは、重ね継手の長さを示している(特許文献2参照)。
これに対して、倉庫等の大規模な構造物において、一対のPCa板21,22によるW壁構造体である場合、例えば、図10に示すように、上下左右に配設された一対のPCa板21,22と、そのPCa板の間に打設されるコンクリート25と、前記PCa板21,22の間に挿着して配筋される籠鉄筋(図示せず)とで構成されるW壁構造体23において、横方向の継ぎ手構造は、直線状の継手用鉄筋24を重ね継手にして配設した構造である。
また、図11に示すように、W壁構造体23aの上下方向の接続部においては、縦筋の接続で一般的な重ね継手に代わってJ形のループ継手としたものが知られている。この場合、接続部27において、下位置のW壁構造体23aにおける一対のPCa板21,22の上部にJ形上継手筋21b、22bがあり、上位置のW壁構造体23aにおけるJ形下継手筋21c、22cおよびループ横筋21d,22dがある。
上下方向の重ね継手部分における前記PCa板21,22の下部は、対向部分が切り欠かれていて、薄部21a,22aとなっている。
特開平7−54428号公報 特開平7−217020号公報
しかし、従来のW壁構造体の接続部にかかる構造においては、横方向の接続部における一般的な重ね継手の場合、継ぎ手用鉄筋24の配筋作業が極めて困難である。縦方向の接続部では、重ね継手であると鉄筋の径(d)が大径である場合に重ね部分の長さ(40d)が長くなって施工が困難となる。
更に、PCa板21,22の薄部21a,22aに打設されたコンクリート25の打設圧が大きく作用する。接続部27におけるコンクリート25の充填性が不確実である。また、階高が大きく壁が高い場合、支保工の仮設が困難である。本発明に係るW壁構築工法とW壁構造体、W壁用のプレキャストコンクリート板と型枠支持治具は、このような課題を解決するために提案されたものである。
本発明に係るW壁構築工法の上記課題を解決して目的を達成するための要旨は、対向した一対のプレキャストコンクリート板がW壁となって、前記W壁の間にコンクリートを打設して構築されるW壁構築工法において、
前記プレキャストコンクリート板は、型枠兼用に上下方向に立設された使用状態において、このプレキャストコンクリート板の本体の上端部から縦筋が突出してJ形に形成されて上部縦筋となり、前記本体の下端部から縦筋が突出してJ形に形成されて下部縦筋となり、且つ、その下部縦筋の屈曲側端部に亘って横筋が横架されてなり、
前記プレキャストコンクリート板が型枠支持治具で支持されて上下に配設された際に、下位置のプレキャストコンクリート板における前記J形の上部縦筋と、上位置のプレキャストコンクリート板における前記横筋を有するJ形の下部縦筋とが、左右方向で衝突しないようにオフセットされて重なり合って、前記W壁を構成するプレキャストコンクリート板の上下方向の接合部が形成され、
前記接合部が前記型枠支持治具のプレートで囲われて、上下のプレキャストコンクリート板同士が打設されたコンクリートによって前記接合部で接合されることである。
前記接続部を囲う型枠支持治具のプレートは、現場打ちコンクリートの充填性を確認するため、透明若しくは半透明の部材で形成されていることである。
前記型枠支持治具は、トラス筋で形成され、そのトラス筋における接続部に対応する位置に、下弦材の間に架設され前記接続部を囲うプレートが貼着されていることを含むものである。
本発明に係るW壁構造体の上記課題を解決して目的を達成するための要旨は、トラス筋を使用状態で左右方向に配設するとともにその一部を埋設してなるプレキャストコンクリート板と、前記プレキャストコンクリート板の間に打設されたコンクリートと、前記プレキャストコンクリート板の左右方向において隣接する接続部に配設されたループ形継手筋と、前記プレキャストコンクリート板の上下方向における接続部に、現場打ちのコンクリートと、前記プレキャストコンクリート板の上下端面から突出した継手用の鉄筋とが配設されてなることである。
前記上下方向の接続部における継手用の鉄筋は、プレキャストコンクリート板の本体の上端部から突設されたJ形の上部縦筋と、前記プレキャストコンクリート板の本体の下端部から突設されたJ形の下部縦筋と、該下部縦筋の屈曲側端部に亘って横架されている横筋とであることである。
前記左右方向において隣接する接続部に配設されたループ形継手筋は、
a:無端状で略四角形状に形成され上下方向に適宜間隔を置いて配設されたループ筋と、該ループ筋を上下方向で連結するように、前記ループ筋の内側の角部4箇所に配筋された連結筋とでなる継手筋、
b:上下方向に螺旋状に巻回して側面視で略四角形状のスパイラル形ループ筋と、該スパイラル形ループ筋の内側の角部4箇所に配筋され上下方向に当該ループ筋を連結する連結筋とでなる継手筋、
c:側面視で略矩形状で左右方向に細長い本体部とその本体部から延設される両端部を互いに左右方向の反対側に略半円形状に屈曲され、その両端部の先端が中央部において側面視で互いに中心部に伸びて交差するように延設され、上下方向に適宜間隔を置いて配設されたループ筋と、前記ループ筋の本体部の内側の角部4箇所に配筋された連結筋とでなる継手筋、
のうちのいずれかひとつの継手筋であることである。
本発明に係るW壁用のプレキャストコンクリート板の上記課題を解決して目的を達成するための要旨は、W壁構造体を構成するプレキャストコンクリート板は、鉄筋コンクリートの本体と、使用状態で左右方向に並設して配置され上下方向に適宜間隔で複数段にされるとともに、その一部が前記本体に埋設されたトラス筋と、使用状態で上下・左右方向に並設されて前記本体に埋設し配筋された縦筋および横筋と、該本体の縦筋がこの本体の上端部から突出してJ形に形成された上部縦筋と、前記本体の下端部から突出してJ形に形成された下部縦筋と、前記J形の下部縦筋における屈曲側端部に亘って横架された横筋とでなることである。
本発明に係るW壁用の型枠支持治具の上記課題を解決して目的を達成するための要旨は、上下方向に細長くし左右方向に並設したトラス筋で形成され、そのトラス筋における上下方向でプレキャストコンクリート板の本体に固定するための固定板が設けられるとともに、前記プレキャストコンクリート板間の接続部に対応する位置に、左右方向で隣接する下弦材の間に横架され前記接続部を囲うプレートが貼着されてなることである。
前記プレートは、透明若しくは半透明の部材であることを含むものである。
本発明のW壁構築工法とW壁構造体、W壁用のプレキャストコンクリート板と型枠によれば、W壁を構成するプレキャストコンクリート板の上下方向や左右方向における接続部が強固に接続される。また、打設されたコンクリートの充填性も確認することができる。更に、左右方向の接続部でループ形の継手筋を、一筆書きで必要な付着長さを確保して強固なループ筋にするとともに、前記継手筋の左右のサイズを小さくして継手構造がコンパクト化される、と言う優れた効果を奏するものである。
本発明に係るW壁構造体のプレキャストコンクリート板1の正面図(A)、W壁として使用状態の平面図(鉄筋ユニット2は含まず)である。 W壁Aのコンクリート打設前の状態を示す、図1−A(B)におけるA−A線に沿った断面図である。 トラス筋3(3d)の斜視図である。 ループ形継手筋7の一例を示す正面図(A)、側面図(B)、平面図(C)である。 左右方向の接続部Cにおける構造を示す平面視した断面図である。 ループ形継手筋7の他の例で、スパイラル形ループ筋7cとした場合の、正面図(A)、側面図(B)、平面図(C)である。 ループ形継手筋7の他の例で、太径のループ筋7dとしてループ筋の間隔Dを広くした正面図(A)、側面図(B)、平面図(C)である。 ループ形継手筋7の他の例で、付着長さを長くして且つコンパクトにしたループ筋7eの側面図(A)、平面図(B)、正面図(C)である。 左右方向の接続部Cにループ筋7eを使用した場合における、平面視した断面図である。 プレキャストコンクリート板1を上下方向で接続させる様子を示す正面図(A)、側面図(B)である。 本発明に係るW壁構築工法を左図から右図へと順に説明する説明用断面図である。 下側のプレキャストコンクリート板1に型枠支持治具8を固定して、上側のプレキャストコンクリート板1を取り付けている様子を示す正面図(A)、型枠支持治具8の側面図(B)である。 従来例に係る上下方向の接続部にかかる構造を示す断面図である。 従来例に係る左右方向の接続部における重ね継手を示す平面視した断面図である。 同従来例に係るプレキャストコンクリート板21,22によるW壁構造体23aの上下方向の接続部にかかる構造を示す断面図である。
本発明に係るW壁用のプレキャストコンクリート(PCa)板1は、図1−A乃至図1−Bに示すように、左右に長い矩形状でプレキャスト鉄筋コンクリート体である本体1aには、トラス筋3dがその一部を埋設して配筋され、左右方向に横筋1gが並設して埋設され、上下方向において、縦筋の本体1bが埋設されるとともにその上端部1cと下端部1dとを、前記本体1aの上・下端面から突設してJ形に屈曲され形成されて配筋されている。このPCa板1を対向させて配置して、上下・左右に展開し接続部で強固に連結して、W壁Aを構築するものである。
本発明に係るPCa板1は、W壁Aの構造体を構成するものであり、図1−A(A)に示すように、全体が矩形状(大きさが約4000×1600mm)の本体(耐力壁)1aと、使用状態で左右方向に並設して配置され上下方向に適宜間隔で複数段(図では5段)にされるとともに、その一部(下弦材側)が前記本体に埋設された、トラス筋3dとがある。
また、前記本体1aには、使用状態で上下方向に並設されて前記本体1aに縦筋1bが埋設されて配筋されている。図1−Bに示すように、この縦筋1bの上端部が、前記本体1aの上端部から突出してJ形に屈曲形成され、上部縦筋1cとなっている。また、前記縦筋1bの下端部が、前記本体1bの下端部から突出しJ形に屈曲形成され、下部縦筋1dとなっている。
更に、前記縦筋1bの下端部における下部縦筋1dにおいて、J形部分の屈曲側端部1eに亘って横架された、接続部の横筋1fがある。前記縦筋1bの上部縦筋1cと下部縦筋1dとが、PCa板1を上下に配設した際の、図1−Bに示す接続部Bを構成することになる。
図1−A(B)に示すように、前記本体1aには、前記縦筋1bに直交して配筋される横筋1gがある。これらによって、前記PCa板1が耐力壁として構成されている。
前記PCa板1を使用して形成されるW壁Aの構造体について説明する。図1−A(B)乃至図1−Bに示すように、W壁Aは、トラス筋3dを使用状態で左右方向に配設するとともにその一部を埋設してなるPCa板1と、該PCa板1,1の間に打設された現場打ちのコンクリート25と、前記PCa板1の左右方向において隣接する接続部Cに配設されたループ形継手筋7と、前記PCa板1の上下方向における接続部Bに、前記鉄筋ユニット2の一部と、前記現場打ちのコンクリート25の一部と、前記PCa板1の本体1aの上・下端部から突出した継手用の鉄筋である縦筋1bの、上部縦筋1cと下部縦筋1dとが配設されてなる。
前記PCa板1用のトラス筋3d、若しくは、型枠支持治具8(図7参照)用のトラス筋3は、図2に示すように、カイザートラスと称されるものであり、上弦材(トップ筋ともいう)3a、2本の下弦材(ボトム筋ともいう)3bで三角形(大きさは適宜、一例として、高さが約150mm,310mm)を構成して、波形のラチス筋3cで溶接等の固着手段で固着されて、構成されるものである。
一方、前記上下方向の接続部Bにおける継手用の鉄筋は、図1−A(A)に示すように、PCa板1の上端部から突設されたJ形の上部縦筋1cと、前記PCa板1の下端部から突設されたJ形の下部縦筋1d及びその下部縦筋1dの屈曲側端部1eに亘って横架されている、接続部の横筋1fとで構成されている。
更に、図1−A(B)に示すように、左右方向において隣接する接続部Cに、ループ形継手筋7が配設されている。このループ形継手筋7は、例えば、図3−A,図3−Bに示すように、無端状で略四角形状に形成され上下方向に適宜間隔を置いて配設されたループ筋7aと、該ループ筋7aを上下方向で適宜間隔を置いて連結するように、前記ループ筋7aの内側の角部4箇所に配筋された連結筋7bとでなる。従来の重ね継手に替わって強固な接続効果をもたらすものである。
前記ループ形継手筋7の他の実施例は、図4−Aに示すように、上下方向に螺旋状に巻回して側面視で略四角形状のスパイラル形ループ筋7cと、該スパイラル形ループ筋7cの内側の角部4箇所に配筋され上下方向に当該ループ筋を連結する連結筋7bとでなる。1本のループ状の鉄筋で、ループ間に密に配筋されて強固な構造となる。
更に他の実施例としては、図4−Bに示すように、鉄筋の直径を太くした太径のループ筋7dとしたものである。かかるループ筋7dは、構造的には前記ループ筋7aと同様であるが、上下方向のループ筋7d同士の間隔Dを広くすることができる。上下方向の間隔Dが広くなるので、現場打ちコンクリートの流動・充填性が良くなるものである。
前記ループ筋7a,7cとを融合したような、ループ筋の他の実施例として、図5−A、図5−Bに示すように、側面視で略矩形状で左右方向に細長い本体部7fとその本体部7fから延設される両端部7g,7hを互いに左右方向の反対側に略半円形状に屈曲され、その両端部の先端7i,7jが中央部において側面視で互いに中心部に伸びて交差するように延設され、上下方向に適宜間隔を置いて配設されたループ筋7eと、前記ループ筋7eの本体部の内側の角部4箇所に配筋された連結筋7bとでなるものが提案される。
前記ループ筋7eを形成することによって、図5−Bに示すように、ループ筋の幅Eが、前記ループ筋7a(図3−A参照)の幅よりも狭くなりコンパクト化される。但し、前記コンパクト化により継手筋自体の付着長さが短くなるので、継手効果が低下する。それを防止するために、前記両端部7g,7hから先端7i,7jを延設する。図5−A(A)に示すように、側面視して、中央部で前記先端7i,7jが交差するように一筆書きで鉄筋加工して付着長さを確保し、継手効果を維持しているのである。
上記W壁Aの構造体を形成する、本発明に係るW壁構築工法について説明する。図6乃至図7に示すように、対向した一対のPCa板1,1がW壁Aとなって、該W壁Aの間にコンクリート25を打設して構築されるW壁構築工法において、前記PCa板1は、図1−Aに示したように、型枠兼用に上下方向に立設された使用状態において、このPCa板1の上端部から縦筋1bがJ形に突出し露出された上部縦筋1cがあり、このPCa板1の下端部から縦筋1bがJ形に突出し露出された下部縦筋1dがあり、且つ、その下部縦筋1dにおけるJ形部分の屈曲側端部1eに亘って、接続部における横筋1fが横架されている。
そして、図6(A),(B)に示すように、前記PCa板1が上下に配設された際に、下位置のPCa板1における上側に露出したJ形の上部縦筋1cと、上位置のPCa板1における下側に露出して前記横筋を有するJ形の下部縦筋1dとが、左右方向で衝突しないように、オフセットされて重なり合う。よって、PCa板1においては、本体1aに対して、縦筋1bの左右方向の位置が異なる、但し、ピッチは同じである、2種類のPCa板が存在する。
前記W壁Aを構成するPCa板1の上下方向の接合部Bが形成され、前記接合部Bが型枠支持治具8で囲われてそこにコンクリートが打設されて、上下のPCa板1,1同士が前記接合部Bで接合される。このW壁構築工法において、上下方向の接続部Bのための、本発明に係る型枠支持治具8について先に説明する。
前記型枠支持治具8は、図7乃至図8に示すように、上下方向に細長くし左右方向に所要数で並設したトラス筋3で形成され、そのトラス筋3における接続部Bに対応する位置に、下弦材の間に架設され前記接続部Bを囲うプレート8cが、左右方向に細長く板状に形成されて貼着されている。
前記接続部Bを囲う型枠支持治具8のプレート8cは、現場打ちされるコンクリート25の充填性を確認するため、アクリル樹脂板などの透明若しくは半透明の部材で形成されている。
前記プレート8cは、図8(A),(B)に示すように、型枠支持治具8のトラス筋3側に溶接等で固着された金属製のプレート支持板8aによって、接続部Bの空間部を塞ぐようにボルト等で支持されている。
また、型枠支持治具8には、PCa板1にボルト等で固定して支持させるべく、金属製の固定板8bと、該固定板8bに設けられるボルト8dが設けられている。なお、PCa板1側には、図7に示すように、本体1aにインサートさせたボルト用アンカー金具1hが、前記固定板8bのボルト穴位置に対応した位置に、設けられている。
前記W壁構築工法の手順を図7を参照して説明すると、同図7の左側に示すように、既にW壁Aに構築したPCa板1に、固定板8bをボルト等で前記アンカー金具1hに螺着し固定することで、前記型枠支持治具8を上下方向に取り付けて固定する。この型枠支持治具8を図8(A)に示すように、下位置のPCa板1に固定する。
前記型枠支持治具8を、図7の左側から2番目に示すように、前記下位置のPCa板1に固定して対向配置にセットする。この型枠支持治具8に、上方からlクレーンで吊持したPCa板1を降ろす。型枠支持治具8の固定板8bをボルト等で前記降ろしたPCa板1のアンカー金具1hに螺挿して、型枠支持治具8に前記搬入されたPCa板1を固定する。これにより、PCa板1が、前後方向で間隔を置いて対向して、左右方向に所要数設置される。
前記型枠支持治具8により、上下方向のPCa板1,1における接続部Bに、プレート8cが配設される。また、図7の右から2番目に示すように、この接続部Bにおいて、型枠支持治具8の間隔を維持する フォームタイ(登録商標)9を設置する。
前記対向した1対のPCa板1,1の間であって、左右方向の接続部Cにおいて、ループ筋7をクレーン等で吊持して設置する。
図7の右端に示すように、一対のPCa板1,1の間に、コンクリート25を現場打ちする。接続部Bにおいては、透明のアクリル板をプレート8cにしているので、前記現場打ちのコンクリート25が接続部Bに充填される様子が見てとれる。こうして、接続部Bのコンクリート充填性が確認できるものである。
次に、前記現場打ちコンクリート25が所要の強度を発現した後、前記型枠支持治具8を下位置のPCa板1から撤去して、その型枠支持治具8を上方へと転用させて、上位置のPCa板1に、ボルト等で本体1aのアンカー金具1hに螺着し、固定板8cを取り付けて、順次上方へ移動させるものである。
こうして、一対のPCa板1,1が上下左右に展開され、現場打ちコンクリート25が打設されて、W壁Aが構築されるものである。
本発明に係るW壁構築工法、W壁構造体、プレキャストコンクリート板1、型枠支持治具8によれば、倉庫などの大規模な構造物におけるW壁Aに広く適用して実施できるものである。
A W壁、 B 上下方向の接続部、
C 左右方向の接続部、
1 PCa板、 1a 本体(耐力壁)、
1b 縦筋、 1c J形の上部縦筋、
1d J形の下部縦筋、 1e 屈曲側端部、
1f 接続部の横筋、 1g 本体1aの横筋、
1h ボルト用アンカー金具、
3 トラス筋、 3a 上弦材、
3b 下弦材、 3c ラチス筋、
3d PCa板のトラス筋、
7 ループ形継手筋、 7a ループ筋、
7b 連結筋、 7c スパイラル形ループ筋、
7d ループ筋、 7e ループ筋、
7f 本体部、 7g,7h両端部、
7i,7j 先端、
8 型枠支持治具、 8a プレート支持板、
8b 固定板、 8c プレート、
9 フォームタイ(登録商標)、
20 壁、 20a 縦筋、
20b 横筋、 20c 床スラブ、
21 PCa板、 21a 薄部、
21b J形上継手筋、 21c J形下継手筋、
21d ループ横筋、
22 PCa板、 22a 薄部、
22b J形上継手筋、 22c J形下継手筋、
22d ループ横筋、
23 W壁構造体、 23a 他の実施例に係るW壁構造体、
24 継手用鉄筋、
25 コンクリート、
26 トラス筋、
27 接続部。

Claims (9)

  1. 対向した一対のプレキャストコンクリート板がW壁となって、前記W壁の間にコンクリートを打設して構築されるW壁構築工法において、
    前記プレキャストコンクリート板は、型枠兼用に上下方向に立設された使用状態において、このプレキャストコンクリート板の本体の上端部から縦筋が突出してJ形に形成されて上部縦筋となり、前記本体の下端部から縦筋が突出してJ形に形成されて下部縦筋となり、且つ、その下部縦筋の屈曲側端部に亘って横筋が横架されてなり、
    前記プレキャストコンクリート板が型枠支持治具で支持されて上下に配設された際に、下位置のプレキャストコンクリート板における前記J形の上部縦筋と、上位置のプレキャストコンクリート板における前記横筋を有するJ形の下部縦筋とが、左右方向で衝突しないようにオフセットされて重なり合って、前記W壁を構成するプレキャストコンクリート板の上下方向の接合部が形成され、
    前記接合部が前記型枠支持治具のプレートで囲われて、上下のプレキャストコンクリート板同士が打設されたコンクリートによって前記接合部で接合されること、
    を特徴とするW壁構築工法。
  2. 接続部を囲う型枠支持治具のプレートは、現場打ちコンクリートの充填性を確認するため、透明若しくは半透明の部材で形成されていること、
    を特徴とする請求項1に記載のW壁構築工法。
  3. 型枠支持治具は、トラス筋で形成され、そのトラス筋における接続部に対応する位置に、下弦材の間に架設され前記接続部を囲うプレートが貼着されていること、
    を特徴とする請求項2に記載のW壁構築工法。
  4. トラス筋を使用状態で左右方向に配設するとともにその一部を埋設してなるプレキャストコンクリート板と、
    前記プレキャストコンクリート板の間に打設されたコンクリートと、
    前記プレキャストコンクリート板の左右方向において隣接する接続部に配設されたループ形継手筋と、
    前記プレキャストコンクリート板の上下方向における接続部に、現場打ちのコンクリートと、前記プレキャストコンクリート板の本体の上下端面から突出した継手用の鉄筋とが配設されてなること、
    を特徴とするW壁構造体。
  5. 上下方向の接続部における継手用の鉄筋は、プレキャストコンクリート板の本体の上端部から突設されたJ形の上部縦筋と、前記プレキャストコンクリート板の本体の下端部から突設されたJ形の下部縦筋と、該下部縦筋の屈曲側端部に亘って横架されている横筋とであること、
    を特徴とする請求項4に記載のW壁構造体。
  6. 左右方向において隣接する接続部に配設されたループ形継手筋は、
    a:無端状で略四角形状に形成され上下方向に適宜間隔を置いて配設されたループ筋と、該ループ筋を上下方向で連結するように、前記ループ筋の内側の角部4箇所に配筋された連結筋とでなる継手筋、
    b:上下方向に螺旋状に巻回して側面視で略四角形状のスパイラル形ループ筋と、該スパイラル形ループ筋の内側の角部4箇所に配筋され上下方向に当該ループ筋を連結する連結筋とでなる継手筋、
    c:側面視で略矩形状で左右方向に細長い本体部とその本体部から延設される両端部を互いに左右方向の反対側に略半円形状に屈曲され、その両端部の先端が中央部において側面視で互いに中心部に伸びて交差するように延設され、上下方向に適宜間隔を置いて配設されたループ筋と、前記ループ筋の本体部の内側の角部4箇所に配筋された連結筋とでなる継手筋、
    のうちのいずれかひとつの継手筋であること、
    を特徴とする請求項4に記載のW壁構造体。
  7. W壁構造体を構成するプレキャストコンクリート板は、
    鉄筋コンクリートの本体と、
    使用状態で左右方向に並設して配置され上下方向に適宜間隔で複数段にされるとともに、その一部が前記本体に埋設されたトラス筋と、
    使用状態で上下・左右方向に並設されて前記本体に埋設し配筋された縦筋および横筋と、
    該本体の縦筋がこの本体の上端部から突出してJ形に形成された上部縦筋と、前記本体の下端部から突出してJ形に形成された下部縦筋と、
    前記J形の下部縦筋における屈曲側端部に亘って横架された横筋とでなること、
    を特徴とするW壁用のプレキャストコンクリート板。
  8. 上下方向に細長くし左右方向に並設したトラス筋で形成され、そのトラス筋における上下方向でプレキャストコンクリート板の本体に固定するための固定板が設けられるとともに、前記プレキャストコンクリート板間の接続部に対応する位置に、左右方向で隣接する下弦材の間に横架され前記接続部を囲うプレートが貼着されてなること、
    を特徴とするW壁用の型枠支持治具。
  9. プレートは、透明若しくは半透明の部材であること、
    を特徴とする請求項8に記載のW壁用の型枠支持治具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114703975A (zh) * 2019-03-21 2022-07-05 巴马丹拿建筑及工程师有限公司 一种介于预制钢筋混凝土结构体之间的连接结构及用于该钢筋混凝土结构体的钢筋配置方法
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