JP2018076263A - ブリケット製剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】生産性が向上し、しかも経時安定性が優れたブリケット製剤を提供する。【解決手段】有機酸、炭酸塩、ポリエチレングリコールおよびポリビニルピロリドンを含有したブリケット製剤であれば、ブリケットマシンによって製造しても、連続生産が可能であり、本ブリケット製剤を袋内で経時保存しても、袋が破裂することなく、安定に保存することができる。【選択図】なし
Description
本発明は、ブリケット製剤に関する。詳しくは、生産性が向上し、しかも経時安定性が優れたブリケット製剤に関する。
多くの浴用剤や義歯洗浄剤は、水にいれると、有機酸および炭酸塩との反応により炭酸ガスを発生するので、水を使用して製造することができない。そこで、浴用剤や義歯洗浄剤としては、水を使用しないで製造することができる錠剤(特許文献1、2)、乾式造粒法による顆粒(特許文献3)およびブリケット製剤などが製造される。これらのうち、錠剤は、水を入れた容器に1錠のみを入れるので、容器内で満遍なく発泡成分が広がりにくい。また、乾式造粒法による顆粒は、形状がフレーク状や破砕状となり、製品価値が低下する。そこで、錠剤よりも小さくて、水に入れると容器内で満遍なく発泡成分が広がり、しかも、粒子の形状がほぼ球形であるブリケット製剤が注目されている。
ブリケット製剤の「ブリケット」とは、「造粒ハンドブック」(日本粉体工業技術協会編、平成3年3月10日、株式会社オーム社発行)に定義されているように、ロール表面に成形物(ブリケット)の母型であるポケットが刻まれた2つのロール間に粉体を供給し、ロールの回転により圧縮成形(ロールプレス)して得られた成形物をいう。一般にブリケットを得るためのロールプレス操作はブリケッティングと呼ばれ、このブリケッティングにはブリケッティングマシンが用いられる。ブリケットは、杵臼で打錠した錠剤とは、明確に区別されるものである。
しかしながら、粉体組成物に酸を配合すると、製造時に粉体組成物がブリケッティングマシンのロールに付着し、生産性が低下する場合がある。また、有機酸および炭酸塩を含有するブリケット製剤を袋内で経時保存すると、製剤中に少量の水を含んで自己発泡して袋が破裂し、安定性に問題が生じる場合がある。ブリケット製剤については、種々の技術が提案されているが(特許文献4〜6)、これらの問題は解決できていない。
従って、本発明は、生産性が向上し、しかも経時保存しても安定なブリケット製剤を提供するものである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討し、有機酸および炭酸塩を含有するブリケット製剤中に、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドンを含有し、好ましくは酸として無水クエン酸およびフマル酸を含有し、さらに二酸化ケイ素を含有すれば、ブリケットマシンのロールの付着を低減して生産性を向上させ、経時安定性試験をおこなっても安定であり、しかも製剤強度が増すことを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)有機酸、炭酸塩、ポリエチレングリコールおよびポリビニルピロリドンを含有することを特徴とするブリケット製剤、
(2)有機酸がコハク酸、クエン酸、無水クエン酸およびフマル酸からなる群より選ばれた1種以上である上記(1)記載のブリケット製剤、
(3)有機酸が無水クエン酸およびフマル酸である上記(2)記載のブリケット製剤、
(4)炭酸塩が炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウムおよびセスキ炭酸ナトリウムからなる群より選ばれた1種以上である上記(1)記載のブリケット製剤、
(5)炭酸塩が炭酸水素ナトリウムおよび炭酸ナトリウムである上記(4)記載のブリケット製剤、
(6)ポリエチレングリコールの平均分子量が2600〜25000である上記(1)記載のブリケット製剤、
(7)ポリエチレングリコールの平均分子量が7300〜9300である上記(1)記載のブリケット製剤、
(8)ポリエチレングリコールが製剤全量に対して、2〜5重量%含有する上記(1)記載のブリケット製剤。
(9)ポリビニルピロリドンのK値が25〜90である上記(1)記載のブリケット製剤、
(10)ポリビニルピロリドンのK値が27〜33である上記(1)記載のブリケット製剤、
(11)ポリビニルピロリドンが製剤全量に対して、2〜5重量%含有する上記(1)記載のブリケット製剤、
(12)有機酸として無水クエン酸およびフマル酸、炭酸塩として炭酸水素ナトリウムおよび炭酸ナトリウム、ポリエチレングリコールとして平均分子量が7300〜9300であるポリエチレングリコール、ならびにポリビニルピロリドンとしてK値が27〜33であるポリビニルピロリドンを含有する上記(1)から(11)のいずれかに記載のブリケット製剤、
(13)さらに二酸化ケイ素を含有する上記(1)から(12)のいずれかに記載のブリケット製剤、
(14)二酸化ケイ素が製剤全量に対して、0.5〜1.5重量%含有する上記(13)記載のブリケット製剤、
(15)有機酸として無水クエン酸およびフマル酸、炭酸塩として炭酸水素ナトリウムおよび炭酸ナトリウム、ポリエチレングリコールとして平均分子量7300〜9300であるポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドンとしてK値が27〜33であるポリビニルピロリドンならびに二酸化ケイ素を含有する上記(1)から(14)のいずれかに記載のブリケット製剤、
(16)義歯洗浄剤である上記(1)から(15)のいずれかに記載のブリケット製剤、
(17)有機酸として無水クエン酸およびフマル酸、炭酸塩として炭酸水素ナトリウムおよび炭酸ナトリウム、ポリエチレングリコールとして平均分子量が7300〜9300であるポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドンとしてK値が27〜33であるポリビニルピロリドンならびに二酸化ケイ素を含有する上記(16)記載の義歯洗浄剤、
(18)殺菌剤、有機酸として無水クエン酸およびフマル酸、炭酸塩として炭酸水素ナトリウムおよび炭酸ナトリウム、ポリエチレングリコールとして平均分子量7300〜9300であるポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドンとしてK値が27〜33であるポリビニルピロリドンならびに二酸化ケイ素を含有する上記(16)記載の義歯洗浄剤、
(19)製剤全量に対し、0.1〜1重量%の殺菌剤、5〜20重量%の無水クエン酸、5〜20重量%のフマル酸、10〜30重量%の炭酸水素ナトリウム、 10〜30重量%の炭酸ナトリウム、2〜5重量%の平均分子量が7300〜9300であるポリエチレングリコール、2〜5重量%のK値が27〜33であるポリビニルピロリドンおよび0.5〜1.5重量%の二酸化ケイ素を含有する上記(16)記載の義歯洗浄剤、
(20)有機酸、炭酸塩および二酸化ケイ素を含有する義歯洗浄剤、
(21)さらに、殺菌剤を含有する上記(20)記載の義歯洗浄剤、
(22)二酸化ケイ素の含量が0.5〜1.5重量%である上記(20)または(21)記載の義歯洗浄剤、
に関する。
(1)有機酸、炭酸塩、ポリエチレングリコールおよびポリビニルピロリドンを含有することを特徴とするブリケット製剤、
(2)有機酸がコハク酸、クエン酸、無水クエン酸およびフマル酸からなる群より選ばれた1種以上である上記(1)記載のブリケット製剤、
(3)有機酸が無水クエン酸およびフマル酸である上記(2)記載のブリケット製剤、
(4)炭酸塩が炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウムおよびセスキ炭酸ナトリウムからなる群より選ばれた1種以上である上記(1)記載のブリケット製剤、
(5)炭酸塩が炭酸水素ナトリウムおよび炭酸ナトリウムである上記(4)記載のブリケット製剤、
(6)ポリエチレングリコールの平均分子量が2600〜25000である上記(1)記載のブリケット製剤、
(7)ポリエチレングリコールの平均分子量が7300〜9300である上記(1)記載のブリケット製剤、
(8)ポリエチレングリコールが製剤全量に対して、2〜5重量%含有する上記(1)記載のブリケット製剤。
(9)ポリビニルピロリドンのK値が25〜90である上記(1)記載のブリケット製剤、
(10)ポリビニルピロリドンのK値が27〜33である上記(1)記載のブリケット製剤、
(11)ポリビニルピロリドンが製剤全量に対して、2〜5重量%含有する上記(1)記載のブリケット製剤、
(12)有機酸として無水クエン酸およびフマル酸、炭酸塩として炭酸水素ナトリウムおよび炭酸ナトリウム、ポリエチレングリコールとして平均分子量が7300〜9300であるポリエチレングリコール、ならびにポリビニルピロリドンとしてK値が27〜33であるポリビニルピロリドンを含有する上記(1)から(11)のいずれかに記載のブリケット製剤、
(13)さらに二酸化ケイ素を含有する上記(1)から(12)のいずれかに記載のブリケット製剤、
(14)二酸化ケイ素が製剤全量に対して、0.5〜1.5重量%含有する上記(13)記載のブリケット製剤、
(15)有機酸として無水クエン酸およびフマル酸、炭酸塩として炭酸水素ナトリウムおよび炭酸ナトリウム、ポリエチレングリコールとして平均分子量7300〜9300であるポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドンとしてK値が27〜33であるポリビニルピロリドンならびに二酸化ケイ素を含有する上記(1)から(14)のいずれかに記載のブリケット製剤、
(16)義歯洗浄剤である上記(1)から(15)のいずれかに記載のブリケット製剤、
(17)有機酸として無水クエン酸およびフマル酸、炭酸塩として炭酸水素ナトリウムおよび炭酸ナトリウム、ポリエチレングリコールとして平均分子量が7300〜9300であるポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドンとしてK値が27〜33であるポリビニルピロリドンならびに二酸化ケイ素を含有する上記(16)記載の義歯洗浄剤、
(18)殺菌剤、有機酸として無水クエン酸およびフマル酸、炭酸塩として炭酸水素ナトリウムおよび炭酸ナトリウム、ポリエチレングリコールとして平均分子量7300〜9300であるポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドンとしてK値が27〜33であるポリビニルピロリドンならびに二酸化ケイ素を含有する上記(16)記載の義歯洗浄剤、
(19)製剤全量に対し、0.1〜1重量%の殺菌剤、5〜20重量%の無水クエン酸、5〜20重量%のフマル酸、10〜30重量%の炭酸水素ナトリウム、 10〜30重量%の炭酸ナトリウム、2〜5重量%の平均分子量が7300〜9300であるポリエチレングリコール、2〜5重量%のK値が27〜33であるポリビニルピロリドンおよび0.5〜1.5重量%の二酸化ケイ素を含有する上記(16)記載の義歯洗浄剤、
(20)有機酸、炭酸塩および二酸化ケイ素を含有する義歯洗浄剤、
(21)さらに、殺菌剤を含有する上記(20)記載の義歯洗浄剤、
(22)二酸化ケイ素の含量が0.5〜1.5重量%である上記(20)または(21)記載の義歯洗浄剤、
に関する。
本発明のブリケット製剤(以下、「本製剤」という。)は、有機酸および炭酸塩を含有しても、粉体組成物がブリケットマシンのロールに付着せず、しかも経時保存しても、製剤が自己発泡することなく、安定である。
本発明のブリケット製剤は、固体状であり、水に溶解して使用するものである。
ブリケットの厚さとは、シート状一次成形体の垂直方向の長さを意味し、厚さは2.5〜10mm、特に3〜8mmが好ましい。この範囲を下回ると、ブリケット粒子と「バリ」との境界がはっきりしないため、きれいな粒子形状を留めることが難しく、この範囲を上回るとロールポケットからの製剤の抜けが著しく悪化し、連続生産が困難となり、好ましくない。
ブリケット製剤の直径とは、シート状一次成形体の水平方向における、最長径を意味し、通常、3〜10mm、特に4〜8mmが好ましい。この範囲を下回ると、解砕時のバリ取り作業をしてもきれいな粒子形状のものが得られず、好ましくない。また、この範囲を上回ると、解砕時のバリ取り作業と同時に粒子本体に「欠け」を多数生じ、見栄えの点で商品価値を大きく減じるため好ましくない。
本製剤の形状としては、レンズ状またはアーモンド状が好ましい。
本製剤がアーモンド状などの楕円形状を有する場合、楕円形状の長径を、前記直径の範囲の上限内に設定することが好ましい。また、楕円形状の短径は前記直径の範囲の下限内に含まれることが好ましい。さらに、短径は長径の1/2以上1未満がより好ましい。この範囲を下回ると、出来上がりのブリケットは、解砕時や輸送時に粒子の割れが多数見られ、これも商品として満足できるものではなく、好ましくない。
本製剤がピロー形などの多角形状を有する場合も、最長径が前記楕円形状の長径にあたり、最も短い辺の長さが、前記楕円形状の短径にあたる。
本製剤は、発泡成分として有機酸および炭酸塩を含有する。有機酸として、具体的にはクエン酸、無水クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、マロン酸、ピロリドンカルボン酸、コハク酸、フマル酸、クエン酸一ナトリウム、コハク酸一ナトリウム、フマル酸一ナトリウム等が挙げられるが、好ましくはコハク酸、クエン酸、無水クエン酸、フマル酸であり、より好ましくは無水クエン酸およびフマル酸の組み合わせである。この無水クエン酸およびフマル酸を含有する製剤であれば、発泡力が大きく、しかも、経時安定性も優れている。
本製剤中の有機酸の含量としては、製剤全体で通常10〜40重量%、好ましくは12.5〜37.5重量%、より好ましくは15〜35重量%である。有機酸として、無水クエン酸およびフマル酸を使用する場合、それぞれの量として通常5〜20重量%、好ましくは6.25〜18.75重量%、より好ましくは7.5〜17.5重量である。
本発明で用いられる炭酸塩として、具体的には、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、セスキ炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸マグネシウム、炭酸アンモニウム等が挙げられるが、好ましくは炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、セスキ炭酸ナトリウムであり、より好ましくは炭酸水素ナトリウムおよび炭酸ナトリウムの組み合わせである。
本製剤中の炭酸塩の含量としては、製剤全体で通常10〜50重量%、好ましくは12.5〜45重量%、より好ましくは15〜40重量%である。炭酸塩として、炭酸水素ナトリウムおよび炭酸ナトリウムを使用する場合、それぞれの量として、製剤全体で通常5〜25重量%、好ましくは6.25〜22.5重量%、より好ましくは7.5〜20重量である。
本製剤は、ポリエチレングリコールを含有する。ポリエチレングリコールとは、水又はエチレングリコールに酸化エチレンを付加させた重合物である。また、ポリエチレングリコールの平均分子量としては、通常1000〜25000、好ましくは2600〜25000、より好ましくは7300〜9300である。平均分子量が1000未満であると、液剤となるため、混合均一性の低下やブリケット製剤がもろくなる可能性があり、25000を超えると、溶解性が低下する恐れがある。
本発明で用いられるポリエチレングリコールとして、具体的には、ポリエチレングリコール1000、ポリエチレングリコール1500、ポリエチレングリコール1540、ポリエチレングリコール4000、ポリエチレングリコール6000、ポリエチレングリコール8000、ポリエチレングリコール20000であり、好ましくはポリエチレングリコール4000、ポリエチレングリコール6000、ポリエチレングリコール8000、ポリエチレングリコール20000であり、より好ましくはポリエチレングリコール6000である。
本製剤中のポリエチレングリコールの含量としては、製剤全体で通常1〜10重量%、好ましくは1.5〜7.5重量%、より好ましくは2〜5重量%である。この量よりも多ければ、製剤中に水を含んで自己発泡し、保存している袋が破裂する恐れがある。また、この量よりも少なければ、製造中にブリケットマシンのロールに粉末が付着し、生産性が低下する可能性がある。
本製剤は、ポリビニルピロリドンを含有する。ポリビニルピロリドンとは、ビニルピロリドン(N−ビニル−2−ピロリドン)の直鎖重合体である。ポリビニルピロリドンは、ドイツの化学者フィケンチャーにより提案されたK値によって重合度、固有粘度を表すことができる。本製剤中のポリビニルピロリドンのK値は、25〜90の範囲内であることが好ましく、27〜33の範囲内であれば、より好ましい。
本製剤は、ポリビニルピロリドンを含有する。本発明で用いられるポリビニルピロリドンとしては、具体的には、ポリビニルピロリドンK25(概略分子量:約30000)、ポリビニルピロリドンK30(概略分子量:約50000)、ポリビニルピロリドンK90(概略分子量:約100000)であり、好ましくは、ポリビニルピロリドンK25、ポリビニルピロリドンK30であり、より好ましくはポリビニルピロリドンK30である。
本製剤中のポリエチレンビニルピロリドンの含量としては、製剤全体で通常1〜10重量%、好ましくは1.5〜7.5重量%、より好ましくは2〜5重量%である。この量よりも多ければ、製剤中に水を含んで自己発泡し、保存している袋が破裂する恐れがある。また、この量よりも少なければ、製造中にブリケットマシンのロールに粉末が付着し、生産性が低下する可能性がある。
本製剤中には、二酸化ケイ素を含有することができる。二酸化ケイ素を含有することによって、製剤強度を増すことができ、また、製造時において粉末成分の流動性を向上することができる。
本製剤中の二酸化ケイ素の含量としては、製剤全体で通常0.1〜2重量%、好ましくは0.25〜1.75重量%、より好ましくは0.5〜1.5重量%である。この量よりも多ければ、製剤を水に入れた場合、不溶性物質が生じる恐れがある。また、この量よりも少なければ、製剤強度が低下する可能性がある。
本製剤中には、界面活性剤を含有することができる。界面活性剤を含有することによって、洗浄力が向上する。界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤を使用することができる。アニオン性界面活性剤として、具体的には、ラウリル硫酸ナトリウム、アルキル硫酸ナトリウム等が、非イオン性界面活性剤として具体的には、ポリソルベート(ポリソルベート80など)、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン共重合物、ポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピレン(30)グリコール、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステルおよびポリオキシエチレンヒマシ油誘導体等が挙げられる。好ましくはアニオン性界面活性剤であるラウリル硫酸ナトリウムである。
本製剤中の界面活性剤の含量としては、製剤全体で通常0.1〜5重量%、好ましくは0.25〜5重量%、より好ましくは0.5〜5重量%である。
本製剤中には、漂白剤を含有することができる。漂白剤を含有することによって、洗浄力が向上する。漂白剤として具体的には、過硫酸ナトリウム、過酸化ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム、モノ過硫酸水素カリウム等の酸素系漂白剤、次亜塩素酸ナトリウム、過炭酸ナトリウム、ジクロルイソシアヌル酸ナトリウム、トリクロルイソシアヌル酸ナトリウム等の塩素系漂白剤等が挙げられる。好ましくは、過硫酸ナトリウムである。
本製剤中の漂白剤の含量としては、製剤全体で通常10〜50重量%、好ましくは15〜45重量%、より好ましくは20〜40重量%である。
本製剤中には、殺菌剤を含有することができる。殺菌剤として具体的には、抗菌性金属イオンを担持させた無機物系担体、カテキン類等が挙げられる。抗菌性金属イオンとしては、銀、銅および亜鉛イオンがあげられる。好ましい抗菌性金属イオンは銀イオンである。本発明の抗菌性金属イオンを担持させた無機物系担体に使用される無機物系担体には、例えばカルシウムのリン酸塩、ケイ酸塩および炭酸塩、リン酸アルミニウム、リン酸ジルコニウム、ゼオライト、シリカゲルなどが含まれる。好ましくは、本発明の無機物系担体はカルシウムのリン酸塩、リン酸アルミ二ウム、リン酸ジルコニウムまたはゼオライトである。より好ましくは、本発明の無機物系担体は、ハイドロキシアパタイト、リン酸カルシウムまたはリン酸水素カルシウムである。さらに好ましくは、本発明の無機物系担体はハイドロキシアパタイトまたはリン酸三カルシウムである。最も好ましくは、本発明の無機物系担体はハイドロキシアパタイトである。商業的に入手可能な抗菌性金属イオンを担持させた無機物系担体としては、例えば、シルバーエース A _ 9 0 3 K (商品名、太平化学産業、リン酸カルシウム)、ノバロンAGZ330 (商品名、東亜合成社製、リン酸ジルコニウム)、ラサップAN−600SA (商品名、ラサ工業社製、リン酸アルミニウム)、アパサイダー A K (商品名、サンギ社製、ハイドロキシアパタイト)、ゼオミックAW10D (商品名、シナネン社製、ゼオライト)、アメニトップ Verll l (商品名、松下電器産業社製、オスルフアイト錯塩・シリカゲル)などがある。本発明の最も好ましい抗菌性金属イオンを担持させた無機物系担体は、アパサイダーである。アパサイダーは、銀イオンを担持させたハイドロキシアパタイトであり、仕様、粒径等の異なる各種グレードのものが市販されている。本発明の洗浄剤用殺菌剤として最も好適であるのは、アパサイダ一AK (商品名:サンギ社製:微粒子グレード、焼成品、平均粒径0.3μm) として市販されているものである。
本製剤中の抗菌性金属イオンを担持させた無機物系担体の含量としては、製剤全体で通常0.01〜1重量%、好ましくは0.025〜0.75重量%である。
本製剤中のカテキン類は、任意の天然物由来のものでも、化学的に合成されたものであってもよい。一般的には、茶葉などから抽出し、場合によりその抽出物を濃縮および/または精製することにより入手することができるが、完全に単離されたものでなくてもよい。具体的には、ポリフェノン(商標、三井農林(株))、サンフェノン(商標、太陽化学(株))、テアヒゴ(商標、DSM Nutritional Product, INC)、サンウーロン(商標、サントリー(株))、テアフラン(商標、(株)伊藤園)等が挙げられる。
本製剤中のカテキン類の含量としては、製剤全体で通常0.1〜10重量%、好ましくは0.25〜5重量%、より好ましくは0.3〜2.5重量%である。
本製剤中には、香料を含有することができる。香料とは、着香剤といわれるものを含む。香料として具体的には、ハッカ油、オレンジエッセンス、オレンジ油、カラメル、カンフル、ケイヒ油、スペアミント油、ストロベリーエッセンス、チョコレートエッセンス、チェリーフレーバー、トウヒ油、パインオイル、バニラフレーバー、ビターエッセンス、フルーツフレーバー、ペパーミントエッセンス、ミックスフレーバー、ミントフレーバー、メントール、レモンパウダー、レモン油、ローズ油等が挙げられる。好ましくは、ハッカ油である。
本製剤中には、酵素成分を含有することができる。酵素成分として具体的には、ペプシン、トリプシン、カテプシン、プロメライン、フィシン、細菌酵母、カビ由来のプロテアーゼ、アルカリプロテアーゼ、デキストラナーゼ、ムタナーゼ、イヌラーゼ、グルカナーゼ、リパーゼ、パパイン等が挙げられる。
本製剤中には、保湿剤を含有することができる。保湿剤として具体的には、プロピレングリコール、ポリエチレングリコー ル、ソルビット、グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、ポリソルベート80、流動パラフィン等が挙げられる。
本製剤中には、可溶化剤を含有することができる。可溶化剤として具体的には、硬化ヒマシ油、植物油、ポリオキシチレンノニルフェニルエーテル、ショ糖脂肪酸エステル等が挙げられる。
本製剤中には、安定化剤を含有することができる。安定化剤として具体的には、亜硫酸ナトリウム、エデト酸ナトリウム、塩化マグネシウム、クエン酸カルシウム、酸化マグネシウム、チオ硫酸ナトリウム等が挙げられる。
本製剤中には、増量剤を含有することができる。増量剤として具体的には、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、リン酸カルシウム、ピロリン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸カルシウム、水酸化アルミニウム、アルミナ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸ジルコニウム等が挙げられる。
本製剤中には、着色剤を含有することができる。着色剤として、具体的には、β―カロチン、タール色素、フェノールフタレイン、ベンガラ、リコピン、リボフラビン、リボフラビン有機酸エステル(例えばリボフラビン酪酸エステル)、リン酸リボフラビンあるいはそのアルカリ金属、アルカリ土類金属塩、黄色三二酸化鉄(黄ベンガラ)、三二酸化鉄(赤ベンガラ)、合成着色剤(例えばサンセットイエロー等及びそれらのアルミニウムレーキなど)、酸化チタン、食用黄色5号、食用赤色2号、食用青色2号、食用赤色3号、食用青色1号などの食用色素、褐色酸化鉄、黒酸化鉄、銅クロロフィル、銅クロロフィリンナトリウム、リボフラビン、リボフラビン酪酸エステル、抹茶末等である。
本製剤中には、滑沢剤を含有することができる。滑沢剤として、具体的には、ステアリン酸マグネシウム、ショ糖脂肪酸エステル、タルク、ステアリン酸、フマル酸ステアリルナトリウム、コロイドシリカ、ポリエチレングリコール等が挙げられる。好ましくは、ステアリン酸マグネシウムである。
本製剤中には、ポリビニルピロリドンに加え、他の結合剤を含有することができる。他の結合剤として具体的には、カゼイン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、水溶性ゼラチン、ペクチン、デンプン、メチルセルロース、エチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、カラヤゴム、ローカストビーンガム、トラガントガム、カラギナン、カルボキシビニルポリマー、アカシヤガム、カンテン、デキストリン、サイクロデキストリン、ソルビトール、還元麦芽糖水飴等の糖類や水溶性高分子、尿素等である。
上記添加剤の他、他の矯味剤を併用することができる。矯味剤として、具体的には、グリシン、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム、塩酸、希塩酸、クエン酸およびその塩、無水クエン酸、L−グルタミン酸およびその塩、コハク酸およびその塩、酢酸、酒石酸およびその塩、炭酸水素ナトリウム、フマル酸およびその塩、リンゴ酸およびその塩、氷酢酸、イノシン酸二ナトリウム、ハチミツ等が挙げられる。
本製剤は、有機酸、炭酸塩、ポリエチレングリコールおよびポリビニルピロリドンを含有した製剤であれば、ブリケットマシンで製造中に組成物がロールに付着せず、連続生産が可能となり、しかも、経時保存した場合でも安定なブリケット製剤を製造することができる。上記組み合わせのうち、好ましい組み合わせとして、具体的には、コハク酸、クエン酸、無水クエン酸およびフマル酸から選ばれる1種以上の有機酸、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウムおよびセスキ炭酸ナトリウムから選ばれる1種以上の炭酸塩、平均分子量が2600〜25000であるポリエチレングリコール、すなわち、ポリエチレングリコール4000、ポリエチレングリコール6000、ポリエチレングリコール8000およびポリエチレングリコール20000から選ばれる1種以上のポリエチレングリコール、ならびにK値が25〜90のポリビニルピロリドン、すなわち、ポリビニルピロリドンK25、ポリビニルピロリドンK30およびポリビニルピロリドンK90から選ばれる1種以上のポリビニルピロリドンの組み合わせである。
有機酸、炭酸塩、ポリエチレングリコールおよびポリビニルピロリドンのより好ましい組み合わせとして、さらに具体的には、有機酸として無水クエン酸およびフマル酸、炭酸塩として炭酸水素ナトリウムおよび炭酸ナトリウム、ポリエチレングリコールとして平均分子量が7300〜9300であるポリエチレングリコール(ポリエチレングリコール6000)、ならびにポリビニルピロリドンとしてK値が27〜33であるポリビニルピロリドン(ポリビニルピロリドンK30)の組み合わせである。
上記のより好ましい組み合わせにおいて、製剤全量に対するそれぞれの含量は、通常、無水クエン酸、フマル酸、炭酸水素ナトリウムおよび炭酸ナトリウムのそれぞれの含量が5〜20重量%、平均分子量が7300〜9300であるポリエチレングリコール(ポリエチレングリコール6000)が1〜10重量%、ならびにK値が27〜33であるポリビニルピロリドン(ポリビニルピロリドンK30)が1〜10重量%、好ましくは、無水クエン酸、フマル酸、炭酸水素ナトリウムおよび炭酸ナトリウムのそれぞれの含量が6.25〜18.75重量%、平均分子量が7300〜9300であるポリエチレングリコール(ポリエチレングリコール6000)が1.5〜7.5重量%、ならびにK値が27〜33であるポリビニルピロリドン(ポリビニルピロリドンK30)が1.5〜7.5重量%、より好ましくは、無水クエン酸、フマル酸、炭酸水素ナトリウムおよび炭酸ナトリウムのそれぞれの含量が7.5〜17.5重量%、平均分子量が7300〜9300であるポリエチレングリコール(ポリエチレングリコール6000)が2〜5重量%、ならびにK値が27〜33であるポリビニルピロリドン(ポリビニルピロリドンK30)が2〜5重量%である。
本製剤は、有機酸、炭酸塩、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドンおよび二酸化ケイ素を含有した製剤であれば、ブリケットマシンで製造中に組成物がロールに付着せず、連続生産が可能となり、また、経時保存した場合でも安定で、しかも製剤強度が強いブリケット製剤を製造することができる。上記組み合わせのうち、好ましい組み合わせとして、具体的にはコハク酸、クエン酸、無水クエン酸およびフマル酸から選ばれる1種以上の有機酸、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウムおよびセスキ炭酸ナトリウムから選ばれる1種以上の炭酸塩、平均分子量が2600〜25000であるポリエチレングリコール、すなわち、ポリエチレングリコール4000、ポリエチレングリコール6000、ポリエチレングリコール8000およびポリエチレングリコール20000から選ばれる1種以上のポリエチレングリコール、ならびにK値が25〜90のポリビニルピロリドン、すなわち、ポリビニルピロリドンK25、ポリビニルピロリドンK30およびポリビニルピロリドンK90から選ばれる1種以上のポリビニルピロリドン、ならびに二酸化ケイ素の組み合わせである。
有機酸、炭酸塩、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドンおよび二酸化ケイ素のより好ましい組み合わせとして、さらに具体的には有機酸として無水クエン酸およびフマル酸、炭酸塩として炭酸水素ナトリウムおよび炭酸ナトリウム、ポリエチレングリコールとして平均分子量が7300〜9300であるポリエチレングリコール(ポリエチレングリコール6000)、ポリビニルピロリドンとしてK値が27〜33であるポリビニルピロリドン(ポリビニルピロリドンK30)ならびに二酸化ケイ素の組み合わせである。
上記のより好ましい組み合わせにおいて、製剤全量に対するそれぞれの含量は、通常、無水クエン酸、フマル酸、炭酸水素ナトリウムおよび炭酸ナトリウムのそれぞれの含量が5〜20重量%、平均分子量が7300〜9300であるポリエチレングリコール(ポリエチレングリコール6000)が1〜10重量%、K値が27〜33であるポリビニルピロリドン(ポリビニルピロリドンK30)が1〜10重量%、ならびに二酸化ケイ素が0.1〜2重量%、好ましくは、無水クエン酸、フマル酸、炭酸水素ナトリウムおよび炭酸ナトリウムのそれぞれの含量が6.25〜18.75重量%、平均分子量が7300〜9300であるポリエチレングリコール(ポリエチレングリコール6000)が1.5〜7.5重量%、K値が27〜33であるポリビニルピロリドン(ポリビニルピロリドンK30)が1.5〜7.5重量%、ならびに二酸化ケイ素が0.25〜1.75重量%、より好ましくは無水クエン酸、フマル酸、炭酸水素ナトリウムおよび炭酸ナトリウムのそれぞれの含量が7.5〜17.5重量%、平均分子量が7300〜9300であるポリエチレングリコール(ポリエチレングリコール6000)が2〜5重量%、K値が27〜33であるポリビニルピロリドン(ポリビニルピロリドンK30)が2〜5重量%、ならびに二酸化ケイ素が0.5〜1.5重量%である。
本製剤の用途としては、医薬品、義歯洗浄剤、浴用剤、芳香剤、忌避剤、健康食品、食品、家畜用飼料、肥料、洗浄剤などが挙げられる。好ましくは、義歯洗浄剤である。
義歯洗浄剤として、本製剤としては、1)有機酸、炭酸塩、ポリエチレングリコールおよびポリビニルピロリドンを含有する製剤、2)有機酸、炭酸塩、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドンおよび二酸化ケイ素を含有する製剤のほか、3)殺菌剤、有機酸、炭酸塩、ポリエチレングリコールおよびポリビニルピロリドンを含有する製剤、4)殺菌剤、有機酸、炭酸塩、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドンおよび二酸化ケイ素を含有する製剤であってもよい。3)および4)の製剤によって、発泡による義歯の洗浄だけでなく、義歯を殺菌することも可能である。
上記組み合わせのうち、3)殺菌剤、有機酸、炭酸塩、ポリエチレングリコールおよびポリビニルピロリドンを含有する製剤の好ましい組み合わせとして、具体的には銀イオンを担持させたハイドロキシアパタイトおよび/またはカテキンである殺菌剤、コハク酸、クエン酸、無水クエン酸およびフマル酸から選ばれる1種以上の有機酸、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウムおよびセスキ炭酸ナトリウムから選ばれる1種以上の炭酸塩、平均分子量が2600〜25000であるポリエチレングリコール、すなわち、ポリエチレングリコール4000、ポリエチレングリコール6000、ポリエチレングリコール8000およびポリエチレングリコール20000から選ばれる1種以上のポリエチレングリコール、ならびにK値が25〜90のポリビニルピロリドン、すなわち、ポリビニルピロリドンK25、ポリビニルピロリドンK30およびポリビニルピロリドンK90から選ばれる1種以上のポリビニルピロリドンの組み合わせである。
3)殺菌剤、有機酸、炭酸塩、ポリエチレングリコールおよびポリビニルピロリドンのより好ましい組み合わせとして、さらに具体的には、殺菌剤として銀イオンを担持させたハイドロキシアパタイトおよびカテキン、有機酸として無水クエン酸およびフマル酸、炭酸塩として炭酸水素ナトリウムおよび炭酸ナトリウム、ポリエチレングリコールとして平均分子量が7300〜9300であるポリエチレングリコール(ポリエチレングリコール6000)、ならびにポリビニルピロリドンとしてK値が27〜33であるポリビニルピロリドン(ポリビニルピロリドンK30)の組み合わせである。
上記のより好ましい組み合わせにおいて、製剤全量に対するそれぞれの含量は、通常、銀イオンを担持させたハイドロキシアパタイトが0.01〜1.0重量%、カテキンが0.1〜2.0重量%、無水クエン酸、フマル酸、炭酸水素ナトリウムおよび炭酸ナトリウムのそれぞれの含量が5〜20重量%、平均分子量が7300〜9300であるポリエチレングリコール(ポリエチレングリコール6000)が1〜10重量%、ならびにK値が27〜33であるポリビニルピロリドン(ポリビニルピロリドンK30)が1〜10重量%、好ましくは、銀イオンを担持させたハイドロキシアパタイトが0.025〜0.75重量%、カテキンが0.2〜1.75重量%、無水クエン酸、フマル酸、炭酸水素ナトリウムおよび炭酸ナトリウムのそれぞれの含量が6.25〜18.75重量%、平均分子量が7300〜9300であるポリエチレングリコール(ポリエチレングリコール6000)が1.5〜7.5重量%、ならびにK値が27〜33であるポリビニルピロリドン(ポリビニルピロリドンK30)が1.5〜7.5重量%、より好ましくは、銀イオンを担持させたハイドロキシアパタイトが0.05〜0.5重量%、カテキンが0.3〜1.5重量%、無水クエン酸、フマル酸、炭酸水素ナトリウムおよび炭酸ナトリウムのそれぞれの含量が7.5〜17.5重量%、平均分子量が7300〜9300であるポリエチレングリコール(ポリエチレングリコール6000)が2〜5重量%、ならびにK値が27〜33であるポリビニルピロリドン(ポリビニルピロリドンK30)が2〜5重量%である。
上記組み合わせのうち、4)殺菌剤、有機酸、炭酸塩、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドンおよび二酸化ケイ素を含有する製剤の好ましい組み合わせとして、具体的には銀イオンを担持させたハイドロキシアパタイトおよび/またはカテキンである殺菌剤、コハク酸、クエン酸、無水クエン酸およびフマル酸から選ばれる1種以上の有機酸、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウムおよびセスキ炭酸ナトリウムから選ばれる1種以上の炭酸塩、平均分子量が2600〜25000であるポリエチレングリコール、すなわち、ポリエチレングリコール4000、ポリエチレングリコール6000、ポリエチレングリコール8000およびポリエチレングリコール20000から選ばれる1種以上のポリエチレングリコール、K値が25〜90のポリビニルピロリドン、すなわち、ポリビニルピロリドンK25、ポリビニルピロリドンK30およびポリビニルピロリドンK90から選ばれる1種以上のポリビニルピロリドン、ならびに二酸化ケイ素の組み合わせである。
4)殺菌剤、有機酸、炭酸塩、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドンおよび二酸化ケイ素のより好ましい組み合わせとして、さらに具体的には、殺菌剤として銀イオンを担持させたハイドロキシアパタイトおよびカテキン、有機酸として無水クエン酸およびフマル酸、炭酸塩として炭酸水素ナトリウムおよび炭酸ナトリウム、ポリエチレングリコールとして平均分子量が7300〜9300であるポリエチレングリコール(ポリエチレングリコール6000)、ポリビニルピロリドンとしてK値が27〜33であるポリビニルピロリドン(ポリビニルピロリドンK30)、ならびに二酸化ケイ素の組み合わせである。
上記のより好ましい組み合わせにおいて、製剤全量に対するそれぞれの含量は、通常、銀イオンを担持させたハイドロキシアパタイトが0.01〜1.0重量%、カテキンが0.1〜2.0重量%、無水クエン酸、フマル酸、炭酸水素ナトリウムおよび炭酸ナトリウムのそれぞれの含量が5〜20重量%、平均分子量が7300〜9300であるポリエチレングリコール(ポリエチレングリコール6000)が1〜10重量%、K値が27〜33であるポリビニルピロリドン(ポリビニルピロリドンK30)が1〜10重量%、ならびに二酸化ケイ素が0.1〜2重量%、好ましくは、銀イオンを担持させたハイドロキシアパタイトが0.025〜0.75重量%、カテキンが0.2〜1.75重量%、無水クエン酸、フマル酸、炭酸水素ナトリウムおよび炭酸ナトリウムのそれぞれの含量が6.25〜18.75重量%、平均分子量が7300〜9300であるポリエチレングリコール(ポリエチレングリコール6000)が1.5〜7.5重量%、K値が27〜33であるポリビニルピロリドン(ポリビニルピロリドンK30)が1.5〜7.5重量%、ならびに二酸化ケイ素が0.25〜1.75重量%、より好ましくは、銀イオンを担持させたハイドロキシアパタイトが0.05〜0.5重量%、カテキンが0.3〜1.5重量%、無水クエン酸、フマル酸、炭酸水素ナトリウムおよび炭酸ナトリウムのそれぞれの含量が7.5〜17.5重量%、平均分子量が7300〜9300であるポリエチレングリコール(ポリエチレングリコール6000)が2〜5重量%、K値が27〜33であるポリビニルピロリドン(ポリビニルピロリドンK30)が2〜5重量、ならびに二酸化ケイ素が0.5〜1.5重量%である。
義歯洗浄剤として、本製剤としては、5)有機酸、炭酸塩および二酸化ケイ素を含有する製剤、ならびに6)殺菌剤、有機酸、炭酸塩および二酸化ケイ素を含有する製剤でもよい。5)および6)の製剤によって、製剤強度が向上された義歯洗浄剤を製造することができる。
上記組み合わせのうち、5)有機酸、炭酸塩および二酸化ケイ素を含有する製剤の好ましい組み合わせとして、具体的にはコハク酸、クエン酸、無水クエン酸およびフマル酸から選ばれる1種以上の有機酸、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウムおよびセスキ炭酸ナトリウムから選ばれる1種以上の炭酸塩、ならびに二酸化ケイ素の組み合わせである。
5)有機酸、炭酸塩および二酸化ケイ素のより好ましい組み合わせとして、さらに具体的には、有機酸として無水クエン酸およびフマル酸、炭酸塩として炭酸水素ナトリウムおよび炭酸ナトリウム、ならびに二酸化ケイ素の組み合わせである。
上記のより好ましい組み合わせにおいて、製剤全量に対するそれぞれの含量は、通常、無水クエン酸、フマル酸、炭酸水素ナトリウムおよび炭酸ナトリウムのそれぞれの含量が5〜20重量%、ならびに二酸化ケイ素が0.1〜2重量%、好ましくは、無水クエン酸、フマル酸、炭酸水素ナトリウムおよび炭酸ナトリウムのそれぞれの含量が6.25〜18.75重量%、ならびに二酸化ケイ素が0.25〜1.75重量%、より好ましくは、無水クエン酸、フマル酸、炭酸水素ナトリウムおよび炭酸ナトリウムのそれぞれの含量が7.5〜17.5重量%、ならびに二酸化ケイ素が0.5〜1.5重量%である。
上記組み合わせのうち、6)殺菌剤、有機酸、炭酸塩および二酸化ケイ素を含有する製剤の好ましい組み合わせとして、具体的には銀イオンを担持させたハイドロキシアパタイトおよび/またはカテキンである殺菌剤、コハク酸、クエン酸、無水クエン酸およびフマル酸から選ばれる1種以上の有機酸、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウムおよびセスキ炭酸ナトリウムから選ばれる1種以上の炭酸塩、ならびに二酸化ケイ素の組み合わせである。
6)殺菌剤、有機酸、炭酸塩、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドンおよび二酸化ケイ素のより好ましい組み合わせとして、さらに具体的には、殺菌剤として銀イオンを担持させたハイドロキシアパタイトおよびカテキン、有機酸として無水クエン酸およびフマル酸、炭酸塩として炭酸水素ナトリウムおよび炭酸ナトリウム、ならびに二酸化ケイ素の組み合わせである。
上記のより好ましい組み合わせにおいて、製剤全量に対するそれぞれの含量は、通常、銀イオンを担持させたハイドロキシアパタイトが0.01〜1.0重量%、カテキンが0.1〜2.0重量%、無水クエン酸、フマル酸、炭酸水素ナトリウムおよび炭酸ナトリウムのそれぞれの含量が5〜20重量%、ならびに二酸化ケイ素が0.1〜2重量%、好ましくは、銀イオンを担持させたハイドロキシアパタイトが0.025〜0.75重量%、カテキンが0.2〜1.75重量%、無水クエン酸、フマル酸、炭酸水素ナトリウムおよび炭酸ナトリウムのそれぞれの含量が6.25〜18.75重量%、ならびに二酸化ケイ素が0.25〜1.75重量%、より好ましくは、銀イオンを担持させたハイドロキシアパタイトが0.05〜0.5重量%、カテキンが0.3〜1.5重量%、無水クエン酸、フマル酸、炭酸水素ナトリウムおよび炭酸ナトリウムのそれぞれの含量が7.5〜17.5重量%、ならびに二酸化ケイ素が0.5〜1.5重量%である。
本ブリケット製剤の製造方法としては、種々の方法を採用しうるが、ブリケッティングマシンによる製造方法を採用することができる。ブリケッティングマシンとは、同速で互いに反対方向に回転する2本のロール間で原料粉体を圧縮し成型する乾式圧縮造粒機の一つであり、このロールの表面には、ブリケットの母型であるポケットが刻まれている。そのポケットの形状や大きさによって、種々の形状や大きさのブリケットを得ることが可能となる。ブリケッティングマシンによる製造方法として、具体的には、有機酸、炭酸塩およびその他の添加剤を含有する組成物を0.5〜2.5t/cm程度の圧力で圧縮し、ブリケット状に成型された組成物のシートを得る。その後、このシートを解砕、篩過後、製剤を得ることができる。この際、粉砕粉末が生じるが、これは後に再利用する。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明を詳しく説明するが、本発明はこれらによって制限されるものではない。
(1)実験方法
a.ブリケット製剤の製造方法
表1の処方の通り、コハク酸(扶桑化学工業社製)、無水クエン酸(扶桑化学工業製)、過硫酸ナトリウム(三菱ガス化学製)、炭酸ナトリウム(セントラル硝子製)、炭酸水素ナトリウム(旭硝子製)、ポリエチレングリコール6000(三洋化成工業製)、その他添加剤として、ラウリル硫酸ナトリウム、ハッカ油、殺菌剤としてハイドロキシアパタイト(サンギ製)を混合した。これらの混合物をブリケッティングマシン(古河産機製)に供給し、成形した後、解砕、篩別し、ブリケット製剤を得た。
b.生産性の評価
ブリケット製剤を製造中、ブリケットマシンのロールに付着する割合を、組成物の量によって、生産性を評価した。すなわち、ロールへの付着に関し、ロール面積に対して50%以上の付着であれば、「あり」と評価、30〜50%の付着であれば、「若干」と評価、15〜30%の付着であれば、「わずかに」と評価、5%以下の付着であれば、「なし」と評価した。
c.経時安定性
ブリケット製剤を4.5×6.5cmの袋内(N=3)に保存し、50℃、1ヶ月間保存した。その後、保存した袋を観察し、評価した。すなわち、50℃、1ヶ月後の状態に関し、経時保存後、袋が破裂した場合は、「破裂」と評価、袋が70〜99%膨張した場合は、「大」と評価、袋が40〜70%膨張した場合は、「中」と評価、袋が10〜40%膨張した場合は、「小」と評価、袋がわずかに膨張している場合は、「微」と評価した。
(1)実験方法
a.ブリケット製剤の製造方法
表1の処方の通り、コハク酸(扶桑化学工業社製)、無水クエン酸(扶桑化学工業製)、過硫酸ナトリウム(三菱ガス化学製)、炭酸ナトリウム(セントラル硝子製)、炭酸水素ナトリウム(旭硝子製)、ポリエチレングリコール6000(三洋化成工業製)、その他添加剤として、ラウリル硫酸ナトリウム、ハッカ油、殺菌剤としてハイドロキシアパタイト(サンギ製)を混合した。これらの混合物をブリケッティングマシン(古河産機製)に供給し、成形した後、解砕、篩別し、ブリケット製剤を得た。
b.生産性の評価
ブリケット製剤を製造中、ブリケットマシンのロールに付着する割合を、組成物の量によって、生産性を評価した。すなわち、ロールへの付着に関し、ロール面積に対して50%以上の付着であれば、「あり」と評価、30〜50%の付着であれば、「若干」と評価、15〜30%の付着であれば、「わずかに」と評価、5%以下の付着であれば、「なし」と評価した。
c.経時安定性
ブリケット製剤を4.5×6.5cmの袋内(N=3)に保存し、50℃、1ヶ月間保存した。その後、保存した袋を観察し、評価した。すなわち、50℃、1ヶ月後の状態に関し、経時保存後、袋が破裂した場合は、「破裂」と評価、袋が70〜99%膨張した場合は、「大」と評価、袋が40〜70%膨張した場合は、「中」と評価、袋が10〜40%膨張した場合は、「小」と評価、袋がわずかに膨張している場合は、「微」と評価した。
(2)ポリエチレングリコールの影響
本製剤中に含有するポリエチレングリコールの影響を検討するために、表1記載のポリエチレングリコールの配合量を変更したブリケット製剤を上記の方法で製造し、上記の方法でブリケット製剤の生産性および経時安定性を評価した。
(結果)
表1に示す通り、ポリエチレングリコール6000の量が増加するに応じ、ブリケットマシンのロールへの付着は、低減したが、50℃、1ヶ月保存した場合、保存した袋は膨張した。特に、ポリエチレングリコール6000を8および10重量%含有した比較例2および3を保存した袋は、破裂した。これは、製剤自体が自己発泡し、袋内に充満した二酸化炭素によって、袋が破裂したと考えられる。
本製剤中に含有するポリエチレングリコールの影響を検討するために、表1記載のポリエチレングリコールの配合量を変更したブリケット製剤を上記の方法で製造し、上記の方法でブリケット製剤の生産性および経時安定性を評価した。
(結果)
表1に示す通り、ポリエチレングリコール6000の量が増加するに応じ、ブリケットマシンのロールへの付着は、低減したが、50℃、1ヶ月保存した場合、保存した袋は膨張した。特に、ポリエチレングリコール6000を8および10重量%含有した比較例2および3を保存した袋は、破裂した。これは、製剤自体が自己発泡し、袋内に充満した二酸化炭素によって、袋が破裂したと考えられる。
(3)結合剤の影響
本製剤中に含有する結合剤の影響を検討するために、表2記載の結合剤の種類および含有量を変更したブリケット製剤を上記の方法で製造し、上記の方法でブリケット製剤の生産性および経時安定性を評価した。表2記載の種々の結合剤を配合したブリケット製剤について、ポリエチレングリコールの含有量を3重量%とし、上記の方法で製造したブリケット製剤の生産性および経時安定性を評価した。結合剤としては、コーンスターチ(日本食品化工社製)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC−SL、信越化学社製)およびポリビニルピロリドン(ポリビニルピロリドンK30、第一工業製薬社製)を使用した。
(結果)
表2に示す通り、結合剤として、ヒドロキシプロピルセルロースを含有した比較例4は、ブリケットマシンのロールへの付着は低減しなかったが、コーンスターチおよびポリビニルピロリドンを含有した参考例1〜3、比較例5は、ロールへの付着は低減した。しかし、ポリビニルピロリドンを5重量%含有した比較例5を50℃、1ヶ月保存した場合、袋が膨張し、破裂した。
本製剤中に含有する結合剤の影響を検討するために、表2記載の結合剤の種類および含有量を変更したブリケット製剤を上記の方法で製造し、上記の方法でブリケット製剤の生産性および経時安定性を評価した。表2記載の種々の結合剤を配合したブリケット製剤について、ポリエチレングリコールの含有量を3重量%とし、上記の方法で製造したブリケット製剤の生産性および経時安定性を評価した。結合剤としては、コーンスターチ(日本食品化工社製)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC−SL、信越化学社製)およびポリビニルピロリドン(ポリビニルピロリドンK30、第一工業製薬社製)を使用した。
(結果)
表2に示す通り、結合剤として、ヒドロキシプロピルセルロースを含有した比較例4は、ブリケットマシンのロールへの付着は低減しなかったが、コーンスターチおよびポリビニルピロリドンを含有した参考例1〜3、比較例5は、ロールへの付着は低減した。しかし、ポリビニルピロリドンを5重量%含有した比較例5を50℃、1ヶ月保存した場合、袋が膨張し、破裂した。
(4)有機酸の影響
本製剤中に含有する有機酸の影響を検討するために、表3記載の有機酸の種類および含有量を変更したブリケット製剤を上記の方法で製造し、上記の方法でブリケット製剤の生産性および経時安定性を評価した。表3記載の種々の酸を配合したブリケット製剤について、ポリエチレングリコールの含有量を3重量%、ポリビニルピロリドンの含有量を3重量%とし、上記の方法で製造したブリケット製剤の生産性および経時安定性を、比較例6と実施例1は、発泡性をそれぞれ評価した。発泡性は、ブリケット製剤を水中に入れた後、泡の出方、大きさ等を観察し評価した。酸としては、コハク酸、無水クエン酸、フマル酸(扶桑化学工業製)およびリンゴ酸(川崎化成工業社製)を使用した。
(結果)
表3に示す通り、有機酸のうち、無水クエン酸を含有した比較例7およびフマル酸とリンゴ酸を含有した比較例9は、組成物がブリケットマシンのロールに付着し、特にフマル酸とリンゴ酸の組み合わせ比較例9の場合、ロール上に組成物が固着し、製剤を製造することができなかった。また、有機酸のうち、フマル酸を使用した比較例8は、組成物がロールに付着しなかったが、50℃、1ヶ月保存すると、袋が破裂した。さらに、有機酸としてコハク酸を使用した比較例6は、組成物がロールに付着せず、50℃、1ヶ月保存しても、袋は破裂しなかったが、発泡性は非常に弱かった。一方、有機酸のうち、無水クエン酸およびフマル酸を含有した実施例1は、組成物がロールに付着せず、50℃、1ヶ月保存しても、袋は破裂せず、また、発泡性は非常に大きかった。
本製剤中に含有する有機酸の影響を検討するために、表3記載の有機酸の種類および含有量を変更したブリケット製剤を上記の方法で製造し、上記の方法でブリケット製剤の生産性および経時安定性を評価した。表3記載の種々の酸を配合したブリケット製剤について、ポリエチレングリコールの含有量を3重量%、ポリビニルピロリドンの含有量を3重量%とし、上記の方法で製造したブリケット製剤の生産性および経時安定性を、比較例6と実施例1は、発泡性をそれぞれ評価した。発泡性は、ブリケット製剤を水中に入れた後、泡の出方、大きさ等を観察し評価した。酸としては、コハク酸、無水クエン酸、フマル酸(扶桑化学工業製)およびリンゴ酸(川崎化成工業社製)を使用した。
(結果)
表3に示す通り、有機酸のうち、無水クエン酸を含有した比較例7およびフマル酸とリンゴ酸を含有した比較例9は、組成物がブリケットマシンのロールに付着し、特にフマル酸とリンゴ酸の組み合わせ比較例9の場合、ロール上に組成物が固着し、製剤を製造することができなかった。また、有機酸のうち、フマル酸を使用した比較例8は、組成物がロールに付着しなかったが、50℃、1ヶ月保存すると、袋が破裂した。さらに、有機酸としてコハク酸を使用した比較例6は、組成物がロールに付着せず、50℃、1ヶ月保存しても、袋は破裂しなかったが、発泡性は非常に弱かった。一方、有機酸のうち、無水クエン酸およびフマル酸を含有した実施例1は、組成物がロールに付着せず、50℃、1ヶ月保存しても、袋は破裂せず、また、発泡性は非常に大きかった。
(5)二酸化ケイ素の影響
本製剤中に含有する二酸化ケイ素の影響を検討するために、表4記載の二酸化ケイ素の含有量を変更したブリケット製剤を上記の方法で製造し、上記の方法でブリケット製剤の生産性および経時安定性を評価した。なお、製剤の強度は、ブリケットマシンで圧縮成型されたシートが接合面で剥離している割合で評価した。剥離している部分の質量が全体の10%未満であれば、製剤の強度「強度強い」との評価、10%以上であれば、製剤の強度「強度低い」として評価した。殺菌剤としては、ハイドロキシアパタイトのほかに、カテキン(伊藤園製)を使用した。二酸化ケイ素としては、富士シリシア製を使用した。
(結果)
表4に示す通り、二酸化ケイ素を含有しなくても、組成物のロールへの付着はなく、製剤を包装した袋を50℃、1ヶ月保存しても、破裂しなかった。しかし、二酸化ケイ素の含有量が増大するに応じて、製剤強度が高くなり、特に、二酸化ケイ素を1重量%含有した実施例2は、製剤強度が高かった。一方、二酸化ケイ素が2重量%よりも多いブリケット製剤を水に入れると、不溶性物質が多く生じた。
本製剤中に含有する二酸化ケイ素の影響を検討するために、表4記載の二酸化ケイ素の含有量を変更したブリケット製剤を上記の方法で製造し、上記の方法でブリケット製剤の生産性および経時安定性を評価した。なお、製剤の強度は、ブリケットマシンで圧縮成型されたシートが接合面で剥離している割合で評価した。剥離している部分の質量が全体の10%未満であれば、製剤の強度「強度強い」との評価、10%以上であれば、製剤の強度「強度低い」として評価した。殺菌剤としては、ハイドロキシアパタイトのほかに、カテキン(伊藤園製)を使用した。二酸化ケイ素としては、富士シリシア製を使用した。
(結果)
表4に示す通り、二酸化ケイ素を含有しなくても、組成物のロールへの付着はなく、製剤を包装した袋を50℃、1ヶ月保存しても、破裂しなかった。しかし、二酸化ケイ素の含有量が増大するに応じて、製剤強度が高くなり、特に、二酸化ケイ素を1重量%含有した実施例2は、製剤強度が高かった。一方、二酸化ケイ素が2重量%よりも多いブリケット製剤を水に入れると、不溶性物質が多く生じた。
本発明のブリケット製剤は、生産性および保存安定性に優れるものである。したがって、義歯洗浄剤のほかに、入浴剤や身体用、トイレ用、配管用の洗浄剤などに好適に利用で
きるものである。
きるものである。
Claims (3)
- 有機酸、炭酸塩および二酸化ケイ素を含有する義歯洗浄剤。
- さらに、殺菌剤を含有する請求項1記載の義歯洗浄剤。
- 二酸化ケイ素の含量が0.5〜1.5重量%である請求項1または2記載の義歯洗浄剤。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2016219839A JP2018076263A (ja) | 2016-11-10 | 2016-11-10 | ブリケット製剤 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2018076263A (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1017454A (ja) * | 1996-07-02 | 1998-01-20 | Kobayashi Pharmaceut Co Ltd | 義歯洗浄用発泡組成物 |
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-
2016
- 2016-11-10 JP JP2016219839A patent/JP2018076263A/ja active Pending
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Title |
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"Denture Cleaning Tablets,ID 1102992", MINTEL GNPD[ONLINE],2009年05月,[検索日2017.09.25],インターネット, JPN6017037689 * |
"Denture Cleaning Tablets,ID 1838799", MINTEL GNPD[ONLINE],2012年7月,[検索日2017.09.25],インターネット, JPN6017037686 * |
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